2023年10月6日 10:00
シーマロックス液肥にセンチュウ抑制効果 土壌での実験結果を発表 ~サツマイモネコブセンチュウ密度が半減~
培養4日後には100倍希釈液ではほとんど死滅したが、300倍以上の希釈液では水道水と同程度であった。
ダイズシストセンチュウに対する影響
(3) 考察
シーマロックス液肥の殺センチュウ活性は植物寄生性センチュウの種ごとに異なると考えられた。
ダイズシストセンチュウは大豆しか犯さないのに対して、サツマイモネコブセンチュウは多くの作物を犯す、そのセンチュウに対してより高い効果が見られたことは、農業利用の点では有望である。
(4) 土壌中のサツマイモネコブセンチュウに対する効果測定
・実験方法
茨城県神栖市のピーマン栽培生産者よりサツマイモネコブセンチュウ汚染土壌を採取した。その汚染土100gに100倍、300倍、500倍、1,000倍、水道水を10ml添加混合し、25℃で5週間培養後、サツマイモネコブセンチュウ数をリアルタイムPCR法(卵や休眠状態を含むサツマイモネコブセンチュウ)を用いて計測するとともに、2週間後及び5週間後にベルマン法によりセンチュウを分離し、食性ごとに分類し、液肥のセンチュウ群集への影響を詳細に評価した。
5週間後のサツマイモネコブセンチュウ密度
・結果
サツマイモネコブセンチュウ濃度は約半減し100倍および300倍希釈液を施用することで有意な差が見られた。