2023年11月22日 10:00
「誰もが言いたいことを言える職場」になる方法を解説 書籍『何でも言える職場はどっち?「心理的安全性」をつくる104問』が発売
例えば、効率を上げたいと考えた上司から一度に複数の仕事をこなすマルチタスクを求められたとして、「それ、苦手なんです」と言えないケースがそれです。実際は、マルチタスクよりも優先順位に沿って一つずつ要領よく仕事をした方が効率的なのに、上司からの評価を気にして、それが言えず、部下はやる気をなくし、さらに効率が落ちてしまう。それでは元も子もないわけです。
心理的安全性が確保されていない状況では、余計なことを言って面倒な展開になるより、黙って指示を待っていた方がましと考えるのはZ世代に限ったことではありません。指示待ち族が生まれる原因とも言えます。つまり、心理的安全性が保たれていない職場では、コミュニケーションの機会が少なくなり、指示を待つので生産性も落ちていくのです。これでは個人の成長も会社の業績向上もままならないと考えられます。
本書では、心理的安全性を高めるコツも紹介しています。
その一つが仕事以外の話、いわゆる「雑談」をすることです。上司が部下をマネジメントするには、個人的な情報を把握することが必要です。なぜなら、部下の身の回りで起きたことは、パフォーマンスに影響するからです。そして、「そんな個人的なことを上司に言えない」