芝浦工大と西武建設が複数台の除雪車両を識別できる除雪作業支援システムを開発
除雪作業では、山の斜面に沿って階段状に雪を削る段切り作業により、安全に道路の除雪を行います。深雪における除雪では、カードレールや標識などの地物だけでなく、周辺地形も含めて雪に埋設していることから、除雪車両の位置や方位の把握が難しく、崖からの転落や地物への接触の危険があります。そこで、研究チームは、深雪における除雪課題に対応するために、除雪作業支援システムの開発を行いました。
■研究の概要
これまでに開発してきた除雪作業支援システムの安全性と効率をさらに向上させるため、自分の車両だけでなく、他の複数の除雪車両の位置や姿勢を共有し、3次元地図上でリアルタイムに表示できるよう改良しました。
開発したシステムは、除雪ブルドーザーに取り付けたセンサーから得た情報を使って車両の3次元位置と姿勢を推定し、PC端末のメモリ上に保存します。この情報を基に生成した車両モデルを、サイバー空間に構築した作業現場(3次元地図)上にリアルタイムに表示します。また、積雪の高さや山岳部の斜面までの距離も推定して表示させることができます。
さらに、このシステムを拡張して、複数の除雪車両間で情報を共有できるようにしました。