スポーツ現場のハラスメント、スポハラ被害者の4割は小学生 ビジネスのパワハラ対策を応用した体操指導で会員数5倍増
その経験に基づいて、自分も選手に対して同じような指導を繰り返してしまうのです。より良い指導方法を知らずに、科学的根拠に基づかない精神論や根性論を押し付けてしまうことにもあります。
【一般的な口頭指導を廃止、プラチナ指導で会員数増】
4歳から通える体操教室のフジスポーツクラブでは、ビジネスの現場で行われているパワハラ防止策を導入し、会員数が5倍に増えています。一般的な体操教室は口頭での指導が通常ですが、当クラブでは子どもたちの体操の様子を常に動画で撮影し、子どもたちは自分の番が終わったら動画を確認し次のステップを考えます。指導者からはワンポイントのアドバイスのみを行い、あえて細かく説明をしません。思考力を育てるために、自分で自分を見て考えるプロセスを重視し、それを次の挑戦に繋げる仕組みです。
この珍しい指導方法を「プラチナ指導」と呼んでいます。他にも、一流体操選手の鉄棒種目を動画で見せ、演技を細分化し一つのポイントをやり続けることで「この部分は一流になれる」と自信をつけさせます。
そのポイントに到達したら次のポイントを徹底的に練習し、これを積み重ねることで演技が磨かれていきます。簡単にできるポイントを続けることで難しいこともやり遂げ、成功体験を積むことでさらに意欲を増し、挑戦したくなる指導を行っています。