2022年5月12日 20:00
やっぱり結婚式を挙げたい…泣いて訴えた妻に対する「夫の薄情すぎる本音」とは
「わたしたちの結婚式で、もし陽性者が出て、万が一のことがあったら罪悪感でいっぱいの思い出になっちゃうよね」と。
だから2年後の今になって、まさか「挙げたかった」なんて言われると思わなかった。ふたりで納得して、中止を決めたはずなのに。反論したい気持ちをぐっとこらえて、七海の肩を抱き寄せる。
「だよな。コロナのせいで、ほんと残念だったよな」
とりあえず寄り添って慰めて、ベッドでエッチして、寝かせちゃおう。七海とはとても仲がいいけれど、彼女は眠いと悲観的になるタイプ。今日も、仕事が忙しかったと聞いたし、きっと眠いのだろう。
「ベッドでゆっくりしよう」と肩を抱いたまま、一緒に立ち上がろうとしたそのとき。
「アキトはいっつもそうじゃん。コロナコロナって、すぐ仕方ないことにしちゃってさ。ほんとは式、やりたくなかったんでしょ」
「いや、そんなこと」
「アキトがなんとなく億劫そうだから、もう一度式の予定立てようよって、言い出せなかった。友達の結婚式に行く話をするたびに、自分たちの話になったら嫌だからって、すぐ話題変えようとするし。ひどいよ、ずっと憧れだったのに。アキトのせいでできなくて」