恐妻家のお客さまがあまりにもかわいそうで…母性本能をくすぐられ不倫に走った30歳アパレル店員が辿った「儚い現実」【前編】
最初こそ謙遜していたものの、毅さんの顔は徐々に自信に満ち溢れるようになって。そのうち彼と頻繁に連絡を取り合うようになり、私から『あなたのことをもっと知りたい』と迫って不倫関係になりました」
でも、すぐに雲行きが怪しくなったと言います。
「毅さんは会うたびお金を要求してくるようになりました。『いずれ妻と別れて君と再婚するのだから家族も同然でしょ、お金を貸してよ』とおねだりするように。
今までの彼氏にも同じことを言われていたので、さほど違和感を覚えず言われるがままお金を渡してしまって…。今振り返ると、ただお金でつながっているだけの関係だったのだと思います」
貴美子さんは彼の本心を探るためある行動に出たそう。
「事あるごとに『妻と離婚して君と一緒になる』と話すので、その本心を確かめるため彼を実家へ連れて行くことにしました。ただ毅さんは既婚者なので、両親には『独身』と偽って会ってもらうことに。
にもかかわらず彼は『必ず貴美子さんを幸せにします』と両親の前で堂々と宣言。それから『毅さんは私との不倫に本気なんだ』と思うようになりました」
これ以上お金は渡せないと告げると、彼は別人のようになって…
「自分の生活もあるし、貯金も底をつきそうなので『これ以上お金を貸すことはできない』と毅さんに打ち明けました。