「彼氏の推し活は許すべき…?」長続きカップルが実践する「お金のルール」
でも、うれしすぎる。
「私も清人くんが好きだよ」
「まじ?よっしゃ!でもさ…俺、彼女とか作る資格ないと思ってて」
子犬みたいなかわいい系の顔立ちに、人懐っこい性格の清人。モテそうなのに、どうしてそんなこと言うんだろう、と考えを巡らせていると。
「推し活とかしてるのイヤかなって」
清人はそうつぶやいた。
「なーーんだ、そんなこと」
清人に推しがいるのは、社内の雑談や同期飲みで聞いて知っている。配信者のココちゃんだ。でも推しと恋人は別だし、そのくらいで嫉妬していたらキリがないと思う。
「推し活とか、普通じゃない。
誰でも推しいるっしょ」
「そう?」
「うん、私にもいるし」
そう、紗良にも推しはいる。男性のバーチャルアイドル。だから彼氏にも推しがいるなら、いちいち言い訳しなくてよくて助かる。
「じゃ、付き合おっか」
「うん」
笑顔で答えて、交際スタート。
でも…。
「やっぱ屋台は高いな。ぼったくり値段だわあ。俺、飲み物だけでいいや。
家に米あるし」
初デートの夏祭り。紗良はかき氷やベビーカステラ、からあげなどいろいろ買ったものの、清人は飲み物だけ。
かなり節約志向だ。