今読みたい!ちょい官能的な芥川賞&直木賞作家の小説5選【恋占ニュース】
“セックスがしたい”と思春期の男の子のように願う大家の老人、刹那的な恋にのめり込む女子大生、覗きが趣味のサラリーマン、消えた恋人を思いながら別の男性を受け入れる女性…。
セックスの直接的な描写は多くありませんが、個性的な人々の“人生”に没頭しながら、ほのかな性のエッセンスを楽しんでみて。
『木暮荘物語』(祥伝社文庫)
≪番外編:青春時代の恋を思い出す≫■窪美澄・著『よるのふくらみ』
芥川賞・直木賞の受賞歴はありませんが、R-18文学賞でデビューした背景もあってか、官能的な作品を多く発表している窪美澄さん。その中でも、マイルドな部類に入るのがこちら、『よるのふくらみ』です。
あらすじだけをざっとご紹介すると、同じ商店街で育った文房具屋の娘・みひろと、酒屋の兄弟・圭祐と裕太、3人の物語。
セックスレスからの三角関係…と言ってしまうと陳腐な印象を受けるかもしれませんが、どうにもならない複雑な気持ちが丁寧に書き込まれ、不思議と爽やか。
デビュー作で映画化もされた『ふがない僕は空を見た』より官能シーンは控えめですが、胸がちくりと痛むような、青春時代の恋愛を思い出させてくれるはず。
『よるのふくらみ』(新潮社)