幸せな結婚を祝うギフトだった!? タロットカードの意外な秘密…
おそらく最初は1枚1枚手描きでカードが作られていて、贈答品として扱われていたんですよ。
砂羽さん:へぇ!贈答品だったんですか!
鏡先生:高級品だったとわかるのは、当時、貴族の家がつけていた出納帳などにタロットらしきカードを注文した記録が残っていたりするからなんです。
砂羽さん:なるほど。カードの絵を描く職人さんに注文した記録が残っていたわけですね。鏡先生:そうなんです。職人さんの手描きですから、鑑賞用として楽しまれてもいたようです。今よりもこの当時のほうが、絵画的な意味合いも大きかったのかもしれません。
砂羽さん:へぇ、すごい!見てみたいですね。
大興奮の砂羽さんに、鏡先生が見せてくれたカードが、冒頭でもご紹介した「ヴィスコンティ・スフォルツァ」のタロットのレプリカです。
砂羽さん:絵柄がすばらしいですね、本当に!
鏡先生:そうなんです。当時は、カードそのものがアートですよね。
砂羽さん:まさにアート!こんなの、見てみたかったな。
鏡先生:これらのカードは、何人かの職人さんが工房で描いていたんだと思います。けれど当時は、ベンボという名の通った画家が描いていたという推測もあったんですよ。