幸せな結婚を祝うギフトだった!? タロットカードの意外な秘密…
そのカードが、活発になった人々の交流にしたがって、14世紀頃には西ヨーロッパに入ってきました。
そのときは、最先端のハイカラな遊びとして伝わりました。つまるところ、今で言うトランプゲームが広まったんですね。
砂羽さん:うんうん。
鏡先生:そのカードに、ゲームの切り札という形で、今で言う大アルカナがプラスされて、タロットが発明された。これが、1440年代ぐらいのことだと言われています。
こういったことを、20世紀後半からのタロット史の本格的研究がどんどん明らかにしていったんです。
砂羽さん:へぇ、そんな歴史があったんですね。
つまり、小アルカナの原型であったカードゲームが広まり、そこに大アルカナの元となる22枚がプラスされて、タロットが生まれたというわけですね。
■当時のタロットは、貴族のための高級品
鏡先生:アラブで生まれたと考えられる、4つのスートのカードにイタリアで切り札が加わり、現代でもよく知られる「タロット」が誕生しました。次いでフランスやスイスでもどんどんタロットが制作されるようになっていったんです。すぐに木版などの大量生産品も生まれるようになっていきます。
ただ、紙が高価な時代ですから、最初は貴族の遊びだったと考えていいと思います。