金縛りをはじめ、化け物や幽霊が登場する夢にはわかりやすい生理的な原因がありますが、今回のコラムでは恐怖にまつわるもっと他のイメージを取り上げてみました。
■・失う恐怖(誰か・何かを失う夢)
・・・私の住む町に突然津波がやって来る夢です。初めは家でテレビを観ていましたが、町に津波警報が出ているのを知って、私は子供(3才になる息子)を連れて車で逃げようとしていました。でもあっという間に濁流に巻き込まれてしまいました。初めは水の中で息子を抱きかかえていましたが、いつの間にか私から離れた息子は一人で洪水の中をすいすいと泳ぎ始めました。私は名前を必死に呼び続けながら、息子の後について泳いでいきますが、どこかで見失ってしまいました。やがて水が引いた町中をひたすら子供を探して走り回っているうちに目を覚ましました。
これは30代の主婦の夢の実例です。
子育て中の女性ならポピュラーな夢で、子供を失う・失いそうになるイメージは基本的に心的なものでけっして予知夢ではありません。子育ての心労や疲労が重なっている時に見る傾向があるものです。また、生活環境の変化や年齢による子供の成長の分岐点にも見る夢になります。