2017年10月23日 21:40
【連載第2回】後悔しない離婚「裁判所は親権者をどう判断する?」
■中でも重視されているルールがある
また、継続性の原則(現状尊重の原則)といって、特に問題が発生していない限りは、現在監護をしている親が引き続き監護を続けるべきという考え方があります。
これは、まさに「子の利益」「子の福祉」の観点から、他の基準よりも重視されていると考えられています。この原則に従えば、子を現実に監護をしている親が親権者の指定を受けやすい、ということになります。とはいえ、実力行使をして子を奪い取ったケースでは、親権者を決める上でマイナスに働くことはいうまでもありません。
以上のとおり、親権者は、父親母親の事情と子の事情を総合考慮の上決定されます。考慮事項はたくさんありますが、ポイントは「子の利益」「子の福祉」です。あくまでも子の健全な育成にとってどちらの親が親権者として適切か、ということを頭に置いていただきたいと思います。
*著者:石橋千明(丸の内ソレイユ法律事務所の弁護士。
男女問題、離婚問題に精通。依頼者の方々や法曹の皆様に信頼していただける弁護士になるべく、
日々研鑽に努める所存です。)
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*tomwang / PIXTA(ピクスタ)
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