「もう、大変な思いをしなくていい」ベビーカーのまま入れる“設置型授乳ブース”が東京駅の地下1階に設置された理由
「もう、大変な思いをしなくていい」と世の中の親御さんたちに伝えていきたいと思っています。
背景には歯がゆい経験が
ーーー今回の取り組みに至ったきっかけは?
●中塩屋さん:実は以前、他社(業界最大手)が展開している個室のベビーケアルームの販売代理店をしていました。
その時の活動を通じて、施設の方が「子育て世代に必要なものではあるけれど……」と必要性を認識いただく一方で、高額な費用や決裁権の問題に直面し、モヤモヤしていたんです。さらに従来の授乳ブースは、ベビーカーを外に置く必要がありました。
授乳をするとき、ベビーカーを置いて、荷物を全て持ち、さらに赤ちゃんを抱っこして中に入るママたちの状況をみて「一人で利用することのハードルの高さ」を感じ“どうにかしたい”と。
私にできることは、デザイン性や最先端の技術を敢えて取り入れず、少しでも施設側が導入しやすいよう価格を抑えた商品を作り提供することではないか。
そうすることで施設側の選択肢を広げ、ママやパパが安心して利用できるようなブースを全国にたくさん増やしていけるのではないかと思いました。
そうした思いから理想に近い商材を探し、宮城県の『みやぎ・どこでも授乳室プロジェクト』にたどり着いたんです。