面倒見のよい堀川次郎、容姿に恵まれ皮肉屋の松倉詩門。高校2年生の彼らの共通点は、図書委員であること。放課後、図書室で暇をつぶす二人に持ち込まれる数々の謎とは?米澤穂信さんの新作『本と鍵の季節』は、魅力的な男子コンビが活躍する青春ミステリ短編集だ。「もともと、いろんなタイプのミステリを書こう、と始まった企画でした。それで1話目を“暗号もの”にして、こういう謎を解くのは誰だろうと考えた時、二人の人物像が出来上がりました。次の短編では違う登場人物を考えていたのですが、周囲から“彼らの話がもっと読みたい”と言ってもらえたので、二人の話を続けることになりました」物語は堀川の視点で進む。謎を解く二人組とくればホームズとワトソンのような「探偵と助手」という役割分担をイメージしがちであるが、本作では二人が共に推理に挑戦し合っていく。「堀川はわりと真っすぐにものを見ると同時に発想が優れ、松倉は斜めからものを見ていて、鋭さがある。視点が少しずつ違うダブル探偵が一緒に謎を解いていくという形です」どれも本もしくは鍵に関わる謎が登場するが、ミステリのタイプのバリエーションについては、「表向きはこういうミステリだけど、その奥にはこういうミステリの狙いもある、という二重構成です」ネタバレを避け表向きだけ説明すると、先述の“暗号もの”に加え“アリバイ探し”、他人の何気ない言動から秘密を暴く“ワンシチュエーションからの推理連鎖”、“日常の謎” “テキストクリティーク(資料の読み込み)”といったタイプがあり、読めばどれもその展開に驚くはず。ミステリの手練れの米澤さんだけに、細部も周到に組み立てられている。探偵役が最終的に犯人を追い詰めて裁いたりしないのも特徴で、「ここから先は一介の高校生の領分ではない、と彼らもわきまえていますね。それに、事件を解決することが動機というより、好奇心のために行動している部分もあります。それでも、そこから踏み出す場面があります。人が本当に死ぬかもしれない場面と、作中ただ一度だけ“君”という言葉が使われている場面の、2か所です」というから、ぜひチェックを。そして、季節のうつろいとともに堀川と松倉の二人の関係がどう変化していくのかも、読みどころだ。「第1話の時点で二人はすでに友人同士でお互いのことを分かり合っている。でもお互いが知っているのは、放課後の図書室にいる相手なんですよね。それが、いろんな謎に出合い、外の世界を見るなかで、相手の知らない一面も見えてくる。そして…ということを考えていました。彼らは今は未熟なところがありますが、これからの時間で、いろんなことを知っていくはず。そんなニュアンスもこめて、タイトルに“季節”という言葉を入れています」上質な謎解きと、青春のきらめきとほろ苦さ、そこからほの見える男子たちの友情。ディテールまでしっかり噛みしめたい一冊なのです。よねざわ・ほのぶ作家。1978年生まれ。2001年のデビュー作『氷菓』から始まる〈古典部シリーズ〉などが人気。’11年『折れた竜骨』で日本推理作家協会賞、’14年『満願』で山本周五郎賞受賞。『本と鍵の季節』放課後の図書室にいた堀川と松倉のもとに、先輩から「開かずの金庫を開けてほしい」と相談が。二人が推理に挑む「913」ほか5編収録。集英社1400円※『anan』2019年1月16日号より。写真・土佐麻理子インタビュー、文・瀧井朝世(by anan編集部)
2019年01月15日平成が終わりを迎える今、本の力を借りて知識や思考のブラッシュアップと、心身の浄化を。書店員の方々に分析していただいた2018年のベストセラーの傾向から、来る新時代、幸せに生きる手がかりを探ります。新時代を生きるヒント:好きなものに“狂う”その熱量が道を拓く。『死ぬこと以外かすり傷』箕輪厚介売り上げ:10万部NewsPicks Bookの編集長としてベストセラーを連発する著者が革命的な仕事術や生き方を語る。「まず、タイトルがセンセーショナルで、思わず手に取らされます。そして『無知こそ武器だ。バカになって飛べ!』『こっちの世界に来て、革命を起こそう』など、既存の価値観をぶち壊して新しい道を切り拓こうという熱量、熱狂ぶりが読者に伝播した、そんな印象です。20~30代の男性を中心に、今も売れ続けています」(紀伊國屋書店・吉野裕司さん)マガジンハウス1400円新時代を生きるヒント:誰かと一緒にいるから人は幸せになれる。『大家さんと僕』矢部太郎売り上げ:76万部お笑いコンビ「カラテカ」の矢部太郎さんが80代の大家さんと過ごした日々を綴ったエッセイ漫画。くすっと笑えてほろりと沁みる。「時代は一巡していて、今、懐かしいが新しい。隣人の顔が見えなくなったからこそ、この作品で描かれる“昭和の人情”が身に沁みて、読者の支持を集めたのでしょう。『九十歳。何がめでたい』(佐藤愛子著小学館)の大ヒットの流れも受けて、親、子、孫の3世代から反応がありました」(三省堂書店・内田剛さん)新潮社1000円新時代を生きるヒント:甘えない強い女性のしなやかさと美しさ。『Lily ―日々のカケラ―』石田ゆり子売り上げ:20万部大好きなものや衣食住にまつわるエッセイから、仕事や恋愛について語ったインタビュー、お気に入りレシピ、愛猫の成長記録まで。著者流の暮らしと哲学がぎっしり。「石田ゆり子さんの好感度の高さを実証した作品。SNSで発信するライフスタイルが女性たちの憧れの的になり、それが書籍の大ヒットに直結しました。立ち読みできない内容の濃さで、紹介されるファッションのブランドなど、細かい部分にも反響が」(内田さん)文藝春秋1800円新時代を生きるヒント:多岐にわたる教養が自分を高める武器に。『1日1ページ、読むだけで身につく世界の教養365』デイヴィッド・S・キダー 、ノア・D・オッペンハイム翻訳 小林朋則売り上げ:30万部アメリカのベストセラーを邦訳。芸術、科学、哲学など7つの分野から、教養を高める知識を1年分収録。「2017年あたりから“教養”がヒットのキーワードに。“世界”と渡り合っていくために、あらゆる教養を広く身につけなければという意識を感じます。1日1ページで無理なく読み進められるのも人気の理由でしょう。爆発的に、というよりは長く売れ続けている印象で、美しい装丁ゆえか、女性もよく手に取っています」(吉野さん)文響社2380円新時代を生きるヒント:体を整えれば自分らしさがより輝く。『ゼロトレ』石村友見売り上げ:80万部舞台女優でもある著者が、縮んだ体の各部位を本来の位置(ゼロポジション)に戻すことで、体型と体調を整える「ゼロトレーニング」を考案。「ゼロトレ呼吸」を使ったエクササイズや心をゼロにする方法を紹介する。「ニューヨークで開発された画期的なダイエット法が初上陸という触れ込みで話題に。1日5分、寝ながらできる、取り組みやすいところも支持を集めたポイントです。テレビで取り上げられてさらにヒットしました」(丸善・丸の内本店・高頭佐和子さん)サンマーク出版1200円新時代を生きるヒント:誰かを傷つけた後悔でまた一歩、大人になる。『青くて痛くて脆い』住野よる売り上げ:23万部大学に入ったばかりの楓は、自分と同じように周囲となじめない秋好と出会い、「モアイ」という秘密結社を始めるが…。『君の膵臓をたべたい』の著者が青春のきらめきと残酷さを痛切に描く。「デビュー作“キミスイ”が小説投稿サイトから書籍化され大ヒット。それ以降、新作が期待される作家となっただけにこの作品のヒットも想定内です。10~20代の若い世代から圧倒的な支持を集め、ネット発の作家の出世頭に」(内田さん)KADOKAWA1400円紀伊國屋書店・吉野裕司さん新宿本店で文庫、新書を担当。司馬遼太郎が好き。読者に読んでほしい本は『仕事にしばられない生き方』(ヤマザキマリ著小学館新書)。三省堂書店・内田 剛さん有楽町店で文芸書、文庫を担当。吉田修一や薬丸岳ら同世代作家を熱烈に支持。通を唸らせビギナーを立ち止まらせる棚作りを目指している。丸善・丸の内本店・高頭佐和子さん丸の内本店で文芸書を担当。読者に読んでほしい本は『これからの私をつくる29の美しいこと』(光野桃著講談社)。おすすめの作家は中山可穂。※『anan』2019年1月2・9日号より。写真・中島慶子取材、文・熊坂麻美(by anan編集部)
2018年12月30日2018年のベストセラーの傾向から見える、新時代を幸せに生きるためのヒントとは?2018年のベストセラーのキーワードのひとつが、人工知能であるAI。今やAIが台頭する社会は仮想ではなくなり、生活に及ぼす影響や共生の道を示した本が反響を呼んだ。また、多様性社会や時代の変革期にあって、従来の価値観にとらわれない生き方を見せる著者や、「どう生きるか」を説いた普遍的な作品、「教養」関連の本もブームに。小説やエッセイでは、いじめ、孤独、心の闇といった、閉塞感のある時代を反映しつつ、その中に希望を見出せる作品がヒットした。新時代を生きるヒント:葛藤や苦しみが成長と前進の糧となる。『漫画 君たちはどう生きるか』原作 吉野源三郎漫画 羽賀翔一売り上げ:210万部1937年に出版された教養小説を初めて漫画化。原作と同様に、生きる意味をわかりやすく深く説きながら、読者に考えを促す仕立てに。「長年読み継がれる名著がコミックになったことで、読んでみよう、もう一度読み返そうと、幅広い世代が手に取りました。親子で読みたい、孫に贈りたいという方が多かったのもこの作品ならではです。“どう生きるか”という永遠のテーマを、あらためて見つめるきっかけになります」(丸善・丸の内本店・高頭佐和子さん)マガジンハウス1300円新時代を生きるヒント:読解力を磨けば人間はAIに負けない。『AI vs. 教科書が読めない子どもたち』新井紀子売り上げ:25万部著者は東大合格を目指すAI「東ロボくん」の開発者であり気鋭の数学者。研究と調査から見えてきたAIの可能性と限界、そして人間の現状とは。「〈人工知能はすでにMARCH合格レベル〉という帯と、AIも現代の中高生も読解力が低いという序文が衝撃だったのでは。親しみやすい文章で読みやすく書かれている点もヒットの要因。類書もよく売れ、AIへの関心の高さが窺えました」(高頭さん)東洋経済新報社1500円新時代を生きるヒント:誰もが揺れながら生きていることを知る。『かがみの孤城』辻村深月売り上げ:55万部学校で居場所をなくした中学生のこころが、鏡の中の世界で出会ったのは、自分と似た境遇の7人だった。生きづらさを感じるすべての人をやさしく照らす物語。2018年本屋大賞受賞作。「いま最も書店員に愛されている辻村深月が満を持して送り出した一冊がヒットしないはずがありません。本屋大賞作品は年々注目度を増しているうえ、不登校やいじめというテーマ性でも若い女性や学生の心をつかみました」(三省堂書店・内田剛さん)ポプラ社1800円新時代を生きるヒント:未来を悲観しない。おもしろがる。『10年後の仕事図鑑』堀江貴文、落合陽一売り上げ:24万部多彩な肩書を持つふたりが、AIの普及で変わる社会のありよう、46の職業の未来、お金の価値の変容など、新時代をサバイブする戦略を提示する。「広い見識を持った堀江貴文氏と落合陽一氏の目に未来の仕事はどう映るのか。その興味と、『AIに仕事を奪われるかもしれない』という先行き不透明な世相にマッチしたことがヒットの理由といえそうです。就活生やビジネスマンによく売れています」(紀伊國屋書店・吉野裕司さん)SBクリエイティブ1400円丸善・丸の内本店・高頭佐和子さん丸の内本店で文芸書を担当。読者に読んでほしい本は『これからの私をつくる29の美しいこと』(光野桃著講談社)。おすすめの作家は中山可穂。三省堂書店・内田 剛さん有楽町店で文芸書、文庫を担当。吉田修一や薬丸岳ら同世代作家を熱烈に支持。通を唸らせビギナーを立ち止まらせる棚作りを目指している。紀伊國屋書店・吉野裕司さん新宿本店で文庫、新書を担当。司馬遼太郎が好き。読者に読んでほしい本は『仕事にしばられない生き方』(ヤマザキマリ著小学館新書)。※『anan』2019年1月2・9日号より。写真・中島慶子取材、文・熊坂麻美(by anan編集部)
2018年12月28日私たちのライフスタイルの指針となる本を発表している、さまざまな業界で活躍する著者たち。自身の体験から、現状を打破し運命を動かすためのメッセージをいただきました。神崎 恵さん(美容家)『あの人がいつも色っぽいワケ』今の仕事に出合う前、20代後半の頃は、「これからどうやって生きていこう…」と迷った時期が長くありました。でも今後を考えた時に、“まあまあの人生”か“私でよかったと思える人生”、どちらかを選ぶとしたら「後者しかない!」と、とにかく行動を起こすことにしたんです。その時は、ブライダルフラワーのスクールに通ったり、宅建や簿記の勉強をしたり、あらゆる興味のあることに挑戦しました。実際に動いてみると、一見仕事に関係がなさそうなことが意外な点と点で結びついたり、「何が自分の運命を変えるかわからないし、何が人生を作っていくかわからないな」と実感することも。ずいぶん遠回りや失敗もしたけれど、そのすべてが必要なものだったと今では思っています。リスクを恐れず、そこに飛び込めた人だけが、チャンスを掴み取る権利を得ることができるんです。“自分磨き”という言葉がありますが、これは外見のことだけを指しているのではないはず。私が思う本当の“自分磨き”とは、人生で何度か必ず訪れるチャンスを全力で掴み取るためのスキルのこと。例えば、いろいろな本を読んで言葉の選び方を学んだり、海外に行って経験を積んだり、写真集を見て色彩のセンスを磨くこともそうです。自分が思いもよらないタイミングでチャンスが巡ってきた時に、それを確実にモノにするための準備をしておくと、可能性はぐっと広がると思います。また自分の運命を拓くためには、人としてはもちろん、女性として魅力的であることも大事。その中で私が今も心がけている習慣の一つは、“古い女にならない”ということ。例えばメイクも髪型も、いつも同じスタイルではつまらないですよね。トレンドに流されるのとは違いますが、常に時代の流れを掴みながら、それを自分らしく落とし込んで表現したり、毎回違った提案をしていくことが、今の時代を生きる女性たちにはきっと必要とされているはず。強さの中にも軽やかさをまといつつ、私自身も自分を日々バージョンアップしていきたいです大草直子さん(エディター、スタイリスト)『大草直子のSTYLING & IDEA』自分のこれまでの人生を振り返ると、20代30代と、たくさんのターニングポイントを経験してきました。社会人になってからの最初の転機は、新卒で入った出版社を27歳で退職した時です。憧れだったファッション編集者を辞めて次に目指したのは、南米。その頃、私はサルサに興味を持っていて、本場のダンスが見てみたいと、一人でその世界に飛び込みました。もちろん、周囲は大反対。でも、あの決断がなかったら今の人生はなかったと思うほど、自分の価値観に大きく影響を与える経験となりました。大人になると、仕事をしたり、結婚したり、子どもを産んだり、女性はさまざまな顔を持つものですが、私が大事だと思うのは“サード・プレイス”。つまり、“家庭での自分”がファースト・プレイス、“仕事での自分”がセカンド・プレイスだとしたら、サード・プレイスは、“自分自身の自分”です。私にとっては20代の時に出合ったサルサがそう。みずからの軸となるサード・プレイスがエアポケットのように心の中にあることで、いつだって自分らしさを失わずにいられると思っています。「まだそんなふうに思える存在に出合っていない」と感じる人も、焦る必要はありません。大事なのは、自分の心を動かすこと。「どうしても行きたい」とか「何が何でもやりたい」という素直な気持ちを持ち続けてさえいれば、運命は自然と拓けてくるはずですから。仕事で悩みを抱えているのであれば、すぐに結果を出そうとしないことも実は大切。今は、女性が100歳まで生きることもできる時代です。20代前半から社会人としての人生がスタートするとして、約80年間の人生を4つの期間に分けてみると、どこに仕事のピークを持っていけばいいかといったプランニングも可能。それなのに、たった2~3年のことで悩むなんてすごくもったいない。私も人生の第3ステージでは新しいことに挑戦したいと計画していて、できれば95歳まで働きたいと思っているんですよ(笑)。女の人生、まだまだこれからです。かんざき・めぐみ一人一人に合わせたメイクやビューティスタイルを提案するアトリエ「mnuit」を主宰しながら、美容雑誌をはじめ、幅広い世代の雑誌に連載を持つ。全国各地にてイベントやメイク講座も数多く開催。近著に『あの人がいつも色っぽいワケ「 なんか気になる女」になる。』(大和書房)、『わたしを幸せにする41のルール』(廣済堂出版)など。累計発行部数は120万部を超える。おおくさ・なおこ大学卒業後、婦人画報社(現ハースト婦人画報社)に入社。雑誌『ヴァンテーヌ』の編集に携わったのち、独立。2015年よりWebマガジン「mi‐mollet」の編集長、2018年コンセプトディレクターに就任。『大草直子のStyling Book』(ワニブックス)、『大草直子のSTYLING & IDEA 10年後も使える「おしゃれの結論」』(講談社)など著書多数。インスタグラムは@naokookusa※『anan』2018年12月12日号より。写真・中島慶子取材、文・瀬尾麻美撮影協力・PROPS NOW(by anan編集部)
2018年12月10日あの本の著者が語る、人生を好転させるために大切なこと。箕輪厚介さん(編集者)『死ぬこと以外かすり傷』行ったことのない国に行くとか、やったことのない作業をするとか、僕はそういうことにまったく抵抗がありません。例えば、最初に作ったビジネス雑誌『ネオヒルズ・ジャパン』もそうで、当時、出版社の広告部に勤めていた僕の編集経験はゼロでした。基本的な編集用語すら知らないまま作業することも多かったのですが、だからこそ、あり得ないくらいの熱量で乗り切ることができたと思います。たとえ自分の行動が世間の常識から外れていても、力を入れるポイントさえわかれば、ヒットは作り出せる――それが僕の導き出した答えです。サッカーに例えると、ここぞという時に力一杯走る、というイメージですが、多くの人はジョギングをしてしまっている。責任感が強くて段取りは守るのに、いざという時に力が出せなかったり、押しが弱かったり。そうやって、なんとなくのっぺりと頑張っていては、いつまでも“その他大勢”のままでいてしまうと思います。「どんなに忙しくても、あの人の電話には必ず出る」とか「理不尽を押し付けてでも交渉する」など、その時どきで勝負時を見極めることが大切です。もちろん、世の中の人みんながチャレンジャーのようになったら、僕の商売あがったりなので困るのですが(笑)、10のパワーがあるとしたら10年かけて使うのではなく、1年で10使ってしまう、というのもアリだと思います。まるで飛行機が離陸する時みたいに、とんでもないパワーを発揮すべき1年なり2年なりが、人生のどこかのタイミングで絶対にあるはず。そして、世の中の多くの経営者や第一線で活躍している人と同じように、一度雲の上に行ってしまえば、あとは安定軌道に乗って落ち着くこともできる。だから、上昇していく時に完全に振り切れるかどうかが肝心。極論、仕事を辞めても死にはしませんから(笑)。だから遊びみたいなもの、と考えてもいいわけです。責任感とかお金を稼ぐとかではなく、楽しいからやっているだけ。“こうあるべき”という思い込みを外した瞬間に、人は案外強くなれるのかもしれません。坪田信貴さん(学習塾塾長、起業家)『才能の正体』僕はこれまで、塾講師としてさまざまな生徒さんの指導を行ったり、企業の中で人材育成の手助けをしたりしてきました。塾の生徒さんの中には偏差値30台からスタートして、見事に慶應や東大などの難関大学に合格した人もいますし、企業では多くの優秀な人材に触れることができました。しかし、そんな彼女・彼らを評価する際に、周囲の人間が決まって言う言葉があります。「あの人にはもともと才能がある」。地頭がいいとか、要領がいいだとか、生まれつき与えられた能力があったからこそ結果を残すことができた、と言うのです。でも、本当にそうでしょうか?僕が思うに、そんな才能は“幻想”。所詮は彼女・彼らが残した結果だけを見てあとから判断しているにすぎません。本当の意味での能力とは、正しいやり方で努力することで、少しずつ磨かれていくもの。現在結果を残している人や、第一線で活躍しているような人は、当然、そこまでの過程でものすごい鍛錬をしているというわけです。だから、そういう人と自身を比べて「あの人には才能があるから…」と自分が“やらない理由”にしてしまうのは、意味のないこと。僕らが「立つ」「歩く」「漢字を書く」などの能力を幼少期に身につけていったのと同じで、誰もが持っている“才能の芽”を繰り返しトレーニングして育てることが何より大事なのです。学生時代に比べ、社会人になるとより多くの選択肢があることに気づきます。例えば写真を撮る、文字を書く、話す。すべての動詞が職業になると言っても過言ではありません。選択肢が多いほど迷いも出てくると思いますが、何から手をつけていいかわからなければ、とにかく“一流の人”に会うことをおすすめします。優秀な人のインターンになったり、憧れの人に思い切って手紙を書いてみてもいいでしょう。一流の人の一流の仕事に触れることで自分の中での意識が必然的に変わり、“やりたいこと”も見えてくるかもしれません。最初から「無理だ」とは決めつけず、自分の可能性を常に磨き続けてください。みのわ・こうすけ2010年に双葉社に入社。広告部に籍を置きながら雑誌『ネオヒルズ・ジャパン』を創刊し、Amazon総合ランキング1位を獲得。その後、幻冬舎に移籍し、2017年にNewsPicks Bookを立ち上げ、編集長に就任。『多動力』(堀江貴文)や『お金2.0 新しい経済のルールと生き方』(佐藤航陽)などを編集。自身初となる著書『死ぬこと以外かすり傷』(小社刊)が好評発売中。つぼた・のぶたか映画化もされて大ベストセラーになった『学年ビリのギャルが1年で偏差値を40上げて慶應大学に現役合格した話』(KADOKAWA)の著者。心理学を駆使した学習法により、これまでに1300人以上の子どもたちを「子別指導」。起業家としては、人材育成、チームビルディングの能力を企業から求められ、新人研修などを行う。新著『才能の正体』(幻冬舎)が好評発売中。※『anan』2018年12月12日号より。写真・中島慶子取材、文・瀬尾麻美撮影協力・PROPS NOW(by anan編集部)
2018年12月10日今年、直木賞受賞作『ファーストラヴ』が話題となった作家・島本理生さんに、運命が動いた瞬間、自身のターニングポイントについてお聞きしました。17歳で作家デビュー、若い女性を中心に幅広い支持を得、今年は『ファーストラヴ』で見事直木賞を受賞した島本理生さん。――人生の分岐点で、自分で選択をしてきた、という自覚はありますか?はい。子どもの頃から集団行動が苦手で、小説を書く時間だけが楽しくて。作家になると決めてから、そのための努力は常に必死でやってきたと思います。――作家になりたいと思ったのはいつ?小学校高学年の文集には将来の夢に「作家」と書いていました。中学生で投稿を始めて、15歳の時に短編の賞をもらい、「書く力があるかもしれない」と思えました。今思えば、それが一つ目の転機でした。――目標は立てるタイプ?その都度、先のことを考えますね。たとえば20歳で野間文芸新人賞を受賞した『リトル・バイ・リトル』は「もっと広く読まれる」ことを目標に、意図的に幅広い年齢層の人物が登場する家族の話にしました。『アンダスタンド・メイビー』を発表した時は、もう自分一人の人生で書けるものは全部書き終えたと感じたので、「次は子どもだ!」と(笑)。そして育児休暇後に、「次は大人の女性に読んでもらえるものを書こう」と決めて書いたのが『Red』でした。これで島清恋愛文学賞を受賞した時は本当に嬉しかったですね。――でも、そこで満足はしなかった、と。前は賞をもらうとそこで一旦安心してしまっていたので、新たに目標を持たないと駄目だ、と思って。変わらないといけないと思うことを手帳に何十項目も書き出して、実行したんです。たとえば「人前でうまく喋れるようになろう」と話し方教室や表情教室に通ったり、「外見も作風に近づけよう」とヘアメイクを習ったり。他ジャンルの人とも積極的な交流を心がけました。映像化も目標のひとつでした。『ナラタージュ』の映像化が決まった時は「ここから波に乗るぞ!」と思って。20代の頃、自分の経験値が足りなくて波をつかみきれなかった。それで、次こそは、と取材や直しを何度も重ねて仕上げたのが、直木賞を受賞した『ファーストラヴ』でした。――現在、目標としていることは?これまでは気後れして海外の仕事を断っていましたが、今年から受けよう、と英会話教室に通い、初めて韓国のシンポジウムに参加しました。叶わないこともあるけれど、願うことで始まることもたくさんある。そう思って先を考えています。島本理生さんの運命が動いた瞬間年表15歳:「ヨル」が『鳩よ!』掌編小説コンクールで受賞。プロの編集者に認められ、作家になろうという夢は単なる思い込みでないと実感できた。17歳:「シルエット」が第44回群像新人文学賞の優秀作に選ばれる。本を刊行するもあまり話題にならなかったため、「売れるものを書こう」と決意。21歳:短期間で一気に書き上げた『生まれる森』が第130回芥川龍之介賞候補になる。結果は選外で、「もっと大きな話を書かなくては」と思い『ナラタージュ』に着手。22歳:『ナラタージュ』が発売後すぐに重版する大ヒットとなる。一気に忙しくなったがそれに自分が追いつけず、ここから苦しい時期が続くことに。27歳:『アンダスタンド・メイビー』で第145回直木三十五賞候補に。力を入れた作品だったが選外で、落胆。ただ、今の自分が書けることは書き切ったと感じた。27歳~28歳:産休を取り、一時世間から離れる。次第に「子どもも産んだし、大人の女性に読んでもらえるものを書こう」と思うように。31歳:『Red』で第21回島清恋愛文学賞を受賞。←ターニングポイント「若手作家」を卒業し、新たな代表作を出すつもりで書いたので、受賞は嬉しかった!32歳:『夏の裁断』が第153回芥川龍之介賞候補に。結果は選外。だがこれで、純文学は卒業し、エンタメ小説を書いていこうと決心がついた。35歳:『ファーストラヴ』で第159回直木三十五賞受賞。波に乗っかる気持ちで、照準を合わせて書いた作品だったので、受賞にほっと一安心。しまもと・りお1983年生まれ、東京都出身。作家。’01年「シルエット」でデビュー。’17年『ナラタージュ』が映像化。今年、『ファーストラヴ』で初の直木賞受賞。※『anan』2018年12月12日号より。写真・内田紘倫(The VOICE)ヘア&メイク・イワタユイナインタビュー、文・瀧井朝世(by anan編集部)
2018年12月08日インターネット上や雑誌など、さまざまなフィールドで作品を発表する詩人・最果タヒさんの、待望の最新詩集が発売された。“みんなのことがあまり好きじゃない、ということがばれないようにしたくて、丁寧に、親切に接している。(「かるたの詩」)”のように、今作にも、私たちに寄り添う言葉が綴られている。「読む人が“ん?”と止まって現実に戻らないよう、できるだけ自然に読める言葉を使いたいんです。それは、生活と地続きの状態で読んでほしいから。今作にはルミネのクリスマスキャンペーンのために書いた詩がありますが、それは街中に出るものなので、景色と馴染みながらも、溶け込まない文章になるように意識しました。こうして、さまざまなお仕事をするにつれ、想像の中にしかいなかった“読者”の姿が見え、実感が蓄積し、言葉に手応えが増していく感覚があります。インスタで私の本を映している写真を見るのも、実感を得るのにとてもいいです」詩の選択や順番は自身で決める。「詩集を作るというのはただ詩をまとめるというよりは、それもまた一つの創作と思っています。タイトルは、詩集『空が分裂する』の作品のタイトルで、急に“これしかない”と思いだしたんです。また、今作には1行空きの詩がいくつかあります。普通、詩はページの一か所に塊となって載っていますが、全体に行き渡るように、まんべんなく載せたい詩が何編かありました。詩の印象は、レイアウトでかなり変わりますね」「言葉は、思いを伝えるには少なすぎる」と最果さん。「人それぞれ思うことが違うのに、言葉は同じものを使わなくてはいけないなんて無茶苦茶なことだと思い ます。気持ちを言葉にあてはめていくことで、本来あったものが切り捨てられていくこともあるはず。たとえば、大切な人を“親友だ”と表現した途端、たった一つだった関係性が、凡庸なものに変わってしまう。私にとって詩は、そうした固まった言葉に気持ちをあてはめていくのではなく、気持ちと同じぐらい曖昧で流動的な言葉を見つけ出していくこと。気持ちを切り捨てずに、言葉にしていくこと。そんな言葉は、きっと誰かに、共感よりずっと深くまで届くことができると思うんです。私は、そんな詩を目指しています」『天国と、とてつもない暇』現代を生きる若者たちを魅了した詩集三部作に次ぐ、最新詩集。「自分にご褒美」「冬の濃霧」「声」をはじめ、43編を収録。あとがきも必読。小学館1200円さいはて・たひ’86年生まれ。’07年に第一詩集『グッドモーニング』(新潮社)を刊行。『死んでしまう系のぼくらに』『夜空はいつでも最高密度の青色だ』(共にリトル・モア)など、数々の詩集を発表。※『anan』2018年12月12日号より。写真・中島慶子(本)インタビュー、文・重信 綾(by anan編集部)
2018年12月06日各ブックストアがFASHION HEADLINE読者に向けて「今読むべき1冊」をコンシェルジュ。毎週土曜日は、洋書を専門に扱う原宿のブックショップ「シェルフ(Shelf)」(東京都渋谷区神宮前3-7-4)が選ぶ書籍をご紹介します。■『Flowers』Lina Scheyniusスウェーデン人フォトグラファー、リナ・シェイニウスの作品集。作者の作品には、日常の中の美や神秘を浮き彫りにする親密なイメージを生み、屈託のない軽やかさがいつもそこにはある。本シリーズにおいても過去の作品群と同じようなアプローチで取り組んでいるが、無作為さや生々しさ、独特かつ官能美に満ちたその気配をより強く漂わせている。夢の中のような情景を自然光を用いながらパステルカラーやモノクロで写し出すことで、自然への愛情がページを捲るごとに表れており、その制作行為によって作者は自分自身を取り戻すことができる。それ故に、リナ・シェイニウスの作品は複雑に絡み合いかつ繊細に表現される視覚言語として進化しており、セクシュアリティやヌードを全面に押し出さずとも、これまで以上により親密なものとして存在する。本作において、花の質感がほのめかす明確な理解や自然への言及が作品にはっきりと現れている。本能や憧れやロマンスとして自然を捉え、あらゆる形や動きが持つ誠実さと同じように、自身の制作を通じて本質的にその親密さを形にしている。【書籍情報】『Flowers』写真:Lina Scheynius出版社:FOUNTAIN BOOKSニュースペーパーサイズ/48ページ/570×400mm発刊:2018年言語:英語価格:4,500円■Shelfオフィシャルサイトで『Flowers』を購入する
2018年10月20日100%天然のヘナを使用した白髪染め神奈川県湘南藤沢にある美容室BUSH 01-styleは、100%オーガニックのインド直輸入のヘナを使用する貴重な美容室。今、30~40代で働き盛りの忙しい世代の女性に向けて「時短ヘナ白髪染めプラン」のキャンペーンを始めている。「時短ヘナプラン」とは自然なオレンジ色に白髪を染めることができる植物のヘナを使用した白髪染めは、健康志向の昨今、女性から人気が高まっている。しかし、働きながら家事や子育てをしている女性がヘナの白髪染めを行おうとしても、通常なら3時間もかかるため、どうしても上手に染まらない・・・という声が聞かれる。しかも、市販のヘナ白髪染めは天然素材を用いていないことも多く、頭皮トラブルなども生じているためなかなか手を出しにくいかもしれない。そこで美容室BUSH 01-styleでは、美容室でプロが丁寧にヘナを塗り込んだ状態で、帽子をかぶって帰宅してもらい、自宅で浸透させるというプランを開始した。こうすることで、忙しい女性でもヘナの自然の色合いで白髪を染めることが可能になる。自宅で浸透するとなると仕上げ処理が心配になるかもしれないが、そこは経験豊かなプロの美容師がきちんと指導してくれるから安心して欲しい。ヘナの白髪染めに興味がありながらも、時間がなくてなかなかトライできなかった人は、試してみてもよいかもしれない。(画像はプレスリリースより)【参考】※BUSH 01-style 公式サイト※株式会社BUSH プレスリリース(Dream News)
2018年10月09日各ブックストアがFASHION HEADLINE読者に向けて「今読むべき1冊」をコンシェルジュ。毎週土曜日は、洋書を専門に扱う原宿のブックショップ「シェルフ(Shelf)」(東京都渋谷区神宮前3-7-4)が選ぶ書籍をご紹介します。■『Extraordinary Ideas—Realized』James Turrell光を用いて人々の知覚を揺さぶるインスタレーションで知られる現代美術家ジェームズ・タレル。2018年9月6日からドイツ・バーデンバーデンのミュージアム・フリーダー・ブルダでスタートした展覧会のために出版された本書は、1960年代以降の彼の様々なキャリアから包括的に作品を収録。彼は自分の芸術を「知覚芸術」と呼び、その作品は感覚と知性を通して芸術媒体としての光を体験させるものである。スローンレッド―幾何学的な光のオブジェクトが空間に浮かんで表示される彼の初期の作品も収録。また、重要なシリーズである「Wedgeworks」からの2016年の作品で、芸術家が光を使って幻想的な空間状況を作り出す方法を示す。2011年にヴェネツィア・ビエンナーレで注目された「ガンツフェルド」体験は、想像を絶するすべての空間的な輪郭が光と色に溶け込む方法を体験することを可能にした。彼の有名な長期プロジェクト「Roden Crater」はアリゾナの砂漠の絶滅した火山で1970年代から展望台に変貌を遂げた。今回の展示のために特別に作られた作品と共に提示されている。【書籍情報】『Extraordinary Ideas—Realized』作品:James Turrell出版社:Hatje Cantz言語:英語ハードカバー/300ページ/300×240mm発刊:2018年価格:1万640円(為替により変動)■Shelfオフィシャルサイトで『Extraordinary Ideas—Realized』を購入する【展覧会情報】JAMES TURRELL. THE SUBSTANCE OF LIGHT会期:9月6日〜10月28日会場:ミュージアム・フリーダー・ブルダ(Museum Frieder Burda)住所:Lichtentaler Allee 8 b, 76530 Baden-Baden, Germany時間:10:00〜18:00
2018年10月06日各ブックストアがFASHION HEADLINE読者に向けて「今読むべき1冊」をコンシェルジュ。毎週土曜日は、洋書を専門に扱う原宿のブックショップ「シェルフ(Shelf)」(東京都渋谷区神宮前3-7-4)が選ぶ書籍をご紹介します。■『Purple #30』2018-19年秋冬号にあたるPurpleの今号は、この10年間でロサンゼルスへの関心が高まり、クリエイティブな人々が街に集まる中、この街の特有の神話、伝説、価値観、イメージ、夢、古今をテーマとする。エディ・スリマン(Hedi Slimane)のお気に入りモデルとして知られるグレース・ハーツェル(Grace Hartzel)を淡いシャーベットカラーで包んだコム デ ギャルソン(COMME des GARÇON)のエディトリアルページ他、ファッションページも充実。ボリュームあるハードカバーのスタイルがすっかり定着し、今回は白いクロス装に14種類の表紙ジャケットが制作された。【書籍情報】『Purple #30』出版社:Purple Institute言語:英語ハードカバー/492ページ/330×240mm発刊:2018年価格:5,800円(為替により変動)■Shelfオフィシャルサイトで『Purple #30』を購入する
2018年09月29日竹内涼真の新たな写真集『Ryoma Takeuchi』が、ついに発売。舞台となったカンボジアでの、撮影の裏側を毎週お届けします! ご本人からのスペシャルメッセージや、ここでしか見ることのできないオフショットなど、写真集のサイドストーリーをお楽しみください。another story of『Ryoma Takeuchi』竹内涼真 写真集〜Staff Diary〜前回に引き続き、今回も写真集&写真展イベントの裏側をご紹介!こちらは完成したミュージアムにて、写真を1枚1枚じっくり堪能している竹内さん。ここまで大きなプリントは初めてとのことで、感極まる瞬間です…。カンボジアでの日々もフラッシュバック。イベント終了後、会場にいた写真集&写真展のスタッフたちが大集合して記念撮影。大仕事を終えて、皆さんいい顔していますね。本当にお疲れさまでした!東京の会場入り口には、弊社からのお祝い花が飾られていました。皆さん、ご覧になっていただけましたでしょうか…? カーネーションで象られたパンダは、ananのマスコットキャラクターなのです。別日には、なんとTV番組の企画で、竹内さんが写真展に飛び入り参加!? ドッキリロケ、大成功! 来場者のファンの方々もかなり感激されていたようです。ドッキリロケにて、チャーミングなオフショット。すぐ横にあるマーケットの写真の真似っこです(笑)。写真展が開催されてからしばらく経った日の夜、写真集スタッフが集合して打ち上げをしました。もうこの時点で、すでに重版が決定していた写真集。ものすごく頑張ってくださった竹内さんに、感謝の思いでいっぱいです。打ち上げにて、記念にパシャり。マネージャーさんたちのお誕生日など、この日はお祝い事も盛りだくさん! 話の尽きない夜でした。。さて、全12回にわたりお送りしてきたサイドストーリーも、今回が涙の最終回! でも、写真展の巡回はまだまだ続きます。現在開催している仙台パルコは9月30日まで、10月6日からは名古屋パルコ、11月2日からは福岡パルコと開催予定。こちらも是非、写真集と一緒にお楽しみください!最後に…10月14日21時スタートの日曜劇場「下町ロケット」を撮影中の竹内さん、現場からのスペシャルカットをお届け! 皆さん、次はドラマでお会いしましょう〜。是非、ご覧ください!Information『Ryoma Takeuchi』カンボジアで撮影した、竹内涼真さんの初見せが凝縮された写真集です。
2018年09月27日各ブックストアがFASHION HEADLINE読者に向けて「今読むべき1冊」をコンシェルジュ。毎週土曜日は、洋書を専門に扱う原宿のブックショップ「シェルフ(Shelf)」(東京都渋谷区神宮前3-7-4)が選ぶ書籍をご紹介します。■『Bright Black World』Todd Hido20年以上にわたり、無造作で謎めいた郊外の風景、荒涼とした景色様式的なポートレートを通して写真による物語を紡ぎだしてきたトッド・ハイド(Todd Hido)の新しいモノグラフ。トッド・ハイドは、すぐに身近に感じるけれども知らない場所、歓迎されているようでもありながら不安をかきたてるような場所を捉えながら北米を横断してきた。彼の新しいイメージの多くは、北欧の神話、特に「Fimbulwinter(終わりのない冬)」の思想の影響を強く示し、果てしない冬という黙示録的な考えを暗示しそのための形式を提示している。北欧風景の持つ暗い地形やトッド・ハイドを魅了した日本の北海までに及ぶ地域を探検した後、彼はいくつかの場面に呼び戻された。撮影をアメリカ合衆国外の地域に広げたトッド・ハイドの新境地が示される。初版3,000部限定ポスター付き。【書籍情報】『Bright Black World』写真:Todd Hido出版社:NazraeliI Press言語:英語ハードカバー/104ページ/300×430mm発刊:2018年価格:1万500円■Shelfオフィシャルサイトで『Bright Black World』を購入する
2018年09月22日竹内涼真の新たな写真集『Ryoma Takeuchi』が、ついに発売。舞台となったカンボジアでの、撮影の裏側を毎週お届けします! ご本人からのスペシャルメッセージや、ここでしか見ることのできないオフショットなど、写真集のサイドストーリーをお楽しみください。another story of『Ryoma Takeuchi』竹内涼真 写真集〜Staff Diary〜写真集の発売記念イベント(東京)は、写真展会場である池袋パルコ・パルコミュージアムで行われました。こちらは前日の設営模様。奥の巨大な壁プリントも圧巻ですよね! これらの設営、実は壁を立てるところから展示まで4日間もかかっているんです。写真展はオール未公開カットで構成。写真集に収まりきらなかったプノンペンのマーケットでの写真は、ミュージアムショップで展示されました。照明やラグなども、カンボジアの雰囲気を再現するためにオリジナルで製作したとのこと!写真集記念イベント、当日の朝。パルコのエレベーターの内扉にまでポスターが貼られているのを見つけ、急遽サインを入れる竹内さん。急いで、ハイ、ポーズ。イベントでは握手会やツーショット撮影が催されました。と、そこにお客さんのフリをしたカメラマンアシスタントの松田くんが登場!? 竹内さん、一瞬「あれ?」とビックリするも、しっかり握手をしてくれるホスピタリティー(笑)。イベント当日に書けなかった入り口の特大ポスターにも、後日ちゃんと大きなサインを入れました。ご覧になられた方も多いですよね。こちらの写真は東京のポスターですが、現在も引き続き、仙台パルコにて写真展が開催中です! 仙台会場は、9月30日まで。その後、10月に名古屋パルコ、11月に福岡パルコと巡回します。まだご覧になっていない方は、ぜひ会場に足を運んでくださいね!…to be continued. Information『Ryoma Takeuchi』カンボジアで撮影した、竹内涼真さんの初見せが凝縮された写真集です。
2018年09月20日竹内涼真の新たな写真集『Ryoma Takeuchi』が、ついに発売。舞台となったカンボジアでの、撮影の裏側を毎週お届けします! ご本人からのスペシャルメッセージや、ここでしか見ることのできないオフショットなど、写真集のサイドストーリーをお楽しみください。another story of『Ryoma Takeuchi』竹内涼真 写真集〜Staff Diary〜今回はカンボジアロケを振り返りつつ、竹内さんの茶目っ気たっぷりな素顔が覗くオフショット集をお届け!こちらは初日、プノンペンの空港に降り立った瞬間。「機内は爆睡でした〜」と笑いながら、これから始まる旅にワクワク顔。その空港で、顔ハメパネルを見つけて駆け寄る竹内さんとスタイリストの徳永さん。もちろん、ハメますよね〜。翌日のビーチでのひとコマ。逃げるカニを捕まえ、「あーーーーん」!?写真集にも写っているロープのブランコで、二人はこんな抱っこ遊びをしていました。小学生のようにはしゃぐ、仲良しの大人メンズ。常にエンターテイナーなお二人です(笑)。船着場のロケが終わり、「この日の撮影終了!」の瞬間。いい感じに日も暮れてきた海沿い。実はこの時、眠さマックスだったのでした…。さらに翌日、撮影でお邪魔した民家にて。大家族の子供たちに囲まれ、思わず笑みがこぼれる竹内さん。突然の日本人グループの登場に、ちょっぴり緊張した面持ちのキッズたち、キュートですね!…to be continued. Information『Ryoma Takeuchi』カンボジアで撮影した、竹内涼真さんの初見せが凝縮された写真集です。
2018年09月13日各ブックストアがFASHION HEADLINE読者に向けて「今読むべき1冊」をコンシェルジュ。毎週土曜日は、洋書を専門に扱う原宿のブックショップ「シェルフ(Shelf)」(東京都渋谷区神宮前3-7-4)が選ぶ書籍をご紹介します。■『Dzhk Book 2018』Wolfgang Tillmans現代美術界で著名なギャラリスト、デイヴィッド・ツヴィルナー(David Zwirner)が香港で展開するギャラリーで2018年9月13日から始まる、ヴォルフガング・ティルマンス展(「How likely is it that only I am right in this matter?」〜10月20日)のカタログ。本展では、ティルマンスのポートレートやスティルライフ写真の最近の発展を見せつつ、自己完結的環境を実現すると同時に、周囲に対応する新作・近作を幅広くセレクトして特集する。本書には、それら作品に加えて、アリー・ビスワス(Allie Biswas)による2016年のインタビューをティルマンス自身が編集・増補して収録している。現代美術の範囲を形作り、若い世代に影響を与えたという点で、ヴォルフガング・ティルマンス以上のアーティストはほぼいないといえるだろう。1990年代初め以降ティルマンスの作品は、親密さや遊び心を社会的批評と組み合わせ、既存の価値観と階層を絶え間なく問うことで、写真の中にある種新しい主観を示す典型となってきた。ジャンルやテーマ、テクニック、展示戦略をシーム レスに統合することで、彼は従来のメディアへのアプローチ方法を広げ、その実践はイメージがますます飽和する世界において写真を作り出すことが何を意味するのかという根本的な問題に取り組み続ける。【書籍情報】『Dzhk Book 2018』写真:Wolfgang Tillmans出版社:David Zwirner Books言語:英語、中国語ハードカバー/100ページ/240×170mm発刊:2018年価格:4,450円(為替により変動)■Shelfオフィシャルサイトで『Dzhk Book 2018』を購入する
2018年09月08日竹内涼真の新たな写真集『Ryoma Takeuchi』が、ついに発売。舞台となったカンボジアでの、撮影の裏側を毎週お届けします! ご本人からのスペシャルメッセージや、ここでしか見ることのできないオフショットなど、写真集のサイドストーリーをお楽しみください。another story of『Ryoma Takeuchi』竹内涼真 写真集〜Staff Diary〜撮影最終日の朝を迎えました。この日は部屋でのベッド&シャワーシーンから。シーツにくるまる竹内さん。伊藤さんが、”彼女目線”でシャッターを切りまくります!上から撮ったり、接写したり、手をつないでみたり…恋人を撮るような近い距離感で撮影。写真集にあるベッドシーン、まるで竹内さんが目の前にいるような感覚になりませんか? この後は、密室でのシャワーシーンへ…ホテルでの撮影を終え、向かったのはセントラルマーケット。山積みになった色鮮やかなフルーツを前に、テンションも上がります!!地元民でガヤガヤと賑わうマーケットにて、最後の撮影を敢行。ゆるっとしたオールインワンの衣装もなんだかいい感じでこの雰囲気にマッチ。ここでの写真は写真集には未収録ですが、全国巡回中の「竹内涼真写真展」にて、撮影OKのスペースに飾られていますよ!お昼ご飯を食べにやってくるローカルのお客さんに見守られながらパシャリ。竹内さんもスタッフも、日本にはないさまざまな食材に目移りしまくりです。マーケットの出口付近にある八百屋さんにて。あと10枚、あと5枚…と、撮影もいよいよラストスパートへ…!「撮影、お疲れさまでしたー!」ついに、長いようで短かった写真集撮影が終了しました。感極まる竹内さんとスタッフ一同…。最後に、カメラマンの伊藤さんと笑顔でスナップ撮影。今回、初めてタッグを組んだ2人。最初はどこか緊張感があったこの二人も、いつの間にか最強のパートナーとなりました。本当に、ありがとうございました。そして、お疲れさまでした!!…to be continued. Information『Ryoma Takeuchi』カンボジアで撮影した、竹内涼真さんの初見せが凝縮された写真集です。
2018年09月06日竹内涼真の新たな写真集『Ryoma Takeuchi』が、ついに発売。舞台となったカンボジアでの、撮影の裏側を毎週お届けします! ご本人からのスペシャルメッセージや、ここでしか見ることのできないオフショットなど、写真集のサイドストーリーをお楽しみください。another story of『Ryoma Takeuchi』竹内涼真 写真集〜Staff Diary〜遺跡を後にし、首都であるプノンペンの街に戻ってきました。大規模なカジノがあるホテル「ナガ ワールド」にお邪魔し、ナイトシーンを撮影。ビシッとスーツに着替えて、夜の薫り漂うセクシーな竹内さんに変身!とあるVIPルームに、下からネオンが照らすポールを発見。すっかり気分はポールダンサー!? この照明を利用し、色気のある表情を切り取ります。トイレから続く廊下には、ベルベットのカーテンと、高級感あふれる大理石の床が。天井からはネオンの光がグラデーションに変化して…。この抜群にバブリーな空間と、ワイルドなスタイリングがマッチ!床にゴロン。カメラマンの伊藤さんも一緒にゴロン。実は、あの色っぽいカットはこんな風に撮影していたんです(笑)。ナガ ワールドを出て、夜のストリートに繰り出しました。屋台やバーが連なる路地裏では、果たしてどんな写真が撮れるでしょうか?偶然、そこにトゥクトゥクが出現。「待ってました!」とばかりにすぐに乗せてもらい、現地の空気を感じる写真を撮影。またこのブルーライトが、夜の艶っぽい雰囲気を後押しします。細い路地に入ってみると、そこにはアンティークショップやバルなど、お洒落なお店が並んでいました。グリーンの外壁も素敵です。夜の街とはいえ、撮影をしていると子供たちや現地の方がわらわらと集まってきました。この日は、このナイトシーンで撮影終了! 民家から遺跡、ホテルに夜の街まで…長かった1日が幕を閉じました。…to be continued. Information『Ryoma Takeuchi』カンボジアで撮影した、竹内涼真さんの初見せが凝縮された写真集です。
2018年08月30日各ブックストアがFASHION HEADLINE読者に向けて「今読むべき1冊」をコンシェルジュ。毎週土曜日は、洋書を専門に扱う原宿のブックショップ「シェルフ(Shelf)」(東京都渋谷区神宮前3-7-4)が選ぶ書籍をご紹介します。■『Hot Mirror』Viviane Sassenファッション写真家としてもアーティストとしても世界的に評価の高いオランダの写真家ヴィヴィアン・サッセンの2017-18年新作や未発表作を含め、ここ10年の作品を振り返る展覧会カタログ。その中でも特に、ファインアート写真に焦点を当てて、彼女の作品の中の“超現実主義的”な流れを明らかにしている。ヴィヴィアン・サッセンは、最初期の芸術的影響の一つがシュルレアリスムであると認めており、それは彼女の作品中の奇妙な影、断片化した身体、想像上の風景などに見て取ることができる。絶賛されたシリーズ「Umbra」、子供時代を過ごしたケニアに回帰するシリーズ「Flamboya」、夢のような眠りを探究する「Parasomnia」、彼女のミューズであるロクサーヌ(Roxane)とともに制作した「Roxane」、出産と繁殖をテーマとした「Of Lotus and Mud」、スリナムの僻地への旅「Pikin Slee」等々のイメージを掲載したページの間に別紙を差し込んで、エッセイとインタビューを収録したユニークな一冊。【書籍情報】『Hot Mirror』写真:Viviane Sassen出版社:Prestel言語:英語ソフトカバー/160ページ/350×250mm発刊:2018年価格:7,650円(為替により変動)■Shelfオフィシャルサイトで『Hot Mirror』を購入する
2018年08月25日竹内涼真の新たな写真集『Ryoma Takeuchi』が、ついに発売。舞台となったカンボジアでの、撮影の裏側を毎週お届けします! ご本人からのスペシャルメッセージや、ここでしか見ることのできないオフショットなど、写真集のサイドストーリーをお楽しみください。another story of『Ryoma Takeuchi』竹内涼真 写真集〜Staff Diary〜民家での撮影後、一行は古くからの遺跡があるプノンチソーへ向かいました。そこには、まさかの400段を超える階段が! スタッフが息を切らして登る中、竹内さんだけはものすごいスピードで駆け上がり、あっという間に見えなくなってしまいました…。この運動神経、さすがです。登り切った先には、可愛らしい睡蓮の池が。まだハアハアと息が荒い中、シャツがはだけた男らしい姿をパシャリ。奥へと進む中、途中で立ち止まりながら、色んな角度で撮影する伊藤さん。枯れ葉だらけになってもまったく気にしないカメラマン魂!シャビーな趣のある廃墟が出現しました。登ってみると、けっこう雰囲気のある背景に。そして2階の扉を開けてみると…。扉の先には、格子から光が射し込むコンクリートの部屋がありました。この光が素晴らしく綺麗で、息を呑む美しさ。遠くからのお経とシャッター音だけが響く空間で、もっとも集中した撮影となりました。ここでの写真が、あの写真集の表紙なんです!おや。廃墟を出たところに、猿を発見!アシスタントの松田くんを見た瞬間、襲いかかろうとする猿(笑)。「縄張り荒らすなー!」遺跡を通り抜けた先には、見事な緑の大地が。竹内さんも「国の王になった気分!!」と大興奮。集中した撮影を終え、ふっと柔らかな表情に戻る竹内さん。暑い中、お疲れさまでした!…to be continued. Information『Ryoma Takeuchi』カンボジアで撮影した、竹内涼真さんの初見せが凝縮された写真集です。
2018年08月23日各ブックストアがFASHION HEADLINE読者に向けて「今読むべき1冊」をコンシェルジュ。毎週土曜日は、洋書を専門に扱う原宿のブックショップ「シェルフ(Shelf)」(東京都渋谷区神宮前3-7-4)が選ぶ書籍をご紹介します。■『Hairdos Of Defiance』Ed Templeton写真家、スケーターとして活躍するエド・テンプルトンが、ディズニーランドからデトロイト、スポケーンからスコットランドまでアメリカとヨーロッパで20年間にわたって撮ったパンクロック・ヘアのポートレートを収めた一冊。テンプルトンによるエッセイ「On Mohawks(モヒカンについて)」も収録。2018年春には、ロサンゼルスのアートギャラリー、ロバーツ・プロジェクツ(Roberts Projects)にて展覧会も開催された。若い女の子の頭の上で危なっかしそうにバランスをとりながら爆発するスパイク状の蛍光ピンクのヘア、エジプトの女神形に黒く塗られた目、金属の棘で飾られた黒革の首輪が絞められた細い首、破れたTシャツがあらわにする胸。それは1977年にロンドンのキングスロードを歩いていた家族に、1954年探検家がポーニーインディアンに遭遇したときと同じように、何かエキゾチックで奇妙なものを見るような衝撃的な影響を与えた。 パンクの髪型をすることは、礼儀正しい社会の目に唾を吐き、流行のファッショントレンドから離れて反抗する方法だった。 それは不服従の象徴であり反抗の髪型だった。そうでなくなるまでは。(エド・テンプルトン「On Mohawks」より)【書籍情報】『Hairdos Of Defiance』写真:Ed Templeton出版社:Dead Beat Club言語:英語ハードカバー/68ページ/ 230×170mm発刊:2018年価格:3,800円(為替により変動)■Shelfオフィシャルサイトで『Hairdos Of Defiance』を購入する
2018年08月18日竹内涼真の新たな写真集『Ryoma Takeuchi』が、ついに発売。舞台となったカンボジアでの、撮影の裏側を毎週お届けします! ご本人からのスペシャルメッセージや、ここでしか見ることのできないオフショットなど、写真集のサイドストーリーをお楽しみください。another story of『Ryoma Takeuchi』竹内涼真 写真集〜Staff Diary〜シアヌークビルから首都プノンペンに戻る道中、カンボジアならではの赤土道路で撮影を決行。遠くから砂ぼこりとともに突如現れた、荷物運びの車(?)を呼び止め、荷台に乗せていただくことに! シャツのおじさま、いい味出してます。どこまでも続く、抜けが美しい赤土の一本道。スタジオ撮影と違い脚立もないので、アシスタントの松田くんが伊藤さんを肩車! 松田くん、頑張れ〜赤土の脇の広々した土地に、大家族が暮らす民家がありました。スタッフ全員、この家に一目惚れ。中で撮影させていただくことに。そこには愛くるしい子犬が3匹! 竹内さんと、じっと見つめ合っています…。民家のお庭に鬱蒼と生い茂る、木々の狭間で。この後ろでは、ハンモックに寝転がる家主のお父さんが見守っていました。ゆったりした空気が心地良いです。敷地内には、いくつかの建物がありました。自分たちでペイントしたのでしょうか、色鮮やかなブルーの壁が綺麗! リアルな日常を感じさせる洗濯物も、現地感たっぷり。赤のトタンが映える、倉庫の前で。ちょうど柔らかい日差しが入り、椰子のような大きな葉の影が絶妙な背景になりました!海外での撮影は、こんな偶然見つかる素敵なロケ地や、地元の人々との出会いも楽しいのです。…to be continued. Information『Ryoma Takeuchi』カンボジアで撮影した、竹内涼真さんの初見せが凝縮された写真集です。
2018年08月16日各ブックストアがFASHION HEADLINE読者に向けて「今読むべき1冊」をコンシェルジュ。毎週土曜日は、洋書を専門に扱う原宿のブックショップ「シェルフ(Shelf)」(東京都渋谷区神宮前3-7-4)が選ぶ書籍をご紹介します。■『Somnyama Ngonyama, Hail the Dark Lioness』Zanele Muholi1972年、南アフリカ共和国生まれのザネレ・ムホリによるポートレート作品を収めた一冊。彼女は、2017年の「KYOTOGRAPHIE」にも参加しているヴィジュアル・アクティヴィスト。本書では、100のイメージによって、現代社会を生きる黒人女性としての自分のイメージと可能性を探求し、現代的かつ歴史的な人種差別を強調する。彼女はこう述べる。「私はこの写真のドキュメンタリーを制作することで、人々に空間を占拠させ、暴力を恐れることなく創造するため勇気を出すよう励ましてきた。――私たちの歴史について人々に教え、歴史を再考したり、返還を要求したり、カメラといった芸術的な道具を戦うための武器とするよう促したりする。20人以上のキュレーター、詩人、作家が、写真に付随するテキストを書き付けています。強い印象を持つこのコレクションは、自伝的・芸術的であるのと同じくらいに抵抗の宣言でもあります」【書籍情報】『Somnyama Ngonyama, Hail the Dark Lioness』写真:Zanele Muholi出版社:Aperture言語:英語ハードカバー/224ページ/360×270mm発刊:2018年価格:1万1,480円(為替により変動)■Shelfオフィシャルサイトで『Somnyama Ngonyama, Hail the Dark Lioness』を購入する
2018年08月11日竹内涼真の新たな写真集『Ryoma Takeuchi』が、ついに発売。舞台となったカンボジアでの、撮影の裏側を毎週お届けします! ご本人からのスペシャルメッセージや、ここでしか見ることのできないオフショットなど、写真集のサイドストーリーをお楽しみください。another story of『Ryoma Takeuchi』竹内涼真 写真集〜Staff Diary〜ヴィラでの撮影を終え、夕方に船着場に向かいました。船着場の入り口はとても賑やか! あふれんばかりの大量のフルーツが売られ、彩り豊かで綺麗です。どことなくアジアの雰囲気が漂う提灯を背景に。徐々に薄暗くなっていく夕暮れが大人のムードを演出します。船着場の先にある、防波堤へ。竹内さん、かなりギリギリの立ち位置ですが、どうか落ちないでくださいね〜!!防波堤の先端に到着。なぜだかギュウギュウに配置されたベンチではしゃぐ竹内さん。「石原裕次郎みた〜い」と、スタッフもキャッキャと喜んでいました(笑)。実はこのカメラの後ろには、観光客がずらり。いろいろな外国人の方に注目されながらの撮影に。いよいよ日没が迫ってきました。浜辺に移動し、ギリギリまで撮影を続けていたら、何やらキュートな男の子がこっちを見ている…?照れる少年に、やさしく声をかける竹内さん。ワントーンコーデがお揃いですね。この少年と触れ合う様子は、写真展のムービーでも見ることができますよ!…to be continued. Information『Ryoma Takeuchi』カンボジアで撮影した、竹内涼真さんの初見せが凝縮された写真集です。
2018年08月09日各ブックストアがFASHION HEADLINE読者に向けて「今読むべき1冊」をコンシェルジュ。毎週土曜日は、洋書を専門に扱う原宿のブックショップ「シェルフ(Shelf)」(東京都渋谷区神宮前3-7-4)が選ぶ書籍をご紹介します。■『Fashion Artists 25 Years』Viktor & Rolfオランダのアムステルダムに拠点を置くファッションブランド、ヴィクター&ロルフ(VIKTOR & ROLF)の25年間を、ティム・ウォーカー(Tim Walker)、ニック・ナイト(Nick Knight)、アンドレアス・グルスキー(Andreas Gursky,)、ハーブ・リッツ(Herb Ritts)、マート&マーカス(Mert & Marcus)、イネス&ヴィノード(Inez & Vinoodh)らの写真とともに見渡す展覧会カタログ。このオランダ人デザイン・デュオ、ヴィクター・ホスティン(Viktor Horsting)とロルフ・スノラン(Rolf Snoeren)は、四半世紀のキャリアを共にしながら、芸術とファッションの限界を押し上げる驚くべきアイデンティティを切り開いてきた。ロマンスと反乱、昂揚と抑制、古典主義と概念主義を対比させながら、私たちの時代の中で最も豪華なイメージを生み出した。ボリュームたっぷりの本書は、「ウェアラブル(着用可能な)・アート」というコンセプトを探求した息を呑むほどの革新的な作品の一部を取り上げる。ティエリー・マキシム・ロリートによる独占インタビュー、さらに現代アーティストや写真家による豊富なイメージを収録。オランダ・ロッテルダムにあるクンストハル美術館では、9月30日まで展覧会「VIKTOR&ROLF: FASHION ARTISTS 25 YEARS」が開催中。【書籍情報】『Fashion Artists 25 Years』作品:Viktor & Rolf出版社:Nai Uitgevers言語:英語ソフトカバー/212ページ/390×270mm発刊:2018年価格:5,690円(為替により変動)■Shelfオフィシャルサイトで『Fashion Artists 25 Years』を購入する【イベント情報】VIKTOR&ROLF: FASHION ARTISTS 25 YEARS会場:Kunsthal Rotterdam住所:Museumpark, Westzeedijk 3413015 AA RotterdamThe Netherlands会期:5月27日~9月30日時間:10:00〜17:00また、8月3日から9月3日の期間シェルフ店内では、アート系パブリッシャーやギャラリーのオリジナル・トートバッグを集めた「TOTEBAG for artbook lovers」フェアを開催。パリの老舗ギャラリー「イヴォン・ランベール(YVON LAMBERT)」やイギリスの「リッソンギャラリー(Lisson Galley)」、写真家コーリー・ブラウンのパブリッシャー「Silent Sound」などのオリジナルトート、さらにトートバッグ付き書籍も販売される。■「TOTEBAG for artbook lovers」フェア
2018年08月04日竹内涼真の新たな写真集『Ryoma Takeuchi』が、ついに発売。舞台となったカンボジアでの、撮影の裏側を毎週お届けします! ご本人からのスペシャルメッセージや、ここでしか見ることのできないオフショットなど、写真集のサイドストーリーをお楽しみください。another story of『Ryoma Takeuchi』竹内涼真 写真集〜Staff Diary〜今回は、写真集に入りきらなかった未公開カットの撮影シーンをご紹介! 写真展に行かれた方はご覧になったかと思いますが、リゾート地・シアヌークビルの「インディペンデンスホテル」でもさまざまな撮影をしていました。これは、ホテル脇の海沿いを歩きながら、離れにあるヴィラへと移動中の一コマ。ヴィラのベッドルームにて。ごろごろと寛いだり、ふとんで遊んだり。「ゆったりしたリゾートの昼下がり」を切り取った写真は、写真集にあるベッドシーンとは一味違う、リラックスした雰囲気が印象的です。このヴィラは、大きなプライベートプール付き! 徐々に西日へと移り行く太陽の光や、プールから続いていくような海の背景も本当に綺麗でした。このプールシーンも、写真展では巨大な壁プリントで見ることができますよ〜。部屋を出てすぐのテラスも広々。「一旦着替えて、ふらっと街に出かけようか」という裏テーマです。あれ。足元をよく見ると、ホテル備え付けのビーサンではないですか…! ご愛嬌(笑)。「おでかけ前」のシーンを撮影。真っ白な外壁と白のスタイリングが爽やかですね。この後は、写真集にも収められた夕暮れのビーチの船着場へと移動しました。…to be continued. Information『Ryoma Takeuchi』カンボジアで撮影した、竹内涼真さんの初見せが凝縮された写真集です。
2018年08月02日各ブックストアがFASHION HEADLINE読者に向けて「今読むべき1冊」をコンシェルジュ。毎週土曜日は、洋書を専門に扱う原宿のブックショップ「シェルフ(Shelf)」(東京都渋谷区神宮前3-7-4)が選ぶ書籍をご紹介します。■『Silver Lake Drive』Alex Prager2014年の『Face in the Crowd』が大変話題となり、パリで毎秋開催される国際的写真フェア「パリ・フォト 2013(Paris Photo)」(2013年11月14日〜17日)のメインイメージにも起用されたアレックス・プレガー(Alex Prager)のこれまでのシリーズを見渡す初めての回顧写真集。現代で最もオリジナリティーに溢れたイメージメーカーとして知られ、写真と映画の間で流動的に制作を続ける彼女は、ハリウッドや実験的な映画、ポピュラー文化、ストリートフォトなど、幅広い分野からの影響を取り込み、精巧なシーンを作成、撮影している。忘れがたく思い出深いワンシーンは魅力的で独特な美学に溢れ、彼女によって綿密に練られたコンポジションは、お馴染みでありながら奇妙だ。大衆的な評価とアートとしての評価の両方を獲得している本書は、この人気アーティストの最初のレトロスペクティブである。これまでの彼女のキャリアからの120枚の以上の作品を網羅し、これまでのクリエイティブな軌道をまとめた一冊は、読者にとって導入としても楽しめる。2018年6月から10月までロンドンのフォトグラファーズ・ギャラリー(The Photographer’s Gallery)にて、2018年11月から2019年1月までスイスのル・ロックル美術館にて展覧会を開催。【書籍情報】『Silver Lake Drive』作品:Alex Prager出版社:Thames & Hudson言語:英語ハードカバー/224ページ/310×250mm発刊:2018年価格:7,650円(為替により変動)■Shelfオフィシャルサイトで『Silver Lake Drive』を購入する【イベント情報】Alex Prager: Silver Lake Drive会場:The Photographer’s Gallery住所:16-18 Ramillies Street London W1F 7LW会期:6月15日~10月14日時間:10:00〜18:00(※木曜日は10:00〜20:00、日曜日は11:00〜18:00)会場:Musée des beaux-arts Le Locle住所:Marie-Anne-Calame 6 2400 Le Locle会期:11月3日~2019年1月27日時間:11:00〜17:00(水〜日曜日)
2018年07月28日竹内涼真の新たな写真集『Ryoma Takeuchi』が、ついに発売。舞台となったカンボジアでの、撮影の裏側を毎週お届けします! ご本人からのスペシャルメッセージや、ここでしか見ることのできないオフショットなど、写真集のサイドストーリーをお楽しみください。another story of『Ryoma Takeuchi』竹内涼真 写真集〜Staff Diary〜海での撮影は、ベストスポットを求めていくつも離島を回りました。素敵な桟橋のある場所を見つけ、本格的に撮影がスタート。海に飛び込んでいただき、浮き身をしたり、水しぶきをあげたり…照りつける太陽とエメラルドの海の中、青シャツを着た竹内さんがよりカッコよく映し出されます。桟橋のギリギリのポジションから、寝転びながら撮影する伊藤さん! 写真集の水しぶきのカットは、こうして生まれたのでした。お次は、桟橋の下で。最高の1枚を撮る為に、スタッフも一緒に海に入って撮影していました。後ろのボーズ男子は、カメラマンアシスタントの松田くん。彼が撮っていたムービーは、「竹内涼真写真展」で見ることができますよ!この島には、原始的なバンガローがちらほら。ここで実際に生活しているそうです。家の主人に許可をもらい、ハンモックにも寝転ばせてもらいました。着替えをして髪を乾かしたのですが、セットしていない無造作な髪型が少年のようで、この世界観ともマッチ。大きな木に取り付けられたブランコにて。竹内さん、アクロバティックなポーズが綺麗! 伊藤さんも同じ目線で撮影しようと、砂まみれになりながら体を張ってシャッターを切り続けました。「涼真くん、自由に走って!動いて!」と、カメラを構えて追いかける伊藤さん。撮った写真をその場でご本人も確認し、「おぉ!すごい!こんな風に撮れてたんだ!」と感動のコメント。この撮影のあたりから、2人の距離がぐんと近づいていくのを感じました。…to be continued. Information『Ryoma Takeuchi』カンボジアで撮影した、竹内涼真さんの初見せが凝縮された写真集です。
2018年07月26日7月12日に、自身3冊目となる写真集を発売したばかりの竹内涼真さん。その写真集の未公開カットのみで構成された写真展が、7月22日に池袋パルコミュージアムにてスタートしました!写真・中島慶子「竹内涼真写真展 -unreleaced photo by Akinori Ito-」が遂にスタート。全方位、素顔の竹内涼真に囲まれる夢のような空間に密着!会場は、池袋パルコ7階にあるパルコミュージアム。広々としたスペースに、200点を優に超える写真がずらりと並んでいます。足を踏み入れた瞬間、そこは竹内涼真オンリーの世界。写真展でないと実現できない巨大な壁プリントがいくつも飾られた夢のような空間は、前後左右、全方位がカレだらけ! たくさんの竹内さんに見つめられ、すぐそこに彼がいるような錯覚に陥ること間違いなしです。カンボジアを舞台に撮影された写真の数々。ここでは、写真集には入りきらなかったホテルでのくつろぎシーン、プールで濡れた色っぽい表情、プノンペンのマーケットではしゃぐカットなど、新たな場面を追加して展示されています。また、ネオンライトが光る夜の街で撮影された写真は暗闇の小部屋で、ドキッとさせられるシャワーシーンはシャワー音が響く窓から覗いて楽しむなど、ここでしか味わえないライブ感に満ちたアイデアも随所に散りばめられ、ファンの方にはたまらない演出が盛りだくさん!さらに、スペシャル企画として現地で撮ったムービーまで公開しています! 壁に配置されたiPadを覗くと、そこにはカメラと真剣に向き合う竹内さんの様子が。カンボジアの空気感まで漏れてくるような撮影風景を眺めることができるんです。会場では、「写真展会場限定カバー」がついた写真集まで購入可能! 数量限定、早い者勝ち!? シーツにくるまるモノクロの竹内さん、朝起きたての彼が目の前にいるようで、心臓を鷲掴みにされますね。写真展開催の前日(7月21日)には、同会場にて写真集発売記念イベントも行われました。竹内さん曰く、写真集の評価は控えめに「78点!」だとか。「ナルシストにならないように(笑)。ですが、本当は98点くらいつけたいです。20代ではこれ以上ないくらい、出し切りました。最高傑作だと思います」。また、写真展に関しては、「こんなに大きなサイズの写真は今までにないので、毛穴とかヒゲとか、生っぽいところまで見ていただいて(笑)」と笑顔で話すチャーミングな姿も。取材後の握手会イベントは、チケットがすべて抽選になったほど大盛況! 実際にファンの方と触れ合い、ご本人も元気をもらえたそうです。残念ながら会いに来られなかった方も、この写真展に足を運べば、最高の時間が待っているはず。これまで見たことのない、今の竹内さんの魅力がギュッと凝縮した空間です。東京での開催は、8月6日まで。その後、大阪、札幌、仙台、名古屋、福岡と巡回開催が決定しています。 ”25歳、等身大の竹内涼真” を見逃さないよう、一点一点の写真を心に焼き付けましょう!竹内涼真さんのコメント動画はこちら!【プロフィール】たけうち・りょうま 1993年4月26日生まれ。東京都出身。俳優。数多くのドラマや映画、CMなどで活躍中。3rd写真『Ryoma Takeuchi』(マガジンハウス)が発売中。8月1日公開の映画『センセイ君主』では主役をつとめる。
2018年07月25日各ブックストアがFASHION HEADLINE読者に向けて「今読むべき1冊」をコンシェルジュ。毎週土曜日は、洋書を専門に扱う原宿のブックショップ「シェルフ(Shelf)」(東京都渋谷区神宮前3-7-4)が選ぶ書籍をご紹介します。■『days 2014-2018: Sixteen springs and sixteen summers gone―Take your time, it won’t be long now』奈良美智作品としての発表を前提とせず、見過ごされてしまうような風景や生命の価値を心に留めるように写真に収めることは、奈良にとって自身の感性を記録し鍛錬する行為であり続けた。それら記録と記憶の集積は、制作における深い内省と対話に寄り添うように、巡る季節の中に点在する無数の瞬間を捉えていく。様々な風土、音楽、生命、歴史、風景、人々を撮影した写真群には、作家が走り続けてきた軌跡とその視線が無垢なイメージとして表出する。フィルムからデジタル、そしてiPhoneへ、折々の自身にとって最も身近なカメラで直感的に撮影された被写体は、各々が常に等価に扱われ、無意識のうちに繋がり合い、独特の世界観を提示する。そこに通底する、戻ろうとしても戻れない時間の後ろに広がる記憶としての原風景、幼年期特有の自我の在り方や個人的な世界への憧憬は、培われた感性を通じ、やがて新たな故郷を探す旅へと繋がっていく。奈良の眼差しは、個人の経験が時を、場所を遡り、世界のより根源的な在り方へと個を円環させてゆく様を見つめているようだ。本書は、奈良美智が2014年から約5年間にわたり撮影した写真の個展の展覧会カタログ。展覧会は8月10日まで、タカ・イシイギャラリー フォトグラフィー/フィルムにて開催中。【書籍情報】『days 2014-2018: Sixteen springs and sixteen summers gone―Take your time, it won’t be long now』作品:奈良美智出版社:タカ・イシイギャラリー フォトグラフィー/フィルム言語:日本語、英語ソフトカバー/204ページ/190×190mm発刊:2018年価格:5,000円■Shelfオフィシャルサイトで『days 2014-2018: Sixteen springs and sixteen summers gone―Take your time, it won’t be long now』を購入する【イベント情報】奈良美智 「Sixteen springs and sixteen summers gone—Take your time, it won’t be long now」会場:タカ・イシイギャラリー フォトグラフィー/フィルム住所:東京都港区六本木5-17-1 AXISビル2階会期:7月7日~8月10日
2018年07月21日