スキンケア大学がお届けする新着記事一覧 (4/5)
産後になると肌トラブルが多いだけでなく、便秘に悩む人が多いとされています。肌トラブルと便秘はどのような関係があるのかについて解説していきます。産後の肌トラブルは便秘が原因?妊娠と出産により、女性の体が変化します。それにともなって、さまざまな肌トラブルが起きて、ニキビや吹き出物や肌荒れなどといった皮膚症状などが現れるとされています。妊娠と出産により肌トラブルが起こっているともいえますが、肌トラブルに悩む女性の多くに、便秘体質がみられるといわれています。便秘にも悩んでいる女性は、便秘から肌トラブルがきている可能性もあると考えられます。摂取した食べ物から、体にとって必要な栄養を吸収した後、残った食べ物のカスは便として腸を通って肛門から排出されます。しかし、スムーズに便が排出されない状態を「便秘」といいます。文字どおり、便秘は常に体の中にたまった状態であり、排便できないということは、食べ物のカスが体内にたまり続けることを意味し、悪玉菌のエサも増えるとされています。悪玉菌のエサが増えると、悪玉菌が増殖し、その影響でガスや有害物質などが発生します。発生されたガスと有害物質は血液に吸収され、肌から外に排出されます。肌がこれらの働きをすると、肌本来の新陳代謝の働きまでできにくくなり、肌トラブルが起きるとされているのです。肌トラブルが便秘からくると仮定すれば、便秘を解消することで、肌トラブルの改善に期待が持てるでしょう。もし、便秘が解消しても肌トラブルが持続してしまう場合、皮膚科を受診するようにしましょう。便秘を診てもらう場合は消化器科となっていますが、付近にない場合は内科でも診てもらうことも可能です。便秘以外で肌トラブルの原因となること出産後、女性は母親として赤ちゃんの育児に集中しています。赤ちゃんは非常にデリケートなうえ、なにかが起きる前に、常に傍にいる必要があります。そのため、満足な睡眠時間が得られず、結果的に肌トラブルを引き起こす原因となっていると考えられています。このように、便秘以外に産後の肌トラブルの考えられる原因をあげて解説していきます。ホルモンバランスの乱れ女性ホルモンのひとつであるエストロゲンは出産後に減少します。エストロゲンは女性らしい体を作り、美肌を作り、さらに活性酸素を抑制するという働きを持ちます、エストロゲンが減少すると、エストロゲンの機能が低下し、シミや肌のたるみにつながります。ちなみに、プロゲステロンという女性ホルモンがありますが、こちらは妊娠をサポートする働きを持ちます。睡眠不足や疲労・ストレス出産後、母親は赤ちゃんのために、どのようにして育児をしていくのかという知識を得ることも求められます。その影響で、身体だけでなく脳にも疲労をおよぼし、精神的な疲労も蓄積されます。脳の疲労は睡眠によって回復されます。しかし、その睡眠が不足し、さらにストレスや疲労などが蓄積されると、肌トラブルの原因になります。男性でも母親的な立場で育児をすると、同様の状態になると考えられるでしょう。肌老化・肌ダメージの改善能力が低下睡眠中に、美肌に関係する成長ホルモンやメラトニンなどが分泌されます。成長ホルモンは肌のダメージを修復し、メラトニンは疲労回復だけでなく細胞の老化を抑えるという働きを持ちます。しかし、睡眠不足になると、これらのホルモンの恩恵を得られることが難しくなります。産後の便秘を効果的に解消する方法肌を健康に保ちつつ、便秘を予防または解消することが大事です。産後の便秘に効果的な対策法を次にあげて解説していきます。水分を多めに補給母乳を赤ちゃんにあげようとすると、母乳は母親の体内の水分から作られますので、それだけ水分が失われることになります。スムーズに排便するために水分補給が欠かせませんので、妊娠前より多く水分を摂取する必要があります。1日に1.5〜2リットルぐらいの水分をとるといいでしょう。また、起きてすぐにコップ1杯の水を飲むことによって、腸が刺激されて排便しやすくなります。善玉菌を増やして対策善玉菌を増やすには、ビフィズス菌や乳酸菌が含まれる発酵食品を摂取するようにしましょう。ヨーグルトなどを、善玉菌のエサとなる食物繊維やオリゴ糖などと積極的に摂取すると、善玉菌を増やす効果が期待できると考えられます。運動不足を解消運動不足になることで腸の働きが弱くなり、便秘の原因になると考えられます。腹筋が弱くなると便を押し出す力も弱くなり、排便がスムーズに行われることが難しくなるとされています。対策として、体を適度に動かし、お腹を中心としたストレッチを日常生活に取り入れて行うといいでしょう。監修:神林由香
2017年04月30日子供のころに初めて感染するケースが多かったといわれている「口唇ヘルペス」ですが、現在は大人になって初めて感染するケースも多いといわれています。ここでは、口唇ヘルペスを発症したときに行く診療科や治療方法について詳しくご紹介します。大人になって感染することもある口唇ヘルペスとは口唇ヘルペスは、感染力が強いといわれている「単純ヘルペスウイルス1型」に感染することで、唇やその周辺に水ぶくれの症状を引き起こすといわれています。ウイルスに直接触れることだけでなく、物を通じて感染することもあるため、家族や身近な人からの感染の可能性も高いのです。現在、口唇ヘルペスを引き起こす単純ヘルペスウイルスの抗体を持つ人は少ないといわれており、家庭内をはじめとするさまざまな場所の衛生状態が改善されていることが影響していると考えられています。大人になってあらわれる口唇ヘルペスのほとんどが再発といわれていますが、大人になって初感染するというケースも少なくなく、重症化してしまう可能性も考えられます。口唇ヘルペスに感染・発症したときは皮膚科へ口唇ヘルペスは皮膚疾患のひとつとされているため、症状があらわれはじめたときには皮膚科を受診しましょう。近くに皮膚科がない場合、病院によっては内科でも診察が可能です。口唇ヘルペスを引き起こす単純ヘルペスウイルスは、一度感染すると体内の神経節に棲みつくと考えられています。そのため、一度感染して抗体ができたとしても、再感染の可能性もあります。体調不良などをきっかけに再発をくり返しやすいともいわれているため、長期に渡って悩まされる人も少なくありません。ただ、適切な治療を早い段階で行えば、あらわれる症状は比較的軽く、症状の回復も早まるとされている病気です。皮膚の異変に気がついたら、早めに医療機関を受診するようにしましょう。医療機関を受診すると問診や視診が行われ、医師によって口唇ヘルペスかどうかを判断されます。ウイルスの抗体の有無を詳しく調べるために採血が行われるケースもあります。ウイルスを完全に排除する薬はないとされており、治療にはウイルスの増殖を抑える抗ウイルス薬を用いられるのが一般的です。口唇ヘルペスの病院での治療法とは口唇ヘルペスと診断されると、単純ヘルペスウイルスの増殖を抑える作用のある抗ウイルス薬を使った薬物による治療法が一般的です。治療に用いられる主な処方薬(内服薬・塗り薬)治療に用いられる主な薬は、軟膏やクリームなどの外用薬と錠剤をはじめとする内服薬などがあります。・外用薬口唇ヘルペスの症状があらわれている患部に直接塗布するタイプの薬とされており、薬の形には軟膏やクリームなどがあります。比較的軽症なケースに用いられることが多く、患部から直接アプローチしてウイルスの増殖を抑制し、症状の広がりを抑える働きがあるといわれています。薬にもよりますが、1日数回塗布するよう指示されることが多いとされています。外用薬を塗った後は、忘れずにしっかりと手を洗いましょう。・内服薬経口薬ともいわれることがある飲む薬で、薬の形では錠剤タイプが広く知られていますが顆粒タイプもあるといわれています。体内から原因とされる単純ヘルペスウイルスへアプローチして、ウイルスの増殖を抑制する効果が期待できます。ウイルスをなくす作用はないとされていますが、皮膚から神経細胞に戻り棲みつこうとするウイルスの量を減らすのにも有効とされているため、再発しにくくする効果も期待できるといわれています。このことから、中等症以上や再発の可能性が高い人、重症化しやすい人などに処方されることが多いとされています。前駆症状があらわれたタイミングに飲むことでより回復が早まりやすいとされており、水ぶくれの症状があらわれはじめてから2日以内が理想であるといわれています。・点滴症状の重症化や内服薬の効果がみられない場合、入院治療が必要となることがあります。その際の治療に、点滴注射薬を使用することがあるといわれています。免疫不全など身体の抵抗力が低下している場合などにも使用されることもあります。日常生活における治療法口唇ヘルペスは、健康が損なわれているときにかかりやすいといわれています。具体的には、疲労やストレス、風邪(かぜ)をはじめとする病気や治療に用いられる薬などがあげられます。免疫機能の低下はもちろん、抗体を持っていたとしてもこれらによって身体の抵抗力が下がっていると感染しやすくなります。また、再発の原因にもなりやすいとされているため、口唇ヘルペスの治療においても、心も身体も健康を維持することが重要と考えられています。治療中だけでなく、普段からバランスのよい食事を心がけ、身体と心を十分に休息させましょう。監修:神林由香
2017年04月30日口唇ヘルペスは、以前は子供のうちに初めて感染する人が多い病気とされていました。しかし、現在は家庭内における衛生面の改善により、抗体を持たずに大人になる人も多く、20代〜30代の約半数ほどしか抗体を持っていないといわれています。ここでは、口唇ヘルペスに感染することで起こる症状の特徴や再発の可能性について解説していきます。口唇ヘルペス(単純ヘルペスウイルス1型)とは唇やその周辺にできる水ぶくれが主症状といわれる口唇ヘルペスは、単純ヘルペスウイルスの1型が原因といわれています。このウイルスの感染経験がなく抗体を持たない人や、抗体を持っていても抵抗力が低下している場合は、感染しやすいといわれています。さらに、感染力が強いといわれており、ウイルスを持つ人との接触だけでなく、タオルや食器などの物を、感染者が使用したことによるウイルスの付着が原因で感染する可能性もあるのです。目に見える症状が出ているときは、患部でウイルスが増殖をくり返しているときと考えられており、ウイルスが大量に出ているといわれています。そのときの接触は特に控えるようにしましょう。もし感染すると、接触から3日〜7日後くらいに症状があらわれはじめるとされています。感染者と接触したらその期間は注意深く観察するとよいでしょう。口唇ヘルペスの症状とサイクル多くの場合、症状は4つの段階に分けることができるといわれています。重症なケースでなければ、2週間ほどで回復することが多いとされていますが、早いタイミングで治療を開始するほど治りが早い傾向にあるといわれています。(1)ピリピリ・チクチクする前兆がある水ぶくれの症状があらわれる前に、前駆症状があるといわれています。具体的には、ピリピリ、ムズムズ、チクチクといった皮膚の違和感や痛み、かゆみなどです。初感染の場合は気づかないこともありますが、再発をくり返すほど気づきやすくなるといわれています。(2)赤みや腫れがある前駆症状を感じたあと、半日程度で唇や口の周囲の一部分の皮膚で赤みを帯びた腫れがあらわれはじめるといわれています。患部ではウイルスの増殖が活発になっていると考えられているため、このタイミングに治療を始めることが理想とされています。(3)患部が水疱(水ぶくれ)になるウイルスの増殖が進むと、2〜3日後に赤みを帯びた腫れが水ぶくれに変化していきます。初感染では、水ぶくれが多発しやすく、その大きさも5mm大になるといわれています。体調によっては、発熱や耳の周囲にあるリンパ腺がはれる可能性もあります。ただ、一般的には再発をくり返すほど水ぶくれの大きさは限局し、小さくなっていくとされています。(4)水疱がかさぶたになり回復水ぶくれがしだいにかさぶたとなり、時間の経過とともに症状が治まっていくといわれています。10日〜2週間程度で治まるケースが多いですが、症状の程度や体調によって前後するとされています。水ぶくれの中には、たくさんのウイルスが存在しているとされているため、破れたところを触ると感染が拡大すると考えられています。気になっても触れないようにし、触れてしまった場合はせっけんなどを使用して洗い流すようにしましょう。口唇ヘルペスを再発させない治療方法口唇ヘルペスを引き起こすとされる単純ヘルペスウイルスは、「潜伏感染」タイプのウイルスといわれています。一度感染すると神経節の中に潜み続けるため、抗体を持っているから安心とは言えない病気のひとつです。潜んでいる間は症状が出ることはありませんが、なにかをきっかけに神経節から出てきて症状を引き起こすことから、再発の可能性が高い病気といわれています。病気やストレス紫外線などに気をつける再発しやすいのは、風邪(かぜ)や外傷、胃腸障害によって身体の抵抗力が下がっているときや、老化、疲労、ストレスなどで免疫機能の低下がみられるときといわれています。ほかにも、紫外線を強く浴びることで全身の免疫力を低下させることがあるため、体調がすぐれないときや疲れが溜まっているときは紫外線を浴び過ぎないようにすることも大切です。再発防止のために早めの治療を口唇ヘルペスは、早めに治療を始めることで早く治りやすいといわれています。水ぶくれの出現から2日以内に治療を始めるのが理想とされています。治療では、ウイルスの増殖を抑える作用のある薬を使用した薬物療法が一般的です。症状によりますが、比較的軽症の場合は軟膏やクリームを使用することが多く、中等症以上や重症化する可能性がある場合は錠剤の服用となるケースがあるといわれています。症状がひどい場合、点滴注射や入院治療となる場合もあります。再発の場合、前駆症状に気づきやすくなるといわれているため、異変に気づいたら早めに医療機関を受診するようにしましょう。監修:神林由香
2017年04月30日口唇ヘルペスは、普段の何気ない動作からもうつることがあるといわれています。口唇ヘルペスの基礎知識とともに、どのようにしてうつるのかを詳しく見ていきましょう。口唇ヘルペスとは単純ヘルペスウイルスというウイルスが原因とされる「口唇ヘルペス」は、多くは唇や口の周囲に水ぶくれができる病気です。口の周り以外にも、鼻や歯ぐき、目の周りなどにできることもあります。以前は家族間で自然と感染し、抗体を持つ人多かったのですが、核家族化や生活面などにおける衛生状態がよくなったことが影響して、現在では抗体を持つ人が減っているといわれています。症状の特徴水ぶくれを主症状とする口唇ヘルペスですが、初感染する年齢や症状の経過によって特徴があるといわれています。・初感染の年齢でみられる特徴子供のうちに初感染した場合、症状が軽いケースが多く、発疹がほとんどみられないこともあるといわれています。それに対し、子供の間は感染せず、大人になってから初感染すると、たくさんの水ぶくれや痛みをともなうような重症化するケースがあるといわれています。・症状の経過でみられる特徴症状には個人差がありますが、発症から回復までは、症状の特徴からだいたい3つに区分できるといわれています。具体的には、前駆症状期、皮膚症状出現期、回復期の症状です。水ぶくれがあらわれる前の前駆症状として、チクチク感やピリピリ感といった皮膚の違和感や、かゆみなどが起こりやすく、再発をくり返している人はこの前駆症状を自覚しやすいといわれています。その後、皮膚症状が出現してきます。皮膚症状は大きく分けると2段階あり、はじめは患部が赤みを帯びて腫れてきます。この時に水ぶくれは見られません。この赤い発疹はウイルスが活発に活動しているために起こると考えられており、この水ぶくれが出る前の早いタイミングで治療を始めることが効果的です。皮膚症状があらわれはじめて2〜3日経過後すると、赤く腫れたところに水ぶくれができ始め、1週間前後で回復期へと向かいます。回復期では、水ぶくれがかさぶたへと変化するといわれています。治療を早く始めることで、皮膚症状が少なくすみ、早く回復期のかさぶたとなり、治癒までの期間が短縮する可能性が高まります。初感染と再発の違い口唇ヘルペスに初感染し、発疹が出た場合(初感染でも発疹が出ない場合もあります)、5mm程度までのやや大きめの水ぶくれが広範囲に多発することがあります。さらに、発熱、あごの下、首、耳などのリンパ腺が腫れるなど、症状が比較的重くなる傾向があります。それに対して、再発の場合は、初感染と比較すると症状は軽症ですむことが多く、水ぶくれの大きさは小さくなり、出現部位は一部分に限局されやすいといわれています。重症化しやすい人|赤ちゃん・風邪をひきやすい人口唇ヘルペスを引き起こす単純ヘルペスウイルスは感染力が強いといわれています。そのため、人との接触には注意が必要です。次に該当する人が身近にいる場合は感染させてしまうと重症化しやすいため、特に注意しましょう。・免疫機能が低下している人がんや白血病などの患者や移植手術後の人などは、通常よりも免疫機能が低下しているといわれています。お見舞いなども控えるようにしましょう。・新生児免疫機能がまだ発達していないため、全身に症状が出てしまうなどの重症化する可能性があるといわれています。ただ、母親が抗体を持っていれば、胎盤を通じて抗体を持っていることもあるため、重症化はしにくいといわれています。ですが、念のため直接接触することは避けましょう。・アトピー性皮膚炎を患っている人皮膚のバリア機能が低下している可能性があるため、皮膚から簡単に感染してしまい、初感染のような症状になりやすいといわれています。また、かゆみを我慢できずかいてしまうことで症状を悪化させてしまうケースも少なくないため、特に注意が必要といわれています。口唇ヘルペスがうつる感染経路について口唇ヘルペスの感染経路は、直接的な接触だけでないといわれています。感染力が強いウイルスのため、ウイルスが付着したタオルや食器などの物を介しての感染も起こり得るといわれているのです。症状が出ている人からしかうつらないと思われがちですが、実は、発疹がでていなくても、唾液などにウィルスが排泄されている可能性もあります。このウィルスは一度感染すると神経節などに棲みつき、現在の医学では体内に侵入したウイルスを完全に退治することができないため、症状のない人でも体内にウイルスが棲みついていれば、キスをしたときに相手の唾液に混ざって気づかない間に感染してしまう可能性もあります。抗体の有無を検査する対策について抗体の有無は採血によってチェックできます。結果が出るまでには約5日から7日間かかりますが、抗体をもっているかどうか気になるのであれば検査を受けるとよいでしょう。口唇ヘルペスの再発予防口唇ヘルペスは、免疫機能が低下しているときに感染や再発しやすいといわれています。そのため、しっかりと栄養の高い食事をとり、十分に睡眠時間を確保し、ストレスを溜めないよう、身体と心をしっかりと休息させましょう。また、体調不良や疲労があるときに紫外線を浴びると、全身の免疫機能を低下させるといわれています。紫外線は再発の要因ともいわれていますので、紫外線の浴び過ぎにも注意しましょう。また、口唇ヘルペスを発症している場合は、感染を拡大させない予防も大切です。水ぶくれができているときは、ウイルスの動きが活発なときと考えられているため、感染力も強いですから、不特定多数との接触を避け、口周辺を覆えるマスクを着用するようにしましょう。また、タオルや食器などの物から感染する可能性もあることから、共用を避け、それぞれ洗剤を使用してしっかりと洗いましょう。監修:堀内祐紀
2017年04月30日現在、口唇ヘルペスに有効とされる市販薬が販売されており、口唇ヘルペスに悩まされている人にとっては治療の幅が広がっているように思えますが、知っておかなければならないポイントがあります。口唇ヘルペスの市販薬について詳しく見ていきましょう。口唇ヘルペスとは口唇ヘルペスとは、唇や口の周囲に水ぶくれなどの症状を引き起こす皮膚の疾患です。単純ヘルペスウイルスというウイルスが原因で起こり、このウィルスの初感染時やすでに感染したことのある人が風邪・疲労などの際に再発することで起こると考えられています。直接接触すること以外にも、感染者が使用したタオルや食器などの物を通じて感染が拡大する可能性もあり、感染力が強いといわれています。抗体がない人や免疫力が低下している人は、感染しやすいといわれていますが、子供のうちに初めて感染すれば、症状が重くなりにくく、感染しても症状があらわれないこともあります。しかし、大人になって初感染した場合は、重症化するケースがあるため、注意が必要です。口唇ヘルペスを治療できる市販薬の種類口唇ヘルペスの治療に用いられる薬は、ウイルスの増殖を抑える働きのある抗ウイルス薬が一般的とされています。薬の入手方法としては、医師が発行した処方せんによる「処方薬」と、ドラッグストアなどで購入できる「市販薬(一般用医薬品)」の2パターンあります。病院に行けないとき気軽に購入できる市販薬以前は、口唇ヘルペスを発症した場合、医師に薬を処方してもらうか、病院に行けない場合、自然に治るのを待つしかありませんでした。しかし現在は口唇ヘルペスに有効とされる市販薬が登場しており、治療の選択の幅が広がっています。市販薬の場合、購入の際に処方せんが必要ないため、病院に行けないときなどに手軽に購入できるというメリットがあります。一般用医薬品は、消費者への情報提供の必要性の程度によって「第1類医薬品」「第2類医薬品」「第3類医薬品」の3段階に分けられますが、口唇ヘルペスの市販薬はそのうちの薬剤師対応により販売される「第1類医薬品」に属しています。軟膏やクリームなど塗り薬(外用薬)のみ現在のところ、市販薬として登場しているのは軟膏やクリームなどの外用薬のみで、以前に口唇ヘルペスと診断され、同じ症状があらわれた場合にのみ購入が限られています。そのため、初めて口唇ヘルペスになったケースでは使用はできないため、そのような場合で薬が欲しい場合は病院を受診しなければなりません。市販薬で再発を予防する方法口唇ヘルペスは、水ぶくれなどの症状が主とされていますが、その前に前駆期といわれる、症状が出そうな兆しが見られることがあります。具体的には、ピリピリ感やチクチク感といった皮膚の違和感、痛み、かゆみなどの症状で、これらはウイルスが活発に動いて増殖しているために起こると考えられています。そのため、このタイミングで増殖を抑えることができれば、症状の緩和や早期回復ができる可能性があります。市販薬は、初感染の場合には使用ができません。しかし、同じ症状をくり返す再発性の口唇ヘルペスに対しては使用を推奨されていますので、再発のサインを自覚したのに医療機関を受診することができない場合は、市販薬をうまく活用して早期治療をするのもひとつといえるでしょう。使用方法は薬によって異なりますが、1日1〜4回程度、患部へ適量を直接塗布するものが多く、水ぶくれがかさぶたとなり、幹部が乾燥すれば使用を止めるタイプがほとんどです。また、使用期間としては、約10日間が目安とされています。市販薬を使用する際の注意口唇ヘルペスは、水ぶくれだけでなく、湿疹のような症状や痛み、かゆみなどをともなう場合もあります。そのため、別の皮膚病に間違われるケースもあります。よく間違われる病気としては、唇の皮膚炎である口唇炎や毛穴に細菌が侵入し、炎症を起こすニキビなどです。口唇ヘルペスの初期は、これらの皮膚病との見分けがつきにくいため、見極めを間違うと、市販薬を使用しても治らないばかりか、別の病気を悪化させることにもなるので注意が必要です。また、逆のパターンとして、口唇炎やニキビを単純ヘルペスと思い込んで、それらの治療薬であるステロイドや抗菌薬を使用してしまうと、逆に口唇ヘルペスの症状を悪化させてしまう可能性があります。特に、ステロイドは症状を悪化させやすいため、自己判断での使用は控えましょう。監修:堀内祐紀
2017年04月30日肌をサラサラした状態に保ち、汗やにおいを抑えてくれる制汗スプレーにはさまざまな種類があります。自分の体質に合った成分が配合されているものを選ぶことで、より効果的に使用することができます。制汗スプレーの効果汗を分泌する働きのある汗線にはアポクリン腺とエクリン腺があります。エクリン腺は全身にあり、その量は平均で350万個あるといわれています。エクリン線より分泌される汗は、99%以上が水分でサラサラとしているのが特徴です。汗をかいた直後は無臭ですが、バクテリアなどの細菌よって分解されることで不快なにおいがするようになります。一方、アポクリン腺はわきの下や陰部など特定の部分にしか汗線を持っていません。異性をひきつける役割があるアポクリン腺は、思春期に発達し始めて脂質やタンパク質を含んでいるのが特徴です。粘り気がある汗で細菌の栄養が多く繁殖しやすいといわれています。そのため、ワキガの原因にもなり独特なにおいを発します。制汗スプレーには、このような汗の発汗を抑制することでベタつきや汗のにおいを抑制する作用があります。また、制汗スプレーは広範囲に使用できることも特徴です。制汗スプレーには、主に次のような効果のある成分が含まれています。抗菌成分汗をかいた後に、細菌の繁殖を抑えてくれる成分です。銀イオンやトリクロサン、塩化ベンザルコニウムがこれにあたります。制汗成分汗腺を塞ぐことで発汗を抑制する制汗作用で、ベタつきや汗のにおいを抑えます。主な成分として、塩化アルミニウムがあげられます。多汗症の治療にも使用されている成分です。ただし、効果がある分肌への負担も大きいといわれています。皮膚が薄い場所にはあまり適していないようです。制汗スプレーの種類制汗スプレーには主に次のような種類があります。悩みや好みに合わせて選ぶといいでしょう。パウダースプレータイプ汗を抑える制汗成分やにおいを抑制するデオドラント効果がある成分が配合されたスプレーです。パウダーのサラサラした質感やひんやりとしたクール感が好きな人におすすめです。汗を抑えるだけではなく、ベタつきも抑えられるところがパウダータイプのポイントです。全身に使用することができて、香りや種類も豊富なので好みのものを見つけやすいでしょう。ポイントスプレータイプ汗やにおいが気になる部分にピンポイントで使用することができるスプレーです。成分がしっかりと肌に付着するため、パウダースプレータイプよりも効果が長続きするといわれています。しっかりとにおいを抑えたいけれどスプレータイプが苦手な人には、スティックタイプやクリームタイプのものも販売されています。制汗スプレーの使いすぎは逆効果?汗やにおいが気になるため、わきに制汗作用のあるスプレーを噴射しても、汗の役割である体温調整に影響はないといわれています。それは、わきの部分から分泌されている汗は体全体の1%ほどだからです。また、わきの汗を止めても尿や他の部分の汗と一緒になり排出されるので、一部分だけ汗の分泌量が増えてしまうことはないといわれています。制汗スプレーの成分に注目制汗スプレーは使いすぎることで逆効果になることはありませんが、成分によっては肌荒れや湿疹などを引き起こすことがあるといわれています。たとえば、制汗作用のある塩化アルミニウムは濃度が濃いと、肌荒れやかぶれを起こすことがあります。また、抗菌作用のある銀イオンやトリクロサンなども長期間に渡り使用することで、色素沈着や湿疹などを引き起こす可能性があります。肌の状態や使用する場所に合わせて、使用する制汗スプレーを選ぶことも大切です。制汗スプレーの正しい使い方制汗スプレーは噴射剤としてLGガスやジメチルエーテルなどが使用されています。これらはスプレー缶内では液体のままで噴射するときに気体に変化します。このときに熱を奪う性質があるため、噴射した部分の皮膚は急激に冷やされてしまいます。そのため、肌に近づけたまま3秒以上スプレーすることは肌を傷つける原因となります。10〜20cmほど離して、3秒以上連続して噴射しないようにしましょう。また、汗をかいたときはタオルなどで汗を拭きとってから、もう一度スプレーするようにすると効果的です。1日の終わりにはお風呂でしっかりと制汗スプレーの成分を洗い流して、肌を清潔に保つことも大切です。正しく制汗スプレーを使用して体臭対策を制汗スプレーは持ち歩きにも便利で手軽に使うことができるアイテムです。さまざま種類があるので、香りや効果など自分好みのものを探してみるといいでしょう。ライフスタイルに合わせて使用し、デイリーケアに上手くとり入れましょう。監修:コッツフォード 良枝
2017年04月30日スキンケアに欠かせない化粧水や美容液ですが、パッティングをどのように行うかは人によって違いがあります。ここではコットンによるパッティングのメリットや正しい方法について解説します。パッティングをコットンで行うメリット化粧水や美容液は、ただ使用するだけでは効率が悪く、有効な成分や効果が得られにくいこともあります。そのため、しっかりと肌へと浸透させるために軽く肌を押さえるようにすることがパッティングです。正しくパッティングが行われることで化粧水や美容液の肌への浸透が向上し、スキンケアの効果も高まることが期待されます。パッティングは人により、手で行う場合やコットンを使う場合などまちまちですが、それぞれに一長一短があります。手によるパッティングは肌への刺激が少ない点はメリットですが、あちこちに触れてしまう手には雑菌がついてしまうことも多く、パッティングの際に肌についてしまうことがあります。その反面、コットンによるパッティングは清潔にパッティングを行えて、手と比べてデコボコがないことから化粧水や美容液が均一に肌へ浸透するというメリットがあります。化粧水や美容液の効果を考慮すればコットンに分があるとも言えるでしょう。化粧水の効果を高めるコットンを使ったパッティング方法コットンを使用したパッティングは具体的にどのようにやればよいのか、肌の負担とならないように正しいケアの方法を知っておくことが重要です。正しいパッティングのためのおすすめ手順パッティングの方法について説明します。1.コットンの持ち方に注意するコットンは中指と人差し指の二本の指に乗せ、薬指と小指で挟むように固定すると使いやすくなります。2.化粧水や美容液は10円玉大を目安に化粧水や美容液の使用量としては、10円玉大程度を目安にするとよいでしょう。コットンに容器の口をつけると毛羽立つこともありますので、コットンから少し離して容器を振り、肌にあたる部分全体に液を落とすようにすると理想的です。3.下から上へ、中から外へ動かすパッティングの順番としては下から上へ、中から外へが基本となります。あごの下から額の方向に向かい、軽くおさえながら少しずつ動かしていきます。額まで行ったら顔の真ん中から外に向けて目元などをカバーしていきますが、リフトアップを意識して斜め上の方向に、毛穴やシワに染み込ませるような意識で行うことがムラのないパッティングにつながります。4.浸透させ、うるおいを閉じ込める両手を広げて顔全体を覆うことで顔全体が温まり、化粧水や美容液がより浸透する効果があります。この段階で乳液やクリームなどを使用し、肌のうるおいを閉じ込め乾燥を防ぐことも重要です。5.コットンパックを行うパッティング後のコットンを開き、目じりやシワなどに乗せることでパック効果も期待できます。この場合コットンが乾燥して張り付かないように、10秒程度ではがすほうがよいでしょう。使用する際には力を入れすぎずに行うことがポイントです。パッティングとは叩くという意味を持っていますが、叩くというよりも軽く押して浸透させるというイメージで行うことで肌にやさしいケアが可能となります。コットンの種類と選び方コットンにはさまざまなタイプがあります。素材や形の違いがありますので、使いやすいものを選ぶとよいでしょう。代表的なものとしては以下のようなものがあります。カットタイプコットンシートを適度な大きさにカットしたシンプルなものです。使用目的や商品によって大きさはまちまちとなります。サイドシールタイプ中綿を不織布で挟み、両端をシールによって貼り合わせたものです。表面が不織布のため、毛羽立ちが抑えられることが特徴です。ラウンドタイプサイドシールと似た構造ですが、完全に封入された形となっています。中綿が飛び出さず型崩れしにくいことが特徴です。2WAYタイプサイドシールの片面だけが不織布、片面が中綿の構造となったものです。片面でパッティングを行い、反対の面で拭き取りを行うなど用途による使い分けができることが特徴です。セパレートタイプ薄いコットンを層のように重ねているタイプで、はがして使うことが可能なことが特徴です。ローションパックなどに使用する場合もあります。ロールタイプコットンシートをロール状にしたものとなり、用途に合わせて好みの大きさや形に切り分けることが可能です。また、形状の違いではありませんがオーガニック栽培の綿から作られたものなど、敏感肌に配慮した製品などもあります。コットンはこのようにいくつも種類がありますが、パッティングをはじめアイメイクやネイル落としなどにも使用できるため、自分が使用するシチュエーションなども考慮して選択すると便利です。間違ったパッティングとはパッティング後に肌が赤くなっている場合は肌に負担がかかっている場合が多いですので注意が必要です。肌への負担を避けるため、以下のような点を意識するべきでしょう。化粧水は適量でパッティングを化粧水や美容液の量が少ないとコットンが毛羽立ってしまい、繊維が肌の刺激になるため乾燥やシミの原因となる可能性もあります。逆に多すぎる場合もコットンが膨らみすぎて固くなってしまい、肌への打撃が加わるように負担をかけてしまいます。化粧水や美容液は少なすぎずヒタヒタにならないように、適量でのパッティングを行いましょう。パッティングでは力を入れすぎないパッティングの際に強く叩くように力が加わっている場合も肌に負担となります。また、パッティングする回数が過剰な場合も肌が赤く刺激を受けてしまうことがあります。化粧水や美容液の浸透のためとはいえ必要以上の回数を行うと肌のダメージにつながり本末転倒になってしまいますので、適度な回数を意識してケアを行うようにしましょう。監修:石曽根亜希
2017年04月29日汗をかいた後に汗拭きシートを使用して拭きとることで、においの元になる雑菌を抑えることができます。汗拭きシートを効果的に使用して、手軽に体臭対策を行いましょう。汗拭きシートの効果汗をかいてそのままにすることで、嫌なにおいが発生しやすくなります。そこで、汗拭きシートを使用して汗を拭きとることで、においのもとを取り除くことができます。汗拭きシートは持ち歩きにも便利なサイズなので、運動後や仕事中に手軽に使用することができるのも魅力的です。汗拭きシートは肌のベタつきや汗のにおいを防ぐのはもちろんのこと、消臭効果や制汗効果のあるものもあります。香りや効果を見ながら、自分に合ったものを選ぶといいでしょう。汗がにおう理由とは汗には2つの種類があります。体温調整をするためにエクリン腺から分泌されるものを温熱性発汗と呼びます。夏の暑さ運動後に発汗するのは、このタイプです。エクリン腺は全身に200〜500万個あり、汗の水分を蒸発させることで体の体温を一定に保っています。エクリン腺から分泌される汗の量は、1日約1Lもあるといわれています。さらに、運動をしたときにさ3L程度の汗を分泌しています。もう1種類の汗は、緊張しているときにかく汗です。アポクリン腺から分泌されて、精神性発汗と呼ばれています。主に、わきの下や手のひら、足の裏など毛穴に向けて開孔されており、すべり止めの役割をしているといわれています。エクリン腺が無色透明なのに対して、アポクリン腺は乳白色をしています。どちらの汗も、体から分泌されたときは、ほぼ無臭の状態です。時間が経つにつれて汗にゴミや汚れが混ざりあい、雑菌が繁殖しやすい状態になります。もともと皮膚に住みついている常在菌は、汗に含まれているアミノ酸やタンパク質を分解する働きがあります。このときににおいの元が発生するといわれています。汗拭きシートの注意点汗をかいた後に雑菌が繁殖してしまい、においの元となる目安は1〜2時間だといわれています。そのため、汗をかいたと感じたら1〜2時間ごとに汗拭きシートを使用するといいでしょう。このときにあまり頻繁に汗拭きシートを使用すると肌が減菌した状態になってしまいます。減菌状態になると肌に必要とされる善玉菌まで減少させることになり、返ってにおいの発生を促進してしまう場合があります。また、頻繁に使い過ぎたり汗拭きシートで肌をこすったりすると、肌に負担をかけてしまい肌トラブルの原因にもなります。使用する枚数や頻度は守るようにして、肌にやさしく触れるように使用しましょう。この他にも肌に傷がある場合やアレルギー症状が出ている場合には、使用しないほうがいいでしょう。自分の体臭に合った香りを汗拭きシートの香りは、自分の体臭に合ったものを選ぶようにしましょう。強いワキガがある場合は、殺菌作用が強いものを選ぶほうが効果的です。あまり体臭が気にならない場合は、肌を清潔に保ちながら香りを楽しめるものがおすすめです。汗拭きシートの効果的な使い方汗拭きシートには汗拭きとり清潔な肌を保つもの、殺菌作用によりにおいを防ぐデオドラント剤が配合されているもの、においを防ぐ効果と汗を抑える制汗効果の両方が含まれているものがあります。使用方法や目的に合わせて選ぶことで、効果的な使い方をすることができます。また、汗をかいてしまったときは体全体を汗拭きシートで拭きとり、わきなどのにおいが気になる部分にはピンポイントで制汗スプレーを使用するなど使い分けることも効果的な方法です。汗拭きシートの効果的な拭き方汗拭きシートを使って、体の上から下に向かって汗を拭いていきます。まずは、顔を拭いてからわきや首周りを拭きます。耳の後ろも忘れないように拭きましょう。製品によっては、顔には使用することができないものもあるため事前に確認するといいでしょう。次に、体を拭いていきます。背中の上部や胸の中央など体の中心部分には皮脂腺が集中しています。意識的に拭くようにすることで、においを軽減することができます。最後に、足を拭くことで無駄なく効率的に汗拭きシートを使うことができます。汗拭きシートが汚れてきたら新しいものに取り替えるサインです。次のシートを使用して、続きから拭きとるようにしましょう。効果的に汗拭きシートを使用して体臭対策を汗をかいて1〜2時間の間は、においをともなうことはありません。放置することで雑菌が増えてにおいが発生します。そのため、においが発生する前に自分の体質に合った汗拭きシートで汗を拭きとることはにおい対策に効果的です。監修:コッツフォード 良枝
2017年04月29日今回の記事では、おしりニキビの治し方に関して解説します。お尻ニキビができやすい理由や、治りにくい原因などを合わせて知ることで、正しい知識のもとでケアを行えるようになることが大切です。おしりニキビができるメカニズムニキビができるメカニズムや、おしりニキビ特有の特徴は、以下のとおりです。ニキビは毛穴に関するトラブルニキビは毛穴に皮脂が溜まってしまうことで発生します。毛穴に詰まった皮脂が参加することで、アクネ菌が増殖する原因となり、毛穴が炎症を起こします。ニキビが治ったあとも跡が残る場合がある。仮にニキビがおさまったとしても、毛穴やその周りの皮膚などはダメージを受けているため、跡が残ったり、時間経過によってシミになる可能性があります。おしりは圧迫されやすい特にデスクワークや運転業務などに就いている人の場合、上半身を支える役目があるため、おしりには体重がかかり、圧迫される時間が長いという特徴があります。おしりは蒸れやすい椅子の材質によっては通気性が悪く、接触面であるおしりの皮膚が蒸れやすいという場合があります。また、下着に関しても他の衣服以上に身体に密着するため、摩擦も起こりやすく、そのことでもおしりの皮膚に負担がかかり、ニキビができやすい原因となっています。おしりニキビが治らない理由顔などにできたニキビと比べておしりニキビがなかなか治らないのには、以下のような理由があります。おしりの角質層は分厚いおしりは座った際に下敷きになるという役割上、肌の角質層が他の部位よりも分厚くなっています。そのため、顔などにできたニキビ用の市販治療薬では成分が患部まで届きにくく、効果も薄くなるとされています。おしりの皮膚は刺激を受けやすいおしりは下着を着用するため、それと皮膚がこすれることで刺激を受けやすい環境にあります。また、椅子に座った際には体重がかかることからも影響を受けます。おしりニキビの治し方おしりニキビができてしまった場合、以下のような治し方があります。病院での治療おしりニキビの治療方法として、美容皮膚科や皮膚科で、専門家である医師の治療を受ける、という選択肢があります。医師の診断によって患者の肌の特徴を適切に判断してもらえるため、症状や体質にあった治療を受けることができます。潰さないことが大切他の部位にできた場合と同様に、おしりニキビを自分で潰すことは避けるべきと考えられています。雑菌が入って症状が悪化することや、跡が残ってしまう可能性もあるため、極力刺激せず可能であれば皮膚科などで専門家に見てもらうことをおすすめします。バランスのよい食事栄養を偏りなく、必要な分だけ摂ることで、身体の調子が整い、肌のターンオーバー(新陳代謝)も活発に行われることが期待されます。これによって必要以上に多い皮脂の分泌がおさまる場合や、すでに分泌された皮脂が毛穴から排出されることが期待されます。また、脂っこい食べ物や刺激物は皮脂の分泌量が増える原因となるため、とり過ぎないよう注意が必要です。タバコを控えるタバコに含まれるニコチンは血流を悪くする効果があります。肌の新陳代謝は血の巡りが悪くなることによって働きが悪くなるため、喫煙はニキビを引き起こす原因と考えることができます。禁煙や減塩することによって血流が改善されることにより、肌の新陳代謝(ターンオーバー)も促進され、ニキビの治療につながります。おしりニキビの予防法おしりニキビの予防法には、以下のようなものがあります。ホルモンバランスを整えるおしりニキビの治し方、の項目でも解説したように、十分な睡眠やバランスの取れた食生活、ストレスの少ない環境などでホルモンバランスを整えることは、治療だけでなく、おしりニキビの予防にも効果的です。肌に刺激を与えず清潔にする肌に刺激を与えないためには、入浴の際に強くこすったりせず、泡で優しく汚れを落とすことが大切です。また、清潔を維持するためには、こまめに汗を拭くことやシャワーを浴びる以外に、下着を交換することもおすすめです。素材に関しても、化学繊維などの蒸れやすいものではなく、綿100%などの吸水性や通気性に優れたものを選ぶことが望ましいです。また、トイレの座椅子などには、雑菌が付着していることもあります。そのため、座る前に除菌シートなどで拭いたりする工夫も清潔さを維持するために有効とされています。蒸れない座り方をするかたく通気性の悪い椅子にはクッションを敷いたり、適度に立ち上がる機会を設けたりすることがおしりニキビの予防にも有効です。通気性を改善することで、おしりの皮膚の負担や蒸れを軽減することができます。監修:大久保真
2017年04月29日背中ニキビの原因はさまざまです。その原因を把握し、原因に向けた対策法が求められます。ここでは、どのような原因で背中ニキビが発症するのか見てみましょう。背中はニキビケアが遅れがちな場所背中ニキビができたとしても、背中は見づらいため気づくことは難しい場所です。顔や胸などにできるニキビと変わりませんが、背中はどの部位よりも皮脂の分泌量が多く、常に衣服などで覆って蒸れやすく、寝るときに背中と寝具が密着するので、ニキビができやすい環境にあります。ニキビの原因菌であるアクネ菌は、皮脂をエサにして増殖しますが、酸素に弱い菌です。背中は、酸素が行き届きにくい場所でもあり、アクネ菌にとっては活動しやすい環境でもあります。アクネ菌の増殖によって、ニキビが悪化して炎症や化膿などを引き起こします。この場合は、皮膚科での治療が求められますが、ニキビの跡が残る可能性はあります。ニキビができたとしても、悪化する前に適切なケアを行っていけば、皮膚科に受診することなく改善に期待が見込めるでしょう。しかし、背中は鏡などを使わないかぎり、確認は困難です。そのため、ケアが遅れてしまいます。背中ニキビができる原因考えられる原因について解説していきます。毛穴づまりの原因となる角化異常ターンオーバー(肌の生まれ変わり)が乱れるだけでなく、肌のバリア機能の低下によって角質層が厚くなり、毛穴が塞がってしまった結果、その毛穴の内部に皮脂がつまり、ニキビの原因となります。角化異常の原因は主に、間違ったスキンケアや紫外線や生活習慣の乱れなどがあげられます。詳しくは『ニキビの原因(1)角化異常(角化不全)』 (をご覧ください。栄養バランスの偏りもニキビの原因に具体的には、脂質や糖質の過剰摂取、タンパク質とビタミンが不足している、コーヒーやアルコールなどの過剰摂取などがあげられます。詳しくは『ニキビの原因(2)食べ物・食生活』 (をご覧ください。ニキビを発生させるホルモンバランスの乱れ男性ホルモンの過剰分泌によって皮脂の分泌量が増加するだけでなく、角質の柔軟性の低下と、角栓を発生させて毛穴をつまらせるという作用が働きます。角栓によってつまった毛穴から皮脂が外に分泌できなくなってニキビを発生させるだけでなく、マラセチア菌がそのニキビに侵入して、症状を悪化させて炎症を起こします。男性ホルモンは、微量ですが女性の体にも存在します。女性が生理の時期になると、ニキビといったさまざまな症状が現れてくるのは、男性ホルモンのためだと考えられます。詳しくは『ニキビの原因(3)ホルモンバランス』 (をご覧ください。ストレスや睡眠不足はニキビの原因にストレスをため込んでいるとか、睡眠不足、さらに喫煙と飲酒も生活習慣の乱れのひとつとなります。外側のケアだけでなく、内側のケアも重要です。ニキビが改善されても、内側のケアを怠れば再発の可能性が高くなります。生活習慣を見直し、乱れているところがあれば直していくという心がけも大切です。詳しくは『ニキビの原因(7)生活習慣・その他』 (をご覧ください。背中に移った雑菌が原因に背中の洗い残しや、肌に触れる衣服や寝具などが清潔でない場合もニキビの原因となります。肌に触れるものに雑菌があった場合、その雑菌が背中に移って炎症を引き起こす可能性があります。背中ニキビのケア方法外側と内側のケアをしっかり行えば、背中ニキビを改善するだけでなく、予防につながることに期待が持てるでしょう。内側からのケア:生活改善具体的には生活習慣の見直しです。生活習慣に乱れがあった場合、その乱れを改善していくことが重要です。まずはたばことお酒をやらないようにして、睡眠時間を長くとって、睡眠不足を解消していきます。栄養バランスのとれた食事を基本的に心がけ、野菜や果物をしっかりととっていきます。ストレスをため込まない日常生活も大切です。ストレスはリラクゼーションや入浴などで発散していきましょう。外側からのケア:スキンケアなど風通しのよい衣服と肌着を選び、背中を蒸れさせないことを心がけます。お風呂に入る前に、清潔ある衣服と肌着を選ぶところから始めます。お風呂に入って背中を洗うとき、洗い残しがないようにすることが求められますが、ゴシゴシと強く洗わないように注意します。入浴後、ローションやクリームなどで保湿します。寝る前にその寝具も清潔を維持することが重要です。ビタミンC誘導体の美容液を使ってニキビを予防するという方法があります。ビタミンC誘導体は美容成分のひとつですが、ニキビを予防する効果もあるとされているものです。ビタミンCと変わりありませんが、肌の浸透能力を人工的に高めたのが、このビタミンC誘導体です。詳しくは『ニキビケアにおすすめ!ビタミンC誘導体とは?』 (をご覧ください。監修:大久保真
2017年04月29日背中ニキビの治し方に努力しても、なかなか治らないということがあります。背中ニキビの原因は外側のみならず、内側にもあると考えられます。背中ニキビの治し方について、解説していきます。背中ニキビができるメカニズムメカニズムは顔にできるニキビと同じです。ニキビの原因菌でもあるアクネ菌は、毛穴につまった皮脂をエサに増殖して背中ニキビを発生させます。しかし、アクネ菌は酸素に弱いです。背中は他の部位より皮脂の分泌量が多く、汗をかきやすい部位でもあると同時に、衣服に覆われて、寝ているとき背中が敷布団などの寝具に密着するので、酸素が届きにくくなり、アクネ菌の増殖をサポートするという形になってしまいます。背中は見えないところなので、入浴のときに背中をキレイに洗うのが難しく、どうしても洗い残してしまいがちです。古い角質などの汚れがたまり、その汚れが毛穴を塞いでしまいます。酸素が届きにくく、汚れが毛穴を塞いでしまうという条件が揃うことで、アクネ菌が活動的になり、背中ニキビが発生するというわけです。また、マラセチア菌と呼ばれる菌がニキビ内に侵入すると、炎症が起きて赤く腫れるなど悪化していきます。悪化したニキビは皮膚科での治療が必要ですが、治っても跡が残る可能性があります。背中ニキビが治らない理由ニキビの原因とされているのがホルモンバランスの乱れです。ホルモンバランスの乱れからくる症状のひとつにニキビが含まれています。ホルモンバランスの乱れといっても要因はさまざまですが、主にあげられるのが、食生活の乱れ、睡眠不足、ストレスです。食生活の乱れは、食事が偏ったり、食事の時間が不規則だったりなど、いろいろあります。睡眠不足は肌の機能を低下させる要因になります。そしてストレスは、自律神経のひとつである交感神経の働きを活発させ、男性ホルモンの過剰分泌が発生します。男性ホルモンは皮脂の分泌を促進させ、角栓を発生させ、毛穴を小さくさせる性質を持っています。毛穴が小さくなり、その毛穴に角栓がつまり、内部の皮脂が分泌できず、閉じ込められてしまうという状況になり、白ニキビを発生させる要因になるというわけです。白ニキビについては『白ニキビの原因』 (で詳しく解説しています。外側のケアを行ってニキビの予防を行っても、内側のケアを怠ってしまうとニキビが発生することがあります。背中ニキビの治し方背中ニキビの状況によって治療方法が異なります。しかし、健康保険が適用される治療と、適用されない治療というのがあります。保険に適応される治療の場合、抗生物質の外用薬による治療が一般的です。原因菌であるアクネ菌を殺菌して、炎症を起こしているニキビを治療するという方法です。抗生物質以外の外用薬の場合、毛穴につまった角栓などをとるという治療方法になります。内服薬の場合でも抗生物質は使われますが、その他にホルモン治療やビタミン剤の服用などがあります。クリニックでの処置の場合、面皰圧出(毛穴のつまりを取り除く治療)や注射治療(ステロイド剤)などが一般的に行われています。保険に適応されない治療の場合、ケミカルピーリング、イオン導入、レーザーなどの治療方法がたくさんあります。効果に期待は見込めますが、保険が適用されない分、治療費も高額になるので注意しましょう。詳しくは『ニキビを皮膚科で治療!治療の種類やメリットは?』 (で解説しています。背中ニキビの予防法食生活に偏りがある場合、栄養バランスのとれた食事をとることが大切です。とくに野菜や果物をとり、ビタミンやミネラルなどの栄養素の補給を心がけるようにします。睡眠時間を確保して睡眠をしっかりとり、入浴やリラクゼーションなどでストレスを発散させます。ストレスフリーの環境をつくり、生活習慣を規則正しく見直すだけでも改善し、予防にも効果が期待できるでしょう。背中そのものを清潔に保つことも心がける必要があります。どのニキビにも言えることですが、入浴してキレイな状態を保った後、乾燥を防ぐためにローションやクリームなどで保湿します。背中の通気性を確保するために、通気性のよい肌着や衣服などを着用して、蒸れないようにすることが重要です。また、汗を掻いたら、シャワーを浴びるなどして汗を流すということも求められます。ビタミンC誘導体の成分が含まれた化粧水や美容液の使用も予防方法のひとつにあげられています。ビタミンC誘導体はビタミンCの効果とは変わりませんが、ビタミンCの欠点を補うことで人工的に改良されたのが、このビタミンC誘導体です。ビタミンC誘導体は皮脂の過剰分泌を抑える働きを持ち、その働きによって背中ニキビの予防、もしくは改善に期待が持てるでしょう。ビタミンC誘導体については『ビタミンC誘導体とは?』 (で詳しく解説しています。監修:稲葉岳也
2017年04月29日背中ニキビができる原因はいろいろあります。その原因を把握して、改善することが重要です。しかし、治療できたとしてもニキビ跡が残ってしまう可能性はあります。ここでは、背中ニキビのケア方法について見てみましょう。背中にニキビができる原因背中にできるニキビの主な原因は、ホルモンバランスの乱れであることが考えられています。ホルモンバランスの乱れの要因となっているのが、ストレス、睡眠不足、そして不規則な生活などさまざまです。これらの要因が重なった結果、自律神経のひとつである交感神経が活発になり、男性ホルモンが過剰に分泌されます。男性ホルモンは角質層の柔軟性を低下させて、角栓を発生させるという働きを持ち、発生させた角栓が毛穴をつまらせてしまうというわけです。毛穴がつまると、アクネ菌がその毛穴の中で繁殖してニキビを発生させます。アクネ菌がさらに繁殖すると、炎症や化膿などを引き起こし、この時点で皮膚科での治療が求められます。女性の場合だと、生理時などのホルモンバランスによって、背中ニキビの原因となります。肩甲骨周辺に皮脂腺とよばれる皮脂を分泌する腺が集中しているため、皮脂の分泌量が他の体より多く、これが原因でニキビができる確率が高いといわれていますが、一番の理由は、背中という場所をみるのが難しいというところです。背中に違和感があっても、自分で確認することが難しく、気づいたときにはニキビができて、すでに悪化しているというケースがあります。背中にできるニキビ跡の種類とケア方法背中ニキビ跡の種類はさまざまですが、代表的なものは3種類あります。ケア方法も含めて解説します。色素沈着したニキビ跡のケアはハイドロキノン茶色や赤色などをしたニキビ跡です。炎症してしまったニキビを治療しても、傷跡として残ってしまうことがあります。その傷跡が色素沈着として、茶色や赤色などに変化してしまうというわけです。背中だけにかぎらず、顔や他の部位などでもできることがあります。ケミカルピーリングで治療を行うとき、効果が得られることが多いといわれています。色素沈着に対する一般的なケア方法は、ハイドロキノンとよばれる成分を含む軟膏を使用することです。ニキビ跡の部分に紫外線などがあたると、チロシナーゼとよばれる酵素の働きによって、色素沈着であるシミが黒く変色します。ハイドロキノンは、チロシナーゼの働きを抑制する作用があるので、シミの変色を防ぐことが可能です。しかし、刺激が強く、痛みやかゆみや肌の乾燥といった副作用があるので、使用するときには注意することが求められます。赤みが残るニキビ跡のケアにもハイドロキノンニキビに炎症が発生し、治療したとしても、赤くなったまま残ってしまったニキビ跡です。そのニキビ跡を放置すると、褐色のシミとなって消えなくなってしまう可能性があります。シミに発展する前の段階で、ハイドロキノンの使用が一般的とされていますが、先ほど説明したとおりの副作用があるので注意しましょう。ハイドロキノンの使用でダメージを受けて悪化した場合は、ただちに使用を中止してください。ハイドロキノンの他にも、ビタミンC誘導体の成分が含まれた製品を使用しましょう。ビタミンC誘導体については『ニキビケアにおすすめ!ビタミンC誘導体とは?』 (をご覧ください。凸凹のニキビ跡のケアはレーザー治療など膿が出るほどニキビが悪化した場合、治療しても陥没して凸凹した状態となって、ニキビ跡として残ってしまうことがあります。凸凹したニキビ跡を改善してケアする方法に対して、レーザー治療が有効であると考えられます。肌を傷つけて陥没した箇所を埋めるという期待が持てる治療法ですが、肌の弱い人はこの治療を受けることにおすすめできません。ケミカルピーリングも治療法のひとつですが、それでも肌に負担がかかってしまいます。もっとも安全かつ確実性があるとされるのが、肌バリア機能をケアして自然治癒を高めることです。背中にニキビ跡を残さないケア方法ニキビができたとしても、重症化してない段階であれば、ビタミンC誘導体の成分が含んだ美容液などでケアを行うという方法があります。加えて、規則正しい生活や栄養バランスのとれた食事などで改善していくことが重要です。この点を長期的に行えば、改善に期待が見込めるでしょう。背中そのものを清潔に保つことも大切です。最初に背中の風通しをよくして、蒸れないようにしていきます。背中に髪がかかってしまう場合は、髪の毛を上に束ねて、その髪の毛が背中に触れないようにします。衣服や寝具なども清潔にしていくことが重要です。肌に触れるものすべて、清潔にすることが求められます。汗をかいてしまった場合は、シャワーを浴びて汗をきれいに流しましょう。外側だけでなく内側のケアも大切です。しかし、ニキビの改善に至らず、悪化した場合は皮膚科に受診して適切な治療を受けるようにしましょう。監修:稲葉岳也
2017年04月29日背中ニキビは他の体にできるニキビと変わりませんが、背中なので確認が困難です。なぜ、背中ニキビができるのかについて、解説していきます。背中ニキビが治りにくい理由はケアがしにくいため背中に発生したニキビですが、顔などにできるニキビと比べて、背中ニキビはできやすく、重症化しやすいといわれています。背中の肩甲骨(肩の下あたり)の付近に、皮脂を分泌する皮脂腺が集中しているのもひとつの理由ですが、最大の理由としては、見えないところに背中ニキビができると考えられています。見えないところなので、背中のケアは他の体や顔のケアよりしづらく、背中に違和感を覚えても確認することが困難です。気づいたときにはすでに背中ニキビが大きくなって、かゆみ、炎症、化膿などが起きてしまったということもあります。背中の皮膚は顔やその他の体より皮膚が硬く、たとえ背中ニキビができて治ったとしても、ニキビ跡として残ってしまうことが多いといわれています。背中ニキビの原因はホルモンバランスの乱れ考えられる原因はホルモンバランスの乱れです。ホルモンバランスの乱れの要因として考えられるのが、過度のストレス、睡眠不足、偏った食生活などです。過度のストレスを受けることで、自律神経のひとつである交感神経が優位になり、それにともなって男性ホルモンが過剰に分泌されるといわれています。男性ホルモンは角質層の柔軟性を低下させるだけでなく、角栓を発生させる働きを持ち、その角栓が背中の毛穴に蓋をします。ニキビができて、さらにマラセチア菌がそのニキビに入ることで増殖し、その結果、背中ニキビを悪化させる要因につながります。睡眠不足は、交換神経を優位にさせてしまう作用を持っています。睡眠不足については『ニキビの原因(6)睡眠不足』 (をご覧ください。偏った食生活は、具体的にたとえるなら、脂質や糖質を過度にとっているとか、タンパク質やビタミンなどの不足などが考えられます。食べ物などについては『ニキビの原因(2)食べ物・食生活』 (をご覧ください。背中ニキビは顔ニキビより悪化しやすい背中ニキビと顔ニキビは、基本的に同じものです。ニキビの悪化の要因のひとつといわれているアクネ菌は皮脂をエサにして増殖しますが、酸素が苦手です。背中は他より皮脂量と汗が多いだけでなく、衣服などによって蒸れやすく、寝ているときに背中と寝具が密着し、それらの要因が重なることで酸素が行き届きにくい状態になるというわけです。酸素を苦手とするアクネ菌にとって増殖しやすい状態になります。顔は、適切な洗顔方法でニキビを予防することが可能ですが、背中の場合は洗いにくい場所でもあります。洗いにくいために、古い角質がどうしても残ってしまい、その角質が毛穴をつまらせる要因となります。これらの状態が重なり合うことで、背中ニキビができるというわけです。さらにマラセチア菌ができたニキビに侵入することで、ニキビの悪化につながると考えられています。背中ニキビの皮膚科での治し方背中ニキビの治療の際、健康保険が適用される治療と適用されない治療があります。健康保険が適用される治療であれば、その治療にかかる費用を抑えることが可能なので、理由がないかぎりは保険適用内での治療をおすすめします。背中ニキビの治療については『ニキビを皮膚科で治療!治療の種類やメリットは?』 (をご覧ください。背中ニキビの治療方法は、そのニキビを引き起こしている原因となっているホルモンバランスの乱れを整えるホルモン治療が行われます。加えて、背中に対する適切なケアを毎日欠かさず行えば改善に期待が持てるでしょう。その他に、ケミカルピーリング、ビタミンCやハイドロキノンなどのイオン導入、スキンスクライバーなどという治療方法があります。ニキビの改善に期待は持てますが、すべて保険適用外となっているので注意しましょう。背中ニキビの予防法規則正しい生活を心がけて、睡眠時間を多くとることが大切です。睡眠を多くとることでストレスの軽減につながります。食事に偏りがある場合はその部分を見直し、栄養バランスのとれた食事をとることが求められます。食べ物による対策については『食べ物からニキビ対策をしましょう』 (をご覧ください。また、衣服や寝具に雑菌がある場合、ニキビの悪化につながるため肌に触れるものはすべて清潔にしましょう。背中の風通しをよくして蒸れさせないことも予防につながります。風通しのよい衣服や肌着を選び、汗をかいてしまったらシャワーを浴びて汗を流し、常に背中を清潔に保つことを努力することです。シャワーとはかぎらず、湯船に浸かって入浴した後、ローションやクリームなどで保湿します。すでに、ニキビができて重症化になっていない場合は、改善の見込みに期待が持てますので、予防を徹底するようにしましょう。監修:稲葉岳也
2017年04月29日洗顔は顔ニキビを作らないためにも、ニキビ跡を残さないようにするためにも非常に重要です。ニキビができるメカニズムや正しい洗顔方法を学ぶことで、顔ニキビ対策をしましょう。顔ニキビができるメカニズム顔ニキビをはじめとするニキビは、毛穴のつまりが原因となり、発生する場合が多いようです。皮脂の分泌が過剰になり、毛穴からの排出が追い付かなくなると、毛穴がつまる原因になります。毛穴がつまると、毛穴の内部に皮脂と角質が混ざったものがたまり、白ニキビを形成します。白ニキビの内部では、アクネ菌などの細菌が皮脂をエサとして増殖します。その結果炎症を引き起こし、赤ニキビになると、ニキビは赤く腫れあがり痛みをともなう場合もあります。赤ニキビの炎症がひどくなり、毛穴内部で化膿すると黄ニキビや紫ニキビまで症状が悪化する場合もあります。黄ニキビや紫ニキビまで悪化してしまうと、跡が残りやすくなるので注意が必要です。ニキビが発生する原因にはさまざまなケースがあります。ケース別に、ニキビができるメカニズムについて解説します。思春期ニキビのメカニズム思春期になると、男女ともに男性ホルモンの一種である「テストステロン」の分泌量が増加します。テストステロンには、皮脂の分泌量を増加させるはたらきがあるため、思春期は皮脂の量が増えやすいと言えます。皮脂の分泌が過剰になると毛穴がつまり、ニキビの原因となります。大人ニキビのメカニズムホルモンバランスが崩れることによってできるニキビを「大人ニキビ」と呼びます。男性ホルモンの一種であるテストステロンは、ストレスや月経、生活習慣の乱れなどがきっかけとなり分泌量が増加するホルモンです。テストステロンが増加することにより、皮脂の分泌量が増加してニキビの原因となります。また、心身がストレスを受けると「アンドロゲン」という男性ホルモンが副腎皮質から分泌されます。アンドロゲンには角質を分厚くするはたらきがあるため、角化異常を引き起こして毛穴のつまりの原因を作ってしまう場合もあります。男性ホルモンの影響は、あごや口回りなど、男性のヒゲが映える部分に出やすいといわれています。フェイスラインにできた治りにくいニキビは、ホルモンバランスの乱れによる大人ニキビである可能性が高いといわれています。誤った洗顔によるニキビのメカニズム洗顔とは本来、顔を清潔に保つためのものですが、方法を間違えるとニキビの原因になってしまう場合もあります。すすぎ不足などで、化粧品やそれを落とすためのクレンジング剤、洗顔料などが肌に残ってしまうと、毛穴のつまりの原因となってしまう場合があります。また、皮脂が気になるからといって、一日に何度も洗顔をしたり、スクラブ洗顔料など洗浄力が強い洗顔料を使うことで、肌が本来もっているバリア機能を低下させ、ニキビができやすい環境を作ってしまうケースもあります。顔ニキビによい洗顔料の選び方顔ニキビができやすい人が、洗顔料を選ぶ際に気をつけるべきポイントについて解説します。洗浄力の強さニキビの原因は毛穴に皮脂などがつまってしまうことです。肌の汚れや皮脂などを落とそうとして洗浄力の強い洗顔料を選ぶ方も多いかもしれませんが、洗浄力の強い洗顔料を使っているからといってニキビを防止できるわけではありません。むしろ、洗浄力が強すぎる洗顔料を使うことで皮膚に必要な皮脂まで取り去ってしまい、皮膚のバリア機能を低下させてしまう場合もあります。汚れをしっかり落とすという触れ込みの洗顔料は強力な洗浄成分が含まれている場合があるので、ニキビができやすくなっているときは注意が必要です。肌への刺激の強さ毛穴の奥の汚れをかき落とすために、細かい粒子が配合されているスクラブタイプの洗顔料はニキビ対策に効果的であるように思われますが、スクラブが肌の表面にダメージを与えてしまうため肌への刺激が強く、ニキビができている方にはあまりおすすめできません。また、フルーツ酸などが含まれ古い角質を除去してくれるピーリング洗顔料は、ニキビの改善に効果が期待できますが、肌への刺激も強いのでニキビの状態によっては避けた方がよい場合もあります。ニキビが炎症を起こしているときなどは、できるだけ肌への刺激が少ないものを選んだ方がよいでしょう。顔ニキビができたときの洗顔の方法ニキビの改善には正しい洗顔が不可欠です。正しい洗顔方法についてお伝えします。洗顔の準備洗顔の前に、手指をしっかりと洗いましょう。手指の汚れや雑菌をきちんと洗い流すことができるうえ、洗顔料の泡立ちがよくなります。また、ぬるま湯であらかじめ顔を洗っておくことも大切です。お湯だけである程度の汚れを落とすことができ、皮膚と洗顔料の間にお湯を挟むことで、洗顔料の刺激を直接肌に与えることをふせぐことができます。よく泡立て、やさしく洗う洗顔料を手に取り、水を加えながら空気を含ませ、柔らかい泡を作ります。洗顔料を手でしっかりと泡立てるのが大変と感じたら、泡立てネットなどを適宜使うとよいでしょう。泡ができたら、顔全体を包み込むようにやさしく洗います。目元などの皮膚が薄い部分は特にやさしく洗いましょう。十分にすすぐ洗顔料が顔に残っているとニキビの原因になる場合もあります。念入りにすすぎを行いましょう。生え際やフェイスラインなどは特にすすぎ残しやすい場所ですので、しっかりと洗い流しましょう。清潔なタオルで押さえるようにやさしく水分を拭いたら洗顔完了です。肌にダメージを与えてしまうので、決してゴシゴシこすったりしないように気をつけましょう。洗顔後のケア方法洗顔後はすぐに保湿を行うことが大切です。肌に水分が残っていると瞬く間に角質層から水分が蒸発します。洗顔が終わってから数分以内に化粧水やクリームなどでしっかりと保湿を行うのが理想です。監修:村石世志野
2017年04月29日夏が近づくとともに、ワキ汗のニオイや汗じみに悩まされるシーンは増えてきます。制汗剤は、ワキ汗の対策に使える手軽なアイテムですが、種類が豊富であるだけに、どれを選べばよいか迷うこともあるかもしれません。制汗剤の種類や選び方について説明します。汗や臭い対策に使われる制汗剤とはニオイという意味では印象があまりよくない汗ですが、体から分泌されてすぐの時点で不快なニオイを発しているわけではありません。汗そのものはほぼ無臭であり、これはニオイの気になるワキ汗であっても同じです。ところが、それを悪臭に変えるのが、皮膚の表面にいる常在菌です。菌が汗に含まれている脂肪やタンパク質を栄養源とし分解するにつれて、ニオイが生じてくるのです。多くの種類がある制汗剤ですが、どの種類も汗対策としては2つの方法を中心としています。1つは、収れん剤を使い、皮膚上の汗腺を塞ぐことで汗自体の量を減らすことを目的にしています。そして、もう1つの対策は、殺菌作用のある成分を用い、皮膚表面の雑菌繁殖を抑えて、ニオイの発生を抑えることです。制汗剤では、収れん剤と殺菌成分の片方、もしくは両方が配合され、乳化剤や沈殿防止剤、増粘剤などが添加されています。配合成分の違いによってスプレータイプやスティックタイプなど形を変え、収れん剤、殺菌成分の原材料のほか、芳香剤の種類などでも各制汗剤の特色を出しています。制汗剤の種類制汗剤は各タイプによって、使用感やメリットが異なります。シーンや目的に合わせて、適切なものを選びたいものです。スプレータイプ瞬間的に制汗剤、デオドラント剤を皮膚に吹き付けることができるため、ワキを始め全身のさまざまな場所に、比較的広い範囲で使用するのに便利です。ひんやりとしたクール感が肌に心地よいもの、さらさら感のあるパウダー配合のものなどがあり、好みの使用感で選べます。ワキ下や足など肌に直接塗るタイプ肌に直接塗る制汗剤では、スティックやロールオン、クリームなどの形があり、目的の場所に使用したい適量を塗布することができます。成分を肌に密着させ、しっかりした効果が期待できるため、強いニオイが気になるワキの下や足への使用におすすめです。シートタイプすでに汗をかいてしまった肌へのケアに適しているのが、シートタイプです。汗やベタつきを拭き取りつつ、清涼感をもたらしてくれます。携帯しやすいコンパクトな形になっているものもあり、外出先やスポーツ後の使用にも便利です。ウォータータイプ手に取って肌に使うため、たっぷりとした液体の爽快感が特徴です。入浴やシャワー、スポーツの後、温まった体にひんやりした心地よさを得ながら、汗を抑えるのに適しています。豊富な種類がある香りも楽しめます。制汗剤は目的や部位に応じて使い分ける制汗剤は、配合成分や形状によって特徴が異なるので、汗を抑えたい、ニオイを防止したい、清潔を保ちたいなど目的に合わせて選ぶことが大切です。使用のタイミングやライフスタイル、使いたい部位によっても、適したものは変わってきます。出かける前や人に会う前に使用するなら、肌に直接塗るタイプのものやスプレータイプが適しています。スポーツで汗をかいた後や外出先では、シートタイプがおすすめです。起床時や入浴後には、ウォータータイプが快適に使えます。また、ワキガや体臭の強さによっても、適切な制汗剤は違ってきます。ニオイがそれほど気にならない人であれば、シートタイプで適宜汗を拭き取る程度でかまいません。ある程度ニオイの自覚がある人であれば、スプレータイプのものを用いるとよいでしょう。ニオイの強さに悩んでいる人には、直塗りするタイプのものがおすすめで、殺菌作用に優れた塩化ベンザルコニウムや作用時間が持続する銀など、配合成分も選ぶ目安となります。制汗剤の香りはほのかに漂えば好感度を上げられる要素となりますが、時に体臭と混ざって悪臭となる場合もあります。きついワキガなど、特にニオイの心配がある場合には、無香料の制汗剤を選ぶようにしましょう。制汗剤を使うときの注意点汗のケアに便利な制汗剤ですが、使用方法を勘違いすれば、メリットを得られるどころかデメリットによるトラブルを招く場合もあります。実際のニオイがそれほどでもないのに、強い殺菌作用のあるものや複数の制汗剤を重ねて使用すると、肌の常在菌の状態を変え、かえってニオイを悪化させてしまうことがあるのです。自分に適した制汗剤を、必要な分量だけ使うことが大切です。気温の高いときに出る人の汗は、体温調節の役割を担っています。ワキから分泌する汗は、体全体の約1%なので、これだけを抑えたところで体温調節に影響するおそれはあまりありません。しかし、制汗剤で汗腺を塞ぐ範囲が広がれば、それだけ体に負担をかけることになります。むやみに範囲を広げて、必要のない部分にまで使用することは避けましょう。制汗剤のデメリットについて詳しくは、『制汗剤の多用は肌トラブルを招く』 (の記事もご覧ください。監修:コッツフォード 良枝
2017年04月29日暑くなってくると、通勤電車の中や接客の折など、汗のニオイに悩まされる場面も増えてきます。エチケットのためにも、なるべく汗のニオイを抑えたいものです。汗の原因と適切な対策法について、説明します。汗が強い臭いになる原因は雑菌人が汗をかいたとき、ニオイの強さは部位によって異なることがあります。これは、人の汗腺に2つの種類があるのが大きな理由です。汗腺の1つはエクリン腺といい、一部を除いた全身の皮膚に分布して主に体温調節を担っています。もう1つはアポクリン腺といい、ワキの下や乳輪部、性器周辺など特定の部位に存在しています。かいた汗が独特のニオイを発生させるのは、主に後者です。アポクリン腺は、毛根部分に開いているのが特徴で、性ホルモンの関与を受けながら発達するため、性機能と関連しているのではないかといわれています。アポクリン腺から分泌された汗は、エクリン腺から分泌された汗に比較して水分が少なく、粘り気を持っています。しかし、汗も皮膚表面に出てすぐにニオイを発生させているわけではありません。汗の一般的なイメージに反し、汗そのものは無臭なのです。本来、無臭である汗がニオイを持つようになるのは、皮膚表面に雑菌が存在しているからです。汗の中に含まれる脂分や糖タンパクはそうした常在菌の栄養分となります。菌が栄養分を分解し酸化するのにともなって、人にとって不快なニオイを生じるようになるのです。体臭を抑える制汗剤の選び方と使用方法不快なニオイを抑える商品で広く知られているのが制汗剤です。特に女性の使用は一般的で、ある調査結果によれば、汗対策に制汗剤を用いている人は女性のうちの57.4%の割合にものぼります。制汗剤は、収れん剤と抗菌剤を中心とした成分が配合されています。収れん剤としてよく使用されているのは、パラフェノールスルホン酸亜鉛やクロルヒドロキシルアルミニウムなどです。これらの作用で汗腺を物理的に塞ぐことで、発汗を抑制します。一方、抗菌剤では、イソプロピルフェノールやパラベン、塩化ベンザルコニウムなど、制汗剤によってさまざまな成分が使われています。これらはそれぞれ殺菌作用の強さに差がありますが、必ずしも強いものを使えばよいというわけではありません。ニオイの原因となる常在菌は、人によって主となっているものが異なり、それがニオイの強さにも影響しています。それほどニオイが強くないのに殺菌作用の強力な制汗剤を使用すれば、皮膚を滅菌してしまい、かえって強い菌を繁殖させてしまうかもしれません。逆効果や肌トラブルを避けるためには、自分のニオイの強さに合ったものを選ぶようにすることが大切です。自分のニオイの強さを判断するには、耳垢の状態を見るのがわかりやすい目安となります。乾燥した耳垢を持つ人はニオイが弱く、水分を含む粘性の耳垢を持つ人はニオイが強い傾向にあります。ニオイのレベルが軽度なら、作用の比較的穏やかなフェノールが配合された制汗剤、ニオイが強いようなら、殺菌作用にすぐれた塩化ベンザルコニウムが配合されたものがおすすめです。また、同様の意味で、2つ以上の種類の制汗剤を重ねて使用することは避けた方が無難です。1種類の制汗剤であっても、休日など自宅から出ないときには制汗剤を使用せずに過ごし、汗腺を休ませましょう。正しい汗の対処法とは外出先でも手軽にできる汗の対処法が、タオルやハンカチによる拭き取りです。汗の拭き方を工夫することで、余計なニオイの発生を抑えられます。汗が持つ役割と機能暑い環境にいるときに出る汗が多くなるのは、主に体温調節をするためです。気温が上昇すれば体温も上がりやすくなるので、それを下げようと体温調整機能が働きます。温度が上がった血液を皮膚の表面で放熱させるため、血流が増加します。同時に、発汗量を増やして、水分の気化を皮膚温度の低下に利用します。暑い夏に汗をかきやすくなるのは、体調を守るための正常な反応といえるでしょう。水分を完全に拭き取るのは逆効果気温の高いときに、吹き出す汗をいくら拭いてもとまらない、という経験をしたことのある人は少なくありません。発汗は体調を維持するための反応なので、体温が下がらないうちは機能が働き続けます。水分が気化する前に汗をすべて拭いてしまっては、体温が下がりにくいのです。ですから、拭けば拭くほど汗が出てくることになります。タオルで汗を拭くときには、完全に水分を取り除かないようにし、しっとりとした適度な湿り気を皮膚に残すことがポイントです。湿らせたタオルで拭くのが有効汗を早く引かせるには、皮膚表面にあえて湿気を残すことが必要ですが、それではニオイの不安が取り除けないという人もいるかもしれません。その場合には、あらかじめ湿らせておいたタオルを使って、汗を拭き取ります。水溶性であるニオイ成分を取り除き、なおかつ肌に湿気をもたらせることができる方法です。監修:コッツフォード 良枝
2017年04月29日ニキビは皮脂などがつまることで発生する皮膚炎症の1つです。はじめは軽症のため、スキンケアだけで対応できる場合もありますが、症状が重くなるとだんだんと治りづらくなります。特に、しこりが出てくると普段のスキンケアだけでは対処するのが難しくなるようです。ここからは、しこりのあるニキビの特徴や治し方についてご紹介していきます。しこりニキビの種類肌にできるしこりニキビですが、こちらは紫ニキビと考えられます。ニキビも発生していく過程で、さまざまな状態になるのです。・角栓発生・白ニキビ・黒ニキビ・赤ニキビ・黄色ニキビ・紫ニキビこのような順番でニキビは変化していきますが、紫ニキビはその最終段階となります。紫ニキビはニキビが悪化し、血と膿が混じってできている状態です。一般的な皮脂や化粧の汚れなどでできていないため、従来のスキンケアだけでは治らないといわれています。しこりニキビの原因しこりのある紫ニキビですが、ニキビをずっと放っておくことで発生します。ニキビによって肌周辺が極限まで炎症すると、毛穴内に膿と血が溜まり始めます。次第にその膿が膨れ上がり、紫ニキビとなるようです。紫ニキビはニキビの重症化が一番の原因といわれていますが、同時にさまざまな要因がかかわって発生することがあります。特に、関連が強くなってくるのが血行の悪循環です。血行の流れが悪くなると、紫ニキビの原因ともなる血の塊ができやすくなります。また、血行不順だけでなく、ホルモンバランスや生理の乱れも原因といわれています。肌荒れやニキビはホルモンバランスの乱れによって引き起こされやすくなるようです。睡眠時間の減少や食生活の乱れはホルモンバランスを崩す原因となり、次第に肌の状態も悪くなっていきます。その生活が長期化すると、紫ニキビができやすくなるのです。紫ニキビの特徴紫ニキビができると、従来のニキビと違って触ってみるとしこりがあるのが特徴です。触るとコリコリとした触感があり、かいたりしても簡単につぶれないのがわかります。また、アゴ周りや頬を中心に発生し、色も赤黒くなっているのが特徴です。紫ニキビを放置しておくと、そのままニキビ跡になりやすくなります。膿と血で広がった毛穴がニキビ跡となり、ニキビが治っても目立つ形となるようです。ニキビの治療後もニキビ跡が残りやすく、完全にきれいな肌にするには長い目で見た治療が必要となります。また、炎症がひどいと治りが悪くなり、ニキビが発生している時期も長くなってしまいます。しこりニキビの治し方しこりのあるニキビができた場合には、普段のスキンケアや市販薬での改善は難しくなります。そのため、皮膚科やクリニックでの専門的な治療を受ける必要があります。ここからは、クリニックなどで受けられる治療方法について確認しておきましょう。注射による治療紫ニキビができてしまった場合には、クリニックにおいて注射治療をすることが多いようです。ニキビに直接注射をすることで、炎症だけでなく腫脹や痛みを和らげるのが一番の目的です。また、注射によってニキビの炎症を抑え、徐々に回復しやすい状態にしていく効果も見込めるといわれています。また、紫ニキビが引いた後には、ニキビ跡が長く続いてしまうことも考えられます。その後にもヒアルロン酸の注入をすることで、ニキビ跡の改善を計ることがあるようです。紫ニキビの治療に注射を用いるのは、その即効性の高さにも理由があります。ニキビのひどい部分に直接注射をすることで、現在進行しているひどい症状を止められるのは大きなメリットです。紫ニキビになると炎症がピーク状態なので、はやめに治療を受けましょう。ひどい場合は切開も行うしこりのある紫ニキビができると、ひどい場合には切開をして膿と血の塊を取り出します。いちど肌の中に膿と血の塊ができてしまうと、これを自然治癒やスキンケアで治すことはほぼ不可能のようです。また、注射治療でも難しいと医師が判断した場合には、こちらの方法を取ることを知っておきましょう。漢方薬を使うこともある紫ニキビを治療する場合には、肌を直接治療するだけでなく内側の状態を改善することも重要です。そこで、漢方薬を使った内側からの治療を行うこともあります。漢方薬には膿の原因とされている老廃物の排出を促すものがあり、クリニックなどで処方されることがあるようです。・星火温胆湯・冠元顆粒この2つの漢方薬が使われることがあります。漢方薬は副作用も少ないというメリットがありますが、各患者の状態にあったものを選ばないと十分な効果が得られないというデメリットもあるのを知っておきましょう。しこりニキビのケア方法しこりニキビができた場合は、クリニックでの治療を受けながら生活習慣の見直しを行うのが重要です。睡眠時間が短いと肌のターンオーバーがうまくいかず、肌の状態がだんだんと悪くなっていきます。睡眠時間を6時間は確保できるように心がけましょう。また、食生活の乱れも肌荒れやしこりニキビの原因となります。野菜が少ない人は、食事の中に野菜をとり入れるようにしていきましょう。特に、ビタミンAやビタミンC、ビタミンEを含んだ食べ物は肌にいい影響をおよぼすといわれています。監修:稲葉岳也
2017年04月29日汗脇パッドはわきの下の汗を効率よく吸収し、においの元となる雑菌の繁殖を抑える効果があります。また、汗によるシミや黄ばみを抑えることができるのでシャツやブラウスを着るときにもおすすめです。ワキの汗は2種類の汗腺から分泌わきにかく汗は、2種類の汗腺から分泌されます。1つ目はエクリン腺です。エクリン腺は全身に平均して350万個も存在しているといわれています。体温が上昇したときに調整をする役割や、緊張したりからいものを食べたりしたときに発汗する汗はエクリン腺から分泌されている汗です。99パーセント以上が水分であるエクリン腺の汗は、無色でサラサラしているのが特徴です。もう1つの汗はアポクリン腺から分泌されるです。アポクリン腺は全身にあるのではなく、わきの下や陰部などの特定の場所にしか存在していません。脂質や糖質、タンパク質などを含んでおり白っぽく粘り気があるのが特徴です。アポクリン腺は思春期に発達をして、異性な仲間同士をひきつける役割をしているといわれています。気になるワキ汗の臭いの原因アポクリン腺から分泌される汗もエクリン腺から分泌される汗も、かいた直後は無臭です。しかし、汗をかいて放置すると、皮脂腺から分泌される脂肪酸やホコリなどが混ざり、皮膚の表面に住み着いている常在菌により分解されるときににおいが発生します。特に、わきはエクリン腺とアポクリン腺が混在しており、蒸れやすく細菌などが溜まりやすいといわれています。そのため、ワキガなど独特なにおいが発生しやすくなるのです。汗のにおいを抑えるためには、すぐに汗をふきとることが大切です。汗脇パッドの効果とはそこで便利なのが汗脇パッドです。わきの部分に吸収性の高いシートや布をあてることで、汗のにおいを抑えることができます。また、汗をかいたときにできるシミや黄ばみを防ぐことができるのも嬉しいところです。汗脇パッドには抗菌効果のあるものや、香り付きのものなどさまざまな種類があります。自分に合った汗脇パッドを使用することで、汗ばむ季節も快適に過ごすことができます。汗脇パッドの正しい貼り方汗脇パッドには、主に次のような種類があります。Yシャツなどワキ部分のインナーに貼るタイプワイシャツなどのわき部分に貼りつけて使うタイプの汗脇パッドです。衣類にフィットする形状になっており、汗を効率よく吸収してくれます。汗をくい止めるストッパーシートや、吸収性の高い吸収シートが重なりあい層になっているため、素早く汗を吸収してくれます。衣類に貼る汗脇パッドには、使い捨てタイプのものと洗濯をしてくり返し使うことができるタイプがあります。使い捨てタイプのものは厚みが1ミリ程度の薄型のものもあり、貼っていても目立ちにくいのがメリットです。また、香り付きのものや抗菌効果のあるシートを使用しているものなど多用な種類があるため、好みのものを選ぶといいでしょう。ただし、シールタイプの汗脇パッドは長時間使用すると衣服をいためる可能性があるため使用後はすぐに取りはずすことが大切です。洗濯をしてくり返し使用できる汗脇パッドは、何度も使用することができるのがメリットです。最近では、保冷剤などを入れるためのポケットつきのものやブラジャーのひもに固定するタイプのものなど使い方に合わせて選ぶことができます。ワキの下に直接貼るタイプ衣類に汗脇パッドを貼ることに抵抗がある場合は、わきの下に直接貼ることができるシールタイプのものがおすすめです。好きな大きさにカットして使用することができます。通気性のあるフィルムが汗を吸収してくれるため、においや汗やシミを効果的に防ぐことができます。また、とても薄い伸縮性のあるシールなのでわきに貼っても違和感なく過ごすことができるといわれています。もちろん、肌に近い色や透明のシールなので目立つことなく使用できるのも嬉しいところです。ワキの汗取りにおすすめの使い方汗脇パッドにはさまざまな種類があります。使用方法を守ってわきを清潔に保つことが大切です。繰り返し使う場合はこまめに洗い清潔に使い捨てタイプの場合は、使用後はすみやかに取り外すようにしましょう。洗濯をしてくり返し使用できる汗脇パッドは、使用後は洗濯をして清潔に保つようにしてください。緊張などで出る汗は使い方に工夫をエクリン腺から分泌される汗には、緊張したときや驚いたときに分泌される精神性発汗があります。精神性発汗の場合は意識がわきに集中してしまうことでより、発汗を生み悪循環を起こす可能性があります。そのため、精神性発汗による脇汗を心配する場合は会議中のみ使用する、人と会うときのみ使用するなど脇汗パッドの使い方に工夫が必要です。汗対策で黄ばみのないさらさらのワキへ汗腺が集中しており汗をかきやすいわきの下は、汗をかいたままにすることで雑菌が繁殖しやすくなる部分です。汗脇パッドを効果的に使用して、かいた汗を吸収し嫌なにおいを抑えることができます。自分に合った汗脇パッドを選んで、汗対策を行いましょう。監修:コッツフォード 良枝
2017年04月28日背中は皮脂の分泌量が高いと同時に、ニキビができやすい場所でもありますので、ケアは欠かせません。背中ニキビに対するケアの方法を解説していきます。背中ニキビは放置すると再発しやすい思春期ニキビは20歳前後の頃には治まっていくとされています。しかし、背中ニキビが出ている間に、そのニキビに炎症が起きて、潰れたりなどのくりかえしがあった場合、たとえ自然に治まってもニキビ跡や色素沈着(シミ)などが残ることがあります。放置して治まるといっても、適切なスキンケアを行い続けることが求められます。一方、大人ニキビの場合、思春期ニキビとは異なり、さまざまな要因があってニキビが起こります。しかし、主な原因は皮脂の分泌過剰です。1つの要因としてホルモンバランスの乱れなどもあげられます。また、そのホルモンバランスの乱れにもさまざまな要因があり、たとえ皮膚科で治療を受けたとしても、その原因を減らさないとニキビが再発する可能性は大きいでしょう。また、少し引いても放置すれば、必ず再発するといわれているので、日頃からのニキビケアが欠かせないということです。思春期ニキビと大人ニキビについては、『ニキビの基礎知識(2)思春期ニキビと大人ニキビの違いとは?』 (をご覧ください。背中ニキビを治すケア方法背中ニキビができてしまったら皮膚科に受診して治療というのが一般的ですが、炎症など重症化していない場合は、ビタミンC誘導体の美容液や化粧水などがおすすめです。背中ニキビができたところに重点的に塗っていくといいでしょう。ビタミンC誘導体はニキビの予防に効果的とされていますが、ビタミンCとは効果が違います。理由は、ビタミンCは肌に吸収されにくく、不安定で酸化しやすいという欠点があり、その欠点を改良したのがビタミンC誘導体です。詳しい効果については、『ニキビケアにおすすめ!ビタミンC誘導体とは?』 (をご覧ください。重症化してしまった背中ニキビは皮膚科で必ず治療するようにしましょう。再発させないために、さまざまなケアというのが求められます。なお、背中ニキビの治療には、健康保険が効く治療と、そうではない治療というのがあります。詳しくは、『ニキビを皮膚科で治療!治療の種類やメリットは?』 (をご覧ください。生活を改善して背中ニキビをケアする方法対策の目的は背中ニキビを出さないことです。たとえ背中ニキビができたとしても、重症化していないのであれば、上述した内容を含め、さまざまなケアを行うことで改善に期待が見込めるでしょう。自分でもできる対策方法を次にあげて解説していきます。背中ニキビの予防につながる食べ物基本的に栄養バランスのとれた食事を常にとり続けることで予防に期待はできるでしょう。とくに積極的にとってほしい栄養素は、ビタミンABCEです。この4種のビタミンが豊富に含まれている食べ物をあげて、その効果などについて説明していきます。ビタミンAレチノールは鶏レバー、あん肝、ウナギ、アナゴなど、β-カロテンは味付けのり、とうがらし、ほうれん草、春菊など、それぞれに含まれています。古い肌から新しい肌の生まれ変わりを促進して新陳代謝をよくし、ニキビの発生率を下げます。ビタミンBビタミンB2は豚レバー、牛レバー、魚肉ソーセージなど、ビタミンB6はニンニク、マグロ、ゴマなど、それぞれに含まれています。脂質代謝を促す栄養素となります。ニキビが悪化する原因は、脂質がたまってアクネ菌を増殖させることにあります。脂質代謝をコントロールすることでニキビの悪化を防ぐことが可能です。ビタミンCパプリカや水菜やブロッコリーなどが豊富に含まれています。ビタミンCはニキビの色素沈着に対する美容成分のひとつで、体内にとり込むことで治療につながるでしょう。ビタミンEビタミンB2と同じく、豚レバー、牛レバー、魚肉ソーセージなどが含まれています。ホルモンバランスの乱れを改善し、ニキビの予防、または改善することに期待が持てます。また、肌の生まれを促進させるだけでなく、抗酸化作用もあり、肌の老化を防ぐ効果を持っているといわれています。その他のニキビによいとされる栄養素やレシピなどについては、『食べ物からニキビ対策をしましょう』 (をご覧ください。背中への刺激を避ける方法通気性のよい清潔な肌着を選ぶことが求められます。そして、入浴後も汗をかかないようにして、質のよい睡眠をとることと規則正しい生活を送ることが大切です。これらを長く続ければ、ニキビの予防につながりますが、それでも背中ニキビができないとは限りません。洗濯洗剤や柔軟剤の成分なども原因になることがあります。無添加物のものに変えてみて、それで改善に見込みがあれば使用を続けてもいいでしょう。トリートメント剤やリンスの成分も背中ニキビの原因になることがあります。対策としては、先に髪を洗って、そのあとに体を丁寧に洗うことで、背中ニキビができにくくなったというケースもあります。また、汗も背中ニキビの原因になることもあり、汗をかいたらシャワーで汗を流して、清潔な肌着に着替えるのが望ましいでしょう。監修:馬野詠子
2017年04月27日背中ニキビの治療に薬が使われるのは一般的ですが、薬の種類によって効果が異なります。背中ニキビの治療に使う薬の効果と副作用背中ニキビに有効とされる薬は豊富です。その種類をあげて、その効果について解説していきます。抗生物質の効果と副作用通常の皮膚科でも一般的に処方される薬です。炎症した背中ニキビの原因菌であるアクネ菌をやっつけて、そのニキビを治すというものです。ニキビに有効とされる抗生物質は、リンコマイシン系抗生物質クリンダマイシンと、ニューキノロン系抗生物質ナジフロキサシンなどがあげられます。リンコマイシン系のほうが効果は強力ですが、その分の副作用がでやすいので注意が必要です。ニューキノロン系も副作用がでると考えられるのですが、医師や薬剤師などの指示に従って、適切に服用することを心がけましょう。詳しくは、『皮膚科で処方されるニキビ薬(1)抗生物質』 (をご覧ください。レチノイド製剤の効果と副作用表皮の顆粒細胞から角質細胞に変わるのを抑えて、角化異常を防止するという効果を持ちます。たとえるなら、毛穴周辺の肌を硬くせず、毛穴を小さくなるのを防いで、ニキビを抑えるというものです。抗生物質はアクネ菌をやっつけて、炎症したニキビの炎症を治療するのに対し、レチノイド製剤はニキビそのものを発生させないようにするという治療で、わかりやすくいえば、新しいニキビを起こさないようにするというものです。しかし、ピリピリとした刺激があり、発赤や乾燥肌などを起こすなどの副作用が存在しています。詳しくは、『皮膚科で処方されるニキビ薬(2)レチノイド製剤(ディフェリンゲル)』 (をご覧ください。硫黄製剤の効果と副作用硫黄はニキビの治療薬として古くから伝わっています。硫黄にはニキビに対する3つの効果があります。1つ目は殺菌作用で、ニキビの炎症を引き起こす要因となっているアクネ菌を減少させて除菌するという作用です。2つ目は角質の柔軟性で、角質を柔らかくして毛穴のつまりを防ぐというものです。3つ目は皮脂分泌を抑えて肌を乾燥させるというものです。しかし、肌の乾燥によって、肌のバリア機能の低下を招き、その結果、さまざまな皮膚症状が起きる可能性があります。詳しくは、『乾燥肌ってどんな肌? (乾燥肌の基礎知識』 (をご覧ください。実は硫黄製剤は大人ニキビに対して効果が期待できないどころか、悪化の要因になるという可能性があります。思春期ニキビの原因は皮脂が過剰に分泌されることにあるので、硫黄製剤は有効と考えられます。しかし、皮脂は肌を保護する役目を持っているので、肌の乾燥を防ぐために皮脂が過剰に分泌させるといわれているので、結果的に大人ニキビを悪化させる要因になるというわけです。詳しくは、『皮膚科で処方されるニキビ薬(3)硫黄製剤』 (をご覧ください。漢方製剤の効果漢方は東洋医学のひとつで、漢方によるニキビ治療に期待が高まっています。ニキビ治療に使われる漢方薬は、清上防風湯(セイジョウボウフウトウ)、桂枝茯苓丸加苡仁(ケイシブクリョウガンカヨクイニン)、荊芥連翹湯(ケイガイレンギョウトウ)、十味敗毒湯(ジュウミハイドクトウ)の4つです。詳しくは、『皮膚科で処方されるニキビ薬(4)漢方製剤』 (をご覧ください。ただし、漢方製剤だけではニキビが消える可能性は低いとされています。サリチル酸製剤の効果と副作用肌の角質層が硬くなるのを防いで、角栓の発生を抑えるという作用があるため、背中ニキビの初期症状の予防に期待が見込めるでしょう。若干ながら殺菌作用があるため、アクネ菌を減らすという効果もありますが、副作用があります。詳しくは、『皮膚科で処方されるニキビ薬(5)サリチル酸製剤』 (をご覧ください。過酸化ベンゾイル製剤の効果アメリカのニキビ治療では、過酸化ベンゾイル製剤が一般的に使われているといわれています。日本でも使われているのですが、アメリカほどではありません。その効果は強力な殺菌作用やピーリング効果、さらに乾燥を促進させる作用を持っています。詳しくは、『皮膚科で処方されるニキビ薬(6)過酸化ベンゾイル製剤』 (をご覧ください。背中ニキビ予防に効果的な化粧水や美容液の成分背中ニキビが重症化する前に皮膚科で診てもらうのが一番ですが、軽度の段階であれば予防は可能です。予防方法としておすすめなのがビタミンC誘導体の成分が入った化粧水や美容液を用いることです。ビタミンC誘導体は肌の浸透力が高く、背中ニキビの改善、もしくは予防につながるとされています。1日2回、朝と夜に使い分けることで効果は期待できるでしょう。詳しくは、『ニキビケアにおすすめ!ビタミンC誘導体とは?』 (をご覧ください。薬には副作用があるため注意が必要どの薬も副作用というのがあるので、医師や薬剤師の指示に従って、適切に使用するようにしましょう。監修:大久保真
2017年04月27日鼻ニキビの原因を把握することから始めましょう。その原因をもとにさまざまな対策法を考え、対処することが求められます。具体的にどのように対処し、鼻ニキビができないように予防すればいいのかを解説していきます。目立つ鼻ニキビは早めに治すのが大切鼻とその脇などにできるニキビです。顔すべてニキビができる可能性はありますが、その中でも鼻はニキビができる確率が高いといわれています。それだけにとどまらず、たとえ治っても跡が残り、目立ってしまう可能性があります。鼻の毛穴の数と皮脂の分泌量が多く、分泌した皮脂が毛穴にたまりやすい部位でもありますが、その皮脂が毛穴にたまることでニキビが発生すると考えられています。ニキビを放置しておくと悪化し、炎症を起こすことがあるので、悪化する前に適切なケアを行って予防することが重要です。しかし、原因を取り除かなければ改善に期待は見込めないと考えられます。ケアも大切ですが、原因を取り除き、改善することも大切です。ケアを行い続け、ニキビが目立たなくなったとしても、その後のケアを継続的に行う必要があります。また、ニキビができて炎症が起きてしまった場合は、迷わず皮膚科に受診するようにしましょう。治療ですので、健康保険は適用されますが、治療方法によっては適用されないことがあります。健康保険適用については、『皮膚科でニキビを保険適用内で治療する方法と処方薬』 (をご覧ください。鼻ニキビができる原因とは鼻ニキビの原因はさまざまです。考えられる原因を次にあげて、解説していきます。ホルモンバランスの乱れ男性ホルモンが過剰に分泌される状態になると、角栓が現れて毛穴をつまらせるだけでなく、皮脂を過剰に分泌されてしまうという作用が働き、ニキビを悪化させる要因につながると考えられます。乱れたホルモンバランスを整えるには、原因とされているストレス、睡眠不足、不規則な生活などの改善があげられます。外部からの刺激外部から刺激を受けると肌のバリア機能が低下し、ニキビができやすい状態になると考えられます。たとえば洗顔方法です。洗顔するとき、顔にゴシゴシと強く洗ってしまうと、逆にニキビができやすい環境になるだけでなく、すでにできてしまったニキビをさらに悪化させてしまう可能性があります。もうひとつは紫外線です。紫外線はニキビの原因のひとつでもあり、悪化してしまうと炎症する可能性があります。ニキビと紫外線の関係については、『ニキビ肌の紫外線対策・日焼け止めの選び方』 (をご覧ください。生活リズムの乱れ具体的には、偏った食生活(脂分が多い食事など)や睡眠不足などがあげられます。それらの要因がひとつでも当てはまった場合はニキビの原因になると考えられます。外側のケアができても、内側のケアができていない場合はニキビができる可能性があるということです。その他洗い残しなど鼻は毛穴が多い部位だけでなく、凸凹している場所でもあります。その場所に洗い残しがあったり、化粧を落としきれず残ってしまったりなど、考えられる原因が多くあります。それによって、ニキビが起こる確率が高くなっていきます。鼻ニキビのケア方法ケア方法は基本的に2つです。1つはホルモンバランスを整えること、もうひとつは正しい洗顔方法を行うことにあります。内側と外側のケアを徹底することが求められます。ホルモンバランスを整えるには、不規則な生活の部分を改善し、規則正しい生活を送ることが求められます。規則正しく栄養バランスがとれた食生活、リラックスした時間などを作って睡眠不足にならないようにする、などさまざまです。洗顔方法については、肌を刺激せず洗顔することが求められます。洗顔用の石けんをお湯などでしっかりと泡立て、その泡を顔に当てます。泡を転がすようなイメージを持って、肌に手が触れないようにすることが大事です。そして、少し冷たい程度のぬるま湯で洗い流します。お湯で洗い流してしまうと、肌の保湿成分まで洗い流してしまうおそれがあるので、できるだけぬるま湯で洗い流すようにしましょう。その後、必ず化粧水や乳液などで洗顔した肌を保湿します。また、洗い過ぎないように注意しましょう。鼻ニキビを予防するには規則正しい生活を送ること、正しい洗顔方法と保湿を行うこと、そして肌に負担がかからないようなメイクを行うことです。メイクについてですが、毛穴を塞がないようにすることが大切です。化粧を薄く塗るとか、毛穴の多い部分は避けてポイントメイクにするなど、いろいろと工夫する必要があります。これらを日頃から徹底することで、鼻ニキビの予防に期待が見込めるでしょう。監修:大久保真
2017年04月27日顔の中でも鼻はニキビができる確率が高いといわれています。鼻ニキビができてしまったときの治し方、およびその予防方法などについて、解説していきます。鼻ニキビができやすくなる原因ニキビは顔の隅々までにできるといわれていますが、鼻とその脇に現れたニキビは、たとえ治っても跡が残るだけでなく目立ちやすいため、早期の治療が求められます。鼻は顔の中で皮脂量が多く分泌する部位で、毛穴一つ一つに皮脂やアクネ菌などが溜まってしまい、その影響で炎症などを引き起こしてしまう可能性が高いとされています。洗顔料の洗い残し考えられる原因は、石けんや洗顔料などで顔を洗い、洗い流す際に残ってしまったとか、顔の化粧を落とすときに残ってしまったなどがあげられます。鼻とその周りは凸凹している場所でもありますので、残ってしまいやすい場所でもあります。残ってしまった場合、皮膚がダメージを受け、鼻ニキビがますますできやすくなります。普段からクセとして鼻を触るなどをしている場合、できるだけ触らないように努力しましょう。理由は、鼻に触ると刺激され、その刺激が鼻ニキビを引き起こす原因になると考えられるからです。ホルモンバランスの乱れもう一つ、考えられる原因としてあげられるのが、男性ホルモンに関するホルモンバランスです。男性ホルモンは男性自身が持つホルモンであると想像してしまうかもしれませんが、女性にも少なからず分泌されるといわれています。男性ホルモンは角栓を発生させて毛穴をつまらせる働きを持ち、皮脂の分泌を通常より多く促進させることによって、鼻ニキビを悪化させるといわれています。角栓については、『鼻の角栓と毛穴づまりの原因は?正しいケア方法まとめ』 (をご覧ください。ニキビの原因については、『ニキビが出来る原因とは - (ニキビの基礎知識』 (をご覧ください。鼻ニキビを治す方法鼻ニキビの原因を取り除く、もしくは改善することで期待が見込めるでしょう。しかし、状態によっては皮膚科の受診が求められます。セルフケアの方法ケアの目的は鼻ニキビを改善し、予防することにあります。その方法は、正しい洗顔方法、日常生活の見直し、メイク方法にあります。正しい洗顔方法洗顔用の石けんを用意します。その石けんでたくさん泡立て、肌に当てます。ポイントは、手と肌を接触しないようにして、泡を転がすというイメージを持つことです。ゴシゴシと手で顔を洗うと、物理的な刺激によって、鼻ニキビを余計に悪化させる可能性があるからです。洗い流すとき、お湯ではなくぬるま湯を使いましょう。お湯で洗い流すと、肌にある保湿成分まで洗い流してしまうことがあるので、ぬるま湯で洗い流すようにしましょう。このとき、肌に石けんの泡などを残さないのが重要です。顔を洗った後、化粧水などで皮膚を乾燥させないようにして、化粧水だけでは乾燥を防ぐことができない場合は、保湿成分などが含まれた乳液などを使用します。毛穴に蓋をするというイメージを持って使用するようにしましょう。日常生活の見直しホルモンバランスの乱れがニキビの原因のひとつとして説明しましたが、ホルモンバランスが乱れる最大の要因は、日常生活にあります。具体的には、ストレス、疲労、睡眠不足、そして偏った食生活などがあげられます。ストレス解消はさまざまですが、入浴や睡眠など、心身をリラックスすることが重要です。それにともなって、疲労の回復に期待が見込めるでしょう。食生活についても、1日3食を決まった時間に食べ、栄養バランスのとれた食事をとることも求められます。メイク方法化粧の厚塗りは毛穴をふさぐことになるため、可能なかぎり避けるようにしましょう。厚塗りせず薄くメイクするか、その顔の部分だけポイントメイクするなど、いろいろと工夫するといいでしょう。皮膚科での治療方法ニキビには種類というものがあります。白ニキビと黒ニキビ、赤ニキビと黄色ニキビなどさまざまです。ニキビの種類については、『ニキビの基礎知識(3)ニキビの種類と症状』 (をご覧ください。赤ニキビは、炎症を起こして腫れているニキビのことをいい、黄色ニキビはニキビ自体が膿んでいることをいいます。日常生活の中でケアだけ行っても改善は難しく、その場合は皮膚科で診てもらう必要があります。適切な治療を受けた後、処方された抗生物質などの薬で改善が期待できると考えられます。ただし、健康保険に適用されるのと適用されないという治療方法があります。治療にあたり、特別な理由がないかぎりは健康保険適用内の治療を選択しましょう。治療方法については、『ニキビを皮膚科で治療!治療の種類やメリットは?』 (をご覧ください。監修:大久保真
2017年04月27日肌にできるシミは加齢とともにどうしても増えていくものです。女性としてはそのシミをどうにかして予防したい、除去したいと思うのが当然でしょう。ただし、シミにはさまざまな種類があり、それぞれ対策方法も異なります。ここでは、老人性色素斑の予防やケア方法について見てみましょう。老人色素斑を理解するシミには、さまざまな種類があります。肝斑とよばれるシミは、頬などに左右対称に現れます。閉経前の30〜40代の女性に中心にあらわれ、閉経とともに消えます。濃淡が均一で、女性ホルモンに起因していると考えられます。ソバカスもシミの一種です。正式名称は雀卵斑と呼ばれ、鼻を中心に顔全体に広がる小さな斑点があらわれます。遺伝に起因すると考えられており、小学生くらいの年齢から出ます。また、加齢とともに増え、紫外線の影響で濃くなることもあるため、一度発生した場合、その後のケアが必要となります。遅発性両側性太田母斑とよばれるシミもあります。こちらは生まれつきあるシミのことを指し、額、頬などに現れ、日本人に多いとされています。また、20歳を過ぎてから発生するものもあります。美白化粧品は効果がなく、治療する場合はレーザーや、レチノイン酸・ハイドロキノンなどの外用剤を用いる必要があります。もっとも多いシミとしては、紫外線起因のシミがあります。このシミは高い場所(たとえば、ほお骨やコメカミ)にできやすく、丸い色素斑であることが大半です。老人色素斑もこのシミに分類されます。このシミは、その名前から加齢によってできると思われがちですが、実際は長時間、もしくはくりかえし浴びた紫外線によってメラニンが過剰に発生し、それが排出されず表皮に留まることでシミになります。加齢とともに紫外線を受ける量は増えていきますので、加齢と関係しないわけではありませんが、単純に長い間、紫外線によるダメージを受けた結果です。老人色素斑は早ければ20代から発生しますが、主に30〜50代にかけてシミが発生しやすくなり、50代女性の8割が老人色素斑で悩んでいるとのデータもあります。紫外線によるダメージは、細胞を劣化させ、メラニンを還元したり、酵素チロシナーゼを抑制したりする作用が衰えるために、加齢した女性にとくに発生しやすくなります。このシミは顔の中心ではなく、頬の外側で発生しやすいため、脂漏性角化症(日光角化症)につながる場合もあります。どのようにして予防するか老人色素斑をどのように予防するか解説します。もともと、人はシミの主要な原因である紫外線によるダメージを防ぐ機能を持っています。紫外線をあびて日焼けをしたあとに皮膚が黒くなるのはメラニン細胞が活性化するためです。メラニン細胞は紫外線が真皮まで届かないように働きますが、黒くなった皮膚はターンオーバーにともなってメラニン色素と一緒に排出され、もともとの肌の色を取り戻すことができます。ただし、これらの働きが正常に行われないまま紫外線を浴びつつけたり、ターンオーバーがうまく進まず肌を痛めてしまった場合、肌にメラニンが過剰に沈着し、最終的に老人色素斑としてシミとなります。そのため、老人性色素斑の予防方法として、まず、日焼け止めクリームなどで日々の紫外線対策をしっかり行いましょう。また、ターンオーバーの周期を意識することも大切です。若いうちは、肌のターンオーバー周期が乱れることも少なく、日焼けによってシミが発生することも少ないですが、加齢とともにターンオーバーの周期は長くなったり、乱れるということがあります。その乱れと紫外線を浴びるタイミングによっても、予期せず老人色素斑が発生することがあります。その場合は、適切なタイミングでピーリングを行う、保湿を十分に行う、そして日々の生活をきちんと健康的なものにすることで、ターンオーバーが乱れないように意識してください。シミができてしまった場合のケア方法やむをえず、シミができてしまう場合もあります。その場合はまず、メラニンを取り除くことからはじめます。そのために、アルブチンやビタミンC誘導体、フラーレンといった美白成分配合の化粧品でのケアを行います。同時にメラニンを含んだ角質を取り除きやすくするために、レチノールやECFが配合された化粧品を併用し、ターンオーバー周期を守って適度にピーリングをすることも効果的です。さらに即効性がある方法としては、レーザーを用いた治療法があります。メラニン色素に反応するレーザー光によって、メラニンを破壊する治療法です。レーザー治療を行った後は、軽いやけどのような状態になり、そこから徐々にシミが薄くなっていきます。治療中は紫外線防止のために、日焼け止めクリームなどを塗るようにしてください。また、同時に、メラニンの合成を抑えるハイドロキノンクリームやレチノイン酸クリームでスキンケアすることで、治療効果の向上と、再発防止につながります。このように老人色素斑は、日々の紫外線で徐々に成長し、目立つ大きさになった後は、除去することが難しいシミになります。普段から紫外線ケアとターンオーバー周期を一定に保つための生活習慣改善を忘れず、シミができないように気を配ってください。もし、シミにお悩みの場合は、ドクターに相談しましょう。監修:澤田彰史
2017年04月26日円形脱毛症とは、円形や楕円形の形に脱毛するものだけではなく、頭全体に起こる、まつげや眉毛、わき毛など全身に症状が及ぶ重度のものもあります。円形脱毛症に対する対策にはどのようなものがあるのか見ていきましょう。円形脱毛症とは円形あるいは斑状に脱毛が生じ、頭皮以外にも脱毛の症状が出ることがあります。人口のおよそ0.1〜0.2%の人に発症すると考えられていて脱毛症の疾患ではもっとも多いといわれています。毛髪をつくるおおもとの「毛根」がなんらかの原因により破壊されてしまうことによって発症すると考えられています。コインのように円形や楕円形の形で脱毛することが多いのですが、重症になるとわき毛などの体毛を含めて、全身の毛が失われてしまうようなこともあります。原因としては、確定ではないのですが1つには外敵から身を守るために活躍するリンパ球が、自分自身の成長期の毛包を攻撃し、壊してしまうために起こっていると考もあります。この自己免疫機能の異常が、なぜ起こってしまうのかは分かっていません。まれに甲状腺の病気、膠原病といった自己免疫の病気が原因である場合もあります。円形脱毛症の治療法脱毛の状態や症状に応じて、患者ごとに治療法が変わってきます。さまざまな治療法がありますので自分に合った治療法を選ぶことが大切です。自然治癒精神的ストレスが原因で円形脱毛症になってしまった方は、ストレスが軽減すれば自然治癒することがほとんどです。しかし、ストレス解消法を見つけられない場合は、根本的に脱毛症が治癒することはないと言えるでしょう。ストレス解消法は人によって違いますので自分自身で見つけることが大切です。ステロイドステロイドの塗り薬や局部注射を使って治療します。ステロイドの局部注射の場合は効果が高いですが、注射の際の強い痛みや注射をした箇所が陥没してしまうという副作用が出ることがあります。局所免疫療法人工的に頭皮に一種の弱いかぶれを起こし、免疫機能の矛先を変えて発毛を促進させるという治療です。1〜2週間に1回の頻度で行い、有効率は60%以上といわれています。中止してしまうと脱毛が再発し、治療を何年も繰り返さなくてはいけないこともあります。人によってはかぶれがひどくなってしまうことがあります。紫外線療法、冷却療法頭皮を刺激するために医療用の紫外線を照射する方法と雪状のドライアイスをあてて行う治療法です。ドライアイスを使った治療は痛みをともなうことがあります。円形脱毛症における服薬治療局所だけではなく頭全体や体の体毛すべてが脱毛してしまうような重症の場合はステロイドの服薬治療を行なうことがあります。効果が高いといわれているステロイドの内服薬ですが、長期間服用することで肥満や糖尿病といった副作用が出てしまうことがあります。そのため、服用期間は2〜3か月に限られて行われます。服用を中止すると脱毛症が再発してしまうことがあります。また、発症してから6か月以内である場合には、ステロイド剤を点滴で大量投与する「ステロイドバルス療法」という療法があります。入院管理下で行う必要があり、不眠、動機、微熱といった副作用が出ることがあります。ウィッグを使うことも治療の一つ女性にとって髪を失うことは、精神的な面でかなりの悪影響を及ぼすことが少なくありません。このため脱毛が目立つと思い詰めてしまうなどの悪影響が出てきます。そういった患者のためにつくられた医療用ウィッグを使用することは治療法の一つであるといえるのではないでしょうか。医療用ウィッグおよび附属品について2015年4月に経済産業省がJIS規格を制定したため、厳しい品質検査をクリアした商品には「JIS規格適合品」として認められています。ウィッグを使うことによって生活の質が高まり、社会生活にも前向きになれる効果があります。あまり落ち込まないことも大切円形脱毛症対策として、日常生活では頭皮マッサージや栄養バランスを考えた食事を取ることが重要です。適度な運動も血液の循環をよくするので頭皮の血行を促進し発毛を助けます。軽度であれば日常生活のこのような心がけで自然治癒することも多いようです。円形脱毛症は、治療が長引いてしまうケースも少なくありません。しかしながら、そういったケースの場合でも毛包が完全に壊されているわけではないのであまり落ちこむ必要はありません。脱毛が起こっている部分は休止しているだけなので治療が長引いてしまうような場合でも諦めずに治療を続けることが大切です。主治医とよく話し合ってしっかりとコミュニケーションをとり、1人で悩みを抱えこまないようにしてください。監修:馬野詠子
2017年04月25日脱毛症の症状はさまざまありますが、一般的に円形などコイン大に抜けてしまうのが「円形脱毛症」です。薄毛で悩んでいるなら自分の症状と類似していないかをまずは確かめてみましょう。円形脱毛症が発生する原因や、それを予防する方法などもご紹介するので、今後の対策に役立ててください。円形脱毛症は皮膚の疾患(病気)によるもの円形脱毛症は、円形や楕円形などコイン大の大きさで脱毛してしまう疾患です。一般的に10円ハゲと呼ばれるような大きさを想像しがちですが頭全体に脱毛が広がってしまうもの、眉毛やまつげにおよぶもの、その他の体毛や陰毛にまで影響する重度のタイプもあります。病型の種類として単発型、多発型といわれる通常型、汎発性、全頭型、蛇行状脱毛症などに分類されます。円形脱毛症の代表的な症状円形脱毛症にはいくつか特徴があります。自分に当てはまる項目がないか確かめてみましょう。突然なんの前触れもなく髪の毛が減り始めた頭部を見ると地肌が見える箇所がある脱毛している周辺の髪の毛を引っ張ると痛みもなく簡単に抜ける脱毛部分が円形や楕円形になっており、生えている部分との境界がはっきりしている起床後枕に抜けた毛が落ちている円形脱毛症になりやすい人脱毛している部分の周辺を引っ張り、毛が数本抜けるようなら進行型の円形脱毛症と考えられます。脱毛している部分の皮膚は少し凹んだ状態になっており、赤くなっていることも見受けられるのです。進行が止まると数か月後に新しい柔らかい毛が生え始め、その後徐々に硬い毛に成長することがあります。ほとんどの人が自然治癒するといわれているのですが、円形脱毛症になりやすい体質の人は再発をくりかえし、治療を施しても40%の確率で再発することがあるのです。全身の毛が抜けてしまう汎発性脱毛症は予後の状態が悪いことが多くなり、最近では大人だけではなく子供も発症するケースが増えています。円形脱毛症の原因円形脱毛症の原因の1つとしては、リンパ球という免疫機能を持つ白血球のひとつが原因と考えられています。リンパ球の自己免疫機能が働き毛包組織に対して攻撃してしまうケースがあるのです。明らかな要因は発見されていないのが現状ですが、疲労、ストレス、感染症などにより精神的、肉体的ストレスを受けることで発症するのではないかと考えられています。女性の薄毛は女性ホルモンの減少やダイエットなどが原因円形脱毛症にはさまざまな種類がありますが、女性に多く見られるのが「びまん性脱毛症」です。これははっきりとしたハゲの状態ではなく、髪の毛全体が薄くなり頭頂部や髪の分け目の皮膚が目立つようになります。びまん性脱毛症の原因は、急激な女性ホルモンの減少、ダイエットなどによる栄養不足、ストレスなどがあげられます。また、頻度の多いシャンプー、リンスのすすぎ残しなども原因と考えられるのです。円形脱毛症の皮膚科での治療方法円形脱毛症は医療機関や病型によって治療法が異なります。しかし、毛根への破壊がはっきりしており頭皮が赤く炎症している場合は、炎症を抑制する働きがあるステロイドを使用するケースが多いです。また、アトピー性皮膚炎を合併している円形脱毛症患者も多いので、アレルギーを抑えるような薬が処方されることもあります。ステロイド外用薬、内服薬、注射:炎症を抑える効果が期待できる。紫外線療法、ドライアイス療法:頭皮を刺激する目的の治療法。ドライアイス療法はとても痛いため子供向けではありません。局所免疫療法:かぶれを人工的に引き起こし、炎症の矛先を変えて発毛を促進させることが目的。円形脱毛症を繰り返さない対策方法円形脱毛症ははっきりとした要因が解明されていませんが、髪の育成や成長にとってよくないような行動を取らないように気をつけることが大切と言えるでしょう。シャンプーで頭皮を清潔に保つ髪の毛が抜けることをおそれて洗髪を避けてしまいがちですが、清潔で良好な頭皮の状態を保つためには必要と考えられます。1日おきに頭皮や毛髪をシャンプーし清潔な頭皮をキープしましょう。しかし、過度な頭皮マッサージは控えたほうが無難です。ストレスや疲れを溜めない生活をするストレスが原因だとははっきりしていませんが、体を健康に保つことも重要視されています。疲れを溜めないようにする、睡眠不足を改善するなど規則正しい生活を送るようにしましょう。また、喫煙をできるだけ控え、アルコールを適量にするなど工夫するのがおすすめです。バランスのよい食べ物をとる毛髪を作るためには必要な栄養素を摂取することが大切と言えます。過不足なく亜鉛や鉄など毛髪に必要とされるミネラルをとりましょう。また、バランスのよい食事を心がけることも大切です。監修:馬野詠子
2017年04月25日大人ニキビは、思春期にニキビが出なかった人でも発生する可能性があります。大人ニキビは、思春期に発生するニキビとは原因が違い、治る過程も違います。また、大人ニキビになると肌の状態が悪くなり、化粧のノリが変わるのが特徴です。そのため、きちんと対処して治す必要があります。ここからは、大人ニキビの原因や治療方法について見てみましょう。なかなか治らない人もいる大人ニキビとは大人ニキビとは、大人になってできるニキビのことです。基本的には、毛穴に皮脂がつまることになって発生しますが、それ以外にも生活習慣や化粧の残りかすなども原因といわれています。思春期のニキビと違い、発生原因がたくさんあるため、対処方法が違ってきます。しかし、皮脂の増加だけと決めつけてしまい、なかなか治らない人もいます。また、思春期の場合は皮脂の増加が主な原因となるため、20歳ころにホルモンバランスが落ち着くのと同時にニキビが減っていきます。ですが、大人ニキビの場合は原因が多種多様になっています。そのため、ニキビの発生原因を特定し、きちんとした対処をしないといつまでも発生し続けることになるようです。大人ニキビが発生すると、顔のアゴ周りや頬に発生します。それ以外にも胸や背中など体のどこにでも発生する可能性があるのも特徴です。大人ニキビができる原因現在、大人ニキビとしてはさまざまなものが考えられています。ここでは、大人ニキビの原因と考えられている事例についてご紹介します。生活習慣の乱れがニキビの原因に大人ニキビの大きな要因といわれているのが、生活習慣によるものです。生活の中でストレスを多く感じることがあると、それによって大人ニキビが発生するといわれています。人間はストレスを感じると、精神的に憂鬱になるだけでなく、自律神経にも大きな負担をかけることになります。自律神経に問題が生じると、それによってホルモンバランスにも影響するようです。ホルモンバランスの乱れは皮脂の分泌量にも大きく影響し、それによってニキビが発生しやすくなると考えられています。ほかにも、食生活において野菜が少ない油ものが多いインスタント食品類が多いと肌が乱れやすくなります。肌の環境が悪くなると、ターンオーバーの力が弱くなって、徐々にニキビができてしまうこともあります。また、食生活だけでなく睡眠不足も肌にとっては悪影響で、大人ニキビができる原因と考えられています。 化粧の落とし忘れはニキビができやすくなる大人ニキビは生活習慣だけでなく、化粧を落とし忘れることで発生することもあるようです。化粧を落とさないと、それが肌につまって炎症を起こします。その影響でニキビができることもあるので注意が必要です。また、しっかりとクレンジングや洗顔ができていないと、肌に残った化粧の残りがニキビの原因となります。間違った洗顔方法がニキビの発生原因に化粧の際に使っている化粧品が肌に合っていないとニキビができることもあります。肌は思っている以上にデリケートなため、無理に強力な洗顔剤やクレンジング剤を使うと肌荒れを起こします。それを続けてしまうとニキビにつながることがあるようです。さらに、洗顔方法が大人ニキビの発生原因となっていることもあります。忙しいからといって適当に洗顔をしたり、ゴシゴシと強めに肌をこするのも控えましょう。肌を無理にこすると乾燥しやすい肌を招き、皮脂の増加を招いてニキビの発生原因となります。大人ニキビの対処法大人ニキビが発生した場合、まずは肌の状態を見直すのが重要になってきます。普段の食生活や睡眠を見直すことも重要ですが、大人ニキビを減らすには洗顔と保湿を見直しましょう。ニキビが発生した場合、まずは洗顔剤の見直しを行います。洗顔剤として油分が多い合成界面活性剤使用のものを使っていると、肌の状態が荒れてしまいます。フリーオイルのものや、天然成分由来のものを選ぶと、肌にも負担をかけなくてすみます。また、洗顔方法についても見直すようにしましょう。洗顔をする際には丁寧に行うことを心がけます。ゴシゴシと無理に落とすのではなく、皮脂の多い鼻やおでこから洗剤を広げていきましょう。なでるように洗顔をした後、ゆっくりと丁寧に洗顔剤を落としていき、回数を分けて落としていくのがポイントです。最後に、洗顔をした後は必ず保湿を行いましょう。保湿をしないと乾燥を招き、皮脂の増加を促します。大人ニキビの予防には生活改善が大事新しい大人ニキビができるのを予防するためには、生活習慣を見直すことが大事です。睡眠は肌の状態を大きく左右するので、睡眠時間が6時間以下の人は要注意です。時間の確保が難しい人は、寝始めの3時間でも状態をよくしましょう。寝始めの3時間は成長ホルモンが多く分泌されるため、肌のターンオーバーに大きく影響します。同時に、食生活の環境が悪くなっている人は見直しを行うようにしましょう。野菜が少ないと肌の状態をよくするビタミンAやビタミンE、ビタミンCが摂取しづらいため、できるだけ食事に野菜を摂りいれましょう。また、野菜がないと便秘がちになり、それによって肌荒れが発生し、その結果、ニキビにもつながると考えられるので注意しましょう。監修:村石世志野
2017年04月25日おしりの皮膚の特徴は、顔や背中のそれと異なるため、ニキビができた際のケアでも異なる点があります。今回の記事では、おしりにできたニキビに有効な薬の成分や、使用上の注意点などについて見てみましょう。おしりニキビ治療に効果のある薬の種類おしりニキビのケアに使う薬には、以下のような特徴や種類があります。具体的な成分などは、次の段落で詳しく解説します。顔ニキビ用の塗り薬は効かない場合があるおしりの皮膚は顔のそれと比べて、角質層が分厚くなっています。座った際に上半身の体重を支えるための仕組みですが、これにより、顔に塗る薬を使っても有効成分が患部まで浸透しにくい場合があります。飲み薬やステロイド注射などによる治療も効果的ニキビの治療薬といえば患部に直接塗って使用する外用薬のイメージが強いですが、内服薬(飲み薬)が使用されるケースもあります。また、ニキビの炎症がひどい場合は、患部への抗生物質やステロイド剤の注射が行われることもあります。皮膚科で処方される薬は保険適用外もある皮膚科や美容皮膚科で薬を処方してもらう場合、トレチノインなどの一部の薬は保険適用外となるため、治療費が他の薬を使う場合と比べて高額になることがあります。おしりニキビの治療に効果のある成分おしりニキビの治療に使われる薬はいくつかありますが、それらに含まれる成分の中で、具体的に何がニキビを治す役割があるのかを解説します。抗菌剤でアクネ菌の繁殖を防ぐ抗菌剤に含まれる抗生物質には、ダラシンやゲンタシン、アクアチウムなどがあります。これらはいずれも殺菌効果が強く、ニキビの原因となっているアクネ菌の繁殖を防ぎ、炎症をおさえる目的で使用されます。そのため、まだ炎症が起きていない初期のニキビの治療に使われることはありません。また、皮膚に存在するアクネ菌にはニキビの原因となる悪玉菌以外に善玉菌もいますが、抗生物質を使うと悪玉善玉問わず死滅させてしまうため、かえって皮膚の状態が悪化する可能性というデメリットもあります。ビタミン剤で初期ニキビを対処初期段階のニキビは、ビタミン剤を摂取することで改善できる場合があります。具体的にはビタミンA、ビタミンB2、ビタミンCなどが血行改善や皮脂の分泌腺の正常化に効果的とされています。保湿剤で乾燥予防とターンオーバー促進乾燥肌のニキビなどの場合、保湿剤を利用することで角質を柔らかくすることで排出しやすくし、肌のターンオーバーを促進します。また、肌に潤いを保ち乾燥させないことで、必要以上の皮脂の分泌を防ぐねらいもあります。ピーリング剤はニキビ治療にも効果的ピーリングとは薬品によって肌に残っている古い角質を剥がすことで新陳代謝を正常に戻そうとするアプローチです。美容のためのスキンケアとして一般的な施術ですが、ニキビの治療方法としても有効とされています。漢方薬でホルモンバランスを整え体質を改善先に記した薬と合わせて、漢方薬が使用される場合があります。たとえば、桂枝茯苓丸加苡仁(けいしぶくりょうがんかよくいにん)などは強い炎症を起こしているニキビに有効とされ、めまいや生理痛などにも効果があるとされています。漢方薬にはホルモンバランスを整える働きがあるため、治癒能力を高めるだけでなく、体質改善を行われてニキビができにくい身体になる期待もできます。病院以外で漢方薬を別途購入する場合などは、医師に相談したり、漢方薬局でお薬手帳などを見せて治療薬との組み合わせに問題がないか確認することが大切です。おしりニキビの治療薬を使うときの注意点この記事で紹介した治療薬を使用する際は、次のような点に注意することも大切です。ニキビや肌の状態に合わせて薬を使う一口におしりにできるニキビといっても、その種類はさまざまです。同じ人物のお尻にできるニキビでも、原因が変わればニキビの種類も変わり、最適なケアの方法や薬の種類が変化します。おしりのニキビが再発した際は、なにも考えずに前と同じ薬を使うのではなく、注意深く新しいニキビを観察して肌の状態を確認したり、皮膚科の医師に相談してみることをおすすめします。抗菌剤などでアレルギー反応が起こることも薬の効き方や相性には個人差が出ます。身近な人が勧めて来たものでも、自分だけ副作用が強く出ることや、ニキビの改善が感じられない場合もあります。市販品だけでなく、たとえ医師から処方されたものでも違和感があった場合は使用を中断し、病院などで相談することが大切です。具体的な例としては、抗菌剤に含まれる抗生物質でアレルギー反応が起きる場合があります。薬での治療と生活改善を同時に行うニキビができたら、ただ薬を塗るだけでなく、他のケア方法も同時に行うことでより早い治療が期待できます。たとえば、食生活の見直しや生活習慣の改善、十分な睡眠の確保などが薬物治療と同時に行うことが可能です。監修:村石世志野
2017年04月25日背中ニキビは皮膚科で治すのが最適といえるのですが、保険が適用された治療とそうではない治療というのがあります。皮膚科で行われるその背中ニキビの治療法について、解説していきます。背中ニキビを病院で治すタイミング背中のニキビは他の場所と違って見えにくいところにあるので、背中に違和感を覚えても確認することが困難です。気づいたときにはすでにニキビが大きくなっている、または炎症を引き起こしていることが多いとされています。背中ニキビに気をつけるため、外側だけでなく内側のケアを心がけても、治らない場合は皮膚科への受診が求められます。背中はニキビの発生率が高いです。背中に皮脂腺と呼ばれる皮脂の分泌腺が集中しているので皮脂の分泌量が多く、汗もかきやすく、衣服などで常に覆われているなど、さまざまな要因によってニキビができる環境が整っていると考えられます。上述したように、みえにくいのでケアも遅れがちになるのがほとんどです。ニキビができても、炎症や化膿などの重症化に至っていない場合は、日常的なケアなどで改善が見込めるでしょう。背中ニキビの皮膚科での治療方法と処方薬治療法を説明する前に、健康保険が適用されるかどうかについて、説明していきます。治療ですので基本的に健康保険が効きますので、経済的な負担も少なくて済みます。しかし、治療方法の種類によっては健康保険が効かず自由診療となります。保険適応の治療法と保険適応外の治療を次にあげて、解説していきます。保険適用の治療法毛穴につまっている皮脂などの内容物を取り除くという治療である面皰圧出(めんぽうあっしゅつ)というのがあります。内容物を取り除くことによって、ニキビの治りを早くします。しかし、保険適用内に限定すると、一度に多くのニキビの面皰圧出ができないことが多く、5〜6個までが一般的とされています。外用薬は抗生物質が一般的に使われています。抗生物質で炎症を起こしたニキビの原因菌とされるアクネ菌を殺菌して治療します。もうひとつ、毛穴のつまりを解消してつまりにくくするという効果を持つ外用薬(アダパレンなど)があり、この外用薬もニキビの治療薬として使われています。内服薬も抗生物質が処方されますが、漢方製剤、また少ないのですが原因がホルモンバランスの乱れであることが判明している場合は、ホルモン治療として低用量ピルや抗男性ホルモン薬などが処方されます。ホルモンバランスの乱れによって、男性ホルモンが過剰に分泌され、男性ホルモンが持つ作用である、皮脂の過剰分泌や角栓の発生や毛穴の縮小などがあります。その作用の働きを抑えるには、ホルモンバランスを整えるなどの治療が求められます。しかし、ほとんどはホルモンバランスが崩れていないことが多いようです。改善のために皮脂のコントロールの意味で、ビタミン剤が処方されます。美容皮膚科などでは保険適用外の治療も一般的な治療法は、イオン導入、ケミカルピーリング、そしてレーザー治療などがあげられます。ほとんどの場合はクリニックで処置されます。イオン導入は微弱な電流を流して、ニキビに有効とされる成分を肌深くまで浸透させます。痛みなどはほとんどありませんが、ペースメーカーを装着している場合は、この治療を受けることができません。ケミカルピーリングは、簡単にいえば古い皮膚をはがして、新しい皮膚を蘇らせるという治療法です。これによって、ニキビやニキビ跡の改善、さらにシワやたるみなどにも効果が期待できるとされています。レーザー治療は、ニキビの原因菌でもあるアクネ菌を殺菌し、ニキビ跡のケアなどを目的とした治療法です。ケミカルピーリングとレーザー治療は肌に負担がかかるので、肌の弱い人はクリニックで事前に申告し、受けられるかどうかを事前に相談するようにしましょう。背中ニキビの予防法食生活を含む生活習慣の乱れなどを改善することによって、背中ニキビの予防につながることに期待が持てますが、背中のケアも心がけることも求められます。入浴時、背中を洗うときにおすすめなのが一般の固形石けんです。抗菌作用のある石けんもありますが大きな効果の違いはありません。消臭効果もあるので、体臭の予防には効果的とされています。入浴後、汗をかかないようにすることが大切です。衣服など、背中に触れるものすべて清潔に保つことも求められます。また、背中の風通しのよい肌着や衣服の着用も心がけましょう。監修:馬野詠子
2017年04月25日透明感のある肌になるためには、表皮のキメを整えることが重要だと長い間いわれてきました。しかし、現在では、全体的な血行をよくすることや角質層を整えること、肌が糖化しないように気をつけることなども重要だということがわかってきました。これらはもちろん肌のキメとも関係することですが、体の内側からしっかり対策していくことで、肌をよりよい状態にしていくことが可能です。血行を促す透明感のある肌になるための1つ目の条件は、血行をよくするということです。顔のみならず全身の血行をよくしていくことで、より効率的に肌に必要なものを届け、肌のくすみをとり除きましょう。肌に必要な栄養や酸素を運んでくれる血液は全身を流れながら、それぞれの細胞に必要な栄養や酸素を運んでくれます。これは内臓のみならず、肌にとっても重要なことです。どこかで血液の流れが滞っていたりすると、必要なだけの栄養や酸素が運ばれません。必要な栄養や酸素が足りないと、肌はいい状態を保つことができなくなってしまいます。ほのかな赤みで顔色がよくなるメイクをする際に、顔色をよく見せるためにチークを使うことがあります。肌の表面近くの血行がいい状態を保つことができれば、うっすらと血液の流れが透けて見え、肌はほのかに赤みを帯びます。こうなれば、チークを使わなくても本当に顔色のいい状態になります。血行が悪いとくすんで見える逆に言うと、血行が悪いということは顔色が悪い状態ということができます。透明感のある肌とは正反対の、くすんだ肌になってしまいます。寝不足や体の冷えた状態が続くだけでも血行は悪くなってしまいます。日々の生活で、血行が悪くなるようなことはしないように気をつけましょう。マッサージなどで血行をよくするマッサージをすると、その刺激によって血液が流れやすくなります。お風呂などで体が温まった状態で軽く全身をマッサージすると、より効果的に血液を流すことができます。また、ストレッチなどの軽い運動も血行をよくするためには効果的です。角質層を整える透明感のある肌になるための2つ目の条件は、角質層を整えることです。水分バランスなどを整え、角質層をよい状態に保つことはとても大切です。ちなみに、角質層は厚くても薄くてもよくありません。厚いと光を通さない光をうまく使って肌をきれいに見せられるということは、肌に透明感があるということです。角質層が厚すぎると光を通さないので、肌の表面近くを流れているはずの血液も見えなくなってしまいます。これも肌がくすんで見える原因の一つになってしまいます。肌表面の不要になった垢などはとり除き、角質層が厚くなり過ぎないように気をつけましょう。薄いのはトラブルの元逆に角質層が薄すぎるのもよくありません。肌は外敵から身を守るためのバリアの働きをしています。角質層が薄すぎると外からの刺激を受けやすくなり、肌トラブルも起こりやすくなってしまいます。必要な水分や油分はしっかり補い、ある程度の厚みを保てるようにしなければなりません。ほどよいバランスが大切このように、角質層は厚すぎても薄すぎても透明感を作りだすことはできません。角質層にあるそれぞれの細胞や、その間にある細胞間脂質(さいぼうかんししつ)がしっかりうるおい、整った状態になることが理想です。これは肌のキメを整えることでもあり、透明感をだすためにも欠かせないことです。肌の糖化を抑える最近、糖化という言葉をよく聞くようになりました。糖化は、あらゆる面で人の健康に害を及ぼします。これは肌も例外ではありません。肌が糖化すると、黄色っぽくくすんでしまいます。そこでこの肌の糖化を抑えるということが、透明感のある肌になるための3つ目の条件となります。糖とタンパク質の結合が糖化まず、糖化とはなんでしょうか。糖化とは、体の中の糖とタンパク質が結合することで起こる現象を言います。糖とタンパク質が結合することによって終末糖化合物が作られます。ちなみにこの終末糖化合物は、AGEsエージス(Advanced glycation end products(アドバンスドグライケーションエンドプロダクツ))とも言います。この物質が作られることによって、多くの問題が起こってきます。水分が減り、線維も硬くなるこの糖化が真皮で起こると、コラーゲンなどの肌をふっくらと支える線維が硬くなってしまいます。さらに、角質層では細胞や細胞間の水分が減ってしまい、全体的に黄色っぽく変色してしまいます。これがくすみの原因になってしまいます。肌だけの問題にとどまらないこの糖化という問題は、肌の問題だけにとどまりません。糖化が進むということは老化を促し、病気を引き起こす原因ともなりえます。体全体を整えることも肌の透明感のためには重要なことです。糖化対策で健康的な生活を糖化を促してしまうものにはいくつかあります。糖と名のつく通り、糖質は糖化を促進させる原因となります。甘いものや炭水化物などの糖分のとり過ぎには気をつけましょう。そのほかにも、睡眠をきちんととることや紫外線対策をすることも糖化対策として有効なものになります。糖化を抑えるような健康的な生活を心がけることも、肌の透明感をアップさせるためには重要だということを覚えておきましょう。監修:厚田幸子
2017年04月24日脇汗がにおってしまうのには原因があります。脇がにおうというとワキガを連想する人もいるかもしれませんが、ニオイの原因はワキガだけではないのです。脇汗は正しくケアをすることでニオイ抑えることができるといわれています。脇汗がにおってしまう原因と正しい対処方法について紹介します。ワキガじゃなくても脇汗が臭くなる仕組み脇汗がニオイを放ってしまうのには、大きく分けて2つの理由があります。ひとつは、アポクリン腺の個数が多いということ、もうひとつは雑菌の繁殖しやすい状態であることです。アポクリン腺が多いヒトの体には2種類の汗腺があります。体温調整をするために重要といわれているエクリン腺と、もともとは哺乳類がフェロモンを出すために使っていたといわれているアポクリン腺です。エクリン腺は体温を下げる目的で汗を出すので、成分は水分が主体となっていて、全身にあり、フェロモンを出す目的だったとされるアポクリン腺は、においを発生させやすいタンパク質やアンモニアといった成分で汗が構成されています。また、外陰部や脇といった性的な場所に存在していることや、アドレナリンによって発汗が起こるのも特徴的です。ヒトの嗅覚が退化していくとともにアポクリン腺の量が減っていったといわれていますが、アポクリン腺の個数は人それぞれで、多い人もいれば少ない人もいます。汗そのもののニオイは強くはないものの、アポクリン腺が多い人は、脇汗のニオイが強くなりやすいと考えられています。雑菌が繁殖が体臭にエクリン腺の汗はほぼ無臭で、アポクリン腺の汗は少しニオイがあるという程度なので、汗をかいてすぐは不快に感じる人も少ないといわれています。しかし、雑菌が繁殖やすい状態にあると、汗の成分が脇の雑菌に分解されて強いニオイになってしまいます。汗をかいたまま放置している、通気性の悪い服を着ているといった状態は、雑菌が繁殖しやすい状態でもあるので、脇汗のニオイが強くなってしまう可能性があります。生活習慣も脇汗のニオイの原因に汗のニオイが強くなってしまう原因は、アポクリン腺の数や雑菌が繁殖しやすい状態にあることだけではありません。生活習慣や食生活、ストレスなどが原因となって脇汗のニオイが強くなってしまうこともあります。肉類や高カロリー食品の食べ過ぎ肉類や高カロリーの食べ物は、アポクリン腺や皮脂腺の働きを活発にするといわれています。そのため、汗の分泌が盛んになり、汗のニオイが強くなってしまう可能性が高まります。運動不足で汗腺の働きが低下汗腺が血液をろ過することで汗は作られています。そのため、汗腺の働きが弱くなってしまうと、ろ過がうまく行われず、ミネラルなどの蒸発しにくい成分を多く含む汗をかきやすくなってしまうと考えられています。汗腺の活動が低下してしまう原因のひとつは運動不足といわれています。運動を行わないことで、ベタベタとした蒸発しにくい汗が出て、雑菌が繁殖してニオイを放ってしまうのです。脇汗の臭いを抑える対策方法脇汗のニオイが気になる場合は、かいてしまった脇汗をすぐに拭き取るといった方法のほかに、脇汗そのものを抑える方法が有効といわれています。脇汗のニオイが気になる人は次のような対処をしてみるとよいでしょう。正しい制汗剤を選ぶ制汗剤は、収れん剤を含む汗の分泌を抑えるものと、抗菌剤や殺菌剤などを含むニオイを抑えるものがあるので、自分の目的に合ったものを選ぶようにしましょう。汗の分泌そのものを抑えたい人は、収れん剤を配合したスティックタイプやクリームタイプの制汗剤がおすすめです。ニオイを抑えたい人は、銀や塩化ベンザルコニウムを配合したものを選ぶとよいでしょう。汗取りインナーや脇汗パッドを使う脇汗を放置してしまうと、雑菌繁殖の原因となるので、脇汗拭き取りシートや脇汗パッド、脇汗パッドのついたインナーを使うようにしたり、こまめに着替えられるように準備して出かけたりするとよいでしょう。生活習慣や食生活の乱れを改善運動不足や肉中心の食事は、脇汗のニオイを強くしてしまう可能性があるので、適度に運動をすること、魚や大豆を摂取するような食事にするのがおすすめです。脇汗のひどいニオイに悩んでいるなら病院へ脇汗のニオイが気になる場合は、ニオイを抑える方法を行うことで改善することもありますが、強いニオイがする場合はワキガの可能性があるので、上記で紹介した方法では改善しないケースも多いです。そのような場合は、病院で医師に相談することをおすすめします。対策方法をとり入れ、快適に過ごそう脇汗のニオイが気になる人は、生活や食事を見直す、汗をこまめに拭き取る習慣をつける、目的に合った制汗剤を使うなどをしてみるとよいでしょう。コンプレックスだった脇汗のニオイから抜けだすことができるかもしれません。監修:石原信浩
2017年04月23日