黒澤明監督の『生きる』(1952年)が、『Living』(原題)としてイギリスでリメイクされることになった。「The Hollywood Reporter」などが伝えた。監督は、2011年に『Beauty』(原題)でカンヌ国際映画祭のクィア・パルムを受賞したオリヴァー・ハーマナス、脚本は日系イギリス人小説家で、ブッカー賞とノーベル文学賞の受賞者カズオ・イシグロ(「わたしを離さないで」)に決定。イシグロ氏は「私たちの多くは毎日長い時間、机やパソコンの画面の前に固定される生活を強いられています。新型コロナウイルスが発生してからはなおさらです。そんななか、全体像を見ようとすると、自分のがんばりがどれだけ役に立っているか可視化できず、悩んでいる人もいます。そういった人たちの心に響く物語になると信じています」と語っている。『キャロル』のプロデューサーコンビのスティーヴン・ウーリー&エリザベス・カールセンが製作を行い、「黒澤プロダクション」も関わる。主演は『ラブ・アクチュアリー』で英国アカデミー助演男優賞、『ナターシャの歌に』でゴールデングローブ主演男優賞(ミニシリーズ・テレビ映画部門)を受賞したビル・ナイが務める。共演者にはNetflixの「セックス・エデュケーション」でエイミー役を演じているエイミー・ルー・ウッドが決まっているという。『Living』の舞台は1952年のロンドンで、主人公は第二次世界大戦後に公務員として働くウィリアム。机の上に山積みになっている書類仕事を目の前にしながら、彼は病により余命わずかだと悟る。死を目前としたウィリアムは、単調な人生に意味を見出だす冒険を始めるのだった。『Living』は来春、イギリスで撮影開始予定。(Hiromi Kaku)
2020年10月16日イギリスで捕虜となったナチス兵がゴールキーパーとして活躍し、やがてイギリスとドイツの架け橋となった実話を基にした『キーパー ある兵士の奇跡』から、本編映像が届いた。解禁された本編映像は、収容所でサッカーをしていたところ、地元チームの監督ジャック(ジョン・ヘンショウ)にキーパーとしてスカウトされたバート・トラウトマン(デヴィッド・クロス)が、ジャックが営む食料品店で妻となるマーガレット(フレイア・メーバー)と惹かれあうシーン。かごから逃げ出し、店内を飛び回る小鳥を捕まえようと手を伸ばす2人。次第に距離が縮まると、小鳥を追う真剣な横顔をそれぞれ見つめ、互いに意識し合っている様子が伝わってくる。そして、バートがそっと小鳥を捕まえると、息を飲んだマーガレットが即座に鳥かごの扉を開け、息の合った連係プレーを見せる。鳥かごに小鳥を戻した2人はようやく安堵して笑い、笑顔で見つめ合うのだが、そこにジャックが外から「トラウトマン、どこだ?」と声を掛ける。慌てて店の外に出ようとするバートだったが、扉の前でマーガレットの方を振り向くと、マーガレットもそんなバートの姿を見つめており、この後の2人の展開を予感させるシーンとなっている。『キーパー ある兵士の奇跡』は10月23日(金)より新宿ピカデリーほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:キーパーある兵士の奇跡 2020年10月23日 新宿ピカデリーほか全国公開ⓒ2018 Lieblingsfilm & Zephyr Films Trautmann
2020年10月08日スウォッチグループジャパン株式会社スウォッチ事業本部はイギリスのアーティストデュオ、ジョアン・タタムとトム・オサリバンによるアートウォッチを全国のスウォッチストアおよびオンラインストアにて販売を開始いたしました。高さ7.2メートルの猫。レインボーカラーの顔。ネス湖の怪物。帽子のような角のある野獣。イギリスのアーティストデュオ、ジョアン・タタム (Joanne Tatham) とトム・オサリバン (Tom O’ Sullivan) は、25年にわたりコンテンポラリーアートを探求してきました。パフォーマンス、写真、文芸だけでなく、巨大な彫刻、絵画、建築による挑発的で何かを問いかけるような作品は、場所に宿り、その周囲を賑やかにさせます。そして観る人を不思議な世界へ連れて行ってくれます。タタムとオサリバンは、どちらもスコットランドのグラスゴー美術学校を卒業し、世界最大規模の野外フェスであるコーチェラ・ヴァレー・ミュージック・アンド・アーツ・フェスティバルやヴェネチア・ビエンナーレ国際美術展でのエキシビションなど、世界的に活躍しています。今、彼らの作品がスウォッチに到着しました。チェシャ猫のヒゲとネス湖の伝説が時間を伝えます!これら4種類のユーモアなタッチで描かれた限定コレクションは、手首に着けるアートピースです。そのうち、”INDIRECT EXCHANGE”, “SERIOUS ACTION”, “NECESSARY FOCUS”の3つは、色・パターン・シェイプがユニークさを際立たせています。さらに、シリアル番号付きのスペシャルな”DOES THE IT TICK”は、驚いた顔で時刻を知らせてくれます。彼らはつねに周囲を元気にし続けるのです。DOES THE IT TICK専用スペシャルボックスDOES THE IT TICK SUOZ324S 1万3,200円(税込)INDIRECT EXCHANGE SUOZ323 1万450円(税込)SERIOUS ACTION GZ342 9,350円(税込)NECESSARY FOCUS GZ341 9,350円(税込)【URL】 スウォッチ 公式オンラインストア: スウォッチ Instagram: スウォッチ LINE: 企業プレスリリース詳細へ本記事に掲載しているプレスリリースは、株式会社PR TIMESから提供を受けた企業等のプレスリリースを原文のまま掲載しています。FASHION HEADLINEが、掲載している製品やサービスを推奨したり、プレスリリースの内容を保証したりするものではございません。掲載内容に関するお問い合わせは、株式会社PR TIMES()まで直接ご連絡ください。
2020年08月14日イギリスの外務省で『ネズミ捕り長官』として働いていた猫のパーマストン。2020年8月7日に公式Instagram上で引退することが発表されました。パーマストンはもともと野良猫でしたが、動物保護団体に保護された後、2016年に外務省に就任。勤務地周辺のネズミ獲り任務のほか『外交大使』としても観光客をはじめ多くの人に愛されてきました。 この投稿をInstagramで見る Palmerston(@fco_palmerston)がシェアした投稿 - 2020年 2月月28日午前9時01分PSTパーマストンは、Instagramに同省のサイモン・マクドナルド事務次官宛て書かれた『辞表』を投稿。引退の理由について「注目を浴びることから離れて、リラックスした時間をより多く過ごしたい」とつづっています。 この投稿をInstagramで見る Palmerston(@fco_palmerston)がシェアした投稿 - 2020年 8月月7日午前3時51分PDT新型コロナウイルス感染症の対策として、郊外にある職員の家で在宅勤務をしていたパーマストン。田舎の暮らしがすっかり気に入っており、木登りや家の周辺をパトロールするなど、のびのびと過ごしているそうです。また、引退しても『イギリスと外務省のための大使』であり続けるといいます。これまで何度かパーマストンとキャットファイトを繰り広げて話題になっていた、首相官邸のネズミ捕り長官である、ラリーもTwitter上で反応。「引退後の暮らしを楽しんで」とコメントしていました。Enjoy your retirement old friend x— Larry the Cat (@Number10cat) August 7, 2020 ネット上では、パーマストンの引退を惜しむ声などがたくさん寄せられています。・忙しさから解放されたかったのでしょう。さびしくなります。・一度だけ見かけたことがありますが、あなたはとても素敵な猫でした。・あなたが健康で幸せであり続けることを願っています。たまには投稿してくださいね。パーマストンは現在暮らしている職員の家でそのまま第二の人生を送るとのこと。幸せに長生きしてほしいですね。[文・構成/grape編集部]
2020年08月11日イギリス史上、最も意外なスパイの実話から生まれた衝撃作『Red Joan』が、邦題を『ジョーンの秘密』として公開されることが決定。併せて、予告編とメインビジュアルが解禁となった。■ストーリー夫に先立たれ、仕事も引退したジョーン・スタンリーは、イギリス郊外で穏やかな一人暮らしを送っていた。ところが2000年5月、ジョーンは突然訪ねてきたMI5に逮捕されてしまう。半世紀以上も前に、核開発の機密情報をロシアに流したというスパイ容疑だった。ジョーンは無罪を主張するが、先ごろ死亡した外務事務次官のW・ミッチェル卿が遺した資料から、彼とジョーンがロシアのKGBと共謀していた証拠が出てきたというのだ。彼女の息子で弁護士を務めるニック立ち会いのもと、次々と明かされる驚くべき真実。仲間や家族を裏切ってまで、彼女は何を守ろうとしたのか。そして、彼女を突き動かしたものとは?■実話から生まれた衝撃作…スパイ容疑で逮捕されたのは80代の老女世界がミレニアムに浮かれていた2000年、英国ではロシアのKGBに核開発の機密を漏洩していた“核時代最後のスパイ”が、MI5の手によって暴かれたという驚愕のニュースが国内を駆け抜けた。だが、人々に衝撃を与えたのは、その事実よりも容疑をかけられた“その人物”。それは、まさに私たちの隣に住んでいるような80代の老女だったのだ。ジョーンは信じられないほどの過去を隠し続けて静かに生活を送ってきた。この数奇な実話を基に、英国の作家ジェニー・ルーニーが書き上げ、ベストセラーとなった小説の映画化が実現した。優しく温かな表情の下に、ドラマティックな半生を実の息子にも隠していたジョーンには、『マリーゴールド・ホテルで会いましょう』『オリエント急行殺人事件』などに出演、アカデミー賞に7度ノミネートされ『恋におちたシェイクスピア』で受賞した英国映画・演劇界の至宝、ジュディ・デンチ。ケンブリッジ大学で物理学を学び、第二次世界大戦中に核開発の機密任務についた若かりし頃のジョーンには、大ヒットシリーズ『キングスマン』で人気を獲得したソフィー・クックソン。恋と政治の駆け引きで彼女を翻弄するロシア人の恋人レオには、TVシリーズ「女王ヴィクトリア」のアルバート役で高く評価されたトム・ヒューズが抜擢された。監督は、「マクベス」や「冬物語」などジュディ・デンチの名作舞台を何作も演出し、彼女から「トレヴァーだから出演を決めました。脚本を読むはるか前にね」と絶大なる信頼を受けるトレヴァー・ナン。プロデューサーは『恋におちたシェイクスピア』でオスカーに輝いたデヴィッド・パーフィット。ジョーンは祖国を裏切ったのか、KGBに利用されたのか、レオへの愛のためなのか、それとも――。スリリングな謎解きに息をのみ、クライマックスのジョーンのスピーチに、いまを生きる私たちに深くつながる物語であることに気づかされる衝撃作が完成した。今回解禁された予告編では、ジョーンが逮捕されたシーンから時は一気に彼女の過去へと移り、ケンブリッジ大学で物理を学んだ若かりしジョーンの日々が映し出される。ロシア人の恋人レオとの出会いからスパイへと変貌していくさま、また「母さんは祖国を売った」「祖国のことは愛してた!」とベン・マイルズ演じる息子・ニックと言い合いになるシーンなどが収められ、ジョーンが仲間や家族を裏切ってまで守ろうとしたものは一体何だったのか、本編を期待させる予告編に仕上がっている。併せてメインビジュアルも解禁。イギリス史上最も意外なスパイ、ジョーンの現在と若かりし頃の姿が上下に配置され、過去に繰り広げられたドラマチックな半生を想像させる1枚に仕上がっている。『ジョーンの秘密』は今夏、TOHOシネマズシャンテほかにて公開。(text:cinemacafe.net)
2020年05月26日上海ディズニーランドや中国・香港の映画館などが営業を徐々に再開する中、イギリスの映画館の営業再開は7月4日以降になるという。先日、イギリス政府が外出制限を緩和する計画についての詳細を50ページに及ぶ書類で発表。それによると、映画館はパブや美容院などと同じ「レジャー施設」に分類されており、最終段階の「第3段階」において「7月4日以降に」営業再開の許可が出る。こうした事業は新型コロナウイルス感染のリスクが高いため、今週中に発表されるという「Covid-19セキュア・ガイドライン」を遵守しなければならない。イギリス国内の全ての映画館は3月16日の週から営業を中止している。国内の90%の映画館を運営する「UKシネマ・アソシエーション」は、先週政府に対し、「6月末までに営業再開を許可してもらうよう働きかけた」と「Variety」誌に明かしていた。政府が計画書を公開した後は、「6月末までに営業再開できるように準備を重ねていたので、7月4日あたりなら万全の態勢です」と語っている。とはいえ、営業が再開しても、制限のある中での上映が予想され、客足もすぐに戻るとは考えにくい。同社は状況が「通常」に戻るまでは引き続き政府の金銭的なサポートが必要だと主張した。(Hiromi Kaku)
2020年05月12日「RABOT 1745」が日本初上陸イギリス発のカカオブランド「Hotel Chocolat(ホテルショコラ)」が展開するビューティ&ウェルネスコレクション「RABOT 1745」が日本初上陸。2020年2月21日(金)より、全国の店舗およびオンラインストアにて先行発売を開始、今後4月下旬より一般発売を回する予定です。肌にも環境にも優しい商品を「RABOT 1745」の製品には、カリブ海の島にあるカカオ農園で栽培された上質なカカオを使用しています。カカオには保湿力に優れたカカオバターが豊富に含まれ、肌を優しく潤します。コレクションはボディローション、リップバーム、ハンドクリーム、シャワージェルなどのボディケアアイテムに加え、空間を繊細な香りで包み込むディフューザーなど幅広いラインナップ。いずれも植物由来原料にこだわり、リサイクル可能なパッケージを採用するなど環境へも配慮しています。(画像はプレスリリースより)【参考】※株式会社ホテルショコラのプレスリリース※「Hotel Chocolat」公式サイト
2020年02月25日季節や自分の気持ちに沿って、フレグランス(香水)のコンバイニングを。イギリス(英国)のブランド、Jo Malone(ジョー マローン)の人気コロンや、組み合わせ体験をご紹介。フローラル、シトラス、フルーティーなど、まるでアロマのようにたくさんの香りを混ぜて、自分の香りをつくっていくことができるジョー マローンの魅力に迫ります。季節が変わると、服や小物などファッションといった衣替えはもちろん、コスメやスキンケアなど、身にまとうものを変えたくなりますよね。身にまとうものといえば、フレグランス…香水も同じ。季節に似合う香りがあります。たとえば夏なら、さわやかでフレッシュな香り、冬なら甘くて、どこかあたたかみのある香り。気候や朝目覚めた気分によって、求める香りを毎日選んでいく楽しさ。まさしく香水も、ファッションと1日のテンションをあげていく、大事なアイテムなのです。この記事では、香水を選ぶ楽しさを叶えてくれるのにまさしくピッタリな、イギリス発「ジョー マローン ロンドン」のフレグランスの魅力についてお伝えします。この投稿をInstagramで見るJo Malone London(@jomalonelondon)がシェアした投稿 – 2019年 2月月4日午前5時00分PSTジョー マローンの注目ポイント①豊富な種類のフレグランスジョー マローンは、テイラーメイドを謳った、シンプルでいて洗練されているフレグランスがたくさん。どの香りも主張しすぎないけれど、どこか個性的であり、ほんのりとやさしく身体を包みます。スッキリとシンプルでスタイリッシュなパッケージも印象的です。そのなかでも、人気のコロンシリーズの香りをいくつかご紹介します。出典:byBirthEnglish Pear & Freesiaイングリッシュ ペアー & フリージアジョー マローンのなかで一番人気がある香りで、アイコン的な存在。洋なしのフルーティな香りとフリージアの花の香りが合わさり、瑞々しさと可憐さを備えています。ベースノートがパチェリなので、ほんのり奥行きを感じさせてくれます。Blackberry & Bayブラックベリー & ベイこちらもフルーティにカテゴライズされるコロン。ブラックベリーの香りから、ジューシーな酸味が醸し出され、フレッシュな気持ちに。ハートノートがベイリーフ(月桂樹)で、爽やかでグリーンな情景を心に思い浮かばせてくれます。女性だけでなく、男性にも好まれる香りのようです。Wood Sage & Sea Saltウッド セージ & シー ソルトウッディ系のものも1つご紹介します。こちらは海風が吹く爽やかな海岸、さざめく波…、といったどこかのリゾートをイメージ。さきほど挙げた2つのコロンとは変わり、トップノートのアンブレッテ シードが、どことなくセクシーさを漂わせます。この押しの強すぎない「さりげないさ」が、人気の秘密かもしれません。ジョー マローンには、シトラス・フルーティ・ライトフローラル・スパイシー・ウッディと、5つのカテゴリーがあり、紹介したもの以外にも、たくさんの素敵な香りがあるので、色々と試すと楽しいですよ!ジョー マローンの注目ポイント②香りのコンバイニング筆者のジョー マローンのお気に入りは、「Orange Blossomオレンジ ブロッサム」。2019年春に限定パッケージで登場したこちらです。出典:byBirthフローラル系なのですが、花と同時に、柑橘系の香りも持ち合わせており、個人的にはなんとなく紅茶のような、ほんの少し苦みを感じるところも好きなのです。さて、ジョー マローンの魅力は、テイラーメイドのように、数ある香水をいくつか組み合わせて自分が好きな香りをつくる、Combining(コンバイニング)ができること。春や夏に愛用していたこの「オレンジ ブロッサム」。柑橘系の香りの部分が、秋や冬の冷たい空気に対して、少し軽くて寒さを感じてくるようになりました。もう少し重みのある香りを嗅覚が求めるようになってきたのです。そこで、とある近隣の百貨店にある、ジョー マローンのカウンターで相談することに。たくさん並ぶ香水から、あたたかみがあるものを、いくつかテスティングさせてもらいました。この投稿をInstagramで見るJo Malone London(@jomalonelondon)がシェアした投稿 – 2018年 8月月17日午後12時05分PDT数ある中で、気に入ったのが、「Mimosa & Cardamom ミモザ & カルダモン」というコロン。出典:byBirth甘い香りと、スパイシーな香りが織りなす、まさしく寒い冬にふわっと身を包んでくれるような…、単独でも充分な冬にピッタリの香りです。そこに、オレンジ ブロッサムをコンバイニングすると、そのあたたかく重厚感ある香りにほんのりフルーティさが加わり…。 「コタツにミカン」というとムードがない(!)ですが、冬にとる暖のなかに、ほんのり感じるフルーティのエッセンスが、香りに奥行きをつくってくれます。ジョー マローンのフレグランスは、どの香水を組み合わせても成り立つということで、とても熟考されたものだということがよくわかります。ジョー マローンの注目ポイント③香水以外にも…クリームやオイルとのコンバイニングジョー マローンはコロンだけではありません。持続性の高い、パフュームもあります。ハンドクリーム、ボディクリーム、バスオイル、キャンドル、固形ソープなど、たくさんのプロダクトが揃っています。香水ばかり増えるのはちょっと…という方は、コンバイニングを、「香水+ボディクリーム」、「香水+ヘアミスト」といったかたちで組み合わせるのが、ボディケアをしながら楽しめるので、とってもおすすめの方法です!この投稿をInstagramで見るJo Malone London(@jomalonelondon)がシェアした投稿 – 2019年10月月21日午前5時01分PDTその日の気持ちによって、洋服やメイクを変えるように、香りも変える。その時間は、朝起きたときに、ちょっとしたわくわくする楽しみを生み出してくれますし、自分の状態をみつめるきっかけをくれます。アロマーテラピー的な役割もあるのかもしれません。そう思うと、ジョー マローンが織りなす、「コンバイニング」のコンセプトは、とっても素敵ですよね。ぜひ一度ジョー マローンの香りを手にとって、自分らしいフレグランスの組み合わせをみつけてみてください!香りのコーディネートを考えるのも楽しいですよ。この投稿をInstagramで見るJo Malone London(@jomalonelondon)がシェアした投稿 – 2017年11月月16日午前5時33分PST
2020年01月06日クラシックの盛んなイギリスに於いて、“現在最もエキサイティングな指揮者”と讃えられるロビン・ティチアーティが来日公演を行う。2014年に、31歳の若さでイギリス伝統の音楽祭「グラインドボーン音楽祭」の監督に就任するなど、躍動感溢れる指揮ぶりと聴衆を魅了する音楽性によって、その評価はうなぎのぼりだ。今回は、2017年に音楽監督に就任したドイツの名門、「ベルリン・ドイツ放送交響楽団」を率いての来日公演となるのだから楽しみだ。しかも同公演に随行するソリストの顔ぶれがものすごい。三浦文彰(ヴァイオリン)、辻井伸行(ピアノ)、服部百音(ヴァイオリン)、森麻季(ソプラノ)、反田恭平(ピアノ)、高木綾子(フルート)、吉野直子(ハープ)と、日本のトップ奏者を散りばめた陣容は豪華絢爛。どれも聴き逃がせない公演のオンパレードだ。中でも注目は、10月9日に東京オペラシティコンサートホールで開催される森麻季との共演。リヒャルト・シュトラウスの『ドン・ファン』&『4つの最後の歌』とマーラーの交響曲第1番「巨人」を重ねたプログラムは、若きマエストロ、ティチアーティの実力を確認するのにうってつけ。ドイツの名門オーケストラが自国の作曲家の作品にかける思いにも興味津々だ。
2019年10月04日カンヌ国際映画祭パルムドールに輝く『秘密と嘘』やヴェネチア国際映画祭金獅子賞を受賞した『ヴェラ・ドレイク』などで知られるイギリスの巨匠マイク・リー監督。寡作ながら発表する作品が常に世界的な評価を受ける監督が、新作『ピータールーマンチェスターの悲劇』では1819年にイギリスで起きた虐殺事件を扱った。なぜ、いま200年前の史実に目を向けたのか? リー監督が電話インタビューに応じてくれた。今回、彼が主題にした“ピータールーの虐殺”は、1819年8月16日にイギリス・マンチェスター、セント・ピーターズ・フィールドで起きた。この日、同地の聖ピーターズ広場では、経済の悪化で苦境にあえぐ労働者たちを対象にした集会が開かれた。当日の主は、カリスマ的な活動家として名をはせていたヘンリー・ハントの演説。それもあって6万人をこえる労働者たちが広場に集まったという。ただ、あくまで参加したのは市井の人々で武器なども持ってはいない。労働者にも選挙権などを求める、平和的なデモでしかなかった。ところがそこにサーベルを振り上げた義勇軍とライフル武装した軍隊が乱入。市民に多大な犠牲者が出た。リー監督自身、マンチェスター出身ながら、この事件のことをあまり知らなかったという。「マンチェスターで育ってきたけど、ほんとうにあまり知らなかったんだ。もちろん、こういう事件があったことは聞いていたんだけど、詳細については曖昧な形でしかしらなかったんだよ」事の重大さからすると教科書に載ってても不思議ではないのだが? 「教えている学校もある。でも、教えていない学校もある。おっしゃる通り、イギリス中の学校で教えられるべき、または教科書で説明されていないといけない事件だと思う。でも、実際はそうなっていないんだ」ここにこそ、実は自身が描く理由があったという。「イギリスの学校では、たとえばヘンリー8世には奥さんは何人いたかとか、何年にはこんなことがあったとか習うわけです。ただ、イギリスの体制にとっての汚点はあまり深く触れられない。たとえば、イギリスはインドを植民地にしていたことは触れられる。でも、インドに対して自分たちがどれほどひどいことをしたかは教えられない。ただ、これはイギリスに限ったことではないんじゃないかな。自国に都合の悪いことというのはとかく目をつぶってしまうものだ。だからこそ、この史実を描こうと思ったんだ」これだけの史実をまとめるのはそうとうな困難だったことは想像に難くない。「このプロジェクトは2014年にスタートした。まず最初の段階はリサーチ。この事件を様々な角度から調査した。これに2年半の時間が費やされた。それからキャスティングにとりかかって、ここにも多くの時間がかかった。そのあと、ご存知かもしれないけど、私はいわゆるスタンダードな脚本というものを作らない。俳優たちに実際に演じさせて、リハーサルをしながら脚本を作っていく。この作業を経ての脚本を作っていく過程に半年かかった。そして16週間の撮影を経て、ポストプロダクションに3、4カ月ぐらい。毎回のことだけど映画作りというのは時間がかかるんだよ。ただ、今回はリサーチには相当な綿密さと詳細さが求めたから、時間はかかったね」作品を見てどうしても感じてしまうのは無力感。権力者が弱者を圧し潰す社会構造は今も昔も変わらない。その事実に愕然とするが、リー監督はどう向き合っていたのだろう? 「さっき、このプロジェクトは2014年に始まったといったけど、そのときは、ピータールーの虐殺を描いて、ここまで既視感を覚えるような社会状況になっているとは想像していなかった。ほんとうに今、世界は極右やナショナリズムの台頭で、どんどん悪い方向へ進んでいる。寛容な社会とは程遠い。私自身、無力感にさいなまれているよ。ただ、それでも前を向かないといけない。自分たちに何ができるのか?それを問い続けなければならない」また、許しがたい“怒り”が作品に充満している。「私自身、虐殺そのものにも、治安判事たちをはじめとした権力側にいる人間たちの怒りを感じている。彼らの行為は許しがたい。それが映っているんじゃないかな。それにしても、この事件の顛末を見ていると、権力を持つ者には正気はないのかと思うよね」先ほど触れたように、リー監督は、いわゆる脚本を最初は用意しない。俳優とのリハーサルを重ねる中で脚本を作り上げていく。このスタイルを変えようとは思わないのだろうか? 「その質問は彫刻家に油絵をなんで描かないのか?といっているようなものだよ(苦笑)。このスタイルは私がデビューから続けてきたアートであり、技であり、手法だ。私は脚本家であり、映画作家。両方の役割をしながら、いつも思うのは俳優たちの可能性なんだ。彼らには無限の可能性がある。私が自宅でひとり考えて書いたことよりも、俳優に演じてもらって出てくるアイデアのほうが信じられないぐらいすばらしいものが生まれてくる。それがわかっているからね。新しいやり方を模索するのははっきり言って時間の無駄。これからもたぶんこのスタイルでいくと思うよ」気づけば彼も70代の半ばを超えた。歳が近いイギリスの巨匠といえば、ケン・ローチ、スティーヴン・フリアーズがいる。3人は同じBBCテレビ出身でもある。「ふたりはいい友人で盟友だ。ケン・ローチは紛れもなく世界的な巨匠であり、社会の現状に常にアプローチして、鋭いメッセージを発する作品を発表している。ある意味、彼はいま世界の何をみるべきか、何を知るべきか、何について考えればいいか、その方向を明確に示してくれる映画人といっていいだろう。一方、僕は彼よりももっとワイドでオープンというかな。ある問題を提示することで、いろいろなことを考えるきっかけを与えたいと思っている。そういうタイプの作家だと思う。対してフリアーズは僕とローチの折衷というかな。ある問題があったら、こういう解釈があると、新たな視点や発見を提示するタイプだと思う。僕らがBBCテレビにいた1970~80年代初頭というのは、すばらしい時代で。すごく自由で政治や社会的なことに批判をするような作品も作れた。映画でもできないことがBBCのテレビではできたんだ。すごくこれは私たちにとってラッキーだった。たぶん3人とも自身の基礎になっているんじゃないかな」『ピータールー マンチェスターの悲劇』公開中取材・文:水上賢治
2019年08月09日みなさんはロンドンのお土産といえば何が思いつきますか?やはり紅茶でしょうか、それとも紅茶にぴったりなイギリスならではのクッキーでしょうか。今回はロンドン旅行に行ったスタッフが、地元スーパーから、お土産ショップ、市場に大英博物館と名所を巡り、バラマキにぴったりなお土産を探してきました!実際に購入したおすすめアイテムを紹介していきます♪まずはロンドンっ子御用達のスーパーマーケットをチェック!今回、私が行ったのはロンドン中心部。大英博物館やバッキンガム宮殿、ハイドパークにグリニッジ天文台など、言い出したらキリがないほど観光スポットが点在する言わずと知れた大都市です。そんな中でも中心街を少し外れれば庶民的なスーパーマーケットが並びます。・《ハリボー》グミ:2.5ポンド・《XTREME》ガム:0.9ポンド・《GODIVA》板チョコ:2ポンド・《EXTRA Peparmint》:0.5ポンドそこで見つけたのはこちら!現地ならではのお菓子はスーパーマーケットで安く売っていてコスパもいいのでばらまき用のお土産にはぴったりです。〔ゴディバ〕の板チョコや、ガム、日本でよく見る〔ハリボー〕もすごい色……!こんな色のお菓子も外国ならではですよね。・〔TWINGS〕の紅茶各種:2ポンドスーパーマーケットでは日本でも定番の〔TWININGS(トワイニング)〕の紅茶が各種フレーバーがそろいます。さすが紅茶の国・イギリス!やはりみなさんがイメージする英国のお土産、紅茶をもらったら家族にも自慢したくなりますよね♪定番のお土産ショップも見逃せない・《キーホルダー各種》:各1ポンドロンドンを代表するバスや電話ボックス、「LONDON」という文字、一見定番過ぎかな……?なんて思うかもしれませんが、形がかわいいのでお土産にすると喜ばれますよ。こちらのキーホルダーなら路面店やお土産屋さんなど、ロンドンのいたるところで目にします。例えば5つで5ポンド(日本円で約650円)など、お店によっては安く売っているのでたくさん買ってお友達に配ってあげましょう♪・《缶紅茶》:6つで7ポンド他にもおしゃれな缶に入った紅茶は小物入れとしてもつかえるので人気のようです。カムデンタウンのお土産をチェック!ロンドンの中心部から北に位置するカムデンタウンは、東京で言うなら原宿や下北沢のような雑貨やアパレルショップ、お土産屋さんなど、路面店が多く並ぶ街です。お土産に迷ったらここもおすすめです!・ザ・ビートルズのコースター:12ポンドカムデンタウンのマーケットで、ザ・ビートルズのイラストが描かれたかわいいコースターを購入しました。お客さんが4人来たときに出してあげたいですね♪ロンドン名物の一つ「バラマーケット」で紅茶を購入!テムズ川にかかるロンドンブリッジは晴れの日なら歩いているだけでもとっても気持ちのいいスポットです。ロンドンブリッジ近くにはバラマーケットという活気のある食料品の市場があります。野菜やフルーツ、シーフードにお肉が並び、地元の人や観光客など、多くの人でにぎわいます。・袋入り紅茶ティーバッグ:各2ポンドそんなバラマーケットでは紅茶を購入しました。やはりイギリスの紅茶はもらうと嬉しいですよね。その場でテイスティングができるのもマーケットのいいところです。スーパーマーケットなら定番の〔TWININGS〕を買えますが、マーケットでは地元ならではのオーガニックティーを見つけることができますよ♪大英博物館のミュージアムショップもチェック!世界を代表する大英博物館では、一日では見切れないほど世界中の展示品が並びます。入場も無料なのでおすすめです♪展示はもちろん、博物館や美術館のお楽しみの一つはミュージアムショップですよね♪ミュージアムならではのアイテムは見ていてもワクワクしてきます!・The British Museumの足型計算機:4ポンド●《The British Museum足型計算機》4ポンドかわいらしい足の形をした計算機を購入しました。「TheBritishMuseum」と記載があるのも嬉しいところ。裏面は迷路になっています。遊び心があってお子さんも喜びそうです。・(左)The British Museum EGYPTIAN HIPPO:6ポンド・(右)The British Museum ロゼッタストーンキーホルダー:3.8ポンド他にもおしゃれなカバのオブジェや、ロゼッタストーンをかたどったキーホルダーも購入しました。ついついこういうところに来ると買ってしまいますよね。ロンドンらしさとコスパも◎なお土産を見つけよういかがでしょうか。海外のお土産はもらうと嬉しいですよね。その土地ならではのもの、定番のものや外国ならではのかわいいデザインのアイテムなど、あげる人の顔を思い浮かべながらお土産を選ぶのも旅の楽しみの一つです♪みなさんもぜひロンドンに行った際は参考にしてみてくださいね♡
2019年06月27日イギリスをテーマにした1日限定マーケット2019年5月26日、”イギリスと旅”をテーマにした「BRITISH COLLECTORS MARKET(ブリティッシュコレクターズマーケット)」が、BRITISH MADE青山店にて開催されます。日本にいながらイギリス旅気分今回で6回目の開催となる同マーケット。イギリスの”蚤の市”をテーマに、アンティーク小物や雑貨、書籍、食品などが勢揃いします。フィッシュアンドチップスやサンドウィッチなど、イギリスらしいフード類も充実。日本に居ながらにして、週末のイギリスのマーケットを訪れたような気分を味わうことができます。本格ワークショップも開催当日はワークショップをはじめとしたイベントも充実。初夏のイングリッシュガーデンを思わせるブーケ作りや、スコットランド発の革製品ブランド「GLENROYAL」のブライドルレザーを使った、本格小物作り等を楽しめます。(事前予約制)また写真家KOOMI KIM氏と『UNION MAGAZINE』の編集長によるスペシャルトークライブでは、”イギリスと旅”をテーマとした談義が。参加費は無料で、誰でも気軽に来場可能です。イギリスの雰囲気漂う”蚤の市”に、足を運んでみてはいかがでしょうか。(画像はプレスリリースより)【参考】※渡辺産業株式会社のプレスリリース※「BRITISH COLLECTORS MARKET」
2019年05月15日ビフとチップ、それにキッパーという3人の子供が出てくる物語があります。日本では決して有名な作品ではありません。けれどイギリスの子供だったら、誰でも知っているでしょう。実はこの3人、イギリスの子供達が学校で文字を読む練習をするために使う、オックスフォード大学出版社の「リーディングツリー」シリーズの登場人物です。英語圏を一歩出たら、知っている人はあまりいないでしょう。けれどイギリスでの知名度は、『ハリー・ポッター』にも劣らないかもしれません。検定教科書のないイギリスの小学校での「国語」教育前にもお話ししましたが、イギリスの小学校には検定教科書がありません。クラス内でディスカッションをするために、英語の授業ではクラス全員が同じ本を読みますが、日々の宿題や音読課題には、それぞれの子供のレベルに合った本が渡されるのです。字の読み方に慣れていない子供が、少しずつ新しい単語に出会い、読むのに慣れていくようにデザインされた、オックスフォードの「リーディングツリー」シリーズ。英語を母語とする子供にとって、いわゆる「国語」の副読本として、イギリスの約80%以上の小学校で採用されています。「オックスフォードリーディングツリー」の中でさらにシリーズ分けがされており、冒頭でご紹介した3人の子供が登場するお話に加え、ドキュメンタリーや、過去の名作の書き直し版、詩や科学、歴史など、取り扱われるトピックも多彩です。ビフとチップ、そしてキッパーが出てくる物語は、だいたい4歳から6歳ぐらいまでの年齢の子供が、よく学校で手渡されて家に持って帰ってきます。我が家の下の子供は、7歳になってからビフやチップと別れて、SFのシリーズやスポーツ選手の伝記を持って帰ってくるようになりました。下の子の読書のペースは最近までゆっくりだったので、私も下の子供の宿題に付き合っているうちに、この3人の様々な冒険を何度も耳にすることになりました。日本でも購入が可能です。8つのレベル別のストーリーがまとめて紹介されているガイドブックもあります。教科書がないことの大きなメリット科目によっては教科書がないことを不便だと感じることも多いのですが、こと英語に関しては、このシステムはとてもうまく機能しているように思います。様々な家庭から、全くバラバラな能力を持って子供達が集まってくるとき、画一的に授業をするのではなく、その子供のレベルに合った本を読み進められるというのは、大きなメリットです。読むのが苦手な子には低いレベルの本が、読むのが得意な子には高いレベルの本が手渡されます。家で数回読んで満足したら先生にチェックしてもらって次に進むので、本を読むのが好きな子はどんどん先へ進んでいきます。最初は低いレベルで始まったはずなのに、次々に読み進めていき、気づいたらクラスで一番高いレベルの本を読んでいた、というような子供もいます。逆にそうでない子は、ゆっくりと自分のペースで読書を進めることになります。英語の授業内で週に2度ほど、先生やティーチングアシスタントさんが、一人一人音読と理解度をテストしてくれます。日によっては上級生が下級生のクラスに来て、リーディング・バディ(Reading buddy・読み仲間)としてペアを組み、ちゃんと読めているか確認してくれることもあります。小学校の音読の宿題、こんなに違う!日本 VS. イギリス実は上の子は、日本の小学校で出される、国語の音読の宿題がとても苦手な子供でした。読むのは上手だったのですが、毎日同じ内容を何度も声を出して読むのがとても苦痛だったようです。その後、小学3年生でイギリスに来て、様々な本が週に何冊も手渡され、どんどん音読の課題図書が変わっていった時には、あまり嫌がることもなく読み進めていくことができました。数日ごとに異なるお話に出会うことで、好奇心が刺激されたのでしょう。そういえば私も、小学1年生の国語の教科書を、手渡されたその日に読み終えてしまうような子供でした。渡されてすぐに読み終えてしまい、「半年間これで勉強するの?」と呆然としたことを覚えています。教科書による制限がある日本の学校の音読では、比較的少ない量の文章が与えられ、それを完璧に仕上げていきますね。一方、イギリスの識字教育では、一度一度は完璧でなくてもいいから、飽きない程度に、近いレベルの本がたくさん手渡され、少しずつ難易度を上げていきます。そのうちに、どんどん読めるようになっていくのです。日本では、教科書で足りない読書量を図書室が補っていました。もちろん、イギリスの小学校でも、学校の図書室や街の図書館を使って、学校の読み物に限らない読書教育も施されています。それを考えると、小学3年生の下の子供は、クラスで渡される多読教材と図書館で借りた本を合わせて、少なくとも週に3冊から4冊の本を学校から持ち帰っていることになるでしょうか。この量は、教科書が「貸し出し」されるものであるからこそ、財源的に可能なのでしょう。本は「まるまる一冊」、そして「大量に」読むもの「リーディングツリー」を使った識字教育には様々な利点があるのですが、私が最も評価しているのは、実は個別のレベルに合わせた教育ができるという点ではありません。むしろ、子供達が早い段階で本を「まるまる読むもの」「たくさん並べて読むもの」と認識できるという点を、一番高く評価しています。小学校低学年の子供でも、最初から最後まで、本をまるごと一冊通して読むのが当たり前になっているのです。また、週に何冊も読むので、大量の文章を読むことに対する抵抗感がぐんと減ります。さらに、同じトピックについて書かれた様々な本に出会う機会も多いので、「同じ物事を扱っていても本によってちょっとした違いがある」ことに気づくのも早いようです。実は以前、日本の大学で英文学を教えていた頃は、学生さんの英語力を上げるために多読教材(学習者のレベルに合わせて、単語や文法の難しさが調整されている薄い書籍)を使っていました。学校の教科書や、問題集の「切れ切れになった英語の文章」を読むことの方が圧倒的に多い日本の学生さんに、どれだけ薄っぺらくても、「最初から最後まで」「大量に」読む経験を積んで欲しかったからです。実際に多読教材を多く読んでいくにつれ、英語を読む能力は上がっていきます。並行して、授業で扱う原著も読んでいたのですから、負担でなかったはずはないのですが、それでも原書だけでなく大量の英文を読む訓練は遠回りではなかったはずです。私が日本の大学で使っていたものは英語学習者のためのグレーデッド・リーダー(Graded Reader)であり、下の子供が通うイギリスの小学校で使われている読み物はネイティブの子供達のためのものですから、内容も難しさのポイントも違いますが、基本的な考え方は同じです。少ないものを完璧にするのではなく、好奇心やワクワクするような感情が死なない程度の難しさで、数多くの文章に触れること。子供達が成長していくうちに、現実の世界で触れる英文は多岐にわたるものですから、広く雑多な文章の世界への入り口として、イギリスの小学校に「リーディングツリー」のような教材があることは、素直に羨ましいことだなあと、私は思うのです。Roderick Hunt, Oxford Reading Tree Read with Biff, Chip and Kipper: Level 11 First Chapter Books: The Strange Box (Read with Biff, Chip and Kipper. First Chapter Books. Level), (Oxford University Press, 2014)Oxford University Press|オックスフォード・リーディング・ツリー古川 昭夫, 宮下 いづみ(2007),『イギリスの小学校教科書で楽しく英語を学ぶ』, 小学館Roderick Hunt, STAGE 1+ FIRST SENTENCES PACK (Oxford Reading Tree), (Oxford University Press, 2011)
2019年03月07日イギリスの小学校は4歳から始まります。4歳から1年生になるのではなくて、「レセプションクラス」(Reception class、入学準備学級)に入るのです。4歳ではまだ日本のような入学式で静かにしていることなどとても無理ですから、登校初日は先生と顔合わせをして校長先生とご挨拶をし、学校に慣れるための日、といった位置付けのようです。もっとも、日本のような、みんなが座って長い時間お話を聞く形の入学式は、イギリスでは一般的ではありません。ケンブリッジ大学に入学した時も、所属カレッジの「入学式典」は、一人でカレッジ長の部屋を訪れ、今までの全ての学生がサインをしてきた大きな本のページに自分の名前を書き加え、カレッジ長と握手をする、というものだったように記憶しています。とにかく、自分の所属する学校の先生たち、そして校長先生とちゃんとお話をするのが大切、といったスタンスのようで、一方的に先生のお話を聞いているだけではないというのが、違いを感じて面白いところです。さて、生まれて初めて制服を着て、小学校に行った下の子は、とても興奮して帰って来ました。教育目的のおもちゃがいっぱいあり、たくさんの同い年の子供がいる環境がとても刺激的だったのでしょう。校長先生と一対一で言葉を交わしたのも嬉しかったようで、たくさんお話をしてくれましたが、彼が大興奮していた理由はもう一つありました。なんと!「クラスのぬいぐるみ」を一番最初に手渡されたのです!毎週ぬいぐるみがクラスメイトの家を旅して回る!?クラスのぬいぐるみ(Class teddy)とは、特に小学校低学年のクラスで、学期の最初に先生たちが用意してくれるぬいぐるみです。そのぬいぐるみは一年間、毎週クラスのお友達の家を旅して回ることになります。ぬいぐるみと一緒についてくるのが「クラスぬいぐるみ日記」。ぬいぐるみが子供達と一緒にどんなことをしたのか、文章を書いて写真を貼ります。下の子供の学年の先生が選んだのは、ジュディス・カーの古典的な名作『おちゃのじかんにきたとら』のトラのぬいぐるみでした。『おちゃのじかんにきたとら』(The Tiger Who Came to Tea)は 1968年に出版されて以来50年以上、イギリスの子供達に愛されてきた名作です。日本語にも訳されていて、長く親しまれてきました。ある日、ソフィーという小さな女の子がお母さんとお茶を飲んでいると、玄関のベルがなって、トラがやってきます。そしてトラは、お茶菓子だけでなく、家にあるものを全部食べてしまうのです。本当だったら困った話のはずなのに、ソフィーはいろいろなものをパクパク食べていくトラを、なんだか嬉しそうに見つめています。そんな主人公の表情や絵柄もとても可愛らしい作品です。食べるものがなくなっちゃった!と説明するママとソフィーに、パパが出す解決策もまた素敵なのです。英語版の読み聞かせ動画も多くあります。『おちゃのじかんにきたとら』は、上の子供が3歳くらいの時に、イギリスの祖父母から日本に送られてきたため、我が家にも一冊ありました。何度も読み聞かせようとしたのですが、入学するまでは下の子供は全然興味を示していませんでした。ところが、ぬいぐるみがやってきた途端、本棚から引っ張り出してきて「よんで!」とリクエスト。一緒に本を読んで、それから「トラの週末」にどんなことをするべきなのか話し合うことになりました。絵本はトラが色々なものを食べてしまうお話ですから、お寿司やサラダを作ってぬいぐるみと一緒に食べている写真を撮り、公園で一緒に遊んでいる写真を撮りました。まだ字は書けなかった時期ですから、私が写真を貼り付けて、日記を書いている間じゅう、隣でそわそわ「これ書いて!」「あれ書いて!」とリクエストを繰り出していました。後で一人でトラのぬいぐるみと遊んでいるところをこっそり覗いてみたら、「ぱくぱく」と、トラが色々なものを食べていました。どうやらお話の内容もちゃんとわかっていたようです。「クラスのぬいぐるみ」の効果とメリット4歳という年齢は、小学校に上がるには早く、入学準備学級は半分日本でいう保育園のような空気を残したまま、小学校での生活に慣れていくための1年間になります。けれど、そうした早期教育はとても大切なものだと考えられています。たとえば、移民の家庭からきて、英語の本があまり家庭にないような場合、まだまだ挽回が容易な4歳から、必ず学校で英語の読み聞かせに出会うわけです。家庭というのはそれぞれ違うものですから、4歳時点では子供の英語力も知識量もみなバラバラです。そんな中、先生たちは、子供達が勉強は楽しいものだと思えるように、色々と考えてカリキュラムを組みます。まだ字が読めない、書けない子供も多い4歳児のクラスで、絵本のぬいぐるみがクラスメイトの間を旅することには、幾つものメリットがあります。実は親の間では「あー!ぬいぐるみが来ちゃった!いったい今週末は何をしよう!」と悲鳴が上がることもあるのですが、それでもクラスのぬいぐるみがやってくると、子供達は大喜びです。ぬいぐるみの元になる絵本を読んでもらったり、お話の内容を考えて週末の計画を立てたり。お母さんやお父さんが文章を書いているのをそわそわ覗き込みながら「字が書けるっていいな」と思ったりもします。もっと年齢が高い子供達だと、今度は子供達自身が文章を書くので、クラス全体の交換日記のようになります。我が家はトップバッターだったので、残念ながら私は他の家庭の日記を読むことができなかったのですが、学期が進んでからぬいぐるみをもらった家庭では、トラがいったい他の家庭ではどんな冒険をしたのか、今までの軌跡をたどるための読み聞かせも発生していたようです。入学して数ヶ月くらいした頃には、下の子はクラスメイトのお母さんやお父さんに「○○くん、トラの日記読んだよ!お寿司美味しそうだったね!」と話しかけられていましたから、そんな効果もあったようです。お話の主人公のおもちゃは、絵本への興味を高めてくれるクラスのぬいぐるみがやってくるまであまり意識していなかったのですが、自分のための絵本が一冊一冊、目の前で増えていった上の子と比べ、気づいた時にはすでにたくさんの本が周りにあった下の子は、あまり絵本に興味を示さない子供でした。もちろん、読み聞かせは同じように行っていましたし、上の子が本を読む様子も目にしていたのですが、上の子の時と違い、本を欲しがったり、自分から「読んで」とリクエストしたりすることが、少なかったように思います。けれど以前、イギリスでこよなく愛されている絵本としてご紹介した『グラファロ』だけは別格で、何度もリクエストをされました。さすがベストセラーだな、と思っていたのですが、考えてみると、下の子が『グラファロ』の絵本に積極的に反応し始めたのは、3歳ぐらいの頃、おもちゃ屋さんで、グラファロのモチーフのついたお皿やスプーン、ぬいぐるみなどを目にしてからのことでした。たくさん本が周囲にありすぎて、どれに興味を持っていいのかわからない状態になっていたのかもしれません。街角で見かけたぬいぐるみに何かのセンサーが反応したのでしょう。グラファロも、はらぺこあおむしも、ピーターラビットも、古典的に愛されている絵本のキャラクターには、ぬいぐるみやおもちゃになっているものが数多くあります。おもちゃへの興味と、絵本への興味がうまく噛み合った時、子供の文字への欲求がぐっと高まるのだ、ということを、クラスのぬいぐるみは教えてくれます。本のキャラクターのぬいぐるみは、読書と無関係なおもちゃではないのです。(参考)ジュディス・カー, 晴海 耕平 訳(1994),『おちゃのじかんにきたとら』,童話館出版.Judith Kerr, The Tiger Who Came to Tea, (HarperCollins, 2006)Official Gruffalo Shop|Gruffalo Sitting PlushDonaldson Julia, The Gruffalo, (Macmillan, 1999)ジュリア・ドナルドソン, 久山太市 訳(2001),『もりでいちばんつよいのは?』,評論社.Amazon|The Tiger Who Came to Tea Plush
2019年02月21日イギリスの小学校では、クリスマスの時期によく、教会でクリスマス発表会を開きます。上の子はキリスト教系の公立校に行ったので、もちろんですが、宗教と特に関わりのない公立校に通っている下の子も、7歳になった今年、教会での発表会デビューをしました。クリスマスの歌を歌ったり、クリスマスの話をしたり。楽器の得意な子は楽器を弾きますし、詩を朗読する子供もいます。7歳から12歳までの子供たちが、生き生きと発表をしていったのですが、今回特に興味深かったのは、発表のテーマが単純に「クリスマス」ではなく、「世界の冬の祭り」だったことでした。キリスト教の(より詳しく言えば英国国教会の)建物の中で、キリスト教ではあるものの、異なる風習を持つロシア正教やギリシャ正教、さらにキリスト教とは異なる宗教であるユダヤ教やヒンズー教のお祭りが紹介され、歌が歌われたのです。これは、イギリスの小学校できちんとカリキュラム化されている「RE」と地理、音楽や国語などの勉強がすべて渾然となったような、とても面白い催し物でした。世界には異なる文化やしきたりがあふれているイギリスは移民の多い国です。ですから、お互いの文化的背景を、幼い頃からある程度理解していくことがとても大切になります。実際にこの国に暮らす私は、ディーワリー(ヒンズー教のお祭りで10月から11月頃に行われるもの)の時期には道路が渋滞することに気づくことがあります。同僚をお茶に誘って、ラマダン(イスラム教の断食月)が終わったらまたねと断られたことも、引っ越したばかりの頃はありました。さすがに今では日付を気にしていますが、その頃は全く考えていなかったのですね。ちょうどクリスマスのあたりには、ユダヤ教のハヌカー(光の祭り)がありますから、「良いクリスマスを!」ではなく「良いハヌカーを!」という挨拶を時折耳にすることになります。イギリスの小学校の必須科目「RE」とは自分の家庭のものとは異なる文化はどうしてもわかりにくいものですから、イギリスの小学校や中学校では、RE(Religious Education「宗教学」)が必須となっています。必ずしも信じるために学ぶのではなく、不必要な摩擦をさけ、お互いを尊重するために学ぶのです。グローバル化が進み、様々な人々が肩を並べて暮らす現代社会を生きるための基礎素養だと考えられているとも言えるでしょう。REの時間は、地方自治体ごとに、何を教えるのかが変わりますが、多くの場合、子供達にとっては日々の生活に密着した情報を学ぶ時間でもあります。イスラムの人たちは豚肉を食べないから、お弁当のベーコンサンドイッチをあげちゃだめですよシク教徒の男の子たちは髪の毛を神様からもらった大切なものであると考えているから、学校でふざけてでもターバンをとろうとしちゃいけませんよこのように、REの時間は、まさに「自分にとってはふつう」のことが、同じクラスで勉強するお友達にとっては「ふつう」ではないのかもしれない、ということを、学ぶ時間でもあるのです。ニュースの理解度を左右する!?哲学、公民、地理と共にさらにセカンダリースクール(日本でいう中学校のようなもの)に通う上の子供をみると、小学校で学んだREの知識が、上の学校で学ぶ哲学や、公民、地理といった教科に密接に結び付けられていることがわかります。イスラム教がどのような宗教なのか、シク教は一体どのような教義を持っているのか。知っているか知らないかで、ニュースの理解もまるで変わってしまうことでしょう。日本の教育には多くの長所がありますが、イギリスの子供達がREの時間に学ぶような基本的な知識を、まだあまり偏見を持たない年齢の時に教えられることがないのは、残念なことだと思います。異なる文化やしきたりが学べる絵本日本で育つ子供達も今後、様々な習慣や文化をもつ人々と触れ合うことが多くなると予測されます。そういった人たちが近所にやってくる可能性もあれば、自分たちがやがて日本の外へ出ていく可能性もあるでしょう。様々な文化を持つ人たちに囲まれた社会で育つ子供達のために、平易な言葉で様々な習慣を説明する絵本があります。そのうちのいくつか、日本語に訳されているものを中心にご紹介しましょう。■『イライジャの天使―ハヌカとクリスマスの物語』舞台はアメリカ。年老いた黒人のキリスト教徒であるイライジャが、白人のユダヤ教徒の男の子マイケルに、自分が彫った木彫りの天使を渡すのですが、ユダヤ教では偶像崇拝は禁止されていますから、マイケルは困ってしまいます。宗教も人種も年齢も飛び越えて、友情は友情であると力強く訴える、心温まる物語ですが、同時に、こういった文化的ルーツを持つ家庭のしきたりも垣間見ることができます。■『ラマダンのお月さま』イギリスの作家、ナイマ・ロバートによる本書は、本国でも高い評価を得ている絵本です。1ヶ月間のイスラム教の断食を家族と過ごし、月の満ち欠けを見まもる少女の気持ちが、美しい絵と言葉で表現されています。これを読んでいてわかるのは、ラマダン(断食)が、必ずしも「苦しいこと」「我慢をすること」なのではなく、世界中のイスラム教徒たちにとって、共に信仰を確認し、月を見上げる1ヶ月であるということです。■Rama and Sita: The Story of Diwali英語絵本に目を向けると、日本ではなかなか馴染みのないような文化にも触れることができます。例えばこちらは、ディーワーリー(ヒンズー教のお祭り)の起源を描いた、ポップな色彩の楽しい絵本です。探せば日本語の絵本も数多くある、世界の風習や信仰、そしてしきたりの本。自分の家庭の中にいるだけでは見えないもの、より多様性のある社会への道しるべとなる本を、ぜひ意識的に選んでいただきたいと思います。(参考)マイケル J.ローゼン 著, さくま ゆみこ 訳(2012),『イライジャの天使―ハヌカとクリスマスの物語』,晶文社.ナイマ・ロバート 著, 前田 君江 訳(2016),『ラマダンのお月さま』解放出版社.Malachy Doyle, Rama and Sita: The Story of Diwali, (A & C Black, 2012)
2019年01月24日14日(現地時間)、イギリス王室から今年のクリスマスカードに使われる写真が公開された。今年はヘンリー王子(サセックス公爵)がメーガン妃と結婚、兄のウィリアム王子(ケンブリッジ公爵)とキャサリン妃夫妻には第3子のルイ王子が誕生、兄弟の父・チャールズ皇太子は70歳の誕生日を迎え、とおめでた続き。カードの写真から、明るいニュースが続いた王室の2018年をふり返る。ケンブリッジ公ご一家の1枚は、ノーフォークにある別邸アンマー・ホールの屋外で撮った家族写真。夫妻はデニム、3人の子どもたちもカジュアルな装いで自然な笑顔。5歳になる長男ジョージ王子はパパの両肩に手を置き、左足をあげたわんぱくなポーズ、3歳の長女シャーロット王女はお澄まし顔で、4月23日(現地時間)に誕生した次男のルイ王子はママに抱かれて、しっかりカメラ目線。7月9日(現地時間)にロンドンのセント・ジェームズ宮殿で行われた洗礼式の時から目覚ましい成長だ。ちなみにキャサリン妃はルイ王子を4月23日午前11時1分(現地時間)に出産し、7時間後の午後6時に退院。王子を抱いて、ワンピースにハイヒール姿で笑顔を見せ、世間を驚かせた。5月19日に結婚したヘンリー王子とメーガン妃夫妻がカード用に選んだのは、フロッグモア・ハウスで開かれた披露宴の夜、花火を並んで見ている後ろ姿をとらえたモノクロ写真。背後でつながれた2人の手がロマンティックな1枚だ。メーガン妃に離婚歴があることや母親がアフリカ系であることへの中傷を乗り越えてのゴールインは世界中で大きく報じられ、祝福された。もともと人気女優で注目を浴びることに慣れていた妃は、婚約時代からヘンリー王子の公務に同行していたが、結婚後は早速6月にエリザベス女王に誘われ、ロイヤル・トレインで一泊する公務も行った。フレンドリーなキャラクターで、一般の人々とふれ合う場で見せる親しみやすさで、ますます人気が高まっている。10月には待望の第1子の妊娠が発表、誕生は来春の予定。2019年はさらに幸せな年になりそうだ。チャールズ皇太子はカミラ夫人(コーンウォール公爵夫人)と公邸のクラレンス・ハウスの庭で撮った1枚。夏の緑に囲まれ、ベンチに座って互いを見つめ合う夫妻の仲むつまじい様子が伝わってくる。11月14日(現地時間)に70歳の誕生日を迎えられたが、その記念にBBCが制作したドキュメンタリー番組では、9月にクラレンス・ハウスで孫のルイ王子をあやす姿が収められた。またケンジントン宮殿も、インスタグラムで皇太子の誕生日を祝って、2人の息子夫妻と3人の孫たちとの記念写真を公開。こちらでも皇太子は優しいおじいちゃんの表情を見せている。10月には、ウィリアム王子やヘンリー王子の従妹にあたるユージェニー王女(ヨーク公爵夫妻の娘)が実業家のジャック・ブルックスバンク氏と結婚した。ウエディングドレスは背中が大きく開いたデザインで、王女は12歳のときに受けた脊柱側弯症の手術痕を隠さずに見せた。自分を助けてくれた医療関係者たちへの敬意と同じ病を患っている人たちに希望を示したいという気持ちからの、あえての行動には称賛の声が寄せられた。ジョージ王子とシャーロット王女が通う学校やナースリー・スクールは冬休み。ロイヤル・ファミリーは今年も例年通り、92歳になるエリザベス女王とフィリップ殿下夫妻とノーフォークの別邸サンドリンガム・ハウスでクリスマスを過ごしたようだ。(text:Yuki Tominaga)
2018年12月30日ジブリの映画には、イギリスがよく登場します。『ハウルの動く城』や『借りぐらしのアリエッティ』、『思い出のマーニー』はイギリスの児童文学をベースにしていますし、『天空の城ラピュタ』の舞台はウェールズをモデルにした架空の国です。日本の子どもたちになじみのあるジブリ映画は、ある意味では、より大きな英文学の世界、イギリス史の世界へと子どもたちを誘うさまざまな糸口を隠し持っています。今日は、身近なジブリ作品から、親子で少し知識の幅を広げてみましょう。『天空の城ラピュタ』製作のきっかけは宮崎駿のウェールズ訪問『天空の城ラピュタ』をご覧になったことはありますか?炭鉱で働く少年、パズーの元に、ある日空から少女、シータが降ってくることから始まる冒険活劇です。海賊ならぬ空賊や、失われた古代文明の技術など、ロマンチックなモチーフが多く、人気があります。宮崎駿作詞、久石譲作曲の主題歌『君をのせて』も有名ですね。架空の世界を舞台にした物語ですが、実はこの映画は、宮崎駿がイギリス、ウェールズの炭鉱街を訪れたことに大きな影響を受けています。宮崎駿がウェールズを訪ねたのは、ちょうど1984年から1985年にかけてのこと。サッチャー政権のもと、国営の炭鉱が次々と閉鎖され、炭鉱でのストライキが起きていた時期でした。そのような背景もあり、『ラピュタ』は、イギリス労働者の団結や、19世紀からのイギリス労働者階級の文化をある程度知っていると、非常に面白い映画でもあります。ウェールズってどこ?4つの地域で構成されているイギリスとはいえ、イギリス、という国名がイングリッシュ(English)から来ていることを考えると、イギリスのウェールズ、という言い方はちょっと語弊があるかもしれません。ウェールズはUK、すなわち「グレートブリテン及び北アイルランド連合王国」(イギリスの正式国名)の中の一つの国、になります。連合王国、の名の通り、イングランド、スコットランド、そしてウェールズの王国が集まってできているのがUKです。イギリスの次期国王はプリンス・オブ・ウェールズと呼ばれますね。北アイルランドは、1922年、アイルランドが独立するにあたり、UKの内部にとどまりました。今回はふれませんが、複雑な政治的背景を持っています。ウェールズにはすでに王はいませんが、独自の言語と文化を保っています。お子さんと一緒に地図を確認してみてください。こちらの地図の黄色い部分にあたります。『天空の城ラピュタ』にみる、イギリスの階級と文化「空から女の子が降ってきた」——印象的なシーンで始まる『ラピュタ』の冒頭で、少年パズーは鳩に餌をあげ、トランペットを吹いています。朝日が差し込み、炭鉱を照らす美しい場面です。『天空の城ラピュタ』には、イギリスの労働者階級の文化を象徴するものがたくさん登場します。冒頭の短いシーンをはじめとして、映画の中から、その鍵となるモチーフを一緒に読み取っていきましょう。1. 炭鉱主人公パズーは、鉱山で働く見習い機械工です。パズーの親方、ダッフィーも、鉱山の地下道にあるエレベーターやエンジンなどの大型機械を扱うベテラン機械工です。石炭は産業革命を可能にした、ある意味イギリスの繁栄の基礎となる燃料でもあります。2. トランペット工場や炭鉱の騒音にも負けずに美しい音色を奏でるブラスバンドは、労働者に広く愛された楽器です。現在でもイギリスでは、かつての工業地帯にブラスバンドの伝統が根付いていることが多いのです。産業革命以降の労働者と金管楽器の強い結びつきがわかります。3. ハトパズーは鳩を飼っていますね。レース鳩の飼育は、そもそもは教育をうけた、どちらかといえば上のほうの階級の趣味として始まりました。チャールズ・ダーウィンも飼っていたのです。しかし19世紀の終わり頃には、多くの労働者階級の、特に男性の間で人気を集めるようになります。レースにつきもののギャンブルも行われ、それこそ炭鉱で稼いだ日銭を鳩のレースに費やす人々も現れました。もちろん純粋に鳩の世話とレースを楽しむ人々もいました。空を飛びたい、というパズーの純粋な夢を表しながら、同時にパズーが労働者階級の子供であることを端的に表現するシンボルとして、鳩はうまく機能しています。4. ストライキのポスター空賊から逃げ出すパズーを質問もせずに助けようとする親方の家には、ストライキのポスターが貼ってあります。イギリスの労働者階級は、自分たちを「労働者階級」と認識し、団結することで、その権利を広げていこうとした側面を持っています。例えば、賃金の引き上げや労働時間の短縮を求めるために、労働組合を作ってストライキをすることもありました。同時に、集まって勉強会をするなど、お互いの教育レベルを上げるための試みも行われました。産業革命の引き起こした急激な工業化の歪みを、労働者自身が団結することで、是正しようとしたのです。ジョン・レノンが1970年に Working Class Hero「労働者階級の英雄」という歌を発表したことを、ご存知の方もいらっしゃるかもしれませんね。労働者階級には、労働者階級独自の文化やものの考え方があり、そこに誇りを持つべきだ、という考え方は、今でもイギリス社会に根強く残っています。アニメ映画をきっかけに親子で学びを深めようさて、ウェールズ、階級といったテーマに着目して、皆さんに親しみのあるアニメ映画のモチーフをいくつか解読してみました。子どもを持つ親としては、そういった知識を背景に、家庭での語り合いを広げたいですし、また、これをきっかけにより広い作品群へと手を伸ばしていきたいところです。では、ウェールズの作家、あるいは労働者階級を扱った物語で、日本語で入手しやすい作品には、どのようなものがあるでしょうか。人気作家「ロアルド・ダール」の児童書から階級問題を学ぶウェールズ出身の児童小説家でどうしても忘れることができないのは、ロアルド・ダールです。『チョコレート工場の秘密』『マチルダはちいさな大天才』などの作品を目にしたことがある方も多いでしょう。『チョコレート工場の秘密』はティム・バートン監督により映画化され、ジョニー・デップも出演して話題を集めました。『マチルダはちいさな大天才』は『ハリー・ポッターと賢者の石』が出る以前、イギリスで児童書部門の売り上げ1位を独走していた作品です。独特のブラックユーモアで知られる作者ですが、彼の作品群から階級間の対立を描いた『ダニーは世界チャンピオン』をご紹介しましょう。労働者階級の父と子の愛情を軸に、犯罪物語を「子ども向けに」書いてしまうダールならではの作品です。我が家の読み聞かせは6歳ぐらいから始まりましたが、自分で読むのであれば小学校中学年以上でしょうか。日本語訳は少々分厚い本になりますが、子どもをぐいぐいと引き込むお話です。映画やテレビ、そしてゲームでも、身近に知っている作品の中には、しばしばより広い世界へと結びついているものがあります。以前ポケモンとシェイクスピア、今回は『天空の城ラピュタ』とイギリスの労働者階級についてお話ししましたが、それだけではありません。実にさまざまな子ども向けエンターテインメントの中に、新たな学びのきっかけとなる要素が散らばっているのです。誰もが一度は見たことのある映画。隣に座って鑑賞し、そこから親子の対話へとつなげてみませんか?こうしたちょっとした知識をきっかけに、お子さんと一緒に調べてみるのも面白いはずです。日常の中に、学びの種を探してみる。受け身ではなく、自ら主体的に学ぶことを楽しむ。親御さんのそんな姿が、お子さんの学びに対する姿勢を形作るのかもしれません。(参考)Martin Jones, “Pigeon Fancying and Working Class Culture in Britain, c.1870-1950” in Cultural and Social History, Volume 4, Issue 3, pp. 361–383.ロアルド ダール, 田村 隆一 訳(1972), 『チョコレート工場の秘密』,評論社.ロアルド ダール, 宮下 嶺夫 訳(1991),『マチルダはちいさな大天才』,評論社.ロアルド ダール, 柳瀬 尚紀 訳(2006), 『ダニーは世界チャンピオン』,評論社,
2018年11月15日青山のオシャレセレクトショップ『BLOOM&BRANCH』がイギリスのニットブランド『Corgi』とコラボ!『Corgi (コーギ)』はサウスウェールズで1892年に創業したロイヤル・ワラントを持つ英国を代表する老舗ニットブランド。元々は良質なソックスの製造・販売をし、1960年からハンドフレーム製法のニットウェアを展開。コンピューターに制御されたマシンではなく、熟練の職人による昔ながらの製法は、1点1点目の詰まり方やサイズ感など職人の感覚により個々の仕上がりが異なり、その独特で温かみのある風合いは正解中のファンを魅了!AOYOMA ・TOKYO・WEB SHOPの3店舗にて発売中です! 『PUNK YARN KNIT』(Womens) 価格 / 40,000円 (税別) カラー / Purple、Prange、Bronze、Brown サイズ / Free ふんわりとした風合いと軽量さが魅力の毛足が長いウール生地、パンクヤーン。メンズのライン入りパンクヤーンニットをベースに、ショルダーポイントはそのままに着丈・袖丈・リブの長さなどパターン調整を加え、別注制作をリクエストしました。丸みを持ちながらも、メンズのニットを着ているような雰囲気に仕上げている自信作。カラー展開は、女性らしい明るさと温かみをもつパープル、オレンジ、ブロンズ、ベージュの4色展開。暗くなりがちな秋冬のワードローブに存在感のあるニットとして大活躍。シンプルなのにさらっと着るだけで今っぽい着こなしになるから、きれいなスラックス、スカートスタイルに遊びを添えてくれます。 『MOHAIR SOCKS』(Womens) 価格 / 4,800円 (税別) カラー / Burnt Orange、Brown、Port、Cream、Silver サイズ / Free 元々靴下製造からスタートした『Corgi (コーギ)』。今回のコラボ商品は毛足の長さによるフワフワ感がたまらないMOHAIR SOCKS。オシャレは足元からといいますが、最近は靴だけではなくソックスにも注目が。カラーはコーディネートしやすい展開になっていて、女性バイヤーならではの優しい心遣いが感じられます。冬の足もとの演出として、靴からチラッとモヘアの柔らかな毛足、その日のコーディネートがばっちり決まります。 《BLOOM&BRANCH SHOP INFORMATION》AOYAMA〒107-0062 東京都港区南青山5-10-5 第1九曜ビル101 / TEL:03-6892-2014 / 営業時間:11時〜20時TOKYO〒160-0022 東京都新宿区新宿4-1-6 NEWoMan新宿 4F / TEL:03-5379-2016 / 営業時間:11時〜21時30分BLOOM&BRANCH WEB SHOP
2018年11月12日名優マイケル・ケインがプレゼンターを務める、彼が生きた激動の1960年代イギリスを舞台にしたドキュメンタリー映画『マイ・ジェネレーションロンドンをぶっとばせ!』から、ポスタービジュアルと予告編が到着した。『ハンナとその姉妹』『サイダーハウス・ルール』で2度のアカデミー賞を受賞、『グランド・イリュージョン』シリーズ、『インターステラー』『キングスマン』など数多くの人気作品に出演、85歳となったいまでも第一線で活躍し続ける英国の大スターマイケル・ケイン。マイケルがプロデューサーとプレゼンターを担い、デイヴィッド・バッティが監督を務めた本作。バッティ監督は、1600時間を超える映像素材を集め、ケインと時代のキーパーソンたちに6年がかりで50以上のインタビュー撮影を敢行。それらの映像をコラージュし、若き日の姿に現在の声をかぶせるという大胆な手法をとった。今回到着した予告編では、「以前のロンドンは退屈」と、マイケルが語り始めスタート。「ザ・フー」の楽曲「マイ・ジェネレーション」と共に、当時のロンドンの様子、カルチャーアイコンとなったモデルのツィギー、ミニスカートの発案者メアリ―・クヮント、「ローリング・ストーンズ」、「ビートルズ」といった時代を突き破った才能たちの秘蔵映像が盛り込まれ、目まぐるしく場面が変わる。そして、「僕らの時代サイコーですよ」「案内しましょう」という言葉で映像が締めくくられる。また併せて、「VOGUE」誌で活躍したカリスマ写真家のデイヴィッド・ベイリーが撮ったマイケルの写真を使用したポスタービジュアルも到着した。『マイ・ジェネレーションロンドンをぶっとばせ!』は2019年1月5日(土)よりBunkamura ル・シネマほか全国にて順次公開。(cinemacafe.net)
2018年11月07日bell&foxは2015年、デザイナー兼ブランド創設者のサラ・エドワーズにより誕生しました。サラは大学にてアクセサリーデザインを学び、その後25年に渡ってTOPSHOP、Reiss、RADLEY LONDON、Whistlesなど英国ブランドのデザインに携わってきました。長年にわたる有名ブランドでのデザインの経験と実績を活かし、bell&foxを立ち上げました。bell&foxはレザーバッグを中心に、ポーチやカードケース、キーリング等のアクセサリーも取り扱っており、現在、Anthropologie・Aida Londonといったブティックや、ジョン・ルイスといったデパート等、イギリスを中心にアイルランド・アメリカの世界35店舗で販売しています。bell&foxのデザインは、英国文化、ヴィンテージのシルエットとディテールからアイディアを得て、現代女性のため、かっちりしすぎない、スタイリッシュかつ実用的なバッグを提案しています。商品は高い品質・機能性を兼ね備え、手に届くラクジュアリーアイテムを目指して商品作りに取り組んでいます。代表作であるキツネをモチーフとしたフォックスバッグは、ショルダーバッグとしてはもちろん、斜め掛けバッグとしても使えます。バッグに付属のストラップは取り外し可能となっており、クラッチバッグとしても使用可能です。機能性+ヴィンテージの現代的な解釈を掛け合わせ生み出されたコレクションは、ブランド創業時から高い評価を得ています。商品は顧客に末長く愛用していただけるよう、1点1点手作業で丹念に製造されています。ワンシーズンのみ使用できる商品ではなく、少しのお手入れで何年も使い続けられるよう、丁寧な商品づくりに取り組み、さらには過酷な状況でも使用できるくらい耐久性に優れた商品となっています。価格を超える価値を全ての顧客に提供し、消費者目線の誠実なブランドでいられるよう努めています。2019SSコレクションでは、2018AWコレクションから継続して使用している、柔らかく触り心地がよいぺブルレザーを使用した商品を中心に展開予定です。ぺブルレザーにメタリックを装飾したメタリックレザー、星柄をプリントしたメタリックレザー、ストライプ柄のメタリックレザー、そしてデニム素材、柔らかなタッチのナイロン素材を使用した商品等、カラフルかつ多彩な商品ラインナップとなっています。(お問い合わせ先)Senna株式会社info@senna-inc.co.jp
2018年07月26日メーガン妃がヘンリー王子と結婚してからまもなく2週間を迎える。結婚前からイギリスに移り住み、ヘンリー王子とともに公務に勤しんできたメーガン妃。アメリカ育ちのメーガン妃がイギリス、それも王室という特異な環境に嫁ぐということで心細くもあっただろう。しかし、メーガン妃にはヘンリー王子のほかに頼りになる意外な相談相手がいるという。「People」誌によれば、メーガン妃はイギリスへ移住直後に共通の友人を通してアマル・クルーニーと出会い、意気投合。関係者は「アマルはメーガンがイギリスでの生活に慣れるためにサポートしているんです。出会ったその日からとても自然に友だち関係を育んでいます」、「共通の趣味もたくさんあるそうですよ」と語っている。もちろん、アマルはメーガン妃の結婚式に招かれ、夫ジョージ・クルーニーとともに出席。ファッショニスタとしても名高いアマルは、マスタードカラーの「ステラ・マッカートニー(Stella McCartney)」のミディドレスとベール付きハットで注目を浴びていた。夫ジョージはハリウッド俳優で監督、自身は人権派弁護士で世界中を飛び回っている2人だが、拠点としているのはロンドン郊外の自宅やイタリアのコモ湖近くの別荘だそう。メーガン妃とアマルの新しい友情に今後も要注目!(Hiromi Kaku)
2018年05月31日イギリスを代表する老舗アートギャラリー「リッソンギャラリー(LISSON GALLERY)」の創立50周年を記念したアーカイブブック『ARTIST | WORK | LISSON』が刊行。都内2ヶ所で記念フェアが開催される。1967年の設立以来、世界的なアーティストたちと共に現代アートシーンに大きなインパクトを与え続けている同ギャラリーの貴重な資料をもとに制作されたアーカイブブックには、これまでに開催した150名以上のアーティストによる、500以上に及ぶ展覧会記録に加え、著名批評家によるテキストやレビュー、過去出版物からの抜粋などを収録。参加アーティストのリストには、マリーナ・アブラモヴィッチ(Marina Abramović)、アイ・ウェイウェイ(AiWeiwei)、ローレンス・ウィナー(Lawrence Weiner)など、国際的に活躍する面々が名を連ねている。さらに、リチャード・ディーコン(Richard Deacon)のスケッチやソル・ルウィット(Sol LeWitt)の手書きカタログレイアウト、カール・アンドレ(Carl Andre)によるインスタレーションの指示書を始め、アーティストたちがギャラリー創設者のニコラス・ログズデイル(Nicholas Logsdail)に宛てたポストカードなど、多種多様な資料と貴重なコレクションも収録され、1,000ページを超える非常に充実した内容となっている。本書のデザインはオランダ人デザイナーのイルマ・ボーム(Irma Boom)が手掛け、表紙にはフランス人アーティストのダニエル・ビュレン(Daniel Buren)が特別に制作したアートワークを起用した。また、同書の刊行を記念して、代官山 蔦屋書店と東京・恵比寿のPOSTにてフェアを開催。リッソンギャラリーが所属アーティストに依頼して制作したリミテッドエディション(各アーティスト10部限定)を展示販売する。本書のカバーにアーティストが直接アートワークを施した「ハンドメイドエディション」と、アートワークをデジタルプリントした「デジタルエディション」の2種類が用意される。その他、イルマ・ボームが今回のフェアの為にデザインしたポスターやトートバッグなどの関連グッズも登場。各会場では、本書の編集者であり同ギャラリーのコンテンツチーフを務めるオシアン・ワード(Ossian Ward)と所属アーティストの宮島達男、TARO NASUでの個展「Moonlighting」(5月19日~6月16日)開催に伴い来日するライアン・ガンダー(RyanGander)を招いた、1日限定のトークイベントも開催される。【書籍情報】『ARTIST | WORK | LISSON』出版社:LISSON GALLERY国内流通:twelvebooksプラスチックカバー付きソフトカバー/1,152ページ/297x210mm価格:1万2,000円【イベント情報】■LISSON GALLERY 50th ANNIVERSARY『ARTIST | WORK | LISSON』 刊行記念フェア会期:5月11日〜5月27日会場:代官山 蔦屋書店住所:東京都渋谷区猿楽町17-5時間:7:00〜深夜2:00 ※店舗営業時間に準ずる■アーティストトーク日付:5月11日時間:19:30~21:00(19:15開場)会場:代官山 蔦屋書店 1号館2階 イベントスペース登壇者:宮島達男、オシアン・ワード(Ossian Ward)定員:70名料金:税込1,500円※代官山 蔦屋書店で『ARTIST | WORK | LISSON』(1万2,000円)を購入した場合は無料■Exhibition『ARTIST | WORK | LISSON』会期:5月15日〜6月3日会場:POST住所:東京都渋谷区恵比寿南2-10-3時間:12:00~20:00月曜定休(祝日の場合は通常営業)■アーティストトーク日付:5月18日時間:17:30~18:30(17:00開場)会場:POST登壇者:ライアン・ガンダー(Ryan Gander)定員:35名料金:税込1,000円■ライアン・ガンダー「Moonlighting」日付:5月19日〜6月16日時間:10:00〜18:00場所:TARO NASU住所:東京都千代田区東神田1-2-11日・月曜、祝日定休
2018年05月10日気まぐれなことこの上ない、イギリスのお天気事情。 イギリスの人はいつもお天気の話をする。知っている人とも知らないと同士でも「いいお天気ね」 とか「雨が多くっていやになるね」とか。昨日会っていても、久しぶりに会っても、初めて会っても、お天気の話をする。それはきっと、お天気はどんなに褒めても、悪口を言っても、差し障りのない対象だからということと、特にイギリスのお天気は変わりすぎて、話のネタにはちょうどいいのだろう。 先週一週間、ほぼ毎日雨だと思ったら、今週はころっと寝返って青空がきれいで、今日はなんと25度にもなり、明日はなんと27度になるらしい。 そんな夏日になると、みんな注目しだすのがドリンク。ここ数年、ロンドンでも地ビールなる物が楽しめるようになった。グリニッジにも、結構有名な ローカルのブリューワリーがあって、友だちと、テイスティングツアーにでかけて、すっかり酔っぱらっちゃったこともあったりする。 最近は、スーパーマーケットにも、いたるところの地ビールが並び、それぞれハンサムなデザインをほどこされて、ちょっとしたウイークエンドのディナーなんかで話のネタになってしまったりする。(実は私はこの地ビールなるものよりも、日本のおじさんたちが「じゃ、まずビールからね」って飲むタイプの方がすきだ) そして最近ローカルブリューワリー戦争は、ジュースにまで及んできている。 このあいだご近所のスーパーマーケットに行ったら、知らないうちに可愛らしいボトルがジュースコーナーに林立していたのでびっくり。ボトルのデザインもけっこうおしゃれで、冷蔵庫の中に並んでいてもかわいいかも、と冷蔵庫の中は見た目重視がちになる私は数本をカートの中に入れた。 ひとつ2ポンド前後で、ボトルのデザインもジュースの味も楽しめるのだし、最近ご近所さんたちが力を入れている地産地消にも貢献できるし、話のネタにもなるので、一石四鳥ではないか!といったところ。 味の方も、ちょっと風変わりでおもしろい。ルバーブとカルダモンの組み合わせ(右)がけっこう気に入ってしまった。 これはここ数年お気に入りのジンジャーエール。 ということで、今年の夏は「地ビール」好きなふりはやめにして「地ジュース」にはまってみようと思う、そんな今日この頃。 yukari sweeney
2018年04月30日英国のストーリーあるライフスタイルを届けるショップ・ブリティッシュ メイド(BRITISH MADE)銀座店では、バレンタインギフトにもおすすめのチョコレートを使った本場イギリスのホームメイドのベイキングスイーツを2月10日より発売する。販売するのは、甘党のウィリアム英王子のアイディアで英国史上初めてロイヤルウェディングにて振舞われた「グルームズケーキ」のレシピをもとにした「Chocolate Tiffin」。グルームズケーキの発祥は19世紀のイギリス(ヴィクトリア朝時代)。ウェディングケーキとは違うフレーバーで花婿(グルーム)のゲストのために用意されるケーキのことで、ロイヤルファミリーはじめイギリスの家庭で愛されるホームメイド・スイーツ。ブリティッシュメイド 銀座店では、イギリス人オーナーのステイシーによる東麻布の人気英国菓子教室&時々ベーカリー、Mornington Crescentの焼き菓子を販売および、スイーツと紅茶のテイスティングサービスが楽しめるイベント「Endearing British Chocolate」を2月10日の11時より開催。さらに1月27日から2月14日の間、同店で商品を購入した女性の方には、ささやかなイギリスのお土産をプレゼント(なくなり次第終了)。店内にはイギリスのレザーグッズブランド、グレンロイヤル(GLENROYAL)などのギフトアイテムもラインアップ。バレンタインギフト探しもかねて、訪れてみては。【イベント情報】Endearing British Chocolate会期:2月10日会場:BRITISH MADE GINZA(ブリティッシュメイド 銀座店)住所:東京都中央区銀座6丁目10番1号 GINZA SIX 5F時間:11:00~完売次第終了
2018年01月30日Stories of British Lifeをコンセプトに「英国のストーリーあるライフスタイル」をお届けしている、BRITISH MADE。その旗艦店となる「BRITISH MADE 銀座店」にて2月10日、「Endearing British Chocolate」を開催します。■BRITISH MADE 銀座店で「Endearing British Chocolate」を開催バレンタインギフトにもおすすめの、チョコレートを使った本場イギリスのホームメイドのベイキングスイーツを数量限定でBRITISH MADE 銀座店にて2月10日、販売します。当日は、イギリス人オーナーのステイシーによる東麻布の人気英国菓子教室&時々ベーカリー、Mornington Crescentの焼き菓子を販売します。販売するのは、甘党のウィリアム英王子のアイディアで英国史上初めてロイヤルウェディングにて振舞われた「グルームズケーキ」のレシピをもとにした「Chocolate Tiffin」。グルームズケーキとは、発祥は19世紀のイギリス(ヴィクトリア朝時代)で、ウェディングケーキとは違うフレーバーで花婿(グルーム)のゲストのために用意されるケーキ。ロイヤルファミリーはじめイギリスの家庭で愛されるホームメイド・スイーツを、是非ご賞味ください。また、当日はご来店いただいたお客様はスイーツと紅茶の無料テイスティングサービスもお楽しみいただけます。さらに、1月27日~2月14日の間、BRITISH MADE 銀座店にて商品をお買い上げいただいた女性のお客様には、ささやかなイギリスのお土産をお渡しさせていただきます(なくなり次第終了となります)。BRITISH MADE 銀座店では、イギリスのレザーグッズブランドのGLENROYAL(グレンロイヤル)などのギフトアイテムがラインナップ。バレンタインギフト探しも兼ねて、どうぞお越しくださいませ。開催日時:2018年2月10日 11:00~完売次第終了■開催店舗BRITISH MADE GINZA(ブリティッシュメイド 銀座店) *日本最大店舗住所:東京都中央区銀座6丁目10番1号GINZA SIX 5F電話:03-6263-9955営業時間:10:30~20:30(お問い合わせ先)BRITISH MADE GINZA(ブリティッシュメイド 銀座店) TEL 03-6263-9955
2018年01月28日イギリスの趣たっぷりのメルヘン空間で優雅に過ごす東京・浜田山にある「ベリーズティールーム」は、白い外壁にゴールドの英字表記された看板が目印の紅茶専門店です。内観はイギリス風のティールームをイメージ。大柄の花柄をモチーフとした壁紙や、展示されたティーポットやカップなど、華やかでメルヘンな空間が広がります。まるでイギリスにいるかのような趣ある優雅な空間でおいしい紅茶とお菓子を楽しむことができるお店です。イギリスのティールームでいただく本格紅茶お店は2013年の1月にオープン。馴染みやすく覚えてもらいやすいように「ベリーズティールーム」と名付けられました。本場の紅茶の味を存分に味わうことができる点が大きな魅力。紅茶の専門店なので、「カフェ」ではなくあえて「ティールーム」と明記しています。取り扱っているドリンクは紅茶とハーブティーのみで、コーヒーやジュース(キッズメニューは除く)はありません。もちもちの食感がたまらない! 「クランペット」人気メニューである「クランペット」は、もちもちの食感にハマる人続出のお店の看板メニューです。生地は毎朝お店で仕込み、発酵させたものを使用。一枚ずつ丁寧に焼き上げています。クランペットの上にたっぷりとかけられているのは、艶やかに輝くイギリス製のゴールデンシロップ。濃厚なバターとともに絡めて食べるのがおすすめです。さまざまなトッピングでバリエーションを楽しむプレーンなクランペットはちょっぴり塩味で甘みがありません。そのため、さまざまな味をトッピングして楽しむことができます。中でも、温かいクランペットに冷たいアイスを添えて食べるスイーツもおすすめ。一口大にスライスされたバナナとたっぷりのチョコレートソースの組み合わせは鉄板のおいしさで、ボリュームも満点です。ほかにもチーズやハムをサンドしてランチとして楽しむこともできます。素朴なイギリス菓子の魅力を多くの人に広めたいイギリスではポピュラーなお菓子であるクランペットなど、素朴で素材ほんらいの味が楽しめるイギリスの伝統菓子。お店のオーナーにはイギリス菓子の魅力をより多くの人に伝えたいという思いがあります。ティーカップやケーキ皿にも本場イギリス製を使用するというこだわり。紅茶との相性抜群なイギリス菓子の数々を、イギリスのティールームに来ているような雰囲気のなかで贅沢に味わうことができます。店舗は京王井の頭線「浜田山駅」から徒歩3分とアクセスのしやすさも魅力的です。おいしい紅茶とクランペットなどのイギリス伝統菓子を味わいながら優雅に過ごすひとときをぜひお楽しみください。スポット情報スポット名:ベリーズティールーム住所:東京都杉並区浜田山2-24-1電話番号:03-5930-9395
2017年10月26日皆さんはイギリス、と聞いて何を思い浮かべるでしょうか?まず頭に浮かぶのは紅茶、王室、不味い料理、ハリーポッターなどでしょうか。私にとってのイギリスは「分断」という言葉が一番よく表してくれる気がします。年間数百万円もの学費がかかるパブリックスクール(私立学校)に通うことができるのは、豊かな社会経済的背景を持つ、いわゆるアッパークラス(上流階級)からアッパーミドルクラス(中流上位)の子供たちです。 「21世紀にもなって階級社会がどうのこうのなんて何を言ってるの?」と思われるかもしれませんが、私はボーディングスクールで、10代のイギリス人の子供達が当たり前のように「 But he/she is from middle class.(でも彼/彼女はミドルクラス出身だから)」と言い放つ姿を何度も見てきました。 たとえ同じ白人系イギリス人であっても階級という差別から逃れられないボーディングスクールという狭い社会の中で、日本人として生きるというのはとても難しいことでした。リッチなイギリス人の子供達に囲まれて日本人として生きること第二次世界大戦中、日本とイギリスが敵国同士であったというのは、日本ではアメリカと比べ、あまり意識されていないような気がします。 ブリジットジョーンズの日記というイギリスを舞台にした有名なラブコメ映画で、主人公のブリジットが恋に落ちるマークは過去に妻に浮気され離婚に至った、というエピソードがあります。 高齢のマークの母は、 ブリジットにそんな話を耳打ちしつつ、「奥さんは日本人だったの、とても残酷な人種だわ」と言い捨てるのです。 CCFの訓練中、もし日本とイギリスがまた戦争をすることになったら、今横に並んで共に行進をしている友人たちは日本と戦うのだろうか、もし今銃で撃っている的がただの木製の的ではなくて日本人になったら、彼らは同じように日本人は残酷な人種だから、と言い捨て戸惑いなく引き金を引くのだろうか 、幾度もそんなことを考えました。生まれてから一度も疑うことのなかった、自分の日本人というアイデンティティーを捨てさせられ、イギリス人というアイデンティティを強制させられるということがとても辛く、幾度も自分のアイデンティティが分からなくなりました。 今思い返せば、こういった訓練がエリート育成機関であるパブリックスクールで必修であるという事実こそが、イギリス社会の根深い分断を表しているように思えます。 イギリスの正式名称はグレートブリテン及び北アイルランド連合王国(United Kingdom of Great Britain and Northern Ireland)、本来、イングランド、スコットランド、ウェールズそして北アイルランドという4つの異なる国によって構成される連合国なのです。 互いに何度も侵攻を繰り返してきた4つの国が、UKという一つの国として成り立つためには、CCFやOTCといった軍事訓練で愛国心を鼓舞させることが欠かせないのでしょう。多様的なロンドンでイギリスのもう一つの顔を知ったCafé OtoやBrilliant Corners、Pacific Social ClubにMamachari Clubなどの日系の店々で日本の文化がハックニーの人々に愛されている姿を見て、日本と日本人としての自分のアイデンティティがやっと受け入れられた気がして、ボーディングスクールでは知ることのなかったイギリスの新たな一面を知り、やっとイギリスという国が好きになってきた矢先のことでした。この投票で、週末気軽にパリに遊びに行くことや、東地中海上に位置するキプロス島でホリデーを過ごすこと、ベルリンにアーティストとして移住することや、クロアチアのフェスティバルに行くことなど、ロンドンの友人たちが当たり前のように行使していたそれらの権利を享受することができるのは、イギリスの極一部の地理的にも経済的にも恵まれた人間だけであったことを知りました。 過去、被支配者階級を分断し互いを争わせる分断統治と呼ばれる政治手法を用いて植民地支配を繰り広げてきたイギリス自体が、未だ根深い分断社会である事実が露呈したのは、皮肉としか言いようがありません。差別されて気づいた「自分の差別」私がそんなボーディングスクールへの留学を通して得た一番の経験は、きらびやかなイギリス白人上流階級の生活を垣間見たことでも、流暢な英語が喋れるようになったことでもなく、社会の権力構造を階層の頂点に近い場所から見渡し、かつ自分とそこにいる人々との違いを見せつけられ、差別される側になり、初めて差別と不平等が存在することと、それらの不合理さが分かるようになったことだと考えています。日本で日本人として暮らしていても感じることはなかったであろう人種差別の残酷さ、そして日本では語られることの少ない階級社会の不公平さ、初めてそれらに疑いを抱き、異議を唱えられるようになりました。一方ロンドンでは、ボーディングスクールとは正反対の多様性に溢れたイギリスを見ることができ、人種、階級、ジェンダー、セクシュアリティなどにかかわらず様々な人にとって、これほど住みやすい場所があるのだと驚きの連続でした。二つの異なるイギリスの顔は、私に差別の様々な側面を教えてくれました。私の経験を通して少しでも日本社会にも潜む様々な差別について考えてもらえれば幸いです。Blog::@lisatanizAll photos by Kisshomaru ShimamuraText by Lisa TanimuraーBe inspired! この記事を読んでいる人はこの記事も読んでいます!「日本に行けば誰とでもヤレる」。迷信を信じる外国人の“差別的なフェチ”に激怒し、声を上げた一人の女性 「イエローフィーバー」という言葉を聞いたことがあるだろうか。欧米文化でアジア人を差別的に指す「イエロー(黄色い肌の人種)」と、病気を示唆する“熱”という意味を持つ「フィー...
2017年10月26日J.K.ローリングが“ロバート・ガルブレイス”のペンネームで執筆している「私立探偵コーモラン・ストライク」シリーズが、ハリウッドからのオファーを蹴り、イギリスのBBCでテレビドラマ化された。現在までに3作品が出版されている同シリーズが、「Strike」(原題)のタイトルでドラマ化が実現。製作総指揮のルース・ケンリー=レッツは「ローリングのエージェントに、ハリウッドのスタジオから相当な回数の電話がかかってきたんだって。本当に多くの人からね」と「Digital Spy」にドラマ化への経緯を明かした。「でも、彼女は今後もこのシリーズを書き続けるつもりだし、何作品になるかもわからない。だから、(ハリウッドで映画化するより)ドラマ化する方が自然でふさわしいように思えたんだ。それに、BBCが製作にすごく乗り気だったこともあって、ぼくらはその道を進むことにしたよ」。ローリングはドラマ製作のすべてのプロセスに積極的に関わっており、原作を映像化するにあたって内容を少し変えなければならない部分にも寛大な心で対応しているという。8月27日(現地時間)から放送されるシーズン1は、全3話。シリーズ1作目「カッコウの呼び声」をベースにしているとのことだ。(Hiromi Kaku)
2017年08月24日イギリス出身のアーティスト、イアン・ベリー(Ian Berry)が画期的な方法で作品を創り出している。彼の作品は、一見すると青いトーンに加工された写真か、インディゴ色に塗られた油彩画と見間違えられるが、実は全てデニム生地を材料として描かれたものだ。制作方法はシンプルで、デニムを切り糊で貼っていくだけで完成させていく。イアンが語るには、写真やパソコンのスクリーン越しでは作品の良さは伝わらないのだそうだ。実際に作品を目の前にして近くで見ることで、その深さやテクスチャーの雰囲気を感じ取れるという。いかに細かく、また考え抜かれジーンズのウォッシュの具合や濃淡を駆使し、写真のようなトーンを表現しているかも見ることが出来る。デニムがアーバンな素材であるため、アーバンな生活の場面を表現するために最適なのだそうだ。様々な濃さのジーンズが積まれている所を見て、そのブルーの濃淡のコントラストに気付き思いついたというこの技法。その技法を使いイアンは多数の作品を作り上げてきた。ロックバンドブロンディ(Blondie)のデボラ・ハリー(Debbie Harry)やファッションデザイナーのジョルジオ・アルマーニ(Giorgio Armani)、F1レーサーのアイルトン・セナ(Ayrton Senna)など著名人のポートレート作品から、日常の風景の一場面を切り取った作品集などを制作し、各方面から賞賛されている。16年11月にエキシビション、「Behind Closed Doors」をロンドンで開催した。イアンは日本でもエキシビションを開催したいと願っているので、実物が見られるチャンスが来るのは、そう遠くないかもしれない。※本記事は (引用元: に許可を得て、翻訳・執筆を行っております。
2016年12月20日『ブリジット・ジョーンズの日記 ダメな私の最後のモテ期』が、イギリスでこれまでに4627万ポンドを売り上げ、今年最大のヒット作となった。これまでの1位は『ジャングル・ブック』だった。その他の画像『ブリジット~』3作目は、すでに1作目を抜いて、ロマンチックコメディのジャンルで、イギリス史上最高のヒット作となっている。オーストラリア、フランス、オランダなどでも好調で、世界興収は現在までに1億9300万ドル。製作予算は3500万ドル程度で、大きな利益を上げた形だ。しかし北米ではなぜか不調。批評家受けは良かったのだが、北米興収はわずか2400万ドルだった。イギリスの記録的ヒットとアメリカでの大コケという結果は、さらなる続編ができるかどうかの決定に、どんな影響を与えるのだろうか。『ブリジット・ジョーンズの日記 ダメな私の最後のモテ期』公開中文:猿渡由紀
2016年11月02日