説明が苦手、自分の意見が言えない、感想文が書けない…。わが子のそんな様子から、「うちの子は何も考えていない」「表現力や文章力がない」と嘆いているママ! 実は、お子さんは、表現の仕方を知らないだけかもしれません。子どもの表現力を引き出し、読書感想文もラクラク書ける秘訣を、キッズ作文トレーナー講座立ち上げリーダー・志田千帆さんに聞きました。読書感想文は、大人の「問いかけ」でグングン書ける!子ども本人だけでなく、多くの親をも悩ます読書感想文。実は志田さん自身も、以前は読書感想文がお子さんとの衝突の原因となり、「早く書きなさい!」「何か思ったことないの!?」と声を荒げていました。それが、ちょっとしたコツをつかんでから、お子さんは書くことが好きになり、志田さん自身もストレスを感じることがなくなりました。そのコツとは、「問いかけ」の工夫。大人が問いかけながら表現を整理していくことで、読書感想文が短時間で楽しく書けるようになるそうです。「子どもは何も感じていないわけではなく、表現の仕方を知らないだけ。大人がうまく問いかけることで、子どもの表現を引き出すことができます」。子どもから表現を引き出す「問いかけ」のコツとは!?読書感想文を含む作文のはじめの一歩は、大人からの問いかけがポイント。心がけておくとよいのは、一点にフォーカスして問いかけること、なるべく具体的な質問をすること。「読書感想文であれば、本全体の感想を聞くのではなく、一場面にフォーカスして問いかけてください」と志田さん。まずは、「どこの場面を紹介したい?」「『ここ聞いて!』というページはどこ?」と問いかけ、その場面について、「誰がどこでどうした場面なの?」「その人ってどんな人なの?」「どうしてそうしたのかな?」「読んでどう感じた?」など、なるべく具体的に問いかけます。大事なのは、その子の伝えたいことに大人が興味を持つこと。少しオーバーなぐらい相づちを打ちながら、「それ、詳しく聞きたい!」「ええ~!?そんなことがあったの?」「それでそれで?」「うんうん、すごくよくわかるよ~」といった反応と見せると、子どもは自ら表現したいという意欲が出てくるそうです。子どもの感情や表現を否定しないこと!「問いかけ」を行う際のポイントは、子どもの答えをそのまま受け入れること。志田さんは、「子どもは自分の感情や発言が受け入れられるかに、とても敏感です。自信がない子は、大人の反応を気にして萎縮してしまいます。大人は、まずは子ども達に『自由に表現していいのだ』という安心感を与えてあげることが大切です。子どもの言葉や感情に正否はありませんから、表現できたことを褒めて、『なるほど』と受け止めてあげてください。『いや、違うよ』『そうじゃないよ』といった否定は禁物です」と言います。本を読まない子でも書ける裏技!でも、もし子どもがどうしても本を読んでくれなかったら? 途中で投げ出してしまったら、そもそも読書感想文が書けませんよね?志田さんは、「それでもなんとかなります」。たとえば、気になる挿絵を選ばせて、どんな感じを受けか聞いたり、数ページでイヤになった場合は、おもしろくない理由を聞き出したりすると良いそうです。「読書感想文というと、親は賞をもらえるような模範的なものを期待しますが、目的は賞を取ることではなく、思ったことをのびのびと伝えられる表現力を身に着けることですよね? 大人が思うような読書感想文としては成り立たなくても、表現することをトレーニングする機会だととらえ、楽しく自由に取り組んでください」。志田さんのお話は、「読書感想文とはこうあるべき」という概念をくつがえすものでした。「問いかけ」を利用すると、表現できる子になるのはもちろん、最終的に本も好きになってくれるかもしれませんね。読書感想文をきっかけに、自分の想いを自由に言葉や文章にする力をつけてあげると、人生が豊かに楽しくなりそうです!志田千穂さんHP<文:フリーランス記者鯰美紀>
2017年04月14日twelvebooks主催、写真集について出版社自らが語るプレゼンテーション形式のイベント「フォトブック・シンポジウム」が8月27日、東京・原宿のヴァカント(VACANT)で開催される。今回のイベントではフランスを拠点として大胆で自由なデザインと編集センスが注目されているインディペンデント出版社「CHOSE COMMUNE」の設立者、セシル・パンブフ・コイズミとヴァサンタ・ヨガナンタンの両名の来日に合わせて開催。シンポジウム第1部では同社が新しく刊行したばかりの2つの写真集について、両名がそれぞれ映像やスライドショーを使ってプレゼンテーション形式で進められ、プレゼンテーション後はヴァサンタ・ヨガナンタンによるブックサイニングも開催される。さらにシンポジウム第2部では、昨年同社より出版され世界中で話題となった植田正治の写真集「SHOJI UEDA」を参考にして、「植田正治の空(くう)」を島根県立美術館主席学芸員の蔦谷典子がレクチャーを行う。なお、レクチャー終了後は「CHOSE COMMUNE」の両名を交えたトークセッションも行なわれ、国内で発行されている植田正治の写真集と同社出版の写真集の違いなどについての意見交換が行われる予定だ。【イベント情報】「フォトブック・シンポジウム:CHOSE COMMUNE」会期:8月27日時間:17時~20時(開場は16時30分)開場:VACANT住所:東京都渋谷区神宮前3-20-13 2階料金:前売り1,500円(オリジナルトートバック付で先着30名)、当日1,000円
2016年08月14日バイエル薬品は8月24日、「バイエル カラダのミカタ 高校生シンポジウム」を、昭和女子大学(東京都世田谷区)で開催する。同社では、2015年から女性の健康と活躍を支援する環境づくりに寄与することを目的に「かがやきスクール」を開催している。同シンポジウムは、「かがやきスクール」を受講した高校生実行委員(一部大学生を含む)51名が運営・進行・広報・美術装飾などを行うイベント。早期から女性の身体・健康について正しく理解することの大切さについて、同世代を含む周囲の人々に発信し、ともに考えるきっかけになることを目的としている。シンポジウム第一部は、女性クリニックWe! TOYAMA院長の種部恭子先生が、女性の健康に対する理解の大切さ、ライフステージの変化に伴う女性の体の変化・ライフプランへの影響、女性特有の疾患などついて講義する。第二部では、ゲストにバルセロナオリンピックの金メダリストで、現在はスイミングアドバイザーとして活躍する岩崎恭子さんを迎え、実行委員の高校生とともにパネルディスカッションを行う。シンポジウムの最後には、高校生が考えたメッセージを広めるためのセッションも行うとのこと。開催時間は13:00~15:00(開場12:30~)。入場無料。現在、同シンポジウムの一般参加者を募集している。募集人数は60名。申し込み締め切りは8月10日まで。詳細はバイエル公式サイトで案内している。
2016年07月20日ハースト婦人画報社は2016年1月21日にデジタルメディア、コスモポリタン日本版(をローンチした。同社代表取締役社長&CEOのイヴ・ブゴン氏(以下ブゴン氏とする)が、「我が社は雑誌も発行するデジタル企業となることを目指す」と挨拶した通り、デジタルメディアへの大きな一歩となる、コスモポリタン日本版を創刊した。『コスモポリタン』は1886年アメリカで創刊した女性向けの総合誌で、2016年頭にデジタルメディアとして日本に上陸した。「”Fun Fearless Female” (楽しく大胆な女性)」をイメージする『コスモポリタン』は、LOVE、ビューティ、ライフスタイル、エンターテインメント、ファッションをテーマに、世界中の女性をエンパワーしているメディアだ。■ユーザーの時間を競合と奪い合うデジタルメディア雑誌制作会社からIT企業に移り、キャリアを積んだコスモポリタン日本版の白重絢子編集長に紙媒体とデジタルメディアの違いについて尋ねた。「私が紙媒体を語れる立場ではありませんが、紙媒体は、その雑誌のスタイルのファンであることが大前提で、お金を払っても読みたいと思わせる世界観があり、常に何かを提案する存在なのではと感じています。一方デジタルは、ユーザーの時間を競合同士で奪い合っている。ユーザーを振り向かせるには、今何にユーザーが興味を持っていて、何を求めているか、ユーザーのインサイトを知り、ニーズを満たす記事をつくることが大切だと考えています。また、スピードを意識して記事をアップすることも大切にしています。さまざまなプラットフォームに流れていく記事を、どれだけの人が見つけてくれ、面白がってくれるが勝負だと考えています」と白重編集長。ユーザーの気持ちを知るために、編集スタッフはTwitterやInstagramなどのSNSも含めたあらゆるサイトをチェックし、時にはコスモポリタンのターゲットと思われる人たちと会いコミュニケーションをとっている。■デジタル世代のリアルなニーズに応える記事をつくるコスモポリタンのターゲットは、20代前半から30代前半。デジタルネイティブと呼ばれる人たちだ。彼女たちは、物心ついた時には身近にコンピュータがあり、大人になる前にスマホを手にしていた世代。たとえば、コスモポリタンで最も定評のあるLOVEのコンテンツでは、Tinderを使って出会った女性の体験談をコラムにするなど、デジタルネイティブらしい出会い方をしている。「コスモポリタンのユーザーは、今、何に引っかかり、何に悩んでいるのかをきちんと知ることが大切だと思っています。女友だちのような存在となりたいと思っています。聞き上手な友だちには、いろんなことが相談できるように……。」という白重編集長も、デジタルネイティブ世代だ。■デジタルと紙媒体の編集体制における違いとはデジタルと紙媒体の編集部の体制にも違いがある。ヒエラルキーが存在しないというのもデジタルならではの発想で、プロデューサーだろうと編集長だろうと、いちスタッフだろうとフラットな関係性で成り立っている。データから得られる結果も大切にしているので、意見を裏付けるデータを見つけて示せば、誰でも意見を言うことができる。アップル社のジョブズがいつもカジュアルなスタイルだったのは、社員と同じ目線でいることの証なのだろう。これがデジタルのスタイルに違いない。※インサイト=洞察したい相手の視野から得られるその人の気持ち--「【メディアの未来を考える】デジタル戦略がもたらす未来のメディア--ハースト婦人画報社1/3:横井由利」へ--「【メディアの未来を考える】競合他社とタッグを組む『エル・ショップ』と『ミモレ』のケース--ハースト婦人画報社3/3:横井由利」へ
2016年05月03日総務省は、平成16年/2004年の情報通信白書の中で、情報のデジタル化の変遷を「マルチメディア」「インターネット」「ユビキタス」という、新聞でも使用される頻度の高い言葉を用いて表現した。その中でユビキタスネットワーク社会を「いつでも、どこでも、誰とでも、ネットワークに繋がれば、様々なサービスが提供され人々の生活をより豊かにする社会である」と定義づけた。「メディアのデジタル戦略」についてインタビューを試みた、ハースト婦人画報社の代表取締役社長&CEOのイヴ・ブゴン氏(以下ブゴン氏とする)は、現在のユビキタスネットワーク社会の到来を見据えて、他社に先駆け1996年『ELLE 0NLINE』を立ち上げ、デジタル化の第一歩を踏み出していたという話からスタートした。■雑誌も発行するデジタル企業への転身を目指すそれから約20年を経た2015年末に行われた事業説明会でブゴン氏は、米国ハーストマガジンズ社のCEOの言葉を引用し「私たちは、雑誌も発行するデジタル企業への転身を目指す」と、これまでの紙媒体を中心にした出版事業から、デジタルを中心にした事業へのシフトを宣言した。ブゴン氏に、この発言の意味するところを尋ねてみると、「我が社では、2010年から新しい時代の出版社として組織の最適化を図り、インフラの整備、デジタル対応の商品開発に着手し、紙を中心とするビジネスモデルからデジタル中心に移行するために社員のマインドセットの変革もおこなってきました。まだ進化の途中ですが、徐々にその成果は現れています」。冒頭から、紙媒体では使用していないいくつかの用語が並び、時代の変化を実感する。■教育プログラムで社員のデジタルリテラシー強化を図るハースト婦人画報社は、2011年にアシェット婦人画報社から米国ハーストのメディアコングロマリットの一員となったが、それ以前から少しずつ社員の教育プログラムを実施し、デジタルリテラシーの強化を図っていた。「紙の編集者の編集スキルの高さは会社の財産です。そして、生まれた時からPCやスマホを使いこなして来たデジタル化以降入社したスタッフは、SNSを駆使するなどデジタルスペースでのコミュニケーションに長けています。しかし、長年のELLE ONLINEの成果は、社員のデジタルなマインドセットの醸成に役立っています。更に、社員の25%が20~30代前半のデジタルネイティブと呼ばれる人たちになってきました」とブゴン氏。今後デジタルネイティブのパーセンテージは上がることはあっても下がることはないと予想される。出版社の場合、新卒での入社は狭き門で、3年以上の経験者にしか門戸を開けないところも多い、今後20代前半でもデジタルリテラシーの高さによっては入社も可能になるのだろう。この、デジタルネイティブと呼ばれる人たちについては、2回目の『コスモポリタン』の項に登場するのを楽しみにしてほしい。■編集者がコンテンツを最適化するためのインフラ整備スタッフの充実と並行して行うことで、安定したクオリティと利便性を増すのがインフラの整備だ。ユーザーが求めているサービスばかりか社員の意識向上につながる。ハーストグループでは、独自のCMS(コンテンツ マネジメント システム)「Media OS」を開発し、グループのネットワークの強化を推し進めている。このCMSでは、編集者がコンテンツを最適化することをサポートし、コンテンツを全世界で共有できることが特長だ。人気が高い記事が瞬時にわかり、海外の記事でも日本の読者が興味を持ちそうなら、国を超えて使えるというシステムには、ネット時代独特のスピード感がある。「Media OS」では、新しい広告商品も導入された。ハースト社が世界共通で使用するシステムのため、一つの広告キャンペーンが、グローバルに国を超え、媒体さへも超えて展開できる可能性があるという。壁を超えるという考え方についてブゴン氏に尋ねると、「デジタルの世界では企業同士が提携するアライアンスという仕組みは珍しいことではありませんが、今後出版社の間でも進んでいくのではないかと思います」。このアライアンスという発想に当てはまる事例として、他社の販売網を利用して、本を流通させる販売委託という方法がある。現在、ハースト婦人画報社は講談社に販売を委託する提携を結んでいる。これは以前から存在する提携の形で珍しいことではないものの、販売業務の提携を皮切りに、互いの信頼関係を醸成し、新たな広がりを見せている。講談社のデジタルコンテンツ『ミモレ』編集部とハースト婦人画報社の『ELLE SHOP』の部署同士でユーザーの親和性が高いことが分かり、「一緒にやってみませんか?」という発想を生み、同業他社との協業に発展していった。1991年ティム・バーナーズ・リー氏によってWWW(ワールド・ワイド・ウェブ)が開発されて25年、この間にもパラダイム・シフトは確実に進んでいるのだ。ブゴン氏のインタビューを終えて、デジタル化による新しい時代のうねりが「出版社からデジタル企業への進化」を促していることを改めて感じると共に、これまでではありえないことが起ころうとしているワクワク感を享受するデジタルネイティブ時代の到来を感じた。※マインドセット=ものの見方。物事を判断したり行動する際に基準とする考え方。※デジタルリテラシー=インターネットを使いこなす基本的な能力※デジタルネイティブ=学生の時代から、パソコンやインターネットがある生活環境の時代に育った世代。1980年前後以降生まれが該当する。--「【メディアの未来を考える】デジタルネイティブに向けたメディア『コスモポリタン』のスタイル--ハースト婦人画報社2/3:横井由利ヘ--「【メディアの未来を考える】競合他社とタッグを組む『エル・ショップ』と『ミモレ』のケース--ハースト婦人画報社3/3:横井由利」へ
2016年05月02日プリンストンは、ハイレゾ音源対応のネットワークメディアプレーヤー「デジ像メディアプレーヤー」(PAV-MP2YTHR)を発表した。発売は3月25日。価格はオープンで、推定市場価格は税別15,480円前後。本体のUSBポートにUSB HDDなどのストレージ機器を接続し、保存された動画などを再生できるメディアプレーヤー。テレビやオーディオ機器などにHDMIで直接つなぎ、PCを使わずにメディアファイルを再生できる。ハイレゾ音源に対応しており、PCM 192kHz/24bit(FLAC、WAV)を再生可能。ハイレゾ出力はHDMIもしくはS/PDIF端子から行う。ネットワーク機能も備えており、10BASE-T / 100BASE-TX対応の有線LAN端子を搭載している。対応サーバーはUPnP AV、DLNAサーバー、Windows Media Player 11 / 12、ファイル共有機能(samba)など。自らをNASとして認識させることもできる。YouTube Leanbackに対応するので、大画面テレビでYouTubeの視聴も可能。対応OSはWindows Vista(SP2) / 7(SP1) / 8.1 / 10。インタフェースはUSB 2.0×2、HDMI×1、コンポジットビデオ×1、RCA(L/R)×1、S/PDIF×1。本体サイズはW171×D115×H37mm、重量は約250g。操作用のリモコンが付属する。
2016年03月23日「手の延長としてではなく、脳の延長としてプログラミングを使っている。すべてをコンピューター上で制御しないで行うため、作品の完成形を事前に絵コンテで見せることができないので、説明するのに苦労する」と苦笑するのはメディアアーティストの平川紀道氏。同氏は2月26日より開幕した「メディア アンビション トーキョー2016(MEDIA AMBITION TOKYO 2016)」に、LEXUSとのコラボレーションによる映像音響インスタレーション作品の『the view 【for LEXU】』で参加。六本木ヒルズの森タワー52階東京シティビューで、レクサスLF-LCの車体とともに壁面2面を使った映像がノンストップで流れている。今年1月に発表されたラグジュアリークーペLC500への注目もあって、初日から長時間にわたり、先鋭的なこの空間に身を置く観客の姿もあり、メディアアートが身近なものとなりつつあることを実感する。今回の作品は、同氏が今回同様レクサスとのコラボにより2007年にミラノサローネで発表した作品をベースに、「ミラノで発表したが、日本では未公開だった作品だった」ため、以降8年間のテクノロジーの進化に合わせ、新たにプログラミングを書き換え公開した作品。当時は周囲の動きに対応するインタラクティブな提案だったが、今回はインタラクティブの要素を排除し、データを用いず、純粋にコンピューターの計算だけで映像が表現される。地平線をモチーフに、ビルや山、川といったモチーフを連想させるグラフィックスがエンドレスで描写される。「コンピュータープログラミングはアート足り得るか?」という意地の悪い質問には「僕自身はテクノロジーとサイエンスの領域よりも、アートとサイエンスの関係性に興味がある」と平川氏の答えは明快だ。8年前に比べると文字通り桁違いにンピューターの性能は進化した。その処理能力のスピードアップが映像という形で表現され、テクノロジーの進化がアートとして集中展示されるというMATのイベントコンセプトを代表している。テクノロジーの進化が、未来の車社会にどういった影響を与えるかという命題に、空間表現でイメージ化しているのは、インターセクト バイ レクサス東京で行われている「White Rain for LEXUS」も同様。照明を使った光のインスタレーション作品で知られる松尾高弘氏とのコラボでは、今回は新しく開発されたホログラフィックディスプレイに観客が触れることで、レクサスGSFの車体の周りを取り囲んだLEDライト24本とアクリル50本のポールが人工的な雨のシーンを描き出す。その光が車のボディに反射し、ホログラムとの連動で人との関わりで変化を生み出すという趣向。ブルガリとのコラボやさまざまな商空間のインタラクティブアートを手掛ける同氏らしい作品だ。「光の流れは計算上、同じシーンを再現することはなく、一期一会。自分自身はテクノロジーだけではく、そこに人が介在することが重要。その点では車というメディアは面白い」と松尾氏は、今回のレクサスとのコラボについて話す。“エルフィネス”というデザイン概念を掲げるレクサスにとって、次世代のラグジュアリーさを先鋭的なデザインで実験する場としてMATの場は好相性なようだ。【イベント情報】MEDIA AMBITION TOKYO 2016■六本木会場六本木ヒルズ52階東京シティビュー住所:東京都港区六本木6-10-1会期:2月7日から3月21日時間:月から木曜日・日曜日、祝日10:00から22:00入場料:当日1,800円前売り1,500円(東京シティビュー入場料)■青山会場インターセクト バイ レクサス住所:東京都港区南青山4-21-26会期:2月8日から3月21日時間:11:00から22:00入場無料Text: 野田達哉
2016年02月29日サンワダイレクトは16日、テレビにつないで使用するコンパクトメディアプレーヤー「400-MEDI020H」を発売した。直販サイト「サンワダイレクト」での価格は7,980円(税別)。400-MEDI020Hは、PCなしでテレビなどに動画や音楽を出力できる、名刺サイズのメディアプレーヤー。SDメモリーカードやUSBメモリーに保存した動画を再生できる。テレビとはHDMIケーブルやAVケーブル(コンポジットビデオ)で接続。SDメモリーカードは最大32GBまでの容量に対応する。再生モードは、電源を入れると自動で再生を行う「オートプレイ」、記録メディア内の画像を順次再生する「スライドショー」、音楽を再生しながら写真の再生を行う「バックミュージック」、映像や音楽などの「リピート機能」など。SDメモリーカードとUSBメモリー間でデータをコピーするモードも搭載する。リモコンが付属し、本体サイズはW79.4×D58×H15.5mm、重量は約70g。
2016年02月17日ゲイ、レイズビアン、バイセクシュアル、トランスジェンダーを正確かつ公平に描く作品に贈られるGLAADメディア賞のノミネーションが発表された。その他の写真映画部門(拡大公開)に候補入りしたのは、『キャロル』『リリーのすべて』『Dope(ドープ)』『Freeheld(フリーヘルド)』『愛しのグランマ』。『キャロル』は、離婚しようとしている年上の女性(ケイト・ブランシェット)と若い女性(ルーニー・マーラ)の恋愛を描くもの。『リリーのすべて』は、性同一性障害という言葉すらなかった時代に、性転換手術に挑んだ実在のアーティスト(エディ・レッドメイン)の物語。『Freeheld(フリーヘルド)』も実話で、レズビアンカップル(ジュリアン・ムーア)が主人公)。L.A.の若者を描く『Dope(ドープ)』は、昨年のサンダンス映画祭で話題を呼び、『愛しのグランマ』(原題は『Grandma』)では、リリー・トムリンがゴールデン・グローブにノミネートされている。授賞式は(現地時間)4月2日。『キャロル』2月11日(木・祝)全国公開『リリーのすべて』3月18日(金)全国公開文:猿渡由紀(C)NUMBER 9 FILMS (CAROL) LIMITED / CHANNEL FOUR TELEVISION CORPORATION 2014 ALL RIGHTS RESERVED
2016年01月28日LINEは1日、LINEの公式アカウントを利用したニュース配信機能を外部メディア向けに開放する「LINE アカウントメディア プラットフォーム」を発表した。同日より、第1弾として新聞社/通信社/TV局などの24メディアをパートナーに迎えた、公式アカウントの提供を開始している。LINEでは、プラットフォーム戦略の一環として、2013年7月よりニュースアプリ「LINE NEWS」を公開した。2014年4月には「LINE NEWS」の公式アカウントを通じ、ニュースを1日3回ダイジェスト形式で配信する「LINE NEWS DIGEST」をスタートしている。2015年4月からは、ユーザーが自身の好みに応じて選択したマガジンを週1から2回程度、公式アカウントからダイジェスト形式でプッシュ配信を行う「LINE NEWS マガジン」を展開してきた。新たに提供される「LINE アカウントメディア プラットフォーム」は、「LINE NEWS DIGEST」および「LINE NEWS マガジン」のノウハウを活かし、ニュース配信機能を外部メディア向けに開放するもの。これにより、参画メディアは自社の公式アカウントを開設後、LINEが提供するニュース配信CMSを通じ、当該公式アカウントをフォローしているユーザーに対し、ニュースのプッシュ配信を行うことができる。同プラットフォームにおいてLINEでは、参画メディアのアカウントへの集客支援や、各メディアが配信するダイジェスト記事内における広告掲載スペースの提供を行っていくという。ユーザーは、「LINE」アプリ内から、「その他」から「LINE NEWS」、「第1弾ラインナップはこちら」と進むことで、各メディアの公式アカウントを追加できる。また、「LINE アカウントメディア プラットフォーム」の展開開始を記念して、計3つのアカウントを友だち登録したユーザーに「選べるニュース X 大長編ドラえもん」スタンプをプレゼントするキャンペーンも実施する。
2015年12月01日文化庁メディア芸術祭実行委員会は27日、「平成26年度文化庁メディア芸術祭」の受賞作品・受賞者を発表した。今年で19回目を迎えた「文化庁メディア芸術祭」の受賞作記者発表会。11月27日、東京・六本木の新国立美術館で開催された。文化庁メディア芸術祭は、アート、エンターテインメント、アニメーション、マンガの4部門別に優れた作品を選出し、表彰する制度。19回目となる今回は、7月7日から9月9日の受付期間内に、世界87の国と地域から過去最高となる4,417作品が寄せられた。このうち2,216作品が海外からの応募となり、国内の応募作品とともに過去最多を記録した。受賞作品は、各部門で大賞1作品、優秀賞4作品、新人賞3作品が選出された他、功労賞としてメディア芸術分野に貢献した4名が表彰される。受賞者には賞状、トロフィーの他、副賞として大賞60万円、優秀賞30万円、新人賞20万円が贈呈される。アート部門の大賞は、香港生まれのメディアアーティストCHUNG Waiching Bryan氏の「50 . Shades of Grey」が受賞。額装した6枚のシートで構成されるグラフィックアートで、プログラミング言語を使用した、コンセプチュアルであると同時に視覚的な作品。見た目は、幾何学的で素っ気なくさえ見える簡素な作品だが、その奥に異質な世界観が層になって徐々に見えてくる豊かさが評価されたのが主な受賞理由だ。エンターテインメント部門の大賞は、岸野雄一氏による音楽劇「正しい数の数え方」が選ばれた。人形劇、演劇、アニメーション、演奏といった複数の表現で構成される、観客参加型の作品で、フランス・パリのデジタル・アートセンター「ラ・ゲーテ・リリック」の委嘱作品として2015年6月に上演されたものだ。1900年のパリ万国博覧会を舞台に、公演のために日本からパリを訪れた「川上音二郎一座」が、万博のパビリオン"電気宮"に現れた"電気神"が観客にかけた呪いを解くため、「正しい数の数え方」を求めて旅へ出る冒険譚。批評性と実験性が染み込み、時代を超え、手軽なテクノロジーに埋没しない原初的な魂が宿った、メディア性、芸術性が高く評価された。アニメーション部門の大賞は、フランスのアーティスト・Boris LABBE氏の「Rhizome」。圧倒的な緻密さと極端な構図で展開される短編アニメーションで、フランスの哲学者ジル・ドゥルーズと精神科医フェリックス・ガタリの共著「千のプラトー」で複雑に展開される"リゾーム(Rhizome)"の概念にインスパイアを受け、創作された独創的な作品。仮想のスケール空間のなかで、生物とも無機物ともつかない抽象的な形態が常に変化し、個々の動きが全体の動きへと連なっていくなどユニークな感覚や、絵に疑似的な生命感を与えるアニメーションの原始的なおもしろさがある点などが評価を受けた。マンガ部門の大賞に選ばれたのは東村アキコ氏の「かくかくしかじか」。 集英社の「Cocohana」で2012年1月号から2015年3月号まで連載されていた作品で、 作者が少女マンガ家を夢見ていた時代から、夢をかなえてマンガ家になるまでとその後の半生を題材にした自伝的マンガ。作者に多大な影響を及ぼした恩師の個性的なキャラクターが笑いと涙の要素を盛り込みながらさまざまなエピソードを通して語られるおもしろさや、個人的な経験から普遍的な物語へと昇華されている点などが審査員一同に感銘を与えたことなどが受賞理由となった。各部門のその他の受賞者、および受賞作品は以下のとおり。【アート部門】■優秀賞Adam BASANTA(カナダ)「The sound of empty space」(メディアインスタレーション)Marcel・li ANTUNEZ ROCA(スペイン)「Ultraorbism」(メディアパフォーマンス)KASUGA(ドイツ)「Wutburger」映像インスタレーション長谷川愛(日本)「(不)可能な子供、01:朝子とモリガの場合」(写真、ウェブ、映像、書籍)■新人賞山本一彰(日本)「算道」(計算手法、パフォーマンス)Lorenz POTTHAST(ドイツ)「Communication with the Future - The Petroglyphomat」(インタラクティブアート)Louis-Jack HORTON-STEPHENS(英国)「Gill & Gill」(映像作品)【エンターテインメント部門】■優秀賞Jesse RINGROSE / Jason ENNIS(カナダ)「Dark Echo」(ゲーム)Sougwen CHUNG(カナダ)「Drawing Operations Unit: Generation 1」(インタラクティブインスタレーション)Assocreation / Daylight Media Lab(オーストリア)「Solar Pink Pong」(インタラクティブインスタレーション、 デジタルデバイス)Marc FLURY / Brian GIBSON(米国)「Thumper」(ゲーム)■新人賞吉開菜央(日本)「ほったまるびより」(映画)Christian WERNER / Isabelle BUCKOW(ドイツ)「Black Death」(ウェブ、ルポルタージュ)橋本麦/ノガミ カツキ(日本)「group_inou 「EYE」」(ミュージックビデオ)【アニメーション部門】■優秀賞岩井俊二(日本)「花とアリス殺人事件」(劇場アニメーション)Riho UNT(エストニア)「Isand (The Master)」(短編アニメーション)NGUYEN Phuong Mai(フランス)「My Home」(短編アニメーション)Gabriel HAREL(フランス)「Yul and the Snake」(短編アニメーション)■新人賞新井陽次郎(日本)「台風のノルダ」(劇場アニメーション)Agnes PATRON / Cerise LOPEZ(フランス)「Chulyen, a Crow’s tale」(短編アニメーション)Natalia CHERNYSHEVA(ロシア)「Deux Amis (Two Friends)」(短編アニメーション)【マンガ部門】■優秀賞志村貴子(日本)「淡島百景」田亀源五郎(日本)「弟の夫」HO Tingfung(ポルトガル)「Non-working City」業田良家(日本)「機械仕掛けの愛」■新人賞おくやまゆか(日本)「たましい いっぱい」ネルノダイスキ(日本)「エソラゴト」(同人誌)安藤ゆき(日本)「町田くんの世界」【功労賞】飯村隆彦(映像作家/批評家)上村雅之(ハードウェア開発者/ビデオゲーム研究者)小田部羊一(アニメーター/作画監督/キャラクター・デザイナー)清水勲(漫画・諷刺画研究家)なお、今回の受賞作、および優秀作品計160点を集めた受賞作品展が2月3日から14日の期間、国立新美術館をはじめ、TOHOシネマズ六本木などで開催される予定だ。
2015年11月28日今、アーティストが生み出すのは、形や素材、色彩を美のよりどころにしたモノだけではない。例えば、インタラクティブな体験型の作品やテクノロジーを駆使した新しい表現メディア、それによるコミュニケーションやコミュニティの再創造も表現者の役割になっている。テクノロジーと表現の可能性について、真鍋大度さんに話を聞いた。ーーダンス、音楽、プログラミングなど異なる領域を横断して、一つの表現を確立していくために、やはりテクノロジーが軸になるのでしょうか。特に、僕のメインのフィールドである音楽やダンスは、新しいテクノロジーの影響を最も受ける表現のひとつだと思います。個人的には新しいものだけでなく医療用のセンサーなど、別の分野で使われていた装置で楽器を作ったりもしてきました。例えば、新しいドラムマシーンができたら、サンプラーが生まれ、それが主流になることもあるなど、テクノロジーによってジャンルが更新されることもあるし、僕自身もそれを目指していますね。ーーそれは、特にご自身でプログラミングもされるからだと思います。その優位性とは?プログラミングに興味をもったのは、それによって自分が想像していなかった音楽を作ることができたから。しかし、それは昔から他の表現者もやっていますし、すでに当たり前になってきている。なので、最近は人工知能の開発にすごく興味があります。人工知能で新しい音楽を作ることもありますが、自分の分身を作ることで、自分のプレイの特徴を紐解くこともできる。例えば、「リバーブというエフェクトが深くかかっている曲が、僕は苦手なんだ」というのも、改めて客観的に知ることができる。ーーあくまで研究者ではなく、表現者であることが、真鍋さんの前提にあると思います。技術を表現のレベルに持っていくために、意識されていることは?新しいテクノロジーを作品に応用しようとするとき、単なる技術ショーにならずに、どう表現に昇華させるかがポイントで、それが難しい。アイデアは、誰でも想像できる。しかし、それを最適に具現化していくためには、人間からテクノロジーに要求しなければいけないことも多いし、その逆もある。既存のソフトウエアではなく、オリジナルのソフトを作らなければいけないこともありますし、表現の感性とエンジニアリングのスキルを上手い具合に融合させることがポイントになってきます。僕らはアイデアから実装までを自分たちでやっていますが、表現の部分では自分たちだけで出来ない部分もあるのでコラボレーションが必要になります。ーー「まだ誰もやったことのないことに挑戦したい」という言葉をインタビューやドキュメンタリーで度々耳にします。それは、表現は一種の発明である、クリエーターにはパイオニア的な役割もあるということでしょうか僕たちの役割というか、挑戦していることは、誰もやったことのない表現を見つけるということなので、技術的には枯れていても全く問題ありません。ただテクノロジーを使って、ただコンテンツを作るだけでは新しい表現は作り出せないので、アイデアや工夫が必要になってきますね。そのためには技術的なことだけでなく、前例を調べることが重要です。具体的には、学会に足を運んだり、論文を読んだりというところから、研究所を訪問して取材するなど色々な形があります。たくさん作品に触れることも重要かと思います。ーー新しい表現を見る人に理解してもらうために、配慮していることはあるのでしょうか。アートとして見せるか、エンターテインメントとして見せるかで、それはだいぶ異なってきます。エンターテインメントの場合は、演出家の方とブリーフィングすることを大切にしています。演出は、テクノロジーを感じさせないもの。テクノロジーが前に出過ぎると、技術解説になってしまいますから。僕らが演出家に渡すデモやプロトタイプの紹介映像はテクノロジーのデモ映像で、表現のレベルには到達していません。それをMIKIKO先生のような演出家やHIFANAやRADWIMPSの野田洋次郎君のようなミュージシャンが表現に昇華してくれるんです。2/2は真鍋さんに「アップルウォッチの創造性」について聞く。
2015年11月05日ネクストマーケティングは10月29日、オウンド・メディアを容易に構築・運営でき広告に頼らずに顧客を獲得できるとするオウンド・メディア構築運営システム・ソリューションである「オウンドメディア.engine(オウンドメディアエンジン)」を販売開始した。価格は、月額3万円(60回の分割払い)。新ソリューションは、多言語に対応し、オウンド・メディアの複数構築が可能。集客に効果的という記事を無料で24本提供するため、記事作成ノウハウも身に付くという。また、初期費用が不要なため、導入ハードルが低いとしている。PCサイト用のHTMLソースをスマートフォン用サイトのHTMLへ自動変換するため、スマートフォン用サイトの構築が不要とのこと。また、複数の言語に自動変換でき、変換内容をリアルタイムでの確認・管理が可能なため、外国人顧客の獲得がコスト・手間を掛けずに実現可能という。独自ドメインで複数のオウンド・メディアを管理可能であり、一括取り込み機能により同デザインで別テーマのオウンド・メディアをワンクリックで作成できるとのことだ。
2015年10月30日(前編はコチラ)○プロセスの微細化で回路パターン倒壊が続出今回の半導体洗浄技術国際シンポジウムで最も注目されたのは「ウェハ乾燥」のセッションである。先端の超微細プロセスを採用した半導体デバイス製造では、ウェハ洗浄に使用する薬液や純水の表面張力によりアスペクト比の高い超微細構造が倒壊する問題が、世界中の半導体製造現場で顕在化しているためである。その一例を図1に示す。図1(a)はFEOL(Front End of Line:トランジスタ形成)工程におけるSTI(Shallow Trench Isolation:極浅トレンチによる素子分離)エッチング後のパターン倒壊、(b)は20段以上積み上げた3次元NAND型フラッシュメモリのパターン倒壊、(c)は、BEOL(多層配線)工程におけるlow-k層間絶縁膜構造の倒壊、(d)はDRAMの円柱状キャパシタ構造の倒壊を示している。このほか、IntelなどのロジックLSIメーカーや先端ファウンドリでは3次元Finトランジスタなども問題が山積である。例えばIntelではTri-gateの高アスペクト比のFin構造が癒着し、その対策が迫られている。EUVリソグラフィのレジストパターン、直接自己組織化による超微細構造形成後の洗浄でも容易に癒着が発生するし、洗浄・純粋リンス後のウェハ乾燥の際に水の表面張力による毛管力で脆弱な超微細パターンが倒壊するからである(図2)。乾燥時のパターン倒壊に関して米国Applied Materials(AMAT)と東芝が発表した。AMATは、2次元NANDフラッシュメモリのSTI構造(アスペクト比20)を用いて、表面張力が水よりも弱い有機溶剤を用いたマランゴニ洗浄や、自己組織化モノレイヤを用いた表面張力制御、フリーズドドライ(昇華法)などいろいろな乾燥法を試したが、いずれもかなりな確率でパターン倒壊が生じたという。原理的に表面張力が生じない超臨界流体(二酸化炭素)を用いた乾燥法では、パターン倒壊は生じなかった。AMATが使用した300mmウェハ超臨界乾燥装置の概略と実験結果を図3、図4に示す。超臨界流体洗浄後の金属汚染やパーティクル汚染についても調べたが、許容できるレベルだったと言う。AMATは、近い将来、超臨界流体乾燥法こそが超微細パターン倒壊の究極的な解決策になることが期待されると結論付けたが、実用化の時期などについては言及を避けた。東芝からは「ナノ構造の癒着への表面エネルギー低減の効果」と題する報告が行われた。まず、AMATと同様に、高アスペクト比の超微細構造が乾燥時に倒壊する現象を紹介した後、癒着してしまったナノ構造に表面張力を減じる溶液処理を施して表面エネルギーを減少させて元にもどす手法について、計算シュミレーションと実験で比較しながら論じた。AMATおよび東芝の講演より、超微細化競争の先端を走るNAND型フラッシュメモリの開発・製造の現場で、パターン倒壊の根本的対策が急がれていることがうかがわれる。○次回の洗浄国際会議はNational Harborにて開催予定なお、次回の会議は、2017年10月に米国の首都Washington DC近郊のNational Harbor(メリーランド州)で開催される。直近の洗浄国際会議は、2016年9月にベルギーでInternational Symposium on Ulrta Cleasn Processing of Semiconductor Surfaces(UCPSS 2016)が開催される予定だ。
2015年10月28日KDDIは7日、2016年3月期 第1四半期の決算説明会を開催し、同社の田中孝司社長は、WiMAX 2+の広告表現について「誤解を招く表現があった」とコメントした。WiMAX 2+はKDDIグループの電気通信事業者、UQコミュニケーションズが2013年10月より提供する高速通信サービス。2015年4月より「3日間で3GB」以上を利用した利用者を対象に、通信規制を行ってきた。しかしWiMAX 2+を訴求する広告では「速度制限なし」の表現が目立ち、利用者に速度制限がかかることがわかりにくかった。そのため、あたかも「無制限」でデータ通信を利用できると誤解していた一部のユーザーから、批判の声があがっていた。田中社長は、決算説明会後の囲み取材において、WiMAX 2+の広告表現についてコメントを求められると「誤解を招く表現があった」とし、「UQのユーザーさんはハイエンドなユーザーさんが多い。データ通信する人は、かなり使う。なので、限られたリソースの有効活用という面では、一定の通信規制は仕方ない。でもUQコミュニケーションズも、もう少しうまくコミュニケーションを図らないといかんと思う」と続けた。なおUQコミュニケーションズでは、今回の件について「ユーザーからの意見を真摯に受け止め、今後はわかりやすく、誤解のない内容に改善していく」と説明している。
2015年08月07日海洋研究開発機構(JAMSTEC)は8月8日土曜日に、「南海トラフ広域地震防災研究プロジェクトシンポジウム ~南海トラフ地震被害軽減のための研究戦略と課題~」と題したイベントを開催する。同シンポジウムは、将来発生が危惧される南海トラフ巨大地震へ備える研究を理学・工学・社会科学の連携で実施し、防災・減災対策へ繋げることを目指すもの。基調講演には、国土交通省国土地理院の越智繁雄院長が「災害に負けない国づくり~幅を持った社会システムの構築を~」と題した講演を行う予定のほか、名古屋大学減災連携研究センター 特任教授で海洋研究開発機構 招聘上席技術研究員でもある金田義行氏を進行役としたパネルディスカッションなども開催される予定。会場は東京都千代田区神田錦町の学士会館。開催時間は14時~17時30分(開場13時)で、定員は250名となっている。入場はJAMSTECのWebサイトからの事前登録が必要だが、当日、定員に満たない場合は、当日席も用意されるということで、8月6日の時点でJAMSTECによると、まだ席はあるということであったので、将来発生が予測される南海トラフ巨大地震に向けて、どういった防災対策を検討しておくべきか、といったことに興味がある人は参加してみると良いだろう。○開催概要開催日時:2015年8月8日(土) 14:00~17:30(開場13:00)会場:学士会館 210号室住所:東京都千代田区神田錦町3-28定員:250名(入場無料)参加方法:JAMSTECのWebサイトにて事前登録が必要(登録なしでも当日参加は可能)申し込みWebサイト:
2015年08月07日企業広報戦略研究所(電通パブリックリレーションズ内)は、7月29日に東京都・大手町で、慶應義塾大教授 竹中平蔵氏を招いて、シンポジウム「成長戦略が切り開く―アベノミクスで進むコーポレートガバナンス改革・国家戦略特区」を開催する。参加費は無料。「日本再興戦略・改訂2015」(成長戦略)、「骨太の方針」を受けた民間主導の経済成長とはどうあるべきか、ゲストを招いて議論するという。基調講演では、「経済再生・財政健全化の取り組み」をテーマに西村内閣府副大臣が講演を行う予定。さらにパネル討議では、「コーポレートガバナンス改革」や「国家戦略特区」について、日本取引所グループ取締役兼代表執行役グループCEOに就任した清田氏や、コーポレートガバナンス・コードの策定に関する有識者会議メンバーである冨山氏、国家戦略特別区域諮問会議有識者議員の秋池氏に話をしてもらう予定。○シンポジウム概要タイトル:「成長戦略が切り開く~アベノミクスで進むコーポレートガバナンス改革・国家戦略特区~」日時:2015年7月29日(水)16:00-17:30(15:30より開場・受付開始)会場:大手町フィナンシャルシティ・カンファレンスセンター東京都千代田区大手町1-9-7 大手町フィナンシャルシティサウスタワー 3F参加費:無料(事前申込制、定員180 名)詳細・申込み:こちらを参照(申し込みは企業・団体の人限定)
2015年07月24日博報堂DYメディアパートナーズは7月14日、メディア企業等のコンテンツホルダーを対象に、動画事業に必要な機能をワンストップで提供する動画ビジネスマネジメントシステム 「VMS : Video Business Management System (以下、VMS)」を開発・提供することを発表した。VMSは、あらかじめ用意された汎用的なデザインテンプレートを選択し、基本情報を入力することでオリジナルの動画サイトを簡単に構築することが可能。動画サーバー・広告サーバーの提供や物販/Eコマース連携、DMP連携などの機能を通じ、ビジネスを多様な領域に拡張することできる。また、一つの動画サイト内での広告収益創造に留まらず、VMS導入済みのメディアサイトを複数ネットワーク化し、横断的なコンテンツ配信や広告主のオウンドメディアへのコンテンツ提供の推進、地域自治体との連携による地域コンテンツ拡充、観光誘致・インバウンド施策への活用など動画コンテンツの価値を最大化し、継続的に収益をもたらす好循環なビジネスモデル(メディアスパイラル思想)の構築も目指す。同システムにより、メディア企業やコンテンツホルダーは、初期コストをかけずに動画配信を開始し、動画広告収益の創造に積極的に取り組むことが可能になる。
2015年07月15日私たちは、1日にどれくらいメディアに触れているのでしょうか?テレビも雑誌もインターネットも、身近にありすぎて意外と時間のことまで考えないですよね。ちょうど『ZenithOptimedia』が、メディアに関する最新の調査結果を発表しました。メディアに触れる時間はどのくらいが平均的なのか、一緒に確認していきましょう■まだまだテレビは強力だった私たちは1日に平均490分以上も、なんらかのメディアに触れているのだそうです。いちばん割合が多いのはテレビで、全490分のうち約200分がテレビのために費やされています。2番目に多いのが、約120分使われているインターネット。5年前と比較すると、およそ倍に増えています。それでもテレビを見ている時間の方が長いとは、少し意外な気もします。その次に多いのが、なんとアウトドア。どういう意味かというと、つまりは街角の広告を見ている時間です。最近は街へ出るとどこにでもモニターがありますが、その宣伝効果は意外に大きいようです。■2年後には時間が倍増する?2017年には、人は起きている時間の半分以上をメディア使用に費やすことになるだろうと予測されています。世界的にメディアに触れる時間は増え、平均して1日506分ほどになるのではないか、ということです。おもな要因は、スマホを始めとするモバイル端末の爆発的な普及。たしかに、いまやどこにいてもインターネットを使うことができます。そのうち、起きている時間はすべてメディアのために使われる、なんてことになるかも……?また、この5年間でのメディア別の使用時間の変化を見てみると、圧倒的に増加しているのがインターネットです。その増加率はなんと105%!たったの5年で倍になっています。そして意外なことに、アウトドアも3%増加しています。これは、街中にモニターなどのメディアが増えたためと考えられます。ただし、その他のテレビ、映画、ラジオ、雑誌、新聞はすべて減少。なかでも新聞の減少は著しく、-31%と、全メディア中もっとも高い確率で減っています。ひとり暮らしの人などは、最近はわざわざ新聞をとりませんよね。インターネットでニュースが見られますから、それで充分だと考える人が多いのかもしれません。■各地域のメディア接触時間地域別に見ると、もっともメディアに触れる時間が長いのはラテンアメリカ。765分もメディアに接しているそうですが、約13時間と考えるとかなり長いですね。なお、ラテンアメリカの人々が触れるメディアはテレビではなく、ラジオ。毎日約3時間もラジオを聴くのだそうです。続いて長いのは、中東および北アフリカの656分。こちらはインターネットの使用が多く、1日およそ5時間ほどが費やされるそうです。次いで3番目が西ヨーロッパの622分、4番目が北アメリカの608分です。北アメリカではテレビに使われる時間が長く、5時間ほど。アメリカの人はテレビが大好きなようです。そして東ヨーロッパが586分、アジア太平洋地域が310分となっています。アジアには日本や中国、韓国なども含まれているはずですが、平均310分とは意外です。案外、メディアに触れている時間は短いのかもしれませんね。みなさんがメディアに触れている時間は、世界の平均と同じくらいですか?それとも多い? 少ない?一度、時間を計ってみるとおもしろいかもしれません。(文/和洲太郎)【参考】※We now spend more than eight hours a day consuming media-Quartz
2015年07月02日技術研究組合次世代3D積層造形技術総合開発機構(TRAFAM)主催のシンポジウム「ひらめきを形に!設計が変わる新しいモノづくり」が6月30日に開催される。TRAFAMは少量多品種で高付加価値の製品・部品の製造に適した三次元積層造形技術や、金属などの粉体材料の多様化および高機能複合化技術などの開発を通じて、次世代のものづくり産業を支える三次元積層技術システムを核とした新しい日本のものづくり産業の創出を目指して昨年4月に設立された技術研究組合。組合員には産学から32法人が名を連ね、近畿大学にレーザ方式、東北大学に電子ビーム方式の金属積層用の要素技術研究機を製作し、設置するなど、2018年度末までに世界最高水準の装置を完成させることを目標に研究を進めている。今回のシンポジウムは3Dプリンタの将来性および開発の必要性について理解を深めることを目的としており、TRAFAMの研究成果報告のほか、産業技術総合研究所の金山敏彦 副理事長をはじめとする有識者による3Dプリンタに関する講演や、パネルディスカッションを行う予定となっている。参加費は無料で、現在TRAFAMのホームページにて参加申し込みを受付けている。「ひらめきを形に!設計が変わる新しいモノづくり」シンポジウムの開催概要開催日時:6月30日(火) 10:00~17:25会場: TKPガーデンシティ竹橋(2階)大ホール/東京都千代田区一ツ橋1-2-2参加費: 無料参加者数: 200名 (予定)申し込み方法: TRAFAMのホームページより事前登録 (先着順)
2015年06月11日自然科学研究機構(NINS)は3月22日に、東京・千代田区一ツ橋にある学術総合センター(一橋講堂)にて、「第18回 自然科学研究機構シンポジウム」を開催する。今回のシンポジウムのテーマは「生き物たちの驚きの能力に迫る」となっており、生物が備えている驚くべき能力について、研究機関のみならず、その能力をビジネスに活用している企業の研究員などが、それぞれの視点から講演を行う。また、ジャポニカ学習帳の表紙を30年にわたって撮り続けてきた昆虫写真家の山口進氏も、独自の視点で講演を行う予定となっており、生き物の驚きの能力とそれに迫る研究者の姿と、さまざまな立ち位置から生き物に関わる人たちの姿の2つの側面からの話を聞くことができる。同シンポジウムで講演される各タイトルと講演者/所属研究機関は以下のとおり。「環境によって性が決まる! ミジンコの不思議」:井口泰泉 基礎生物学研究所 教授「サンゴと褐虫藻の切ってもきれない関係」:高橋俊一 基礎生物学研究所 准教授「干からびても蘇る! ネムリユスリカの極限乾燥耐性」:黄川田隆洋 農業生物資源研究所 主任研究員「不死の生殖細胞の不思議に迫る」:小林悟 基礎生物学研究所 教授「不思議な蝶の翅をまねた物作り~発展するバイオミメティクスの世界」:広瀬治子 帝人 構造解析センター 形態解析グループリーダー「花と昆虫の共進化を求めて」:山口進 写真家・自然ジャーナリスト「小さな生きものたちの紡ぐ大きな物語 - 普遍と多様をつなぐ」:中村桂子 JT生命誌研究館 館長また、各講演のあとには、モデレータに立花隆氏を迎え、講演者たちを交えたパネルディスカッションも開催される予定。開演時間は朝10時から夕方17時を予定。参加料は無料で、申し込みは、自然科学研究機構のWebサイトにある専用の申込みフォームにて、必要事項を記入する形で行われる。また、興味はあるが、当日の参加が難しい人のために、Ustreamならびにニコニコ生放送によるライブ配信も行われる予定。こちらも自然科学研究機構のWebサイトより見ることができるという。○高校生だけの特典 - 生きているイソギンチャクをその場で観察!?さらに、今回のシンポジウムでは、前回同様の特別企画「高校生記者の募集」も自然科学研究機構のシンポジウムの紹介を行っているWebサイト上にて行われている(3月9日応募締切予定)。前回は講演後に、講演者に個別質問を行えるというものであったが、今回は昼休みを利用して、当日の講演者の1人で、サンゴの白化現象の研究などに取り組んでいる高橋俊一准教授との交流、ならびに高橋准教授の解説付きで、「セイタカイソギンチャク」と「イソギンチャク内に共生する褐虫藻」の顕微鏡観察を体験するというものとなっている。ちなみに観察結果は画像や動画として持ち帰ることも可能だという(4GB程度のUSBメモリを持参する必要有)。なお、同シンポジウムの企画を担当した基礎生物学研究所の山本正幸所長にコメントを求めたところ、「遺伝子解析技術などの革新により、いままで十分に解析出来ずにいた生き物のさまざまな能力について、近年、注目すべき成果が出てきています。不思議な生き物たちの謎解きに挑む研究者の姿を是非見て頂けたら」と、今回のシンポジウムに向けた熱い想いがこもったメッセージをいただいた。生物の驚くべき能力を活用する製品なども登場してくるようになった昨今、そうした生物の持つ特殊能力はどのようにして調べられているのか、興味を持った人は参加してみると良いだろう。
2015年03月05日行政書士ADRセンター東京では2月27日、地域猫問題の解決方法を共に考えるための「地域猫シンポジウム2015」を開催する。「地域猫」とは、特定の飼い主が存在せず、有志の地域住民たちの協力によって世話や管理をされている猫のこと。有志の地域住民たちによって地域内の猫の世話や管理を行い、猫の数を統制することによって、地域住民とのトラブル抑制を目指すことを「地域猫活動」という。しかし、「地域猫活動」については、野良猫にただ餌やりをするだけの活動と誤解されるなど、地域猫団体と住民との間でのトラブルも増えている。また、野良猫の虐待や不審死事件など、猫に関するトラブルは地域住民にとっても大きな問題となっている。今回、同センターでは地域猫団体が抱える問題や課題を共に考え、調停(ADR)による解決を提案するためのシンポジウムを開催する。前半には、「渋谷区動物愛護推進ネットワーク」や「東京キャットガーディアン」などが、実際に地域猫団体が抱えているトラブルや解決に至った事例の発表を行う。後半には、同センター東京による模擬調停を実施する。模擬調停では、地域猫に関する架空の事件を題材に、当事者が調停人のサポートを受けながらトラブル解決を図っていく一連の流れを公開する。同シンポジウムの会場は、行政書士会館(東京都目黒区)。参加費は無料。参加申込みは、同センター東京ホームページの専用フォームで受け付ける。
2015年01月20日東京都内のトラブル解決をサポートする「行政書士ADRセンター東京」は2015年2月27日、「地域猫シンポジウム2015」を開催する。○地域猫トラブルの解決に「調停(ADR)」の活用を同イベントは、地域猫問題の解決方法を共に考えるためのシンポジウム。今回が第2回目の開催となる。第1部では、実際に地域猫団体が抱えているトラブルや解決に至った事例の発表を、第2部では行政書士ADRセンター東京による模擬調停を実施する。特に後半の模擬調停では、地域猫に関する架空の事件を題材に、当事者が調停人のサポートを受けながらトラブル解決を図っていく一連の流れを見ることができる。地域猫をめぐっては、住民同士のほか、地域猫にただ餌やりをするだけの活動と誤解されるなど地域猫団体と住民との間でのトラブルも増えている。また、地域猫の虐待や不審死事件など、猫に関するトラブルは地域住民にとっても大きな問題となっているという。そこで、同センターでは、地域猫団体が抱える問題や課題を共に考え、「調停(ADR)」による解決を提案するための同シンポジウムを開催。同シンポジウムを通して、地域猫トラブルの解決には調停による話し合いという方法があることや、実際の調停がどのように行われているのかなどを多くの人々に知って欲しい、としている。開催日時は、2015年2月27日8時~20時(受付:17時30分~)。会場は、東京都行政書士会「行政書士会館」地下1階(東京都目黒区青葉台3-1-6)。参加費は無料。申し込み方法など詳細は、同センターWebページにて確認のこと。
2014年12月25日日本ナレッジ・マネジメント学会は12月3日、早稲田大学において「ナレッジ・マネジメントの新たな展開」と題した国際シンポジウムを開催。シンポジウムでは、急速な進化を見せてきたITとナレッジマネジメントとの関わりを背景に、ヘルスケアとITに焦点をあてたセッションも行われた。オムロン ヘルスケア デザインコミュニケーション部デザイナーの荻原剛氏、ビートコミュニケーション代表取締役社長 村井亮氏が参加したセッションでは、ヘルスケアとウェアラブル・デバイスとソーシャルの未来についてがテーマとなり、オムロン ヘルスケアのサービス「ウェルネスリンク」(WellnessLINK)の取り組みが紹介。ウェルネスリンクでは、血圧計、体組成計、歩数計などスマートフォンや対応機器で取得した健康データを詳細に分析し、数多くの充実した健康指標を提供してくれる。医師が診断支援を行ってくれる「メディカルリンク」サービスも立ち上がり、健康活動をポイントとして提供する活動や、住民で競い合うランキング機能の提供など、自治体とともに健康維持促進を地域活動が進められている。福島県会津美里町での「あいづじげん健康ポイント倶楽部」では、"血圧測って、大根を買おう"をスローガンに、血圧を計測した回数に応じて商品券を配布し、モチベーションの維持と商店街活性化を図るなど、本格的なヘルスケアとITの連携が日本においても着実に広がりを見せていることが紹介された。ビートコミュニケーションの村井氏からは、米国ではいわゆる"オバマケア"の影響もあり、企業がグループ保険にウェアラブルデバイスを導入する事例の増加、ビッグデータで計測された健康運動参加によるポイントの付与や保険料割引などが紹介された。ほかにも、配偶者や退職社員にも機器を無償配布し、大幅な経費削減に成功したというBP(British Petroleum)アメリカやカナダの例、日本では三井不動産が取り組み、街全体が自家発電、テクノロジーと医療の両サイドから健康管理を促進する「柏の葉スマートシティプロジェクト」などを引き合いに出し、ITとヘルスケアという分野が企業や自治体、医療と連携しながら進んでいることを紹介した。エンタープライズSNSを展開する村井氏は、特に企業のグループ保険の場合、社内SNSによる社員間の動機づけが重要であることを述べ、今後積極的にヘルスケアビジネス分野への参入を目指していく。
2014年12月24日新年まで、あと1ヶ月を切った。ファッションの世界に留まらず、多様な角度から、少し先の未来を読み解くヒントとなる言葉を各人に聞こうと思う。最初に登場するのは、ミュージアムエデュケーター・会田大也。会田は03年から14年まで「メディアアートをコンテンツとして扱う山口情報芸術センター(以下、YCAM)で経験を積んだ人物。現在は、東京大学のGCL育成プログラム特任助教として大学院生の教育にある他、15年4月に開校する三越伊勢丹のメディアに特化した学びプロジェクト「ココイク(cocoiku)」を監修する。“メディア社会”と言われて久しい今日において、情報に溢れた「メディア社会」を生きるとはどういうことか。今後、求められる力について訊いた。――「メディア」という言葉の概念をどのようにとらえていますか。メディア(media)はメディウム(medium)の複数形で、真ん中、ミドル、ということを表します。何かと何かを繋ぐものはすべてメディアといっていいと思っています。具体的にこれまでは電話なら電話線、想いを伝えるなら手紙であるとか、「モノ」が繋いでいて、90年代頃まではこれだという名指しができるものでした。それが電子テクノロジーの発達によって形のない「電子メディア」が登場したことで、現在は実に様々なメディアが出てきている状況だといえますね。環境のような、ありふれたものの一つになりつつあると思います。――世間では、ツイッターやフェイスブックなどのSNSも「メディア」と認識され、身近な表現手段である一方、オンラインで世界中にプライベートが流出するリスクもあるという考えが定着しつつあります。これは僕がよくする例え話ですが、森に住む人は森のことを、海に住む人は海のことを知っています。こっちに行けば川が流れていて、この実は食べてはいけないということを知っていて、波や天候から明日嵐が来るということが分かる。快適に暮らすためには、住まう地域や環境に合わせた知恵というのが必要です。現在の日本はどういう社会かというと、メディアに取り囲まれた社会です。そういう意味でメディアのことについてよく知っている必要がある。海に住む人が海洋学を知っているとか森に住む人が地学をしっているとかそういうアカデミックな学問としての知恵ではなく、日常的な知恵として使いこなす術としてメディアを知っておくべきだと思います。――実際に生活の中で、どう使いこなしていくかという部分が重要であるということですね。そうです。現代のメディアは、「文房具」としての役割を果たすものだと思います。それを駆使して様々なことを学んだり考えたり表現したりしていくことが重要です。――来春から未就学児童にメディアについて教育する場「ココイク」を監修されるとのことですが、その意図は。メディアってこういうところが楽しいよね、こういうところは怖いよね、ということを知恵として知っておくのは大切なことなので、それを身につけられる教室にしたいと考えています。学校でも家庭でもない、それ以外の場所を作るイメージです。――子供にとって「学校」や「家庭」以外の場所の必要性とは?子どもが増えていく時代においては、効率的な知識の伝達は急務であったので、知のコピー&ペーストという教育システムを用いるのは必然でした。しかし、少子化や国際的、文化的多様性といった社会状況の中での教育となると、これまでとは多少やり方を変えてみてもよいのかな、と考えています。それが「学校」や「家庭」以外の教育の場の必要性につながると考えています。――学校以外の場で、学校では習えないことを教える場所が必要であると。もちろんこれだけ電子メディアが普及しているので、いま現在は学校で「メディア」について学ぶ機会は設けられています。ただ、その内容は、ブラインドタッチが出来るようになりなさい、インターネットは危ないですというようなものが多いのです。それはメディアの文房具としての使い方としてはあまり正しくないと思うのです。メディアも日々状況が変わっていくものだし、SNSが出る前と出た後のメディア環境は全然違いますから。そういった内容に対して、学校型の教育システムはあまりフィットしない。本当に実質的なことを習うとするなら相当の時間を要しますし、学校で習うのは難しくなる。家庭でもお父さんお母さんが教えるのは難しい。それならメディアに詳しい人が、教える場が必要だと考えています。2/2に続く。
2014年12月03日文化庁メディア芸術祭実行委員会は、平成26年度[第18回]メディア芸術祭の受賞作品・受賞者を発表した。「文化庁メディア芸術祭」は、アート、エンターテインメント、アニメーション、マンガの4部門において優れた作品を顕彰すると共に、受賞作品の鑑賞機会を提供するメディア芸術の総合フェスティバル。今年度の同芸術祭には、前述の4部門に対して過去最多となる世界71カ国・地域から3,851作品が寄せられた。例年は部門ごとに大賞1作品、優秀賞4作品、新人賞3作品が選出されるが、本年度は「アート部門」の大賞が「該当なし」となったことで、同部門のみ優秀賞が5作品選出された。また、功労賞として、メディア芸術分野に貢献のあった4名を決定した。アート部門以外の大賞について、エンターテインメント部門は、スマートフォンのGPS機能を使った仮想世界の陣取りゲーム『Ingress』(グーグルズ ナイアンティック ラボズ = 米国)。同社の創業者・ジョンハンケ氏はビデオレターで「千と千尋の神隠し」や「ゼルダの伝説」、ソニーの「AIBO」など、アートやエンターテイメント、テクノロジーの世界を、新しい、革新的な方法で広げてきた偉大な業績と同列に並べたことを恐縮するとともに光栄に思います」と述べるとともに、「世界の何百万のプレイヤーたちに感謝したい」とコメントした。なお、同賞をゲームが受賞したのは、第11回の「Wii Sports」以来6年ぶりで、通算5作品めとなる。アニメーション部門では、心の傷に苦しむ少女と、彼女が空想の中に棲息する毛むくじゃらの生き物が繰り広げる、悪夢のようでありながらも美しい友情を描いた9分21秒の短編アニメーション『The Wound』(アンナ・ブダノヴァ氏 = ロシア)が受賞した。監督のアンナ・ブダノヴァ氏はビデオレターで「こんなに素晴らしい賞をいただけるなんて夢にも思いませんでした。この賞が次のプロジェクトのための力になってくれることを願っています」と感謝の意を表した。また、マンガ部門は、戦時下に見世物小屋の一座として生計を立てる異形の者たちの哀切な運命を描いた『五色の舟』(近藤ようこ氏/原作:津原泰水氏 = 日本)が選ばれた。マンガを描いた近藤氏は「原作の評価を損なわないように、マンガとしての表現をどのようにしていいのかを考え、35年間学んできたことを投入して描いたつもりです。このような形で評価して頂き、大変嬉しいです」とお礼を述べた。原作者の津原氏は、「マンガのために書いた原作ではありませんが、近藤さんによるマンガとしての的確な演出があっての結果だと思います」とコメントした。なお、各部門の「優秀賞」について、アート部門はメディアインスタレーション『これは映画ではないらしい』(五島一浩氏 = 日本)、同『センシング・ストリームズ-不可視、不可聴』(坂本龍一氏/真鍋大度氏 = 日本)、グラフィックアート、ウェブ『Drone Survival Guide』(ルーベン・パーテル氏 = オランダ)、メディアパフォーマンス『Nyloid』(コッドアクト氏 = スイス)、同『《patrinia yellow》for Clarinet and Computer』(福島論氏 = 日本)の5作品が受賞。エンターテインメント部門は、ウェブ、オープンソースプロジェクト『のらもじ発見プロジェクト』(下浜臨太郎氏/西村斉輝氏/若岡伸也氏 = 日本)、ガジェット『handiii』(近藤玄大氏/山浦博志氏/小西哲哉氏 = 日本)、映像作品『Kintsugi』(アポトロピア アントネッラ・ミニョーネ氏/クリスティアーノ・パネプッチャ氏 = イタリア)、インタラクティブインスタレーション『3RD』(ヘドウィッヒ・ヘインスマン氏/ニキ・スミット氏/シーモン・ファン・デル・リンデン氏 = オランダ)が、アニメーション部門は、劇場アニメーション『映画クレヨンしんちゃん「ガチンコ!逆襲のロボとーちゃん」』(高橋渉氏 = 日本)、同『ジョバンニの島』(西久保瑞穂氏 = 日本)、短編アニメーション『PADRE』(サンティアゴ・ブー・グラッソ氏 = アルゼンチン)、同『The Sense of touch』(ジャン チャルル・ムボッティ マロロ氏 =フランス)が選ばれた。また、マンガ部門では、『アオイホノオ』(島本和彦氏 = 日本)、『チャイニーズ・ライフ』(李昆武氏/フィリップ・オティエ氏/訳:野嶋剛氏 = 中国/フランス/日本)、『春風のスネグラチカ』(沙村広明氏 = 日本)、『羊の木』(いがらしみきお氏/原作:山上 たつひこ氏 = 日本)が受賞した。
2014年11月28日博報堂DYメディアパートナーズはこのたび、アクシオムジャパンと共同で、放送局・新聞社・出版社・インターネットメディアなどのメディア企業が持つオンライン・オフラインデータを有効活用したデータドリブン型ビジネスの新サービス開発に着手すると発表した。同取り組みは、メディア企業の新たな収益機会の創出を目指すもの。細分化する生活者の価値観や行動に合わせたコミュニケーション施策を企画・実施できる環境を整備し、より効果的な媒体活用を実現させることで広告価値の向上に取り組む予定だ。今回協働するアクシオムは、米アーカンソー州リトルロックに本社を構え、エンタープライズ向けデータ管理・データ分析を中心としたSaaS型サービスを提供する企業。今回のパートナーシップは、日本市場における事業展開を加速させる大きな契機となるという。なお、同サービスは、パーソナルデータの利活用に関する制度を厳守したうえで、企画・開発・運営を行うという。
2014年11月06日リビング・デザインセンターは、11月3日、新宿パークタワーにおいて大人世代向けの暮らしを考えるシンポジウム「大人世代のコンパクトライフを考える GOOD OVER 50’s の住まいと暮らし」を開催する。暮らし研究家の土谷貞雄氏、デザイナーの小泉誠氏、インテリアデザイナーの小野由記子氏、ソーシャルクリエーターの嵯峨生馬氏、建築家の末光弘和氏、リフォームプランナーの西田恭子氏を迎え、「コンパクトライフ」をキーワードに住宅、デザイン、エネルギー、都市生活、コンパクトライフへのアプローチ方法などを探っていく。第二部のパネルディスカッションでファシリテーターを担当する土谷貞雄氏は、「無印良品の家」を企画・販売する住宅事業を立ち上げ、現在は独立し株式会社貞雄の代表を務めている。土谷氏は「コンパクトという言葉には「小さくする」「重ねる」「組み合わせる」などのいくつかの意味がある。そこには小さくすることでだけでなく、もとの状態よりもっと大きな価値を生みだす期待も含まれている」などコンパクトライフの未来像を提示する。参加費用は2,000円(税込み・交流会費込)で事前申込制の先着順となるため、興味のある方は早めに申し込んでみてはいかがだろうか。尚、パネリストの末光弘和氏らが設計提案した50平米リアルサイズの住宅実寸モデルが展示されている別イベント「Good Over 50’s都市型コンパクトライフのススメ展」も同新宿パークタワーで開催中。こちらは11月11日まで。
2014年10月17日付き合っている二人にとって、愛情表現ってとても重要ですよね。愛情表現が足りないと、「相手は本当に自分のこと、好きなのかな…?」なんて不安になってしまうことも。愛情表現がいつまでも上手なカップルは長続きするなんて話もよく聞きますよね。ただし、「愛情表現が大事なんだ!」と、意気込みすぎると、男子との距離が逆に広がってしまう恐れがあります。今回は、男子がドン引きしてしまう、女子の愛情表現についてご紹介します。■1.ささいなことですぐ電話をかけてくるいくら好きな彼女だからといっても、ひっきりなしに電話がかかってきてはウンザリしてしまいます。「だって好きなんだからいつでも話したいじゃない」と思う人もいるかもしれませんが、電話が苦手な男子って結構多いです。1日1回の電話も辛いと思っている男子もいるくらいなので、電話したい! と思う気持ちは控えたほうかいいのかもしれません。■2.服装や髪型を変えて「あなたの好みでしょ」と言ってくる「自分が好きなモデルの髪型と一緒にしてきて「こうゆうの好きでしょ。あなたに合わせてみたんだ」とか言われるとめちゃくちゃうざい」「無理して合わせてこなくてもいい」彼氏のためにと良かれと思ってやったことが、完全に裏目に出てしまっています。■3.家事を頼まれてもいないのにやる「家に帰ったら部屋がめちゃくちゃ綺麗になっていたが、嬉しいと思う気持ちよりも先に引いてしまった」「家事できるアピールに見えてしまう。何だか素直には喜べない」部屋がいっつも汚いから掃除すれば喜んでくれるよね!なんて思いがちですが,やはり頼まれてもいないのに、勝手に色々相手の世話を焼くのはよくないようです。「相手に干渉しすぎる」「押し付けがましい」のが、男性をドン引きさせる大きな要因になっているのかもしれません。程よい愛情表現を身につけて、上手に男性とお付き合いしていきたいですね。
2013年11月25日総合メディア事業会社である博報堂DYメディアパートナーズメディア環境研究所は、全国47都道府県に住む生活者の主要6メディア(テレビ・ラジオ・新聞・雑誌・PCネット・携帯ネット)に対する接触状況を分析する「全国47都道府県メディア接触分析」を行った。調査期間は2011年10月16日から10月22日、対象は日本全国の15歳から69歳の男女28,859名。同社の分析の結果、全国47都道府県の生活者のメディア接触パターンは、「カントリーマス」、「ラジエリアン」、「テレビラバーズ」、「アベレージニッポン」、「ネットシチズン」の5通りに分類されることかわかった。テレビ・新聞愛好層である「カントリーマス」は、メディア総接触時間が比較的長い。北海道や青森県など、広大な土地と豊かな自然に恵まれた道・県を中心に分布している。ラジオの利用時間が極めて長い「ラジエリアン」は、沖縄県に特有のパターンとのこと。鉄道がほとんどなく、移動手段が車に限られるため、ラジオの利用時間が最も長いという。「テレビラバーズ」は、メディア接触の中心がテレビで、ラジオやネットなどの接触は少ない。人口減少傾向のエリアが中心で、人口下位6県(鳥取県、島根県、高知県、徳島県、福井県、佐賀県)に集中している。「アベレージニッポン」は、PCネットと携帯ネットの接触が東京に続いて長めだが、傾向は全体平均に近い。東京に次ぐ大都市や、政令指定都市を多く擁する府県に多い。メディアの総接触時間が長く、PC・携帯のインターネット利用時間が突出して長いデジタル先進層である「ネットシチズン」は、東京に特有の傾向とのこと。雑誌接触時間も比較的長いが、テレビ、ラジオの接触時間は短めという。近年、ソーシャルメディアや情報機器の普及により、生活者によるメディア接触状況は大きく変化しているが、全国規模でメディア接触状況の変化が均一に進んでいるということはなく、地域によって特徴がわかれることが明らかになった。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年11月28日