犬や猫と暮らしながら、子育てをしているファミリーをご紹介する「いぬねこ うちのこ。」。第10回目は、2歳の男の子と猫と暮らすパパ、鈴木賢一さんです。あいさつの鼻チュッ。少し大きな猫マイロと、息子の晴太くんの成長記録をインスタグラムに綴っている鈴木さん。パパがカメラを通して見つめる、2人が遊ぶ姿や寝顔の写真は微笑ましく、ファンも多いです。そんな鈴木さんにうちのこのベストショット、猫と暮らしながらする子育てについて、お話を伺いました。鈴木賢一さん プロフィール群馬県在住。デザイン会社経営。猫好きで登山が趣味。Instagramに息子と猫の成長記録を載せている。「コモドライフ」で連載中。Instagram: @wise01 連載: 「猫と息子の成長記録を撮り続けるパパコラム」 ■愛すべき「うちのこ」たちをご紹介!・晴太くん 2歳8ヶ月・マイロくん 7歳11ヶ月マイロとお話し中。晴太は、新幹線と工事現場で働く車が大好きな、2歳8ヶ月の男の子。最近は会話が成立するようになり、たくさんのことをお話ししてくれて、僕たちを笑顔にさせてくれます。マイロは7歳の雑種で、8.2キロの大きな猫です。今までに怒ったところをほとんど見たこともないくらい、おっとりとした、とても穏やかな猫です。【パパに質問!】 1:愛猫たちとは、いつから一緒に暮らしていますか?生後3ヶ月の晴太と。晴太とマイロが初めて会ったのは、息子が産まれて1ヶ月ほどたった頃でした。最初マイロは、少し遠くから晴太の様子を見ていました。しばらくの間マイロは、息子が泣いたりするのが怖いみたいで、僕が息子を抱っこしているときにだけ覗きにきてくれるくらいでした。でも晴太が叩いたり、尻尾をつかんだりしても、マイロは1度も怒ったりしたことはありませんでした(たまに甘噛みしますが)。2人で遊ぶようになったのは、晴太が産まれて1年くらいたってから。僕がいなくても、マイロは晴太と一緒にいるようになりました。【パパに質問!】2:愛猫たちに「寂しい思いをさせている」と感じたことはありますか?見守り保育。やはり寂しい思いは、すごくさせていると思います。ある日、マイロがトイレではないところで粗相してしまったことがあり、僕が遊んでくれないのを抗議しているのだと思いました。甘えん坊のマイロ。そのことで、以前よりマイロとのふれあいが少なくなったことに気づきました。今まではいつも何も言わず僕たちのそばにいてくれたマイロも、晴太がいることにより僕たちに近寄りづらくなってしまっていて、とても寂しかったのだと思います。それ以降は自ら意識してマイロと接するようにしています。【パパに質問!】3:猫のお世話で、子どもにさせていることはありますか?幼児の寝相の悪さにも動じないマイロ。晴太が2歳になってから、マイロのご飯係に任命しました。僕と一緒にマイロのドライフードが入った袋から適量をすくいあげ、息子が「たくさん食べて」とお皿に出します。食事のときには毎回「たくさん食べてね」と言ったり、僕たちが見ていないところで何か話しかけていることもあり、「何しているの?」と聞くと、「マイロとお話ししてるの」と言っていました。お菓子をおすそわけ。まったく怒らない猫ですが、やはり叩かれたり尻尾を引っ張られたりするのは痛いと思うので、そんな時は「自分もやられたら痛いでしょ、そんなことしてはダメだよ」と教えます。これはこれから大きくなり、友達ができてからもずっと同じことだと思うので、しっかりと教えました。【パパに質問!】4:猫と暮らすことで、お子さんたちにどんな影響があると思いますか?外出先で小さい猫を見つけて笑顔。初めて見る猫や犬を怖がらないで、やさしく接することもできるようになりました。最近マイロが調子悪く、ご飯を吐いてしまったことがあり、晴太も「マイロ大丈夫?」と心配していました。その後、僕の膝の上で寝ているマイロを晴太がギュッっと抱きしめて、鼻にチュッとキスをして、体をよしよしと撫でているのを見て、弱いものをいたわるという気持ちがもうあるのだなぁと感心、感動しました。【パパに質問!】5:猫と暮らしながら子育てをすることのメリットは、ズバリ何でしょうか?生後1歳3ヶ月の晴太と。マイロと同じくらいの大きさになってきました。猫と一緒に子育てすることのメリットは、よく言われる「子どもがやさしく育つ」などがありますが、僕たち夫婦にとってもメリットがありました。初めての育児は思っていたより大変なことばかりで、僕たちは仕事のこと育児のこと、実家や地元から遠いので頼れる人のいない不安と、ぶつけどころのないストレスでお互い毎日イライラしていました。まんまるのマイロ。そんなときマイロは、どんなときもそばにいてくれて、膝の上に乗ってきては僕の顔をペロペロ、いつも大きなお腹を出して寝転がっているので、僕たちをいつも笑顔にさせてくれるので、家族仲良く暮らすことができました。息子はマイロと毎日一緒に生活して、動物にやさしく接することができるようになってきました。これから先マイロが旅立たなければならなくなったとき、彼にとってもすごく悲しくつらいことだと思います。動物と一緒に生活するとういうことは、良いことも悪いことも含め、僕たち親だけでは教えてあげられないことも沢山学べるのではないかなぁと思っています。【パパに質問!】猫と暮らしたい! と考えているパパ・ママさんに伝えたいこと添い寝。僕はインスタグラムやっていますが、世界中には同じくらいの子どもや、猫と暮らす人が本当にたくさんいました。みんな楽しそうに子育てしているのを見て励みになりますし、いろいろな方たちからたくさんのメッセージをいただいたりします。僕たちが子どもの頃は、知らない方たちからメッセージをもらうなんてありえなかったので、こういうコミュニケーションの取り方も、今の子育てのうちのひとつだと考えると、たくさんの人たちと繋がれるこの時代の子育ては、とても嬉しいことだなぁと感じます。▼愛すべき「うちのこ」たちに伝えたい! パパ・ママからのメッセージ「二人とも本当にありがとう。君たちのおかげで、僕たち家族は、毎日笑顔でいられます」 パパとママより鈴木賢一さん、ありがとうございました!
2018年03月23日滝藤賢一が「恋愛工学」のエキスパート、堀井新太が“非モテ男”を演じる12月28日放送の深夜ドラマ「ぼくは愛を証明しようと思う。」。このほど、彼らのターゲットとなり、次々にオトされていく(!?)美女たちに、内田理央、佐津川愛美、筧美和子ら女性キャストが発表された。滝藤さんが演じるのは、意中の相手を落とす“魔法の方程式”=「恋愛工学」を完ぺきに操るモテモテの永沢圭一。堀井さんは、そんな永沢に「恋愛工学」を学びながらモテ男を目指す、典型的な経験不足の非モテ男のサラリーマン・渡辺正樹を演じる本作。原作者の藤沢数希氏が「僕が人生で出会った中で、いちばん美しい女性たち。正直に白状すれば、彼女たちの前では恋愛工学も無力かもしれませんね」と降参気味のコメントを寄せる注目の顔ぶれは、内田さん、佐津川さん、筧さんに加え、真凛、おのののか、入来茉里、間宮夕貴、小山真由、真崎かれん、永島聖羅、椿原愛、藤崎里菜などなど。なかでも、内田さんはS級の人気モデル役、佐津川さんはクールなバーテンダー役で登場し、「恋愛工学」の実地に励む堀井さん演じる渡辺の成長物語を華やかに彩っていく。渡辺の最終目標は、ずばり彼女たちとの「ベッドイン」!だが、彼はこの中の何人を、「恋愛工学」でオトすことができるのだろうか!?内田理央「まんまと好きになると思います」!?「台本を読んで、素直に勉強になりました。女の子ってこうやって落ちるんだなぁと、教科書のように読んでしまいました」というのは、内田さん。演じる宮田理紗は「S級“モグラ”女子。モグラというのは、モデルもグラビアもやっている女の子のことで、それに関しては私も両方やらせてもらっているので共通しているんですが、“S級”という部分にはプレッシャーを感じました!」と明かす。そんな理紗は、滝藤さん演じる永沢が示す「恋愛工学」によって、堀井さん演じる渡辺さんに心を開いていくというが、「まんまと好きになると思います!(笑)女の子はみんな嫌な気はしないんじゃないかな?好きになったり、友達として仲良くなったり、距離が縮まると思います。『恋愛テクノロジー』本当にすごいです!感動しています!」とその効用に太鼓判!?視聴者にも「男性は、かなり恋愛の勉強になると思います。女性は、こんな男性に気をつけた方がいいよ!というのがわかると思います」とメッセージを贈っている。佐津川愛美、「恋愛工学」のアプローチに「気づかないかも(笑)」佐津川さんが演じるのは、バーテンダーの藤森直子。「少し冷めているところがあって、恋愛にも積極的ではない女の子。主演の男性2人を俯瞰で見るようなポジションにいるんですが、私も若いときは輪の中心で話したりはせず、みんなの恋愛話を俯瞰して聞いているタイプだったので、そこは似ているかもしれません」と明かす。まさに「恋愛テクノロジー」でどんどん変わっていく渡辺さんを第三者的に見ているが、もし実際に佐津川さんがこのテクノロジーを使ってアプローチされたら…?「テクニックを使われていることに気づくのかなぁ…?相手が使っているってことが分かったら、楽しめそうですけど、気づかないかもしれませんね(笑)」とコメント。そんな恋愛テクノロジーの「心理学的なところ」がすごいと感じたそうで、「警戒心を持たせないとか、時間を設定するとか、なるほどな! と思いました」とも語り、「もしかしたらいまの恋愛に活かせる学びもあるかもしれません」と期待を寄せている。恋愛に尻込みする者たちへ「恋愛工学」の提唱者が贈る本ドラマの原作者・藤沢氏は、恋愛工学の伝道師である永沢役を演じる滝藤さんについて、「どんな役を演じようとも、自分の世界を創り出してしまう滝藤さんが、永沢をいったいどう演じるのか。いまから楽しみで仕方がありません」とコメント、そして「これからスターダムに駆け上がろうとしている堀井新太さんは、まさに永沢さんに導かれ恋愛のファーストトラックに飛び乗っていく渡辺くんと重なります。誰よりも愛深きゆえに愛を(一度は)捨ててしまう渡辺くん。とんでもなくロマンチックでワイルドに成長していく渡辺くんを僕たちに見せてくれることでしょう」と、展開が気になるコメントを寄せている。さらに、2人たちが手に入れようとする女性キャスト陣についても、「彼女たちは単にルックスがいいだけではありません。演じることに情熱を持ち、これまでの人生を愛に生きてきた、内面から滲み出る真の魅力の持ち主なのです」と、女心をくすぐるかのようにべた褒め。さすがエキスパート!といったところだが、「いま多くの若者たちが恋愛に対して尻込みしてしまっているようです。だからこそ、恋愛工学を学び、すこしでも上手く立ち回ろうと思うのかもしれません」とも分析。「でも、本当は違うんです。ドラマで伝えてもらいたいのは、むしろ逆で、みんな失敗してもいいんだよ、と挑戦する人たちを励ましてあげることなんです。ちょっとだけ勇気を与え、背中を押してあげる。男性だけでなく女性にも見ていただいて、『こうしたら上手くいく』ではなく、むしろ『こうやって失敗してもいいんだよ』というメッセージを受け取ってもらえたら」と思いを込めている。「ぼくは愛を証明しようと思う。」は12月28日(木)深夜0時20分~テレビ朝日にて放送(text:cinemacafe.net)
2017年12月12日俳優・佐藤健による書籍「るろうにほん 熊本へ」の発売記念会見が4月16日(日)に行われ、佐藤さんが記者陣に熊本の“うまかもん”名物だご汁をふるまった。佐藤さんは、熊本への特別な思いを語った後、「映画の撮影で訪れて、そこで初めてくまモンと出会って。それからマブダチなんですけど(笑)」と、無類のくまもん好きであることを告白し、大きな笑みを広げていた。佐藤さんにとって、熊本県は映画の撮影で度々訪れている縁の深い土地。撮影地であり、自身の代表作でもある映画『るろうに剣心』と、「日本」を掛け合わせたオリジナルの言葉がタイトルになった書籍「るろうにほん 熊本へ」は、熊本地震の復興を願って佐藤さん自らが企画した1冊。売上の一部を熊本の地元自治体へ寄付することも発表されている。この日、はじめに1分間の黙とうをささげた佐藤さんは、出版までの道のりについて、震災後、自分にできることがないかを考えていたという。「復興支援本とでも言うんでしょうか。以前、熊本に炊き出しに行ったとき、観光客が減っていることがすごく困っていると聞きました。熊本の素敵な場所や景色、食べ物を改めて紹介することで、足を運ぶきっかけになったらいいという思いで、出しました」と、佐藤さんなりの復興支援の気持ちから生まれたことを明かした。本の撮影は、トータルで4日かかったそうで、地元の人も知らないような、とっておきの穴場なども収められている。佐藤さんは、「僕は、熊本以外の方に作りました。ガイドブックはたくさんあるけど、そういうのには載っていないところが載っています。山の中にある水源とか牧場とか、自然の景色がすごく印象に残っています」と熱弁した。ちなみに、佐藤さんが好きな熊本グルメは、「馬刺しを食べるのは決まり事で儀式みたいなもの。新しく出会ったもので言うと、あか牛のステーキをいただいて。全然肉の質が違うんです!いつもは150gくらいだけど250gくらいいける」と、目を輝かせ饒舌になっていた。「るろうにほん 熊本へ」は現在発売中。(cinamacafe.net)
2017年04月16日4月29日(土・祝)放送の「世にも奇妙な物語‘17春の特別編」に、俳優の滝藤賢一が出演することがこのほど決定。すでに、菅田将暉主演の「カメレオン俳優」、遠藤憲一主演の「妻の記憶」が放送されることが発表されているが、これに続きショートショートのラインナップが明らかになった。いま最も忙しい俳優のひとり、滝藤さんが主演するのは、漫画家・江口寿史の短編ギャグ漫画「江口寿史の爆発ディナーショー」から、「しりとり家族」「しりとり家族ふたたび」をドラマ化。4月スタートの月9ドラマ「貴族探偵」で、運転手かつボディーガード・佐藤役を演じることでも話題となっている滝藤さんが今回演じるのは、どこにでもいそうなちょっとトホホな父親役だ。さらに妻役には、ドラマや映画、朗読劇など様々なジャンルで活躍する内山理名、娘役には「咲-Saki-」や『君の膵臓をたべたい』『亜人』などに出演するいま注目の若手女優・浜辺美波、息子役に中川翼が出演し、普通の4人家族が食卓で「しりとり」する様をひたすら描くという、シュールなコメディーながら心温まる作品となっている。そのほか、「赤」「ノック」が放送。お笑いコンビ「メイプル超合金」のカズレーザーが出演するショートショート「赤」は、新商品「宇宙一赤いトマトジュース」の発売イベントに呼ばれたカズレーザーさんが、赤だらけのイベント会場で突然、具合が悪くなってしまい…というストーリー。赤い衣装でお馴染みのカズレーザーさんならではの企画に、“本人役”で登場。そして相方・安藤なつも出演する。また「ノック」には、2014年度「第27回ジュノン・スーパーボーイ・コンテスト」ファイナリストで、「動物戦隊ジュウオウジャー」ジュウオウエレファント/タスク役の渡邉剣が参加する。「世にも奇妙な物語‘17春の特別編」は4月29日(土・祝)21時~フジテレビにて放送。(cinemacafe.net)
2017年04月12日滝藤賢一が主演を務める、テレビ東京のスペシャルドラマ「ハノイ発夜行バス、南下してベトナム1800キロ縦断旅」が、2月26日(日)16時から放送される。このほど、滝藤さんの奮闘ぶりがよく分かる劇中写真とともに、本人からコメントが到着した。勤続17年のサラリーマン・鈴木広太(滝藤賢一)が、40歳にしてもらった10日間の有給休暇。家族で旅行しようと思ったら、妻は仕事、子どもはお稽古ごとで忙しい。「あなた1人でいってらっしゃい」「僕1人で大丈夫か…」。そこで出かけた初めての海外1人旅。ベトナムの首都ハノイからホーチミンまで、長距離バスと鉄道を使い1,800キロを縦断する。訪れた時期は旧正月“テト”。休みの少ないベトナムの人にとって家族と過ごせる一番幸せな時間。日本と違う金銭感覚に頭を抱え、ベトナム戦争の傷跡を知り、昔ながらの漁村で南シナ海の海の幸を食べる…。40男のサラリーマンがベトナムからもらったものとは…。ベトナムで暮らすリアルな人々が出演し、現在のベトナムをとらえる虚実ないまぜの不思議な本ドラマ。主演を務めるのは、堺雅人主演ドラマ「半沢直樹」での熱演で一躍注目を浴び、『るろうに剣心』『テラフォーマーズ』と話題作に立て続けて出演、2017年は4月期フジテレビ月9ドラマ「貴族探偵」出演や岡田准一主演『関ヶ原』で豊臣秀吉を演じるなど、いまもっとも注目を集める実力派俳優・滝藤さんが、現地の人々を巻き込みながらリアルにベトナムを縦断する。「“ベトナム縦断?絶対やります!”」と「1秒で返事しました」という滝藤さん。「主役は無条件で受けさせていただく私ですが、ベトナムを縦断できるなんて…まるでご褒美をいただいた気分。仕事という意識が皆無な自分が恐ろしいです(笑) 危ない危ない…」と出演決定時をふり返る。「ベトナムならではのトラブルがありながらも(出演者のドタキャン、予定どおりに出発しない、到着しないなど)全てがいい方向に向くという奇跡の連続!最小限の人数で巡ったベトナム縦断は、とても素敵なチームで、ドラマかドキュメンタリーか、ただのプライベートな旅なのか錯覚するほどでした。楽し過ぎて未だに、ベトナムの余韻が抜けません」と語り、「今後も、主人公の鈴木公太が世界中を旅することを切に切に願っています!」と続編を希望するほど気に入った様子。プロデューサーを務めた瀧川治水(テレビ東京制作局制作番組部)は「素顔なのか、芝居なのか、わからない微妙な表現をしてくださる滝藤賢一さんの鈴木広太という40男の本音が全編にほとばしっています」と自信たっぷりにコメントを寄せている。「ハノイ発夜行バス、南下してホーチミン-ベトナム1800キロ縦断旅」は2月26日(日)16時~テレビ東京系列にて放送。(text:cinemacafe.net)
2017年02月26日佐藤流司、佐藤永典、赤澤燈ら“2.5次元”系舞台で活躍する若手俳優たちが、“孤独”を抱える若者たちをリアルに演じる映画『Please Please Please』。この度、本作から予告編が到着した。ある地方都市。兄弟のシンジ(佐藤流司)とナオ(佐藤永典)は変わらぬ日常をやり過ごしていた。兄のシンジはデート詐欺で若い女を騙し、弟のナオは3人の仲間たちと架空請求詐欺をしていた。以前、2人は共に居たが、ある事が原因で仲違いし、今は別々に行動していた。シンジは若い女性に甘い言葉を囁き、廃墟で待ち受ける詐欺仲間・アオイ(赤澤燈)のもとへ誘う。シンジの言動に騙された女性は、アオイから貴金属を買わせられる。ナオはアジトである潰れた映画館で、詐欺の実行犯をさせるため、弱みを握った教師を取り囲んでいた。そんな中、仲間の一人である、ダイの裏切りが発覚する。誰にも打ち明けず、ミュージシャンを目指していたシンジは、音楽スタジオの男にデビューの話を持ちかけられる。そのためには、ある程度の金が必要だと。そんなとき、ナオは先輩から不思議な機械を売り捌けと命令される。金が必要となったシンジ、不思議な機械を売れと命じられたナオは、偶然にもある老婆の家で再会する。詐欺に陥れようとしていた兄弟に老婆は親切にし、大金を2人に渡す。そんなとき、以前シンジに騙されたアミが兄弟や彼らの仲間のことを調べまわっていた。大金を手にした兄弟はお互いの夢を叶えるべく動き出す。そして、老婆の優しさに触れ、兄弟に僅かな良心が芽生えていた。が、それは全ての終わりへの始まりであった…。遊びのように詐欺を働く若者たち、騙される女たちや大人たちが複雑に絡み合いながら、次第に皆が、少女の妄想の世界へと迷いこむ。「どうして彼らはあんな事をするのか?どうして私は彼が好きなのか」。『反抗』『私の悲しみ』『縁(えにし)The Bride of Izumo』の堀内博志が監督・脚本を務めた本作。堀内監督が温めていたという青春映画の本企画には、ミュージカル「刀剣乱舞」やライブ・スペクタクル「NARUTO-ナルト-」など人気作品に多数出演する佐藤流司や、2017年1月期ドラマ&舞台の「男水!」に出演する実力派俳優の佐藤永典と赤澤燈ら3人がメインキャストに配役。そのほか野川大地、栗原卓也、黒羽麻璃央、小笠原健、上田悠介ら若手俳優陣が共演する。今後の活躍に大きな期待が持たれる彼らが、時にリアルに、時にファンタジックに物語を演じる本作の予告編が公開された。映画『Please Please Please』は2017年1月14日(土)よりシネマート新宿、イオンシネマ板橋ほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2016年12月19日2.5次元系舞台で女性ファンを中心に絶大な人気を誇る佐藤流司、佐藤永典、赤澤燈ら若手俳優たちが主演の映画『Please Please Please』が、2017年1月14日(土)よりシネマート新宿、イオンシネマ板橋ほかにて公開されることが決定した。地方都市でデート詐欺や架空請求詐欺などをして、日々を空虚に過ごす兄弟を中心に、彼らの仲間たちや騙された女性たち、また彼らから搾取し、翻弄される大人たちを、リアルに、時にファンタジックに描いた本作。監督・脚本を務めるのは、『私の悲しみ』でTAMANEW WAVEグランプリ&女優賞の2冠の偉業を達成し、佐々木希主演『縁(えにし)The Bride of Izumo』がハワイ国際映画祭、上海国際映画祭に正式招待された堀内博志。堀内監督が温めていた青春映画の企画に、旬のイケメン若手俳優が集結。デート詐欺で若い女を騙す兄・シンジ役に、ミュージカル「刀剣乱舞」シリーズの加州清光役や、ライブ・スペクタクル「NARUTO-ナルト-」うちはサスケ役など、人気作品に多数出演し、2.5次元舞台を代表する俳優のひとりとまで呼ばれる佐藤流司。仲間たちと架空請求詐欺を企む弟・ナオ役に、ミュージカル「テニスの王子様」でデビューすると数々の舞台・映画に登場し、2017年1月期ドラマ&舞台の「男水!」に出演する実力派俳優、佐藤永典。2人が数奇な運命に翻弄される兄弟を熱演。そして、シンジの詐欺仲間・アオイ役には、「Messiah メサイア」シリーズをはじめ「美男高校地球防衛部LOVE!活劇!」箱根有基役、歌劇「明治東亰恋伽」泉鏡花役、そして「男水!」にも出演する赤澤燈が配役。2.5次元を中心に女性ファンを魅力する若手俳優の彼らが、3人の等身大の若者をいかに演じるか、期待が高まる。映画『Please Please Please』は2017年1月14日(土)よりシネマート新宿、イオンシネマ板橋ほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2016年12月13日女優の小雪が主演を務めるフジテレビ系ドラマ『大貧乏』(来年1月8日スタート、毎週日曜21:00~21:54)に、成田凌、神山智洋(ジャニーズWEST)、滝藤賢一、奥田瑛二らが出演することが9日、明らかになった。このドラマは、勤務先の人材派遣会社・DOHの倒産で"大貧乏"に転落してしまった小雪演じるシングルマザー・七草ゆず子が、暴れん坊な息子とおてんば盛りの娘を抱えながら、理不尽な社会に立ち向かうというストーリー。彼女を支えるエリート弁護士・柿原新一を、伊藤淳史が演じる。成田は、DOH営業部の若きエース・加瀬春木役。敏腕な営業マンだが、真面目な優秀タイプでなく、若くして人間の嫌な部分を知り尽くしているというキャラクターで、成田は「役としては、どこかつかめない緊張感や親近感が出せればと思っています」と語る。神山は、柿原法律事務所の新人弁護士・木暮祐人役で登場。洞察力に長け、柿原が求めることを瞬時に察知できるという優秀な男だ。滝藤は、DOHの経理部長・浅岡礼司役。倒産をめぐって次々と襲いかかる波乱の展開の鍵をにぎる人物で、「座長の小雪さんを中心に、一丸となって痛快なドラマを日曜日の夜に皆さまにお届けできるよう頑張ります!」と意気込む。そして奥田は、DOH社長の天満利章役で出演。シングルマザーのゆず子が働きやすい環境を整えてくれた恩人という役どころで、「話の展開の中で自分の役がどう転がりどう表現するのか、これには自身、強くワクワクしています」と期待を語っている。
2016年12月09日写真週刊誌で、芸能&事件班とグラビア班を取り仕切る副編集長にして、次の編集長の座を狙うライバル同士。吉田羊と滝藤賢一がこの役を演じると聞いただけで、よく知りもしない写真週刊誌の編集部の様子がなぜかリアルにイメージできてしまう。校了前の“戦場”と化した編集部で、大声を張り上げ、互いのやり方を認めずに丁々発止の激論をぶつけ合う。実は若いときからなぜか対抗意識を持っていて…そんな、時間を超えたドラマ性まで妙にリアリティをもって想像させてしまうのは、この2人の演技力の高さ、絶妙な存在感ゆえである。この数年、次々と話題の作品に出演して注目を浴び、いまや日本映画界に欠かせない引っ張りだこの人気俳優となったという点でも共通している2人が、映画『SCOOP!』および、お互いについて、知られざる、とっておきの特ダネも…?――普段は、パパラッチに狙われる側であるお二人が本作では狙う側の写真週刊誌の副編集長を演じられていますね。滝藤:僕なんて狙われたことないよ!――いやいや、きっと虎視眈々とパパラッチが狙ってますよ(笑)。滝藤:そうなの(笑)?吉田:演じてみて「こういう風に(スクープの撮影を)やっているのか!」と興味深かったですね。実際、本物の張り込みの現場の様子の映像なども見せていただいたんですけど「こんなに手の内を見せていいのかな?」となぜか心配までしつつ(笑)。――写真週刊誌に対してイメージは変わりましたか?吉田:最初は二階堂ふみちゃんが演じた野火と一緒で「こんな仕事…」とか思ってたんですけど、演じる中で「なにがなんでもスクープ撮ってやるぞ!」って気持ちになってくるし、世間の反応を見て「自分は世の役に立っているんだ」なんて正義感まで芽生えてくる。それが原動力であり、大義名分にさえなってくるんですよね。映画の撮影が終わる頃には、私自身の感覚がちょっとすり替わっているのに気づいて怖くなりましたね。――お金とか部数増加のためではなく…吉田:お金に関係なく、自分がやったことが世の中を動かしたり、世間をあっと言わせたりする快感や興奮があるんでしょうね。理解したくないけど、ちょっと理解をしてしまったり…(苦笑)。滝藤:そりゃ、撮られるよりも撮る側の方がいいですよね。吉田:世間の「知りたい」という欲って底知れないもので、どんなに撮っても「その次が見たい!」ってなるんですよね。滝藤:僕はそこまで図太くないから無理だなと思いました。本人を前に直撃したりなんてできない!繊細ですから(笑)。だから僕は、グラビア班でよかった…。――グラビアといえば、映画の中でも“袋とじ”グラビアが出てきますね。滝藤:夢があっていいのかなぁ…(笑)?僕は破らずに、こうやって(隙間からのぞくように)見ます。吉田:そこで袋とじを破るか?破らないかの差、一線を超えるかどうかの基準って何?好きなタレントかどうか?――さすが芸能・事件班担当の副編集長!切り込みますね(笑)。滝藤:いや、破ったら見たってわかっちゃうでしょ?跡を残したくないんですよ。奥さんに知られるのはいいけど、僕の楽屋に置いてあった週刊誌の袋とじが破れていたら「滝藤賢一が袋とじを見た」ってなるわけでしょ。吉田:滝藤さん的には見たい欲求はあるけど、周りにどう見られるかを意識して…(笑)?滝藤:そう。僕は他人に対する壁が高いというか、シャットアウトしようとする気持ちが強いんでしょうね。――週刊誌の繰り出す芸能ネタに熱狂する人々の気持ちは理解できますか? 「見たい人がいるから、撮る人がいる」という論理もありますが…。滝藤:欲求はあるでしょうね。ただ、僕は常に「逆を問う」ことを大事にしています。「こういうニュアンスで書かれているけど、本当なのか?もしかしたら逆だったり、都合よく切り取られたりしてるだけなんじゃないか?」と。全てを鵜呑みにするんじゃなくて。――もしご自分に関する記事が出たら、どう受け止めますか?滝藤:僕の記事ですか?もし真実ならば、しょうがないですよね。でもそうじゃないなら…反論したくなるなぁ。吉田:しますか?滝藤:しないでしょうね。反論したらしたで、それがまたニュースになって…。そうならないように努力するしかないのかな?だいたい、そんな努力する必要あるのかな?僕の場合、そんなこと意識したのは「半沢直樹」直後だけでしたよ。――いまでは、もしも何かあれば一斉に飛びつきますよ(笑)!滝藤:何かあればね。何もないもん。吉田:うまくやっているから(笑)?滝藤:違う(笑)!家族がいるし、仕事しかないから!結局、そこでリスクを冒してまで、仕事の運気を変えたくないんです。僕は自分のことが大好き人間だから(笑)。――今回、お二人が演じたのは、同じ雑誌内でライバル関係にある定子と馬場という副編集長でした。お互い、これまで共演経験も多くて互いをよく知っていらっしゃるとは思いますが…。吉田:実は、そんなに以前から何回も共演経験があるわけではないんですよね。しっかりとお芝居で絡めたのはこの映画とWOWOWの「コールドケース」くらい?ただ、もともと、舞台出身ということで、似たようなスタンスでこの世界を生きている仲間意識、同じニオイのする同族意識があるのかな?滝藤:嬉しいですね。僕は勝手に“ライバル”だと思っているから(笑)。吉田:そうなの?滝藤:同じようにずっとやってきて「なんで売れないんだ?」って思ってた。自分のことも、羊さんのことも。だから『HERO』で羊さんがガツンと来たときは「ほら来た!」って(笑)。僕だけでなく、周りで見てきた俳優さんはみんなそう思ってたと思いますよ。――お互いを「似ている」「同族」と思うのはどういった部分で…?吉田:何でしょうね…どこかで「自分は何かを成し遂げられるかもしれない」って根拠のない自信を持っているところ…ありません?滝藤:あります(笑)。あとは、ひたすら現場で腕を磨いてきたっていうところ。小さな役でもひとつひとつ、積み重ねてきた自負がある。一作一作が勝負なんです。映画『八日目の蝉』でも、羊さんはラストだけだったでしょ?でもあれ見て「やっぱりすげーな!」って思ったもん。吉田:そういえば「傍聴マニア」もありましたね!滝藤:検事と被告人の関係でしたね。吉田:この時点で、私の中では『クライマーズ・ハイ』の印象があったんですよね。滝藤さんといえば、出る作品ごとに存在感を示していて、しかもいい作品ばっかり出てる!この人みたいになりたいなって憧れていました。「傍聴マニア」で共演したとき、私のアドリブにこれ以上ないっていうくらいのベストな返しをしてくださって、これだけ柔軟で、対応力があるからこそ求められているんだなって肌で感じました。――お二人とも様々な作品に出てこられましたが、世間的な意味で“全国区”の知名度を得たのはこの数年ですね。お話を伺っていると、売れる以前と以降でやっていること自体は変わってないように思えますが、売れる・売れないの差はどこにあるんでしょうか?滝藤:(指でこちらを指しながら)運!そうじゃないかなぁ?だって、うまくても埋もれている人もいっぱいいますし。発見してもらえなければ、世間に出てこられない。努力はしていて当たり前だし、才能がある人なんてゴロゴロいる。あとは運とか巡り合わせじゃないかしら?吉田:タイミングとか巡り合わせはあるよね。滝藤:自分がタイミング合わずにお断りした役で、別の俳優さんが助演男優賞を獲ったこともありますし(苦笑)。いつ何があるかわからないから、常に準備をしておく――結局、一作ずつを大切にしていくしかないんですよ。全てをチャンスと思ってやっておかないと、誰が何を見てくれているかわからない。積み重ねがなければチャンスすら来ないですしね。(無名塾時代の恩師の)仲代達矢さんは「チャンスは人生で3度来る」っておっしゃっていました。――そんなお二人から見て、今回の主演の福山雅治さんの存在は…?滝藤:僕とは見てきた世界が全く違う。持って生まれたもの、運命もあるんだろうし…カッコいいですよ。こちらが真似のしようのないお芝居をされますよね。吉田:でも、いい意味で変わらない方ですよねオンもオフも。「俺は福山だから」ってところがないんですよ。今回、特にカッコ悪い役ですけど、そこでカッコよく見せようって意識や欲が全くないのがカッコいい。私が見てきた、第一線で走ってきた人たちに共通することでもあります。自分ならカッコよく見せようとしちゃう気がします(笑)。滝藤:福山さんは気さくに話しかけてくださるんですけど、こっちは緊張しますよ、どこかでやはり…。吉田:わかる!わかる(笑)!やっぱりみんな、福山雅治のファンなんだもん!――お二人の中で福山雅治といえば…吉田&滝藤:チイ兄ちゃん(「ひとつ屋根の下」)!滝藤:「何なら、店ごと買い占めるか」ってしびれましたよ!(※妹の小梅がキャバクラに乗り込んでのセリフ)。吉田:あった!あった(笑)!!テレビ見ながら叫んでました。滝藤:あの福山雅治さんと共演しているって…いまだに不思議な気分です(笑)。(photo / text:Naoki Kurozu)
2016年09月30日俳優の滝藤賢一が7月1日(金)公開の映画『アリス・イン・ワンダーランド/時間の旅』の日本語版で、物語のカギを握る新キャラクター“タイム”の声を演じることが発表になった。その他の画像本作は『アリス・イン・ワンダーランド』のその後を描く作品で、アリスが親友マッドハッターの危機を救うために、再びワンダーランドに戻り、時間をさかのぼる冒険を繰り広げるが、時が正しく流れ、過去が改変されないように見張っている番人が“タイム”だ。「ついにハリウッドデビューか!と嬉しかったです。やっとこの日が来たかって(笑)」と喜ぶ滝藤は「ジョニー・デップやヘレナ・ボナム=カーターと共演している気持ちにさせていただける素敵な現場だったと思います。勘違いしてしまいそうでした(笑)」とコメントした。滝藤は徹底的に準備を重ねて現場に臨むことで知られているが、彼がワンダーランドの番人にして、どこかコミカルな面も持つ“タイム”の声をどう演じるのか気になるところだ。『アリス・イン・ワンダーランド/時間の旅』7月1日(金) 全国ロードショー
2016年06月24日俳優の滝藤賢一が、映画『アリス・イン・ワンダーランド』の6年ぶりとなる新作『アリス・イン・ワンダーランド/時間の旅』(7月1日公開)で新キャラクターの時間の番人"タイム"の日本語版声優を務めることが23日、わかった。映画声優初挑戦となる。滝藤が演じる時間の番人"タイム"は、誰もが敵に回したくはないと恐れている人物。無限の空間にそびえる永遠の城に棲む、"時間"の化身で万物にパワーをもたらす万物の大時計を守り続けており、その大時計とシンクロする時計仕掛けの心臓を持つ、半身人間、半身機械という摩訶不思議な存在だ。おどろおどろしい姿とは裏腹に、自信家で間抜けという愛嬌のある一面も持つ。オーディションを受けて決定したという滝藤は、「ついにハリウッドデビューか!とうれしかったです。やっとこの日が来たかって(笑)」と声優が決まった時の喜びをコメント。アフレコについて「声だけで表現することは難しく、大変でした」と振り返り、「ジョニー・デップやヘレナ・ボナム=カーターと共演している気持ちにさせていただける素敵な現場だったと思います。勘違いしてしまいそうでした(笑)」と冗談交じりに語った。本作は、前作から3年後の世界を舞台に、悲しい過去に心を奪われ帰らぬ家族を待ち続けるマッドハッターを救うため、時間をさかのぼるアリスの冒険を描くファンタジー・アドベンチャー。白の女王役の深田恭子をはじめ、マッドハッタ―役の平田広明、アリス役の安藤瞳、赤の女王役の朴ロ美(ロは王へんに路)の日本語版声優の続投も先日発表された。(C)2016 Disney. All Rights Reserved.
2016年06月24日映画『アドバンスト・スタイルそのファッションが、人生』の公開にあわせて下北沢B&Bで行われた、BEAMSクリエイティブディレクター・青野賢一さん×『東京を生きる』を執筆されたライター・雨宮まみさんのトークイベントのレポート記事をお送りします。第一回の対談記事<人の言いなりになっていたら明日死ぬかもしれない>第二回の対談記事<人は歳をとると自分自身を受け入れる。私は私どうにもならない>はこちら上質なものを長く使うのは無理…かもしれない雨宮まみさん(以下敬称略):上質なものを一生使う、という傾向が最近はありますよね。でも、クローゼットの中が上質で飽きがこないものだけで構成されてたら、私はちょっと息苦しいんです。これをずっと大切に、ずっと使わないとっていうプレッシャーを感じてしまって。いくつかは、飽きたら捨ててもいい、買い換えてもいい、というものもあって欲しいなって気持ちがあります。そのときの気分で、着たいものも変わりますし。青野賢一さん(以下敬称略):僕もお店で販売スタッフやってた頃、お客さんによく言ってたのが、「一生モノなんてほんとないですから」で(笑)ほんとにないんですよ。年齢も変わるし、メンタルもかわるし、環境も変わるし。そういうことを考えると口がさけてもいえない。でもメディアはそういうこといっていかなきゃいけないのでね。でも一生モノなんてないなってずっと思ってました。雨宮:誠実に言うとしたら、5~6年は着れますよ、ってくらいですよね(笑)。青野:そうですね(笑)結果的に一生だったらいいんですけどね。気がついたらそのくらい長く使ってるって位がちょうどいいかなと。スタイルを持つという到達点雨宮:この映画では、スタイルを持つということが一つの到達点となっていますよね。それってずっとみんなが目指していることのような気がするんです。自己啓発書を読んでも「スタイルを持つことが重要だ」と何百回も言われるけど、なかなか持てないなと感じます。青野:そもそもスタイルってどういうものなんでしょうね?流行という意味でファッションを考えるとその時その時とっかえひっかえしても、ファッショナブルだけど、それはあなたが着なくても、トレンドが担保されている状態ってことですよね。それを繰り返していくと疲れていくだけじゃない?ってことはわかるんですけどね。雨宮:そうすると、逆に「この服は私が着なかったら誰が着るんだろう?」っていうのを選ぶのはありですね。青野:なんか、服に呼ばれることってないですか?お店に行って、あれ?って。雨宮:あります。パッと見かけて「あれだ!」と思うこともありますし、プレセールで見て、さらにセールの終わりかけの頃に、何回も値札を貼り直されて70%offとかになってるどうしようもない服を、「これは私が着ないと誰も着ないかもしれない」と思って買ってきちゃうこともあります(笑)。妙に愛おしくなっちゃったりして。青野:ありますよね!お店に入って見回したら、なんかあの色のあれが気になるなって。あるんですよね。で着てみたら、やっぱりよかったって。この人しか着られないとか、着てあげないと…というのはいわゆる流行、ファッションとは違うレベルの感覚ですよね。お直しして着る服青野:あと、今年は着られなさそうな、前シーズンのものを直して着ることはありますか?雨宮:祖母が洋裁ができるので、袖を切ってもらったり、ワンピースを巻きスカートに直してもらったりはありますね。でも身近にできる人がいなければ、なかなか難しいかもしれません。自分ではせいぜい裾上げ程度かな。青野:でも、それ、すごくいいなあと思うんですよね。『アドバンスト~』のなかでもカスタマイズする人も結構いて。自分の髪の毛でつけまつげを作ったりする人とか。自分でどんどん手を入れて、ちょっと形を直せば今シーズンも着られる、服って直せるんだよってことはもっと知ってほしいですね。雨宮:そうですね、丈は直しやすいですし、ボタンを変えるのも簡単ですね。青野:ボタンは効果ありますね!雨宮:あと、アクセサリーも簡単なものなら、今はすごく作りやすくなってますね。パーツ屋さんが増えて、イメージに近いものを作りやすい。そういう工夫はしやすいですね。青野:それが、既製服をより自分の方に引き寄せることになりますよね。それこそがファッションがスタイルになっていく、一つの契機だってことはあると思います。正解が狭まる怖さ青野:これってどういうふうに着るんですか、何に使うんですか?っていう質問はお店でもよくあるんですが、そんなの好きにやればいいじゃん、って僕は思ってしまうんです。どう使えるかっていうよりは、これこういう風に使えるじゃんとか、柄が気に入った布があったとしたら、シャツ、ワンピ、カーテン、テーブルクロスでも、色々できるんですよね。でも、「これはどういうもの?」と聞いてしまうと、物の可能性をどんどん消していってしまってもったいないなって。雨宮:正解が欲しいんですよね。「あの人、テーブルクロス巻いてるんじゃない?」とか「後ろ前を逆に着てるんじゃない?」と思われたくないって気持ちが強い(笑)。誰が見ても、「あの着方で正しいんだな」っていう答えが欲しいなという気持ちは、私にもあります。青野:なるほど。今親切な世の中だから、これはこうしてください、とだまってても何でも進んでいくということはすごく多いと思うんですけど、そこで失ってきてしまった視点の多様性っていうものも復権するとよさそうだなと思います。雨宮:そうですね、自分にとって少し謎なものに挑戦したりするのも重要ですね。私、最近大きい花瓶を買ったんですけど、ハイビスカスの模様がついてるんですよ。 これ、どうしようと思って。ハイビスカスを活けるのも変な気がするし、ハイビスカス以外は合うのかな?とも思うし。どうしろっていうんだろうと(笑)。でも意外に使うのが楽しいんです。私の場合はこうやって使った、ということでいいんだろうなと。うまくいくと嬉しいんですよ。失敗しても、部屋の中のことですし。青野:服の着方も結構似ていますね。僕、よくやるのが、家から近所のスーパーにいくときに、この組み合わせやってないけどやってみようって10分だけその恰好でいくんです。それで、歩いてて嫌な気分じゃなければ、これいけんのかな?ってなります。電車乗っちゃうと最後って感じするじゃないですか。雨宮:(笑)。そうですね、気心の知れてる人がいるときに着ていったりするのもいいですね。変だったら容赦なくツッコまれるような関係の人たちとの飲み会とか、実験の場にはちょうどいい。人との関係性の中で楽しむ服雨宮:私は、すごく派手な格好をすることに少し怖さを感じてるところがあるんです。でも、私のように「できない」と感じてる人が多いからこそ、こういう本(『アドバンスト・スタイル』)が何度でも世の中に出てきてくれるんだなと思います。青野:特に日本だとロールモデルみたいなのが求められるじゃないですか。だから、単純に憧れをもって、めざすものがあるのは必ずしも悪いことじゃないなって。最後にですが、今、せっかく服が好きで好きなように着られるんだったら、憧れを持つのもいいし、シンプルに楽しんで制約なく服を着れたらいいなあって思います。僕は誰と会うとかってことを大事にしているので、派手な方向に振り切ることは中々ないんですが、人との関係性の中でファッションを楽しみたいですね。雨宮:コミュニケーションとしての服ですよね。私もそういう風にも楽しんでいけたらいいなと思っています。―それでは、今日はありがとうございました。
2015年09月02日映画『アドバンスト・スタイルそのファッションが、人生』の公開にあわせて下北沢B&Bで行われた、BEAMSクリエイティブディレクター・青野賢一さん×『東京を生きる』を執筆されたライター・雨宮まみさんのトークイベントのレポート記事をお送りします。第一回の対談記事<人の言いなりになっていたら明日死ぬかもしれない>はこちら路上で知らない者同士がとるコミュニケーション青野賢一さん(以下敬称略):東京は、全然知らないもの同士が路上でコミュニケーションすることって、スナップ撮らせてください、位しかないですよね。雨宮まみさん(以下敬称略):海外だと、すれ違うときに普通に「その服素敵ね」とか言う人、いますよね。日本ではあんまりないですが、たまにお歳を召した方に「その帽子いいわね、どこで買ったの?」とか、普通に訊かれることもあったりして。そういうの、言えるといいなあと思うんです。自分も素敵な人に「素敵ですね」とただ言いたいときがあるんですが、不審者と思われるのが怖くて。青野:ガードが固い感じですよね。街を歩いている時でも、なるべくそういうものを遠ざけたいというか、面倒くさいものを避けたい気持ちは確実にありますよね。雨宮:ただ一言、賞賛したいだけなんですけどね。でも、そういう声のかけ方に慣れてないので、どうしても不自然になりそうです…。青野:そこで、うまく伝わればいいんですけどね。なんて一言目にしようとか考えちゃう(笑)。『東京を生きる』著者:雨宮まみ(大和書房)雨宮:『東京を生きる』でも書いてるんですけど、たまに本当に素敵な人を見かけることがあって、そのコーディネートやその人の佇まいをしっかり見たくて、しばらくそっと追いかけちゃったりすることがあります。ほんとは写真撮りたいくらいなんですけど…。我慢して、目に焼き付けてます。青野:本の話が出ましたね。今、雨宮さんが目に焼き付けるといいましたが、ぼくは『東京を生きる』を読んで、あなたの目線の強さというか、見る力がすごいなと思って読んでいたんです。なんでもない景色に関するディテールの言及の仕方とか、人の姿を見る視点がすごいなと。だから僕も今日気が抜けない感じで(笑)。それは自意識過剰かもしれないけど、そう思ってしまうほど、目の力が凝縮されている本だなって。雨宮:見るのは確かに好きなんですよね。でも、自分の見たものの中からいいものを選べるかというとそうでもなくて、たくさん見ていると、どれもいいと思ってしまうんです。東京って、本当に色んなスタイルがあって、家具や服、全てにいい物があるから、高いものも安いものも、北欧もアンティークもいいなとか思っちゃって。でも、それぞれはセンスのいいものでも、ごちゃごちゃに置いて合うわけじゃないんですよね。ふと振り返ると、だいたいごちゃごちゃになっているので、『人生ががときめく片付けの魔法』を再読しては、捨てに捨てまくったりしてます(笑)。そういう人、すごく多いと思います。日本の褒め言葉「かわいい」の相容れなさ雨宮:『アドバンスト・スタイル』のような世界観が、東京で成立しない理由のひとつとして、『女の子よ銃を取れ』という本でも書いたんですが、日本では「かわいい」っていう褒め言葉がすごく強いんですよね。「かわいい」って、年齢を重ねていくこととは相容れないじゃないですか。「かわいいおばあちゃん」みたいな言い方もあるけど、ちょっとバカにしてるところがある気がして、私はあまり好きじゃないんです。かわいいかかわいくないかしかないのかな、と思ってたときに、「ティムガンのファッションチェック」という、素人が変身していく番組を見たんです。そしたら褒め言葉がすごく豊富で。「存在感がある」「すごくシックだね」「ゴージャスだよ」とか…。「かわいい」とか「きれいだね」はほとんどなかった。こんなにたくさんの褒め言葉があるのに、なぜ「かわいい」だけになってしまうんだろうって、褒め言葉の貧しさを感じてしまいました。「かわいい」以外にも、自信を持たせてくれる言葉はたくさんあるのに。青野:かわいいといっときゃ、何か伝わっている気がするみたいなのはありますね。雨宮:どんなに褒められても、「かわいい」と言われないと不安になる気持ちも正直あります。「かわいい」と言われることが好意の証、みたいに思っちゃうんですよね。青野:すごくレンジが広い言葉ですよね。なので、便利な言葉というところはあるかもしれません。雨宮:ちょっと褒める時に、ほとんどその言葉でまかなえるので、豊かな言葉ではあるんですけど、歳を取るとやっぱりかわいいと縁を切らなきゃならなくなるっていうことがすごく恐怖で。でも『アドバンスト~』のこういう形で美しく着飾っている人を見ると、かわいいとかにこだわってる場合じゃないよなって。元気付けられます。力強いですね。青野:パワフルですよね。白いフリルのついた傘が映画に出てくるんですけど、可愛いという言葉で表現されるような小物でも、たとえば違うスタイリングをしたら、また違う存在感や価値を与えられる。どういう風に組み合わせるか、ということで「かわいい」ではなく、スタイルが生まれるってことはありますね。必ず読み返す『エレガンス』という本雨宮:『エレガンス』というイギリスの小説があるんですが、美から遠ざかっていたアメリカの女性がイギリスに移住して変わっていくというお話なんです。元気がないとき、必ず読み返す本で。ある時、彼女がアスコット競馬に行くための帽子を買うことになって、他の人たちと同じような、ツバの大きい派手なものを買おうとするんですけど、そこへ通りがかった素敵なマダムが「あなたにはそれお似合いにならないわ。もっと小さくてベールのついた帽子が似合うわ」と言うんです。彼女には本当にその帽子が似合ってしまう。でも、「周りから自分は浮くのではないか?」と不安を口にすると、「溶け込むのは女学生まで。人と違うことは罪ではないのよ、財産です」と言われる。まるで日本のようなシチュエーションだなと思ったんですが、イギリスでもこういうことはあるんだなと。文化の違いはあるでしょうけど、特に『アドバンスト~』の映画を観ていると、ニューヨークだからみんなが自由に生きてるって訳ではなくて、やっぱり戦って得てきた自由であり、個性なんだなと感じました。青野:素敵な本ですね。似合うでいうと、歳を重ねたからこそ似合ってきたものってあったりしますか?雨宮:シンプルな服ですかね。似合うというか、昔はとにかく飾りがついているものがおしゃれだと信じてたので、シンプルなのが着れなかったんです(笑)。あと、失敗を繰り返してきた分、似合うものはわかってきたのですが、似合うものも少しずつ変わっていくので、安全圏から半歩出るようなものを選びたいなと。青野:やっぱりそういう積み重ねみたいなものがありますよね。映画に出てくる方々って私たちよりもっと積み重ねがある方ですから、ただ、自分が着心地が良いとか似合うだけじゃなくて、さっきおっしゃったように半歩でて、少しづつアップグレードしてこられた感じが、服だけじゃなく、発言からも感じられますよね。雨宮:そうですね、センスは別に最初からあるものじゃなくて、磨いていけるものだっていうセリフも映画内でありましたもんね。青野:やっぱり突然変異でここにはやってこないですよね。僕は今47歳なんですけど、昔はベージュが似合わなくて全然着られなかったんです。でも今は髪が結構白くなってきて、そうなってくると、突然着られるようになってくる。そういう体験があるので、この歳になってから着られないものって当然あるんですけど、この歳になったから、着られるものもあるんだなぁって。雨宮:歳をとって自分の見た目がフレッシュさを失った時こそ、派手な服を着ると、明るさが足されていい感じになったりしますよね。若い頃に着たら過剰だった服が、歳を取ると以外に似合ったり。青野:若い人がパンとしてて派手なのは、まぶしくて見てられないことはありますね。雨宮:まぶしくて見てられないって(笑)。私、「人は歳をとると自分自身を受け入れるようになるわ、私は私、どうにもならないでしょ」っていうセリフがすごく好きで。私自身、自分を受け入れるのに時間がかかったタイプで、やっと受け入れることができても「今朝のこのほうれい線は受け入れられない…」とか思ったりして(笑)。受け入れないといけないものはどんどん増えていくんですよね、でも同時に、受け入れるとどんどん軽くなる気がしています。【次回に続きます。お楽しみに!】
2015年08月27日今回は、映画『アドバンスト・スタイルそのファッションが、人生』の公開にあわせて下北沢B&Bで行われた、BEAMSクリエイティブディレクター・青野賢一さん×『東京を生きる』を執筆されたライター・雨宮まみさんのトークイベントのレポート記事をお送りします。映画『アドバンスト・スタイルそのファッションが、人生』とは?NYの街角を闊歩する、over 60のおしゃれな女性たちを紹介したファッション・ブログ「Advanced Style」。このブログからはじまった写真集は世界中でベストセラーとなり、ついには映画公開となりました。ブログにも登場するエレガントな七人を四年間にわたって密着した、素敵なドキュメンタリー映画です。人のいいなりになっていたら明日死ぬかもしれない青野賢一さん(以下敬称略):そもそも僕らはなぜここにいるのか、の話からしましょうか。雨宮まみさん(以下敬称略):私は、Numéroという雑誌で、『アドバンスト・スタイルそのファッションが、人生』に関して、一ページ映画評を書かせていただいたんですよね。青野:僕は、劇場用パンフレットにエッセイを書いたり、雑誌『装苑』でやはり映画にまつわるエッセイを書かせていただいたり。そういうことで私たちは座ってます。まずは、『アドバンスト・スタイル』に対する率直な感想としては、「いくつになってもファッションっていいよね」っていう当たり前の話は大前提として、出演者が歳を取っていくことに関するシークエンスが印象的でした。雨宮:そうですね。本当に生きること、装うことが戦いというか、今、人のいいなりになっていたら明日死ぬかもしれない、という切実さが感じられました。そういうことが老いを通じて伝わってくるように描かれていましたね。青野:舞台であるニューヨークと日本を置き換えるとまた違うところがあるかもしれませんね。ファッションと自分の関係性というか、ニューヨークだからこそ成立することもあります。雨宮:ありますね。出演者の有名ファッションブロガーが歩いているときに、「あなた有名人でしょ!知ってる!一緒に写真撮ってー!」って気軽に声かけるノリは、東京じゃあまりないなと。あと、『アドバンスト・スタイル』はブログから出発していますが、そういう新しいものが出てきたときに、認められるスピードもとても速いですよね。私は『アドバンスト~』の写真集を知った頃に、ちょうどL’idéalというブログを見つけたんです。まさに『アドバンスト~』の日本版のような感じで、本当に素敵で。皆さん、奇抜すぎず上品で、本人にとても似合った服装をしてらっしゃるし、パーフェクトだからどこにいても違和感がないんです。かといって周りには埋没していなくて。打ち破る人の価値雨宮:私の祖母もこの『L’idéal』を写真集(『Over60 Street Snapいくつになっても憧れの女性』)で見ていて、とても喜んでましたね。祖母は福岡に住んでいて、おしゃれで、マリメッコとかも好きなんです。でも、「こんな派手な花柄のバッグ持ってたら、ついにボケたと思われるから」と言って買わなかったり、コムデギャルソンの金色の財布を持ってるんですけど『カラスに襲われる』とか言って、滅多に使わなかったり。私が銀色のクラッチを持ってたら『そんな目立つバッグ持ってたらひったくられるから、エコバッグに入れなさい』とか言うんですよね(笑)。やっぱり上の世代の方は打ち破るのが大変なんだなと思います。だからこそ打ち破ってる人の姿には価値があるなって、L’idéalをみて感じました。福岡といってもうちは田舎のほうですし、もっと都会のほうだったり、関西のように違う文化圏だとまた違ったりするんでしょうけどね。青野:そうですね。ちょっと失礼ですけど、「大阪のおばちゃんの代名詞はヒョウ柄」みたいな言い方されますよね。ビームスで89年頃に大きな店が大阪にできたんです。その時の商品の配分を思い出すと、同じブランドの中でも、やっぱり大阪用はめっちゃ派手な服ばっかりで(笑)。もちろんちゃんとそういうのが売れるお店とお客さんの関係性っていうのがあるんですが。雨宮:大阪に行くと、派手なものに対して躊躇しない姿勢が気持ちよく感じるんです。むしろ、地味で目立たないものなんか買っても意味ないじゃん、ぐらいの感覚がありますよね。でも、東京では目立つものに手を出すのに躊躇しちゃう。自分も人も、他人の視線に怯えてるな、って感じることはあります。青野:特にリアルな場面とか、対面する場だと過剰にそういうのがありますね。ただ一方で、インスタグラムとかであれば逆に個性を全面に出していく。そのアンビバレントなところの面白さは現代にあるなと感じます。埋没しないファッションって?『東京を生きる』著者:雨宮まみ(大和書房)雨宮:青野さんはお仕事柄、ファッションには気を遣われていると思いますが、埋没しないようにとか、逆に浮かないようにとか、そういうことは考えます?青野:僕はそんなに考えてないかも。一番重要なのは今日誰と、どんな場所で、ってことかなあ。人は特に大切ですね。 短パンはないだろうとか。今日だったら、この作品に出てくる人と派手さで同じ土俵には立てないし。だから落ち着いたカラーかな、でもネクタイはちょっと下北沢の場所的に違うかな、じゃあドットのスカーフでも垂らそうかな、とかそういうのが楽しめるタイプなので、それは考えます。埋没、溶け込むかとかは考えないかな。雨宮さんはどうですか?雨宮:例えばですけど、オープニングパーティ、レセプションパーティー、とか言われるともう身構えますね(笑)。「パーティー」って、みんなどれくらいのテンションでキメキメで来るのか教えて欲しいんです。行き慣れてないと、わからない。青野:ああいうのは一番難しいですね。大体、和装でくる方は何人かいますよね。鉄板だし別の世界にいってる感じもあるし。でも、あれはあれでずるいなと僕は思っちゃうんですけど(笑)。雨宮:和装は逃げ…!(笑)私の研究によると、文化系の女性には和装逃げに走る人と、チャイナ逃げに走る人がいるんですよね。私はチャイナ逃げ派なんですが…。知性もありつつ個性も見せつつ、なおかつ格式もあるというのが可能かなあ、と自分では思っているんですが…(笑)。アイコニックなものは落ち着けない青野:ファッション系の催しだと、特に女性はハイブランドの人も多いですよね。あえてそっちに突っ込んでいったりすることもありますか?雨宮:正真正銘のハイブランドは、正直買えないです。でも確かに、試写会なんかでもファッション誌の方はすぐわかりますね。最新のアイコン的なものを必ず一つは身につけていらっしゃるので、これがファッション誌の世界なんだなぁとはよく感じます。青野:でも、そういうところでいうと、ぼくはアイコニックなものは敬遠してしまうタイプかもしれません。悟られたくない気持ちが、少しあって。そういう感じで服を着るのって自分に関していえば全然落ち着けないんですよね。ロゴが入っているものも興味ないですし…。ロゴものを、本気で着てるとちょっときついじゃないですか。雨宮:(笑)。 本気で着てるかどうかの区別は、仲良しじゃないとわからないですもんね。この人は洒落で着てるんだなぁとか、友達はわかってくれても、知らない人が見ればただのロゴ好きな人に見えちゃう。青野:ロゴものは難しいところですよね。わかりやすいんですけど、逆にそれが足かせとなってしまったりして、どっちもどっちみたいなところがあるかなと思います。【次回に続きます。お楽しみに!】
2015年08月19日作家・演出家・翻訳家の谷賢一が立ち上げたユニット「テアトル・ド・アナール」は、これまで、第1回公演で“脳科学”を、第2回公演で“哲学”を素材にしてきた。第3回公演の『トーキョー・スラム・エンジェルス』で、谷が俎上にするのは、“資本主義経済”。南果歩を主演に迎え、そのテーマはどんな演劇に立ち上がっていくのだろうか。テアトル・ド・アナール チケット情報第3回公演で“資本主義経済”を選び、南果歩を迎えることになった経緯を、谷賢一はまずこう語る。「世界のほとんどの国が資本主義をベストな形態だと思って動いてきたけれども、ここ5年ぐらい、そのひずみが見えてきた。日本でもたとえば格差が広がってますよね。じゃあ、自分は何のために働き、その経済活動はどういう意味を持っているんだろうと、経済に興味が湧いてきて。そのときに、“女の金儲け”という言葉が浮かんできたんですが(笑)、女性から見たお金という価値観が入ると、お話が膨らむなと思ったんです」。それに対し、証券会社で成功を手に入れた女性を演じることになる南もこう応える。「女性には男性よりも、家庭のこととか、仕事以外に自分を引っ張るものがある。だから、証券会社で“女の金儲け”をしてたとしても(笑)、男性とは違うお金との関係が描かれるんじゃないかなと、楽しみにしているんです」。物語の舞台となるのは、2020年の東京オリンピック景気も過ぎ去った、少し未来の日本。スラム化が始まりつつある東京の一角に住む低所得者層と、南演じる高所得者層の異なる世界が描かれる。「オリンピックが決まってから、みんな2020年を目標に生きているところがあるなか、その先を見ようとしている谷さんはやっぱりおかしい(笑)」と笑う南だが、その谷の視点と、「演者に1対1で対峙して情熱を注ぐ濃い稽古」に信頼を置いているそうだ。谷にとっても南は、「自分から何でもやろうとし、役作りも自分で研究して、きちんと演劇をやろうとしている頼りになる人」である。この取材でも、谷の話をしきりにメモしていた南の姿があった。その誠実さは、経済というテーマを実像に落とし込む困難な作業にあたっても、力となるだろう。「経済というと堅苦しく思えますが、青山円形劇場という客席とステージが近い場所で演じることで、それが人間の営みであり、人の喜怒哀楽や愛情や失望に結びついているということが、息遣いで伝わるんじゃないかなと思ってるんです」と谷。その目論みの成就が早くも浮かぶ。公演は11月14日(金)から24日(月・祝)まで東京・青山円形劇場にて。チケットの一般発売は10月4日(土)午前10時より。なおチケットぴあではインターネット先行抽選を実施中、10月2日(木)午前11時まで受付。取材・文:大内弓子
2014年09月29日一夜の乱交パーティの模様を描いた映画として注目を浴びる『愛の渦』の完成披露試写会が2月18日(火)に開催。主演の池松荘亮、門脇麦に滝藤賢一、柄本時生、三浦大輔監督らが作品の魅力を語った。三浦監督が舞台で上演した自らの戯曲を映画化。ただセックスだけを目的に集まった男女のむき出しの人間模様を描き出していく。123分の本編中、着衣時間はわずか18分という過激さが話題となっているが、池松さんは見どころを問われると「卑猥なことしか思い浮かばない!」と苦笑いしつつ、「女性陣の体じゃないでしょうか(笑)?」とストレートに語る。昨年のドラマ「半沢直樹」で人気が急上昇した滝藤さんは、開口一番「4月クールのドラマの主役が決まりました!だからなんだって…(笑)?」と映画と全く関係ないアピールで笑いを誘い、作品について「金メダルの羽生(結弦)くんのような美しさがあり、銅メダルのラージヒル日本チームのようにチームワークの良かった作品です。僕たちにとっては間違いなく金メダル」とソチ五輪にちなんだノリノリのコメント。これから映画を鑑賞する観客に「ムラムラすると思うけど、ここでヘンなコトするとヘンなコトになるので(笑)、家に帰ってから自分で処理してください!」と映画開始前から卑猥な言葉で会場を沸かせていた。柄本さんはまだ完成した映画を観ていないと前置きしつつ、「女の人たち(三津谷葉子&中村映里子)が裸で罵り合ってるのを予告編で見ました。バカみたいで笑えそう」と楽しそうに語っていた。ぽっちゃり体型の信江勇は見どころとして「男性キャストとスタッフを魅了した私のヌード!」と自信満々に語り喝采を浴びる。三浦監督は映画について「『テラスハウス』みたいな映画ですって言えと言われてるんですが…(苦笑)」と明かし、「過激な言われ方をしてますが、人が本質的に持ってる“スケベ心”を描いただけ。デートムービーと思ってます。ちょっとでもこの作品が爪跡を残すことができれば、面白いことになるなと思ってます」と観客の反応を心待ちにしていた。最後に、マイクを握った門脇さんは「撮影が終わった後、私も乱交パーティに参加していたかのような変な感じがありました。ドキュメンタリーのようにみんな、むき出しになっていき、乱交パーティを覗いたり、参加したりしているような気持ちで見られる面白さがあると思います」としっかりと作品の魅力を訴えた。『愛の渦』は3月1日(土)よりテアトル新宿ほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:愛の渦 2014年3月1日よりテアトル新宿ほか全国にて公開(C) 2014映画「愛の渦」製作委員会
2014年02月18日映画『バイロケーション』の完成披露試写会が14日、都内で行われ、キャストの水川あさみ、滝藤賢一、酒井若菜、浅利陽介と安里麻里監督が出席した。法条遥の同名小説が原作の同作は、"もう1人の自分"であるバイロケーションに命を狙われるサスペンス・ホラー作品。覚えのない偽札使用の容疑をかけられた桐村忍(水川)は、刑事の加納(滝藤)からバイロケーションの存在について聞かされる。突如現れ凶暴化していくバイロケーションに、忍たちは追い詰められていく――というストーリーで、映画はエンディングが異なる2作品("表"は18日~、"裏"は2月1日~)が全国公開される。オリジナルとバイロケーションの2役を演じた主演の水川は、「1人の役を演じ分けるので、私が私と対峙する時も、1人でやらなきゃいけない。複雑だったけど、貴重な体験でした」と初体験に刺激を受けた様子。また、狂気じみた役を熱演している滝藤は、「普段は3人の親なのでとても穏やかなんです」と釈明しつつ、「(狂気を)見るのも演じるのも好きなので、とても楽しくやらせてもらいました」と満足げに語った。イベントでは、「痩せすぎ!」と水川に突っ込まれた滝藤が、「病気じゃない。役づくりだから心配しないで!」と返して笑いを誘い、巨大なマイクに「ツボにはまっちゃった」と笑いが止まらない酒井につられて水川も爆笑するなど、和気あいあい。最後は、集まった観客の多数決で"表"と"裏"のどちらかを上映するという企画も行われ、「観終わった後の気分が全然違う。個人的には"表"が大好き」(安里監督)、「終わってもモヤッとする"表"が好き」(水川)というアピールによって、試写会では"表"が上映された。
2014年01月15日佐藤健主演の映画『るろうに剣心』の舞台あいさつが13日に名古屋で行なわれ、佐藤と大友啓史監督が登壇した。その他の写真『るろうに剣心』は、1994年から『週刊少年ジャンプ』に連載され、コミックの累計発行部数は5000万部を突破、テレビアニメ化もされた人気作。かつては“人斬り抜刀斎”として恐れられるも、維新後に殺さずの誓いを立てた伝説の剣客・緋村剣心(佐藤)が、様々な人との出会いを通じて、自らの生きる道を見出していく姿を描く。子どもの頃、リアルタイムでテレビアニメの放送を見ていたという佐藤は「ハードルは高かったです。僕自身がこのアニメを好きだったし、誰もが知っているマンガっていうのがわかっていたので、剣心を演じるっていうのがどれだけ高いハードルかっていうのは、最初から意識していました。でも、このハードルを超えられないならやらない方が良いと思った」と役への想いを告白。大友監督は「彼は自分から高いハードルを設定していた。そこに時間や場所を用意してあげれば、どんどん吸収していっていた」と称賛した。本作には本格的なアクションシーンが多く登場するが、大友監督は「今回は、時代劇の“殺陣”ではなく、“ソード(刀)アクション”と呼んでいます。“斬り合い”というのは人間とのぶつかり合いなので、そこにはドラマがある。今回はアクション俳優ではなく、健くんはじめ、素晴らしい役者たちが練習して演じた、CGに頼らない、汗を感じる生身のアクションになっています」と語った。また司会者から、この日を心待ちにしていたファンが開場の11時間前から列を作っていたことを聞くと佐藤は「マジっすか!? 暑いなか…。お水飲んでくださいね(笑)」と声をかけ、「この映画を楽しみにしていただいていたと思いますが、みなさんに見ていただけるのが本当にうれしいです」と笑顔を見せた。『るろうに剣心』8月25日(土)全国ロードショー※8月22日(水)、23日(木)、24日(金) 先行上映
2012年08月14日