質問:「治療」のためではなく「予防」のための服薬でも、医療保険に加入する際に申告(告知)しなければならないのでしょうか?「予防」のための服薬でも「申告(告知)」する必要があります。ただし、「薬の服用」=「保険に加入できない」という訳ではありませんのでご安心ください。近年、若い人でも健康診断で再検査の指摘を受けている方が増えてきています。日常生活に支障はなくても、重篤な病気にならないように服薬をされている方もいらっしゃることでしょう。そのような中で、「病気」にならないために薬を飲んでいるから「治療」ではない、というお声を耳にすることがありますが、医療保険をはじめとした生命保険では、服用の目的が「予防」のためでも、告知対象になるケースが多いので、ありのままを申告する必要があります。保険に加入できるかどうかは、服用の原因や薬名、他の告知内容によって保険会社が総合的に判断します。「薬の服用」=「保険に加入できない」という訳ではありません。申告する際には、保険会社所定の「告知書」の質問項目に答え、該当すれば詳細を申告することになります。細かな質問項目は保険会社ごとに異なりますが、主に下記のような項目があります。主な告知項目■告知日から過去3カ月以内に受診(診察、検査、治療、投薬)した場合「予防」のための薬をもらっている方なら、月1回や2カ月に1回などのペースで、定期的に通院されているケースが多いのではないでしょうか。「ねんざ」や「ぎっくり腰」など軽微な(通院1回だけなど)ケガも対象になりますのでご注意ください。■告知日から過去5年以内に「7日以上の入院」や「手術」をした場合この場合、入院に関しては、7日以上の入院が対象になります。■告知日から過去5年以内に「7日間以上」の診察、検査、治療、投薬をうけた場合「予防」のための投薬を受けておられる場合、多くの方がこの項目に該当すると思われます。ここでは、「7日間以上」という基準に注意が必要です。「7日間以上」に該当するケースは下記のとおりです。・7日分以上の薬の処方があった場合 「予防」のための投薬の場合、一度の通院で1カ月分を処方されるというケースも珍しくありません。・「初診」から「完治」まで7日以上かかった場合たとえ通院回数が2回でも、初診日と完治日(最終通院日)の間隔が7日以上あった場合は該当することになります。また、治療終了後の経過を見るための「診察や検査のための通院」も、「完治日(最終通院日)」までの期間に含まれます。■告知日から過去2年以内の健康診断で「異常の指摘」を受けた場合「異常の指摘」とは、一般的には「要経過観察」「要再検査」「要精密検査」「要治療」のいずれかに該当した場合です。ただし、保険会社や加入しようとする医療保険の種類によっては、「要経過観察」の指摘は申告しなくてもよい場合がありますので、実際の告知書で確認するようにしてください。一方で、告知しなくてもよいケースが明示されている場合もあります。一般的には下記のようなケースは告知対象にならないとされています。ただし、全ての保険会社が下記のように定めているとは限らないため、申込時に確認するようにしてください。告知しなくてもよいケース■完治から5年以上経過しているもの「完治」には、「治療終了後の経過を見るための診察や検査」の終了も含まれています。たとえ経過を見るための診察や検査だけでも受診するよう医師から指示されている場合には、「完治」とみなされませんので、ご注意ください。■医師への受診がなく、医師から処方されていない市販薬の服用 (かぜ薬・胃腸薬・頭痛薬など)■疾病の治療などではなく、健康増進のための行為 (市販のビタミン剤、サプリメントの服用など)上記以外のケースは、保険会社によって基準がさまざまです。例えば、「風邪は完治していれば告知しなくてもよい」と明記している保険会社もありますが、明記していない場合もあります。明記されていない限りは、「完治した風邪」であっても告知書の質問項目に該当すれば申告が必要です。実際に告知する場合、下記の点に注意して申告することをおすすめします。告知する際のポイント■薬を服用することになった原因を明記する一般的に、医師が薬を処方する場合には、必ずカルテに原因となる「病名」(疑いも含む)が明記されます。不明な場合は病院に確認するようにしてください。■検査を受けている場合には、検査結果数値を具体的に記入する検査結果数値は、異常の指摘を受けた項目だけでなく、関連項目(※)をセットで記入するようにしましょう。一つの項目の数値が高くても他の項目が良好であれば、そのバランスをみて査定する場合があります。(※)肝機能の場合だと「γ-GTP]「ALT(GPT)」「AST(GOT)」「総ビリルビン値」など。■服用している「薬名」を具体的に記入する「薬名」を具体的に記入することで、保険会社が「薬名」からリスクの高低を判断しやすくなります。以上の点をふまえ、健康状態についてありのままを申告するようにしてください。内容によっては医療保険への加入を断られることもあります。その場合でも、健康状態の診査基準が緩やかな医療保険もありますので、あらかじめ複数の保険会社の商品を取り扱う総合代理店で、詳しく相談されることをおすすめします。※掲載されている情報は、最新の商品・法律・税制等とは異なる場合がありますのでご注意ください。
2016年03月07日こんにちは。医療カウンセラーのyoshiです。今回は介護保険の保険料について紹介をしていきます。介護保険は制度的にも知名度的にも大変有名になりました。介護保険を利用することで、通常負担しなければいけない費用を、1割負担にすることができるなど、大きなメリットがあります。しかし、意外と関心を持たれることが少ない部分として、保険料があります。保険料はどのようなものになっているのか、介護保険はどのような財源になっているのかということを知っておく必要はあります。●介護保険の財源介護保険は、国、都道府県、市区町村などの負担が50%、保険者による保険料が50%を占めることになります。そのため、直接保険料として意識をするのは、保険者による保険料50% になります。保険者には、第1号保険者と、第2号保険者がおり、それぞれ条件や保険料が異なります。非常に分かりやすく言ってしまうと、第1号保険者は65歳以上の人が対象になり、保険料は所得や年金の受給額によって変わってきます。第2号保険者は、40歳以上65歳未満の人で、特定の疾患などを抱えている人が対象になります。第2号保険者の場合、国民健康保険による保険料の支払い、または医療保険ごとによって決められた、利率と給与などによって額が決まってきます。●保険料は住んでいる市町村によって変わってくるため確認が必須保険料というのは、所得などが絡んでくるため、支払う金額は人によって変わってきます。また、市町村などの規定の影響も受けることになるため、できれば無関心でいるよりもしっかりと保険料を把握しておいたほうが良いです。第1号保険者の場合、年金の受給額が一定以下である場合、自分で市役所のほうに納めていく必要が出てきます(通常は自動的に差し引かれることがほとんどです)。自分で納める場合に、金額について疑問を感じた場合、市役所などに確認を取ってみると良いでしょう 。保険料についての詳細を知ることができるはずです。【参考リンク】・「介護保険」の基礎知識 | 知るぽると(金融広報中央委員会)()●ライター/yoshi
2016年03月05日質問:妻が加入している医療保険の保険料は、夫の会社で保険料控除の申告ができますか?「夫」が保険料を支払っていれば「YES」、「妻」が保険料を支払っていれば「NO」!年末調整の際に申告するのが、「生命保険料控除」です。これは、課税対象となる所得から、所定の額を控除してくれる制度です。生命保険料控除の場合、「誰が加入しているか」よりも「誰が保険料を支払っているか」が重要です。なぜなら、「保険料を負担している人」しか生命保険料控除の申告ができないからです。国税庁と生命保険会社の基準の違いに注意!一般的に生命保険会社では、「契約者」=「保険料負担者」が原則になっていますが、生命保険料控除を管轄している国税庁では、「口座名義人」=「保険料負担者」を最終的な基準にしているようです。よって、下記のように分類しながらみていきたいと思います。■「妻」が保険料を負担している場合○保険料引き落とし口座の名義が「妻」の場合「夫」の会社で、保険料控除の申告をすることはできません。この場合は、「夫」が申告するメリットはほとんどないと思われます。■「夫」が保険料を負担している場合○保険料引き落とし口座の名義が「夫」の場合「夫」の会社で、保険料控除の申告ができます。ただし、保険会社から送付される「控除証明」は、契約者名義で作成されます。契約者が「妻」で、保険料負担者が誰なのか明記されていない場合は、保険会社に連絡すれば、保険料引き落とし口座名義まで掲載した「控除証明」を再作成してくれる場合がありますので、ご契約中の保険会社に問い合わせてみてください。※保険料を誰が負担するか、保険金の受取人を誰にするかによって、将来受け取る保険金の課税関係が異なる(贈与税または一時所得として課税が生じる)ことに注意が必要です。また、保険料控除には、保険期間が5年未満の貯蓄型保険は申告対象とならないなどの細かな基準があります。生命保険料控除の制度を活用するには今回の質問のように、本人以外が加入している契約を申告することを考える前に、自分が加入している契約の控除枠を使い切っているかを再チェックされることをおすすめします。平成23年12月31日以前に契約した医療保険は、死亡保険と同じ「一般の生命保険料控除枠」で扱われます。平成24年1月1日の改正によって、同じくらいの保険料を支払っていても、上限額オーバーでカットされていたものが、医療保険の見直しを行うことで、「介護医療保険料控除枠」の適用となり、新たな控除枠が活用できる場合があります。当然、既契約の見直しによるデメリットもありえますので、保険料控除のみで判断するのではなく、保険代理店などで総合的に相談されることをおすすめします。※掲載されている情報は、最新の商品・法律・税制等とは異なる場合がありますのでご注意ください。
2016年03月04日質問:結婚を機に保険を見直す予定ですが、現在妊娠中です。新たに医療保険に入れますか?ご結婚、ご懐妊、おめでとうございます!元気な赤ちゃんの誕生をお祈り申し上げます!!そして、ご安心ください!妊娠中でも加入できる医療保険はあります。ただし、いくつかの注意が必要です。「妊娠中でも入れます!」の宣伝には落とし穴が!「給付金が出ます!」とは言ってません!妊娠中でも経過が順調であれば(注1)、医療保険に加入することは可能です。一般的には、妊娠27週目までは、ほとんどの保険会社が受け付けてくれます。最近では、27週目を超えていても加入できる保険会社も増えてきました。(注1)「経過が順調」:一般的には、妊婦検診で異常がないことや、出産に向け「帝王切開」などの予定がない状態のこと。でも、ここで注意が必要です。あなたが医療保険に加入しようとした目的が「今回の出産に備えるため」であれば、話は別です。妊娠中でも医療保険に加入することはできますが、「特定疾病不担保」や「部位不担保」などの条件付きとなり、今回の出産で「帝王切開」や「切迫早産による入院」に該当した場合、ほとんどの保険会社は給付対象外となります。加入することはできますが、いざ給付請求しようとした時に、給付金が受け取れるとは限らないのです。申し込み手続き前に、よく確認しましょう。すでに医療保険に加入しているなら、出産後の検討がベスト。未加入なら、今すぐ加入しましょう!一部の保険会社では「経過が順調」かつ「27週目以内」であれば、今回の出産も保障対象となるプランが用意されていますが、保険料は少し割高になります。もし、すでに医療保険に加入されているのであれば、出産後の検討をおすすめします。そのメリットは、既契約なら今回の出産が支給対象になる可能性が高いこと。デメリットは、万一出産により、大きく健康状態を損ねた場合、見直しや追加加入が難しくなることが考えられます。一方、医療保険に未加入であれば、今回の出産への適用はあきらめてでも、今すぐの加入をおすすめします。なぜなら、無事、自然分娩で出産された場合でも、何割かの女性は体質が変わったりして、すぐには保険の検討ができなくなるケースがあるからです。「医療保険」への加入は、今回の出産への備えよりも、今後の長い人生への備えではないでしょうか。メリット・デメリットを踏まえ、よく検討してみてください。※掲載されている情報は、最新の商品・法律・税制等とは異なる場合がありますのでご注意ください。
2016年03月04日質問:夫婦それぞれが医療保険に加入するよりも、「夫婦型」や「家族型」の医療保険に加入する方が、保険料が安くなってお得なのでしょうか?「夫婦型(配偶者型)」「家族型」にはメリット・デメリットがあり、保険料だけでの判断が難しくなってきています。そのため、多くの場合、ご夫婦それぞれが医療保険に加入されることをおすすめしています。「夫婦型(配偶者型)」「家族型」のメリット「夫婦型(配偶者型)」「家族型」のメリットは、以下の2点が考えられます。■トータルの保険料が少なくなる場合があることご夫婦それぞれが別々に医療保険に加入するよりも、「夫婦型(配偶者型)」「家族型」で加入した方が、トータルの保険料が少なくなる場合があります。ただし、後述のデメリットもしっかりチェックしておく必要があります。■ご家庭内での管理がしやすいことご夫婦それぞれの保険証券を2枚管理するより、「夫婦型(配偶者型)」「家族型」で1枚の保険証券を管理する方が、少しでも管理の負担は少なくなります。「夫婦型(配偶者型)」「家族型」の場合、保険料の「払込免除特約(特則)」が付帯されている商品もあります。「払込免除特約(特則)」とは、ご主人が死亡された場合、残された奥さまは、保険料を支払わなくても医療保険を継続できる特約(特則)です。ただし、近年60歳くらいで保険料の支払いを済ませてしまうプランも増えてきていることから、「払込免除」のメリットは薄れてきています。「夫婦型(配偶者型)」「家族型」のデメリット「夫婦型(配偶者型)」「家族型」のデメリットは、以下の2点が考えられます。■「配偶者」や「家族」の保障内容に制限があること(「妻」は「夫」の保障の60%程度)多くの場合、「配偶者」向けのプランは、メインの被保険者の保障の60%程度までしか付保できないなどの制限が設けられています。実は、「夫婦型(配偶者型)」の保険料が安くなる理由の大半が、この保障制限によるものです。一方で、実際に支払う医療費は、配偶者だからといって割り引かれることはありませんので、「妻」の必要保障額も確保できているかのチェックは重要です。■保障の見直しなどの際に、制限を受ける場合があること例えば、ご主人の保障を解約した場合、奥さまの保障までなくなってしまうのが「夫婦型(配偶者型)」のデメリットです。ご夫婦共に健康であれば、新たな医療保険を自由に選べますが、奥さまの健康状態が思わしくない場合などでは、ご主人の保障を見直すことも難しくなってしまいます。また、メリットの箇所でも少し触れましたが、ご主人が亡くなられた場合に「払込免除特約(特則)」が付帯されている商品であれば契約を継続できますが、付帯されていない商品の場合、契約は消滅となります。離婚された場合も同様に、契約が消滅となりますので、注意が必要です。以前の医療保障は、「死亡保障」をメインに「医療保障」を特約でセットしたプランが大半でしたが、近年では「医療保険」の単品販売が増加し、保障プランの選択肢が豊富になってきました。これにより、ご夫婦それぞれが「個人型」に加入される傾向が強くなってきています。また、「個人型」の場合、同じ年齢で同じ水準の保障内容でも、男性ならA社、女性ならB社が最も保険料が少なくなるなど、保険会社ごとのチェックを細かく行うことで、トータルメリットを出しやすくなってきています。医療保険を検討される場合は、ご夫婦の必要保障や想定するリスクに応じて、ご夫婦それぞれが最適なプランを検討されることが効果的だといえます。※掲載されている情報は、最新の商品・法律・税制等とは異なる場合がありますのでご注意ください。
2016年03月04日質問:医療保険だけでも多くの商品があり、よくわかりません。どんな種類がありますか?本来、医療保険は、病気やケガで「入院」や「手術」などの治療を受けた際の経済的負担(病院に支払うお金や付き添い者の費用など)を軽減するための保険です。目的を絞った「がん保険」と守備範囲の広い「医療保険」~最近では「がん」だけではなく、「三大疾病」に範囲を広げたプランも登場~※「三大疾病」:一般的には「がん(悪性新生物)」「心筋梗塞」「脳卒中」をさします。保険会社によっては、「心疾患」「脳血管疾患」と範囲を広く設定している場合もあります。■がん保険「がん」による高額な治療費負担に備える保険です。一般的に、経済的なリスクが大きくなると予想されるのが「がん」の治療です。健康保険が適用されない特殊な治療を受けた場合、自己負担が高額になることが予想されます。保障対象となる病気は「がん」のみですが、『狭く手厚く』保障されるタイプです。■医療保険「病気やケガ」による治療費負担に幅広く備える保険です。誰しも一生の間に何度かは「入院」「手術」を経験する可能性があります。そうした幅広いリスクに対応する、『広く薄く』保障されるタイプです。最近は、この『広く薄く』をベースにオプションの特約をチョイスして、オリジナルの保障が作れるタイプが増えています。「実費払いタイプ」と「定額払いタイプ」~主流は「定額払いタイプ」~■実費払いタイプ主な取り扱いは、大手生命保険会社の「医療特約」や損害保険会社が販売している「がん」「医療」のプランに見受けられます。入院時の請求書に記載された実費を、給付金として受け取れるのが特徴です。ただし、「実費」といっても、病院に支払った費用の全額ではなく、「健康保険が適用される費用」に限定されるタイプもありますので、注意が必要です。■定額払いタイプ一般的な日額払いのタイプです。短期入院で終わった場合は、自己負担が残ることもありますが、長期の入院や手術が伴えば、付き添い者の費用や通院時の費用までまかなえるケースもあります。仕組みは「基本保障」と「オプション」■基本保障医療保険の最もベーシックなプランは、「入院給付金」「手術給付金」「先進医療」がセットされているプランと考えてよいでしょう。これらの保障は、時代が変わり医療技術が進歩したとしても、無駄になることはないでしょう。■オプション「特約」といわれる「任意」加入の保障です。基本保障にプラスすることで、保障内容を充実させることができます。「死亡・高度障害特約」や「通院特約」、「がん診断一時金」が代表的な保障です。追加すれば、その分保険料が高額になりますので、医療保険に加入する「目的」と「優先順位」を決め、必要なものだけを選択することをおすすめします。「終身型」と「更新型」■終身型今後、大幅な保険の見直しをしないなら、「終身型」を選びましょう。保障期間が一生涯のタイプです。保険料は加入時の年齢で確定し、変動しないことがメリットといえます。保険料の支払いが滞らなければ、保障は一生涯継続します(一部の特約を除く)。■更新型常に最新の保障内容を希望されるなら、「更新型」を選びましょう。終身型と同じ保障内容でも、お手頃な保険料で加入することができます。また、あらかじめ設定された期間を満了すると「更新」が必要となりますが、常に時代の流れに応じた最新の保障内容を確保することができます。ただし、更新時には保険料も再計算され、同じ保障内容のままなら値上がりするのが一般的です。更新時の保険料や高齢期の保険料をあらかじめチェックした上で、検討する必要があります。また、更新型で保険料が高額となったときに終身型に変更したい場合は、健康告知が必要になるので要注意です。いざという時に、たくさんの給付金が受け取れると助かりますが、その分保険料も高くなりますので、目的と優先順位を決めて保険商品を選ぶことをおすすめします。※掲載されている情報は、最新の商品・法律・税制等とは異なる場合がありますのでご注意ください。
2016年03月04日質問:健康診断で「要再検査」の指摘を受けましたが受診していません。再検査を受ける前に医療保険に入っておいたほうがよいのでしょうか?「再検査」を受診したうえで医療保険へ加入されることをおすすめします。再検査で、思わしくない結果となった場合に備え、再検査受診前に医療保険に加入しようとお考えになる方がいらっしゃるかと思います。しかし、一般的に医療保険の加入時は健康状態の告知をしなくてはならないため、再検査の指摘を受けた原因と今後の治療が必要かどうかを確定させてから、医療保険の加入手続きをなさってください。まず「告知事項に該当」するか再確認しましょう!医療保険に入る際、過去の傷病歴・現在の健康状態・職業など、告知書で事実をありのまま伝える必要があります。一般的に医療保険の加入時に告知が必要になるのは、健康診断の結果「異常の指摘」に該当した場合です。異常の指摘とは、「要経過観察」や「要再検査(要精密検査も含む)」、「要治療(治療をうけるように指摘されたこと)」をいいます。告知書は保険会社によって書き方が異なりますが、「過去2年以内に健康診断・人間ドックで異常の指摘を受けたことがありますか?」というような質問があります。この質問に対して、「要再検査」や「要治療」の指摘だった場合は、指摘内容や検査結果数値などを記入することになります。「要経過観察」の指摘だった場合でも、検査結果数値を申告する必要があり、数値によっては加入できない場合があります。ただし、告知の範囲や告知内容に関しては、保険会社や商品によって異なるため、よく確認することが必要です。再検査を受診することは、デメリットではありません再検査の結果「異常なし」だった場合、「再検査の結果が異常なしであれば告知は不要」と定めている保険会社もあります。しっかり再検査を受診し健康状態に問題ないことを確認できれば、医療保険の審査をするにあたって、それだけプラスの情報が増えることになります。再検査未受診だと加入できないことも…「要再検査」の指摘を受け未受診の場合は、その内容にもよりますが、原則、再検査後あらためて申込手続きを行っていただくことになります。告知した内容によっては、医療保険に加入できない場合がありますが、その場合でも、「特別条件付契約」で加入できる場合もあります。例えば、保険金や給付金の削減、保険料の割増、特定の状態を保障の対象外(部位不担保)といった条件ですが、この条件も告知内容によって異なります。他にも、告知項目を簡素化し引受基準を緩和している「引受基準緩和型医療保険」を選択するという方法もあります。まずは、健康管理の面からみても「再検査」を受診されることをおすすめします。※掲載されている情報は、最新の商品・法律・税制等とは異なる場合がありますのでご注意ください。
2016年03月04日アクサ損害保険は、ファミリーマートの店内のマルチコピー機を活用した自動車保険見積りサービスを2月10日から開始したと発表した。このサービスは、マルチコピー機のメニューから「スキャン de 見積り」を選択し、契約中の自動車保険証券をスキャンして送ると、数分以内に自動車保険の見積りを3件、マルチコピー機に送るというもの。基本的に、現在保険契約中のユーザーに向けたサービスで、保険証券をスキャンしてOCR処理することで、ユーザーの入力の手間を省く。対応するのは東京海上日動/三井住友海上/損保ジャパン日本興亜/あいおいニッセイ同和の4社だが、同社によれば、4社で市場の8割に対応できるとしている。なお、見積り書の入手後は、パソコン、スマホでログイン後手続きを行うか、または記載された電話番号に連絡することで、保険の加入手続きを進めることが可能だという。
2016年02月10日オプティムとMRTは2月4日、スマートフォン、タブレットを用いた遠隔診療サービス「ポケットドクター」を発表した。2016年4月のサービス提供開始を予定している。同サービスは、医療を必要としている人々と遠隔地にいる医療の専門家をつなぎ、スマートフォンやタブレットに搭載されているカメラやウェアラブル機器を利用することで、相談者の顔色や患部の状況、ウェアラブル機器から収集されるさまざまなバイタルデータをもとに、医師が具体的なアドバイスや診療を行うというもの。映像や画像の共有を行う際には、赤ペン機能や指差し機能を用いて、映してほしい箇所の指示や、症状の説明を的確に行うことができる。再診の遠隔診療患者は、スマートフォンやタブレットで「ポケットドクター」の「かかりつけ医診療」を利用することで、医療機関に行くことなく、保険適用しながら自身の体調を相談したり、怪我などの患部の状態を診察してもらうことができる。このサービスは、当面の間「ポケットドクター」に参画する医療機関へ無料で提供されるさらに医師は、医師の時間を予約できる「予約相談」、24時間365日健康相談できる「今すぐ相談」を診療の合間の空き時間に受け付けることが可能。「予約相談」は「かかりつけ医診療」サービスに続けて順次開始、「今すぐ相談」は2016年度内の開始を予定している。「ポケットドクター」は、iOS8.0以降のiPhoneやiPad、Android 4.0以降のスマートデバイスにアプリをインストールすることで利用可能となっている。
2016年02月05日保険見直し本舗はこのほど、1月31日の「生命保険の日」にちなんで実施した「保険に関する意識調査」の結果を発表した。調査は1月9日~11日、全国の男女2,000人を対象にインターネットで行われた。「現在あなたが世帯で加入している保険の種類は何ですか?」と聞いたところ、上位は1位入院したときのための保険(77.0%)、2位万が一のための保険(死亡保障)(73.6%)、3位損害への備え(家・自動車、他)のための保険(50.6%)という結果になった。毎月の平均保険料は3万2,701円で、最小100円、最大70万円。加入している保険の種類を聞くと、62.3%が3種類以上と回答し、そのうち6種類という世帯も10.5%いた。保険に対する不安や不満があるか聞くと、「ある(ある、ややある)」が33.7%だった。その内容は、「保険料の負担が大きい」(64.7%)、「保障内容が分かりづらい」(38.3%)、「どの保険が自分に必要か分からない」(27.1%)など。さらに「保険のことをしっかり考えていそうなタレント」を聞いたところ、男性は1位堺雅人(22.5%)、2位松岡修造(18.4%)、3位向井理(11.8%)、4位西島秀俊(9.4%)、5位福山雅治(9.0%)、6位東出昌大(6.9%)、7位とにかく明るい安村(6.3%)、8位千原ジュニア(6.2%)、9位竹野内豊(4.6%)、10位DAIGO(3.7%)、11位斎藤工(1.4%)という結果に。女性は、1位吹石一恵(17.8%)、2位大久保佳代子(16.3%)、3位吉田羊(15.8%)、4位杏(14.5%)、5位菅野美穂(14.0%)、6位綾瀬はるか(7.5%)、7位北川景子(5.7%)、8位小島瑠璃子(2.9%)、9位鈴木奈々(2.6%)、10位ローラ(1.8%)、11位おかずクラブ(1.5%)となった。
2016年01月30日ソフトバンクは21日、アニコム損害保険と提携し、愛犬・愛猫が病気や怪我により動物病院で診療を受けた際に、診療費の一部を補償する「ソフトバンクペット保険」の提供を開始した。「ソフトバンクペット保険」の料金プランは、診療費の70%を補償する「70%プラン」と50%を補償する「50%プラン」の2種類。保険料(非課税、年払い)は、愛犬・愛猫の種類や年齢によって異なる。1歳のチワワの場合では、「70%プラン」が32,920円、「50%プラン」が24,740円。加入するには、ソフトバンクのiPhoneやiPadなど指定の対象機種ユーザーであること、日本国内に在住する20歳以上であること、対象の愛犬・愛猫の年齢が7歳11カ月までで健康体であることが条件となる。申し込みは、「ソフトバンクペット保険」の専用サイトから24時間365日受け付けている。加入条件となる対象機種はソフトバンクホームページから確認できる。
2016年01月21日ソフトバンクは21日、アニコム損害保険と提携し、愛犬、愛猫が病気やけがにより動物病院で診療を受けた際、診療費の一部を補償する「ソフトバンクペット保険」(※1)を、ソフトバンクの顧客向けに提供開始すると発表した。※1 ソフトバンクペット保険は、アニコム損保を引受保険会社、ソフトバンクを保険契約者、顧客を被保険者とする包括契約として、ソフトバンクが提供するサービス。なお、保険金の支払いについては、引受保険会社であるアニコム損保が対応する今回のサービス開始を記念して、1月21日から4月20日までの期間に「ソフトバンクペット保険」に加入した顧客を対象に、顧客の愛犬、愛猫のオリジナル3Dフィギュアを作成できる無料申込券を抽選で9人にプレゼントする「ソフトバンクペット保険デビューキャンペーン」を実施する。「ソフトバンクペット保険」を提供する背景として、ソフトバンクは次のように説明。まず、愛犬、愛猫は自ら「体調不良である」ことを訴えることができず、気づいた時にはすでに重症化していることもある。また、人と違って公的な健康保険の制度がなく、全額が飼い主の自己負担となるため、診療費が高額になってしまうケースもある。ソフトバンクでは、同社の顧客がペット保険へ加入することにより、金銭的不安を感じることなく動物病院へ足を運んでもらい、病気を早期発見・治療してもらうことで、顧客の"大切な家族"を救いたいと考え、アニコム損保と提携して「ソフトバンクペット保険」を提供することにしたという。「ソフトバンクペット保険」は、アニコム損保の一般契約に比べて3%お得な保険料で契約できる。また、アニコム損保の対応病院であれば、「どうぶつ健康保険証」(発行:アニコム損保)を窓口に提示するだけで、保険が適用された金額で診療を受けることができるため、保険金請求の必要がない。加入条件は、加入者(被保険者)がソフトバンク指定の対象機種の利用者であること(※2)、加入者(被保険者)が日本国内に在住の20歳以上であること、対象となるペットが犬もしくは猫であること、加入時に、犬、猫の年齢が7歳11カ月(※3)までであること(継続は原則、終身可能です)、対象となるペットは原則として、健康体であること。※2 SoftBankの対象機種はこちらから閲覧可能。Y!mobileの一部機種でも利用できる。すでにアニコム損保に契約している顧客が、契約の継続時に切り替えて加入することはできない※3 保険契約の始期日時点での満年齢提供プランは、犬、猫が病気やけがで通院、入院、手術をした際、保険の対象となる診療費の70%を支払う「70%プラン」と、50%を支払う「50%プラン」の2種類から選べる(※1日または1回あたりの支払限度額、1年間に利用できる回数に制限がある)。
2016年01月21日チューリッヒ生命(正式名称「チューリッヒ・ライフ・インシュアランス・カンパニー・リミテッド」、日本支店)は20日、同日申込み分から、「収入保障保険プレミアム(正式名称:無解約払戻金型収入保障保険(非喫煙優良体型・標準体型))」の保険料払込期間について、保険料全期払(以下:全期払)に加えて、新たに保険料短期払(以下:短期払)の取扱いを開始すると発表した。これにより、保険料払込期間を55歳、60歳、65歳、70歳払済、全期払から選択することが可能になる。○仕事から退くタイミングの多様化に対応し、最大「70歳払済」まで選択が可能昨今、改正高年齢者雇用安定法により、企業に高齢者雇用確保措置の導入が義務付けられ、高齢者の就業が拡大している。総務省統計局「労働力調査」(平成26年)によると、2004年に約480万人であった65歳以上の就業者数は、2014年には約681万人と年々増加しており、65~69歳の男女の就業率は4割(図1)にも上る。さらに、60歳以上の男女で65歳以降も働きたいと考えている人は6割以上(図2)と、仕事から退くタイミングにも多様性が出てきている。チューリッヒ生命では、収入保障保険の保険料払込期間について65歳払済までが一般的である中、70歳払済も選択できるようにした。これにより、「より長く働きたいと考える顧客の保険料払込プランに、より充実した選択肢を提供する」(チューリッヒ生命)としている。
2016年01月20日国立がん研究センター(国がん)は1月12日、同センターの中央病院にがん診療に網羅的な遺伝子診断に基づく診療の本格導入を目指し、「遺伝子診療部門」を開設したと発表した。これまでも同病院では、遺伝的にがんになりやすい人に向けたゲノム診療である「個別化予防」を遺伝相談外来で行ってきたが、もう一方のゲノム診療である個々のがん患者の遺伝子異常に基づいた「個別化治療」については、検査の品質管理、遺伝子解析情報の臨床的意義付け、患者への伝達方法、情報の取り扱いなどさまざまな課題が残されており、本格的な日常診療への導入には至っていなかった。そこで同病院は2013年より、個々の患者の治療選択における網羅的遺伝子検査の有用性を検証する目的の研究「TOP-GEARプロジェクト」を進めてきており、2015年末には十分な精度管理が担保された網羅的遺伝子検査室を院内に設置するに至り、個別化治療としてのゲノム診療を開始するための体制が整ったことから、今回の開設に至ったとする。同センター中央病院の荒井保明 院長は、「飛行機の進歩は1903年より始まったが、当初は冒険、挑戦という位置づけであった。しかし、数十年を経て、人々が自由に活用し、好きなようにどこでも行きたいところに行くために利用することができるようになった。遺伝子の研究も、長年にわたって進められてきたが、いまだに手軽に自由に診療の現場で活用できるまでには至っていない。今回の取り組みは、すぐに民間で活用できる段階に至ったというわけではないが、がん診断の際に、遺伝的な可能性が生じた場合、がんを専攻してきた医者であっても、現状はその内容を完全に理解できるのは極一部であり、その専門性を診療レベルに翻訳してくれるプロが間に入ることで、遺伝子に関する情報を整理して提供するという仕組みができるようになった。今回の部門開設によって、これからの日本のがん診療の新たな1ページが開かれたことを感じてもらいたい」と語り、ゲノム診療を日常診療に導入する第一歩が始まったことを強調した。具体的には、国がんが中心となって開発した約100遺伝子の異常を1回で網羅的に調べることが可能な検査キット「NCCオンコパネル」を用いて、2015年11月に中央病院内に開設した「SCI-Lab」にて検査を行うことで、実際の診療で活用可能なレベルの速度を実現する。とはいえ、リソースには限りがあるため、すぐに同病院のすべての患者に実施というわけにはいかないともするほか、遺伝子異常に効果がある阻害薬の多くが認証に至っておらず、保険適用ができないこともあり、対象はまずは、治験や臨床試験に参加する患者から、という形になるという。ただし、同センターでは、医師主導治験をセンター外の病院でも実施して、幅広い連携を進め、最終的には薬事承認まで持っていきたいとしており、ゲノム診療に基づく保険適用の実現を目指すとしている。なお同部門は、中央病院のほか、研究所などの各部門におけるゲノム診療や研究に関わるメンバーで構成されており、専門家チームによる最終診断、解析結果レポートの作成、診療コンサルテーション、遺伝相談外来併診など、中央病院の全診療科のサポートする形で運営されるという。
2016年01月13日連載『保険なう』では、保険の世界における旬のトピックスをとりあげて、読者の皆さんに知っていただきたい保険の知識を提供します。○家族構成によって、リスクや入るべき保険が違う!家族構成には、2~3世帯家族のような大家族と核家族があります。それぞれの家族構成や、家族の年齢によって、実は抱える経済的リスクが違っています。リスクが違えば、目的も変わってくるので、その目的に合った保険を選ぶ必要があるのです。今回は日本を代表する3つの家族構成をモデルに、それぞれの家族が抱えるリスクと保険見直しのポイントをお話します。○3世帯家族のケース(1)(ややピンチ家族)こちらの家族は、世帯主(54歳)とその妻(50歳)、そして子どもが3人(長女:24歳、長男:11歳、次女:9歳)。長女は結婚しており、夫(28歳)は婿養子。2人の間には子どもが1人(3歳)いるので7人構成の3世帯家族です。このような家族は下記のようなリスクが考えられます。世帯主定年後の収入大幅ダウン退職金の支給可否長男、次女の教育資金介護のリスク場合によっては高収入がリスクとなる場合もあります。例えば、児童手当の支給制限や医療費の高額療養費の自己負担額が大きいなどのケースです。ここでまず考えるべきは長男と次女の教育資金です。介護はまだ50代のため、すぐには必要なさそうですし、長女夫婦が同居しているのでいざというときも見てくれる人はいます。教育資金なら「学資保険」と思うかもしれませんが、親と子どもの年齢の差で、学資保険に加入できない場合があります。まさに今回の世帯主と子どもの年齢だと加入できない保険商品も出てきます。つまり自由に商品を選ぶことができなくなるのです。だいたいの学資保険は18歳で満期になります。長男11歳、次女9歳なので、どちらも満期まで10年ありません。かなりの額の保険料になり、家計を圧迫させてしまうという理由でリスクが大きくなってしまいます。そこで見直すべきポイントは、今後収入が大幅ダウンするなかで、子どもの学費、さらには自身の病気のリスクも保障できるような保険を考えることです。しかし、被保険者が健康であることが前提です。以前病気をしていたりすると、かなり厳しくなってしまうので、そうなる前に見直しをしましょう。○3世帯家族のケース(2)(超ピンチ家族)こちらの家族は世帯主(40歳)とその妻(40歳)、世帯主の両親(父:76歳、母:70歳)、そして世帯主の子どもが2人(長女:11歳、次女:8歳)という6人構成の3世帯家族です。収入が世帯主の自営業分しかない中で抱えるリスクはかなり大きいものがあります。自営業のリスク子どもの教育資金介護のリスクこの家族の収入は世帯主の自営業収入のみ。自営業の方だと、一般的なサラリーマンが受けられる社会保障が少ないというリスクがあります。仮に世帯主が病気になってしまい、就労不能になってしまったら…。普通の会社員なら有給などが使えますが、自営業だと自分が働けないと収入がありません。2人の子どもはまだ11歳と8歳。これから教育を受けていく年齢です。また、世帯主の両親は2人とも70歳を超え、高齢。つまり、いつ介護が必要になってもおかしくない状況です。このようにリスクがかなり大きい場合、支払い能力の問題もあるかもしれませんが、保険料が少しばかり高くても生活費、医療費、教育新など十分な保障の保険に入ることをおすすめします。このような状態になる前に、やはり保険の見直しは大切ですね。○核家族のケース(普通の家族)こちらの家族は世帯主(35歳)とその妻(29歳)、そして2人の間に生まれた子どもが2人(長男:5歳、長女:0歳)の4人構成の核家族です。年収も安定しており、持ち家生活、子どももまだ小さいので、「これから、より幸せに生きていくためのリスク」を考えれば良いわけです。病気などのリスク貯蓄(教育資金・老後生活)万が一のことが起こっても、幸せな教育が受けられる資金余生を楽しむためのお金子どももまだ小さいので、学資保険も余裕を持って入れるでしょう。また、いつか子どもが成人し、結婚、そして孫ができたときには意外とお金がかかるものです。老後の夫婦の旅行資金や孫へのお小遣いなど。そんなときのために、貯蓄型の終身保険に加入するのは良い選択かもしれませんね。お子さんが生まれたときなど、家族に変化があったときは、保険見直しの良いタイミングです。○年末は保険の見直し時期いかがでしたか?家族構成や、そのときのそれぞれの年齢によって、経済的リスクは変わってきます。年末になると、「年末調整書類」が届くかと思いますが、その書類にご自身が今どんな保険に入っているのかが記載されているはずです。また、昨今の消費税の値上がりや社会保険の引き上げで家計が厳しいと感じている方も多いと思います。本当に必要な「保険」を見つけるための見直し家計を節約するための「保険」の見直しどちらもこの季節に取り組むと良いかもしれません。ぜひこの機会にご自身の保険を見直してみてはいかがでしょうか。<著者プロフィール>井福竜也保険見直し本舗 対面第二事業部 CRM担当。1969年長崎生まれ。1992年、明治学院大学文学部英文学科卒業。国内生命保険会社で5年間の生保営業経験を積み、保険業界特化型コールセンターベンダーで企画立案・運用・業務改善を行う。ほか人材ビジネス、テレマーケティング、大手ECモールの事務局代行などの多数の新規事業の立ち上げに携わる。
2015年12月22日連載『保険なう』では、保険の世界における旬のトピックスをとりあげて、読者の皆さんに知っていただきたい保険の知識を提供します。○芸能人の方のがんによる急逝やがん告白。高まる「がん保険」の必要性とは?昨今、女優さんやタレントさんなど、芸能人の方の「がん」による急逝や告白が世間に衝撃を与えるケースが目立ちます。今や2人に1人が、がんになると言われる時代。今まで「自分は大丈夫だろう」と考えていた人も、影響力のある人たちのがん告白によって、今一度、自身の健康はもちろん「保険」についての見直しや必要性について考え始めている人が増えているように思います。特に20~30代の女性からのご相談が増えました。保険見直し本舗へご相談に来る方だけをみても、9月~10月の期間はその前の期間に比べ、全体の相談件数が約26%、がん保険の契約数については16%ほど増えている状況です。○「がん保険、今のうちに入っておいた方がいいのでしょうか?」このように、何となく昨今のニュースを見て、「がん保険に加入した方が良いのでは」と思ってご相談に来られる方が多くいます。がんという病気は、いつ自分に降りかかってくるかわかりません。"今"というよりは、この先長く生きていれば、病気になるリスクも高まります。そのため、健康なうちに加入しておくことを勧めますし、健康なうちでないと保険に加入できない、なんてこともあるからです。○そもそも、「医療保険」と「がん保険」の保障範囲はどのように違うのか?医療保険とがん保険、もちろん保障範囲が重複している部分もありますが、実際にがんになったときに、がんの種類や治療法によっては、医療保険で保障されないということもあるのです。また、多くの医療保険はそもそも入院しないと給付金が出ない場合がありますが、がん保険の場合は「がん」と診断された時点で給付金を受け取ることができます。それを、治療費に充てることもできますし、生活費に充てることもできます。今のがん治療の中には、入院や手術をせずに通院のみで治療を行うこともあります。このような場合、前述のような医療保険だけだと給付金が受け取れない、ということが起きてしまうのです。また、先進医療を受けたり、長期治療によって自由診療などを受けるとなると医療費が高額になることもあります。抗がん剤治療などが始まると、働くことが困難になることもありますし、そういった場合は、治療費だけでなく、ご自身の生活費のことも考えなくてはならないのです。このように、がんになると起こり得る様々なことを考えれば、がん保険は心強いお守りになるのではないでしょうか。○加入しておいた方が良い「がん保険」。ネット加入の際にはご注意を…がん保険をはじめ、近頃はネットで保険加入が手軽にできるようになりましたが、実は注意すべき点があります。例えば、保障内容を細かく把握しないまま、保険料だけを見て契約してしまいがちなケース。その場合、実際にがんになったときに、保障範囲内だと思っていたものが実は保障外だった、ということが起こり得るのです。また、実際に加入している保険から請求しても範囲外で出なかったというお客様は少なくありませんし、保険に加入するにあたっての自身の"告知"をおろそかにしてしまっていたために、そもそも給付金が受け取れない、ということも過去に事例としてありました。○「がん保険」見直しのタイミングは?よく言われるのは、家族構成が変わったタイミングです。男性も女性も、ご結婚されて守るべきものができたときは、特に見直しに良いタイミングだと思います。あとは、単純に、"気づいたとき"も見直しのタイミングですね。保険に加入されてから数年経過している方は今一度、保障範囲や内容を確かめる意味でもご相談に来ていただきたいと思います。○まとめ今や保険は以前のように一方的に勧められて加入するのではなく、スマホや家電などと同じく「そのときの自分に一番合ったもの」をお客様自身が選んでいただく時代なのです。保険会社の企業努力によって保険商品も次々と新しいものが出てきます。医療の発達や時代のニーズに合わせて、保険も変化するのです。お客様の置かれている状況(生活環境、家族構成、年齢や収入など)も昔に加入したときの状況とは異なっているはず。必要な保障を整理し、内容を見直すことはとても大切なのではないでしょうか?スマホや家電など新しいものが出ると買い換えを検討される方も多いですよね? 保険もそれと似たような感覚で気軽に相談されることをおすすめします。<著者プロフィール>八田ゆみ子保険見直し本舗 第一事業部 コンサルティングアドバイザー。2013年度、2014年度、2015年度、3年連続MDRT成績資格会員。国内生保で生保営業、支部長業務経験を積み2008年保険見直し本舗に入社。入社後は中部地方の新店舗立ち上げを経て現在は神奈川県を中心に活動。これまで保険相談を行ってきた世帯数は約1,800件以上。
2015年12月04日意外と知らない社会的なテーマについて、ジャーナリストの堀潤さんが解説する連載「堀潤の社会のじかん」。今回のテーマは、「混合診療」です。* * *来年の春から、混合診療が解禁になります。混合診療とは、みなさんが通常病院で受けている「保険診療」と、保険外の自費でなされる「自由診療」を合わせた名称。今後、希望者は保険診療のほかに自由診療も受けられることになり、公式には「患者申出療養制度」と呼ばれています。これまで日本は、自由診療を禁じてきました。自由診療を認めてしまうと、お金持ちの人はいくらでも高い料金を払って医療を受けようとする。すると、病院側も儲かるほうにシフトして、お金のない人が十分な医療を受けられなくなってしまう。お金がないために助かる命が助からなくなる、そんな命の格差が生まれるのを避けようと、認めてこなかったのです。収入に関係なく、誰もが同じような医療サービスを受けられるようにしていました。唯一の例外は、歯科医療。歯医者さんで詰め物をするときに聞かれませんか?「保険なら◯○円ですが、保険外のインプラントなら◯万円です。どちらを選びますか?」と。自由診療では金額は基本、病院の言い値ですから、病院によっても値段は変わります。これまでは薬も、厚生労働省の厳しい基準をクリアしたものしか使えませんでした。ところが患者申出療養制度の導入によって、厚生労働省が承認していない薬も、今後は使えるようになります。難病の人やガン患者にとっては嬉しいニュース。混合診療に門戸が開かれるようになったのは、安倍政権の成長戦略の一環です。規制を緩和することによって、製薬メーカーは新しい薬を次々に売り出せるようになります。国立がんセンターの調べでは、来年に投入できる抗がん剤は42剤。大半は、1か月あたり100万円を超える薬剤費が自己負担になるだろうとのことです。従来の医療は国のお墨付きがありましたが、自由診療になれば患者は医師を信じるしかありません。万一、医師が製薬会社や医療機器会社と癒着して法外な医療費を請求しても、患者には判断できない。TPP協定が結ばれれば、海外の製薬会社の薬もさらに入ってくるでしょう。医療の選択肢は広がりますが、リスクも否めないんですね◇ほり・じゅんジャーナリスト。NHKでアナウンサーとして活躍。2012年に市民ニュースサイト「8bitNews」を立ち上げ、その後フリーに。ツイッターは@8bit_HORIJUN※『anan』2015年12月2日号より。写真・中島慶子文・黒瀬朋子
2015年12月01日学資保険の満期金にかかる税金についてご存じでしょうか?結構まとまった金額を受け取るので心配になりますね。満期金を一括で受け取る場合一般に学資保険というと、子どもが15歳や18歳になった頃に満期を迎え、まとまったお金が一括で支払われるイメージをお持ちではないかと思います。具体的にいうと、0歳ぐらいの時に加入して、18歳の頃に満期を迎え、例えば300万円などのまとまった満期金を受け取る、というものです。こういった場合、受け取った300万円に税金はかかるのでしょうか?金額が大きいだけに、心配になりますね。子どもの教育費のために加入した保険の満期金なのに、やはり税金はかかってしまうのでしょうか?その答えは、かかる場合もある、ということになります。少し堅苦しい話になりますが、満期金を一括で受け取った場合、税法上「一時所得」となります。一時所得は、「(総収入金額)-(収入を得るために支出した金額)-(特別控除額50万円)」で算出します。そのため、学資保険の場合、「(満期金)-(支払保険料総額)-50万円」で、算出した額が一時所得となります。この式をみると、満期金から支払保険料総額を引いた差額が50万円を下回ると、マイナスになってしまうことがわかります。つまり、支払った保険料を50万円以上上回る満期金を受け取らない限り、課税されないということです。特別控除額50万円があるおかげですね。ところで、支払保険料総額を50万円以上上回る満期金を受け取るためには、仮に返戻率※を110%という、現在の学資保険としてはかなりの好条件で計算しても、支払保険料総額が500万円を超えるような高額な契約になります。このように、満期金を一括で受け取る学資保険の場合、現在の返戻率では、課税されるのはかなり高額な契約が対象になります。そして、仮に50万円を超えて一時所得が発生した場合でも、課税の対象になるのはその金額の1/2です 。例えば、10万円の一時所得を得た場合、10万円×1/2=5万円と、5万円が課税の対象となります。※払い込んだ保険料総額に対して、受け取れる満期金の割合のこと。年金のように毎年「お祝い金」を受け取る場合ここまでで、満期金を一括で受け取る学資保険の場合、かなり高額な契約でなければ課税されないことがわかりました。しかし、例えば大学入学から4年間にわたって、毎年、年金のように「お祝い金(以下、学資年金)」を受け取るタイプの学資保険の場合はどうでしょうか?実は、このタイプには注意が必要です。特に、契約者が自営業をされている場合は少額でも課税されてしまいます。その仕組みをみていきましょう。毎年年金のようには受け取る「学資年金」は税法上、先ほどの一時所得ではなく「雑所得」になります。雑所得には一時所得のような特別控除額50万円がありません。このことが、満期金に税金がかかるか、かからないかに大きく影響します。具体的に計算をしてみましょう。総支給見込額(受け取れる学資年金合計):400万円払込保険料総額:360万円学資年金年額:100万円(大学入学時から毎年100万円、4年間受け取るものとする)といった学資保険があったとして、雑所得の計算をしてみましょう。さて、一時所得と違い、雑所得には特別控除額50万円はありませんので、10万円がそのまま課税対象金額となります。ところが、契約者が会社員など給与所得者の場合、このケースでは課税されません。それは、給与所得者は、給与所得と退職所得以外の金額が20万円までは非課税となるためです(なお他に合算する雑所得がない場合)。しかし、自営業者にはこの非課税枠がありませんので、10万円全額に課税されることになります。いくら課税されるかは、契約者の収入によりますが、仮に10%とすると1万円になります。さらに、所得税の対象となるものには住民税もかかりますので、住民税10%を加えますと、納める金額は2万円です。これを毎年(住民税は1年遅れで)納めることになります。合計すると、2万円×4(年)=8万円このように、8万円になりました。400万円の学資年金のうちの8万円というと、一見、それほどの金額でもないようにも思えます。しかし、この学資保険に加入することで、実際に増えたお金は40万円であることを考えますと、税金の負担は決して軽いとはいえないのではないでしょうか。さらに、給与所得者には非課税枠20万円があるだけに、自営業をされている方は、なおさら納得できない気持ちになられるかもしれませんね。仮に今回のケースで、学資年金を一括で、大学1年生のときに受け取ったとした場合、税金がどうなるか考えてみましょう。前述した通り、この場合は一時所得となります。つまりはじめに出てきた式、「(総収入金額)-(収入を得るために支出した金額)-(特別控除額50万円)」この式があてはまります。今回のケースでは、400万円-360万円-50万円=-10万円と、-10万円になりますので課税はされないことになります。もちろん、自営業、会社員の区別はありません。少なくともこのプランでは、自営業者の方は、学資年金を毎年受け取るプランよりも、一括で受け取った方が税金面で有利になることがわかりました。(なお、学資金を大学1年生のときに一括で受け取る場合と、4年間に4回に分けて受け取る場合とで、返戻率が同じということは現実にはありません。)ここまでをまとめますと、(1)満期金を一括で受け取るタイプの学資保険は、満期金は「一時所得」とみなされる。一時所得には特別控除額50万円がある。したがって満期金から支払った保険料の総額を差し引いた金額が50万円以上にならなければ、課税されない。(2)毎年学資年金を受け取るタイプの学資保険の場合、学資年金は、「雑所得」となる。雑所得には特別控除額がなく、また、自営業の方は会社員のような20万円まで非課税になる制度もないため、必ず課税されてしまう。このようになります。では、自営業をされている方は、毎年学資年金が出るタイプの学資保険は絶対に避けるべきなのかというと、必ずしもそうとはいえません。というのも、毎年学資年金が出るタイプの学資保険は、満期金を一括で支払うタイプよりも保険会社が資金を長く運用できるため、その分返戻率がよくなっていると考えられるからです。自営業の方が、毎年学資年金が出るタイプの学資保険を検討する際には、返戻率の高さと、学資年金に雑所得が課税されることで目減りする金額を考慮し、総合的に判断することが大切といえます。※掲載されている情報は、最新の商品・法律・税制等とは異なる場合がありますのでご注意ください。
2015年12月01日カカクコムは11月26日、総合保険比較サイトである「価格.com 保険」において、保険選びに必要な情報拡充の一環として生命保険・医療保険の独自の統計データを公開した。各商品ページに設けた「みんなの契約内容」欄から、実際に契約した人がどのような保障内容を選んだかを容易に把握でき、保険選びの参考にできるという。保険の申し込みでは、商品の選択後に保障内容を組み合わせるプラン構成が必要になるが、どのような保障内容が自身に最適なのかといった、プラン選びに役立つ情報はこれまで十分に提供されていなかったという。新サービスでは、保険にあまり詳しくない人でも自身に合ったプランを選びやすくするために契約データを独自集計し、実際に契約した人がよく選んでいる保障内容を一目で把握できるようにしたとのこと。契約データ設置対象のカテゴリは、生命保険、医療保険、がん保険の3種類。なお、統計データの作成・同サイトの運営・保険の申込受付・無料相談サービスは、同社の100%子会社で保険募集代理店である、カカクコム・インシュアランスが行う。今回公開する統計データは、2013年5月1日から2015年6月30日までの同サイト経由での申し込みデータを集計・分析したもの。そのうち、生命保険・医療保険の9社37商品について、各商品の情報ページ上に契約者の年代・保険料・保険期間・入院給付金・入院限度日数・死亡保険金などの項目をグラフで紹介する。今後も統計データの対象商品を拡大すると共に、半年を目安にデータの更新を行っていく予定とのことだ。
2015年11月27日かつて有利な投資商品のひとつとして人気を博した変額保険。バブル崩壊で損をした人が多かったこともあり、危ない商品と思っている人も多いのでは? でも、投資ではなく保険商品としてみれば決して危ない商品ではありません。インフレに備えられる点など長期的にメリットもある保険なので注目してみてください。○変額保険とはどんな保険?変額保険は、文字通り保険金額が変動する保険。一般の保険は、保険期間中の運用状況にかかわらず当初決められた保険金額が支払われることが約束されていますが、この保険は運用がうまくいけば保険金額が増えるという特徴を持っています。その代わり、運用が当初の予定通りにいかなかった場合は、目減りしてしまう可能性があります。ただし、死亡保険金に関しては最低保障が決まっているため、どんなに運用状況が悪くても最低保障額(一般に基本保険金と呼ばれている)は受け取れるようになっています。かつてバブル経済のときに人気があったことからもわかるように、保障の機能も持った投資商品として活用されることが多い保険です。変額保険は満期のない終身型と満期が決まっている有期型の2種類あり、保険の特徴から比較する場合、終身型は終身保険、有期型は養老保険と似たタイプになります。払い込んだ保険料は特別勘定として、通常の保険の保険料とは別に運用と管理がされています。死亡時の保険金は一定額が保障されているものの、解約返戻金や満期保険金は運用しだいで増減することになっているため、それらの金額があらかじめ約束されている一般的な保険とは違い、より積極的な運用を可能にするためです。運用先はいくつかの選択肢から自分で選んで運用するタイプが主流。途中で運用先の変更もできるようになっているところがほとんどです。○普通の終身保険や養老保険と比べておトクなの?通常の終身保険は保険金額が決まっていることはもちろん、加入時の予定利率に基づいて解約返戻金の額も何年目でいくらもらえるという額があらかじめ決まっています。それに対して変額保険では、死亡保険金は最低限受け取れる基本保険金の額が決まっているものの、解約返戻金は運用しだい。養老保険では死亡保険金と満期保険金が決まっていますが、有期型の変額保険は満期保険金が運用しだい大きく増減します。つまり、運用状況によって損をしてしまう可能性もあるわけです。元来保険会社が負う運用リスクを契約者が負う代わりに、一般の保険よりも保険料は安く設定されています。また、今後インフレが進んだ場合、通常の保険は保険金額が変わらないため、実質的に保険金が目減りすることになりますが、その点変額保険はインフレ下では保険金額が増えていく可能性が高いので、インフレリスクに対応できる点がメリットといえるでしょう。○変額終身保険の上手な活用法は?投資商品として活用するには、解約がしづらい、基本的に長期の契約になる、運用先の自由度がほかの投資商品よりも制限されるなどの点から、お勧めできません。とくに有期タイプの場合、期間限定での投資となってしまうため、運用状況が良くないときに満期を迎えると大きな損になってしまう可能性もあります。ですから、変額保険を利用するなら終身タイプが基本となります。一生涯の保障の確保をメインの目的として、プラスアルファとして将来の運用次第で解約することも視野に入れた契約なら加入も検討できます。その場合に注意したいのは、必要以上の高額な契約をしないこと。途中で保険料負担が苦しくなって解約するなど自己都合での解約は不利になる可能性が高くなるからです。あくまでも解約は運用の状況をみて判断できることが大切です。また、一生涯確保したい保障額の全額を変額保険で準備せず、通常の終身保険などと組み合わせること。そうすることで、死亡保障を減らしてよいと判断したときにどちらの保険を解約するべきか選択でき、また、一部を変額保険にすることによって、将来のインフレリスクにも備えることができます。投資的側面の強い変額保険ですが、あくまでも"保障"機能をメインに検討することが大切です。<著者プロフィール>ファイナンシャルプランナー 堀内玲子証券会社勤務後、編集製作会社で女性誌、マネー関連書などの編集を経て1993年に独立。1996年ファイナンシャルプランナー資格を取得。FPとして金融・マネー記事などの執筆活動を中心に、セミナー講師、家計相談などを行う。著書に「あなたの虎の子資産倍増計画」(PHP研究所・共著)「年代別ライフスタイル別生命保険のマル得見直し教室」(大和出版)など。
2015年11月24日スカイマークと損害保険ジャパン日本興亜は国内旅行保険の販売に関して業務提携することで合意し、11月18日からスカイマーク利用者向け旅行保険「SKY旅行保険」の取り扱いを開始した。同保険は、スカイマークのホームページから航空券の予約を行う操作に引き続いて加入手続きができるのが特長。損保ジャパン日本興亜は保険加入者に対して国内旅行中の補償を提供し、スカイマークの片道航空券購入者には「片道プラン」を、往復航空券購入者には「往復プラン」を案内する。片道プランの保険料は2日間の設定で810円、往復プランの保険料は2日~30日間の設定で1,120円~1,840円。補償項目は傷害死亡・後遺障害、入院保険金、通院保険金、手術保険金(入院時、外来時)、救援者費用、携行品損害、賠償責任(往復プランのみ)、出発遅延費用・欠航等、乗継遅延費用、寄託手荷物遅延等費用、寄託手荷物紛失費用となっている(各種補償項目に関する内容は保険約款の規定に基づく)。スカイマークは現在、北海道から沖縄まで国内18路線を運航しており、両社は協力を密にし、今後も安全で良質なサービスの提供に目指すとしている。
2015年11月21日いざというときにお見舞金やお葬式費用などがもらえると会社や学校などで加入していることも多い共済。そうしたものばかりでなく、生命保険や損害保険と同じようにさまざまな保障を確保するために活用できる共済もたくさんあります。今回は、共済には具体的にどんな特徴があるのかを簡単にご紹介します。○広告やチラシで見る共済って何?共済とは、共同組合が母体となって運営している保険のこと。全労済のこくみん共済やJAが扱っているJA共済、コープ生活協同組合のコープ共済、都道府県単位で扱う都民共済、県民共済などがあります。民間の保険会社が不特定多数を対象とした営利事業なのに対して、共済は組合員同士の相互扶助を目的とした非営利事業となっています。そのため割安に保障を得られるという特徴があります。保険金のことを共済金、保険料を掛け金と呼ぶなど用語の違いはありますが、基本的な仕組みは保険商品と一緒。死亡保障や入院保障など万一のときの保障が得られます。共済のもうひとつの特徴としては、生保商品のみならず火災保険や自動車保険など損保商品も取り揃えているところ。つまり生命保険だけでなく家や車など身の回りの補償もすべて共済でカバーすることが可能ということです。○どんな人に向いているの?保険と比べて共済のメリットは、前述したように組合員向けに割安な掛け金で加入できるという点です。組合員になるには出資金を払う必要がありますが多くの共済では1口100円で2口以上、10口以上など、それほど大きな負担なく組合員や准組合員になれ、共済商品に加入することができます。全労済の「こくみん共済」をはじめ、県民・都民共済やコープ共済「たすけあい」など共済のメイン商品は、1年更新の総合保障型の保険が主流です。月々1,000円~数千円と安い掛け金で死亡保障から入院保障、損害賠償保障など幅広く保障が得られるのが特徴です。例えば「こくみん共済」総合タイプの場合、死亡保障1,200万円(病気死亡は400万円)、交通事故での入院日額5,000円、事故での入院日額3,000円、病気入院日額1,500円などの保障が得られ、掛け金は月々1,800円。15歳~60歳まで加入でき、年齢にかかわらず掛け金は一律です。共済では毎年の決算で余剰金が出た場合には、割戻金という形で契約者に還元されます。ですから、実質の掛け金はこれよりも安くなるケースも。ほかの総合保障型の共済も、同じように死亡保障や入院保障などがセットになっています。事故などによる保障と病気による保障の額が異なり、病気保障は少なめなので注意が必要です。社会人になったばかりの独身で、まだ本格的に大きな死亡保障はいらないけどいざというときに多少の保障は確保しておきたいという人、専業主婦だけど子どもが成長するまでの間は、なるべく少ない負担で保障を得たい人などに向いた商品といえます。また、今加入している保険にもう少しだけ保障をプラスしたいと考えている人などにも向いています。○共済だけでも十分な保障が得られる?しっかりとした保障が必要な人に向けては、JA共済や全労済、コープ共済では、生保の商品と同じような死亡保障の共済や医療保障をメインとした共済商品があります。一生涯の死亡保障が得られる終身共済や一定期間保障される定期共済など、仕組みは生保の終身保険や定期保険と同じ。入院保障がメインの医療共済もあります。これらの共済は年齢や性別によって掛け金が異なります。死亡共済金の加入限度額も全労済の場合最高3,000万円までと大型保障が必要な方には十分とはいえませんが、JA共済では終身や定期などあわせて最高3億円まで加入可能なので、特別に高額な保障が必要なケースを除いて十分な保障が得られるといえるでしょう。民間生保でも通販保険を中心に割安な保険も増えているので、それらとも比較検討しながら有利な保障を選ぶことが大切です。<著者プロフィール>ファイナンシャルプランナー 堀内玲子証券会社勤務後、編集製作会社で女性誌、マネー関連書などの編集を経て1993年に独立。1996年ファイナンシャルプランナー資格を取得。FPとして金融・マネー記事などの執筆活動を中心に、セミナー講師、家計相談などを行う。著書に「あなたの虎の子資産倍増計画」(PHP研究所・共著)「年代別ライフスタイル別生命保険のマル得見直し教室」(大和出版)など。
2015年11月19日個人年金保険の年金を受け取る際には税金がかかります。課税関係について整理しておきましょう。契約関係はどうなっていますか?まず、個人年金保険の契約者と年金受取人が誰であるかを確認しましょう。保険料の負担者と年金の受取人が同一人の場合には、公的年金等以外の雑所得として毎年所得税が課税されることになります。また、保険料の負担者と年金の受取人が異なる場合には、保険料負担者から年金の受取人に対して、年金を受け取る権利が贈与されたものとみなされることになりますので、年金の受け取りが開始された時点で贈与税が課税されます。そして、毎年支払いを受ける年金(公的年金等以外の年金)について、年金支給初年は全額非課税ですが、2年目以降は課税部分が階段状に増加していく方法により、所得税も課税されます。思わぬ落とし穴例えば、奥さま想いのご主人が、奥さまの老後の生活費に備えるために個人年金保険を契約し、ご主人自らが保険料を支払い、受取人を奥さまにしているというケースはどうでしょう?この場合、保険料の負担者と年金の受取人が異なるケースに該当するため、贈与税と所得税がかかってしまうことになります。返戻率などの条件をしっかり確認して、有利な条件で個人年金保険を契約しても、課税関係において所得税だけでなく、贈与税もかかることになってしまうと、せっかくの有利な条件で契約していたとしても、税負担が重くなってしまう可能性もあります。「そんなつもりじゃなかったのに……」ということにならないために、既に個人年金保険を契約されている方は、契約者と年金受取人が誰になっているかを今一度確認しておきましょう。また、現在検討中の方は、課税関係にも注意を払って、個人年金保険の検討を進めていくことをおすすめします。※掲載されている情報は、最新の商品・法律・税制等とは異なる場合がありますのでご注意ください。
2015年11月18日はじめにライフスタイルの変化や家計の見直しなどにより、加入していた生命保険を解約するケースがあります。解約は、「全部解約」「部分解約(一部解約)」の2つの方法があります。また、生命保険の種類によって解約時に受け取れる解約返戻金の金額も異なります。以下、解約の方法と解約返戻金についてみていきます。解約の方法「全部解約」は、解約しようと思っている生命保険を全てやめてしまう解約方法になり、解約された時点で契約は消滅し、以降の保障はなくなります。「部分解約(一部解約)」とは、保険契約自体を解約するのではなく、生命保険の一部分を解約することで、主契約や特約の保障額を減額する方法や、主契約はそのままで不要になった特約部分を解約する方法があります。ただし、特約の種類によっては、その特約を解約すると、別の特約も併せて解約になるものもありますので、注意が必要です。また、主契約部分の予定利率が高い商品は、全部解約をせず、主契約部分を部分解約(一部解約)するのも一案です。生命保険商品による解約返戻金の違い1.解約返戻金がない、またはあっても少額定期保険や医療保険等が該当します。「無解約返戻金」と記載のある商品は解約返戻金がありません。逆に健康祝い金や満期金が出る保険では、解約返戻金がある可能性があります。2.解約返戻金が払込保険料程度学資保険や個人年金保険等が該当します。解約した場合には、払込保険料程度の解約返戻金が支払われます。ただし、加入後短期間で解約した場合は、解約返戻金がまったくないか、少額になります。3.解約返戻金が払込保険料を上回る 終身保険等が該当します。契約から一定の期間を過ぎますと、解約返戻金が払込保険料を上回ります。貯蓄機能を重視して終身保険に加入された場合は、1年に1回保険会社から送られてくる加入中保険内容の案内等で、解約返戻金の金額を確認するようにしましょう。また、終身保険のなかには、保険料払込満了までの解約返戻金の水準を従来型より低く抑えた「低解約返戻金型終身保険」というタイプがあります。このタイプは、一般の終身保険に比べ保険料がお手頃になっています。貯蓄のために加入する場合は、保険料払込満了するまで元本割れの状態が続きますので、契約時に加入年齢や払込終了時期、解約時期が自分の目的に合っているか、確認が必要です。解約返戻金に掛かる税金解約返戻金は、一時所得として所得税の課税対象になります。課税の対象となる金額の計算式は、(解約返戻金-払込保険料合計額-50万円)×1/2 = 一時所得の課税対象金額になり、他の所得と合算されて税額が決まってきます。解約返戻金が「払込保険料+50万円」を下回る場合、税金はかかりません。なお、契約者と保険料の負担者が異なる場合は、贈与税の対象になりますので注意が必要です。まとめ主契約を全部解約すると、その時点で契約は消滅します。解約された契約は元に戻すことができません。後で、同程度の保障を付けたい場合、加入する時の年齢で保険料が計算されますので、一般的に保険料は解約前の契約より高くなります。また、その時の健康状態によっては、新たな生命保険への加入が難しくなる場合もあります。解約に関しては、今後のライフプラン、家族の状況等を考え、慎重に判断をしましょう。※掲載されている情報は、最新の商品・法律・税制等とは異なる場合がありますのでご注意ください。
2015年11月17日はじめに生命保険会社(以下、保険会社)は、長期にわたり加入者への保障業務を行うため、保険金や給付金等の支払余力について監督官庁(金融庁)がチェックしています。支払余力を見る指標として「ソルベンシー・マージン比率」があります。この比率が200%を下回った場合は、監督官庁によって経営健全化の確保を目的とした早期是正措置が取られます。ただし、ソルベンシー・マージン比率は、健全性を表す一つの指標に過ぎず、それ以外の原因(逆ザヤ・高リスク商品での運用等)で保険会社が破綻する場合もあります。以下、保険会社が破綻・倒産した場合に、保険契約がどうなるか等についてみていきます。保険契約はどうなるか結論から申し上げますと、保険会社が破綻しても保険契約は無くなりません。「生命保険契約者保護機構(以下、保護機構)」により一定の契約者保護が行われます。保険契約を継続する仕組みは、救済保険会社が現れた場合救済保険会社が現れなかった場合の2つの場合があります。1のケースでは、破綻した保険会社の保険契約は救済保険会社が引き継ぎます。2のケースでは、保護機構が設立する子会社(承継保険会社)、または保護機構自らが保険契約を引き継ぎます。一定の契約者保護とは保険会社が破綻しても契約は継続されますが、一般的に破綻前の保障が100%継続するわけではなく、以下の措置が行われます。1.責任準備金の削減破綻時点の責任準備金の90%までは原則補償され、残り10%は更生計画等で比率が決まります(高予定利率契約は除く)(保険金・年金等の90%が補償されるものではありません)。2.契約条件の変更予定利率の引き下げ等契約者への影響はどのような種類の保険契約をしていたかにより、契約者への影響度合いが変わります。一般的に定期保険や医療保険等のように「保障性の高い保険」の方が、終身保険や個人年金保険等のような「貯蓄性の高い保険」に比べ、保険金額の減少幅は小さくなります。また、高い予定利率(監督官庁が定める基準利率を超える利率)で契約した保険や、満期までの期間が長い保険等は保険金額の減少幅が大きくなります。その他に、保険会社破綻後に、保険契約の移転が完了するまでの期間は解約ができません。また、破綻後一定期間内に解約すると、契約条件変更後の解約返戻金等からさらに一定割合の削減が行われる場合もあります。以上、生命保険会社が破綻した場合、保険契約がどうなるかについてみてきました。保険を選ぶ時には商品の中身とともに、保険会社の財務状況等についても確認をしておきましょう。※掲載されている情報は、最新の商品・法律・税制等とは異なる場合がありますのでご注意ください。
2015年11月17日個人年金保険に加入すると、個人年金保険の保険料控除の適用を受けることで、税金の負担が軽くなるというメリットがあります。個人年金保険の保険料控除について詳しくみていきましょう。個人年金保険の保険料控除って何?個人年金保険料の控除は、生命保険料控除の一つです。生命保険料控除とは、1年間に払い込んだ保険料のうちの一定額を、所得税と住民税の対象となる所得から控除できる制度のことです。控除を行うことにより、課税される所得金額が少なくなり、所得税、住民税の負担が軽減されます。控除できる具体的な金額は下表のとおりです。例えば、個人年金保険の保険料として毎月1万円払っていた場合、年間の支払保険料は12万円になります。8万円以上の控除額は一律4万円ですので、この場合の控除額は4万円ということになります。毎月1万円ずつ、預貯金で積み立てを行っても、所得から控除されることはありません。つまり個人年金保険を利用して、老後の生活に備えて準備を進めることは、税制上優遇されているということになります。個人年金保険ならどれでも大丈夫?税制面でも有利なら、個人年金保険への加入を考えたいと思った方に注意していただきたいことがあります。それは、個人年金保険なら何でも控除の対象になるとは限らないということです。個人年金保険の保険料控除の適用になるためには、下の(イ)~(ニ)の条件を満たし、かつ「個人年金保険料税制適格特約」をつけた個人年金保険契約である必要があります。(イ)年金の受取人は、契約者、または契約者の配偶者となっている契約であること。(ロ)保険料等は、年金の支払を受けるまでに10年以上の期間にわたり、定期に支払う契約であること(一時払は対象外)。(ハ)年金の支払は、年金受取人の年齢が原則として満60歳になってから支払うとされている10年以上の定期または終身の年金であること。(ニ)年金受取人は被保険者と同一人であること。加入している個人年金保険が生命保険料控除の対象となるかどうかについては、保険会社などから送られてくる証明書によって確認することができますが、契約の際にあらかじめ確認しておきましょう。※掲載されている情報は、最新の商品・法律・税制等とは異なる場合がありますのでご注意ください。
2015年11月12日老後のライフプランを実現するための老後資金の準備方法というと、個人年金保険を思い浮かべる方も多いと思いますが、その他の方法もありますので、いくつかみていきましょう。預貯金普通預金や定期預金を利用して、準備していく方法があります。一定額になるまで普通預金等で積み立て、その後一定期間、定期預金に預けるという方法です。定期預金は、普通預金と違って、預けたお金の出し入れは簡単にできません。その分、金利が普通預金よりも高めに設定されています。個人年金保険と比べると中途解約をしても元本割れはしませんので、流動性は確保されているといえます。ただ流動性が良いことを逆視点でとらえると、確実に老後の生活費を準備していくという点では、安易に使ってしまうことができることから、弱点になる可能性があります。投資信託運用によるリスクは高いですが、逆にリターンも大きくなる可能性があり、少額から積み立てることができる投資信託を、老後の生活費の準備資金に利用することも可能です。投資信託とは、多くの人が出資したお金を集めてひとまとめにし、運用のプロが運用を行い、そこで出た利益を出資した額に応じて配分します。ただ、プロが運用するからといって、必ずしも利益を生むわけではなく、元本割れの可能性もあります。必要な老後の生活費を投資信託だけで準備していくことは、元本を保証していないため、リスクがあるということを知っておきましょう。確定拠出年金確定拠出年金とは、私的年金のひとつで、拠出された掛金が個人ごとに明確に区分され、掛金とその運用収益との合計額をもとに年金給付額が決定される年金制度です。掛金金額を確定し、運用商品のなかから、加入者等自身が運用指図を行います。そのため、年金金額は運用により変動します。確定拠出年金は、「企業型」と「個人型」があります。企業型確定拠出年金を実施している企業に勤めている方は、「企業型」を利用することになりますし、自営業者や、企業年金を実施していない企業に勤めている方は、「個人型」を利用することができます。確定拠出年金は、支払った掛金額が全額所得控除になります。年金保険料として支払った金額が控除されるため、税制面では有利といえます。運用商品は、預貯金、公社債、投資信託、株式、信託、保険商品等から選ぶので、選択によっては、元本割れの可能性もあることには注意が必要です。さまざまな準備の方法を組み合わせるこのほかにも、老後の生活費を準備していくために利用できる商品はあります。特徴を理解し、自分に適した商品をいくつか組み合わせて、各方法で資金のリスク分散をはかり、老後の準備をしていくことを考えてみてはいかがでしょう。※掲載されている情報は、最新の商品・法律・税制等とは異なる場合がありますのでご注意ください。
2015年11月12日はじめにその年に支払った保険料に応じて、一定の金額が所得から控除できる制度が「生命保険料控除」です。毎年10月頃に生命保険会社から、「生命保険料控除証明書(以下、控除証明書)」が契約者宛に送付されます。会社員の場合、11月頃に「給与所得者の保険料控除等申告書」と一緒に控除証明書を勤務先に提出し、年末調整により生命保険料控除を受けます。自営業者等の場合は、確定申告により生命保険料控除を受けます。新制度と旧制度の違い生命保険料控除制度は、現在2つの制度が併存しています。平成23年12月31日以前に契約した保険は「旧制度」の対象になり、平成24年1月1日以後に契約した保険は「新制度」の対象になります。以下、旧制度と新制度の違いについてみていきます。旧制度では、「一般生命保険料控除」と「個人年金保険料控除」の2種類の保険料控除がありました。新制度は、旧制度では、一般生命保険料控除のなかに含まれていた介護と医療保障の生命保険が、「介護医療保険料控除」の区分になり、「一般生命保険料控除」「介護医療保険料控除」「個人年金保険料控除」の併せて3種類の控除を受けることができるようになりました。これにより旧制度、新制度の控除額の計算方法が以下の表のように変更になりました。所得税については表1、2を、住民税については表3、4をご参照ください。所得税のそれぞれの控除額の上限は、50,000円(旧制度)から40,000円(新制度)へ減額されましたが、控除額合計では、旧制度が「50,000円×2種類(一般生命保険料控除、個人年金保険料控除)=100,000円」に対して、新制度は「40,000円×3種類(一般生命保険料控除、介護医療保険料控除、個人年金保険料控除)=120,000円」と20,000円増えました。住民税のそれぞれの控除額の上限も、35,000円から28,000円に減額されましたが、控除額合計は、所得税のように「28,000円×3種類(一般生命保険料控除、介護医療保険料控除、個人年金保険料控除)=84,000円」とはならず、最大70,000円と、旧制度のまま据え置かれました。また、新・旧両制度に加入している場合の控除額合計は、新制度の控除額の上限(所得税120,000円、住民税70,000円)となります。新制度と旧制度の区分について平成24年1月1日以後に新たに契約した生命保険なら、新制度の対象と分かりますが、実は、旧制度の契約でも、平成24年1月1日以後に定期保険等の契約を更新した場合は新制度の対象となります。また、転換(現在の契約を活用して、新たな保険を契約する)や、特約の中途付加等を行った場合も、新制度の対象になることがあります。新・旧どちらの制度の対象になるのかは、生命保険会社から送られてくる控除証明書に記載されていますので、年末調整に必要な「給与所得者の保険料控除等申告書」への記入時や、確定申告書への記入時には、控除証明書をしっかり確認するようにしましょう。※掲載されている情報は、最新の商品・法律・税制等とは異なる場合がありますのでご注意ください。
2015年11月11日はじめに生命保険は「助け合い」「相互扶助」の仕組みを商品化したものといえます。助け合いの制度を維持する上で重要なことは、加入者がリスク(年齢や健康状態等)に応じた保険料を支払う公平性の確保と、契約した生命保険の保障を長期にわたって維持していくことです。以下、生命保険の仕組みを理解する上で必要となる3つの予定率、「予定死亡率」「予定利率」「予定事業費率」についてみていきます。予定死亡率とは過去の統計に基づき、性別や年齢別の死亡者数(生存者数)を予測して、将来の保険金支払にあてるための必要額を算出する際に用いられるのが予定死亡率です。予定死亡率は、大数の法則に基づいて計算されます。予定死亡率は、男女別では男性が高く、年齢別では年齢が高いほど高くなります。同額の保障で比較した場合、保険料は、死亡保険では同じ年齢ですと男性が女性に比べ高くなります。逆に個人年金保険では、女性の方が男性に比べて長生きし、多くの年金を受け取る可能性が高いので、保険料は女性の方が高く設定されます。予定利率とは保険会社は、加入者から集めた保険料を将来の保険金支払に備えて運用する時に、保険会社が得られる収益をあらかじめ見込んだ上、その分を保険料から割り引いています。その割引率を予定利率といいます。同額の保障(保険金や給付金)で比較した場合、予定利率が高い保険の方が予定利率の低い保険に比べて保険料を低くすることができます。予定利率は、保険会社が加入者から受け取った保険料を、主に国債等の債券を中心に運用するため、世の中の金利の動向に左右されます。運用が予定利率を上回るほど保険会社の利益は増えます。逆に運用が予定利率を下回ると保険会社の負担になります。学資保険や養老保険、個人年金保険等、満期金や給付金のある保険や、解約返戻金のある終身保険等は、予定利率の高低が保険料の設定に大きく影響する生命保険です。また、利差配当付の生命保険では、運用が予定利率を上回ると、加入者に配当金が支払われます。予定事業費率とは生命保険会社では、契約の締結、保険料の収納、契約の維持管理や社員の給料等、事業運営に必要な諸経費をあらかじめ保険料に組み込んでおり、その割合を予定事業費率といいます。予定事業費率は、定期保険や終身保険等といった保険の種類の違いより、保険会社の販売体制(店舗中心、通販、ネット専業等)が大きく影響します。一般的に、従来の保険会社の予定事業費率は高く、ネット専業は低く設定されます。以上、生命保険の仕組みについて、3つの予定率の内容と、生命保険の種類と予定率の関係についてみてきました。※掲載されている情報は、最新の商品・法律・税制等とは異なる場合がありますのでご注意ください。
2015年11月11日はじめに人の一生のなかで、就職や結婚、子どもの誕生・独立、老後等、ライフステージの変化により、必要となる保障額は変わります。そのような状況の変化に応じて生命保険の見直しが必要になる場合があります。生命保険には、死亡や高度障害に備える死亡保険、病気やケガに備える医療保険等万一に備える保険と、学資保険や個人年金保険等のように主として貯蓄を目的とした保険があります。そのなかで、前者の万一に備える保険の方が見直しの必要性が高くなると考えられます。以下、死亡保険と医療保険における見直しポイントをみていきます。死亡保険の見直しポイント死亡保険は残された遺族の生活を守ることを目的とした保険です。一般的に子どもが生まれた時に必要保障額は増加し、子どもの成長とともに減少していきます。終身保険をベースに考えた場合に、見直し方法は二つ考えられます。まず、子どもが生まれた時は、終身保険の保障額を増額するか、新たに掛け捨ての定期保険や収入保障保険に加入する方法があります。ここで、保険料を抑えることを見直しポイントとした場合、終身保険を増額するよりも、定期保険や収入保障保険への加入が目的に合います。定期保険は、一定期間(10年間が多い)の保障をお手頃な保険料で確保できる保険です。収入保障保険は、契約期間中(60歳満期等)の必要保障額を年々減らしながら保障を確保できる保険で、定期保険のように更新時期に改めて保障額を考え直さなくてもいいというメリットがあります。医療保険の見直しポイント医療保険はご自身の病気やケガの入院・手術・通院等に備える保険です。見直しポイントは、ご自身のライフステージの変化よりも、医療技術の進歩や平均入院日数の変化等に、加入中の保険が対応できているかどうかになります。例えば、がんの治療では、手術以外に放射線治療、抗がん剤治療等、医療技術の進歩により、入院日数は年々短くなる傾向にあります。また、通院による治療ができるようにもなってきています。その場合、入院日数無制限という保険よりも、上記の治療に対する給付金や、がんと診断された時の一時金を重視した保険の方が、現在の医療事情にあっているといえます。まとめ以上、死亡保険と医療保険(がん保険)を例にとり、保険の見直しポイントについてみてきました。誰のため(家族なのか、自分自身なのか)の保障を得る保険かにより、見直しのタイミングやポイントが異なります。※掲載されている情報は、最新の商品・法律・税制等とは異なる場合がありますのでご注意ください。
2015年11月10日