2020年5月に大腸がんが発覚した、おさしみ1番さんの体験を描いたマンガを紹介します。大腸がんの手術のために、再び入院することになったおさしみ1番さん。入院当日に超えなければならないハードルがあり……。★関連記事:<腎がんマンガ>「え? 血尿!?」脇腹が痛く、頭痛に吐き気、悪寒まで…入院当日、私には超えなければいけないハードルが待っていました。それは、PCR検査(2020年の出来事です)。新型コロナの影響で、入院当日に検査をして陰性でないと病院に入れないとのこと。今のところ新型コロナに感染していないはずだけれど、腸閉塞の処置をしたりして免疫も落ち気味だろうし、もし陽性だったら入院できない……。そうなると新型コロナが流行中の今、手術スケジュールが決まらないかもしれないし、その間にがんが進行してしまうかも……。それは非常にまずいっ!検査の結果、陰性でしたが、結果が出るまでは本当にドキドキしました。ー------------------------検査結果を待つ間「荷物持ってこのまま帰るのかなあ。陽性だったら2週間自宅待機だっけ?」と本当にいろいろ考えたというおさしみ1番さん。入院当日に検査が必要となるとより心配になりますよね。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。監修/里村仁志先生(里村クリニック院長)消化器疾患が専門。2003年 獨協医科大学医学部卒業、2005年獨協医科大学第1外科、2016年さいたま赤十字病院外科を経て、現在に至る。著者/おさしみ1番(38歳)2020年5月、それまで自分の人生には無縁だと思っていたガンになる。病気の自分に向き合いつつ、楽しいこと・体に良いことを探し求める日々をブログにて更新中。4歳と7歳の姉妹に翻弄されて今を生き抜く38歳。Instagram:@osashimi111
2022年05月22日2019年の2月にステージ4の舌がん(左舌扁平上皮がん)、4月に食道がんの手術を受けたタレントの堀ちえみが21日に自身のアメブロを更新。舌がん手術後の悩みを告白した。この日、堀は「舌がん手術後、左右の顔のバランスがどうしても悪くなり」と切り出し「痛みも伴っているので、術後の悩みの種であります」と告白。「顔のバランスを気をつけるよりも、発語や歌を優先させてしまうので、仕方ありませんね」と述べつつ「舌の左側半分以上が皮弁。…というだけなのにね」とつづった続けて「顔の左右のバランスが悪くなり、身体のバランスまでに、影響してくる」といい「人間の身体はとても繊細だなぁ」とコメント。「今日もアイロンで身体を温めていただき、それから施術」と施術中の様子を公開し「顎を整えていただいた時、顎関節がカクカクと音が鳴っていました」と明かした。また「お願いだから、どの関節も元の位置に戻っておくれ~」と祈るようにつづり「身体の、どの部位も頑張っているんだなぁ」とコメント。最後に「生きているだけで、本当に頑張っているんだよ(笑)どこもかしこもね」とお茶目に述べ、ブログを締めくくった。この投稿に読者からは「少しでも痛みが緩和されますように…」「とても辛いことですよね」「頑張ってください」などのコメントが寄せられている。
2022年05月22日画像はイメージです家事に仕事に、子育てに日々忙しくて、つい自分の健康はおろそかにしがち。そんなオーバー40女性が気をつけたいのはちょっとした身体の不調。実は、深刻な病気が隠れていることも……!意外なサインを医療のプロと読み解きます!便秘がちになった→パーキンソン病難病に指定されているパーキンソン病。ロシアのプーチン大統領がかかっているのではないかと疑う報道も。医学博士・医学ジャーナリストの植田美津恵さんは言う。「その真偽は定かではありませんが、パーキンソン病は手足に震えが出たり、身体を動かしにくくなったりするのが特徴です。ヒトラーがかかっていたことでもよく知られています」身体を動かしにくくなるのは、筋肉に指令を出す脳内の神経伝達物質・ドーパミンが減少していくからだ。「そのため筋肉がこわばり、力が入らない。排便のときにも、いきむことができないので便秘になります。転びやすくなる人も多い。こうした症状はパーキンソン病のごく初期のうちに現れるようになり、進行すると寝たきり状態になります」と指摘するのは、秋津医院・院長の秋津壽男さん。残念ながら、病気を根本から治す薬はまだない。「iPS細胞を使った研究が世界で進められているので、それに期待したいですね」においがわかりにくい→認知症「脳の働きが劣化すると、においを判断する機能が弱まります。動物は鼻が利かなかったらエサをとれず、命に関わるように、人間にとってもにおいは脳の最も原始的な機能です。そのためにおいがわからなくなる嗅覚障害は、認知症のごく初期に現れる症状としてよく知られています」と、秋津さん。料理中に鍋を焦がすようになったり、味つけが下手になったりすることも「認知症あるある」。「それも、においをかぎ取る脳の機能が衰えたために起こる症状。料理中だったことを忘れたから鍋を焦がすのではなく、焦げているにおいに気づかないんです」(秋津さん、以下同)認知症を根本から治す薬はまだ開発されていない。「それでも初期のうちに治療を始めると、進行を抑えることはできます。ほかの病気と同様に早期発見が重要です」肩や二の腕が痛い→肺がんひょっとして四十肩?それとも筋肉痛?肩や二の腕が痛いとき、そう決めつけるのは、ちょっと待って!「肺にできたがんがリンパ節に転移していくと、隣にある神経を圧迫することがよくあります。すると肩や二の腕に痛みが出るんです。のどから胸にかけて通っている反回神経が圧迫されると、カラオケで歌いすぎたときのようにしわがれた声になる“声枯れ”が起きることもあります」(秋津さん)とはいえ肩や二の腕が痛かったら、普通は整形外科を受診するもの。肺がんを見つけることができるのだろうか?「最初に受診するのが整形外科なのは致しかたありません。ただ、そこで治療しても痛みが治まらなかったら、肺がんの可能性も考えたほうがいいでしょう。肺がんは進行すると咳や微熱などの症状が現れますが、初期には自覚しにくい。意外なサインを見逃さないことが重要です」(植田さん)おならの回数が減った→大腸がんできるだけ人前で出すのは避けたいところ。でも、あまりにもおならの回数が少なかったら要注意!「食事と一緒に取り込まれた空気や消化中に発生したガスは、おならとなって体外に排出されます。プッと出した音を自覚できるものから、そうでないものも含めて、人間は1日平均10~20回、おならをするといわれているんです。ところが、大腸にがんやポリープができて、それらが大きくなると通過障害を起こして、おならが出にくくなったり便秘がちになったりします」と、植田さん。おならの回数が減るだけでなく、おなかが張って苦しかったり、便秘をこじらせたときのような腹痛を伴うケースも多いそう。「ほかには便秘と下痢を繰り返したりする症状もよく見られます。がんの中でも、大腸がんは女性の死因のトップ。気になる人は消化器内科や消化器外科の受診をおすすめします」おならの数が増えた→潰瘍性大腸炎おならの回数が増えた場合も、意外な病魔が潜んでいる。秋津さんによると、「おならの回数は、前述した大腸がんやポリープで起きる通過障害のほか、腸内環境によっても変わってきます。腸内環境が悪化して起こる病気のひとつに潰瘍性大腸炎があります。腸が炎症を起こして出血し、潰瘍ができたり、ただれて膨れ上がったりする難病です。この病気になるとにおいの成分である硫化水素が発生しやすくなって、おならの回数が増えたりします。大腸が出血した場合は、より臭くなるなどの変化がみられることもあります」安倍晋三元首相の持病として知られるようになったこの病気、はっきりとした原因は依然わかっていない。「ストレスが影響するとみられています。治療は対症療法になりますが、最近は分子標的薬をはじめ薬の開発が進み、症状をかなり抑えられるようになりました」(秋津さん)EDの症状がある→狭心症成人男性の4人に1人は発症しているED。男性不妊を対象に、その治療薬が保険適用され話題に。EDは不妊の原因になるだけでなく、命に関わる病気と関係しているおそれも。植田さんによると、「加齢に伴い血管の壁が硬くなる動脈硬化が進行します。すると血流が末端まで十分に行き渡らなくなって、勃起障害、つまりEDが起きるわけです。ただしEDが狭心症を引き起こすわけではなく、中年以降にEDの症状がある人は動脈硬化のリスクを抱えているケースが多いので、放っておくと狭心症や心筋梗塞になりかねないということ」EDって、ストレスのせいであっちの元気がなくなるんだとばかり思っていた!「ストレスでEDになることもありますよ。子どもをつくらなければというプレッシャーや仕事の重圧など、精神的な問題によって起こるものは『心因性ED』と呼ばれています。こちらは若い人に多い傾向がありますね」虫歯じゃないのに歯が痛い→心筋梗塞虫歯も、親知らずも見当たらない。なのに歯が痛くてたまらないとき、こんなサインが出されている可能性が。秋津先生が解説する。「心筋梗塞や狭心症の場合、心臓から遠くにある歯に痛みを感じることがあります。心筋梗塞を起こすと心臓から脳に痛みの指令が伝わるのですが、心臓の痛みを伝える神経は、あごや歯に痛みを感じる神経と近いところにあります。そのため脳が心臓の痛みを歯の痛みと間違えて認識することがあるんです」ちなみに、心筋梗塞と聞くと心臓のあたりが痛くなるイメージがあるけれど、「左胸を押さえて“このあたりが痛い。狭心症や心筋梗塞ではないか?”という患者さんがよくいますが、そうではないケースがほとんど。たいていは肋間神経痛や筋肉痛です。本物の狭心症は胸の真ん中あたりが圧迫されるように痛むことが多いもの。この場所とピンポイントで特定できるものではありません」眉が薄くなった→橋本病若いころ、安室奈美恵をまねして眉を抜いていたら、ついに生えてこなくなったアラフォーは多いはず。でも急に薄くなったときは「病気の可能性もあります」と秋津さん。「甲状腺機能が低下して起こる病気のひとつに橋本病があります。身体を外敵から守るはずの免疫が、どういうわけか自分を攻撃するようになり、身体の発育や細胞の成長を促す甲状腺ホルモンが不足するようになるのです。すると新陳代謝が低下し、頭の働きが鈍くなったり、眉や髪の毛が抜けて薄くなるといった症状が現れるようになります」(秋津さん、以下同)治療法は、不足している甲状腺ホルモンを補充してあげればいい。「橋本病は30代~40代の女性に多いのが特徴です。遺伝的な影響もみられ、両親や祖父母に橋本病の人がいる家系では発症リスクが高まります。ストレスも原因のひとつといわれているので、ため込まない工夫が必要でしょう」
2022年05月22日2020年5月に大腸がんが発覚した、おさしみ1番さんの体験を描いたマンガを紹介します。大腸がんの手術スケジュールが決まり、入院準備を進めるおさしみ1番さん。荷物を詰める以外にもすることがあって……。★関連記事:<腎がんマンガ>「え? 血尿!?」脇腹が痛く、頭痛に吐き気、悪寒まで…手術前の準備として、大量の同意書にサインをしました。私の場合は、病院控えと患者控えにそれぞれ記入する必要があり、とても枚数が多かったです……。今回は全身麻酔で人工呼吸器を着けるため、手術に耐えられる肺機能があるかどうかなどを確認するために、事前に肺活量を測定しました。肺活量を測定してくれた臨床検査技師さんは、病院で知り合った職員さんの中で一番テンションが高く、とても盛り上げじょうずでした(笑)。ちなみに私は腸閉塞処置のときに麻酔で意識をなくしましたが、静脈麻酔は鎮痛がメインで自発呼吸がある状態なので、全身麻酔には当たらないそうです。全身麻酔は鎮静・鎮痛を主におこない、意識をなくして筋弛緩剤を用いて呼吸をとるために人工呼吸管理となるそうです。そして、全身麻酔の場合は、喫煙経験者は要注意とのこと。そのため、さまざまな書類や問診で喫煙有無、期間、量を細かく聞かれました。現在喫煙をしていなくても、肺活量にマイナスの影響が出るそうです。ー------------------------肺活量の測定では、盛り上げじょうずな臨床検査技師さんの指示で、何度もやり直しをすることになったとおさしみ1番さん。そのため、酸欠になりかけてクラクラしてしまったとのことです。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。監修/里村仁志先生(里村クリニック院長)消化器疾患が専門。2003年 獨協医科大学医学部卒業、2005年獨協医科大学第1外科、2016年さいたま赤十字病院外科を経て、現在に至る。著者/おさしみ1番(38歳)2020年5月、それまで自分の人生には無縁だと思っていたガンになる。病気の自分に向き合いつつ、楽しいこと・体に良いことを探し求める日々をブログにて更新中。4歳と7歳の姉妹に翻弄されて今を生き抜く38歳。Instagram:@osashimi111
2022年05月21日2020年5月に大腸がんが発覚した、おさしみ1番さんの体験を描いたマンガを紹介します。大腸がんの手術スケジュールがようやく決まったため、早速入院準備に取りかかったのですが……。★関連記事:<腎がんマンガ>「え? 血尿!?」脇腹が痛く、頭痛に吐き気、悪寒まで…手術スケジュールが出たと連絡があり、その5日後には入院することになりました。入院準備も2度目となると、ちょっと慣れてきますね。今回は、手術後にHCU(高度治療室)に入ります。HCUは術後に重症化しないよう、常時看護師さんがついてくれる部屋のこと。HCUに入ったあとは一時的に一般病棟のベッドを空けないといけないのと、HCUでは必要最低限の荷物しか持ち込めないため、手術前に家族などの立ち会い者に余分な荷物を持って帰ってもらう必要があります。なので、私なりに精査して荷物を詰めてみたのですが、必要最低限の荷物ってなかなか難しいですね。荷物を詰めながら「もしかしたらこれもいるかも?」と思っちゃって、どんどん増えて結局詰め直しをしました(笑)。ー------------------------普段も荷物が多めで、バッグはリュック派だというおさしみ1番さん。頭ではわかっていても、ついつい荷物を詰め込みすぎてしまったとのことです。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。監修/里村仁志先生(里村クリニック院長)消化器疾患が専門。2003年 獨協医科大学医学部卒業、2005年獨協医科大学第1外科、2016年さいたま赤十字病院外科を経て、現在に至る。著者/おさしみ1番(38歳)2020年5月、それまで自分の人生には無縁だと思っていたガンになる。病気の自分に向き合いつつ、楽しいこと・体に良いことを探し求める日々をブログにて更新中。4歳と7歳の姉妹に翻弄されて今を生き抜く38歳。Instagram:@osashimi111
2022年05月17日2019年の2月にステージ4の舌がん(左舌扁平上皮がん)、4月に食道がんの手術を受けたタレントの堀ちえみが13日に自身のアメブロを更新。舌がんの罹患後に想像だにしなかったことを明かした。この日、堀は「今日のお昼休憩では、広い部屋で一人でぽつんと。セブンイレブンで買った」とコンビニエンスストア『セブン‐イレブン』で購入した商品を公開。「糖質を控えたハムチーズデニッシュ。ザク盛りヨーグルト。ベーコンペッパーマカロニサラダ。ホットコーヒー」と紹介し「館内のセブンイレブンで購入し食べました」とつづった。続けて「私はがんになってから、いろいろな皆様のご尽力により、ギリギリ生き延びることができています」と述べる一方で「何のためにあの時に、人生を終われなかったのか?何故生きながらえたのか?考えさせられた一日となりました」と告白。「こんなに上手く発語できない私が、病前よりも、遥かに話をする状況が多くなるなんて。想像だにしていなかった」と明かし「私が口を開くことで、誰かの命を守れて救えるのであれば、私が生き延びた意味もあるのでしょう」としみじみつづった。最後に「この世は温かい人の方が多いなと、しみじみそう思うのでした」とコメント。「今日もいろんな方々のやさしさが、心に沁みたなぁ」とつづり、ブログを締めくくった。
2022年05月15日2020年5月に大腸がんが発覚した、おさしみ1番さんの体験を描いたマンガを紹介します。新型コロナの影響で、大腸がんの手術スケジュールをすぐには決められなかったおさしみ1番さん。スケジュールが決まり次第連絡すると言われ……。★関連記事:<腎がんマンガ>「え? 血尿!?」脇腹が痛く、頭痛に吐き気、悪寒まで…新型コロナの影響で、入院・手術が一部制限されていたため、すぐには手術スケジュールが出せない状況だったので、決まり次第連絡すると先生に言われました(2020年のお話です)。そして連絡を待つこと3日、7日、10日、14日……全然連絡が来ない(涙)。腸閉塞の処置のために腸にステントを入れていて、1〜2カ月で取り出さないと腸が破れる可能性があるって言われたのに……。連絡が来るよりも、私のおなかが破れるのが先じゃないの?? と毎日ソワソワしていました。そして3週間後、ようやく連絡が来たのはよかったのですが、入院は5日後と言われ……今度は急すぎる!急いでもろもろの準備をすることになったのです。ー------------------------ステントが入っているため、優先的に手術スケジュールが決まると言われていたのに、思ったよりも連絡が遅くて不安になったそう。その後、連絡が来て安心するも、「3週間は長いって…」と思ったとのことです。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。監修/里村仁志先生(里村クリニック院長)消化器疾患が専門。2003年 獨協医科大学医学部卒業、2005年獨協医科大学第1外科、2016年さいたま赤十字病院外科を経て、現在に至る。著者/おさしみ1番(38歳)2020年5月、それまで自分の人生には無縁だと思っていたガンになる。病気の自分に向き合いつつ、楽しいこと・体に良いことを探し求める日々をブログにて更新中。4歳と7歳の姉妹に翻弄されて今を生き抜く38歳。Instagram:@osashimi111
2022年05月14日2020年5月に大腸がんが発覚した、おさしみ1番さんの体験を描いたマンガを紹介します。大腸がんと確定し、手術前の検査で何度か病院に行くことになったおさしみ1番さん。PET-CT検査を受けることになり……。★関連記事:<乳がんマンガ>「痛っ!」寝返りをしたら右胸がズキン!として…大腸がんだと告知を受け、手術前の検査で、PET-CT検査(陽電子放出断層撮影)を受けに行きました。通常のCT検査は部位を絞って検査するのですが、PET-CT検査では全身を一度に調べられるのだそう。検査に放射線を使うので、入り口から厳重……。検査のために使う薬剤に放射線を使用しているとのことで投与も厳重でした。薬剤の投与後、1時間程度安静にして、その後装置のベッドに横になり撮影します。通常のCT検査と違って今回の検査は、「薬剤を扱う看護師さんたちの緊張感がものすごい」ことと、「関節を折り曲げると薬剤がたまるので、安静時にはダランとしておく」ことが衝撃的でした。ー------------------------CT検査よりも厳重で緊張感が高かったPET-CT検査。安静時は、テレビを見ることもできたそうですが、音量を上げることがNGだったため、ほぼ無音で見ていたとのことです。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。監修/里村仁志先生(里村クリニック院長)消化器疾患が専門。2003年 獨協医科大学医学部卒業、2005年獨協医科大学第1外科、2016年さいたま赤十字病院外科を経て、現在に至る。著者/おさしみ1番(38歳)2020年5月、それまで自分の人生には無縁だと思っていたガンになる。病気の自分に向き合いつつ、楽しいこと・体に良いことを探し求める日々をブログにて更新中。4歳と7歳の姉妹に翻弄されて今を生き抜く38歳。Instagram:@osashimi111
2022年05月10日2020年5月に大腸がんが発覚した、おさしみ1番さんの体験を描いたマンガを紹介します。組織検査の結果、腫瘍は悪性であり、大腸がんと告知されたおさしみ1番さん。その後、先生に質問をすると……。★関連記事:<腎がんマンガ>「え? 血尿!?」脇腹が痛く、頭痛に吐き気、悪寒まで…大腸がんだと告知を受け、先生に「よく聞くステージってどんなもんですかね?」と聞いてみました。「正確な診断は外科でおこないますが、おそらくステージⅡbかと」と先生。そして、「がんの中でもいわゆる顔つきのいいがんってやつだと思います」と言われました。……顔つきのいいがん?そんな言葉は聞いたことがなかったので、思わず笑ってしまいました。リンパ節や肺や肝臓には転移がなさそうとのことで、この段階ではまだざっくりとした診断でした。※Stg0→Stage0、Stg1→StageⅠ、Stg2→StageⅡ、Stg3→StageⅢ、Stg4→StageⅣのことです。ステージⅡbと聞いてもどういう位置付けかよくわかっていなかったので、私なりに調べてみました。大腸がんでのステージⅡbとは、がんが筋肉を超えて大腸壁の外側の壁に接するか腹腔内に露出している状態とのこと。ついでにリンパについても調べてみました。リンパはウイルスなど体に悪いものから体を守ったり、体の老廃物を掃除したり、水分を流したりと、とても働き者。そして、リンパにはところどころコブがあり、悪いものをせき止める機能があるようです。なので、がんがリンパにたどり着くと、悪いものをせき止めていた関所を突破されてしまい、体に悪いものが巡ってマズイってことになるのかな。リンパってすごいなぁと思いました。ー------------------------腫瘍は悪性で、大腸がんと告知されたおさしみ1番さん。「いわゆる顔つきのいいがん」と言われ、顔って……と思わず笑ってしまったとのことです。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。監修/里村仁志先生(里村クリニック院長)消化器疾患が専門。2003年 獨協医科大学医学部卒業、2005年獨協医科大学第1外科、2016年さいたま赤十字病院外科を経て、現在に至る。著者/おさしみ1番(38歳)2020年5月、それまで自分の人生には無縁だと思っていたガンになる。病気の自分に向き合いつつ、楽しいこと・体に良いことを探し求める日々をブログにて更新中。4歳と7歳の姉妹に翻弄されて今を生き抜く38歳。Instagram:@osashimi111
2022年05月08日2019年の2月にステージ4の舌がん(左舌扁平上皮がん)、4月に食道がんの手術を受けたタレントの堀ちえみが27日に自身のアメブロを更新。もがき苦しんだ舌がんの手術後を回想した。この日、堀は「自主ボイトレとリハビリの前に、瞑想をしたいなぁと思っています」と述べ「正座して静かにして目を瞑り、自分の心と対峙するだけで。大層なものでもなく我流のもの」と説明。「そうする時間を持つと、私の場合は心を整えることができます」と明かし「心の中を整理できたりするので、たまにやってきました」とつづった。続けて、舌がんの手術後について「声も出せない話せない中もがき苦しみ。舌を抜かれた状態で伝える手段もない」と振り返り「取り乱さずにいられた、一度も泣き叫ばなくて済んだ方法が、これでした」と術後に瞑想をしていたことを告白した。最後に「それ以来たまにやって」とその後も瞑想を続けていることを明かし「心を整え冷静になれる時間を、このように大切にしています」とつづった。
2022年04月28日スポーツ選手にとって、「ファンの応援は大きな力になる」というのはよく聞かれます。2022年4月、メジャーリーグベースボールの『タンパベイ・レイズ』の試合で、ファンの少女が始球式に登場しました。8歳のクロエ・グライムスちゃんは、レイズのブレット・フィリップス選手の大ファン。そんなクロエちゃんが力いっぱい投げたボールを、ブレット選手はしっかりとキャッチしました。がんと闘う少女へ贈る渾身のホームランクロエちゃんは現在、二度目のがん治療をしています。試合が始まる前、クロエちゃんはブレット選手に青いブレスレットをプレゼント。彼は「これが幸運を運んでくれるね」といい、すぐに自分の手首に付けました。そしてこの日の試合で、ブレット選手はホームランを打ったのです!試合後のインタビューで、彼は目に涙を浮かべながらこう語りました。“Chloe, you’re an inspiration. ... that homer was for you." ❤️Rays outfielder Brett Phillips was choked up after hitting a home run with his biggest fan, Chloe Grimes, in attendance. Chloe, who's 8 years old, is battling cancer for the second time. pic.twitter.com/0ALFskSKw2 — ESPN (@espn) April 13, 2022 僕は今日クロエちゃんと初めて会う機会があって、彼女はがんと闘っていて、僕にこれらの贈り物を持ってきてくれたんだ。ソフトボールには僕の名前が書いてあって…クロエちゃん、きみはインスピレーションだ。(今日のホームランは)僕のメジャーリーグのキャリアで打ったボールの中で、もっとも難しいボールだった。クロエちゃん、きみは本当にクールな子だ。これは、きみのためのホームランだよ。ESPNーより引用(和訳)大好きなブレット選手を笑顔で応援するクロエちゃん。彼女を見ただけでは、がんと闘っていることに気付かない人がほとんどでしょう。ブレット選手はそんな彼女の強さに、心を揺さぶられたのです。スポーツ専門メディア『ESPN』のTwitterで紹介されたこの動画には、ブレット選手への称賛の声が相次いでいます。・これを見てブレット選手のファンになった。きみは、子供たちが必要とするロールモデルだ。・もらい泣きしてしまった。彼のような選手がメジャーリーグにいることはラッキーだね。・うちの子もブレット選手の大ファンよ。こんなに優しい選手は、なかなかいない。海外メディア『CBS News』によると、ブレット選手は毎回、試合が始まる20分前にフィールドに出てきて観客席の子供たちと交流するのだそう。彼はその優しい性格で、野球選手としてだけでなく人としても、ファンを魅了しているのです。後日、ブレット選手はクロエちゃんの自宅を訪れて、2人は再会を果たしました。ブレット選手がクロエちゃんの応援によってホームランを打ったように、今度は彼の祈りが、クロエちゃんが病気に打ち勝つ大きなパワーとなることでしょう。[文・構成/grape編集部]
2022年04月25日インタビューを受けるラッツ&スターの桑野信義父がジャズトランペッターだった桑野信義は、幼少期から楽器に触れて育ち、高校卒業後、プロのトランぺッターとなった。そのころ、幼稚園からの幼なじみでシャネルズ(現・ラッツ&スター)のリーダーだった鈴木雅之からある相談を受ける。「“テープを持っていくから、仕事の前に会って俺たちの音楽を聴いてくれ”と言われて、渋谷の楽器店でリーダーと待ち合わせをしました。そして、ロックンロールやドゥーワップっぽい音楽を聴かせてもらって“サックスがやめて困っているから、こんな感じでできないか?”と言われたので“できますよ”と」しかし、デビューを目指して活動していたわけではなかった。「ヤマハの『イーストウエスト』というコンテストに出て、優勝したらバンド活動をやめようという話をしていました。でも、それに出たことがきっかけで、大瀧詠一さんなどがライブハウスに見にきてくれて。それで“CMソングを歌ってよ”と頼まれて、アマチュアのころによく歌うようになりました。そして、パイオニアの『ランナウェイ』というラジカセのCMソングを歌うことに」志村けんさんの弟子にこれが、後にミリオンセラーを記録する曲となる。「CMソングだったので、最初から1曲まるまるあったわけではなく、できていたのはサビの“ランナウェ~イ”などの数十秒だけ。その曲が評判になり、レコード会社の目に留まったんです」とはいえ、もともとはコンテストで優勝したらやめると決めていたバンド。すんなりデビューとはいかず……。「リーダーがみんなを集めて“どうしてもって言われてるよ”と言うので、みんなで話し合って“1曲だけ出して、それが売れなかったらやめる”という条件を出して、『ランナウェイ』のフルバージョンを作ってデビューしました」いつしか、音楽活動だけでなく、バラエティー番組にも進出。「今の事務所の会長が、当時ザ・ドリフターズとよく一緒にいて“おもしろいバンドがいるんだ”とすすめてくれて、加藤(茶)さんや志村(けん)さん、高木ブーさんがライブを見にきてくれていました。来てくれるとなると、メンバー同士で“じゃあ、髭ダンスやろうか”と話して(笑)。それで、志村さんが『志村けんのだいじょうぶだぁ』を立ち上げたときに、俺と田代(まさし)くんに声がかかって、志村さんの弟子になりました」’20年には鈴木雅之アーティストデビュー40周年の記念ツアーに参加を予定していたが、コロナ禍で延期に。そんな中、秋に桑野は大腸がんの宣告を受けた。「とりあえず家族と会社、マネージャーには言いました。あと、リーダーと、リーダーのお姉さんの鈴木聖美さんにも。でもやっぱりはじめはショックが大きかったようで“乗り切れよ”としか言えない感じで……」今ではとにかく“免疫力を上げる生活”延期となった40周年記念ツアーは、’21年4月から行われたが、2月と5月にがんの手術を受けていた桑野は……。「病気になったので、出られなくなってしまって。それでもリーダーはずっと“先にツアーを回ってるから、体力つけて戻ってこい”と応援してくれました。それで、7月7日の大阪フェスティバルホールの公演で復帰しようと、そこにロックオンして5月ごろから準備を進めました」鈴木からのエールで、ステージ復帰に向けて奮起させられたが、その道のりは険しかった。「退院したばかりのときには、トランペットの音が全然鳴らなくて。それでも、リーダーも佐藤(善雄)さんもスタッフも、みんなが支えてくれて、フル出演は叶いませんでしたが、1コーナーでなんとか復帰できました。サプライズ出演だったので、お客さんもすごく喜んでくれて」ステージから見る景色は格別だった。「デビューしてからずっと、俺の位置から客席を見ると、斜め右前にリーダーがいるという景色が当たり前でした。なので、復帰のステージでそれを見たときに“戻ってこれたんだ”という実感が湧きましたね。リーダーも“おまえのラッパとコーラスが左後ろから聴こえてきて、本当にいるんだなとうれしかった”と言ってくれました。療養中には“いつもおまえがあそこにいると思ってやっているから”と連絡をくれていましたから……」そんな桑野にとって、人生のターニングポイントとなったのは?「65歳にもなると、ターニングポイントだと思える出来事はたくさんありました。でも、やっぱり大腸がんで入院したことがいちばんですね。入院して手術を受けて、もしかしたら無事に帰ってこられないかもしれないくらいの状態だったので、今こうしていられることは、本当に奇跡だと思っています」闘病を経験して、考え方に変化が生まれた。「今までは欲もあったし、ガツガツ尖って生きてきたのですが、生死をさまようような経験をして、欲がなくなったんです。唯一、生きることへの欲はありますが、それはなんとか叶っているので、今はとにかく、お世話になった人たちに恩返しをしていきたいですね」そのために、今はがんの寛解を目指している。「手術で悪いところをとっても、がん細胞がリンパと一緒に身体をまわっているので、いつ再発するかわかりません。それを防ぐための抗がん剤での治療もあるのですが、あまりにもつらくて途中でやめてしまって。なので、リスクはありますが、今はとにかく免疫力を上げる生活をしています。昔は酒を飲んで、暴飲暴食して、1日3時間睡眠で……というめちゃくちゃな生活をしていたので、生活習慣もすべて変えました。ゆるんでしまいそうになることもありますが、そういうときは、病院での生き地獄のようなつらさを思い出すようにしています。大腸がんは5年が寛解の目安なので、あと4年、なんとか頑張りたい」同じ境遇の人にも、思いを寄せる。「これを読んでいる人の中にも、闘病中の方がたくさんいると思います。それに、見た目は何もないように見えても、実は大変な人もたくさんいるでしょう。そういう人たちのことをぜひ思いやってほしいです。そして、今病気と闘っている人へ。それは逃げられない現実です。でも、頑張りすぎずに、そして諦めないでほしいです。仲間はたくさんいますから。『ガンバー桑野チャンネル』というYouTubeでは“がんサバイバーでも、気持ちがあればこれだけのことができる”ということを発信しているので、一緒に頑張りましょう!」もちろん、寛解以外にも目標はたくさんあるようで。「いま、息子と音楽をやっているので曲作りもしたいですし、残された人生の中でできることはなんでもやっていきたい。ジャンルを問わず、人を喜ばせることは最後まで続けたいんです」
2022年04月23日2019年の2月にステージ4の舌がん(左舌扁平上皮がん)、4月に食道がんの手術を受けたタレントの堀ちえみが18日に自身のアメブロを更新。舌がんの手術前に渡された用紙に書かれていたことを明かした。この日、堀は「入院中のこと」と切り出し「舌がんの手術前に渡された、一枚の紙がありました」と告白。「術前・術後での、心や体の痛み・その苦痛の度合いや、今心に抱えている不安などを、書き込むための用紙でした」と説明し「緩和ケアチームの先生方や、看護師さんなど医療スタッフの皆さんが、私が記入したその情報を共有し、メンタルケアをして下さっていました」と明かした。続けて「その用紙には問いがたくさん書いてあります」と述べ「今病気に対する不安はどれぐらいですか?」との質問があったといい「何段階かの答えがあり、該当する度合いに丸を付けます」と説明。「その問いについて深掘りする項目などもあり」と明かし「手作り感のある藁半紙に印刷されている、そんな温かみのあるものでした」と振り返った。また「自分の抱えている心の痛みは何か?」「今 本当に悩んでいることの、根本的なことは何か?」と述べ、「私の場合整理するために、文字に起こして考えてみるという方法が、一番合っていると感じました」とつづった。さらに「術後からずっと…自分できちんと今の自分を理解するために、苦痛整理をしています」と明かし「支離滅裂にならないためにも、自分の痛みを理解することは大切」とコメント。「自分を否定しているうちは、書き出すのも辛いかもしれません」と述べつつ「自分の存在を自分で認めてあげたうえで、自分がより良く前に進んでいくために、私が独自でやっている」と説明した。最後に「私はこのようにして、自分のいろんな痛みと向き合って、それがどこからくるどれぐらいのもので、どうすれば良いと自分が思うか?」と考えているといい「常に解決に導いていくヒントを、見つける手立てのひとつにしています」とつづり、ブログを締めくくった。
2022年04月19日2019年の2月にステージ4の舌がん(左舌扁平上皮がん)、4月に食道がんの手術を受けたタレントの堀ちえみが13日に自身のアメブロを更新。舌がんで入院中に夫がプレゼントしてくれたものを公開した。この日、堀は「今日の家事スタイル!」と切り出し「この春はじめての、半袖Tシャツにデニムというスタイル」と自身の全身ショットを公開。「暑くなりましたね。朝夕はまだ冷え込みますけど」と述べ、着用しているTシャツについて「とてもしっかりとした生地でよれにくい」と説明した。続けて「髪にアクセントでエトロのスカーフ」と述べ、スカーフについて「主人からの贈り物」と説明。「舌がんの入院中にね。本当は首の傷隠しとして、プレゼントしてくれた」と告白しつつ「綺麗に切っていただいたので、傷の跡もあまり残らず…でした」とつづった。また「このTシャツは、夫婦でオソロなんだ」と明かし「ちなみに主人のTシャツはこちら」「ユニセックスなので、ビッグサイズだと男性も着られます」と夫のTシャツも公開。最後に「抜けがけして先に着てしもた(笑)」とお茶目につづり、ブログを締めくくった。この投稿に読者からは「とても素敵です」「夫婦お揃いのTシャツ可愛い」「いつも仲良くて羨ましい」などのコメントが寄せられている。
2022年04月14日副作用がほとんどない、がん免疫療法日本人の死亡原因第1位である、がん。医療技術の進歩によって生存率は高まり、助かる人が増える一方、高齢化でがんになる人はそれ以上に増え、亡くなる人も後を絶たない。がん治療は手術、抗がん剤、放射線の3つの治療法が三大療法として知られているが、がんが進行してしまって思うような効果が得られない場合などは、患者自身でそのほかの治療法を探し、頼るケースも増えている。先ほどの三大療法は保険が適用されるため、自己負担は1〜3割で済むが、そのほかの治療法は基本的に保険が適用されない自由診療となり、全額負担となる。金銭面での負担は大きいが、効果が期待できるものもあり、ひとつの有効な選択肢となっている。また、海外で行われている最新治療が日本でも承認されて国内で受けられるようになるまでには時間がかかる。自費で渡航し、海外で治療を受けるケースも。2月20日に前立腺がんが再発して亡くなった俳優の西郷輝彦さんもそのひとり。オーストラリアで核医学治療という最先端の治療を受けていたことが話題になった。三大療法とは違うこうした治療法のなかで、「第4の治療法」と呼ばれて盛んに研究が進められているのが、がん免疫療法だ。私たちの身体に備わった免疫細胞を利用して、がん細胞を強力に攻撃するものだ。これまでにない方法で免疫を強力に活性化がん免疫療法といえば、京都大学名誉教授の本庶佑さんが2018年にノーベル医学・生理学賞を受賞して話題になった免疫チェックポイント阻害薬を使った治療が、効果が広く認められて保険適用になり、多くの治療に使われているが、それ以外の免疫療法も研究が進められている。なかでも、近年注目を集めているのが、今回紹介する「NKT細胞標的治療(RIKEN-NKTTM)」(※)である。※ベンチャー企業「理研免疫再生医学」が、民間の医療機関に広く提供するために開発したNKT細胞標的治療は「RIKEN-NKTTM」という商標で登録されている。国立の研究機関である理化学研究所と千葉大学によって研究が進められた治療法をベースに、理化学研究所発のベンチャー企業である理研免疫再生医学が開発を進め、2016年から再生医療法の下、自費診療での治療が始まっている。実際に、この治療を受けた2人の患者さんに、がんの経緯と治療の効果のほどを聞いた。余命宣言も5か月後にがんが消えた神奈川県在住の田中智美さん(仮名・60歳)は、深夜寝ていたときに、突然、強烈な吐き気に襲われたという。「眠っていられないほどの吐き気で目が覚め、救急車で病院に運ばれました。するとS状結腸がんが原因で腸閉塞が起きていたのです。手術をするとリンパなどへの転移も判明しましたが、無事すべてのがんを摘出できました。ところが、術後すぐに肝臓と脾臓への転移が見つかり、これ以上有効な治療法はない、抗がん剤で延命するしかないと主治医から言われました」セカンドオピニオンでも同じ結果を告げられた田中さんだったが、偶然、週刊誌の記事を読み、このNKT細胞標的治療の存在を知ったという。「免疫療法の存在は知っていましたが、どれがいいかわからずにいました。でもその記事を見て、雑誌で紹介されているなら信用できると思い、記事に載っていた会社に問い合わせました」当時、田中さんは、吐き気や手足の痺れ、脱毛など抗がん剤の副作用に悩まされていた。つらい思いをして延命するより、抗がん剤を減らしてでも仕事を続けたいと思っていたという。「抗がん剤を減らす代わりに副作用がほとんどないNKT細胞の治療をすることで、少しでも命が延びたらと思って始めたんです」すると、予定していた4回の注射が終わる前にすべてのがんが消失したのだ。「延命のために受けたのですが、がんが消えてしまい、本当に驚きました」宮城県在住の原田幸三さん(仮名・75歳)は、心臓の手術を受けた半年後の検診で偶然、がんが発覚した。「術後検診で大腸にがんがあることがわかりました。しかも、肝臓にも転移していました。医者から、大腸のがん細胞は手術で摘出できるけど、肝臓は数が多いので手術は難しい。抗がん剤治療を行うが、抗がん剤だけでは、がんは消えないだろうと告げられました」命の危険を感じた原田さんは別の治療を探したという。「すると息子がこの治療法を教えてくれたので、迷わず選択しました」治療後に行った手術で摘出した肝臓のがん細胞を調べると、死滅していたという。「摘出されたがん細胞は生きていることがほとんどで、死滅しているのは珍しいのだそうです。NKT細胞による効果を実感した瞬間でした。それ以降は抗がん剤治療も受けず、がんは再発していません。いまは元気はつらつです」余命5か月の患者が3年弱生きたケースもこの2人が高い治療効果を得たのは偶然ではない。この治療法のベースになったNKT細胞を使った治療法は、実際の臨床試験でも効果が出ているのだ。理研免疫再生医学・代表取締役の徳岡治衛さんに話を聞いた。「免疫療法は昔からあり、種類もさまざまですが、免疫システムは複雑で未解明のことも多く、科学的根拠が十分でない治療が多いのも事実です。このNKT細胞標的治療は、予後が悪いといわれるタイプの肺がんが進行・再発した患者さん17人に対して臨床試験を行ったところ、一定の結果が出たのです」この17人は手術や抗がん剤などの治療を終えており、そのままだと、想定される生存期間の中央値は5か月程度ととても短い。従来の抗がん剤とは異なる新しいタイプの薬(分子標的薬)を使った場合でも、7~15か月程度だ。ところが、この治療を行った17人は18・6か月。そのなかでも狙った免疫細胞が特に活性化した10人を見てみると31・9か月で、従来の治療法と比べると約6倍に延びたのだ。この10人の結果をわかりやすくたとえると、余命5か月と宣告された末期状態の患者さんが3年弱生きることができたということだ。「厳密にいうと、この臨床試験のものとは細胞培養方法の一部を変えたりと多少の違いがありますが、現在行っている治療とこの臨床試験の治療の基本的なメカニズムは同じです」(徳岡さん)がん専門医で、昨年からこの治療法を取り入れ、田中さんや原田さんの主治医も務める、ソラリアクリニック東京の古賀祥嗣院長にNKT細胞について説明してもらった。「がん細胞を攻撃するのに重要な免疫細胞には主に、生まれながらに攻撃性を備えているNK細胞と、外敵を記憶して後天的に攻撃性を得るT細胞があります。NKT細胞は、NK細胞とT細胞両方を同時に活性化できる細胞で、自らがん細胞に攻撃を行うだけでなく、リーダーとしてほかの免疫細胞たちに指示も出して活性化させる、プレーイングマネージャーのような存在。数が少ないため大した働きをしないと思われて、これまでは注目されてきませんでしたが、近年の研究によってがん細胞に対して非常に有効な働きをする免疫細胞だとわかったのです。いまのところ、この治療法は、免疫細胞を利用するがん免疫療法の“決定版”といっても過言ではないでしょう」このNKT細胞を活性化させる成分を自分の血液中の免疫細胞から作って身体に戻すことで、今までにない強い力でがん細胞を攻撃するという。費用は平均で約326万円と高額だが…現在は厚生労働省が認定した委員会の審査を経て認められた17の医療機関(※)で治療が行われていて、費用は病院や病状によっても異なる。平均すると約326万円(税別)と高額だが、標準的な治療だけでは改善が難しい場合など、選択する患者さんが増えているという。先ほどの田中さんと原田さんに金額について率直に聞いた。※17の医療機関については、理研免疫再生医学のホームページ()または電話(03-5226-5880)で問い合わせを。「決して安い金額ではありませんが、副作用がほとんどなく、長期間効果が持続すると聞いて迷うことはありませんでした。がん保険がおりたことも後押しになりましたね。結果的に命拾いすることができ、一切悔いはありません」(田中さん)「費用は高額ですが命には代えられないと思い、決断しました。全員に効果があるかはわかりませんが、多くの人にこの治療を知ってもらいたいと願っています」(原田さん)高い金額を払って受けるなら少しでも効いてほしい。どういう患者さんにおすすめなのか、古賀院長に聞いた。「このNKT細胞標的治療はあくまで第4の治療であり、抗がん剤などと併用して行うことが基本です。末期で手の施しようがなくなってからでは効果は期待できません。おふたりのように併用して治療を行うことで、効果が高まるのです。これまで当院では7人の患者さんにこの治療を行い、全員にがん細胞縮小などの効果が見られました。ただ、7人とも抗がん剤と併用して行ったため、この免疫療法の効果かどうかは明確にはわかりません。しかし、副作用がほとんどなく、抗がん剤で下がりやすい免疫力や体力のバックアップにもつながるため、メリットはあると考えています」第4の治療が思わぬ命拾いにつながることもある。2人に1人はがんになる時代。まだがんになっていない人も、知っておくといざというときにきっと役立つはずだ。がん専門医・古賀祥嗣先生医学博士。日本再生医療認定医など。’89年、産業医科大学卒業。泌尿器科悪性腫瘍、透析、腎移植専門。江戸川病院副院長を務めながら、NKT細胞標的治療を行うため、’21年ソラリアクリニック東京院長に就任。がん患者さんをサポートするため、休日返上で免疫治療を行う。
2022年04月11日写真はイメージです日本人女性のがん死亡数1位の大腸がん。最新研究で、大腸がんの“新犯人”が判明。それは意外にも、ふだんから飲んでいるスポーツドリンクや栄養補給ドリンクといった清涼飲料水に多く含まれている成分だった。健康にいいイメージがあるが飲みすぎの“落とし穴”をぜひ知っておきたい。日本人女性の13人に1人が大腸がんと診断日本人の死因第1位のがん。がん細胞が身体からの命令を無視して増え続ける病気だが、これまで、がん細胞が増殖するエネルギー源は、ブドウ糖だと考えられてきた。ところが、最近の研究でがん細胞が好む別のエネルギー源が存在することが明らかに。その好物とは、私たちの身近にある甘味成分の「果糖」。果糖のとりすぎが大腸がんのリスクになるという驚くべき論文が昨年、世界でもっとも権威ある科学雑誌「ネイチャー」に掲載されたのだ。大腸がんといえば、多くのがんの中でも日本人女性の命をいちばん多く奪っているがん。女性の約13人に1人が一生のうちに大腸がんと診断される計算だ。女性にとって大腸がんリスクを上げる食べ物はできるだけ避けたいところだ。「果糖というのは砂糖の成分で、果糖とブドウ糖が結合したものが砂糖です。果糖はブドウ糖に比べて2倍以上も甘みが強いのに、血糖値をほとんど上げないという特徴があります。そのため、少ない量で甘みを感じられる低カロリー甘味料として、清涼飲料水を筆頭に多く使われています。しかし、決して身体にいいものではありません」と言うのは、果糖と健康の関係に詳しい滋賀医科大学客員教授の仲川孝彦医師。「近年、果糖が尿酸値や中性脂肪値を上げるという研究が増えました。がんについても、発症リスクを上げたり、症状を悪化させたりするのではないかという研究が進んでいます」(仲川医師、以下同)果糖は清涼飲料水の中でも、スポーツドリンクやビタミン補給ドリンクといった、一見すると健康によさそうなものにも多く入っているという。「健康にいいと安心し、飲みすぎている人は、大腸がんなどの深刻な健康リスクを招きかねないので要注意です」なぜ果糖が大腸がんのリスクを上げてしまうのか。「身体に入った果糖は細胞を増やすのに必要な材料に変化します。がん細胞は健康な人の体内でも日々作られていますが、大腸のがん細胞はその材料を正常な細胞よりも多く取り込むので、がん細胞がどんどん増えるのです。それがマウスの実験で証明され、おそらく、人にも当てはまるだろうと考えられます」調味料や加工食品にもほぼ入っている果糖の摂取が多いほど、大腸がんだけでなく、すい臓がんや肺がん、血液のがんの罹患率が高まる可能性を指摘する研究結果もある。また、以前から果糖の健康リスクは問題視されてきたが、代表的なのは中性脂肪を増やす点だ。果糖とブドウ糖は同じ砂糖の成分だが、両者には決定的な違いがある。ブドウ糖は全身でエネルギー源として消費される一方、果糖は肝臓に取り込まれ、その一部が中性脂肪に変わるのだ。中性脂肪が増えれば、肥満や動脈硬化などのリスクが高まる。また、果糖は痛風などにつながる尿酸値の悪化も招くので、がんだけでなく、全身の健康を考えても避けるべきなのだ。できるだけ身体に取り入れたくない果糖だが、仲川医師は「清涼飲料水だけでなく、スナック菓子類やケチャップ、そうめんのつゆなど、調味料や加工食品にはほぼ果糖が入っています。とても身近なので、入っていないものを探すほうが難しいくらいです」と指摘する。果糖は結晶化しにくいため舌触りに影響が出ず、また、砂糖よりもカロリーが低くて安く製造できるといったメリットもあり、多くの食品で使われるようになった。では私たちは果糖とどう向き合えばいいのか。仲川医師は「果糖を完全に避けるのは難しくても、とりすぎないコツはある」と言う。1つ目は、商品の原材料表示を見て、果糖の含有量の低いものを選ぶこと。食品に含まれる果糖は、「高果糖液糖」、「果糖ぶどう糖液糖」、「ぶどう糖果糖液糖」という3つの名前で原材料表示に記されている。それらの違いは果糖を含む割合で、もっとも果糖が多いのが「高果糖液糖」、次が「果糖ぶどう糖液糖」、いちばん果糖の割合が少ないのが「ぶどう糖果糖液糖」だ。3つとも書かれていないのがベストだが、書かれていたとしても、なるべく果糖が少ない「ぶどう糖果糖液糖」が使われているものを選びたい。2つ目のコツは、ゆっくりと時間をかけて摂取すること。「特に果糖が多く含まれる清涼飲料水は、液体のため体内への吸収もよく、大量の果糖が一気に身体に入ると中性脂肪の分解が遅くなり、健康リスクがより高まります。1本を数回に分けるなど、少しずつ飲むようにしてください」健康にいいからと朝食に決まってフルーツを食べる人もいるが、フルーツにも果糖は入っている。特にバナナ、ナシ、マンゴー、スイカ、リンゴ、ブドウなどには果糖が多く含まれている。フルーツには食物繊維など身体にいい成分が含まれていて、吸収するのに時間もかかる。そのため、よほど食べすぎなければ問題ないが、ブドウ糖より果糖のほうが血糖値を上げないから健康にいいと誤解して、あえて果糖の多いものばかりを毎朝食べると過剰摂取につながるおそれが。一度に多くのフルーツがとれるスムージーも要注意だ。健康に気をつけているつもりが、健康リスクを上げていたのでは本末転倒。自分の食生活の果糖依存度をチェックしてみてはどうだろう。果糖を含む食品例・スポーツドリンク・ビタミンなどの・栄養補給ドリンク・コーラ、ジュース・スナック菓子・インスタントカレー・ケチャップ・ソース・ドレッシング・漬物加工品・ドライフルーツ女性のがん死亡者数1位大腸がん2位肺がん3位すい臓がんお話を伺ったのは仲川孝彦医師滋賀医科大学生化学講座再生修復医学部門客員教授。日本内科学会総合内科専門医・認定医。日本腎臓学会腎臓専門医・指導医。果糖と健康に関する研究に長年取り組んでいる。(取材・文/木村彩)
2022年04月07日行正り香さんと、闘病時の次女・さくらさん「10年前、次女さくらは急性白血病と診断されました。なぜうちの子が……そのときの衝撃は今でも忘れられません」さくらさんが入院したのは、まだ保育園のころ。当時、行正さんは40代。料理研究家として忙しくも充実した日々を送っていた。「病気が発覚し、仕事をどうするべきか迷っていました。そんなときに『今はこの仕事をやめないほうがいい』と、当時の職場の上司からアドバイスがあったのです。病気はいつか治ると信じ、その先のことを考えなきゃいけないって」実際、仕事で毎日忙しくしていたからこそ、悲しさに打ちひしがれずにすんでいたと振り返る。「ある日、CMで使われるから揚げを大量に揚げていて……。無意識のうちに突然涙があふれてきたんです。気を張っているつもりでも、私って実はこんなに悲しんでいたんだと。横を見ると、アシスタントも涙を流してました。2人とも油が目にしみて痛いだけとわかったのですが、なんだかほっとして笑ってしまいました」短い時間であっても、さくらさんと病室で一緒に過ごす時間は何ものにも替え難いものだった。少しでも温かい手料理を食べさせたいと、よく病院で娘の好物の焼きおにぎりを作った。「病気になる前から食べることに興味を持つ子で。私の料理の手伝いも進んでやってくれていました。でも入院中は食欲も減退し、食べたいものも食べられなくなってしまったんです。ある日、料理本を持ってきてほしいと頼まれ手渡すと、“退院してから食べたい料理のページはコレ”とたくさん付箋を貼っていて、ずっとそれを眺めていました。“またおいしいもの、いっぱい食べようね”。そんなふうに励ましていました」闘病中の娘のひとり残して仕事へ病室に闘病中の娘をひとり残し、仕事へ向かわなければならない。さくらさんも始めは仕事に行く母に対し、寂しいと度々泣きついた。心が痛んだ。「まだ小学校にも入っていなかったさくらは、平仮名が読めませんでした。でも病室ではテレビを見ることもできず、そのうち仕方なく絵本を読むように。少しずつ文字が読めるようになっていくことが、さくらの気持ちを前向きに変える大きなきっかけになったみたいです。繰り返し読んでいたのは、絵本の『長くつ下のピッピ』。困難な状況でも明るく生きる主人公に自分を重ねていたのでしょう」つらい入院期間は1年に及んだ。 「治療で髪の毛が抜け落ちてしまったさくらが、ある日、育毛剤の広告を見て言うんです。『このおじさんたちはもう髪は生えてこないけれど、さくらはまたきれいな髪の毛が生えてくるんだよね?』。そうよ、絶対に生えるよ、と」その後、カツラを作ったというさくらさんだが、お寿司屋さんで突然「アツい!」とカツラを取ってしまい、周りの大人たちをぎょっとさせたりもしたそうだ。「本人はどれほど大変だったかと思いますが、明るくふるまう彼女から私たちも逆に元気をもらっていました。退院時にはお世話になった医療従事者の方と離れたくないと泣き……本人は闘病で人の温かさを知り、強さ、たくましさを得たと思います」小学校の入学式に出られないため、病院内のチャペルで入学式を開いてくれた。「温かい、家族のような病院だった」と今でも親子で振り返る。幼い姉妹に生まれた絆退院してからも薬の投与は5年ほど続き、その間も副作用によって心身共に不安定な状態が続いた。気持ちが高ぶり、姉かりんさんを叩いてしまうようなこともあったが、姉妹としての心の結びつきはそれまで以上に、より強くなっていった。「長女のかりんは中学受験を目指して塾に通っていたのですが、周りについていけず、やめたいと言い出しました。もともと絵に興味がある子で、そちらに進みたいと。そのときさくらから『お姉ちゃんのアートの扉を開いてあげて』と声をかけられてハッと気づきました。そして、自分の娘ながら、なんてカッコいい言葉を言うんだろうと感激。結局、かりんは塾のかわりに絵の教室に、とても楽しそうに通い始めたんです。妹ながらしっかり姉を見てるし、応援している姿が頼もしくて」行正さんが次女の病気を告白するきっかけとなったのは、昨年12月、朝日新聞に掲載されたかりんさんの寄稿記事だった。そこには妹の闘病生活をかりんさんの視点から振り返った、正直な思いが綴られていた。《(妹のことを)ヒソヒソと嘲笑するように話していたのは、小学6年生の男の子たち。彼らの視線の先にはピカピカの水色のランドセルを背負った、髪の毛が抜けた妹がいました。忘れもしないあの秋の日は、白血病の治療を終えた妹の小学校初登校日でした。(中略)だからこそ私は、彼らが発した心無い言葉にひどく傷つけられました。あの日の空しさが思い出すたびに込み上げてきます》(寄稿文より)妹は素敵な女性に成長しましたかりんさんにとっても、仲のいい幼い妹が苦しむ姿はとてつもなくつらかった。そんなとき、耳に飛び込んできた周囲の心無い言葉は、10年たった現在も鋭いトゲを彼女の心に突き立て続けていた。しかし、かりんさんは寄稿文をこう締めくくった。《あれから10年が経ち、妹は16歳になりました。たくましく、面白い、素敵な女性に成長しましたよ》一家は、さくらさんの病気を通していろいろなことを学んだという。「敷かれたレールの上で生きていこうとすると、何か予想外の事態が起こったときに、人は本当に脆いものです。だからこそ子どもたちには、『問題を見極める力』、そして『工夫して解決する力』が必要だと、この経験から強く感じました。しかもいつも親が答えを与えるばかりでは、その力はつきません。人から与えられることを待つのではなく、親が手本となって自ら学ぶ姿勢を子どもたちにみせていかないといけない。そのためには、大人もたくさんトライして失敗して、それを笑い飛ばさなきゃ。その姿が、生きていく勇気を与えるんだと」お話を伺ったのは行正り香さん福岡県生まれ。18歳でアメリカに留学、カリフォルニア大学バークレー校を卒業。帰国後、広告代理店に就職しCMプロデューサーとして活躍。2007年に、広告代理店を退社。『19時から作るごはん』(講談社)、『音から学ぶ小学生英語』(新泉社)など著書多数。全国120校で活用される英語教材「カラオケEnglish」、無料の探求学習教材「なるほど!エージェント」を制作している。取材・文/オフィス三銃士
2022年03月22日2020年5月に大腸がんが発覚した、おさしみ1番さんの体験を描いたマンガを紹介します。大学病院で、大腸がんの可能性があると告げられ、想定外だったけれどあまりショックを受けていない自分に少し驚いたおさしみ1番さん。詳しい説明を医師から聞くことになって……。★最初から読む:「もしかして新型コロナ?」体調不良とおなかの違和感がずっと続いて… #大腸がんらしい 1私の場合は、大腸の下行結腸の下のほう、ほぼS状結腸に近い部分で腫瘍が見つかりました。その腫瘍が大きくなり過ぎて、腸閉塞を起こしかけていたため、便の通りが悪く、腹痛を起こしていたとのこと。がんの切除よりも、腸閉塞になりかけているほうが緊急度が高いということで、まずは便の通り道を広げる処置をすることになりました。そして、事前検査としてまずは採血とレントゲンをすることになったのですが、採血ルームの規模の大きさにびっくり!毎日どのくらいの血液を採っているんだろう……と、若干震える私。診断結果を聞かされたときよりも衝撃が大きかったです。次回に続きます。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。監修/里村仁志先生(里村クリニック院長)消化器疾患が専門。2003年 獨協医科大学医学部卒業、2005年獨協医科大学第1外科、2016年さいたま赤十字病院外科を経て、現在に至る。著者/おさしみ1番(38歳)2020年5月、それまで自分の人生には無縁だと思っていたガンになる。病気の自分に向き合いつつ、楽しいこと・体に良いことを探し求める日々をブログにて更新中。4歳と7歳の姉妹に翻弄されて今を生き抜く38歳。Instagram:@osashimi111
2022年03月21日2020年5月に大腸がんが発覚した、おさしみ1番さんの体験を描いたマンガを紹介します。前回大学病院で、大腸がんの可能性があると告げられたおさしみ1番さん。率直な感想は……。★最初から読む:「もしかして新型コロナ?」体調不良とおなかの違和感がずっと続いて… #大腸がんらしい 1大学病院で先生から大腸がんの可能性を聞かされました。大半の人が、まさか自分ががんになるとは思っていないだろうし、私もポリープくらいかな? と思っていたので想定外でした。受け止め方は人それぞれだと思うのですが、私の場合は「そうかぁ、がんだったのかぁ」というのが率直な感想でした。あまりショックを受けていない自分に少し驚く……。痛みがなかったので、他人事だったのかもしれません。次回に続きます。※大腸カメラは大腸内視鏡検査ともいいます。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。監修/里村仁志先生(里村クリニック院長)消化器疾患が専門。2003年 獨協医科大学医学部卒業、2005年獨協医科大学第1外科、2016年さいたま赤十字病院外科を経て、現在に至る。著者/おさしみ1番(38歳)2020年5月、それまで自分の人生には無縁だと思っていたガンになる。病気の自分に向き合いつつ、楽しいこと・体に良いことを探し求める日々をブログにて更新中。4歳と7歳の姉妹に翻弄されて今を生き抜く38歳。Instagram:@osashimi111
2022年03月19日※写真はイメージです「薬が薬を呼び、患者は薬の雪だるま状態になっている」と語るのは伊東エミナ医師。医者は薬を出し続け、その薬を疑わない患者ーーそんな日本の医療現場に疑問を投げかけている。だが、毎日飲み続けることで実は高まっている「クスリのリスク」。医療を受けるひとりひとりが知っておくべき医療の“からくり”を紹介する。年を重ねるごとに病院に足を運ぶ機会は増えていくもの。比例して多くなっていくのが薬の量だ。医療機関で処方される薬と年齢の関係を示した厚生労働省のデータがある。1か月に調剤薬局を通じて受け取る薬の種類が40代以降は増える傾向にあり、65歳以上の約15%が5~6種類、75歳以上の約25%が7種類以上の薬を服用している。このような薬との“深い”付き合いに警鐘を鳴らすのが、エミーナジョイクリニック銀座の院長、伊東エミナ先生。「薬の処方はあくまで対症療法です。すなわち症状を緩和するための治療法で、病気を根本から治すものではありません。薬の服用が副作用を伴うのはみなさんご存じだと思います。副作用によって症状が悪化したら、そこで新たな薬が出される。高血圧などの慢性疾患やうつ病などの場合は、病気の症状と副作用の区別がつかず、新たな薬の処方につながることも。薬が次の薬を呼ぶ負のスパイラルにより、雪だるま式に増えていくのです」薬をくれる医者は良い医者という誤認識薬では病気は治らない。副作用も怖いし、薬を増やす弊害もある。にもかかわらず、薬が大量に処方され続けているのはなぜなのか。伊東先生は、国民皆保険制度のマイナス面を要因として挙げる。「公的な医療保険の加入により、国民の誰もが保険医療を受けられる国民皆保険は優れた制度です。その恩恵はお医者さん側も受けています。診察し、薬を出すことで安定収入を得られるのは同制度のおかげだからです。患者さんからすれば、『医者は薬を出すもの』と認識し、『保険の適用で安くすむ』と安心しますよね。こうしてできあがるのは、薬を媒介にしてお医者さんと患者さんの間で信頼関係が成り立つ構図です。薬を出すお医者さんがよいお医者さんとは限らないのに、そう錯覚する人も出てくるでしょう」(伊東先生、以下同)薬を出してもらわないと安心しない。薬を出さない医者はおかしい─。そんな意識が芽生えていないだろうか。「風邪やインフルエンザの患者さんに、抗生物質を処方するお医者さんがいまだにたくさんいます。抗生物質はウイルスによる風邪やインフルエンザの感染には効果がありません。むしろ不要なときに抗生物質を飲むと腸の中の善玉菌まで殺し、悪玉菌を優位にして免疫力を下げることになります」薬を増やす悪因は医者への過度な信頼感かといって、患者のほうから薬を拒否するのは容易ではない。医者と患者は上下の関係になりがちだからで、言われるがまま薬を飲んでいる人は多いだろう。だが、権威ある立場の医者に対する信頼感がゆらぐ話もある。「健康診断の基準値の変遷は、医療業界と製薬会社とのつながりを疑わざるえない問題です。例えば高血圧の基準値でいえば、1987年は上の血圧が180以上でした。その後、数値は年々下がり、現在は140以上に。高血圧の基準値が下がれば、降圧剤などの薬を処方する機会は必然的に増えます。それはお医者さんにとっても製薬会社にとってもプラスですよね」薬がすべて悪ではなく、症状の緩和に不可欠な良薬もあるという。注意すべきはメリットよりデメリットが目立つ薬。高齢化社会に入り、医療費や保険料負担が増え続ける中、心身に悪影響を及ぼす薬にお金を払うのはムダでしかなく、ましてや飲むのは避けたいはずだ。「薬を最小限にとどめ、病気を根本から治す医療を志したのは、ストレスを主な原因とする私自身の病気体験がきっかけでした」と語る伊東先生。日本では数少ない根本治療専門クリニックを開業し、心身回復のための治療やケアに従事。不調には背骨のゆがみや体内の炎症などが複合的に関わるとし、表面的な症状だけに薬を出す対症療法に異を唱える。病院や薬に頼らない母の考えのもとに育つ伊東先生は幼少期、風邪をひくと高熱が出て扁桃腺が腫れることが多かった。しかし、病院や薬とは一切無縁だった。「母の行動や考え方によるものです。風邪のときは私に葛湯やお粥を食べさせ、どんどん汗を出し、下着を取りかえる。すると一晩で熱は下がり、扁桃腺の腫れも引いた。ほかの病気でも同様に薬を飲ませず、自然治癒に導いてくれました。私の医療に対する姿勢の基礎は、こうした母の教えによって培われたように思います」高校時代、心から慕う母親が子宮筋腫と診断され、入院を余儀なくされる。やがて悪性とわかり、抗がん剤治療へ。「母の病気から医師になる決意を固めました。母は抗がん剤の副作用に苦しみながらも打ち勝ち、回復。それでも、もう少し早く筋腫を発見できていたら……という思いはいまも拭えません」医学部に進学。国家試験に合格し、研修医を経て内科医として医師のスタートを切った。診療と研究の経験を積み重ね、6年目のこと。アメリカの大学に留学するチャンスを得る。だが、留学中に思わぬ病に襲われるのだ。「アメリカではホルモンと老化に関する専門的研究に没頭する忙しい毎日でした。言葉や文化、食事などが異なる異国の地というのもあり、ストレス過多の状態だったのでしょう。胃や精神に不調をきたすようになったのです。病院で出された薬を飲んでも効かず、さらに薬疹が出始め、吐き気もひどかった。症状は悪化する一方でしたね」薬で苦しんだ体験を治療に生かすと決意一時帰国を決断し、自らの病に思いをめぐらす療養の日々を過ごす。「なぜ自分は病気になったのか、薬が効かないのはなぜか、薬は怖いものではないか……と。もともと薬による対症療法主体の医療に感じていた疑問が、自身の経験で確信に変わりました。そして病気の根本的な原因を改善し、自然治癒力を高める治療の大切さに改めて気づき、ライフワークとすることに目覚めました」しかし壁が立ちはだかる。留学を終えて帰国したのち、根本治療の研究の場は与えてもらえなかった。組織の中では、新しい分野を追究するより、上からの指示に従う人材が必要とされたのだ。あえなく辞職した伊東先生は、志を貫くべく開業し、現在に至る。「当院で行う根本治療は日本の医療制度の関係上、保険外治療が中心。最良の医療を届けたいと思いながら、経済的な壁ができていることに、歯がゆさを感じます。アメリカでは根本医療に通じる機能性医学というジャンルの研究が進んでいる。日本でも同様に重視され、抜本的な医療改革のもと、根本治療が保険適用となることを夢見ています」薬は怖いもの…と気づいた伊東エミナ先生の歩み【幼少期】母親の方針から、病院や薬とは縁のない家庭で育つ。高熱には葛湯、下痢には梅酢を与えられ、自然治癒へと導かれた【医学生時代】母親の病気を機に医師を目指す。抗がん剤の副作用と不安に苦しむ姿に、医師として患者に寄り添うことを決意【医師になる】6年目、米国ヴァージニア大学に留学中、心身に不調をきたす。処方された薬が効かず、身体は拒否反応を示す。帰国し湯治場での療養で心身が回復。この体験をきっかけに、病気の本質的原因に関する根本治療の研究を開始【現在】独自に根本治療の研究を重ね、2010年、東京・銀座にクリニックを開業。以来、国内・米国研究所と連携し、最新医学をベースに心と身体の機能回復を専門にサポートしている。予防医療、自然医療の啓発をライフワークに認知症、がん……強い薬ほど身体を蝕むという事実薬と密接につながり、切り離させない医療の現実。対症療法主体の現代の医療は「自然治癒力を低下させ、かえって病気を悪化させることも少なくない」と伊東先生は指摘する。では、薬にはどのような危険が潜んでいるのか。具体例を挙げ、紐解いてもらった。「胸やけなどの治療には胃酸の分泌を抑える薬が出されます。たしかに胃酸は抑えられますが、その分、食物や栄養の消化吸収を助け、細菌から身体を守る胃酸の機能低下を招く。結果、悪玉菌を繁殖させることになりかねません。また胃酸を抑える薬が認知症のリスクを高めるというエビデンスも発表されています」前述した風邪やインフルエンザなどで出される抗生物質。その弊害はウイルスに効果なしというだけではない。「抗生物質を長期間服用すると、体内の菌が遺伝子変異を起こし、抗生物質に対して耐性を獲得します。つまり、抗生物質が効かない菌が作り出されてしまうのです」薬の効果とリスクは身体にとって表裏一体いまや日本人の2人に1人がかかるとされるがん。がん治療薬の抗がん剤が強い副作用を伴うのは周知のとおり。「抗がん剤はがん細胞を破壊する優れた薬です。ただ同時に、がんを患う患者さんの身体にも大きなダメージを与えます。抗がん剤が身体内から抜け切るには長い時間がかかり、その際、肝臓や腎臓、骨髄などを傷めるのです。抗がん剤など強い効力をもつ薬ほど、身体が蝕まれていくのは否めません」更年期障害の治療で用いられるホルモン剤の投与も身体への負担が大きいという。「保険で処方されるホルモン薬を用いた海外の大規模な研究では、乳がんや心血管疾患などのリスクが高まることがわかったため、研究が途中で中止になりました。この研究以外にも、ホルモン薬の副作用について多くの医学的根拠が明らかにされています」薬を増やすほどに副作用も重層的に高血圧の場合、血圧を下げる降圧剤を処方されるのが当たり前になっている。「降圧剤の副作用は多岐にわたり、血圧を下げすぎることで頭痛やめまいなどが生じます。高齢者の場合は転倒を招いて骨折し、寝たきりとなるケースも」心身の不調をきたすうつ病は抗うつ薬の治療が通例。しかも大量に薬を処方されることが少なくない。「病気の症状なのか薬の副作用なのかわからず、薬が増えていく典型パターンです。当院の例では、うつ症状が改善して薬をやめたのち、『頭がもうろうとしていたのは薬のせいだった』と気づく患者さんは多いですよ」このように薬の服用は危険と隣り合わせなのだ。「ただし、自己判断で薬をやめるのも危険です。必ず医師の指導を受けるようにしてください。大前提として、飲み続けて害のない薬は世の中にひとつも存在しません」治るどころか悪化のリスクが!飲み続けてはいけない薬●高血圧高血圧には降圧剤が処方される。「私がかつて視察した老人施設では、上の血圧が70にもかかわらず降圧剤が使われていた」と伊東先生。降圧剤の副作用は、頭痛、めまい、肝障害、心不全、貧血など多数ある。●うつうつ病の治療薬には抗うつ剤が用いられる。抗うつ剤の副作用は、嘔吐、下痢、不眠、動悸、不整脈など。薬物治療ではうつ症状の改善を望めないことが多いため、必然的に薬の増加と服用の継続につながり、副作用のリスクは高まっていく●がんがん治療薬の抗がん剤は強い副作用で知られる。脱毛、吐き気、嘔吐、手足のしびれ、抑うつ状態、疲労感など、幅広い副作用に襲われる。「抗がん剤はがん細胞を破壊する効果は高い。ただ身体に対しても同様のダメージをもたらすため、耐えられない患者さんは多いです」●アトピーアトピー性皮膚炎の治療にはステロイド外用薬がおなじみ。皮膚炎を抑える高い効果がある一方、継続して使用すると、皮膚がうすくなる、ニキビができやすくなる、うぶ毛が生えるなどの副作用をもたらす。ステロイドには毒性もあるため、多用は危険●花粉症花粉症の治療には抗ヒスタミン薬や抗アレルギー薬などが処方される。副作用として眠くなったり、のどが渇いたりすることが知られる。花粉症はこれら薬を飲んでも根本的な完治に至らない。その結果、薬の服用と副作用が延々と続いていく●更年期障害閉経前後、女性ホルモンの低下により、ほてりやイライラなどさまざまな症状を引き起こす更年期障害。「治療はホルモン剤を投与するホルモン補充療法が一般的ですが、投与年数や薬剤によっては乳がんや心血管疾患などのリスクが高まることが報告されています」長い目で見て薬に頼らない医療の形を医療機関の多くは薬による対症療法を主体としているが、何の疑問も持たず薬漬けとなったら病気はいっこうに治らない。そこで病気の根底にある原因を明らかにし、心身をもとから健康に導く根本治療が必要になってくる。「病気の根本原因には、脊椎・骨盤のゆがみ、腸内環境や遺伝子要因、合わない食品などによる脳や自律神経および副腎の疲労、内臓機能障害、体内の慢性炎症が生じることなどが挙げられます。これらに対して最適なケアで自然治癒力を高める。それによって病気を根本的に治すとともに、病気にならない身体づくりをサポートします」初期投資はかかっても豊かな生活につながる根本治療には食事の改善や運動、良質なサプリメントなども必要不可欠となる。「食事の改善は、小麦や乳製品など身体の炎症を引き起こすものをカットすること。運動は血流をよくするのに欠かせず、手軽にできるスクワットがオススメです。栄養確保のサプリメントは商品を見極めなければならないため、医師など専門家に相談し良質なものを選びましょう」薬漬けになっても病状が改善せず、一縷の望みで来院した患者が、体内環境を整える治療で健康を取り戻すことも。「自費診療は高いと思われるかもしれません。しかし病気を根本から治療することに大きな意義があります。長い目で見れば、増大する保険医療費による財政圧迫を減らせる。私はそう信じています」苦しみから解放された人の声薬に頼らない治し方●長袖で隠していた肌をノースリーブで出せる喜び長年、アトピー性皮膚炎の炎症に苦しんでいたMさん。それがステロイドを使わず、背骨のゆがみを整える「脊椎調整治療」と「腸内環境改善治療」により、短期間で症状が大幅に改善した。「アトピーの炎症はお肌だけでなく、身体の中からも生じています。そこでカギを握るのが背骨のゆがみです。背骨は自律神経の通り道になっています。脊椎調整治療で背骨のゆがみを治すことにより、圧迫されていた自律神経の障害がなくなる。すると炎症をはじめ、血流、副腎機能、胃腸機能などが改善していくのです。ステロイドを使わないアトピー根本治療で精神の不安定感もなくなり、患者さんは笑顔を取り戻しました」●ステージ4の乳がんが根本治療で消滅ステージ4の乳がんを患っていた40代のSさん。ホルモン療法や化学療法の効果が感じられず来院したが、根本治療開始から約半年程度経過後、がんは完全消滅となった。「がんの根本治療は、免疫機能や血流の改善、炎症の抑制、検査に基いた厳格な食事療法などを行います」これらの治療を総合的に実施し、がん細胞が生き残れない環境に身体をつくり変えていくことがポイント。併せてメンタルサポートも行う。「私たちの身体にはもともと、アポトーシスと呼ばれるがん細胞を殺す力が備わっています。身体全体の機能改善により、その力を正常に機能させることができます」●認知症による言語障害も霧が晴れたように改善重い認知症を患っていた高齢のKさん。日常生活に支障をきたし、言語障害もあった。専門医師がスポーツ医学に基づいた脊椎調整治療を施し、背骨や骨盤のゆがみを整えた結果、症状が大幅に改善。元気に歩けるようになり、言語障害も回復した。「前述したとおり、背骨は自律神経の通り道です。脊椎や骨盤のゆがみと自律神経は密接に関わっています。そのゆがみを正すことで、認知機能や脳の血流が上がり、認知症の症状が改善に向かったわけです」教えてくれたのは・・・伊東エミナ先生 ●エミーナジョイクリニック銀座院長。医学博士。東京女子医科大学医学部卒業後、同大学内分泌内科勤務。米国大学留学、同大学国際統合医科学インスティテュート助教などを経て、2010年より現職。〈取材・文/百瀬康司〉
2022年03月07日2019年の2月にステージ4の舌がん(左舌扁平上皮がん)、4月に食道がんの手術を受けたタレントの堀ちえみが3日に自身のアメブロを更新。どん底まで落ちていた舌がん手術後のメンタルについて明かした。この日、堀は「ほぼ毎日ボイトレとリハビリを、最低5分ずつでもいいから、術後にやってきました」と術後について説明。「これは一生の私の課題であり、もう習慣ですね」とコメントした。続けて「術後は心もどん底まで落ちて…」と当時の自身を回想。「せっかく悪いものを、手術で取り除いていただいたのにも関わらず」「何かに取り憑かれてしまっていたように、メンタルが落ちていきました」と明かした。一方で「あの時があったから、這い上がる力が付いたし、大きい学びもあったと思います」と述べ「メンタル克服となるために、考え抜いてたどり着いたのが、『きちんとやれば必ず成果は出るのではないか…生きていくにはそれしかない』ということ」と説明。「生まれて初めて、『努力することが生きていける道』という精神に懸けてみることにしました」とつづった。また「『誰もがきちんと出来ることをやれば結果が必ずついてくる』これは私にでも出来ることでした」と明かし「このことに、きちんと気付けて実践できてこそが、究極の楽観主義者なのではないかな」とコメント。「そう気付けたら、もがき苦しんでいた心も穏やかになり」と心境の変化を説明し「私はそこから初めて、自らの力で前を向いて進むことができました」とつづった。最後に「その結果、今私はとても充実しています」と現状を報告。「それは、やればできるんだ!と実感できているからです」と理由を述べ「自分の力信じて。夢みるチカラ信じて…誰でも可能性は無限です」とつづり、ブログを締めくくった。
2022年03月04日2019年の2月にステージ4の舌がん(左舌扁平上皮がん)、4月に食道がんの手術を受けたタレントの堀ちえみが24日に自身のアメブロを更新。舌がんが発覚した当時を振り返った。この日、堀は「術後まる3年の、経過観察でもある診察日」と述べ「大学病院に午前中からいます」と報告。「先ずは口腔外科の受診があり、口の中には所見で何も異常はなく」と診察結果を明かし「先日のMR検査の結果は、『耳鼻科の主治医の先生から、結果の方を聞いてください』とのことでした」(原文ママ)と説明した。続けて、口腔外科の医師との話の中で「口腔がんは、痛みを伴わないから怖い」「気付きにくい場合が多い」との言葉を聞いたというも「私は大学病院に行くまでの、3ヶ月ぐらいは強い痛みに苦しみました」と告白。医師に痛みの理由について尋ねたところ、自身のようなケースもあるということを説明されたそうで「痛みが出ていたということは、結構進行していたんだな。と再認識。3年経ってやっと、冷静に受け止められました」とつづった。また、がんについて「一年どころか、場合によっては5年以上もかけて、表面に出てくる」と説明。自身についても「一番最初に気付いた時には、痛くも痒くもない、舌の裏側にあった白い点でした」と明かし「あれだけの痛みがあったというのは、やはり大変な状況だったんだなぁと、今日の先生のお話から改めて察しました」とコメントした。さらに、自身のがんについて「リンパにも転移していた」といい「口の中だけでは完結しなかった状況でした」と説明。「かなり進んでいたから、舌の切る範囲も大きく、移植しなければならないため、形成外科の先生にもお世話になることに」と述べ「重複がんで食道にも見つかり、消化器内科の先生にも、内視鏡手術で取り除いていただきました」と当時について明かした。最後に「がんというのは、そこの部位だけではなく、一箇所見つかれば全身の問題」といい「がんを経験しての大きな学びです」とコメント。「三年経ってこうしていられることが、正直なところ…ないかも知れないと、そう思って過ごしていたかも」と述べつつ「失ったことよりも、できていることに感謝して、これからも前進したい。次は術後5年に向けて」と前向きにつづり、ブログを締めくくった。この投稿に読者からは「3年たったのですね」「経過良好で本当に良かったです」「ホッとしましたね」「勇気をもらえます」などのコメントが寄せられている。
2022年02月25日写真はイメージです「父が前立腺がんの手術後、尿失禁がひどくなり、外に出なくなりました。70代に入ったばかりなのに、部屋で暗く落ち込んでいる姿を見ると悲しくなります」(40代、会社員)生涯で男女ともに2人に1人はがんになる時代。がんは死因の第1位で総死亡数の3割に相当する。がんによる死も恐怖だが、手術によって身体の機能を失うことが何よりも怖い。特に現役世代や、これから第2の人生を楽しもうとする若いシニア世代にとってはつらいことだ。その明暗を分けるキーになるのが放射線治療だという。■実は身体への負担が少ない「外科手術では、臓器や周辺部分を切除しますが、放射線治療は、臓器を温存することで身体の機能を失いません」と千葉大学病院、放射線治療医師の宇野隆先生。芸能人は、のどを酷使することから一般人よりも咽頭がんが多いそうだが、音楽プロデューサーのつんく♂は手術で声帯を失い、落語家の林家木久扇は放射線治療を行いながら、話す仕事である落語家を続けている。この差は?「咽頭がんの場合は、第1に行う治療が放射線治療なので、つんく♂さんは放射線治療後に運悪く再発したため、外科手術を行ったのかもしれませんが、早い段階で見つけて適切な放射線治療を行えば声を失わずにすんだかもしれません」(宇野先生、以下同)放射線治療というと、外科手術後の再発防止といったイメージがあるが、実は最初から放射線治療を選択すると、身体の機能を失わずにすむのだ。ところが……、「放射線治療は日本では進んでいません。米国では、がん患者の66%、ドイツでは60%と欧米では高い割合で放射線治療を行っていますが、日本ではわずか25%。がんの治療は、外科手術、放射線治療、化学療法の3本柱ですが、放射線治療は対等に行われていないという現状があります」その理由とは?「日本のがん治療は、外科医がリードしているという歴史があり、外科手術が優先されてきました。現在では、前立腺がんのステージ1~2での放射線の治療成績は外科手術のそれと変わりありません」芸能人の西川きよしは、前立腺がんの手術で頻尿に悩んでいたと語っているが、「放射線なら尿道を傷つけないので頻尿や尿失禁といった後遺症はまずありません」さらに、今年、最新の放射線治療が千葉大学病院に導入され、難しいとされていた膵臓がんや、肝臓がんなど、消化器に近いがんの放射線治療が可能になったという。膵臓がんといえば、5年生存率が極めて低いがんだが、最新治療によって大きく変わると期待されている。その最新治療について詳しく聞いてみた。■がんを見ながら放射線照射を行う画期的な治療「放射線治療は外科手術と違い、身体を傷つけることなく痛みはほとんどありません。治療中はただ台の上に寝ているだけ。本当に眠ってしまう患者さんもいるほどです」麻酔をかけて、身体を切り開いて、がんと周辺組織を取り去る外科治療とは、身体の負担が大幅に違う。「欧米に比べて、日本は放射線治療の実施率が低いですが、放射線治療を受ける患者数は年々増えています。現在は、年間27万人のがん患者さんが放射線治療を受けているとされ、2025年には35万人になると見込まれています」そもそも、放射線治療とはどういうものか?「一般的な放射線治療は、リニアック(直線加速器)といわれる装置を使い、電子を光の速度の99%以上に加速した高エネルギー電子線、またはエックス線をあてる方法です。がんの細胞内の遺伝子にダメージを与え、がん細胞が死滅します」現在、このリニアックを使っている病院が多い。「放射線治療にはリニアックのほかに、陽子線、炭素線、中性子線といった治療もありますが、装置が大がかりで、導入コストもかかるため、日本で治療が行える病院は数えるほどしかありません。また、健康保険が適用されない治療もあります」昨年は、BNCTという新しい治療も登場し、粒子線治療は先進医療として一歩先を進んでいる。しかし、まだ粒子線治療は一般的ではなくハードルが高い。そこで、昨年末に千葉大学病院が導入し、今年から本格稼働した最先端治療「エレクタユニティ」が放射線治療の世界を大きく変えるのではないかと期待されている。エレクタユニティの大きな特長は、放射線放射装置と1・5テスラという高精度のMRIが合体していることだ。放射線治療の直前と治療中、がんの位置をリアルタイムで可視化できるというのだ。「外科手術や内視鏡手術と同じように治療が行えるため、確実性が上がり自信をもって治療が行えます」もう、元の治療法には戻れませんね、と宇野先生。「今までの放射線治療の流れは、あらかじめCTやMRIをとり、そのデータをコンピューターで分析し、照射プランを作って装置に送ると、プランどおりに機械が放射線をあててくれていました。しかし、がんの位置は消化器の状態などにより日々変わり、呼吸によっても位置がずれてしまいます。例えば、大腸にガスがたまり、前立腺がんの位置が変わってしまうということもあるのです」今までは、現場で患部が見えず、機械任せの治療だった?「画像誘導放射線治療(IGRT)という治療で、直前にCTで撮影し確認をしていました。しかし、そのCTは検査で使われるものより精度が落ちるといった難点がありました」■ターゲットを絞って照射エレクタユニティは、照射プランを装置に送るところまでは同じ。画期的なのは患者さんが治療台に寝て、準備が整ったところで、MRIを使って撮影し、高精度の画像を見ながら照射プランを調整し、照射中もMRIをとって位置を調整できるのだ。この方法で治療を行うと正確にがんだけを狙いやすくなるので、ほかの臓器を傷めにくいのだ。「今までは少し広めの範囲に照射する方法をとっていました。そのため、放射線に弱い小腸に穴があいたり、胃に潰瘍を起こしたり、食道が狭窄するなどの後遺症が起こることがありました」エレクタユニティはその場でターゲットを絞って照射できるため、周辺を傷つけず、大幅に後遺症が軽減されるのだ。「従来は、膵臓、肝臓など消化器に近いところのがんは、線量を抑えて照射をしていましたが、エレクタユニティならほかのがんと同様の線量を照射することができます。転移がないステージ1~2のがんなら、ほとんど治療が可能です」治療費は従来の放射線治療と変わらず、前立腺がんなら、全額負担で1回63万円。しかも保険適用でその1割か3割負担となる。エレクタユニティの治療が行える病院も、東北大学病院、大阪市立大学医学部附属病院など、今後も増えていく予定だ。「前立腺がんについては、もしロボット手術をすすめられたら、身体にメスを入れることのない放射線治療を考えてもいいと思います。ロボット手術では残念ながら身体の機能を失うことも少なくない」だが、放射線治療を希望するとしても、自分の担当外科医にどう伝えるのか。それが、患者側には問題になる。「米国では“キャンサーボード”といって各専門家が対等に治療法を説明し、治療方針を決めていきますが、日本にはその制度がない。あってもほぼ機能していないため、なかなか最初の治療に放射線治療が選ばれない状況。患者自身から“放射線治療ではどうでしょうか”など尋ねてみるといいかもしれません。日本放射線腫瘍学会のHPに一般向けの情報が掲載されていますので、まずは検索を」現在、エレクタユニティは、医師からの紹介がなければ治療が行えない。まずは担当医と相談することからだ。「末期がんの患者さんや、もともと放射線治療ができないケースがあるため、このような方法をとっていますが、エレクタユニティで適用可能ながんなら、相談する価値はあります」放射線治療のことを学び、担当医と相談することが、自分のQOLを低下させないことにつながるのだ。「自分で自分のQOLを守る時代がやってきています」これから先、がんにかかってもなるべく身体の機能を失わないために、積極的に放射線治療のことを知って、外科医に提案する勇気を持とう!ロボット手術の失敗で悲惨な結果に冒頭の「40代、会社員」さんの父は、通っていたがん専門病院ですすめられるままロボット手術を受けた結果、尿道括約筋を損傷した。前出の西川きよしや、演出家の宮本亞門(64)にも同じ手術支援ロボット『ダヴィンチ』が使用された。いずれの場合も排尿障害が起き、尿取りパッドを使用する結果になった。前立腺がんで特にすすめられることの多いロボット手術だが、放射線治療であれば排尿障害や勃起不全を招かなかったはず。機能を失う前に、まず放射線治療を検討すべきだ。宇野 隆先生放射線医、千葉大学病院 放射線部長、千葉大学大学院医学研究院 画像診断・放射線腫瘍学教授。日本放射線腫瘍学会専務理事。放射線医学のスペシャリスト取材・文/山崎ますみ
2022年02月12日※接種写真はイメージです今年の4月から再開される、子宮頸がんワクチンの接種。副反応を危惧する声もある中で国が接種勧奨に踏み出した背景とは。■年間約1万人超の患者昨今、話題になったワクチンといえば新型コロナワクチン。しかし、今年4月から予防接種法に基づき市区町村が公費で行う『定期接種』に大きな変化が起こる。2013年4月に小学校6年生から高校1年生の女子を対象に定期接種となりながら、一部で接種後の副反応を訴える声があったヒトパピローマウイルス(以下HPV)ワクチン。通称・子宮頸がんワクチンは、定期接種開始から、わずか2か月で厚生労働省が市区町村に接種を促す活動(接種勧奨)の差し控えを求めることになった。その接種勧奨が4月から約9年ぶりに再開される見込みだ。HPVは一般女性の約8割が生涯に1度は感染すると推計されるほどありふれたウイルスで、性行為が主な感染経路。体内に入ったHPVは子宮頸部と呼ばれる子宮の入り口付近に感染して「異形成」と呼ばれる異常な細胞を作る。異形成の多くは免疫反応で排除されるが、一部が悪性化して高度異形成へと進展し、最終的に子宮頸がんに至る。世界保健機関(WHO)の推計では、2018年時点で全世界で57万人の女性が子宮頸がんと診断され、31万1000人が命を落とした。日本では年間約1万人超の患者が発生し、死者は年間3000人弱。従来、50代以降の患者が多かったが、近年は性行為開始の低年齢化なども影響し、患者の若年化が進んでいる。産婦人科医の平野翔大医師は、「子宮頸がん患者の最多年齢層は40~50代ですが、異形成は20~30代が多く、中にはまれですが不正出血で受診した10代後半の女性で見つかることもあります。異形成も含めれば、産婦人科では珍しくはない病気です」と説明する。原理的にはHPV感染予防で子宮頸がんも予防できると考えられ、ワクチン開発が進展。2006年に世界初のHPVワクチンが欧米で市販され、2009年には日本でも承認されている。臨床試験では接種により異形成はほぼ100%予防できることが明らかになり、多くの国で公的接種プログラムに組み入れられた。しかし、日本では接種した女児の一部で全身の痛みや脱力感など、ワクチンの副反応を疑われた多様な症状の訴えがあり、これまで約9年間にわたって接種勧奨が中止されていた。「実は日本と同じく副反応を訴える事例は海外でもありましたが、当初から専門家の間ではワクチンとの因果関係は薄いとみられていました。そのため国主導でネガティブ情報を打ち消すキャンペーンが行われた事例もあります」(平野医師)例えばアイルランドでは12~13歳女児に対する接種プログラム開始当初、接種率は80~90%だったが、安全性を問題視する団体の活動を機に約50%に低下したという。「しかし、政府が専属機関を設けてSNSやメディアを使った接種キャンペーンを展開し、医療従事者向けに正しい情報を伝える教育プログラムまで実施した結果、接種率は70%まで回復しました」(平野医師)■WHOから名指しで批難一方、日本は各国と比べて極めて鈍い動きだった。厚生労働省の専門部会が2014年には副反応との訴えがあった症状について、ワクチンが原因である可能性を否定したものの、接種再開の結論を保留。これに対し、2015年にWHOは日本を名指しで「薄弱な根拠によって有益なワクチンを使わないことは、実質的な損害につながる」と批判したほどだった。平野医師は、「ここまで言われても、接種で起こるかもしれないリスクのみに重点を置き、子宮頸がんを減らせるメリットが積極的に議論されたとは言い難かった」と評し、当時の接種勧奨中止報道が強い影響を及ぼしたと指摘する。「私たちからすれば、接種勧奨中止以降の報道は、もはや両論併記とすら言えない、接種のリスクに偏った印象のものでした。例えば副反応を訴える女児が手足をばたつかせる映像が報じられましたが、誰もが不安になるショッキングな映像です。報じる前に十分な検討なしにセンセーショナルな報道に走ったことは大きな問題だったと思います」さらに、平野医師は、ある事件が長きにわたった接種勧奨中止の一因ではないかとの見方も示す。福島県立大野病院で帝王切開手術を受けた妊婦が死亡し、2006年に医師が業務上過失致死で逮捕された『大野病院事件』の余波だ。事件は帝王切開での手技が妊婦を死亡させたとして医師が逮捕されたが、一審判決では、検察が主張した回避策をもってしても妊婦の死亡は避けられなかったとして医師には無罪判決が下された。「最善を尽くそうと積極的な治療を行っても、逮捕される可能性があるとわかったことで、産婦人科医の世界では危機回避を優先する風潮が強くなりました。実際、この事件を引き合いに“国やメディアがつくったネガティブな空気の中でHPVワクチンを積極的に接種しましょうとは言い難かった”と当時を振り返る産婦人科医が今でもいるほどです」(平野医師)■副反応に関するエビデンス今回のHPVワクチンの副反応問題に関しては、すでにアメリカ、フランス、オランダでの研究、さらには名古屋市立大学が行った『名古屋スタディ』などから、HPVワクチンの接種が原因で日本で取り沙汰されたような副反応が増加することはないと結論づけられている。一方、がんに進展する可能性がある異形成の予防効果は明らかだったが、従来は子宮頸がんそのものの予防効果の証明は十分とはいえなかった。しかし、2020年にスウェーデンでのHPVワクチン接種者と非接種者を比較した研究から、ワクチン接種者は子宮頸がん発症リスクが63%も低下することが明らかに。ワクチン接種のメリットはより強固なものになりつつある。今回、国が接種勧奨再開に踏み切ったのは、こうしたエビデンスがほぼ出そろったことが背景にある。そのうえで平野医師は、今後本格的な接種が再開されるHPVワクチンのメリットについて次のように語る。「HPVは100種類以上の遺伝子型があり、各遺伝子型によって発がんリスクなどは違います。日本で使われるHPVワクチンの主流は4種類の遺伝型のHPVに有効な4価ワクチン。このワクチンは子宮頸がん発症リスクが高い2種類の遺伝子型の感染予防に加え、性器に痛みを伴うイボができる尖圭(せんけい)コンジローマを引き起こす2種類のHPV遺伝子型の感染が予防できます。尖圭コンジローマ自体は命にかかわるものではありませんが、痛みはありますし、性行為を制限されます。その意味では、接種した人は生活の満足度を下げずにすむメリットがあります」現在WHOが公表している人口10万人当たりの子宮頸がん患者発生は世界平均が13・1人、アメリカは6・5人で先進国はおおむね10人未満だが、日本は14・7人。平野医師は「日本は先進国の中でワースト1位。かつ先進国で唯一、発症率が高くなっている状況です。これは子宮頸がん検診受診率が低いことに加え、接種勧奨中止によるHPVワクチン接種率の低下が影響しているのは明らか」と断言し、こう訴える。「私たち産婦人科医がなぜ口を酸っぱくして“HPVワクチンを打ってください”と言うのか?それは予防できるはずの子宮頸がんで、お子さんを残して亡くなるお母さんたちを目の前で見てきたからです」子宮頸がんに至らなくとも、日本産婦人科学会の調査では高度異形成と診断される人は年間約1万6000人。この人たちには異形成部分を切り取る『円錐切除術』の実施が視野に入ってくるという。「この治療を行えば命を落とすことはほぼありませんが、将来早産の可能性が高まります。異形成は20~30代が多いと言いましたが、20代で“赤ちゃんを無事に産めないかもしれない”という現実に晒されるのです。子宮頸がんは、ワクチンで予防できる可能性がある数少ないがん。だからこそワクチン接種をしない手はないと思うのです」〈取材・文/村上和巳〉
2022年01月21日※写真はイメージです多くの人が受けている健康診断やがん検診、人間ドック。これらを受けても長生きできる保証はなくそれどころか、被ばくや余計な手術などで寿命を縮めてしまうことも。ある調査では「過剰な医療」が死因の第3位なのだ。健康診断や人間ドックのリスクを医師が解説する。■死亡原因3位は「過剰な医療」!新型コロナウイルス感染症への懸念から健康診断などの受診控えが起きていることに対して、危機感を訴える声がある。日本対がん協会は、2020年のがん検診の受診者は前年から30%減ったとする調査結果を発表。受診を見送っているうちにがんが進行しかねないとして、定期的な検診を呼びかけている。ところが、その一方で「健診や検診は、必要以上に受けなくていい。むしろ、受けたほうが多くのデメリットがある」と警告するのは、新潟大学名誉教授の岡田正彦先生だ。ちなみに、「健診」は血圧や尿など全身の状態を点検して病気を予防するもので、「検診」はがん検診など、特定の病気の早期発見を目的とするものだ。「多くの人が、がんは早期発見・早期治療が大事だと思い込んでいますが、実は医療を施す必要がないのに、過剰に治療している場合があります。精密検査によって、放置しておいてもいい初期のがんまで見つけてしまうからです。必要のない治療は、結果として死を招きかねません」という岡田先生は、米国の大学が発表した衝撃的な調査結果を教えてくれた。「米国における死亡原因は、心疾患とがんに続いて、第3位が『過剰な医療による犠牲』でした。肺気腫など呼吸器系の疾患を上回っていたのです」(岡田先生、以下同)過剰な医療による犠牲とは、薬の投薬ミスや不要な薬剤投与、副作用による体調不良、必要のない手術による免疫力の低下や院内感染などのこと。「つまり、しなくてもいい治療をすることによって、寿命が延びるどころか、縮まる危険があるということです」「過剰な医療」が多くの命を奪っている!アメリカ人の死因トップ3第1位心筋梗塞などの心疾患第2位がん第3位過剰な医療米国のジョンズ・ホプキンス大学が2016年に発表した調査結果。第3位の「過剰な医療」は医療ミスや不要な治療などのことで「医原病」とも呼ばれる。検診の結果、精密検査を受けて必要以上に心配したり、しなくてもいい手術を受けて感染症にかかったりすることも。■健診を受けても寿命は延びない!メタボ健診厚生労働省の旗振りで、2008年からスタートした「特定健康診査」。健康保険に加入している40~74歳の人は、義務として受けなければならない。俗に「メタボ健診」といわれているのは、メタボリック・シンドロームに着目したものだからだ。女性でいえば、腹囲90cm以上、BMI25以上が基準値オーバーとされ、保健指導を受けることになる。逆にいうと、超えていなければ、健康が維持され、長生きできると思いがちだ。しかし、実はその根拠はあまりないという。「欧米でボランティアを募って腹囲を測り、5年後と10年後の死亡率を調べたところ、腹囲と寿命には、ほぼ関係がないという結果が出ました。また英国と米国の専門機関では、定期的に健康診断を受けている人と受けていない人を調査すると、定期的に健診を受けている人のほうが、総死亡率(すべての死因による統計)が高いという結果も出ています。いくら健診を受けても寿命は延びないということです」岡田先生によると、欧州などでは健診の制度はあるものの、国として推奨はしていないところもあるという。米国も、ビジネス化されているので受ける人は多いが、国は推奨していないそうだ。その意味では、国が健診を推奨している日本は特殊といえるという。日本が特殊なのは、原則すべての国民が何らかの健康保険に加入するという国民皆保険制度があるからだ。そのため、基本的に全国民に職場や自治体から定期的に健康診断の案内が届く。その結果、健診も検診も当然受けるものだと、思い込んでしまうのだ。「国民皆保険制度そのものはいいとしても、国が『健診を受けなさい』というのは間違い。いちばん問題なのは、法律で強制していることです」岡田先生が指摘する法律とは労働安全衛生法のことで、雇い主は従業員に年1回以上の健診を受けさせなければ罰せられてしまうのである。「その健診の中には被ばくのリスクが高い胸部エックス線検査なども含まれています。これは『すべて国民は健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する』という憲法第二五条に違反しているとさえいえると思います」■「余計な手術」の温床!人間ドックこうした義務である健診に対して、任意なのが人間ドックだ。これらはCTやMRIなど高度な医療機器を使うので、平均費用は4万~6万円と高額だ。にもかかわらず、受けている人は多い。「CT検査はほかの検査よりエックス線量が多いため懸念も大きいです。1度の検査ですぐに深刻な状態になることはありませんが、エックス線は放射線の中でもエネルギーが強く、体内に入り込むと遺伝子を傷つける危険があります。毎年検査を受け続ければ、正常な細胞ががんに変化する可能性があります」英国で調べたがんの原因に関する調査によると、検査として行われたエックス線の照射ががん発症の直接の原因となっていた割合は0・6~1・8%だったという。その中で大きなウエートを占めていたのがCT検査だったそうだ。一方、MRIは磁力を用いた検査でエックス線を使わないので被ばくの心配はない。「しかしMRIを使うと、CT検査ではわかりにくかった小さな異変までわかり、いろんな病気が見つかります。見つけた以上は、病院としては治療しないわけにはいきません」そういった治療こそ、岡田先生によると不要なものであることが多いという。「初期のがんの場合、小さいままだったり、消えてしまったりすることも少なくありません。そのままでも大丈夫なのに、人間ドックで見つけてしまって余計な手術をした結果、身体の抵抗力が落ちて別の病気になってしまうケースもあるのです」■乳がん・肺がん・胃がん検診女性なら気になる乳がんは、遺伝や生活習慣などによって発症することがわかっており、40歳以上を対象に、2年に1回、触診とマンモグラフィの受診をすることになっている。マンモグラフィは乳房を薄く広げてエックス線撮影するが、20回に1回の割合で誤診が起こり、異常がないのに乳がんと診断されることがあるという。そうなると、乳房に針を刺して細胞を取り出す検査を受けさせられたり、手術や放射線治療、抗がん剤などを施されたりすることも。精神的なダメージも大きそうだ。「乳がん検診によって総死亡率が下がったという複数のデータがありますが、調査対象のグループの分け方が明記されていなかったり、対象者に偏りがあったりと、いずれも信用性に欠けています。信用できる調査に限って見てみると、『検診を受けたグループと受けなかったグループを比べたところ、検診に有効性は認められなかった』と結論づけられています」岡田先生が受けなくていいがん検診の筆頭に挙げるのが、肺がん検診だ。「チェコスロバキア(当時)では、肺がん検診を半年ごとに受けていた人のほうが、受けていない人よりも総死亡数が多いという、驚くべき結果が出ました。これも検診で被ばくを重ねた結果ではないかと考えられています」もちろん検診で重篤な肺がんが見つかることもあるだろうが、それはレアケース。被ばくのリスクは全員に関わるので要注意なのだ。その肺がん検査よりも被ばく量が多いのが胃がん検診だ。「胃は複雑な形をしているため、さまざまな方向から7~8枚撮影します。被ばくする放射線量は、胸部エックス線検査の実に6倍です」胃がん患者は欧米では少なく、日本などのアジア諸国に目立つという。理由は塩分の多い食生活が影響しているとされ、岡田先生は、検診に頼るよりも食生活の改善をすすめる。■「過剰検査」でダメージも!大腸がん検診では、エックス線撮影をしない大腸がん検診は、リスクが低い検診といえるのだろうか。「大腸がん検診は、検診でがんによる死亡率は低下させることはできても、総死亡率を減らすほどの効果はないとされています」つまり、がんそのもので死亡する人を減らすことはできても、がん以外の原因で死亡する人は減っていないということだ。岡田先生は、そのがん以外の原因が、過剰検査や過剰治療によって、引き起こされている可能性があることを問題視する。大腸がんの検査では、検便により、目に見えない血液の成分が便に混じっていないか確認し、そこで異常が出ると、内視鏡検査となる。ところが英国の調査によると、この内視鏡検査を受けている最中に、腸に穴があいてしまうトラブルが少なくないことがわかった。検査により、脳出血や心筋梗塞などの発作を起こす人も、一定の割合で出てきているという。「内視鏡の消毒が不十分で病気が感染してしまうこともあります。また、針を刺して検査をした場合、もしがん細胞があれば、針を刺したことでほかの部位に散らばってしまうリスクもあるのです」■デメリットも考えて自分で判断すべしとはいえ1年に1回、義務として受けるなら極力活用したいもの。岡田先生は、血圧、血糖値、コレステロール値に留意することをすすめる。「特に血圧は健康寿命に直結します。高血圧と言われたらぜひ運動や減塩で上手にコントロールしてください」では、任意のがん検診や人間ドックは、本当に受けなくていいのだろうか。「基本的には必要ないと私は思います。ただし、喫煙者は肺がん検診は定期的に受診したほうがいいです。リスクがとても高いですから。でもその前に禁煙をおすすめしますが」と岡田先生は、健診や検診を熱心に受けるより生活習慣の見直しを、と強調する。「私も勤労者なので、年1回の健診を仕方なく受けていますが、それ以外は一切受けていませんし、家族にも受けさせていません。自分が受けようとしている健診や検診は本当に必要か、受診するメリットとデメリットは何か、しっかりと考えることが大事だと思います」エックス線を使った検査と被ばく量検査法放射線被ばく量(mSv)胸部エックス線検査(1枚)0.1乳がん検診(マンモグラフィ)0.1~1.8日常生活で受ける年間放射線量2内臓脂肪測定CT3~10心臓(冠動脈)CT12~42頭部CT2~106食道と胃のバリウム検査0.6~100大腸のバリウム検査8~300※岡田正彦『医者の私が、がん検診を受けない9つの理由』(三五館)をもとに作成教えてくれた人……岡田正彦先生 ●新潟大学名誉教授。医学博士。専門は予防医療学で、遺伝子や細胞を対象とした基礎実験からビッグデータの統計解析まで幅広い研究を行っている。『がん検診の大罪』ほか著書多数。〈取材・文/江頭紀子〉
2022年01月15日「23歳でがん!?」第22話。23歳のときに不正出血があったえみこさん。婦人科を受診すると異常が見つかり、大病院を紹介されます。すると、なんと子宮頸がんの疑いがあることが判明! 5年間の闘病体験をつづったマンガです。23歳でがん!? 第22話※このマンガは実話に基づいた体験談です。必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 5年経過したことで、やっとひと安心。でも、がんは子宮頸がんだけではないし他の病気にかかる可能性もあります。 今回のことで私が学んだことは、がんに関わらず早期発見早期治療が自分の身を守る一番の方法だということ。 皆さんも不調を感じたら、放置せずに医療機関を受診してくださいね。 ※このマンガは実話に基づいた体験談です。必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 監修/助産師REIKO 著者:イラストレーター えみこクリスマス生まれ。3人の子どもを育てる、ポンコツワーママ。夫のしでかしをキッカケに、エッセイ漫画を描き始める。温泉と食と読書が好き。お菓子は大好き。
2022年01月08日「23歳でがん!?」第20話。23歳のときに不正出血があったえみこさん。婦人科を受診すると異常が見つかり、大病院を紹介されます。すると、なんと子宮頸がんの疑いがあることが判明! 5年間の闘病体験をつづったマンガです。23歳でがん!? 第20話※このマンガは実話に基づいた体験談です。必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 手術は成功したし、経過も順調だと言われていたけど、やっぱり不安でした。 悔いのない人生を送りたい。そう思い退職を決意したのがこのころです。(病気が判明したとき、職場でパワハラ被害にあっていました) ※このマンガは実話に基づいた体験談です。必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 監修/助産師REIKO 著者:イラストレーター えみこクリスマス生まれ。3人の子どもを育てる、ポンコツワーママ。夫のしでかしをキッカケに、エッセイ漫画を描き始める。温泉と食と読書が好き。お菓子は大好き。
2022年01月01日3児の母でブロガーのマメ子さんによる、43歳で腎がんになった体験を描いたマンガを紹介します。今回は、前回に続き子宮がん検診について。結果を聞きに行ったのですが後悔したことがあり……。★前回:「なんだか切ない…」子宮がん検診で内診台に緊張していたけれど… #43歳で腎がんになった話 26子宮がん検診に行った約1週間後、結果を聞きに再び婦人科へ行きました。このクリニックで検査をしてもらったのはやさしくて痛くないと評判の若先生だったけど、今回は結果を聞くだけだったのでこの先生のお父さんである大先生の診察へ。実は若先生と反対に大先生の評判はすこぶる悪く、大先生の時間帯はすいています。診察に呼ばれて入るとあいさつ、聞こえなかったかなと思って2回言ったけど大先生、こちらを見ることもなく……1分もたたず診察終わり。結果が問題ないなら、別にいいか。と、思って帰ってから、渡された結果の紙を見てみる。これだけじゃさっぱりわからないな……。紙とスマホを見比べながら、調べてみたら異常なしのなかでも、いろいろ分類があるみたい。異常ないならまあいいんだけど、ちょっとくらい説明して欲しかったかも……。それに、次は普通に1年後でいいのかしら。何も言われてないからいいのかな?事前に大先生の悪い評判を知人からいろいろ聞いてたので、あんまり長々しゃべって嫌なこと言われるのが怖くて、余分なことを聞こうとしなかったのは失敗だった。やっぱり、せっかく行ったら病院ではわからないことをちゃんと聞くべきだし、たいていはいきなり何を聞いていいのかわからないから、事前に調べておくべきだったな。ちなみに、悪い評判というのはいろいろあるけど、ある知り合いは大先生の診察で、生理不順か何かの相談の際にって言われたそうだ!お前に関係ないやろ!!と憤ってらっしゃった。ちなみに知人は当時おひとり。結婚していたとしてもそんなことは言われたくないけど、さすがにこれはありえない言葉……!!いろいろな先生がいるけど、聞きづらくてもちゃんとわからないことは聞くようにしよう!と思いました。来月はそのほかのがん検診……。こちらもちゃんと毎年行かなくちゃね!(しつこい)次回は、胃がん検診に行ったときのことをお伝えします。監修/窪田徹矢先生(くぼたクリニック松戸五香院長)★最初から読む:「え? 血尿!?」脇腹が痛く、頭痛に吐き気、悪寒まで… #43歳で腎がんになった話 1★関連記事:乳がんで右乳房を全摘。だいたひかるさんインタビュー「抗がん剤治療中、太らないようにサウナスーツでレンタルDVD店へ(笑)」#2★ウーマンカレンダー連載マンガをもっと読む著者/マメ子(43歳)2021年3月血尿と疼痛から腎がんとの診断を受け、4月21日に右腎摘出、経過観察中。3児の母。ブログ「そらマメ絵日記(腎がん経過観察中)」を日々更新中。Instagram:@sora_mameko.628
2021年12月31日「23歳でがん!?」第19話。23歳のときに不正出血があったえみこさん。婦人科を受診すると異常が見つかり、大病院を紹介されます。すると、なんと子宮頸がんの疑いがあることが判明! 5年間の闘病体験をつづったマンガです。23歳でがん!? 第19話※このマンガは実話に基づいた体験談です。必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 その後も続く不安。 身近に再発をした方がいたからなのか……。そうでなくても感じるものなのかもしれません。 数日後には仕事復帰だけど……。 ※このマンガは実話に基づいた体験談です。必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 監修/助産師REIKO 著者:イラストレーター えみこクリスマス生まれ。3人の子どもを育てる、ポンコツワーママ。夫のしでかしをキッカケに、エッセイ漫画を描き始める。温泉と食と読書が好き。お菓子は大好き。
2021年12月31日3児の母でブロガーのマメ子さんによる、43歳で腎がんになった体験を描いたマンガを紹介します。今回は、医師からがん検診はしっかりしたほうがいいと言われて、子宮がん検診に行ったときのこと。久しぶりの内診台に緊張していたのですが……。★前回:「ヒィィー」腎臓を摘出後、むくみが気になり対策をしたらおぞましいことに… #43歳で腎がんになった話 25以前、腎がんのことを書いたときに「体に違和感があったらぜひ受診してください」と、偉そうなことを言ったくせに(ごめんなさい)現在43歳で、子宮がん検診を一度も受けたことがありませんでした。胃、肺、乳、大腸のがん検診は市のほうで1日でまとめてできるのに、子宮がんは別で婦人科で予約取って……っていうのが面倒なのと、そもそも婦人科って気が進まないんですよね。でも、腎がんの手術にあたり、ちゃんとがんの有無を調べたのは転移の可能性のある部位(肺と骨)だけ。だから、今年のがん検診も肺以外はちゃんとしたほうがいいと先生には言われていたし、今回のことでさすがに私も心を入れ替えて、復職前に婦人科に行ってきました(手術のため、しばらく会社をお休みしていました)。私の住む田舎はどんどん産婦人科が減っているなか、1件だけ、感じの良い先生が月曜日の午前中だけいると評判の婦人科へ。内診はなるべく痛くないほうがうれしいですが、そこの先生は知り合いいわく「やさしくしてくれるから痛くないよ!」とのことで……、早速、月曜日の午前中にロックオンです!子宮がん検診といえば普通は頸がんだそうですが、せっかくなので体がんも一緒におこなってもらうことに。診察室に入ると、なるほど当たりのやわらかい、やさしそうな先生です!そして、検診ですが何しろ10年ぶりの内診台、緊張する…!ああ思い出す、この無力感!大げさじゃなく、ほんとにこれぐらいに感じるのよ!そして、いよいよあの冷たい器具のなんとも言えない鈍痛、嫌だな……と身構えるも痛くない!そういえば、頸がんの細胞を取るのは痛くないって聞いた気が。問題はこのあとの体がん。やさしいと評判のこの先生、申し訳なさそうに「ごめんなさい」を連発してくれる。そんなに痛いのか……!?深呼吸して構える!が、無でした!強いて言えば、体がんの組織を取る前に器具が入るとき、一瞬「ウッ」って痛かったくらいで組織を取ってるであろうときは、無感覚……。とってもじょうずにやってくださったに違いない!思えば、初めて妊娠検査で内診台に上がった20代のときは、不安と緊張もあってすごく痛く感じたけれど……。あれから20年、心も体も緩んでしまったのでしょう。まったく痛みを感じないのも、なんだか切ないと思ってしまう43歳の乙女心でした……!!(伝われ)次回は、子宮がん検診の結果を聞きに行ってきたときのことをお伝えします。監修/窪田徹矢先生(くぼたクリニック松戸五香院長)★最初から読む:「え? 血尿!?」脇腹が痛く、頭痛に吐き気、悪寒まで… #43歳で腎がんになった話 1★関連記事:乳がんで右乳房を全摘。だいたひかるさんインタビュー「抗がん剤治療中、太らないようにサウナスーツでレンタルDVD店へ(笑)」#2★ウーマンカレンダー連載マンガ著者/マメ子(43歳)2021年3月血尿と疼痛から腎がんとの診断を受け、4月21日に右腎摘出、経過観察中。3児の母。ブログ「そらマメ絵日記(腎がん経過観察中)」を日々更新中。Instagram:@sora_mameko.628
2021年12月29日