妊娠中から産後と、しばらくはいろいろなマイナートラブルがあって大変でした。ですが、唯一とてもうれしいことは、ズバリ生理がないこと!! 妊娠前は毎月かなりの経血量と痛みに悩まされていたので、生理がない生活は快適そのものでした。しかしそれもつかの間。産後の生理が再開すると新たな悩みが続々と発生しました。 さらに、育児が落ち着いてきたころに、子どもからの思わぬ生理についての質問が。一緒いいた妹の発言をきっかけに、これからどう対応したらいいのか感じたことについてお話ししたいと思います。 久々の生理は予測不能で大パニック!1人目のときは産後1年を過ぎてからようやく戻ってきた生理。しかし、間もなく2人目を妊娠したため、産後の生理はほぼなかったようなものでした。それもあって油断していた2人目の産後。なんと半年もせずに生理が再開しました! まだまだ先だと思っていたから大慌て! しかも、再開した生理は周期が不規則でした。産前はキッチリ規則的に生理がきていたので、いつくるのか、いつ終わるのかがわからない生理というのは、あらかじめナプキンをつけておくなどの備えができず本当に大変でした。 生理中の育児、どうやって乗り切る?!それに加えて大変だったのは、子どもが生まれてからは生理中でも育児はお休みできないということ。普段は自分のトイレに行く時間すらままならない2人育児。ナプキンを替えるために頻繁にトイレに行くだけでも、ひと苦労でした。 また、生理痛がひどくても、授乳中には飲めない鎮痛剤もあるので、自己判断で飲むこともできません。 何より大変だったのがお風呂の時間。私は、生理中、子どもと一緒にお風呂に入らないようにしていたので、できるだけ自分が濡れないようにしながら子どもたちをお風呂に入れたり、近所に住む育児中の妹と協力して、お互いの生理のときは子どもたちをお風呂に入れ合ったりして乗り切りました。 いつまで隠す?性教育の大切さ子どもが幼稚園ぐらいになると、今度は「ママ、どうして一緒にお風呂入れないの?」という質問に困るようになりました。最初は「おなかが痛いから」と答えていましたが、生理中の妹が「血の日だからだよ」と答えているのを聞いて、改めて考えてみることに。 わが家には娘も息子もいますが、娘にはもちろん、息子にも生理のことを正しく理解してもらって、周りの女性を労われるようになってほしい。そのためには家でもきちんと知識を伝えることが大切だなと感じています。 生理中の子どものお世話は、とっても大変で目が回りそうです。また、生理のことについて、体のことについて、実際には言葉にしようと思うとなかなか難しく、伝え方や性教育について私自身も勉強中です。でも、生理を正しく理解してほしいからこそ変に隠すのではなく、少しずつ伝えていきたいなと思います。 監修/助産師REIKO 著者:よっちゃんママ
2020年12月19日月一で訪れる憂鬱な時期…それが生理!今までは子どもに隠して過ごしていました。血も出るしこちらも気分悪いし…。ただ話題になっていた性教育の本を読んでみたところ、「隠さず説明した方がいいのでは…」と思い直し、子どもたちに話してみることにしました!■子どもたちに生理の説明をしてみた!決戦は生理中のお風呂前!イチコは小1、二太郎は年少、さてどんな感じになったのかと言いますと…話を聞いてもよくわかっていないイチコに、そもそも話を聞いていない二太郎…。この後も、怪我ではないこと、傷ができた痛みはないけど、人によってはお腹が痛くなること、痛くなくても体はだるいことを伝えました。この説明をしてから数ヶ月、子どもたちの理解は…!?うん、うちの子たちに理解してもらうには、まだ時間がかかりそうです!引き続き日常の中でええ感じに説明できる機会を伺っていこうと思います…。とはいえ生理の説明を聞かされることを嫌がられてしまったら本末転倒だしな。気長にがんばろう…。いつかは「生理ってことはしんどいんだよね!お手伝いがんばる!」って言ってくれますよーに!(下心丸出し)
2020年11月30日「生理について、子どもにどう伝えればいいのか…」、悩まれている方もいらっしゃるかと思います。 前回は、生理を”「赤ちゃんベッドバイバイ」の日”と伝えていることをお話しましたが、今回は、長女のぽよ子に「妊娠っていつからできるの?」と聞かれたときのことを、マンガでご紹介します。 赤ちゃんを授かることに憧れを抱く女の子も多いと思います。 赤ちゃんを授かるって、とっても素敵なこと。うれしいこと。でも同時に、大変なこともいろいろと起きてくるもの。 6歳のちょっとおしゃまな年長さんになっていた娘に、「赤ちゃんを体で育てていくことの責任」について、ふんわり伝わったらいいな、と思いながら話しました。 そう遠くない未来に思春期へと向かっていく娘。 「気付いたら好きな子の話を親にしてくれなくなっていた」となる前に、性的なコミュニケーションの大切さと、同時に生まれる責任、そして、自分の身を守るということをじんわりじんわり伝えていけたらいいな、と思っています。 ※生理が始まる年齢については、早発月経(10歳未満で生理が始まること)の可能性も踏まえて、娘には「あと3歳くらい」と伝えています。 監修/助産師REIKO 著者:イラストレーター kico
2020年11月13日「生理について、子どもにどう伝えればいいのか...」、悩まれている方もいらっしゃるかと思います。わが家での生理の伝え方について、ご紹介します。 こんな感じで、わが家では 生理 =「赤ちゃんのベッド バイバイ」の日 として認識されています。 1歳代のころのぽよ子は、私が生理再開後、割とすぐ妊娠したこともあって、経血を目にする機会があまりありませんでした。3歳になり、改めて目の当たりにしたときには 1歳のころと変わらず「衝撃!!」のようでした。 一方、ツー夫は、1歳代から毎月コンスタントに経血と対面(?)してきていたので、3歳ごろには「ママは毎月、赤ちゃんのベッドバイバイしてる」と認識していました。 たしか、3歳の半ばごろに、改めて「どうして赤ちゃんのベッドバイバイだと血が出るの?」と聞かれたので、上記のような説明をもう一度したところ、彼のなかで腑に落ちたようでした。 私は結構、生理痛が重いほうなので、最近では「今日ママベッドバイバイの日だから...」と伝えると、「今日はのんびりdayだねぇ」と2人とも納得してくれます(納得してくれない日も、もちろんありますが)。 ちなみに生理中は、わざと経血を見せてる訳ではなく(なんかイラストだとわざわざ見せてるっぽくなってしまった)、普通に排泄しているときに子どもたちが気付きます。視点が低いから目に入りやすいのかな。 子どもの興味がわいたときが一番の伝え時、と思っているので、子どもたちからの問いかけがあったタイミングを大切にしています。 監修/助産師REIKO 著者:イラストレーター kico
2020年11月10日「深い話なのに見やすい」「こんな恋愛ドラマ初めて」など、配信スタート以来、多くの声を集めているABEMAオリジナルドラマ「17.3 about a sex」。3人の女子高校生たちの高校生活を通して、令和の世でもオープンに語り合うことがはばかられる性というテーマに果敢に斬り込み、話題を呼んでいる。“性”とは、「心」を示すりっしんべんに「生」と書く。性について学び、理解を深め、新たな価値観に触れることは、自分の体はもちろん心も守り、生命、人生、生き方そのものにも関わっていくこと。「全ての大人が見るべき」とのコメントも寄せられている「17.3」には、高校生の性と恋愛の青春ドラマ以上の深い意義が込められている。性についての価値観がアップデートできる作品が人気10月22日に配信された第8話では、“未成年の望まぬ妊娠”、そして“日本の学校の性教育が抱える問題”がテーマになった。これまでも望まぬ妊娠をはじめ、性を取り扱う作品は多数存在してきたが、日本では「14歳の母」をはじめ問題の本質よりもシリアスな人間関係や家族愛を見せるものが多かった。今作「17.3」では、女子高校生たちの青春ドラマの中に、ごく当たり前のように性についての当事者の学びや気づきが散りばめられ、彼女たちをとりまく友情や家族のドラマもきっちりと描かれている。世界的には、イギリスのある高校を舞台にした人気シリーズ「セックス・エデュケーション」(Netflix)が知られている。奥手の高校生オーティス(エイサ・バターフィールド)が、セックスセラピストの母さながらに学校内でセラピーを始めたことで、同級生やその親、教師たちも巻き込み、恋愛関係、友人関係、親子関係などが変化と成長を見せていく。10代の恋愛とセックスにまつわる悩みから避妊、中絶、性暴力などについても網羅し、同年代のみならず大人世代の支持も高い。それぞれのキャラクターを多面的に描くリアルさ、80年代の名作青春映画の影響を受けた映像や衣装、セットなどに引き込まれているうちに、ハッとさせられ、心を打たれる瞬間が毎回登場する。社会とも密接に関わる「17.3」が踏み込む領域「17.3」も、高校生の性体験や性感染症、性自認(ジェンダー・アイデンティティ)と性的指向(セクシャル・オリエンテーション)の流動性、さらにセルフプレジャー、体形の悩みなど等身大かつリアルなテーマを取り上げてきた。第6話では祐奈(秋田汐梨)が自分の胸のサイズに悩み、そのせいで彼氏が冷めてしまったと悩む姿が描かれた。ドラマラストに登場したデータによれば、10代の日本人女性の93%が「自分の容姿に自信をもっていない」といい、その数字は調査対象の世界14か国で圧倒的な1位という結果に…。そのうちの52%が「“美しくなければ”とプレッシャーを感じている」という。また、第7話では紬(田鍋梨々花)が志望大学主催のスピーチ大会に応募するが、肝心の本番の日に生理が始まってしまうエピソードが描かれた。紬がその後、生理痛改善や周期調整のために保険適用の低用量ピルを飲みはじめたことを咲良(永瀬莉子)と祐奈に報告するシーンが登場すると、「生理で何かを諦める必要ないんだ」「ピルのこと知れてよかった」といった声が相次いだ。紬のスピーチも「女だから」という理由で欲望の対象となり、“役割”を押しつけられる「私を受け入れてくれない地獄のような社会」への提言となっていた。その一方、第8話では、生理周期が不安定な若年期ゆえに妊娠に気づけず、「検査したときには(中絶が法律で認められている)22週を過ぎていた」と話す同級生・遠藤成美(中村守里)の妊娠発覚の“その先”に踏み込んだ。校則では“妊娠をした者”と“性犯罪を犯した者”は退学になる、という。なぜ、この2つが同列に並ぶのか、女性の成美だけが処分させられるのか、咲良たちは異論を唱えるが、生物教師・城山(ソニン)の言葉がまた痛快だった。「不十分な性教育で、正しい知識もつけられず妊娠してしまう、させてしまう。学業まで諦めなければならない。そういう状況にいる彼らは、むしろ被害者なのでは」と学校側の対応に意義を唱えたのだ。さらに咲良たちも自ら情報を探り、話し合い、「人生終わってる」と諦めを抱えている成美の力になろうとする。「人生終わったなんて言ってほしくない」「成美が幸せになれないと、赤ちゃんだって幸せになれない」と、咲良たちがそれぞれの経験から得た学びを糧に友人の体と心、そして人生をいっそう大事に考えられるようになった姿は実に頼もしい。ちなみに「セックス・エデュケーション」シーズン2の7話では、望まない妊娠を防ぐために事後に飲む「緊急避妊薬(アフターピル)」が登場する。主人公のオーティスが交際相手ではなかった女子とセックスをしてしまい、コンドームを使用した確信もないことから妊娠の可能性を心配、彼女に付き添ってイギリスでは薬局で販売されているアフターピルを買いに行く。医師の処方箋は不要だ。「セックスには責任が伴う」というオーティスと、「安全日だって言うから」「コンドームがなかったから」という成美の相手で咲良の元彼・劉生と対応の違いはまさに教育や知識(+制度)の差だ。望まない妊娠を防ぐためにも、日本でも「緊急避妊薬」が処方箋なしで薬局で購入できるよう求められているが、先日、日本産婦人科医会は“若い女性に性教育が足りていない“”女性が安易な考えに流れる”といった根拠のない根拠から改めて反対の立場を表明したことで反論の声が上がっている。なぜ、いつも若い女性のせいにさせられてしまうのか。新しい命を宿しているのに「人生終わってる」と言わせてしまう社会でよいのか。性=セックスにまつわることは社会全体での問題でもある。大人世代こそもっと性について正しく学び、オープンに対話をして理解を深め、広めていくことは次の世代の心と体、命を守るための大前提。「17.3」には、そのヒントがたくさん詰まっている。最終回あらすじ(10月29日配信)隠していたコンドームが母・亜紀(藤原紀香)に見つかってしまった咲良(永瀬莉子)。激怒した母に問い詰められた咲良は家を飛び出し、その日は祐奈(秋田汐梨)と紬(田鍋梨々花)の家に泊まることに。翌日、学校で悠(水沢林太郎)にもう家に帰りたくないと話すと、「俺も一緒に帰ろうか」と意外な言葉を投げかけられる。悠の性についての話になるかもしれないと伝えるも「俺は大丈夫だから」と、悠は堂々と答える。そして2人は母が待つ咲良の家へ。気まずい沈黙が続く中、3人の話し合いは、思わぬ方向へ…。「17.3 about a sex」最終回は10月29日(木)23時~ABEMA SPECIALチャンネルにて配信、ABEMAビデオで無料見逃し配信中(全9話)。(text:Reiko Uehara)
2020年10月29日当時13歳で、中学校1年生のころです。学校で、性教育の授業は受けていましたが、なんとなく自分が生理になるのはまだ先だと思っていました。 下着に茶褐色のものがベットリ…その日、私は友人と遊んでいて、おやつを買いに行こうということになり、スーパーへ向かいました。そして、私はトイレに行きたくなり、スーパーのトイレを借りて下着を下ろしたところで、ギョッとしました。 下着に、茶褐色のものがべっとり付いていたのです。それはちょっとクリーム状で、ところどころ乾いた感じ。私は「これは、何かの病気なのかも……」と思い、顔面蒼白に。トイレを出て、友人に「体調が悪くなってきた」と伝え、すぐに自宅へ戻りました。 半べそになって、姉に相談。すると姉は…自宅に帰ると、母親はまだ仕事で不在。姉がいたので、半べそになりながら下着に付いていた茶褐色のものについて話をしました。 する姉はピンときたらしく、私をトイレに連れていき、「とりあえず、これを付けておけば大丈夫だから」と言い、新しい下着と生理用品を出して私に渡してきたのです。 そこで私は、クリーム状の茶褐色のものが生理の血だと気づきました。生理って赤いものだとばかり思っていましたが、私の場合、初めての生理は茶色っぽい感じで、赤色ではなかったのです。 私は、姉に言われた通りに、ナプキンを装着すると、だんだんキリキリとおなかが痛くなり、座っていられなくなったので、ベッドで仮眠を取りました。 娘にも生理について話しやすい環境をつくってあげたいそうこうするうちに、母が仕事から帰ってきました。私が寝ている間に、姉が母親に連絡したのでしょう。仕事から帰ってきた母親の手には赤飯が。 女の子が初めて生理になると赤飯を炊くと聞いたことがありましたが、「本当だったんだ!」と思ったと同時に、ちょっぴり恥ずかしい気持ちにもなりました。 今は私も結婚し、2人の娘の親になりました。まだ4歳と1歳の娘たちですが、もう少し大きくなったら生理の話をし、恥ずかしいことではなく喜ばしいことであることを伝えたいと思っています。そのためにも、生理のことについても話しやすい環境つくりをしたいです。また、長女には、私の姉がしてくれたように、私の不在時に妹が生理になっても、やさしく教えてあげられる人になってほしいなと思います。 監修/助産師REIKO---------文/鼬鼠りんたろすさん
2020年10月28日多くの親が頭を悩ませるであろう、子供への『性教育』。純粋な質問だと分かっていても、恥ずかしくて言葉をにごしたり、はぐらかしてその場をやり過ごしたりする人も少なからずいるのではないでしょうか。SHELLY「『やめて』は絶対に2回いわせない」2020年9月23日に放送された、情報番組『あさイチ』(NHK)では、子供への性教育というテーマでトークを展開。幼児期、児童期、思春期で分類しながら、子供とどこまで話し合うか、どう受け答えするべきかなどを解説しました。その中で、視聴者から「小学2年生の息子が遊んでいる時、女の子に抱きついて嫌がられ、先生に叱られてもピンときていない」という質問が。※写真はイメージ中学や高校で性教育の講習をしている、産婦人科の高橋幸子さんは質問に対し、「相手が嫌がることをしてはいけない、相手が望まないことはしないということがポイント」だと解説しました。同番組に出演していたタレントのSHELLYさんは、高橋さんの言葉に深くうなずき、自身が子供に伝えていることを次のように明かしました。ここの教育私もすっごい大事にしていて。「やめて」は絶対2回いわせないっていうのをやってます。「やめてって1回いわれたらやめるんだよ」っていうのを子供にも教えてますし、娘たちには「あなたのNOには力があるんだよ」っていうことを教えるために。例えばくすぐったりするじゃないですか。大人が。こちょこちょこちょ〜って(やって)、やめてっていわれたら絶対やめてます。「やめてっていっても、大人はやめてくれないんだ」と思ったら、「自分のNOには力がない」って思わせてしまうので。(だから)大人たちもこれすごい大事だと思って。私は自分の友達とか家族とか親戚に、子供と接する時にそれお願いしてるんですよ。子供が「やめて」っていったらやめてあげてねって。1回。で、「もう1回やって?」っていわれたらもう1回やればいい。けど、「やめて」っていわれたら1回絶対パタッとやめてって。あさイチーより引用子供に「やめて」といわれたら、絶対に1回その行為をやめるという、SHELLYさん。「あなたのNOには力がある」ということを身を持って体験させ、断ることの重要さや、やめてほしいという相手を尊重する大切さを伝えているのだそうです。SHELLYさんといえば、以前バラエティ番組『そうだ!タメ口でいこう』(TBS系)に出演した際も、「日本の若い世代に性教育を行いたい」と公言していました。昼間の番組で『性教育』を熱弁SHELLYの姿勢に「素晴らしい!」の声きっとSHELLYさんは、正しい性教育を自身の子供に受けさせたいと強く想い、考え、一つひとつ丁寧に実行しているのでしょう。SHELLYさんのコメントに、視聴者からは称賛の声が多数上がっています。・これ、できそうでできないことだと思う。ふざけたりからかったりしている時なんかは特に。SHELLYさんは、すごい。・むずかしいけどこれ大事!娘がふざけてると「やめて」っていってもやめてくれないから、本気で怒ることがたびたびある。・SHELLYさんの対応に、感動…。子を持つ親として、性教育の大切さを学びました。『性』を子供に正しく教えることは、とても大事なことです。まともな性教育を受けずに大人になると、誤った知識や考えを持ったまま過ごし、取り返しのつかない過ちを犯す可能性があるでしょう。子供から性について聞かれた時は、年齢などを考慮しながら正しい知識をしっかりと伝え、話し合うことが大切だといえますね。[文・構成/grape編集部]
2020年09月23日タレントのSHELLYさんが、2020年9月5日放送のバラエティ番組『そうだ!タメ口でいこう』(TBS系)に出演しました。同番組の主旨は、出演者同士が互いに敬語を使わず『タメ口』で話すことで、仲を深めようというもの。『上下3世代タメ口ツアー』と称し、『敬語を使ったら罰金』というルールのもと、SHELLYさんは、先輩であるタレントのデヴィ・スカルノさんと、後輩である女優の足立梨花さんの3人でさまざまな店を巡りました。SHELLY「40代でやりたいことは、性教育!」互いにタメ口で話すことにも慣れ、心の距離が近づいてきた頃、さらに仲を深めるため、3人は『10年後、何をしたいか』というテーマについて語り合うことに。将来やりたいことについて、SHELLYさんは「40代でやりたいことは、性教育!」と断言しました。性教育をちゃんともっと、すごくやったほうがいいなと思って。日本では。そうだ!タメ口でいこうーより引用「日本の若い子たちに性教育を行いたい」と宣言するSHELLYさんに、デヴィさんは「珍しいわね、そんなこというの」と驚きを隠せない様子。その後、SHELLYさんはこのように続けました。日本だと(性について話すことが)タブーになっちゃってるから。もっと自分の身体の価値とか、自分の性的同意とか。そういうことをしっかり教えない社会がいけないんじゃないかって私は思う。自分の身体は自分のものであって、自分しかOKを出せないんだということだったりを教えたい。そうだ!タメ口でいこうーより引用若い世代に、性についての正しい知識や考え方を教えたいと熱弁したSHELLYさん。デヴィさんは、SHELLYさんが「性教育!」と発言した際にはギョッとした様子でしたが、一連の熱い想いを聞いた後には「今、あなたが思っていることはすごくいいことだと思う」と感心し、共感していました。同番組を視聴した人からはこのような声が上がっています。・SHELLYさんが普通のバラエティ番組で性について熱く語り、びっくり。でも、彼女の発言に驚いた自分も、性の話をタブーとしていたことに気が付けた。素晴らしい!・「日本でもっと性教育を」というSHELLYさん。彼女の『将来やりたいこと』が、思わぬ内容で驚いたけれど「本当にそれ!」と共感した!・性がテーマでない、昼間のバラエティ番組で性教育について語れる、SHELLYさんの勇気がすごい。共演者が『性』という言葉にギョッとしても熱弁。見習いたい姿勢です!公の場で、性行為や性について、真面目に話すことに抵抗がある人は多いでしょう。しかし、性について話すことがタブー視されているために、偏った知識や誤った考えを持つ人がいることも事実です。まずは大人が性についての話題を堂々と発言し、議論し合うことが、若い世代に正しい性の知識を教えるための第一歩なのかもしれませんね。[文・構成/grape編集部]
2020年09月08日性犯罪やセクハラのニュースに「もし将来、わが子が巻き込まれたら?」「もし加害してしまったら?」と不安が浮かんだ経験はありませんか? スマホやネットでの性情報が、子どもたちにどう受け取られていくのかも親として心配なところです。そんな中、国際的にも幼い時期から年齢に応じた包括的性教育が、性行動を慎重化させ、性トラブルのリスクを減らすという認識が広がっています。「性教育が大切」と思う一方で、自分自身もきちんと学んだ経験がなく、伝え方に自信がない、特に幼い子どもや思春期を迎えた子どもへ話しかけるきっかけやイメージがつかめず悩む人も多いと思いのではないでしょうか。そんな人におすすめな、大人も子どももおうちで学べる性教育動画「AMAZE」(アメイズ)をご紹介します。アメリカ発! 信頼できる性教育アニメAMAZEはアメリカの専門団体(Advocates for Youth、Answer、Youth Tech Health)が共同で製作する、インターネットで無料で閲覧できる性教育アニメ動画です。思春期、多様な性、性暴力、人間関係、性感染症、妊娠・避妊など、性に関わるテーマを年齢に応じて幅広く扱い、信頼できる情報とユーモアあふれるアニメが特色の動画教材です。AMAZEの動画は100本以上のラインナップがあり現在も更新中。10以上の言語に翻訳され世界中で活用されており、日本語版もおよそ40本が公開されています(2020年5月現在)。性教育アニメAMAZEがおすすめの理由▼話しづらさを感じるテーマもアニメ動画なら入りやすく分かりやすいAMAZEの動画は、科学的に正確な情報に基づく一方で、ポップでわかりやすく、時にくすっと笑えるような表現のアニメ動画であること。月経や性器、やコンドーム等、普段は話しづらいと思う性に関するテーマも、3~5分ほどの短い動画でサクッと見て、大切なポイントを学ぶことが可能です。また、動画はYouTubeから閲覧できるので、気軽に何度でも見返すことができるのもおすすめです。▼性や自分自身について、肯定的なメッセージで溢れる内容幼い頃から性について、「興味を持ってはいけない」「話しちゃいけない」「恥ずかしいもの」など、ネガティブなイメージを刷り込まれてきた人も多いのではないでしょうか。それに対し、AMAZEの動画は、“何よりも自分と相手を大切にしよう”、“いつでもNOと言っていい”、“自由でありのままの自分でいることってすてきだよね”と、性についてだけでなく、人間関係について、楽しく、包括的に、分かりやすく伝えており、普段からの子どもの自己肯定感を高め、維持する声かけにも役立つフレーズが豊富に含まれています。▼学校では学べない幅広い知識を扱っているAMAZEは性や人間関係に関わるテーマを幅広く扱っています。どのテーマも勉強になりますが、現在の日本の学校教育の中では学ぶ機会が少ないことも学ぶことができます。例えば、「相手に確認する前に体を触っちゃだめ」「触られたいかを決めるのは自分だけ」など、「同意」とは何かを学ぶ動画があります。また、「なぜ自分の見た目が気に入らないんだろう?」という動画では、思春期で多くの人が直面する自分のコンプレックスと向き合うヒントが説明されています。その他にも「もしお断りされたらなら?」「インターネットの安全な使い方」など、10歳頃から見られるコミュニケーションや安全に関する内容や、思春期以降の子どもにむけた「コンドームの正しい使い方」「もし妊娠かもと思ったら?」「セクハラってなに?」など、信頼性の高い情報から学んでほしい内容も豊富に含まれます。このような魅力的なAMAZEの動画ですが、以下のように活用してみてはいかがでしょうか。親子で性について話すときのヒント▼まずは保護者向けの動画シリーズを見るAMAZEでは、保護者向けの動画シリーズも配信されており、まずはこちらから見ていただくのがおすすめです。幼い子どもに性についてどう伝えるべきか、イメージがわかない人にもぴったりな内容になっています。保護者向けでの動画では、性についてどう話せばいいのか、子どもから答えにくい質問をされたときにどう答えるべきか、など親子で性について話すときのヒントが語られています。保護者が直面する問題について、どう対処すればいいか事前に動画を見ることで不安を解消できるはずです。▼親子で一緒に動画を見て話し合う次に、子どもにAMAZEの動画を見せることもいいですが、親子で一緒に動画を見ることもおすすめです。なぜなら、保護者が子どもと思春期の体と心の変化や、性について会話をすることで、子どもたちは疑問を持ったときに、あなたに質問してもいいんだと思うようになるからです。子どもの理解度や反応を見ることも今後の性教育のヒントになるはずです。親子で安心して性について話せる土台を作ることで、子ども達は親や保護者に、性に関する質問やアドバイスなどを求めやすくなります。例えば、生理についての動画を一緒にみた場合、「まだ生理が始まっていないことは知っているけど、もし必要になった時には生理用品を使えるんだよ」と一言伝えるだけでも、子どもには保護者が生理についていつでも話せる存在であるということが伝わります。▼動画を見て学んだ内容やフレーズを活用して、子どもに話しかけてみる保護者が動画を見て学んだ内容やフレーズを使って、普段の会話の中で、子どもに性や思春期、人間関係に関する話題提供を投げかけてみるのも一つの方法です。例えば、「友達同士でも、恋人同士でも、自分らしくいられる関係がいい関係だよ」「誰かを小突いたりブラを触ったり、ズボンを下ろすのは仲良くなるいい方法ではないし、いじめにつながるよ」「セクハラはどんなときも被害者のせいじゃないよ」「愛情表現は同意があれば素敵な経験になるはず」「思春期に自分が誰を好きになったりドキドキするかで、自分の考えや気持ちに戸惑うこともあるよ。もやもやするかもしれないけど、それは自然なことだから心配しないで」など、子どもにどう話しかけるか悩んだ時も、ぜひAMAZEの動画をヒントにしてみてください。▼ピルコンのAMAZE活用ガイドを使うAMAZEでは様々なテーマを扱っています。筆者が代表を務めるNPOピルコンでは、そんな様々なテーマをより理解し、子どもと話し合う際の活用ガイドを日本語に翻訳・作成しました。 AMAZE活用ガイド詳細を見る >> AMAZE活用ガイドでは、字幕を書き起こしているだけでなく、各テーマで会話の例を掲載しています。そのため、保護者がどう子どもと話したいいかわからないテーマでも活用ガイドを用いれば、子どもと話すきっかけを作りやすくなります。また、動画ではカバーできなかった内容も「もっと知りたい方へ」というセクションで詳しく説明しているため、活用ガイドを読むことでさらに理解を深めることができると思います。AMAZEの動画が性の学ぶヒントやきっかけとなり、子どもたちや皆さんの豊かな人間関係につながっていくことを祈っています。
2020年06月30日「性教育」と聞くと、敷居が高いと感じるパパやママも多いかもしれません。その背景には、パパやママたちが性についてきちんと教えてもらった経験がなく、どのように向き合えばいいかわからないという実情があるのかも。子どもが性の対象になってしまう悲しい事件が後を絶たない今、おうちでどのように「性」について教えればいいのか。先日発売されたフクチマミさんと村瀬 幸浩さんの共著、「おうち性教育はじめます 一番やさしい! 防犯・SEX・命の伝え方」を元に、考えてみたいと思います!フクチマミマンガイラストレーター。日常生活で感じる難しいことをわかりやすく伝えるコミックエッセイを多数刊行している。著書に高橋基治氏と共著の『マンガでおさらい中学英語』(KADOKAWA)ほか、『マンガで読む 育児のお悩み解決BOOK』(主婦の友社)、『マンガで読む 子育てのお金まるっとBOOK』(新潮社)などがある。村瀬 幸浩東京教育大学(現筑波大)卒業後、私立和光高等学校保健体育科教諭として25年間勤務。この間総合学習として「人間と性」を担当。1989年同校退職後、25年間一橋大学、津田塾大学等でセクソロジーを講義した。現在一般社団法人“人間と性”教育研究協議会会員、同会編集による『季刊セクシュアリティ』誌編集委員、日本思春期学会名誉会員。■性教育をすると「自己肯定感」が上がる!?「性教育」というと、「ポルノ」や「セックス」というイメージを抱いてしまい、なんとなく避けがちなパパやママもいるかもしれません。しかし、著者のお一人である村瀬先生は「性教育は『いのち・からだ・健康』の学問」だといいます。「性は知識や学習によって形づくられる『文化』であり、そのしくみの基本はまず『自然科学』」、そして「これからの世の中を生きていく人格を育てるのに必須の『教養・知性』」と、村瀬先生はいいます。少し難しく思えますが、わかりやすい「メリット」としては、以下の2つがあげられるそうです。【「性」について学ぶメリット】●性的なトラブルを避けられる →万が一トラブルにあっても解決に向かって適切に対処できる人間に育つ●「自己肯定感の高い人間」に育つ →自分の性や体に対して肯定的に捉えられるようになる性について理解することで、性的なトラブルを避けられたり、トラブルがあっても、適切に対処できるというのは、性教育の大きなメリットですよね。幼い子どもたちが性被害にあうとき、「されてはいけない」「してはいけない」行為なのかどうかさえも理解できていない可能性があります。筆者自身、7歳の長男は理解できそうだけど、4歳の次男はまだまだ理解できないかもしれないと感じます。また、「性教育」をすることで「自己肯定感の高い人間」に育つと言われており、子どもたちが自分の性や体を自ら肯定的に受け入れて、まず自分を認める一歩にできるのだといいます。村瀬先生は、「自己肯定感の高い人は自分だけでなく相手も尊重できるから、子どもが学べば幸せな人間関係を築く力の土台となる」と話しています。自分のことだけでなく相手も尊重できることはとても大切で、子どもが性犯罪の被害者にも加害者にもならないために、性教育が必要なのだと気づかされます。■性教育は「幼児期から」がベストパパやママたちは、「性」についてきちんと教えてもらったことはありますか? 筆者自身は思い返してみると、中高の保健体育の授業で、男女の体の違いについて説明を受けたくらいで、具体的な受精の仕組みや性交について学んだ記憶はありません。自分の親からも、あらためてきちんと性教育を受けたことはなく、なんとなく「恥ずかしいこと」という思いは今も根強く残っています。おそらく、同じようなパパママが多いのではないでしょうか。そんな私たち世代が親になり、急に「性教育」をしなければいけないと言われても、戸惑ってしまうのは当然なのだそうです。「『恥ずかしい』『実は親もよくわからない』『何を教えればいいの?』そう思って当然なんだよ」「だってあなたたちの世代のほとんどは、子どもの頃に大人から自信を持って教わってないんだもの」と村瀬先生は話しています。わかっていないという前提を踏まえた上で、大人が子どものために一歩踏み出すことが重要なのだと気づかされます。そして、性教育を始める時期については、「幼児期からがベスト」なのだそうです。【幼児期が性教育にベストな理由】●「おしり~うんち~」と子どもが叫んだ時の対応も性教育となる●思春期の子どもに突然「性」の話をするのはハードルが高い●学校では月経や射精は教えるが、受精のしくみや性交については取り扱わない●多くの子どもが友人や交際相手から性の知識を得ている性教育に触れる機会が少ないため、多くの子どもが友人や交際相手から性の知識を得ています。その友人や交際相手の性の知識の元はというと…アダルトビデオやアダルトサイト。こうして、アダルトビデオやアダルトサイトを「性の教科書」にせざるを得ない状況になっています。しかし、大人向けに作られたアダルトビデオやアダルトサイトは、「妄想」や「ファンタジー」も多く含む現実とは乖離した世界。これを現実と非現実の判断がつかない子どもが見ると、フィクションを現実として捉えてしまい「歪んだ人間観」が形成されてしまう危険性があるのだそうです。性教育=ポルノ・セックスではない、という認識をまずは親がアップデートし、幼い頃から正しい性の知識を教えていくことが大切なのだと痛感します。一方で、「知ると興味を持って行動に移してしまうのではないか」という懸念もあります。しかし、性教育に力を入れているオランダでは、15歳までの性交渉体験率が低いのだそうです。村瀬先生は、「リスクを含めて正しく知ることで、『しない』ということも自分で判断、主張できるようになる。正しい性の知識は子どもが幸せに生きるために必要」だといいます。「性」についてしっかりと事実を学び、リスクを知ることが重要なのだと、あらためて感じさせられます。■「性教育」で最初に教えたい大切なこと次に、最初に子どもに教えたい大切なことをご紹介したいと思います。どれも、「日常で伝えられること」なので、おうちですぐに実践することができそうですよ。▼プライベートパーツは勝手に触らない、触らせないそもそも、からだの全ての部分は自分のものですが、その中でも特に「プライベートパーツ」は、他人(親であっても)が勝手に触ったり触らせたり見ようとしたり見せたりしてはいけない部分のことをいいます。村瀬先生によると、「プライベートパーツ」は口、胸、性器、お尻の4つで、その人のいのちに直接関わる場所のことなのだそうです。【プライベートパーツについての伝え方】●あなただけのものだから、大切に扱わなくてはいけないこと●勝手に触ったり見ようとしてきた人には「嫌だ」と言って逃げること「プライベートパーツ」を触ることについては、お世話や看護で必要な場合もありますよね。ただ、親子間の楽しいコミュニケーションとして、お尻を触ったり見たりすることは、本来望ましくないのだそうです。なぜなら、子どもがスカートめくりやカンチョーなど、「プライベートパーツ」を触られたり見られたりした時に、本当はすごく嫌だったとしても、「好きだからなのかな…」と、黙ってしまうことに繋がる危険性があるからです。それがエスカレートすると、からだを触られたり見せるように欲求されても、拒否できず、取り返しのつかない犯罪被害に巻き込まれてしまったり、逆に相手が嫌がっているということに気づかず加害者になってしまう危険性もあるといいます。親子の間でも、「プライベートパーツ」には侵入しないことが重要です。▼防犯のための「NO、GO、TELL」次に、防犯のために知っておきたいのは、「NO、GO、TELL」の3つの心がけです。【子どもに伝えたい身の守り方】1、NO=ハッキリと拒否して「イヤ!」「だめ!」「やめろ!」「助けて」など2、GO=逃げることできるだけ人の多い方へ3、TELL=もし「秘密だよ」と言われても信頼できる大人に話すことこれらの3つは、普段から繰り返し伝えておくことが大切なのだそうです。そして、「NO」については、「自分がされたくないこと」や「不快なこと」についても、「嫌だ」と言ってもいい、と伝えてあげましょう。それぞれに感じ方は違いますが、自分がどう感じるかを大切にしてあげて、それは人として当然の権利なのだと教えてあげることが大切です。そして、大人も子どものNOを尊重できるようになることが必要です。「性教育」というから、いきなり特別なことをしなければいけないと構えていましたが、どれも日常の中で、子どもたちに伝えられそうなことばかりでした。子どもが小さいうちから意識していくことで、性教育について自然と話し合える家族関係を築いていけそうな気がします。まずは、一歩ずつ進んでいけると良さそうですね。■フクチマミさんからメッセージ最後に、著者のお一人であるマンガイラストレーターのフクチマミさんから、こんな素敵なイラストとメッセージをいただきました。「何からどう教えたらいいんだろう…」性教育の絵本を買って、いざ子どもに伝えようとしても、抵抗感で固まってしまう自分に悩んでいた時、共著の村瀬先生と出会い、自分たちが子ども時代にしっかり教わってこなかったこと、性に対して「いけないこと」だと不潔視をしていたことに気がつきました。そして『おうち性教育はじめます』は私のような親たちに向けて、知識のアップデートをしながら、性への偏見を取り除いていけるように、という気持ちで描きました。親自身も理解しつつ、子どもへの伝え方が具体的にわかるように、と。私は性教育を学ぶことで、自分自身の気持ちがラクになっていくのを感じました。子どもの、そして自分自身の絶対的な味方でいるために。おうち性教育、はじめてみませんか。フクチマミここまで、「性教育」のメリットや方法について、書籍を元に考えてきました。性教育は、決してタブーではなく、子どもの自己肯定感を高め、幸せな人間関係を築く力の土台なのだと、あらためて気づかされました。筆者も何からはじめていいかこれまでわからず性教育については避けがちでしたが、子どもが傷つかず、そして相手を傷つけずに、幸せな人生を歩んでいくこと、そこをゴールに、親である自分自身も向き合っていけるといいのかなと、感じています。ぜひ「おうち性教育」をはじめてみませんか? 「おうち性教育はじめます 一番やさしい!防犯・SEX・命の伝え方 」 著者:フクチマミ・村瀬幸浩(KADOKAWA)1300円(税抜) 「うちにも赤ちゃんはくる?」といった、突然やってくる素朴な質問への答え方から、性犯罪の被害者・加害者にならないための日々の言葉かけ、思春期に訪れる男女の心と体の変化まで、親子で一緒に学ぶことができるパパママの必読本。毎日の家族の会話で子どもを守り、これからの時代を生き抜くための力を養うための「おうち性教育」のはじめ方をわかりやすく学べる一冊。▼ウーマンエキサイト読者アンケートにご協力ください
2020年06月12日■前回のあらすじ少しずつ性教育授業で習ったことを話してくれた息子。私が想像していたものではなく、子どもが自分の体を守るための具体的な方法でした。私はその内容に胸が熱くなり…私はこの時まで「母親の自分が息子のことを守る」ことだけを考えていました。だけど、少しの知識で、こんなに小さな子でも、自分で自分を守る事が可能なんだと、その事実にとても感銘をうけたのでした。その後ノンノンと叫ばれ大変だったので、どうして親は触っても大丈夫と授業で言ってくれなかったんだろう、と思っていました。後日幼稚園の先生と世間話のついでに聞いてみると、「性犯罪の大半は親や親しい人からが多いからなのよ。親だから大丈夫とはあえて教えてないらしいのよ」私には衝撃的だった。そんな犯罪この世から消えてしまえと、切に思うのでした。息子のための性教育だったけど、母親の私もとても教育された良い機会となりました。長いお話、最後まで読んで頂きどうもありがとうございました!
2020年05月24日■前回のあらすじ性教育授業を受けた3歳の息子、帰宅直後に感想を聞いてもあまり反応はなし。しかしお風呂で突然「ノーン!」を連呼し…私が息子の体を洗いだした瞬間、その日の授業の事を思い出したのでしょう。少しづつ説明をしてくれた息子。だんだん授業の内容が分かり、私が想像していたものとはかけ離れた内容だったことがわかりました。教わったのはこの4つ。・自分の体を大事にすること・顔も体も自分のもの、他の人が触るのは拒んでもいいということ・もし触れられて「嫌だ」と思ったら、とても大きな声で拒否をすること・もし誰かに触れられたら、信頼できる大人に絶対に言うことこんなに幼い我が子が「自分のからだを大切にするんだよ」とお腹をなでるのを見て、心が熱くなってしまったのでした。次回、最終話です。5月24日15時公開予定!
2020年05月23日■前回のあらすじみくちゃんの身に起きた出来事、もしもあのとき私にちゃんとした知識があれば…。この気持ちが息子に性教育の授業を受けさせることを決意させました。性教育の授業当日、意を決して送り出し、子ども達はどんな事を教えてもらうのか、イチはどんな印象をもったのか、怖がってないか、ウズウズしながらお迎えの時間を待っていたのを覚えています。それの答えが「忘れた」の一言! いつものことだけど(笑)そしてお風呂で突然の「ノーーン!」「触るな」コール! 息子よ、なんなんだっ!! 意味不明!!と思っていたのですが…。次回、息子の謎行動の理由がわかります。5月23日15時公開予定!
2020年05月22日■前回のあらすじ「おじさんが口の中を…」幼稚園のとき友達だったみくちゃんに起きた出来事。みくちゃんに誰にも言ってはいけないと言われたけど…あの時私に「みくちゃんのされた事はダメな事、大人にちゃんと教えないといけない」という知識さえあれば…。せめて私の母にちゃんと伝えられていれば…。あいつは捕まったかもしれない。もし、みくちゃんにもそういう知識があれば、もしかしたらそんな嫌な経験をせずにすんだかもしれない。小さな子に、嫌な現実を教えることはとても心苦しい。だけどその知識が小さい子を守ってくれるだろうと痛感し、イチを性教育の授業に出席させることを決めたのでした。次回に続きます。5月22日公開予定!
2020年05月21日■前回のあらすじ幼稚園から「性犯罪から子ども達を守るための授業」と伝えられ、幼い頃にそんな知識を与えて子どもたちに恐怖心をあたえないか…と、とても心配になったとき、ふと幼稚園の頃の友達のことを思い出しました。長男のイチと同い年の頃に、ふとこんな事があったと思い出したのでした。こんな小さな子たちが性犯罪にあうだなんてありえない、そう思ってた私がまったく間違っていたことに気づきました。家の真ん前で何気ない日常の中で起こった出来事、誰にでもいつでも起こり得るのだと…。みくちゃんに起こったことが性犯罪と言い切れるのかは分かりません。だけど、もし、自分の子どもにそんなことがあったらと思うと、絶対に見逃してはいけない出来事だったと、今になって思います。次回に続きます。5月21日15時公開予定!
2020年05月20日■前回のあらすじママ友の幼稚園では性教育がある、という話を聞いていた私。少し他人事に思っていると後日一通の手紙が届き…、長男が通っている幼稚園でも性教育の授業があることを知りました。 義務教育ではないので、地域や幼稚園によって性教育があったりなかったり、教える内容も違うようです。性犯罪から子ども達を守るための授業と伝えられ、こんな小さい子たちが性犯罪なんて、まだそんなこときっとありえないし、逆にこんな知識を幼い頃から教えることで子どもたちに恐怖心を与えることにならないか、とても心配でした。そんなとき、ふと幼稚園の頃の友達のことを思い出しました。次回に続きます。5月20日15時公開予定!
2020年05月19日こんにちは、どすこい母さんことケイコモエナです。子どもが大きくなるにつれ、これは教えておくべきことなのか、もし教えるならばどのように伝えたらいいのか、考えて出した結論は合っているのか、などいろいろ自問自答することが増えてきませんか?今回ご紹介するお話もその中のひとつ。スイスの幼稚園で体験した「幼児の性教育」のお話です。えっ?! 性教育?! 早すぎじゃない?! と、思われますか? 私も最初めっちゃ思いました。いろいろと感じたことがあったので、7話に渡ってご紹介したいと思います。最後まで読んでくださるとすごく嬉しいです!後日その友達に聞いてみると…我が家に届いた一通の手紙。それは…次回に続きます。5月19日15時公開予定!
2020年05月18日お風呂に入る前、服を脱ぐと毎回ちんちんで遊びだす子どもたち。「汚い手で触らないように」と注意しました。これは性教育のチャンス!男の子の袋には「赤ちゃんの種」が入ってること。女の子のお腹には「赤ちゃんの卵」が入ってること。2つが合わさって赤ちゃんになること、を話しました。だから男の子も女の子も自分の体を大切にしようね! と伝えたところ…自分の体を大切にするのは性教育の第一歩。自分の体に「赤ちゃんの種」をつくる場所があることを知り、汚い手で触らないお約束をしてくれたのでした。
2019年11月20日ウーマンエキサイトをご覧の皆さま、こんにちは。男子の園に身を置いているせいか(?)家庭内の放送コードが崩壊しているtomekkoです。そんなワタシが今、とても関心を持っているテーマ、それは「性教育」です。実は最近、連載している雑誌でも取り上げたのですが、本を読んだり取材したりしてみて、時代に合った性教育って本当に大切だとつくづく実感しました。インターネットの世界が当たり前の現代。ワタシたちの幼少期とは比べものにならないほど「性商業」との出会いのきっかけは身近なんですよね。最近では音声検索もできるため、文字の読み書きができない3歳ぐらいでも、簡単にアダルト動画などに行き着いてしまうことができるのだとか。それも最初に出会うものが、残酷なことをされて女性が喜んでいるかのような間違ったファンタジーだとどうなるか…考えるだに恐ろしいですよね。そんな情報が溢れかえる時代において、性の話をひた隠しにして子どもたちに出会わせないようにコントロールする、なんて無理な話。小鳥の目の前でお米ぶちまけちゃったけど一粒も食べさせるなって言われてるぐらいの絶望感ですよ…と、そんな無力感に苛まれてても仕方がない!発想を変えてみよう!今、まだ真っ白な、なんでも吸収できる子どもたちの心のキャンバスに正しい知識を伝えていけるのは、やっぱり親。男女の体の特徴や「自分と他人の体を大切にすること」自分たちが生まれてくるために「女性には男性と違う変化が起こること」女性の痛みや苦しみを代わってあげられない分「男性には労わる優しさを持っておいてほしいこと」そういう話って、話が通じない赤ちゃんのころから繰り返し言って聞かせる交通ルールと同じで自分の生命を守る大切なお約束なんですよね。ぜんぜんいやらしいことでも、恥ずかしいことでもない!わが子を加害者にも被害者にもしないために、母さん今日からちゃんと伝えていく!と決意しまして。まずは生理のことを隠すのをやめてみました。しかし…ん…?なんか思ってたんと違う。ちょっと面白がられとる…よく聞くのは、お母さんが生理の時に痛くて辛いことをちゃんと伝えると、子どもが優しく寝かしつけてくれたり、お母さんを看病しようとしてくれたり…なんてほっこりエピソードだったんですけど…?長男は、最初に聞いた時にはびっくり、次にちょっと怖がり、今はどんなふうに痛いの? など詳しく聞きたがるようになりました。次男、大丈夫? 優しさ…育ってる?不安を隠せない母ですが、こういうことは繰り返し伝えることが必要だと思うのでめげずに伝えていこうと思います。そしてもう一つ、家庭内では明るくオープンに性のことを話せるように、(もちろんTPOがあることは定期的に伝えながら)男女の体の違いや人に見せてはいけない、触ってはいけない場所などをクイズ形式で教えることも実践してみています。するとある日のこと、影響を受けたのか?長男から珍しく出題してきました。正解はもちろん「のどち○こ」(この伏せ字いる…?)なのですが…ふとすっごい視線を感じて見ると、すさまじく動揺した様子の次男が食べたものを次々に体に取り込んでいくという神秘的な勘違いをする3歳児に…母さん完敗でした。ちなみに次男は、食べたものの色のウンコが出るというカタツムリ信仰も持っており、牛乳を飲んだら白いのが出るはず!! と嬉々として毎朝トイレに向かってますがいまだに成功できていません(でも考えは曲げない…)。そんなわけで、後半伏せ字多めでお送りしたわが家の性教育事情ですが、真面目な話、何より大切なのは親自身の意識改革だと思っていて。男の子の親なので父親の方が適任だと思っていたこともあるのですが、現状ワタシたち(アラサーアラフォー)までの世代って、男性は女性よりもずっと性教育をきちんと受けていないので余計に隠すものという意識が強く、なかなか積極的には子どもに教えられないものなんだそう。わが家も子育てにはかなり協力的な夫ですが、たしかに赤ちゃんの頃の剥くor剥かない問題でさえ、相談しても話自体にあまり乗り気でなく困った記憶があります。それぞれの家庭に合ったやり方があると思いますが、わが家はまず母親から家庭内の話せる環境づくりをしてみようかな、と思っています。もちろん今後、思春期に入ってまでオープンに…ということではありません。(こっちだって聞きたくない話もある…!!)むしろ親との距離が広がる前の幼児から小学生までの間に、正しい性の知識を伝えておけたら、その先でいろいろな場面や情報に出会っても正しい判断ができるのではないかな、と思います。まだまだわが家も発展途上(そして前途多難…)ではありますが、それぞれの家庭で考えるきっかけになったらと、今後も記事や日々の投稿で伝えていきたいと思います!<2019年9月30日 修正>記事内の文言を一部修正いたしました
2019年09月29日親ならばいずれ通らなければならないのが“性教育”。まだまだ先の話かと思っていたものの、色々な情報に溢れるこの時代。ちょっと待って!? と、不意打ちでギョッとしてしまうような場面がたくさん。■ネット上にあふれる性表現例えば我が家は定額でアニメ見放題のチャンネルに入っていて、トップから気になったものを選んで観ています。ただ、タイトルとあらすじ程度の情報で判断するので、一見可愛らしい絵のほのぼのしたお話…と思って見始めたら成人向けだった、ということが時々あります。だいたい直接的な描写ではなく暗喩的な表現なので、子供に勘づかれる前に切るのですが…決して良い策ではありませんが、一瞬で問答無用にシャットアウトするにはこの理由しか思い付かず、いつもこう言ってます…。なので我が家では「可愛い女の子がキャッキャしてるだけなのに後から人がめちゃくちゃ死ぬ」というカオスな設定のアニメが多発。そしてこれ。子供と一緒にタブレットで調べ物をしたりするんですが、ここでも問題が…。いやいやいや、なんで子供向けの情報が載ってるサイトで平然とそんな広告出すの!? 一応言っておくと、いかがわしいサイトの閲覧履歴があるから広告に出てくるとかではないです。見てないのに出てくる。勘弁して!!■問題提起されたコンビニの成人向け雑誌そして、SNS等で話題にもなったコンビニ成人向け雑誌問題。ちょーっとコンビニに寄るだけでも、そういう雑誌が子供の目に触れないように神経使います。一番目を疑ったのが、あるコンビニでの陳列。現在は大手コンビニでは成人向け雑誌は撤去されているようでとてもありがたいですが、少し前までこんなヒヤリはあるあるでした。こうして、普通に生活しているだけでもそこら中に性的表現が…。私が気にしすぎだと捉える人もいるでしょう。でもきちんとゾーニングもされておらず、過激だったり暴力的だったり、極端な描写が蔓延っていることには神経質にならざるを得ません。性を軽んじるような表現が当たり前のように存在していることは、大人から見ても疑問です。そんな中で「正しい知識としての教育」を与えるのは、親として…というか、社会全体としての課題なんじゃないかなと思います。とはいえどうやって線引きをして、どう教育すればいいのか?そもそも私自身苦手意識がある話題なので、まずそれを取っ払うことが第一かもしれません。そして個人的な考え方だけで教えればいいわけではなく、親としても勉強が必要。まだスタート地点にも立っていない私なので、夫と話し合ったり情報を探したり、自分の中で「教育」の形をはっきりさせてから、しっかり子供達に伝えていけたらいいなと思います。
2019年09月18日皆さまは、生理中の子どもとのお風呂、どうしてますか?私は、基本的には生理中は着衣のまま子どもを洗い、子どもたちが寝てから一人で入るようにしていました。生理のたびに、どうしたものかと思いつつ、一緒に入った場合にうまく隠す自信がなかったため、このような方法をとっていたのですが…。■生理中にお風呂に入ったら…ある日、私が着衣のまま入ることに子どもに抗議され、どうしても一緒に入らないといけないことになりました。こんな日に限って生理二日目…。■子どもにわかりやすく、嫌悪感を抱かせないためにはせっかくの機会だと思って、できるだけ子どもたちにわかるように話を切り出してみました。「女の子はね、大人になると、一ヶ月に一週間くらい、血がでる時があるの。でも別にこれはケガしてるとか、病気とかじゃなくて、とっても自然なことなの」性に関することはこれまであまり触れずに来たため、ドキドキしながら、でも真剣に話しました。「『生理』っていうんだけど、女の子はあなたよりもう少し大きくなると、おなかの中で毎月赤ちゃんのためのベッドを作るようになるの。ふかふかで寝心地のいいベッドをね。でも、毎月赤ちゃんが来てくれるわけじゃないから、赤ちゃんがこなかった月は、ベッドが流されて出てくるの。ママは今、その時期なのよ」とにかく、伝えたいことは伝えた…はず!どんな風に伝えるのがよかったのかはわからないけど、子どもたちも途中で茶化したりせず、真剣な目で聞いてくれていたから、きっと伝わったのだろう。…と思いたい。■性教育は気まずい…でもタブー視できない子どもの性教育って、どうも気まずくて、いままでのらりくらりとかわしていたけれど、子どもたちもいつまでも赤ちゃんではないし、これから広い世界に出るにつれて、自分でいろんな情報をキャッチするのでしょう。そしてその情報は正しいこともあるし、正しくないこともあるでしょう。思春期になるとますます性の話題ってしづらくなる(自分を振り返っても、思春期のときには親からあまり聞きたい話題ではない)と思うので、こんな風に話す機会があったときには、その年齢にあったレベルでお話することもありなのかなぁと思ったりしました。子どもの早熟化が加速しているとニュースでも聞くので、性の話題をタブーにしないためにも、いまくらいから折をみて少しずつそんな話もしていこうかなと思い、『13歳までに伝えたい女の子の心と体のこと』という本も購入してみました。娘に渡すのはまだ先だと思いますが、急に質問されたときにも話に一貫性を持たせるために、私もしっかり読んで、何か質問されたときには自信をもって答えられるようにしたいなと思いました(のらりくらりとかわしていた時期は、回答がコロコロ変わってしまうこともあり不信感を抱かせてしまいそうだったので…)。性の問題はとても難しいけれど、成長の中でいつかは向き合わなければいけないこと。だから私は、まだ先入観も抵抗感もない時期から少しずつ話していく作戦でいこうと思っています。<参考書籍> 『13歳までに伝えたい女の子の心と体のこと』 (やまがたてるえ著/かんき出版)
2019年04月12日ベストセラー書籍 『お母さん! 学校では防犯もSEXも避妊も教えてくれませんよ!』 の著者、のじまなみさんにインタビュー。性教育アドバイザーでもあるのじまさんは「セックスを伝えることは最大の防犯になる」と断言しています。最大のタブーを親子間で共有することは、後々のコミュニケーションにも役立つはず。子育ては長期間に及ぶものなので、リスク管理は欠かせません。第二回目の記事では「具体的な性教育の仕方」をお伝えしましたが、なかなかハードルは高いけれど、それでもトライするメリットが多大にあるということはおわかりいただけたのではないでしょうか。そして今回は、「性教育によってもたらされるもの」についてです。のじまなみ さん性教育アドバイザー。「とにかく明るい性教育【パンツの教室】協会」理事長。防衛医科大学高等看護学校卒業後、看護師として泌尿器科に勤務。自身にも三人の娘がおり「子供達が危険な性の情報に簡単にアクセスできる世界にいる」ことに危機感を抱き、2016年「とにかく明るい性教育【パンツの教室】アカデミー」を設立し、その後協会を立ち上げ、国内外のお母さんたちに性教育を伝えるべく、日々飛び回っている。 とにかく明るい性教育 パンツの教室協会 のじまなみ ブログ ■性教育は最大の防犯教育である「セックスは素晴らしいもの。でも不用意な妊娠を防ぐためには、避妊の方法も同時に伝えなければいけません」とのじまさん。男女関係なく、性被害は起こりますが、妊娠については、男の子側と女の子側と受けるダメージは違ってきます。前回の記事でもお伝えしましたが、なぜ不用意にセックスをしてはいけないのか、若いうちに妊娠するとどうなるのか、と言うことも含めて包み隠さず話すことが大切です。セックスに対して興味を持つのはごく当たり前のこと。「興味本位ではなくて、セックスの先に伝えたいことを考えるといいと思います。性教育は子どもの笑顔と未来を守るものであり、恥ずかしいことではない、とお母さんが自身に言い聞かせながら、やってみてください」のじまさんによると、性教育を受けている子はセックスの初体験の年齢が上がるというデータもあるそうです。聞けば聞くほどに重要性を持つ性教育ですが、ここで素朴な疑問をもう1つ、のじまさんにお聞きしました。―― これまではお母さんが行うことを基本としてお話が進んできましたが、では、お父さんは性教育にどのように関わってもらえばよいのでしょうか?「ここまでお話ししてきたことからもお分かりいただけるように、性教育は“待ったなし”です。私自身は父親に性教育を受けましたが、基本的にはお母さんが取り組んだほうが良いと思っています。なぜなら、それが一番の近道だからです。繰り返しますが、性教育は“待ったなし”です。いつ我が子が性トラブルに巻き込まれるか分からないのです。 これまで私は4,000人のお母さんに性教育の手ほどきをしてきましたが、親からきちんと性の話を受けたことがあるのはたった4人、つまり全体の0.1%です。お父さんはそれ以上に性教育を受けてきていません。今のお父さんたちは『いずれ知るだろう』というスタンスで、内心子どもを心配していても言えることがない。お母さん自身が、性教育のハードルを乗り越えることに加えて、お父さんの意識まで変えようとするのは、正直言ってなかなかしんどいです。つまり“時間がかかるの”です。まずはお母さんから性教育をはじめれば、自然と家庭内で性教育に対する前向きな意識が育っていくでしょう。もちろん、お父さんが積極的に性教育に関わるのに越したことはありません。でも、最初は“参加してくれたらラッキー”くらいに構えているとよいかもしれませんね」なるほどの意見! 過剰に期待せずに、でんと構えてもらい、夫婦として基本的な考えを合致しておけば、子どもも安心ですね。ちなみに、すでに独自で性教育している方で、今回お聞きしたお話のようにできていなかったと言う方もいらっしゃると思いますが「心配はありません」と、のじまさん。「マイナスの性教育をしてしまった場合は、2倍の性教育をして肯定してあげることです。何しろ自己肯定感を育てることが大切です」自己肯定感を育むということは、子育てにおいては肝となるべきこと。「性」だけを切り抜かず、子育て全体の中のひとつとして捉えて見てはどうでしょうか。■性トラブルは身近にゴロゴロ転がっている!性教育については、ちょっと怖い話も伺いました。「これまでは知らない人からの危険を回避する、というお話でしたが、実は知っている人からの性トラブルも多いという現実があります」。これはなかなかに怖い話。身近な人間からの性トラブルは、子ども自身、母親に話すことを躊躇してしまいそうですが、日頃からなんでも話せる関係性を作っておけば回避できそう。子どもにとって、味方なのだ、ということを常に伝えておくことで安心させるといいのかもしれません。また、ネットが発達した最近では、ライン婚やSNS婚なども増えてきているのだそう。人と人との可能性、出会いも広がりましたが、気軽に人間関係も繋がれるということは、リスクもその分強まったことにもなります。危険はあちこちに転がっているということ。決してそれは、他人事ではないのです。母親として未然にトラブルを防ぐこと。性教育は必須の教育なのだということがわかるでしょう。■アイデンティティーの強要社会性教育の話の延長で、のじまさんが現代の「子育て」の変化について実感していることも話してくれました。「ここまでは子どもへの話でしたが、デジタル時代になって生きづらくなったのは大人も同じ。SNSが広がったことで、得られる情報は増えたけれど、余計な情報も知ることになりました。そのことによって、人は無理やり『アイデンティティ』を持たないといけなくなった。それは子育て中のお母さんにとってマイナスになることもあります」支持されるのは、“素敵なお母さん”。おしゃれなファッションをして、スタイリッシュな家具に囲まれ、家事も上手で、教育にも熱心。比べてはいけない、と思いつつ自分と比べてしまうのが人間の心理というもの。このような必要性が問われる情報が、母親自身の自己肯定感をも奪ってしまう、とのじまさんは指摘しています。筆者も育児と仕事の両立で悩んで挫折した経験があるのですが、その頃はまだそんなにSNSを使ってない時代でした。あの時にSNSがあったらと思うと正直、ゾッとすることもあります。「気にしない」「私は私!」と強い自分を持つこと。そのままの自分を認めてあげること。子どもを大切にできるのは、自分を大切にすることができるお母さんなのではないでしょうか。そういう意味でも、性教育から「自己肯定感」を育むことは、お母さんにとっても得るものはとても大きい。■お母さん同士で共感する時代へ!性について、セックス、生理、命が生まれること。今回ののじまさんのお話は、どれをとっても心を掴まれる事柄ばかり。堂々と性教育していきたいものです。確かに、性教育をすぐにしようと思っても、いくつものハードルがあり、なかなか手がけられないというお母さんもいるかもしれません。日々、性教育の他にたくさんやらなければならないことがあり、なんでもお母さんへ負担がのしかかってしまっている現実はありますが、こういう時こそ、お母さん同士で繋がり、必要なことをシェアしてみてはどうでしょうか。タブーなことからは見て見ぬ振りをして、踏み込まなかった時代から、タブーを打ち破り、共感しあう時代へ。今こそ、お母さんの意識改革の時なのかもしれません。
2019年03月25日性教育アドバイザーで、 「お母さん! 学校では防犯もSEXも避妊も教えてくれませんよ!」 の著者であるのじまなみさんに、「性教育」についてお話を伺いながらご紹介する連載の2回目です。前回は日本の性教育の実態を伺い、なぜ性教育が必要なのか、その危険性について述べました。今回は、具体的な性教育の実践法についてご紹介したいと思います。のじまなみ さん性教育アドバイザー。「とにかく明るい性教育【パンツの教室】協会」理事長。防衛医科大学高等看護学校卒業後、看護師として泌尿器科に勤務。自身にも三人の娘がおり「子供達が危険な性の情報に簡単にアクセスできる世界にいる」ことに危機感を抱き、2016年「とにかく明るい性教育【パンツの教室】アカデミー」を設立し、その後協会を立ち上げ、国内外のお母さんたちに性教育を伝えるべく、日々飛び回っている。 とにかく明るい性教育 パンツの教室協会 のじまなみ ブログ ■性教育は、子どもの「自己肯定感」を育むために必要まずは前回触れた、のじまさんによる性教育の3つのメリットについてお話ししていきましょう。1、自己肯定感が高まり、自分も人も愛せる人間になる2、性犯罪の被害者・加害者にならない3、低年齢の性体験・妊娠・中絶のリスクを回避できる1、自己肯定感が高まり、自分も人も愛せる人間になる1 についてですが、日本の子どもは、世界有数の先進国であるのにも関わらず、自己肯定感が低いと問題視されています。深刻なのは、10代の死因のトップが自殺であること。背景にあるのがこの自己肯定感の欠如だ、とのじまさんは指摘しています。「性教育を通じて、あなたは奇跡が重なって生まれてきたのだ、ということを伝えると、子どもは『愛情』を受けとり、エネルギーにしていくことができます。そして、子どもの自己肯定感を育むことで、親子間のコミュニケーションがスムーズになり、深い絆で結ばれるようになります」2、性犯罪の被害者・加害者にならない2 の性犯罪については、筆者が 「SEIJUKU」 (セイジュク)という性教育ワークショップを始めた理由とも重なっています。社会のトラブルの根幹にあるのは性問題。そのことから身を守るには、きちんと性について知ることが親子で必要だと考え、興味のある方同士でセッションを始めたのですが、この中でよく話題に上るのがいつ自分の子どもが加害者に、被害者になるかわからないという不安についてです。「まだまだ子どもだから」と思っているうちに、子どもはどんどん外からの情報を得て、親が感知できない知識を増やし、危険な領域に入っていきます。善悪を見極められるようになるまで、大人が正しい知識を持ってストップをかけなければいけません。「覚えておきたいのは、性犯罪の被害者は女の子だという思い込み。実は被害者の4割は男の子だという事実です。男の子を好む小児性愛者は一定数おり、とても陰湿です。性犯罪にあった子の精神ダメージは計り知れません。お母さんが積極的に防犯に関わり、女の子も男の子も性犯罪から、身を守る方法を教えてあげてください」3、低年齢の性体験・妊娠・中絶のリスクを回避できる3 の不用意な妊娠については、誰もが避けたい大きな関心事ではないでしょうか。ただ、ここで重要なのはセックスを語らずに性教育はできないということ、とのじまさん。「セックスについては常に説明できるように準備しておく必要があります。そして、今どうしてセックスをしてはいけないのか、デメリットとメリットをお母さんの口から伝えることが重要です。思春期のセックスへの興味本位による行為を防ぐためにも、きちんとした知識を、明確に伝えてください」■性教育は、何歳の時に、何から始めるか3大メリットについては子育てにおいてとても重要であることはご理解いただけたと思います。早速始めいところですが、気になるのが性教育をスタートする年齢です。のじまさん曰く性教育をスタートさせるのに適しているのは「3歳」だというから驚き。「私は、子どもたちが、まだうんこ、おっぱい、ちんちん、が大好きな年齢である3歳から10歳の下ネタ全盛期の時に行うべきだと考えています」性を本格的に意識しないうちに始めるというところがポイント。のじまさんによると、精神分析学の創始者として知られるフロイトが研究した発達段階から考えても3歳から10歳は性教育の適齢期に当てはまると言います。「フロイトの説では、母乳などから栄養を得ることが快感の『口唇期』をへて、幼児はトイレトレーニングがうまくいくようになる『肛門期』に移ります。そして、幼稚園から小学校入学前くらいになる『男根期』を迎え、男の子と女の子の体の違いに気づく。男の子が自分のおちんちんを触ったり、興味を示す頃ですね。この子どもが自分の体に興味を持った時にこそ、声をかけましょう」ここで、のじまさんにある疑問をぶつけてみました。―― 家族構成や、兄弟の有無、一番めか二番目か、そして気になる男の子と女の子では、性教育の仕方は変えたほうがいいのでしょうか?「男の子と、女の子でも基本的には同じことを話します。男の子の体と女の子の体の違いをお互いに知らないと、相手のこともいたわれませんし、自分の身も守れません」男女の違いで大きいのはちんちんとおっぱいなど、体のつくりが違うこと。そして、外せないのが生理のことでしょう。お母さんの中には、異性である男の子に生理の話をするのを躊躇してしまう、という方もいると思います。けれど、生理があって初めて子どもができるのです。そのことを知らずに、ナプキンを持っている女の子をからかうようになっては、お互いに傷ついてしまい、生理が『悪者』として捉えかねません」「よく性教育のデメリットを気にされるお母さんもいらっしゃいますが、性教育を知らない子ほど、外で大人をからかったり、他人との距離を測りかねて、土足で踏み込んだりします。パーソナルゾーンに入ってしまうのは知らないからです。女の子には毎月の生理を楽しみにさせられるのはお母さんの力です。男の子には、毎月生理が女の子にはあり、いたわるように教えてあげる。お互いのことをきちんと理解できれば、やさしい子どもたちに、そしてなんでも話せる親子関係を築くことができますよ」■性教育の伝え方にも順番がある!性教育は、男女の体の違いから、同じことを男の子にも女の子にも始める、ということはお分かりになったと思います。その後は、どんな順序で伝えていけばいいのか、のじまさんに伺ってみました。「まずは体の違いそして次に命の話、最後に防犯の話。この順序ですね。命の話というのは『赤ちゃんはどうやってできるか』というセックスの話です。最初はわからないことも多いと思いますが、話をしているうちに、ちゃんとそれぞれが繋がるようになり、自分で理解できるようになります」性教育を実践するには、まずはお母さんがペニスやセックス、膣といった言葉を恥ずかしがらずに言える必要があります。そのほかに、男の子のマスターベーションや精通についてもお母さん自身が理解していなければいけません。生理や精通を迎えるということは、体の成長の証でとても喜ばしいこと。とはいえ、あれこれ一気には伝えられませんから、焦らず少しずつ伝えていってみてください。「体の話の時に、ぜひ伝えていただきたいのが体にはプライベートな大切な場所・水着ゾーンがあるということです。人には見せても、触らせてもいけない大事な場所があるということを具体的に説明することで、身を守る基準を教えることができます。もし突然身の危険が迫っても、子ども自身がはっきりと『NO』と断ることができるように教育することが大切です。見知らぬ人だけでなく、友達同士でも水着ゾーンに対しては踏み込んではいけないということも教えてください」ちなみに私が娘二人に性教育を始めたのはお風呂の時間です。とっても大事なところである『おまた』を洗おうというデリケートゾーンコスメを使うところから始めました。私はついついお風呂にこだわって話していましたが、「お風呂でももちろんよいと思いますが、場所やシーンは特にこだわらず、日常的に話ができるようになると、性教育のハードルも下がると思いますよ」とのじまさん。ご飯を食べている時や、くつろいでいる時など、さりげない日常に挟み込むことができるようになれば、お母さんの方もよし、やるぞ! と構えなくて済むようになりそう。また、のじまさんは繰り返し伝えることが重要だと言います。「いろんなパターンで、やるなら徹底的に行うことです。1度で済む話ではないので、繰り返し行い、子どもの中で繋がるように話していくことが大事です」性教育をしていくイメージ、少しは浮かんだでしょうか。難しく考えることはなく、わかりやすく少しずつ、長い時間をかけて伝えるということだと思います。そして、この性教育というのは、現代社会を生きるお母さんにとっても実は大きな意味のあることなのです。このことについては、次の3回目で詳しく述べたいと思います。
2019年03月24日今回は普段なかなかしない(しにくい?)性教育がテーマです!わかりやすく面白く、具体例も書かれていて読みやすい。けど、育児歴23年目の私が衝撃を受けてしまいました!これまで性教育について特に意識していなかったのが正直なところだったので当然かもしれませんが…そして、なんと著者の「のじまなみさん」にお話を聞く機会をいただきました~!お二人ともとても話しやすく気さくでキラキラステキなママさんでした。(本の詳しい内容や対談の内容については 久保さんの記事 で紹介されていますのでご覧になってください。)この大事なことを『正しく伝える方法』が具体的に本に書かれています。性教育をすることって、命について知ることなんですよね。自分を大切にすること、そして他人を思いやること…生きていくうえで基盤となる大切な部分だと思います。…でも、自分たちもあまり性教育を受けてないし、わざわざしなくても~大丈夫じゃない?という意見もあるかと思うのですが、今は私たちが育った時代とは違っている! と改めて教えていただきました。性的なコンテンツにも子どもがアクセスできる現代は、間違った情報に踊らされたり、危険にさらされる可能性は高くなってるようです。話しにくい…となる前に、偏見なくすんなり入る幼いうちからぜひ性教育、トライしてみてくださいね!我が家はすでに末っ子が12歳、もう時すでに遅し! と残念な気もしていたのですが…母親からは聞くのはなんか恥ずかしくなってしまう話でも、姉弟なら日常会話の中で性教育(かなり一方的な気がしますが)アリなようです…(笑)▼ベストセラーになってます! お母さん! 学校では防犯もSEXも避妊も教えてくれませんよ!
2019年03月24日先日、実に興味深い本が発売されました。それは 「お母さん! 学校では防犯もSEXも避妊も教えてくれませんよ!」 というショッキングなタイトル。これは、父親から性教育を受け、パンツの教室協会理事として日々奔走していらっしゃるのじまなみさん著書による性教育の本です。これが今、売れに売れているのだそう。表立っては「悩んでいる」とは言えない。けれど、この本を手に取る人がたくさんいると言うことは、つまり、のじまさんが投げかけたこの言葉、この不安要素は、子育て中のママの核の部分に刺さった、ということではないでしょうか。のじまなみ さん性教育アドバイザー。「とにかく明るい性教育【パンツの教室】協会」理事長。防衛医科大学高等看護学校卒業後、看護師として泌尿器科に勤務。自身にも三人の娘がおり「子供達が危険な性の情報に簡単にアクセスできる世界にいる」ことに危機感を抱き、2016年「とにかく明るい性教育【パンツの教室】アカデミー」を設立し、その後協会を立ち上げ、国内外のお母さんたちに性教育を伝えるべく、日々飛び回っている。 とにかく明るい性教育 パンツの教室協会 のじまなみ ブログ ■「性教育」は子どもたちを危険から守る手段情報氾濫時代。私たちは今、インターネットを通して、あらゆる情報に常に囲まれ、監視し、されながら日常を過ごしています。これはここ10年くらいのこと。スマホやパソコン、タブレット、ゲーム機などは、もはや現代人には欠かせない生活必需品です。でも、ここからどんどん「性」に対しての情報は発信されています。こんなに身近に「性」に対するモノやコトが手に入ってしまうのは、じつはとても怖いこと。特に、子育て中のママたちにとって、これは驚異以外の何者でもありません。一方で、私たちはその「リスク対策」をきちんと取れているでしょうか? そのために今、必要なのは、これまで“なあなあ” にされてきた「性教育」という教育です。これが、親自身にとっても子どもたちにとっても「危険から守る手段」になるのです。子育ての一般常識が30年前とは全く違うように、性教育もまた、新たなステージにきています。■「まだ早い」は「もう遅い」! 性教育は何歳から?筆者は、小さい頃から二人の娘に性教育をし始め、数年前から性教育ワークショップ「SEIJUKU」と言うグループを主宰しています。性教育に関心が高いママたち同士で、性教育についての情報をシェアする活動を行なっているのですが、そのセッションでも、それぞれのママが非常に不安を抱えていることが浮き彫りになっています。ママ自身が受けてきた性教育もバラバラ、性教育の指針がなく、どうやって伝えてよいのかわからない、迷っている人がとても多いという現状は、思ったよりも深刻なのでは? と感じています。ちなみに、のじまさんの話によると、ユネスコが2009年に発表した「国際セクシュアリティ教育ガイダンス」では「性教育の開始年齢」が設定されており、なんと5歳だといいます。そして、のじまさんが行なっているパンツの教室では、「3歳から10歳の間に行うべし!」と伝えています。この年齢を聞いて、みなさんはどう思いますか?そんな世界の指針を尻目に、日本の性教育の現状といえば、全く進んでいない、と言ってよいでしょう。1990年に入りHIV問題が起きた時に、慌てて性教育を推進する動きが始まりましたが、すぐにバッシングが起こって、それ以降は後退する一方。政府も統一した指針は示さず、学校によって応対もバラバラ。熱心に性教育しようとする先生がいれば、それが問題視されると言うネガティブな方向へ進んでしまう。人の前では性教育の話はしてはいけない、それは学校でも同じ。タブー視されているのが「性教育」なのです。「日本でまだまだの性教育事情。なのに、その一方で日本は『性産業先進国』と、なんとも恥ずかしい汚名をいただいています。世界のポルノの6割は日本で生産されており、コンビニでは子どもの目線の高さに堂々とHな本が置いてあります。活発になったインターネットは、子どもと誤った性の情報を簡単につなぎ、子どもが性の対象になった事件を伝えるニュースは、毎日のように聞こえてきます。ママたちも一度はヒヤッとした経験があるのではないでしょうか?」と、のじまさんは警鐘を鳴らします。■「うちの子に限って」が起こり得るスマホやタブレット、ゲームは子育て中のママにとってはありがたいツールです。働きながら子育てをして家事も担って、そして最近では受験する子も増えています。何もかもがママたちの肩にのしかかってきて負担が大きい今の社会で、『ちょっと子どもに動画を見てもらってひと休みする』ことをダメだとは言えないでしょう。しかし、ここに恐ろしいリスクが潜んでいると言うことも自覚しなければいけません。のじまさんによると、2歳でもYouTubeからアダルトサイトに飛んでHな動画を目にしてしまった、と相談してくるケースはたくさんあるといいます。わずか2歳。「まだまだ赤ちゃんだから」と、うかうかしてはいられません。「それだけではありません。自分の裸の動画を撮って相手に送る、と言ったトラブルも多数報告されています。もちろん、撮りたくなるような仕掛けをされているので、子どもにはなんの罪もありません。子どもは面白いからやってしまう。そこにどんな危険があるか知らないから、そうしてしまうだけ。気をつけることができるのは、身近なお母さんしかいないんです」これらはなぜ起こってしまうのか?「交通ルールと同じです。教わっていないから。誰かがストップをかけて、イエス、ノーの判断を教えなければならないのに、教えられる大人が少ないんです」学校で教えられる性教育は20年前から何も進んでいないと言われています。また、教える内容も学校によってバラバラだし、4年生の保健体育では時間数も少なく、肝心なことは教えてくれません。そう、そもそも“母親が性教育について何も知らない状況では、何も始まらない”ということなのです。「性教育にはメリットしかありません!」とのじまさんは力強く断言します。その3大メリットは以下の3つ。1、自己肯定感が高まり、自分も人も愛せる人間になる2、性犯罪の被害者・加害者にならない3、低年齢の性体験・妊娠・中絶のリスクを回避できる子育てに悩むすべての女性が、どきっとさせられる事ばかりです。この3つを読むだけでも、性教育の必要性を感じていただけたのではないでしょうか。詳しくは2回目の記事で「では、性教育を具体的にどう行なっていくべきか」を含め、詳しく触れます。
2019年03月24日子どもが成長する中で、自分の性別を認識し、異性との違いを把握するなど、「性」への目覚めを実感する人もいるでしょう。そうなってくると、悩ましいのが「性教育」の方法。そもそも必要なのか、先生か親どちらがするべきなのか、どこまで教えるべきなのか、難しいところですよね。今回は、パパやママ自身が子どものころに教えてほしかった性教育について聞いたアンケート結果をもとに、考えてみたいと思います。■「教えてほしかった性教育」がある人は半数以上アンケートでは、性教育について子どものときに教えてほしかったことがあるかどうか答えてもらいました。Q.性教育について、子どものときに教えて欲しかったことはありますか?ある 56.8%ない 38.9%その他 4.3%その結果、「ある」と答えた人が56.8%となり、半数以上の人は子どものころに受けた性教育に、何らかの物足りなさを感じているようです。一方で、「ない」と答えた人は38.9%と4割を切る結果になりました。■「妊娠、出産、不妊」正しい知識を教えてほしいそれでは、アンケートに「ある」と答えた親たちのコメントについて、具体的に知りたかった性教育の内容別に見ていきましょう。▼詳しい避妊方法や性感染症の予防方法について「生理中は妊娠しないと思っていたので、避妊しなかったら妊娠してしまいました。排卵と妊娠しやすい時期について教えてほしかった」(神奈川県 40代女性)「初めてできた彼氏が避妊してくれなくて病気をもらったりして、1人で悩んだことがある。もっと知識があればよかったと後悔した」(千葉県 30代女性)知識がなかったせいで、心や体が傷つく経験をしてしまったママも実際にいるようです。ほかにも「無計画で授かり婚をして、その後離婚してしまった」という声も寄せられていました。こうした経験から、「避妊の方法についてしっかりと教えてほしかった」と考えるのも無理はないのかもしれません。▼不妊について不妊治療を経験したママたちからは、女性の体の機能についてきちんと教えてもらいたかったという意見が集まりました。「学生の頃からもっと自分の体のことを知っていれば、不妊治療で苦労しなかったかもと、少し後悔しています」(神奈川県 30代女性)「年齢とともに卵子も衰えて妊娠しづらくなることや、高齢出産のリスクについては無知すぎたので、今かなり後悔している」(東京都 40代女性)「男性の不妊についても知りたかった」という声もあり、不妊にまつわるさまざま知識について教えておいてほしかったという思いが大人になってから生まれているようです。■子どもが性犯罪に巻き込まれないようにするために子どもが性暴力の被害者となるニュースが流れるたびに、怖い思いをしている親も多いことでしょう。被害者、加害者になるために、性教育でできることはあるのではないかと考えるパパママもいるようです。▼性交渉による精神的・身体的な苦痛について性交渉による身体的・精神的な負担について教えてもらいたいという意見も多く見られました。とくに男の子に、性交渉によって女性は心と体が傷つきやすいものであること、女性を大切に扱うことを伝えてほしいという声は多いようです。「女の子は自分の身体を大切にすることを、男の子は相手を大切に扱うことを、もっと伝えてほしい」(奈良県 40代女性)「安易な性交渉が女性に与える精神や身体への影響や、男性の責任など、リアルなところを教えてもいいんじゃないかな」(北海道 30代男性)また最近は、一番最初にインターネットで過激な動画や画像に触れてしまう場合もあり、その結果それが正しいと思いこんでしまうことへの心配の声もありました。筆者も2人の男の子のママですが、女性を大切にする心は小さいうちから少しずつ養っていきたいなと感じているところです。▼性犯罪について性犯罪は女の子に限らず、男の子も被害にあう可能性があります。また、時には加害者にもなりうるため、子どものときからの教育が必要だと感じるパパやママから意見が寄せられていました。「性犯罪の危険性や対処方法など、必要なことは教えてほしい。私の頃はさらっと流す感じでしか教わらなかったので」(茨城県 40代女性)「小学校低学年の時に、近所の中学生にレイプまがいなことをされてトラウマになりました。性教育をするのであれば、間違った方法を取ると相手はどれだけ傷つくのか教えてほしい。性犯罪をするとどうなるのか、された方の恐怖心を教えていただきたいです」(鳥取県 30代女性)子どもは知識がなく、それが犯罪だとわからないうちに巻き込まれてしまうこともあるため、問題意識を持つ親は少なくないようですね。■性教育、その裏に隠された思いとは 一方、教えてもらいたかったことは「ない」と答えた人も約4割いましたが、その人たちはどのような思いを抱えているのでしょうか。「性に関することはプライバシーの最たるもの。そんなことを他人から、ましてや親から教えてほしいなんて思わなかった。今は性教育を親がするものと言われるけど、なんか釈然としません」(茨城県 30代女性)「女性ですから、たくさん嫌な思いを経験してきました。でも、小中学生の時にそんな教育をされることもストレスです」(東京都 40代女性)「性に関しては学校じゃなく各家庭で 教えるべきでしょう。なんでも教育現場に押し付ける考えや風潮はおかしい」(徳島県 40代男性)性教育への思いは本当にさまざまで、教育をされること自体が本人の苦痛につながることもあるようですね。ほかには、「時が経てば自然とわかった」という意見も寄せられていました。筆者は、子どものときに親から性教育を受けた記憶はなく、ドラマのラブシーンになると気まずくなるような家庭で育ちました。しかし、「教えておいてほしかった」と思うことは不思議とありません。私自身はあのとき、性教育については話したくなかったと思うとともに、それが自分の家族の形だったのだと納得しています。おそらく、ここで「ない」と答えたパパやママの多くも同じような思いでいるのかもしれませんね。■学校での性教育の現状とその課題そもそも、現在学校ではどのように性教育が行われているのでしょうか。中学生の保健体育の学習指導要領によると、中学1年生は「心身の機能の発達と心の健康」について学びます。この学習では、次のように明記されています。受精・妊娠までを取り扱うものとし、妊娠の経過は取り扱わないものとする出典: 中学校学習指導要領(平成29年告示)解説「保険体育編」 つまり、妊娠に至る過程については取りあつかわないことが明記されているのです。また、3年生では「健康な生活と疾病の予防」について学ぶのですが、エイズなど性感染症の予防については次のように記載されています。その主な感染経路は性的接触であることから、感染を予防するには性的接触をしないこと、コンドームを使うことなどが有効であることにも触れるようにする出典: 中学校学習指導要領(平成29年告示)解説「保険体育編」 ただし、「性的接触」の具体的な内容や、コンドームの使い方については言及されておらず、細かい指導内容は現場に任されている現状です。2016年度の未成年者の人工妊娠中絶件数は14,666件で、1,000人あたりに5人の女子が、望まない妊娠による中絶を経験していることがわかっています。さまざまな要因があるのでしょうが、適切な性教育を行うことの大切さを実感します。どの親にとっても性教育については、他人事とは言えない現状があるようです。■子どもにはどんな性教育を受けてほしい?親たちは自分の経験をもとに、子どもたちにどのような性教育をしてほしいと考えているのでしょうか。いくつか、パパやママたちの意見をご紹介したいと思います。「男女別に教えるのをやめたらいいと思います。その時々の体や心の変化を双方が理解し合わないと」(千葉県 30代女性)「当時の担任の先生が“この人とならと思える人とだけしてください”と、とても真剣な顔で言ったので、興味本位でしてはいけないんだと小学生ながらに感じました。大人は大事な子どもを守るために、ちゃんと教えなきゃいけないんですよね」(千葉県 30代女性)「子どもへの性教育は難しいですが、相手の気持ちを考えることが大前提だと言う事は伝えたいです」(千葉県 40代女性)「今の時代は、情報に溢れた時代。我が子には、自分で学び、自分で正しい判断をしてほしいです」(青森県 40代女性)理想の性教育については、多種多様な考えがあるようです。どの意見が正しいという正解はわかりませんが、性教育について、親として子どもにどう向き合うか考えるうえで、ヒントになるかもしれませんね。ここまで、性教育について、パパやママたちの思いを探ってきました。「教えてほしかったことがある」と「ない」とで意見が分かれ、どのような性教育が理想かという答えもさまざまでした。このような「多様性」こそが、性教育のあるべき姿なのかもしれません。また今回のアンケートではあまり触れられませんでしたが、「性」としての教育は、LGBTといったセクシュアル・マイノリティ(性的少数者)も今後議論が進んでくることでしょう。そもそも、「性」についての認識は人それぞれ細かに異なっています。そうした多様性を認めたうえで、子どもへの性教育の方法についても考えてみるとスムーズに進められるかもしれませんね。また家庭で性教育をする場合での最大のメリットは、子どもの特性を見定めて最適な時期を選ぶことができることかもしれません。なかには性教育に対して拒否反応を持つ子どももいるかと思うので、そういった子どもの場合にはより慎重さが求められるでしょう。家族でどのように性教育と向き合うか。まずは、日ごろから家族間のコミュニケーションを適度にとるなどして、相手の気持ちを考えることを教えることからなのかもしれません。性別や年齢にかかわらず、相手を思いやって行動することの大切さを子どもたちにも伝えていきたいところですね。【参考】・文部科学省: 中学校学習指導要領(平成 29 年告示)解説 保健体育編 (PDF:3130KB)・厚生労働省: 平成28年度衛生行政報告例の概況 (PDF:360KB)Q.性教育について、子どものときに教えて欲しかったことはありますか?アンケート回答数:4268件 ウーマンエキサイト×まちcomi調べ
2019年02月10日赤ちゃんからの性教育?「赤ちゃんからの性教育」と聞いてどんな印象を受けますか?「性教育」?まだまだ早い!そう思うママも多いのでは?わが家の子どもたちは、小6・小4・小2。このくらいの年齢になってくると、親としてそろそろきちんと考えないとね、私自身そんな気持ちでした。でも、今回助産師あいこさん(京都府助産師会性教育事業代表/子育て支援団体京mom~キレイ代表・渡邉安衣子さん)の乳幼児ママ向けの「子どもと性の話をするためのヒント」を聞いてみて、「もっと早くからきちんと知っておくべきだった」と思うことがいっぱいありました。これはみなさんにぜひお伝えせねばと、私が講座を受けて感じたことを中心にご報告します。「赤ちゃんからでも早くはありません」の意味実際に赤ちゃんに性について何かを教えるわけではもちろんありません。人間は、赤ちゃんのうちから3つの粘膜(口、肛門、性器)で得られる性的な粘膜快感を感じていると言われています。「おっぱいを飲むことが気持ちいい、おむつをきれいにしてもらったら心地よく感じる」というようなことです。このような赤ちゃんが感じる快感を愛情を注ぐことでしっかりと感じさせてあげながら、親の方では来たるべき性の質問が多くなる幼児期を迎える準備をしていくことが大切です。子どもたちに絵本を使って赤ちゃんが生まれてくる様子を説明するあいこさん性教育は体への自尊感情を育むことが大切「おちんちんをいつも触っています。どうしたらいいですか?」男の子のお母さんからよく聞かれる質問だそうですが、確かに男の子、よく触ってたりしますよね。親としてはやはり人前ではやめてほしい!そんなとき、どうしますか?「はずかしいからやめなさい!」もしくは「きたないからさわらないで!」でしょうか?あいこさんいわく、怒られると隠れてするようになったり、性教育の土台となる体への自尊感情が育たなくなってしまうのだそうです。親の見えないところでするようになると、性被害に巻き込まれる可能性も高くなります。まずは、「大事な場所だから、触りたいときはきれいな手で触ること」「ひとりだけの時にすること」など、触ることを否定せずに、大事な約束事を伝えましょう。これは、男の子だけでなく、女の子も同じです。自分だけの大切な場所なんだよ、ということをしっかりと伝えていきたいと思います。絵本や年齢に応じてわかりやすく説明された本を使ってなら、話しにくいことも伝えやすいかもしれません子どもの質問にはごまかさずに答える「赤ちゃんってどうやったらできるの?どこから生まれてくるの?」これは4~5歳児くらいの子にとても多く聞かれる質問だそうです。そういえば、うちの子にも聞かれたわ、というママパパも多いのではないでしょうか。ついはずかしくって、「そんなこと聞かないの」「大人になったらわかるわよ」などと、はぐらかしてしまいそうになりませんか?でも、ごまかしたり叱ったりせずに聞かれた時にきちんと答えることが、何を聞いても大丈夫という安心できる親子関係を築くことになるんだそうです。「そんなこと聞かないの」と言われたら、聞いてはいけないんだ、親は教えてくれないんだと思って、そのうち情報を得るために自分でネットにアクセスして不必要な不適切な情報までも得ることになりがちです。子どもにとっては、「うさぎの耳はなんで長いの?」と同じレベルの疑問。うそをつかず、ごまかさずに答えられるようにしたいですね。年齢によっては、絵本を使って説明をしたり、一緒におふろに入った時に「性器は大事なところだから自分できれいにしようね」などと声をかけたり、わかりやすい言葉で納得できるように伝えていきましょう。大切なことは、小さいころから親子で話せる関係をしっかり築いておくこと!私がこの講座を受けて感じたのは、親子で話せる関係をしっかり作っておくことが一番大事なのだということ。「8歳くらいまでに体や性に対する健やかな感性やイメージが育っていれば、あとからそれをゆがめるような情報が入ってきても、自分でバランスよく判断できる」とあいこさんは言います。今はネット社会。子どもたちが興味本位でいろんな情報を得ることができます。親が見てほしくないと思うようなゆがんだ情報も世の中にあふれています。そんな情報から守ってあげられるのは、小さいころからの親子の対話なんだなぁ、と感じました。すでに思春期に入りつつあるわが子たち。今からでもママに聞いても「否定されない」「怒られない」と思えるような、そして何か困ったことがあったときには一番信頼できるママに聞いてみようと思える、そんな関係を作っていきたいです。京momキレイ
2019年01月19日「赤ちゃんはどこからうまれるの?赤ちゃんはどうやってできるの?」そんな質問にどぎまぎした経験はありませんか?「聞かれたときが答えどき」と言われますが、自分ではうまく説明できない、そんなママのために、おススメの絵本を集めてみました。(取材協力:青猫書房オーナー岩瀬恵子さん、助産師小松とし子さん)導入として~「あなたは大切な存在」と知らせるために『おかあさんがおかあさんになった日』(長野 ヒデ子 (著)/童心社)はじめての妊娠、不安を抱えながら出産を迎えるお母さん。赤ちゃんが生まれ対面した瞬間、うれしくて涙が出たのは私も同じでした。「おかあさんにしてくれてありがとう」このひと言を子どもにしっかりと伝えたいと思った1冊。『おとうさんがおとうさんになった日』(長野 ヒデ子 (著)/童心社)同シリーズで、三人目の子どもを家で迎える家族の話。お父さんがお父さんになった日はいつもの景色が輝いてみえたり、不思議な力がわいてきたりと、不思議なパワーを赤ちゃんから与えられます。あなたが生まれてどれだけうれしかったのか、どれだけ喜んだのかを素直に伝えられる本です。『おかあさんのおっぱい』(ホ ウンミ (文)、 ユン ミスク (絵)、 おおたけ きよみ (翻訳)/光村教育図書)ゾウやカンガルー、イルカ、動物の母親が赤ちゃんに与えるおっぱい、それぞれのスタイル。人間と同じように動物も大切な子どもにおっぱいを与え育てる。私たち人間も動物の仲間であることを自然と意識します。おっぱいは生まれてきた赤ちゃんのためにあるもの、決していやらしいものではないのです。核心に迫る!~赤ちゃんはどうやってできる?『せっくすのえほん』(やまもと なおひで (監修)、 みずの つきこ(絵と文)/あゆみ出版)「おかあさんがいて、おとうさんがいてわたしがいる。どうしてかな?ふしぎだね・・・・。」と始まる絵本。父と母の体の違いと役割を絵と文で分かりやすく説明。セックスによって赤ちゃんのもとが、お母さんのたまごにたどりつきひとつになる。その後お母さんの子宮で育ち赤ちゃんになり、膣から生まれてくる。リアルな内容なのに、あたたかみのある絵と文でとても身近に感じられます。「女の子はお母さんが、男の子にはお父さんが読んであげるといいわよ」と小松さん。子どもが大きくなるにつれ、男と女の性差も顕著になってきます。その時は同性に話してもらうと伝わりやすいようです。『ぼくのはなし(おかあさんと見る性の本)』(和歌山 静子 (著)、山本 直英 (監修)/童心社)こちらも精子が卵子にたどり着くこと、出産シーンもごまかさずに描かれているので、生物学的な仕組みが分かり、子どもが理解し納得できるのではないかと思いました。自分を守るために~プライベートゾーンとは?男の子も女の子も、自分の身は自分で守らなければいけません。プライベートゾーンは、家族や知り合いに見せていいの?タッチされてもいいの?きちんと伝えておくことが親としての役目でもあります。ぜひこちらの絵本も読んでみてください。『おちんちんのえほん(からだとこころのえほん)』(やまもと なおひで (文), さとう まきこ (絵)/ポプラ社)『いいタッチ、わるいタッチ(だいじょうぶの絵本)』(安藤 由紀 (著)/岩崎書店)パパとママと一緒にお風呂に入ってもプライベートゾーンは自分で洗ったほうがいいこと、自分のことは自分で守ろうね、と自分を犯罪から守るという意識をやさしく伝えています。自分の性を守ることは自分の生を守ること、とても大切です。まとめ今回紹介した本、子どもたちに読む前に一人で読んでみました。読んでいくうちに、私の中にあった恥ずかしさが少しずつ薄れるのに気付きます。私たち人間は動物の仲間、大切な子どもたちを残すため、愛を育むためにセックスをする。恥ずかしいことではなく普通のことだと思え、愛をもって子どもたちに伝えたいと思えるようになりました。紹介した以外にもたくさんの良書があります。ぜひ何冊か同時に手に取り、自分の目で確かめてください。「子どもに伝えたい!」という気持ちになったとき、はじめて伝える力がそなわります。その力は「あなたを愛しているよ」につながる、素敵なパワーです。取材協力:青猫書房子待ち助産院<文・写真:フリーランス記者林未香>
2018年10月28日最近ではほとんどの学校で実施している性教育ですが、親子間での教育はまだまだされていない家庭も。今の親世代が子どものときには、家庭内でなんとなくタブーとされていた性教育。今、親となって子どもにどう伝えたらいいのか悩む人もいるようです。Q.子どもの性教育、いつから始めますか?1.未就学児 4.1%2.小学校低学年 6.7%3.小学校高学年 43.2%4.中学生 23.6%5.高校生 4.1%6.その他 7.2%7.家庭ではしない 11.2%小学校高学年が43.2%ともっとも多い意見となりました。女の子は初潮のタイミングがきっかけになることが多いようです。一方、家庭ではしないという人も11.2%いるという結果になりました。■聞かれたら親としてはっきり伝えたい子どもに聞かれたら包み隠さず話すべきと考える人が多いようです。学校での性教育がきっかけで、家で聞かれることもあるようですが、恥ずかしいことと思わずに誠実に答えていきたいと考えているようです。「現在小1ですが、先日学校で性教育の授業がありました。男女の体の違いなどの話で、まだ性教育と言えるほどではないかもしれませんが、子どもに質問されたら話せる範囲で答えていくつもりです」(北海道 30代女性)「聞かれたらその都度、当たり前に話しています。母が産婦人科に務めていたので、私も小さなころから隠すことなく伝えてもらいました。男の子は女の子を大切にするため、女の子は自分の身を守るために教えています。家庭で教えなければ、学校では足りませんし、誤った知識が先に入ると困るのはかわいそう。親の責任だと思っています」(東京都 40代女性)「我が家では『結婚しなくても赤ちゃんは生まれる?』などの子どもからの質問には、隠さず本当のことを教えています。普段から性に対して恥ずかしいことではないと思われていれば、親にも相談してくれてます」(愛媛県 30代女性)「体の変化がある時期には、はっきり伝えなければいけないと思う。親のつとめとして。聞かれたらそのままのことは、今も伝えるようにしています。自然なことであって、いけないことではないけど、自分の体は自分で守れるようにしてあげたいです」(北海道 30代女性)■自分が性教育を受けていないだけに悩む現在のパパママ世代は学校ではもちろんですが、家で親とそういった話をしたことがある人は少数派。だからこそ、自分の子どもにはどう伝えたらいいか悩んでいる人もいました。「どこまで教えるべきなのか悩みます。私の世代の性教育は避妊、避妊、避妊と、とにかく避妊についてが多かったですが、不妊についてはなにも教わっていません。不妊が増えているこの時代、妊娠適齢期と不妊についても学ぶべきだと思います」(東京都 20代女性)「私自身、6年生のときに結婚しただけでは子どもができないと初めて知り、両親がそういう行為をしたという事実があまりにもショックで大泣きした記憶があります。子どもにはどう教えるか悩むところです」(茨城県 40代女性)「家庭で教わった覚えがないので、どうしたら良いのかわかりません」(新潟県 30代女性)「小4、小3、0歳のママです。正直、性教育はいつから始めたらいいのか悩んでいます。3人目を妊娠してから、長男に『どうやったら赤ちゃんができるの?』と聞かれて、なんて答えていいか迷いながら、神様が運んでくれると言いました」(奈良県 30代女性)「どのタイミングで、どう話してよいかわかりません」(神奈川県 40代女性)■小さなときから年齢に応じた伝え方が大切 性教育はいつから始めるというよりも、年齢やその子の成長に合わせて説明していくというのが理想的なのかもしれません。性教育というと抵抗があるかもしれませんが、命の話としてしっかりと伝えられるといいですね。「『おなかの中に赤ちゃんのベッドがあるんだよ』と月経のことを教えたのは、息子が4歳くらいのときでした。一緒にお風呂で出血を見るわけですから、堂々と教えたかった。そのころ、『赤ちゃんはどこから生まれてくるの?』という質問にもちゃんと答えました。『すごいことなんだよ、こんな狭いところから生まれてくる赤ちゃんは命がけなんだよ、あなたは本当に頑張って生まれてきてくれた宝物だよ』って。男女間の性についてもいずれ愛を持って話したいと思います」(鳥取県 40代女性)Q.子どもの性教育、いつから始めますか?アンケート回答数:4498件 ウーマンエキサイト×まちcomi調べ
2018年04月13日「いつも興奮してるの」「クリトリスに指を入れて」「淫ら」「強気でかっこいい」「オーガズムに達したふりをしないで」なんて書かれたTシャツのセレクション。とあるブランドが、そんな思わずドキッとしてしまうような文句を多用するのには、明確な目的があったのだという。「服をただ着るのではなく、マニフェスト(宣言)として着よう」というモットーを持つBe inspired!の編集部がセレクトしたブランドの詰まった「人や環境、社会に優しく主張のあるWARDROBE(衣装箪笥)」を作り上げる連載『GOOD WARDROBE』。今回紹介するのは、スペイン・バルセロナ発のセックス・ポジティブを謳うブランド「Badass Prints(バッドアス・プリンツ)」。同ブランドの創始者であるカーラさんに話を聞いた。
2018年01月19日