偏食大王として育ってきた長女ムスメ。ただ、現在のムスメの食事の様子をあらためて見直すと、かなり食べられるものが増えてきたなぁと思います。嫌いなものも、ひと口ふた口は食べられるようになりました。成長したなぁ…。そんなムスメが、今も昔も苦手なものは、主に「野菜と果物」。その中で克服できた食べ物と、そのきっかけについてのお話です。■ムスメの偏食に効果絶大だったのは…うちの庭が家庭菜園に適していないので、作れるのはミニトマトくらいなのが悔やしい…!それくらい、ムスメには効果を感じましたね。今年はもう少し、育てられる野菜がないか調べてみようかな!■思わず母が泣いてしまったムスメの一言そして偏食な子どもアルアルかもしれませんが、食事中にひとつ、(私にとって)ちょっと嫌なことがありました。それは…このときが初めてじゃなかったと思うのですが、多分私に余裕がなかったんですよね…。本気泣きしました。子どもの純粋な言葉だからこそ、余計に突き刺さる一言。私の様子と、「悲しい」という言葉を深く受け止めてくれただろうムスメ。「まずい」という言葉はその日から聞いていないと思います。それから「食べられない」と私に伝える時に、伝え方を考えているムスメを見て、ちょっと気を使わせてしまったなぁと思ったのですが…ただ、私だけの問題ではなくて、外で食べたときや、今後、誰かにごちそうになったときなどにも、絶対言ってほしくない言葉ではあるので、伝えてよかったと思っています。(号泣したのはちょっとどうかと思いつつ)と言いつつ、本当にまずかったらどうしよう、ドキドキしています。これからも、食べられないものゼロを目指してがんばります!以上、ムスメの好き嫌い話でした~。次女オコメもいろいろあるんですけどね。またその話はいずれ。
2020年01月18日ウーマンエキサイトをご覧のみなさん、こんにちは! ぴなぱと申します。今回は、偏食とスープのお話。え、スープ?地味…と思わず最後までご覧いただければ幸いです。我が家の長女・こまちゃんは今より小さかった頃、結構な偏食で特に野菜は嫌いなものが多く、食べさせるのに苦労しました。基本的に食べるものはごはんと豆腐や納豆などの大豆製品ばかり。おかずは食べてくれないことが多く、果物もみかん・いちご・ぶどう・バナナ以外手を付けない子でした。少しでも野菜を食べてほしい、いろいろな食材をバランスよく摂ってほしいと思いいろんな調理法を試しましたが、なかなかうまくいかず。そんな時、強い味方になってくれたのがスープでした。偏食のこまちゃんもスープ類は大好きで、おかずは食べなくてもスープはおかわりすることもよくありました。そんな大好きなスープに入っていれば、苦手な野菜を少しでも食べてくれるかも…食べなくても野菜のエキスが溶け出したスープを飲めば、全く食べないよりいくらかマシかも…という思いで、我が家は具沢山なスープを毎日作るようになりました。定番はお味噌汁。お豆腐と葉野菜の組み合わせが多いですが、一番いろんな食材を入れられるので豚汁もよくつくります。ほうれん草や小松菜は他の料理では全く食べませんでしたが、お味噌汁に入れたらきれいに食べてくれるようになりました。同じ葉物野菜ではキャベツやレタスもよく入れます。お豆腐の他にネギやワカメや油揚げを足すこともあります。おかずに合わせてコンソメスープや中華スープにすることも。ポトフのようにいろんな食材を入れることもありますし、玉ねぎ・ワカメ・コーン・卵のスープなんかもよく作ります。なぜか根菜はお味噌汁では食べてくれずコンソメスープなら食べてくれたので、じゃがいもやにんじんもよく入れます。今は好きですがかつては肉類もあまり食べなかったので、ソーセージやベーコンを入れることも多かったです。栄養価が高いと聞いたので、夏になるとモロヘイヤのスープもよく作ります。年少さんになったくらいから偏食もかなり改善されたこまちゃんですが、今でも調理法によって食べてくれないおかずは多いので、具沢山スープは継続しています。偏食なこまちゃんのために始めたスープですが、思いがけずこちらの人にも有効でした。次女まめちゃんはこまちゃんと違って好きな食べ物は野菜ばかり!そしてとってもよく食べる!おかずでも野菜はできるだけ使うようにしていますが、他の家族のために揚げ物や肉料理を用意した日はそれらが苦手なまめちゃんには量的にちょっと物足りないことも。そんな時はスープの具をいつもよりさらに多めに入れて作り、まめちゃんには汁あり状態で一杯、その後おかわりとして汁なし状態の野菜をあげています。偏食なこまちゃんから始まり、野菜好きなまめちゃんにも使える具沢山スープ、我が家にとってなくてはならない存在です。
2019年11月16日ウーマンエキサイト読者の皆さま、こんにちは!今回は我が家の防災対策について。先月も日本各地で台風の被害がありました。私の住む地域は幸い、避難準備情報までだったのですが、もう日本では誰にとっても他人ごとではないですよね。恥ずかしながら、私は結婚した頃まで、「防災」をあまり意識したことがありませんでした。働いていた職場で避難訓練に参加していた程度。このままではいけない、と意識したのは、やはり子どもが生まれた頃でした。我が家の防災対策も、特に特別なことをやっているわけではありませんが、ちょっと描いてみようと思います。■防災セットを準備してみて感じた、子ども用備蓄の難しさ備蓄について調べたときに、1人分の必要な量にびっくり! 家族4人分の備蓄となると、すごい量。完璧に用意するのは難しいなと感じつつ、その情報を知っているのと知らないのとでは大きく違うなぁと思いました。そして感じたのは、子どものための備蓄の難しさ。年齢はもちろん、赤ちゃんのときは月齢によっても必要なものが違うし、こまめな見直しが必須だと思いました。いざ使う時に、備蓄してあったオムツが小さすぎる! とか困りますね。■偏食姉妹の非常食は何を用意すべき?ちなみに、今現在の子どもたちの問題はというと…。もう、キャラクターもののカレーには頭があがりません。我が家の必須アイテムです!カレー以外にも、娘達が食べられる非常食を少しずつ開拓していきたいなぁと思っているところです。そして結局1番必要なのは、防災意識。どんなに私が1人で用意していたとしても、家族で共有できていなければ意味がないですよね。娘達とも、いざという時にどうしたらいいのか、どう動くべきなのか、少しずつ話し合っていきたいと思います。
2019年11月11日好き嫌いと食へのこだわり広汎性発達障害の娘は、小さいころから好き嫌いが多く、離乳食も限られた食材しか食べてくれませんでした。食べない食材は、小さく刻んでわからないようにハンバーグに入れたりもしましたが、見事に娘にはバレてしまう始末…。Upload By SAKURA無理やり口に含ませても吐き出してしまい、手の込んだものを作っては捨てる羽目になる状態に、いつもイライラしていました。そんなことを繰り返しながら、娘は幼稚園に入園しました。やっとわかった、娘の好き嫌いの法則幼稚園に入園したころ、私は、娘の好き嫌いの法則を発見しました。娘は、味が濃い物や食材が混ざったものを嫌がっていたのです。野菜炒めなど、味付けをせず、食材を一つひとつ分けて盛ると、娘も食べられました。Upload By SAKURA幼稚園での給食も最初は丸残ししていましたが、食材を選んで一種類ずつ食べる方法をとるようになった娘は、少しずつ少しずつ給食を食べられるようになりました。小学校に入学し、量の問題が発生!幼稚園の時は、週2回だった給食。しかし、小学校は毎日あります。元々小食の娘は、量が多い給食を、なかなか完食できませんでした。小学1年生のころは、毎日毎日残して帰っていた娘。事あるごとに担任の先生から、給食のことを言われました。そのたびに娘に、食べ物の大切さについて話しました。Upload By SAKURA「給食もお外で食べるごはんも、一生懸命作っている人がいるんだよ。あーさんがごはん残しちゃったら、その人も悲しいと思うよ?それに野菜だって、心を込めて育てた人がいるよ。食べる物がなくて、お腹を空かせてる子が世界にはいるんだよ。」と。それを十分理解してくれている娘でしたが、頑張っても頑張っても、なかなか食べきれませんでした。以前よりはいろんなものが食べられるようになりましたが、どうしても嫌いな特定の食材は、なかなか口に運ぶことができませんでした。食べ物の大切さを話すのは大切ですが、給食を完食できない娘を責めるような言い方はちょっと違うと感じた私。娘が頑張っているのもわかっていたし、味覚が過敏な特性も理解していたので、諭すような言い方までしかできませんでした。先生からの完食報告が増えた!小学2年生になった娘は、特別支援学級の在籍になりました。給食は引き続き、みんなと一緒に通常学級でとっていましたが、特別支援学級の担任の先生が付き添いしてくれるようになりました。Upload By SAKURA先生は、食の大切さを話してくれ、娘の負担にならないギリギリに量を減らしてくれました。さらに嫌いなものは「1口だけ…」「2口だけ…」とゆっくり時間をかけてサポートしてくれました。そして、ついに娘が小学3年生になった頃から、完食報告を毎日聞けるようになりました。離乳食のころから続いた娘の偏食。やっと…やっと完食できるように…やっとここまで来た!!と、私は嬉しくてたまりませんでした。Upload By SAKURA切りかえが必要?小学校では完食できるようになった娘ですが、家でも学校と同じように…そう上手くはいきません。Upload By SAKURA「私、学校で頑張ってるよ!」という娘。家でまでたくさん頑張らせる必要はない…切りかえも必要だと思った私は、苦手なものは「じゃぁこれだけね」と量を減らし、頑張ってもらっていました。ここまで来れたんだから、またゆっくり前進していけばいい…そう思いました。好き嫌いの多いのは、親のせい?そんな時、とある集まりがあって、大勢でご飯を食べる機会がありました。出た料理はオードブル形式。娘はその中から、好きなものを選んで食べていました。その時、娘はその場にいた人から「これ食べたら?」と料理を勧められました。Upload By SAKURA私はとっさに、料理を断った娘を、フォローしました。その話を聞いていた、料理を勧めてくれた人の子どもが来て、「好き嫌い多いの?」と聞いてきました。「味覚が過敏…」なんて言ってもわからないかな?と思った私は、「そうだね~学校では頑張って食べてるんだけどね~」と答えました。すると…Upload By SAKURA好き嫌いがない子は、確かに素晴らしいけど…好き嫌いがある子を育てた私の子育ては、下手ってこと?偏食は、そんなに悪いことなのだろうか…。その人に悪気はなかったのかもしれません。深い意味はなかったのかもしれません。みんなで食べる場所で、娘がわがままを言い、私がそれを認めたように見えたのかもしれません。その意味を深く考えないようにしてみても、悔しい気持ちはどんどんこみ上げてきました。私は、悔しい気持ちを押し殺して、表情がばれぬよう、これでもか!ってぐらい体を曲げて下を向き、食べ続けることしかできませんでした。そんな時にも主人の言葉が私を救ってくれて泣きそうになる気持ちをぐっとこらえて、その場をやり過ごした私でしたが、家に帰っても、モヤモヤする気持ちを消化することができませんでした。そこで、主人に話すことにしました。Upload By SAKURA主人は黙って話を聞いてくれ、「俺はさ…偏食なんて大した問題じゃないと思う。好き嫌いが多い子なんていっぱいいるよ!そもそも、あーさんはいっぱい頑張ってきた。おまえもいっぱい頑張ってきた。俺は知ってるよ。おかげで学校では食べられるようになったんだから!それで十分。それより、人の悪口を言わない、人に対して優しく接することができるあーさんは、すごいんだから!いいところ山ほどあるだろ?俺たちがちゃんとわかってればいいんだよ。」と言いました。私たちの過程をすべて認めてくれ、持論を話してくれた主人。その言葉に救われました。その背景にある親の思いを大切にしたい偏食の子がいる親御さんの中には、私と同じような気持ちになった方もいるのではないでしょうか?「ちゃんと食べさせないと」「甘やかしてるだけ」そんな言葉をかけられた方もいるかもしれません。食べ物を大切に…という観点から見れば、好き嫌いや偏食はいけないことかもしれません。しかし、その背景にはいろんな事情や、努力を経ている場合もあるのです。もし偏食の子どもに出会った場合に、それを育て方という言葉でくくるのではなく、その裏側にはそれぞれの事情もあるはずということをまずは考えたい。私はそう意識することにしています。
2019年09月11日食の経験値が足りない!?むっくんが食べない大きな理由、それは「慣れない食べ物だから」です。つまり、食卓に上る回数の少ないものほど口にしないのです。子どもが好きそうな果物でさえ、旬にしか目にできない、さくらんぼ、ブルーベリー、スイカ、メロン、プラム、桃、ブドウ(品種による)なんかは拒否。野菜ならトウモロコシ、枝豆。めったに買わない高級食材なんてもってのほかです!Upload By ウチノコ慣れないものは危険なもの食べたことがないのだから、ただの食わず嫌い。なのですが、よくよく考えてみると私も思い当たるフシが…。慣れない店に行くと、よくわからないカッコイイ名前の料理よりも、味が想像できる見知った料理を頼んでしまうことはありませんか?これって慣れないものを拒否して慣れたものを食べたがるむっくんと同じ原理なのかも。Upload By ウチノコそもそも人間が狩猟生活をしていた頃を想像してみると、見慣れない木の実や動物をわざわざ食べるだろうか?慣れないものを食すなんて、命にかかわる行為かもしれない。と考えることもできます。子どもは体が小さい分、良くないものを食べれば命にかかわります。「慣れないものは食べない」という行いは、生き物の本能からくる行動で、警戒心を持つほうが当たり前なのかもしれません。Upload By ウチノコ慣れた食べ物へと昇格を狙え!そうは言っても色々食べてほしいのが親心。「慣れなきゃ食べない」の対策は簡単!「慣れない食べ物」から「慣れた食べ物」への昇格を狙うのです。見る回数を増やすため、旬の食材は少々高くても、「今しか出回らない!」と奮発して意識して買うようにしています。食材は好きに触らせ、図鑑や絵本で学習、食べなくても食卓に並べ、家族は普通に食べます。すると毎年少しずつ食べられるものが増えていくから面白い。一昨年、昨年、祖父の畑に実ったスイカをノルマのように家族で食べていたら、むっくんも種を取れば食べられるようになりました。しかし、冬の間に再びスイカは「慣れない食べ物」に降格されたようで、今は拒否・・・。だけど今年もスイカを出し続ければ、食べるようになるはずです。今年6歳のむっくんにとって、スイカと過ごす夏はまだ6回目。6回目のデートじゃ、相手を知るには時間が足りないでしょ!Upload By ウチノコ収穫体験でも食べられるものが増えました。「口に入れた感じが嫌!」と吐くほど苦手だった枝豆は収穫してから食べられるように。目の前にある食材がどのように育ち、実り、今ここにあるのかを知ることも「慣れない食べ物」からの昇格につながるようです。Upload By ウチノコ一緒に料理をするのも効果的でした。苦手だったポテトサラダは、作ったことで大好物に変わりました。自分で切って、混ぜて、味付けると原材料を全て把握できるからか、「慣れない食べ物」から昇格されるようなのです。Upload By ウチノコ食べない理由は「好き」か「嫌い」だけじゃない好き嫌いは許しません!と育てられた私はむっくんの偏食にずいぶんと悩み戸惑いました。だけど診断後、どうして食べないのかな?という目線を持てるようになったことで、食べないもの一つひとつに単なる「好き、嫌い」以外の理由があることを知りました。Upload By ウチノコむっくんは感覚が敏感なので、「食べる」という視覚、嗅覚、触覚、味覚、固有覚と様々な感覚に強い刺激が入ることに、恐怖心を抱くことがあるように感じます。中には受け入れがたい感覚もあるのでしょう。しかも特性により、はじめの一歩を踏み出すことも苦手なので、新しいものを受け入れるには、人一倍パワーや時間が必要なのかもしれません。そう考えると、辛いなら無理しなくていい、死なない程度に食べてればいいやと思えるようになりました。食べることが幸せにつながるようにそれでも、食べることが好きな私は、むっくんがおいしいなぁ、幸せだなぁと思える食べ物を、ひとつでいいので増やしたいとも思っています。余計なお世話かもしれないけれど、年単位の時間をかけてゆっくりと経験値をあげていけたらなと考えています。むっくんのおかげで食べ物と向き合う時間が増えた私。以前より旬の食材センサーの感度は上がりました。わぁ、今年もスイカの季節だね!と、季節の移ろいを敏感に楽しめるのはむっくんのおかげだなと思っています。Upload By ウチノコ
2019年07月02日そろそろ子どもも新しい学年、新しいクラスに慣れた頃ですね。ママもお弁当づくりに慣れてきましたか?今年小学生になった筆者の娘が幼稚園に入園した頃は少食の上に偏食で、食べられるメニューが限られていました。今回は、そんなわが子のお弁当づくりをどのように乗り切ったかを紹介します。自分の顔のおにぎりで食欲アップ園児のお弁当はご飯とおかずが1対1でよいと言われますが、敷き詰めたご飯は大人でも食べづらいもの。小さな子どもにはおにぎりにしてあげると食べやすいです。筆者は、かわいいお弁当を作ってあげたいと、娘の入園当初、キャラ弁のおにぎりをよく作ったのですが、目の位置がずれるだけでキャラクターの印象が変わってしまうなど、朝から労力がかかりました。そこで子どもの顔のおにぎりを作ったところ、これが意外と好評!材料は海苔とスライスチーズ、道具ははさみだけと簡単なのに、実は子どもが一番喜ぶおにぎりでした。筆者の娘は眉が凛々しく、目がどんぐり眼なので、少しでも本人に似せるように海苔を切っていました。子どもの特徴を意識するだけで、この世にひとつの特別なおにぎりになりますよ。海苔で作った黒目の中にストローで型抜きしたスライスチーズを竹串で押し出して、目にキラキラ感を出します。ほっぺに桜でんぶのピンクを散らすのがかわいさアップのポイント。使いきれない桜でんぶは、冷凍保存すれば長く使えますよ。パンダ増殖中!?なおにぎりお弁当食べやすいこともポイントになる幼稚園児のお弁当に、ころころおにぎりもオススメ。100円ショップの「ダイソー」で購入した「ふりふりおにぎり型」を使えば、小さなおにぎりが簡単に作れます。海苔は市販の海苔カッターで簡単に切ります。人の顔にしてもよいし、パンダの顔にしても喜ばれます。普通の海苔だと剥がれやすいので、味付け海苔にすると簡単につけられます。野菜嫌いはフルーツを多めにこの頃、筆者の娘が好んで食べた野菜は、キュウリ、トマト、枝豆くらい。果物は大好きなので、フルーツを多めにすることで、野菜不足を補いました。野菜とフルーツの栄養素は異なりますが、食べないよりは食べた方がよいと考えていました。お弁当は、赤、緑、黄色を意識すると、彩りよく作れます。苦手な野菜はかわいく彩りに添えて使っていました。年少さんの最初はほんの一口分を入れるだけ。苦手な野菜も自分で「完食できた!」と思うことで、少しずつ苦手意識がなくなっていきました。最初はあまり味付けしなかったり、薄味にすることで野菜そのもののおいしさを知っていったようです。ママの息抜きに遊び心もお弁当づくりが続くと、レパートリーが決まってきますよね。私は同じ作業が続くのが苦手で、準備していてイヤになってしまうこともありました。そんな時は、スイートポテトやカップケーキを作って気分転換をしていました。ママはお菓子づくりができて、子どもはいつもと違うおかずに大喜び。お弁当づくりは孤独な戦い(笑)。でも、子どもの喜ぶ顔をモチベーションに、お互いがんばりましょう。<文・写真:フリーランス記者ふたえにじ>
2019年05月08日ウーマンエキサイト読者のみなさま、こんにちは。koyomeです。もう季節は春、卒業、そして入園入学の時期ですね。昨年幼稚園に入園した長女ムスメ。この幼稚園は基本的には毎日給食で、月に1~2回お弁当の日があるという、朝が苦手な私としてはとても助かる環境でした。ただ、当時のムスメは偏食大魔王。好きじゃないメニューの時は本当に食べない!米しか食べない!給食で苦労するのは目に見えていたので、お弁当の日くらいは楽しく、完食してほしいと私が張り切っていた当時のお話です。お弁当の大きさに気を取られ、一番小さなお弁当箱を購入したところ、おそらく赤ちゃん用だったそれはフタの開閉仕様が大人向け!ムスメには固くて開けられませんでした…。確認不足!チョイスミス!大失敗!泣く泣くおうち用ということにして、幼児向けの、小さめで開けやすいお弁当箱を再購入しました。これからお弁当箱を買う方、子どもが自分で開けられるものかどうかも要チェックすることをオススメします…!さてさて、そして肝心のお弁当の中身。偏食ムスメが完食できるお弁当を考えなければ…!と思ったのですが、逆に偏食なので、選択肢が少なく、あまり苦労しませんでした…基本的にあまり無理しない(笑)こうして「基本のメニュー」が決まり、その後は食べられる範囲で少しずつ内容を変えるだけ。偏食お弁当ラクじゃん!! ワンパターンバンザイ!もちろん毎日お弁当だったらこうはいかなかったでしょうし、本当は果物とかお肉とか…いろいろ入れたかったですけどね。ちなみに予想通り、入園後2~3カ月は毎日のように「給食が嫌!」と泣いていましたが、周りのお友達に影響され、先生も温かくフォローしてくれたおかげで、ムスメは現在、食べられるメニューも増えて、給食も完食できる日が増えました!給食様様です…!年中さんからは、様子見つつお弁当も新しいメニューに挑戦してみたいと思います!
2019年03月17日『子どもも親も幸せになる発達障害の子の育て方』著者の立石美津子です。偏食を辞書で引くと「好き嫌いが激しく、特定の食品だけを食べること」と出てきます。親は「世の中にはおいしいものがたくさんあるのだから、もっと食事の幅を広げてほしい」「同じものばかり食べていると、栄養が偏るのではないか」と心配になり、療育の先生のようにあれこれ指導したくなりがちです。私の心に刺さった、ある本出典 : 『障害のある子の親である私たち』(福井公子著/生活書院)という本にこんなことが書いてありました。著者の息子さんは就学前まで白いご飯を食べられなかったそうです。そこで「日本人なのにお米が食べられない。これは何とかしなければ」と考え、綿密な計画を立てます。例えば、保育園から帰った一番お腹がすいているとき、ほんの一口からご飯を食べさせ、その後、大好きなチョコレートを食べてよい許可を与える。その結果、息子さんは家に帰ることを嫌がり、あげくのはてに保育園に迎えにいった母親の顔をみるなり先生にしがみついて、離れない状態になってしまいました。ところが、スーパーに行ったときのこと。試食販売のおばさんが、小さなカップに一口大のご飯を入れ、ふりかけをかけたものを息子さんに渡したそうです。すると、嬉しそうに食べたというのです!そして、その日を境にふりかけご飯が大好きに…。療育者である前に、親であるということこの本の最後に、次のような言葉が書かれていました。期待も押しつけもしない、ちょっと太った試食販売のおばさん。私はそんなお母さんになろうと思いました。障害のある子の親はついつい専門家もどきになってしまう。でも、親が療育の専門家になってしまうと子どもには親がいなくなる。障害のある息子と向き合ったとき、私はやっぱり親でいたいと思いました…中略…親は親以上でも親以下でもない。親だからできることもあり、親だからできないこともある。それでいいのだと思うのです。『障害のある子の親である私たち』(福井公子/生活書院)よりわが家の食事は、「恐怖の食卓」だったUpload By 立石美津子息子がまだ幼いころ、私も息子の偏食を直そうと必死でした。卵と牛乳に食物アレルギーがあった息子は、食べられるものが少なかっただけでなく、感覚過敏とこだわりの特性により「納豆、かぼちゃ、さつまいも、うどん、シュウマイしか僕は食べません」という食生活が続いていました。当時の私は、卵と牛乳を除去したさまざまな献立をつくり、「これでもか、これでもか」と食べさせようと必死でした。息子は食べたくないものが並ぶ食事の時間が、次第に苦痛になってきたようです。本来、楽しいはずの食事の時間なのに・「好き嫌いしないように、残さず食べろ」と小言を言われる・マナー優先、スプーンやお箸を上手に使えないと叱られる・手づかみしたら手を叩かれる・「こぼさないように食べなさい」と何度も叱られるという状況だったからです。そのころの私は、まさにモーレツ母さんでした。そして、本来、楽しいはずの食事の時間を「偏食を直す訓練の時間・しつけの時間」にしてしまったのです。大人になっても「あれも嫌い、これも食べられない」と好き嫌いが多い人はそんなにはいません。確かに偏食を厳しく指導された結果、なんでも食べられるようになる子もいます。その一方、嫌いなものを無理矢理口に押し込まれてトラウマになり、絶対に食べられなくなる子もいます。「楽しく食事を」を優先すべきだったと反省しています。息子の世界を、理解しようとしていなかった私出典 : 悲しいかな、こういうことは後になってわかることです。息子は多動性もあり、食事時間中じっと座っていることなんかできませんでした。きちんと座ってお箸で食事をするより、おにぎりやサンドイッチなどの手づかみ献立のほうが無理なく食べられたかもしれません。「世界では手食文化の国だって多くあるんだし、まあいいか」「お箸を使った方が上手につまめる。スプーンを使ったら、たくさんすくえるし手も汚れないし熱くもない。そう気づいたとき、使えるようになればいい」程度に思っていた方が、母子ともに楽だったかもしれません。発達が遅れている息子に対して、当時の私は、無理矢理「こっちの世界に合わせろ」と強要していたと反省しています。自閉症がある大人がレストランでスプーンを投げたり、手づかみで食べている光景は、あまりみかけませんからね。人目を気にするあまり叱ってばかりいて、心が不安定になってしまったら本末転倒です。昔の自分と息子に、かけたい言葉今は食べ盛りでいろんなものをモリモリ食べます。Upload By 立石美津子もし、過去に時間を戻せるのだったら幼児期に戻り「好きなものだけ食べていればいいんだよ、食事時間を楽しんで」と息子に言ってやりたいです。そして過去の自分の肩をポンと叩いて「美津子さん、そんなに真面目に一生懸命にならなくたっていいですよ。もっと今を楽しんで」と声をかけてやりたいです。偏食指導はほどほどに…。
2018年08月23日発達障害のある子の偏食、周囲から理解を得られず苦しむ家族…出典 : 「子どもがご飯を食べない」「食べられないものが多すぎる」そんな状況に置かれたら、親なら誰しも不安になっても仕方がないと思います。特に、発達障害のある子どもは、食事での困難を抱えていることが少なくありません。例えば、極端な偏食があったり、噛んだり飲み込んだりすることに苦手があったりと、食に関係するさまざまな困難が表出することがあります。特に偏食では、好き嫌いが多いという程度ではなく、一切口にできないような食品が広範囲にわたって存在することもあります。そうしたケースではごくわずかな量であっても食べることを拒否したり、我慢して食べて嘔吐してしまったりすることもあります。しかし、こんなにも大きな困難があるにも関わらず、周囲からは理解を得られず、「わがまま」「自分勝手」「甘やかしている」と誤解を受けるケースも珍しくありません。また、両親は本人の困難をよく理解していても、学校の先生から指摘を受けたり、親戚から心ない言葉をかけられたりと、家族として苦しい状況に置かれてしまうこともあります。発達障害当事者が抱える「食」への困難、その実態は出典 : 東京学芸大学の髙橋智教授のチームは、発達障害の当事者を対象とした調査から、本人が抱える困難について研究を行っています。2012年~2014年に行われた、発達障害の診断・判定のある高校生以上の当事者に行った調査では、発達障害の当事者は、食に関する困難を示す割合が、発達障害のない人たちと比べて明らかに高いことが明らかになったのです。また、次のようなことに、発達障害の当事者が強い困難を感じる傾向にあるということもわかりました。「人の輪の中でどのようにふるまえばいいのかわからないため会食は恐ろしい」「においの強い食品は食べられない」「大人数の食事は、音やにおいなどの情報があふれて辛い」「自分の予想していた味と違う味だと食べられない」このような困難に当事者たちは日々苦悩しているというのです。なぜ、発達障害の子どもには、偏食がみられるのでしょうか。そして、食に対する困難のある子どもたちを取り巻く環境は、どのようになっているのでしょうか。そのことを詳しく知るために、髙橋先生にお話をうかがいました。発達障害者の「食」の困難・ニーズに関する研究 : 発達障害の本人調査から発達障害のある子どもの偏食は「甘え」や「わがまま」ではないUpload By 村田裕介(発達ナビ編集部・管理栄養士)発達障害の当事者は、感覚の過敏や身体調整機能の問題、食べ物に対する特異な認識の仕方が要因となり、食べることに困難を感じているものと考えられます。このような発達障害の当事者特有の身体感覚特性を、周囲は理解することができず、わがままや自分勝手、あるいは家庭での教育に問題があると誤解されることもしばしばあるのです。しかし、髙橋先生は、発達障害当事者の食事の問題は、身体の過敏性だけが問題ではないと考えています。偏食の根底にあるのは「不安・恐怖・緊張・ストレス」Upload By 村田裕介(発達ナビ編集部・管理栄養士)髙橋先生は、過敏の背景、こだわりの背景にはとにかく「不安・緊張・強い恐怖・ストレス」があると言います。もちろん生まれながらの過敏により食べられない場合もありますが、それよりも周囲の理解を得られず、食べることを強制されたり、傷つく言葉をかけられたりして、強いストレスを感じていることの影響が大きいとのこと。その結果が偏食をはじめとする多様な困難を生み出していると言うのです。偏食の子どもたちでも、白米やパン、ポテトなどはよく食べられるケースが見られます。これは必ずしも子どもたちが好きだから食べているわけではないと言います。これらの食品はシンプルで食べやすく、味の混ざり気がほとんどありません。それゆえ子どもたちは味を想像しやすく、安心して食べられるから選択しているだけであって、決して好きだから食べているわけではない場合も多いのです。本人に聞くと、「決して美味しいとは思っていない」という答えが返ってくると語ってくださいました。さらには、こうした偏食は栄養の偏りを引き起こし、肥満や生活習慣病の原因になってしまうことも考えられます。また、食に関する問題は、生来の過敏性だけではなく、本人を取り巻く別の課題が、食の困難として表出することもあるといいます。親との関係、両親の関係、先生との関係など、さまざまなストレスが、偏食として表出するケースも実際に見ることがあります。髙橋先生「単純に食だけのケースで困りごとを持っているケースは、発達相談の現場にいても少ない。本人が持っている別の困りごとや課題も、命の基本となる食べるという行為の中から見つけられることもあります。」偏食を単に食の問題として捉えるのではなく、本人が持っているさまざまな困りごと、また2次的障害の発現など、トータルに見ていく必要があると話してくださいました。子どもの偏食に、保護者はなにをしてあげればいい?出典 : 子どもの偏食を考えるとき、親がまずするべきこと。それは、子どもと対話することだと髙橋先生たちは考えています。髙橋先生「一番のベースは、その子の偏食が、何によって出ているのかということ。その子の持っている不安や緊張や困りごとに対して、しっかり耳を傾けることが重要です。」偏食の子どもたちを目の前にすると、親やその支援者は、いかにして子どもたちに食べさせるかということを考えてしまいがちです。ですが、まず大切なのは子どもと対話して、なぜ食べられないか子どもの気持ちを知り、それを理解してあげることです。子どもの声に耳を傾けることで、偏食を加速させてしまう「不安・緊張・強い恐怖・ストレス」を半減させることもできます。調査対象を発達障害の診断・判定・または疑いがある小学生まで広げて行った調査では、「配膳時に量を調節したり、どうしても食べられない食材を入れないなど自分で決めさせてほしい」「完食を強制せず、食べられない食品があることも認めてほしい」という思いを子どもたちが強く持っていることがわかったのです。こうしてみると、調理法や材料を変えるなどの時間や手間をかけることよりも、自身の困難や思いを聞いてほしい、理解して認めてほしいという、他者とのコミュニケーションにおける基本的なことを求めている回答が多いことが分かります。また逆に、「子どもの頃に無理強いされた食べ物は一番苦手なものになっている」という方も多く、食の困難に対して厳しい指導・対応を受けたことにより「苦手さ」「恐怖感」を増幅させてしまっているケースも見られます。髙橋先生と共同で研究を行っている大阪体育大学の田部絢子先生はこう話してくださいました。田部先生「調査の中で、困っていることや、どうしてほしいかも聞いてるんですけども、どうしてほしいですかっていうことの上位に、結局、『話を聞いてほしい』とか『食べられないってことを一旦認めてほしい』とか『量は自分で調整させてほしいとか』が上がってくるんですね。わざわざ、別の調理法でものを作れとか、それは出してくれるなとか、そういったことはあまり上位の要望としては出てきていない。やっぱり子どもたちは『話を聞いてほしい』って言ってるんだから、大人たちはまず話を聞くところから始めませんか」髙橋先生らのアンケート調査でも、本人が必要とする理解・支援について、・外食でも個室だと食べることが出来る・新しい食べ物は事前に紹介されていれば大丈夫である・自分で選んだ食べ物はおいしく味わい、楽しむことができるなどが上位の回答として見られることがわかっています。逆に、無理やり食べさせたりすれば、子どもの不安や緊張は増え続ける一方になってしまいます。実際に食べることを無理強いされたことを発端として、生来の過敏性とも相まって、低体重にまで陥ってしまうような例もあるそうです。こうした偏食の根底にある不安・緊張・強い恐怖・ストレスを軽くするには、感覚の過敏性やこだわりについて考える前に、子どもと対話することが必要不可欠です。子どもたちが最も嫌がるのは受動的で強制的な食事です。これでは、食事に対するストレスは増える一方になります。食事を、子どもたちにとって主体的で、能動的で、選択可能なものにすることも、大切だとおっしゃっていました。主体的で、能動的で、選択可能な食事とは。ある家庭での出来事出典 : 「主体的で、能動的で、選択可能な食事」というと、一見難しく感じますが、会話の機会を増やすことで実現した一例があります。ある4人家族の家庭では、姉妹のお姉さんのほうに偏食がみられました。家庭での食事はお姉さんが食べられるものばかりになってしまっていたので、妹さんは不満を感じていたそうです。そんなとき、田部先生はこの家族に「家族でいっしょに1週間の献立を作りませんか?」という提案をしました。さらに、今日はお姉さんメニュー、明日は妹さんメニューのように、食事の回によって考案者を分けるようにしました。この提案を実行しようとしたこの家族は、献立を作るための家族会議を開くことに。そしてこの機会こそが、家族の食事のあり方を変える鍵になったのです。まず、献立が作られたことによって、食事についての見通しが立ちやすくなります。偏食のあったお姉ちゃんは「今日は妹ちゃんメニューだから我慢する。でも明日は私の番!」といったように、見通しを持つことができるようになり、食事をポジティブに捉えることができるようになりました。妹も同じく「今日は私のメニューだけど、明日はお姉ちゃんのメニュー」といったように考えることができるようになり、不満の解消にもつながったと言います。加えて、買い出しにみんなで行くようになったことで、食事に対する主体性や能動性も上がり、食事に関する不安はどんどん減り、家族での食事がみるみる楽しくなっていったそうです。その変化は目覚ましいもので、親御さんから「こんなに食事って楽しかったんだ!」という声が届くほどでした。このように主体性、能動性、選択制がそろうことによって、偏食のある子どもいる家庭でも、楽しい食事を作ることができるのです。学校給食での困難。それを取り巻く現実出典 : 家庭ではある程度柔軟な食に対する対応をおこなうこともできますが、学齢期になり学校に通うと、給食という大きな課題が立ちはだかることもあります。残念ながら今日でも、給食を残さず食べさせることを絶対とする教員がいるとの話を聞くことがあります。アレルギーに対しては認知や理解が進み、かなり柔軟な配慮が行われるようになってきました。しかしその反面、感覚の過敏性などを起因とする偏食にはまだまだ理解が及んでいないのが現状です。田部絢子先生は、東京都の通級指導学級や特別支援学級を有する公立小中学校、知的障害特別支援学校についてアンケート調査を行いました。その結果からは、食に注意の必要な児童生徒が「在籍している」学校は全体で81.1%。さらに、報告された児童生徒の食に関す困難で、「極端な偏食」は全体の31.1%にものぼります。一方、調査で明らかになった現場の声は、学校給食なので個別対応はできないというものが少なくありませんでした。教職員の人員不足、また生命に関わるアレルギーの対応に注力するあまり、個々の過敏性に対応することはとてもできないという実態が浮かび上がってきたのです。発達障害児の「食」の困難・ニーズの実態と支援の課―都内小・中学校特別支援学級・通級指導学級、知的障害特別支援学校への質問紙法調査から―発達障害の子どもの偏食に対して、実際に学校で行われた「合理的配慮」とはUpload By 村田裕介(発達ナビ編集部・管理栄養士)以前は中学校の教師でもあった田部先生は、食についての合理的配慮を行った自らのご経験を教えてくださいました。中学3年生の自閉症スペクトラム障害のある女の子は、食事に対して困難があると同時に修学旅行にも大きな不安を抱いていました。人とかかわるだけでも不安な彼女にとって、旅行先での食事は、日常生活とは比べ物にならないほどの不安があったのです。この生徒の場合、コンビニのお弁当やおにぎりだけが、安心して食べることができる食事であったそうです。この子が安心して修学旅行を過ごせることを考えた田部先生は、行く先々でコンビニで買った食品を食べることを認めました。ただし、田部先生は食べる場所について逆に生徒にお願いをしました。食べるものは違っても、他の生徒と同じ場所で食べること。またレストランを利用するときは、その中でコンビニ弁当を食べることは憚られることなので、バスの中などで食べることをお願いしたのです。こうした配慮によって、この生徒は、帰りたいとパニックを起こすこともなく、修学旅行を過ごすことができたのです。本人のルールを聞いてあげて、そしてこちらのルールも聞いてもらうことーー田部先生「おそらくそれが合理的配慮なんでしょうね。社会のルールを教えつつ、でも本人はどうすれば自身の健康を保ちながらやってゆけるのか。集団行動もできて、個別性の配慮もできるのか。折衷案を考えました。」髙橋先生「全部でなくても理解をしてもらえる、話し合えるということで、信頼関係ができますよね。信頼関係ができると、『少なくともこの先生の言うことは聞いてみようか』となり、プラスのスパイラルに入っていくことになる。信頼感関係がないと、どんないい提案をしても却下なので、一旦は教師や大人のほうがが折れることが必要。」まずはしっかり話を聞いて、そこで出来ることと出来ないを伝える。相手の話を聞く機会を持ち、一部でも理解してあげると子どもとの間に信頼関係ができる。そのためにはまずは大人のほうが折れることが必要だとおっしゃっていました。大人どうしの「空中戦」の末に出典 : 食の困難について困っているのは、当事者である子どもだけではありません。料理を作る保護者にとっても大きな負担となっています。食事を作っても作っても子どもは食べてくれない。それは保護者からしてみれば、いじめを受けているようなもの。作るのをやめてしまいたい、思わず声を荒げて子どもを叩いてしまうという声も調査の中で耳に入ってきています。特にお母さんにとって、「食べさせる」ということは授乳から始まる子どもとのコミュニケーションの一つでもあります。だからこそ、食事を拒絶されることは、否定されたような気持ちになり、つい子どもに辛く当たってしまうことも珍しくないようです。また、子どもの偏食を周囲から責められ、やり場のない思いを抱えていることもあります。子どもを抜きにした空中戦が大人どうしで展開され、子ども本人の気持ちは置き去りにされているケースも見受けられます。こうした状況を改善していくためには、子どもだけではなく、保護者の気持ちをもケアするような仕組みを作ることがこの先求められます。「食べることは発達だなって思うんですね」Upload By 村田裕介(発達ナビ編集部・管理栄養士)偏食は生涯にわたる固定的なものではありません。適切なサポートを行えば、食べられる範囲はいずれ広がっていきます。成人当事者と話していても、以前と比べると食べられる範囲は大きく広がったと聞くことも多いと言います。幼少期のことを振り返ると「今は全然違う!」という実感を持たれる方も多いそうです。食の問題も発達の問題とすごく関係していて、認知・理解の発達、さまざまな身体の発育の中で、総合的に食べる力が発達し、食べられるものが増えてくるのです。髙橋先生「お母さんが離乳食を与えて、最初は子どもはペッと吐き出してしまう。でもだんだん慣れていって味覚も発達して、食べ物を受け入れていく。こういう発達のプロセスを辿っていくので、食っていうのは発達だなって思うんですね。なので、身体の発達が進み体の準備ができたとか、安心できる環境になったとき、再チャレンジする機会が必要なのです。」そのためにも偏食を固定化させないことが必要だと髙橋先生は言います。親が子どもの食事に対して関与することをやめないことが大切なのです。今後も髙橋先生たちの研究チームは、食事・排泄・睡眠について、研究を続けていくと言います。髙橋先生「食事・排泄・睡眠は生きていくための基本。ここに徹底的にこだわっていきたい。」髙橋先生のチームの研究はこれからも続きます。子たちが抱える困難を、多くの大人が理解し、適切なサポートに導くことが容易にできる日がくることを願ってやみません。【大募集!偏食対応のコツ】給食やお弁当に慣れるまで、どんな工夫をした?子どもの偏食、どう工夫してる?どう考える?みんなのアイデアや体験談を教えて!
2017年11月28日発達が気になる子どもの偏食、困っていませんか?出典 : 発達が気になる子どもの中には、食べられるものが極端に少ない「偏食」がある子が少なくありません。発達障害の特性の中には、感覚の過敏や鈍麻、こだわりの強さというものがあり、そういった特性によって偏食になりやすい傾向があるといわれているのです。発達ナビの記事の中にも、子どもの偏食に関するものがたくさんあります。また、子どもの偏食についてのアンケートには、さまざまな体験談や克服法などが寄せられました。子どもの偏食、どう工夫してる?どう考える?みんなのアイデアや体験談を教えて!|LITALICO発達ナビどんなことに悩んでいる?偏食の子をもつ保護者の気持ちとは…出典 : 発達ナビのコラムとアンケートに寄せられた保護者のさまざまなお悩み。その中でも、特に多くあげられたものを紹介します。同じようなことに向き合い、悩んでいるユーザーがきっといるはずです。3歳の息子は炭水化物を好み多い時なら一食に1.5合食べます…笑他はたまに卵焼き、しらす、ソーセージ、練り物、唐揚げ、フライドポテトくらいで野菜なんて一切手をつけません(꒦ິ⌑꒦ີ)発達ナビライターのkaoruさんの息子さんは、かなり食べられるものが少なく苦労されたそうです。”食べられるものは、米、蕎麦、根菜、かぼちゃ、青魚、卵、納豆や豆腐などの大豆の加工品……以上です。どんなに工夫して調理してもそれ以外のものは食べません。さらに、環境が変わると普段食べているものも食べられなくなるし、調理法が変わっても食べられません。学校給食では牛乳しか飲まない。実家を含め、よそのお宅でご飯が食べられない。外食は蕎麦屋しか行けない。しかも生蕎麦で茹でたてでないと食べません。空腹に耐えられなくなると、食事を採る努力はせずに角砂糖をなめてカロリーを補給する。”無理をすると吐いてしまうというアンケートの声もありました。味覚過敏や嗅覚過敏もあり、小さい頃から炭水化物は好きですが、野菜と魚は食べてくれません。診断前は、子供の偏食を直すのは母親の役目!と思い、必死に躾たり、工夫したりしましたが、少しでも無理に食べさせると、家でも外でも本格的に食べた物をすべて嘔吐してしまうので‥いつしか諦めました。出典 : 全く受けつけない食べ物も多いですが、食べれる物にも細かなマイルールがあります。ミニトマトは食べるのにトマトはダメ。サニーレタスは食べるのにレタスはダメ。揚げたポテトは食べるのに茹でたポテトはダメ。発達ナビライターのニャンタさんのコラムでも、こんな困りごとが…”息子は1才頃には食べる物が決まってました。からあげ、うどん、フライドポテト、ブロッコリー。フライドポテトは画像のようにケチャップなんてつけられたら食べません。キレます。…ブロッコリーも同様。”小1息子も炭水化物ばかり食べ、タンパク質は嫌がります。でも、タンパク質、ビタミンミネラルが特に必要なんですってね。お腹を空いた時にお菓子やおにぎり、パンを食べると余計に食事を食べないので、食事(特にタンパク質)をすぐ出せるように、早めに支度をするように努力しています。我が家の小2次男も偏食です。小さいころはフライドポテトとフランスパン、飲むヨーグルトしか食べず義母に躾が出来てないと責められてとてもつらかったですかわいくデコレーションしたり、すりつぶすなどいろいろしましたが全くダメでした。中二の男の子を持つ母親です。息子は小さい頃から主食は麺でした。野菜、魚などのおかず類も、お米も食べられません。保育園の先生に理解してもらえず、責められた気がしたことも。発達障害がある子どもに、偏食が多い原因とは?出典 : 発達障害がある人の中には、感覚(五感と呼ばれる視覚、聴覚、嗅覚、味覚、触覚)のはたらきに過度に偏りがみられる人がいます。このような感覚の偏りは、特定の感覚・刺激を過剰に受け取ってしまう「感覚過敏」と、逆に、感覚・刺激に対する反応がにぶくなる「感覚鈍麻」に分けられます。感覚過敏の症状の中には、味覚に偏りがあり、特定の味に過剰に刺激を感じてしまう「味覚過敏」や、特定のにおいを過剰に受け取ってしまう「嗅覚過敏」というものがあります。この感覚過敏と発達障害には密接な関係があり、特に自閉症スペクトラム障害(ASD)の人に多い特性であるといわれています。感覚過敏がある人は、味やにおいの刺激が過剰に感じられるため、特定の食べ物に拒否反応を示してしまう場合があります。食べたくてもどうしても食べられず、偏食につながるのです。発達障害の特性のひとつである、強いこだわりも、偏食の要因になっています。こだわりの例としては、毎食同じ食べ物ばかり食べ続けたり、同じ食品の中でもある特定のメーカーのものしか食べなかったりするというものがあげられます。また、初めてある食品を食べたときに味覚や食感が合わないといった違和感を感じると、強い嫌悪感を抱いてしまい、その後一切、その食品を口にしなくなることがあります。このようなこだわりが、偏食を固定化し、特定の食べ物だけしか食べないという行動をとらせてしまうのです。こうした発達障害の人特有の感じ方は生まれつきのもので、本人の努力だけでどうにかなる問題ではありません。それにもかかわらず、周囲の人からはなかなか理解されず、わがままや、親のしつけの問題にされ、本人やその家族が追い詰められてしまうことがあります。参考:偏食・味やにおいに敏感|NHK発達障害プロジェクト一人ひとりの偏食の原因や傾向を知り、適切な対処を出典 : 偏食の原因は、人それぞれです。子どもの偏食の原因には、根底に感覚過敏や強いこだわりがあることが考えられます。ですが、同じように感覚過敏があるように見えてもどの味や食感が苦手で、どのような味つけや調理法なら大丈夫なのかなどは、一人ひとりちがいます。そのため、子ども一人ひとりに合わせた偏食の原因や傾向を知ることが、適切な対処をするための第一歩となります。子どもの偏食の原因や傾向を探り、どうしたら食べられるようになるのか考えることが大切です。ここでは、その体験談を、原因別に紹介していきます。うちの子はご飯とお肉が苦手です。お米やお肉が口の中でポロポロするのが嫌みたいです。ケーキやクッキーなど口でとろける甘いものも苦手です。好きなのはパリパリとした味海苔やおせんべいや煮干し。。味というより食感の問題らしいので、お肉も薄くして衣をつけてパリパリにしてみたり、ご飯も海苔巻きにしたり焼きおにぎりにしたりしています。発達ナビライターのSONOさんのお子さんは、2人そろって偏食の兄妹でしたが、苦手な感覚は違っていたようです。肉と牛乳嫌いの息子さんには、「見た目」や「食感」の苦手感がありました。一方、娘さんはそれに加えて、どうも柔らかいものと「におい」に敏感な様子でした。魚は売り場も歩けず、調理後も近くには置けないほどだったそうです。そこで、息子さんには、例えば肉団子をネギトロ用マグロで作る、鶏の唐揚げをカジキマグロで代用する等、食べられる物をアレンジした料理を試してみたところ、食べられるものが広がったのです。さらに、「食べられるものを食べましょう」という方針で、夕食の形式を変えたところ、ふたりに良い変化が・・・!詳しくは関連記事をご覧ください。出典 : 発達ナビライターSAKURAさんのお子さんは、3歳ごろから偏食が激しくなり、せっかく作ったものも「いやー!」と突っぱねられることもしばしばでした。ですが、よくよく食事を観察してみると、いろいろな食材が混ざったおかずは食べませんでしたが、野菜や肉、果物…単体では嫌がらずに食べているというこだわりが見えてきたのです。そこで、ある方法をとったところ、娘さんは生野菜をペロリと完食!その方法とは・・・?発達障害が気になるモンズースーさんの息子さんは、1歳ごろからだんだんと偏食に。食べられるものが炭水化物と乳製品のみとなってしまったため、食卓はいつも真っ白でした。その上、言葉が喋れるようになってからは、「赤や黄色はすっぱいから嫌。赤は辛いから嫌。緑は苦いから嫌。」と食べずに言う時もよくあったため、モンズースーさんは”色が重要なのでは”と考えたそうです。そこで、「色が重要なら食べない色でおいしい物を食べれば食べられる色が増えるかもしれない!」と考え、”実験”をしてみたのです。その結果とは・・・?モンズースーさんの次男は、乳児期ミルクをまったく飲まない子でした。「長男はこんなに嫌がらなかったのに…なんでだろう?」と疑問に思い、調べてみたら乳製品のアレルギーがあることがわかったのです。食べたくないものには「好き嫌い」だけではなく、口の中の症状や、微妙な体調の変化を引き起こす、アレルギー等の他の原因が関係する場合もあります。自分の気持ちを上手に伝えられない子どもは特に、目に見えない体調の変化には親でも気づきにくいため、偏食の行動の中にはアレルギーの可能性も隠れていると思って、注意する必要がありますね。子どもの偏食に思い悩みすぎないで!それより、失ってはいけないものがあるはず…出典 : モンズースーさんのコラムでも紹介されているように、親に食への好き嫌いがない場合などでは、子どもの気持ちが分からず、「わがまま」と考えてしまいがちです。しかし、まずは、発達障害の特性による「偏食」について知ることで、食べられず困っている子どもの気持ちに寄り添うことができます。”発達障害のある子の行動には、一見すると「わがまま」「困った子」などと捉えられてしまう場合があります。でもその「周囲と違う行動」には理由がある場合が多いのです。例えば、「好き嫌いなく食べるのが良いこと」と考えられている現代ですが、発達障害の方はその特性ゆえに食べられるものが極端に少ない場合もあります。それは定型発達の人より感覚が過敏で「臭覚」「味覚」「触覚」などの刺激が強く感じられるため…というのも原因の一つのようです。””私は好き嫌いのない子どもだったので長男の気持ちが分からず、はじめは周囲と同じく「わがまま」と考えていましたが、発達障害の特性による「偏食」を知って長男が食べられず困っていたことに気づきました。もしその行動の裏側にある理由に気付けないままだったら、「光とともに…」で描かれている先生のように理解できず悪循環になってしまうのかもしれません。本人から「これが苦手」と話してくれると分かりやすいですが、それを他の人に伝えるのが苦手な子が多いのです。”かつては、「健康に影響が出るのではないか?」「このままだと一生食べられないのではないか?」というふたつの不安から、子どもの偏食が大きな悩みだったという発達ナビライターのkaoruさん。”だから私は一生懸命工夫して、なんとか食べさせようと躍起になりますが、結果が全く伴わなかったためイライラを増幅させて、息子にとっても食事をさらに辛いものにしてしまったのだと思います。息子には食べられないと分かっていても、食べられない食材を使い、食べられないものを作り、食べてくれないとイライラする。「食べなさい」「イヤだ」の押し問答の挙句、私はひとつも手をつけない息子の食事を取り上げて、シンクにバーンと捨てて、自己嫌悪するなんてこともありました。”「子どもの健康に影響が出ていないのなら、偏食は気にしなくていい。無理強いしないで食べられるものを作ってあげなさい。無理強いしなければそのうち食べられるようになる。」というスタンスの本に出会ってからは、息子さんの偏食を治そうと躍起になって無理強いするようなことはやめ、食べられる食材で食べられるメニューをつくるようになったそうです。そのおかげか、今では息子さんの偏食は、食事に苦労しない程度には徐々に改善していきました。そして、「発達障害児は味覚の発達もゆっくりなのかもしれない」ということに気づいたそうです。出典 : 食べられるものが少ないと、きちんと栄養が取れているのか、健康には影響がないのかと心配になってしまうのが親心。今の日本では、バランス良い食生活を送らなければならないという考え方が、保護者の方の心の重荷になりすぎているのかもしれません。モンズースーさんの気持ちを楽にした、モンゴル人留学生とのエピソードとも、参考にしてみてください。ぽんぽんさんのお子さんは、野菜が嫌いです。ぽんぽんさんは、健康への影響を考え、また近い将来食べることになる学校給食で苦労しないようにと、とにかく「野菜を野菜だと分からせて食べさせること」に非常にこだわっていました。好き嫌いは親の責任!と思っていたこともあり、とにかく一口だけでもいいから食べさせようと、色々なやり方を試して必死に頑張っていたのですが、全くダメ。イライラして怒ってしまうこともありました。しかし、お子さんの様子を見るなかで、野菜を嫌がるのは、自分とは違った感覚特性を持っているからではないかと考えます。”あまりにも食べてくれず、私が作る野菜が入った食事を頑なに拒否。食べさせようとすると酷い癇癪を起こし大泣きする様子や、気付かないように口に入れても吐き出す様子に、「もしかして、特性による感覚の違いで、食べれないものがあるのかな」と思うようになりました。その頃はちょうど、食事以外のことでも発達が気になっていた時期でもありました。発達障害について調べ物をする日々の中、子どもの食事の好き嫌いに特性が関係している可能性も知りました。私たちが美味しいと思っているものも、長男にとっては「口の中に砂を入れられている」ような感覚なのかもしれない…。無理矢理食べさせようとするのは長男にとってものすごいストレスになっているはず…食べなかったら諦めて少し様子を見よう。食べる気になるまで待ってみよう。”こうしてぽんぽんさんは、食事の好き嫌いに発達障害の特性が関係している可能性があることを知り、少しずつ柔軟に考えられるように気持ちが変化していったのです。無自覚だったそれまでの自分の思いに気づくことができ、育児を楽しめたらと思うように変わりました。このような気持ちの変化については、関連記事に詳しく書かれています。出典 : 林さんのお子さんは、食へのこだわりや恐怖心だけでなく、味覚過敏もあったため、「混ぜ込んで食べさせる」ということも通用しませんでした。苦手な食材の、ほんの少しのかけらが舌に当たった瞬間に、嘔気を催してしまうのです。お子さんが幼稚園の頃のお弁当は、食べられる食品の種類は両手で数えられる程度に限られるため、当然、毎日同じ食品のオンパレードのお弁当を作るしかありませんでした。林さんは、毎朝毎朝、同じような食材を詰めるだけのお弁当作りが苦痛で、「食育」という言葉を聞くたびに責められているような気持ちになっていました。お子さんが小学校に入ると、お子さんは、給食のことでがっくりとして帰ってきました。何が出るのか分からない、どんな味か分からないものが毎日提供される給食に、一口でも手をつけようと頑張ってみはするものの、どうしても固まってしまうのです。あるとき、1日だけお弁当の日がありました。息子さんの好きなものだけてんこ盛りのスペシャル弁当を、久しぶりに作って持たせると、お子さんは目をキラキラ輝かせて帰ってきたのです。”「お母さんのお弁当には、僕の嫌いなものは絶対入ってないんだ。幼稚園の頃はいつも、安心しきってお弁当箱を開くのが当たり前だと思ってたんだ。給食みたいに、出てくるときに怖い気持ちにならなかったんだ。お母さんのお弁当は、安心できたんだ。」この言葉を聞いて、かつて幼稚園の先生が「息子くんの好きなものだけを入れてください。それは信頼関係なんです」とおっしゃってくださった意味が分かり、私は幼稚園時代が懐かしくて、涙が出てきてしまいました。初めてのものが怖い息子にとって、いつも安心して弁当箱の蓋を開くことのできた3年間は、宝物のような時間だったのです。そして、その安心感を親が与えずに、誰が与えられるでしょうか。「食育」とは、栄養をバランスよく与えることではなく、「食べる」ということを楽しいことだと感じられるようになる教育だと私は思っています。そう考えれば、偏食の多い発達障害児が、安心感を持って食事をできるようにすることも、立派な「食育」ではないかと私は思います。”偏食克服の第一歩!食べられるようになるために試してみたい、”3つの工夫”とは?出典 : 無理やり食べさせるのは、食事に対する恐怖感や苦手意識を増幅させてしまい、逆効果となる可能性があります。そうはいっても、保護者の方としては食べられるものを増やして、バランスよく栄養をとり、食事の楽しさを教えてあげたいと思うこともあると思います。そこで、調理・配膳の工夫や、子どもが自主的に食べてくれるような動機づけなど、まず試してみたい3つの工夫を紹介します。調理時に、食感・味つけ・大きさなどを子どもに合わせてカスタマイズ。苦手な食材を無理に食べさせようとせず、似たような他の食材で代用する、おろしたりこまかく刻んだりして好きな食品や料理に混ぜる、調味料を変える、においを変える、目新しい形に切る、などの調理の工夫をしてみましょう。・なめらかな食感にする・細かく刻むニャンタさんがした工夫をご紹介します。”「栄養を取らせられないストレス」、ありますよね。そんなストレスがたまると作った物をご紹介します。○「みじん切りにした野菜をクタクタになるまで煮込んだスープを、さらにミキサーにかけて牛乳とまぜたスープ」スープはとにかく裏ごし必須でした。食感にもうるさく敏感な息子は、裏ごししてなめらかにすると飲みました。○「手作りふりかけ」ふりかけは、かつおぶし、ごま、小エビ、天かす、青のり、塩、などの細かい乾物たちを入れて炒る。ミネラルを取れたっぽくして自分の心を満足させていました。市販のものよりも塩分も控えられた気がしました。”・その子に合わせた大きさや味つけにするモンズースーさんは、失敗の経験から、長男が食べられるも工夫を見つけていきました。”「ハンバーグは焼くより煮込んだ方が食べるよ、大きさも子どもが一口で食べられるサイズにしたら食べてた」「カレーは幼児用から普通用に切り替える時期、迷うママが多いけど、うちはどの子も幼児用カレーを食べなかったから、最初から普通のカレーの甘口使ってる。これなら食べてくれたよ」偏食のある長男にはよく噛んで食べて欲しかったので、やわらかすぎる物や細かく刻んだものばかりでなく、色々な食べ物を出していました。でも、それでは食べられなかったようです。また、塩分や、大人向けの調味料も子どもにはどこまで使っていいのか悩みます。早い時期には悪影響なのでは…と思い、良かれと思って薄味にしていたのですが、それでは長男はもう満足できなかったようでした。”同じお皿に盛っておくことで、少しだけでも食べてみようかな?という気持ちになる子どももいれば、ホテルのビュッフェのようにたくさんのおかずの中から選ぶことで食べる気持ちになる子どももいます。出典 : ・ワンプレートに1人分を取り分けておく野菜をあまり食べない息子。我が家は、息子にはワンプレートで出しています。ワンプレートのメインは大好きなおかず、その横に少しでも野菜のおかずを置くと、食べてくれる時があります。別のお皿にするとあまり食べません。年々食べられる物が増えてきて嬉しいです・バイキング形式で、食べられるものだけ選んで食べてもらう”人数が増えたこと、偏食の違いが大きいことから、夕食はバイキング形式にすることにしました。肉料理があり、魚料理があり、野菜があり…。義母もおかずを一品作ってくれることもあり、和洋中華、そしてわたしの好きな沖縄料理やエスニック料理と、豪華ではないけれども華やかな食卓となりました。「食べられるものを食べましょう」すべての料理に箸をつけることを強要せず目の前に気になる料理があれば試せる状態が、子どもたちには良かったようです。バイキング形式の食事を通して、息子は食べられる肉料理の種類が増えてきました。娘も、蒲焼きにすればサンマを食べられるようになり、茹でた野菜なら白あえや胡麻和えも好きになりました。”SONOさんのアイデアは好きなものを食べるだけ取るバイキング方式にすること。これなら子どももあれこれ選ぶことができて、イベントとしても楽しめそうですね!偏食があると、どうしても食事の時間が長くなりがち。Green Daysさんのお子さんも、偏食が激しく、初めて見る料理には箸をつけないため、トースト1枚の朝食に40分、わずかな夕食を食べきるのに1時間半ほどかかってしまい、家族のイライラは募る一方だったそうです。そんなお子さんが食事を早く済ませられるようになり、食卓を楽しい雰囲気へと変えたのが「パワーカード」でした。まとめ出典 : 子どもの偏食に悩んでいる保護者のみなさんは、子どもの成長のためには、必要な栄養もあり、親としてはバランスよくたくさん食べてほしいと思うのは自然なことですよね。また、偏食は、従来は周囲から「好き嫌い」の問題で、わがままだと思われてきました。そのため、お子さんの偏食を必死に治そうとされてきた方も多いかもしれません。しかし、偏食は発達障害の特性によるものであることも多く、無理やり直そうとすると、食事すること自体が嫌いになってしまう場合もあります。子どもの特性にあった工夫をすること、無理強いせず気長に見守ることで、食への安心感や子どもと保護者の信頼関係を育むことにつながります。まずは家族みなさんで食事を楽しむことが大切です。その上で、今までご紹介したさまざまな方法などを参考にしながら子どもの気持ちに寄りそう工夫を、ぜひ試してみてください。
2017年11月24日大好物のふりかけご飯以外は断固拒否!長男の偏食がストレスに…重度自閉症の長男は幼い頃から食べ物に対するこだわりがありました。おかずには手をつけずひたすら白米ばかりを食べ続けるのです。それもただの白米ではダメで、お気に入りのメーカーのふりかけをたっぷりとかけたものしか口にしないのです。パンも食べず麺類も受け付けないその姿を見ていると、次第に危機感が募っていきました。このままでは一生、他のものが食べられない!あるとき私はふりかけを隠しておくことにしました。食卓についた長男は、ふりかけのない白ご飯を見つめると不快そうにし机をどんどん叩きます。「ふりかけはないよ。ごはんとみそ汁を食べるんだよ」私がそう言うや否や、長男は怒りをあらわにし置いてあったみそ汁をテーブルにぶちまけました。Upload By シュウママ「なんてことするのっ!」思わず私が大声を出すと、長男は泣き出しました。そしてその日は夜中まで一口も食べようとしなかったのです。根負けしてふりかけご飯を出してやると、長男は笑顔で食べ始めました。この子はずっとふりかけだけを食べ続けるんだろうか――不安が徐々に募っていったことを覚えています。Upload By シュウママ療育施設での初給食もやっぱり食べない。どうなる長男VS.先生!?そんな日々の中長男が療育の通所支援に通うことになりました。私はあらかじめ長男の偏食のことを先生に話しておいたのですが、先生は笑顔で「ここに来る子は大半が偏食なんですよ。大丈夫。シュウくんの偏食は絶対直してみせますから」力強く言って下さいました。その言葉にほっとしましたが正直『あの頑固な偏食が直るわけない』と私は心の中で思っていたのです。初給食の日、やはりというべきかトレイに置かれたごはんとおかず、スープを長男は警戒心いっぱいの目で見ています。Upload By シュウママイライラした様子の長男の背後に先生はぴたりとくっつき「シュウちゃんはどれが好きかな?」と言いスプーンにスープをのせて長男の口元へ持っていきます。長男はイヤイヤして飲もうとしません。その姿を見ながらやっぱりダメか…そう思ったときです。目からウロコ!長男が初めてスープを口にした!先生は立ち上がり、棚からふりかけを出して長男のご飯にかけてくれました。「ちょっとずつ慣らしていきましょうね」先生は私の方を振り返って言いました。ふりかけご飯を見て長男は目を輝かせ必死になって食べ始めました。食べている最中、先生は横からすっと自然に長男の口にスープを流しこみました。Upload By シュウママあまりに先生の動作が自然だったからでしょうか。家では嫌がるスープをごくりと飲み干す長男。思えばこれが初めてスープを口にした瞬間だったでしょうか。結局その日、長男はごはんとスープを見事完食することができたのです。「食べることは幸せ」給食の時間が長男の偏食を変えてくれたそれから1か月2か月と経つうち、連絡帳には「今日はシュウちゃん完食しましたよ!」という文字が見られるようになりました。Upload By シュウママ確かに家でもおかずが食べられるようになってきている・・そう思った私は親子通園の日、先生がどんな風に食べさせているのか様子を見させていただきました。先生はまず長男が苦手にしている野菜を細かくスプーンでつぶしました。Upload By シュウママ米粒ほどの大きさになった野菜をこっそりご飯に混ぜて、違和感なく食べられるようになったら少しずつ野菜を大きくしていきます。それでも食べない野菜があった時は、小皿にほんの少しだけ載せて、長男が一口でもかじったり、なめられただけでも力いっぱい褒めて下さるのです。Upload By シュウママ先生は「嫌な感情を残したまま食事を終えたらいけない。食事は楽しいことなんだよって思わせなきゃいけないんです」そう教えてくださいました。「偏食は自分のせい」と一人で抱え込むお母さんにも伝えたい先生の言葉「ありがとうございます。母親の私がやらなきゃいけないことだったのに」思わず私が言うと先生は「お家ではね、どの子もお母さんに甘えるんですよ。でも集団の中だと甘えが許されない。だから不思議と食べられるようになるんです。子ども同士で一緒に伸びていくんです」Upload By シュウママ優しい笑顔で応じて下さいました。私のせいだ、私がふりかけを出してわがままを許したせいだ――。そう思って自分を責めていただけに、この言葉はふわっと私の心を温めてくれたのです。お子さんの偏食に一人で悩まれてるお母さんに、どうかこの先生の言葉が届きますように。
2017年11月16日カレー・ハンバーグ…子どもの大好物を一切口にしなかった長男Upload By モンズースー我が家の長男は偏食です。乳児期は何でも食べていましたが、1歳過ぎた頃から偏食が出てきて、2歳の時は一部の乳製品と炭水化物しか食べませんでした。そんな話を偏食の子を持つベテランママに話したら、こんなアドバイスをされました。「ハンバーグは焼くより煮込んだ方が食べるよ、大きさも子どもが一口で食べられるサイズにしたら食べてた」「カレーは幼児用から普通用に切り替える時期、迷うママが多いけど、うちはどの子も幼児用カレーを食べなかったから、最初から普通のカレーの甘口使ってる。これなら食べてくれたよ」偏食のある長男にはよく噛んで食べて欲しかったので、やわらかすぎる物や細かく刻んだものばかりでなく、色々な食べ物を出していました。でも、それでは食べられなかったようです。また、塩分や、大人向けの調味料も子どもにはどこまで使っていいのか悩みます。早い時期には悪影響なのでは…と思い、良かれと思って薄味にしていたのですが、それでは長男はもう満足できなかったようでした。一方、支援の幼稚園で出される食事はとても食べやすかったようで、その後は食べられる物が少しづつ増えていきました。食べやすい大きさ、固さ、味付け…少し考えれば簡単にわかりそうなことですが、私は他者に言われるまで気づきませんでした。年齢相応ではない食事かもしれませんが、それで食べられるものが増え、食事が楽しくなってくれるのならいいのかな…と今では思っています。
2016年12月30日離乳食時代、とにかく小食だった娘Upload By SAKURAUpload By SAKURAまだ離乳食を食べていたころの娘は、とっても小食でした。とにかく全然食べてくれなくて、せっかく作ったものをそのまま捨てることも多々ありました。そんなことを繰り返すうち、最初は凝っていた離乳食も「どうせ食べてくれないし…」とあきらめながら作るようになり…レトルトに頼ったり、シンプルなものが多くなっていきました。3歳になると、激しい偏食がはじまった!!Upload By SAKURA3歳になり、幼稚園に入園した娘。以前に比べてたくさん食べるようにはなったのですが、とにかく偏食が激しくなりました。ご飯は、炊き込みご飯やチャーハン、ケチャップライスなどを嫌がり、白いご飯にふりかけをかけたものや、のりを巻いたおにぎりしか受け付けません。そして、おかずも…複数の食材が混ざった炒め物や、煮物を嫌がっていました。娘の様子を見て、盛り付けを工夫してみると…作戦成功!娘の食事をよーく観察してみると、いろいろな食材が混ざったおかずは食べませんでしたが、野菜や肉、果物…単体では嫌がらず食べているようです。それならば!と、いつも通り、炒めたり、煮たり…と調理した後、それぞれの具材を別々に盛ってみました。。Upload By SAKURAすると、娘は…食べてくれたのです!Upload By SAKURAどうやら、味が混ざったり、見た目がごちゃごちゃしているものが嫌だったようです。生野菜も嫌がらず食べてくれるのですが、いろんなものが混ざったサラダのような状態になると、突然嫌がって食べなくなります。しかし、トマト、レタス、ブロッコリーなどを別々に盛りつけると、ペロリと完食。娘は料理の好き嫌いを、味よりも見た目で判断していることがわかりました。Upload By SAKURA家では良いけど…給食は大丈夫??これが娘のこだわりだと分かり、家での食事は何とかなるようになりました。しかし幼稚園の給食などは、そこまでしてあげることが出来ません。「給食は大丈夫だろうか…」と心配していた私ですが、先生に聞いてみると…Upload By SAKURA最初はやはり苦戦して給食を嫌がっていたようですが、年中さんになるころには、ある食材だけを選んで先に食べるという技を身につけていたようです。年長さんになり、状況次第でガマンができるようになった!年長さんになった娘は、幼稚園ではいろんなものが混ざったおかずや、炊き込みご飯なども普通に食べられるようになりました!ここではわがままは言えないということがわかったようです。Upload By SAKURAしかし、幼稚園で頑張っている反動か…家でのご飯は、やっぱり「食材別盛り」が続いています。そして、ご飯は白ご飯オンリー。まぁ、胃に入ると一緒だし…これは私が手間なだけ…娘がストレスなく食べられればいいし、家以外で頑張ってくれればいいか!と、楽観的に見守っています。
2016年10月19日わが家の長男は、THE・偏食うちの長男は偏食があり炭水化物と乳製品以外ほどんど食べません。色々な物を作っては食卓に出してみますが、なかなか手をつけようとしません。もっとバランス良く食べさせなければ…いつも同じ物ばかり食べてしまう…悩んだ時に、私の頭をよぎる人がいます。Upload By モンズースーそれは元バイト仲間で、モンゴル出身のSさん。Sさんのお話によると、モンゴルでは昔、家畜の肉と乳で作った乳製品だけを食べていたそうです。家畜をまるごと残さず食べることで必要なビタミンなども摂取できるとか…。そういえば私のおばあちゃんの時代には、食事はほとんど米とつけものだけだったと聞いたこともありました。今の私たちは、米も小麦も卵も乳製品も肉や魚介類、野菜に果物…色々な物を食べるのは当たり前。だからこそ、偏食の息子をみて「何でも食べないといけない、どうしたら食べてくれるのだろう」といつも頭を悩ませていましたが、世界には限られた食品でも健康に生きている人たちもいるのだ、と思うと少し気持ちが楽になりました。「食べられるものが少なくても生きていけるのだな」と思ったエピソードでした。
2016年07月15日