俳優・藤原竜也が、「ST~赤と白の捜査ファイル」以来2年ぶりに日本テレビの連続ドラマで出演を務めることが決定。7月期の日曜ドラマ「そして、誰もいなくなった」にて、玉山鉄二、黒木瞳らと共演し、偽物に人生を丸ごと乗っ取られる、最高に最悪な“ドン底の主人公”を熱演する。容姿端麗、頭脳明晰、家族や友人、恋人にも恵まれ、順風満帆な人生を送っていた“藤堂新一”。ある日、別人である同姓同名の男“藤堂新一”が逮捕されたことから新一のすべての歯車が一気に狂い始める…。突如現れた、偽者に“人生を丸ごと乗っ取られ”、次々と押し寄せる不可解な事件の数々。一体、誰が、何のために!?味方はゼロ!?登場人物全員怪しい、救いようのない絶望的状況に陥った新一は見えない敵にどう立ち向かうのか――?偽物に人生を乗っ取られ、人生のどん底へと突き落とされる主人公 “藤堂新一”を演じるのは、『カイジ』シリーズや『るろうに剣心』シリーズ、『藁の楯』などで見せる熱演が魅力的な藤原さん。日本テレビの日曜ドラマ枠としては本作が初主演だ。かつてないほど絶望的な運命を背負った主人公となるようだが、「ストーリーが非常に面白く、楽しみながらしっかりと作っていけば、視聴者の方に届くのではないかと思っています。豪華なメンバーで楽しいドラマを作っていけるよう臨んで参りますので、是非期待していてください」と、早速自信を覗かせる。さらに、藤原さん演じる新一の親友・小山内保役には、連続テレビ小説「マッサン」以来初の連続ドラマ出演、日本テレビ系のドラマには10数年ぶりの出演となる玉山さんが配役。主人公の新一とは大学時代の親友だが、「どう関わっていくのか謎めいたキャラクター」と役柄を説明。また「台本のテンポがよく、すごい展開で、読みながら何度も『マジで!』と心の中で叫んでいました」というほど、物語が気に入った様子。そして、新一の母親・藤堂万紀子役を演じるのは黒木さん。2015年放送の「○○妻」以来の日本テレビ連続ドラマ出演だが、「時間帯も初めて出させていただく番組なのですごく興味があるので出演できて嬉しい」と喜びをコメント。「息子(役)の藤原くんがかわいそうで、かわいそうで、どんどんどんどん追いつめられていき、そしてタイトルが『そして、誰もいなくなった』なので、その後どうなるのだろうとドキドキハラハラしながら私たちは演じています」と、本作へ期待を寄せている。豪華出演者たちが織り成す、先が全く読めない究極の本格サスペンスが、日曜夜をスリリングに駆け抜けること間違い無しだ。「そして、誰もいなくなった」は、7月、毎週日曜22時30分より放送。(text:cinemacafe.net)
2016年05月12日俳優の藤原竜也が、7月スタートの日本テレビ系ドラマ『そして、誰もいなくなった』(毎週日曜22:30~23:25)に主演することが12日、明らかになった。このドラマは、藤原演じる順風満帆な人生を送る主人公・藤堂新一が、同姓同名の別人の逮捕によって、すべての歯車が一気に狂いはじめてしまう本格サスペンス。偽物に名前や個人情報を乗っ取られ、次々に不可解な事件が押し寄せ、登場人物全員が怪しいという絶望的な状況から立ち向かっていく姿を、秦建日子のオリジナル脚本、藤原と映画『カイジ』でタッグを組んだ佐藤東弥らの演出で描いていく。藤原は「ストーリーが非常に面白く、楽しみながらしっかりと作っていけば、視聴者の方に届くのではないかと思っています」と自信。「豪華なメンバーで楽しいドラマを作っていけるよう臨んで参りますので、ぜひ期待していてください」と呼びかけている。その豪華メンバーとして、新一の親友で、総務省のキャリア官僚・小山内保役で玉山鉄二、新一の母・万紀子役で黒木瞳が共演。朝ドラ『マッサン』以来の連ドラとなる玉山は「(新一から)助けを求められるのですが、どう関わっていくのか謎めいたキャラクターになります」と役柄を説明し、「テンポがよくスリルがあって楽しめるドラマになっています」と話す。黒木は「本もキャスト陣も素晴らしいですし、時間帯も初めて出させていただく番組なので、すごく興味があるので出演できてうれしいです」と期待。「藤原くんがかわいそうで、かわいそうで、どんどんどんどん追いつめられていき、そしてタイトルが『そして、誰もいなくなった』なので、その後どうなるのだろうとドキドキハラハラしながら私たちは演じています」と、撮影に臨む心境を語っている。日テレの鈴木亜希乃プロデューサーは、今回の企画について「まるで海外ドラマのような、日本ドラマを」という思いで立ち上がった背景を紹介。「急展開の連続と、謎が謎を呼ぶストーリー、中毒性の高い世界観、すべてが今までの日本ドラマにはあまりないような、尖(とが)った作品になっています」と見どころを話している。
2016年05月12日●「こわいと思われても仕方がない」ベッキー、川谷絵音、ショーンK氏(ショーン・マクアドール川上氏)、甘利明大臣(当時)、宮崎謙介議員(当時)、読売巨人軍の笠原将生・松本竜也・高木京介選手(いずれも当時)……彼らに共通するのは「それまでひた隠しにしてきた"秘密"が『週刊文春』によって白日の下にさらされ、人生が激変した人」である。文春砲、文春無双、センテンススプリング……異名が増え続ける約55人の精鋭部隊を引っ張るのが、2012年から編集長に就任した新谷学(51)という人物。「なぜスクープ連発?」などの取材が殺到したことから、すでにご存知の方も多いはず。しかし、個人的に気になっていたのはその「人柄」である。きっと能面のごとく心理状態を明かさないような、とんでもなく不気味なオーラをまとった人物に違いない。衝撃的なスクープの数々に引っ張られ、記事を読むたびにあらぬ妄想が膨らんだ。実像を確かめるべくアポを取ったところ、その先入観はあっさり覆されてしまう。そして、その「人柄」こそが「スクープ連発」の原動力につながっていたと知ることに。注目を集める人物に会いに行き、その人柄と言葉に触れるインタビュー連載「話題の人」の第1回。以下は当初の予定を超えてまで語った(最後は立ち上がりながら、去り際のギリギリまで話してくれた)、約1時間15分、約9,000字の記録である。※本記事に収まりきらなかった内容は後日、約7,000字の特別編として掲載。――取材が殺到していますね(Yahoo!ニュース特集、ダイヤモンド・オンライン、編集会議、AERA、IT mediaなど)。英国のエコノミストや米国のウォールストリート・ジャーナルからも来ました。同じ話を何回もしているので、今日は新鮮で面白い話をできるといいんですが。――過去にここまで注目されたことは?いえ。取材を受けたことは何回かありますが、1月からこれだけ立て続けなのは初めてです。――「来る者拒まず」ですか?すべて受けているわけではないですが、『週刊文春』のことを今まで知らなかった方にも知っていただけるチャンスではありますからね。「思ったよりも真面目に作っている」ということも含めて、週刊誌に対する偏見を取り除いて、本来の姿を伝えるチャンス。みんなが注目してくれている今は貴重な機会でもあるので、生かすべきだと思っています。――編集長就任が2012年。どのあたりから風向きが変わった印象ですか。今年の1月3日に復帰したんですが、劇的な変化を感じているのはそれ以降です(※休養の経緯は後述)。編集方針は大きくは変わっていないんだけれども、それまでは一進一退というか、スクープで売れることもあれば、思ったより売れないこともある。いずれにしても部数が徐々に下降している状況でした。他誌も同じですが、昨年は落ち幅が大きかったのでかなり危機感を抱いていました。それが1月になってこんなふうに転換できるとは思ってもみなかった。今はもちろんいい。大切なのは、「これをどこまで持続させて行けるか」です。○警戒されることの長所と短所――『週刊文春』の影響力に注目が集まっています。周囲の警戒心も高まっているのでは?確かに警戒されますね。それには良い面と悪い面があって。「文春には正直に話さないとマズイ」という空気が出てきているので、そういった意味で雑誌のクリエイティビティは上がりました。でも、近寄りがたい存在になってしまうとなると話は変わってきます。そうならないように、なるべく皆さんに親しんでいただける媒体でありたい。こういうインタビューを受けるのは、その一環でもあるんです。編集長ってどんな人間なんだろう。みなさん、きっと思われると思います。「人権を無視し、首狩り族のように次々といろんな人の人生をめちゃくちゃにして、金儲けして喜んでいる人間」だと。私自身はそんな人間ではないつもりなんですが。――正直に言います。こうしてお会いする前は、そういう近寄りがたいようなイメージでした。ですよね(笑)? やっていることだけ見ると、こわいと思われても仕方がないのかもしれません。――そんな編集長でも、人付き合いの中から生まれた仕事は?ジブリの鈴木(敏夫)さん、ドワンゴの川上(量生)さんと食事に行った時のことです。当時の局長が鈴木さんと仲が良くて、私も連れて行ってもらいました。すごく面白い方々だったので、一緒に組むと何か面白いことができるんじゃないかなと何となく感じて。特に川上さんは感覚が編集者っぽいというか、「逆張り」を意識されている。みんなが「右」という時にあえて「左」を見ようとするのは編集者にとってすごく大事なセンスだと思っているんですが、そういう「常識のウソ」に囚われない方と感じたので、こういう人と組むと面白いかもなという印象が漠然とありました。食事の後にすぐに連絡して、2人の時間を作ってもらって、その場で連載を打診しました。「考えてみます」とおっしゃっていたんですが、編集部に戻ったらすでにメールが届いて「1回分書いてみました」と(笑)。それですぐに連載をはじめたことがありました。川上さんとはデジタル展開についても話をして、当時はじまったばかりの「ブロマガ」で「週刊文春デジタル」をスタートしました。『週刊文春』のコア読者とドワンゴ会員は両極というか、年齢層が全然かぶらないところにもすごく可能性を感じたんです。もともとの週刊文春読者の会員も今はかなり増えましたが、ドワンゴの読者が中心だったころは、AKBやジャニーズなどアイドル系のものを取り上げると一気に入会が増える。コア読者とは全然違うリアクションが、すごく面白かったですね。乃木坂の時とか特にすごかった。乃木坂目当てで読んだ人が、他の記事を読んで「意外と面白いな」と思ってくれる。そんな流れを少しずつ積み上げていければ、というかなり先行投資的な試みでした。――どちらも決断が早いですね。その点でいうと川上さんはすごいですよ。佐村河内さんのゴーストライター問題を取り上げた後、新垣(隆)さんがよく編集部に来ていたことがありました。新垣さん、うちに来てよく出前とか食べてたんですよ(笑)。彼はすごく親しみやすい人なんです。その頃、周りに「新垣さんに文春のテーマ曲を作ってもらいたいなぁ」「曲名は『交響曲HARIKOMI』」と冗談っぽく言っていて(笑)。川上さんと会った時も同じようなことを話したら、「それいいですね! うちでやらせてください!」と興味を持ってくれて。ドワンゴの23時間テレビの目玉企画にしたいと言われて、オーケストラの費用も持ってくれると。即決だったので、私も急いで佐村河内さんばりの"指示書"を書きました。「張り込みをしている記者の焦燥感と高揚感を表すような超絶かっこいい曲を」というイメージを伝え、映画『仁義なき戦い』のサントラと一緒に新垣さんに渡しました(笑)。完成したのはそれから2週間後。イメージ以上に素晴らしい曲でした。すごい再生数だったみたいですよ。「交響曲HARIKOMI」(笑)。●部下と飲まない信頼関係――出会いって大切ですね(笑)。毎日誰かに会うようにされているんですか。無理に心掛けなくても、日々いろいろな方から誘っていただいています。やっぱり、人と会うのが面倒くさくなると、編集者としては失格でしょうね。「未知の人と会うこと」を面白がれないと。人と会うことが億劫になったらダメです。――最近はいろいろな方が近づいてくるんじゃないですか? 怪しい方含め。まぁ……いろいろ来てます(笑)。でも、なるべく門戸は閉ざしたくない。幅広い人と付き合うようには心がけています。情報は人から人にもたらされるものなので、人が寄ってくれば情報が集まってくる。そういう求心力は、意識しています。個人としてもそうありたい。花田紀凱さん(元『週刊文春』記者で現在は月刊『WiLL』編集長)も『週刊文春』をよく「磁石のような雑誌」とおっしゃってましたが、かくありたい。「一緒にいると面白いことができそう」と思ってもらえることが大事です。○復帰3号目の完売で涙――編集部内の空気はいかがですか。毎週木曜日に次号のプラン会議が行われていると聞きました。今まで以上に盛り上がっているのでは?やっぱり明るいですね。雑誌って分かりやすくて、売れていると当然活気が出てくる。やっぱり売れ行きは最高の燃料です。現場がいちばん盛り上がるのは、やっぱり自分たちが作った雑誌が世の中に評価してもらうこと。そして、たくさん売れること。これ以上にうれしいことはないです。――こうした反響は、社内でどのように共有されているんですか。例えば、「完売」は編集長自ら発表を?そうですね。デスク陣には数字は共有していますが、現場の記者にはデスクから伝わったりとか。完売すると営業部の担当者が、墨で「完売御礼」と書いた紙を持って来きます。「平成」の発表みたいに、「完売になりました!」と私が声を張り上げると、みんな「おー!」と拍手をして盛り上がります(笑)。――2年ぶりの完売でしたよね(1月28日号 甘利大臣の金銭授受疑惑)。そうです。それは盛り上がりますよ。正直言って涙が出ました。2年4カ月ぶりの完売。復帰してから3号目での完売だったので、思わず涙が出た。本当にうれしかった。今まで苦労をかけた現場の仲間と一緒に、もう一度、世の中に評価してもらえる雑誌を作れた。その喜びは言葉にできませんでした。――つまらない質問で申し訳ないのですが、「完売」打ち上げみたいなものは?特にないですが、編集局長賞はもらっています。局長のポケットマネーです。今年に入って、ベッキー取材班、甘利取材班、野球賭博取材班が表彰されました。それで取材班ごとに、飲みに行ったりご飯を食べに行ったりしています。これだけ立て続けに受賞したことは今までないですね。ASKAさん、佐村河内さんのスクープでももらいましたが。――ほかのインタビューを読むと、とても部員や記者のモチベーションを重視なさっていると感じます。スクープをとった人がそのまま書き手になるそうですね。経験の浅い新人でもですか?そうですね。経験が浅いとスクープをとれないのが現実なんですけど。ただ、そのルールは崩したくないんですよね。やっぱり「自分たちが何で飯を食っているのか」ということを肌身で感じてほしい。とっておきの良いネタをとってくれば、原稿を書くことができる。話題性がありそうな話であれば、優秀な取材班を自分の下につけてもらえる。それで4ページ以上、右トップ、左トップを書くことができる(広告・中吊りなどで左右にある見出しのことで、その号の目玉となる記事)。うちは社員と特派記者と分かれてるんですが、共存関係です。特派記者の場合は、固定給とは別に、スクープを書いたら原稿料を極力多めに出します。それもモチベーションになりますよね。社員は人事異動で3~4年で変わりますが、特派の場合は専属契約。毎年私と契約更改するわけです。そこで一年間の働きについて意見交換した上で、昇給とか現状維持とか、そういう話をします。そこでは1対1で、率直に具体的にその記者に対して、どこを評価しているのか、さらに何を期待しているのかを話します。最近よく聞かれる質問が「文春はなぜスクープをとれるのか」。ほかのインタビューでも答えていますが、それは「狙っているから」です。スクープは狙わないとなかなかとれないものなんです。うちの記者たちはみんな野心をもって、情報のアンテナを高く掲げて日々走り回っています。――総合週刊誌で実売部数11年連続1位を走り続けています。現場のモチベーションがその原動力になっていると思いますが、なぜこれだけトップの座を維持できていると思いますか。たぶん、うちが一番「戦い方」を変えてないんだと思います。私が記者として原稿を書いていた頃、あるいはデスクの頃と基本的には変わっていません。私が編集長になって急にスクープ路線になったわけではないんです。体制をより強固にしたとは言えると思いますが。他誌はヘアヌードブームに乗って一気に上がって、下がっていった。『ポスト』と『現代』は「死ぬまでセックス」という高齢層をターゲットとした企画で盛り返しましたが、それも一時的。企画もの、頭で考えたプランは、どうしてもそういう波ができてしまう。うちの場合はスクープ路線なので、常に目の前の生ネタを追い続け、それをフルスイングしてうまくジャストミートすればホームランになる。そんな戦い方を続けています。○部下を差別せず、現場とネタにフェア――編集長になられたのが2012年。編集部に入ったのはいつですか。1995年、地下鉄サリン事件があった年でした。普通、新入社員は『週刊文春』に配属されることが多いんですが、私はスポーツ雑誌『Number』に4年間在籍しました。大学の時にヨットをやっていたんですが、スポーツ経験者は『Number』に配属されることが多かったんです。その後は『マルコポーロ』という雑誌に2年間。入社7年目、30歳で『週刊文春』に入りました。だから、すごく遅い週刊誌デビューだったんです。『週刊文春』に配属されて思ったのは、「編集者」と「記者」の違い。週刊誌でもデスクや編集長になると「編集者」的な仕事になってきますが、デスクになるのは36~7歳ぐらい。それまでは一記者なので、編集者としての仕事とは全く違いました。とにかく目の前の相手にどうすれば話してもらえるか、の連続です。――『週刊文春』で初めて編集長を経験されたわけですね。編集長として心がけていることは何ですか?1つはとにかく「明るい」こと。編集長が暗くなると、編集部が暗くなる。売れようが売れまいが、仕事がうまくいこうがいくまいが、常に明るくすることが大事。レッツポジティブです。編集長は明るくないとダメなんです。疲れ切って暗い顔した上司なんか嫌だと思いませんか? 編集長は常に明るく、門戸を開いて。だから、できるだけ席にいるようにして、みんなが気軽に話せる雰囲気作りを心がけています。それからもう1つは、現場に対してフェアであること。ネタをとった人間が記事を書くというのは分かりやすい例ですが、人間の好き嫌い、キャリアが長いとか短いとか、性格が良いとか悪いとか、そういうことに目を向けるよりも、ネタに対してフェアであるべき。特定の人間ばかりを重用することもありません。特定の人間とばかりご飯に行ったり、飲みに行ったりとか。そういうことは一切しないと決めています。だから、特別なことがない限り、現場の人間とは食事に行きません。1人と行ったら、ほかとも行かないといけなくなるので。ただ、社員とは、入社年次ごとや異動の時期に1人最低1回は食事に行きます。全部同じ店と決めていますが。特派の記者に関しては「特派会」という懇親会が年に最低でも1回はあるので、そこには必ず顔を出して、なるべく多くの人間と話をします。毎年の契約更改時には、1人最低でも30分は話します。そうやって、信頼関係を築く努力をしています。編集長は大きな力を与えてもらっているわけです。編集長が「行け」と言えば、どこまでも行くのがうちの武器。そういう権限を持っている人間が恣意的な、組織を私物化しているような動きをすることは絶対に許されないと思うし、そういう風な疑いを持たれることだけでもダメだと思う。そこにはすごく気を使います。55人もいますからね。偏ったところがあると、不満分子が生まれる原因にもなります。●"かわいい仲間"のもとに「必ず戻ってやる」――足並みが揃わなくなると雑誌にも影響が出始めると。ええ。やっぱり、疑心暗鬼になるじゃないですか。私の周りを固めてくれているデスク陣にも、差が出ないように気をつけます。うちのデスクはみんな優秀。そして、これは全員に言えることですが、みんな僕にとっては本当に「かわいい」存在。人として大好きです。だからこそ、差があると思われるようなことはしたくない。――それは歴代編集長のカラーなんですかね。どうでしょうか。今の話は、私の考えです。デスクになった時に考えていたのは、どうしたら、いいデスクになれるか。現場から力の入った報告があったら、薄い反応は絶対にせず、「おー!そうか!」と明るく返す。そうしたらきっとみんなうれしいですよね? よく書けている原稿には、「今週はいいぞ!」と褒める。もちろんなんでもかんでも「いいぞ!」ではバカになってしまいますから、ダメな時はきちんと「ここがダメだ」と指摘する。原稿に対して、真剣勝負してくれるデスク。自分が記者だった頃も、本腰を入れて向き合ってくれるデスクは好きでした。自分の中での理想のデスク像、編集長像というのがあって、できるだけそこに近づきたいと思っています。――"明るさ"を心がけているとのことですが、新谷編集長の仕事、やっぱり楽しいものですか(笑)?もちろん楽しいですよ(笑)。仕事は楽しくないとダメですよ。やらされ仕事ほど辛いものはないので。「なんで俺はこんなことをやっているんだ」と思いながらやる仕事はつらくてしょうがないですよ。張り込みでも、そこには大きな意味があってやっているわけですから。現場のモチベーションを重視しているのは、まさにそこ。一人ひとりが当事者意識を持って、雑誌づくりに参加することがすごく大事です。そのもととなるのは、私はきめ細かいコミュニケーションしかないと思っている。デスクにできるだけ具体的に、記事のテーマ、ポイント、報じる意義をしっかり分かりやすく伝えて、デスクは原稿を書く"カキ"に伝える。カキは、サポート役となる"アシ"に。指先まで神経が行き届いているような指揮命令系統が、大事なんです。ついでに言うと、私がデスクを越えて現場の人間に指示するのは絶対にNG。デスクがカキを飛び越えてアシに指示するのもダメです。重要な指示を飛び越えてするのは、絶対にやってはいけないことです。少なくとも、自分はデスクの頃から肝に銘じていました。それが崩れてしまうと、デスクの言うことを現場が聞かなくなって、「編集長に直接言えば話が早い」となってしまいますからね。――例えが正しいのか分かりませんが、新選組もそんな感じでしたよね。そうですそうです。戦闘集団であればあるほど、そこは大切だと思います。昔、新選組を研究したことがありました。戦闘集団はどのように指揮すれば機能するのか。デスク時代、新しい編集長が来た時に「お前を中心にやる」と言われたことがあって、自分が期待されているのが「土方歳三なのか、沖田総司なのか」と聞いたら「両方だ」と言われたことがありました。現場を引き締めた上で、ネタをとってくるのかと(笑)。それを全うできたか自分では分かりませんが、新選組という組織は参考になりました。『週刊文春』の55人を指揮するというのは、やっぱり大変なんです。フェアじゃなければならないとか、指揮命令系統を崩してはいけないとか、そういう破ってはいけないルールが自分の中にはあるんです。これは突然思いついたようなことではなくて、この仕事をしていると、「ここは犯すべからず」という部分が自然と分かってきます。○休養を経て気づいたこと――『AERA』(3月7日号)のインタビューに「3カ月の休養で心身ともにリフレッシュできました」と書いてありました。休養の前後で心境の変化は?※『週刊文春』10月8日号で6ページにわたって春画を掲載。文藝春秋は「編集上の配慮を欠いた点があり、読者の信頼を裏切ることになった」として、新谷編集長に3カ月の休養を取らせた。現役編集長への「休養」命令は異例のことで、新聞など多くのメディアが取り上げた。いちばん変わったのは、ものすごく元気になったということ(笑)。もともと元気だったのに、3カ月も休んだらものすごく元気になりますよ。一切仕事はせず、人と会ってばかりいました。旅行は一度一人で行きました。熊野三山。熊野詣は楽しかったなぁ。みんな心配して連絡くれたんですよね。200人近く会ったのかな。新聞に名前が載ったりしたので、仕事関係の人以外にも小学校、中学校、大学、友達、恩師、野球部の監督、バイト先の仲間。懐かしい人も含めて、すごくいっぱい連絡くれたんですよ! 「今は時間があるだろうから会おう」みたいな人がたくさん(笑)。一人でも多くの人に会いました。それはすごく楽しくて、リフレッシュにもなった。今、私は51歳です。働きざかりの年齢でこれだけ休めることはなかなかありません。そんな機会ができたことで、自分の人生を見つめ直すことができた。いろいろな懐かしい人も含めて会うことによって、自分がどんな人間なのか、昔から私のことを知る人たちの話を通して自分がどのような存在なのか客観的に見られるようになります。それにくわえて、彼らの目に『週刊文春』がどのように映っているのか。よく読んでくれている人、そうではない人も含めて話を聞くことで、どんな雑誌と思われていて、何を期待されているのかを知ることができました。マスコミ業界外の目を通して『週刊文春』と「自分」を見つめなおす。そういう意味での"リフレッシュ"でもありました。――そして、復帰早々の完売。ええ。元気になって戻ってきたら『週刊文春』のかわいい仲間たちが迎えてくれた。このメンバーと一緒にバッターボックスに入ってまたフルスイングできる。それはうれしくてしょうがなかった。絶好球が来たら打つぞ! って(笑)。完売になってますます元気になるし、ますます情報提供は増える! それはイケイケどんどんになりますよ(笑)。――報道で休養を知った人もいたとはいえ、わざわざ連絡をくれるのは、そういう人間関係が築けていたということじゃないんですか?いやぁ。ただ、面白がってくれてるだけですよ(笑)。何が起こったんだろうって。僕はすごくポジティブな人間なんです。3カ月暗くなってても、つまらないじゃないですか。せっかくだから今しかできないことをやろうと。あとは「必ず戻ってやる」と。やっぱり現場に対して、すごく申し訳ないという思いがありました。去年は現場が特につらかっただろうから。本当につらい戦いだった。そういう時期に現場を放り出す形で、自分一人だけ戦線から退いてしまう。3カ月後に絶対戻るからそれまでなんとか耐えてくれ。その思いはずっと抱き続けていました。――休養中、『週刊文春』は読んでいたんですか。もちろん読んでいました(笑)。
2016年04月14日俳優の藤原竜也が7日、都内で行われたスマホ用シミュレーションRPG『ファントム オブ キル』のコンセプトフィルム「ファントム オブ キル-ZEROからの反逆-」の完成披露試写&レッドカーペットイベントに、でんぱ組.inc、今泉潤プロデューサーらとともに出席した。同ムービーの主人公ZERO役を務めた藤原は「初めてこういう大きな企画に参加させていただいて、映画と言ってもいいくらい壮大なスケールでクオリティが高く、度肝を抜かれる映像を作っていただいたので、参加することにプレッシャーというか、恐縮で不安を抱いていたんですけど、(声優として)先輩方に囲まれて楽しく収録させてもらいました」と笑顔を見せ、「今までにないスケールで皆さんにお届けできるのではないかと思います」と満足気な表情を浮かべた。そんな藤原を主人公に選んだポイントを聞かれた今泉プロデューサーは「叫びますからね(笑)。声で藤原さんって分かりますし、ゲームをもっと多くの人にやっていただくために、印象的な広告塔としてお願いさせていただきました」と明かし、藤原は「結構叫ばされたんですよね(笑)。収録中に龍角散とのど飴をいただいて、『もういいんじゃないですか』って言うくらい必死でしたよ」と回顧。タイトルにかけて「ZEROから始めたいこと」を聞かれた藤原は『ファントム オブ キル』を挙げ「うそ偽りなしに、今日か明日からゲームを始めます。絶対です」と断言し、「まだ触れていないかたは、ぜひ僕と同じタイミングで始めましょう」とアピールした。また、同ゲームの世界をヴァーチャルリアリティー体験できるイベントが、4月9日と10日に渋谷パルコパート1公演通り広場で開催されることを受け、一足早くVR体験を行った藤原は「いやーすごい!」と感動し、「あのー、えっとですね。いやー、すごかった」と放心状態。「僕も初めての経験で言葉にならなくて申し訳ないんですけど、この世界を実体験できて……。時代って変わるもんですねえ」と感心しきりだった。なお、同ゲームシリーズとコンセプトフィルムの主題歌を担当する「でんぱ組.inc」も登場し、ミニライブを披露。衣装も黒いドレスで統一し、相沢梨紗は「いつもは派手な衣装なんですけど、この世界観に合わせてシックに決めてみました」とコメント。夢眠ねむは「リムジンに乗ってレッドカーペットを歩くという経験が、人生の中であると思わなかったので緊張したんですけど、リムジンからどうやって降りればいいかすら分かりませんでした(笑)」と打ち明けた。このほか、同イベントには声優の阿澄佳奈、ゆかな、塩谷直義監督も出席した。
2016年04月07日三部けいの人気マンガを実写映画化した『僕だけがいない街』の初日舞台あいさつが3月19日に、東京・新宿ピカデリーで行われ、藤原竜也、有村架純、及川光博、鈴木梨央、中川翼、石田ゆり子、平川雄一朗監督が出席した。『僕だけがいない街』初日舞台あいさつ/その他の写真身の周りで事件や事故が起こる気配を察知すると、自分の意思とは関係なくその数分前に戻り、悲劇を食い止めるまで何度でも繰り返す…。そんな“リバイバル”と呼ばれる特殊現象に見舞われる主人公が、過去に起こった連続誘拐殺人事件の真相を探る異色ミステリー。舞台あいさつでは、劇中で漫画家を演じた藤原が、映画のポスタービジュアルを即興で直筆することに。だが、出来ばえは微妙の一言で「うまいです。こんな絵、僕には描けません」(翼くん)、「とてもうまいと思います」(梨央ちゃん)と子役に気を使わせる結果となった。そんな藤原は、「架純ちゃんとの撮影が雨で3日ストップしたり、そのしわ寄せで、台風が直撃した日に石田さんとの共演シーンを撮ったり…。天気には泣かされました」と自身の“雨男ぶり”に苦笑い。あげく「実はお二人のどちらかが、雨女じゃないですか?」と有村と石田に責任を押し付け、笑いを誘っていた。主人公に寄り添うヒロインを演じた有村は、「すごく難しい役どころ。相手への好奇心はあるけど、うっとうしく見えないように意識した」と役作りを振り返った。また、石田は藤原演じる主人公の母親を演じ、「(年齢的に)腑に落ちない。役柄そのものはとても素敵で、演じられる幸せを感じた」と複雑な表情を浮かべていた。『僕だけがいない街』公開中取材・文・写真:内田 涼
2016年03月19日映画『僕だけがいない街』が3月19日(土)に公開を迎え、主演の藤原竜也をはじめ、有村架純、石田ゆり子、及川光博、鈴木梨央、中川翼、平川雄一朗監督が舞台挨拶に登壇。漫画家役の藤原さんは、観客の前で映画のポスタービジュアルの再現に挑戦したが…。三部けいの大人気漫画を映画化。“リバイバル”と呼ばれる過去への逆戻り現象に巻き込まれた主人公が、過去でのある殺人事件と現代において自分が濡れ衣を着せられた母親の刺殺事件の真実を追いかける。この日は、あいにくの天気となったが、会場には多くの観客が詰めかけた。石田さんは「竜也くんが雨男だから」と語り、藤原さんが慌てて「違うんですよ!」と弁明するも、本作は撮影段階からかなり、雨には悩まされてきたよう…。藤原さんは「架純ちゃんとのシーンで、雨のせいで3日も撮影が飛んで、後半でスケジュールがいっぱいいっぱいになりまして…」と苦笑。さらに「ゆり子さんとのシーンは東京に台風が上陸した日に撮ってます」と明かし「(雨男は)僕なのか…?」と首をかしげる。有村さんと石田さんは「私は違います!」とキッパリと否定したが、及川さんは「実は私も雨男です。コンサートはたいてい雨」と申し訳なさそうに語り、会場は笑いに包まれた。翼くんは、リバイバルして時間をさかのぼった主人公の悟(藤原さん)の少年時代の姿を演じているが、姿は子どもで中身は現代の大人の悟という難しい役どころ。担任教師役を演じた及川さんは「翼とはよく現場で芝居の話をしました」と明かし「翼はつらかったと思います。見た目は子ども、中身は大人って、コナンくんか!名探偵なのか!」とツッコミ。翼くんは「つらいときもありました。とても難しい役で、監督が何度も追い込んで撮ってくれて助けてもらいました」と明かした。撮影中やプロモーションでのエピソードを尋ねられると、有村さんは「竜也さんが似顔絵を描いてくれたんですが、あまりに独創的で…」と明かす。「うまいの?」という及川さんの質問に言葉を濁し「1本の線で描いてるんです」と説明。この日は、藤原“画伯”の画力を確かめるべく、ポスタービジュアルから藤原さんと有村さんの写真だけが抜かれたものが用意され、そこに藤原さんが2人の姿を描くという試みが行われた。藤原さんは描き終わると「これ、事故ですよ、事故。先に言っておきます。失礼しました」と語るが、いったいどんな絵を描いたのか…?公開されると客席は微妙な静けさで共演陣も絶句…。翼くん、梨央ちゃん、石田さんは、それぞれ藤原さんを見ずに「う、うまいと思います」と語ったが、及川さんが「芸能界に流され過ぎ!ダメでしょ、これは」とツッコミ。最後の写真撮影でも、この藤原さんの“作品”を入れての撮影が行われ、藤原さんは「これ、いりますか…?」と苦笑していた。『僕だけがいない街』は公開中。(text:cinemacafe.net)
2016年03月19日SMAPの香取慎吾とアンタッチャブル・山崎弘也がゲストと共に様々な街をロケするバラエティー番組「おじゃMAP!!」(フジテレビ系)が藤原竜也をゲストに迎え、16日(水)今夜放送となる。今回のロケ地は、住みたい街&住んで良かった街として人気の中野。事前に1,000人に街頭インタビューを行い、そこから選ばれた気になるスポットなどに香取さん、山崎さん、藤原さんらが突撃ロケを敢行する。今回が番組初登場となる藤原さんだが、過去には大河ドラマ「新選組!」で香取さんと共演。いまでも藤原さんは香取さんをドラマの役の通称である“局長”と呼ぶことが多く、ドラマでの関係性同様に香取さんが藤原さんに指図する場面も注目だ。100円でナポリタンが食べられる激安店や、記者が張り込みしている漢方店、大きなステンドグラスがある大豪邸など中野の“ナゾ”にせまる一行の奮闘に注目したい。「おじゃMAP!!」は毎週水曜19時~放送。(笠緒)
2016年03月16日藤原竜也主演の映画『僕だけがいない街』(3月19日公開)のメイキング映像が15日、公開された。「日本一の絶叫! が、出来あがるまで」と題し、藤原が絶叫するシーンのメイキングがおさめられている。同作は藤原演じる主人公・藤沼悟が、<リバイバル>という時間が巻き戻る現象にあい、小学生までさかのぼって殺人事件の解決を目指すSFミステリー。藤原はこれまでに出演した映画の中でも、事件に巻き込まれる役となることが多く、度々絶叫を披露している。「俳優・藤原竜也はつらい目に巻き込まれると映画がヒットする」「絶叫が日本一似合う」と話題になることも多い。今回藤原が絶叫するのは、石田ゆり子演じる母親・佐知子が、悟の自宅で何者かに殺されたシーン。メイキングでは、監督から「泣くぐらい後悔した方がいい」「悟の優しさや、母の大事さがわかる」と絶叫について指示を受ける様子や、石田が「泣きそうになっちゃった」とコメントする姿を見ることができる。(C) 2016 映画「僕だけがいない街」製作委員会
2016年02月15日藤原竜也が主演を務める映画『僕だけがいない街』のメイキング映像が公開された。様々な役で孤独と悲痛な叫びを見せつけてきた藤原が、愛する人を思う“叫び”を作り上げていく映像だ。メイキング映像本作は、時間が何度も巻き戻る“再上映(リバイバル)”という現象に見舞われた主人公・悟が、小学生の過去と29歳の現在を行き来しながら、18年前に起きた誘拐事件の謎を解き明かしていく姿を描いたミステリー。『ツナグ』の平川雄一朗が監督を務め、有村架純がヒロイン・愛梨役で共演する。このほど公開された映像は、何者かに刺し殺された藤原演じる悟の母・佐知子に悟が駆け寄るシーンだ。物語が進む中で重要になる“母への思い”をとらえた場面だが、藤原は平川監督と話し合いを重ね、突然の母の死に戸惑い、悲しむ悟の感情を丁寧に作り上げていく。そんな藤原の迫真の演技に、佐知子を演じた石田ゆり子は「泣きそうになった」と絶賛。映像の後半には、震えながら何度も「母さん!」と叫ぶ悟の姿が映し出されている。“絶叫が日本一似合う”と言われるほど、壮絶な運命を背負った役どころが多かった藤原。『カイジ』シリーズでは借金まみれの青年を、『藁の楯 わらのたて』では10億円の懸賞金をかけられた凶悪犯を、『るろうに剣心』シリーズでは全身包帯の最狂の剣士・志々雄真実を演じるなど、それぞれ悲痛な叫びを見せてきた。本作でも悟は母を失う悲しい運命を背負っているが、これまでとは異なる“愛する人を思う叫び”が印象的だ。本作は“このマンガがすごい!”に3年連続ランクインするなど、多くのファンを獲得している三部けいの同名漫画を原作にした作品。過去の自分と対峙しながら現在の自分を見つめ直し、大切な人の愛情に気づいていく悟の成長ドラマも描かれ、ただのミステリーに収まらない感動的な展開にも期待が高まる。『僕だけがいない街』3月19(土)全国ロードショー
2016年02月15日12月3日、東京・銀河劇場で藤原竜也主演の舞台『とりあえず、お父さん』が開幕した。同作は、世界中で愛されるイギリスの喜劇作家アラン・エイクボーンが1965年に発表した4人芝居。エイクボーン初の大ヒットとして、その名を世に知らしめた作品(原題『Relatively Speaking』)だ。舞台『とりあえず、お父さん』チケット情報登場人物は、グレッグ(藤原竜也)とジニィ(本仮屋ユイカ)の若いカップルと、シーラ(浅野ゆう子)とフィリップ(柄本明)の熟年夫婦という4人。勘違いが勘違いを呼ぶシチュエーション・コメディとなっており、藤原にとって海外戯曲のコメディは初挑戦だ。その演出を手掛けるのは、翻訳ものコメディの演出家としても高い評価を得る綾田俊樹。来年結成40周年を迎える劇団「東京乾電池」を共に結成した柄本を綾田が演出するのも見どころのひとつだ。舞台は、ジニィの部屋で朝を迎えシーツにくるまるグレッグと、シャワーを浴びるジニィから始まる。ふたりは出会って1か月の恋人同士。ふざけたり、甘えたり、すねたり……恋愛初期ならではのやりとりは甘さたっぷりで微笑ましい。ジニィと結婚したくてたまらないグレッグだが、気になるのは彼女の元恋人。年上で既婚者だったという元恋人の痕跡は、ジニィの部屋のそこかしこから見つかるが、ジニィに問い詰めてもうまくかわされてしまう。そんな中、ジニィは「実家に行く」と出かけることに。両親に挨拶したいグレッグは、ジニィに秘密で後を追う。同じ頃、ジニィの目的地ではフィリップとシーラ夫妻が探り合いを繰り広げていた。シーラが若い男と付き合っているのではないかと疑うフィリップ。グレッグとジニィのかわいらしいやりとりに比べ、ふたりの掛け合いにはそこはかとなく重みがあり、妻にやり込められるフィリップには滑稽さが漂う。しかしそのフィリップこそがジニィの元恋人であり、いつまでも未練たらたら花やチョコレートを送り付けている男だった。そんなふたりのもとに、ジニィより先にグレッグが到着してしまう。グレッグは夫妻をジニィの両親だと思い込むが……というところからこの舞台の真髄ともいえる部分に突入する。中でも、藤原と柄本がお互いのことを勘違いしたまま対決するシーンは見どころのひとつ。切羽詰まった空気になればなるほど、おとぼけ感が漂い、思わずププッと笑ってしまう。そこには男性の単純さや女性のしたたかさも描かれているが、4人の姿がとても愛らしく、にくめない。年末年始の楽しみにピッタリの作品だ。公演は、12月23日(水・祝)までの東京・銀河劇場を皮切りに、1月には富山、熊本、福岡、大阪、愛知を巡演する。取材・文中川實穗
2015年12月07日藤原竜也が体当たりで挑んだ新境地開拓ムービー『探検隊の栄光』の予告編が、このほど公開となった。落ち目の俳優となった杉崎(藤原竜也)が、俳優人生を賭けて新境地に挑むべく、伝説の未確認生物(UMA)「ヤーガ」を求め秘境の地を探検するテレビ番組の隊長に挑戦。番組がオモシロければ何でもありのプロデューサー(ユースケ・サンタマリア)、大雑把に進めていくディレクター(小澤征悦)、UMAオタクの音声・照明(川村陽介)、バラエティ番組をバカにするAD(佐野ひなこ)、テキトーな現地通訳(岡安章介「ななめ45°」)ら番組スタッフのチームワークもバラバラで、行き当たりばったりの撮影に振り回される杉崎だが、いつしか隊長の自覚も芽生え“真剣”に番組作りに挑んでいく…。藤原さんが“記憶がぶっ飛ぶ”ほどが命がけで挑んだという本作。藤原さん率いる個性豊かな探検隊メンバーに、ユースケ・サンタマリア、小澤征悦、田中要次、川村陽介、岡安章介(ななめ45°)、そして本作の紅一点として映画初出演となる佐野ひなこら豪華キャストが集結し、主題歌を「ウルフルズ」が担当する。このほど公開となった予告編では、役者陣の体当たり演技がユーモアたっぷりに描かれている。藤原さん演じる杉崎が秘境の地で挑むジャイアント・アリゲーターとの死闘や、断崖絶壁で隊員の手を命がけで握る決死の姿…と思いきや、カメラの裏側で繰り広げられる“まさかの撮影方法”に戸惑う杉崎隊長の表情など、本作のユーモラスな雰囲気が存分に感じ取れる映像に仕上がっている。藤原さんと、ユースケさん演じるテキトーに撮影を進めていくプロデューサーや、小澤さん演じるディレクターとの掛け合いなど、役者陣の軽妙なやりとりにもクスリとさせられる。そして予告編最後、まるで素の藤原さんから発せられたような「キツイ!(笑)」の一言がなんとも印象的だ。過酷な撮影をこなすうちに、いつしかモノ作りへの熱い気持ちが芽生えた杉崎隊長と隊員たちに、突然おとずれた撮影中止のピンチ…果たして番組は無事完成するのか?まずはこちらの映像から、探検隊の珍道中をご覧あれ。『探検隊の栄光』は10月16日(金)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:探検隊の栄光 2015年10月16年より全国にて公開(C) 2015「探検隊の栄光」製作委員会(C) 荒木源/小学館
2015年08月12日三部けいの大人気コミック『僕だけがいない街』が、藤原竜也主演で映画化され、来年春に公開されることが決定した。有村架純がヒロイン役を演じる。その他の情報『僕だけがいない街』は、“マンガ大賞”や“このマンガがすごい!”にランキングするなど、人気だけでなく評価も高い作品だ。売れない漫画家の主人公・藤沼悟が、自身の意図とは関係なく時空移動=タイムリープする現象を体験する中で、18年前の小学生の頃に起きた児童連続誘拐事件の真犯人と何者かに殺された母を救うため、過去と現在に起きた事件の謎を解こうと奔走するミステリー作品。同じ時間を繰り返す中で少しずつ判明していく真実、その中で精神的に追いつめられていく主人公、過去の事件に隠された謎、塗り替えられていく過去……緻密に構成された原作は多くの読者を魅了しているが、作者の三部けいは「『僕だけがいない街』コミックス発売後、初めて頂いた他メディア化のお話が、この映画化でした。ホントに実現するとは (笑)。関係各所の皆様に感謝しています。映画スタッフという新たな育ての親を得て、『僕だけがいない街』がどんな成長を遂げるの か、とても楽しみです!」とコメント。主演の藤原は「“時間を行き来する”特殊な現象に巻き込まれた主人公・悟の複雑な心情をどう演じようか、今から考え始めています。また、大活躍の有村架純さんとの初共演、非常に楽しみにしております。若く才能のある方と組ませていただけることが、今の自分にとって大きな刺激になると思います」、悟のバイト先の同僚・片桐愛梨を演じる有村は「原作の世界観を壊さないよう、お芝居を取り組めたらと思います。そんな作品を映像化するにあたって、私が演じる愛梨が大切にしなければいけないことは、藤原さん演じる悟に全力で寄り添うことかなと思いました。信じる力を大切に、愛梨を大切に、演じられればと思います」と語っている。他にも石田ゆり子が悟の母を、及川光博が悟の小学校時代の担任教師・八代学を演じることが発表された。『想いのこし』『ツナグ』の平川雄一朗が監督を務める本作は、2016年春にワーナー・ブラザース映画の配給で全国公開される。『僕だけがいない街』2016年春、全国ロードショー
2015年07月24日ポケモン映画最新作『ポケモン・ザ・ムービーXY 光輪(リング)の超魔神 フーパ』の公開アフレコが6月8日に、都内で行われ、ゲスト声優の藤原竜也(バルザ役)をはじめ、山寺宏一(ときはなたれしフーパ役)、中川翔子(メアリ役)、篠原信一(ヒポポタス役)、山本美月(同時上映『ピカチュウとポケモンおんがくたい』のナレーション)が出席した。その他の写真サトシやピカチュウたちが“あらゆるものを取り出すことができるリング”を持つポケモンのフーパと出会い、砂漠の街デセルシティを守るための冒険と戦いを繰り広げるシリーズ18作目。藤原がアニメ声優を務めるのは、『借りぐらしのアリエッティ』以来5年ぶり。フーパと密接な関係にある兄妹の兄バルザを演じ、「光栄ですが、自分でいいのかなと最初は戸惑いもありました」と心境を語った。アフレコが始まると、砂漠で出会うポケモンのヒポポタスを演じる篠原が、藤原の台詞を横取りし、“主役”バルザになりきる一幕もあり、「バルザ役の篠原です」(篠原)、「ちょっと待ってくださいよ~」(藤原)と火花を散らした。山寺はポケモン映画に18年連続の出演を果たし、「毎回、違う役どころなので、常に新しい作品に出演させてもらっている感覚」。一方、9年連続の出演となった中川は「ポケモンは世界中に、笑顔と夢と勇気を発信し続ける素晴らしい文化!」と猛スピードでポケモン愛を熱弁した。また、短編のナレーターを務めた山本は、「お子さんとポケモンの世界をつなぐ架け橋になれれば。画面の向こう側にいる子どもたちを想像しながら、アフレコに臨んだ」と話した。『ポケモン・ザ・ムービーXY 光輪(リング)の超魔神 フーパ』同時上映『ピカチュウとポケモンおんがくたい』7月18日(土)日本全国おでましロードショー!取材・文・写真:内田 涼
2015年06月08日俳優の藤原竜也が主演する映画『探検隊の栄光』(2015年秋公開)の主題歌に、ウルフルズの「ボンツビワイワイ」が選ばれたことが25日、わかった。同曲は、9月9日に発売されるウルフルズのニューアルバム『ボンツビワイワイ』に収録。4年半の活動休止を経て昨年より再始動した同グループにとって、待望の一枚となる。曲中では、トータス松本のパワフルなボーカルが発揮されており、制作サイドは「劇中の熱い探検家たちと、ウルフルズの"ソウルフル"な競演にぜひご期待ください」とコメントを寄せている。映画は、『ちょんまげぷりん』などで知られる作家・荒木源による同名小説が原作。落ち目の俳優・杉崎(藤原)が、俳優人生を賭けて、伝説の未確認生物(UMA)「ヤーガ」を求め秘境の地を探検するテレビ番組の隊長に挑戦。行き当たりばったりの撮影に振り回される杉崎だが、いつしか隊長の自覚も芽生え、"真剣"に番組作りに向き合うようになる。共演には、番組がオモシロければ何でもありのプロデューサーをユースケ・サンタマリア、大ざっぱなディレクター役を小澤征悦、職人かたぎのカメラマンを田中要次が演じる。ほかにも、川村陽介や佐野ひなこら若手が参加。『グッモーエビアン!』(2012年)や『猫なんかよんでもこない。』(2016年公開予定)の山本透監督がメガホンをとる。(C)2015「探検隊の栄光」製作委員会
2015年05月25日藤原竜也、ユースケ・サンタマリア、小澤征悦らを迎え、伝説の未確認生物を求める探検隊の姿を描く『探検隊の栄光』。このほど、本作の主題歌を「ガッツだぜ!!」、「バンザイ ~好きでよかった~」など、魂を揺さぶる歌で日本中に元気を与えてきた「ウルフルズ」が担当することが分かった。落ち目の俳優となった杉崎(藤原竜也)が俳優人生を賭けて新境地を開くべく、伝説の未確認生物(UMA)「ヤーガ」を求め秘境の地を探検するテレビ番組の隊長に挑戦し、様々な問題にぶつかりながらも隊長そして俳優としても成長していく姿を描く。原作は、ベストセラー「ちょんまげぷりん」の著者・荒木源による同名タイトル「探検隊の栄光」(小学館刊)。麻生久美子&大泉洋W主演の『グッモーエビアン!』を手掛け、2016年に風間俊介&松岡茉優出演の『猫なんかよんでもこない。』の公開を控えた山本透が監督を務める。杉崎と共に秘境に挑む番組スタッフには、番組がオモシロければ何でもありのプロデューサー役ユースケ・サンタマリア、行き当たりばったりで大雑把なディレクター役小澤征悦ほか、田中要次、川村陽介、佐野ひなこ、岡安章介(ななめ45°)ら個性派キャストが集結している。今回主題歌に決定したのは4年半の活動休止を経て昨年より再始動した「ウルフルズ」の新曲「ボンツビワイワイ」。“ボンツビワイワイ”は造語で“Born To Be ワイワイ”の略。生まれながらのパーティ野郎のイメージでつけられたという。探検の中で起きるアクシデントや、出会った人たちと関わるうちに隊長としての自覚も芽生え“真剣”に番組作りに取り組む姿と、トータス松本のパワフルで魂のこもったボーカルが重なり、作品をより一層盛り上げる。『探検隊の栄光』は2015年秋全国公開予定。(text:cinemacafe.net)
2015年05月25日俳優の藤原竜也が主演を務める映画『探検隊の栄光』が今秋公開されることが、このほど発表された。本作は、『ちょんまげぷりん』などで知られる作家・荒木源による同名小説が原作。落ち目の俳優・杉崎(藤原)が、俳優人生を賭けて、伝説の未確認生物(UMA)「ヤーガ」を求め秘境の地を探検するテレビ番組の隊長に挑戦。行き当たりばったりの撮影に振り回される杉崎だが、いつしか隊長の自覚も芽生え、"真剣"に番組作り向き合うようになる。撮影は、南国のジャングルさながらに全国の秘境スポットで行われた。ガケから転落するシーンや、地中に広がる巨大風穴での長期間ロケなど危険を伴う過酷なロケの連続に、主演の藤原も「記憶が飛ぶくらい過酷な撮影だった」とコメントを寄せる。隊長を中心に、危険なジャングルロケに挑む番組スタッフたちの様子は、かつて川口浩や藤岡弘、が出演し人気を博した「探検隊」シリーズを彷彿とさせる内容になっているという。共演には、番組がオモシロければ何でもありのプロデューサーをユースケ・サンタマリア、大雑把なディレクター役を小澤征悦、職人気質のカメラマンを田中要次が演じる。ほかにも、川村陽介や佐野ひなこら若手が参加。『グッモーエビアン!』(2012年)や『猫なんかよんでもこない。』(2016年公開予定)の山本透監督がメガホンをとる。(C)2015「探検隊の栄光」製作委員会
2015年05月08日「KAT-TUN」の上田竜也や、「テラスハウス」で話題となった“てっちゃん”こと菅谷哲也らが、4月7日(火)放送のTBS「全世界極限」の記者会見に登場。100時間サバイバルに挑戦した上田さんは「負けるわけにはいかない」と語った。本作は、無人島や砂漠、ジャングル、極寒地といった過酷地帯で水分確保、食糧調達、危険生物の回避、シェルターの建設などサバイバル・テクニックを駆使し100時間を生き延びることに挑戦するドキュメントバラエティ。今回、ボクシングで鍛えた肉体を武器に、氷河、吹雪が一面を覆うマイナス50度のカナダ・ポンドインレットに向かった上田さんは、「ビックリはしましたけど、寒さとの1対1の戦いだと聞いて負けるわけにはいかないと闘争心がメラメラと燃えてきました。絶対にクリアしてやろうという気持ちになりましたね」とオファーを受けたときの心境を語った。一方、俳優として活躍する菅谷さんは、オマーンの灼熱砂漠へ。「水を求めて高さ200m級、傾斜40度以上もある砂丘をたくさん歩き回ったんですけど、50度もあって灼熱でした。砂丘を乗り越えなくてはいけないので、自分との戦いでした」と苦労を明かした。また今回は、前回ジャングルでのチャレンジに見事クリアした百獣の王・武井壮と「ペナルティ」のワッキーが参戦。ミクロネシアの無人島や危険生物密集地帯・ベネズエラのジャングル・ロスジャノスにそれぞれ挑んだ。そして最後に菅谷さんがロケ中に食したというサソリが会場に運ばれ、胴体を食べたワッキーさんは会場を一時退出する事態が…。上田さん、武井さんはハサミの部分を食べ「美味しい!」と絶賛していた。「全世界極限」は4月7日(火)19時~TBSにて放送。(text:cinemacafe.net)
2015年04月06日数々のシェイクスピア作品を手掛けてきた蜷川幸雄。彼が2015年、80歳を迎える歳に、実に8度目となる『ハムレット』に挑戦する。主演は藤原竜也。2003年、日本演劇史上最年少である21歳でタイトルロール(主人公の名がタイトルになっている作品での主役)を演じて以来、実に12年ぶりに同じ役に挑むこととなる藤原に思いを聞いた。「ハムレット」チケット情報「『ハムレット』を演じたいというのは、実は僕から直接蜷川さんにお願いしたんです」という藤原。そのきっかけはさいたまネクスト・シアターの「2012年・蒼白の少年少女たちによる『ハムレット』」を観劇したことだった。蜷川自ら率いる、若手演劇集団の公演だ。決して有名な役者たちが出ているわけではない。しかしその舞台に彼は感銘を受けた。「観ている間、自分の思いが瞬間的にその場から離れて浮かぶような、時空を超えたような感覚になったんです。キャストの若く疾走感あふれる演技もよかったし、唯一の年輩者であるこまどり姉妹さんも素敵でしたし、何よりも演出がすばらしかった」。その勢いのまま、蜷川に「『ハムレット』をやりたい」と願い出たという。「今思えば、なんて大変なことを言ってしまったんだろうという後悔にも近い思いはあります(笑)。けれど、蜷川さんが命を削るようにして作る舞台に自分もあげてもらいたいと思った」藤原といえば、デビュー作である舞台『身毒丸』で蜷川演出を受けて以来、コンスタントに蜷川作品への出演を続けてきた。観客からすれば、蜷川と藤原はすでにツーカーの仲に思えるかもしれない。しかし今年参加した、やはりシェイクスピアの『ジュリアス・シーザー』で、これまでにないほど絞られたのだという。「蜷川さんに、『生まれ変わった藤原竜也を見せてくれ』と言われたんです。僕はこれまで、自分の感情が動くままに感覚的に演じてきた。それだけでは済まない場所に差し掛かったんだとわかりました」。動きや表情はもちろん、セリフひとつひとつのイントネーション、強弱に至るまで、毎日のように飛ぶ指摘。共演の吉田鋼太郎にお願いをして、自主稽古もつけてもらったという。「デビューしてから、こんなに大変だったことはない。けれどこの経験が、次に『ハムレット』を演じる時に生きてくると思う」と笑う。「感性豊かな満島ひかりさんと共演できるのも大きな楽しみ。キャストもスタッフも場所も整った。あとはもう、全力でやるだけです」公演は、1月22日(木)から2月15日(日)まで埼玉・彩の国さいたま芸術劇場 大ホール、2月20日(金)から3月1日(日)まで大阪・梅田芸術劇場 シアター・ドラマシティにて上演。大阪は2月25日(水)18:00に追加公演が決定しており、チケットぴあでは、プレイガイド独占先行受付を実施。プレリザーブ(先行抽選)が12月15日(月)11:00より受付開始される。一般発売は12月20日(土)より開始。取材・文:釣木文恵
2014年12月15日城下町・松本にあり、1300年前から親しまれてきたのが浅間温泉。古くは江戸時代、松本城主たちが愛し、明治になると竹久夢二、与謝野晶子など文豪たちも足しげく通った名湯です。長野県内でもトップクラスの湧出量を誇り、柔らかく肌になじむ泉質は多くの温泉ファンに好まれています。その浅間温泉の中でもひときわ現代性と日本ならではの伝統の意匠ある空間を持ち、デザイナーズ旅館として高い評価を受けているのが、「星野リゾート 界 松本」。新旧のアートに触れた後、ゆっくりとくつろぐのなら、こんなスタイルのある宿こそがふさわしいものです。伝統の技を各所に感じる館内「界 松本」のコンセプトは歴史と芸術に深く結びついた松本の歴史をたどるかのように、館内で新鮮さとクラシカルな美しさを秘めたアートワークを表現すること。それも職人たちの手仕事の技が光る本物を見せる。そんな宿の情熱が見え隠れします。ドームのような外観からガラスのアプローチを抜けた先にあるエントランスホールはまるで教会のような荘厳さ。その先には吹き抜けの廊下がドラマチックにゲストを出迎えてくれます。丁寧な細工が施された透け感が美しい組子障子は匠の技術あってのもの。陰影ある表情を持つのは天然土壁。波のような浮き上がりが力強い。このほか、伝統的な江戸の墨流しを用いた和紙、繊細な金箔をはりつけた細工、作家・川原信子氏によるカリグラフィーアートなどパブリックスペース、客室のあらゆる場所にこだわりが。伝統とモダンがとけあい、ときに共鳴しあってどこにもない「界 松本」ならではの華やかな美学へと昇華し、みごとです。 松本文化を表した星野リゾート 界 松本の「ご当地部屋」>>続きを読む 松本の文化を表したご当地部屋「オーディオクラフトルーム」「界」ブランドではその土地の魅力を極めてゲストに提供する「ご当地部屋」というコンセプトルームを設けています。もの作りが盛んな松本を象徴して「界 松本」では「オーディオクラフトルーム」を用意。工房アンダンテを主宰する木工作家・吉田直樹氏による音楽をテーマにした作品を室内に展示。クラシック、ジャズなど心をリラックスする音の世界を表現し、音楽を愛するゲストに好評。この部屋に泊まりたくて訪れる愛好家も多く、人気です。「オーディオクラフトルーム」制作クラフト作家 吉田直樹氏コメント「星野リゾート 界 松本」との出会いは今年の「クラフトフェアまつもと2014」でのことでした。そこからお話しがあり、「オーディオクラフトルーム」のための作品を依頼されました。最初はやはり、いろいろと考えましたね。客室というプライベートな場所でどんなものがゲストのみなさんの心の琴線に触れ、音楽を楽しんでいただけるのかと。そこで、ジャズとクラシックをテーマにした作品を選んでみました。やはり部屋の中ではリラックスしてもらうのが一番ですからね。松本は「サイトウキネン・フェスティバル」などアートと共に音楽とも深い絆のある街。「界 松本」にも音楽愛好家のゲストの方も多く、 この「オーディオクラフトルーム」はとても喜んでいただけているようで、本当に嬉しいです。私の作品は音と灯りと木のぬくもりが生み出す優しく、温かな空間が特徴です。どうぞ、作品に触れてみて、柔らかい木の肌触りを感じとっていただきたいです。また、バイオリンなどに用いる本物の木を使ったオリジナルスピーカーも「ご当地部屋」のために製作中です。チェックインすると室内には好みの音楽が流れている。そんな余韻のある「ご当地部屋」になればと思っています。 宿泊中は松本文化ならではの体験を >>続きを読む カンクラフトワークショップを体験「星野リゾート 界 松本」でもうひとつ体験したいのがゲストのためのクラフトワークショップ。松本でシンプルな美しい手作り家具を製作するKancraft(カンクラフト)直伝で技術を取得したホテルスタッフが指導。小さなカッティングボードやコースターなど気軽に作れる作品に挑戦。これが思わず集中してしまうほど楽しく、自分だけのクラフト作品に旅の思い出を刻んでいきます。夜にはエントランスロビーにてコンサート堪能教会のような荘厳な雰囲気のエントランスロビーでは毎夜、地元のアーティストによるゲストのためのコンサートを開催。フルート、ピアノ、サックスなど日によって異なる内容で、身近に楽器の音色、ライブな音楽の高揚感を味わえると好評。空間を活かし、高い天井に共鳴する響きは感動をおぼえるほどにドラマチックで「界 松本」での夜にふさわしい時間を演出してくれます。 特集「アートを旅する街、松本」
2014年11月28日沖縄を舞台に人生の歯車が狂い始めた男たちの運命を描く、豊田利晃監督の最新作『アイム・フラッシュ!』。本作で初共演を果たした藤原竜也と松田龍平が、豊田組の現場と作品を回想するとともに、本作を観ることで豊田監督が込めたメッセージと挑戦の真意をすくい取ってほしいと口を揃えて語った。その他の写真藤原と松田が演じたキャラクターは、新興宗教のカリスマ教祖ルイと、彼を護るボディガードの新野。ルイはある晩出会った謎の美女、流美(水原希子)が事故で瀕死の重傷を負ったことを契機に教団を辞める決意をするが、それを認めない教団は新野に新たな指令を下す。生と死の狭間で奔走するルイを演じた藤原は、「ルイは孤独を抱え、ひとりで戦っている男。大変な人生を味わいますが、それに立ち向かう姿勢が好きでした」と魅力を説明。ルイと対峙する新野役の松田は「新野は感情を出す男ではないので、脚本の段階ではよく分からなかった」と戸惑ったものの、「現場に入って藤原君と一緒に演じて、新野とルイとの関係性がよく分かった。上手く出来ましたね」と現場でのシナジーに救われたことを明かした。また、数々の名匠と仕事を重ねた藤原だが、豊田組は初参戦。その体験を以前「憎悪と尊敬」と表現したが、「役者を追い込み、余計なモノをそぎ落とす斬新な演出をする監督は多くないので、貴重な出会いでした。自分の中で新しい発見もありましたね」と今では感謝の想いが勝っているという。一方、豊田監督とは旧知の仲である松田は久々の豊田組は「エンターテインメントを作ろうという豊田監督の挑戦を感じた」と言い、「視界を広げていいものを作りたいという想いを感じたから、自分でも意識しました。新野役を演じることでお手伝いになれば、いろいろな人が観て楽しめる作品になると思いました」と豊田監督の想いを感じ取ったことを告白。「映画を観れば分かると思います(笑)」と藤原も同調した。藤原と松田の会話を聞けば、国内外の映画ファンだけでなく「センスがよくて、鋭く物事を考えている人」(藤原)と映画人たちも強烈にリスペクトする豊田監督に対して、猛烈に興味が沸く。最後に人となりについて尋ねてみると「言葉にすることがちょっと難しくて」(松田)と返ってきた。「たとえば不器用な人って言ってしまうと、そういうイメージになってしまいますよね。本人としては違うかも知れないのに。自分を知ってもらうために映画を作っていることもあると思うから、そのためにも今回の映画を観てほしいですね(笑)」。『アイム・フラッシュ!』9月1日(土)より、テアトル新宿ほか全国ロードショー取材・文・写真:鴇田 崇
2012年08月30日互いの関係性について「言うほど仲良くはないですよ」と藤原竜也がさらりと言えば「表面的な付き合いですよね(笑)」と松田龍平がポツリと返す。演技や作品について語るのと全く変わらない口調に、冗談と知りつつ妙なリアリティとおかしみを感じてしまう。タイプは違えど同世代の俳優たちのトップを走る2人が念願の初共演を果たした『I’M FLASH!』がまもなく公開となる。世間からの逃避を余儀なくされた新興宗教のカリスマ教祖と金で雇われたそのボディガード。孤島で対峙し奇妙な関係性を紡いでいく男たちを演じながら、藤原さんと松田さんは何を感じ、何を築き上げたのか――?豊田利晃監督の魅力「とにかく俳優を揺さぶる」藤原さんは、以前より豊田利晃監督作品への出演を熱望していた。きっかけは松田さんも出演した『ナイン・ソウルズ』(’03)。これまでに何度かチャンスはあったものの最終的に実現に至らず、ようやく本作で10年近くの歳月を経て悲願を実現させた。藤原さんが感じていた豊田作品の魅力とは?「予想外というか、飽きさせないんですよね。人間の心の動き、揺れのようなものを表現するのが非常にうまい。僕は決して映画や監督という仕事の技術的な詳しいことが分かるわけじゃないけど、どこかすごく斬新で見入ってしまうんですよ。ひと目見たときに『カッコいいな。この人、才能あるな!』って思って、一緒にやってみたいぞと思ったんです」。だが実際に体験した豊田監督の現場は、これまで映画や舞台で数々の演出家のもとで作品作りを経験してきた藤原さんをして「毎日が地獄だった」と言わしめるほど過酷だった。映画が完成したとき、藤原さんは「憎悪と尊敬」という言葉で豊田監督への思いを表現している。「とにかく俳優を揺さぶるんですよ。僕は40~50回もテイクを重ねるのに、龍平がパッと芝居したら『はい、OK。いいね』って。そうやって揺さぶって俳優をイラつかせて、ひとりにして追い詰めていくというのが監督の手法なんだと思う。そうやって新しいものを引き出そうとする手法はアリだと思うし、揺さぶりはありがたいんだけど、こっちもそういう手法だろうって考えちゃうからね。『俺はまんまとそんな手に引っかからねぇぞ』とか考えてイライラしたり(笑)。それを踏まえて“尊敬と憎悪”ですね。でも感謝してますよ。ものづくりの原点のようなものを感じながら仕事させてもらいました」。一方の松田さんにとっては『青い春』、『ナイン・ソウルズ』に続く3度目の豊田作品。常連とはいえ9年という長い時間を空けての再会だったが、松田さんは「豊田さんは変わってなかった」とふり返る。「『豊田さんはこういう人です』と言えるキーワードが少ないんですよね。あえて言うなら不器用な人。というか、俺の中で『こういう人』と決めつけたところでやっているわけではなくて、作品を通して豊田さんという人を見せてもらい、認識していますね」。では、特に本作の中で松田さんが感じた豊田監督らしさとは?「台本に書いてある『こうなるだろうな』というシーンを現場で180度変えることができるんですよね。例えば砂浜でルイ(藤原さん)と新野(松田さん)が対峙して砂をかけるシーンがあるんですけど、最初は全然違ったし、そこでシーンのニュアンスごと変えてしまうんです。それは自分で脚本を書いているからというのもあるけど、何より現場第一で臨機応変に撮影できる方だから。俺は感覚でやって、あまり決めごとを作らずにやることが多いので、現場で柔軟にやってもらえると楽しいですね」。共演しての感想、特に現場で対峙してみての印象を聞いてみると、藤原さんは称賛を込めて現場で感じたこんな思いを明かしてくれた。「やっぱり龍平が抱えているものはすごく大きいと思います。そこには葛藤を含めいろんなものがあるんだろうし、それを表に出さずにやっていくって大変でしょう。そういう面を含めて、きちんと自分のスタイルを保っているなと感じましたね」。松田さんは「そんなことはないですよ(笑)」とかぶりを振る。一方で、新野という役を演じる上での藤原さんの存在の大きさについて語ってくれた。「『青い春』で演じた九條もそうだったけど、引いたところで見ている役なんですよね。周りに答えを求め、問い続けている役。新野は自分なりの決め事を作って生きている人物だけど、どこかでそれを壊してくれる人物を求めているんですよね。そういう意味で、最初に台本を読んだとき、ルイという男をすごく得体の知れない人物のように感じていたんです。でも、現場で藤原くんが演じたルイは、すごく人間臭くて感情的で自暴自棄にもなる気分屋の男だった。そこで新野が何を思ってルイと生活を共にしていたのか、というのが自分の中ですごくつじつまが合って理解できたんです。そういう意味で、藤原くんとやれたことにすごく意義があったと感じています」。過去はふり返らず、毎日の小さな変化を重ねていく“カリスマ”と崇められることに疲れを感じながら、ルイは「ふり返ってみて初めて気づくきっかけを見過ごしてきた」と漏らす。おそらくそれは彼だけでなく多くの人に当てはまる言葉だろう。藤原さんも松田さんも常に求められ、次から次へと新たな作品へと出演しているが、ふと立ち止まったときにルイのような感慨に襲われるようなことはないのだろうか?そんな問いに藤原さんは「僕はふり返らないですね。まだそこまで生きてないかな。まだふり返るほどのものはないですよ」と白い歯をのぞかせる。一方、松田さんは「オレも『あのときはこうだった』なんてふり返ることはないですね」とうなづきつつ、こんな思いを口にした。「実際には分かりやすいきっかけがあるものではないと思いますね。日々の中で小さすぎて自分では気づかないけど、そういう些細なことを繰り返して積み上げている感じはあります。この仕事をしていると、どうしても一つの作品の始まりと終わりという区切りがあって、周りは作品ごとの区切りに対してどう思うかって考えるかもしれないけど、実はそれはあまり関係ないし、それだけじゃない。仕事以前に自分が生きているってことも全部含めてなので。その中でいろんな人に出会って、酒飲んで、話して…そういう全てをひっくるめたところで少しずつ自分でも気づかない小さな変化を重ねていくんだろうと思います」。本作は新興宗教のカリスマ教祖を軸にした内容となったが、藤原さんは以前から「究極のエンターテインメントを書いてみたら?」と豊田監督に語っていたとか。「監督も『それもいいね』って言ってたんですよ。みんなでワイワイって感じのね(笑)。きっと豊田さんの中にはまだまだ引き出しがあると思う。それをどんどん開けさせるのも俳優の仕事だよね」。松田さんは藤原さんとの再共演について「今回も実は藤原くんとはそれほど一緒のシーンは多くなかったので、もっとしっかりやりたいよね」とラブコール。今回とはまた違った関係性で躍動する2人の姿をぜひ見てみたい。(photo/text:Naoki Kurozu)■関連作品:I’M FLASH! 2012年9月1日よりテアトル新宿、ユーロスペースほか全国にて公開© 2012「I’M FLASH」製作委員会
2012年08月29日互いの関係性について「言うほど仲良くはないですよ」と藤原竜也がさらりと言えば「まあ表面的な付き合いですね」と松田龍平がポツリと返す。演技や作品について語るのと全く変わらない口調に、冗談と知りつつ妙なリアリティとおかしみを感じてしまう。タイプは違えど同世代の俳優たちのトップを走る2人が念願の初共演を果たした『I’M FLASH!』がまもなく公開となる。世間からの逃避を余儀なくされた新興宗教のカリスマ教祖と金で雇われたそのボディガード。孤島で対峙し奇妙な関係性を紡いでいく男たちを演じながら、藤原さんと松田さんは何を感じ、何を築き上げたのか――?豊田利晃の魅力「とにかく俳優を揺さぶる」藤原さんは、以前より豊田利晃監督作品への出演を熱望していた。きっかけは松田さんも出演した『ナイン・ソウルズ』(’03)。これまでに何度かチャンスはあったものの最終的に実現に至らず、ようやく本作で10年近くの歳月を経て悲願を実現させた。藤原さんが感じていた豊田作品の魅力とは?「予想外というか、飽きさせないんですよね。人間の心の動き、揺れのようなものを表現するのが非常にうまい。僕は決して映画や監督という仕事の技術的な詳しいことが分かるわけじゃないけど、どこかすごく斬新で見入ってしまうんですよ。ひと目見たときに『カッコいいな。この人、才能あるな!』って思って、一緒にやってみたいぞと思ったんです」。だが実際に体験した豊田監督の現場は、これまで映画や舞台で数々の演出家のもとで作品作りを経験してきた藤原さんをして「毎日が地獄だった」と言わしめるほど過酷だった。映画が完成したとき、藤原さんは「憎悪と尊敬」という言葉で豊田監督への思いを表現している。「とにかく俳優を揺さぶるんですよ。僕は40~50回もテイクを重ねるのに、龍平がパッと芝居したら『はい、OK。いいね』って。そうやって揺さぶって俳優をイラつかせて、ひとりにして追い詰めていくというのが監督の手法なんだと思う。そうやって新しいものを引き出そうとする手法はアリだと思うし、揺さぶりはありがたいんだけど、こっちもそういう手法だろうって考えちゃうからね。『俺はまんまとそんな手に引っかからねぇぞ』とか考えてイライラしたり(笑)。それを踏まえて“尊敬と憎悪”ですね。でも感謝してますよ。ものづくりの原点のようなものを感じながら仕事させてもらいました」。一方の松田さんにとっては『青い春』、『ナイン・ソウルズ』に続く3度目の豊田作品。常連とはいえ9年という長い時間を空けての再会だったが、松田さんは「豊田さんは変わってなかった」とふり返る。「『豊田さんはこういう人です』と言えるキーワードが少ないんですよね。あえて言うなら不器用な人。というか、俺の中で『こういう人』と決めつけたところでやっているわけではなくて、作品という形で豊田さんという人を見せてもらい、認識してます」。では、特に本作の中で松田さんが感じた豊田監督らしさとは?「台本に書いてある『こうなるだろうな』というシーンを現場で180度変えることができるんですよね。例えば砂浜でルイ(藤原さん)と新野(松田さん)が対峙して砂をかけるシーンがあるけど、最初は全然違ったし、そこでシーンのニュアンスごと変えてしまうんです。それは自分で脚本を書いているからというのもあるけど、何より現場第一で臨機応変に撮影できる人だから。俺は感覚でやって、あまり決めごとを作らずにやることの方が多いので、現場で柔軟にやってもらえると楽しいですね」。共演しての感想、特に現場で対峙してみての印象を聞いてみると、藤原さんは称賛を込めて現場で感じたこんな思いを明かしてくれた。「やっぱり龍平が抱えているものはすごく大きいと思います。そこには葛藤を含めいろんなものがあるんだろうし、それを表に出さずにやっていくって大変でしょう。そういう面を含めて、きちんと自分のスタイルを保っているなと感じましたね」。松田さんは「そんなものはないですよ」とかぶりを振る。一方で、新野という役を演じる上での藤原さんの存在の大きさについて語ってくれた。「『青い春』で演じた九條もそうだったけど、引いたところで見ている役なんですよね。周りに答えを求め、問い続けている役。新野は自分なりの決め事を作って生きている人物だけど、どこかでそれを壊してくれる人物を求めてるんですよね。そういう意味で、最初に台本を読んだとき、ルイという男をすごく得体の知れない人物のように感じてたんです。藤原くんのこともほとんど知らなかったので。ところが藤原くんが演じたルイは、すごく人間臭くて感情的で自暴自棄にもなる気分屋の男だった。そこで新野が何を思ってルイと生活を共にしていたのか?というのが自分の中ですごくつじつまが合って理解できたんです。そういう意味で、藤原くんとやれたことにすごく意義があったと感じてます」。過去はふり返らず、毎日の小さな変化を重ねていく“カリスマ”と崇められることに疲れを感じながら、ルイは「ふり返ってみて初めて気づくきっかけを見過ごしてきた」と漏らす。おそらくそれは彼だけでなく多くの人に当てはまる言葉だろう。藤原さんも松田さんも常に求められ、次から次へと新たな作品へと出演しているが、ふと立ち止まったときにルイのような感慨に襲われるようなことはないのだろうか?そんな問いに藤原さんは「僕はふり返らないですね。まだそこまで生きてないかな。まだふり返るほどのものはないですよ」と白い歯をのぞかせる。一方、松田さんは「俺も『あのときはこうだった』なんてふり返ることはないけど」とうなづきつつ、こんな思いを口にした。「実際には分かりやすいきっかけがあるものではないんだろうなと思います。日々の中で小さすぎて自分では気づかないけど、そういう些細なことを繰り返して積み上げている感じはあります。この仕事をしていると、どうしても一つの作品の始まりと終わりという区切りがあって、周りは作品ごとの区切りに対してどう思うかって考えるかもしれないけど、実はそれはあまり関係ないし、それだけじゃない。仕事以前に自分が生きてるってことも全部含めてだから。その中でいろんな人に出会って、酒飲んで、話して…そういう全てをひっくるめたところで少しずつ自分でも気づかない小さな変化を重ねていくんだろうと思います」。本作は新興宗教のカリスマ教祖を軸にした内容となったが、藤原さんは以前から「究極のエンターテインメントを書いてみたら?」と豊田監督に語っていたとか。「監督も『それもいいね』って言ってたんですよ。みんなでワイワイって感じのね(笑)。きっと豊田さんの中にはまだまだ引き出しがあると思う。それをどんどん開けさせるのも俳優の仕事だよね」。松田さんは藤原さんとの再共演について「今回も実は藤原くんとはそんなに一緒のシーンは多くないし、もっとガッツリやりたいね。藤原くんは舞台の方が多いから舞台やろうか?」とラブコール。今回とはまた違った関係性で舞台上を躍動する2人の姿をぜひ見てみたい。(photo/text:Naoki Kurozu)■関連作品:I’M FLASH! 2012年9月1日よりテアトル新宿、ユーロスペースほか全国にて公開© 2012「I’M FLASH」製作委員会
2012年08月29日『空中庭園』、『モンスターズクラブ』の豊田利晃監督が、藤原竜也を主演に迎えて贈る最新作『I’M FLASH!』。本作のキーマンとも言えるミステリアスな美女を、ファッションリーダーとして女性から圧倒的な人気を集めるモデルで女優の水原希子が演じることがこのほど明らかとなった。圧倒的なカリスマ性で連日マスコミに取り上げられる、新興宗教団体「ライフイズビューティフル」の若き3代目教祖・ルイ(藤原竜也)。そんな毎日に辟易した彼はミステリアスな美女・流美と出会い、ドライブに出かけるのだが、バイク事故を起こしてしまい、容疑者として追われる羽目に…。独特の世界観と演出力で絶大な人気を誇り、“映画界の異端児”と称される豊田監督。キャスティングにも相当のこだわりを持つ監督が今回ヒロインに抜擢したのが、水原希子。『ノルウェイの森』(’10)での瑞々しい演技が記憶に新しいが、7月公開予定の蜷川実花監督作『ヘルタースケルター』に続く大抜擢となった。水原さんが本作で演じるのは、藤原さん扮するルイに近づく謎の美女・流美。彼女の魅力に取りつかれたルイは予想だにしない運命に翻弄されていく。ミステリアスな魅力が必要とされる難役だが、豊田監督は水原さんのキャスティングについて「彼女はエレガントな野生の馬のような人なので、それを追いかけるような撮影方法を取りました。彼女の素晴らしさを捕まえることができたことに満足しています」と喜びのコメント。一方、水原さんは本作の出演に運命を感じたといい、というのも「このお話をいただく1週間くらい前に、たまたま『青い春』を観ていいな!と思っていました。豊田監督のほかの作品も観てみようと思っていた矢先に、出演のお話をいただき運命を感じました!」とのこと。また、初共演となる藤原さんについては「ジェントルマンで、リードしていただいたので、安心して身を置いて演じられました。ただそれだけでなく、緊張感もあってパートナーとしてとても良かったです」と、先輩俳優にすっかり身を委ねた様子。果たして、謎の美女・流美がストーリーにどんな影響をもたらすのか?女優・水原希子の今後の活躍にも注目したい。『I’M FLASH!』は9月、全国にて公開。■関連作品:モンスターズクラブ 2012年4月21日よりユーロスペースほか全国にて公開© GEEK PICTURESヘルタースケルター 2012年7月14日より丸の内ピカデリーほか全国にて公開© 2012 映画『ヘルタースケルター』製作委員会■関連記事:竹中直人&蜷川実花、フランス観光親善大使就任で熱い“フランス愛”を激白下着姿で佇むエリカ様、掟破りの過激さ!『ヘルタースケルター』特報映像が解禁瑛太「辛いことあったけどずっと一緒にいてくれた」と窪塚洋介への感謝の思い明かす蜷川実花撮り下ろし!肩出しエリカ様が挑戦的に見つめる『ヘルタースケルター』ポスター完成瑛太×窪塚洋介の競演!『モンスターズクラブ』完成披露試写会に10組20名様ご招待
2012年03月27日俳優の藤原竜也が3月10日(土)、東京・有楽町の丸の内ピカデリーで行われた主演作『おかえり、はやぶさ』の初日舞台挨拶に共演する杏、前田旺志郎(まえだまえだ)、三浦友和、本木克英監督と共に登壇。2014年に打ち上げが予定されている小惑星探査機はやぶさの後継機「はやぶさ2」について「ぜひ応援したい」とエールを送った。宇宙空間を孤独に航行し、ラッコ型の小惑星・イトカワのサンプル採取に成長したはやぶさの7年にわたる軌跡を、オリジナルストーリーで描く。翌3月11日は、小惑星の名前の由来にもなっている日本ロケット開発の父・糸川英夫博士が1955年、人類初のペンシルロケットの水平発射実験を行った、日本宇宙開発の第一歩となった歴史的な日だ。舞台挨拶には、そのペンシルロケットの手持ち模型が登場し、元々宇宙マニアだった藤原さんや、本作出演をきっかけに宇宙好きになったという旺志郎くんは興味津々。さらに現在、打ち上げ能力が最も高いとされる最新技術を搭載する最新ロケット「H-IIB」の25分の1のモデルのお披露目、同ロケット発射時の音を再現する音響実験など、映画の余韻をさらに深める“宇宙”イベントが行われた。藤原さんは、はやぶさのイオンエンジンを担当するJAXAのエンジニア助手を演じており「日本(の宇宙開発の予算)はNASAの10分の1の予算と聞いています。もっともっと国を挙げて日本の力を世界に見せつければ、盛り上がるはず」と熱弁。新米理学博士を演じた杏さんは「大人の方が観れば、童心に帰って夢や希望を感じられるし、子どもには夢を持ってもらえる作品になっています」とアピールしていた。『おかえり、はやぶさ』は全国にて公開中。■関連作品:おかえり、はやぶさ 2012年3月10日より全国にて公開© 2012「おかえり、はやぶさ」製作委員会■関連記事:『おかえり、はやぶさ』藤原竜也インタビュー立ち止まることのない、“勝負”のとき本木克英監督、3本の『はやぶさ』映画の中で「一番いいと自負」と対抗心あらわ藤原竜也、卒業を控えた中学生に「たくさん恋愛して!」とエール全編3D映像で贈る冒険の物語!『おかえり、はやぶさ』試写会に10組20名様ご招待「まえだまえだ」の旺志郎、杏の第一印象は「足長っ!」
2012年03月11日日本中を感動させた小惑星探査機“はやぶさ”の奇跡的な帰還を、オリジナルドラマで描く『おかえり、はやぶさ』に主演する藤原竜也が取材に応じ、作品への想いや撮影の裏話を語った。その他の写真藤原が演じるのは、はやぶさのイオンエンジンを担当するJAXA(宇宙航空研究開発機構)のエンジニア助手・大橋健人。役作りのため、実際のプロジェクトに関わったJAXA職員と対面し、「狭い部屋で日々、緻密で天才的な作業をこなしているのに、みなさん謙虚で(映画製作にも)協力的。そしてとても普通の方たちなんです」。一方で「実験や試運転ができない状況で“のるかそるか”の一発勝負にかける勢いも持っている」という。その両面が役作りに大いに反映された。もともと宇宙に対する関心は人一倍。「はやぶさの動向もリアルタイムで追ってましたからね。僕自身、この作品に参加できてとても光栄なんです」と胸を張る。はやぶさの旅路を軸に、さまざまな人間ドラマが繰り広げられる本作。なかでも藤原演じる主人公と、父親で失敗に終わった火星探査機“のぞみ”のプロジェクトマネージャー・伊佐夫(三浦友和)との確執と和解は、物語をけん引するエンジンとなった。「三浦さんは『かっこいい』のひと言。俳優として近づきたいけど、近づけない……。その距離感は劇中の父と息子に通じるので、僕自身、自然と役柄にリンクできましたね。現場ではどっしり構えて自然体。いつもまわりに気を配ってらっしゃった」と敬意を示した。数えきれない試行錯誤を経て、はやぶさを帰還に導いたJAXA職員の奮闘に、俳優として生きる自分自身の姿も重ね合わせたという。「他人の評価は気にしないと言いながら、実際には失敗や挫折と向き合うのはとても難しいこと。さっき言った“のるかそるか”じゃないですけど、この仕事は自分でコントロールできない面も大きいですし。大橋健人を演じられる俳優は、ごまんといる。そのなかで、オファーをいただいた奇跡的なチャンスや“出会い”と正面から向き合うしかないんですよね」。それでも、試練を乗り越えたはやぶさの奇跡を目の当たりにし「人間、思い続ければ、きっといろんなことを変えられる生き物だと思うんです」と力説。「どんな世代の方が観ても、きっと夢や未来に光を当ててくれる作品。たとえ挫折や失敗を味わっても、その先には“再生”があるというメッセージが込められているんじゃないかなと思います」と誇らしげに語った。『おかえり、はやぶさ』3月10日(土)全国公開<3D・2D同時公開>(C)2012「おかえり、はやぶさ」製作委員会
2012年03月08日藤原竜也はこう言い切る。「僕がこの映画でやった大橋健人という役を演じられる役者さんなんて、ごまんといると思いますよ」。単なる謙遜とも違う、ましてや卑屈さなど微塵も感じさせない静かな口調で。ではそんな「ごまん」の中から『おかえり、はやぶさ』の若き主人公に選ばれたことを彼自身はどう受け止め、何に心動かされ、どのように応えたのか?本作に限らず、映画監督、舞台演出家たちからいま、最も出演を望まれる俳優。作り手たちは、そして観客は彼の中の何を求めているか?その魅力に迫る。小惑星・イトカワへのタッチダウンとサンプル採取を経て、打ち上げから7年の歳月をかけて奇跡の帰還を果たした小惑星探査機「はやぶさ」。実は、藤原さんは「子供の頃から宇宙が大好きで、はやぶさのニュースもリアルタイムで追っていた」という。演じた大橋健人は、イオンエンジンに携わる鼻っ柱の強い若きエンジニア。撮影前にはJAXAに足を運び、実際にプロジェクトに関わった研究者たちから話を聞いた。「天才的な作業をしている方々なんですが、お会いすると本当に普通の人たちでしたね。決して多くを語らないんですが、こちらからひとつ尋ねたのは『日本の宇宙技術はNASAの10分の1の予算でやっているわけですが、NASAの存在は脅威ですか?』ということ。それに対する答えは『NASAへのライバル心はもちろんあるけど敵対しているわけではなく、歩み寄り、協力していく相手。それよりも中国を始めアジアの中で負けちゃいけない』ということ、やはり三番でも二番でもダメで、一番を取らないといけないということでした。それを聞いたときに、その思いを大事に現場に入ろうって思いました」。藤原さん自身、15歳でのデビューの場がロンドンであり、以来、日本国内にとどまらず、たびたび海外の観客を相手に仕事をしてきた。それだけに日本発で世界に誇れる“モノ”を作り、発信していくかという点で共感する部分も多かったのでは?「日本の良いものを持って外国で戦えば成立し、受け入れられるんじゃないかとは思ってます。日本の俳優の方が繊細な部分もあるし、イギリスでシェークスピアを観てもダメなものはいっぱいある。(昨年亡くなった)井上ひさし先生に『ムサシ』という作品を書いていただきましたが、禅寺を舞台にしていて、死者たちが『殺し合いはやめろ』と死の連鎖を断ち切ろうとするんです。井上先生の言葉遊びを踏まえて、日本の文学が国境を越えて受け入れられるのか?と思ってましたが、そんな疑問を一瞬で捨ててしまえるほど(ロンドンやニューヨークで)受け入れてもらえましたから。井上先生が日本語の美しさを大事にされて作品を作り上げていったように、世界に誇れる作品は日本にいっぱい埋まっていると思ってます」。映画では、健人の父親(三浦友和)が責任者を務めた火星探査機「のぞみ」が失敗に終わり「税金を無駄にした」「血税で宇宙の“ゴミ”を作った」とバッシングを受けるさまが描かれるが、健人たちはこの失敗、挫折を乗り越えて「はやぶさ」を帰還へと導いていく。インタビュー冒頭の藤原さんの言葉は「失敗や挫折とどう向き合い、乗り越えていくか?」という質問に対する答えの中で出てきた一節。それに続けて藤原さんから出てきた言葉からはそれでも勝負することの大切さ、その覚悟がうかがえる。「僕らの世界も落とされるのは一瞬です。そこでの挫折や苦しみって、本当に人生を左右するくらい強烈なダメージを与えるものだと思いますよ。正直、そこからの再生とは何かって聞かれても…分からないですね。そこから這い上がれるかもしれないし、できないかもしれない。それを“ギャンブル”と言ってしまうとチープですが…それでも『のるか反るか』で勝負してるところはありますね」。「はやぶさ」に携わる研究者たちも緻密な計算と作業をひたすら積み重ねる反面、ここ一番でまさに「のるか反るか」の勝負を仕掛け、成功を手繰り寄せていく。藤原さんは作品や役との出会いを「奇跡的なチャンス」と表現するが、その勝負に乗るか否かはどのように決めているのだろうか?「その質問の答えを出すのは難しいですね(笑)。勢いで『やる』と言って成立する瞬間もあるし、勢いでも手を出せないものもある。でも、人との出会いが僕をその作品に呼んでくれるというのもあるし…本当に一言では言えない(苦笑)。でも、この映画に関して言うなら素敵な人たちに囲まれた良い本だったということかな」。ちなみにシネマカフェで藤原さんをインタビューするのは今回で3度目。過去2回いずれも、そのときに最も気になる俳優や一緒に仕事をしてみたい演出家の名を挙げてもらったが、1度目のときは「三谷幸喜監督」、一昨年の2度目のときは「豊田利晃監督」と答えており、その後、時を経ずして彼らとの仕事を実現させている。改めていま、最も気になる存在は?「去年、(『カイジ2 ~人生奪回ゲーム~』で)共演した伊勢谷友介くんはすごく魅力的で気になってます。私生活もそうだし、自分でプロジェクトを立ち上げて東北に行ったり監督をしたり、同じ世代の俳優として面白いなと思って見てます。ぜひもう一度、一緒に仕事したいですね」。インタビューが行われたのは、1か月以上に及んだ舞台「下谷万年町物語」(作:唐十郎×演出:蜷川幸雄)が千秋楽を迎えてしばらく経ったころ。休む間もなく映画の取材を受け、さらに3月の初旬からは初参戦となる「劇団☆新感線」の新作の稽古も控える。傍らに立つマネージャーを指し「セリフ入れないといけないのに(スケジュールを)空けてくれなかったんですよ」としかめっ面を浮かべつつもその口調はどこか楽しげだ。その公演がひと区切りを迎えるころに彼は30歳の誕生日を迎える。立ち止まることのない“勝負師”がどんな道を歩んでいくのか楽しみに見守りたい。(photo:Yoshio Kumagai/text:Naoki Kurozu)■関連作品:おかえり、はやぶさ 2012年3月10日より全国にて公開© 2012「おかえり、はやぶさ」製作委員会■関連記事:本木克英監督、3本の『はやぶさ』映画の中で「一番いいと自負」と対抗心あらわ藤原竜也、卒業を控えた中学生に「たくさん恋愛して!」とエール全編3D映像で贈る冒険の物語!『おかえり、はやぶさ』試写会に10組20名様ご招待「まえだまえだ」の旺志郎、杏の第一印象は「足長っ!」亀梨&杏&鈴木福で「妖怪人間ベム」実写化!「怪物くん」に続く異色のドラマ化決定
2012年03月08日藤原竜也が『青い春』、『空中庭園』の豊田利晃監督の次回作『I’M FLASH!』に主演。松田龍平と共演を果たしていることが明らかになった。豊田監督と言えば松田さん主演で松本大洋の漫画を映画化した先述の『青い春』が激賞され、その後も『空中庭園』、『蘇りの血』と異彩を放つ個性的な作品を発表。今年のゴールデンウィークには瑛太主演で窪塚洋介らも出演する、アメリカの爆弾魔“ユナボマー”をモチーフにした『モンスターズクラブ』の公開も控える日本映画界の“異端児”。以前より監督の作品のファンで、数年前より親交もあった藤原さんは、インタビューなどでもたびたび豊田作品に出演したいという思いを吐露しており、今回、念願かなって主演を務めることとなった。藤原さんが演じるのは、新興宗教団体“ライフイズビューティフル”の若き三代目教祖・吉野ルイ。そのカリスマ性でマスコミにもたびたび取り上げられ、注目の的となっていたが、ある夜、ミステリアスな美女・流美を乗せて車で飛ばしていたところ、バイクとの接触事故を起こしてしまい、流美は植物状態に…。若きカリスマが起こした事故にマスコミは群がり、ほとぼりが冷めるまでルイはやくざ崩れの3人のボディガードと共に南海の孤島に避難することになる。そこでルイはある決断を下すが、それは教団の陰謀を明らかにすることに…。やがて魔の手が忍び寄り、ボディガードたちをも巻き込み衝撃の結末を迎える。3人のボディガードを演じるのは松田龍平、永山絢斗、仲野茂。松田さんにとっては『ナイン・ソウルズ』以来、8年ぶりの豊田作品出演となる。永山さんは初の豊田組参戦。兄の瑛太さんは豊田作品の常連だが、永山さんが独特の空気感を放つ豊田作品でどんな存在感を放つか楽しみなところだ。ほかに教団内で強い権限を誇る、ルイの母を大楠道代、教団を継がずに性転換したルイの兄を北村有起哉が、そしてルイの母に絶対服従の秘書を『ナイン・ソウルズ』にも出演している板尾創路が演じている。『蘇りの血』に続いてスタイリストを伊賀大介が務めており、衣裳も注目を集めそう。「今回の作品は僕にとって豊田利晃監督と出会ってからの念願でした」と語る藤原さん。「撮影期間や撮影環境は本当に大変なものでしたが、スタッフ・キャスト不眠不休で走り抜けました。いまこの時代にオリジナル脚本で勝負できる喜びや、豊田組常連であり同世代の俳優としてぜひ共演をしてみたかった松田龍平くんと対峙できる喜びを噛みしめながら全身全霊で挑みました。また、俳優としてもいままでの経験を根底から覆されるくらいの壁にもぶつかりました。不安な反面で出来上がりがとても待ち遠しいですし、きっと新しい藤原竜也が観られると思います」と作品への強い思い、己の新たな一面について語ってくれた。松田さんは「久しぶりの豊田組でしたが、楽しんで撮影が出来ました。藤原くんを始め、今回が初めての共演になるキャストの方も多かったので、より新鮮な気持ちがしました。アクションシーンも見応えのあるものになっていると思います」と自信をのぞかせる。そして豊田監督は「竜也とはいままでずっと映画を撮りたいとお互いに話し合ってきました。2011年の3月、震災から一週間後ぐらいに呑んだときに『グダグダ言ってないで、とにかく年内に一本、一緒に映画を作ろう』と約束しました。その約束を果たすことが出来ました。竜也の新しい魅力を引き出せたのではないかと思っています。それをご覧いただけたらうれしく思います。龍平とは8年ぶりの映画でしたが、時間が経った気がしませんでした。ついこの前、一緒に仕事をしたような居心地の良さがありました。たぶん、僕と龍平との距離感が会ったときからいままで変わっていないのかもしれません。龍平は映画に向かう姿勢が以前よりもストイックになってきたと思いました」と2人について語る。撮影は昨年の9月、10月に全編沖縄ロケで行われた。完成は4月を予定。辰年に藤原“竜”也、松田“龍”平のコラボレーションが実現!また『I’M FLASH!』というタイトルが意味するところは?『I’M FLASH!』は9月、公開予定。■関連作品:モンスターズクラブ 2012年GW、ユーロスペースほか全国にて公開© GEEK PICTURES■関連記事:瑛太が「おれを出せ」と直談判!豊田利晃監督が最新作の秘話を明かす
2012年01月10日公開中の映画『カイジ2~人生奪回ゲーム~』のシンガポールプレミア上映のため主演の藤原竜也が現地を訪れ、記者会見などのプロモーションを行った。その他の写真本作は、2009年に公開された『カイジ ~人生逆転ゲーム~』の続編で、原作ファンに人気のエピソード“欲望の沼”(『賭博破戒録カイジ』に収録)をベースに、多額の負債を抱えてしまった主人公の伊藤カイジ(藤原)が、どん底人生からはい上がるために2週間で2億円を手に入れるサバイバル・ゲームに挑む姿を描く。公開9日間で観客60万人を動員し、前作が記録した興行収入22.5億円を超える勢いを見せている本作。シンガポールでも『カイジ』人気は高く、今回日本の俳優が映画のプロモーションでシンガポールを訪れるのは初めてということもあり、この日行われたマスコミ向けの記者会見には24社の報道陣が集まった。また、シンガポール郊外のショッピングモールで行われたイベントには現地のファン700人が殺到し、その後の劇場4スクリーンでのプレミア上映にも計1000名を超えるファンが駆けつけ、藤原が登場すると現場は熱狂に包まれた。藤原は、「本作が少しでも元気や勇気をシンガポールの人達に与えられればと思います。シンガポールは、人も国全体も温かい空気に包まれている。今度は仕事ではなくプライベートで是非また来たい!」とファンに向けて話し、大歓声を浴びた。シンガポールでは11月17日(木)より国内6劇場で公開される予定で、過去に国内で公開された藤原主演の映画『デスノート the Last name』『デスノート(前編)』の興行収入を超えるのではないかと期待が集まっている。『カイジ2~人生奪回ゲーム~』公開中
2011年11月16日人気コミック『カイジ』シリーズの実写映画化第2弾『カイジ2 ~人生奪回ゲーム~』の完成披露記者会見が6日に都内で行なわれ、主演の藤原竜也、吉高由里子、伊勢谷友介と佐藤東弥監督、そして本作では脚本も手掛けた原作者の福本伸行氏が登壇した。完成披露の模様映画『カイジ2』は、原作ファンに人気のエピソード“欲望の沼”(『賭博破戒録カイジ』に収録)をベースに、多額の負債を抱えてしまった主人公、伊藤カイジ(藤原)が、ドン底人生からはい上がるために2週間で2億円を手に入れるサバイバル・ゲームに挑む。吉高は2009年に公開された『カイジ ~人生逆転ゲーム~』に引き続いての出演で、伊勢谷は巨大カジノの支配人役として登場する。藤原は「撮影自体は相手の裏を読み細かい駆け引きがある、張り詰めた空気の中でのお芝居だったんですが、現場を離れるとみんなで仲良くやっていた」と話し、初参加となる伊勢谷は「藤原くんを地獄に落とそうとする最大限の悪人をやらせていただいた。生瀬勝久先生、香川照之先生がかなり強烈で、本当に楽しい現場でした」と2か月半の撮影を振り返った。さらに本物の“2億円”が出演者の前に運ばれるとトークはお金のことになり、伊勢谷は「お金というものは僕らがあとから価値を付けただけであって、素材としてはただの紙。原作にはお金に固執した社会になっているというアンチテーゼがあって、先進的な考え方だと思った。お金のありようを考え直す時期にきているのでは」と語ると、藤原は「ドン底に落とされても仲間を信じてのし上がっていくカイジの姿に共感できたし、手応えを感じる作品になった。お金の価値観や仲間に対する思いだけでなく、エンターテインメントとしても優れたものができた」とPRした。『カイジ2~人生奪回ゲーム~』11月5日(土) 全国東宝系にて公開
2011年10月07日トータス松本の故郷・播磨での野外ライブ『歌う! トータス松本烈伝』が8月27日に行われた。今年で2回目の開催となる同イベントは、地元との連携や選曲など、よりトータス松本の強い思いが反映されたものとなった。トータス松本の公演情報オープニングはトータスの出身校である黒田庄中学校吹奏楽部の生徒達による演奏でスタート。同校校歌の歌唱へ。ちなみに、トータスが中学2年でエレキギターを買って、友人たちとバンドの練習をした場所が黒田庄中学校の音楽室だったという。制服を着た吹奏楽部の面々と赤いジャケットを着た派手な衣装のトータスとのコントラストが、時空を超えて交差しているようで、なんだかほほえましい。1曲目は『バンザイ~好きでよかった~』。トータスを含む7人編成のバンドは昨年の『マイウェイ ハイウェイ・ツアー』をベースにしており、アンサンブルには隙がない。そしてメンバーが着ている色とりどりのシャツこそは「播磨織」という西脇市を中心とした地場産業のブランド品だ。このあたりにもトータスの地元愛がにじみ出ている。中盤に差し掛かったあたりで、トータスはセンターステージへ移動。アコギ1本での弾き語りで数曲披露……する予定だった。ところが、1曲目の『借金大王』の途中でゲリラ豪雨に見舞われる。大粒の雫が身体を打ち、目の前の視界もおぼつかないほどの激しい雨に、それでもトータスは歌い続ける。2曲目には予定になかったRCサクセションの『雨上がりの夜空に』をすぶ濡れになりながら熱唱。自身が音楽を始めたきっかけでもある曲に、オーディエンスも大合唱で応える。ライブ終盤には、アカペラ・ツアーを共にしたコーラス隊「ハッピー・アワーズ」から3名が加わり『愛がなくちゃ』『クリア!』『ガッツだぜ!!』などを披露していった。ウルフルズ時代の曲とソロ曲、さらに予定外のRCサクセションのカバー曲と、トータス松本が辿ってきた道のりを凝縮したライブとなった。なお、トータス松本は10月より自身初となる弾き語りツアーを行う。また、11月3日(木・祝)に千葉・幕張メッセ国際展示場9~11ホールで開催されるぴあ主催の音楽イベント『ぴあ39th FAREWELL〝39-THANK YOU-〟~車輪小僧の大回転~』に出演が決定した。チケットは10月1日(土)より一般発売開始。チケットぴあでは、9月1日~9月8日(木)まで先行抽選(第3次プレリザーブ)を実施している。
2011年09月02日