水道水をペットボトルに詰め、「ご当地水道水」として販売する自治体が増えています。東京都の「東京水」や、大阪市の「ほんまや」もそのひとつ。どんなちがいがあるのか、それぞれを飲み比べて比較してみることにしました。■ 東京水原材料:水道水(高度浄水処理水)内容量:500ml価格:100円(税込み)硬度72mg/l(中軟水)販売場所:都庁舎内売店および都関連施設等■ ほんまや原材料:水道水(高度浄水処理水)内容量:500ml価格:100円(税込み)硬度:約45mg/l(軟水)販売場所:水道局各施設および大阪市関連施設、公共交通機関、病院、ホテル等ちなみに高度浄水処理というのは、通常の浄水処理(沈でん、ろ過および消毒)ではじゅうぶんに対応できないカビ臭の原因となる物質や、カルキ臭のもととなる物質を、高い除去率で処理できるシステムのこと。通常の浄水処理よりコストがかかるもの(東京都の場合、通常の処理費用より1立方メートル当たり約10円から15円高くなるそう)ですが、おいしい水道水を供給してくれるなら、多少のことには目をつむろうか、となるのは僕だけでしょうか(ここから述べる所見は、あくまでも体験による主観に基づきます)。右が東京の「東京水」、左が大阪の「ほんまや」です。ラベルのデザインが青と赤で対照的に見えるのは、「東京VS大阪」という部分で、若干意識して作られたところがあったからなのでしょうか。邪推でしょうか。さてコップに注いでみましたが、水の透明度には違いが見られません。においに関してもコップに注いだ状態ではほぼ無臭で、ここにもほとんど違いを見つけることができません。ただし、双方のペットボトルに直接鼻を近づけると、わずかに「東京水」よりも「ほんまや」の方ににおいがあるような気がしました。ペットボトル自体のにおいなのかもしれないのですが。飲んでみました。どちらもほとんどクセがなく飲みやすいのですが、ここでも「ほんまや」の方に、ほのかな味わい(甘みのようなもの)があるような気がしました。もちろん、雑みがあるということではないのですが、クリアな質感の「東京水」と比較すると、好みが別れるところなのではないかと感じました。これは硬度や、微妙な成分量の違いでしょうか。ちなみに東京と大阪の水を混ぜると、間を取って名古屋の味になるかというと、それはまた別の話。名古屋には「名水」と呼ばれるご当地水道水があるようです。そのほか、全国には数多くのご当地水道水がある模様。関心のある方は、飲み比べてみていはいかがでしょうか。意外な発見があるかもしれません。(根岸達朗/プレスラボ)【関連リンク】社団法人 日本水道協会全国のご当地水道水がこちらのサイトで紹介されています沸騰させるとおいしいって本当? 水道水に関する疑問あれこれ水道水のことが気になってきた方はこちらへどうぞ
2009年09月16日