「子育てに取り入れるといいらしい」と耳にすることもあるモンテッソーリ教育が気になっているという方も多いのではないでしょうか。モンテッソーリとは、教具を使った「お仕事」(遊びの時間)や個別活動による自主性を重んじた教育活動が特徴の教育法のことです。保育所や幼稚園で取り入れられることもある“モンテッソーリ”がどんな教育方法なのか、家庭でも実践できるのか、など詳しくご紹介します。モンテッソーリとは? そもそもモンテッソーリとは、マリア・モンテッソーリ(1870〜1952年)というイタリア人女性医師が開発した教育方法のことです。「モンテッソーリメソッド」「モンテッソーリ教育」などさまざまな呼ばれ方をしますが、どれもマリア・モンテッソーリが提唱した教育方法のことを指しています。マリア・モンテッソーリは、女性医師として子どもと触れ合うなかで、ある物事に関して吸収力が大きくなる期間があることに気が付き、それを“敏感期”と呼んで注目し始めました。1907年にイタリアに「子どもの家」という保育施設を作り、子どもが本来もっている能力を適切な援助で引き出していくモンテッソーリ教育法を生み出しました。この教育法は、「子どもの発見」と呼ばれ、現在でもその考えを継承した教育を行う幼稚園や保育施設、学校は世界中に存在し高い評価を得ています。モンテッソーリ教育の目的 モンテッソーリ教育の主な目的は、子どもの自立にあります。モンテッソーリの教育法によって引き出していく自発的に行動できる力や考え学び続ける力などは自立によってかなえられるとされているためです。「子どもは自分で成長し発達する力をもって生まれてくる」ことがモンテッソーリの教育法の基本でもあります。そのため大人は“子どものサポート役として“援助”するだけで、子どもの自発的活動を妨げてはいけない”存在だとされています。これをマリア・モンテッソーリは「生命の援助」と呼び、いまでも大切な理念として根付いているのです。どんな方法で行うの? “ひとりでできるようになる”ために、環境を整えることと少しの援助を行うことが大人である親や先生には求められており、“子どもを見守る”ことが重要だとされているのがモンテッソーリの教育法です。自発的に活動できるよう、自由にやりたいことができるよう準備をすることが、“環境を整えること”です。その準備は、ただ教具と呼ばれるおもちゃなどを用意しておくだけでなく、成長過程に合わせた物を置くことや「やってみたいな」と思わせる物でなければなりません。大人は、あくまでその成長を援助する“人的環境要因”ではありますが、適切なサポートを行えるよう常に意識して子どもを見守っている必要があります。つまり、自由になんでも好きなようにさせるのではなく、そのとき個々人に必要だと思われる物を適切な時期に“自分で”選び取れるよう援助するのがモンテッソーリの教育方法なのです。モンテッソーリの特徴 モンテッソーリの教育法には、大きく分けて3つの特徴があります。モンテッソーリの特徴1.個別活動モンテッソーリといえば“個別活動”が大きな特徴です。集団で行動するためには、”だれか”に合わせて動かなければなりませんが、一人ひとり興味やそのとき必要としていることは異なります。そのためモンテッソーリの教育法では、個別活動を基本としています。個別活動が基本ではありますが、子ども同士が一緒に遊ぶことを禁じてはいるわけではありません。子どもたちが一緒に遊びたいという気持ちをもっていれば、それがその子どもたちの活動になります。大切なのは、“子どもが自主的に活動しているか”にあるため、「個別活動ばかりで友だちと遊ばせてもらえないのでは」という心配はいらないでしょう。モンテッソーリの特徴2.自発性を重んじる個別活動の前提でもありますが、モンテッソーリの教育法は“子どもの自発性を重んじる”ものです。自発的に「これがしたい」と考え行動できるようになることもモンテッソーリの目的のひとつであるため、大人(先生)は自発性を妨げないよう、環境を整えています。また、遊びのことを“お仕事”と呼んでいることも大きな特徴として覚えておきましょう。モンテッソーリの特徴3.集団生活をするときには縦割りが基本幼稚園や保育所、学校でモンテッソーリの教育法を取り入れるときには、“縦割り”でクラス編成を行います。これは、社会性や協調性を身につけるために、大体3歳程度の年齢幅でクラスをまとめているのも特徴のひとつです。幼稚園では3・4・5歳児が混ぜられた異年齢クラスになり、保育所では0・1・2歳児と3〜5歳児の2段階でクラス編成されるケースが多く見られます。モンテッソーリの教育法5分野って? モンテッソーリの教育法は、5つの分野にわけられています。それぞれに適した教具があり、発達に沿った教具のレベルも分けられていますが、“大人が考えたカリキュラムの順番通りに進めていく”のではなく個々人に合わせて活動していきます。モンテッソーリの教育法1.運動運動=身体を動かす体育、ではなく、日常生活を営むうえで必要な動きを身につける分野が運動です。“思った通りに身体を動かして、自分のことは自分でできるようになる”ことを目的としています。大人の真似をしたがる主に2〜3歳頃を運動の敏感期と呼び、自立心や独立心といった基本となる心を養う時期として、適切な環境や援助を行っていきます。モンテッソーリの教育法2.感覚モンテッソーリの教育法では、2〜4歳頃を“感覚の敏感期”と呼び、他者との比較から自我の芽生えを援助する時期と考えています。生活のなかで自然と“持ち物の比較”などから自分と他者との違いを感じ始めたら、比較をテーマとした感覚教具を用意し、“同じ・違う”といった仲間分けなどを理解できるように援助していきます。モンテッソーリの教育法3.言語子どもが言語を習得するときには、“物には名前がある”ことを認識し、“性質を表す言葉”があることに気づき、“物をつなげて考えられる”ようになるという段階を踏むというのがモンテッソーリ教育法の考え方です。言語習得の流れの援助を行うために、適切な時期に絵や文字のカード(教具)を使って、話す・読む・書く力を身に着けていくのが言語分野です。モンテッソーリの教育法4.算数量=具体的な物、を理解することから始まり、徐々に“抽象的・論理的”な物の考え方ができるように導いていくのが算数分野で、そのための教具は細かな段階に分けられています。あくまで難しい計算ができるようになるのは結果であり、まずは考え方を身につけていくことを、モンテッソーリの教育法では大切にしています。モンテッソーリの教育法5.文化他の4分野の集大成ともいえるのが“文化”です。基礎的な力が身についたところで、歴史・地理・音楽などから、“文化を学び吸収する力”をつけていく分野となっています。モンテッソーリの“教具”モンテッソーリの教育法では、“教具”と呼ばれる道具が使われています。モンテッソーリ教育のおもちゃと言われることもありますが、正式には教具です。時期や子どもの成長に合わせて選んだものを“環境”のひとつとして置き、子ども自身が自主的に手に取るようにしなければなりません。本来“教具”は、おもちゃでも教育のためのアイテムでもないという扱いなのですが、感覚的には、おもちゃと教育グッズの中間に位置しているような存在と考えていてもいいでしょう。大切なのは、その“教具”を使うことを目的とするのではなく、“子どもが自発的に教具を使って遊び(=お仕事をする)、成長や発達のサポートになっている”ことにあります。その点をしっかりと押さえたうえで、教具を取り入れるようにしましょう。モンテッソーリ教育には資格が必要? モンテッソーリの教育法を行うための資格やモンテッソーリ教育が受けられる場所をご紹介します。モンテッソーリ教育の資格厳密には、モンテッソーリ教育を行うために必要な資格はありません。民間資格がいくつかあり、就職時に“○○資格の取得”が求められる可能性はありますが、保育士や幼稚園・小学校の教諭免許とは異なり、“絶対になくてはいけない”というものではないのです。ただし、モンテッソーリの教育法は、通常の“保育・教育”の勉強だけではなく専門的に学んだほうがよい部分もあるため、モンテッソーリ教育を行うプロになりたいと思ったときには、民間資格を取得するのがおすすめです。民間資格が受けられる機関日本で初めてモンテッソーリ教育の教師養成校を設立した公益財団法人才能開発教育研究財団/日本モンテッソーリ教育綜合研究所の「モンテッソーリ教育教師養成通信教育講座卒業資格」 モンテッソーリ教育 教師養成通信教育講座 | 公益財団法人 日本モンテッソーリ教育綜合研究所 国際モンテッソーリ協会公認の一般社団法人モンテッソーリ教育研究会で認定される「ディプロマ資格」 モンテッソーリ教育研究会 モンテッソーリ教育を受けられる場所日本では、モンテッソーリの教育法を取り入れている保育所・幼稚園・学校に通うことで、モンテッソーリ教育を受けることができます。保育所や幼稚園は、各地域にモンテッソーリ教育を取り入れているところがあり、近隣で探すと見つかることが多いですが、小学校になると数が少なくなるため、小学校でもモンテッソーリの教育法を受けさせたいと考えている方は、事前にしっかり調べておくことをおすすめします。小学生になると、アフタースクールや習い事として、モンテッソーリに触れるパターンもあるので、学校が見つからないときにはそちらも検討してみましょう。家庭でモンテッソーリ教育を行うコツ家庭でもモンテッソーリ教育を行うことはできます。その際は、“手を出しすぎない”ことを意識するのがコツです。モンテッソーリのもっとも大きな特徴が“自発性・自立”です。ついつい家庭だと、見守りきれずに手や口を出したくなってしまいますが、大人は援助をするのみ、“見守る”ことを常に意識して過ごすようにしましょう。また、モンテッソーリの教具は“おもちゃ”として販売されています。一度にすべてをそろえるのは大変なので、気になったものだけを取り入れてみるのもおすすめです。特に感覚教具や算数の教具は、モンテッソーリならではな特徴を感じられるものも多いため、最初の一歩として購入する物にピッタリです。「買ったのだからやって!」ではなく、家のなかに置いておき子どもが自然と手に取れるようにして、モンテッソーリの教育法の基本を押さえたうえで取り入れるようにしましょう。<参考> モンテッソーリ教育研究会 公益財団法人 才能開発教育研究財団 日本モンテッソーリ教育綜合研究所 モンテッソーリ学芸大学子どもの家オフィシャルサイト Mirai Kindergarten モンテッソーリ教育
2017年01月12日こんにちは。子育て研究所代表の佐藤理香です。教育業界では、これまでの教科的な教育を超えて、プログラミング教育や表現力を高める教育など、数々の新しい取り組みが始められています。最近では、幼児段階での取り組みも多くみられるようになりました。今回は“感性教育”についてお伝えしたいと思います。●感性教育とは?“感性教育”とは、明確な定義はありませんが、子どもの感性を育む教育のことです。“感性を育てる”とは、ものの感じ方を育てる ことです。感性そのものに正解や間違いはありません。『Nikon』が行った「こどもの感性教育に関する調査」では、興味深いことがわかりました。約9割以上のママが「感性教育は重要である」と考えている一方で、7割以上が「感性がどのように伸びるかを知らない」と回答しているのです。これは、感性が可視化できないために、教育方法が難しく、成長実感を得にくい ことと関連しています。特に、幼児は言語の力(話し言葉、書き言葉)がまだ乏しく、感じたことを絵や創作物で表現できるほど巧緻性(器用さ)が発達していません。そのため、子どもが瞬発的に感じたこと、直感で感じたことを表現するのが難しいのです。教育の分野では、感性の重要性が指摘されるものの、伸ばし方は課題のひとつになっています。●感性の伸ばし方子どもの感性を伸ばすためにおススメの方法を3つご紹介します。●(1)五感で季節を感じる五感とは、視覚、触覚、味覚、聴覚、嗅覚です。これは経験したことに起因するため、一気に育てようと思ってもなかなか難しい感覚です。日々の生活の中でも、ちょっとしたことで感性は育ちます。四季折々に、自宅の周囲でも景色が変わります。「夏に緑だった葉っぱが今は黄色だね。この後、どんな色になるかな?」「あんなに暑かったのに、今は寒くてほっぺが赤くなるね」など、親が感じたことを子どもに声掛けしてみましょう。子どもも素直にいろいろと感じてくれますよ。●(2)生き物や植物を育てる生死を教えることは難しく、子ども自身が参加してみて初めて気づくことも多いです。おススメなのが、生き物や植物を育てること。マンションなどの住宅事情もありますので、必ずしも大きな生き物でなくてもいいのです。例えば公園で見つけたダンゴ虫を飼ってみる、ヒヤシンスを育ててみるなど、ちょっとした工夫で子どもの感性を伸ばすことができます。筆者の例として、金魚すくいでとった金魚を飼っていました。子どもは図鑑で調べ、一生懸命に世話をしていましたが、ほどなく死んでしまいました。もちろん大泣きで、お別れの言葉まで述べて、お墓を作り埋めました。悲しい現実ではありますが、命と対峙する というかけがえのない経験と感性を育めたと思います。●(3)一緒に食事を作る子どもが2歳くらいになると、ちぎる、割く、こねるなどの作業ができるようになります。徐々に包丁などの道具も使えるようになるので、親子で一緒に食事を作るのも効果的です。食材の色や形、切り口、感触に味、調理したときに変わっていく形や色。味の変化はまるで実験だと思います。合わせて、食材の生産などにも触れれば、子どもは一段上のものの感じ方を身につけると思います。----------幼児の感性を可視化するのは難しいとお伝えしました。最後に、筆者がやっている方法のひとつをご紹介します。筆者は子どもにお古のカメラを持たせて、好きなように撮影させています。子ども自身が撮影を通して、発見や感動を写真として記録できます。カメラを近づけたり離したりと好きなように操って、あちこち動き回り、新たな発見を促すこともできます。カメラは、子どもが五感で感じた好奇心や感動の瞬間を表出させる一つの手だて として有効です。親としても、子どもが感じている視点を写真として確認でき、アドバイスをしたり、認めたりして感性の成長に繋がります。何よりも、このようなコミュニケーションが、子どもの社会性を育み、感性の成長を後押しするのかもしれませんね。【参考リンク】・ニコンイメージングジャパン、「こどもの教育に関する意識調査」を発表 こどもの育て方について「感性」を重視する母親は73.5% | 株式会社ニコンイメージングジャパン()●ライター/佐藤理香(株)●モデル/藤本順子(風悟くん)、ココア
2016年11月24日日本のような塾文化がないアメリカ。成績をあげることや苦手な分野を克服するため塾に通う日本と異なり、アメリカでは得意分野をとことん伸ばす教育が浸透しています。そのひとつがTutor(チューター)と呼ばれる家庭教師。得意分野の専門家を見つけて学ぶ、個性を大事にする国ならではの教育法を紹介します。■習いごとは子どもの得意分野を見つけるため子どもが小さなうちから、さまざまな分野の習い事をさせる親が多いのは日本もアメリカも同じ。習い事に対してアメリカの親がいちばん大事にしているのは、子どもがレッスンを楽しめているかどうか。子どもの得意分野を見つけて才能を伸ばしてあげたいから、無理強いはしません。というのも、アメリカでは新しい習い事を始めて少しすると、やめてしまう子がわりと多くいます。始めてみたけれど向いていない、嫌いになった、無理だと思ったら、あっさりやめます。子どもが泣いて抵抗してもイヤイヤ言っても、子どものためを思って続けさせるというスパルタ志向は見あたりません。■アメリカの家庭教師事情アメリカでは勉強だけでなく、音楽や語学などもチューターに個別指導してもらいます。最近、人気があるのはMath(算数)やコンピュータ、語学のクラス。チューターの紹介は、タウン誌や口コミが多く、ローカルな情報が役立ちます。アメリカでは塾のような大規模スクールがあまりないため、自宅やチューターの家といった個人的な場所で学ぶことが多くなります。知り合いの30代夫婦は、息子のイーサン君(7歳)がコンピュータにとても興味を示していたので、週1回自宅でコンピュータグラフィックス(CG)をチューターから習っています。サンフランシスコ周辺ではIT企業が多いため、コンピュータのチューターが人気。イーサン君はゲームのようにブロックを組み立ていくような遊び感覚のレッスンですが、キーボード使いがすでに大人なみだとか。ちなみに月謝は240ドル(日本円で約2万5千円)。それでもイーサン君がとても楽しんでいるので、両親は大満足だそうです。■才能だけじゃない! 楽しむことが最優先遠回しな表現を好まないアメリカ。親が意見を求めたときも、チューターから「お子さんは〇〇には向いていません」とはっきり言われることも珍しくありません。チューターにそう言われたとしても子どもが楽しんでいるようであれば、親は「才能を伸ばす」ことにこだわらず、続けさせます。なぜなら楽しめる趣味があるのも、個性には大事なことだから。何よりも子どもの自信につながります。習い事ブームは日本と共通でも、アメリカでは、子どもがやる気が失せてしまったときはスッパリやめて、別の道に進ませます。じつは、これが得意分野を見つける近道となっているかもしれません。アメリカでは子ども自身が将来の目標を意識することが早いように感じます。中学生までに得意なこと、好きなことがはっきりしていると、高校では自分が関心のあるプロジェクトやクラスを選択することができます。習い事を楽しみながら、将来に生かせる能力を身につけることができたらいいですね。
2016年10月19日最近、胃を休める為にプチ断食をするファスティングダイエットが流行っていますよね。そこで新しい美容法、お疲れ肌を休める肌断食をご存知でしょうか?「肌断食」とは?肌のケアをやめて、本来の肌のはたらきを回復させるという方法です。これはエステサロンなどでもオススメされている美容法。スキンケアに手をかけて高級コスメを使っても、効き目があまりなくなってきたかな?と感じる方にオススメです。すっぴんの時、お肌はメイクという油分から解放された状態で、休む為に老廃物などを出そう出そうとするそうです。夜クレンジングと洗顔後して、お肌が休む準備をしている時に、普段のようにスキンケアを入れてしまうと、老廃物を出せずに、またすぐに吸収しようと働き出さなくてはなりません。そうなると老廃物が排出されにくく、本来の力が発揮されないのです。初めての方は夜だけスキンケアしない方法がオススメ!急に毎日のスキンケアをやめるのはお肌に負担がかかってしまうので、夜だけ何も塗らない方法から始めてみましょう。夜、クレンジングをして、洗顔後も何もつけません。まずは週に2回ずつくらいでお肌を慣らして、徐々に多くしていくのも良いでしょう♪お肌がヒリヒリしたり乾燥する場合はワセリンをつけるのがオススメ。「肌断食」上級編夜だけ肌断食に慣れてきたら、週末を利用してじっくりお肌を休めるやり方もオススメです!金曜の夜クレンジングでメイクを綺麗に落とします。お肌に優しい無添加の石鹸かぬるま湯で洗顔。洗顔後は何もつけません。土曜日の朝水かぬるま湯で洗顔します。洗顔後もスキンケアはしません。1日すっぴんで過ごします。土曜日の夜無添加の石鹸で洗顔のみ。 スキンケアはなし。日曜日の朝、日曜日の夜土曜日の朝と晩と同じですっぴん、ノースキンケアで過ごします。月曜日の朝通常のスキンケアとメイクを再開します。日焼け止めも使わない方がいいので、たまには部屋に引きこもって、ゆっくり体も休めるのも良いですね♪
2016年10月14日わたしの娘は、2歳からヨコミネ式教育法を取り入れた保育園に通っています。2歳のときの保育参観で驚いたのが、全員の名前を漢字で覚えていることでした。持ち物にはすべてひらがなで名前をつけましたが、それこそが大人の先入観だと思いしらされました。「ヨコミネ式…すごい!」と感動した筆者が、ヨコミネ式教育の“キホン”をご紹介します!■そもそも「ヨコミネ式」って?プロゴルファー横峯さくらさんの伯父にあたる、横峯吉文氏が提唱する「ヨコミネ式教育」。人気の教育法として、各地の幼稚園や保育園で取りいれる施設が増えています。「すべての子どもが天才である」という考えを掲げ、子どもたちの自ら学ぼうとする力に注目。「心の力・学ぶ力・体の力」を育むことを基本としています。具体的には、小学校に上がる前までに・ひらがな・カタカナの読み書きができるようになる・1500冊以上の本を読む・足し算や掛け算ができるようになる・絶対音感を身につける・倒立・側転・逆立ち歩きができるようになる・跳び箱11段が跳べるようになるなど…。これだけできるようになるには、子どもたちの努力はもちろんのこと、先生たちの根気と正しい指導も必要不可欠ですね。現在年中の娘は、倒立、ブリッジ歩き、側転などをいとも簡単にこなし、足し算の学習がスタートしています。音楽は、目隠しをしていても音階がわかるように。また、本を200冊読んだとのことで、「多読賞」という賞状をもらってきました。■ヨコミネ式教育はスパルタか?上記の項目をながめただけでも、ハードルの高さはかなりのもの。「実現させるにはスパルタになるのでは!?」と心配される方も多くいらっしゃいます。でも、ヨコミネ式は「本来持っている子どもの力を引きだすだけ」というのがモットーです。詰めこみ式の知識に偏った教育をするのではなく、子どもの自主性を尊重。先生はあくまで子どもたちの“やる気スイッチ”を見つけて入れてあげることに徹します。子どものやる気スイッチを入れるため、以下の4つのポイントを大切にしています。・子どもは競争したがる・子どもはマネしたがる・子どもはちょっとだけ難しいことをしたがる・子どもは認められたがる保育参観に行くと、先生が子どもたちを「かっこいいいね~!」とほめたり、「○○ちゃんがお手本を見せます!」と、みんなの前で披露させたりする場面が多く見られます。朝から休みなくカリキュラムが組まれており、正直「かわいそうだな…」と思うこともありました。でも、親の心とは反して、子どもから日々出てくる言葉は、「今日は○○ができるようになった!」とか「今日は体操で見本になった!」とか、希望と達成感に満ちた言葉ばかり。子どもたちは切磋琢磨し、粘り強さや根気強さが育っているのだと思います。■子どもによっては「ヨコミネ式教育」が合わないこともとはいえ、ヨコミネ式教育が合わない子もいます。事実、途中で退園してしまう子もいますし、逆に途中で転園してきた子はカリキュラムについていけず、登園拒否を起こしてしまうこともあるとか。また、小学校に行ってから、授業の内容がすべてわかってしまうため「ヒマだ」と身が入らなかったり、せっかく身につけた体操の技ができなくなってしまったりするそう。ただ、わが子を見ていると「本当に子どもの可能性は無限大だ!」と感じます。大人が考える「子どもができること」は、しょせん大人の枠のなかにある先入観でしかない、と痛感しました。とにもかくにも、幼少期をどう過ごすか・過ごさせるかはとても大切。自分の子どもの特性や性格をよく考えて、「合う・合わない」を見きわめてあげたいですね!(参照) ・ヨコミネ式教育法 ・ヨコミネ学習塾
2016年09月30日●連載の目次は こちら から●「小学校受験って、どうなの?」特集も今回は最終回。早期英才教育は有効なの? という素朴な疑問を、幼児教育研究所柊会(ひいらぎかい)代表の浅木真里さんにぶつけてみた。■早期英才教育は有効なのか?「お友だちが文字を書けるようになった」「英語教室に通い始めた」そんな話を聞くと、「うちも何かしなきゃ!」と気持ちは急く。育脳やバイリンガル、早期英才教育といった言葉にも、無関心ではいられない。そこで、「早期英才教育は有効なの?」という素朴な疑問を、浅木さんにぶつけてみた。「私の回答としましては、『子どもへの接し方が好ましいものであれば有効。好ましくなければ、やらないほうが良い』ということです。お子さまが嫌々やるのであれば、早期教育は百害あって一利なしだと考えています」難関私立中学受験指導をしていた(1本目にリンク貼る)という経歴から、小学校受験が苦い経験となり、学業でつまづいてしまった生徒を数多く見てきたからこその思いなのだろう。■焦らないほうが、良い結果が出ている今回の取材を通じて、浅木さんがとても強調していたことは、「どうか、お母さま方、焦らないで欲しい」ということ。この記事を書いている私は息子の中学受験を体験したことがあるが、受験準備中は、「志望校に合格しないと、この子は(私は)、その先、どうなってしまうのだろう?」という気持ちになりがち。それが「合格しなければ!」となり、準備が思うように進まないと、「何かしなければ!」という、やみくもな焦燥感に繋がり、子どもをせっついてしまう。「すんなり合格を手にするお子さまなど、1人もいません。志望校に合格した先輩を見て、『志望校に合格して、うらやましい』と思われるかもしれませんが、そんな方でも必ず、苦しい時期を過ごされています。『焦らないで欲しい』と申し上げても、焦ってしまうお気持ちは、現場にいればよくわかります。けれども、私の経験から鑑みても、焦らないほうが、良い結果が出ていることが多いのです」(浅井さん)小学校受験は、対策期間は平均して1年~2年。親や指導者に怒られないために努力することで、何とか志望校には合格をする。けれども、そういった子どもたちのその後の学校生活は、苦しいものになりがちだそう。 ■大切なのは心の安定と自己肯定感「すべての学年のお子さまを見てきて、真に思うことは、大切なのは心の安定と自己肯定感です」(浅木さん)親の焦燥感から、嫌がっているにも関わらずに無理に課題をこなすことを強いられ、、何とか合格を手にしても、子どもの心には大きな傷が残る。不合格だったらなおさらだ。それが、子どもが自己肯定感を持てない原因になってしまうこともよくあることだという。思春期に入っても自己肯定感が不足し、心が安定していない子どもは、成績が上がるまでに本当に時間がかかる。また学年が上がるほど、親も焦りを感じてしまい、子どもの心が満たされ自主的に努力するようになるまで待つことができないし、親子関係の立て直しも難しくなる。「そうならないために、幼少期に健全な親子関係を育んで欲しい、そのためにお子さまに接するお母さまのサポートにも力をいれております」(浅木さん)■子どもの人生を長い目で考えてみて欲しい「つい子どもを叱り過ぎてしまうママに伝えたいこと」(リンク貼る)でも記事にしたが、現代は子育ての負荷がママに集中してしまい、追いつめられた気分になりやすい。だからこそ、私たちは「そういう時代に子育てをしている」ということを、きちんと意識する必要がある。小学校受験をするとなると、ママ、あるいはパパたちは、「私が頑張らなければ!」とより一層、自分を追い込んでしまうこともあるだろう。私自身、「中学受験ママ」をやっているが、悲しいかな、すぐにテンパってしまう。最近、そんなときは浅木さんが取材で話してくれたことを思い出すようにしている。「小学校受験で花開く子もいれば、中学校受験や高校受験で花開く子もいます。子どものモチベーションを含めた適切なサポートができるよう、どうか子どもの人生を長い目で考えてみてあげてください。そして、焦ってしまうということは、それだけ真剣にお子様のことを考えていること。立派に母親業をこなしている自分をまずは認めてあげてください」受験は、親子にとってひとつの試練。でも、それを乗り越えた先には大輪の花が咲くと信じて、ゆったりと構えていられる親でありたいものだ。今回取材を受けてくださった浅木真里さんの著書『 名門小学校受験 合格する「家族力」 (浅木真理・著/エール出版社)』●浅木真里1981年、東京都生まれ。関西学院大学総合政策学部卒業。灘、ラ・サールなどの難関中学、医学部受験指導を行う学習塾の設立に携わる。名古屋在住時より、慶応幼稚舎、早実、雙葉、暁星小学校などの難関校への圧倒的な指導力の高さから指導依頼が絶えず、東京で小学受験指導を行う。その後、幼少期の母子関係の重要性を痛感し、幼児教育研究所柊会を文京区に設立。
2016年07月27日●「糖質制限ダイエットは危険」ってホント?知性と美貌を兼ね備えた女医の方々による座談会の模様をお届けする本企画。前編は「女医さんが本当に実践している美容法」がテーマだったが、後編では「世間で話題のダイエット&美容・健康法」についてお聞きした。参加していただいたのは、美容皮膚科の中村仁美先生、糖尿病・代謝・内分泌内科の山本咲先生、一般内科・消化器内科・美容皮膚科の大川原華織先生、口腔外科の梯裕恵先生(※以下本文中は敬称略)の4名。「糖質制限ダイエット」「人工甘味料」「体臭」「起きぬけの口臭」「肌断食・お湯シャン」「歯のホワイトニング」という6つのトピックスについて、医療のプロはどう見ているのか。座談会の様子をのぞいてみよう。 *○「糖質制限ダイエット」山本糖質制限ダイエットには賛否両論があって、それぞれのお考えがあるので肯定も否定もできないんですが……。ただ糖質はエネルギー源なので、完全に抜いてしまうのはおすすめできないかなって。糖尿病の食事指導でも糖質を完全に抜く指導はしていません。確かに、糖質を制限すると明らかに体重は減ると思うんです。でも食事は、糖質、タンパク質、脂質、ミネラル、ビタミン、食物繊維をバランスよく摂(と)らないと、きちんとした体の機能としてうまく回りません。腎臓に負担がかかったり、脂肪燃焼と同時に筋肉も落ちて"激痩せ"のような変な痩せ方をしてしまったりすることもあります。大川原そもそも炭水化物を抜くこと自体、日本人には合わないですよね。日本人の腸は長くて消化機能がしっかりしているので、極端な量を食べたり、砂糖分を含むものをたくさん食べたりしなければ、健康な方の場合は血糖値も極端に上がらないのに……。炭水化物は体のエネルギーになるので、いいこともいっぱいありますし。何かを極端に抜くっていうのは体によくないですよね。山本やっぱり、運動もしつつバランスのよい食事を摂ることが大事ですね。もし取り入れるときは、夜だけ炭水化物を減らしてみるとか。今までご飯一膳を食べていたとしたら、その量を半分にするだけでも違うと思います。野菜から先に食べるのも、血糖値の上昇がゆるやかになるのでいいですね。○「人工甘味料」大川原清涼飲料水やお菓子などで人工甘味料を使ったゼロカロリーの食品もたくさん出ていますよね。私は日本ダイエットスペシャリスト協会の理事をしているんですが、人工甘味料はカロリーはなくても体への負荷が大きいという話は聞きます。まだ動物実験のレベルですけど、一部の人工甘味料には腫瘍ができやすいという研究結果もありますし、将来的にどんな体のリスクが生じるかわからないというか。いろんな病気を引き起こす可能性もあるかもしれません。梯むし歯予防になるキシリトールもよくないの?大川原キシリトールはいいんです。昔から使われている糖質ですし、天然の素材からできた甘味料なので。梯よかった! バレンタインのとき、キシリトール入りのチョコレートを配っているから(笑)。大川原キシリトールは大丈夫です! ただ、糖質も人工甘味料も良いものと悪いものがあるので、よく見極めてほしいなとは思います。○「体臭」中村皮膚科では腋臭症などを診察します。ワキが臭う「ワキガ」や乳輪の周りが臭う「チチガ」、デリケートゾーンが臭う「スソガ」がありますが、どれも主にアポクリン汗腺から性的興奮のときに出されるニオイなんです。パートナーなど身近な人から指摘されることが多いみたいですね山本身近な人からの指摘って大事ですよね。大川原一般内科でいうと、お孫さんにニオイを指摘されて病院へ来られるご年配の方もいます。胃の調子が悪くなると消化不良を起こすので、口臭がキツくなることもあるんです。それで胃の検査をしてもらって。中村何か見つかりますか?大川原見つかったり、見つからなかったり……。ただ、検査で腫瘍や潰瘍が見つかることはあるので、気になっている方は調べたほうがいいですね。中村なるほど。梯先生、口臭の場合はどうやって調べるんですか?梯大学病院には口臭を調べる機械があって、息を調べると何が原因かわかります。どこからニオイが来ているのか。中村それって直前にニオイがするものを食べちゃダメなんですよね?梯調べる前にキムチとかは食べないほうがいいと思う(笑)。糖尿病の人はケトン臭があるじゃない? 歯科医もニオイでわかりますね。山本歯科から紹介を受けることも多いですね。病院などの専門機関に行けば何が原因かわかることも多いので、気になる方は一度、調べてもらうのがいいと思います。●口の中 VS 肛門、汚いのはどっち?○「起きぬけの口臭」梯口の中は唾液があると自浄作用でキレイになりますが、寝てるときは唾液がほとんど出ていないので、朝起きたときに菌が増えているんです。「朝の口の中は肛門よりも汚い」って言うよね?大川原消化器内科の私から言わせてもらうと、絶対に口の中のほうが汚いです(笑)。歯磨きをしないで朝ご飯を食べるとか考えられないです! 絶対にやめたほうがいいです!!一同(笑)大川原歯周病は心筋梗塞のような心臓病のリスクにもなりますし、全身の病気に関わるので、気をつけてほしいなと思います。梯起きてすぐの歯磨きは難しくても、せめてうがいだけはしてほしいですね。○「肌断食・お湯シャン」中村私は「肌断食」という概念が少し気になっています。山本肌断食って何ですか?中村例えば"洗顔後の肌に何もつけないことで、皮膚が持っている本来の保湿力を出させる"っていう考え方のようで。肌が弱い方や乾燥肌の方がそれをやってしまうと、保湿機能(バリア機能)が元々弱っているので、さらに乾燥させちゃって小じわやかゆみなどの原因になると思うんです。スキンケアの基本は「清潔にすること」と「保湿をすること」と「紫外線を遮ること」だと考えているので、人によっては肌断食をおすすめできない場合もあるかなと個人的には思います。大川原お湯だけで髪を洗う"お湯シャン"もよく聞きますよね。実際どうなんですか?中村皮膚のターンオーバーは45日前後といわれていて、何もしなくても自然にキレイにはなるんです。ただ、それだけじゃどうしても取りきれない皮脂や汚れがあるし、細菌が繁殖しちゃうと肌トラブルの原因になってしまいます。特に脂性の方は水だけでは不十分なので、シャンプーを使ってあげたほうがいいかなと。山本体質ってありますよね。中村シャンプーも洗顔も、朝だけなら水やお湯のみでも問題はないと思いますが、逆に乾燥しちゃうこともあるので。気になる方は皮膚科で相談してほしいですね。○「歯のホワイトニング」梯歯のホワイトニングには、クリニックで行う「オフィスホワイトニング」と、自宅で行う「ホームホワイトニング」の2つがあります。ホームホワイトニングは、クリニックで作ったマウスピースに薬剤を入れて装着するものなんですが、私もたまにやってますね。中村私は前に一度、オフィスホワイトニングをやってもらって、それからは普通の歯磨きしかしていなくて……。「ホワイトニングは歯を痛めるから、あんまりやっちゃダメだよ」って歯科の友人に言われたんですけど、そうなんですか?梯確かに歯や歯茎を痛めることはありますね。頻繁にはやっちゃいけないと思う。中村どれぐらいの間隔で行うのが理想的だと思いますか?梯歯が黄ばんできたらでいいんじゃないかな? 私は5年間やらなかったんだけど、白さは変わらなかったから。気をつけなきゃいけないのは、ホワイトニングをした直後! 赤ワインやカレーのような色の着いたものを口にすると歯の表面に色素が沈着しちゃうから、ホワイトニング後の少なくとも2時間は、色の着いたものは食べないほうがいいですね。 *今回ご登場いただいた4名の先生たちは、こちらから投げかける素朴な質問にも笑顔で快く対応してくれた。取材中、「こんな先生に診てほしい」と何度思ったことか……! 医師として多忙な毎日を送るにもかかわらず、プライベートではボランティア活動にも積極的に取り組んでいるというバイタリティーこそが、外見だけでなく内面の美しさにもつながっているのだろう。お忙しいところ、本当にありがとうございました!!
2016年07月21日投資教育先進国といわれるアメリカでは、子どものころからお金について学ぶ機会が多いのをご存じでしょうか。 幼稚園から高校までの義務教育でお金にまつわることを学習するのはあたりまえ。お金にシビアなアメリカならではの、子どものマネー教育について紹介します。■ローン大国アメリカアメリカ人はお金にシビアだといわれます。それはクレジットカード、ローン大国であることが影響しています。健康保険や医療費もほかの国と比べてかなり高額。個人がしっかりファイナンシャルプランを身につけていないと簡単に破産してしまう社会です。厳しい社会のなかで財産を得て資本主義社会のなかで勝ち残っていくために、投資に関する知識を深める人も多いのです。そんななか、幼稚園から子どもの年齢に応じてお金に関する教育が行われています。親からお金を増やすための株式投資などの知識を得るケースもめずらしくありません。■日本でマネー教育をしない理由一方、日本では、子どもがお金の話をするのはあまりよくないという風潮があります。株式投資はリスクのあることだと敬遠する人も多く、なかなか学ぶ機会がないのが現状です。考えられる理由としては、貯金文化が定着していることがあげられます。堅実にコツコツためる、まじめな日本人の気質ともいえるでしょう。■おこづかい制のメリットみなさんは子どもにお金を管理させていますか? 将来の金銭感覚を養っておくためにも、早めにお金に関する知識を身につけることが大事です。さまざまな考え方があるものの、たとえば、定期的におこづかいをあげることで、子どもは自分のお金を管理し、計画的に使うことを学べます。おこづかい制にするか悩んでいる方は検討してみてください。また、お手伝いの報酬としてお金をあげるのも方法のひとつです。自分の労働によってお金を得ることができ、何もしなければお金を得られないという仕組みを学べます。お金を計画的に使う感覚は、将来役に立ちます。子どもが大きくなったら、家庭の予算立てに参加させてみるといいかもしれません。
2016年07月16日子どもを授かると、親としていちばん最初に考えるのが「教育費の準備」ですよね。できる範囲で希望の教育を受けさせてあげたい。親ならば誰もが思います。そこで最初に検討されるのは「学資保険」ではないでしょうか?学資保険は、いろいろある生命保険のなかでは、比較的好印象な保険ではないかと思います。しかし、この学資保険、本当に教育費の準備になるのでしょうか?なぜ日本人が学資保険に対して好印象なのかといえば、学資保険が積立代わりだと思っているからでしょう。■学資保険でいくら戻ってくるのか計算すべしその昔、郵便局で学資保険に入ると、満期の時に倍ぐらいになって戻ってきた時代がありました。インフレ率等を考えてきても相当な戻り率です(そのぶん住宅ローン金利も高かったので、差し引きしてどれくらい恩恵を受けている人がいるかは微妙ですが)。そのイメージがついてはなれないのか、「学資保険は得だ」と思ってしまうようです。しかし実は、ご相談に見える方の実の70%以上は、得にならない学資保険に入っているといったら、みなさん驚かれるのではないでしょうか。もしすでに学資保険に加入しているのであれば、一度計算してみてください。「いくら払って」「いくらの満期で戻ってくるのか」を。210万円払って、200万円の満期なんてケースは結構あります。なかには、払った以上に戻ってこないことをわかった上で加入している人もいるかもしれません。そんな人は決まって、「保険がついているから仕方がない」なんていい方をします。たしかに、学資保険・こども保険という名称の保険のなかに、育英年金などの保険機能がついているものもあります。学資保険払込中に契約者(ほとんどのケースで父親)が死亡した場合に遺族に教育費の援助ということで育英年金が支払われるという内容です。内容の話を聞くと、とってもいいような気がします。しかし、よーく考えてください。なぜなら、教育費等必要な保障額は、ご主人の生命保険できっちり計算してリスクヘッジさせてあるはずです。■200万円もらえる学資保険じゃないとダメつまり、わざわざ学資保険でプラスしてその部分にお金を払う必要はないはずなのです。その他に、子どもの医療保険がついていることを理由にあげられる方が多いのですが、それもいかがなものでしょうか?乳幼児医療制度が整っている今、ある一定の年齢まで、医療費は無料です。自治体によって違いますが、長いところですと中学校卒業するまで、医療費無料なんていう自治体もあるほどです。そのなかで、どれだけの保険料をそこに払うのが適当なのか、考える必要がありそうです。学資保険は、純粋の貯蓄であるべきではないかと思います。180万円ぐらいの払い込みで200万円の満期がもらえる。最低でもこれくらいでないと、月々積立預金をしたほうがマシなことになってしまうのではないでしょうか?現段階で、払ったより戻ってくる金額が少ない学資保険に入っている方は、がっかりしてしまったかもしれません。でも、あきらめずに、計算することをお勧めします。現在加入中の学資保険を解約すると、いくら損をするのか。そのことについて計算するのです。ほとんどのケースで保険の途中解約は損が出ます。しかし、いまやめた損のほうが、満期まで払い続けたときの損にくらべて少ない場合は、思い切って解約をすることをお勧めします。その上で、貯蓄性の高い学資保険に入りなおして損が少しでも埋まるのであれば、入りなおしを検討してみてもいいのかもしれません。(文/ファイナンシャルプランナー・岡崎充輝)
2016年07月05日小中学校での教育内容が、いわゆる“ゆとり教育”として行われたのが2002〜2010年度。この教育を受けた世代を広く“ゆとり世代”と呼びますが、いろいろな面で批判の対象とされることが多いのはみなさんもご存知の通りです。学力だけにとどまらず、「ゆとりだから……」という言葉で人間性まで否定されかねないこの問題。今回はパピマミ読者の皆さんに「ゆとり教育で問題だったと思うこと」 についてアンケートを実施しましたので、その結果を発表したいと思います。同時に行った『ゆとり教育で評価できたところは?』というアンケートでは、「デメリットしかなかった」という回答が半数近くを占めたようですが、いったい何が問題と感じられているのでしょうか。●ゆとり教育で問題だったと思うことは?・1位:学力の低下……23%(23人)・2位:競争意識の低下……19%(19人)・3位:コミュニケーション能力の低下……16%(16人)・4位:とくに問題はなかったと思う……13%(13人)・5位:自主性の低下……11%(11人)・同率6位:精神年齢の低下……10%(10人)・同率6位:協調性の低下……10%(10人)※有効回答者数:102人/集計期間:2016年6月20日〜2016年6月21日(パピマミ調べ)●「学力の低下」がトップという結果に『ゆとり教育中に行われた学習調査では、日本の順位が下がってましたよね。勉強なんてやったぶんだけ伸びるんだから、学習時間が減ればそういう結果になるのは当然のことでしょう』(40代パパ)『思考力を鍛えるための学習を増やすといっても、それらしい成果があったとは思えませんね。大学受験なんかも結局は暗記勝負じゃないですか。遠回りしただけのように思えます』(30代ママ)最も問題だったと感じられているのは、やはり学習面。OECDが行っている生徒の学習到達度調査では、ゆとり教育中の日本の点数低下が顕著となり、教育の見直しに着手するきっかけともなりました。知識を暗記する詰め込み型の教育から脱却するためのゆとり教育で、“総合的な学習”などの思考力を付けるための教育が推進されたものの、目に見える結果が出たとは言いづらい でしょう。脱ゆとり教育を果たした現在の教科書は、当時より4割ほど分厚くなっていると言われています。●次いで「競争意識の低下」がランクイン『運動会の徒競走で、手をつないでゴールすることがあるなんて本当なんですかね?いくらみんな平等にって言ったって、さすがにそれはやりすぎだと思いますよ』(40代パパ)『何でもかんでも優劣をつければいいってもんじゃないけど、競い合うことを良しとしない環境では、育たなくなるものもあるのかもしれませんね』(20代ママ)実際にゆとり教育を受けた20代の人たちからも、競争意識の低下を招いたことに対する批判が聞かれました。人と競い合うからこそ生まれる、「悔しい!」や「勝ちたい!」という強い気持ちは、ゆとり教育の中では育ちにくいと言えるかもしれません。さらに、競争意識がないことから「覇気がない」と思われる ことも多いようですが、決して不真面目というわけではなく、自分のやるべきことを黙々とこなすことができる特徴を持ちます。●コミュニケーション能力にまで影響『話題が合わないっていうだけじゃなく、人と交流することを避けているような印象があります。四六時中スマホを見て、人と会話する楽しさを知らないんじゃないかと思いますね』(40代ママ)『ゆとりってのは、勉強だけじゃなくて会話もできなくなっちゃったのかね。毎年新入社員が入ってくるけど、声は小さいし何言ってるのかわからない。会社の飲み会を断るやつなんて見たのは、最近になってからだよ』(50代パパ)新入社員と上司が噛み合わない“ゆとりエピソード”を聞くことは、珍しいものではなくなりました。プロセスを重視する教育を受けてきたことから、頑張ったことよりも結果が求められる仕事の場 では認められづらいこともあるようです。この他、怒られ慣れていなかったり、積極性に乏しかったりすることで、対人関係が苦手だと感じさせてしまうこともあります。仕事よりもプライベートを優先させ、会社の人間とは距離を保とう とするのもゆとり世代の特徴と言えます。----------いかがでしたか?実際に、ゆとり世代と言われる人たちの上の世代からすると、信じられないような価値観を持った若者に遭遇することもあるかもしれません。しかし、それは柔軟な思考によって生まれた新たな考え方というだけで、批判されることなのかは疑問でもあります。お互いの違いを認め合い、それぞれの良さを高め合っていくような関係を築くことが最適と言えるのではないでしょうか。【参考リンク】・【アンケート結果(1位〜6位)】ゆとり教育で問題だったと思うことは?()●文/パピマミ編集部
2016年06月26日こんにちは、ライターの渦マキです。近年、耳にするようになったフィンランドの教育“フィンランド・メソッド” 。どのような内容なのか、そして日本の教育現場においてフィンランドを見習うことはできるのかを考えてみたいと思います。●2000年に入って注目されはじめたフィンランドの教育2000年に入って、『OECD(経済協力開発機構)』の学習到達度調査『PISA』でフィンランドが上位に入ったことを機に、“フィンランド・メソッド”と呼ばれるようになり、フィンランドは教育先進国 として注目されるようになりました。しかしながら、実際のところフィンランドにおいては、“フィンランド・メソッド”という教育法は存在しません。『PISA』の結果に衝撃を受けた教育関係者たちがそのように呼び始めただけのようです。●フィンランド教育で注目すべき点●(1)国をあげての教育制度の改革「今、不況の中で一番投資が必要なものは子どもの教育である」という意見の教育大臣指揮のもと、教育改革が始められました。そこには企業への投資よりも、これから成長して行く子どもたちへの投資が最も有効だ という理念があります。授業料が小学校から大学まで無料だそうです。●(2)学校の順位付けがない(学校間のレベルの差がない)フィンランドの基礎学校は、6年間の初等教育と3年間の中等教育の9年一貫制 。卒業後は全員が進学資格をもっています。卒業後は、入学試験などは行わずに後期中等教育(高校か職業専門校)に進むことができます。基礎学校での評価で学校が決められます。また、学校に格差がない ので、子どもたちは大抵は地元の学校に通います。さらに、地域の格差ができにくい環境作りがされています。成績が本意ではなかった場合、10年生として無料で教育を受けることができます。●(3)教師の質が高い日本のように大学の教育学部を卒業し、教育職員検定に合格した者が教師になれるといったものではありません。大学で専門教科を学び、その後教師用のトレーニングを受け、特定の修士号を取得しなければ教師にはなれません。教師になったら、教材や授業のカリキュラムを独自に作るということも全て任され、教科書も教師が選ぶという徹底ぶりです。教師への全幅の信頼がなければ、こうした権利は与えられないのではないでしょうか。●(4)学習に遅れが生じる子どもは授業の前後で補習を行う教え合ったり、話し合ったりすることで子どもたちに協調性を育ませる。クラスの学習についていけない子どもに関しては、授業が始まる前後に補習で補います。教師の采配でフレキシブルにクラスを能力によってグループ分けして授業をすすめていきます。たとえば読み書きが苦手な子どもたちを教師だけではなく、それを得意とする子どもたちにも協力してもらって同じレベルに伸ばしていきます。クラスも少人数制です。子どもたちの協調性も培います。●日本でフィンランド式教育法は有効か日本でフィンランドの教育体制を見習い、同じように変えて行くことはできるのでしょうか?フィンランドの教育では、学習は大切なもの。しかし、その前に人間としての成長が最も大切なことだと社会全体が認識しています。それには子どもに十分な“遊び時間” を与えることが重要だと考えられています。日本における学歴社会では、学校での勉強時間の他にも塾などで子どもの自由時間は減って行くことになります。「いい大学を出て、いい会社に入社する」といった学歴信仰が子どもにとって本当に幸せなのかをよく考え直してみる時期なのかもしれません。現在の日本の社会を考えてみると、フィンランドのような教育体制を目指すことは今は難しいかもしれませんね。日本も国をあげて子どもの教育に投資していかなければ、将来国家全体に関わってくるという認識が求められます。【参考文献】・『フィンランドの教育力ーなぜ、PISAで学力世界一になったのか』リッカ・パッカラ(著)●ライター/渦マキ(フリーライター)
2016年06月16日音楽教育が、子供の情緒や感受性、社会性や知能の発達にとても良い影響を及ぼすことは、すでに広く知られている事実です。また、子供たちが音楽を集中して聞くことで、言語を聞き取る能力もアップし、語彙力や語学力がつきやすくなるとも言われており、昨今ますます幼児のための音楽教室の人気があがっているようです。「音楽教室に通わせたいけれど、経済的な事情や、時間的な問題で難しい」というご家庭は、ぜひ家庭で音楽教育をしてみてはいかがでしょうか。今回は、家庭でもできる音楽教育についてご紹介したいと思います。つけっぱなしのテレビを消して、良い音楽を聞かせよう音楽教育というと楽譜を読んだり、楽器を弾いたりすることを想像しますが、 幼児期の子供にはまだまだ難しいもの。さらに楽器を演奏するにも、手が小さすぎますよね。ですから、乳幼児期はよい音楽をたくさん聞かせて、「耳つくり」をしてあげることが最も重要な音楽教育なのです。普段、リビングで子供と過ごすときなど、テレビをつけっぱなしにしているママも多いかもしれませんが、これからはテレビの代わりに良い音楽を流してみませんか。では、どんな音楽が子供にとって「良い音楽」なのでしょうか。クラシック音楽やジャズ・ポピュラー・日本の伝統音楽・童謡など、音楽といってもさまざまなジャンルがあります。もちろん、どのジャンルにもすばらしい音楽は存在していますが、子供におすすめなのが、それぞれの国の歴史とともに、長く生き続けてきたような音楽です。いくら流行しているとしても、機械的な音楽では、子供の想像力や情緒を育てることは難しいのです。手始めに、ママやパパが小さいころから聞いていた日本の昔ながらの童謡や、モーツアルトのクラシックなどの歴史ある音楽を選んで、部屋でゆっくりするときや、食事中のBGMとして流してみませんか?日常生活や遊びの中に音楽に取り入れる音楽教室ではなく、家庭で音楽教育をするメリットは、遊びや生活の一部として自然に音楽に親しめる点ではないでしょうか。子供が遊んでいるときに音楽を流してあげていると、無意識に子供の心に音楽が刻まれていきます。他にも食事中、寝かしつけの際、朝起きるときなど、その状況に相応しい音楽を選んで、自然な形で生活に取り入れていきましょう。また、子供が元気のないとき、イライラしているときは、まずは静かな音楽を流し、気持ちを落ち着けてから、活発な音楽を流すようにすると、子供たちの気持ちが明るくなったり いらだちをやわらげたりする効果があるとも言われています。このように、子供の気分を変えたり、気を紛らわせたりする手段として音楽を使ってみても良いでしょう。家族で一緒に音楽を楽しもう!子供の情緒や知能の発達に役に立つからと、一方的に子供に音楽環境を与えるだけでは、家庭での音楽教育は物足りないものになってしまいます。大切なのは、ママやパパの心にも、音楽を楽しむ余裕を持ってもらうことなのです。親子一緒に、童謡を歌ったり、音楽を聞きながらリズムを取ったりして、「音楽は楽しいものだ!」と子供が思えるようにしてあげましょう。ママやパパがピアノなどの楽器が弾けるのであれば、童謡やクラシックを演奏して子供に聴かせてあげることができますが、楽器が苦手だったとしてもハーモニカや鈴など、かんたんに演奏できる楽器を用いて、家族で歌いながら合奏するのもおすすめです。また「とんとんとんとんひげじいさん」や「いとまきまき」など、子供たちが大好きな手遊び歌を一緒に歌ったり、音楽に合わせて飛んだり跳ねたりすることも、立派な音楽教育です。このように、家族で音楽に親しみ、楽しんでいるという環境こそが、子供の音楽的感受性を育ててくれるのです。いかがでしたか?音楽が子供の心や脳に良い影響を及ぼすからといって、一方的に楽器を与えたり、子供が嫌がる音楽を聞かせようとしたりするなど、やみくもに「音楽」を押しつけることはやめましょう。子供たちが音楽に親しみを感じ、楽しめるようになってこそ、音楽が子供に良い影響を与えてくれるのです。まずは、親子で音楽を楽しみながら、子供が音楽に興味が持てるような環境づくりから始めてみましょう!
2016年06月08日あなたのお子さんは「お金」について正しく理解していますか。それはパパやママ次第です。 金融教育が普及している英国では「子どもが7歳のときまでに醸成された金銭感覚は一生涯続く」とも言われています。 とは言え、「具体的に何をしたらいいのかイメージがわかない」という方も多いのでは? でも多くのご家庭で、子どもに「お小遣い」や「お年玉」はあげているはず。それを用いて、お子さんの年齢ごとに、段階を追って金融教育をすると効果的ですよ。■3歳から6歳 ~結果を目に見える形で示しましょう~幼稚園児にお金についての教育なんて意味がないと思うかもしれません。たしかに、文字通りの金融教育はまだ必要ないですし、理解するのも難しいでしょう。しかし、ママが「お金」にまつわる話を子どもにすればするほど、子どもは自然に吸収してゆくものです。そのとき気をつけたいのは、この年齢の子どもはまだ「我慢」ができないということです。そのため「お金を貯める」ということを、なるべく目に見える具体的な形で子どもに示してあげることが大切です。子どもは成果が目に見えると、目的を理解します。おもちゃを買う、お菓子を買うといった小さな目的を与えて、少額でも子どもが自由にできるお小遣いやお年玉を与え、その目的に向かって貯めてゆくよう促してみてください。お金を貯める貯金箱はなるべく透明にして、増えてゆくのが目にみえる形にしてあげてください。■7歳から10歳 ~“トライ”アンド“エラー”を繰り返しましょう~この年齢になると、子どもは硬貨や紙幣の価値もだんだんわかり始め、お金で何を買うことができるのかもわかってきます。そこで、この年齢では1歩進んで、“トライ”アンド“エラー”を繰り返し、経験を積ませるのが効果的です。 まずはお金を使う目的を複数与えてみましょう。たとえば1つは日常の買い物、もう1つは高額商品、3つ目はチャリティー、といったように。この年代もまだ「目に見える」ことは重要ですから、それぞれの目的のためにそれぞれ透明な貯金箱を用意してあげてください。そして、3つの異なる目的のためにどのようにお金を扱えばいいか、ママから助言をしてあげてください。2つ目に、買いたいものを買うためのお金が今ないとき、お金が貯まるまで「待つ」ことを学ばせるのも重要です。ママの買い物に子どもを連れていき、そこで「手元にお金がなくてママが欲しいものを買わない」姿を子どもにみせてください。子どもはママやパパがすることから学びます。ですから、ママ自身が「買いたいものがあってもお金が貯まるまでは我慢する」という姿勢を示すと、子どもはそれをメッセージとして受け取ります。最後に、子どもに「自分で選択させる」経験をさせましょう。お店に連れて行き、子どもが「今手元にあるお金だと買えないけど、次のお小遣いを貯めたら買える」モノと、それより安く「手持ちのお金で買えるけど本当に欲しい物ではない」という2つのモノをみつけてください。そのうえで、ママは子どもに「どちらでもいいよ」と選択権を与えてください。子どもは我慢してお金を貯めて本当に欲しい物を買うか、すぐ買える安いものを買うか、というトレードオフを学んでいきます。さまざまな“トライ”をしていくなかで、ときには子どもが選択を失敗したと感じる“エラー”もあるでしょう。その経験が、将来より大きな選択をしていく際の備えになるはずです。■11歳から14歳 ~お金にはいろいろな「目的」があることを教えましょう~このくらいの年代の子どもには、お小遣いという枠ではなく「貯蓄」に目を向けさせるとよいでしょう。貯蓄にはさまざまな目的があることを教えてあげてください。「大学の入学金を貯めるための長期資金」「緊急時に備えて準備しておくお金」「日常的に好きなものを買うためのお金」などなど。ここまでくると、大人の資産運用の考え方に近づいてきます。このコラムの読者には小さい子どもをもつママも多いと思います。子どもが正しいお金の感覚を身につけられるよう、年代に応じた金融教育を考えていくことで、ママ自身もあらためてお金との付き合い方を考えるきっかけになるのでは。ぜひ実践してみてください!
2016年04月22日楽天銀行は4月1日、「楽天銀行教育ローン」の提携大学として、新たに早稲田大学を追加した。○優遇金利で教育ローンが利用できる楽天銀行が提供する「楽天銀行教育ローン」は、提携大学に優遇金利を設定している。このたび、新たに早稲田大学が提携校となり、同大学に入学を予定している人または在学生が優遇金利の対象となる。なお、早稲田大学の関連校として、早稲田大学高等学院、早稲田大学本庄高等学院、早稲田大学高等学院中学部、早稲田大学芸術学校についても優遇金利を設定。提携大学は、東京理科大学、明治大学(在校生のみ)、日本大学芸術学部などがあり、早稲田大学で24校目となる。楽天銀行によると「提携大学の優遇金利の数値は開示していないが、提携大学以外の教育ローンの金利は、4月4日現在、固定で年3.900%、変動で年3.250%。提携校はこの数値よりは低くなる」とコメントしている。「楽天銀行教育ローン」の申し込みは、楽天銀行ホームページの申し込みフォームから入力する形式となっている。必要書類はスマートフォンのカメラで撮影し、「楽天銀行アプリ」で送付。申し込みから最短で翌営業日に融資する。
2016年04月04日自宅で子どもに英語を学ばせたい。でも、家庭用の英語教育教材は高額なものが多いし、本当に英語が身につくか心配。そんな声をよく聞きます。そこで、バイリンガル育児コンサルタントの山田日弓さんに、家庭でできる効果的な英語学習法について伺いました。英語絵本の読み聞かせは効果絶大!「日本にいながら子どもが英語を覚えるためには、『絵本なくしては不可能』というくらい絵本は大切です。英語に限らず、日本語が上手な方も、幼児期にたくさんの本を読んでいますよね」たしかにそうですね。1日に何冊くらい読むのがいいのでしょうか。「できれば1日5~10冊、読んであげられるといいですね。『そんなにたくさんはムリだわ』という方は、1日1冊でもいいので、心を込めて読んであげてください。毎日、枕もとに5冊くらいの英語絵本をおいて、そのうちの1冊を読んであげる。余裕があればもう1冊。という感じで毎日の習慣にするといいですよ」子どもと一緒に英語絵本を楽しむことで、ママの英語力もアップできそうです。英語絵本を選ぶポイントは「初めのうちは、子どもが好きな絵や興味を持つしかけがある絵本がいいですね。英語の発音に自信のない方は、CDなどの音声付き絵本を利用されるのがいいと思います。ママが読まなくても、ネイティブの音声を聞かせてあげられます。図書館で、英語絵本やCD付き英語絵本を借りるのもいいでしょう。ただし、英語を学びはじめた頃は、同じ絵本を何度もくり返し読むことで英語力が身についていきます。気に入った本は購入して手元に置き、くり返し読んであげてください」オンラインの英語絵本がスゴイ「さらにおすすめなのが、オンラインの英語絵本です。iPadやスマートフォンなどで、絵を見ながらネイティブの音声を聞くことができます。場所をとらないので、絵本が増えて保管場所に困ることもなく、CDを入れ替える面倒がないのも嬉しいです。たとえば「 Raz-Kids 」は、アメリカの小学校でも利用されているオンライン絵本です。ネイティブの音声による絵本の読み聞かせ・内容理解クイズ・音読(録音)があります。その3つを行うと次のレベルに進めるしくみになっていて、楽しく英語のレベルアップが図れます。子どもが興味を持つしかけがたくさんある、非常にすぐれた教材です。年間の利用料が数千~2万円ほどかかりますが(※コースによります)、レベルに合わせた絵本が数百~1,000冊以上収録されているので、絵本とCDを購入することを考えたらお得ですよ。無料サンプルもありますので、ぜひ試してみてください」英語絵本を読み聞かせるポイントは「絵本に書かれた文字を読むだけではなく、お子さんと会話をしながら読み進めてください。絵やストーリーについて親子で話しながら、絵本を楽しみましょう。このとき、日本語で話しかけても大丈夫ですよ」 前回 、英語を覚えるにはインタラクティブ(相互的)であることが重要だと伺いました。ママとコミュニケーションをとることで、英語が身につきやすくなり、さらに英語を学習すること自体が楽しくなっていきそうですね。今回取材に協力してくださったのは山田 日弓(やまだ ひゆみ)さんソレイユインターナショナルスクール学長。東大法学部卒。米国デューク大学ロースクール修士。米国コロンビア大学プロフェッショナルフェロー。外資系企業(GE)などを経て現職に。自身の経験や、バイリンガル研究の成果を元に、バイリンガル育児コンサルタントとして活躍中。■0歳からのバイリンガル育成スクール Soleilis(ソレイユインターナショナルスクール) ■ブログ「 年収3000万円以上の子供を育てる方法 」
2016年03月29日4月、新しい学期を迎えると、学校のすべてが変わります。新しい先生。新しい友だち。少し前まで、一番下の1年生だった子どもは、自分よりも年下の、新入生をはじめて迎え入れます。もう、自分たちは「一番下」の学年ではないのです。新学期は大人が思う以上に、子どもにとっては一大イベントである先生は言います。「もう皆さんは、1年生ではありません。新しい1年生のお手本になるように頑張りましょう」ナイーブな子どもにとっては、こうした「環境の変化」のひとつひとつが大きなストレスになります。自分は、新しいクラスにうまく溶け込むことができるんだろうか。今度のクラスでは、仲の良い〇〇くんや、〇〇さんは一緒なのだろうか。担任の先生は、男の先生だろうか。女の先生なのだろうか。やさしい先生だったら、いいけれども、こわい、きびしい先生だったら、どうしよう?こんなさまざまな悩みや不安に押しつぶされそうになります。新しい学期を迎える、ということは、子どもにとって、学校生活のベースとなる「安心・安全」を脅かす大きなイベントなのです。新学期を迎えて不安な子どもへの声かけ・失敗例では、この一大イベントに親は、どう子どもに接すればいいのでしょう。まず、失敗例は、次のようなよくあるパターンです。不安が強く、心配性でナイーブなお子さん。お母さんも似た性格で、不安が強く、心配性でナイーブです。ママ「お友だち、できるかなぁ。先生は、きびしくないかな。ママ、心配だなぁ。だいじょうぶ? ほんとにだいじょうぶ?」こんなふうに、ママから言われると、ただでさえ心配だったお子さんは、さらに不安を掻き立てられ、心配が大きくなります。なかには「ぼく、2年生になるのやだよ。1年生のままがいい。ぼく、がっこうに行きたくないよ」こんなふうに、言い出すお子さんもいるでしょう。これは、親が自分の不安をそのまま言葉にしてしまうことで、お子さんをさらに追い込んでしまうケースです。これは、「ぜったいにダメ」です。子どもにはどう声をかけるのがよいのかでは、どうすればいいのでしょう。お子さんは、これから、大きな心配や不安を抱えたまま、学校で闘うのです。言えに帰ったときだけでも、ほっとできる「安心・安全」を与えましょう。「だいじょうぶだった?」などと、不安を募らせるようなことを言うのは×。親は、自分の心配な気持ちはどこかに置いておいて、どーんと構えて、「家は子どもにとって安心・安全なこころの基地」であることに徹しましょう。そのためには、親自身が呼吸法を行ったり、アロマテラピーを取り入れたりして、自分自身の気持ちをリラックスした状態に整えることが、いちばん大切です。親の焦りや不安は、子どもに伝わり、子どもをさらに心配にさせます。「だいじょうぶ。だいじょうぶ」「きっとできるよぉ」こんなふうに、自分にも、お子さんにも言いながら「安心・安全」なこころの雰囲気を伝えましょう。「ママといるとほっとできるなぁ」そんな気持ちが、「明日も頑張る」お子さんの心のエネルギーになります。もし、具体的に心配なことがあったら、それはお子さんには伝えず、親から直接、担任の先生や、学年主任の先生などに相談しましょう。新しい学期のスタート時点こそ、「こころの安全基地」としての母親の役割をしっかりとこなすときですよ!
2016年03月25日前回 は、子育てまっさかりの女性歌人がうたった子育て短歌をご紹介しました。今回は、パパになった男性歌人にうよる子育て短歌です。赤ちゃんが産まれる前からお腹の中で育てている女性にとって、つわりに苦しみ、陣痛に耐えて、ようやく対面したわが子は自分の分身のような存在。ところが男親にとっては、わが子の誕生はうれしい反面、戸惑うことも多いようです。現代歌壇で活躍中の男性歌人たちは、父親になることや育児、子育てをどのように考えているのでしょうか?父になる違和感?「陰暦の八月みたいにずれている 二十五歳の父であること」 吉川宏志『夜光』吉川氏は父親になった不思議さを、太陰太陽暦にたとえました。陰暦とは、日本では明治5年まで使われていた暦(旧暦)です。月の満ち欠けを基準に「月」を決め、太陽の動きをもとにして「年」を数えます。よって毎月1日はかならず新月になり、15日頃が満月になります。そのため現在の暦よりも1ヶ月ほど遅れます。だから、陰暦の8月を新暦に直すと秋になってしまいます。慣れ親しんでいる暦なら、真夏の8月に鈴虫が鳴き、すすきが生えているのは、なかなか理解しがたい感覚ですよね。「乳足らぬ 夜に鮎太が泣きはじむ 歯のない歯茎を我は見ており」 同上まだ、歯の生えていない新生児の口のなかはまっくら闇。そこにピンクの歯茎があるのは、なまなましく見えるものです。泣き出した息子をながめながら、作者は「歯がない歯茎」を発見した自分自身を客観視している、そんな歌です。ママよりもパパは、わが子を客観的に観察しているのかもしれませんね。しかし、歌集はクールな作品ばかりではありません。「頭(ず)の中で石の割れたる感じして 子の頬を撲つ飯食わぬ子を」同上「遊びたい 寝るのは嫌と子は泣けり こんなにわれは眠りたいのに」 同『海雨』子育てを歌にして詠むことで、人間くさい本心が見え隠れして、作品世界に奥行きが広がっています。父と母とで異なる、子が育つ楽しさと戸惑い「子が乳を飲まなくなりし寂しさと いうを聞けどもついにわからず」 松村正直『やさしい鮫』「子とふたり ならんで用を足すときの 何だろうこのかなしみのごときは」同上子が育つ楽しさと戸惑いにも、男女で温度差があるようです。しかし、卒乳の寂しさも、子と2人並んで用を足すときの哀しみに似た感覚も、ある意味では同じ気持ちだと言えるでしょう。赤ちゃんが、すこしずつ小さな人間に成長していく過程は、かすかな鈍痛をともなうものかもしれません。「出勤の前のひととき 仰向けの二十一本の子の歯を磨く」 同『午前3時を過ぎて』だからこそ、毎日が新しい感情の連続で、父も母も子の時間もまぶしく輝いているのではないでしょうか。お父さんも頑張っています!働きざかりの男性が、育児や子育てを頑張る姿は増えてきました。「聞けよ 父は何でもなんでも出来るのだ 母乳をくれてやる以外なら」 本多稜『こどもたんか』「はっきりと言える言葉はまずママでその次がイヤっ他はまだなし」 同上「抱き上げてむすめの涙乾くまで夕べの町をあるいていたり」 同上本多稜の作品『こどもたんか』は父親の立場で、全編を子育ての作品だけで構成した歌集です。これは、1,000年をこえる短歌史上初の挑戦です。本多氏は『こどもたんか』の「あとがき」に、子育ての楽しさをこのように語っています。「子育ては、発見の毎日。人生の復習でもある。子供の目を通して見る世界はなんと輝きに満ちていることか。その輝きを、ちいさな欠片でもいいから形のあるものにとどめておきたい」父親歌人としてのこうした作品が増えて、男性の育児参加が、もっと当たり前のことになってほしいですよね。パパは、授乳のほかは、何だってできるのですから!(有朋さやか<フォークラス>)
2016年03月22日皆さんの親世代は、住宅ローンの額や年収といったお金にまつわる話題全般を、子どもと話すことはめったになかったと思います。でも、たとえ金融に詳しくない方でも2008年の金融危機、いわゆる「リーマンショック」は耳にしたことがあるでしょう。その経験から、今世界中で、子どもへの早い時期からの「金融教育」が注目されています。「うちの子は幼稚園児だからまだ早いわ」と思っていませんか? そうでもないかもしれませんよ。金融教育が進んでいる英国英国は、先進国の中ではもっとも積極的に国を挙げて金融教育を推進していると言えるかもしれません。1990年代に個人年金の販売がトラブルになり、その後始末のために政府として多額の出費をした苦い経験から、金融教育の普及を進めています。また、NPO(非営利団体)も積極的に金融教育の普及を政府に働きかけています。その結果、2014年9月から、一般的な教育カリキュラムの中の「数学」と「シチズンシップ教育(日本における「公民」でしょうか)」のなかに、「金融教育」が必須科目として組み込まれています。「数学」では、「債券の利回り」とは何かとか、商品の「単位」「価格」とは何か、といった授業があります。「シチズンシップ」では、たとえば11歳~14歳向けは金融の勉強の狙いとして、「生徒が自分のお金をうまく管理できるようにするとともに、将来必要になるお金を計画できるようにすること」と書かれています。さらに学習が進んで14歳~16歳になると、収入/支出、クレジット、借金、貯蓄、金融商品と金融サービスさらには税金がどのように使われているかということも勉強します。NPOで代表的なのはPersonal Finance Education Group、通称 “pfeg” と呼ばれる団体です。ホームページ(※1)で3歳から19歳までの子ども向け金融教育について幅広くサポートしています。3歳からというのはちょっとびっくりですよね。(※1) pfeg.org | Providing lesson plans and teaching resources on money management to help teachers of financial capability 企業やNPOが幅広く金融教育を支援する米国米国では、全米に共通する教育プログラムはありません。でもその一方で自主的に、企業や学校、各種NPOが積極的に取り組んでいます。企業の活動例としておもしろいところでは、アメフトやサッカーのゲーム形式(※2)でお金に関する質問にチャレンジするサイトを運営しています。また米国のフィデリティでは、子を持つ親に向けて、子ども向けの金融教育についてアドバイスしています。(※2) Games|Practical Money Skills puts the fun in financial literacy with online educational games for students and adults. 子どもがお金と賢く付き合えるかどうかは、親次第「人はお金の価値を親から教わるものです。ですから子どもに早い年齢から、例をあげながらお金にまつわる話をすることはとても重要です。もし子どもに何のために使うのかを示さずにお金を渡していると、子どものお金に対する理解が進まないおそれがあります」とアドバイスでは指摘しています。また、子どもの年齢別のアプローチも示しています。特に3歳から6歳の時期には、おもちゃを買うとか、小さくてもいいのではっきりとしたゴールを決めて、そこに向けてお金を貯めていくように促し、一方でお小遣いをどのように貯めるか使うか、ほんの少しでも「自由裁量」の余地を子どもに与えるのが重要だとも指摘しています。そして貯める教育には、達成度が目に見えるように、「透明なガラスの貯金箱」を使用するのがおすすめだとか!先に見た英国のNPO法人pfegのWebサイトでは、「子どもが7歳のときまでに醸成された金銭感覚は一生涯続く」と紹介しています。英国で子どもが初めてオンラインショッピングをする平均年齢はいくつだと思いますか? 答えは10歳です。早いと感じる方も多いかもしれませんが、幼少期からの金融教育がそれを可能にしているのではないでしょうか。日本では英国や米国と比べまだ子ども向け金融教育は普及していませんが、お子さんが将来自然体でお金と賢く付き合うために、他国での教育を参考に、ママがおうちでできることを試してみませんか。
2016年03月21日子育て中の女性と短歌は、とても相性がよいのです。5・7・5・7・7文字の31音で完結する短歌には、短いながらにさまざま感情や情景が込められています。今回は、育児や家事をしながら言葉をつむぐ現役ママさん歌人たちが詠んだ、子育てをテーマにした短歌を紹介します。短歌のなかにはまさに「子育てあるある」がたくさん詰まっていました。子育てはネタの宝庫!?はじめに紹介する、春野りりんは、水彩で描くイラストのような作風が持ち味。昨年出版した歌集『ここからが空』(本阿弥書店)は、わが子の成長をよろこぶ、素朴で心温まる1冊です。そこに載っている短歌を数首、ご紹介します。「幼稚園 受験願書にひろびろと 長所欄あり 花の種をまく」 春野りりん(『ここからが空』)「手をあげて こたへる児あり 診察に ほかの患者のよばれるたびに」同上「母親はムスカ大佐、父親はオバマと登録されたるケータイ」同上病院でほかの患者が呼ばれても手をあげて返事をしてしまう…そんな愛らしい時期はひとときしかありません。作者がそうした、かけがえのない蜜の期間を大切にしていることが、短歌から見て取れます。「現在」にしかない、時間のきらめきが魅力的です。特別じゃなくていい。日常こそが、かけがえない日々中井守恵は、仙台在住。2014年に角川短歌賞次席に選ばれ、50首連作「あかるい春」で、息子と過ごす日常風景を詠い、注目されました。「震災を 思い起こせば その刹那 「きらきら星」を子は歌いだす」中井守恵(『短歌人』2016年1月号)「蟻を追う 息子のうなじを眺めれば しののめ色になりゆくこころ」同(『短歌』2014年11月号)「たいせつにたたむ靴下 草原に恐竜二頭が描かれていて」同上蟻を追いかけたり、靴下を畳んだりという何気ない生活を通して、赤ちゃんから子どもに少しずつ変わっていくわが子をいとおしく見つめる母親の姿が印象に残る歌ではないでしょうか。子育てはキレイごとだけじゃない、母の葛藤を詠んだ短歌次に紹介する森尻理恵は、地球物理学の研究者。子育てと研究を両立する日々を詠った歌集は読みごたえがあります。キレイごとだけにとどまらず、ワーキングマザーの葛藤をありのままに表現しています。「何もかも ママのせいだと子は泣きぬ 例えば庭が暮れゆくことも」森尻理恵(『グリーンフラッシュ』)「黒で絵を描く子は心が病んでいるとテレビは言えり さあて困った」同上「子をなして ハンディー負うは女ゆえ 君が決めよと同業の夫」同上「抱き方の下手なるわれによりすがり 泣く子に不思議な温かさあり」同上小さくても子どもは1人の人間。それゆえ、人が人を育てる過程には、ときに修羅場をさけて通れないこともあるでしょう。しかし、たとえ抱き方が下手であってもやはり、子どもは「ママが大好き」なのです。焦りや不安などの気持ちを素直に認めて短歌にしている面に、とくに共感しました。歌集は育児書や育児体験記のような実用書ではありません。しかし、ママさん歌人たちの作品には、ハウツー本でも得られないようなリアリティーがあり、他人にはおいそれと語れないような育児への不安や本音、そしてわが子への思いが込められていました。「「赤ちゃん」と かつて赤ちゃんだった子が 寄って行くなり 桃咲く道を」川本千栄(『樹雨降る』)ここに描かれている赤ちゃんも、やがて子どもになり、その後大人へと成長していきます。一瞬ごとに変化していくわが子の姿に、歌人たちは今日も、ことばをつむぎます。(有朋さやか<フォークラス>)
2016年03月15日今やメディアに引っ張りダコの思想家・内田樹さん。『街場の教育論』(ミシマ社)や『14歳の子を持つ親たちへ』(名越康文との共著/新潮新書)など、家族や教育に関する著作も数多く世に送り出しています。一緒に過ごす家族との問題に、日々頭を悩ませている人も多いはず。家族の人間関係は、距離が近いだけになかなか客観的に考えられませんよね。どうすれば良好な家族関係が築けるのでしょう? 内田樹氏の主張をわかりやすく紹介します。何よりもまず、「儀礼」が大事みなさんは家族において最も大事なことは何だと思いますか?「愛情」や「理解」?あるいは「価値観」?内田樹氏は、家族においてもっとも大事なことは「儀礼」だといいます。家族の条件というのは家族の儀礼を守ること、それだけである。それがクリアーできていれば、もうオッケーである。朝起きたら「おはようございます」と言い、誰かが出かけるときは「いってきます」「いってらっしゃい」と言い、誰かが帰ってきたら「ただいま」「おかえりなさい」と言い、ご飯を食べるときは「いただきます」「ごちそうさま」と言い、寝るときは「おやすみなさい」と言いかわす。家族の儀礼のそれが全部である。それができれば愛も理解も要らない。私はそういう意見である。出典: 内田樹の研究室 愛情と思いやりがあふれる家族は都市伝説では、なぜ内田樹は「儀礼」こそが大事なことだと主張するのでしょうか。それは、内田氏の以下の発言に表れています。「愛だの理解だの共感だの思いやりだのとよけいな条件を加算するから家族を維持することが困難になってしまったのである」出典: 内田樹の研究室 家族みんなが全員への愛情に溢れ、その胸中の隅々まで理解しているような家族というのは一種の理想に過ぎなく、それを追い求めるがゆえに不満が生まれるという現状があると、内田氏は言っているのです。家族みんながお互いへの愛情や思いやりにあふれている――そのような家族は理想でしかなく、なかなか存在しうるものではありません。それは、ある種の都市伝説のようなものです。フィクションに近いと言っても過言ではありません。家族というものに「愛情」や「理解」や「価値観の一致」を条件付けるのは、あまりに要求が高すぎると内田樹氏はいうのです。高すぎる理想は、自分の首を絞めることになります。「家族」をもっと気楽に考えよう内田樹の指摘はつまり、「家族については、肩肘張らずにもっと気楽に考えよう」ということだと思います。家族同士の愛情が薄いと感じたり、理解が足らないと感じたりすることがあっても、挨拶などの「儀礼」さえきちんとできていれば、それはとりあえず「よい家族」なのだと思ってよいのではないでしょうか。高い理想を追うがゆえに不満顔で生活する人と、現状にある程度満足し、ニコニコして暮らす人。どちらが家族によい影響を与えているかを考えてみましょう。それが内田樹の言いたいことなのだと思います。(サカマキ貝<フォークラス>)
2016年03月14日楽天銀行は3月8日、東京理科大学と「楽天銀行教育ローン」の提携を開始したと発表した。○優遇金利で教育ローンが利用できる楽天銀行が提供する「楽天銀行教育ローン」では、提携大学に優遇金利を設定。このたび、新たに東京理科大学または諏訪東京理科大学が提携校となり、両校に入学を予定している人もしくは在校生は優遇金利の対象となる。なお提携は、東京理科大学で23校目となる。楽天銀行によると「提携大学の優遇金利の数値は開示していないが、提携大学以外の教育ローンの金利は、9日現在、固定で年3.90%、変動で年3.277%。提携校はこの数値よりは低くなる」とコメントしている。「楽天銀行教育ローン」の申し込みは、楽天銀行ホームページの申し込みフォームから入力する形式となっている。必要書類はスマートフォンのカメラで撮影し、「楽天銀行アプリ」で送付。申し込みから最短で翌営業日に融資する。
2016年03月11日子育てにおいて、「ほめることが大切!」とわかっているものの、実際にどんなことで、どうやってほめたらいいのか、どんな言葉を使ってほめたらいいのか、と迷ってしまうことはありませんか? そんなママたちに「ほめる達人=ほめ達」の、ピンチをチャンスに変えるほめ方を紹介します。子育てにはもちろん、夫婦間や職場でも活かせる「ほめるコツ」をこの機会に身につけてみませんか?ほめる達人=価値を発見する達人つい最近の私の経験です。唐揚げをつくったところ、いつもの味付けより薄くなってしまいました。「今日の味付けは失敗しちゃった…」と息子にぼやくと、息子は「それってヘルシーってことだよ!!」と言ってくれたのです。私は失敗した気持ちで落ち込んでいたのですが、息子のこのひとことで一瞬にして嬉しい気持ちになりました。息子は「ほめる達人=ほめ達」だったのです。最近、テレビでよく登場する「一般社団法人 日本ほめる達人協会」。私は、初めてこの協会の名前を聞いたとき、「こんな面白い協会があるんだな~」と驚いたものです。このほめる達人協会は、ただ「ほめる」のではなく、あらゆるものから価値を発見できる「ほめる達人」を輩出することを目的とし、その先に笑顔あふれる社会づくりを目指しているのだそう。私たち人間は、人や物などに接したとき、プラスよりマイナスな面についつい目がいってしまいます。しかし、ほめる達人は、どんなマイナスな面もすべてプラスに変換する達人です。ほめる達人式ほめるコツとはほめる達人協会には、「ほめ達検定」というものがあります。ほめるコツをその検定試験から読み解いてみると…まず、自分が言われて嬉しい言葉を思いつく限り思い浮かべてみてください。このことで、どんなことを言われると嬉しいのかが明確になります。そして、自分が言われて嬉しい言葉を、誰かに言えているかを考えてみます。そして、自分が言われて嬉しい言葉を、誰かに言ってみましょう。 そして一番重要な価値を発見する方法とは…「気が弱い」「落ち着きがない」「短気」などのマイナスな言葉をプラスに言い換えてみます。想像力や想像力を働かせてみましょう。「気が弱い」は、やさしい・思いやりがあるに。「落ち着きがない」は、元気がいい・行動力があるに。「短気」は、情熱的・まっすぐに。 ついつい目につく相手の短所も、その裏側には長所が隠されています。毎日の生活の中で、「ダメ」と注意してしまう子どもの性格や行動も、その裏側には子どもの良さがしっかりとあるのです。そんな良さのほうに目を向け、言葉にしてほめる。そのことで相手の笑顔に出逢えることが多くなり、同時に自分も笑顔になります。ほめた人もほめられた人も元気になったり、嬉しくなったりします。なかなかマイナスな面をプラスに変換できないという場合は、「すごい」「さすが」「すばらしい」という言葉を意識して使ってみましょう。この3つの言葉は、誰でも笑顔にしてくれます。「頑張ってね」より「頑張ってるね」子どもに、「頑張ってね」と伝えていませんか? 私も、よく「頑張ってね」と子どもに声をかけていました。でも、よく考えてみると、子どもたちはいつも頑張っています。それに、子どもは自分の親に一番認めてほしいという気持ちを持っています。そこで、「頑張ってね」ではなく、「頑張ってるね」という言葉に変えて、「あなたが頑張っていること、努力していることを知っているよ」というメッセージにして伝えてあげましょう。「頑張ってね」と応援されるより、「頑張ってるね」と言われることで自分が認められていると実感し、さらなる大きな力へとつながります。言葉ひとつで、相手が受け取る感情も大きく変わります。そしてプラスの言葉を使うことで、はかり知れないパワーが生まれてくるのです。言った自分も、言われた相手も嬉しくなる言葉、マイナスをプラスに変える言葉をみなさんもたくさん使って、子育てにおいても、ママ自身の毎日も、嬉しい時間を増やしてくださいね。(谷本まゆみ<フォークラス>)
2016年03月03日子育てと仕事の両立、夫との関係など、常にストレスフルな状況下にいるママたち。「なぜ自分はこんなに頑張らなきゃいけないの?」と、日々の自分の努力に、むなしさを感じてしまうときもありますよね。そんなときはちょっと立ち止まって、哲学者や思想家たちの名言、考え方に触れてみましょう。きっと毎日の自分の「頑張り」に意味を見出すことができるはずです。今回は、思想家であり人気作家・吉本ばななの父である、吉本隆明の言葉に学びます。思想家の吉本隆明に学ぶ『キッチン』『TUGUMI』などの作品でお馴染みの人気作家・吉本ばななの父親でもある思想家の吉本隆明(1924~2012)は生前、さまざまなことを論じていました。吉本は「子育て」や「家族」にまつわる著作も数多く残しています。今回取り上げるのは、1988年に行われた講演会の中での言葉です。吉本はその講演で、「乳児期の子育てはなぜ重要か」について話しています。昼も夜もなく常に世話をしなければならない乳児期の子ども。嫌になってしまうこともありますが、「乳児期」というものについて、改めて見つめ直すきっかけになるでしょう。「乳児期というのを別の言葉で定義すれば、自分に責任がないにもかかわらず生涯自分にいちばん関係のある時期、それが乳児期なんだという定義もできるくらいの時期です」 出典: 講演録・「こどもの哲学」(ほぼ日刊イトイ新聞より) 「人間と、チンパンジーと、どこが違うかっていうと、人間がはやく出てきちゃうってことが、人間の特徴なんです」出典: 講演録・「家族の問題とはどういうことか」(ほぼ日刊イトイ新聞より) 思想家・吉本隆明は、子育ての中でも特に、乳児期の子供と母親の関係を重視していました。吉本は人間と類人猿のもっとも異なる点として、人間の子どもには乳児期があるという点を挙げています。たしかに乳児期の赤ちゃんは、母親から産まれてきたのはいいものの、自分では動くこともできないし、食事や排泄物の処理も手伝いなしではできません。ひとりではほぼ何もできない状態のまま、1年ほど過ごす時期があるのは、人間特有です。野生環境ではすぐに、ほかの動物の標的にされてしまいます。この、誰かに頼らざるを得ない乳児期という発達段階こそが、子どもにとって大変重要になると吉本は考えています。「早く出てくることによって、どうしても母親と1年間、接触せざるを得ない。そこから栄養を受けたり、世話してもらう以外にない。そうすると、その間に、母親がもっている文化的水準、それから、感覚、心の構造っていうのは、全部、いま言いましたように、乳児に刷り込まれるわけです」出典: 講演録・「家族の問題とはどういうことか」(ほぼ日刊イトイ新聞より) つまり、毎日24時間、母親からケアを受ける状態の乳児期の子どもは、それゆえ母親のすべてを自分の中に取り込んでいる、ということです。母体から産まれ落ちた後すぐに自分で動くことができる、ほかの動物の子どもとは、その点がまったくもって異なるのです。逆に、この時期に母親に対する「絶対的な信頼感」を与えることができれば、登校拒否、学校内暴力や家庭内暴力の恐れなどはほとんどなくなる、というのが吉本の主張です。実は日本だけ!? 母親に負担がかかりすぎる「日本型の子育て」また、日本型の子育ては、女性に大きな責任と負担が課せられてしまっている、と吉本は言っています。吉本によると、西洋型の典型的な子育てでは、乳児期の子どもは生後1ヵ月ほどで母親の手から離れ、看護師やシッターの手に委ねられるとのこと。一方、日本型の子育ては、母親はずっと乳児期につきっきりで世話をしなければならなりません。つまり、母親1人に子育ての責任がのしかかってしまうのです。このような日本の子育てについて、以下のように吉本は語っています。「もし非常にいい母親だったら、もちろん日本型の育て方は、人類の理想的な育て方なんです。だけどたいてい、どんな親でもそうですけど、様々な事情がありましてね。100%いい育て方なんてできないんですよ。手をぬいたり、まずったりってことは、たいていどの母親、父親でもあるわけですよ。だけども、まず、55点以上の育て方をしたと母親が自信をもって正直にいえるのならば、それは立派な育て方といっていいんだと思います」出典: 講演録・「言葉以前のこと–内的コミュニケーション」(ほぼ日刊イトイ新聞より) 現在は、吉本が子育てをしていた時代よりも、夫の協力やベビーシッターの協力を得やすい時代になってきています。それでも育児に疲れてしまったときは、「日本型の子育ては母親に負担がかかりすぎている」という吉本の言葉を思い出し、たまには周りの人や育児サービスに頼ってしまってもよいのではないでしょうか。100点満点でなくてもいい。あなただけができる子育てを目指して、乳児期の育児を乗り切っていきましょう。(サカマキ貝<フォークラス>)
2016年02月07日アメリカの子育て方法は、日本とは違うことがとても多いです。アメリカ式の子育てに関する考え方や方法を知ることで、自分なりにうまく取り入れて、育児を工夫してみましょう。一緒に寝ないは当たり前日本と違うアメリカの子育て方法の代表といえばやはり、「ねんねトレーニング」。アメリカでは産まれたときから自立心を育むために、赤ちゃんでも子ども部屋に1人で寝かせます。部屋にはベビーモニターを置いて、赤ちゃんの様子がほかの部屋でもわかるようにしたり、カメラで見られるようにしています。また、赤ちゃんが夜泣きしてもすぐには駆けつけません。多少のグズリ泣きくらいは放っておいて、自分で泣きやむのを待つことがあります。そうすることで赤ちゃんの夜泣きが減っていくと考えています。日本の狭い住宅事情では、なかなか産まれたときから子ども部屋をつくるというのは難しいことではあります。むしろ、日本では子どもが少し大きくなるまでは親と添い寝をするという文化です。しかし、自立心を育むことに重点を置いているアメリカでは、添い寝は考えられないようです。叱るときはタイムアウトでクールダウンアメリカの親ならだれもが使う、しつけの方法、「タイムアウト」。子どもが親の言うことを聞かない、悪いことをした場合などに、行動を一旦止めてクールダウンさせる方法です。だいたいどこの家庭でも「タイムアウトの場所」があり、そこに座らせて気持ちが落ち着くまで待ちます。途中で脱出したらまた始めからです。時間の目安は子ども年齢分といわれ、3歳なら3分といった感じです。「タイムアウト」の時間が終わると、なにがいけなかったのかを話し、「タイムアウト」になった理由を理解させて終了です。その後は遊びに戻ってOK。この方法は子どもだけではなく、怒りでヒートアップしたママの気持ちを落ち着かせる効果もあります。子どもが数分間クールダウンしている間に、ママもクールダウン。これで、怒鳴ったりする回数もグンと減ります。※タイムアウトについては、こちらの記事も参考に・ 欧米流子育て法「タイムアウト」で叱るストレスが少なくなる!? ベビーシッターを利用してママも息抜きアメリカでは子どもをベビーシッターに任せて、仕事や外出をする人は多くいます。特にアメリカでは産後数ヵ月ですぐに仕事復帰する人がとても多く、そのためベビーシッターを利用する人が多いのが理由です。仕事だけでなく、ママが子育てで疲れてしまわないように、夫婦の時間を取るためにベビーシッターを利用することもよくあります。夫婦で月に一度ディナーに行ったり、映画に行ったり、また夫婦同伴のパーティーに出席したりなど、自分たちの時間のためにもベビーシッターを利用します。日本ではまだまだベビーシッターは浸透していませんが、以前に比べ、特に都市部ではベビーシッターの数も増えてきています。「ベビーシッターに預けてまで」と思いがちですが、時代は変わりつつあります。ストレスをためてイライラしているよりは思いきって休む。ママも休息を取ることが、穏やかな育児のために大事なことなのかもしれません。(フレシュラスともみ<フォークラス>)
2016年01月31日息子の宿題を見ていると、小学3年生になって急に学校の勉強がレベルアップしたように感じます。今までは難なくこなしていた学校の宿題も時間がかかるように…。掛け算割り算などの難しい計算や桁が大きい数字、難しい漢字。それだけでなく、理科と社会などの新しい教科が加わり、総授業時数が2年生と比べて35時数も増えるとか。この時期の勉強をきちんと理解していないと、一気に勉強嫌いになる可能性がありそうです。学んだことをきちんと理解するためにも、自主学習が必要不可欠。それは分かっているけれど、学校の宿題だけでも手こずっている息子が自ら学習するとは思えません。しかも我が家は共働きなので、学習塾への送迎はもちろん、自宅学習もなかなか見てあげられる時間がないのです。このままではどんどん勉強嫌いスパイラルに陥ってしまう…。自分から進んで勉強するようになるにはどうすればいいのでしょう。こんな悩みを抱いていた時に目についたのが、タブレットを使ったZ会の通信教育 「小学生タブレットコース」 。手持ちのタブレットに専用のアプリをDLすればOK。「タブレットなら、確かに息子の興味を惹くかもしれない!」と、早速体験してみることにしました。初めてのタブレット学習を体験! 子どもの素直な反応は…?目の前に置かれたタブレットに興味津々の息子。早速使い始めてみるとさすがは子ども。すぐに使い方をマスターして算数、国語、英語とどんどん問題を解いていきます。もちろん答えを間違えてやり直すことも度々…。なかなか正解にたどり着けない時、普段はすぐに諦めてしまうのに今回は何度も考えてはやり直し、ついに正解してはなまる画面が出ると思わず「やったー!」とガッツポーズ。なんだかとても夢中になっている様子です。「新しい発見がどんどん出来て楽しい!」と息子。これは期待できるかも。 アニメーションの視覚的効果でぐんぐん理解が進む!アニメーションなどの視覚や音声、効果音などの聴覚を通して分かりやすく楽しく学べるのもタブレット学習の特長です。例えば、算数では紙のテキストではイメージしにくい「計算のしくみ」や「図形の特徴」などを視覚化することで理解を深めてくれます。さらに、間違った問題に対してはしっかりと解説してくれ、正解した時には更に発展的な問題を出題してくれます。理科は実験動画やシミュレーションなどを使って擬似体験をすることで、理解し興味を広げてくれます。英語では、アニメーションに合わせてリズムにのせた発音練習や、自分の発音を自動判定してくれる機能があり、目と耳と口で英語力を身につけることが出来ます。また、国語や英語などはタッチペンを利用することによって、紙のテキストと同様に、書く力もきちんと身に付きます。特に漢字においては紙の教材とタブレット学習を組み合わせて効果的にサポートしてくれるというから、難しい漢字が増えるこの時期も最適です。デジタルだけじゃない! 人の力で手厚くサポートしてくれるから安心しかし、本当に子どもが一人でちゃんと計画的に勉強できるのでしょうか。そんな心配も御無用です。なんとこのアプリは、子どもの予定に合わせたスケジュールを、自動で作成カスタマイズしてくれるのです。見やすい学習カレンダーを見れば「今日やること」が一目瞭然。しかも、保護者専用スマホアプリからは子どもの学習状況や提出課題の結果などを確認できます。親の心配事や求めているものが何かを理解してくれているところは、さすが家庭学習のスペシャリストのZ会。通信教育の調査結果で、教材の質の部門賞を受賞しているだけあります。※1子どもの学習状況が分かるのでそれに応じた声かけや、アプリを通じて子どもとメッセージのやりとりも出来ます。「今日も頑張ったね」の一言で子どももますますやる気になりますね。それだけでなく、担任指導者が子どもの学習状況を見守りながら日々の学習をサポート。毎月1回の定期面談では子どもとのメッセージのやりとりを通じて、やる気をどんどん引き出してくれます。第三者からほめてもらえたり認めてもらえる体験は、子どもの意欲を伸ばすのにとても大切なことですよね。「また勉強したい!」子どもが自ら学びたくなるのがタブレット学習の魅力タブレット学習をしている息子の姿はワクワクしている様子。「新しい発見が次々に出来て楽しかった」「ずっと飽きずに出来た」「もっともっとやってみたい」とかなり惹きつけられていました。やはり、子どもが自ら学習するためには興味をどんどん惹きつけてくれることが大切です。Z会のタブレット学習は、子どものワクワク感を持続させる工夫がとても良くされていて、また学習したいと思わせてくれます。楽しく続けることで毎日学習する習慣も自然と身につくのです。また、共働きでなかなか子どもの勉強を見てあげる時間がなくても、さまざまなサポートで見守ってくれているので、紙の教材と違って親が付きっきりにならなくて良いのも助かります。中学受験を考えている場合は、志望校のレベルに合わせて対応する中学受験コースもあるので、本格的に受験準備をしたい人たちはそちらがおすすめ。入会金もかからないというし、私も早速タブレット学習を取り入れてみようかしら。気軽に始められるのでお子さんの自主学習に悩んでいるママたちにぜひお勧めしたいと思いました。「Z会小学生タブレットコース」・ Web上で体験したい方はこちら ・ 無料でお届け! 資料請求 ・ 体験会も実施中! ※1 イードアワードの通信教育2012年~今まで通信教育小学生の部 教材の質 部門賞
2015年12月22日子どもにたくさんの経験をさせてあげたいという気持ちから、小学校に入学する前からお子さんにさまざまな習い事をさせるのが一般的になっているかもしれません。日本でも英語、ピアノ、水泳など、たくさんの習い事がありますが、世界の子どもたちはどんな習い事をしているのでしょうか?今回は、各国の子どもの習い事事情をご紹介します。韓国の子どもたちは、習い事よりお勉強!教育熱心な親御さんが多い韓国では、バレエ、ピアノといった子どもに教養をつけさせる習い事よりも学問重視という考えから、「ハグォン」と呼ばれる塾がアフタースクールの一番人気の習い事となっています。そのため、小学校に入れば学校が終わるとすぐに塾、という子も多いそう。なお、幼稚園児には、ピアノやテコンドーなども人気があるそうです。塾以外の習い事は、「子どもがやりたいと言えばやらせてみる」という方針のお母さんが多いようですね。タイではKUMONが流行中東南アジアを代表する経済大国・タイでは、子どもたちは学校が終わればのびやかに外で遊ぶイメージがありますが、都心ではやはり、学校が終わると中学、高校受験のために塾に通わせることが定着しつつあるようです。タイでは学校の先生の副業が認められているために、学校の先生をやりながら放課後は自宅で学習塾を開く先生も多いのだとか。そして、その学習塾でも手軽に始められることから人気なのが、日本に発祥の「KUMON(くもん)」です。都心ではあちらこちらに「KUMON」を教える教室があり、2010年にはタイ全国の生徒数が10万人を突破。この勢いはまだまだ続きそうです。リーズナブルに習い事ができるフランスフランスの小学校には、音楽の時間はもとより工作の時間もないため、「スポーツやアートは学校外で習い事として習うもの」という認識が強いようです。ただ、この習い事については市町村からの援助があり、誰もがリーズナブルな料金で習えるのが、フランスの素晴らしいところと言えるでしょう。音楽、絵画、テニス、海の近くであればヨットまで、ありとあらゆる習い事がありますが、意外に人気が高いのが柔道。フランスの柔道人口は日本よりも圧倒的に多く、人気の秘密はスポーツと作法を同時に学べるからだそう。国際大会やオリンピックでフランス人が柔道でメダルを獲得する理由は、ここにあったのかもしれません。そのほか、習い事としては、サッカーよりもラグビーのほうが人気が高いというのもおもしろいところですね。イタリアの一番の習い事は「友達と遊ぶこと!」学校が終わると習い事ではなくて、公園に行って友だちと遊ぶのが大切な習い事、というイタリア。フランスのように公的援助がないので、習い事が普及しないのかもしれません。それでも週末には教室に通うこともあり、女の子にはバレエなどのダンス、男の子にはサッカーがダントツ人気です! 国によって流行している習い事はさまざまなようですが、「親がやらせたいものよりも、子どもがやりたいと言うことをさせるのが一番」と考えるのは、どこの国にも共通した考え方なのかもしれませんね。(徳武加奈子)
2015年12月13日皆さんは、「ホームスクール」という言葉をご存じですか?ホームスクールとは、学校に通わず家を拠点にして学習を行うこと。そう言うと日本では「不登校の生徒が家で学習をする」というイメージが強いですが、海外では広く普及している学習方法です。今回は日本人にあまりなじみのない「ホームスクール」について、簡単にご紹介します。ホームスクーリングが盛んな国は?現在、ホームスクーリングがもっとも盛んな国と言えば、アメリカです。アメリカではすべての州で、法律的にもホームスクーリングが認められています。ちなみに学習カリキュラムは、州によって異なるのだとか。さらに、アメリカ国外に住んでいても、ホームスクーリングのカリキュラムを提供している学校経由で、オンラインでカリキュラムを受講することが可能。そのため、世界中のどこに住んでいても、カリキュラムを終了すればアメリカの学校卒業資格を習得できます。イギリスのホームスクーリングは?古くから「家庭教師が自宅で勉強を教える」という風習があるイギリスでは、ホームスクーリング(ホームエデュケーション)については、アメリカ以上に自由な制度が完備されています。日本やアメリカのように、 ただ学校に通っているだけでは卒業資格がない イギリスでは、ホームスクーリングの国家カリキュラムは特に決められていません。親や家庭教師といった教える立場の人間がそれぞれ授業カリキュラムを作っても良いことになっています。もちろんインターネットなどで、すでにパッケージ化されたプログラムも探すことができます(無料のものも多いです)。ただし、イギリスでは5歳から学習を始めることが義務づけられているので、ホームスクーリングを希望する生徒は「ホームスクールで学習する」という届けを提出する必要があります。なぜ、ホームスクールで学ばせるのか?近年は世界的にもホームスクールの需要が増えてきたと言われています。ホームスクールを行う理由はそれぞれの家庭、親によって異なりますが、学校で行われている授業の質が好ましくない、住居を構える海外の国に自国の学習カリキュラムを行っている学校が近所にないといった理由があるようです。さらに、アメリカでは治安の悪さから子どもを外に出したくない、もしくは、宗教的な理由などからホームスクールにする家庭もあるそうです。アメリカは学習スタイルの先進国!アメリカではホームスクールだけではなく、地域・教員・保護者などが主体となって運営する「チャータースクール制度」という新しい教育スタイルもあります。たとえばハワイでは、地元の子どもたちにハワイならではの文化伝統を学校で教えるチャータースクールがあったりもします。ただし、このチャータースクールもホームスクーリング同様、州によって制度が異なります。私たち日本人にはなじみの浅いホームスクーリングですが、最近ではアメリカの高校資格を日本の自宅でも取得できるカリキュラムもあるようです。ワールドワイドに各国のカリキュラムが受講できる時代になるのは、そう遠くなさそうですね。(徳武加奈子)
2015年12月11日モンテッソーリ教育は、シュタイナー法と並び「世界2大幼児教育法」と称される教育法です。根底にあるのは、子どもの「敏感期」がどういうものかを知り(→知る)、子どもをきちんと観察し(→見守る)、子どもに適切に声がけ、働きかけをする(→ときどき助ける)という子育てメソッド。欧米で実績のある手段なのだそうです。『知る、見守る、ときどき助けるモンテッソーリ流「自分でできる子」の育て方』(神成美輝著、百枝義雄監修)は、そんなモンテッソーリ教育を子育てに取り入れるためのコツを紹介した書籍。3章「『観察→発見→見守る』から始まる、今すぐできる10のこと」から、要点を引き出してみましょう。■1:観察する観察の目的は、子どもの「興味の中心」を見つけること。たとえば電車の名前をおぼえるのが好きだった子は、そこから、駅、地図、そこで働く人など、興味を広げていくもの。つまり子どもの興味の中心さえ見つけることができれば、そこから広がりを得ることができるということです。そこで、まずは子どもがなにに本当に興味があるのか、じっくり観察してみることが大切だと著者はいいます。■2:自由に選択させる「~しなさい」と親が決めたことをさせるだけでは、子どももやる気を失うもの。そうではなく、大切なのは「選択肢」を与え、判断力を育むこと。具体的には、小さいうちは「2択」。大きくなるにつれ、選択肢の数を増やしていくといいそうです。選択するという行動は、考える力につながるもの。なにかの困難にぶつかったときにも、「どうすればいいのだろう」と考えることができるようになるわけです。■3:見守り、挑戦させる子どもの方から「手伝って」「助けて」というサインを見せるまでは、大人はじっと待った方がいいのだと著者はいいます。なぜなら失敗をして、新たなやり方を見つける、もう一回最初からやってみるというようなことを繰り返すことによって、子どもは自分でいちばんいい方法を見つけ出すことができるから。「教えない教え」によって、やる気と自信、気づきの機会を与えるべきだということです。だからこそ、子どもの方から「手伝って」「助けて」のサインを見せるまでは、大人はじっと待った方がいいのだと著者はいいます。■4:ゆっくり見せる子どもにとって、大人の動きは早送りのDVDを見ているようなもの。普通のスピードでなにかを教えたとしても、まったくついていくことができないのだそうです。また子どもは、手と耳を同時に働かせることが苦手。口で説明をしながらなにかを教えても、混乱するばかりだといいます。子どもの動き方を教えるときには、(1)子どもがわかるように、ゆっくり見せる。(2)見せるときと聴かせるときを区別する。言葉での説明を同時にしない。ということを意識すべき。■5:子どもを待つ大人から見て、子どものペースが「のんびり」に見えたとしても、子どもは大人が思っている以上に考えているもの。順番を守ったり、習慣にこだわったりするなど、子どものなかには「厳しい秩序」があるので、そう簡単には進められないということです。そこで待ち時間は、「考える力」が伸びる時間であると心得ることが大切。■6:察するのをやめるお茶がほしいと目で訴えれば、なにもいわなくても用意してあげるなど、子どもの気持ちを察して先回りして動くことが多いのが大人。でも「察してしまう」ことが、意思を自分で伝える訓練の妨げになっているとか。知らんぷりをすることも、「伝える力」を伸ばすものであるということ。■7:ルールを設ける自由のなかに、ルールを持たせることも大切。きちんとルールがあり、それを破ると楽しめなかったり、トラブルになったりするということが学べるわけです。大切なのは、ルールをきちんと伝え、あとは見守ること。■8:オーバーにほめない子どもがなにかを「できた」と伝えてきたとき、大人は「やった~。すごいね~」とオーバーにほめてしまいがち。しかし子どもは何度も失敗してようやくできるようになったので、「これだけ練習したんだから、できて当たり前」「そんなにすごくはない」と思っているのだとか。しかし子どもは、「ほめられる」より「認められたい」もの。そこで、オーバーにほめずに、認めてあげることが大切だといいます。■9:共感する1歳半~3歳くらいまでの子どもは、なんでも「イヤイヤ」というイヤイヤ期。そんなときの対処法のひとつは、「イヤなのね。でも、いまから○○するからお片づけしよう」というように、“やりたくない気持ち”を受け入れることが大切。うれしいことも、イヤなことも共感することで、子どもとの心の距離がぐっと近くなり、「チャレンジ精神」が向上するそうです。■10:失敗させる子どもは失敗しながら多くのことを学ぶもの。だからこそ、間違っているときに教えてしまうのではなく、あえて失敗を「見せる」勇気が学力向上につながるのだと著者はいいます。*これらはほんの一例で、他にも「知る、見守る、ときどき助ける」ためにおぼえておきたいことが満載。子育てに四苦八苦している方は必読です。(文/書評家・印南敦史)【参考】※神成美輝(2015)『知る、見守る、ときどき助けるモンテッソーリ流「自分でできる子」の育て方』日本実業出版社
2015年12月05日「どならない」のではなく、「どなる頻度」を減らす 叱る=しつけにはならない!? どならない子育ての練習(1)「身支度をグズグズする子」への処方せん どならない子育ての練習(2)「ごはんを集中して食べられない子」への処方せん どならない子育ての練習(3)「出かける前なのに遊び続ける子」への処方せん の続きです「つい子どもにキレて、自己嫌悪になる。そんなの、僕だってよくあります」。と言うのは、『どならない子育て』の著者、伊藤徳馬さん。プライベートでは2児の父だ。伊藤さんが実際にご自分の娘さんに試し、その効果を実感した「どならない子育て練習法」について、5回に渡ってお届けしたこの特集も、今回が最終回。伊藤さんのお話の中から、私が印象に残った部分をまとめてみた。「褒められて育っていない」のに「褒める子育て」をするのは難しい「私も含めて、今の子育て世代は、『(子どもを)褒めましょう』と言われても、自分たちは褒められて育っていないし、あいまいな表現で指示を出されてきたし、重たい罰をもらって育ってきました。だから、なかなか子どもを褒められないし、『褒めて育てるのなんて理想論だ』とも思えてしまいます。今はそれだけ混沌としているのです。」(伊藤さん)なるほど!と、思った。自分がされていないことを、子どもにやれと言われても…。自分たちはそう育てられていないのに、子育ての専門家は口を揃えて「子どもは、褒めましょう」と言う。混乱が起こるのは、ごく当然のことなのかもしれない。そこで役に立つのが、具体的な方法論。「母性が」とか「努力が」という観念論ではなく、今まで紹介してきた「具体的な方法論」があると、目の前の霧がパーッと晴れたような気分になった。みんな、実生活ではどなっている「ここは、とっても大事だし、強調しておいて欲しいのですが」と念押しされたのが、「伊藤さんも、実生活では完全にどならなくなったわけではない」という事実。伊藤さんは市役所の職員なので、講座の受講者が生活圏内に住んでいるということもありえる。だから最初に、「近所のスーパーなどで私を見かけても、子どもをめちゃくちゃ叱っている場面だったりしたら、見て見ぬふりをしてくださいね」と必ず伝えているとか。また、家庭内では妻に「どならない子育て」をレクチャーしないことも心がけている。「そんなことを上から目線で行ったら、『じゃあ、アナタやってよ!』とキレられるだけですから。僕以外の講師陣の男性たちはみんな、そこはとても気をつけている点です。」(伊藤さん)頭でわかっていても、できないことなんて山ほどある。ましてや夫に上から目線で言われたら、そりゃ、キレて当然だ。では、どうするのか? 「実際に自分がやってみせるという積み重ねです」と伊藤さん。なるべく気楽に!伊藤さんにマンツーマンでお話を伺い、原稿を書いた私。けれども、「明日から立派な母になれるか?」というと、まったくもって自信がない。というか、「無理だ!」と、この場で断言できる。では、伊藤さんのお話がムダだったのか?というと、それもまったく違う。今回教えてもらったことは、必ず頭の片隅に残っているからだ。それを少しだけ実践してみるだけでも、きっと何かが違ってくることだろう。なるべく気楽に! ボチボチとがんばってみたいと思う。(楢戸ひかる)「どならない子育てについて、もっと、知りたい!」と思った人は◇つい子どもにキレて自己嫌悪…そんな私にサヨナラ!NHKあさイチ、朝日新聞、読売新聞などで話題! 人気のあの講座が本になりました。◇ どならない子育て (著者:伊藤徳馬/ディスカヴァー・トゥエンティワン) 定価:1,300円(税別)
2015年11月01日「つい子どもにキレて、自己嫌悪になる。そんなの、僕だって、よくあります」。と言うのは、『どならない子育て』の著者、伊藤徳馬さん。プライベートでは2児の父だ。伊藤さんが実際にご自分の娘さんに試し、その効果を実感した「どならない子育て練習法」。今回は、「出かける前なのに遊び続ける子」に対して、使うとどんなアプローチになるのか? 具体的な実例で検証をしてみよう!「どならない子育て練習法」の基本的な考え方は、コチラをどうぞ! 「どならない」のではなく、「どなる頻度」を減らす 叱る=しつけにはならない!? どならない子育ての練習(3)出かける前だというのに、つみ木遊びを切り上げられない三郎くん朝の身支度がやっと終わり、保育園に行くまでには少し時間があります。三郎くんは、お気に入りのつみ木遊びを始めました。ママと三郎くんは「15分後に出かけるから、積木を片付けようね」と約束していました。15分経って、出かける時間になったので、ママは三郎くんに「出かけるから、つみ木を片付けて」と言いました。すると、三郎くんは、「まだ遊ぶ! 片付けるの嫌だ!」と大声で叫んで、持っていた積木を投げました。 不穏な空気が漂いまくり! ここは難しいが、あえてノーヒントで、肯定的な表現を使って、簡潔に何をすべきかを三郎くんに伝えてみよう。「優先順位が一番高い」と親が思うことだけを叱る今回の場合、三郎くんは3つの問題行動を起こしている。1.約束を守らず、片付けをしなかった2.イヤだと大声で叫んだ3.つみ木を投げた 子どもが一度に複数の問題行動をした、もしくは子どもを注意したら反抗して新たに悪さをした、というのはよくあること。「この時どう対応するかというと、1つに絞って話すのです。親としては、どれもつぶしておきたいところですが、ぐっとこらえて、優先順位の一番高いことだけについて叱るのです。」(伊藤さん)3つとも一気に指摘しようとすると、お説教が長くなる。そうなると、親が一生懸命叱った努力は報われず、子どもには話が多すぎて内容がぼやけてしまう。それよりも、ここは気持ちを切り替えて、1つに絞るほうが効果的。なぜなら、その方が伝わりやすいから。「あと、ここでも共感的な表現が欲しいところです。これがあるだけで、話が通りやすくなります。」(伊藤さん)答えとしては、「片付けるのがイヤなのはわかったけど、大声で叫ぶのはよくないよ。ママと同じ声の大きさで、もう一度『イヤだ』っていってみて」または「積木を投げるのはよくないよ。拾って」などだ。口答えにはどう対応するのか?しぶしぶ片づけをはじめた三郎くん。しかし、納得できなかったらしく、片付けを途中でやめてしまった。ママが再度、「片付けて」と言うと、三郎くんは「あとでまた遊ぶから片付けない。テレビだってしまったりしないでしょ」と屁理屈をママに言う。 ここでは、「積木を片付けること」だけに絞って三郎くんに話をしてみる。三郎くんに何をすべきかシンプルに伝えてみよう。答え:「まず片付けよう」三郎くんは、口答えを続けた。「なんでいつも片付けないといけないの! また遊ぶのに! ママのいじわる!」 三郎くんに何をすべきか伝えてください。答え:「三郎くん、片づけよう」三郎くんは口からつばを出して、「ぶーっ」と吹いて抵抗しました。でも、まだ話は通じそうで、かんしゃくは起こしていない。 三郎くんに何と伝えるべきか? 「共感的表現」を入れつつ、三郎くんに何をすべきか伝えてみよう。答え:「はいはい。片付けよう。片付けしたくないのはわかったよ。それに、まだ遊びたかったんだよね。それはわかった。でもね、もう出かける時間だから片付けよう」「子どもがかんしゃくを起こすわけではなく、抵抗はしていても話が通じる状態であれば、このようなやりとりで結構丸くおさまったりしますよ」と、伊藤さん。しかし、それにしても根気強すぎやしないか? 私には無理だ!!心と時間に余裕がある時にトライしてみる「もちろん、いつもこんな対応ができる親なんていません。さきほどのやり取りは、心と時間に余裕のある時だけ、トライしてみてください。もしかしたら、それでうまくいって、成功体験ができたらラッキーくらいの気持ちで。イライラしている時、気持ちに余裕がない時は、このような対応ができなくて当然です。できなくても気にしないでください。」(伊藤さん)ホッ。それなら、良かった。「心と時間に余裕がある時だけで良いのなら、トライできるかも」と、なぜか安堵する。子どもの口答えにつられて、話の焦点がぼけないように気をつける「それと、子どもが口答えをすると黙っていられず、会話上でも1つ残らずつぶそうとする親御さんの姿をよく見かけます(会話が好きな方に多いような気がします)。子どもの口ごたえにつられて、話の焦点がぼやけないように気をつけましょう」それも、私やっていますけど!? 子どもとの接し方の根本を、見直したくなってきた。次回はいよいよ「どならない子育て」の最終回。伊藤さんへの取材で印象に残った発言をまとめました。(楢戸ひかる)「どならない子育てについて、もっと、知りたい!」と思った人は◇つい子どもにキレて自己嫌悪…そんな私にサヨナラ!NHKあさイチ、朝日新聞、読売新聞などで話題! 人気のあの講座が本になりました。◇ どならない子育て (著者:伊藤徳馬/ディスカヴァー・トゥエンティワン) 定価:1,300円(税別)
2015年10月31日