園子温監督が役者の卵たちと創り上げた遊び心と映画愛あふれる最新作『エッシャー通りの赤いポスト』より、予告編映像と場面写真が解禁された。この度解禁された本予告では、「人生が決まる」オーディション会場に向かう、まだ「何者でもない」者たちが映し出される。オーディションでは様々な個性的なキャラクターが登場。しかし鬼才映画監督・小林が全員新人で撮ろうとした企画を、エグゼクティブプロデューサーによって阻まれそうになる。予告には園子温監督が経験した映画業界あるあるをエンターテインメントに昇華し、さらにいま「仮面」をかぶって生きる全ての人へ「エキストラでいいんか?人生のエキストラで」「君は誰だ?」「仮面を外して、衝動のまま突き進め」と畳みかけるようなセリフがメッセージとして詰め込まれている。また本作には、園作品らしい魅力的なヒロインが次々に登場。殺気立った訳ありの女・安子には、独特の存在感を放つ藤丸千。狂気をみなぎらせながら、可憐さも併せ持つ演技を披露している。また俳優志望だった亡き夫の遺志を継いでオーディションに応募する切子を演じるのは、黒河内りく。これまで演技経験がなかったとは思えない凛とした姿は、園作品に新たなヒロインの誕生を印象づける。そして映画監督の小林を支える恋人の方子は、モデル・フォトグラファーとしても活動するモーガン茉愛羅が演じており、柔らかさと儚さを持つキャラクターが映画に幻想的な雰囲気をもたらしている。それぞれ経歴も年齢も異なる役者たちが、園監督が全員のキャラクターを踏まえて作り上げたそれぞれの役を、実人生を生きるように熱演する姿は、群像劇ならではの迫力。さらに渡辺哲、諏訪太朗、吹越満といった園作品お馴染みのベテラン俳優たちも脇を固め、作品と若き役者たちを力強く支えている。『エッシャー通りの赤いポスト』は12月25日(土)よりユーロスペースほか全国にて順次公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:エッシャー通りの赤いポスト 2021年12月25日よりユーロスペースほか全国にて順次公開
2021年11月04日園子温監督最新作、映画『エッシャー通りの赤いポスト』が、2021年12月25日(土)より全国の劇場で順次公開される。園子温監督最新作は“役者の卵たち”と創り上げた映画映画『エッシャー通りの赤いポスト』は、園子温監督が再び原点であるインディーズ映画に立ち返り、自身のワークショップに参加した役者の卵たちと共に創り上げた最新作。ストーリーは、鬼才のカリスマ映画監督・小林正の新作映画のオーディションに参加した有名無名の役者たち、それぞれの物語が、“赤いポスト”を起点に展開していくという遊び心と映画愛に満ちた内容だ。<映画『エッシャー通りの赤いポスト』あらすじ>エキストラでいいんか!?人生のエキストラで!?立ち向かえ鬼才のカリスマ映画監督・小林正は新作映画『仮面』に、演技経験の有無を問わず広く出演者を募集する。浴衣姿の劇団員、小林監督の親衛隊である“小林監督心中クラブ”、俳優志望の夫を亡くした若き未亡人・切子、殺気立った訳ありの女・安子、プロデューサーにまとわりつく有名女優など様々な経歴の持ち主たちが、オーディション会場に押し寄せて来る。それぞれの事情を持った参加者たちは、小林監督の前で語り、演じて見せる。一方、助監督のジョーたちに心配されながら、脚本作りに難航する小林の前に、元恋人の方子が現れる。彼女は脚本の続きを書いてくれるという。1年前のある出来事を忘れることが出来ない小林は、方子に励まされながら『仮面』に打ち込み、刺激的な新人俳優たちを見つけ出すことで希望を見出すが、エグゼクティブプロデューサーからの無理な要望を飲まなければならなくなる。自暴自棄に陥った小林は、姿が見えなくなった方子を探すが......。ワークショップの応募から役者51人を選抜これまで一度もワークショップを行ったことがなかった園子温監督がワークショップを行うらしいという噂は、役者たちの間に瞬く間にひろがり、ワークショップの応募としては異例となる697人の志願者が殺到。すべての応募書類に監督自身が目を通し、書類選考と面談を経て、最終51人が選ばれた。その選抜51人と3日間に渡る濃密なワークショップを行い、その後、怒涛の映画撮影をスタートしたという。当初から最終的に映画作品が作ることはアナウンスされており、映画の物語もオーディションを軸としていることから、参加した役者たちは「すでに本編撮影がはじまっている?」と錯覚してしまう環境にあったそう。物語の中でカリスマ映画監督・小林役を務める山岡竜弘は、ワークショップの面接時点から、本来は園が座る“監督席”に座り「園子温」として面接を行わされた。園子温監督本人はというと、清掃のおじさんを装って現場で様子をうかがっていたというエピソードも。ハリウッドデビューを果たした“役者の卵”もまた、『エッシャー通りの赤いポスト』の撮影は、園子温監督のハリウッドデビュー作『プリズナーズ・オブ・ゴーストランド』の撮影前に実施されたことから、可能性を見出された役者たちの中には、そのままハリウッドデビューを果たすことになった人物もいる。メインキャスト殺気立った訳ありの女・安子...藤丸千俳優志望だった亡き夫の遺志を継いでオーディションに応募する切子...黒河内りく映画監督の小林を支える恋人の方子...モーガン茉愛羅映画監督の小林...山岡竜弘助監督のジョー...小西貴大その他、ベテラン俳優の藤田朋子もワークショップに自ら応募し、選考を経て選抜された51名の1人として参加。さらに渡辺哲、諏訪太朗、吹越満といった園作品でおなじみのベテラン俳優たちが脇を固める。【詳細】映画『エッシャー通りの赤いポスト』公開日:2021年12月25日(土)ユーロスペースほか全国順次公開監督・脚本・編集・音楽:園子温企画:松枝佳紀プロデューサー:髙橋正弥、小笠原宏之出演:藤丸千、黒河内りく、モーガン茉愛羅、山岡竜弘、小西貴大、上地由真、縄田カノン、鈴木ふみ奈、藤田朋子、田口主将、諏訪太朗、渡辺哲、吹越満制作プロダクション:ヒコーキ・フィルムズ インターナショナル特別協賛:カーコンビニ倶楽部 特別協力:東京コネクション製作会社:ヒコーキ・フィルムズインターナショナル/アクターズ・ヴィジョン/AMG エンタテインメント配給・宣伝:ガイエ@2021「エッシャー通りの赤いポスト」製作委員会
2021年10月03日ハリウッドデビュー作『プリズナーズ・オブ・ゴーストランド』の公開も待ち遠しい園子温監督が、役者の卵たちと作り上げた遊び心と映画愛あふれる最新作『エッシャー通りの赤いポスト』の公開が決定した。鬼才のカリスマ映画監督・小林正の新作のオーディションに有名無名の女優たちが集結。興味本位で応募してきた者、夫の意思を継ぎ女優を目指す若き未亡人、「小林監督心中クラブ」のメンバー、浴衣姿の劇団員、やらせの有名女優、殺気立った訳ありの女…etc!?一方、小林監督はエグゼクティブプロデューサーの無理な要望に苦悩し、シナリオ執筆もうまく進まない。そんなとき、昔の彼女が監督の目の前に現れるが…。撮影は園監督の退院後、2019年8月に行われた本作は、脚本・編集・音楽を園監督が担当。園監督節全開のオリジナルストーリーで、個性豊かな登場人物たちの物語が、赤いポストを起点に展開していく。園監督は「ワークショップをやる事を決意して、生徒たちを実践的に教えるためには映画を作るしかない、と思い立ち、あれよあれよと言う間に、怒涛の如く始まった」と製作のきっかけを明かし、「まるで22歳の時にはじめて作った8ミリフィルムの自主映画みたいに情熱だけで作り上げた」と語っている。また本作は、すでに世界6か国の映画祭で上映され、第49回モントリオール・シネヌーヴォー映画祭では観客賞を受賞。『地獄でなぜ悪い』に続き2度目の受賞となり、2度受賞するのは映画祭史上初となった。そして、今後もベルリン批評家週間(2/27-3/7)を含む4つの映画祭での上映が決定している。なおキャストには、藤丸千、黒河内りく、モーガン茉愛羅、山岡竜弘、上地由真、縄田カノン、鈴木ふみ奈ら役者の卵たちのほか、藤田朋子、田口主将、吹越満、渡辺哲、諏訪太朗が出演している。『エッシャー通りの赤いポスト』は秋、ユーロスペースほか全国にて順次公開予定。(cinemacafe.net)
2021年02月23日ドキュメンタリー映画『エッシャー 視覚の魔術師』が、2019年12月14日(土)にアップリンク渋谷、アップリンク吉祥寺ほか、全国順次公開。“視覚の魔術師”エッシャーの素顔と作品に迫るドキュメンタリー映画『エッシャー 視覚の魔術師』は、トリックアート(だまし絵)で、世界的に知られるオランダ人版画家・画家マウリッツ・コルネリス・エッシャーの波乱に満ちた人生と作品に迫るドキュメンタリー作品。彼の残した日記や1000を超える書簡、家族へのインタビューなどを手掛かりに、“視覚の魔術師”とも呼ばれる彼の創作の足跡を丹念に辿る。数学的なアートワークを持つ、エッシャーの思考プロセスとは?1898年にオランダで誕生したエッシャーは、コンピュータの存在しない時代に発想した、緻密で数学的なアートワークで当時の人々を驚愕させた人物。2018年より東京・上野をはじめ、日本各地に巡回した「生誕120年 イスラエル博物館所蔵 ミラクル エッシャー展」でも、連日行列ができるほど、その作品に今なお多くの人々が魅了され続けている。第二次世界大戦後に大きな変化を遂げたというその作風は、一体どのようにして生まれたのか?劇中では、3Dアニメーションを駆使して、漠然としたアイデアをエッシャーがどのように視覚化し、作品へと繋げたのか、その思考プロセスを紐解いていく。多大な影響力を持つエッシャー作品また一度みると頭から離れない特徴的な作品の数々は、現代の新聞漫画、宣伝広告、映画をはじめ、世界の著名人に影響をもたらしたのも事実。本作では、当時一世風靡したミュージシャングラハム・ナッシュ(クロスビー、スティルス、ナッシュ&ヤング)を迎え、エッシャーの“再発見”について語る。【詳細】『エッシャー 視覚の魔術師』公開日:2019年12月14日(土)アップリンク渋谷、アップリンク吉祥寺ほか、全国順次公開監督・撮影・製作:ロビン・ルッツ脚本:ロビン・ルッツ/マラインケ・デ・ヨンケナレーション:スティーヴン・フライ登場人物:グラハム・ナッシュ(クロスビー、スティルス、ナッシュ&ヤング)ジョージ・エッシャー/ヤン・エッシャー/リーベス・エッシャー配給:パンドラ
2019年09月27日上野の森美術館で『ミラクル エッシャー展』がはじまりました。見るほど深みにはまるトロンプ・ルイユ(だまし絵)をはじめ、不思議で奇妙な版画作品が勢ぞろい!思わず「ありえない!」と声を上げたくなる究極のアートも登場します!『ミラクル エッシャー展』、スタート!【女子的アートナビ】vol. 113この展覧会は、オランダ出身の版画家、マウリッツ・コルネリス・エッシャーの生誕120年を記念して開催。彼の代表的な作品ともいえるトロンプ・ルイユ(だまし絵)をはじめ、初期作品や直筆ドローイングなどを紹介しています。日本でも人気の高いエッシャーは、これまでも何度か作品展が開かれてきましたが、今回は約150点もそろう大規模展。世界的なエッシャーコレクションを誇るイスラエル博物館から来日した作品で構成され、日本初公開となる秘蔵コレクションも見ることができます。エッシャーって?1898年にオランダで生まれたエッシャーが最初に版画制作を行ったのは、中学校での美術の授業。でも、大学では当初建築を学んでいたそうです。その後版画科へと転じて版画家メスキータのもとで技法を学び、自身も版画制作の道へ進むことになります。旅好きのエッシャーは各地を周りながら作品を制作。特にイタリアは好きだったようで北から南まで多くの街を訪れています。イタリアにしばらく定住し結婚もしますが、ファシズム台頭によりスイスに移住。さらにフランスやスペインを旅しながらベルギーに移住したあとオランダに戻り、1972年に亡くなるまで故国に定住しました。最初の見どころは?同展の会場は「科学」「聖書」「風景」「人物」「広告」「技法」「反射」「錯視」の8つのテーマで構成されています。例えば入場してすぐの部屋、「科学」の展示室で見られる《メビウスの輪I》はエッシャーにしてはシンプルな作品。ですが、よく見るとそんなに単純な形ではないようです。3匹の魚がそれぞれ相手の尾にかみついている構造でエンドレスにループ。じっと目で追い続けると確実に目が回ります。また、「風景」のコーナーではローマの街やアマルフィ海岸など景色をテーマにした素描や木版画が並んでいます。平坦なオランダで生まれ育ったエッシャーにとって、起伏のあるイタリアの風土は新鮮で、多くのインスピレーションを受けたそうです。断崖の景観や山上の集落など、彼の視点で切り取った美しいイタリアの風景を堪能できます。見れば見るほど大混乱…!それでは、2階の展示室に向かいます。移動の際にチェックしたいのが、展示室の壁面。階段の途中にもエッシャーのキャラクターがさり気なく描かれているので、ぜひ探し出してみてください!2階の奥、「錯視」の部屋で展示されているのが、彼の代表的な “だまし絵” のひとつ、《相対性》。独立した3つの世界がひとつの絵の中に描かれているのですが、それぞれの空間で重力が異なっています。まさに現実ではありえない世界。空間や繋がりの不自然なところを探し出そうと凝視してみたのですが、見るほどに混乱してきます。この独創的な空間表現は多くのクリエーターに影響を与え、ハリウッド映画などにも使われています。最後の最後もお見逃しなく!また、最後のエピローグの展示室で紹介されているのが、長さ4メートル近くもある大作《メタモルフォーゼII》。文字からはじまった絵が四角形や六角形などに形を変え、さらにハチの巣や魚、建物などに変容しながら最後はまた文字に戻るという不思議なアートで、展覧会の目玉作品です。この作品は展示室中央のガラスケース内に展示されていますが、拡大してパネルにしたものが展示室の壁に貼られています。(上の写真はパノラマモードで撮影)プレス内覧会では、展覧会の監修をされた東京藝術大学大学美術館の熊澤弘准教授が本作品について解説されました。それによると、エッシャーはスペインのアルハンブラ宮殿に旅したとき、建物の幾何学的なタイル模様に強いインパクトを受け、本作品のようなタイル模様が徐々に変化していく表現を生み出したそうです。また、彼の作品は戦後アメリカの雑誌などに紹介されて評判となっていったそうで、「アートの領域よりも科学や数学の分野で取り上げられる機会が多かったのがエッシャーのおもしろいところ」と語っていました。20世紀の科学者や数学者、建築家だけでなく現代のクリエーターたちにも多くのインスピレーションを与え続けているエッシャーの魅力、ぜひ美術館で体感してみては?Information会期:~7月29日(日)会期中無休時間:10:00-17:00※毎週金曜日は20:00まで ※入場は閉館の30分前まで会場:上野の森美術館料金:一般 1,600円/大学生・高校生1,200円/中学生・小学生 600円/小学生未満無料※本記事の写真は、プレス内覧会で主催者の許可を得て撮影しております。
2018年06月21日視覚の魔術師といわれた版画家の世界最大級コレクションが初来日。『生誕120年 イスラエル博物館所蔵 ミラクル エッシャー展 奇想版画家の謎を解く8つの鍵』が開催されます。子供の頃、はじめてトロンプ・ルイユ(だまし絵)を見たときはあまりにも不思議で、描かれている階段を何度も指でなぞったりしたものだ。精緻に描かれたトロンプ・ルイユは、エッシャーの代名詞。現実にはあり得ない構造物や、画面の中で無限に繰り返されるループなど、透視法を用いた独創的な作品には、大人になった今も惹きつけられる。オランダ生まれの版画家、マウリッツ・コルネリス・エッシャー(1898~1972年)。24歳のとき、スペインのアルハンブラ宮殿で幾何学模様の装飾に魅せられ、その体験が後の作風につながっている。ほかの芸術家との交流がなく、美術史においては異端ともいえる存在だ。そんなエッシャーの世界最大級のコレクションを持つイスラエル博物館から、普段は公開されていない同館秘蔵の作品のうち約150点が初来日。“科学”“聖書”“錯視”など8つのキーワードごとの展示構成で、エッシャーの世界の謎に迫る。展覧会ナビゲーターを務めるバカリズムさんによる作品解説も、会場でのお楽しみ。上野の森美術館東京都台東区上野公園1‐2開催中~7月29日(日)10時~17時(金曜~20時、入館は閉館の30分前まで)会期中無休一般1600円ほかTEL:03・5777・8600(ハローダイヤル)《相対性》1953年現実には不可能な構造がなぜか画面の中で成立している、だまし絵の傑作。All M.C. Escher works copyright ©The M.C. Escher Company B.V. ‐ Baarn‐Holland. All rights reserved.※『anan』2018年6月13日号より。文・黒澤 彩(by anan編集部)
2018年06月11日「だまし絵(トロンプ・ルイユ)」で知られる20世紀を代表する奇想の版画家、マウリッツ・コルネリス・エッシャーの生誕120年を記念し、東京・上野の森美術館では「ミラクル エッシャー展 奇想版画家の謎を解く8つの鍵」を、6月6日から7月29日まで開催する。《相対性》 1953年 All M.C. Escher workscopyright © the M.C. Escher Company B.V. - Baarn Holland. All rights reserved. www.mcescher.comコンピュータのない時代に版画で制作された緻密かつ独創的で“ミラクル“な作品は、数学者や建築家といった幅広い専門家やクリエイターをはじめ、今もなお多くの人々を魅了し続けている。本展では、世界最大級のエッシャーコレクションを誇るイスラエル博物館から選りすぐりの約150点を日本初公開。実際にありそうで現実には存在し得ない《相対性》などの代表作の他、初期の作品や木版、直筆のドローイングなどから、エッシャーが唯一無二と評される作品を生み出す過程をの「科学」「聖書」「風景」「人物」「広告」「技法」「反射」「錯視」といった「8つのキーワード」を通じて紐解く。《メタモルフォーゼⅡ》(部分) 1939-40年 All M.C. Escher workscopyright © the M.C. Escher Company B.V. - Baarn Holland. All rights reserved. www.mcescher.com一番の目玉作品は、のちにエッシャーの代表的な構図の原点となる「メタモルフォーゼ」シリーズから、エッシャー自身による貴重な初版プリントの幅4mにも及ぶ超大作《メタモルフォーゼⅡ》。デジタル時代の今だからこそ感じられる、版画にこだわり続けたエッシャーの偉業。東京で約12年ぶりとなる大規模展覧会に、ぜひ足を運んでみては。【展覧会情報】生誕120年 イスラエル博物館所蔵 ミラクル エッシャー展 奇想版画家の謎を解く8つの鍵会期:6月6日~7月29日会場:上野の森美術館住所:東京都台東区上野公園1-2
2018年01月17日展覧会「夢幻×無限~エッシャー、ダリ、福田繁雄~」が、福島・諸橋近代美術館にて開催される。会期は2018年4月20日(金)から6月24日(日)まで。エッシャー・ダリ・福田繁雄が描く奇妙な世界展覧会では、「だまし絵(トロンプ・ルイユ)」の旗手であり“視覚の魔術師”とも呼ばれる版画家マウリッツ・コルネリス・エッシャー、シュルレアリスムを代表する画家サルバドール・ダリ、「日本のエッシャー」の異名を持つグラフィックデザイナー福田繁雄の3者の作品を紹介する。エッシャーの代表作『滝』や、諸橋近代美術館が所有するダリの『アン・ウッドワード夫人の肖像』、福田繁雄のトリックアート『SHIGEO FUKUDA』などを通じ、夢幻と無限を表現した奇妙な世界を味わうことができる。また、会期中は様々なワークショップも実施される予定だ。パメーラ・ジュン・クルック展もさらに、続く2018年7月8日(日)から10月21日(日)には「Dear Ms.Crook ~パメーラ・ジューン・クルック展~」が開催される。英国の現代芸術家パメーラ・ジューン・クルックは、ダリに次ぐ諸橋近代美術館の主要コレクション。イギリスのプログレッシブ・ロックバンド「キング・クリムゾン」のCDジャケットに数多く登場する彼女の作品、「作品の世界を鑑賞者に解放したい」との思いから、額縁まで描くのが特徴だ。新しく収蔵された動物シリーズ4点をはじめ、独創的な作品の数々を堪能することができる。【詳細】■「夢幻×無限 ~エッシャー、ダリ、福田繁雄~」会期:2018年4月20日(金)~6月24日(日)■「Dear Ms.Crook ~パメーラ・ジューン・クルック展~」会期:2018年7月8日(日)~10月21日(日)※展覧会名および展示内容は変更になる場合あり。場所:諸橋近代美術館住所:福島県北塩原村大字桧原字剣ヶ峯1093番23開館時間:9:30〜17:30 (入館は閉館の30分前まで。)観覧料:一般 950円、高校・大学生 500円、中学生以下 無料※20名以上の団体料金は各50円引き。※障がい者手帳等の提示で、付添者1名まで無料。※教育施設対象の観覧料免除制度あり。要事前申し込み。【問い合わせ先】諸橋近代美術館TEL:0241-37-1088
2018年01月07日「生誕120年 イスラエル博物館所蔵 ミラクル エッシャー展」が、大阪・あべのハルカス美術館で2018年11月16日(金)から2019年1月14日(月・祝)まで開催される。また、同展は福岡に2019年2月から3月まで、愛媛に4月から6月まで巡回する予定だ。“視覚の魔術師”エッシャー20世紀を代表する奇想の版画家、マウリッツ・コルネリス・エッシャー。“視覚の魔術師”とも呼ばれる彼は、独特の構図と唯一無二の技法を使った「だまし絵(トロンプ・ルイユ)」の作品で有名だ。コンピュータの存在しない時代に発想した、緻密で数学的なアートワークは人々を驚かせた。日本初公開の約150点エッシャーの生誕120周年を記念した本展では、彼の代表的な作品に加え、初期に制作された作品、さらにその版画制作に使用された板や直筆のドローイングなど、約150点が集結。世界最大級のエッシャー・コレクションを誇る、イスラエル博物館が所蔵する貴重なコレクションが日本初公開される。エッシャーの代表的な構図の原点ともいえる、抽象的な形がだんだんと具体的な姿に変容していく横長の構図が特徴の「メタモルフォーゼ」シリーズ。今回は、貴重な初版とされている幅4mにもおよぶ《メタモルフォーゼⅡ(1939-40)》が展示される。また、実現不可能な建築表現や永遠に変化し続けるパターンを描いたイメージなどの“ありえない世界”は、エッシャー芸術の真骨頂だ。それは、当時の数学者たちが発表した不可能な図形に着想を得たものもあり、エッシャーが独自に発展した理論が形になったものでもある。会場では、実際にありそうで、現実にはない風景を描いた《滝(1961)》や、ぐるぐると歩いているかのようでつながっていない《相対性(1953)》など、錯覚を利用した作品にも出会うことができる。音声ガイドはバカリズム「ミラクル エッシャー展」の音声ガイドには、ピン芸人だけではなく、ナレーション、役者、脚本など多方面で活躍するバカリズムが抜擢。収録を終えたバカリズムは、「型にとらわれないエッシャーの作品に共感できました。創造力を搔き立てられる作品が多かったです。普段美術館に行かない人でも、緻密な作品が多いのでずっとみていられると思います。」とコメントしている。【詳細】生誕120年 イスラエル博物館所蔵 ミラクル エッシャー展期間:2018年11月16日(金)~2019年1月14日(月・祝)休館日:11月19日(月)、26日(月)、12月31日(月)、1月1日(火・祝)会場:あべのハルカス美術館住所:大阪市阿倍野区阿倍野筋1-1-43あべのハルカス16階開館時間:火~金/10:00~20:00、月土日祝/10:00~18:00 ※入館は閉館30分前まで入場料金:一般 1,500円(1300円)、大学・高校生 1,000円(800円)、中学・小学生 500円(300円)※( )内は前売・団体料金。※団体は15名以上。※小学生未満無料。※障がい者手帳の呈示で、付き添い1名含み、当日料金の半額で鑑賞可能。一般前売券の販売期間:9月15日(土)〜11月15日(木)問い合わせ先TEL:06-4399-9050(あべのハルカス美術館)〈巡回〉・福岡 2019年2月〜3月・愛媛 2019年4月〜6月 予定All M.C. Escher works © the M.C. Escher Company, The Netherlands. All rights reserved. www.mcescher.com
2017年10月06日