今、注目の女の子を紹介する『anan』で連載中の「イットガール」。今回はタレントの小浜桃奈さんです。編集長経験を通して培った、抜群のコメント力が話題!校則の厳しい女子校から転校して高校入学時に芸能界へ。「友達関係もうまくいってない時で、一歩踏み出したくなって。高2の時に女子高生のためのWEBマガジン『EMMARY』の編集長に選ばれ、取材やプレゼン経験を通して自分の意見を表現するのが得意になりました」。最近では『サンデー・ジャポン』(TBS系)にゲスト出演。「コメンテーターに憧れがあるので嬉しかった!4月から大学生になり“喋れるJK”ではなくなったので、知る、学ぶ、吸収する姿勢を大切にして生き抜きたいです」自分が関わったスーツをハレの日に。『P.S.FA』と「EMMARY」のコラボスーツを着て入学式に出席しました!メイクボックスはプロ並みの物量!衣装に合わせて「今日はコレ!」ってボックスの中身を入れ替えています。編集長卒業前の集大成、「シンデレラフェス」。さいたまスーパーアリーナで行われたイベントで司会を務めました。こはま・ももな藤田ニコルさんらを輩出した「EMMARY」5代目編集長。『今日、好きになりました。』(ABEMA)、『NHKスペシャル』などに出演。Instagramは@momona_kohama※『anan』2022年5月18日号より。写真・土佐麻理子文・間宮寧子(by anan編集部)
2022年05月17日人情味溢れるコの字酒場を訪れる、味わい深いドラマ。『今夜はコの字で Season2』に出演する、中村ゆりさんにお話を伺いました。見れば飲まずにはいらない、コの字酒場が舞台のドラマ『今夜はコの字で』。シーズン1はコロナ禍直前の2020年1月にスタートし、現在シーズン2が放送中。「なかなか外で飲めないからこそ、続編を見たいという声をたくさんいただき、実現したことが嬉しいです。このドラマが、大変な状況にある飲食店の方々への応援になったらという想いは、作品に関わるすべての人にあると思います」と主演の中村ゆりさん。演じるのは、フードコーディネーターでコの字酒場を愛する恵子。彼女がコの字の世界に誘った、大学の後輩・吉岡を浅香航大さんが演じる。「年を重ねながら、仕事にやりがいを見出し頑張る恵子さんは、私自身にもリンクするところがあって、シーズン1からシーズン2にかけて、どんどん共感が深まっていきました。恵子と吉岡のように、趣味の合う男女が楽しい時間を過ごすのも今らしい価値観で素敵。また、シーズン2では実際のお店の方がたくさん登場してくださっています。お店の背景も描かれるので、お酒が飲めない方にも楽しんでいただけるのでは」自身もお酒が大好きな中村さん。時には失敗も…?「お話しできる範囲だと(笑)、私は飲むとフレンドリーになるタイプで、友達に昭和歌謡カラオケ縛りのお店に連れていってもらった時に、知らないお客さんたちと肩を組んで歌ったことがあったんです。ハメをはずして楽しむ私を見て『動画を撮られたらどうするの!』と心配してくれた友達に、タクシーに乗せられて帰されちゃいました(笑)。ちなみに、シーズン2から参加の(優希)美青ちゃんはすごくお酒が強いんですよ。このドラマにぴったり!」コの字酒場も、お客同士が立場に関係なくフランクに飲めて、初対面でも一気に距離が縮められる空間。では、現場での人付き合いで、気をつけていることとは?「否定しないこと。仕事柄、幅広い年代の方々と接しますが、価値観って本当に人それぞれなんですよね。どんなこともいったん受け入れて、自分がしてもらって嬉しかったことは、人にもしてあげたいなって。あとは肩ひじ張らず自然体でいることかな。そうしてると、すんなり心を開いてくれるように感じます。私は自分からガンガン話し掛けるけど、主演として引っ張るのは無理なんです。年下の航大くんや美青ちゃんが、しっかりしていて助けられました。私があまりに頼りなくて、若干呆れさせてしまった気もしますが(笑)」真夜中ドラマ『今夜はコの字で Season2』料理修業先のイタリアから戻ったフードコーディネーターの恵子(中村ゆり)と、広告代理店で働く吉岡(浅香航大)が2年ぶりに再会。原作・コの字酒場探求家の加藤ジャンプ、画・土山しげるの同名漫画。BSテレ東にて毎週土曜24:00~放送中。©「今夜はコの字で2」製作委員会2022なかむら・ゆり1982年3月15日生まれ、大阪府出身。2007年、映画『パッチギ!LOVE&PEACE』のヒロインに抜擢され、2007年度全国映連賞女優賞を受賞。『私の幸福時間』(テレビ朝日)でナレーションを務める。※『anan』2022年5月18日号より。写真・内田紘倫(The VOICE)スタイリスト・加藤みゆきヘア&メイク・佐々木 愛インタビュー、文・小泉咲子(by anan編集部)
2022年05月17日GACKT(’19年2月)5月16日、発声障害などを理由に昨年から芸能活動を休止していた歌手・GACKTについて、日本のエージェント事務所・グラブエンターテイメントが「病状の回復状況に合わせて年内に芸能活動を徐々に再開させて参ります」と報告した。グラブエンターテイメントは昨年9月8日、GACKTが「幼少からの神経系疾患がきっかけとなり、一時は命にも関わる状態」に陥り、容体は安定したものの、「重度の発声障害が併発し 現段階では声を発する仕事の続行は不可能と 医師からの判断」が下されたと説明し、無期限での活動休止を発表していた。過去にあった「詐欺疑惑」「強制わいせつ」報道同年10月21日には「現在海外で療養中のGACKTから皆様へメッセージ」として、「ボクは必ず オマエたちに逢いに 戻ってくる」といったコメントも公開されていたが、今月16日、事務所は「これまでの海外での療養に加えて日本でも治療を開始している事もありGACKTは順調に回復し体力も戻ってきており、エージェント事務所としましては当該医療機関の主治医ならびにGACKT本人と協議を行った上で 病状の回復状況に合わせて年内に芸能活動を徐々に再開させて参ります」と、GACKTの活動再開の兆しが見えてきたことを明かした。「ネット上には当然、ファンから安堵や喜びの声も寄せられていますが、一部では、“芸能活動を再開するなら、いろいろ説明してほしい”との意見も。というのも、GACKTをめぐっては昨年11月、『週刊文春』(文藝春秋)が人妻・B子さんとの不倫疑惑を報じていたからです」(テレビ局関係者)「文春」にはB子さんの夫・A氏が登場し、GACKTが活動休止後の昨年9月17日にB子さんを自宅に泊めていたことなどを告発。また、元マネージャーは、GACKTが10年以上前からSNSでファンをナンパしていたとも証言していた。なお、GACKTにスキャンダルが浮上したのは、この時が初めてではない。「文春」は、2012年にもGACKTの義援金詐欺疑惑や、東京国税局査察部(通称マルサ)が強制捜査に乗り出したことなどを報道。 13年発売の「フラッシュ」(光文社)には、GACKTからの強制わいせつと強姦の被害を訴える女性が登場し、警察が被害届を受理したことも伝えられた。さらに19年、やはり「文春」によって、GACKTの仮想通貨「スピンドル」を利用した違法営業疑惑も報じられていた。影響が免れないテレビ番組と出演映画「GACKTサイドはその都度、コメントを出したり出さなかったりしていましたが、いずれにしても逮捕に至ることはなく、本人も普通に芸能活動を継続してきました。しかし、さすがに不穏な報道が多すぎるため、ネット上では“GACKT=胡散臭い”というイメージが浸透。そこへ昨年の不倫報道ですから、彼の活動再開を素直に歓迎できないネットユーザーも少なくないのです」(同・前)昨今は特に、芸能人の不倫はバッシングを浴びやすく、GACKTに対しても、「体調のことは心配だったけど、不倫問題を有耶無耶にしたまま復帰するのは違うと思う」「不倫疑惑についてしっかり説明してくれなければ、応援しづらい」「このまましれっと活動再開したら、スキャンダルの対応から逃げたように感じてしまう」「不倫も許せないし、過去の犯罪疑惑も気になる。再出発のタイミングで、今までの“黒いウワサ”についてちゃんと説明してほしい」といった厳しい声が噴出している。「とはいえ、GACKTがやはり自身の不倫疑惑には触れずに復帰する可能性も大いにあります。そうなると困るのは、彼を番組や作品に起用していた関係者側です。まず、GACKTはテレビ朝日系の正月特番『芸能人格付けチェック!』の常連だったので、本来なら、活動再開後にまた参戦するのが自然な流れ。しかし、本人が疑惑をスルーしたままなら、そんなタレントを起用する局サイドに批判が及ぶでしょう。GACKTが何らかの説明を公にしてくれたら、テレ朝としても起用の可否を判断しやすいと思いますが、ノーコメントだった場合の対応が一番難しいでしょうね」(スポーツ紙記者)さらに、昨年8月にはGACKTと二階堂ふみとのダブル主演映画『翔んで埼玉』の続編の制作が発表され、撮影も始まっていた。その後、GACKTが活動を休止することとなったため、撮影も中断していたが……。「同映画はすでに情報解禁してしまっているので、今さら“ナシ”にはしづらい状況。今後、撮影再開して映画を公開させるなら、本人の口から疑惑の真相について説明してもらったほうが、作品への逆風は軽減できるかもしれません。しかし、これまで基本的に問題をスルーしてきたGACKTなので、わざわざ昨年のスキャンダルを蒸し返すようなことはしないのでは」(同・前)GACKTの病状が順調に回復することを願いつつ、復帰後は、関係者やファンを安心させてくれるような対応に期待したいものだ。
2022年05月17日「この映画を観て何か行動を起こしてくださいとは思わないんです。でも、世の中には理不尽なことがいっぱいあって、この映画もそれを知る一つのきっかけであればいいなと思います」日本人と変わらない生活を送っていた17歳の在日クルド人の少女サーリャが、難民申請が不認定となったことから、当たり前の生活を奪われてしまう。イギリス人の父と日本人の母を持つ川和田恵真監督が、成長過程で感じたアイデンティティへの想いを元に、“日本の今”を映し出した『マイスモールランド』。奥平大兼さんは、理不尽な状況に置かれたサーリャにまっすぐに向き合う高校生・聡太を演じている。役のために痩せたデビュー作『MOTHER マザー』とは違い、今作では役作りはほとんどしなかったそう。「しなさすぎて、不安でした(笑)。クルドに関しても、僕は劇中で知ることになる役なので事前に知識を入れないほうがいいと思いましたし。むしろクランクインしてからのほうが、いろいろと感じることがすごく多い役なので、そこがちょっと大変だったかな」それも演技へのあるこだわりから。「いいことかわからないんですけど、自分の台詞以外は覚えないですし、自分のいないシーンは台本も見ないんです。だから、お芝居をして初めて相手の台詞を聞いて、なぜ、自分がその台詞を言うのかがわかる。すると、ちゃんと自分の気持ちがこもった言葉が言える。そのぶん、撮影現場では必死に相手の台詞を聞きます。ただ監督に“台本を覚えていかないです”と言う勇気はないので(笑)、最初にお伝えするんです。僕は段取りがめちゃくちゃ下手くそですが、決してお芝居をなめてるわけではないので許してくださいって」そんな若き注目俳優が、聡太を演じて確信したことがあるそう。「聡太の一番の武器は、肯定してくれることだと思うんですよ。相手を否定することから入らない。言葉で言うと簡単ですけど、僕には意識していてもなかなかできないことなので。否定から入ると選択肢が狭まるし、相手を傷つけることもある。肯定する側になるだけで広がる世界は全然違うと、聡太を見てめちゃくちゃ確信が持てました」では、奥平さん自身の武器は?「いろんなものに興味があることですかね。そうすれば知識も増えて、引き出しも増えてくる。今すぐには役に立たないかもしれないけれど、引き出しを増やしてる最中です」『マイスモールランド』在留資格を失ったクルド人の17歳の少女を通して、世界中で起きている問題を浮き彫りに。監督・脚本/川和田恵真出演/嵐莉菜、奥平大兼、平泉成、藤井隆、池脇千鶴ほか全国公開中。©2022「マイスモールランド」製作委員会おくだいら・だいけん2003年9月20日生まれ、東京都出身。映画『MOTHER マザー』(’20)で俳優デビューし、数々の新人賞を受賞。W主演を務めるドラマ『早朝始発の殺風景』(WOWOW)は2022年放送予定。シャツ¥42,900パンツ¥42,900(共にスレッド マウス アンド ザ ムーン/トゥモローランド TEL:0120・983・522)Tシャツ¥9,900(ザ シード バイ ウィリー チャヴァリア/WISM渋谷店 TEL:03・6418・5034)※『anan』2022年5月18日号より。写真・野呂知功(TRIVAL)スタイリスト・伊藤省吾(sitor)ヘア&メイク・髙橋幸一(ネステーション)インタビュー、文・杉谷伸子(by anan編集部)
2022年05月16日コスプレイヤー・神崎りのあさんのビフォーアフターコスプレをしてパチンコ店に来店し、イベントを行う「来店コスプレイヤー」として活動する神崎りのあさん。その活動の一方で、YouTubeやTwitterで美容整形の体験談や失敗談などの情報を発信している。現在、整形に使った額は驚異の2600万円! 地方なら家が一軒建つほどの額を、一体なぜ神崎さんは整形に費やすようになったのか。さらに整形を失敗しないコツ、明らかに整形をやりすぎる人の気持ちなど、普通ではなかなか聞けない整形事情について話を聞いた。整形を始めてからハマるまで2600万円を整形に使ったと聞くと派手な人物を想像するが、取材で会った神崎さんは落ち着いた人だった。普段はコスプレで肌の露出も少なくないが、「仕事でやっている分、普段はロングスカートだったり露出はしないです」と笑う。話しぶりはしっかりしていて、刹那的に生きているのではないのが伝わる。神崎さんの整形人生のスタートは成人式のタイミングだった。学生時代はメガネをかけ、地味な方だったが、その頃から下唇の大きさが気になっていた。「昔の写真を見ると、手で下唇を隠している写真ばっかりで、下唇だけが“たらこ唇”で、大きいのがコンプレックスでした。なので成人式のタイミングで顔を変えたいと思い、手術しました」有名な整形クリニックで手術し、費用は13万円だった。その後は、鼻やあごにヒアルロン酸を入れるプチ整形を繰り返した後、鼻と太ももの脂肪吸引を行うなど徐々に整形へハマっていった。一番大きな手術は韓国での両あごを削るものだ。当時、神崎さんはグラビアのDVDを出し、イベントを行ったが、ネット掲示板に顔やあごに関する誹謗中傷を書き込まれて傷ついていた。さらにプライベートでも大きな不幸が襲う。「その頃にずっと長く付き合っていた方が交通事故で亡くなってしまい……。もう心身ともにボロボロで“もう死んでもいいや”という感じになっていて。当時は韓国で美容手術を受けた日本人の方が死亡する事故がニュースになっていた時期だったんですけど“死んでもいいからやろう”“自分で死ぬのは勇気がいるけれど、手術して死ぬのなら仕方がない”と思ってました」手術には韓国での滞在費などを含め、250万円かかった。手術が終わり、麻酔が切れて目覚めると、なぜか頼んでもいない歯科矯正が行われていた。手術後、帰国するも1か月は流動食しか食べられず、体重は5キロほど落ちた。通常なら3か月ほどで治まるはずの顔の腫れも、結局は1年ほど治らなかった。腫れも引き、生まれ変わった自分の顔を見ても神崎さんは満足することはなく、むしろ気になる部分が出てきたという。「両あごを削り、顔のバランスが変わったことで、今まで気にならなかった鼻が大きく見えるようになったんです。そこから鼻も小さくする手術もしました」以後は整形のペースが上がり、3か月に1回は大きな手術を行った。直近では豊胸のため脂肪を注入する手術を行い、カップ数も1つ上がり、少し垂れているのが気になった胸に一気に張りが出たという。「顔はまだそこまで納得していないんですけど、体は納得しています。胸が大きくなったことで、くびれも細くなったように見えて、今は鏡を見て“めっちゃいい体やな”と自分で言っています。今までは撮影でマイクロビキニを着たりはしなかったけれど、今は“着る、着る、見て”って感じで、際どいものをオーダーされても全然できます(笑)」神崎さんのように公にはしていなくても、整形をしているコスプレイヤーは少なくないという。「コスプレイヤーさんでも“あっ、これはいつぐらいに胸に入れたな”というのは私もわかります。隠しているけれど、裏で整形していることを明かしてくれる子もいます。私はもともと人見知りなのですが、仲が良くなかった子でも美容や整形について相談して、仲良くなれますね」整形をしている芸能人も多いが、中には明らかにやりすぎという人もいる。神崎さんは過剰な整形を行う芸能人の気持ちを代弁する。「病院の先生が、本人の希望した部分をそのまま手術したのだと思います。たいていの先生はナチュラルでなくなるのを避けるので“もう、やめておいた方がいい”と伝えていると思うんですけど、止められたところで結局みんなやってしまう。私も口角をあげたいと伝えたら“ピエロみたいになっちゃうよ”と止められたけれど、やりたい気持ちが勝って結局やっちゃいました(笑)」整形したことでポシティブになれた整形の利点として神崎さんが語るのは、外見だけでなく内面の変化だ。自分の容姿に自信がつくことで、心にも余裕が出てくるという。「ポジティブな言葉がよく出るようになりましたし、他の人と比べなくなりました。歩き方も座り方も“見て”という感じで、自信を持って行動できるようになりました。以前は“あっちの子はSNSで同じ写真をアップしてるのに1000いいねがついている”と悔しくなってましたが、今は心に余裕を持てるようになり、他人と比べることもなくなりました」整形をしてよかったと話す神崎さんだが、周囲からは「前の方がよかった」と言われることもあるのだそう。「一番嫌な言葉ですね。思っていても、言わないでほしい。もう戻せないし、絶対前の方がよかったことはないと思うんですよ。なんだか嫌味にしか聞こえなくって。逆に嬉しいのはやっぱり“可愛くなった”ですね」整形を公表したのは1年前。現在、整形や美容について語るYouTubeも運営している。そこでは整形のメリットだけでなく、整形の失敗についても明かしている。「私自身、整形の失敗はたくさんありました。鼻は何度か失敗されて、映画『アバター』のキャラみたいにされたり、脂肪吸引も失敗されてボコボコになっていて、いまだに痕が残っています。その手術をした病院は、その後に逮捕されていました(笑)」整形に対する考え方では、整形で失敗しないコツはあるのだろうか。 「ネットの情報もあてにはなると思うんですが、検索の最初に出てくるクリニックはあまり信用しないほうがいいのかなと思います。検索するにしても検索ワードをいっぱい入れて検索する方がいい。先生も手広くする人でなく、脂肪吸引なら脂肪吸引、顔の手術なら顔の手術と、何かの分野に特化している人がいいと思います。私も体はこの先生、顔はこの先生と分けています」YouTubeを始めてから、女性だけでなく、男性からの相談も届いている。整形がそれだけカジュアルになっているようだ。「個人的には気になるのであれば、高校生くらいから整形をしてもいいのかなと思います。ただ、二重の手術であれば、成長が止まってからやらないと幅とかが変わってしまうので、成長してからの方が良いと思います」一方、借金をしてまでの整形についてはNGだという。「私は整形にかけた2500万円はコスプレイヤーとして稼いだもので、ローンを組んでまで整形はしていませんし、借金をするくらいだったらやめておこうと思います。もし整形するなら100万なら100万と自分でお金をためてからやるべきです。ローンでやってしまうと、逆に歯止めがきかなくなり、どんどんとやってしまい、借金が膨れ上がると思います」最近では整形だけでなくアンチエイジングなどにもお金をかけている。今後はYouTubeで美容や整形についての情報を発信していき、将来は整形についての本を出版するのが目標だ。「今は歳の公表はしていないし、ウィキペディアに載っている年齢も間違っているんです(笑)。本を出すタイミングでバーン! と公表したいです。女優やモデルさんのように“この年齢でその美貌なの!?”と言われるような人になりたいですね」取材・文……徳重龍徳(とくしげ・たつのり)/ライター。グラビア評論家。大学卒業後、東京スポーツ新聞社に入社。記者として年間100日以上グラビアアイドルを取材。2016年にウェブメディアに移籍し、著名人のインタビューを担当した。現在は退社し雑誌、ウェブで記事を執筆。個人ブログ「OUTCAST」も運営中。Twitter:@tatsunoritoku
2022年05月16日ミュージカル『るろうに剣心京都編』に出演する、加藤清史郎さんのインタビューをお届けします。回転する客席をステージが360度取り囲む日本唯一の劇場・IHIステージアラウンド東京で、ミュージカル『るろうに剣心京都編』2年越しの幕が開く。「2年前、3年間のイギリス留学から帰国して、本格的に仕事に復帰するという久々のミュージカルがこの作品だったんです。それがコロナで中止になってしまって、出はなをくじかれた感覚になり、それなりに落ち込む時期もありました。でもこうして上演が決まり、むしろ以前より作品に対する想いが強まりました」加藤清史郎さんが演じるのは、主人公・緋村剣心と対立する瀬田宗次郎。幼少期の辛い記憶から喜怒哀楽の楽以外の感情が欠落した青年だ。「人気の高い作品で、ファンの多い役柄。外見よりももっと“宗次郎ってそうだよね”というところを目指したいです。そのために殺陣はもちろん、彼の背負う過去の悲惨さや、ある意味で感情を捨てたからこその強さをいかに表現していくかが課題です。頭だけで考えて演じようとすると、真似にしかならないと思っていて。僕は“宗次郎の中に生息する”という言い方をするのですが、ただ笑っているのではなく、どのセリフにどう楽しさを感じて何を考えているか…たとえば、微笑み具合ひとつとっても場面によって微調整が大事だと思いますから、ひとつずつ丁寧に読み解いていけたらと」原作漫画は、出演が決まってから読んだそうだけれど、今やすっかり“るろ剣”ファン。だからこそ「より宗次郎でありたいし、ファンとしてはそうやってキャラクターを考察するのも楽しいです」と語る。宝塚歌劇団の舞台でも本題材を舞台化した小池修一郎さんが脚本・演出を手がける。加藤さんは、留学前に出演したミュージカル『エリザベート』のほか、昨年にも小池さん演出の『ニュージーズ』に出演。「プロデューサーさんもおっしゃっていたのですが、小池先生は妥協を知らない演出家なんです。役者やスタッフさんからすると、初めて聞いたときは無茶だろうと思うような高いレベルのことを要求されるのですが、本番までには達成できるよう役者を成長させてしまう。しかも、見た目にも芸術性の高い演出をされるので、役者に立ち位置を指示するときに、舞台に0123…ってナンバリングされているのですが、『2.7辺りに立って』などとおっしゃるんです。そんな細かいところまで…と初めは思うのですが、完成を見るとどの席から観ても美しい舞台に仕上がっている。その小池先生が、この特殊な劇場でどう見せてくれるのか、るろ剣ファンとしてもミュージカルファンとしても楽しみです」『るろうに剣心京都編』かつて“人斬り抜刀斎”と恐れられた剣客・緋村剣心(小池)の元に、志々雄真実(黒羽)が国家転覆を謀っているという報せが届く。薫(井頭)らが止めるのも聞かず、剣心は京都に向かうが…。5月17日(火)~6月24日(金)豊洲・IHI ステージアラウンド東京原作/「るろうに剣心‐明治剣客浪漫譚‐」和月伸宏(集英社 ジャンプコミックス刊)脚本・演出/小池修一郎(宝塚歌劇団)出演/小池徹平、黒羽麻璃央、松下優也、加藤清史郎、岐洲匠、奥野壮、井頭愛海、鈴木梨央、伶美うらら、山口馬木也、加藤和樹ほか全席指定1万4500円ステージアラウンド専用ダイヤル TEL:0570・084・617(11:00~16:30)かとう・せいしろう2001年8月4日生まれ、神奈川県出身。1歳1か月から俳優として活躍。英国留学を経て帰国後も出演作多数。7月よりミュージカル『BE MORE CHILL』に出演。ストライプジャンプスーツ¥49,500ブーツ¥69,300(共にSHAREEF/Sian PR TEL:03・6662・5525)ニットベスト¥4,950(remer/Sian PR)アクセサリー、パール¥3,850シルバー¥5,500(共にLHME/Sian PR)※『anan』2022年5月18日号より。写真・小笠原真紀スタイリスト・金 順華(Sable et plage)ヘア&メイク・宮内宏明(M’s factory)インタビュー、文・望月リサ(by anan編集部)
2022年05月15日26年前に松尾スズキさんが書き下ろし、18年前に再演。演劇ファンの間で名作と語り継がれる『ドライブインカリフォルニア』が再再演を果たす。田舎のドライブインを舞台に、事情を抱えた人々のややこしい思いが錯綜する物語で、阿部サダヲさんは店長のアキオを演じる。人の業が渦巻く話題の舞台が18年ぶりに再再演。ホームの大人計画で、新境地を切り開く?「初演の頃は僕も大人計画に入って3年目くらい。松尾さんの作品のなかでも大人っぽい印象でした。徳井(優)さんや小日向(文世)さんが演じた役をやるような年になったんだなあって思いでいます(笑)」一人何役も演じ、スピーディに展開していた初期の大人計画。一幕もので、じっくりと俳優の演技を見せる本作は異色だった。テンション炸裂、パンチのある役を多く演じてきた阿部さんにとって、今回の抑制のきいたアキオ役は意外だったそうだ。「あまりやったことのない役なので、面白そうだなと思います。大人計画を初めて観る人には入りやすいお話だし、ずっと観てきた人にとっては新鮮な感じがするんじゃないかな」阿部さんは、これまでも『ふくすけ』や『マシーン日記』、最近では『THE BEE』(野田秀樹作・演出)など、高い評価を得た作品の再演で主役を担ってきた。しかも、初演の記憶を塗り替えてしまうほど、自分の役にしてしまうからすごい。「再演をやるプレッシャーは、昔はありました。他の人に当て書きされた役だし、初演の人がやればいいのに、と思うことも(笑)。でも、『ニンゲン御破算』の再演で、中村勘三郎(初演時勘九郎)さんの役をやることになった頃から、さすがにふっ切れましたね。芝居も人も全く違うし、別ものとしてやっていいんだと思えるようになりました」近年、映像では『MOTHER マザー』や『死刑にいたる病』など、シリアスな作品で非道な男を演じることも増えてきた。「どんな役もやりたいと思っています。『ハードな役は辛くなりませんか?』とよく聞かれますけど、全然そんなことない。撮影が終わればすぐ切り替わりますから。殺人犯の気持ちを家にまで持ち帰っていたら迷惑ですよね?(笑)」年々演技に深みが増しているが、あまり考えてやってはいないという。「自分が観て面白いと思えないと、お客さんにも面白がってもらえない。楽しまないとダメだなとは思います。でも、満足したり、達成感を得ることはないです。千秋楽でたくさん拍手をもらっても、もっとできる、もっとやりたいと思っちゃいます」芝居の「正解」を探すのではなく、無限の可能性を追い求めることを楽しんでいる。だから、阿部さんのお芝居は一瞬も目が離せなくなるのだ。日本総合悲劇協会 VOL.7『ドライブインカリフォルニア』竹が名産の田舎町でドライブインを営むアキオ(阿部サダヲ)。東京に出ていた妹のマリエ(麻生久美子)が14年ぶりに息子を連れて帰ってくる。次第にある事情が明らかに…。5月27日(金)~6月26日(日)下北沢・本多劇場作・演出/松尾スズキ出演/阿部サダヲ、麻生久美子、皆川猿時、猫背椿、小松和重、村杉蝉之介、田村たがめ、川上友里、河合優実、東野良平、谷原章介指定席7800円ほか大人計画 TEL:03・3327・4312(平日11:00~19:00)大阪公演あり。あべ・さだを1970年生まれ。’92年より「大人計画」に参加。映画『舞妓Haaaan!!!』で日本アカデミー賞優秀主演男優賞、舞台『THE BEE』にて第29回読売演劇大賞優秀男優賞を受賞。映画『死刑にいたる病』公開中。※『anan』2022年5月18日号より。写真・小笠原真紀スタイリスト・チヨ(コラソン)ヘア&メイク・中山知美インタビュー、文・黒瀬朋子(by anan編集部)
2022年05月15日出会った女性がネタの源。そんな横澤夏子さんが、街で見つけたいい女を実演。今回は、体にいいものに夢中な女性、「背筋を伸ばす女」になりきり。姿勢がよくなると、明るくポジティブな印象に!このあいだ、久しぶりに会ったチーフマネージャーさんの体が、すごくスッキリしていたんです。「どうしたんですか、何をやったんですか!?」と問い詰めたところ、フォームローラーを使い始めたことが原因だと判明しました。もともとは、肩こりや脚のむくみを取るために買ったけれど、パソコン作業などで丸まった背中を伸ばしたり、内側に巻き込んだ肩を開くのに重宝しているとのこと。両肩がベッドにちゃんとついた状態で眠れるようになったとか。あまりにも気持ちよくて、フォームローラーを使ってからじゃないと眠れなくなったり、“早く家に帰って伸ばしたい!”と思うようになったそうです。めちゃくちゃ体にいいものに依存していて、素晴らしいなと思いました。そうして夜に一度、しっかりと背筋を伸ばすことで、体や姿勢がきれいになったのはもちろん、立ち姿がシャンとしているからか、より明るい印象に。私だけじゃなく、メイクさんや他のスタッフの方からも「めちゃくちゃきれいになったね」と褒められていました。背筋を伸ばすのはいいことだと当たり前に言われているけど、本当に大事。彼女いわく、深い呼吸もできるようになったそう。背筋を伸ばすだけと簡単なのに、これだけいいことがあるのなら、やらない手はないですよね。背筋を伸ばすことができる人になるためには、まず、今の自分の姿勢を知ることが大事。エレベーターやショーウィンドーなど、無意識の自分が映るような場所で、姿勢や歩き方を見るようにしてみてください。私自身は、「え、何このダンゴムシみたいな人…」と思う時がありますが(笑)、“普段、こんなに崩れているんだ”と気づくことが、モチベーションにつながるはずです!よこさわ・なつこ芸人。“ちょっとイラッとくる女”のモノマネで大ブレイク。婚活で培ったテクニックをまとめた著書『追い込み婚のすべて』(光文社)が発売中。昨年10月に第二子を出産。※『anan』2022年5月18日号より。写真・中島慶子イラスト・別府麻衣文・重信 綾(by anan編集部)
2022年05月14日素敵な先輩女性をお招きし、お話を伺う「乙女談義」。5月のゲストはジュディ・オングさん。歌手としての印象が強いジュディ・オングさんですが、実は元子役で、デビューは映画でした。その活動を支えたご両親とのエピソードがユニーク!子役の私を送り迎えするのは、自由人の母。友達から「スターに会えるよ」と誘われ劇団ひまわりに行ったことが、私が芸能界に入るきっかけに。厳格だった父、「芸能界?とんでもない!!」と聞く耳も持ってくれません。一方母は、「お習字習いに行ってきま~す」と言いながらダンスホールに行っちゃうような自由人。そんな母が父に、「娘が初めて何かをやりたいって言ったのよ?ここでダメって言ったら、一生自己主張できない子になっちゃうわよ?」と言ってくれ、学業をおろそかにしないことなどを条件に、9歳のとき、子役になることを許してもらいました。子役になってからは母の車で移動していたのですが、’60年代、女性が運転するだけでも珍しいのに、母はハイヒールにタイトスカート、頭にはスカーフを巻き、しかも真っ赤な爪!信号で停まるたび、横に並んだ男の人のびっくり顔を見るのが楽しかった(笑)。父の真面目さと母の自由さ、その両方を受け継ぐことができ、幸せに思います。違いに出合ったら、“それもあり”の気持ちで理解を。私は台湾出身なので、家では“絨毯に椅子”の生活。でもお隣のマサコちゃんのおうちでは、畳に座りお煎餅片手に火鉢にあたりお茶を飲む。つまり私にとっては日常が異文化交流。違いを見つけるたび、発見でした。その根底は、小さい頃母に言われた「それもあり、と思いなさい」の言葉があります。’95年、世界の子供たちの平和を願うコンサートを北京で開催した際、日本から見に来てくださった私のファンの方から、感想のお手紙をいただいたんです。彼女は偶然隣に座った中国人の方と話が合って、コンサートの後その方のおうちに伺い、ごはんをご馳走になったそう。お手紙の中に、“日本ではお箸を横に置くけれど、中国では縦に置く。違うけれど、どちらも合ってるんですね”と書いてあった。その、“どちらも合ってる”とは、まさに母が言う「それもあり」。違いに出合ったら、拒絶せずに理解する。そのとき私は、一生その気持ちを持ち続けようと思いました。ジュディ・オングさん歌手、俳優、木版画家。1950年生まれ、台湾出身。3歳で来日し、11歳で映画デビュー。’79年にシングル『魅せられて』が200万枚の大ヒット。またさまざまなチャリティ活動も行っている。※『anan』2022年5月18日号より。写真・中島慶子ヘア&メイク・shizuka(by anan編集部)
2022年05月14日岡崎体育の連載「体育ですけど、オンガクです」。今回のテーマは「マニピュレーター」です。「ポテト探検隊」という岡崎体育のバンドセット。これまでボーカル、ギター、ベース、ドラムの4人編成でしたが、今回のワンマンツアーから新メンバーが加入しました。それがマニピュレーターの“蛇賀(ジャガ)”さんです。マニピュレーターとは、バンドの演奏にはない、ストリングスやピアノなどの音をコンピューターで制御し、バンドの演奏に合わせてスピーカーから出してくれる方です。ジャガさんは、ステージ上にはあがらず、舞台袖でその作業をしてくれています。生バンドだけでは出せない音を加えることができるので演奏にぐっと厚みが増します。今回のツアーの曲だと「おっさん」のストリングスや「八月の冒険者」のコーラスなどはマニピュレーターさんがいたからこそできたサウンドです。しかし、たいていマニピュレーターさんはいわゆる裏方としてツアーに帯同してくださいます。では、なぜ今回は新メンバーとして参加することになったのか。それは完全な伝達不足です。「ポテト探検隊」のグッズを以前から作っていたのですが、なぜかそこには5人のポテトが描かれていました。4人組バンドのはずが、イラストレーターさんへの伝達ミスで5人描かれていた。ファンの皆さんの間でも、5人目のポテトは誰なのか?これは何かの伏線ではないか?と静かに話題を集めていました。しかし、単なる伝達不足でポテトが5人で描かれていただけでした。僕のほうでそれに気付き、ポテトの数に合わせにいった形になります。マニピュレーターさんにツアーに参加してほしかったし、ポテト5人おるし、メンバーになってもらおう、というのが今回の流れです。でも、マニピュレーションをしてくれたジャガさんが、ツアー最終日にわざわざ僕の楽屋で待っていてくれて「マニピュレーターとしてバンドの正式メンバーに参加するのが長年の夢でした。こうして夢を叶えてもらえてうれしかったです」と伝えてくださった。その言葉を聞いて、ジャガさんに正式メンバーになってもらって良かったと思いました。まだまだ、マニピュレーターという仕事は知られていないのではと思います。僕のツアーで初めて知った人や、この連載記事を読んで初めて知った人もいるかもしれない。そういう方に、ライブに欠かせない重要な仕事を一つ知ってもらえて良かったと思っています。おかざきたいいくEテレ『ヒャダ×体育のワンルームミュージック』Season3(土曜21:00~)に出演中。昨年11月に横浜アリーナで行われたライブを収録した映像商品『めっちゃめちゃおもしろライブ』が発売中。※『anan』2022年5月18日号より。写真・小笠原真紀ヘア&メイク・大矢佑奈(KIND)文・梅原加奈(by anan編集部)
2022年05月14日今年2月に発表された第29回読売演劇大賞で、優秀女優賞を受賞した倉科カナさん。贈賞式当日にアップしたインスタグラムには「これからも(中略)純粋に演劇へのトキメキを大切に精進していきたい」と演劇愛溢れるコメントを綴っていた。その人の受賞後1作目の演劇作品は、一昨年、上演を目前に世情によりやむなく中止となっていた主演舞台『お勢、断行』だ。―― 一昨年の公演は、初日前日に中止を発表。キャストに中止が知らされたのはその前の日だとか。倉科カナ:中止になったのは誰のせいでもない仕方のないことだけれど、ここまで作ってきたこの子をどこにやったらいいの?みたいな行き場のない気持ちになりました。ただ恵まれていたのは、すぐに、2年後にやりましょうって話になったこと。そのままなくなってしまう公演も多いなか、いろんな方のご尽力のおかげだなと。――中止発表後、関係者だけでゲネプロ(本番同様におこなう最終稽古)をおこなったそうですね。倉科:かっこよかったですよ、皆さん。明日の公演はないとわかっているのに、衣裳をもっと良くしようと改良してくださったり、最後の最後までより良いものを追求するために走ってくださる姿が、なんだかとても美しかったです。――2年を経て、同じ作品にどう向き合おうと思っていますか。倉科:私としては、あらためて一から作品に向き合ってみようかなと考えています。もともと目の前のものに全力投球して過去は忘れちゃうタイプですし、この2年の間に素敵な作品と巡り合えて、すごく糧になったので、その経験値を持って再び向き合ったらどうなるか、私自身も楽しみなんです。演劇が好きだからこだわってやりたい。――それこそ読売演劇大賞でノミネートされた『雨』も『ガラスの動物園』も素晴らしかったです。倉科:こまつ座さんの『雨』は、井上(ひさし・脚本)さんと栗山(民也・演出)さんのタッグの舞台で、いろんな先輩からこまつ座の作品は絶対経験したほうがいいよと言われていたんです。だから栗山さんから声をかけていただいたときは、本当に嬉しくて。井上さんの戯曲は言葉にとても力があるんですが、栗山さんの演出がそれを最大限に光らせるんです。言葉遊びみたいなセリフを、自分の言葉として質感を感じるように演出してくださり、すごく勉強になりました。一方、『ガラスの動物園』の上村(聡史)さんの演出は、もっとフラットだったんですよね。こう見せたいということよりも、相手の感情をしっかり受け取ったうえで言葉を返していくという当たり前のことをとても大事にされていたというか。今回の作品は、江戸川乱歩さんの小説に出てくるお勢というキャラクターを使ったオリジナル作品とはいえ、乱歩の幻惑的な世界観があります。でも、栗山さんや上村さんの現場で学んだリアリズムみたいなものは、生かしていけたらなと思っています。――今、演劇に対してすごく情熱を持って臨まれていらっしゃいますが、演劇の何がそこまで倉科さんを惹きつけたんでしょう。倉科:なんだろう…私が出会ってきた演劇に携わっている皆さんが、損得勘定ではなく純粋にいい作品を作って届けたいっていう想いの純度が高く、素敵だったことは大きいのかもしれないですね。――観るのもお好きでしたか?倉科:好きですね。いろんなものを駆使して劇場中継を録画していますけど、すぐにいっぱいになるから必死にブルーレイに落として…。――ただの演劇ファンです(笑)。倉科:目の前で俳優さんたちが役柄として生きているのが好きなんですよね。その数時間に向けて多くのスタッフさんもすごい集中力で動いていて、完成した作品を観ると美しさに心が洗われるんです。観客としても、この人たちが今ここに生きている目撃者として一緒に芝居を作っているという感覚になるし、長時間の作品では観客同士の不思議な絆が生まれたりもして。その観客と作り手側がフェアな関係にあるところも好きなんです。――きっかけは何でした?倉科:舞台のお仕事を始めた頃は、演劇がすごく苦手だったんです。このままでは嫌いになりそうだと思って、マネージャーさんに舞台の仕事を1年に1本は入れてくださいとお願いしました。それが13~14年くらい前。でも、『タンゴ・冬の終わりに』(’15年)という清水邦夫さんの作品で、みんなで作っていくのはキツいけれど楽しいと思えたんですよね。稽古場には、たくさんのスタッフさんもいて、本当に家族みたいな感覚があって。だから舞台に関しては、妥協して出たいとは思わないです。私の中ではお仕事としてではなく好きだからやりたい分野で、だからこそしっかり時間を取ってこだわってやりたいです。――嫌いになりそうだから年に1回入れてください、ってすごいことをおっしゃるんですね。倉科:ここで逃げたら、たぶんもう戻ってこれない気がしたんですよね。――でも、他に活躍する場所はたくさんあるわけですし…。倉科:でも、苦手ってことは弱点なわけじゃないですか。逆に考えれば、それだけ伸び代があるということで、そこを伸ばして強みにしたら弱点がなくなる。弱点を作りたくなかったんです。でもそうしたら、いつの間にか演劇に魅了されていて、観るのも出るのも大好きになっちゃいました。今は自分の中で演劇に対してはビジネスの意識がないんです。演劇をやっていると、心がすごく安定するんですよね。――今は演劇の何を楽しいと?倉科:お稽古でいろいろ模索できるというところかもしれないです。映像だと瞬発性を求められて、これでよかったのかなという気持ちになることもあるんですが、演劇は稽古があるので、そこのフラストレーションは少ないです。最初はぎこちなかったお芝居が少しずつ噛み合うようになって、さらに広がっていく瞬間に携わると…もうトキメキしかないです。花開いたぁ~って。その瞬間に立ち合えていることがすごく幸せで。――演劇作品で、とくに惹かれるのはどんなタイプのものですか?倉科:やっぱり近現代の名作が好きですね。『ガラスの動物園』のテネシー・ウィリアムズも大好きです。普遍的なものを描いていて現代に投影できるというのは、とってもロマンがあるし演劇の良さだと思うので。でも、KERA(ケラリーノ・サンドロヴィッチ)さんの作品…とくに、小野寺(修二・振付)さんとタッグを組んで作られている舞台の独特な展開にも惹かれます。倉科カナさん主演の舞台『お勢、断行』は、5月11日(水)~24日(火)まで世田谷パブリックシアターにて上演。兵庫、愛知、長野、福岡、島根でも公演あり。江戸川乱歩の小説『お勢登場』の主人公で稀代の悪女といわれるお勢を題材に、作・演出の倉持裕が創作したオリジナル。世田谷パブリックシアター TEL:03・5432・1515くらしな・かな1987年12月23日生まれ、熊本県出身。連続テレビ小説『ウェルかめ』のヒロインとして注目され、以降、数々のドラマや映画で活躍。近作にドラマ『婚姻届に判を捺しただけですが』。現在、主演ドラマ『寂しい丘で狩りをする』(テレビ東京)、ドラマ『正直不動産』(NHK)が放送中。第29回読売演劇大賞優秀女優賞受賞。トップス¥30,800パンツドレス¥99,000(共にヘンネ/ヘンネ カスタマーサポートcustomer@haengnae.com)シューズ¥148,500(クリスチャン ルブタン/クリスチャン ルブタン ジャパン TEL:03・6804・2855)イヤカフ¥4,200(トゥワクリム/エスタードジャパン TEL:03・5413・4807)ネックレス¥154,000リング¥37,400(共にブランイリス/ブランイリス 東京 TEL:03・6434・0210)※『anan』2022年5月18日号より。写真・野呂知功(TRIVAL)スタイリスト・道端亜未ヘア&メイク・草場妙子インタビュー、文・望月リサ(by anan編集部)
2022年05月13日モーニング娘。OGの高橋愛さんと田中れいなさん、Berryz工房OGの夏焼雅さんによるスペシャルユニット「たいやき たべたの なんで?」。歴代No.1のパフォーマンス力と評される高橋さんと、つんくさんから「抜群の音程感とリズム感の持ち主」と言われた田中さん。高い歌唱力で「グループの屋台骨」と呼ばれた夏焼さんの最強布陣で発表したのは、なんとコミックソング。テーマは“真面目にふざける”。私たちが一番楽しんだかも。「終わりの見えないコロナ禍で落ち込んでいるみなさんに、“面白い”と元気になってもらいたいと始まった企画です。この3人らしい本気を見せられたと思います」(田中れいな)コミックソングの金字塔「およげ!たいやきくん」のカバーや歌謡曲風の「愛のドンデン返し」など、様々なジャンルの曲が揃い、3人にとって新たな挑戦となった。「歌謡曲は今まで聴いたことのなかったジャンルで、かなり勉強しました。カラオケ好きの祖父の歌い方を参考に、したことなかった歌い方を。ただ、『わさびじゃないのよ鰹は』のレコーディングで“もっとセクシーに!”と言われても、面白い歌詞とセクシーが結びつかなくて、苦戦しました」(夏焼雅)「歌詞に引っ張られて恥ずかしがったらダメな曲たち。全力でやることで笑ってもらえると思って、真面目にふざけました」(高橋愛)「私は『モーニング娘。の田中れいな』ってスイッチを入れる時、声を高くする癖がついていたんですが、バンド活動を経て喉の調節ができるように。8曲とも曲調が違うし台詞もあるので、全部違うキャラクターで歌いました。『うどん!うどどん!うどどどどーん!』は少年のように、『わさび~』はキザな人。新しいれいなを見せたくて、いろんな歌い方を楽しみました」(田中)卒業後、それぞれ舞台やライブ活動を続け成長してきたからこそ、互いの歌声に刺激を受けたと話す。「愛ちゃんは毎回新たな面を見せてくれる。お芝居好きだから表情が豊かで、やり切る大切さを教えてくれました。『ケッコン!~残りものには福がある~』の台詞と『誤爆~We Can’t Go Back~』MVの全力っぷりは必見」(田中)「雅は特に『ペーパーセーブ』が素敵。ビブラートが心地よくて、新鮮な雅の歌声を聴けます。れいなは毎回いろんな挑戦をする人なんですけど、今回は特に楽しんでいるのが伝わってきます。『うどん~』の声が綺麗で、何回も聴きました」(高橋)「れいなちゃんの声は可愛いイメージがあったから、クールな歌声が素敵で。あと、ふたりは長く一緒に活動をしてきたから、ちょっとしたステップも練習なしで自然と揃う。私も必死に合わせました」(夏焼)タイプの異なる3人の化学反応と個性が輝く楽曲たちは、私たちの心を明るくしてくれる。「悩むことがバカバカしくなるくらい、振り切った楽曲ばかり。私たちが一番楽しんだと思うくらい、陽気さが詰まっています。年齢問わず楽しんでもらえるはずです」(高橋)クスッと笑える楽しい曲が満載、MVも必見。Album『ラフ・アンド・ピース』。「およげ!たいやきくん」「わさびじゃないのよ鰹は」「うどん!うどどん!うどどどどーん!」など全8曲。【通常盤(CD+DVD)】¥3,850(UP‐FRONT WORKS)たいやき たべたの なんで?ハロー!プロジェクトOGの3人によるスペシャルユニット。左から、夏焼雅、高橋愛、田中れいな。ユニット名は3人の名字の頭文字からつけられた。個人活動も精力的に行っている。※『anan』2022年5月4‐11日合併号より。写真・小笠原真紀ヘア&メイク・山田典良田中陽子(Lila)インタビュー、文・羽佐田瑶子(by anan編集部)
2022年05月10日久慈暁子(本人のインスタグラムより)4月末をもってフジテレビを退社した久慈暁子が、5月1日、自身のインスタグラム上で「大学時代に所属していたインセントにてマネージメントをして頂く事になりました」と報告した。学生時代、同事務所でモデル業などを展開していた久慈は、2017年4月に“鳴り物入り”でフジへ入社し、同年7月には冠番組『クジパン』を担当。この『パンシリーズ』なる深夜番組は、フジのエースアナウンサー候補の“登竜門”といわれていて、久慈はシリーズ史上最速の入社4か月目で番組を任されたわけだが、放送期間も史上最短の3か月で終わった。芸人からのイジりで“ガチ泣き”「期待の新人ともてはやされていた久慈ですが、18年2月に開催された平昌オリンピック後の記者会見では、男子フィギュアスケート・羽生結弦選手への質問で“美味しかった料理など、教えていただけたら嬉しいです”とぶつけたことが話題に。さらに同年6〜7月開催のFIFAワールドカップ後の記者会見でも、キャプテンを務めた長谷部誠選手に対して“長谷部選手のインスタグラムが感動を呼びました。どう捉えていますか?”と尋ねるなど、とにかくアナウンサーとしてトンチンカンというか、ポンコツぶりが目立ちました」(スポーツ紙記者)また、21年4月発売の『週刊文春』(文藝春秋)はフジの複数アナによる“ステルスマーケティング問題”を報じ、久慈も疑惑のメンバーに含まれていた。なお、同年12月にはニュースサイト『文春オンライン』が久慈のフジ退社をスクープし、今年1月、本人が正式に発表。その後、2月26日放送の『さんまのお笑い向上委員会』では“ケンカ芸”で知られるお笑いコンビ・鬼越トマホークの坂井良多から「お前が辞めても、フジテレビに1ミリもダメージねえからな!」とイジられた久慈が、“ガチ泣き”してしまったことも話題になった。「そんな久慈ですが、今月からは古巣のインセントに出戻って再スタートを切ることに。フジを退社するにあたって、これまでのレギュラー番組はすべて降板しているためか、久慈はインスタに“また新たな形で皆様にお目にかかれれば幸いです”とつづっています」(同・前)フジの女子アナといえば、3月末に久代萌美も退社し、4月から吉本興業に所属。同21日には『ダウンタウンDX』(日本テレビ系)で脱・局アナ後初のテレビ出演を早々に果たし、夫であるYoutuberコンビ『北の打ち師達』のはるくん関連のトークを武器に、バラエティ番組やイベントなどで活躍している。久代より1か月遅れてフジを離脱した久慈も、同じようにバラエティから攻めていくという道を選ぶかもしれない。ただ、ネット上では久慈に関して「芸人からイジられて泣いてしまうようでは、バラエティは厳しい」という意見も。久慈と久代のキャラクターや、それぞれの所属事務所の雰囲気も異なるため、売り出し方も違ってくるだろう。有名女優たちが所属する事務所「もしかすると久慈は、19年3月末にTBSを退社してオスカープロモーション所属となった宇垣美里と似たような路線もあり得るかもしれません。宇垣はTBSを辞めてからすぐにフォトエッセイ『風をたべる』(集英社、19年4月)を発売し、直後にはファッション誌『anan』(マガジンハウス)の表紙を飾りました。久慈もモデル経験を生かし、まずはそのルックスで勝負できる仕事からこなしていくのもアリなのでは」(テレビ局関係者)さらに、宇垣は21年7月期の連続ドラマ『彼女はキレイだった』(フジ系)に出演すると、今年も1月期の『ゴシップ#彼女が知りたい本当の○○』(同)、4月期の『明日、私は誰かのカノジョ』(TBS系)とオスカー所属らしく、女優としての露出が増えている。「インセントも、山本美月や山本舞香、桜井日奈子といった女優陣を抱えていますから、久慈もとりあえず“バーター出演”などからチャンスをもらえる可能性があります。もちろん、久慈自身がどうしたいのかにもよりますし、方向性が定まるまで時間がかかるかもしれませんが……。ちなみに、宇垣もオスカー入り直後はそれなりにバラエティ出演していて、19年7月放送の『ダウンタウンなう』(フジ系)では、TBS退社前に報じられていた自身の“コーヒーぶちまけ事件”について触れた上、内部での出来事が週刊誌に載ったことには“(TBSの)民度が知れるわ”と言い放つという過激さで注目を集めていました。そんな宇垣のキャラクター性も魅力に繋がっていると思うので、久慈が簡単に真似できるものでもなさそうです」(同・前)久慈がバラエティに呼ばれ、フジでの失敗談や裏話などを暴露できれば話題にはなるだろうが、下手すると自身が批判にさらされることも。再スタートの第一歩目は、慎重に踏み出してほしいものだ。
2022年05月10日筋金入りのヤンキー一家・難破家の次男として生まれ、周囲から恐れられている難破剛(つよし)。県内屈指のヤンキー高校への入学を期待されていたが、“普通の青春を楽しみたい!”という強い憧れから、家族に内緒で、健全な白百合高校へ通うことに。そんな二重生活を送る主人公を、間宮祥太朗さんが演じる。“自分が思うように生きたい”と願う剛の葛藤や思いが伝わるように演じたいです。「剛は屈託のない純粋な人物です。守りたい秘密があるにもかかわらず、大事な家族や友だちがトラブルに巻き込まれると、理性よりも先に情の部分で体が動いてしまう。そうした優しさや正義感の強さ、いい意味でのお節介さが魅力だと思います。今の時代、人の問題に首を突っ込んで火傷をするのが嫌だと思う人も多いじゃないですか」家を出る時は特攻服を着ている剛だが、公園のトイレで学生服に着替え、白百合高校の門をくぐる。「2つの顔があるとはいえ同じ人物には違いありません。剛のスイッチは切り替わるけど、僕が完全に棲み分けて演じるのは違うのかなと考えています。大事にしたいのは特攻服を着た時のヒーロー感。喧嘩シーンで決め台詞を言う時は爽快感が生まれるといいなと思っています」剛の特攻服には「気合」「喧嘩上等」の言葉が踊る。間宮さんなら、どんな文字を入れるかと尋ねると。「えー、なんでしょう。でも、2022年現在で言うと、『虎』『猛虎』は入れるかなと(笑)。ただの阪神ファンですけどね。球場にはそういう服を着た方が結構いて、カッコいいなと思いながら見ています」剛の父を宇梶剛士さん、兄を満島真之介さん、他校の一匹狼であり、バディのような関係になっていく伍代直樹を神尾楓珠さんが演じる。「お気づきかもしれませんが、男性キャストの顔が濃いですよね(笑)。でも、その特濃な感じが迫力があっていいなと思っています」“自分がどう生きたいか”ということを自問自答し、葛藤する剛の姿に共感するところも多いという。「僕も割と常に自問自答しているタイプです。人生という長さが未確定なものを、納得した形で過ごしたいなという気持ちが昔から強いので。信条として持っているのは、楽しんで生きるということ。もちろん、辛く苦い経験も後に財産になっていく大事なものです。ただ、すごく飛躍しますけど、明日人生が終わるとしたら、今日を苦しんでいるより楽しんで生きるほうが絶対にいいなと思うので。今作はヤンキー高校生の話ですが、剛のように、自分の心に素直になって人生の舵を切ることはいつでもできるし、誰にでも訪れる可能性のあること。だからこそ、彼の葛藤や思いがちゃんと伝わるよう、演じたいと思っています」『ナンバMG5(エム・ジー・ファイブ)』家族の前ではヤンキー、学校では普通の高校生という2つの顔を持つ難破剛。卒業まで誰にもバレずにやり通そうと決意するものの…。原作は小沢としおの漫画『ナンバMG5』『ナンバデッドエンド』。演出は本広克行。毎週水曜22:00~、フジテレビ系で放送中。まみや・しょうたろう1993年6月11日生まれ、神奈川県出身。2008年、俳優デビュー。主人公・瀬川丑松を演じる映画『破戒』が7/8~全国公開。Netflixで配信中の『トークサバイバー!』ドラマパートに出演中。ジャケット¥58,300(MAISON ALTERNATIVE/HEMT PR TEL:03・6721・0882)シャツ¥46,200(LABRUM)パンツ¥118,800(OLUBIYI THOMAS) 共にエスディーアイ TEL:03・6721・1070靴はスタイリスト私物※『anan』2022年5月4‐11日合併号より。写真・岩澤高雄(The VOICE)スタイリスト・津野真吾(impiger)ヘア&メイク・三宅 茜インタビュー、文・重信 綾(by anan編集部)
2022年05月09日出会った女性がネタの源。そんな横澤夏子さんが、街で見つけたいい女を実演。今回は、困っている人の立場になれる女性、「相手の気持ちを全力で受け止める女」になりきり。正論で追い打ちをかけず寄り添える人を目指そう!先日、子どもの予防接種のために病院へ行きました。すると、ものすごく困り眉になった受付の方に、「あの~、今日は予防接種がお休みなんです…」と言われたんです。こういう時、いつもなら自分に腹が立って“なんだよー!”とイライラするはずなのに、ネガティブな気持ちが一切湧いてきませんでした。理由を考えてみると、受付の方の表情が、“わざわざ予定を空けて来てくださったのにすみません”と、私の気持ちを汲み取ってくれたように感じるものだったからだということに気づきました。「今日、やってないですよ」と冷たいリアクションをされると、辛くていら立っていたかもしれません。相手に一切、落ち度はなく、予防接種ができない日を忘れていた私が100%悪いのに、正論で責めるわけでもなく寄り添ってくれる。表情や言い方ひとつで、こんなにも人の気持ちを変えられるんだと思い感動しました。そして、共感してもらうと、こんなにも気持ちがおさまるものなんだということも勉強になりました。もしかすると、受付の方は、私と同じように肩を落とすお母さんを何人も見てきていて、だからこそ、そういう表情ができたのかもしれません。素直に「出直します!」という気持ちになれる、「ベストオブ“今日やってないんです”賞」を渡したくなるくらい、本当に素敵な言い方でした…!人に寄り添えるようになるには、まず、相手の立場になってみる。すると、たとえばですが、書類に必要なハンコを忘れてきた人に「いや、ここに書いてありますよね」と、突っぱねたり、強くは言えないはず。ミスをして、すでに反省して落ち込んでいる相手に追い打ちをかけるのではなく、共感する。そうした大人の対応ができるよう、私も頑張りたいです!よこさわ・なつこ芸人。“ちょっとイラッとくる女”のモノマネで大ブレイク。婚活で培ったテクニックをまとめた著書『追い込み婚のすべて』(光文社)が発売中。昨年10月に第二子を出産。※『anan』2022年5月4‐11日合併号。写真・中島慶子イラスト・別府麻衣文・重信 綾(by anan編集部)
2022年05月09日素敵な先輩女性をお招きし、お話を伺う「乙女談義」。5月は、歌手のジュディ・オングさんが登場。台湾生まれのジュディさん、そのお名前、本名ですか?“ジュディ”は自分で選んだニックネームでした。台湾生まれの私の本名は、“翁倩玉(ウォンチェンユィ)”。3歳で父の仕事で来日し、9歳で英語の家庭教師の先生から、レッスンのためにニックネームをつけましょうと提案がありました。マリーとかサリーとか、先生が書いてくれたいくつかの英語の名前の中で、ピンときたのが“ジュディ”。他は聞いたことがあったけれど、“ジュディ”はジュディ・ガーランドくらいしか思い当たらない。“世界に1つ”のような価値観が大好きだった私は、指をさしてそれに決めました。以降日本では、家族も友達も私をジュディと呼びます。日本に帰化した際、本名の漢字から“翁玉恵”と名前を変えたのですが、なんだかあんまり好きになれず…。後日裁判所に“翁ジュディ”への改名をお願いしたら、OKをいただけ、今は戸籍名も“ジュディ”になりました。自分で選んだニックネームが、長い時間を経て戸籍名になった。なかなか珍しく、そして素敵なエピソードだと思っています。人前で何かを表現する、それが大好きだった。美しい姿勢のためにバレエを習い、滑舌が良くなるようにと合唱団に入団。さらに父が母に一目惚れしたのはピアノが上手だったから、ということから、ピアノ教室に通う(笑)、そんな少女時代を過ごしました。結果、人前で何かを表現するのが大好きに。お客様が来ると、学校の劇で着た金色のチュチュを身にまとい、ウィリアム・テル序曲のレコードに合わせて踊り、拍手をもらうのが至福の時間。ちなみに照明は兄が照らす懐中電灯。いま考えると“どうしちゃった?”というパフォーマンスですが、当時はすごく楽しかった。歌に目覚めたのは温泉旅館での出来事がきっかけです。全員布団に入る時間になぜか私がムクッと起きて、越路吹雪さんの「サン・トワ・マミー」をいきなり歌ったんです。当時の温泉宿は壁が薄かったのか、歌い終わったら隣の部屋の見知らぬおじさんが「ヨッ!日本一!」と大拍手。それがなかったら私は歌手になってないかもしれません(笑)。ジュディ・オングさん歌手、俳優、木版画家。1950年生まれ、台湾出身。3歳で来日し、11歳で映画デビュー。’79年にシングル『魅せられて』が200万枚の大ヒット。またさまざまなチャリティ活動も行っている。※『anan』2022年5月4‐11日合併号。写真・中島慶子ヘア&メイク・shizuka(by anan編集部)
2022年05月08日岡崎体育の連載「体育ですけど、オンガクです」。今回のテーマは「眠れぬ夜」です。先日もお話ししましたが3月に久しぶりに全国を巡るワンマンツアーを開催しました。その中で「ポテト探検隊」という岡崎体育のバンドセットで何曲か披露したのですが、僕のオリジナル曲だけでなくカバーも2曲披露しました。一曲は、SMBCグループのCMソングとして歌ったフラワーカンパニーズさんの「深夜高速」。これはレコーディングした音源でもポテト探検隊のメンバーが演奏をしてくれていたので、ライブで聴きたいという声も多かった。実際に歌ってみたらオーディエンスの反応も良く、バンドでやることに意味のある曲なので、すごくステージ映えして良かったと思っています。もう一曲は、フジファブリックさんの「眠れぬ夜」を歌いました。これはなんで選んだかというと、この曲、僕の母が大好きな曲なんです。2021年の年末くらいだったか京都に帰省したとき(たしか牛丼屋のドライブスルーだったと思います)、そこで母に「あんた、この曲めっちゃいいから聴いて」と「眠れぬ夜」を薦められました。うちの母は音楽がとても好きなので、ミュージシャンである息子にも急に、曲を薦めてきます。知っていた曲でしたが、母に言われてあらためて聴き直したら本当にいい曲で。あ、歌ってみたいと思いました。この曲は、亡くなられた志村(正彦)さんが携わった最後のアルバム『MUSIC』のいちばん最後に収録されているナンバーで、作詞・作曲も志村さんが手がけたものです。ファンのみなさんにとってはとても思い入れのある曲だと思います。いまも大事にみなさんが聴いているだろう曲をカバーするというのは恐れ多い気持ちもありましたが、でも単純にこの曲が好きですし、岡崎体育の楽曲はフジファブリックさんからたくさんの影響を受けているので、リスペクトと愛を込めて歌わせていただきました。また、ポテト探検隊の“芋田”こと城戸紘志さんは、フジファブリックのサポートドラマーをずっとされていた方。その城戸さんの叩くドラムで歌えたというのもうれしかった。そしてライブのあと母は特に何も言ってなかったけれど、一緒にライブを観に来ていた叔母が「となりでめっちゃ泣いてたよ」と教えてくれたのもうれしかったですね。自分が誇りを持ってやっている仕事で親孝行できたのは、このツアーで良かったことのひとつです。おかざきたいいくEテレ『ヒャダ×体育のワンルームミュージック』Season3(土曜21:00~)に出演中。昨年11月に横浜アリーナで行われたライブを収録した映像商品『めっちゃめちゃおもしろライブ』が発売中。※『anan』2022年5月4‐11日合併号。写真・小笠原真紀ヘア&メイク・大矢佑奈(KIND)文・梅原加奈(by anan編集部)
2022年05月08日『行列のできる法律相談所』に出演していた(左から)磯野貴理子、島田紳助、渡部建今月20周年を迎えた『行列のできる相談所』(日本テレビ系・日曜夜9時)。昨年10月には番組名から“法律”を取り、現在の番組名にリニューアル。王道のエピソードトークバラエティーに舵を切った。「同番組はもともと’00年10月に『絶対に訴えてやるぞ!!芸能人VS弁護士軍団・大爆笑!法律バトル』という特番からスタートしました。’02年4月からレギュラー化され、『行列のできる法律相談所』に。ただ所長役(MC)の島田紳助さんは法律番組をやる気はなかったのか、“史上最強の弁護士軍団”と紹介するところを、自身がやっていた別番組の紹介フレーズである“史上最強の鑑定士軍団”と言い間違えることもあったほど(笑)」と元番組スタッフが経緯を明かす。“お土産トーク”が暗黙の了解「初期こそ法律相談のVTRがありましたが、紳助さんの意向に加えて、トークバラエティー番組に強い菅賢治プロデューサーがチーフになったことで、今の番組の形ができあがっていきました」(元番組スタッフ、以下同)同番組はこれまでゲスト出演者から数々の衝撃告白を引き出してきた。この形ももともとは“紳助パワー”だったとか。「紳助さんの話を引き出す力っていうのは本当にすごくて、それこそ初期は予定なしにゲストがポロッと重大告白をしてしまうなんてことが多かった。最近番宣(番組宣伝)のためのゲストが多いですがそれでもこの番組は伝統があり、ただ出演するだけではなく何かしらトークの“お土産”を用意するのが暗黙の了解となっていきました。その路線が好評だったため、毎回暴露トークテーマを決めてそのエピソードトークができる芸能人を呼ぶという現在のスタイルになったんです」現在は、『本気でケンカした芸能人実名で発表します』(’11年4月17日放送)、『人生を変えたスター』(’20年6月14日放送)など、芸能人の告白スタイルに切り替わっている。番組スタッフや、視聴者が驚いた衝撃告白を振り返る!離婚告白《私、離婚いたしまして……理由といたしましては夫の浮気です》(’09年12月6日放送)―磯野貴理子《もう、離婚しました》(’17年3月26日放送)―小倉優子《こういうことになっちゃいましたけど、いまだに僕は好きなんで》(’21年2月21日放送)―パーマ大佐(お笑い芸人)離婚が噂されている芸能人が告白する場として名高い同番組。これまでの離婚告白で衝撃だったのは?「貴理子さんも小倉優子さんも当時、夫婦の不仲が報じられていて離婚も時間の問題とされていました。貴理子さんは離婚報道が出た当日に同番組内で離婚していたことを発表し、大きな話題を呼びました。これは裏で紳助さんからの助言があったといいます。番組内容を急きょ差し替え、離婚発表にしたんです。小倉さんもその日は『私、根に持ってます』というお題だったのですが、そのゲストトーク中に突然、美容師の前夫との離婚を発表。東野幸治さんや宮迫博之さんも驚いていました。だけどこれも事前にスタッフは知らされていたんです。早く離婚疑惑報道を打ち切りたい小倉さんサイドと暴露をしてほしい番組側でウィンウィンの展開でしたね」離婚発表ありきでお声がかかったのが、パーマ大佐だという。「結婚半年でスピード離婚したという元妻から、離婚の真相が明かされるという番組内容でした。《あの有名芸人が離婚を告白》などと放送前に宣伝して、予想合戦になっていたところ、その芸人がパーマ大佐だったため、視聴者から苦情がきたことも(笑)。また、離婚発表ではありませんが、矢口真里さんの不倫が報じられる数週間前に、婚姻中の中村昌也さんが出演されて、自宅をカメラで撮ってもらったVTRがあったんです。その最中、彼が矢口さんへの文句や舌打ちを連発していて、視聴者はおしどり夫婦だと思っていたので、どうしたんだろう、と……。VTRには“クローゼット”も写っていて今となっては伝説の放送回となっています」(同)結婚発表・公開プロポーズ《僕は“のんちゃん”と呼んでいます》(’17年4月9日放送)―渡部建(アンジャッシュ)《吉川晃司さんに(婚姻届の)証人になってくださいって》(’14年8月24日放送)―金山一彦×大渕愛子《結婚しよう》(’12年8月5日放送)―磯野貴理子の元夫男性《長らく待たせたな申し訳ない。結婚しようか!》(’13年8月18日放送)―後藤輝基(フットボールアワー)《耳だけでなく、全部の毛穴で聞いたって感じですごいうれしかったです》(’20年9月6日放送)―丸山桂里奈記者会見よりも『行列』の方が安心安全「離婚発表をされた貴理子さんですが、3年後に番組内で年下の一般男性からプロポーズされ、結婚します。貴理子さんの新しい恋愛は番組で追っていたので自然の流れでした。この男性との離婚は『はやく起きた朝は…』(フジテレビ系)の中で発表しています。以前の離婚は番組内でイジって笑いにできたようですが、2度目の離婚は笑えなかったようですね。紳助さんもお辞めになった後だったので離婚告白するという義理立てもいらなかったのでしょう。大渕さんと金山さんは出会いも『行列』なんです。その後、共演された『踊る!さんま御殿!!』(日本テレビ系)で急接近したようですが、発表は『踊る〜』ではなく『行列〜』でした。渡部さんと佐々木希さんは交際が噂されているときに芸人さんがイジって渡部さんが“ネット見ろ”という一連の流れができていました。そのときから結婚するならこの番組で報告するようにスタッフと取り決めをしていたんでしょう」モデルの仁香が16歳年下彼氏に公開プロポーズ(’18年)など、芸能人の結婚報告が多い。珍告白《その話し方どうした?》(’17年3月26日放送)―野村祐希《言葉が出てこなくなったらやめようと思う》(’19年5月12日放送)―マツコ・デラックス「これは野村さんによる幼稚園から幼なじみの女優・土屋太鳳さんへの発言です。この発言でスタジオが凍りついて、土屋さんが“やっぱりぶりっ子キャラをつくっているんだ”などとSNS上で言われてしまい、翌日には野村さんが自身のツイッターで釈明し謝罪する展開になりました。真相はわかりませんがそのときの太鳳ちゃんの顔がちょっと怖かった記憶があります……」(テレビウォッチャー)「マツコさんが、MCの後藤さんから引退の可能性を聞かれてこう答えたんです。この発言がネットニュースになりマツコ引退?と、噂がひとり歩きしましたね」(元番組スタッフ)それにしてもなぜ芸能人は同番組で告白をするのか。「ベテラン出演者がレポーター代わりをしてくれて、どんな話題でもおいしくしてくれます。ツッコまないでほしいところはいじらないし、記者会見するよりもタレント側からしたら“安心安全”なんです。行列で発表したから記者会見は開かなくてもいいという、これほどありがたい発表の場はないですよ」(同)この4月からはMC陣にミュージカル俳優の井上芳雄を迎え、新しい風を吹き込んだ。次に衝撃告白をするのは?
2022年05月08日温和な笑顔のイメージが強い小関裕太さんだが、近年はその雰囲気を逆手に取って、腹黒男子やヒモ男などにも挑戦し役柄の幅を広げている。次々と新しい顔を見せる小関さんの今思うこと。「こんなふうに撮影するなんて新鮮」。カメラマンのさまざまな要求にも、楽しそうに笑顔で応じてくれた小関さん。近年は俳優業にとどまらず、音楽番組や情報番組にも出演。引きも切らないオファーのワケは、こんな人柄にもあるのかも。―― 一昨年に中止になった主演ミュージカル『四月は君の嘘』が2年越しで上演されます。この2年は、どんなお気持ちでいましたか。中止が決まったときはショックの方が大きかったです。原作を読んですごく作品が好きになりましたし、なにより本番に向けてずっと役にアンテナを張ってきたんです。僕にとって世界的作曲家のフランク・ワイルドホーンさんの楽曲は歌唱力的な面でハードルが高く、覚悟を決めて準備してきたので、中止になった当初はそれが報われないんだと。――演じるのは、かつて神童と呼ばれたピアノの腕前を持つ主人公の公生。彼を軸に、ヴァイオリニストのかをり、幼馴染みの渡と椿が絡む恋愛模様や、音楽の情熱を描いた物語が展開されますが…。三角関係のようないわゆる恋愛漫画の王道もありつつ、切なさの表現や綴られる言葉が素敵で、総じて世界観が美しい作品ですよね。――形のない芸術という世界で上を目指そうと奮闘する登場人物に共感する部分はありますか。演奏家であれば誰だって楽譜を投げ捨てたくなる瞬間はあるけれど、それでもやっぱりあのステージに立ちたいと思う、という場面があるんです。これって僕もそうで、精神的にキツいときもあるけれど、ステージに立って成果を得たとき…カーテンコールで拍手をいただいた瞬間を思い出して自分の背中を押す。それをこの作品では“美しい嘘”って言っているんですが、わかるなあって。――公生という役に共感は?公生くんは、物腰柔らかくあまり自己主張しないタイプの人で、周りに気を遣って生きているんだなぁってところを愛おしく思っています。僕も、今はわりと自分のやりたいことを自覚して、自分の意見を主張できるようになりましたけれど、学生時代は公生くんと同じタイプで、悪い意味で遠慮気味な人だったと思います。――主張できるようになったきっかけは、なにかあったんですか。僕の遠慮はあまりいいものではなかったって徐々に気づいたというか…。それまで周りの意見を受け入れるのを優しさだと思っていたけれど、ただ受け身なだけなのかもしれなくて、本当は意見やこだわりがあるのに何も言わずにいるのは、外から見たら空っぽなのと同じだなと思って。ただそれでたまに、強く言いすぎてしまうこともあるんですけれど…。――そうなんですか?ある作品の衣装合わせで用意されていたものが、役柄とあまりに違うテイストで…。なぜこの衣装を用意したのかを聞いたら「監督に言われたから」「プロデューサーに言われたから」と。僕は役のことをすごく考えてその場に臨んでいたから、その熱量の差にショックを受けて、少し強い口調に…。現場がシーンとしてしまい、あれはものすごく反省しました。――でもそれだけ役のイメージを準備して真剣に現場に臨まれているということでもあります。たくさんの先輩方のいろんな姿勢を見て、自分だったらこうしたいというものが生まれて、背中を押されてきたからだと思います。――以前からミュージカルへの強い想いを持っていたそうですね。もともと好きだったんです。『メリー・ポピンズ』とか『ライオンキング』『チキ・チキ・バン・バン』といった作品に影響を受けてタップダンスを始めてこの世界に入りましたから、自分とは切り離せないものって感覚です。――映像と舞台の棲み分けのようなものはあるんですか?映像と舞台って、共通している部分もありながら、時間をかける箇所が違っていて、その違いを僕は面白いと思うし、それぞれ学ぶところがあります。僕自身、いろんなことをやりたい性格なので、両方あるのがありがたいですね。ご一緒する方々にたくさん影響を受けながら、自分なりに舞台そして映像との向き合い方をもっと開拓していきたいです。ミュージカル『四月は君の嘘』は5月7日(土)~29日(日)東京・日生劇場のほか、群馬、愛知、兵庫、富山、福岡にて上演。小関さんが演じる主人公・有馬公生は木村達成さんとのWキャスト。ヒロインの宮園かをりは生田絵梨花さんが扮する。大ヒットミュージカルを多数手掛けるフランク・ワイルドホーンによる楽曲にも注目。こせき・ゆうた1995年6月8日生まれ、東京都出身。連続テレビ小説『半分、青い。』や映画『ライアー×ライアー』、ドラマ『来世ではちゃんとします』シリーズなど話題作に多数出演。近作にドラマ『恋です!~ヤンキー君と白杖ガール~』、ミュージカル『The View Upstairs』など。現在、『王様のブランチ』(TBS系)にレギュラー出演中。ニットシャツ¥47,300Tシャツ¥16,500(共にスタジオ ニコルソン/インコントロTEL:03・6805・1082)パンツ¥31,900(ウィーウィル/株式会社ウィーウィル TEL:03・6264・4445)その他はスタイリスト私物※『anan』2022年5月4‐11日合併号。写真・野田若葉(TRON)スタイリスト・吉本知嗣ヘア&メイク・佐々木麻里子インタビュー、文・望月リサ(by anan編集部)
2022年05月07日藤田ニコル5月5日放送の『これが定番!世代別ベストソング ミュージックジェネレーション』(フジテレビ系)が物議を醸している。タイトルの通りに令和、平成、昭和の3世代の定番ソングをカテゴリー別に選出する番組なのだが、ここで選ばれた“昭和の名曲”に違和感を持たれたようだ。問題視されたのが、【ウェディングソング】として「46歳〜」世代が選出した8曲のうち、『関白宣言』が流れた時だった。これに「〜25歳」世代として出演した藤田ニコル、乃木坂46メンバー・林瑠奈と弓木奈於から「え!? 嫌、ムリムリ」とブーイングが起きたのだった。『関白宣言』といえば、1979年にリリースしたさだまさしの代表曲の1つで、各局の昭和の名曲特集などでも使われる定番だ。例外なく『世代別ベストソング』でも、《俺より先に寝てはいけない俺より後に起きてもいけないめしは上手く作れいつもきれいでいろ》お馴染みの歌詞が流れたのだが、この一見“亭主関白”を押し付けるような歌に令和世代がドン引き。ネット上でも是非をめぐる論争が起き、トレンド入りする勢いに。初めての人はモラハラに聴こえる「たしかに、途中まで聴くと“モラハラ”ソングですね」と、苦笑いするのは芸能ジャーナリストの佐々木博之氏。「歌の最後まで聴けば、奥さんとして迎える女性への深い愛情が汲み取れる曲ですが、よくテレビ番組で使われるのは最初のフレーズ。その部分だけを初めて聴いたら、若い女性でなくとも、現代社会においてモラルハラスメントとして受け止められるかも」実は、この『関白宣言』論争は何も令和だから起きたのではなく、リリースされた昭和でも指摘する声があったようだ。「当時も時代錯誤だった部分もあり、“亭主関白”はいい意味で捉えられることは少なく、むしろ“ウチの旦那は亭主関白だから”などと揶揄されるように。“恐妻家”という言葉が出てきたのもこの辺りだったと思います。もちろん、さださんもそれを承知の上での楽曲発表で、歌手としての矜持だったのでしょう。後にシャレを効かせた『関白失脚』(1994年)を出したのは、批判に対する“アンサーソング”ではないでしょうか」(佐々木氏)あんな若い子たちにあんな歌『世代別ベストソング』では、ニコルら若者世代をさらにドン引きさせた“名曲”も登場。同じく昭和世代が【女性アイドルソング】カテゴリーで選出した『セーラー服を脱がさないで』だ。《セーラー服を脱がさないで今はダメよ我慢なさってセーラー服を脱がさないで嫌よダメよこんなところじゃ》1985年から放送がスタートした、『夕やけニャンニャン』(フジテレビ系)内で歌われていた『おニャン子クラブ』を象徴する歌。秋元康が書いた過激な歌詞に対し、「なんかすごい歌なんですけど…」「あんな若い子にたちにあんな歌…」とショックを隠せないニコルら。『乃木坂46』『欅坂46』『AKB48』の歌を選出した令和世代にしてみれば、同じプロデューサーが手がけた歌とは思ってもみないだろう。ちなみに乃木坂46は、2020年9月放送の『THE MUSIC DAY』(日本テレビ系)にて『セーラー服を脱がさないで』を披露したことがある。際どい歌詞の部分はコラボ参加した元おニャン子メンバー・新田恵利らが歌唱したものの、やはりネット上では歌そのものに“女性蔑視”などと指摘する声が上がったのだった。前出の佐々木氏も「これはさすがに、アウトと言わざるを得ない」と笑うしかない。「そもそも、当時は芸能人のベッド流出写真などを“ニャンニャン写真”とも称したわけで、今考えれば番組名からしてマズイ(苦笑)。ただ、おニャン子以前より性を連想させる歌は多くありましたし、番組も然り。それがウケていた時代でもありました」たしかに冷ややかな目でVTRを見るニコルらを尻目に、「懐かしいな〜、高校生に戻っちゃうよ」などと嬉々として食いついていた『さまぁ〜ず』らオジサン。彼らはなぜ、令和世代が引いていたのかすらわかってないかもしれない。たとえば新入社員歓迎会でカラオケに行ったとして、オジサン上司が若い女性社員に“これ歌ってよ”と他意なく要求して、セクハラを指摘されてもおかしくはない。そんな歌には“ミュージックジェネレーション”という名目だけでは到底受け入れられない、世代間ギャップが潜んでいる。昭和の名曲が放送できない特に放送内容において、近年は視聴者やネットユーザーからの“監視”の目が厳しく向けられがちなテレビ局。『関白宣言』や『セーラー服を脱がさないで』のような、モラハラ・セクハラとも捉えかねない、炎上しかねない歌を放送することは問題ないと言えるのだろうか。「各局にはリスク管理、コンプライアンス委員会などの機関も設置されていて、特に差別的な内容や表現の有無に関しては厳しくチェック、指導が入っているそうです。ただ、昔の歌の歌詞で炎上するとは思いもしないでしょうし、そこ(放送するの)は制作現場の判断になっていると思います。ただ、ネットの声に敏感になっている局も多く、たとえ少数でも批判の声に火がつけば大炎上する恐れもあり、大切なスポンサーに迷惑がかかることも。もしかしたら今後、取り残されたような昭和の名曲が放送できない時代が来るかもしれません」(佐々木氏)時代を超えて愛される名曲といえども、時代の流れには逆らえないのか。
2022年05月06日精神科医のドクターの失踪を巡って、患者のマイケルと対話をすることになった病院院長のグリーンバーグ。しかしマイケルの話は一向に要領を得ない。一体マイケルの思惑とは。そして失踪の理由とは――。会話でのふたりの駆け引きがスリリングな舞台『エレファント・ソング』は、カナダで初演され、映画監督で俳優のグザヴィエ・ドラン主演で同名映画も製作された。今回、マイケルを演じるのは井之脇海さん。なんと上演が決まった際には、「今回、戯曲を読んで、直感的に『マイケルを演じるのは僕だ』と強く思いました」とコメント。その真意とは?一挙手一投足まで見逃せない、濃密で深遠な会話劇。「これまでのお仕事で、この役をやりたいとか、この役をやるなら僕かなと思うことはありました。でも、脚本を読んで僕以外の人にやらせたくないと思ったのは今回が初めてかもしれなくて。マイケルは愛を渇望しているとても複雑な人物ですが、今の僕に演じる必要がある役だと思いましたし、僕なら自分なりの形で表現できるんじゃないかっていう根拠のない謎の自信もあって…」とはいえ、作品の大半がふたりの会話で構成された舞台だ。「膨大なセリフ量だとわかっていたので、稽古が始まる前に覚えようとしてたんですけれど、どうにもセリフが入ってこなかったんです。もともと脚本を読むのが好きで、役のことを考えている時間が長いからか、自然にセリフが入ってきて苦労したことがなかったんですけれど、今回はどうにもセリフが入ってこない。結論として今回は、マイケルという役を深いところで掴めるまで稽古を重ねて、彼の言葉を自分に染み込ませていくことが大事なのかなって」なにせマイケルときたら、謎かけのようなセリフが多く、真実か嘘か、本心はどこにあるのかが掴みづらい。「グリーンバーグを翻弄しようとして言っていることもあるけれど、ふとした瞬間に本音が漏れたりもして、それを隠すためにまたしょうもないことを言ったりする。それは僕ひとりで脚本を読んでいて想像できた部分もありますけれど、セリフを合わせてみたり、演出の宮田(慶子)さんと話す中で見つかるものも多いんです。終盤には、グリーンバーグを惑わすために発した言葉のようでいて、じつはすごく核心を突いているセリフもあるんです。今、マイケルとしてそれをどう印象的に突きつけられるかを考えているところです」マイケルが対峙するグリーンバーグを演じるのは寺脇康文さん。「僕の言動ひとつひとつ、丁寧にお芝居を受けてくださるんです。僕が芝居をちょっと変えると寺脇さんも変わって、そうすると僕もまた変わる。合わせるたびに、ちょっとずつ違う方向になっていくんですよね」これまでは「舞台の2文字を大きな壁のように感じていた」そう。しかし「今は稽古が面白い」と笑顔に。「稽古を積み重ねていくことで新しい発見があったり、日々の小さな変化を見逃さずに芝居に反映していくなかで作品が濃いものになっている気がするんです。この舞台は、一瞬たりとも目が離せない、ひと言たりとも聞き流せないぐらい一挙手一投足まで意味があって、そこで繰り広げられるヒリヒリするやり取りがドキドキする展開を生んでいきます。マイケルとして、瞬間瞬間を大事に新鮮な気持ちで演じたいと思っていますので、ぜひその濃密な時間を体験しに来てほしいですね」PARCO PRODUCE 2022『エレファント・ソング』精神科の医師が失踪。病院院長のグリーンバーグ(寺脇)は、彼が最後に診た患者であるマイケル(井之脇)に話を聞こうとするが、マイケルはまるで関係のない「象」の話を始め…。5月4日(水)~22日(日)渋谷・PARCO劇場作/ニコラス・ビヨン演出/宮田慶子出演/井之脇海、寺脇康文、ほりすみこ全席指定9000円ほかパルコステージ TEL:03・3477・5858いのわき・かい1995年11月24日生まれ、神奈川県出身。子役を経て、数々のドラマや映画で活躍。近作に、映画『ミュジコフィリア』『猫は逃げた』『とんび』など。NHK連続テレビ小説『ちむどんどん』に出演中。※『anan』2022年5月4‐11日合併号より。写真・小笠原真紀スタリイスト・檜垣健太郎(tsujimanagement)ヘア&メイク・AMANOインタビュー、文・望月リサ(by anan編集部)
2022年05月04日大ヒットコミック『xxxHOLiC』が、蜷川実花監督の手により初の実写映画に。色鮮やかな作品世界とは一転、白の世界で、主演の神木隆之介さんと柴咲コウさんのお二人が今の思いを語ります。想像できない発想や、ものの見方が独自の世界に。――映画では、神木隆之介さんは四月一日君尋(わたぬききみひろ)を、柴咲コウさんは壱原侑子(いちはらゆうこ)を演じられましたが、それぞれ役作りをする上で大切にしたことを教えてください。神木隆之介:初めに台本を読んだ時に、四月一日にすごく暗いイメージを持ちました。原作だと意外とそうでもなくて、時にはツッコミ役なんかもするので、そこが原作と違うなって。ただ、あまりにも暗く、ボソボソ話すのもな…と思って、短く少ない言葉の中に色やバリエーションをつけたり、監督から「自由にやっていいよ」と言われたシーンでは、逆にちょっとはしゃいだりもしながら。柴咲コウ:侑子の場合は、メイクと衣装の力で勝手に役に入り込めました。衣装や髪飾りが重いので、あまり動けませんでしたが、あえて動かないのもポイントなのかな、って。人間は心臓が動いているので、普通体が揺れたりするものですが、微動だにしないことで人間っぽさをなくしたというか。またそれによって、感情にほだされず、自らの精神も揺らがない、ブレない侑子像を作れたと思います。――侑子が発する言葉には、時折、格言のような重みを感じました。柴咲:セリフでちょっと難しかったのは、説教っぽくならないようにすることで。人の気持ちを代弁したりもするので、押し付けがましくならないように、それでいて説得力が出るように、試行錯誤しながら言葉を発していました。――撮影中に、蜷川実花監督から指示されたことや、演出、手法などで特殊だったこと、印象的だったことを教えてください。神木:特殊だとは思わなかったのですが、光にすごくこだわっていた印象がありますね。ライトもそうだし、このタイミングでここがピカッと光るように、みたいな。あとはエスカレーターのシーンでは、上下しているはずなのに止まって見えるような画角とか、僕には想像できない考え方や、ものの見方をされる方だなぁと。柴咲:すごく感覚的な方ですよね。だからそういうものが、演出に出ているのかな。神木:そうだと思います。完成作を観たら、CG演出もすごくて。“アヤカシ”が出てくるシーンの撮影では、監督から「モヤモヤッとしたこんなのが、こうやって来るの。私もまだどうなるかわからないんだけどね」っていうようなざっくりした指示で(笑)。それが完成作では、すごく細かい動きをしていたのでびっくり。もうちょっと複雑なリアクションをしたほうがよかったのかな。柴咲:でも四月一日は、毎回アヤカシを見ているんですもんね。神木:慣れていますよね(笑)。柴咲:CGもすごかったけど、現場セットも細部まで美術が施されていて、隙がない感じ。蝶のモチーフや、アンティークもので埋め尽くされていて、圧巻でした。神木:僕、侑子さんの部屋の縁側に作られた藤棚のセットが、この世の景色か?と疑うぐらい美しくて、すごく印象に残っています。柴咲:私も。あとは、侑子が外を歩くシーンはすごく奇妙でした。歩くんだこの人、って(笑)。神木:確かに。それでいえば、僕も新宿の街や交差点を走り回ったこと。街ゆくいろんな人に見られて、ある意味印象的でしたね。――共演者との裏話があれば、ぜひ教えてください。神木:江の島で連日撮影をしていたある日、まっちゃん(松村北斗)と、今日帰らずに泊まっちゃう?って話になって。せっかくだから思い出残そうよ、って二人でスイートルームに泊まりました。翌日は、現場に入る前に江の島観光をしたり、みなさんにお土産を買ったりして(笑)。柴咲:あ、神木くんにお土産のピン留めもらったね。素敵でした。――気配りがさすがです。では、映画のストーリーにちなんで、どんな願いも叶うなら手に入れたいものは?そしてそのために差し出す対価はなんでしょうか。神木:(即答で)イケメン高身長です!柴咲:早っ!神木:まっちゃんもそうだけど、横浜流星も吉沢亮も、キンプリの(永瀬)廉も…羨ましいですよ。もしそれが手に入るなら、対価として、自分が自分でなくなってもいいですよ。柴咲:怖っ(笑)。私は、自分も含め、全人類の魂の向上かな。例えば、争いは醜いことだということを、みんなが当たり前のように認識できたらいいのに、と思います。神木:さすが…。比べると僕の答えがバカみたい(笑)。――お二人はドラマ『Dr.コトー診療所』以来の、約19年ぶりの共演だそうですね。神木:あの時僕は小3ぐらいだったので、今回、柴咲さんが僕のことを覚えていただいているのか、すごく不安でした。柴咲:それは私こそですよ。成長の過程で忘れ去られているかも、って(笑)。ただ、今の神木くんは10歳当時とは別人だと思っていますけどね。本当にあらゆる細胞が入れ替わっていそうだし。神木:柴咲さんには、当時から優しく接していただいて。柴咲:そうでしたっけ?あの時は、神の子だと思っていたので。神木:どういうことですか?(笑)柴咲:オーラが子供じゃない、選ばれし子供だと思っていました。神木:そんなこと、あるわけないじゃないですか、僕みたいな、平凡な人間が(笑)。今回も、この作品の世界観に入れるだろうか、とプレッシャーだったし、挑戦でした。だって、実花さんやその現場に携わる人たちはみなさん、特別な感覚や芸術的才能を持っていると思うので。そんなに持ってないよ、俺、って。だから全部を実花さんに委ねた感じです。柴咲:持ってたよ!さすがでした。そして、実花さんの色彩感覚とオリジナリティが原作の世界観と絶妙に混ざり合って、独自の世界観を作り出した作品になったと思います。でも今日の真っ白な衣装も好き。神木:うん、どっちも好き。ただ、白い服を着ている時の緊張感は、僕は半端ない。白い服の日は、なぜか烏龍茶やカフェラテなどをこぼして、ちゃんとシミになるから。柴咲:あはは(笑)。でもすごく似合うし、オーラカラーじゃない?心の闇に寄り憑く“アヤカシ”が見える高校生・四月一日君尋が、対価の代わりに人の願いをなんでも叶える壱原侑子と出会い、運命が変わっていく…。映画『ホリック xxxHOLiC』は、4月29日より全国公開。しばさき・こう1981年8月5日生まれ、東京都出身。現在放送中のドラマ『インビジブル』(TBS系)に出演。また、映画『沈黙のパレード』は9月16日より公開、映画『月の満ち欠け』は今冬公開予定。ジャケット¥467,500パンツ 参考商品(共にFENDI/フェンディ ジャパンTEL:03・3514・6187)シューズ¥126,500(JIMMY CHOO TEL:0120・013・700)右耳のピアス(トップのキャッチのみ使用)¥1,672,000左耳のピアス¥374,000左耳のイヤーカフ¥572,000右手のリング¥748,000(以上MESSIKA/MESSIKA JAPAN TEL:03・5946・8299)その他はスタイリスト私物かみき・りゅうのすけ1993年5月19日生まれ、埼玉県出身。出演映画『GHOSTBOOK おばけずかん』が7月22日より全国公開。また、2023年度前期連続テレビ小説『らんまん』にて主演を務める。シャツ¥27,500(クルニ/シアン PR TEL:03・6662・5525)その他はスタイリスト私物※『anan』2022年5月4‐11日合併号。写真・矢吹健巳(W)スタイリスト・長瀬哲朗(UM/神木さん)柴田 圭(辻事務所/柴咲さん)ヘア&メイク・MIZUHO(VITAMINS/神木さん)ilumini(柴咲さん)取材、文・若山あや(by anan編集部)
2022年05月03日「ヤバい女になりたくない」そうおっしゃるあなた。有名人の言動を鋭く分析するライターの仁科友里さんによれば、すべてのオンナはヤバいもの。問題は「よいヤバさ」か「悪いヤバさ」か。この連載では、仁科さんがさまざまなタイプの「ヤバい女=ヤバ女(ヤバジョ)」を分析していきます。新山千春第70回新山千春4月20日放送『ホンマでっか!?TV』(フジテレビ系)内の企画「シングルママの人生相談」を見ていて、シングルマザーは今の時代のバラエティー番組にぴったりな存在なのかもしれないと思ったのでした。バラエティー番組と女性芸能人と言えば、少し前は“独身イジリ”が定番でした。30歳を超えた独身女性芸能人を「そんなことだから、独身なんだ」とか「オトコを見る目がない」と笑うスタイルを見たことがある人は多いでしょう。“独身イジリ”は失礼なことですが、芸能人のみなさまにとって、テレビはお仕事であり、ショーなはず。一世を風靡(ふうび)したアイドルが、こういう番組をきっかけに再ブレイクするケースが多々あったことから考えると、芸能人にとっては「おいしい」面もあったのではないでしょうか。しかし、ハラスメントやジェンダーに対する意識が高まった今、番組が芸能人に対して“独身イジリ”をするとネットで炎上したり、番組に苦情が殺到するかもしれません。ハラスメントだという印象を与えず、でも、ある程度面白おかしくプライベートの話ができて、視聴者の共感を得られるのはどんな人か。そう考えると、シングルマザーが最適なように思うのです。離婚するというのは、それなりの修羅と葛藤があったことでしょうが、腕のある人が話せば、面白い話に昇華させることができるでしょう。芸能活動をしながらの子育ては本当に大変なことだと思いますが、子育ての楽しさ、難しさというのは鉄板ネタで、多くの人の心をつかめるはず。それにシングルマザーは独身なわけですから、恋愛だって自由。もう結婚なんてこりごりだと言う人もいれば、再婚したい人もいるでしょう。結婚までは考えていなくても、恋人なら欲しいと言う人もいるかもしれません。いろいろな考えのシングルマザーがいるでしょうから、キャラもかぶりにくいでしょうし、番組を作る側は重宝するのではないでしょうか。なぜ芸能人がリスクの高いマッチングアプリをするのかこんなことを考えながら、番組を見ていたところ、同番組に出演したタレント・新山千春が「アメリカのマッチングアプリで知り合った14歳年下の男性と交際している」と発言したのでした。アプリで実際に結婚した人もいるわけですから、アプリなんてヤバいというつもりはありません。しかし、アプリで知り合った男性に飲み物に睡眠薬を入れられて、乱暴されるなどトラブルが起きているのも事実です。特に新山はイメージ商売の芸能人なわけですから、何か起きたら大変なことになるでしょう。なぜ、芸能人がそんなリスクの高いことをするのかと不思議に思いましたが、YouTubeチャンネル『新山千春 CHIHA ROOM』で本人が語ったところによると、仕事場では仕事スイッチが入ってしまうので、相手を恋愛対象として見ることができない。友人から彼氏候補を紹介してもらったりもしたけれど、これまたピンとこない。そこで、自分を知っている人が少ないであろう海外のアプリに挑戦することにしたのだそうです。新山はマッチングアプリに向いているタイプ新山と言えば、プロ野球・西武ライオンズの一軍内野守備走塁コーチを務める黒田哲史氏と2004年に結婚し、お子さんをもうけましたが、2014年に離婚しています。2009年には『FRIDAY』(講談社)に夫が遠征中に、有名ヘアメイクの男性と深夜の“手つなぎ”デート後、男性のマンションに一緒に帰宅したと報じられています。新山は男性と一緒だったことは認めたものの、「仕事関係の打ち合わせ」と主張、「男性側の手にはチェーンバッグを持っており、手をつないだという事実は絶対にありません」と男女の関係であることを否定しています。離婚後の2015年に出演した『ナイナイアンサー』(日本テレビ系)で、新山は離婚の理由を「お金ではない」とし、元夫は夜8時過ぎには寝てしまうので、孤独を感じていたと告白。「ほかの夫婦の話を聞くと、ご主人とワイン飲んだり、今日あった出来事とかを話している時間があって、“ああ、うらやましいな”ってすごく思っていました」と明かしていました。夫婦でゆっくり会話する時間を持ちたいと思うのは、当然のことだと思います。しかし、子育て中や、共働きだとなかなかその時間が持てないこともあるでしょう。特に、新山の場合、元夫は野球選手ですから身体が資本とも言えるわけで、早寝もその一環だったのかもしれません。加えて、野球選手が現役でいられる時間は限られていますから、その間はどうしても夫中心のスケジュールで動くことになってしまうでしょう。新山は仕事人間の男性より、自分の話を聞いて合わせてくれる職業もしくは性格の男性が合うのかもしれませんが、プロ野球選手という、遠征などで不在がち、かつ、どちらかというと妻側が気を遣わなければいけない職種の人と結婚してしまった。役割分担がうまく行かないと、家庭は立ちいかなくなりますから、離婚は避けられないことだったのかもしれません。もし新山がワインを飲んで、一日のことを語りあう生活を本当に理想とするのなら、マッチングアプリに向いているタイプと言えるのではないでしょうか。アプリでは年収などの個人情報を盛るユーザーが一定数いますが、ワインを飲んで一緒に楽しい時間を過ごすために、年収や勤務先はさして重要ではないからです。ルックスが自分の好みか、会話の相性がピンと来るかのほうが大事でしょうから、こういう人は気軽に相手の顔が見られて話せる、ダメだったらさっさと次に行けるアプリは強い味方ではないでしょうか。ただし、相手選びを間違ったり、トラブルを起こしてしまうと、失うもののないシロウトさんに暴露動画を流されてヤバいことになってしまうので、このあたりに注意は必要でしょう。「離婚しましたけど、それが何か?」な時代に突入した若い恋人を得たことで、美容系雑誌から「年下のオトコを虜(とりこ)にする美容法」の取材も増えそうです。年齢差があるカップルですので、今後何か問題が起きるかもしれませんが、たとえうまくいかなかったとしても、それも含めて仕事に変えていけるのではないでしょうか。仕事の面でもプラスと言えるでしょう。ひと昔前の感覚で言うなら、シングルマザーは「結婚に失敗してしまった人」だったかもしれません。しかし、女性誌『STORY』(光文社)の歴代カバーモデル、黒田知永子、亜希、稲沢朋子、高垣麗子はシングルマザーです。「離婚が恥ずべきこと」から「離婚しましたけど、それが何か?」な時代に突入したと言えるのではないでしょうか。2021年8月号の『GLOW』(宝島社)では、ともに離婚を経験したモデルの稲沢朋子とクリス-ウェブ佳子が対談し、「人生100年時代だから、老いても恋愛はずっと現役かも」「また結婚したい」と話しています。俳優・三浦友和と山口百恵さんのように「お互いを大事にし、一生添い遂げる」というスタイルはこの先も憧れを集め続けるでしょうが、「40代すぎても恋愛できる、結婚できる」ことがオンナの甲斐性とされるようになるのかもしれません。<プロフィール>仁科友里(にしな・ゆり)1974年生まれ。会社員を経てフリーライターに。『サイゾーウーマン』『週刊SPA!』『GINGER』『steady.』などにタレント論、女子アナ批評を寄稿。また、自身のブログ、ツイッターで婚活に悩む男女の相談に応えている。2015年に『間違いだらけの婚活にサヨナラ!』(主婦と生活社)を発表し、異例の女性向け婚活本として話題に。好きな言葉は「勝てば官軍、負ければ賊軍」
2022年04月29日加藤綾菜34歳のお誕生日、すてきなプレゼントをもらって、幸せな誕生日でした45歳もの年の差婚で話題となったおふたりも、今年で結婚11年目。今も変わらずラブラブで、日々、加トちゃんへの愛情は増すばかり。私の趣味は「加藤茶です」と言い切る綾菜さんに加藤家の日常を届けていただきましょう。「加トちゃんのために生きる人生は素晴らしい」3月下旬は桜が満開でしたね。花粉症がひどく苦しい時季ですが桜は大好き。今年も加トちゃんとしっかりお花見をすることはできませんでしたが、ウォーキングついでに散り際の桜を見に行きました。住宅地にぽつんと立つ立派な桜の木があり、そこがお気に入りのスポット。犬の散歩中に見つけた場所です。その木の前にベンチがあり缶コーヒーを飲みながらつかの間の癒しの時間。足元には花びらの絨毯が広がり、桜の香りに包まれて……付き合いたてのころを思い出し手なんかつないでみました。あっという間に桜の時季は過ぎ、4月12日で34歳の誕生日を迎えました。その前日、加トちゃんが大きな袋を持って帰宅。なんと、サプライズでプレゼントを買ってきてくれたんです!びっくり。だって誕生日プレゼントは人間ドックのフルコースのはずだったのに!中を見ると、ハイブランドのスプリングコートとトップスでした。思わず「高かった?」とかわいげのないことを言う私に「高かったです」と正直に言う加トちゃんがまた素直でいとおしく、大切に着ようと思います。来週、仲よく人間ドックに行ってきます。そして誕生日当日、0時ちょうどに鈴木奈々ちゃんからお祝いのメッセージが♪ さらに翌朝にはプレゼントや花束が自宅に届きました。本当に、幸せな誕生日を過ごすことができました。思い起こせば21歳でお付き合いを始めて13年。長いようであっという間でした。結婚するときに、父に「加トちゃんのために生きる人生は素晴らしい」と言われましたが、本当だなと思います。こんな未熟な私を受け入れてくれて優しく包み込んでくれた加トちゃんには感謝しかありません。この連載を書いているのは誕生日の翌日。テラスを見ると、なんと洗濯物を干してくれてる加トちゃんの姿が見えます。レアすぎる……毎日が誕生日ならいいのに。34歳も元気いっぱい頑張ってまいります!かとう・あやな ●2011年に加藤茶と結婚。夫を支えるため「介護職員初任者研修」(旧ホームヘルパー2級)。「介護福祉士実務者研修」(旧ホームヘルパー1級)を取得。
2022年04月29日今、注目の女の子を紹介する『anan』で連載中の「イットガール」。今回はモデル、俳優の嵐 莉菜さんです。在日クルド人の少女を大好きな家族と共に熱演!5月6日公開の映画が俳優デビュー作にして初主演作。クルド人のサーリャを演じる。「役作りは監督に導いていただき、自分なりに試行錯誤して演じられたので勉強になることが多かったです。あと実は、映画の中の家族は私の本当の家族なんです。だから初めての現場でも緊張が少しほぐれたし、リアルな感情が出せたと思います」。来年の大学受験に向けて勉強中。「ホームシックになりそうだから、大学生になっても一人暮らしはできなそう…。もししても、実家のすぐ近くに住みそうです(笑)」ゲームの「原神」に1年以上ハマり中。キャラクターを育てる戦闘系のゲームで、友達と通信できるのも楽しい!黒うさぎのリアム君にメロメロです。すごくやんちゃで、おやつにすぐ反応して近寄ってくるところが可愛い!おしゃべりと笑いが絶えない明るい家族。お仕事、学校のこと、何でも話せます。外食やお買い物もよく行きます!あらし・りな2004年生まれ。「ミスiD2020」でグランプリ、ViVi賞をW受賞し、モデルデビュー。5月6日公開の映画『マイスモールランド』では、主人公のサーリャを演じる。※『anan』2022年4月27日号より。写真・土佐麻理子スタイリスト・内田理菜ヘア&メイク・富田土筆(TRON)文・松下侑衣花(by anan編集部)
2022年04月26日自分が妊娠するとは思っていなかった男性も妊娠・出産するようになった世界を舞台に、Netflixとテレビ東京が共同企画、製作したNetflixシリーズ『ヒヤマケンタロウの妊娠』。妊娠をきっかけに見えていなかったさまざまな社会問題に直面しながらも変化していく主人公・桧山健太郎を演じるのは、斎藤工さん。コミカルなタッチで描かれる本作だが、見る者にシビアなテーマを突きつけてくる。妊娠や出産の現状について考えるきっかけになってほしいです。「妊娠を告げられた直後の桧山健太郎は、自身に宿る命の存在よりも、広告代理店で築いたキャリアや居場所が奪われるかもしれない危機感を第一に考えます。スマートに生きることをモットーとしてきた人間の末路がこれなのかと感じたし、自分も心当たりがありました。個を追求するか、それとも他者に対して自分の力を注ぎ込む出産を選ぶのか。まさかの状況が起こった時に見える自分の本性と、どう向き合っていくのかという残酷なテーマが、男性の妊娠を通じて描かれています」撮影では特殊メイクを施し、大きいお腹のフォルムや重みを体感。すると、体だけでなく気持ちにも変化があったという。「何か選択をする時に、自分の体ではなく、お腹の方にプライオリティを置くようになるという、不思議で、すごく貴重な体験をしました。また、スタジオや外の現場でも、“ここに手すりがあるから助かるな”“つかまるものが欲しい”と、これまでとは違うところに気づくこともあったし、妊娠している“役”だとわかっているはずなのに、周りの方への接し方も変わりました。妊娠している人への自然な手助けが、社会の中にもっとあふれたらいいなと心から思います」と、心を寄せる斎藤さんは、今作と出合う前から、現場に託児所を作る取り組みを行っている。「この業界における女性スタッフの方が、男性もそうですけど、妊娠や出産をきっかけに現場を離れざるを得なかったり、一度、仕事から断絶されてしまうケースが多くあります。また、お子さんを育てながら現場に復帰することも限りなく少ない。そんな状況に疑問を感じていたんです。海外の現場に参加するとスタッフの家族と過ごす時間が守られていて、仕事とプライベートが共存できているので、日本でもなんとかできないかなと。とはいえ、撮影中ずっとではなく数日間なので、まだまだ足りないのですが、イベントにならないよう、続けていけたらと思っています。そんなプロジェクトに取り組んでいる最中に、今作のようなお話をいただいて。見た方が妊娠にまつわる現状について考えるきっかけになればいいなと思っています」『ヒヤマケンタロウの妊娠』原作は坂井恵理による同名コミックス。4月21日~Netflixにて全世界独占配信。広告代理店に勤める桧山健太郎は予想外の妊娠をし、パートナーの瀬戸亜季(上野樹里)と共に右往左往。周囲の風当たりも強い中、二人は決断をくだすが…。©坂井恵理/講談社©テレビ東京さいとう・たくみ1981年8月22日生まれ、東京都出身。神永新二を演じる映画『シン・ウルトラマン』が5月13日、全国公開される。監督を務める映画『スイート・マイホーム』は2023年に公開予定。ジャケット¥292,600シャツ¥108,900パンツ¥162,800(以上THE ROW/THE ROW JAPAN TEL:03・4400・2656)シューズはスタイリスト私物※『anan』2022年4月27日号より。写真・小笠原真紀スタイリスト・三田真一(KiKi inc.)ヘア&メイク・赤塚修二(メーキャップルーム)インタビュー、文・重信 綾(by anan編集部)
2022年04月24日昨年メディアで生理の悩みを告白し、大きな話題となった井上咲楽さん。いつも元気で明るい彼女が抱える等身大の想いを聞いてみました。私とフェムケアの話。自分に合うアイテムで不安と不快を解消!女性の心身の不調をサポートするアイテムやサービスの総称として、「フェムケア」「フェムテック」という言葉を頻繁に耳にするようになったのはここ数年のこと。フェムケア委員会の4人の中で特に多くのケアアイテムを愛用していたのが、今回の連載を担当する井上咲楽さん。「初めは番組の企画で吸水ショーツを使用して、最近はデリケートゾーン用のソープと保湿クリームを使うようになりました。特に吸水ショーツには本当に感動しました。とにかく快適で、ラクちん!最初は生理4日目以降など比較的経血量が少ないタイミングで使っていたのですが、最近は2日目の夜にも使用。私にとって欠かせないアイテムに」聞くところによると、井上さんはテレビ番組の生放送前に極度の緊張から突然生理になり、経血が衣装についてしまった経験もあるのだとか。「お仕事的に長時間椅子に座っていることもあるのですが、そうすると衣装に経血がついてしまわないか不安で…。だから念には念をと思って、以前はお昼でも40cmの夜用ナプキンやショーツタイプを使っていました。夜用ナプキンを持ち歩くとなると、バッグも本当にかさばるんですよ。それが吸水ショーツに替えてからは心も荷物もラクに。昔からナプキンが肌に擦れるのがストレスだったのですが、それを解消してくれたのも吸水ショーツ。吸水面が大きいショーツなどバリエーションも増えていて、自分のライフスタイルや経血量に合わせて選べるのも心強いです。たしかに毎回ショーツを予洗いするのは面倒に感じることもあるけど、私の場合はナプキンが肌に擦れる違和感と持ち運びの不便さのほうがツラい。最近は生理用品にもたくさん選択肢があるので、自分にとってぴったりのアイテムを見つけられると生活が変わりますよね」井上さんといえば、いつも前向きで明るいイメージ。もし仕事の日に心身に不調があった時、どうしているかを聞いてみると…。「以前、温泉ロケの日に生理がかぶってしまったことがありました。とはいえ“生理なので温泉には入れません”とはなかなか言えなくて。もし仮に私がそう言ったとしても周りに嫌な顔をされることはないのは分かっているのですが、自分はそういうことを言うキャラではないと思うと…正直、かなり悩みました。お仕事なのでもちろん時と場合によると思いますが、もし“ツラい”と言って受け入れてもらえる状況だとしたら、身近な人にはコンディションだけでも軽くでいいから伝えておく。そうするだけで自分の気持ちがラクになるんだと学びました」結婚・妊娠・出産などの将来のライフイベントについて、現在22歳の井上さんの率直な想いとは?「性格も見た目も人それぞれ違うように、生き方や選択肢も十人十色でいい。私自身もそうですが、今って“私はこういうことがやりたい!”と自立心が強い女性もすごく多いと思うんですよ。そうすると、ライフイベントが自分の目標を妨げるものになるんじゃないかと不安に感じる部分も正直あります。だから私は“何歳までには結婚したい!”などといった具体的な“数字”は持たないようにしていて、あくまで自分のやりたいことや目標を軸に生きていきたいと思っています。SNSを見たりすると、どうしても人と比べちゃうことも多い時代。でも人生は人それぞれということを心のどこかで分かっていれば、人のことも認められるし、もっと人にも自分にも優しくなれると思うんですよね」井上さんのおすすめフェムケアアイテムベア「ベア シグネチャー ショーツ 03」吸水量は約125ml(※注)、安心感抜群の一枚。ボクサー型の吸水ショーツ・Be‐A〈ベア〉のベア シグネチャー ショーツが進化。薄く&吸水量がさらにUPして、より快適に過ごせる仕様に。井上さんは同モデルの02(以前のデザイン)に出合って、サニタリー期間の過ごし方が大きく変わったそう。¥7,700(ベアジャパン TEL:0120・679・279)※注:公的検査機関のデータを元に算出いのうえ・さくら1999年10月2日生まれ、栃木県出身。第40回ホリプロタレントスカウトキャラバンで特別賞を受賞し、デビュー。『新婚さんいらっしゃい!』の新アシスタントに就任。パーカ¥25,300ソックス¥3,190(共にニーミー/ニーミーカスタマーセンターec@shop-neemee.com)ショーツ¥3,410(ロサンジェルス アパレル ジャパン TEL:03・5726・8717)※『anan』2022年4月27日号より。写真・女鹿成二スタイリスト・石川美久ヘア&メイク・加藤志穂(PEACE MONKEY)取材、文・広田香奈(by anan編集部)
2022年04月24日出会った女性がネタの源。そんな横澤夏子さんが、街で見つけたいい女を実演。今回は、愛情を込めたことをきちんと伝える女性、「大切に育てたと胸を張る女」になりきり。愛を注いで作った食べ物は美味しさもひとしお!家族でイチゴ狩りに行った時のことです。最初にイチゴの摘み方を紹介するVTRを見て簡単な講習を受けるのですが、「私たちはイチゴを大切に育ててまいりました」というフレーズが、まるでサブリミナル効果のように、何度も何度も差し込まれていたんです。3~4分程度のVTRでしたが、見終わる頃には、食べるのがもったいないという気持ちに。ほかにも、「先だけを食べるのはやめてください」「ひと粒ひと粒、味わって食べてください」などのフレーズも登場し、とにかく、めちゃくちゃ大事に育てられたイチゴだということが伝わってきました。しかも、“愛を込めて育てたから、こんなに甘いんだな”と、農園の方の愛情も一緒に味わうことができたんです。私が行った農園は、ビニールハウスが何棟もあるくらいに大きく、たくさんの人が食べても余裕なくらいのイチゴがあり、一体、どれだけの愛情が注がれてきたんだろうと想像せずにはいられませんでした。そんなイチゴを来た人が美味しそうに食べる光景は、なんだか素晴らしいものでした。普段、「大事に育てました」と言うことって、なかなかないですよね。娘が結婚する時に親が「ふつつかな娘ですが」と言うことがありますが、それよりも、愛情を込めて育てたということを、ちゃんと伝えるほうが大事なのかもなと。私も娘が嫁ぐ時には、そう言おうと思っています。まずは、自分が大事に育てたものや、大事にしていることがあれば、ちゃんと言葉にして伝えるのが大切だと思います。ビニールハウスのイチゴも、何も言われなければ何も思わず、さらりと食べてしまった可能性が高いなと。スーパーで目にする生産者さんの写真やVTRを見て、伝え方を学ぶことにも役立ちそうです!よこさわ・なつこ芸人。“ちょっとイラッとくる女”のモノマネで大ブレイク。婚活で培ったテクニックをまとめた著書『追い込み婚のすべて』(光文社)が発売中。昨年10月に第二子を出産。※『anan』2022年4月27日号より。写真・中島慶子イラスト・別府麻衣文・重信 綾(by anan編集部)
2022年04月23日木下優樹菜(’22年3月)元タレントで“一般人”としてYouTubeなどで活動する木下優樹菜が、4月21日公開の動画で「4月の頭ぐらいについにコロナになっちゃって」と、新型コロナウイルスに感染していたことを告白。業界関係者の間では「なぜ、あえて事後報告したのか?」と、波紋が広がっている。木下は自身を一般人であると強調しながら、モデル業や、YouTuberとしての活動を展開。そんな中、21年7月発売の「フライデー」(講談社)でサッカー・三幸秀稔選手との交際が判明した。サッカーファンが心配する木下のコロナ感染「今年3月12日に木下が公開したYouTube動画には、三幸選手も登場し、彼女の娘たちと一緒に食事をしたり、カードゲームを楽しんだりしている様子が映されていました。また、今月18日公開の動画では、冒頭から“三幸です。今日はゆきちゃんのナイトルーティンをアフレコします”という音声が入り、終盤には三幸選手が木下のストレッチに付き合う形でイチャつくシーンも。しかし、木下はその3日後にアップした動画で、新型コロナに感染していたことを明かしました」(テレビ局関係者)木下は「実はね、4月の頭ぐらいについにコロナになっちゃって。もうホンットにコロナ嫌だった。もうね、すごいヤバくて。肺も苦しいの。もう息するのも苦しいし、もう高熱も超ヤバくて」と振り返ったほか、臭覚や味覚を感じられなくなるという症状に悩まされていたことも明かした。「新型コロナに感染していたこと自体は気の毒ですが、わざわざ事後報告する必要はあったのか……。芸能人であれば、後から報道で発覚するほうが厄介なので、すぐに回復したとしても公表するのはわかりますが、木下は一般人。どうしても、話題作り感が否めません。ただ、彼女の立場上、新型コロナ感染を話題作りに利用したのだとしたら、それはそれでまずいでしょう。まず、交際相手の三幸選手について“感染していたのでは?”もしくは“濃厚接触者になっていたのでは?”という疑いが生じてしまいますからね。先日の“イチャつき動画”もいつ撮影されたものかは不明ながら、サッカーファンが心配してしまうところではあります」(スポーツ紙記者)なお、木下と三幸選手には一部で“破局説”も報じられていたが……。「実際、三幸選手に近い関係者の間で『別れた』という話が伝わっていました。その後は“ビジネス交際”しているのではない限り、すぐにヨリを戻した可能性が高いけれど、そうなると、木下が新型コロナに感染していた間は、誰が彼女やその娘たちを世話していたのかも気になります」(同・前)コロナ感染中に頼ったのはフジモンか以前の木下は、離婚後も藤本と協力して育児している様子だった。現在は木下と三幸選手が交際しているとはいえ、娘たちの実の親は藤本であり、それこそ現役サッカー選手に任せきりにするわけにはいかなかったはず。木下の新型コロナ感染中は、やはり藤本がサポートに入ったのだろうか。しかし、最近の木下と藤本は“溝”が広がっていたという話も。藤本は先月13日放送のトークバラエティ番組『もんくもん』(読売テレビ)に出演した際、「(娘たちの)学費も僕が全部(払ってる)」と話していたが、木下は同月17日にインスタグラムのストーリー(24時間限定公開)で「離婚する際に本来私が慰謝料をもらう立場でしたがそういったものは私は、もらわないと決め、彼自身、2人の父親として“学費”だけは払うという事になった」(原文ママ)と主張した。「詳細は不明ながら、木下の言い分は“藤本に問題があった”ことを示唆するようなものでしたが、彼女もまた恫喝騒動のほか、20年1月にサッカー元日本代表・乾貴士(現・セレッソ大阪)との不倫疑惑が浮上するなどしていましたし、藤本にも言い分はあったでしょう。それにも関わらず、あのようなストーリーを公開した木下に対して、藤本は周囲への影響も考慮して反論しなかったとみられます。しかし結局、木下も新型コロナ感染中は、藤本に頼らざるを得なかったのでは。それならなおさら、感染を事後報告するべきではなかったと思いますけどね。わざわざ公にしたことで、藤本まで“感染は大丈夫なのか?”という目で見られてしまうわけですから」(前出・テレビ局関係者)一般人の木下が困ることはないのかもしれないが、自身の発言が周囲にどう影響するのか、今一度よく考えてほしいものだ。
2022年04月23日恵俊彰、スザンヌ、橋幸夫《35歳の大学生になることを決意しました》4月12日、インスタグラムで、日本経済大学の福岡キャンパス芸創プロデュース学科に進学したことを明かしたスザンヌ。「10代のころに一度中退した、通信制の出身高校に昨年復学しました。いつか自分の服を作りたいという新たな夢のために、大学進学を決めたことも報告しています」(スポーツ紙記者)コロナ禍で人生を考える小倉優子は来春、早稲田大学教育学部を受験することを明かし、『100%!アピールちゃん』(TBS系)で密着企画をスタートさせた。「地元の千葉では進学校で知られる高校に通っていましたし、早稲田大に合格する素養は十分。離婚報道などで人気ママタレの座を失いつつある今、大学受験自体が仕事につながるし、合格できれば仕事の幅も広がるでしょうから、本気で合格を目指しているはず」(テレビ局関係者)来年、歌手活動を引退することを発表している橋幸夫は「引退後も夢を持ち続けたい」と今春、京都芸術大学へ進学。恵俊彰も早稲田大学大学院に進学し、スポーツ学を学ぶという。「情報番組の司会を長年務めるなど知的なイメージのある恵さんですが、高卒だったことに対して“心のどこかに忘れものをしている感じ”とラジオで語っており、大学に進学しておけばよかったと後悔していました。そんな中、コロナ禍で人生を考えた結果、大学院進学を決意したそうです」(ラジオ局関係者)実はここ最近、社会人になってから大学や大学院に進学をする“学び直し”タレントが増加している。自身も40歳を過ぎて一橋大学大学院に入学した経験を持つ、東京工業大の治部れんげ准教授は、学び直しをする有名人が増えている背景をこう分析する。「社会人特別入試や総合型選抜のAO入試が増えているので、一芸に秀でたタレントたちが進学しやすい環境になっていると思います」つるの剛士は通信制の短大へ加えて、“学び直し”の先輩である有名人たちの実績もあるのでは?と続ける。「’12年に法政大学大学院政策創造研究科に入学し、修士号を取得した菊池桃子さんは、’15年に『一億総活躍国民会議』の民間議員に選出。’07年に50歳を過ぎて早稲田大学大学院に入学した秋吉久美子さんは『三重県文化審議会委員』を務めるなど、活動の幅を広げています。これまでとは違う道で活躍する先輩たちの姿に刺激を受けた人も多いのではないでしょうか」(治部准教授)転職サイト『リクナビNEXT』の元編集長で、“ミドル世代専門転職コンサルタント”として活動する黒田真行さんは、「テレビタレントたちがセカンドキャリアを考えざるをえない状況がある」と指摘。「日本のテレビ局は広告費の減少により制作費が下がるなど、衰退している業界の1つ。フジテレビは早期退職募集を行うなど、社員たちをリストラしています。制作現場でも大御所たちの起用が減るなど、テレビタレントたちもリストラされ始めているので、Netflixなど、業績が好調な外資系メディアに活動を移行できないタレントたちは生き残れない時代になっています。一般の方でも同様で、重厚長大系を中心に衰退業界にいる人は、次のステップを考えるしかないというのが背景にあると思います」元テレビ朝日アナウンサーの大木優紀さんが、昨年末で同局を退社してベンチャー企業に転職。『報道ステーション』のメインキャスターを務めた富川悠太アナも、今春からトヨタに入社するなど、キー局の社員が一般企業に転職するケースも増えている。そんな中、大学や大学院に進学する有名人のメリットとは?「いきなり民間企業に転職するよりは箔づけしやすいので、タレントとしての価値を下げずに済む側面があります。次のステップに進むまで時間の猶予もできるし、進学したことをアピールすることで、企業などから声をかけてもらいやすくなるというメリットが考えられます」(黒田さん)スザンヌと同時期に“おバカタレント”として活躍したつるの剛士は、保育士資格を取得するために、’20年に通信制の短大に進学。今春、卒業して幼稚園教諭二種免許を取得したことをSNSで報告している。「相川七瀬さんは神社巡りが趣味になったことで、日本文化や神道を一から学ぶために昨年、國學院大學神道文化学部に進学したことを明かし、驚きの声があがりました」(前出・スポーツ紙記者)ロンブーの淳やエド・はるみもつるのたちのように、明確な目標を持って進学するタレントたちも増えているが、「多くのタレントはキャリアを重ねると、話題性やルックス以外の付加価値をつけないと生き残れません。そのため趣味や特技を深めるために進学する方もいれば、大学進学自体に付加価値を見いだしている有名人もいるのではないでしょうか。エド・はるみさんが慶應義塾大学大学院に通っていたころに講師をしたことがあるのですが、エドさんの質問は的確で、真剣さが伝わってきましたね」(治部准教授)また、仕事の多様化の影響も。「タレントが情報番組や報道番組に起用されるケースが増加したことで、専門家と話す機会が増えています。『ひるおび』で司会を務める恵俊彰さんや、コメンテーターの仕事もするロンドンブーツ1号2号の田村淳さんが大学院に進学したように、現在や将来やりたい仕事に説得力を出すために、学び直しする人が増えていくでしょう」(治部准教授)さまざまな要因から、有名人たちが次のステップに進むという流れは加速しそうだ。「日本のテレビ局が今後、劇的にV字回復するとは思えません。もともと入れ替わりの激しい世界なうえ、昨今はYouTuber出身タレントの台頭などで、プロタレントたちの活躍の場がどんどん奪われています。金銭的に進学する余裕がないタレントは、いきなり民間企業に転職というケースも増えてくると思います」(黒田さん)キャンパスで学ぶ有名人の姿を見かけることも、珍しくなくなる!?
2022年04月23日