劇団四季の看板俳優として『ジーザス・クライスト=スーパースター』『オペラ座の怪人』などに主演後、1996年に退団してからも『レ・ミゼラブル』『エリザベート』『ダンス オブ ヴァンパイア』など、数々の大作ミュージカルで圧倒的な歌声を轟かせ続けている山口祐一郎。空前のミュージカルブームが訪れ、“プリンス”花盛りの昨今の日本演劇界にあって、“帝王”と称される唯一無二の大スターだ。フットワーク軽くSNSやトーク番組でも活躍する“プリンス”たちとは一線を画す、その神秘的で謎めいた存在感も“帝王”たる所以のひとつ。だが、製作発表会見や千穐楽カーテンコールなどで披露する挨拶を通じて、人柄も魅力的であることはミュージカルファンなら誰もが知るところだ。そんな山口が9月17日(木)と18日(金)、帝王の“領地”とも言える帝国劇場にて、初の本格的なトークショーとなる『My Story~素敵な仲間たち~』を開催。本人をして、「前代未聞の珍事。今回のコロナなくしては、起こり得なかったイベントである」と言わしめる貴重な機会だ。公演では山田和也の演出のもと、山口がミュージカルで彩られた自身の“Story”を振り返るほか、共にミュージカルを作り上げてきた“素敵な仲間たち”とのクロストークも。ゲストは各回替わりで、まず17日昼公演には『オトコ・フタリ』(シアタークリエ/12月)で山口との共演を控える浦井健治と保坂知寿が、夜公演には『ローマの休日』(帝国劇場/10月)でかつて山口が演じた新聞記者ジョー・ブラッドレー役を引き継ぐ加藤和樹と平方元基が登場。そして18日昼夜には、山口との共演は『モーツァルト!』ただ一作ながら、今も交流が続いているという中川晃教が登場し、13年ぶりの帝劇共演を果たす。山田とのオンライン打ち合わせの過程で、山口の口からはなんと、「MCは必要ない」との衝撃発言が飛び出したとか。気心が知れた仲間同士のミュージカルトークは、果たしてどこに向かうのか――。各回まさに、予測不能の90分となりそうだ。文:町田麻子
2020年09月17日世界最高峰のオペラハウス「メトロポリタン・オペラ(通称:MET)」の最新映像をスクリーンで楽しむ「METライブビューイング」は、ダイナミックな音響と多彩なカメラワークに加え、生の劇場でも観られない舞台裏や歌手へのインタビューも収録されたゴージャスな時間を提供する新しいスタイルのエンタテインメントだ。そして、これまでの全ラインナップの中から、テーマに合わせて約10~30作を一挙上映する「アンコール上映」は、毎夏恒例の人気企画。今年は「この夏、オペラで世界を旅しよう」と第して、世界各国を舞台にした作品が、その国や地域ごとに上映されるというから楽しみだ。予定されるプログラムの中には、伝説の時代の中国で冷酷な姫の謎に挑む流浪の王子の姿を描いた『トゥーランドット』や、古代エジプトを舞台に王女の禁じられた恋を描く『アイーダ』などの超有名作品はもちろん、神秘の巫女と2人の男の三角関係の物語『真珠採り』(スリランカ・セイロン島)、アメリカ南部・港町の片隅に生きる黒人たちのドラマを〈サマータイム〉などの名曲で綴る『ポーギーとベス』など、世界各地の異国情緒あふれる名作も多数登場。アンナ・ネトレプコ(ソプラノ)やヨナス・カウフマン(テノール)など、世界のトップ歌手が勢ぞろいする華麗なステージを楽しみたい。なかなか海外に行きづらい今だからこそ、スクリーンの中での世界旅行に注目だ。*上映詳細は ●METライブビューイングアンコール2020東劇 (東京/東銀座) 8/7(金)~10/1(木) *32作上映神戸国際松竹(兵庫/三宮) 8/7(金)~9/17(木) *18作上映なんばパークスシネマ(大阪/なんば)8/21(金)~9/17(木)*13作上映ミッドランドスクエアシネマ(愛知/名古屋)8/21(金)~9/17(木) *13作上映
2020年07月21日ある日地球上に現れた「怪人かわいそうOBA」! 義母に憑りついた怪人は、ママに「赤ちゃんかわいそう」と言ってくる。そこに現れた魔法少女悦子が「あなたはダメはママじゃない」と慰めると、なぜだか怪人が涙を流し始め…。■育児に正解はあるの?■子育てをがんばるママはかわいそうじゃない!■育児がアップデートされても必要なもの\「うちのダメ夫」が動画に!/ 母ちゃんTVはコチラ チャンネル登録お願いします♪ 【魔法少女!?悦子 育児トラブルに出動中】 連載 「第1回」から読む ≫ 魔法少女が地球の子育てを救う!?「夜泣き怪人ナイトクライシャラップ編ー1」
2020年06月05日ニューヨークのメトロポリタン・オペラ(MET)が、現在の健康危機に関する情報に基づき、2020-21年シーズンのスタートとなる秋公演を中止すると発表した。新シーズンは2020年12月31日に開幕する予定で、特別なガラパフォーマンスを含む企画の詳細は後日発表される予定だ。MET総裁ピーター・ゲルブは、「メトのスケジュールは組織が非常に複雑であることを考えると、秋シーズンをキャンセルせざるを得ない。お客様と劇場の職員の健康と安全は私たちの最優先事項であり、社会的距離を保つことが依然として求められている中、9月にメトロポリタン歌劇場でオープニングに向かえるのは不可能だと判断致しました」と語っている。詳細はMETのHP( )参照。また、今後の聴衆の行動の変化を見越して、可能な限り夕方の開幕時間を午後7時に繰り上げ、パフォーマンスの上演時間の短縮を試みるという。例えば、ヘンデルの『ジュリアス・シーザー』は2回の休憩を含む上演時間4時間半から1回のみの休憩の3時間半になる予定。シーズン短縮に伴い、「METライブビューイング」のシーズンも短縮され、『魔笛』、『ロメオとジュリエット』、『ドン・ジョヴァンニ』、『デッド・マン・ウォーキング』、『影の無い女』、ヴェルディの『ナブッコ』、ベッリーニの『海賊』の7演目がライブ配信される予定だ。日本における「METライブビューイング」2020-21シーズンの上映に関しては配給会社の松竹株式会社より後日発表予定。最新情報は、 参照。
2020年06月04日地球にひそかに送り込まれた「コドモウル星」の怪人たちによって、子育ては危機に瀕していた。そのとき、慈愛に満ちたひとりの少女(?)が地球の子育てを救うために立ち上がる!その少女の名は、魔法少女★悦子(年齢は50歳を過ぎていた…)■「赤ちゃんかわいそう…」と言ってきたのは… ■ママは赤ちゃんのことを何もわかってない?次回、怪人「カワイソウOBA」が泣いたワケが明かされます!→次回は6月5日(金)更新予定! \「うちのダメ夫」が動画に!/ 母ちゃんTVはコチラ チャンネル登録お願いします♪ 【魔法少女!?悦子 育児トラブルに出動中】 連載 「第1回」から読む ≫ 魔法少女が地球の子育てを救う!?「夜泣き怪人ナイトクライシャラップ編ー1」
2020年06月04日『キャッツ』『オペラ座の怪人』『ジーザス・クライスト・スーパースター』などの大ヒットミュージカルの作曲家として知られるアンドリュー・ロイド・ウェバー(@OfficialALW)氏がTwitterの公式アカウントでピアノ演奏の動画を配信し、世界中で話題になっています。For this Sunday's Singalong, it's the song from Cats that you've all been asking for, Memory - ALW #HomeIsWhereTheMusicIs #HomeHappy pic.twitter.com/g41pINckSt — Andrew Lloyd Webber (@OfficialALW) April 12, 2020 演奏している曲は、ブロードウェイミュージカル『キャッツ』の『メモリー』。ミュージカルに詳しくない人でも一度は聞いたことがあるのではないでしょうか。この曲を、作曲したアンドリュー・ロイド・ウェバー氏自らがロックダウン(都市封鎖)中のイギリス・ロンドンの自宅で演奏してています。ミュージカルの作曲家自身が演奏するところを見られるなんて「滅多にないこと!」と、この動画にはたくさんのコメントが投稿されました。・夢が叶いました!この曲を作った人の手による『メモリー』を聴けるなんて。感謝しかありません。・この困難な時期に、世界中の人々に幸せな瞬間を届けてくれてありがとう。また、コメントだけでなく、たくさんの歌手や演奏家がアンドリュー・ロイド・ウェバー氏とのコラボ演奏を披露。その動きは日本にも伝わっています。アンドリュー・ロイド・ウェバー氏が動画をアップしたきっかけは、2020年3月19日のツイートでした。With us all spending a bit more time at home, which ALW musical number would you like to see Andrew play? - #TeamALW pic.twitter.com/OcIuE27hk9 — Andrew Lloyd Webber (@OfficialALW) March 18, 2020 「私の演奏で聞いてみたいミュージカルナンバーは何ですか?」新型コロナウイルス感染症の感染拡大が深刻さを増すロックダウン直前のイギリス・ロンドンの自宅から、自身が手掛けたミュージカルナンバーのリクエストを募ったのです。この素晴らしい企画に、世界中のミュージカルファンがリクエストを寄せました。次の日、アンドリュー・ロイド・ウェバー氏は「この小さなトライアウトにこんなに反応してくれるとは思いもしませんでした」と、最初の一曲『All I Ask Of You』(オペラ座の怪人)の演奏を投稿。以来、たくさんのリクエストに応える形で次々と彼のミュージカルナンバーをピアノ演奏してくれています。ぜひ一度、アンドリュー・ロイド・ウェバー氏のツイートを覗いてみてください。『メモリー』のほかにも名曲の演奏が聴けますよ。[文・構成/grape編集部]
2020年04月30日■ 前回 までのあらすじ“部長”と一緒に「地球を笑顔で子育てできる星」にするため出動する魔法少女悦子(50歳過ぎ…)。今回の敵は公園に現れた「騒音怪人キンジョMAYワック」。子どもの遊び声がうるさいから転職活動に失敗したと思っている若者に乗り移ったのだった!》 公園で遊ぶ子どもの声がうるさい!?「騒音怪人キンジョMAYワック編ー1」 ■子どもを公園から追い出したらどうなる?■「子どもに禁止させる」では解決はできない次回も、魔法少女★悦子の活躍をお楽しみに!\「うちのダメ夫」が動画に!/ 母ちゃんTVはコチラ チャンネル登録お願いします♪ 【魔法少女!?悦子 育児トラブルに出動中】 連載 「第1回」から読む ≫ 魔法少女が地球の子育てを救う!?「夜泣き怪人ナイトクライシャラップ編ー1」
2020年04月23日地球にひそかに送り込まれた「コドモウル星」の怪人たちによって、子育ては危機に瀕していた。そのとき、慈愛に満ちたひとりの少女(?)が地球の子育てを救うために立ち上がる!その少女の名は、魔法少女★悦子(年齢は50歳を過ぎていた…)▼ 第1回「魔法少女が地球の子育てを救う!?「夜泣き怪人ナイトクライシャラップ編ー1」」 ■魔法少女はパート中!■「公園で子どもが遊ぶ声がうるさい!」怪人が出現次回に続きます。→次回は4月23日(木)更新予定!\「うちのダメ夫」が動画に!/ 母ちゃんTVはコチラ チャンネル登録お願いします♪ 【魔法少女!?悦子 育児トラブルに出動中】 連載 「第1回」から読む ≫ 魔法少女が地球の子育てを救う!?「夜泣き怪人ナイトクライシャラップ編ー1」
2020年04月22日『オペラ座の怪人25周年記念公演inロンドン』(2011年、ロイヤル・アルバート・ホール)主要キャスト3人の再共演が話題のコンサート『ミュージカル・ミーツ・シンフォニー 2020 "The Reunion"』(9月17日(木)~19日(土)、Bunkamuraオーチャードホール)。3月の先行販売開始から高い注目と人気で、予定されていた3公演分のチケットの先行販売予定枚数を終了した。好評を受け、追加公演2公演(9月18日(金)19時、19日(土)16時30分)の開催が決定。『ミュージカル・ミーツ・シンフォニー2020 "The Reunion"』とは名作ミュージカルの楽曲を、豪華キャストとフルオーケストラの競演で楽しむコンサートシリーズ「ミュージカル・ミーツ・シンフォニー」の記念すべき第10回公演。今年は『オペラ座の怪人25周年記念公演inロンドン』(2011年、ロイヤル・アルバート・ホール)の主要キャストだったラミン・カリムルー、シエラ・ボーゲス、ハドリー・フレイザーの3人が出演する。それぞれファントム役、クリスティーヌ役、ラウル役を演じたトップスターが再集結するステージは、世界中のミュージカルファンが羨む極上のコンサートになること必至。今回は本シリーズで初めて、出演者はオール外国人キャストでお送りする予定だ。大注目のセットリストから予定歌唱曲も一部公開された。『オペラ座の怪人』から「All I Ask of You」(シエラ・ボーゲス、ハドリー・フレイザー)・『ラブ・ネバー・ダイ』から「Love Never Dies」(シエラ・ボーゲス)・『レ・ミゼラブル』から「Bring Him Home」(ラミン・カリムルー)チケットはぴあ独占最速先着先行が4月15日(水)10:00から受付スタートする。出演者3人からコメントも到着。ぴあ販売ページに掲載中。
2020年04月09日■ 前回 までのあらすじ隣の部屋の赤ちゃんの泣き声に悩む女性のマイナスの心に「夜泣き怪人ナイトクライシャラップ」が忍び込む! しかし赤ちゃんのママも夫から「うるさくて眠れない」と言われ、つらい気持ちを抱えていた。そこに魔法少女★悦子が出動!》 赤ちゃんの夜泣きでご近所トラブルに!「夜泣き怪人ナイトクライシャラップ編ー2」」 ■赤ちゃんの夜泣きでつらい思いしていたのは…■孤独な育児を抜け出すには次回も、魔法少女★悦子の活躍をお楽しみに!\「うちのダメ夫」が動画に!/ 母ちゃんTVはコチラ チャンネル登録お願いします♪ 【魔法少女!?悦子 育児トラブルに出動中】 連載 「第1回」から読む ≫ 魔法少女が地球の子育てを救う!?「夜泣き怪人ナイトクライシャラップ編ー1」
2020年03月19日■ 前回 までのあらすじ「コソダーテシヤースイ星」からやってきた“部長”の使命は「地球を笑顔で子育てできる星」にすること。「コドモウル星」の怪人たちによって今、地球の子育ては危機に瀕していたのだ。そのためのパートナーに選ばれたのは、50歳を過ぎた悦子だった…。》 魔法少女が地球の子育てを救う!?「夜泣き怪人ナイトクライシャラップ編ー1」 ■赤ちゃんの夜泣きでご近所トラブルが発生!?■「夜泣き」によって夫婦の仲も…次回は、魔法少女悦子の必殺技がさく裂!→更新は、3月19日(木)を予定しています。\「うちのダメ夫」が動画に!/ 母ちゃんTVはコチラ チャンネル登録お願いします♪ 【魔法少女!?悦子 育児トラブルに出動中】 連載 「第1回」から読む ≫ 魔法少女が地球の子育てを救う!?「夜泣き怪人ナイトクライシャラップ編ー1」
2020年03月18日開館65周年を記念した神奈川県立音楽堂の室内オペラ・プロジェクト公演、ヘンデルのオペラ『シッラ』が開催される。全く耳慣れないこのタイトルにもかかわらず、おそらく多くのオペラファンが興味津々である理由は、このオペラを手掛ける団体が、ファビオ・ビオンディとエウローパ・ガランテだからではないだろうか。“世界最高峰のバロック・バンド”とでも言うべき彼らの演奏は鮮烈の極み。過去に体験した圧倒的な名演奏を思えば、今回の公演への期待感も当然。どんな刺激を与えてくれるのか楽しみでならない。一方、『シッラ』とは一体どんな作品なのかといえば「ヘンデルの美しい音楽がぎっしりつまったオペラ」という言葉がピッタリの誰にでも楽しめる作品だ。日本初演となる今回の公演によって、バロック・オペラの新た魅力に出会えることを期待したい。●公演概要2月29日(土)、3月1日(日)神奈川県立音楽堂ヘンデル『シッラ』全3幕ファビオ・ビオンディ指揮エウローパ・ガランテ●ファビオ・ビオンディFabio Biondi(音楽監督:指揮・ヴァイオリン)イタリア、パレルモ出身。1990年、イタリア・バロック音楽アンサンブル「エウローパ・ガランテ」を結成。ソリスト、指揮者としても数多くのオーケストラと共演。ノルウェー・スタヴァンゲル交響楽団のバロック音楽のための芸術監督。サンタ・チェチーリア音楽院学芸員。バレンシアのパラ・ド・ラ・アルテオーケストラ音楽監督。2015年、フランス文化省から芸術と文学の国家学術員に指名されるなど、世界の古楽界を牽引し続けている。●エウローパ・ガランテEuropa Glante(管弦楽)1990年、音楽監督であるファビオ・ビオンディによって設立された古楽アンサンブル。パルマのドゥーエ劇場を活動拠点として、バロック、古典の作品を当時の楽器で演奏しイタリア国内のみならず世界中に招かれている。バロックの器楽曲のほか、ヴィヴァルディ作曲『バヤゼット』『テルモドンテ川のエルコレ(ヘラクレス)』『メッセニアの神託』ほか、ヘンデル作曲『アグリッピーナ』『イメネオ』等、バロック・オペラやオラトリオもレパートリーとしている。ローマのサンタ・チェチーリア音楽院とは共同で、アントニオ・カルダーラ『キリストの受難』、レオナルド・レーオ『カルヴァリオの丘の聖エレナ』等、18世紀以前のイタリア・オペラの再発掘や復元に尽力し、CDのリリース、受賞歴も多い。
2020年02月21日オペラ史上最高の人気作が、ビゼーのオペラ『カルメン』であることに異論を唱える人は殆どいないのではないだろうか。スペインの港町セビリアを舞台にしたこの作品は、オペラ史上屈指の“悪女”カルメンとドン・ホセを軸にしたドロドロの物語を、「ハバネラ」「闘牛士の歌」「アラゴネーズ」などの美しい名旋律で包み込む不滅の名作。まさに人がオペラに求める要素が全て盛り込まれたあたりが人気の秘密と言えそうだ。この名作を、世界の名だたるオペラハウスで名を成してきた巨匠チョン・ミョンフンが指揮するとなれば見逃せない。今回の上演が“オペラ演奏会形式”ときいてがっかりする方がいたとしたらそれは大きな間違いだ。舞台がないことによって、より演奏に集中できることはもちろん、物語の内容をいかに聴衆に伝えるかという演出上のちょっとした工夫が楽しめるのも“オペラ演奏会形式”の楽しさだ。“これからオペラに親しみたい”と言う方には特におすすめしたいステージがここにある。カルメン役:マリーナ・コンパラート●公演概要・2月19日(水)東京オペラシティ コンサートホール「東京フィルハーモニー交響楽団 第131回東京オペラシティ定期シリーズ」・2月21日(金)サントリーホール 大ホール「東京フィルハーモニー交響楽団 第932回サントリー定期シリーズ」・2月23日(日)Bunkamuraオーチャードホール「東京フィルハーモニー交響楽団 第933回オーチャード定期演奏会」
2020年02月13日イタリア・オペラといえば、“ドロドロの色恋沙汰”か、“抱腹絶倒のドタバタ喜劇”を極上の歌と音楽で包み込む、といった趣が多く、物語と音楽のギャップの凄さもある意味癖になる魅力になっているようにも思えなくない。今回、新国立劇場で上演されるロッシーニのオペラ『セビリアの理髪師』は、まさに後者の代表作。抱腹絶倒のラブコメディを、ロッシーニならではの素晴らしい音楽とともに楽しむ時間は、非日常の極地と言えそうだ。用意される舞台は、1960年代のスペインの港町セビリア。ここで展開されるコミカルでスパイスの効いた恋の物語は、バカバカしくも可笑しく楽しいシーンの連続。いつのまにやら物語の中に入り込んで楽しんでいる自分に気づくに違いない。それこそがオペラの醍醐味なのだろう。もちろん字幕付きなので、オペラ写真車でも楽しめること請け合いだ。新国立劇場『セビリアの理髪師』2016年公演より 撮影:寺司正彦●あらすじ(第1幕)アルマヴィーヴァ伯爵はマドリードで見かけた美女ロジーナを追ってセビリアへやって来た。ロジーナに向かって窓辺でセレナーデを歌うが反応なし。落ち込む伯爵の前に現れたのは、バルトロ家の理髪師で何でも屋のフィガロ。伯爵は彼にさっそく協力を頼む。ロジーナは、後見人バルトロの監視が厳しくて自由に動けないのだが、隙をみて伯爵への手紙を窓から落とす。それを読んだ伯爵は、自分は貧しい学生リンドーロだと身分を隠して自己紹介する。バルトロはロジーナとの結婚を目論んでいたが、音楽教師兼結婚業ドン・バジリオから、伯爵が彼女に迫っていると聞き、すぐに結婚契約書を作成しようとする。フィガロはロジーナに、リンドーロは君に夢中だと伝えると彼女は大喜び。フィガロのアイディアで伯爵は兵士に変装し、宿泊許可証を持ってバルトロ家に入る。バルトロには寝耳に水の話で、本物の兵士も来て大騒ぎの中、伯爵とロジーナは初めて会い、手紙を渡す。(第2幕)伯爵はバジリオの弟子ドン・アロンソに扮し、体調の悪いバジリオの代わりだと言いロジーナの音楽のレッスンをする。フィガロの協力でバルトロをかわした隙に、伯爵は、夜中に迎えに行くとロジーナに伝える。その後アロンソが偽物だと分かり怒り心頭のバルトロは「リンドーロはおまえを伯爵に売るつもりだ」とロジーナに告げる。ショックを受けたロジーナはバルトロとの結婚を承諾してしまう。嵐ののち伯爵とフィガロがロジーナを迎えに行くが、彼女はリンドーロの裏切りを非難して、その場を動こうとしない。そこで伯爵は自分の正体を明かす。驚き喜ぶロジーナ。バルトロが呼んだバジリオと公証人がちょうど来たので、フィガロの機転で伯爵とロジーナの結婚契約書を作成。伯爵の素性を知り驚いたバルトロはついに観念し、伯爵とロジーナはめでたく結ばれる。●公演概要2月6日(木)、8日(土)、11日(火・祝)、14日(金)、16日(日)新国立劇場オペラパレス新国立劇場オペラ『セビリアの理髪師』
2020年02月01日『キャッツ』『オペラ座の怪人』などの作曲を手がけたブロードウェイの巨匠、アンドリュー・ロイド=ウェバーと、『エビータ』『ライオンキング』などで日本でも広く知られている作詞家のティム・ライス。2人がまだ学生だった頃に、初めてタッグを組んで生みだしたミュージカルが『ジョセフ・アンド・アメージング・テクニカラー・ドリームコート』だ。主人公のジョセフに挑むのは、Hey! Say! JUMPの薮宏太。そして、すみれやシルビア・グラブ、小西遼生、小浦一優(芋洗坂係長)、村井國夫と、実力派役者陣が周りを固める。さらに薮の弟役を務める元木湧(少年忍者/ジャニーズJr.)を加え、制作発表が1月16日に行われた。【チケット情報はこちら】物語は旧約聖書『創世記』にある『ジョセフの物語』をベースに、ロック、シャンソン、カントリーなど多彩でエネルギッシュな楽曲に乗せて展開。観客を歌で導く“ナレーター”(すみれ/グラブのWキャスト)と共にストーリーは進んでゆく。12人兄弟の11番目で、父ジェイコブ(村井)に溺愛されているジョセフ(薮)は、他の兄弟に妬まれ、奴隷として売られてしまう。エジプトで暮らすことになるものの、持ち前の真面目さで主人のポティファー(小浦)に気に入られるジョセフ。だが彼の妻との仲を疑われたジョセフは、濡れ衣を着せられて牢獄へ。それでも“夢を読み解く”能力を持っていたジョセフの噂は、ついにエジプト王・ファラオ(小西)の耳にも入り……。数奇な運命をたどるジョセフ役の薮は、「日本人版としては初めての本格上演となる今回、ジョセフ役ができて光栄です。全編歌で綴られるので、説得力をもってお客様に伝えられたら」と気合い充分。5年ぶりのミュージカル出演となるすみれも「またステージに立たせていただけてうれしいですし、音楽も耳なじみがよくてハッピーなミュージカルなので、ぜひ皆様にも楽しんでほしいです」と笑顔で意気込みを。一方、意外にもロイド=ウェバー作品には初出演だというグラブは、「家族愛や、夢を抱くことがテーマになっている作品。それをポップスの要素と共に、エンタメ性高くお届けできるのが魅力ですね」と語った。時おり笑い声も聞かれる会見中、「色彩豊かな舞台になりそうなので、ファラオとして色を加えられるように」(小西)、「歌とダンスで盛り上がるなか、癒やしの存在になれれば」(小浦)、「本格ミュージカルは初めてなので、たくさん勉強したい」(元木)とそれぞれコメント。なかでも昨年末、軽度の心筋梗塞のため休養していた村井はこれが舞台復帰作。「毎日ウォーキングをして、もう元気です!でも私の“武器”はセリフですので、今回は歌だけなのが不安で……」と、ミュージカルでも名舞台を残してきた村井がわざとションボリし、キャストから笑いが漏れるひと幕も。最後は役同様、「薮くんのことはお気に入り」との発言も飛び出し、終始なごやかな会見となった。公演は4月7日(火)~29日(水・祝)東京・日生劇場、5月14日(木)~18日(月)大阪・オリックス劇場にて上演。ぴあにて電話抽選先行を受付中。取材・文/佐藤さくら
2020年01月17日イタリア・オペラの歴史に巨大な足跡を残した作曲家プッチーニの数多くの名作の中でも、ひときわ評価が高く愛され続けてきた作品『ラ・ボエーム』。19世紀のパリを舞台に、詩人ロドルフォとお針子ミミの儚い愛と、明日の成功を夢見る若き芸術家たちの貧しくも自由な生活を描いたこのオペラは、まさにクラシック史上屈指のラブストーリーだ。今回、新国立劇場で上演されるこの名作『ラ・ボエーム』には、圧巻の美貌と表現力、そして豊な声を持つソプラノ、ニーノ・マチャイゼが登場する他、辻井亜季穂(ソプラノ)にリッピ(テノール)など、期待の若手歌手も参加。名匠カリニャーニの指揮とともに要注目の舞台となりそうだ。パリの街を俯瞰するかのような粟國淳の演出と、「冷たき手を」「私の名はミミ」の名アリアに代表されるプッチーニの甘美な旋律が紡ぎだす素敵な時間をご堪能あれ。● ●公演概要1月24日(金)、26日(日)、28日(火)、31日(金)、2月2日(日)新国立劇場オペラハウス
2020年01月17日イミュが展開する化粧品ブランド「オペラ」は、1月23日(木)に「リップティント N」と「シアーリップカラー RN」のバレンタイン限定色を、各1色発売いたします。伝説の“恋カラー”復刻&オペラ初のブラウンリップです!■“a Little Bitter Sweet”くちびる、苦くて甘いブラウンリップ今回のテーマは「a little bitter sweet」。恋をした時の、甘美なムード。そして、苦くてぴりっとした瞬間。苦しくも楽しいフィーリングと、それを受け止めるしなやかな意思の強さを秘めた、特別な限定色です。「リップティント N」限定色の“ピンクフレイズ”は、過去にバレンタイン限定色として発売した際、数時間で完売し、SNS等で幻と言われたカラー。お客様からのご要望にお応えし、限定復刻カラーとしてラインナップしました。甘くフレッシュなフレイズ(苺)の赤みを閉じこめた、きゅんとせつない赤ピンクは、大人っぽさとピュアな可愛さが共存して、好きと言わなくても、好きと伝わる色。「シアーリップカラー RN」限定色の“カカオキス”は、深みのあるカカオに、ほのかな赤をしのばせた、レッドニュアンスのブラウン。ビタースイートなチョコレートのように甘くて、シックな魅力を兼ね備えたカラー。苦くて甘い、特別な時に。ロマンティックで意思のある、恋の色です。■「オペラ リップティント N」製品説明オペラ リップティント N限定色 106「オペラ リップティント N」・限定全1色・1500円限定色106ピンクフレイズ(復刻カラー)甘くフレッシュなフレイズ(苺)の赤みを感じるベリーニュアンスのピンク。大人っぽさに、ピュアな可愛さが覗く、好きと言わなくても、好きと伝わる色。製品特長01.美しく発色するのに、ピュアな質感ひと塗りで美しく発色するのに、決して“濃く”感じさせない、透ける質感。オイルをブレンドする事で、生まれたてのようにピュアな質感が生まれ、柔らかく、洗練された印象に。ふわっと柔らかそうなセミマットな唇は、思わず触れたくなるような、見つめずにはいられない仕上がり。02.自然な血色感が、落ちずに続く唇の水分に反応して、血色感を引き出すティント処方。唇に色を“乗せる”のではなく、唇そのものが内側から色づいたような、自然な血色感が続きます。03.リップクリームのようにスルスルと伸び、ストレスフリー。ひと塗りで潤い続くまるでリップクリームのように、乾燥した唇にもスルスルとなめらかに伸び、ストレスのない塗り心地。サラサラのリップケアオイルをベースとした処方で、ひと塗りするだけで、潤いをキープします。唇に極薄にフィットし、ムラにならないため、鏡を見ずに塗れるほどストレスフリーな使い心地です。■「オペラ シアーリップカラー RN」製品説明オペラ シアーリップカラー RN限定色 104「オペラ シアーリップカラー RN」・限定全1色・1200円限定色104カカオキス深みのカカオに、ほのかな赤をしのばせた、ビタースイートなチョコレートブラウン。くちびるから目が離せない、ロマンティックで、意思のある、恋の色。製品特長01.きちんと発色するのに、潔いほどの透明感美しいカラーと、水面を思わせるような清いツヤ感。ひと塗りでしっかり色づくのに、素の唇の質感が透けるほどの透明感で、軽やかな仕上がり。透けながら肌に馴染み、表情を多彩に彩ります。02.薄膜で軽やかなのに、上品な立体感唇に薄く均一に、溶けるように広がり、唇を包み込むようなテクスチャー。グロスをスティック状に固めた独自処方(※スティックグロス構造)により、なめらかな塗り心地が叶います。唇にさりげない奥行き感を与え、動く度に可憐さと女性らしさがあふれる、上品な仕上がり。※スティックグロス構造とは液状のリップをスティック状に形成する“メルティフィクサー”を配合する事で、ミクロ単位の均一なネット状になって広がり、液状の分子を抱え込んで連結。体温に触れると再び連結が解け、唇に溶け込むように、均一に、なめらかになじみます。03.潤いたっぷりの唇にそのまま直塗りするだけで、たっぷりの潤いに包まれた唇に。乾燥した唇にもスルスル伸び、ムラになりません。保湿成分ハチミツ、スクワラン配合。
2020年01月17日新国立劇場2020/2021シーズンラインアップの発表会見が開かれ、オペラ部門は、芸術監督として3シーズン目を迎える指揮者・大野和士が出席した(1月8日)。新制作上演は次の4本。●ブリテン《夏の夜の夢》(2020年10月)●藤倉大《アルマゲドンの夢》(2020年11月)※世界初演●ストラヴィンスキー《夜鳴きうぐいす》/チャイコフスキー《イオランタ》(2021年4月)●ビゼー《カルメン》(2021年7月)大野が芸術監督就任時に掲げた施策には、隔年で行なうプロジェクトが含まれており、来シーズンはその1年目の企画枠が戻ってくることになる。そのひとつが日本人作曲家への創作委嘱シリーズ。今回大野は、いま世界が最も注目する作曲家である藤倉大に狙いを定めた。《アルマゲドンの夢》は、20世紀初頭の「SFの父」H.Gウェルズの『世界最終戦争の夢』が原作。藤倉のオペラ3作目だが、日本で演出付きで舞台上演されるのはこれが初めて。指揮は大野和士。演出は2018年ザルツブルク音楽祭の《魔笛》が注目を浴びたアメリカの女性演出家リディア・シュタイアー。英語台本なので海外上演の可能性も含めて注目される。上演順が前後するが、シーズン開幕を飾るのはブリテンの《夏の夜の夢》。大野は「20世紀オペラは難解で敷居が高いと思われがちだが、底抜けに明るい喜劇、幸せになる現代オペラもあることをアピールしたい」と意図を述べた。プロダクションは2004年にベルギーのモネ劇場で初演され高評価を得ているデイヴィッド・マクヴィカー演出の舞台。新国立劇場が権利を買い取った。今後は他劇場へのレンタルも含めて、新国立劇場の所有レパートリーとなる。指揮はイングリッシュ・ナショナル・オペラ音楽監督でブリテンのスペシャリスト、マーティン・ブラビンス。2021年4月の《夜鳴きうぐいす》と《イオランタ》の2本立ても、隔年プロジェクトであるダブルビル第2弾。「童話」つながりの2作品だ。さらに今回は、これも大野が掲げる「ロシア・オペラの充実」という方針の一環でもある。新国立劇場として4度目の新制作となる《カルメン》の演出を手がけるのは、スペインのアレックス・オリエ。昨年の新国立劇場と東京文化会館共同制作の《トゥーランドット》では、スケール大きな舞台装置と、姫が自ら命を絶つショッキングなラストシーンが大きな話題となった。大野は「オリエは、室内楽的、内面的な精神の変化を描きたいと言っている。昨年の《トゥーランドット》とはまったく視点の異なるビジュアルの演出になるはず」と語った。レパートリー作品も、臼木あいのスザンナ、脇園彩のケルビーノと、日本人歌手の活躍に期待が募る《フィガロの結婚》や、わが国のワーグナーの第一人者で前芸術監督の飯守泰次郎が指揮する《ワルキューレ》はじめ、充実のラインアップ。取材・文:宮本明
2020年01月09日『レ・ミゼラブル』『オペラ座の怪人』を生んだミュージカルの聖地 ロンドン・ウエストエンド。その第一線で活躍するミュージカルスターが来日するコンサート「ヴォイス・オブ・ウエストエンド」。2019年1月に初開催され、来場者の圧倒的な支持により、3月に早くも再演される本公演に、実力派ミュージカル女優 キャリー・ホープ・フレッチャーの出演が決定した。【チケット情報はこちら】本公演が初来日となるキャリーは、「ロンドンで一緒に仕事をした素晴らしい友人たちと、それも初めてとなる日本の公演に一緒に出演できることになり、今から興奮している。私がこれまでウエストエンドで出演した作品から代表的な曲を、日本のみなさんの前で歌うのが本当に楽しみ」と語る。キャリーは、昨年8月からロンドンで16週間限定で行われた、オールスターによる夢の共演『レ・ミゼラブル・オールスター・コンサート』でファンティーヌ役を演じ、代表曲と言える『I Dreamed A Dream(夢やぶれて)』を熱唱。観客の心をつかみ、現在もファンティーヌ役で新演出版の舞台に立っている。また、これまでのキャリアとして、同作品のエポニーヌ役で、子供時代と成長後の両方を演じ、ウエストエンドでは史上初の快挙を成し遂げた。物語後半で観客を魅了する『On My Own』を本コンサートでも披露する予定となっている。これで、ジョン・オーウェン=ジョーンズ、アール・カーペンターと共に、『レ・ミゼラブル・オールスター・コンサート』に出演したトップスター3人が揃うことになる。『オペラ座の怪人』ファントム役で知られるジョン・オーウェン=ジョーンズ、アール・カーペンター、ベン・フォスター、この3ファントムの共演や、同作、そして続編『ラブ・ネバー・ダイ』でクリスティーヌ役を射止めたアナ・オバーン、さらに『ウィキッド』で英国人初のエルファヴァ役であるケリー・エリスと、豪華共演が今回も実現。チケットはぴあにて発売中。■トピー工業 presents 「ヴォイス・オブ・ウエストエンド2020」3月5日(木)19:00開演 (18:15開場)3月6日(金)19:00開演 (18:15開場)3月7日(土)12:30開演 (11:45開場)会場:Bunkamuraオーチャードホール(東京都)
2020年01月09日各地の複数の劇場やホールがオペラを共同で新演出上演する「全国共同制作オペラ」(文化庁助成)。2020年2月には白河文化交流館コミネス(福島県白河市・9日)、金沢歌劇座(石川県金沢市・16日)、東京芸術劇場(東京都・22日)の3館がヴェルディ《ラ・トラヴィアータ(椿姫)》を上演する。演出家・出演者らが都内で会見を開いた(11月18日)。【チケット情報はこちら】このプロジェクトの特色のひとつが、演出に、演劇やダンス、映画など、ふだん他ジャンルを中心に活躍する才能を積極的に起用してオペラに新たな可能性を模索していること。これまでにも森山開次や河瀬直美、野田秀樹、笈田ヨシら、世代やジャンルにこだわらず、さまざまな大物たちに演出を委ねてきた。今回の演出を手がけるのは、ダンス・カンパニー「ニブロール」を主宰する振付家・演出家の矢内原美邦(やないはら・みくに)。オペラ初演出だ。会見冒頭、「わくわくドキドキしている。でも私がやるからには、普通のオペラでなく、未来につながるような新しいオペラを」と、いきなりオペラ界に宣戦布告。とはいえ、もちろん対決姿勢はゼロ。具体的な手法としては、「映像をふんだんに使う。そのスクリーンは美術セットでもあり、そのセット自体も固定せずにどんどん自由に動かす。予算の許す限り大掛かりに(笑)」その映像を作るのは、ニブロールでもずっと矢内原とコンビを組んでいる映像作家の高橋啓祐だ。ダンサーや役者ら助演(歌わない役)にも大きく重点が置かれ、そこに歌手や合唱団も加わるという。「突っ立って歌わせるつもりはない」と語るが、この日が初顔合わせだった歌手一同からは、「われわれも踊るのか?」という質問が次々に飛んで来るので、それには「答えない」という作戦に出たと会場を笑わせた。でも、「たぶんみなさんがちょっとびっくりするようなことがあると思います」朝から晩までずっと稽古しているような小劇場の世界で育った矢内原にとっては、最初の打ち合わせで聞いたオペラの稽古時間の少なさは衝撃的だったそう。「でも今日会って、ひとりひとりにとても興味を持った。全員がいい舞台を作りたいと思っているのはまちがいない。そういう舞台にしたい」と抱負を語った。主役のヴィオレッタには、円熟期を迎えた名ソプラノのエヴァ・メイ(この日の会見は欠席)。華やかな高音の技巧から内面的な重い表現まで、要求される声の演技が幕ごとに異なるこの役には、彼女のように経験を積んだコロラトゥーラ・ソプラノは適役だ。恋人アルフレードに宮里直樹、その父ジェルモンに三浦克次。ベルリン・フィルのヴィオラ奏者出身という異色の経歴の指揮者ヘンリク・シェーファーがタクトをとる。すでにさまざまなアプローチが尽くされてきた名作オペラに、気鋭の演出家がどんな光を新たなに当てるのか。2月まで首を長くして待とう。チケットは各地の公演ともすでに発売中。取材・文:宮本明
2019年11月27日ガストン・ルルーの小説『オペラ座の怪人』を原作とする舞台といえば、イギリスのアンドリュー・ロイド=ウェバー作曲による同名のミュージカルが広く知られるが、実はほかにもいくつものバージョンが存在する。11月9日に開幕したミュージカル『ファントム』は、怪人ファントムの人間像に焦点をあてた秀作として、そのなかでも特に大きな成功を収めているバージョン。アーサー・コピット(『ナイン』)の脚本と、モーリー・イェストン(『ナイン』『タイタニック』)の音楽によりアメリカで1991年に初演されて以来、世界各地で上演されている。日本への上陸は2004年で、宝塚歌劇団による初演を経て、2008年に鈴木勝秀演出による男女混合キャスト版が誕生。以来、鈴木版の再演(2010)、ダニエル・カトナー演出版(2014)と上演が重ねられてきた人気作が、カトナー版でファントムを演じた城田優の演出により5年ぶりに蘇るのが今回だ。城田は演出だけでなく、Wキャストのひとりとして再びファントム役にも挑むという意欲的な試み。これにはイェストンも、「親愛なる優が演出すると聞いて、それは良いアイデアだととても嬉しく思いました。演出家は登場人物の感情を事細かに把握しなければいけませんが、その点、既に演じているから心強い」と期待を寄せる。もうひとりのファントムは加藤和樹、クリスティーヌは愛希れいかと木下晴香、シャンドン伯爵は廣瀬友祐と木村達成、キャリエールは岡田浩暉と、城田以外のキャストは一新される形。城田が「これまで20年間エンタテインメントの世界で培ってきた想像力の限りを尽くし、全く新たな『ファントム』を、最高のキャスト、スタッフ、チーム一丸となって、創りあげていきたい」と意気込む新生『ファントム』、一体とんな舞台になったのだろうか。文:町田麻子
2019年11月10日イタリアを代表するオペラ作曲家ドニゼッティ(1797-1848)が最晩年に手掛けたオペラは、なんと抱腹絶倒の結婚大作戦!物語は、大金持ちの老人ドン・パスクワーレが、甥エルネストの恋人ノリーナと医師のマラテスタに一泡吹かされるドタバタ喜劇だ。しかし笑いの中に散りばめられたアリア「あの騎士の眼差しは」や「遥かなる土地を求めて」などの美しさは破格。まさにドニゼッティならではの名旋律が楽しめる素敵な作品の登場だ。オペラ好き、特に“美しい歌”を意味するベルカント・オペラに興味がある方にとってはたまらないひとときとなるに違いない。意外なことに、新国立劇場初登場となる本作品の演出は、イタリアをはじめ多くのオペラハウスで上演され続けてきたステファノ・ヴァツィオーリによる決定版と言える名舞台。指揮には、ベルカント・オペラでの高評価を得ているコッラード・ロヴァーリスを迎え、ハスミック・トロシャン(ソプラノ)や、ロベルト・スカンディヴィッツィ(バス)ほかの素晴らしいキャストによるステージに注目したい。Photo: Fabio Parenzan●物語【第1幕】裕福な独身老人ドン・パスクワーレは主治医マラテスタに花嫁探しを依頼した。実はパスクワーレの甥エルネストの親友でもあるマラテスタは、妹を薦める。エルネストの恋人ノリーナを自分の妹と偽わってパスクワーレと結婚させ辟易させて、逆にエルネストとの結婚を認めさせようという魂胆だ。エルネストが伯父の勧める結婚話を断ると、パスクワーレは自分が結婚して子を設けると宣言。エルネストは財産を相続してノリーナを迎える夢が破れ嘆く。ノリーナが小説の中の騎士に寄せ恋心を歌っていると、エルネストからローマを去るという手紙が届き驚く。マラテスタが来て計略を説明し、ノリーナをパスクワーレ好みのうぶな娘に仕立て上げる。【第2幕】パスクワーレのもとへ、マラテスタがヴェールで顔を覆った女性を連れて登場、修道院出の妹ソフローニャと紹介する。パスクワーレはすっかり気に入り、結婚式を執り行う。ノリーナが結婚の署名をする瞬間エルネストが入って来るが、マラテスタが素早く言いくるめノリーナ、そしてエルネストも証人として署名する。式が終わった途端ノリーナの態度が豹変し、あれこれと注文を始め、大騒ぎとなる。【第3幕】パスクワーレ家はノリーナが買い物をした請求書の山。ノリーナが着飾って劇場へ行くと言い出し、止めようとする夫を平手打ちする。ノリーナはわざと逢引の手紙を落としていき、パスクワーレは大憤慨する。夜、庭でセレナーデを歌うエルネストの前にノリーナが登場。パスクワーレとマラテスタがノリーナを捕らえる。逆上したパスクワーレが離縁を命じ、エルネストの結婚を許すと告げると、マラテスタがノリーナはここにいると言う。驚くパスクワーレにマラテスタは自分の計略を明かし、パスクワーレも許して若い二人を祝福する。Photo: Fabio Parenzan●公演概要11月9日(土)、11日(月)、13日(水)、16日(土)、17日(日)新国立劇場指揮:コッラード・ロヴァーリス合唱:新国立劇場合唱団管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団ドン・パスクワーレ:ロベルト・スカンディウッツィマラテスタ:ビアジオ・ピッツーティエルネスト:マキシム・ミロノフノリーナ:ハスミック・トロシャン公証人:千葉裕一ロベルト・スカンディウッツィ452527e8-e4bb-48d0-b430-590001d2e317ハスミック・トロシャン
2019年11月05日オペラ(OPERA)の人気リップ「リップティント N」と「シアーリップカラー RN」のバレンタイン限定カラーが、2020年1月23日(木)より発売される。“苺ピンク”の「リップティント N」色持ち長持ちな「リップティント N」の“苺ピンク”106 ピンクフレイズが復刻。フレッシュなストロベリーを想起させるベリーニュアンスのピンクは、大人っぽいのにピュアな可愛さを秘めた、女子が大好きなカラー。106 ピンクフレイズにチェンジするだけで、いつものメイクも乙女な表情が楽しめる。もちろん「リップティント N」なのでリップクリームのようなストレスフリーなつけ心地。ひと塗りでスルスルと広がって美しく発色。透けるような質感でやわらかな発色を楽しむことができる。ティントタイプなので、唇そのものが内側から色付いたような自然な血色感がつづく。チョコレートブラウンの「シアーリップカラー RN」一方、きちんと発色するのに素の唇を透かしたようなクリアなカラーが楽しめる「シアーリップカラー RN」には、チョコレートブラウン104 カカオキスが仲間入り。深みのあるカカオ色にほのかな赤を忍ばせて、ロマンティックなブラウンを完成させた。唇に塗布すると薄く均一に広がって、唇を優しく包み込む。グロスをスティック状に固めた独自処方で作られているので、直塗りするだけで唇にたっぷりの潤いをプラス。乾燥しがちな冬の唇でもスルスルっと広がって、ムラにならずにキレイに発色してくれる。【詳細】オペラ バレンタイン限定リップ・リップティント N 限定1色 1,500円+税・シアーリップカラー RN 限定1色 1,200円+税発売日:2020年1月23日(木)【問い合わせ先】イミュ株式会社TEL:0120-371367(フリーダイヤル)
2019年11月04日2004年の日本初演から国内でも大ヒットを遂げている『ファントム』が、15年の時を経て、この度、新たな『ファントム』として生まれ変わります。新演出を手掛けるのは、城田 優。本作初、主演ファントム役と演出に挑戦します。 ヒロインのクリスティーヌ役には、抜群の歌唱力で大作ミュージカルの主要な役を務め、躍進を遂げている木下晴香が出演。 そのほか、人気実力を兼ね備えた注目の出演者たちが創りだす、今までにない『ファントム』にご期待ください!今回ミュージカル『ファントム~もうひとつのオペラ座の怪人~』大阪公演へ、ぴあ(アプリ)ユーザー2組4名様をご招待します!応募はぴあ(アプリ)にて11月10日(日)まで受付中。皆様、奮ってご応募下さい!ミュージカル『ファントム~もうひとつのオペラ座の怪人~』大阪公演日付:12月14日(土)17:00 開演 ※ぴあ貸切公演会場:梅田芸術劇場メインホール( 大阪市北区茶屋町19-1() )招待人数:2組4名様応募資格:①ぴあ(アプリ)で「ぴあニスト」登録されている方②ご鑑賞後、1週間以内にアプリ内の対象作品ページにコメントを投稿していただける方応募期間:11月10日(日) 23:59まで当選発表:賞品の発送をもって代えさせていただきます。お申込みはこちら(dpia-app://marupi?isLocked=0&marupiId=a4f81e6d-8399-4eb2-9d89-e25b70d6d0f7)ミュージカル『ファントム~もうひとつのオペラ座の怪人~』 公式サイト()
2019年10月01日新作ミュージカル『怪人と探偵』が、9月14日に神奈川・KAAT神奈川芸術劇場 ホールにて開幕した。江戸川乱歩の推理小説を原案に、森雪之丞が作・作詞・楽曲プロデュースを、同劇場の芸術監督である白井晃が演出を手がける本作。キャストには中川晃教、加藤和樹、大原櫻子らが名を連ね、“世界で一番綺麗な宝石”をめぐる大怪盗・怪人二十面相(中川)と名探偵・明智小五郎(加藤)の対決が繰り広げられる。取材日にまず報道陣へ公開されたのは、オープニング20分。二十面相と明智による最初の対決は、東京スカパラダイスオーケストラのテーマ音楽「憂愁モダン」で彩られ、ジャズテイストのアップテンポな楽曲に乗せたダンスやアクション満載のステージングで華やかに幕を開けた。続く第6場の冒頭では、慈しむべき大切な“愛”の存在に気づいた二十面相が「世界で一番綺麗な宝石」を高らかに歌い上げる。中川は、盗めず・奪えず・探せない愛の尊さをのびやかな歌声で情感たっぷりに表現。ネコ夫人(高橋由美子)らも加勢する壮大なバラードへ発展した。抜粋シーンの上演後に行われた初日会見で、森は日本発のオリジナルミュージカル完成にいたった感慨を口にする。目指したのは「日本語の美しい歌」。森とタッグを組み、構想5年をともに駆け抜けた白井は「永遠のライバルである二十面相と明智が奪い合うのは、世界の財宝を超えたもの──という人間ドラマが本作のおもしろさ」と見どころを紹介した。「音楽・脚本が次第にできあがり、白井さんと対話を重ねて作品のピースがひとつずつ揃っていく過程に立ち会えたことは貴重な経験」と実感を込めて語るのは中川。対する加藤は、ミュージカル『フランケンシュタイン』(2017年)以来の2度目の共演となる中川について「アッキーさんと向き合う度に気持ちが高揚する」と刺激を受けた舞台裏を覗かせる。ヒロイン役の大原は初日を迎えた嬉しさを噛みしめつつ、本作を「千秋楽に向けて変化する作品」と分析。「何度もご覧いただきたいです!」と観客に呼びかけた。昭和モダンの世界を背景に、乱歩作品の登場人物が躍動する170分(休憩含む2幕)。東京公演は9月29日(日)まで。その後、10月3日(木)~6日(日)に兵庫・兵庫県立芸術文化センター 阪急 中ホールに巡演する。チケット発売中。取材・文:岡山朋代
2019年09月17日1979年の初来日以来、これが6度目となる英国ロイヤル・オペラの日本公演がまもなく始まる。今回の演目は、2004年に新制作されたグノー《ファウスト》(デイヴィッド・マクヴィカー演出)と、2017年新制作のヴェルディ《オテロ》(キース・ウォーナー演出)。奇しくもゲーテとシェイクスピア、二人の文豪の作品を原作とするオペラでもある。9月6日に都内で開かれた開幕会見に、音楽監督・指揮者のアントニオ・パッパーノと主要キャストが出席した。「英国ロイヤル・オペラ日本公演」のチケット情報「日本公演はロイヤル・オペラ唯一の海外公演。素晴らしい場所で、素晴らしい2作品を観ていただけるのは幸せです」と、パッパーノ。「歌手が充実していないと実現できない演目」として、それぞれの作品に出演する歌手たちへの期待と信頼を語った。2002年からロイヤル・オペラの音楽監督を務めるパッパーノ。すでに昨年、契約を2023年まで延長することが発表されている。その長いパートナーシップの秘訣を「オペラを愛し、歌を愛し、言葉を愛し、劇場を愛すること」と語る。「歌い手を心から愛し、理解して、真摯に音楽作りをすれば、聴衆も信頼してついてきてくれます」今回、その「愛」で結ばれた歌手陣には実力派が揃った。本格的なオペラ出演としてはこれが日本デビューとなるヴィットリオ・グリゴーロは、ファウスト役を十八番とするスター・テノール。「パッパーノは、信頼してすべてをまかせることのできる指揮者。人々に喜びを与えるという喜びを私たちに教えてくれる。私たちは彼のマジックの駒のひとつでもまったく構わないのです。指揮者はF1でいえばタイヤのようなもの。どんなに優れたドライバーが良いエンジンを操っても、性能の高いタイヤがなければマシンは正しい方向に進みません」と、大好きだというF1になぞらえてパッパーノへの信頼を熱弁した。この絶妙なたとえに思わず「そのとおり!」と膝を叩いたグレゴリー・クンデは、今年だけでも5つの劇場でオテロを歌う予定があるという、現在最高のオテロ歌いだ。今回のキース・ウォーナーのプロダクションにも、2017年の初演時に出演している。「テノールにとってオテロは夢のような役。テノールの目指す頂点にある役のひとつだと思っています」と語る。会見には他に、《ファウスト》のメフィストフェレス役のイルデブランド・ダルカンジェロ、《オテロ》のヤーゴ役のジェラルド・フィンリーの2人の「悪役」、そして《オテロ》のデズデモナ役のフラチュヒ・バセンツも出席。パッパーノが「私自身が家長のようなものなので、自ら模範を示さなければなりません」と語ったのに呼応するように、みな口々に「家族同然」「素晴らしい仲間」と、チームとしての結束の強さをうかがわせた。世界トップレベルの実力に信頼という「鬼に金棒」。今回もまた充実の舞台を繰り広げてくれるはずだ。文:宮本明
2019年09月10日「オペラ」のリップに秋の限定色登場2019年9月12日(木)、イミュ株式会社が展開するコスメブランド「オペラ」は、人気シリーズ「リップティント N」および「シアーリップカラー RN」より、秋の限定色(各2色)を発売する。遊び心のある秋カラーを楽しもう限定色のテーマは”Romantic Edgy(ロマンティックエッジー)”。心地よい秋の空気感をイメージした計4色だ。秋の新カラーを楽しめるよう、ほんのりエッジを効かせた遊び心も面白い。キーワードは深みと透明感軽やかで透明感あふれる仕上がりが特徴的な、スティック状のグロス「シアーリップカラー RN」(税抜1,200円)からは、秋の夕暮れのグラデーションをイメージした2色が登場。琥珀を思わせるテラコッタカラーの「101 レッドアンバー」と、透き通るブルーに夕焼けのグラデーションのように、ブルーにピンクを重ねたニュアンスカラー「102 クリアカシス」だ。また厚塗り感なく、自然に血色感をプラスする「オペラ リップティント N」(税抜1,500円)からは、透明感と深みを両立させたレンガ色の「103 ガーネットジェム」と、ほんのりピンクをまとうクリアパープル「104 クリアアメシスト」が登場する。(画像は「オペラ」公式サイトより)【参考】※「オペラ」公式サイト
2019年09月07日秋のクラシックシーズン突入早々の9月に、英国の誇る名門「ロイヤル・オペラ」が来日公演を行う。「ウィーン国立歌劇場」「ミラノ・スカラ座」「パリ・オペラ座」「ニューヨーク・メトロポリタン歌劇場」と並んで、“世界5大歌劇場”のひとつに数えられる「英国ロイヤル・オペラ」の華やかさはまさにファン垂涎。イタリアの名匠アントニオ・パッパーノが、2002年の音楽監督就任以来、17年の歳月をかけて手塩にかけて築き上げてきた完成度の高さは特筆モノだ。今回の日本公演のために用意された演目は、グノーの『ファウスト』と、ヴェルディの『オテロ』の2本立て。望みうる最高のキャストを揃えたこの2作品のどちらを観るかはお好み次第。どちらを選んでも外れのないところが伝統の力と言えそうだ。近年の充実ぶりから“今最も勢いのあるオペラハウス”と言われる「英国ロイヤル・オペラ」公演で、非日常な時間と空間を満喫したい。『ファウスト』(C) ROH 2019. Photograph by Tristram Kenton◆公演概要・英国ロイヤル・オペラ『ファウスト』全5幕9月12日、15日、18日東京文化会館大ホール9月22日神奈川県民ホール大ホール指揮:アントニオ・パッパーノ演出:デイヴィッド・マクヴィカー・英国ロイヤル・オペラ『オテロ』全4幕9月14日、16日神奈川県民ホール大ホール9月21日、23日東京文化会館大ホール指揮:アントニオ・パッパーノ演出:キース・ウォーナー
2019年09月06日人気声優・神谷浩史が、江戸川乱歩の「少年探偵団」シリーズを原案にした新感覚学園ミステリー『超・少年探偵団NEO -Beginning-』で怪人二十面相の声を担当していることが明らかになった。高杉真宙、佐野岳、堀田真由、板垣瑞生ら若手俳優が出演する本作。今回明らかになったのは、「君が欲しいよ、芳狼くん」と、妖しく不気味、そして妖艶な声で本作の重要な役割を担っている怪人二十面相役。その声の正体は、「進撃の巨人」のリヴァイ役や「しろくまカフェ」のペンギンさん役、「おそ松さん」のチョロ松役、「斉木楠雄のΨ難」の斉木楠雄役など、数々の人気アニメ作品に出演する神谷さんだ。現在公開中の映像では、怪人二十面相も登場しており、「怪人二十面相の声がどう聞いても神谷さんで見たい」「怪人二十面相、ほんと神谷さんの声っぽいなあ」「怪人二十面相の声がどう聞いても神谷浩史にしか聞こえなくて辛い」などと映像を見た人たちからすでに正解が飛び出していた。今回神谷さんは、この非現実的なキャラクターを見事に演じ、彼の存在により本作を本格的なミステリー作品として押し上げている。神谷さんは「少年探偵団の中で、とりわけ妖しい魅力を放っている二十面相の声をこの僕に任せていただけるとは!そして個人的には高杉真宙くんや佐野岳くんと共演できてとても嬉しい!」と出演を喜び、「芦塚監督が生み出したNEOの名に相応しい、新しい二十面相にお力添いできるよう精一杯アフレコさせていただいたので、劇場に足を運んでいただけると有り難いです!」とコメントしている。さらに今回の発表に合わせて、「久しぶりだね…」と怪人二十面相が怪しげに登場する第2弾となる予告編も到着。怪人二十面相と芳狼との関係性によりフォーカスした映像となっている。『超・少年探偵団NEO -Beginning-』は10月25日(金)より新宿バルト9、渋谷TOEIほか全国にて順次公開。(cinemacafe.net)■関連作品:超・少年探偵団NEO −Beginning− 2019年10月25日より全国にて公開©2019 PROJECT SBD‐NEO
2019年09月05日ブロードウェイ史上、『オペラ座の怪人』に次ぐ2番目のロングラン記録を更新中のミュージカル『シカゴ』リバイバル版。今年は生みの親である鬼才ボブ・フォッシーと、その3番目の妻で本作の初演版オリジナルキャストでもあるグウェン・ヴァードンを主人公とするドラマ『Fosse/Verdon』が放映されたこともあり、米国内での注目がさらに高まっている。そんなタイミングで、米倉涼子が7月1日から2週間、自身3度目となるブロードウェイ公演登板を果たした。演じたロキシーは、彼女自身が舞台を観て惚れ込んでつかみ取り、10年以上にわたって日米で(日本語と英語で)演じ続けている当たり役だ。本日8月7日に東急シアターオーブで開幕するのは、そんな米倉の“凱旋公演”であり、また女優生活20周年記念公演でもある。もうひとりの主人公であるヴェルマ役を務めるのは、米倉が登板したブロードウェイ公演のすべてでコンビを組んできた盟友で、同役を日本語で演じたこともあるアムラ=フェイ・ライト。ほかの役はブロードウェイではなくツアーキャストとなるが、悪徳弁護士ビリー役のピーター・ロッキアーは、『レ・ミゼラブル』ロンドン公演で主人公バルジャン役を務めたこともある実力派だ。押しも押されもぬ人気女優である米倉涼子が主演するミュージカル、という圧倒的なトピックスの影に隠れてしまいがちだが、当然のことながら作品の面白さは折り紙付き。ふたりの殺人犯がその罪を利用してスターにのし上がろうとするという、奇想天外に見えて実は実話に基づいているシニカルなストーリー。ビッグバンドが奏でる心地良い音楽、舞台中央に陣取るそのバンド以外にはセットというセットがないシンプルな演出、そしてフォッシー振付によるセクシーでスタイリッシュなダンス。ミュージカルの本場ブロードウェイで20年以上にわたって人気を博し続けている理由を、その目で確かめてほしい。文:町田麻子
2019年08月07日