最近ではアジア各国に大きなカジノが建設され、ちょっとした旅行の際でも気軽に遊ぶことができるようになりました。しかし、日本では合法化されていないので、実際にカジノで遊んだ経験のある人はそんなに多くはないでしょう。そのため、カジノでどのように楽しめばいいかわからない人がほとんどかと思います。そこで今回は、カジノディーラー養成機関である日本カジノスクールが運営するアミューズメントカジノ『カジノ・ヴィーナス』のマネージャー・中沢雄樹さんに、カジノを楽しむポイントや注意すること、さらには勝てるかもしれないコツを聞いてきました!――カジノの楽しみ方などを伺う前に、ずっと気になっていたことがあるのですが、そもそもカジノはどういう経緯で生まれたのでしょうか?まずカジノの語源となったのがイタリアの『Casa』(カーサ)という「家」という意味の言葉でして、なぜこの「Casa」が語源になったのかというと、王侯貴族が保養地などの別荘でゲームを楽しんでいて、そこから徐々に大きな遊技場になり、現在のカジノのような施設になったから、と言われています。――元は貴族の遊びだったんですね。そうなんです。カジノは16世紀ごろのヨーロッパ各地域にその原型が現れていて、大きく分けて「特権階級向けのサロン」と「一般市民の娯楽施設」の二通りの形態がありました。それぞれの形態は現在もその流れを脈々と受け継いでいまして、前者は厳格なヨーロッパ式カジノ、後者はカジュアルで気楽なアメリカ式カジノのベースとなっているようです。――なるほど。庶民では手が出なかったものを一般の人でも遊びやすくしたのがラスベガスなどのカジノの原型なのですね。こうして一般の人でも遊びやすい形になったカジノですが、どれくらいのゲームがあるのでしょうか?それはもう数え切れないほどあります。その国ならではの珍しいゲームなどもありますし。ただ、そういったゲームの中ではルーレットやカードを使うテーブルゲームが一番多くの種類がありますね。――バカラやブラック・ジャックなどですね。こういったゲームの中ではどんなものが人気なのですか?実は国によって人気のゲームが違っていたりするんです。ラスベガスだとブラック・ジャックのテーブルが多いですし、マカオのカジノだと、バカラがものすごい人気でして、約8割がバカラのテーブルというカジノもあるくらいです。――8割ってすさまじいですね……。こうしたゲームの中で、勝ちやすいゲームってあるんですか?カジノのゲームにはそれぞれ控除率(ハウスエッジ)という手数料のようなものが設定されていまして、この数値が高いとカジノ側に有利で、低いほどお客さん側の不利性が抑えられます。カジノで勝つコツの1つに、この数値が低いゲームで遊ぶことがありますね。控除率が低いということは、負けた時に損をする金額も低くなりますし、勝ったときにプラスに持っていける可能性が高まります。――なるほど。不利性の低いゲームを遊ぶことによって、少しでもプラスにする可能性を高める、ということなんですね。どういったゲームが控除率が低いのですか?バカラ、ルーレット、ブラック・ジャックといった三大ゲームの中では、バカラとブラック・ジャックが控除率を低く抑えられるゲームですね。この3つの中ではルーレットの控除率が高いので勝つためのハードルが少し上がってしまうでしょう。――なるほど。控除率を考えるとルーレットは避けた方がいいんですね。そうかもしれません。ただ、やはりカジノはゲームを楽しむ場所ですので、自分がやっていて楽しいと思うゲームをやるのが一番だと思いますよ。必要以上に控除率を気にして遊んでいても楽しくないですから。――ぶっちゃけ、最強の秘訣(ひけつ)とかが実はあったりしませんか?う~ん、あえて言うならば「勝ち逃げ」でしょうね(笑)。先ほどの控除率で考えると、長く遊べば遊ぶほど確率の収束により負けてしまったりと不利になりますから、勝ったらそこでやめて帰るのが一番の勝つ秘訣(ひけつ)だと言えます。――なるほど(笑)。そうなると引き際の見極めが重要になりますね。そうですね。いかに自分が最高の満足状態でやめられるか、これはギャンブルを楽しむ方にとっての永遠の課題なのではないでしょうか?――では、初心者がカジノで楽しく遊ぶために、気をつけないといけないのはどんなことでしょう?まずはそこのカジノの最低レートがいくらかを把握することですね。どれくらいのお金が必要なのかわからないまま遊ぶのはやっぱり怖いでしょうし、下調べするに越したことはないでしょう。――全部のネタに「時価」って書いてあるおすし屋さんに行くようなものですもんね(笑)。どれくらいお金が必要かわからないままだとゲームに参加するのさえできないですし。そうですね。しかしその点ではカジノの各テーブルには、リミット(最低賭け金、最高賭け金)の表記が備えてあるのでそれを元にご自身の見合ったテーブルで遊ぶのがベストかと思います。あとは明らかに怪しい動きをしないこと。カジノはお客側にもスタッフ側にもセキュリティーが厳しいですからね。怪しい動きをすると、注意されちゃいます。――例えばどんな動きをすると注意されてしまうのですか?ゲームが始まったら、一度賭けたチップに触れようとするなどの動きはやらない方がいいですね。チップはお金と同じなので、取り扱いが非常に厳しいです。あとはゲームによっては「カードをもう1枚」や「ストップ」を意味するハンドシグナル(手の動き)がありまして、これが発声よりも重要視されるケースもあります。うっかりハンドシグナルのような動きをしてしまってトラブルになるケースもあるので、カジノに行く前に覚えておくといいでしょう。――なるほど。何事もしっかりと下調べが必要、という訳ですね。勉強になりました!日本ではアミューズメントカジノでしか遊ぶことはできませんが、こうしたカジノに対する知識を身につけておけば、海外旅行でカジノに行く際に役立つこと間違いなしですよ。(貫井康徳@dcp)【カジノヴィーナスのHP】
2012年12月01日海外では非常に人気のある職業『カジノディーラー』ですが、日本ではカジノ自体が認められていない影響か、カジノディーラーという職業に対する認知度があまり高くありません。また、カジノディーラーになりたいと思っても、どうすればなれるのか知らない人も多いと思います。そこで今回は、日本で唯一のディーラー育成学校である、日本カジノスクール校長の大岩根さんと講師の内田さんに、ディーラーになる方法やディーラーの魅力など、さまざまなお話を伺ってきました。■カジノディーラーになるには?――そもそも、カジノディーラーになるにはどうすればいいのでしょうか?日本の場合ですと、ディーラーを養成するためのスクールは当校しかないので、ご入学いただいて学んでいただくか、後はアミューズメントカジノにアルバイトとして入って学んでいく、というパターンがありますね。――ディーラーになるためのパターンが非常に限られているんですね。ほかには、イベント会社さんの中にもディーラーを育てていらっしゃるところがありますが、授業で学んでいくというスタイルではないと思います。――イベント用に自社で育成されているという事ですね。なるほど、そういうなり方もあるんですね。日本だとカジノディーラーになる方法はこれくらいだと思います。独学で学んで……というのはほとんどムリでしょうね。――海外だとどうなのでしょうか?海外ですと、韓国やオーストラリアなどでは、まずカジノ側が従業員として雇ってからディーラーの訓練をして、試験に合格すればカジノに立てる、というやり方です。カジノの街として有名なラスベガスだとオーディションが行われますね。「明日の10時に白いシャツと黒いパンツスタイルで来なさい」みたいな感じで。――なんか映画の世界みたいですね(笑)。でも本当にそうなんですよ(笑)。で、行くとお客さんの前で実際にやらされるんですね。それが面接みたいなもので、1時間か2時間ディーラーをやって合格か不合格か決まるんです。一応ラスベガスにもディーラースクールがあって、決められた時間学ぶと「修了証」がもらえるんです。ところがこの修了証を持っていても、結局は技能チェックで合否が決まります。――なるほど。ラスベガスはとにかく実力重視なんですね。実力重視というか、アバウトなんですかね(笑)。■カジノスクールはどんなとこ?――このカジノスクールではどんなことを教えているのでしょうか?当校のカリキュラムですが、まずは「ルーレット」、「ブラックジャック」、「ミニバカラ」といったカジノのゲーム。そして「カジノ文化」、「カジノ英会話」、「カジノホスピタリティ」などがあります。これらが必修になっていますね。「ポーカー」については、お好みで、という感じですね。――カジノ文化というのはどういったことを学ぶのですか?カジノの歴史だけでなく、法律的なものや確率計算、ハウスエッジ(控除率)の話などを学びます。――ディーラーとしてはちゃんと知っていないといけないことばかりでしょうね。次に、カジノホスピタリティというのは、どういった内容なのでしょうか?カジノホスピタリティでは、ディーラーとしての接客を学びます。それぞれのゲームの説明をちゃんと笑顔できるか、会話も『イマドキ言葉』を使っていないかなど、かなり厳しくチェックしますね。――お客さんあってのものですし、やはり厳しいんですね。あとカジノ英会話については、日本でカジノが合法化されるにしろ、卒業生が海外に行くにしろ、やっぱり外国の方とコミュニケーションが取れた方がいいですので、最終的にはすべてのゲームのルールを英語で説明できるようになるのが目標ですね。――なるほど。もし日本国内にカジノができたとしても、外国の方がお客さんとして来ることもありますもんね。話は少し戻るのですが、カジノゲームのルールをまったく知らない人も入学されたりするのですか?ええ、まったく知らないという人もかなりいますね。そこから、ゲームのルールを覚えて、シャッフルの仕方、チップの扱い方などを順に覚えてもらいます。それらを覚えた後、ディーリングをやってもらうのですが、ディーリングには細かいルールや手順があるんです。右手と左手でそれぞれ扱うものが決まっていたり、チップの持ち方だったり、本当に細かいんですね。チップはお金と同じですから、ディーラー側にも不正がないよう、動きが決められているんです。あとはゲームごとの配当などを覚えてもらいます。――なるほど……そうした細かいルールや動きなどをマスターして、ルールを知らない素人から一人前のディーラーになっていくのですね。■カジノディーラーの魅力――カジノディーラーの魅力というのはどんなところでしょうか?カジノディーラーにはさまざまな魅力がありますが、まず1つは「定年がない」ということですね。技能をマスターすればいつまでも働けますし、ある程度年齢を重ねた人でも技能を習得すれば働けるのは良い点だと思います。――確かに技能職ですから、体が動く限りはずっと働けますよね。なかなか安定した職業というのはありませんから、手に職をつけることができるのは魅力的ですね。あとは男女間の差別が全くないのも大きな特徴ですね。なのでディーラーは女性に人気の職業なんですよ。当校の生徒さんでもほぼ半数が女性ですし、海外でも7割が女性ディーラーですよ。普通のアルバイトなどに比べると、安全で圧倒的に高収入ですし、お子さんがいても夜働いて高収入を得られますから。あとは、お客さんにとってもやはり華やかな方がいいですから、雇う側も女性を多く採用しますよね。――なるほど。女性にとっても非常に優しい職場と言いますか、安心して働ける職業なんですね。あとは集中しないといけない職業なので、気がついたら勤務終了の時間になっていたりするので退屈することはありません。勤務時間も、集中力を切らさないよう拘束時間の3分の1は休憩なので、あっという間に仕事が終わるんですね。これも魅力ではあります(笑)。――集中力は必要ですけど、感覚的にすぐ終わるのはいいことですね!あとは日本に限った話ですが、まだカジノ文化が成熟していないというのは非常にチャンスだと思います。もし日本でカジノが合法化された場合、海外と同じく非常に魅力的な職業になるのは間違いないですからね。――安全で高収入で差別もなくすぐ終わる……。これだけ魅力的な要素がありますから「ディーラーになりたい!」という人が殺到しそうですね。そうですね。ただブームが来てから動き始めるのではもう遅いですから、なるなら今しかないと思いますよ。日本でカジノが合法化されるされないを抜きに考えても、ディーラーの世界的な需要、特にアジアでの需要が高まっていますから。――世界的な波が来ている訳ですね。そのうち日本にもその波が来るでしょうし、興味がある人はいま動くべきなのですね。当校では体験入学などもあるので、興味がある人はそこから始めてみるのもいいですね。――それはおもしろそうです!もしライター廃業の際には、よろしくお願いします(笑)。その時はぜひお越しください(笑)。校長の大岩根さんによると、シンガポールにも大きなカジノがオープンし、ラスベガスを超えるほどの活気だそうです。アジアのカジノ文化が大きく成長している今がカジノディーラーの「なり時」なのかもしれませんね。(貫井康徳@dcp)日本カジノスクールさんのWEBサイト
2012年11月14日