仕事の現場で女性の活躍が目立つようになってきましたが、女性の管理職はまだまだ少ないというのが現状です。なぜ管理職に就く女性が少ないのでしょうか?男性社会であるということだけでなく、女性自身が管理職を希望しないことが多いというのも要因になっているようです。管理職のメリットとデメリットについて知り、自身のキャリアについて考える上での参考にしてみてください。国の目標、「2030」って知ってる?「2030」という言葉はご存知でしょうか?政府により2003年に設定された、「2020年に指導的地位に占める女性の割合を30%にする」、つまり女性の管理職の割合を全体の3割にするという目標です。日本で仕事に就いている女性の割合は諸外国と比べてもそれほど差はありませんが、管理職に就いている女性の割合となると11.1%(アメリカは42.7%、イギリスは34.2%国際労働機関(ILO)報告書より)と、先進国の中ではかなり低い方になります。また、政府は1.2%という低い女性役員の割合も向上させる方針を発表しています。なぜ多くの女性は管理職志向がないの?プレジデントオンラインが行った調査によると、女性一般社員の82%が「管理職になりたくない」と回答しています。理由としては、「拘束時間が長くなる」、「残業が増えそう」など家庭やプライベートとの両立を望む女性にとっては時間的な負担がマイナス要因になっているようです。「そもそも出世に興味がない」という意見も多く、仕事よりも自分の時間を大切にしたいという人にとっては管理職は責任や時間的な拘束が増えるだけでメリットがないと感じるのかもしれません。それ以外にも、能力や適正に自信がないという人も多いようで、男性中心で女性の先輩管理職が少ないために自分が管理職となることがイメージがしにくくなっていることも影響しているのかもしれません。女性管理職ってどんなメリット・デメリットがあるの?管理職のメリットとデメリットを整理してみましょう。メリット収入が増える業界や会社によって差はありますが、一般的には管理職になると基本給が上がり管理職手当がつくようになることが多いです。平成27年の厚生労働省による「賃金構造基本統計調査」の役職別賃金の調査結果を見ると役職が上がるにつれて賃金も上がっているようです。女性の管理職別賃金も以下のようにかなり差があります。収入がこれだけ増えるのは大きなメリットと言えますね。部長級・・・約65万円課長級・・・約46万円係長級・・・約35万円非役職社員・・・約21万円仕事で自由がきくようになる実際に管理職についている友人からは、「管理職になって、自分のペースで仕事を進められるようになった」、「部下やまわりの人に仕事が頼めるようになったので自分のすべきことに集中できるようになった」という感想を聞きました。今までは上司の指示に振り回されていたという人も、管理職になると仕事のスケジュールや割り振りを自分で決められるようになるので、仕事での自由度が増えるというのもメリットの一つです。デメリット時間的、体力的な負担が増える2014年、リクナビNEXTがインターネット上で行った「管理職実態調査」によると、「管理職になって犠牲にしたものはあるか?」という問いに、女性管理職の54.0%が「犠牲にしたものがある」と回答しています。犠牲にしたものとして具体的には、1位が「趣味に費やす時間」、2位が「健康」、3位が「食生活」という結果に。4位以下も、友人と過ごす時間や家族や配偶者と過ごす時間など、「時間」を犠牲にしたという回答が目立ちます。自分の時間や大切な人と過ごす時間が減ってしまうため、管理職になるのを躊躇する人も多いのでしょうね。精神的な負担が増える責任が増すことで精神的な負担が増します。さらに上司とのコミュニケーションや部下のマネジメントなどでストレスが増える人も多いようです。また、仕事で高い結果を出すように求められるためプレッシャーも大きくなります。管理職になると、ストレスとプレッシャーという精神的な負担が増えることは避けられないのでうまく対処する術を身につける必要がありそうです。責任が増える、大変そう、というデメリットのイメージが強い管理職というポシション。しかし責任が増える分、仕事のやりがいや達成感は大きくなります。管理職にマイナスイメージがある方はプラスの部分にも目を向けてみて、チャンスがあればチャレンジしてみてください。
2016年10月30日バリバリと仕事をこなす先輩に憧れる一方、ふと自分のデスク周りに目を移せば、たまっていくばかりのタスクの山たち……。こんな状況にうんざりしてしている人も多いのではないでしょうか。一度ためてしまうと、仕事の山は減ることなく大きくなっていくばかりです。そこで、ついつい気持ちばかりが焦るオーバーワーク寸前の状態を乗り切るための「スケジュールの管理方法」を取り上げてみましょう。■仕事を片付けるには「見える化」が重要仕事を片付ける上で重要なのは、仕事の分量を自分自身で把握することです。完了している仕事、進んでいない仕事は何なのかを一つ一つはっきりさせることで、頭の中を整理させていきましょう。自分の記憶の中だけで覚えることには限界があります。エクセルなどでタスクリストを作るのもよし、またデスクの上にメモ書きでもよし。まずは、やるべきことを目に見える状態にしておきましょう。仕事を可視化し、細分化していくことで取り組むべき優先順位も見えてくるはずです。■いくつものことを同時にしなくていいやることをきっちり整理したら、今度は「これだ!」と決めた仕事から徹底的に処理を進めます。まだ仕事に慣れていないときは、一度に複数の仕事を同時進行しようとすると、ミスが生じやすくなるもの。ここではまず、期限が近々に迫っているものや、数十分あれば済みそうな仕事から着手していきましょう。どんなに頑張っても自分の体は一つです。器用に複数の仕事を片付けるスキルも必要ですが、一人で取り組むには限界もあります。まずは火の粉を消すように、一つ一つの仕事に対応していくことが、仕事を早く片付ける近道です。「急がば回れ」という言葉もあるように、結果として同時進行より早く処理できるという声もあるようですよ。■できないことは何なのか、早めに把握をあまりにも仕事が溜まりすぎてしまうと、自分一人では処理が追いつかない事態も発生します。その段階になっても「自分はできるんだ!」と過信し、限界を越えるようなことをしたり、逆に「自分でなんとかしなくては……」と抱え込み、仕事を頼むことに罪悪感を感じてしまう人もいるかもしれません。しかしオーバーワークの状態において、自分一人で仕事を片付けようとすることは非常に危険な状態とも言えます。自分の身体を壊してしまうことはもちろんですが、それによって他の人が穴を埋めることになってしまい、職場全体にとってもマイナスに結び付きます。仕事のスケジュール管理は、リスク管理とも言いかえることができます。スケジュールと仕事の期限を把握し、「少し難しいかもしれない」と感じたら、早めに上司に相談しましょう。できないことが溜まっているのは、そのスキルがないからなのではなく、あなたに仕事が偏り過ぎているという可能性もあります。そのため、早めに対策を打っておくことは、自分だけでなく職場全体のリスク回避にも繋がると言えます。オーバーワークになると周りが見えなくなったり、気持ちが散漫になりがちです。けれども乗り切らなければない状態だからこそ、冷静な状況判断と行動が求められると言えるでしょう。
2016年07月16日IDC Japanは3月14日、国内オフィスプリント環境の導入判断者に対して、プリント管理およびドキュメント管理の実態、MPS(Managed Print Services)の導入状況、モバイル/クラウドプリントの導入状況に関する調査結果を発表した。同調査は、2015年11月にオフィスプリント環境の導入判断に関係する800人に対してWebアンケートによって実施されたもの。同調査結果を総合して国内のプリント/ドキュメント管理の成熟度を、同社独自の評価指標「IDC MaturiyScape」に基づいて分析している。これにより、特定のIT環境について、まったく導入していない場合を「レベル0(未導入)」とし、導入後のユーザー企業の成熟度を、「レベル1(個人依存)」、「レベル2(限定的導入)」、「レベル3(標準基盤化)」、「レベル4(定量的管理)」、「レベル5(継続的革新)」までの5段階で評価した。調査結果によると、国内ユーザ企業の約半数が、5段階中下から2番目のレベル2(限定的導入)の成熟度にあることがわかったという。多くの企業において、プリント/ドキュメント管理に関する技術導入は進めたものの、その技術を活用するための社内教育や管理プロセス構築への対応が遅れていると、同社は述べている。「IDC プリント/ドキュメント管理 MaturityScape」では、ユーザ企業の成熟度を、意思統一、技術、人員、プロセスの4つの視点から総合的に評価しているという。その結果、国内ユーザ企業においては、レベル1の成熟度を持つ企業が24.5%、レベル2が48.0%、レベル3が20.6%、レベル4が6.5%、レベル5が0.4%であるとした。この結果は、2014年10月に実施した調査とほぼ同じ(2014年の調査ではレベル2が48.2%)であり、この1年で国内市場におけるプリント/ドキュメント管理の成熟度には大きな変化がなかったという結果に。また、プリント/ドキュメント管理において財務的成果を出している企業(リーダー企業)と、そうでない企業(フォロワー企業)の成熟度の比較も実施したところ、これらの企業の差は、人員およびプロセスの尺度において特に顕著だったという。プリント/ドキュメント管理において具体的な成果を上げるためには、人員/プロセスの分野において全社的な具体的目標を設定し、統一ルールに基づいて活動することが重要であると、同社は分析している。
2016年03月14日横河電機は2月26日、プラントで使用されている大量の監視制御用機器や製造装置の情報を集中管理する統合機器管理ソフトウェアパッケージ「PRM(Plant Resource Manager) R3.30」を開発し、同月29日に発売開始すると発表した。現行製品「PRM R3.20」をバージョンアップしたPRM R3.30は、HART規格(ART通信協会が推進する制御用フィールドネットワークの通信規格で、HART5、HART6、HART7のバージョンがある。最新版はHART7)に準拠した機器の管理機能とナビゲーション機能を強化。機能強化の特長として、2015年11月に発売した安全計装システム「ProSafe-RS(プロセーフ・アールエス) R4.01.00」のフィールドI/O装置「N-IO(Network-IO)」とPRMを組み合わせることでHART規格に対応した機器に関し、起動・停止・故障などの状態を示す情報を迅速に把握できるようになった。また、機器の状態を表示するナビゲーション画面に機器の重要度を示すアイコンが表示できるようになり、機器の自己診断情報とアイコンを参照しながら対処する優先順位を迅速に判断することができる。万が一異常が発生した際の作業員の迅速で適切な対処を支援するという。さらに、PRMには統合生産制御システムのCENTUM(センタム)シリーズに機器の異常を通知するメンテナンスアラーム機能を有する。これまでは、PRMが管理している機器と接続されているCENTUMシリーズすべてのヒューマン・インタフェース・ステーション(HIS)に対し、HISに発信するように指定したアラームを通知していたが、今回の機能強化でアラームの元となる設備ごとに送信先のHISの指定が可能となった。なお、主な市場は石油・天然ガス、石油化学、化学、鉄鋼、紙パルプ、電力、水処理など製造業全般を想定している。
2016年02月26日日本オラクルは1月27日、exciteなどのポータルサイトを手掛けるエキサイトが、予算実績管理システム構築のため、オラクルのクラウド型経営管理ソリューション「Oracle Planning and Budgeting Cloud Service(PBCS)」を採用したと発表した。PBCSは、管理会計・予算管理で必要となるデータ入力・データ連携から各種計算処理、レポート・分析までをトータルで実現するアプリケーション。複数年度の組織階層をもち、また新旧組織を保持することができるため複雑な年度比較に対応できる。また、レポートの出力年月を動的なパラメータで変更できるため、対象年月の帳票を自動的に出力することが可能。科目や組織の変更があった際も配賦計算や持分計算のロジックを毎回再設定する必要はく、メンテナンスにかかる負荷を削減できる。エキサイトは今後、部署別だけでなく、収益の詳細管理の実現やローリングフォーキャストの実施し、部署をまたがるサービスごとの管理会計まで対象範囲を広げて活用していく予定としている。なお、今回のプロジェクトは、テクノスジャパンが実機を利用した要件確認・設計手法により、2.5カ月でシステム導入を実現した。
2016年01月28日アイルは1月12日、スタッフ情報・派遣先情報やスタッフ向けマイページを、低価格なクラウドシステムで一元管理できる人材派遣会社向けスタッフ管理クラウドシステム「CROSS STAFF(クロススタッフ)」の提供を開始した。同システムは、中小企業にも導入しやすい、低価格(基本料金は3万円/月、初期設定費用は無料)なクラウドシステムで提供される。「スタッフ向けマイページ」では、スマートフォン・タブレットに最適化された、Web給与明細、資料ダウンロード、スタッフへの情報発信などの機能が搭載されている。また、スタッフ情報管理(スタッフの基本情報・対応履歴などの登録、スタッフ検索)、派遣先情報管理(派遣先の基本情報・対応履歴などの登録、派遣先ごとの稼働スタッフ検索)も可能。さらに、オプション機能により、法改正に伴い義務化されたストレスチェックやスキルチェック、マイナンバー収集・管理も可能となり、今後はセキュリティ保管にも対応する予定。
2016年01月13日ゾーホージャパンは10月30日、クライアント管理ソフトウェア「ManageEngine Desktop Central(Desktop Central)」の正式版をリリースした。同ソフトは、WindowsやMac、Linuxに対応したデスクトップ端末の統合管理ソフトウェアで、PC、ワークステーションなど、サポート対象OS搭載のあらゆる端末を一元管理できる。2005年より北米やヨーロッパなどで販売を開始し、6月時点で全世界1万社の導入実績を持つ。同社では、多くの企業がセキュリティ強化への関心を高めていることや、企業システムのクライアント環境もWindowsとMacの混在環境が増えていることから、日本での製品展開を決めたという。パッチ管理機能では、OSやサードパーティ・アプリケーションのパッチを自動的に適用し、クライアント端末をセキュリティ脅威から守り、ソフトウェア管理機能では、複数の端末に一括でソフトウェアを配布したり、ソフトウェアのアンインストールを簡単に実行したりできる。そのほか、USBデバイス制御やIT資産管理、リモートコントロール、サービスパックのインストール、Active Directory関連のレポート、電源管理などの機能を備えている。価格は、管理対象のクライアント端末の台数による課金体系に基づいており、年間1端末当たり1821円~3960円(最小ライセンスは50端末)となる。
2015年11月02日稼働中のプロセスを確認し、パフォーマンスやスタートアッププログラムの管理を行う「タスクマネージャー(taskmgr.exe)」、実は不思議な動作をしている。一般的にタスクマネージャーのコマンドラインオプションは存在しないと言われているが、細かく観察していると違いが見えてくるのだ。今回はその動作を検証してみよう。○呼び出し方法で変わるコマンドライン一般的にタスクマネージャーは「ファイル名を指定して実行」や、「Ctrl」+「Alt」+「Delete」キーで呼び出すセキュリティ画面から起動するが、その結果はすべて一緒。タスクマネージャーが起動する。だが、Sysinternalsの「Process Explorer」で起動時のコマンドラインを確認すると、その結果は異なるのだ。上の図1~図3はファイル名を指定して実行からタスクマネージャーを起動し、下の図4~図5はタスクバーからタスクマネージャーを起動したものだが、Process Explorerで確認するコマンドラインには、オプション「/4」が加わったことが見て取れる(図3、図5)。この他にも直接タスクマネージャーを起動する「Ctrl」+「Shift」+「Esc」キーを押した場合はオプション「/2」、「Ctrl」+「Alt」+「Delete」キーで呼び出すセキュリティ画面から起動するとオプション「/3」。検索ボックスからショートカットファイル経由で起動するとオプション「/7」に変化することを確認できた。○「/Startup」オプションと数値オプションを組み合わせる本件についてMicrosoftの開発者向け資料をあさってみたが、これらの数字を意味する説明は見当たらない。Windowsの技術解説書であるリソースキットも同様だった。何かヒントはないかとtaskmgr.exe内部を調べたところ「/Startup」という、いかにも"オプションとして用意"したような文字列が見つかった。だが、「taskmgr /Startup」と実行しても、そのままタスクマネージャーが起動するだけで特に変化はない。ところが先の数値を用いて「taskmgr /0 /Startup」と実行したところ「スタートアップ」タブがアクティブな状態でタスクマネージャーが起動した。この数値を「1」「2」「3」と変更してみたが結果は一緒。察するにタスクマネージャーの起動をイベントに書き込む際、起動手順を判断するための数値なのかもしれない。昔のプログラムでは、実行結果を数値で示すエラーコードを用いていたが、それに近い動作なのではないだろうか。タスクマネージャーでスタートアッププログラムを整理するときは、「taskmgr /0 /Startup」を直接起動できることを知っておくと、一手間省ける。阿久津良和(Cactus)
2015年10月16日京セラコミュニケーションシステム(KCCS)は9月30日、連結経営管理ソリューション「GreenOffice Profit Management」に予算管理機能と原価管理機能を追加した新バージョン(Ver.1.8)を10月1日より提供を開始すると発表した。同ソリューションは、ERPなどの基幹システムから日々の実績データを取り込み、事業経営に必要な経営情報の見える化を行うことで、マネジメントサイクルを確立する管理会計ソリューション。新バージョンでは、「予算管理機能」と「原価管理機能」が追加された。追加された主な機能の特徴として、「予算管理機能」では、売上・経費・原価などの各種予算を策定でき、トップダウンとボトムアップの両アプローチで予算策定することが可能な点が挙げられている。また、予算シミュレーション機能により、複数のシナリオから最適なシナリオを選択し、正式な予算として採用することができるほか、期初に立てた予算を適切なタイミングで、経営環境の変化や直近の実績に応じて見直すローリング予算にも対応しているという。「原価管理機能」では、標準原価や見積原価と実際原価の差異をさまざまな切り口から分析でき、工場・工程・品種の切り口や改善活動の責任単位である部門切り口で差異分析することを可能としている。また、予算管理や業績管理と連動しており、会社業績と連動した形で原価低減活動を行うことができるほか、間接費の配賦にも対応しており、部門別・品目別での配賦が可能で、配賦基準も細かく設定することができるとしている。同ソリューションの価格は、20ユーザーで840万円(税別)~となっている。別途、導入費用・保守費用・ハードウェア費用などが発生する。同社は初年度でインテグレーション含め、2億円の販売目標を掲げている。
2015年10月01日デスクトップ環境を核としたWindows 10において、タスクバーは重要な存在だ。タブレットモードでもタスクバーは残り、設定でボタン表示の有無を切り替えるように、Windows 10を使う上で避けて通れない。しかし、環境によっては表示領域が狭まり、使いにくさを感じる場合もあるだろう。そこで今回はタスクバーに関するカスタマイズポイントを紹介する。○どちらの環境でも「検索ボックス」はアイコン化通常のデスクトップ環境では、スタートボタンを筆頭に、検索ボックス、「タスクビュー」ボタンが画面左下に並んでいる。タブレットモードに切り替えると、スタートボタンの横に「戻る」ボタンが加わるものの、検索ボックスはアイコン化する仕組みだ。例えば複数のディスプレイを接続し、マルチディスプレイ環境でPCをお使いの場合、タスクバーの位置に悩まされることだろう。筆者はディスプレイを縦にして並べて、タスクバーを1枚のディスプレイにのみ表示させている。初期状態のまま使用すると、ピン留めしたボタン数の関係から、複数のアプリケーションを起動すると"あっという間"にアイコンが縮小表示に切り替わってしまう。このような環境では検索ボックスをアイコンに切り替えるとよい。これで検索ボックスが占めていた320ピクセルが40ピクセル程度に軽減される。○アイコンをオフしても検索機能は使用できるユーザーによっては「もっと広げたい」という方もおられるはずだ。その際は"非表示"という選択肢を選んでみよう。先ほどと同じ手順でコンテキストメニューから「表示しない」を選択すれば、タスクバーから「検索」アイコンを取り除ける。一見すると検索機能を呼び出せないように思えるが、「Win」+「S」キーを押せば検索ウィンドウが開くので安心してほしい。ちなみに、Windows 10 Insider Previewビルド10532など、Cortanaを使用する場合は「Win」+「C」キーも使用できる。同じように「タスクビュー」ボタンも"非表示&ショートカットキーによる起動"が可能だ。こちらもタスクバーのコンテキストメニューに並ぶ「[タスクビュー]ボタンを表示」のチェックを外せばよい。タスクビューが必要な場合は「Win」+「Tab」キーを押して呼び出そう。阿久津良和(Cactus)
2015年09月12日今回のテーマは「タスク管理」についてである。○"やればできる"タスクを掲げる漫画家というのは、実はとてもタスク管理をしやすい職業だ。連載であれば毎月あるいは毎週、締め切り日というのは大体決まっている。今月はダーツで締め切りを決める、などということはまずない。中には、お盆進行、年末進行(盆暮れに印刷所か休みになるため、締め切りが前倒しになること。ネット連載でも同じような進行を求められることがあるが、それは編集が休むためのものなので無視していい)というイレギュラーもあるが、毎年盆と正月が来ることはわかりきったことなので問題はない…と言いたいのだが、毎年連休進行をやっているのに毎回忘れるのが、漫画家七不思議のひとつでもある。よって連載分に関しては、締め切り日に向けて何日までにネームを出す、何日までに完成稿を出すというルーティンをこなしていけば何の問題もないのだ。このように書くと、とても計画性がある生真面目な人間のように見えるかもしれない。だが、私が提出しているのは、もはや描いた本人ですらおもしろいかどうかわからなくなっている、締め切りを守っている以外は長所が見当たらない原稿である。「面白くて売れる漫画を締め切り内で描く方法」が知りたい場合は他を当たってほしい。では、具体的にどのように仕事を計画通り進めているかというと、とにかく1日でやることを決め、それを必ず実行するようにしている。つまり、「今日中にネームを描く」と決めたら、親が死んだとか、自分が死んだとか、よほどの事が起こらない限りは何を差し置いてでも描くのだ。もちろん、「モテたいから今日中に15歳若返って顔面をぱるるにする」というような目標は立ててはいけない。あくまでノルマは「やればできる」範囲にすることが重要である。逆に、やると決めたことは必ずやるが、それ以外のことはまったくしない。予想より早く終わったからといって、明日の仕事を前倒しでやるということはしない。たとえ他にやることがまったくなく、虚空を見つめるしかなかったとしても、仕事だけは絶対しない。つまり、「今日やること」を終えてしまえば後は自由時間であり、早く終わらせれば終わらせるほど、その時間は長くなる。なので毎日「よし、こいつを早くやっつけて思う存分虚空を見つめるぞ!」という高いモチベーションを持って仕事にあたることができるのだ。しかし、繰り返しになるが本当にやると決めた以外のことはやらない。それは原稿に限ったことだけではないので、「部屋の掃除」が一日のノルマに入ってない場合は、どんなに汚れていてもやらない。そのため、ゴミに囲まれて虚空を見つめているという、端から見れば「お前他にやることあるだろ」という状態になってしまうこともままある。これが怠けているのではなく「一日の戦いを終えた戦士の休息」であると理解されないのが、非常に残念なところだ。○先々のタスクが生む「無間地獄」早く終わったなら、次回のネタでも考えた方が後々楽になるのではないかと思われるかもしれないが、あんまり先のことを考えすぎるのも良くない。漫画家にとって一番つらいのは、志半ばで連載が打ち切りになってしまうことだが、その次につらいのが連載を続けることである。続けさせてもらえることがいかにありがたいことかはわかっているが、続けていく内にどうしてもネタ切れが起こる。そこを何とかひねりだして脱稿した後に「来月も同じことをしなきゃいけないんだよな」と思うと暗澹たる気持ちになるのだ。今回が早く終わったからと言って、次回、次々回のことまで考えていると、脳裏に「無間地獄」という言葉が浮かんでくる。結局漫画の連載も会社と同じで、続けなければいけない内は「会社爆発しねえかな」と思ってしまうのだ。もちろん、実際に爆発(打ち切り)したら困るのはわかっている。もし瓦礫と化した会社の前で小躍りしているやつがいたら本物のノイローゼであり、むしろそいつが爆破した本人であろう。つまり、「どうせ明日も行くんだから」と連日会社に泊まりこんだりはしないように、漫画の仕事もどこかで区切らないとエンドレスになってしまい、その内自宅を爆破してその前で踊り狂うことになる。次のことは、次の締め切りまでに考えればいいのだ。また、あまり先のことまで考えすぎると、担当編集から突然「あと3回で終われ」と言われたとして、まったく対処できないという事態も起こり得る。こちらがいくら完璧な計画を立てそれを実行していても、他人の都合でそれが狂う場合もある。漫画家の場合は「担当がネームの返事をなかなかよこさない」というのが一番多いのではないだろうか。担当のOKが出ないと作画には入れないし、独断で進めたあとに修正が入ったら完全な二度手間である。幸い、私の担当編集は一様に返事が早い、中には「お前本当に読んだのか?」と疑いたくなるようなスピードで「これで良いです」と返信してくる担当もいる。しかし、返事が早いのはこちらも助かるので「OKしてくれるなら読んでなくても良い」と考えている。この「必ずしも読む必要はない」というのは私の全作品に言えることなので、読者の皆さまもこの夏、私の本を読まなくていいから買ってみてはどうだろうか。カレー沢薫漫画家・コラムニスト。1982年生まれ。会社員として働きながら二足のわらじで執筆活動を行う。デビュー作「クレムリン」(2009年)以降、「国家の猫ムラヤマ」、「バイトのコーメイくん」、「アンモラル・カスタマイズZ」(いずれも2012年)、「ニコニコはんしょくアクマ」(2013年)、「負ける技術」(2014年)など切れ味鋭い作品を次々と生み出す。2015年2月下旬に最新作「やわらかい。課長起田総司」単行本第1巻が発売され、全国の書店およびWebストアにて展開されている。「兼業まんがクリエイター・カレー沢薫の日常と退廃」、次回は8月18日(火)昼掲載予定です。
2015年08月11日Facebookは7月30日、アカウントのセキュリティ管理ツール「Facebookでのセキュリティを強化」を発表した。セキュリティ管理ツールは、Facebookの利用者がアカウントのセキュリティを強化する方法をまとめたツール。利用者は管理ツールの指示に従い、自分で設定を行う。具体的には、Facebookにログインした状態で1カ月以上使用していないデバイスがあれば、まとめてログアウトできる。管理ツールではログインしているデバイスの台数が管理され、デバイスの台数を確認し、不要と感じたら即ログアウトできる。次に、自分のアカウントを他人がログインした場合に自動通知を出す「ログインアラート」機能の設定だ。アラートを有効にすると、万一他人にアカウントを乗っ取られた場合、登録したメールアドレスなどに通知できる。もう一つが、パスワードの保護だ。他人にパスワードを見破られないためのヒントを紹介している。保護画面から新しいパスワードへの変更もできる。Facebookのデスクトップ版はヘルプセンターにアクセスすればすぐに管理ツールを利用できる。モバイルアプリ版は近日中の公開を予定している。
2015年08月03日クラウド型出張・経費管理サービスを提供するConcur Technologiesの日本法人であるコンカーは7月27日に、世界各地におけるリスク情報を企業の管理部門が把握し、主に海外へ渡航する従業員の所在管理や、迅速な情報共有で、現地従業員の安全確保のための対応を支援する「Risk Messaging(リスクメッセージング)」の日本市場での提供開始を発表した。○リスク管理の実態経済のグローバル化が進む中、海外への出張はもはや当たり前のように行われている。にもかかわらず、従業員がどういった交通機関を利用して、どこにどれぐらい滞在しているのかなどの情報を、きちんと把握できている企業は多くない。コンカー 代表取締役社長の三村真宗氏は、安全配慮義務を取り巻く状況の変化について、次のように解説した。「90年代までと比較して、現在は政治リスクなどの予見が困難になっている。例えば、ヨーロッパの街で突然テロが起こる、といった状況が発生している。また、出張予約の仕方も、インターネットの普及に伴って、予約方法が多様化している。以前は企業が旅行代理店経由で手配を行っていたが、現在は従業員が自ら予約を行うケースが多く、企業側での管理が困難な状況となっている」(三村氏)三村氏によると、この従業員自身が予約を行う"勝手予約"が、企業の中で2~3割程度を占めているという。これでは、危機が発生した際に、企業は情報収集にタイムラグが発生し、最終的には旅行会社頼みにならざるを得ない状況となる。○従業員の旅程情報を一元化する仕組み「Risk Messaging」は、RISKLINE社が提供する世界中のリスク情報や各国のリスクレベル情報を取り込むとともに、コンカーが提供している出張予約ツール「Concur Travel」や、航空券・ホテルなどの予約・発券システムであるGDS(Global Distribution System)と連携し、従業員の出張旅程情報を一元化するという。従業員が勝手予約を行ったサービスに対しては、予約メールをコンカーに転送することによってコンテキスト解析され、あらゆる情報を一元化できる仕組みとなっている。「『Risk Messaging』では、企業ごとに設定したリスクルールによって、RISKLINE社が提供するリスク情報を、従業員の所在地に応じて動的にリスク情報を提供する。また、企業の管理部門は、リスク発生付近にいる従業員に、リアルタイムに安否確認のメールを送信することも可能だ」(三村氏)○世界中の状況を可視化記者発表会では、実際に「Risk Messaging」のデモンストレーションが行われた。管理画面にはマップが表示され、従業員の所在地や滞在していた場所には黒いアイコンが、リスクが発生している地点は青い丸が表示される。リスクレベルを5段階に分けて、国ごとに色分けされている。リスク情報は事件や災害、交通事故などさまざまな情報が警告される。日本国内のリスク情報としてはこれまで、国会周辺で行われたデモや御嶽山の噴火などが表示されたという。米国コンカーでは、2015年5月12日21時23分に発生した、フィラデルフィアでのAmtrak脱線事故の際に、同サービスを利用して、翌13日の朝8時5分までに、脱線事故現場周辺にいる19人の従業員の存在をつきとめ、安否確認メールを送信し、同日9時25分までに19人全員の安否を確認したという。リスク情報確認と安否確認の両方を兼ね備えた「Risk Messaging」を、同社は8月3日から日本で販売を開始する。初年度の販売目標は20社となっており、3年間で合計100社の導入を目標として掲げている。
2015年07月28日7月29日に登場するWindows 10に備え、Windows 8.1をメンテナンスしておきたい。前回はスタートアッププログラムの整理を行ったが、今回は「タスク」を利用するプログラムの確認や整理方法について紹介しよう。○タスクで実行するプログラムとは前回でも軽く触れたが、近年は「タスクスケジューラ」にタスクを作成し、プログラムの実行や情報更新などを行うアプリケーションが増えている。例えば、Google Chromeを始めとするGoogle製アプリケーションは、「GoogleUpdateTaskMachineCore」などのタスクを作成し、サインイン時や特定の時間にタスクを実行して更新処理を行う仕組みだ。しかし、タスクの中には、どのようなアクションを実行しているか分からないものも少なくない。このようなケースに対しては「操作」タブを開いて、プログラムの実行パスを確認しよう。下図に示したタスクは作成者が「SkypeSetupLight」、プログラムの実行パスはMozilla Firefoxに対して、「~」という引数が与えられている。このことから、Skype Webで音声・ビデオ通話を実現する「Skype Webプラグイン」のタスクであることが分かるだろう。このように、タスクにも多くの自動実行プログラムが存在し、ユーザーが意図しない状態でも多数のプログラムが稼働している。○エクスポート → 無効化 → 削除の手順を踏む要不要の判断はスタートアッププログラムと同じだ。ユーザー側で理解できないタスクでも、特定のプログラムが必要とし、自身のアップデートやデータ更新などに用いる可能性がある。そこでおすすめしたいが、バックアップ→無効化→削除という流れだ。タスクはXML形式ファイルでエクスポートできるため、これを利用してバックアップを作成する。次に、エクスポート操作を行ったタスクを無効にすればよい。これでしばらく様子を見て、Windowsやアプリケーションの動作に問題がないようであれば削除を実行する。なお、明らかにタスクの無効化が悪影響を及ぼした場合は、「有効」を選択してタスクが稼働するように切り替えよう。○タスクをインポートする万が一、タスクを削除してから問題発生に気付いた場合は、インポート操作でタスクを復元する。操作ウィンドウに並ぶ「タスクのインポート」から先ほどのXML形式ファイルを選択すればよい。このような手順でWindowsのタスクを制御することが可能だ。Windows 10へのアップグレードに備えて、環境の整理に役立てほしい。阿久津良和(Cactus)
2015年07月03日元名子役のハーレイ・ジョエル・オスメントが6月26日(金)、都内で行われた出演作『Mr.タスク』のジャパンプレミアに出席した。来日は約11年ぶり。現在27歳でその姿は貫録たっぷりだが、子役時代から変わらぬ目元は“ハーレイ君”と呼びたくなる愛らしさだった。「コンバンハ!今日は見てくれてありがとう」と一生懸命練習したという日本語で挨拶したハーレイ。『シックス・センス』『A.I.』などで子役として一世を風靡した後、ほぼ10年にわたり、表舞台を離れていたが、その間に「ニューヨーク大学に進学し、演技や脚本の勉強をしていた」のだとか。今年は『Mr.タスク』に加えて、3本の出演作が日本公開されており、「いまもいくつかの企画に取り組んでいるよ」と俳優業に意欲を燃やしていた。そんなハーレイが出演する『Mr.タスク』は、人間とセイウチを合体させたいという妄想にとりつかれた老人と、その実験台となった不運な男の奇妙な関係を描いた異色ホラー作。ハーレイは、行方不明になった主人公の親友という役どころ。奇抜すぎる設定に「確かに驚いたよ」とふり返るが、「主演のジャスティン・ロングをはじめ、伝説的な名優であるマイケル・パークス、ずっと大ファンだったジョニー・デップと共演できるチャンスが舞い込み、とても興奮したよ」とオファー快諾の理由を説明した。久しぶりの来日について「日本の皆さんは、いつも変わらず優しいね。でも11年ぶりだから、初めて見る建物がいっぱいあって、時間の流れを感じたよ。次回はもっと早く再来日をしたい。築地で競りを見学したいな」と胸を踊らせるハーレイ。観客からの質問に答える場面もあり、日本のファンとの交流を存分に楽しんでいた。『Mr.タスク』は7月18日(土)より新宿シネマカリテ、渋谷シネクイント(レイト)ほか公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:Mr.タスク 7月18日(土)より新宿シネマカリテ、渋谷シネクイント(レイト)ほか全国にて公開(C) 2014 Big Oosik, LLC, and SmodCo Inc. All Rights Resereved.
2015年06月27日前代未聞の“セイウチ・ホラー・エンターテイメント”として話題の『Mr.タスク』に出演するハーレイ・ジョエル・オスメントのニコニコ生放送への出演が決定したことが明らかになった。ポッドキャストを運営するウォレス・ブライトン(ジャスティン・ロング)は視聴率を伸ばしたいがため、ネタになる人取材でカナダを訪れる。とあるバーに立ち寄ったとき、航海の話を聞いて欲しいという老人がいることを知り、彼の家を訪ねることに。老人はハワード・ハウと名乗り、そこで手厚いおもてなしを受けるウォレス。ハワードが体験した壮絶な航海の話を聞きながら紅茶に手を伸ばすが、それには睡眠薬が含まれており、たちまち気を失ってしまう。目が覚めると足の感覚がなく、パニックになるウォレス。そこでハワードは「これから君はセイウチになるんだ。“Mr.タスク(キバさん)”」と告げる。連絡が途絶えたウォレスを心配して友人のテディ(ハーレイ・ジョエル・オスメント)と恋人のアリー(ジェネシス・ロドリゲス)はとある人物の力を借りつつ、彼の追跡を始める――。「人間」と「セイウチ」のありえないコラボレーションが話題の本作だが、『シックス・センス』『A.I.』で子役として一世を風靡したハーレイが出演することでも大きな注目を集めている。本作のプロモーションとしてハーレイの11年ぶりの来日が先日報じられたが、このほど6月25日(木)放送のニコニコ生放送への出演も決定!ハリウッドの話題や『シックス・センス』を含むいままでの経歴の裏話、そしてまさかの出演が報じられたジョニー・デップとの共演エピソードなどが披露される予定。さらに、視聴者からの質問に答えるQ&Aコーナーの実施も予定され、日本のファンとの交流を楽しみにしているそう。儚げな少年から激変した“ハーレイくん”が果たして何を語るのか、さらなる注目が集まりそうだ。ハーレイ・ジョエル・オスメント出演のニコニコ生放送は6月25日(木)19時より放送。『Mr.タスク』は7月18日(土)より新宿シネマカリテ、渋谷シネクイント(レイト)ほか公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:Mr.タスク 7月18日(土)より新宿シネマカリテ、渋谷シネクイント(レイト)ほか全国にて公開(C) 2014 Big Oosik, LLC, and SmodCo Inc. All Rights Resereved.
2015年06月17日○ハードウェアとソフトウェアの「購入」の意味は大きく異なる前々回よりIT資産管理の中でも重要な位置を占めるソフトウェア管理について紹介しているが、今回はその締めくくりとして、ソフトウェアのライセンス管理の重要性について解説を試みたい。まず最初に抑えておきたいのは、ハードウェアを購入することとソフトウェアを購入することの間に存在する大きな差異についてだ。ハードウェアの場合は、購入するのはその「所有権」であるため、一度対価を支払えば自分たちのものとなると考えていい。これは、私達にとって馴染み深い通常の買い物と同じである。ところがソフトウェアの場合には、購入するのはあくまで「使用する権利」に過ぎない。このため対価を払っても自分のものとはならず、ベンダーが定めた使用許諾条件に従うことが義務付けられているのである。そしてソフトェアに関わる権利には、著作権と特許権がある。購入後もこれらの保護下にあるため、勝手に複製を行ったりプログラムを無断使用したりすることは許されない。にもかかわらず、ソフトウェアはその特性から複製が容易だ。そこで不正なコピーを防ぐなど予め使用範囲を決めておくために、ソフトウェア購入の際にはソフトウェア使用許諾契約書に基づいてメーカーと契約を交わすようになっている。使用許諾の方法としては、パッケージのシールを剥がしたり、インストーラの「同意する」ボタンを押したりするだけで締結されるものも多い。しかしこの使用許諾契約書、ほとんどが細かい文字が延々と羅列されているため、どのような内容が書かれているのか理解している人は非常に少ないのではなかろうか。しかし、契約は契約。認められていないかたちで利用すれば、契約違反扱いされてしまう危険がある。では、契約違反が露見した場合、どのような罰則が適用されるのか──例えば1台のPCにしかインストールできない使用許諾契約にもかかわらず10台のPCにソフトウェアをインストールしていた場合、「使用許諾契約書違反」、「知的財産権の侵害」、「著作権法の違反」といったように二重、三重もの罪に問われてしまう可能性がある。たとえ故意ではなくとも、違反金や賠償金などの制裁は免れないだろう。○利用者がインストールしたプログラム、5本に1本は違法コピー!?このようなソフトウェアの購入と使用に伴うリスクを低減するために企業に求められているのが、ソフトウェアのライセンス管理ないしはSAM(Software Asset Management:ソフトウェア資産管理)である。SAMとは、組織内のソフトウェア資産の有効な管理、制御及び保護のために、ライフサイクル全般にわたってソフトウェアの使用・保有状況などを管理する仕組みである。つまり、ソフトウェアを資産として適切に管理することが必要になるのだ。普及が進むクラウド環境であっても、SAM適用の必要性に変わりはない。ここでライセンス管理をめぐる国内の現状を見てみよう。最近の調査によると、日本におけるソフトウェア違法コピー率は減少傾向にあるという。また、ソフトウェアの権利保護支援や啓発活動を行っている団体では、組織内部の不正コピー通報窓口等が設けられているケースもあり、これにより組織内の違法コピー利用実態が露呈する場合もある。さらにはソフトウェアメーカーからのライセンス調査依頼に応じなかった、虚偽の報告をした場合、証拠隠滅の可能性を考慮し裁判所から証拠保全を実施されるケースもあるのだ。もしそうなれば通常業務はストップし、企業が受ける影響は計り知れない。ライセンス調査とは、ソフトウェアメーカーが製品ユーザーを対象に行う自社製品利用状況の調査依頼のことであり、基本的に断ることはできない。調査内容はインストール数、バージョン、エディション、インストールしているハードウェアなど非常に多岐にわたる。ライセンス調査依頼を受けた企業は、調査票に記されているこれらの細かい項目に正確に回答しなければならないのである。しかし、インストール済みのソフトウェアの情報や、ソフトウェアの保有を証明するためのメディア、ライセンス証書、パッケージの箱といった関連部材、それにプロダクトキーの情報など、どれも1回インストールしてしまえば普段は見直さないようなものばかりなのが実に悩ましい。だからといって正しい情報を記さずに調査票を提出すれば、内容に矛盾がなくなるまで再調査を求められ、修正を続けなければならない。実際、ライセンス調査の対応が終了するまで半年以上かかった企業の例もある。○複雑極まるライセンス管理はツールの活用をライセンス調査に対応できるようなライセンス管理を行うには、全PCが管理対象になっているか、PCの購入履歴/使用実態を収集できているか、ソフトウェアの購入履歴/使用実態を収集できているかなど、いくつかのポイントに注意しなければならない。インストール済みソフトウェアの棚卸し(実態把握)を定期的に行うことも大切だが、ライセンスにはさまざまな形態があるので、単に数の突き合わせだけでは不十分。例えば契約情報(ライセンス約款)に基づくライセンス管理を行うのであれば、アップグレードライセンスの場合、元のライセンスと現在使用しているもののライセンスの2つを紐付けて初めてライセンスの正当性が証明できることになる。つまりそれぞれのライセンス約款に基づく実態との突き合わせ管理が必要となるのだ。そこで、こうした複雑極まるライセンス管理を正確かつ容易に行えるように支援するのが、IT資産管理ツールである。一般的なIT資産管理ツールを使えば、各PCから収集したインベントリ情報からライセンス数と照らし合わせることが可能となる。ただし、前述のようにライセンス数とインストール数が合致していたとしても、ライセンス違反となるケースもある。加えて現在のインベントリ情報だけでは、アップグレードやダウングレードして使用しているソフトウェアライセンスの経緯を追うことはできない。そこで、ライセンスの契約内容まで管理することで、企業のソフトウェア利用の実態に合わせた正確なライセンス管理を行えるようなIT資産管理ツールも存在している。クオリティソフトが提供している「QND」の場合、88,000種を超える「ソフトウェア辞書」により、PCにインストールされた多種多様なソフトウェア情報を判別して名寄せを行うとともに、7,500種類以上の「約款辞書」で、アップグレード/ダウングレードライセンスやプリインストールライセンスなど、複雑なライセンス形態に対応できるようになっている。これによりコンプライアンスリスクを低減するだけでなく、ライセンスを効率的に利用することでコスト削減にもつなげることが可能だ。次回はスマートデバイス管理についてIT資産管理の視点から考えてみたい。
2015年06月15日“人間”と“セイウチ”、想像もしなかった禁断のコラボレーションを実現させた映画『Mr.タスク』。ジョニー・デップが愛娘リリー=ローズ・メロディと父娘初共演を果たし、激変の元子役ハーレイ・ジョエル・オスメントが出演することでも話題の本作から、主人公ウォレスの顔に“セイウチの頭蓋骨”がはめられた、衝撃のビジュアルが解禁となった。『ザ・フライ』(ハエ人間)、『ムカデ人間』、そして『武器人間』…これまで描かれてきた、さまざまな人間コラボ映画をはるかに超える、映画史上稀にみるコレボレーションとなった本作。あることがきっかけでセイウチに執心している謎の老人ハワード・ハウ(マイケル・パークス)は、人体をセイウチに改造することを長年夢みている果てしない狂人。そんな彼のもとを、そうとは知らずに取材で訪ねたのは、ポッドキャストを運営するウォレス(ジャスティン・ロング)。果たして、ウォレスの運命や、いかに…!?「かわいい!」と好評だったセイウチ+人間=Mr.タスクのテイザービジュアルとは打って変わった本ビジュアルは、ジャスティン・ロング演じる主人公ウォレスの顏にセイウチの頭蓋骨がはめられ、解剖図を彷彿とさせる何とも不吉なオーラが全開。キャッチコピーは、『Mr.タスク』の内容ずばり、「人間が、セイウチになる――」。そして、マイケル・パークス演じる狂気に満ちた老人・ハワードの手に握られているのは、手術針。セイウチ人間を作れる喜びで輝いている彼の瞳は、まさに水を得た魚のよう!?ウォレスが切なく見つめるその先には、普段は水族館のアイドルとして、老若男女問わず人気者のセイウチの姿が。だが、今回ばかりは不気味に鎮座し、さらに異様な雰囲気を醸し出している。いままでベールに隠されていた、“セイウチ人間”への想像をかき立てる仕上がりとなった本ビジュアル。この禁断の物語の幕が開くのは、もうまもなくだ。『Mr.タスク』は7月18日(土)より新宿シネマカリテ、渋谷シネクイント(レイト)ほかにて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:Mr.タスク 7月18日(土)より新宿シネマカリテ、渋谷シネクイント(レイト)ほか全国にて公開(C) 2014 Big Oosik, LLC, and SmodCo Inc. All Rights Resereved.
2015年06月12日トークノートは5月25日、社内SNS「Talknote」の新機能として、タスク管理機能の提供を開始すると発表した。「Talknote」は2011年にリリースされ、現在15,000社以上の企業が利用。PC、スマートフォン全ての端末で利用できる。今回の機能により、Talknoteで担当タスクを一元管理し、時間や場所を選ばず一目で確認できるだけでなく、依頼者と担当者の間で進捗状況を共有できるようになる。また、Talknoteでの情報共有や議論によって発生したタスクをその場で一覧へ加え、別の担当者へ依頼も可能だ。これにより、タスクの作成、他者への依頼や完了通知といった基本機能に加え、自身に関係のあるタスクの期限や完了状況などが一目でわかるデザインを採用しているため、発生している業務の全体像をスムーズに把握できる。
2015年05月26日NECは5月13日、アパレル業界特有の商品管理や取引形態に対応したクラウド型の販売管理サービス「アパレル業向け N-town(エヌタウン)販売管理」を発売した。月額利用料は1IDあたり1万3,000円から(税別)。今後3年間で1,000社への販売を目標とする。新サービスは、色・サイズ別の商品管理機能や、店舗での売上・在庫情報をタブレット端末に入力することで、アパレル業界に多い取引形態である消化取引を含めた本部でのリアルタイムな情報把握を可能とする店頭情報管理機能などを提供するもの。中堅中小企業向けに各種のクラウド・サービスやコンサルティング・サービスをワンストップで提供する同社のクラウド型ビジネスプレイス「N-town」の販売管理サービスを基に、オーシーシー情報センター(OCC)と共同開発した。同サービスは、アパレル業界特有の色・サイズ別の商品管理機能や、入荷商品を得意先・店舗別に振り分ける出荷振分け機能を装備。また、各店舗での売上情報や在庫情報を販売員がWebブラウザに対応した端末から入力することで、消化取引を含めて本部でのリアルタイムな情報把握を可能とする店頭情報管理機能を提供する。これらにより、店舗での正確な在庫情報に基づいた接客対応や、売れ筋商品のタイムリーな店舗間移動による在庫適正化、販売機会ロスの防止などを実現するという。月額料金のクラウド・サービスのため、初期投資の抑制や、事業拡大に応じた柔軟かつ迅速なシステム拡張、費用最適化が可能としている。また、インターネット上のN-townポータルから会員登録することで、同サービスの契約や利用を簡単な操作で実施可能とのことだ。同サービスの第1号ユーザーとして、婦人靴の企画販売などを行う大阪市のハヤシゴに提供するという。同社は、全国の百貨店や総合スーパーなどに展開する61の直営店において、販売員にタブレット端末を配布。同サービスを利用して売上情報や在庫情報を店舗内で入力することで、従来は各店舗から1日1回送信するFAXを基に本部で行っていた入力業務が不要になると共に、本部での迅速な情報把握を実現するとしている。また、従来は手作業で行っていた出荷振り分け業務を同サービスで自動化することなどにより、販売管理業務に要する時間・工数を従来比で1/3程度、削減を見込んでいるという。NECはハヤシゴへの提供実績を活かし、OCCを始めとする同社の販売店と連携して同サービスを拡販すると共に、同サービスへの日報機能などの追加を予定している。また、建設・資材向けなど、今後もN-townの販売管理サービスを基にした特定業種向けサービスの発売を検討しているという。
2015年05月13日○狙われやすいソフトウェアの脆弱性前回 はIT資産管理におけるソフトウェア管理の位置付けについて説明するとともに、ソフトウェア管理の中でもアプリケーションの種類の管理と制御について紹介した。第五回目となる今回は、ソフトウェア管理における脆弱性の管理について詳しく解説することにしよう。まずソフトウェアの脆弱性管理の基本となるのが、OSやミドルウェア、アプリケーション、それにウイルス定義ファイル等を常に最新の状態にしておくことである。なぜその必要があるのかというと、ウイルスやサイバー攻撃の手法として圧倒的に多いのが、ソフトウェアの脆弱性を悪用したものだからだ。セキュリティベンダーなどにより一般に公開された脆弱性というのは、攻撃者にとって最も狙いやすいもの。だからこそ、脆弱性を解消するセキュリティパッチが配布されたらいち早く適用しなければならないのである。そして数あるソフトウェアのなかでも特に注意が必要なのが、JavaやAdobe Reader、Adobe Flash Playerといった基本的なソフトウェアとブラウザ類である。脆弱性というとまず思い浮かぶのはOSかもしれないが、実はOSの脆弱性については過去の数々の教訓から対策が進んだこともあり、以前ほどは狙われにくくなっていると言われている。とはいえ、アップデートを確実に実施する必要があることは言うまでもないが……。一方、JavaやAdobe Reader、Adobe Flash Playerなどの場合、大抵のPCにインストールされているにもかかわらず、OSほどには更新やパッチ適用が迅速に行われずセキュリティ対策が進んでいないのではないだろうか。そのため攻撃者側からも、攻撃成功率の高い"格好の標的"とみなされていると思われる。それゆえ、IT管理者としては、社内のユーザーに対して各自のクライアントPCに入っているソフトウェアのアップデートを必ず行うよう呼びかけることになるわけだが、実際のところすべての社員にそれを守らせるというのは非常に難しい。忙しい業務の最中、PCの画面に「いますぐ更新してください」というアラートが出現した際に、そのままキャンセルしてしまったという経験は誰にでもあるはずだ。さらに、ほとんどの社員がしっかりと決まりを守ったとしても、1人でも守らない社員がいれば、その人のPCがウイルスなどに感染して社内全体に拡がってしまうことになりかねない。「最低のセキュリティレベルが全体のセキュリティレベルを決める」というのは、セキュリティの基本中の基本なのだ。そうなってくると、IT管理者が社内のPCのパッチ適用状況を把握せねばならなくなる。しかし、すべてのPCを1台ずつ手作業で確認していたら途方もない時間と手間がかかってしまうことだろう。それに人手で確認する以上、うっかり見逃してしまうといったミスはどうしても避けられない。○社内のPCの脆弱性を自動的に把握するツールも登場そこで求められるのが、IT資産管理ツールである。IT資産管理ツールを使えば、社内のどのPCに何のソフトウェアのどのバージョンが入っているかといった情報を自動的に集約し、一覧として確認することができるようになるのだ。ニュースなどで深刻度の高い脆弱性が報告されていたら、対象となるソフトウェアを検索してバージョンを確認する。そこで脆弱性のあるバージョンのソフトウェアが使われていることが判明した場合には、最新のパッチ等が配布されているかを調べ、配布されていれば急遽、全社にアップデートを呼びかけるようにするのである。これだけでも、IT資産管理ツールを使わなかった頃の状況と比べ格段に全社のセキュリティレベルが向上するはずである。しかし昨今の脅威の動向を鑑みれば、IT資産管理ツールを活用する際にもう1つ気をつけておきたいことがある。前回も説明したように、企業のPC1台には平均して2000以上ものソフトウェアが存在していると言われている。それに伴い、脆弱性の有無を確認しなければならないソフトウェアの種類も日に日に増えているのだ。さらに、これに関連して、脆弱性が報告される頻度も高くなってきている。例えばIPA(情報処理推進機構)が発表している脆弱性対策情報を見れば、ほぼ毎日のように何らかのソフトウェアの脆弱性が警告されていることがわかるはずだ。これだけ煩雑な状況になってくると、IT資産管理ツールで情報を把握しつつも、ソフトウェアの脆弱性を自動的に発見して最新のパッチ適用を支援してくれるようなツールもまた欲しいところだ。既にそうしたソリューションは提供されており、クライアントの脆弱性を自動で検出するクラウドサービスを提供するクオリティソフトの「ISM CloudOne」が該当する。「ISM CloudOne」は、毎日更新される「セキュリティ辞書」にもとづいて、セキュリティパッチの未適用など脆弱性のある端末をリストアップし、レポートを生成する。またグローバル企業では海外の拠点ごとに異なるウイルス対策ソフトを使用しているケースが多いが、「セキュリティ辞書」は多数のウイルス対策ソフトに対応しており、しかも同一製品であっても検知エンジンのバージョンや言語の種類まで含めて脆弱性の自動診断が可能となっている。攻撃手法がますます複雑化、高度化していくなか、これからの企業のセキュリティのあり方を考えるならば、「ISM CloudOne」のようなIT資産管理ツールを選択することが最適解となると言っていいだろう。そして煩雑な作業から解放されたIT管理者には、より戦略的なIT活用にリソースを注いでもらいたい。今回は、ソフトウェア管理におけるソフトウェアの脆弱性管理について紹介した。次回は、ソフトウェアのライセンス管理の重要性について言及することとしたい。
2015年04月27日○ソフトウェア管理が必要なワケ第二回、第三回では、PCに接続する外部メディアやPCの操作ログといった、どちらかと言うとハードウェア寄りのIT資産管理について説明してきた。しかし当然ながら、OSやアプリケーションなど企業内で使われているソフトウェア資産を適切に管理することもIT資産管理における重要なテーマである。そこで今回は、IT資産管理の中でもソフトウェア管理にフォーカスして解説したい。まずソフトウェア管理の基本となるのが、企業にとってリスクとなるソフトウェアの存在を発見し、その起動を制御することである。例えばファイル共有ソフトやメッセンジャーソフトなどが各社員の手で勝手に端末へインストールされてしまうと、情報漏えいリスクが増大することになる。これとは逆に、なくてはならないソフトウェアが正しくインストールされ、かつ適切に動作しているかを監視することも、ソフトウェア管理の大事な要素だ。例えばウイルス対策ソフトが許可なくアンインストールされていたり、動作を止められたりしていたとしたら、マルウェアに対して無防備な、極めて危険な状態となってしまう。実際、そうしたケースは多いと言われている。また、アプリケーションやOS自体は許可されているものだとしても、最新のセキュリティパッチが適用されていなかった場合にもやはり、脆弱性のリスクが生じてしまうことになる。ウイルス対策ソフトの定義ファイルについても同様で、最新の状態を保っておくことが欠かせない。このように、ソフトウェア管理では脆弱性を管理することも必要となるのである。さらに、コンプライアンス違反を防止するためのライセンス管理も、広義でのソフトウェア管理に含まれる。もしも企業内でライセンス違反のアプリケーションが使われていた場合には、違反金や賠償金が課されるなどして社会的信用の失墜にもつながりかねない。また、それぞれの機器に、どのようなソフトウェアがインストールされているかだけでなく、そのソフトウェアのバージョンやライセンス形態まで把握することで、無駄なソフトウェアの購入を未然に防ぎ、最適なタイミングで一括してライセンス更新を行うことも可能になる。○1台のPCには2000以上のアプリケーションが──どう管理すべきかソフトウェア管理における、ソフトウェアの種類の管理と起動制御、脆弱性の管理、それにライセンス管理は、それぞれ密接につながった関係にあるが、このうち脆弱性の管理とライセンス管理については次回以降に詳しく解説することにして、ここではソフトウェアの種類の管理と起動制御について説明することとしよう。ソフトウェア管理がハードウェアの管理と大きく異なるのが、管理対象となる”数”だ。企業のクライアントPC1台には平均して2000以上もの実行ファイル(EXEファイル)が存在していると言われている。つまり、500台のPCを使用している企業の場合、のべ100万にもおよぶ実行ファイルを管理しなければならないのである。ソフトウェアの数については、例えば、社内で使用を許可していたメールアプリケーションがバージョンアップによりチャット機能などが加わった場合に、企業によっては情報漏えい防止のため使用自体を禁止しなければならなくなる、というようなケースが発生することは想像に難くない。同じアプリケーションであっても、バージョンの変化で異なる挙動を行うケースまで想定すると、単にソフトウェア名称による管理というのは、いささか心許ないと言える。このように、ソフトウェア管理を徹底しようとした場合、従来の方法では工数が天井知らずに膨れ上がっていく可能性をはらむ。だからといって、誰がどのPCでどんなアプリケーションを使っているかすら把握できていなければ、とてもではないがアプリケーションの起動を一括して制御することなど不可能だ。そのため、実際的なソフトウェア管理を行うには、IT資産管理ツールが必須となる。IT資産管理ツールは、社内のネットワークに接続されたすべての機器のインベントリ情報を自動的に収集し、資産情報として一元管理できるが、PCにインストールされているアプリケーションについても、インベントリの収集が自動で行えるようになっている。通常、インベントリは日々更新されるため、勝手にインストールされたアプリケーションがあれば速やかに発見することが可能だ。そしてアプリケーションの制御機能によって、あらかじめ設定したアプリケーションは起動させないようにできるのである。こうした資産管理ツールの中には、クオリティソフト社の「QND Advance」のように、76000種以上を網羅した独自の「ソフトウェア辞書」を用いて、製品名、バージョン、エディション等、PCにインストールされた多種多様なソフトウェア情報の名寄せを行い、カテゴリー分けを支援するものもある。ただし、IT資産管理ツールを使って企業内のPCに存在するソフトウェアのインベントリが収集できたとしても、どのアプリケーションが危険なのかをいちいち判断して使用禁止の設定をするとなると、それなりの知識と工数が必要になる。また、管理者が危険なアプリケーションだと見抜けずに使用を許可してしまう恐れもある。そうした管理者の時間と知識を補うものとしては、先述の「QND Advance」が備える「グレイネットアプリケーション起動制御用アプリケーションDB」がある。これは、グレイネットアプリケーション(=情報流出のおそれがあるアプリケーション)をリストアップした辞書ファイルの中から、管理者が許可しないアプリケーションをまとめて指定することで、簡単に危険なアプリケーションの利用を禁止することができるものだ。辞書ファイルにはアプリケーションの種類とバージョンを含めて3000件を超える情報が収められており、クオリティソフト社により定期的に更新・提供がなされるため、常にプロの知見と最新の情報に基づいたアプリケーションコントロールが可能となる。また、同じアプリケーションであっても、社員によって、または部門によって使用可否を使い分ける運用も想定される。そのような際には、端末1台ごともしくは端末グループごとにアプリケーションの起動を制御できるIT資産管理ツールを選ぶようにしたい。今回は、ソフトウェア管理全般について、またその中でもアプリケーションの種類の管理と制御について紹介した。次回は、ソフトウェア管理における脆弱性の管理について詳しく解説する予定だ。
2015年04月13日長年Windowsを使ってきたユーザーには、「タスクトレイ」や「システムトレイ」という呼び名がなじみやすい「通知領域」。Windows 95以降、一貫したスタイルで実装し続け、Windows 8.1のデスクトップでも利用する場面は少なくない。そこで通知領域に並ぶアイコンをシンプルに管理する方法を紹介する。「Windows 8.1ミニTips 第17回」より、2014年4月9日にリリースされたWindows 8.1 Updateを適用した環境を対象としています。○「通知領域」の正式名称は?「タスクトレイ」「システムトレイ」という誤用の理由を調べると、Windows 95開発当時までさかのぼる。Windows 3.1を思い出すと分かりやすいのだが、その当時タスクバーと呼ばれる機能は存在しなかった。また、Windows 95も開発当時は特殊な機能を備えたトレイとして実装し、途中でタスクバーという機能に置き換えたという経緯がある。さらに当時のシステムモジュール名が「systray.exe」で、誤った呼称がそのまま他のチームにまで広まったため、公式ナレッジベースやヘルプファイルにも、前述の呼称がドキュメントとして残ってしまったのだ。○すべての通知領域アイコンを表示する小さなタブレットでデスクトップの操作を行う場合、通知領域を開く「▲」ボタンは実に押しにくいが、キーボードが使えるタブレットならば「Win」+「B」キーを試してほしい。するとカーソルのフォーカスが「▲」ボタンに移動する。この状態で「スペース」キーを押せば、隠れている通知アイコンを表示する通知領域オーバーフロー(ウィンドウ)が開く仕組みだ。さて、「カスタマイズ」を選択すると「通知アイコン」が開く。ここでポイントとなるのが、通知アイコンの表示/非表示の切り替えだ。各アイコンのドロップダウンリストからは「アイコンと通知を表示」「アイコンと通知を非表示」「通知のみを表示」の3つから1つが選べる。動作は項目名を読んで分かるように、システムアイコンのように最初から通知領域に並ぶ場合は「アイコンと通知を表示」。通知アイコンだけでなく、バルーンによる通知すら非表示にする場合は「アイコンと通知を非表示」。いずれも表示させない場合は「アイコンと通知を非表示」を選択する。さらにすべての通知アイコンを表示させる場合、「タスクバーに常にすべてのアイコンと通知を表示する」を選択すればよい。こちらはWindows XPから加わった、使用頻度の低い(参照機会や通知を行わない)アイコンを隠すための機能をコントロールする項目だ。Windows 2000風に通知アイコンを常に確認したい方は、こちらの項目にチェックを入れておこう。○通知アイコンはドラッグ&ドロップ可能通知領域を使いこなす上で覚えておきたいのが、すべてのアイコンはドラッグ&ドロップ可能な点。タスクバー上の通知領域はもちろん、通知領域オーバーフロー内、両者の間もドラッグ&ドロップで移動できる。例えば上図は、「OneDrive Sync Engine」を通知領域オーバーフローから通知領域にドラッグ&ドロップしてアイコンを移動させた状態だ。この操作だけでOneDrive Sync Engineの動作は「通知のみを表示」から、「アイコンと通知を表示」へと自動的に切り替わる。このようにドロップダウンリストから操作するよりも、ドラッグ&ドロップで直感的に操作した方が、通知領域のアイコンは整理しやすいのである。阿久津良和(Cactus)
2014年12月20日Windows上で動作するソフトウェアは「プロセス」という単位で管理されている。詳細は割愛するが、プロセスをユーザーレベルで管理するのが「タスクマネージャー」だ。初期のWindowsから受け継がれてきたタスクマネージャーは、Windows 8からシステム状態を可視化する機能も備えた。今回はタスクマネージャーの見落としがちなTipsを紹介しよう。「Windows 8.1ミニTips 第17回」より、2014年4月9日にリリースされたWindows 8.1 Updateを適用した環境を対象としています。○「タスクマネージャー」を起動するWindows 8.1の「タスクマネージャー」は、スタート画面にもアプリビューにも並んでいない。タスクマネージャーの起動方法はいくつもあり、下記に並べたのはその一例だ。このほか、「Ctrl」+「Shift」+「ESC」キーを押すことでも起動できる。カスタマイズ結果を反映させるために、エクスプローラーを終了させた後などは、こちらのショートカットキーが使いやすいだろう。○「タスクマネージャー」を詳細表示に切り替える通常ではあればタスクマネージャーは、下図のようにシンプルな状態(簡易表示)で起動するが、より詳細な情報を確認する場合は詳細表示に切り替えればよい。最初の「プロセス」タブは、ユーザーレベルで起動したアプリケーションが「アプリ」に並び、自動スタートアップやサービス、タスクスケジューラーなどから自動起動したプロセスは「バックグラウンドプロセス」に分類される。各列の項目をクリック/タップすることで、項目に即した並び替えが可能だ。分かりにくいのが「状態」だろう。理由はさまざまだが、ネットワーク上の存在しないリソースにアクセスした場合や、実行中のソフトウェアに不具合が生じている場合などに、「応答なし」と示される。アプリケーションのタイトルバーにも「応答なし」の記述が加わるので、過去に目にした方も多いだろう。その際は、タスクマネージャーから対象のプロセスを選択し、「タスクの終了」ボタンを押せばよい。少し異なるのは「エクスプローラー」のプロセスだ。エクスプローラーは、スタート画面やデスクトップなど各所を管理するプロセスのため、常に稼働していなければならない。よって、タスクマネージャーでエクスプローラーのプロセスを選択すると、前述した「タスクの終了」が「再開」へと変化し、ボタンの役割も強制終了から再起動に変化する。○システムの状態を視覚化する次は「パフォーマンス」タブに切り替えてほしい。こちらはCPUやメモリー、ネットワークといった、ハードウェアリソースの使用率を数値やグラフで示す機能だ。ここで左側に並ぶサマリー部分をダブルクリック/タップしてほしい。するとタスクマネージャーはタブや詳細情報などを非表示にし、シンプルな状態に切り替わる。こちらは「要約ビュー」という名称だ。さらに、サマリーの右クリックメニューから「グラフの非表示」を選択すれば、文字どおりグラフが表示されないため、数値だけを確認したいユーザーには見やすくなる。Windows 8以降はデスクトップガジェットが廃止されたため、その代わりに使うと便利ではないだろうか。阿久津良和(Cactus)
2014年12月13日社会での女性の活躍が叫ばれていますが、自分自身の働き方についてはどんな風に考えていますか。管理職になってバリバリ働きたい人もいる一方、あまり興味がないという人もいるかも。ただ、実際に管理職として働いている人とそうでない人では何か違いがあるのか、気になるところですよね。求人情報サイト、 リクナビNEXT が、女性ビジネスパーソンに対する調査の結果を見ると、30代と20代でのビジネスに関わる時間と費用の想像以上に顕著な変化がわかります。まず、勤務時間や残業時間に関しては、20代から30代にかけて増加する人が多かったものの、30代管理職と30代非管理職で差はないという結果が出ました。けれども、勤務時間以外で「社内の人との付き合いにかける時間」と「社外の人との付き合いにかける時間」においては、大きな差が見られました。「社内の人との付き合いにかける時間」は、30代管理職が週に2.88時間であるのに対し、30代非管理職は1.25時間、20代は1.73時間と1時間以上の違いが。「社外の人との付き合いにかける時間」も、倍近い差がつきました。社内外での人間関係は仕事をするうえで重要なことを感じている人もいるかも。そこに時間をかけて人脈を築けるかどうかが、30代からのキャリアアップに大きな影響を及ぼすのですね。次に、現在ビジネスに関わることでかけている費用をたずねたところ、ビジネススクールへの参加やビジネス書籍購入、社内の人との付き合いにかける費用、社外の人との付き合いにかける費用、いずれにおいても、30代管理職は、20代、30代非管理職を大きく引き離す結果となりました。特に、ビジネススクールへの参加費用については、30代管理職の9,900円に対し、30代非管理職は700円と約14倍の差がついており、20代非管理職も1,200円と、大きな差が生じています。もし20代に戻れるとしたら、今の自分のために最も時間をかけたいことをたずねたところ、30代管理職の24.0%が、「ビジネススキルをあげるためにビジネススクールへ参加する」と回答。他にも「社内の人との付き合いを深める」「ビジネススキルを上げるためにビジネス書を読む」「もっと仕事量を増やす」などの項目で30代非管理職より3ポイント以上の差がつきました。30代で管理職になった人は、20代からスキルアップをしておけばよかったと感じる人が多いようですね。今回のアンケートに回答した30代管理職のうち、52.0%が「仕事が楽しい」と答えているのに対し、「仕事が楽しい」と答えた30代非管理職は28.7%と管理職の約半分。仕事を楽しく続けたいなら、スキルアップをして、管理職をめざすのもひとつの方法なのかも。20代の頃は、なかなか30代のことはなかなか想像しにくいですよね。けれども、30代になって後悔しないように、そして可能性をより大きなものにしておくためにも、自分自身の働き方について改めて考えてみるのもよさそうです。・リクナビNEXT 公式サイト
2014年07月17日高橋書店は、東京大学に通う1~4年生に対して、手帳の利用実態について調査した。調査期間は年9月17日~18日、東大赤門前の街頭調査により、有効回答数は100名。東大生が手帳を利用したきっかけは「やるべき事の漏れを減らすため」(68.0%)、「時間を上手に使うため」(45.0%)などで、タスク管理が主な動機となっていた。また男性は女性と比べ「アイデアを書き留める」が高い。3年生になると「資格取得やダイエットの目標を達成するため」が高いなど、就職活動を意識していると思われる項目が増える。○東大生が社会人より手帳に書いているのは…?スケジュール以外に何を書いているのかを聞くと、「タスクリスト」が65.0%でトップと なり、これは手帳利用のきっかけでタスク管理の項目が筆頭にあがっていたことと矛盾しない。社会人の結果と比較すると、「タスクリスト(東大生65.0%<社会人53.1%)」「会議や打ち合わせの内容(東大生27.0%<社会人17.3%)」「思いついたことやアイデア(東大生36.0%<社会人22.8%)」といった項目で、東大生が一般社会人を上回るという結果になった。また、「読んだ本などの引用(東大生8.0%<社会人3.8%)」も社会人に比べて高く、同社は「東大生にとって手帳はスケジュール管理のためだけではなく、様々なアイデアや知識等を書きとめ、参照する重要な役割を果たしているものということが見て取れる」としている。手帳に見られたくないことを書き込むときの工夫については、「誰にも見られるわけではないのでそのまま書き込む」が一般社会人87.8%、東大生58.0%と大きく異なり、東大生の方がセキュリティ意識が高い。「マーク/記号」「隠語/省略語」 「色を使い分ける」などの工夫をしているとの結果になった。ビジネス上の手帳の中味を見てみたい"有名人"を聞いたところ、「教授・教員・先生」がトップという結果に。2位はソフトバンクの孫正義氏、3位は野球選手のイチロー氏。将来のキャリア目標については、「研究者・教授」(32.0%)、「国内有名企業」(30.0%)、「公務員・官僚」(20.0%)と続く。「公務員・官僚」 志望者には「レフト式」の手帳を使う人が多く、「起業」志望者には「その他」の手帳を使うなど、個性が出る結果となった。
2013年10月31日ネットで使える資金管理ツールをご紹介する連載コラム「上手に活用して”快適”マネーライフ! 『お金の管理』便利ツール」。第17回では、オンライン口座管理サービス『みんなの口座管理』を取り上げます。「みんなの口座管理」は、銀行や証券会社といった複数の金融機関の口座情報などを、インターネット上の1つの画面で確認することができる口座管理サービスです。1つのIDとパスワードのみで、登録している金融機関すべてのサイトへログインすることが可能です。また、金融機関以外にポイントやマイル、公共料金、インターネットショッピングといったサイトも登録することにできます。登録サイト数は、銀行が25社、証券会社が18社、FX会社が14社、クレジットカード会社が18社、ポイントやインターネットショッピングなどの「その他」が31社の合計106社(2012年9月30日現在)。NTTドコモの「My docomo」や楽天市場の「my Rakuten」、確定拠出年金インターネットサービスの「JIS&T」なども登録が行えるようになっており、家計簿代わりに使用することも可能です。それでは、早速使用方法を見ていきましょう。「みんなの口座管理」は、セブン銀行が運営していますが、同行の口座を持っていない人でも無料で利用することができます。まず、新規ユーザー登録ページにて必要情報を入力して仮登録した後、メールによる認証を経て本登録を行います。本登録が終わると、「金融機関の追加」画面にて、使用中の「銀行」「証券」「FX」「クレジットカード」「その他」の情報(口座番号やパスワードなど)を登録します。登録した金融機関の情報は、「資産一覧」ページにて一覧で表示されるようになります。このページでは、それぞれの金融機関情報のほかに、すべての資産の合計概算を示す「資産合計概算(銀行・証券・FX-カード)」や、電子マネー情報を示す「資産合計概算(その他)」などをチェックすることができます。また、ページ上部には「みんなの口座管理」からの通知も表示されるようになっています。もちろん、登録内容の詳細を確認することも可能です。「資産明細」画面では、金融機関の口座残高やカード利用明細といった詳細情報の確認が行えます。このうち、証券やFXの「資産明細」画面では、「時価単価」など登録した金融資産の時価を一括で確認することができるので、非常に便利です。「銀行等の入出金明細一覧」画面では、登録した銀行や証券、FX、その他(電子マネー)の入出金明細をまとめて表示。表示項目は、「日付」「金融機関名」「店名(口座番号)」「取引種別」「引出金額」「預入金額」「取引内容」「備考」の8項目となっています。「証券等の売買履歴一覧」画面では、登録した証券およびFXの売買履歴の一覧をチェックすることができます。表示項目は、「約定日」「受渡日」「金融機関名」「店名」「取引種別」「銘柄名」「数量」「単価」「清算」「金額」「備考」の12項目です。「クレジットカード利用明細一覧」では、登録したクレジットカードの利用履歴を閲覧することが可能です。表示項目は、「利用日」「カード名」「名義人」「支払月」「取引種別」「利用店名」「利用金額」「支払回数」「備考」の10項目となります。いくつかの表示項目に関しては、表示順序を昇順、降順に並び替えることができます。また、登録した金融機関情報を更新したい場合は、各金融機関の「更新」ボタンをクリック、すべての金融機関の情報を最新にしたい時は、「全てを更新」ボタンをクリックすると、情報が更新されるようになっています。なお、それぞれの明細・履歴の表示期間は最大3カ月ですが、サイトによりそれ以下の場合があるので注意して下さい。「オートログイン」機能を使うと、「みんなの口座管理」に登録したログイン情報を使用して、対象の金融機関に自動的にログインすることができます。ただし、オートログインに対応していないサイトについては、「ログイン」ボタンをクリックすると金融機関のログイン画面が表示されるようになっており、そこで各金融機関のログイン情報を入力してログインする必要があります。さて、みなさんの中には、口座情報などの重要情報を登録することについて不安を感じる人もいるかもしれません。しかし、「みんなの口座管理」では万全のセキュリティ対策を講じて、利用者の情報を守っています。登録の際には、SSLによる暗号化通信で個人情報を保護すると同時に、登録した情報は、複数のファイアーウォール(ハッカーからの不正アクセスを防止するための装置)によりガード。さらに、情報を格納するデータベースシステムは、セキュリティの堅牢なデータセンターに置かれ24時間365日監視されているため、安全に利用することができます。複数の金融機関情報をまとめて管理できる「みんなの口座管理」で、わずらわしいパスワード管理から解放されてみませんか? 【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年10月03日ネットで使える資金管理ツールをご紹介する連載コラム「上手に活用して”快適”マネーライフ! 『お金の管理』便利ツール」。第9回では、マネー情報の総合サイト、MSNマネーのオンラインサービス『My Money』を取り上げます。「My Money」は、銀行・証券・クレジットカードの残高を一覧できる残高照会サービスや、株価・投資信託・為替などを登録するポートフォリオ管理機能を利用できるオンラインサービスです。料金は無料ですが、一部機能を利用する場合は「Windows Live ID」の登録が必要となります。まずは、主な機能の1つ「残高照会(MoneyLook)」ツールについて見ていきましょう。同ツールは、複数の口座の情報一元管理(アカウント アグリゲーション)を行うサービスです。同ツールを利用することで、ユーザーが持っている銀行やクレジットカード会社、証券会社の口座残高や取引明細など、複数の口座情報をインターネット上で一括表示することができます。これにより、複数サイトのIDやパスワード管理が簡単に行えるようになるほか、登録した口座に自動でログインすることも可能になるという大変便利なツールなのです。対応金融機関およびサービスサイトは、業界トップクラスの700以上。もちろん公共料金の管理もできます。資産や負債の状況を一括管理することも可能です。例えば、複数の銀行口座を持っている場合、現在の収支を正確に把握するのは難しいものですよね。でも同ツールを使うと、収支をグラフ化して一目で確認が行えるようになるのです。また、まとめて管理することで、家計管理に費やす時間を減らすこともできます。さて、読者の皆さんの中には「口座情報を登録するのは心配…」と不安に感じている人もいるかと思いますが、同ツールはセキュリティ面にもしっかり配慮。金融機関のIDやパスワードといったログイン情報を、利用者自身のパソコンに暗号化して保存する方式を採用し、安全に利用することができます。なお、この暗号化し保存する役割を「ログイン管理マネージャー」という専用アプリケーションが果たしており、利用時にあらかじめパソコンにインストールする必要があります。次に、株式や為替などの管理を行う「ポートフォリオ」管理機能について紹介しましょう。同機能を利用すると、株式、為替、外貨、投資信託といった資産をまとめて管理することが可能になります。日本国内だけでなく、世界の株式、投資信託も網羅。通貨に関しては、日本円をはじめ、ユーロやスイスフランなど7種類に対応しています。また、同サイトのポートフォリオ管理機能は口座別に管理が行えるのが特徴。どの口座でどの金融商品を購入したか忘れてしまっても、すぐに確認することが可能です。さらに、登録時に購入日時を入力することで、今までの値動きをチェックすることもできます。使い方は、最初に「Windows Live ID」を登録します。登録後、ポートフォリオページ左上の「取引の追加」ボタンをクリックすると、ポップアップ画面が表示されます。ここで株式などのコード、購入した日付、取引方法、数量などを入力します。なお、株式コードは「株式検索」からワンクリックで追加することもできます。こちらは後で説明します。口座情報は「口座の追加」ボタンから入力します。また、「設定の変更」ボタンからはポートフォリオの合計を計算する項目について設定が行えます。自分が所有していない金融商品の動きもチェックしたいという人には「ウォッチリスト」機能がお勧め。購入を考えている2つ以上の金融商品を並べて、実際の動きを見ながら検討することが可能です。また、ポートフォリオと並べて見ることもできるので、現在所有している資産に追加した際のシミュレーションも行えます。なお、こちらの機能も「Windows Live ID」の登録が必要となります。最後に「株価検索」について説明します。同機能では、世界12カ国の株価や企業情報を検索、閲覧することが可能です。使い方は、検索する株式またはファンド名を入力し、国と銘柄の種類を選択します。銘柄名を完全に入力する必要はなく、一部を入力するだけでも検索が行えます。検索ボタンをクリックすると、結果ページにジャンプし、このページから、「ポートフォリオ」「ウォッチリスト」への追加もできます。このほか「MSNマネー」では、経済ニュースやお金に関するコラム、ユーザーアンケートなど様々な情報を提供。パーソナルファイナンスに役立つ情報を収集することができるようになっています。資産を一括管理できる上、家計管理に費やす時間を節約できるMSNマネーの「My Money」は、まさにインターネット時代の資産管理に適したツールといえるでしょう。皆さんも「My Money」で資産を有効活用してみませんか? 【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年08月08日