JSRは12月1日、台湾の大手化学メーカーである長春石油化学(長春石化)と、中国常熟市にディスプレイ材料の製造を行う合弁会社として、捷時雅精細化工(常熟)を設立することで合意したと発表した。合弁会社の設立にあたってはJSRが51%、長春石化が49%を出資する。JSRの投資額は約40億円である。新設する工場は、中国常熟市にある長春石化の現地法人敷地内に建設し、LCD用材料である着色レジスト、感光性スペーサ、保護膜などの生産を行う。常熟市は中国国内ユーザーへの供給に優れた立地であるという。なお、2015年中頃に着工し、2016年中の生産開始を予定している。設立する合弁会社は、JSRのディスプレイ材料事業として3カ所目の海外生産拠点となる。
2014年12月02日キヤノンは11月26日、マンモグラフィ用カラーディスプレイを開発したと発表した。乳がん診断においては、検査部位の微細な変化まで確認できるよう、診断画像を高画質・高精細に表示できるディスプレイが求められている。現在、2Dやトモシンセシスのマンモグラフィ画像はモノクロで表示されるのが一般的となっている。しかし、超音波などの検査方法では、しこりなどの組織の硬さを色の変化で示すためにカラー画像が使用されており、モノクロとカラーの両方の画像を表示することのできるディスプレイのニーズが高まっている。今回、開発されたのは、高画質・高精細で高いモノクロ表示性能を持つ30型1000万画素(4096×2560画素)対応のマンモグラフィ用カラーディスプレイである。独自の高画質技術を医療画像の表示に生かしたディスプレイを開発することで、今後の医療の発展に貢献できると考えているという。なお、キヤノンでは、詳細な仕様や価格は未定だが、2015年中に、同ディスプレイを製品化し、医用ディスプレイ市場に新規参入することを目指しているとコメントしている。
2014年11月27日アールエスコンポーネンツ(RSコンポーネンツ)は11月26日、デジタルパネル、ディスプレイ機器、データロガーなどを手掛ける英Lascarの4.3型多機能ディスプレイ「PanelPilotACE SGD 43-A」の販売を開始したと発表した。価格は2万8700円(税抜き)。同製品は、フルカスタマイズのGUIを簡単に開発できるディスプレイプラットフォーム。タッチスクリーン式の4.3型ディスプレイとドラッグ&ドロップで視覚的に操作できる設計ソフトウェア「PanelPilotACE デザインスタジオ」との組み合わせにより、最先端ディスプレイの開発期間を数カ月単位で短縮することができる。このうち、ディスプレイはARM 9を搭載しLinuxに対応する他、5V~30VのDC電源もしくはUSBで動作する。さらに、16ビットのバイポーラアナログ入力を4基、デジタル入出力ピンを8基、最大電流シンク10mAのアラーム出力を2基、PWM出力を4基搭載している。組み込み用に設計されており、工業用・製造用として幅広く使用できる他、医療機器や科学的研究の監視装置、公共施設の情報ディスプレイなどとしても使用できる。また、「PanelPilotACE デザインスタジオ」は、LascarのWebサイトから無料でダウンロードできる。多種多様なエレメントが揃っており、プログラムコードを入力せずに、用途に合ったマルチスクリーンのインタフェースを短時間で作成することができる。例えば、背景イメージやテキスト要素、アナログ/デジタル様式のメータ、タッチスクリーンのナビゲーション、複雑な論理ステートメントなどの定義済みエレメントのライブラリが用意されており、ディスプレイをカスタマイズすることができる。加えて、独自に作成したエレメントをインポートすることもでき、幅広い分野に対応している。そして、「PanelPilotACE デザインスタジオ」により、マルチスクリーンのインタフェースを作成した後は、USBを介してディスプレイにアップロードする。ディスプレイにはマルチ入力機能があり、ナビゲーション、測定、アナログ/デジタル表示、バス入力を行える。さらに、出力やアラームの制御などは、ユーザーがタッチスクリーン機能を使って切り替え、設定することができる。この他、USB経由で設計をアップロードする前に、開発キット(別売)を使って開発したディスプレイをテスト確認できる。
2014年11月27日ポール・マッカートニーのライブをVR(バーチャルリアリティ)ヘッドマウントディスプレイで体験できるAndroidアプリ「Paul McCartney」を米Jauntが無料公開した。Google Playから入手できる。これはJauntが同社のシネマティックVRコンテンツを体験できるように公開したもの。Paul McCartneyアプリを使って「Live and Let Die (007 死ぬのは奴らだ)」のライブ映像にアクセスでき、360度の立体3D映像をアンビソニックス・オーディオと共に楽しめる。なお、このライブは今年8月14日に米サンフランシスコで行われたコンサートで、解体が決まったキャンドルスティック・パークの最後のイベントになった。VRヘッドマウントディスプレイには、米Googleが今年6月にGoogle I/O 2014で公開した「Cardboard」を用いる。対応Androidスマートフォンは、Google Nexus 4、Google Nexus 5、Motorola Moto X、Samsung Galaxy S4、 Samsung Galaxy S5、Samsung Galaxy Nexusなど。
2014年11月21日EIZOは18日、液晶ディスプレイ「FlexScan」シリーズの新製品として、解像度が1,920×1,920ドット(アスペクト比1:1)という正方形画面の26.5型「FlexScan EV2730Q」を発表した。本体のキャビネットカラーは、ブラックとセレーングレイの2色を用意。2015年1月から3月の発売を予定しており、発表時点で価格は未定となっている。PC向けの液晶ディスプレイとしては珍しい、正方形の画面を持った液晶ディスプレイ。解像度が1,920×1,920ドットと大きいため、全体を広く使ったり、作業するアプリケーションに応じて使いやすいようにウィンドウを並べたりと、自由度が高い。液晶パネルは非光沢(ノングレア)タイプのIPS方式、表示面積は475.7×475.7mm、表示色は約1,677万色(8bit対応)、輝度は300cd/平方メートル、コントラスト比は1,000:1、応答速度(中間階調域)は5ms、視野角は水平垂直とも178度。映像入力インタフェースは、HDMI対応DVI-DとDisplayPortの2系統。USB 2.0ハブ(アップストリーム×1、ダウンストリーム×2)、1W+1Wのスピーカー、ステレオミニジャック音声入力、ヘッドホン端子を備える。スタンド機能は、チルトが下5度/上35度、スウィーベルが左右344度、高さ調節が最大141mm。VESAマウント100mmに対応する。本体サイズはW497×D245×H512.5~613.5mm、重量は約7.1kg。
2014年11月18日NECディスプレイソリューションズは6日、カラーマネジメント機能を搭載した4K対応31.5型ワイド液晶ディスプレイ「MultiSync LCD-PA322UHD-BK」と、84型モデル「MultiSync LCD-X841UHD」を発表した。11月17日から発売する。価格はオープンで、予想価格(税別)は31.5型「MultiSync LCD-PA322UHD-BK」が500,000円前後の見込み。84型「MultiSync LCD-X841UHD」は、設置などを含めて案件別の対応となる。○MultiSync LCD-PA322UHD-BK「MultiSync LCD-PA322UHD-BK」は、Adobe RGB相当の色域をカバーする31.5型ワイド液晶ディスプレイ。3,840×2,160ドット(4K)解像度に対応するIPS液晶パネルを採用し、光学フィルムの最適化で黒の締まりを改善。映像編集など、暗い環境で作業する場合の表示品質が向上している。液晶パネル面にはギラツキを抑える「アンチ・スパークリング・フィルム」を使用。画像処理エンジンには「SpectraViewエンジン」を搭載し、3次元ルックアップテーブルと独自の色変換アルゴリズムにより、白色点 / 色域 / ガンマなどの調整がディスプレイ単体で可能だ。内蔵カラーセンサが秒単位で自動補正を行う「セルフカラーコレクション」や、ムラ補正機能(UNIFORMITY)など高度な機能も備える。「マルチピクチャー機能」では、画面を分割して複数の入力信号を同時に表示可能。画面分割は2画面 / 3画面 / 4画面に対応する。1つの入力を最大4画面にコピーして表示し、異なるピクチャーモードで比較できる「リアルタイムプレビュー機能」も利用できる。「UHDアップスケーリング機能」では、入力信号の解像度が4Kに満たない場合、足りない画素を補間して表示する。オプションのソフト「SpectraView II」とカラーセンサ「LCD-MDSVSENSOR3」を用いることで、高精度に色の調節やガンマ補正ができるハードウェアキャリブレーションをサポート。キャリブレーション目標値(輝度 / 色温度 / ガンマ)を設定するだけで、自動的にディスプレイの調節とICCプロファイルの作成 / 保存が行える。ベースデータの基準値を外部カラーセンサの測定値に書き換える「ベースキャリブレーション機能」にも対応。そのほか主な仕様は、解像度が3,840×2,160ドット、視野角が上下左右とも176度、輝度が350cd/平方メートル、コントラスト比が1,000:1、応答速度が10ms(GtoG、RESPONSE IMPROVEオン時)。映像入力インタフェースは、HDMI×4、DVI-D×2、DisplayPort×2。USB 3.0ハブのダウンストリームポート×3、アップストリームポート×2を装備。2W+2Wのステレオスピーカーを搭載し、スタンドのチルト角度は上30度/下5度、スイーベルが90度、150mmの高さ調節、ピボットが可能だ。本体サイズはW744.8×D301.6×H468.4~618.4mm、重量は約20.5kg。○MultiSync LCD-X841UHD「MultiSync LCD-X841UHD」 は、3,840×2,160ドット(4K)対応の84型ワイド液晶ディスプレイ。受注生産で提供される。「マルチピクチャー機能」により、2画面 / 3画面 / 4画面の画面分割に対応。ほかにも「リアルタイムプレビュー機能」やムラ補正機能(UNIFORMITY)などを搭載する。NFCセンサを内蔵しており、対応スマートフォンなどをかざすことで、ディスプレイの設定情報 / 動作ログの読み出し / 書き込みが可能。電源がオフの状態でも使用できる。主な仕様は、解像度が3,840×2,160ドット、視野角が上下左右とも178度、輝度が500cd/平方メートル、コントラスト比が1,400:1、応答速度が12ms(GtoG)。映像入力インタフェースは、HDMI×4、DVI-D×2、DisplayPort×1。USB 2.0対応のダウンストリームポート×1、アップストリームポート×1と、10W+10Wのステレオスピーカー、制御用の10BASE-T/100BASE-TX対応有線LAN×1を搭載する。リモコンが付属し、本体サイズはW1931×D85×H1117mm、重量は約70.5kg。
2014年11月06日韓国LG Displayは30日(現地時間)、0.7mmという極狭ベゼル幅の5.3インチスマートフォン用ディスプレイを開発したと発表した。同社の発表によると、0.7mmというベゼル幅は世界最狭だという。同社が新開発したことを発表した5.3インチディスプレイは、世界最狭だという0.7mmのベゼル幅が特徴。開発にはパネルの回路板とバックライトユニットを装着するために接着剤を使用する「Neo Edge」技術、タッチパネルをLCDモジュールに埋め込む「AIT」技術を採用している。こうした技術を使うことで、ベゼル幅を狭くするだけでなく、コストの削減や防水性の向上に繋がるという。このディスプレイは11月より量産を開始し、中国市場向けのスマートフォンにて搭載される予定となっている。(記事提供: AndroWire編集部)
2014年10月31日ユニットコムは30日、同社の「iiyama PC」ブランドより、3200×1800ドット(QHD+)と高解像度の13.3型ディスプレイを搭載したゲーミングノートPC「13GSX7100」シリーズを発表した。即日販売を開始し、価格は134,979円から。スタンダードモデル「13GSX7100-i5-REB」の主な仕様は、CPUがIntel Core i5-4210M(2.60GHz)、チップセットがMobile Intel HM87 Express、メモリが8GB PC3-12800(8GB×1)、ストレージが500GB SATA HDD、グラフィックスがNVIDIA GeForce GTX 860M 2GB、光学ドライブは非搭載、ディスプレイが13.3型QHD+(3200×1800ドット)光沢IPS液晶、OSがWindows 8.1 Update 64bit。本構成の価格は税別124,980円から。上記構成からOSにWindows 7 Professional 64bitを搭載した場合の価格は140,379円から。上位モデル「13GSX7100-i7-RSB」の主な仕様は、CPUがIntel Core i7-4710MQ(2.50GHz)、チップセットがMobile Intel HM87 Express、メモリが8GB PC3-12800(8GB×1)、ストレージが1TB SATA HDD、グラフィックスがNVIDIA GeForce GTX 860M 2GB、光学ドライブは非搭載、ディスプレイが13.3型QHD+(3200×1800ドット)光沢IPS液晶、OSがWindows 8.1 Update 64bit。本構成の価格は税別151,179円から。上記構成からOSにWindows 7 Professional 64bitを搭載した場合の価格は156,579円から。最上位モデル「13GSX7100-i7-RRB」の主な仕様は、CPUがIntel Core i7-4810MQ(2.80GHz)、チップセットがMobile Intel HM87 Express、メモリが16GB PC3-12800(8GB×2)、ストレージが120GB SSD + 1TB SATA HDD、グラフィックスがNVIDIA GeForce GTX 860M 2GB、光学ドライブは非搭載、ディスプレイが13.3型QHD+(3200×1800ドット)光沢IPS液晶、OSがWindows 8.1 Update 64bit。本構成の価格は税別186,819円から。上記構成からOSにWindows 7 Professional 64bitを搭載した場合の価格は192,219円から。
2014年10月30日LGエレクトロニクス・ジャパンは30日、アスペクト比が21:9の"曲面"34型ワイド液晶ディスプレイ「34UC97-S」を発表した。10月30日より発売する。価格はオープンで、店頭予想価格は132,000円前後(税別)。曲面型IPSパネルを採用する34型ワイド液晶ディスプレイ。狭額ベゼル+曲面パネルによって、映像への没入感を高めている。左右が内側にカーブしていることで、視覚移動が少なくなり、目の負担も軽減する。sRGB 99%以上の色域表示が可能で、眼精疲労の原因とされるフリッカーやブルーライトを抑えるモードも搭載。7W+7WのステレオスピーカーとWaves社の音声ツール「MaxxAudio」の搭載により、高品質なサウンドを出力する。そのほかにも、1画面に2つの機器の画面を同時に出力する「Dual Linkup」機能や、付属ソフト「Screen Split」によるウィンドウの自動分割など、多彩な機能を搭載する。主な仕様は、画面サイズが34型ワイド、解像度が3,440×1,440ドット、アスペクト比が21:9、液晶パネルがIPS方式、視野角が水平178度 / 垂直178度、輝度が300cd/平方メートル、コントラスト比が1,000:1(最大5,000,000:1)、応答速度が5ms。映像入力インタフェースはHDMI×2、DisplayPort×2。3ポートのUSB 3.0ハブ機能とThunderbolt2×2基を搭載。スタンドのチルト角度が上15度/下5度。VESAマウント100mmに対応。本体サイズはW831×D226×H473mm、重量は9kg。
2014年10月30日アドバンテストは10月27日、次世代ディスプレイドライバIC向けテストシステム「T6391」を発表した。同装置は、多ピン化、高速インタフェース化、多機能化といった、次世代ディスプレイドライバICの技術トレンドに対応するテスト・プラットフォームで、同社が提供するディスプレイドライバICテスタ「T6300シリーズ」の後継機種として、TDL言語など従来同様の使用環境を継承しつつデータ処理および伝送速度を改善することにより、テスト・スループットを向上することを可能としたもの。多ピンデバイス、高速インタフェース、アナログ回路やメモリなど、ディスプレイドライバICに求められるさまざまあ機能のテストをカバー可能で、高スループットのテストを実現する高速伝送路や、複数のチップを同時にテストできる512のI/Oチャンネルを備えているほか、最大3584ピンのLCDチャンネルは、フルHDやWXGA、スマートフォン向けのHD720といった高画質の映像規格向けドライバICのテストもカバーすることが可能だという。また、I/Oピンは最大1.6Gbpsの周波数で動作し、モバイル機器の標準インタフェース規格であるMIPI向けディスプレイICをテストすることも可能なほか、モジュールを追加することで、4Kなどの次世代テレビ向けのディスプレイICのテストに必要な最大6.5Gbpsまで高速化が可能。さらに、アナログ機能のテストに対応した16チャンネルのAWG(arbitrary wave form:アナログテスト用の任意波形発生器)およびデジタル・キャプチャを備えており、タッチセンサ機能を搭載したディスプレイICのテストも可能なほか、ロジック回路のテストを効率化するSCPG(scan pattern generator)、メモリテスト用のパターンを発生するALPG(algorithmic pattern generator)、メモリセルのフェイル解析に用いるAFM(address fail memory)などの機能も揃えているという。なお、同装置の出荷開始は2014年12月末を予定しているという。
2014年10月27日米Actiontec Electronics inc.は20日、MiracastとWiDiに対応したワイヤレスディスプレイレシーバー「ScreenBeam Pro」と「ScreenBeam Mini2」を発表した。12月より発売し、価格はオープン。○ScreenBeam Pro「ScreenBeam Pro」は、2.4GHz帯と5GHz帯(屋内専用)のIEEE802.11a/b/g/n無線LANに対応するワイヤレスディスプレイレシーバー。MiracastやWiDiが利用可能な携帯端末の映像を、ワイヤレス受信できる。携帯機器とレシーバー間はピアツーピアで接続されるため、面倒な設定も必要ない。1080p解像度の入力が可能で、オーディオ形式は5.1chに対応。最短66m秒(2フレーム)以内の表示を可能にしている。インタフェースはHDMIで、HDCP2.1以上に対応するコンテンツを再生可能。本体サイズはW78×D75×H20mm、重量は約62.5g。対応OSはWindows 7 / /8 / 8.1。Android 4.2以降。○ScreenBeam Mini2HDMI端子に直結するタイプのモデル。オーディオ形式はリニアPCMに対応し、電源は1AのUSB給電に対応。本体サイズはW29.5×D98×H12mm、重量は39.5g。そのほかの仕様は「ScreenBeam Pro」とほぼ共通。
2014年10月20日10月17日、日本国内の報道関係者向けに行われたアップルのハンズオンイベントにて、同日より出荷開始となったiMac Retina 5Kディスプレイモデルが展示された。5,120 × 2,880ピクセルという広大なピクセルの海には、実際に見なくては分からない生々しさが溢れていた。○画面を見ている気がしない没入感27インチという画面サイズ自体が、目の前に座った時に視界を覆うのにはすでに十分だが、そこに詰め込まれたピクセル数は1,470万。もう液晶画面を見ている気が全くしない。紙ともポジフィルムとも違う、繊細で広大でぬるんとした何かだ。iPhone 4で初めてRetinaディスプレイが登場した時、その解像度が人間の網膜を上回るもの、つまり理論的には人の目にピクセルが見えないものと謳われていた。確かに、Retinaディスプレイ搭載のiPhoneやiPadを使っていて、ピクセルのある液晶画面のように感じることは全くない。しかし、このiMac Retina 5Kディスプレイモデルはその感覚を簡単に過去のものへと置き去りにする。網膜レベルでは画面と現実の区別がついていない視覚信号を、脳で補正してディスプレイ上の映像だと理解しているような感覚だ。iMac Retina 5Kディスプレイモデルでは、単体で1,470万ピクセルを駆動する独自設計のタイミングコントローラを搭載。ピクセル数を増やしながらも表示品質向上と消費電力低減を実現し、新しい光配向プロセスと補償フィルムによってどの視野角でも締まった黒と鮮やかな色を見ることができる。地デジ切り替えで液晶テレビ特需があった頃、液晶画面の隅々までムラなく鮮やかに表示させるにはいかに高い技術が必要なのかがよく宣伝されていたが、iMacはピクセル数でいえばその7倍の数を制御していることになる。○5KだからできることRetina 5Kディスプレイは、映像業界で需要が高まる4Kよりさらに大きいことになる。4から5なら従来の2割増しかと思うとそうではなく、4Kディスプレイよりもピクセル数は67%も多い。4Kではなく5K。その利点がもっともよく分かるのが、動画編集ソフトの編集画面だ。5Kの画面であれば、4Kの映像を原寸で表示させながらメニューやタイムラインを同時の同じ画面上で操作することができるのだ。しかもこの解像度の高さにより、タイムラインのサムネイルもメニューの文字も、隅々までくっきりと見える。サブディスプレイを用意する必要はない。3.5GHzクアッドコアIntel Core i5、AMD Radeon R9 M290Xグラフィックス、8GBメモリと1TB Fusion Drive標準搭載というスペックが、4K動画の編集も可能なパワーを支えている。しかしこのiMacの本当の進化の意味は、「普通に」写真やブラウザを見ている時に感じられるものなのかもしれない。実際に目の前で見て初めて感じた文字や写真の実在感は、今まで体験したことのなかったものだ。データを可視化して表示するためのツールだったディスプレイが、人間の感覚限界を超えて進化することで逆にその存在感を消し、データを自分の目で直接見ているような気にさせる。これを見ればWebであれ動画であれ、自ずと作るもののクオリティにこだわらざるを得ない。クリエイティビティが詰め込まれたという意味では、非常にMacらしい進化の形と言えるだろう。
2014年10月17日アップルは10月17日、「iMac Retina 5Kディスプレイモデル」を発表した。同日より販売が開始される。価格は258,800円。VESAマウントアダプタ搭載モデルは263,200円。iMac Retina 5Kディスプレイモデルはコンシューマ向けとしては初となる、4Kを上回る「5K」ディスプレイ(5120×2880)のIPS液晶を採用。画面解像度は218ppiと、ほぼ15インチのMacBook Pro Retinaディスプレイモデル(220ppi)と同等の解像度を実現している。CPUは第4世代のCoreプロセッサ(Haswellアーキテクチャ9を採用し、3.5GHzクアッドコアCore i5(Turbo Boost使用時3.9GHz)を搭載。グラフィックスには従来の米NVIDIA製GPUから変わって、米AMD製のAMD Radeon R9 M290Xを搭載する。メモリは標準で8GB(スロット数は4、最大32GB)、ストレージには1TBのFusion Driveを搭載する。CTOによるカスタマイズでは、CPUに4GHzのクアッドコアCore i7(Turbo Boost使用時4.4GHz)、グラフィックスにAMD Radeon R9 M295Xがそれぞれ選択できるほか、ストレージには最大1TBのフラッシュストレージが選択できる。なお、ストレージの標準構成はFusion Driveだが、ハードディスクのみの構成は選択できなくなっている。その他のインターフェースはSDXCカードスロット×1、USB 3.0×4、Thunderbolt 2×2、ギガビットEthernet×1、Wi-Fi(802.11ac/a/b/g/n)、Bluetooth 4.0、オーディオ出力など。なお、非RetinaモデルのiMacのラインナップは従来と同様だが、昨今の為替相場上昇に合わせるかたちで値上がりしている。新価格は以下の通り。特に27インチモデルの値上がり率が高く、相対的に5Kモデルのお買い得感が高まっている。
2014年10月17日カタログ通販のニッセンから、ペット洋服専用のペット用ハンガーラックが販売されている。素材はスチールで、布で作られた収納BOXが2つ、ペット用小物を入れる収納用ポケットが計6カ所ついている。洋服だけでなく小物もまとめて収納できる。○今まで困っていたペット・グッズの置き場所が、これで一気に解決!ペット・グッズの収納場所に困る飼い主は多い。使用頻度が高いため目立つ場所に置いておきたいが、目立つ場所に置くと衛生上の問題もある。またペットの洋服は湿気を含むと匂いが気になることがあり、風通しのよくない場所に置けない。ペット・グッズは適切な収納場所がなかなか見つけづらい物なのだ。そのペット・グッズの収納問題を一気に解決してくれそうなのが、こちらのペット用ハンガーラック。これならペットの衣服を風通しよく収納でき、収納BOXや収納用ポケットにペット・グッズがまとめて収められる。人間の生活範囲から少し離してペット用グッズを保管できるため、衛生面でも安心だ。本体のサイズはW50×D24×H70cmとコンパクトなサイズなので、スペースがない部屋でも設置しやすい。またコンパクトながら収納用BOXが2つ、収納用ポケットが6つと収納が多く、今までばらばらだったペット・グッズを整理整頓し、ぴったりと収納もできる。同商品は本体のみのタイプと、ペット用ハンガーがセットになったタイプとが選べる。本体のみの同店販売価格は2,890円(税別)。ハンガーとセットの場合は3,890円(税別)。ハンガー3本セットは690円(税別)。詳細は公式サイトを参照のこと。
2014年10月09日KDDI、沖縄セルラーは8日、独立して動作する曲面ディスプレイを搭載したAndroidスマートフォン「GALAXY Note Edge」を発売すると発表した。同端末のチャコールブラックモデルを10月23日より全国一斉に販売する。フロストホワイトモデルは11月中旬以降を予定。ドコモからも同一の端末が発売されるが、au限定機能も備えている。GALAXY Note Edgは、スーパー有機EL(Super AMOLED)ディスプレイを搭載した約5.6インチサイズのスマートフォン。メインディスプレイのほかに、独立して動く曲面ディスプレイの「エッジスクリーン」も搭載したのが特徴。エッジスクリーンを通じてアプリや音楽プレイヤーの素早い切り替え、時刻、天気、ニュース、メジャーなどの各種情報を表示し、スマートフォンの新しいスタイルを提供する。au限定の機能として、au Eメール(@ezweb.ne.jp)やSMS受信時のアニメーション通知や本文表示も可能。GALAXY Noteシリーズの特徴となるSペン機能も進化。ペンの感度がGALAXY Note 3の2倍の2,048レベルに向上し、筆記感を改善したほか、Sペンで線を引くことでPCマウスのように範囲選択やイメージ、テキストの一括選択も行える。また、2.7GHzのクアッドコアCPUを搭載し、処理速度も向上。1画面にアプリを2つ同時操作するマルチウィンドウ機能が快適になったという。カメラ機能では、自分撮りを意味する"セルフィ"への対応強化を図った。サブカメラにF値1.9のレンズを採用し、最大120度の広角撮影に対応し、ワイド自分撮りが可能になった。サブカメラで集合写真も撮影できる。通信面では、LTEの最新技術「キャリアアグリゲーション」や「WiMAX 2+」の高速データ通信に対応する。上記以外の主な仕様は以下のとおり。OSはAndroid 4.4、RAMは約3GB、ROMは約32GB。サイズ/重量は、約82(W)x151(H)x8.5(D)mm、最厚部約10.1mm/約177g。カメラはメインが約1600万画素、サブが約370万画素。連続通話時間は約1300分、待受時間は3Gで約470時間、LTEで約440時間。通信面はWi-FiがIEEE 802.11 a/b/g/n/ac、Bluetooth 4.1、NFC、Wi-Fiテザリング(最大10台接続)、ワンセグ、フルセグ、おサイフケータイ、キャリアアグリゲーション、WiMAX 2+、WIN HIGH SPEED、グローバルバスポート(LTE/GSM/UMTS)に対応。(記事提供: AndroWire編集部)
2014年10月08日アユートは7日、3,840×2,160ドットの4K解像度に対応した28型ワイド液晶ディスプレイ「AUT-LCD28-4K」を発表した。10月10日より発売する。価格はオープンで、直販価格は60,000円(税別)。「AUT-LCD28-4K」は3,840×2,160ドットの28型ワイド液晶ディスプレイ。60Hz出力に対応し、滑らかな表示を可能としている。PinP(Picture in Picture)機能による大画面と小画面の分割表示のほか、同サイズで画面を左右に2分割するPBP(Picture by Picture)機能にも対応している。主な仕様は、画面サイズが28型ワイド、解像度が3,840×2,160ドット(4K)、液晶パネルはTNの非光沢(ノングレア)、視野角が水平170度 / 垂直160度、輝度が300cd/平方メートル、コントラスト比が1,000:1、応答速度が5ms。映像入力インタフェースはHDMI×1、DVI-D×1、DisplayPort×1。側面にUSB 3.0×2、USB 2.0×2の計4基のUSBポートを備えている。スタンドのチルト角度が上23度 / 下5度、スイーベルが左右160度、130mmの高さ調節や右回転90度のピボットも行える。3W+3Wのステレオスピーカーを搭載し、VESAマウント100mmに対応。本体サイズはW659.7×D244.5×H555.4mm、重量は約7.9kg。
2014年10月07日ラックは10月7日、IT技術を持つ中学・高校・高専生を支援する「ITスーパーエンジニア・サポートプログラム“すごうで“」の2015年度募集を開始した。受付は2015年1月15日(当日消印有効)まで。選考で選ばれた個人またはグループに、年間100万円相当を上限とする支援を行う。2013年度にスタートした“すごうで”は、IT技術を活用して実現させたい夢がある「エンジニアの卵」を発掘し、そのチャレンジを資金と技術の両面から支援するというもの。第3回となる2015年度は、対象者と内容を大きく見直した。対象者は、最もITへの関心が高まる年頃で、伸びしろの大きい中学・高校生を中心とし、選考対象となる「夢」は、ITを活用した取り組みであれば内容は問わず、ソフトウェア開発からハードウェア開発、イベント企画などいかなる企画であっても対象としている。支援対象者には活動費に加えて、システム開発のサポートやプログラムのセキュリティ検査など、システム開発と情報セキュリティの専門企業であるラックならではのきめ細かな支援も提供するという。
2014年10月07日グリーンハウスは6日、白色LEDバックライトを搭載した21.5型ワイド液晶ディスプレイ「GH-LCW22A」シリーズと「GH-LCW22A-BM」シリーズを発表した。ともにブラックとホワイトの2色を用意。10月中旬より発売する。価格はオープン、店頭予想価格は16,500円前後より(税別)。○GH-LCW22Aシリーズ最大解像度が1,920×1,080ドット(フルHD)の21.5型ワイド液晶ディスプレイ。バックライトにエッジライト式の白色LEDを採用し、省電力性を高めている。主な仕様は、画面サイズが21.5型ワイド、解像度が1,920×1,080ドット(フルHD)、視野角が上下160度 / 左右170度、輝度が250cd/平方メートル、コントラスト比が1,000:1(DCEオン時5,000,000:1)、応答速度が5ms。映像入力インタフェースはDVI-D×1、D-sub×1。スタンドのチルト角度が上20度。1W+1Wのステレオスピーカーを搭載し、VESAマウント100mmに対応。本体サイズはW506.6×D178×H390mm、重量は約3.3kg。○GH-LCW22A-BMシリーズ「GH-LCW22A-BM」シリーズは、眼精疲労の原因といわれるブルーライトを約24%カットするブルーライトカットフィルタを内蔵するモデル。傷に強い「2Hハードコート」仕様で、汚れに強い防脂処理と映り込みを防ぐアンチグレア処理が施されている。ブルーライトカットフィルタは、全光線透過率が79.5%、ヘイズが7.6%、グロスが51.2%、ブルーライト透過率(450nm)が76.30%。ディスプレイとしての機能と仕様は「GH-LCS17BG-WH」とほぼ共通。
2014年10月06日シャープは6日、MEMS-IGZOディスプレイを搭載した7型Androidタブレット「メディアタブレット」の開発を発表した。OSはAndroid 4.4。法人市場に向け2015年上半期に発売する予定。「メディアタブレット」は、米Qualcomm社の子会社PixtronixのMEMSディスプレイ技術と、同社のIGZO技術を組み合わせた、MEMS-IGZOディスプレイを搭載するAndroidタブレット。同ディスプレイは1,280×800ドット解像度で、一般的な液晶ディスプレイに比べ低消費電力ながら、高い色再現性を備えていることが特徴となる。また、外光下でも鮮明に表示できる高輝度モードや省電力で表示するグレースケール/白黒モードなど、利用シーンやコンテンツに応じ最適な表示モードに切替えられる。このほか、本体機能として、NTTドコモの「Xi」に接続できるLTE対応や音声通話、IPX5/IPX7準拠の防水性能なども有する。プロセッサにはQualcommのSnapdragon 800を採用。カメラはフロント、リア各1基を搭載。通信機能はIEEE802.11a/b/g/n/ac。本体サイズは重量など、その他詳細は未定。
2014年10月06日シャープは9月29日、JR名古屋駅の中央コンコースにデジタルサイネージ用の60型液晶ディスプレイ「PN-R603」を100台納入したと発表した。JR名古屋駅では設置工事後、10月7日より運用を開始する。JR名古屋駅は、太閤通口と桜通口とを結ぶ中央コンコースの柱の両面に設置する。これまでは紙のポスターが貼られていたが、デジタルサイネージに置き換えて、広告情報や災害情報などさまざまな情報を掲示する。シャープによると、交通広告としての利用では日本最大級の連続・多面デジタルサイネージだという。同社はデジタルサイネージ用の液晶ディスプレイの販売強化に取り組んでおり、大型モデル、タッチディスプレイ、マルチディスプレイ、高輝度モデル、薄型・軽量モデルなど、幅広い機種をラインアップしている。PN-R603は、60型・フルHD画質の液晶ディスプレイ。本体サイズは横1378mm×縦794mm×奥行約39.4mm。入力・出力端子は、ミニD-sub、DisplayPort、DVI-I、HDMI、ビデオ、コンポーネントなど豊富にそろっている。
2014年09月30日横浜ディスプレイミュージアムは10月20日~12月12日、売り場全館にて2014クリスマス売り場をグランドオープンする。○横浜で"ワンランク上"のクリスマス装飾を同店は、造花メーカー兼卸を営むポピーが直営するディスプレイ専門店。業態は業務用のプロショップだが、この時期は土曜日営業も増やし、一般顧客に向けたサービスも強化する。1階の「+Edition」では、「ワンランク上のディスプレイ」をコンセプトに、国内外のメーカーから厳選された高感度アイテムをショールームのように展示する。トレンドをおさえたクリスマスアイテムが随所にコーディネイトされ、ついまねしたくなる都会的なセンスが見どころとなるという。2階は、生花デザイナーによる、生花デザイナーのための花装飾専門フロア。随所にフラワーアレンジメントの作品を展示している。展示作品はすべてデザイナーによる1点もので、予約をすれば一般来店者でも購入可能な作品も多数用意。フラワーアレンジに必要な素材やツールもそろっており、数々の作品を参考に、自分だけのクリスマスデコレーションを制作することもできる。また、10月25日~11月3日に開催される、横浜ポートサイド「ひかりの街づくり」イベントの参加店として、店内にイベント特設コーナーを設置。来店者やスタッフが作った「ひかりの実」を、店内や目の前のポートサイド公園にて飾りつけ、イベントを盛り上げる。同店の所在地は、神奈川県横浜市神奈川区大野町1-8 アルテ横浜。
2014年09月30日米GoProは29日(現地時間)、背面にタッチディスプレイを搭載したアクションスポーツカメラ「HERO4 Silver」を発表した。日本総代理店であるタジマモーターコーポレーションズでは、10月下旬から、希望小売価格47,000円(税別)で順次発売する。HERO4 Silverは、同社のアクションスポーツカメラにおいて初めてタッチディスプレイを搭載したモデルだ。タッチディスプレイからは、撮影した動画や静止画のプレビュー、メニューの設定・調整などを行える。動画撮影では2.7K/30fps、1080p/60fps、720p/120fpsに対応。1,200万画素の静止画を秒間30コマで撮影できる機能も搭載している。なお、同時発表されたフラグシップモデル「HERO4 Black」は4K動画の撮影に対応しているが、本モデルは非対応だ。「HERO4 Black」と同様、「Night Photo」モードと「Night Lapse」モードでは、最大30秒までの露光時間の調節が可能になった。また、光量に基づいてカメラが自動でフレームレートを変える「Auto Low Light」モードも備えている。Wi-FiとBluetoothを内蔵し、スマートフォンからリモートコントロールなども行える。ハウジングケース(40m防水)、スケルトン+タッチバックドア、曲面用マウント、平面用マウント、クイックリリースバックル、3Wayピボットアーム、USBケーブルが付属する。
2014年09月30日米GoogleがVR(バーチャルリアリティ)ヘッドマウントディスプレイを自作するプロジェクトを公開した。必要な材料は、ダンボール紙、レンズ、磁石、ベルクロテープ、輪ゴムなど。詳細は、Cardboardプロジェクトのページに記載されている。設計図のファイル(PDF)をダウンロードして印刷し、それをダンボールに貼ってカットする。あとは磁石やベロクロテープを貼り、レンズをはめ込んで組み立てるだけ。Cardboardアプリ(Android 4.1以上)を使って「Earth」「Tour Guide」「YouTube」「Exhibit」「Photo Sphere」「Street Vue」「Windy Day」などのVRデモを体験できる。対応するAndroidスマートフォンは、Google Nexus 4、Google Nexus 5、Motorola Moto X、Samsung Galaxy S4、 Samsung Galaxy S5、Samsung Galaxy Nexusなど。完全対応ではないが、HTC One、Motorola Moto G、Samsung Galaxy S3も使用可能だ。
2014年06月26日KDDIは22日、2014年春モデルとしてauスマートフォン4機種とタブレット1機種の合計5機種を発表した。その中の一つが、日本で初めて曲面ディスプレイを採用したファブレット「G Flex」だ。発表会で実際に触れることができたので、ファーストインプレッションレビューをお届けしよう。曲面ディスプレイのメリットとデメリットについても述べていこう。まずはスペックからだ。製造メーカーはLG。OSはAndroid4.2で、約6.0インチのディスプレイを搭載している。サイズは約82(W)×161(H)×8.8(D)mm。6インチと大きいだけあり、重量は約178gと軽くはないが、それだけに電池容量は3,500mAhとかなりのもの。メモリは32GB(ROM)と2GB(RAM)を積み、フルセグにも対応している。……と、こんな表面上のスペックはどうでもいい。気になるのはやはり曲面ディスプレイだ。正面からの写真ではわかりにくいが、こうして側面から見てみると曲がっていることがはっきりとわかる。一瞬、「熱か何かで歪んだの?」と思ってしまいそうだが、もちろんそうではなく、仕様である……と頭ではわかっているのだが、慣れるまでにはやはり多少かかる。とはいえ、少し触っていると違和感もなくなり、だんだんと慣れてくる。実際のところ、ディスプレイが曲面であることは操作する上でそれほど問題ではない。人にもよるだろうが、慣れるまでは「何かヘンだな」くらいの感覚で、慣れてしまえばさほど妙な感じもなくなるだろう。●曲面ディスプレイのメリット○曲面ディスプレイは何がいいのかしかし、そうなると逆に気になるのが、「じゃあ曲面のメリットって何よ」ということだ。わざわざ曲げたからには何か理由があるはずである。KDDIが曲線ボディのメリットとして挙げているのは、主に3点。「広角視野によりフルセグをシアター感覚で楽しめる」「フェイスラインにフィットすることで電話しやすい」「カーブすることで持ちやすい」である。短い時間だが、実際に触れてみた。まず、曲面になったことで映像を見る際、広角視野になるという点だ。これは実際に映してみるとわかるが、画面が曲がっている分、やや外に向かって映像が広がるのだ。広角になると映像のダイナミックさが増すので、アピールしている点はわからなくもない。とはいえ曲面の角度が控えめだから、視野の方もそこまで極端に変わるわけではない。これは映像をスマートフォンで頻繁に見る人なら体感できるだろう。次に「フェイスラインにフィットすることで電話しやすい」ということだ。これは確かにその通りで、個人差もあるだろうが、やや曲がっている方がマイク部に口元が近くなるため通話中の会話がやりやすい。電話するだけならスマートフォンよりも折りたたみ式のフィーチャーフォンの方がしっくりくるという人は未だに多いだろう。固定電話の受話口と送話口も盛り上がっているし。最後に「カーブすることで持ちやすい」ということだが、これもその通り。たしかに完全にフラットであるよりも、少しだけカーブしている方が手のひらにちゃんとフィットするのは確かだと思う。タッチで操作してみたが、思ったよりもスムーズに操作できた。片手で持つにしても少し曲がっている方がやりやすい。●メリットとデメリットまとめさて、では逆に曲面であることのデメリットを挙げてみよう。まず、誰もが考えることだが、カバンなどに入れたときにフラットなスマートフォンよりも余分にスペースをとってしまう。個人的にはこれが最大のマイナス点だ。あとは変な方向から圧力をかけるとまずいんじゃないかということだが、これは本体がかなり頑丈に作られているため、意外と大丈夫なようだ。とはいえ、慣れるまでは扱いに気を遣いそうだけど。ちなみに背面カバーの傷については、特別なコーティングを施しているおかげで、かすり傷程度なら自然回復するという。まとめると、曲面ディスプレイのメリットは、映像が若干広角になる多少電話しやすい多少持ちやすいという感じで、逆にデメリットは、カバンやポケットに入れにくい扱いにしばらく気を遣いそうという感じだろうか。あれ、思ったよりもデメリットが少なかった……。この曲面ディスプレイを必要とする人はそれほど多くないだろうけど、ともあれ曲面ディスプレイという"変な技術"がこうして形になって商品化されただけで大きな意味があるのだろうとは思う。(記事提供: AndroWire編集部)
2014年01月22日LGエレクトロニクスは20日、湾曲ディスプレイを採用した6インチのスマートフォン「LG G Flex」を国内メディアに向けて公開した。韓国ではすでに11月中旬に発売が開始されている同端末。日本国内での発売に関しては、今のところ「未定」とのことだ。○なぜ曲げた? 湾曲ボディの利点とはLG G Flexは、ボディ全体が弧を描くように曲がっているのが最大の特徴。なぜ曲げる必要があったのだろうか。実はこれにより、様々な利点が考えられるというのだ。都内で詳しい説明を聞くことができた。ひとつは通話がしやすくなること。一般的に、ディスプレイが大型化するとスピーカーを耳に当てたときにマイクが遠ざかってしまう。このため通話がしにくくなる、というのがこれまでの常識だった。しかしLG G Flexはボディが曲がっているためマイクが口元にくる。ひいては通話がしやすくなるというのだ。LGがもっとも強くアピールするのが動画視聴の際のメリットで、これが端末開発の発端にもなっている。具体的には、ディスプレイを曲げることでユーザーは動画コンテンツに没入できる。また画面に奥行きが出るため、劇場のような臨場感を味わうことができるとのことだ。現在、グローバルではスマートフォンのディスプレイが大型化する傾向にある。他方、動画コンテンツを配信するサービスが多様化しつつある。こうした背景から、市場では「画面の大きなスマホで快適に動画を視聴したい」というニーズが高まりつつある。そこでLGでは動画の視聴に最適なスマートフォンを追求した。その結果が、湾曲ディスプレイの6インチスマートフォンLG G Flexの誕生につながったのだという。このほか背面が丸みを帯びているため、手にもよくなじむ。また指とディスプレイの距離を一定に保てるため文字入力がしやすく、フリックなどによるWebサイトのページ遷移もやりやすいという。○曲がっているため負荷に弱い? 耐久性について解説気になるのが耐久性だが、通常のスマートフォンと同程度に頑丈にできている。「曲がっているため負荷に弱い」ということは決してないという。LG G Flexが耐えられる荷重は、公表値では「40kg」。裏話として、工場ではそれ以上の荷重で実験しているが問題はないそうだ。したがって、お尻のポケットに入れても安心だろう。ただ、ストレートタイプのスマートフォンに比べ、湾曲した背面の中央部に傷がつきやすい。このため、塗装にはとある工夫を凝らしている。それは「Self Healing(セルフヒーリング)」と呼ばれる特殊な塗料を使うというもの。これにより日常的に使用している中で自然についてしまう擦り傷程度なら、自然に回復できるという。すでに自動車やノートPCなどの製品の一部には利用されている。ただ、スマートフォンに応用したのは「おそらく初めて」(担当者)とのことだった。○曲がり具合は「700R」がベスト?LGでは、6インチ端末に最適なカーブの度合いを200種類ほど試したという。その結果、「700R」という曲がり方がベストという結論に至った。ディスプレイを曲げる技術については、実は前々からクリアできていた。●湾曲スマホ「LG G Flex」の秘密とは? その2しかしバッテリーを曲げることが難題だった。この難題をクリアし製品化にこぎ着けたのは、グループ会社LGケミカルの技術開発力のおかげだったという。ディスプレイにはプラスチックOLED(P-OLED)を採用した。ガラス素材でできた有機ELより柔軟性に優れているという。またReal RGB OLEDを採用したことで、従来機種に比べて発色が向上している。UXも充実している。例えば新機能「Dual Window(デュアルウィンドウ)」を利用すれば、6インチのディスプレイを半分に分けて別々のアプリを同時に利用できる。ファイルやURLのドラッグ&ドロップにも対応しており、PCライクに使うことができる。新機能の「UrgentCall Alert(アージェントコールアラート)」は、同じ相手から何度も電話がかかってくるとLEDが赤く光って知らせるという機能。緊急の場合に”電話に出そびれる”ことがなくなる。基本的なスペックは以下の通り。ディスプレイは6インチHD(1280×720ドット)プラスチックOLEDを採用。プロセッサには2.26GHzのクアッドコアCPU(Snapdragon 800 MSM8974)を搭載する。RAMは2GB、ROMは32GB。背面には1300万画素、前面には210万画素のカメラを備える。バッテリーは3500mAhで、ユーザーが任意に交換することはできない仕様だ。サイズは約160.5×81.6×7.9(最厚部8.7)mm、重さは約177g。ボディカラーはチタンシルバーを用意する。Android OS 4.2.2を搭載している。防水には対応していない。今回、LG G Flexを開発した狙いについて担当者は「スマートフォンは日々、進化している。そうした中で、消費者に新しいユーザーエクスペリエンスを体験できる端末を提供する、という意味合いが強かった」と説明していた。日本国内での展開は未定だが、もし発売されれば大きな話題になることは間違いないだろう。期待して待ちたい。(記事提供:AndroWire編集部)
2013年12月21日