宜野湾市コンベンションセンターをメイン会場に行われた第4回沖縄国際映画祭が3月31日に閉幕となり、クロージングセレモニーで各部門のグランプリが発表となった。出席した経済産業大臣の枝野幸男氏は、「沖縄には世界に誇れる歴史や文化がある。沖縄映画祭には日本にしかない活気と情熱がある。この映画祭を世界の人々に広めることで、沖縄を日本を愛してくれる人が増えると確信している」と映画祭にさらなる期待を寄せた。その他の写真映画祭のテーマである“Laugh & Peace”をテーマにした長編プログラムLaugh部門とPeace部門、それぞれ13本の中から海人賞グランプリが選ばれ、賞金250万円とトロフィーが贈られた。Laugh部門 海人賞グランプリはタイの『Suckseed』(チャヤノップ・ブンプラゴープ監督)、Peace部門 海人賞グランプリは、香港の『Tao Jie(A Simple Life)』(アン・ホイ監督)。『Tao Jie(A Simple Life)』は、国際的に活躍する5名の審査員によって選ばれる、審査員特別賞ゴールデンシーサー賞も受賞。2冠に輝いた。長編プログラム・審査員長のチュー・フーシェン氏は「3時間の討論の末、満場一致で決まりました。『TaoJie…』の主人公は常に笑顔で、温かさを持って善意で人と接し、人生をまっとうしました。素晴らしい作品です」と評した。また、スペシャルメンションとして『アーティスト』と『タバコイ~タバコで始まる恋物語』が選ばれた。沖縄国際映画祭実行委員会・実行委員長で吉本興業株式会社の代表取締役社長である大崎洋氏は、「沖縄県は、毎日歌って踊って楽しく暮らす珍しい県です。明日から創業100周年を迎える吉本興業も沖縄県と同じように毎日歌って踊って楽しく暮らし、来年も力を合わせて映画祭を世界に発信していきたい。みんなで歌って踊って稼ぎましょう!」と、来年の映画祭への意気込みを語った。来年は3月23日~30日に開催を予定している。8日間にわたって開催された第4回沖縄国際映画祭の来場者数は、過去最多の41万人(推定)を記録。ビーチステージのオールエンディングでBEGINらが歌うテーマソング『笑顔のまんま』とともに幕を閉じた。取材・文・写真:新谷里映
2012年04月02日熊切和嘉監督、徳井義実(チュートリアル)主演の映画『莫逆家族 バクギャクファミーリア』が、第4回沖縄国際映画祭の最終日3月31日にワールドプレミア上映され、主演の徳井、熊切監督、林遣都が上映前の舞台あいさつに登壇した。その他の写真阿部サダヲ、玉山鉄二、新井浩文、倍賞美津子、村上淳、大森南朋など演技派が揃うなかで主役をつとめた徳井は、「主演させてもらっていますが、共演者がすごい人たちばかりなので、これはやばいぞ!本気の映画なんだなと思いました。プレッシャーでしたね」と語り、撮影現場のエピソードについて「倍賞さんにびんたされるシーンはものすごい気迫でした。元アントニオ猪木さんの奥さんのびんたはすごいっ!」と芸人ならではのコメントで場を盛り上げた。伝説の暴走族のトップを演じるにあたっては、約1ヶ月半かけて加圧トレーニングに挑み肉体改造している。そんな徳井の起用理由を熊切監督は「華と影があって切なさを感じた。初めて会ったときも捨て犬のような感じでした(笑)」と明かした。徳井の演じる火野鉄の息子、周平を演じた林は、徳井の印象を「普段、テレビで見ている(芸人としての)徳井さんとは違って、想像以上に迫力がありました。下ネタを堂々と語るところとかは、男としてカッコいいです」と語り、また実際に鉄のような男性がいたら?という質問には「惹かれますね」と即答。この回答に徳井は、「全然、頼ってくれていいんですけどね。まあ、(林くんに携帯の)アドレスは聞かれなかったですけど(笑)」と、うれしそうだった。本作は、田中宏の同名漫画が原作。元暴走族の男たちが、ある事件をきっかけに再集結し、彼らのルールで仲間や家族を守ることを決意して戦う、家族の愛と絆を描いた感動ありバイオレンスありの人間ドラマだ。男性はもちろん女性にも観てほしいと言う願いを込めて徳井は、「草食系男子が増えている昨今、この映画には肉食系男子がたくさん出ています。“あたし、やっぱりこういう男が好きなんだわ!”と思うような、子宮に響く映画です!」と、徳井らしいアピールで舞台あいさつを締めた。取材・文・写真:新谷里映
2012年04月02日『アヒルと鴨とコインロッカー』『ゴールデンスランバー』チームの最新作『ポテチ』が、第4回沖縄国際映画祭・長編プログラムPeace部門でワールドプレミア上映され、キャストの濱田岳と木村文乃が舞台あいさつを行った。その他の写真本作は、東日本大震災直後に企画・製作され、震災後の仙台でオールロケを敢行した映画。主演の今村を演じた濱田は「僕たちはいつもどおり、面白い映画を作ることしかできないと思ったんです。震災後の仙台が舞台ですが、元気な仙台、ほっとできる映像をカメラにおさめています」。あたたかな気持ちになれるはずと、笑顔でコメントした。また、「中村組は僕にとって居心地のいい場所。この映画は一週間で撮ったんですが、一週間ふざけどおしました(笑)」と語るように、濱田は中村監督作品にはお馴染みの俳優。一方、共演の木村は今回が中村組に初参戦となり、「本当に素敵なチームです。お互いが励ましあって、笑いあっている楽しい現場でした」と印象を語った。この映画の原作は、伊坂幸太郎の13冊目の中短編集『フィッシュストーリー』のなかの中編『ポテチ』。同じ生年月日に生まれた今村と尾崎は、26年後、空き巣を生業とする凡人とプロ野球のスター選手という別々の道を歩いていたが、見えない力によって引き寄せられていく。そんな同じ誕生日という設定について濱田は、「僕はまだ同じ生年月日の人に会ったことはないんですが、出会ったら飲みに行きますね(笑)」。木村は「誕生日が同じというだけで距離が近くなりそう。私は誕生日が10月19日なんですけど、10時19分とか、自分の誕生日の数字を偶然目にするとうれしくなったりします」。女性の感性が垣間見られる木村の発言に、濱田は苦笑いだった。そして、舞台あいさつの最後には「いろいろな想いがギュッと詰まった作品」と2人それぞれがメッセージを送る。木村の「誰かのためを思って行動することにムダなことはひとつもない、そんな想いが込められている映画です。観た後に、行動してみようかな、一歩すすんでみようかなと思ってもらえたらうれしい」という言葉にうなずきながら、濱田は「中村監督からの伝言をあずかってきました。68分という短い映画なのでトイレの心配は全くない、安心して観られるということをしっかりと言うんだぞ!と言われたので、安心して楽しんでください(笑)!」。あたたかさとユーモアに満ちた映画同様に、舞台あいさつも終始なごやかだった。『ポテチ』は7日から仙台先行公開され、5月12日(土)から全国公開される。取材・文・写真:新谷里映
2012年04月02日開催中の第4回沖縄国際映画祭。長編プログラム、特別上映作品、地域発信型プロジェクトなどの既存部門に、今年はドキュメンタリー部門が新たに加わり、登山家・栗城史多の挑戦を追いかけた『地球の頂へ』、3.11を題材にした『ソノサキニ』『Pray for Japan~心を一つに~』『お笑い芸人と東日本大震災~よしもとあおぞら花月~』の4作品が上映された。その他の写真『お笑い芸人と東日本大震災』は、震災後、吉本興業が行っている支援活動“よしもとあおぞら花月”の活動を取材した記録ドキュメンタリー。被災地に笑いを届ける芸人たちと被災者たちの触れあいや活動の意味を問う葛藤を映像におさめている。映画祭6日目の舞台あいさつ付きの無料チケットは即完売で、上映前には山崎邦正、なだぎ武、ワッキー(ペナルティ)、川田(ガレッジセール)が登壇し、それぞれの想いを語った。昨年の同映画祭は、東日本大震災に向けたチャリティーをテーマに開催。その時の想いを「風化させたくない」というよしもと芸人たちは自ら被災地へ赴いた。お笑い芸人にできることについて、なだぎは「僕ら芸人が被災地に行って一体何ができるのかと悩んだんですが、被災地の方たちの大人も子供も楽しんでくれて……その姿を見て、僕らの方が元気をもらいました。卑屈になっているのは僕たちの方だった」と実体験から得た感想を述べ、ワッキーは新ネタを披露するなど場を盛り上げながらも「人は笑っているときが一番幸せだと思うんです。だから、一瞬であっても被災地の方の笑顔を見ることができて、幸せなひとときを感じてもらえたのかなと。お笑いも音楽と同じように、人を幸せにすることができるんだと思った」と真面目にコメントした。沖縄出身で第1回目から参加している川田は「おじいとおばあが悲しい時こそ笑えよ、と言っていたことを思い出しました。こういうときだからこそ、笑いが必要なんだと改めて思った」と、自分たちにできることを伝えた。この日の登壇者のリーダー格である山崎も被災地を訪れ「人間はこういうふうに前向きになっていくのか」という感動をもらったと語り、「81分の記録映像を、考えるのではなく“感じてほしい”」とメッセージを残した。第4回沖縄国際映画祭3月31日(土)まで開催
2012年03月30日宜野湾市・沖縄コンベンションセンターと那覇市・桜坂劇場をメイン会場に開催中の第4回沖縄国際映画祭。期間中は各会場でワールドプレミア上映から懐かしの映画上映まで、さまざまな作品が楽しめるが、同映画祭の面白さは映画鑑賞だけでなく、多種多様の無料イベントに参加できることだ。その他の写真イベントの多くはコンベンションセンター裏の宜野湾トロピカルビーチに設置されたビーチステージで行われ、今年は8日間で20以上のイベントが開催される。連日のビーチステージのトップバッターを飾るのは“オープニングエイサー”。沖縄県各地のエイサー団体が日替わりで沖縄の歌と踊りを披露する。毎年恒例のよしもと芸人たちによるお笑いイベントの人気は高く、映画祭初日は人気バラエティ番組『ピカルの定理』でお馴染みの白鳥美麗とピカルメンバーが歌と踊りでビーチステージを盛り上げた。音楽イベントに力を入れているのも同映画祭の特徴のひとつ。29日には歌ウマ芸人たちが自慢の歌でバトルをくり広げた『LIVE DAM presents 歌ウマ選手権』が、30日には長寿音楽番組『Hey! Hey! Hey!』が初登場し、豪華キャストを迎えライブ収録が行われる。ほか、同映画祭初のオールナイトイベント『YOSHIMOTO presents Laugh&Peace Music Night』(30日)、沖縄にゆかりのあるアーティストにたちによる恒例の音楽フェス『KYORAKU PRESENTS Laugh&Peace ミュージックフェス』(31日)も注目だ。フェスには夏川りみ、かりゆし58、NMB48、あやまんJAPANなどが参加する。また、今年はビーチステージでのお笑いや音楽イベントに加え、ファッションイベントが初コラボ。開催2日目には『沖縄ちゅらイイ!GIRLS UP STAGE』が午後のビーチステージを華やかに彩り、土屋アンナ、森泉、小森純など人気モデル&タレントが2012年春夏のファッションをまといステージを歩き、集まった約1万人の観客を湧かせた。このイベントは、吉本興業創業100周年の新プロジェクトのひとつである“SUPER GIRLS FESTA”のお披露目的イベントでもあり、4月15日(日)には台北市でファッションフェスタが開催される。メイン会場で上映される“Laugh&Peace”をコンセプトにした102本の映画と、リゾート感あふれるビーチステージでのお笑い・音楽・ガールズイベント。映画と3つのコンテンツの融合は、他の映画祭と一線を画する沖縄国際映画祭の見どころだ。第4回沖縄国際映画祭3月31日(土)まで開催取材・文・写真:新谷里映
2012年03月30日開催中の第4回沖縄国際映画祭の特別上映作品/パノラマスクリーニング部門で、『グラッフリーター刀牙』がひと足早く上映され、藤原健一監督、津田寛治、須藤凌汰、北原里英(AKB48)、吉木りさ、田村裕(麒麟)、迫英雄が舞台あいさつに登壇した。その他の写真パノラマスクリーニングは、幅広いテーマの作品・新進気鋭の監督作品など、ジャンルにとらわれない映画を上映するプログラム。本作でメガホンをとった藤原監督は、数多くの映画の制作・助監督を経て、2004年少年犯罪をテーマにした衝撃作『イズ・エー[is A.]』で劇場公開作デビューを飾り、その後も『NIGHT★KING』(2008)、『ランディーズ』(2009)、『女囚701号 さそり外伝』(2011)などを手掛ける注目株。本作では、単行本の売上が累計5000万部を超える板垣恵介の人気コミック『グラップラー刃牙』を題材に、ヒューマンコメディ映画を誕生させた。「2年ほど前に映画化の話をもらったんですが、原作は読んだことがなくて。100巻ほどあるんですが、内容はかなりぶっとんでいるんです。これを単に実写するのではなく、この漫画を好きな家族の話にすることで、新しい映画になるんじゃないかと。人気漫画なので批判は覚悟のうえ。漫画に負けないほどぶっとんだ映画にしたかった」と、製作秘話を語った。主演の斉藤由貴が演じる熱狂的バキファンの母から、バキ風英才教育を受けて育った少年・刀牙が、商店街の人々と力を合わせて町を守るストーリーに、『イズ・エー…』で主演をつとめた津田は、本作の脚本を読んで「こういう手法で映画化するのはセンスがいい!」と驚き、交流を深めた藤原監督と再び仕事ができることに喜びを感じたとコメント。「7年前に一緒に仕事をしたときは、僕も藤原さんも父親になりたてで、この映画は刑事が復讐していくバイオレンスものだけれど、この機会に親子の絆を描いた映画を撮りましょう!と語り合って、絆の映画を作りました。今回もエンターテインメントではあるけれど、子を思う親の気持ちは変わらず息づいています」。また、こういう時代だからこそ映画人として「エンターテインメントをしっかりと届けていきたい」と真摯に想いを伝えた。『グラッフリーター刀牙』は7月14日(土)公開。第4回沖縄国際映画祭3月31日(土)まで開催
2012年03月28日地元愛に焦点をあて、世界に向けて地域の魅力を発信する沖縄国際映画祭の新たなコンテンツ“地域発信型プロジェクト”。昨年に続いての企画となる今回は5つの地域が参加し、タイ・フィリピン・マレーシア、台湾との海外共同制作も実現した。映画祭4日目の27日には、『同じ星の下、それぞれの夜』と『友友友友友』の上映前に両作のキャスト&スタッフ総勢15名による舞台挨拶が行われた。その他の写真『同じ星の下、それぞれの夜』は、タイ・フィリピン・マレーシアの3つの場所で、3人の日本人が、同時刻に体験した奇跡の瞬間を描くオムニバス映画。『チェンライの娘』(タイ)は、タイの大都会バンコクから北の小さな町のチェンライまでのロードムービーで、富田克也監督は「日本にはない風景はカメラをどこに向けても絵になる。映画を撮る人間にとっては楽しい現場でした」と満足の笑み。『ニュースラウンジ25時』(フィリピン)は、旅行が苦手だという冨永昌敬監督自身にヒントを得ている。「僕は旅行が苦手でなるべく日帰りをしたい人間なので、外国に行くけれど必ず日帰りをする主人公の映画を作ってみようと思いました」。『FUN FAIR』(マレーシア)を手がけた真利子哲也監督は「マレーシアは、中華系とマレー系とインド系の3つが一緒になった国でいろいろなものがある。何を食べても美味しいし、海も青くてきれいだし、人もやわらかい」と現地の良さをコメントした。また、『ニュースラウンジ25時』に主演するムーディ勝山は、フィリピンでのエピソードをまじえて「4、5泊したんですが、ホテルの部屋に前の観光客が置いていったであろう『ゴルゴ13』が1冊だけあって、それをずっと読んでいたんです。そのせいで、映画の後半はゴルゴっぽい演技になっています(笑)」と、見どころを語った。一方、台湾映画『友友友友友』に主演したロンドンブーツ1号2号の田村亮は「日本と台湾では笑いの箇所が違う。それを楽しめる作品です。台湾はとても親日で、日本語を話せる人がたくさんいることに驚きました」と、台湾での撮影の印象を語った。どうしたら台湾映画の笑いが日本人にわかりやすく伝わるのか、田村が監督にアドバイスすることもあったそうで、本作が初監督作となるタイタン・ホァン監督は「昨年の同映画祭に参加し、いろいろな映画を観て、自分にも台湾と日本をつなぐ作品を作れないだろうかと考えました。日本と台湾はこれまでもずっといい友好関係を築いてきました。とても意味のある作品になったと思います」と、きっかけとなった沖縄国際映画祭で上映される喜びを噛みしめていた。第4回沖縄国際映画祭3月31日(土)まで開催取材・文・写真:新谷里映
2012年03月27日3月24日(土)に開幕した第4回沖縄国際映画祭で、3月26日(月)、長編プログラム「Laugh」部門に出品される『ハイザイ~神様の言うとおり~』の舞台挨拶が行われ、ともさかりえ、落合トモキを始め、沖縄で活躍中の5人組ダンスボーカルユニット「Lucky Color’s」のAlISAとMIINA、笑い飯・西田幸治、さらに主題歌を務めたスネオヘアーに福永周平監督が登壇。ともさかさんとスネオヘアーさんが夫婦ならではの絶妙なやり取りを見せた。本作は、沖縄のユタ(霊能者)に間違われ暴力団員に連れ去られる女性、浮かれた観光客カップル、こっくりさんで余命宣言された女子高生が繰り広げる3つの物語を描いたオムニバス・コメディ。全編沖縄ロケによって撮影された。ともさかさんは沖縄での撮影が1週間という過酷なスケジュールで天候にも恵まれなかったことを明かし、「時間との戦いでした。落合さんと2人で密室での撮影が多かったので、どんどん追い込まれていく感じでした」とふり返る。一方、落合さんは「僕は日が昇っている間の撮影だったので、撮影後は夕方から飲んでいました」と沖縄ロケをすっかり満喫していた様子。「いまだからこそ話せる撮影秘話」という話題におよぶと、主題歌のイメージについて聞かれたスネオヘアーさんは「そんなにないんですよ」とつれない答え。すると、ともさかさんが「(司会者が)困ってるじゃん!」とすかさずツッコミを入れ、夫婦ならではのあうんの呼吸を見せた。さらに、ともさかさんは夫が手がけた主題歌を引き合いにし「最後の主題歌を耳にしたときに、不思議な爽快感が残る映画です」としっかり夫を立てつつ映画をアピール。最後まで見事な良妻ぶりを発揮していた。第4回沖縄国際映画祭は3月31日(土)まで沖縄コンベンションセンター/桜坂劇場にて開催。「シネマカフェくんのふらっと映画祭」■関連作品:第4回沖縄国際映画祭 [映画祭] 2012年3月24日から31日まで開催
2012年03月27日第4回沖縄国際映画祭の目玉として、メイン会場・沖縄コンベンションセンター裏の宜野湾トロピカルビーチのビーチステージに、オープンエアスクリーン “Cine Screen 400(スイスのシネレント社製)”が登場した。24日に行われたオープニングセレモニーでその全貌が披露されたが、まず驚くべきはその大きさだ。幅 26.65m、高さ14.76m、最大8000人が鑑賞できる世界最大の移動式スクリーンの大きは圧巻。映画祭のためにスイスから陸路と空路を使って輸送され、約10日間かけてビーチエリアに設置された。その他の写真夕陽が沈み砂浜が闇に包まれる時刻になると、この巨大なオープンエアスクリーンで映画を観ることができる。上映作品は、往年の名作『ニュー・シネマ・パラダイス』(1989)と『ショーシャンクの空に』(1994)、松本人志監督の『さや侍』(2011)、228人の一般の人々から寄せられた“あなたの人生のベストムービー”から選定した『ナビィの恋』(1999)、そして芸人たちが3.11後、笑いに何ができるのかを問いかけたドキュメンタリー『お笑い芸人と東日本大震災~よしもとあおぞら花月~』(2012)の5本(※すでに上映済みの作品もあり)。オープンエアスクリーンを映画祭に取り入れるきっかけとなったのは、映画祭の実行委員長であり、吉本興業株式会社代表取締役社長である大崎洋氏が、昨年の 7月に開催された第64回ロカルノ国際映画祭(スイス)を訪れた際に、『さや侍』が大広場ピアッツァ・グランデで上映されたことがきっかけ。沖縄のビーチリゾート地にも巨大スクリーン上映はきっと映えるはずだと、すぐに映画祭の企画に取り入れ、実現に至った。その着想どおり、白い砂浜の上、星の見える夜空の下という異国情緒あふれるロケーションのなかでの鑑賞は映画館では味わえない感動があり、沖縄国際映画祭の新たな魅力となった。来年もオープンエアスクリーン上映を予定している。27日は『ナビィの恋』、28日は『ショーシャンクの空に』が上映される。第4回沖縄国際映画祭3月31日(土)まで開催
2012年03月27日第4回沖縄国際映画祭・長編プログラムLaugh部門出品作品の『初夜と蓮根』が26日にワールドプレミア上映され、主演の風間杜夫をはじめ、ほっしゃん。、テンダラーの浜本広晃と白川悟実、ぼんちおさむ、モンスターエンジンの西森洋一と大林健二、山口正紘監督の8人がそろって舞台あいさつに登壇した。その他の写真『初夜と蓮根』は、一見幸せそうに見える家族が、娘のあるひとことをきっかけに、本当の幸せと絆を見つけるために問題と向き合う姿を描いたホーム・コメディ。劇作家・演出家の土田英生の舞台脚本を映像化したもので、数多くの番組ディレクターを歴任し、現在は『ごきげん!ブランニュ』のチーフディレクターをつとめる山口正紘がメガホンをとっている。ほっしゃん。、ぼんちおさむ、テンダラー、モンスターエンジンといった吉本所属の芸人が多く出演することもあり、主演の風間は「僕は、東京では無口でシャイな男なんですが……なんでやねんっ! 大阪に来たらペラペラようしゃべるんやワシが! ええ加減な関西弁で(笑)」とハイテンションにあいさつ。「あまりに楽しくて、よしもとに入ろうかと思ったほどです。芸人さんたちが大好きになりました!」と、笑顔で共演の感想を伝えた。大御所芸人のぼんちおさむは「僕の名前は……うっ、うっ、ううっー!」というフリのあとに、自身のヒットギャグ「おさむちゃんで~す」で笑いをとるのかと思いきや「えっ、ほんまかいなー! それでもつながってんの!?という、(まるで)アダムとイブが出てきた気持ちになるような、今話題のスカイツリーの20センチ上を乗り越えたような、そんな純愛映画です。今年60歳ですが、60年のなかで一番びっくりしたのがこの映画です」と、笑いをまじえながらも映画のテーマの深さを力説した。風間も「おさむ師匠がおっしゃったように、心があったかくなる映画です。当たり前のように過ごしてきたことが、実は当たり前ではなく、(壁にぶつかった家族がそこから)一歩踏み出そうとする姿が実に切なく愛おしく描かれています」。風間はどこか抜けている父親役をコミカルかつペーソスたっぷりに演じている。また、彼の妻役を麻生祐未が、娘役を市川由衣が演じるなど、脇を固める実力派女優との共演もみどころだ。第4回沖縄国際映画祭3月31日(土)まで開催
2012年03月26日24日から始まった第4回沖縄国際映画祭で、長編プログラム・Peace部門『ハイザイ~神さまの言うとおり~』が上映され、落合モトキ、ともさかりえ、MIINA(ラッキーカラーズ)、ALISA(ラッキーカラーズ)、西田幸治(笑い飯)、スネオヘアー、福永周平監督が第2会場の桜坂劇場(那覇市)を訪れ、舞台挨拶を行った。その他の写真本作は、沖縄・北谷町美浜の人気スポットであるデポアイランドを舞台に、3つのストーリーが同時進行で進んでいくスタイリッシュ・コメディ。それぞれの登場人物がちょっとした事件に巻き込まれ、ある場所を通じてつながっていくドラマが描かれる。数多くのローカルCMを手掛けてきた福永監督は、東京のCMプランナーの泉尾昌宏監督(兼脚本)と共同で監督をつとめ、東京と沖縄で、毎日スカイプで打ち合わせをしながら脚本を完成させた。最終稿が出来上がったのは撮影の前日で、今月の頭まで撮影を行っていた。主演・落合の演じる原沢に間違えられて拉致されるヒロイン・深谷を演じたともさかは、「ほんの1か月前まで撮影をしていたので、こんなに短期間で出来上がるなんて、びっくりです(笑)。沖縄を舞台にしているけれど沖縄らしさのない、不思議な温度感のある作品。それをぜひ映画館で観て確かめてほしい」と、驚きと共に魅力を語った。また、ともさかとスネオヘアーは昨日、夫婦そろってレッドカーペットを歩き注目を浴びた。スネオヘアーは、組会長役で出演しているほか音楽も担当している。タイトルに付けられた“ハイザイ”の意味について福永監督は、「ハイザイは漢字で“配剤”。薬を調合するときに使う言葉なんですが、世の中は偶然ではなく必然に作られている。ものごとはなるようになっているという意味もありますし、沖縄の映画なので“ハイサイ(こんにちはの意味)”にもかけています。コメディでちょっと変な内容でもあるので(笑)、廃棄材料の“廃材”という意味を加えてもアリなんじゃないかなと(笑)」と秘話を明かし、「映画を観たら1人20人に宣伝してほしい」とPRした。第4回沖縄国際映画祭3月31日(土)まで開催取材・文・写真:新谷里映
2012年03月26日沖縄国際映画祭2日目の25日、メイン会場となる宜野湾市沖縄コンベンションセンターで『ワーキング・ホリデー』のワールドプレミア上映が行われ、主演をつとめるEXILEのメンバーで俳優のAKIRA、林遼威(はやしろい)、逢沢りな、ちすん、ほんこん、ゴリ(ガレッジセール)、岡本浩一監督の7人が揃って舞台あいさつに登壇した。その他の写真AKIRAはこれまでにも映画『山形スクリーム』(2009)、『ちゃんと伝える』(2009)などに出演。最近は『半次郎』(2010)で初の時代劇に挑戦し、『レジェンド・オブ・フィスト 怒りの鉄拳』(2010)でアジア映画デビューを果たすなど、映画俳優として活躍の場を広げている。本作では、元ヤンキーでホストで父親という難役に挑み「今まで演じたことのない役でしたが、(子役の)遼威くんと二人三脚でがんばりました」と撮影をふり返った。メガホンを取ったのは、『奇跡の人』(1998)でドラマ監督デビューし、以後、数多くのドラマ演出を担当してきた岡本監督。本作が映画初監督となる。キャスティング理由については、「台本を作っているときに(このキャストの)顔が浮かんできて、特にAKIRAさんの目力は役には必要で、おまけに笑顔も素敵だった」と、AKIRAの目力と笑顔が決め手となったと明かした。また、息子・進を演じた林は、約100人のオーディションから選ばれた逸材。その起用理由を「ずば抜けていました。心の入った芝居のできる子役」と絶賛した。そんなAKIRAと林の親子を、共演の逢沢は「こんな親子がいたらうらやましい」と、撮影の合間も仲のいい親子だったと語り、林が「車に乗っているシーンのとき、AKIRAさんがアントニオ猪木さんのものまねをしてくれました!」と思い出に残っているというエピソードを話すと、その言葉にのせられたAKIRAは苦笑いしながらも「元気ですかー!」とアゴを突き出して猪木のものまねを披露、観客を湧かせた。本作は、大人になりきれないやんちゃな父親・大和と、子供になりきれないしっかりした息子・進のヘンテコ親子を描いた冒険物語。AKIRAは「この親子がいろいろな困難を乗り越えて親子になっていく姿を描いています。家族、友情、人間関係…忘れてはいけないものが詰まっている愛のある作品です」と熱いメッセージを送った。第4回沖縄国際映画祭3月31日(土)まで開催取材・文・写真:新谷里映
2012年03月26日今年で第4回を迎える沖縄国際映画祭が24日に宜野湾市沖縄コンベンションセンターで開幕した。同日の夕刻には、映画祭の目玉のひとつである約300メートルにおよぶレッドカーペットを、『ワーキング・ホリデー』のAKIRA、『営業100万回』のジャルジャルの福徳秀介と後藤淳平など、346名のゲストが約3時間かけて歩き、映画祭を華やかに彩った。昨年の6月に結婚したともさかりえとスネオヘアーは『ハイザイ~神さまの言うとおり~』で共演、夫婦そろってレッドカーペットを歩いた。その他の写真また、オープニングセレモニーの会場となったビーチステージには、東アジア初の移動式のオープンエアスクリーン“Cine Screen 400”が登場。巨大スクリーンを前に、沖縄国際映画祭実行委員会・実行委員長である吉本興業株式会社代表取締役の大崎洋氏は、「昨年は震災直後で、多くの人たちの協力を得て映画祭を開催することができました。沖縄の力を本土に届けられたことは誇りです。第4回目となる今年は、日本の伝統文化と大衆芸能を、この沖縄から発信していきたい」と熱く意気込みを語った。メイン会場であるコンベンションセンターと桜坂劇場を中心に上映される映画は、15の国と地域から集められた102本に及ぶ。そのなかのメインプログラムである“長編プログラム”は、映画祭のテーマでもある“Laugh & Peace”をテーマにした「笑える、観終わった後に幸せな気分になれる」趣旨に沿った長編映画が上映され、Laugh部門13本、Peace部門13本のなかから、Laugh部門 海人賞(うみんちゅしょう)グランプリ、Peace部門グランプリ、審査員特別賞のゴールデンシーサー賞が1本ずつ選ばれる。そのほか、海外のコメディ映画や不朽の名作などを上映する“特別上映作品”、第3回からスタートした、地域ごとの生活伝承や物産・観光情報を映像の力で世界へ発信する“地域発信型プロジェクト”など、多彩なプログラムが揃う。第4回沖縄国際映画祭3月31日(土)まで開催取材・文・写真:新谷里映
2012年03月26日3月7日よりフランス・ドーヴィルにて開催されていたヨーロッパ最大のアジア映画の祭典「第14回ドーヴィル・アジア国際映画祭」で、メインコンペティション部門に正式招待された『さや侍』の上映にあわせて、松本人志監督が舞台挨拶を行った。ドーヴィル・アジア映画祭は、1999年にアジア映画に特化した映画祭としてスタート。アジアの注目監督と若手監督の発掘に力を入れており、映画人からの注目度の高い映画祭のひとつ。3月23日に監督作である『大日本人』、『しんぼる』、『さや侍』が特集上映される映画の殿堂「シネマテーク・フランセーズ」に表敬訪問をした松本監督は、その翌日、翌々日とフランスの有力メディアからの取材に応じ、その足で映画祭の舞台挨拶へと臨んだ。『さや侍』の上映会場に登場すると、1,500名の観客で埋め尽くされた客席からは盛大な拍手の歓迎。挨拶を促された監督は「ピュターンジャドーフランス(くそ!フランスが好きすぎる)!ピュターンジャドーカマンベール(くそ!カマンベールが好きすぎる)!メルシーボクー(どうもありがとう)」とフランス語でまくし立て、フランスの現地ネタを取り入れた挨拶に笑いが沸き起こった。舞台挨拶を終えて緊張も緩んだ様子の松本監督は、舞台挨拶の出来について「(100点満点中)75点ぐらいかな。この舞台挨拶のパターンがあれば、色々な海外の映画祭で使えますね」と手ごたえを感じたよう?今後、「シネマテーク・フランセーゼ」での特集上映のみならず、5月9日からはフランス国内15館にて『さや侍』の一般公開も決定しており、反響が気になるところだが、「ヨーロッパの人は映画に温かいので、フランスが楽しみですね」と期待を寄せた。ちなみに、同映画祭では『さや侍』と同じく、園子温監督の『ヒミズ』(全国にて公開中)がコンペティション部門に出品されていたが、本作は批評家賞を受賞。前年度のドーヴィル・アジア映画祭でも『冷たい熱帯魚』で同賞を受賞した園監督にとっては2年連続の快挙となる。昨年のヴェネチア国際映画祭での新人俳優賞という快挙を皮切りに、こちらの作品も海外で高い評価を集めてきたが、いま現在、17の海外映画祭での出品が決定しており、リトアニア、ベルギー、イギリス、デンマーク、ボスニアの映画祭で上映されるなど、今後一層の海外での活躍が期待される。■関連作品:さや侍 2011年6月11日より全国にて公開© 2011「さや侍」製作委員会ヒミズ 2012年1月14日より新宿バルト9、シネクイントほか全国にて順次公開© 『ヒミズ』フィルムパートナーズ■関連記事:染谷将太、「周りでどんどん人が死んでいく」現場に困惑染谷将太×二階堂ふみ、ガチの殴り合い!原作にない『ヒミズ』本編映像が到着第66回毎日映画コンクール最高賞は『一枚のハガキ』、男優賞に『モテキ』森山未來染谷将太が二階堂ふみの現場でのイタズラ告発するも「覚えてないですね」『ヒミズ』染谷将太×二階堂ふみインタビュー重なり合う若き魂、互いをどう見てる?
2012年03月13日今年で4回目を迎える「沖縄国際映画祭」のプログラム発表記者会見が2月21日(火)、吉本興業東京本部(東京・新宿)にて行われ、出品作品に出演する「EXILE」のAKIRAや、徳井義実(チュートリアル)、又吉直樹(ピース)らが出席した。「Laugh & Peace」をコンセプトに沖縄で誕生した本映画祭。昨年は3月11日の東日本大震災の発生直後の開催となったが復興支援のチャリティを柱に様々なイベントを行ない、吉本興業所属のタレントを始め多くの著名人が参加し、全国の自粛ムードに風穴を開けた。今年は昨年を上回る作品数並びに新たなプログラムも加わり、3月24日(土)から31日(土)の日程で開催される。「Laugh」部門と「Peace」部門で構成される長編部門には300本もの作品がエントリーされ、その中から厳選された26本(各部門13本)が上映される。Peace部門出品の『ワーキング・ホリデー』主演のAKIRAさんは元ヤンキーでホストの父親役を演じるが、「父親役は初めてです」と少し照れくさそう。さらに「EXILEに入る前ですが、ホストクラブに行ったことがあったんですが、そこが今回の撮影に偶然使われてまして、すんなりと空気感に入り込めました」と明かした。徳井さんは人気漫画を原作にした主演作『莫逆家族 バクギャクファミーリア』で金髪に変身を遂げており、昨年来、バラエティ番組などでも話題を呼んでいた。「メインの格闘シーンは2月でしたが丸3日間、びしょぬれで撮影してしんどかったです」と苦笑交じりにふり返った。映画以外では女性のためのコンテンツとして「“ちゅらいい”GIRLS UP!ステージ」と題して、ビーチに特設されたステージでのファッションショー、アーティストライヴなどが行われる。この日は、ショーに参加するモデルでタレントの鈴木奈々が登場。「沖縄をイメージした」とこの日の衣裳のポイントを語る鈴木さんだが、沖縄のイメージとはかけ離れた毛の帽子など、いまいち“沖縄感”が伝わらないファッションに司会の藤井隆も困惑。交際を公言している彼氏について「ぜひ一緒に来てほしいです」と笑顔を見せたが、藤井さんから「掛け算の7の段」をお題に振られると「7×1=7、7×2=12…あれ…(笑)?」と珍解答でそのまま退去となった。ちなみに、藤井さんは芸人が講師となって映画を様々な角度から学ぶ「桜坂映画大学」の学長に就任。藤井さんのほか「ピース」綾部祐二や椿鬼奴、なだぎ武ら吉本興業所属の豪華メンバーが講師を務める。ほかに高さ14メートル、幅26メートルの世界最大規模の移動式スクリーンをスイスより輸送し、“オープンエアスクリーン”としてビーチでの屋外上映が行われることも明らかになった。第4回沖縄国際映画祭は3月24日(土)~3月31日(土)にて開催。「シネカフェくんのふらっと映画祭」特集■関連作品:莫逆家族バクギャクファミーリア 2012年9月、全国にて公開© 2011「莫逆家族」製作委員会■関連記事:30代限定!『莫逆家族バクギャクファミーリア』モニター試写会に10組20名様をご招待
2012年02月21日長編映画監督デビュー作『In the Land of Blood and Honey』(原題)が無事完成し、ゴールデン・グローブ賞候補になったり、ベルリン国際映画祭でも上映されるなど、多忙な日々を過ごすアンジェリーナ・ジョリー。いまでも5年前に亡くなった母親を思い出すたびに、子育てについて母と語り合えたら、と考えるという。アンジェリーナの母、マルシュリーヌ・ベルトランさんは2007年1月に卵巣ガンのため56歳の若さで亡くなっている。現在、10歳の長男・マドックスを筆頭に6人の子供を育てているアンジェリーナは「時々、母と子供たちについて話したくなるの。そして、もう母はいないんだと改めて気づくのよ」と「The Times」紙上のインタビューで語っている。「母は私に愛というものの大切さを教えてくれた。(青春時代の)私は滅茶苦茶な子だったけど、愛する気持ちは常に持っていたわ」。自分を慈しんでくれた母親と同じように子供たちに愛情を注ぐアンジェリーナ。そんな彼女にとって欠かせない存在となっているのはもちろん、パートナーのブラッド・ピットだ。「彼は私の家族。ブラッドはいつも、世に出ているときの私を『強い』と言うけれど、夜眠っているときの私はみんなと同じ。私はそんなに強いわけじゃないわ」。(text:Yuki Tominaga)© Visual Press Agency/AFLO■関連作品:In the Land of Blood and Honey (原題)■関連記事:ビリー・ボブ・ソーントン、新作は元妻のアンジーとの関係を描くものではないと断言初監督作が表彰されたアンジェリーナ・ジョリー、女優引退も視野に?アンジー、ブラピとの間に待望の第4子誕生?妊娠3か月との報道もA・ジョリー、ファンとのチャットでG・グローブ賞候補作撮影時の心境を語るアンジェリーナ・ジョリー、監督デビュー作を引っさげ、ファンとオンライン・チャット
2012年02月21日国内外の映画人とファンが交流する映画祭「ゆうばり国際ファンタスティック映画祭2012」の記者発表会が2月15日(水)、東京・秋葉原UDXシアターで行われ、同映画祭に特別協賛する「スカパー!」で放送中の映画情報番組「スカパー!映画部」に出演するタレントの福田萌、そして北海道出身で今回、映画祭の応援サポーターに名乗りを上げた元政治家の杉村太蔵がPRを行った。今年で22回目を迎える同映画祭は、1990年から北海道夕張市で開催され、国内外の映画関係者のみならず、映画監督を目指す若いクリエイターにとって登竜門と言える存在。2006年に夕張市の財政破綻によって中止が発表されたが、ファンや市民の有志によって復活し、冬の風物詩となっている。福田さんは開催期間中(2月23日~27日)、夕張入りし、番組収録やイベントのMCを務める予定で「とても楽しみ。映画を作る人と好きな人が、同じ感動を共有できる機会はなかなかないこと。素敵なイベントですよね」と期待に胸を膨らませた。現在は中田敦彦(オリエンタルラジオ)と交際中で「毎日、幸せにやってます」とおのろけ。中田さんは“エヴァンゲリオン芸人”としても知られるが、「今度、ヱヴァの新作(『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』)が公開されるそうなので、一緒に行きたい。いろいろ教えてほしい」と頬が緩みっ放しだ。映画祭をアピールするための会見ゆえ、マスコミ陣も福田さんへの“熱愛”質問は控えめ…。それに物足りなさを感じたのか(?)、杉村さんは「あれ、もう付き合ってどのくらいなの?」「結婚するなら、いまのうちに楽しんでおいたほうがいいよ。そういう予定はないの?」とマスコミ以上の食いつきぶり。困り顔の関係者が「それでは、このあたりで…」と会見を終えようとする場面もあった。この日の会見には、映画祭を運営するNPO法人「ゆうばりファンタ」代表理事の澤田直矢氏と、昨年『エイリアン・ビキニの侵略』(’11)でグランプリを受賞し、「ゆうばり国際ファンタスティック映画祭×スカパー!第三回制作支援作品」として日韓合作で最新作『探偵ヨンゴン 義手の銃を持つ男』を完成させた期待の新人監督、オ・ヨンドゥが出席。さらに、「怖かわいい」と評判の夕張市を代表するキャラクター“メロン熊”も登場し、大暴れしていた。「シネカフェくんのふらっと映画祭」特集■関連作品:探偵ヨンゴン 義手の銃を持つ男■関連記事:スカパー!映画部×ゆうばり映画祭presents『探偵ヨンゴン義手の銃を持つ男』完成披露試写会に5組10名様ご招待
2012年02月15日役所広司、小栗旬出演の映画『キツツキと雨』が11日(土)から公開される。本作を手がけたのは『南極料理人』で好評を獲得し、本作で第24回東京国際映画祭の審査員特別賞、第8回ドバイ国際映画祭で脚本賞を受賞した沖田修一監督。木こりと若手映画監督の奇妙な友情物語を描くという少し風変わりな本作はどこから生まれたのか?沖田監督に話を聞いた。その他の画像『キツツキと雨』は、無骨な木こりの克彦(役所)と、ゾンビ映画撮影のために山村にやって来た気弱な新人監督・幸一(小栗)が偶然出会い、奇妙な友情が生まれる過程をコミカルに描いたヒューマン・ドラマだ。しかし、沖田監督は最初に、“映画作りの現場の面白さ”を描こうと脚本に着手したという。「映画の撮影隊が地方ロケに行き、そこで村の人と騒動が起こる、というのが最初の思いつきでした。いい年齢の大人たちが必死になって作り話をつくってるのが面白いし、そこに村の人たちが巻き込まれていくのは面白そうだと。ただ、映画作りの過程だけを見せても、映画の製作現場を知らない人にはよくわからないだろうから、村の代表として克彦を登場させたんです。そしたら、“人と人の付き合い”の話にもなったので、結果的には映画として最初より豊かになりましたね」。確かに過去を振り返っても『アメリカの夜』や『王様の映画』など、“映画の撮影現場”を舞台にした傑作は多い。「撮影現場はいろんな人の欲求がぶつかる場所だからでしょうね。それに、スタッフの人とか基本的に映画が好きで『いい映画を作りたい』という気持ちが常に底辺にある。だからこの映画でも、カメラマンや助監督が『この映画ダメだな』と思いながらも『ここはレールひいて撮った方がいいんじゃない』ってついつい言ってしまう。撮ってる時は必死なんだけど、映画が好きな気持ちがどこかに残ってるんですね」。だからこそ沖田監督は本作を「映画を好きな人に観てほしい」という。「この映画は純粋にオリジナルの企画で、スタッフもキャストも冒険しながら撮影したので、それが画面にしっかりと写ってると思うんです。そういう映画は最近あまり観ないですし、形は悪いかもしれないですけど、その分、気持ちが入ってるものなので、映画が好きな人に観てもらえたらうれしいです」。映画を作る現場は、通常では起こりえないことが起こり、ありえない偶然や奇跡が起こる。そんな場所で、寡黙に生きて来た木こりと、若い映画監督が偶然に出会ったとき、どんなドラマが生まれるのか? 『キツツキと雨』は、普遍的な友情ドラマでありながら、“映画の現場”でしか起こりえない偶然や奇跡を見事に描いている。『キツツキと雨』2月11日(土) 角川シネマ有楽町ほか全国ロードショー
2012年02月07日2月9日から19日に開催される第62回ベルリン国際映画祭のコンペティション部門出品作が新たに10本発表され、同時にアンジェリーナ・ジョリーの監督デビュー作が特別上映されることが明らかになった。アンジェリーナの『In the Land of Blood and Honey』(原題)はベルリナーレ・スペシャルと銘打ち、ドイツ・プレミア上映となる。そして、コンペティション部門にアメリカとロシアの合作『Jayne Mansfield’s Car』(原題)という作品が出品されるが、この作品の監督・主演はあのビリー・ボブ・ソーントン。アンジェリーナとは2000年から3年間結婚していて、彼女の長男・マドックスは短期間だが、ビリー・ボブと一緒に生活した時期もある。別離後は、互いについて話すことはほとんどなく、それぞれの道を歩んでいる2人が、監督同士として同じ映画祭に参加するというのも何やら不思議な縁を感じる。ほかにはイタリアの名匠、パオロ&ヴィットリオ・タヴィアーニ兄弟の『Cesare deve morire』(原題)や、『ミッション:インポッシブル/ゴースト・プロトコル』のレア・セドゥー主演のフランスとスイス合作映画『L’enfant d’en haut』(原題)などが出品される。審査員長は『家族の庭』のマイク・リー監督、ジェイク・ギレンホールやシャルロット・ゲンズブール、『彼女が消えた浜辺』のアスガー・ファルハディ監督、フランソワ・オゾン監督らが審査員を務める。(text:Yuki Tominaga)© Photoshot/AFLO■関連作品:In the Land of Blood and Honey (原題)第62回ベルリン国際映画祭 [映画祭]ミッション:インポッシブル/ゴースト・プロトコル 2011年12月16日よりTOHOシネマズ 日劇ほか全国にて公開© 2010 by PARAMOUNT PICTURES. All Rights Reserved.■関連記事:メリル・ストリープ、本年度ベルリン国際映画祭で金熊名誉賞を受賞アンジェリーナ・ジョリー、ブラッド・ピットの誕生日に“滝”をプレゼント『ミッション:インポッシブル』ポーラ・パットンが明かす“女の戦い”の裏舞台トム・クルーズ、“ロックの神様”になるべく本物のロッカーに弟子入り!被災地支援、出産、離婚までセレブたちの2011年をふり返り
2012年01月10日『マーガレット・サッチャー鉄の女の涙』で英国初の女性首相マーガレット・サッチャーを演じ、本年度ゴールデン・グローブ賞主演女優賞に候補入りし、各映画賞を賑わせている大御所女優、メリル・ストリープがこのほど、2月9日(現地時間)より開催される第62回ベルリン国際映画祭にて金熊名誉賞を授与されることが発表された。アカデミー賞に史上最多の16回ノミネート、うち2度の受賞(『クレイマー、クレイマー』『ソフィーの選択』)を誇る大女優のメリル。『マーガレット・サッチャー鉄の女の涙』では、男社会の中で絶大なリーダーシップを発揮し“鉄の女”と呼ばれた元英国首相マーガレット・サッチャーの栄光と失墜、そして妻・母として生きる彼女の半生を熱演している。作品ごとに賞レースに名前が挙がると言っても過言ではないメリルだが、ベルリン映画祭とも縁深く幾度にもわたり同映画祭に出席しており、2006年には『めぐりあう時間たち』でジュリアン・ムーア、ニコール・キッドマンと共に銀熊賞に輝いている。今回、女優としての輝かしい功績が称えられ「ドラマティックなものからコメディまで幅広い役をこなせる、類まれなる多才な女優」として名誉賞が授与される運びとなった。なお、同映画祭ではメリルへのオマージュとして、『クレイマー、クレイマー』や『マディソン郡の橋』を始めとする彼女の主演作が特集上映されるほか、『マーガレット・サッチャー鉄の女の涙』の上映時に同賞の授与が行われる予定だ。年を重ねるごとにみなぎるパワーと圧倒的な存在感を見せるメリル。本作をして、しばらく遠のいていたアカデミー賞“受賞”を果たし、映画界の“鉄の女”となるか?『マーガレット・サッチャー鉄の女の涙』は3月16日(金)よりTOHOシネマズ 日劇にて公開。■関連作品:マーガレット・サッチャー鉄の女の涙 2012年3月16日よりTOHOシネマズ日劇ほか全国にて公開© 2011 Pathe Productions Limited , Channel Four Television Corporation and The British Film Institute.第62回ベルリン国際映画祭 [映画祭]■関連記事:オスカー史上最多ノミネートのメリル・ストリープ、未使用スピーチを本にして出版?J・クルーニー、レオ、ブラピの3大スター対決!ゴールデン・グローブ賞候補が発表
2012年01月04日染谷将太と二階堂ふみが、第68回ヴェネチア国際映画祭 最優秀新人俳優賞W受賞した、2012年新春最大の話題作『ヒミズ』の試写会が、2011年12月26日に開催される。『ヒミズ』ブロガー限定試写会日程:12月26日(月)時間:18:00開場/18:30開映場所:日本教育会館一ツ橋ホールご招待数:15組30様※感想をブログに書き込んでいただける方限定とさせていただきます。応募〆切は12月11日。魂を揺さぶる衝撃の青春感動作を、先行鑑賞できるこのチャンスを、お見逃しなく。 『ヒミズ』ブロガー限定試写会に応募する
2011年11月22日第24回東京国際映画祭が10月30日、各賞を発表し閉幕。フランス映画『最強のふたり』が最高賞にあたる“東京サクラグランプリ”と最優秀男優賞の2冠を達成したほか、役所広司と小栗旬が初共演した日本映画「キツツキと雨」(沖田修一監督)が審査員特別賞に輝いた。沖田監督は「今回、コンペティション部門で日本映画は一本だけだったので、大きなプレッシャーだった。『頑張って』と言われても、もう映画は作り終わっているし……。お客さんの良い反応を見て、もう十分と思う反面、やはり無心ではいられなかった。地方ロケをお手伝いしていただいた皆さんにお礼が言いたい。また、ここに帰ってこられるように頑張りたい」と受賞の喜びを語った。2部門を制した『最強のふたり』の関係者は来日を果たせなかったが、エリック・トレダノ、オリヴィエ・ナカシュ両監督が「日本公開に合わせて、ぜひ東京にうかがいます。とってもうれしいです。ありがとう東京」とメッセージを寄せた。同作は実話を元に、事故で首から下が麻痺した富豪と、彼の介護をすることになった出所したての黒人青年の衝突と交流を描いたヒューマンコメディ。授賞式終了後には、コンペティション部門の審査員が総評会見を行い、審査委員長のエドワード・R・プレスマンをはじめ、女優のファン・ビンビン、小林政広監督らが出席。「『最強のふたり』『キツツキと雨』『プレイ』の3本が最終候補となり、賞を絞り込むのが大変だった。結果には満足している。」(プレスマン氏)。「私は秘密を保ち続けることが苦手。だからやっと最終日になりホッとしています。受賞結果は、完璧なエンディングを迎えることができた」(ビンビン)と語る一方、小林監督は「芸術性に富んだ刺激的な作品はほとんどなかった」と厳しい意見だ。実際、満場一致だった賞はないといい、プレスマン氏も「どれも水準が高い分、抜きん出た作品がなかったのは確か」と分析。最終的には政治性、作家性、エンターテインメント性といった要素の“バランス”を重要視したと説明した。ちなみにプレスマン氏によると、「素晴らしい作品だが、『キツツキと雨』はグランプリを与えるにはライト過ぎた」とのこと。今年は東日本大震災を受けて「信じよう、映画の力」をテーマに掲げた東京国際映画祭。9日間の会期中、315回の映画上映が行われ、観客動員は4万1648人。TIFFCOMをはじめとする関連イベントに約17万人を動員した。依田巽チェアマンは「来年25回を迎える中で、今年は確実な進化を感じた」と手応え十分。今後も映画祭のテーマである作品力、情報発信力、そして“日本の力”を世界にアピールしたいとし、閉幕を宣言。公式クロージング作品として、ブラッド・ピット主演最新作『マネーボール』(ベネット・ミラー監督)が上映された。
2011年10月31日今年で24回目を迎えた「東京国際映画祭」(開催中)の大きな取り組みの一つに、若年層へのアピールが挙げられる。趣味の多様化によって、映画離れが進んでいる若い世代に“映画を見ること”、そして“映画を通して世界を知ること”の喜びと楽しみを体験してもらおうと、あの手この手のアプローチが展開中だ。チケットブースの様子まず、発表直後から大きな話題を集めた“学生当日券500円”の割引制度(公式オープニング作品・特別オープニング作品・公式クロージング作品は除く)。一般料金1000円のところ、当日券購入の際に劇場窓口で学生証を提示すれば、半額の500円で国内外の話題作を鑑賞できるのは、実際うれしい試みだ。「朝早くから若いお客様が当日券の列に並んでいる姿を見かけますし、映画祭全体を見渡しても、例年より若い方が多い印象です」(尾上朝美さん/東京国際映画祭事務局コミュニケーション広報グループ宣伝チーム)。尾上さんによれば、前売り券が完売した上映も当日券は発売されるため、「ダメ元でチャレンジしたら、チケットが取れたと喜んでらっしゃる学生さんも。社会人に比べて、時間の融通も利くと思いますので、ぜひ学生のみなさんはチャレンジしてみてはいかがでしょうか」とのこと。ぜひ来年以降も実施してほしい学生の“特権”である。今年は、映画祭を応援するために結成されたイケメン軍団“TIFF BOYS”も活躍中だ。メンバーはミュージカル『テニスの王子様』でブレイクした佐藤永典、第20回ジュノン・スーパーボーイ・コンテストのグランプリ受賞者である竹内寿、第3回D-BOYSオーディションで準グランプリを受賞した牧田哲也の3人。ライフスタイルマガジン『Time Out Tokyo』誌とコラボレートした『TIFFパーフェクトガイドブック』をはじめ、各メディア上で映画祭をPRしている。また、7名の大学生で構成された“TIFF 学生応援団”は公式ブログ上で連日、イベントレポートを掲載したり、映画祭スタッフにインタビューを試みたりと大忙し。こだわりは“学生目線”。会期中は、六本木ヒルズ内で行われる公式記者会見にも足を運び、国内外の映画人に積極的に質問をぶつける姿も見受けられる。そんな彼らの姿は、少なからず海外の映画関係者の記憶に残ることだろう。こうした挑戦によって、東京国際映画祭が日本の映画文化の未来を担う若い世代にとって、より気軽に足を運べる映画祭になることを期待したい。「第24回東京国際映画祭」30日(日)まで開催中
2011年10月27日現在、東京・六本木ヒルズをメイン会場に開催されている「第24回東京国際映画祭」では、3月に発生した東日本大震災を受けて“TIFF ARIGATO プロジェクト”が展開中だ。震災の影響で、当初は中止や規模縮小も検討されていた同映画祭が「人に夢と希望を与える素晴らしい芸術文化である映画を通して、喜びや感動、勇気を届けることが役割」とし、日本復興に貢献しようとさまざまな支援活動に取り組んでいる。その他の写真今年は会場周辺で募金箱を持ったスタッフの姿を多く見かける。取り組みの一つである“TIFF ARIGATO 募金”だ。2008年から実施されているグリーン募金の延長として、“緑の東京募金”、“木下の森”、“ローソン緑の基金”に加えて、被災地での映画上映を行っている“シネマエール東北”の4団体に寄付することを目的に、映画祭会期中に募金活動が行われている。募金をすると緑リストバンド・TIFF ARIGATOバンドがもらえ、復興支援への参加感、一体感をより実感することができる。また、映画祭の公式サイトではチャリティーオークションも実施されており、特別オープニング作品『1911』に主演するジャッキー・チェンの直筆サイン入りTシャツなどが出品中。もちろん売上収益は募金として寄付される。また、「震災を越えて」と名づけた特別上映枠が急きょ設けられ、『がんばっぺ フラガール!~フクシマに生きる。彼女たちのいま~』(小林正樹監督)、『ギリギリの女たち』(小林政広監督)など被災地発の映画を上映。現地の状況と、そこに暮らす人々の前向きな姿を知ることで、関心を高め、募金だけではできない精神的なサポートを目指す。10月25日には招待制の特別上映会「TIFF in 仙台」がMOVIX仙台で開催され、『ハルのふえ』『ステキな金縛り』『カイジ2 ~人生奪回ゲーム~』『三銃士/王妃の首飾りとダ・ヴィンチの飛行船』を一般公開に先駆け上映。当日は『ステキな金縛り』の三谷幸喜監督と西田敏行が、会場で舞台あいさつに立ち、「東北が元気になる手助けになれば、この上映会は意義あるものだと思う」(西田)、「コメディ映画は勇気とパワーを与えるもの。この作品が元気の源になれば光栄です」(三谷監督)と現地にエールを送った。「今回は映画の持つ力、夢、希望を与えられる映画祭にしたい。“TIFF ARIGATO プロジェクト”をテーマに皆様に感謝を伝えたい」とオープニングセレモニー(22日)で挨拶した依田巽チェアマンの言葉通り、映画祭に参加することで“できること”が数多くある。その後押しをするのが“TIFF ARIGATO プロジェクト”なのだ。「第24回東京国際映画祭」30日(日)まで開催中
2011年10月26日最新主演作『ランゴ』が日本公開初日を迎えた22日、ジョニー・デップはテキサス州・オースティンにいた。開催中のオースティン国際映画祭で、俳優としての映画への貢献を高く評価する賞「Extraordinary Contribution to Film- Acting Award」に輝いた。『パイレーツ・オブ・カリビアン』シリーズを始め、大ヒット作に主演し、正真正銘のハリウッドのAリストのスターとなったジョニーだが、スピーチでは「僕のキャリアは20年間失敗の連続でしたから」と受賞の驚きと悦びを謙虚に語った。ジョニーは最優秀脚本賞のプレゼンターも務め、『シザーハンズ』(’90)、『ティム・バートンのコープスブライド』(’05)の脚本を手がけたキャロライン・トンプソンに授賞した。前日には最新主演作『The Rhum Diary』(原題)が上映され、ブルース・ロビンソン監督と共に登壇、観客とのQ&Aセッションを行った。ジョニーにとっては『ラスベガスをやっつけろ』(’98)に続いて、原作者であるハンター・S・トンプソンをモデルとしたキャラクターを演じるのは二度目。リラックスした調子でトンプソンとの思い出話を聴衆に語ったジョニーは「彼がいないことを毎日毎晩、寂しく思っているよ」と結んだ。(text:Yuki Tominaga)© AP/AFLO■関連作品:ランゴ 2011年10月22日より新宿バルト9ほか全国にて公開© 2010 Paramount Pictures. All Rights Reserved.■関連記事:『ランゴ』のマドンナ、アイラ・フィッシャーが語る「ジョニーは本物の紳士よ」ジョニーファンも9割以上が納得!ジャック・スパロウに通ずるランゴって?ジョニデ、大ピンチでトイレに逃げ隠れ!?『ランゴ』本編映像を先行解禁自分探しの旅へ!『ランゴ』サボテンコップ5名様プレゼントジョニー・デップファン集合!シネマカフェ独占『ランゴ』試写会に40組80名様をご招待
2011年10月25日映画『アントキノイノチ』が10月24日(月)、東京国際映画祭で公式上映され、主演の岡田将生と榮倉奈々、原田泰造、瀬々敬久監督が舞台挨拶に登壇した。遺品整理業者で働くことになった青年・杏平が同僚の少女・ユキとの出会いや様々な現場での経験を通じて“生”の意味を問い直し、壊れた心を再生させていく姿を描く。英語通訳付きの映画祭での公式上映とあって岡田さんはハイテンションで「I’m Masaki Okada」と英語で挨拶。映画の内容にちなんで「いま『ありがとう』と伝えたい相手は?」と尋ねられると「すごく恥ずかしいんですが、いまここ(客席)に家族が来てるんです。いつも支えてくれてありがとう」と照れくさそうに語り、会場は温かい拍手に包まれた。榮倉さんは同じ問いに「私は現場でいろんな人と出会うことがすごく好きなんです。だからこの作品のスタッフや関係者のみなさんに『ありがとう』と伝えたい」と思いを語った。原田さんは「財布の中は2千円。原田泰造です!」「大好物はジャスミンティー。原田泰造です!」、「銀座・原宿・六本木〜原田泰造です!」と歌いながら自己紹介。通訳によって英語に訳されるのを聞いてご機嫌だった。監督は3月11日の大地震で映画を作る気持ちが揺らいだことを明かしつつ「瓦礫を拾っている人の姿を見て『作らなきゃ』と思い直した」と告白。最後に、岡田さんは「難しいことは分かりませんが、この映画は人と人の繋がりを描いています。僕自身、この仕事を通じて『誰かと繋がっていたい』と思うようになりました。みなさんにも同じ気持ちになってもらえたら嬉しいです」と語り、舞台挨拶は幕を閉じた。東京国際映画祭は10月30日(日)まで六本木ヒルズほか都内各所で開催中。『アントキノイノチ』は11月19日(土)より公開。特集「東京国際映画祭のススメ2011」■関連作品:第24回東京国際映画祭 [映画祭] 2011年10月22日から10月30日まで六本木ヒルズをメイン会場に都内各所にて開催© 2011 Tokyo International Film Festival All Rights Reserved.アントキノイノチ 2011年11月19日より全国にて公開© 「アントキノイノチ」製作委員会■関連記事:【TIFFレポート】加瀬亮、デニス・ホッパーの息子と朝4時までの付き合いを明かす【TIFFレポート】山田孝之、司会者に「本当の恋愛って何ですか?」と逆質問【TIFFレポート】小栗旬「毎日、逃げ出したいと思ってた」と監督経験を述懐【TIFFレポート】映画祭開幕!ミラジョヴォら美しき女優陣のファッションに釘づけ“笑い”から読み解く!東京国際映画祭コンペティション部門の楽しみ方
2011年10月24日今年で24回目を迎えた「東京国際映画祭」が22日に、東京・六本木ヒルズで開幕。国内外のスターをはじめ、スタッフ、関係者ら約300名が毎年恒例となった“グリーンカーペット”に登場し、沿道に集まった多くの映画ファンから大歓声を浴びた。本番直前まで降り続いた雨も、すっかり上がる“強運”な幕開けを切った同映画祭が30日までの9日間、東京を映画一色に染める。その他の写真グリーンカーペットの先陣を切ったのは、自身出演100作目にあたる特別オープニング作品『1911』をひっさげ来日したジャッキー・チェン。日本語吹替え版のボイスキャストである江角マキコ、中川翔子とともにカーペットを闊歩し、ファンの声援に応えた。予定ルートを外れ、ファンに急接近する一幕もあり、持ち前のサービス精神を存分に発揮。「震災後、初めての国際映画祭だし、何があっても来日したかった。嬉しかったのは、日本の皆さんの笑顔を見たこと。(日本語で)みんな、頑張ってね」とエールを送った。もう一つの目玉である公式オープニング作品『三銃士/王妃の首飾りとダ・ヴィンチの飛行船』に出演するミラ・ジョヴォヴィッチ、ローガン・ラーマンらが登場すると、沿道のボルテージは最高潮に。親日家として知られるミラは「“3.11”後、やっと日本に戻ってこれたことがとても光栄」と感激しきりだが、今回の日本滞在時間はわずか36時間だといい「それだけが悲しいわ」。夫であるポール・W・S・アンダーソン監督(『バイオハザード』シリーズ)がメガホンを執っており、「やっとうちの子どもたちが観られる作品を作ってくれた」と良きママぶりも披露した。震災後、ハリウッドの大物女優が東京を公式訪問するのは、これが初めて。ファンはもちろん、映画業界にとっても大きな励みになったといえるだろう。「震災後、(開催について)中止や縮小などいろいろと考えがあったが、映画が持つ普遍的な力を信じ、夢と希望を与えられる映画祭をやるべきだと考えた」と語るのは依田巽チェアマン。今年は「信じよう、映画の力」をテーマに、「TIFF ARIGATO プロジェクト」を発足し被災地復興に貢献する。期間中、上映されるのはコンペティション部門15作品をはじめ、約300本。最終日の30日には、コンペ部門の最高賞「東京サクラグランプリ」など各賞が発表される。「第24回東京国際映画祭」30日(日)まで開催中
2011年10月24日10月22日(土)、今年で24回目を迎えるアジア最大級の映画の祭典、東京国際映画祭が東京・六本木ヒルズにて開幕し、各上映作品の俳優陣や監督らが国内外から駆けつけ、グリーンカーペットに華を添えた。午前中はあいにくの雨天によりグリーンカーペットイベントの実施が危ぶまれたが、開始時間近くになると空は一気に晴れ模様に。オープニング上映作品『1911』を引っさげ、先陣を切って登場したジャッキー・チェンは、「約束したとおり、僕が来たら雨がやみましたね。ここを離れてしまうのが心配です」とジョークを交えながらの挨拶。3月11日の震災以来となる日本での映画祭の開幕を迎え「来日して一番嬉しかったことは、日本のみなさんの笑顔を見られたこと」と満面の笑みを見せた。昨日の会見に続いて、この日は日本語吹替えを務めた江角マキコと中川翔子がそれぞれ和服と白のミニワンピ姿で共に登場したが、「声だけとはいえ、ジャッキーの妻を演じられて光栄でした」(江角さん)、「喋るだけで魂が出てきそう」(中川さん)と、偉大なるスターとの共演の喜びを語った。グリーンカーペットイベントでの最大の見どころと言えば、国内外の女優たちの美しいドレスファッションは外せない。今年は、女性らしさを引き立たせる透け感のあるレースやシフォンをあしらったドレスが目立ったが、中でもその長身スタイルを生かしていたのは、『アントキノイノチ』の榮倉奈々。黒のレースが美しいドレスでシックな雰囲気に仕上げていてとてもお似合いだった。また、今年人気が高かったのは白や黄色、ピンクなど春のような明るい色のドレス。ウエディングドレスのような長いベールが美しいドレスから、へそ出しのシースルーがセクシーなものまで、同じ白でも異なるデザインで全く違う印象を与え、見る者を魅了していた。中でも目を引いたのが、審査員を務める中国一の美貌を誇る、ファン・ビンビン。個性的なビビッドカラーのドレスがお気に入りな彼女が今回選んだのは、胸元は白とゴールドが輝き、腰からロングのピンクスカートがふんわりと広がるドレス。その美貌にファンも大興奮の様子だった。個性的といえば、日本からも『ハラがコレなんで』の仲里依紗が肩を出した鮮やかな赤のドレスを着こなし、強いインパクトを残した。共演のベテラン俳優、石橋凌にエスコートされ、ますます大人の女度がぐんとアップ!さらに、日本の作品からは『アントキノイノチ』の岡田将生と先述の榮倉さん、『キツツキと雨』の小栗旬と臼田あさ美、『麒麟の翼〜劇場版・新参者』の阿部寛と黒木メイサなどの美男美女のショットが見られたが、この人は美女スケーターたちに囲まれ、登場!『指輪をはめたい』の主演・山田孝之はタキシードをビシっと決め、沿道のファンからのサイン攻撃にじっくりと時間をかけて応じるなど、ファンサービスに余念がなかった。黄色い歓声に交じり、ひときわ視線を集めていたのは、引っ張りだこの人気子役・芦田愛菜(『マジック・ツリーハウス』)。昨年は笑福亭鶴瓶にエスコートされていた愛菜ちゃんだったが、今年は着ぐるみたちを引き連れて堂々と一人で闊歩し、愛くるしい笑顔を振りまいていた。さらに、大勢のSPを引き連れて登場したのは、野田佳彦内閣総理大臣。経済産業大臣・枝野幸男と仲良く登場するも、「『三銃士』のキャスト陣と歩けると聞いていたのですが…」と本音をポロリ?そして、一際大きくなった歓声の中、グリーンカーペットのラストを飾ったのは、震災後初のハリウッドスター来日として注目を集めていた、ミラ・ジョヴォヴィッチを始めとする『三銃士/王妃の首飾りとダ・ヴィンチの飛行船』チーム!元モデルの抜群のスタイルで黒のトップレスドレスを見事に着こなし、夫のポール・W・S・アンダーソン監督と仲良く登場したミラ。「日本は国・文化ともに大好きです。3.11後にこうして来ることができて本当に嬉しいです」と喜びを語り、映画祭の幕開けを祝った。第24回東京国際映画祭は10月30日(日)までの9日間にわたり、六本木ヒルズをメイン会場に都内各所にて開催中。特集「東京国際映画祭のススメ2011」■関連作品:マジック・ツリーハウス 2012年1月7日より新宿ピカデリーほか全国にて公開© メアリー・ポープ・オズボーン/「マジック・ツリーハウス」製作委員会麒麟の翼〜劇場版・新参者〜 2012年1月、全国東宝系にて公開© 2012映画「麒麟の翼〜劇場版・新参者〜(仮題)」製作委員会ハラがコレなんで 2011年11月5日よりシネクイント渋谷にて全国公開© 2011『ハラがコレなんで』製作委員会サラリーマンNEO 劇場版(笑) 2011年11月3日より新宿ピカデリーほか全国にて公開© 2011「劇場版サラリーマンNEO」製作委員会指輪をはめたい 2011年11月19日より新宿バルト9ほか全国にて公開© 2011 Kino Films/Kinoshita Management Co.,Ltdキツツキと雨 2012年2月11日より角川シネマ有楽町ほか全国にて公開© 2011「キツツキと雨」製作委員会アントキノイノチ 2011年11月19日より全国にて公開© 「アントキノイノチ」製作委員会三銃士/王妃の首飾りとダ・ヴィンチの飛行船 2011年10月28日よりTOHOシネマズ スカラ座ほか全国にて公開© 2011 Constantin Film Produktion GmbH, NEF Productions, S.A.S. and New Legacy Film Ltd. All rights reserved.1911 2011年11月5日より丸の内TOEI ほか全国にて公開2011 JACKIE & JJ PRODUCTIONS LTD. All Rights Reserved.第24回東京国際映画祭 [映画祭] 2011年10月22日から10月30日まで六本木ヒルズをメイン会場に都内各所にて開催© 2011 Tokyo International Film Festival All Rights Reserved.■関連記事:中川翔子“神”ジャッキー・チェンにお願い「不老不死でいて!」“笑い”から読み解く!東京国際映画祭コンペティション部門の楽しみ方結婚報道直後の安めぐみ、幸せふりまきバロック・スタイルのドレスに大興奮!第24回TIFF観客賞授賞式&受賞作上映回に15組30名様をご招待ロンドンオリンピックに先駆け、この秋の映画は英国男子がアツイ?
2011年10月22日今年で24回目を迎えるアジア最大の国際映画祭「東京国際映画祭」(TIFF)が10月22日(土)より9日間の日程で開催される。錚々たるゲストの面々が来場し、多くの作品が上映されるが、何と言っても注目は、ハイクオリティーの15作品によって争われるコンペティション部門。果たして「東京 サクラ グランプリ」のゆくえは?今年のコンペ部門を楽しむうえでのキーワードは、ずばり「笑い」。全編が笑いにあふれたコメディから、ヒューマンドラマの中に随所に笑いを挟み込むことで現実の世界で起きている問題を描いたものまで、ユーモアによって時代を切り取った作品が目立つ。「年に一度の映画祭を楽しみたいけど作品がいっぱいあり過ぎて…」という方に、“笑い”という側面からコンペ作品の一部をご紹介!まずは邦画から。コンペ唯一の日本映画として、『雪に願うこと』(第18回/2005年)以来となる邦画の「東京 サクラ グランプリ」受賞の期待を背負うのが役所広司と小栗旬の共演作『キツツキと雨』(上写真)。小さな山村で暮らす武骨なきこりの男と、そこにゾンビ映画の撮影にやってきた撮影隊をまとめる気弱な若手映画監督の2人の交流が描かれる。監督は『南極料理人』で観る者を温かい笑いに包んだ沖田修一。出会うはずのなかった2人が、思いもよらない奇妙なコラボレーションを生み出していく。高良健吾、臼田あさ美、山崎努に伊武雅刀、平田満など脇を固める俳優陣にも豪華な顔ぶれが並んでいる。『別世界からの民族たち』(右上写真)は不法移民の流入に揺れる現代のイタリア、ひいてはヨーロッパ全体の共通の課題と言える「移民問題」を捉えた作品。合法的な移民が多数暮らしているイタリア北東部の美しい街。そこでお気楽な資本家たちは「移民はとっとと自分の国に帰れ!」などというメッセージをこめた、極度に人種差別的な内容を含んだショーを毎日楽しんでいたが、ある日、ショーの世界が現実のものとなり、移民たちがショーと同じように振る舞おうと決めたら…?大胆な発想でシニカルな笑いを散りばめたファンタジーとなっている。メキシコ映画『羅針盤は死者の手に』は異色のロードムービー。違法に国境を越えて兄のいるシカゴを目指すメキシコの13歳の少年の姿を描く。ある老いたラバが引く荷馬車に乗せてもらったかと思えば老人がまもなく息を引き取るなど、牧歌的な描写の中で不条理なユーモアが重なっていく。『『キツツキと雨』同様、めぐりあうはずのない2人の姿を笑いと涙を交えて描いたフランス映画『最強のふたり』は、実話に基づいた作品。事故で首から下が麻痺してしまった白人の大富豪が介護役に抜擢したのは、刑務所から出たばかりの若い黒人の青年。好みから話し方、ファッションまで2人の世界はことごとく衝突するが、やがて互いを受け入れたときにバカバカしくも最強の友情が生まれる。噛み合わない2人が繰り出す笑いにご注目!『ガザを飛ぶブタ』(左上写真)は宗教的な対立を背景に、1匹のブタと彼(?)に振り回される男の姿から平和への祈りを描いたコメディ。パレスチナの貧しい漁師がなぜか、ベトナムのブタを釣り上げてしまったところからすったもんだの騒動が始まる。パレスチナではブタは不浄な生き物とされるため、見つかる前に処分しなくてはならないのだが、一方で上手くこの豚を使えば金儲けするチャンスも。イスラエル占領下におけるガザで、葛藤しつつもたくましく生きる人々の姿を笑いと共に描き出す。ブタであることを隠すために羊のフリをさせたり、不浄な生き物に地面を踏ませないためにブタに靴下を履かせるなどユーモアたっぷり。パレスチナ人の漁師を演じるサッソン・ガーベイは、かつてTIFFでグランプリを獲った『迷子の警察音楽隊』にも出演しているが、彼自身はイスラエル人。逆にユダヤ人役の女性を演じるミリアム・テカイア自身はイスラムと、互いに逆の宗教の人物を演じているのも興味深いところ。映画祭期間中、シルヴァン・エスティバル監督とミリアム・テカイアがゲストとして来日する予定。最後に“笑い”とは別枠でお勧めしたい注目作が文豪ガブリエル・ガルシア=マルケスの息子でコロンビア生まれ、メキシコ育ちのロドリゴ・ガルシア監督の手によるアイルランド映画『アルバート・ノッブス』(写真:右)。19世紀のダブリンを舞台に、貧しい生活から逃れるために性別を偽り男性の執事・アルバートとして生きる女性の姿を描く。アルバートを演じているのは、5度のアカデミー賞ノミネートを誇る名女優グレン・クローズ。今回のTIFFでの上映が“アジアン・プレミア”となるが、世界各国ですでに絶賛の声が上がっており、彼女を本年度のアカデミー賞主演女優賞の本命に推す声も。さて栄冠はどの作品に?鑑賞券は1作品1,000円(当日学生割引:500円)。来日ゲストによる舞台挨拶やティーチインあり、観客の投票で決まる「観客賞」ありと楽しみ方もいろいろ。この機会に世界中から厳選されたハイクオリティーの作品が映し出す“時代”を感じてみては?東京国際映画祭は10月22日(土)より10月30日(日)まで六本木ヒルズをメイン会場に、都内各地で開催。特集「東京国際映画祭のススメ2011」「第24回東京国際映画祭」公式サイト■関連作品:第24回東京国際映画祭 [映画祭] 2011年10月22日から10月30日まで六本木ヒルズをメイン会場に都内各所にて開催© 2011 Tokyo International Film Festival All Rights Reserved.キツツキと雨 2012年2月11日より角川シネマ有楽町ほか全国にて公開© 2011「キツツキと雨」製作委員会■関連記事:第24回TIFF観客賞授賞式&受賞作上映回に15組30名様をご招待北川&芦田が声優で競演『マジック・ツリーハウス』鑑賞券を10組20名様プレゼントミラ・ジョヴォヴィッチ×檀れい胸開きドレスと着物でレッドカーペットで競演!いまなお色褪せない伊丹十三監督作『スーパーの女』上映会に10組20名様ご招待東京国際映画祭を若者にアピール!イケメン3人衆「TIFF BOYS」結成
2011年10月20日10月6日から14日まで、9日間にわたり開催された第16回釜山国際映画祭(BIFF:Busan International Film Festival)。今年の観客総数は196,177人、報道陣を除いたゲストは8,828人、マスコミは2,440人!ものすごい数です。シネマカフェにも現地からレポートが届けられていましたが、このレポートでは映画にまつわる観光を交えた初の釜山旅行記をお届けします!釜山というとビーチリゾートというイメージがあり、映画祭も昨年までは水営湾オリンピック・ヨットハーバーの特設会場で開幕式が行われていました。けれど、今年は釜山で一番注目されている新しいショッピング街、センタムシティに釜山国際映画祭のための専用劇場“映画の殿堂”が誕生し、この新しい巨大な建物がメイン会場に。約4,000人を収容できる屋外シアターでのセレモニーで幕が開き、オープニング作品『ただあなただけ(Always)』の主演カップル、ソ・ジソプとハン・ヒョジュを始め、日本人俳優初の審査員として参加のオタギリジョー、韓国のトップスターのチャン・ドンゴンなど国内外のゲストがレッドカーペットを歩きました。ちなみに、オープニングチケットは7秒でソールドアウト!BIFF史上最速で売り切れとなったそうです。映画祭の上映は、映画の殿堂を中心に、映画の殿堂の目の前にあるロッテ百貨店内の「LOTTE CINEMA Centum City」や世界最大規模の百貨店としてギネスブックにも載った新世界百貨店内の「CGV Centum City」など、5つの劇場36館でワールドプレミア86本を含む計307本の映画が上映されました。なかでもワールドプレミア作品やゲストビジット(上映後のトーク)付きのチケットは人気が高く、オープニングチケット同様になかなかチケットが手に入らない!当日券を買うために前日夜から徹夜で並んでいる姿も目にしましたが、たとえチケットが手に入らなくても楽しめてしまうのが、映画祭の魅力でもあるんです。(※チケットは事前に映画祭のホームページからも購入できます)一方、メイン会場のセンタムシティから地下鉄で3駅(約7分)で、韓国八景に数えられている釜山屈指のリゾート地、海雲台ビーチに到着します。ここにはBIFF特設オープンステージがあり、青い海と白い砂浜をバックに、連日ゲストによるトークイベントが開催されていました。また、ビーチのすぐ近くの海雲台市場では、韓国ドラマや韓国映画によく出てくるおでんやトッポキを食べることもできます。しかも海雲台市場は、昨年の第15回釜山国際映画祭のクロージング作品として上映された映画『Camellia カメリア』の一編『LOVE FOR SALE』が撮影された場所でもあるんです(日本では10月22日より公開)。カン・ドンウォンとソン・ヘギョがおでんを食べていた屋台が!あのキスシーンの路地が!と、映画のロケ地はやはりテンションが上がります。映画『Camellia カメリア』は、釜山国際映画祭と釜山広域市がタッグを組んだ〈釜山プロジェクト〉から生まれたオムニバス映画で、映画祭にゆかりのある3人の監督が、『IRON PUSSY』、『Kamome』、『LOVE FOR SALE』の3編それぞれを釜山で撮影しています。特に海雲台で撮影しているシーンが多いので、映画好きにとっては『Camellia カメリア』のロケ地めぐりはきっと感慨深いものになるはずです。ちなみに、今年の会場となっている映画の殿堂の目の前のロッテ百貨店前では、『IRON PUSSY』が撮影されていますし、『Kamome』で名優ソル・ギョングと吉高由里子が食事をする居酒屋も海雲台駅と海雲台ビーチの間にあり、ビーチ沿いを少し歩いた先にある冬柏島の公園の駐車場は『LOVE FOR SALE』のオープニングシーンだったりします。また、初めて訪れる街のどこに泊まるのか、ホテル選びも迷うところです。映画祭の会期中は、海雲台エリアのホテルとメイン会場のセンタムシティエリアは無料のシャトルバスを利用できるので、海雲台ビーチ周辺はたしかに便利ですが、センタムシティからタクシーで約10分(地下鉄で3駅)のエリア、広安里ビーチもおすすめです。広安里は海雲台ビーチに次ぐリゾート地で、何がいいって、ビーチの目の前には広安大橋(別名:ダイヤモンドブリッジ)が!ソル・ギョングとハ・ジウォン共演のパニック映画『TSUNAMI-ツナミ-』の冒頭で登場するあの橋です。しかもこの橋、夜になると10万色の色彩を出せる照明がライトアップされ、とても幻想的な夜景を見ることができるんです。映画を観て、映画が撮影されたロケ地を歩いて、映画の世界に触れ、やっぱり映画っていいな…そんなふうに映画の魅力と映画の力を感じた釜山国際映画祭の旅。釜山は想像以上に映画を感じる街でした。(text:Rie Shintani)■関連作品:第16回釜山国際映画祭 [映画祭]Camellia カメリア 2011年10月22日より新宿バルト9ほか全国にて公開© 2010 BALCON/SIDUS FNHマイウェイ 12,000キロの真実 2012年1月14日より全国にて公開© 2011 CJ E&M CORPORATION & SK TELECOM. ALL RIGHTS RESERVED■関連記事:吉高由里子×行定勲監督インタビュー“放し飼い”から生まれた“風”のような一篇金城武、初韓国公式訪問で剛速球の質問攻めにタジタジ?チャン・グンソク、釜山映画祭に登場ギター弾き語りで思わぬ収入も?オダギリジョー、チャン・ドンゴンとの格闘ふり返り「韓国に入国できなくなるかも」釜山映画祭開幕!オダギリジョーにチャン・ドンゴン、ファン・ビンビンは衣装替えも
2011年10月20日