○私の地元の"最強"絶景吉見百穴(埼玉県比企郡)(c)Flickr/puffyjet○"最強"絶景ってこんなところ丘陵や台地の斜面を掘削して作られた吉見百穴は、古墳時代の末期に造られ、大正12年(1923)には国の史跡に指定されている。現在確認できる横穴の数は219基で、一部の穴には緑色に発光する「ヒカリゴケ」が自生している。戦時中には、地下軍需工場として活用されていたという歴史もある。アクセスは、JR高崎線 鴻巣駅から東武バス東松山駅行きで約25分。○推薦者はかく語る「異国感たっぷりで圧倒される。ただ、元軍需工場ということもあり、重さを感じずにはいられない」(34歳男性/機械・精密機器/技術職)
2015年06月14日静岡県の体感型動物園「iZoo(イズー)」はこのほど、公式Facebookにて、「ケヅメリクガメ」の産卵の様子を公開した。○ケヅメリクガメが、穴も掘らずに産卵「ケヅメリクガメ(Geochelone sulcata)」は、砂漠の周辺やサバンナに生息する爬虫綱カメ目リクガメ科リクガメ属に分類されるカメ。後肢と尾の間に蹴爪状の突起があり、和名や英名「(spurred=拍車のある、蹴爪のある)」の由来になっている。尾の先端は小型鱗で覆われている。今回は穴も掘らずに産卵してしまい、途中で産卵が止まった。飼育スタッフが産卵場に連れて行ったところ、軟らかい土を掘り始め、さらに産卵を行う様子だったという。同園の所在地は、静岡県賀茂郡河津町浜406-2。
2015年04月12日ハンドメイド、手作り作品の通販・販売サイトminne(ミンネ)では、クリエイターが作った「鼻の穴はしおき」を販売している。○2通りの使い方ができる同サイトは、ハンドメイド作家がユニークでオリジナリティある手作り作品を販売する通販サイト。「鼻の穴はしおき」は、陶芸作家のNIKKORIEさんが手がけた。人の鼻の形をモチーフにしたインパクトあるデザインの箸置きで、全体に釉薬をかけずに肌色に仕上げた。箸の先を入れる穴の中は白色となっている。好みに合わせて、2WAYの使い方ができる。一つは、鼻の穴の中に箸の先を入れる使い方で、もう一つは鼻の頭の上に箸を置く使い方。ペーパーウェイトとして使ったり、インテリアとして飾っておくこともできる。ひとつひとつ手作りで仕上げるため、形や色は写真とは微妙に異なるとのこと。作家のNIKKORIEさんは、「世界に一つだけの運命のハナに出会えますように」という願いを込めて製作している。箱に入れ、無料でラッピングをして発送する。サイズは約縦6㎝×横4㎝×高さ3.5㎝。価格は1,500円(税込)。
2014年11月29日プロの猫飼いさんにとっては常識なのかもしれないが、まだ猫飼い初心者の筆者は最近発見したことがある。それは、猫の鼻の穴がハートの形をしているということ。我が家にいる2匹の猫のうち、上の子がその形に該当していた。早速近寄って鼻の穴を見せていただきたいと思う。こちらが我が家の兄猫。3歳の男の子で、昼間はよく廊下で日向ぼっこをしている。こちらの可愛いピンクの鼻。下から見ると鼻の穴が見えるのだが、少し失礼して見せていただこうと思う。少しアゴをクイッと上に持ち上げる。親指で喉を撫でてあげていたので、ゴロゴロと音を立てて喜んでくれた。さて、カメラを近づけてみてみると……。見ていただきたい!! ご覧の通り、見事なハートだ。色もピンクで実にマッチしている。この子と暮らし始めて2年以上が経過するが、恥ずかしながら鼻の穴に注目したことがなかった。発見した時の感動は実に大きいものだった。正面から見ても、(少し形は崩れるが)ハートが二つ鼻についているように見える。猫と一緒に暮らしている猫飼いのみなさん、まだチェックしていないというようであれば、是非とも見ていただきたいと強く思う。○鼻の穴が丸い形をしている場合も、当然ある猫ならば全員がハートの鼻なのかと思ったが……。実はそうではないらしい。こちらは我が家にいるもう一人の猫。同じく3歳の男の子だ。こちらの猫の鼻の穴を見ていただきたい。カメラを寄せて見てみると……。!!! こちらはハートではなく、カマボコのような半月の形の鼻の穴だ。猫は本当に個体差の激しい生き物だが、どうやらその特徴は鼻の穴の形にもあらわれるらしい。ハートの形であれ、半月の形であれ……。いずれにせよ、どんな形でも愛猫の鼻の穴は可愛いものである。ハートや半月以外にも、とても楽しい形があるかもしれない。是非ともチェックしてみてはいかがだろうか。<作者プロフィール<うだま猫好きの人妻アラサー。猫の漫画や日常の漫画をよく書く。猫ブログ「ツンギレ猫の日常-Number40」は毎朝7時30分に更新している。ツイッターでは常に猫への愛を叫び続けている。下ネタツイートは最近控えるようにしている。
2014年11月11日TDKは10月23日、ネジ端子形アルミ電解コンデンサ「B43703*/4*/5*」3シリーズを発表した。「B43703*」シリーズは、定格電圧が350V DC~450V DC、静電容量が1500μF~2万2000μFである。サイズは直径51.6~90.0mm、高さ80.7~197.0mmと、従来比で最大20%の小型化を実現しつつ、同等のリプル電流耐量を備えている。「B43704*」シリーズは、従来比でリプル電流耐量を最大25%高めたのに加え、直径51.6mm~90.0mm、高さ80.7mm~221.0mmと、さらなる小型化も実現した。定格電圧は350V DC~550V DCで、静電容量は820μF~2万2000μFとなっている。「B43705*」シリーズは、直径51.6mm~90.0mm、高さ80.7mm~221.0mmと、コンデンサのサイズはそのままに、リプル電流耐量をさらに高め、従来比で最大40%の向上を実現した。定格電圧は350V DC~450V DCで、静電容量は1000μF~1万8000μFである。3シリーズとも、動作周囲温度は85℃、耐用寿命は1万2000時間となっており、ケース底板に固定用のスタッドボルトが付いたタイプ「B43723*/4*/5*」もラインアップされている。3シリーズは、産業機器用インバータへの搭載に最適であるとしている。
2014年10月24日コクヨグループのコクヨS&Tは10月22日、針なしステープラー「ハリナックス」シリーズから、穴をあけずに紙をとじる「ハリナックス プレス」(税込1,188円)を発売した。同商品は、これまでの針を使わずに紙をとじるという機能に「穴もあかない」という新たな特徴を加えたもの。金属歯で紙に凹凸をつけて強い力で圧着する「プレスロック式」を採用し、穴を開けずにコピー用紙5枚程度をしっかりととじることができる。とじ部は重ねた場合にもかさばらず、平らに擦るだけで簡単に外すことができるとのこと。同商品の発売にあたり10月22日、新商品発表会が行われた。タレントの鈴木奈々さんが同商品で製作された"紙ドレス"を着て登場し、「すごい強力です! 家計簿をつける時に使ってみたいです」とPRした。
2014年10月24日ものをつまめるようになる生後10ヶ月くらいから、容器にものを入れたり、出したりを楽しめるようになりますよね。それを楽しみはじめたら、穴落としにもチャレンジしてみるといいですよ。穴落としをすると、手指が器用になるとともに、集中力もつくと言われています。この穴落とし、とっても簡単に作れるので、ご紹介しますね。■用意するもの・密閉容器(少し深めのみそ、砂糖用などがオススメです)・ペットボトルのふた 10個程度・カッターナイフ・ビニールテープ■作り方1.ペットボトルのふたを2個組み合わせて、ビニールテープではります。これで、落とす道具の完成です。2.密閉容器のふたにカッターナイフで、ペットボトルが入る大きさの穴を開けます。これで、できあがりです。とっても、簡単ですよね。マスキングテープ、シールなどでデコしても、かわいいです。ペットボトルのふたの穴落としが、上手になったら、ぜひ、ほかのものの穴落としにもチャレンジしてみましょう。指先の器用さアップにつながります。■落とすもの1) ストローおうちにあるストローを適当な長さにカットします。穴も、ストローサイズの細さにしてください。穴が小さくなるので、少し難しくなります。2) カードおうちにある要らない会員カードなどを使います。穴は、細長い穴にしましょう。カードは、画用紙、シールを使って手作りしてもいいですね。この際、ラミネートすると、より長持ちします。3) チェーンリングチェーンリングを繋げたものを準備します。短いもの、長いものなど、いくつも作りましょう。穴は、ペットボトルのサイズのもので、OKです。これを穴に入れるときのポイントは、チェーンリングの端をもって、穴と手の距離を長くした状態で入れることです。これは、難しいのですが、とても集中力がつきます。手作りのおもちゃで遊べるお子さんって、幸せですよね。そのおもちゃ、ぜひ、写真などに残して、お子さんが大きくなったときに見せてあげてください。こどもたちが、ママから愛されていたんだ、という実感として、その後の成長の支えになることでしょう。
2014年07月16日金欠の人は冬至に早稲田へ!金銭ご利益・穴八幡神社の「一陽来復」お札金欠にあえいでいる人にぜひオススメしたいのが、早稲田にある穴八幡神社の「一陽来復(いちょうらいふく)」のお札。江戸時代から続く伝統のお札で、「金銭融通」のご利益があると昔から多くの人が列をなして求めるもの。さて、そのお札とは?●早稲田の街の一角に現れた長蛇の列の秘密年末が近づくと、早稲田の街の一角には長蛇の列が出現。ラーメンか?タイ焼きか?いえ、違います。金運上昇のご利益があるというお札を授けていただこうと、早朝からたくさんの人が神社の拝殿前に列をなすのです。そのお札とは、穴八幡神社の“一陽来復お札”。「金銭融通のご利益がある」と言われているものです。「一陽来復」には、「陰が極まって陽に転じること」すなわち、「凶事が去って吉事がめぐってくること」という意味があります。また「冬至」という意味合いもあります。1年の内で「陰の極まる日」といえば「冬至」。すなわち、この日を境に陽に転じていく、ということですね。この言葉通り、この一陽来復お札の頒布は、冬至の日から始まります。この日から節分までの約2ヵ月間のみ、授けていただけるお札なのです。●冬至と大晦日、節分と貼るチャンスは年に3回この一陽来復のお札、実はちょっとしたルールがあります。それは貼る日にちと時間、向きが決まっていること。貼れる日にちは年3回のみ、冬至か大晦日、節分の夜。深夜24時ぴったりに、天井近くの壁にその年の恵方に向けて貼るのです。すると、その年1年間はお金に困ることはないのだそう。「毎年欠かさず貼っているからお金に困ったことがない」という人の話をよく聞きます。そういえば、私もかつて毎年貼っているときは、お金に困ったことがなかったかも…(遠い目)。そもそもこのお札の頒布が始まったのは、さかのぼること230年前。江戸の末期に除災招福の御祈祷を修して信徒に授けたのが始まりだとか。その後、一般庶民にも広がり金銭融通のご利益があるとして、江戸庶民が列をなして求めにきたそうです。●お隣の放生寺でも「一陽来福」お守りが!さて、穴八幡神社のお隣には、放生寺というお寺がありますが、この放生寺でも一陽来福(いちょうらいふく)のお札が頒布されています。「福」の字が違いますが、見かけも貼り方もご利益もまったく同じです。実はもともとこの2社、同じ敷地内にあったそう。明治時代に行われた神仏分離によって別々の寺社として扱われるようになり、今に至るとか。どちらが先で、どちらが本家ということはないようです。頒布が始まる冬至の日には、早朝から多くの人が並ぶ穴八幡神社。夜には出店も出て賑やかです。ご利益があるかないかは置いておいて、年末の風物詩を味わうために12月22日は早稲田界隈に出かけてみてはいかがでしょう?<文:ライフアップコーチ あべけいこ>
2013年11月18日恥ずかしさのあまり身を隠したい時、「穴があったら入りたい」と言いますが、さて、英語圏ではそんな時、どこに隠れたいと思うのでしょうか?答えは「ラグの下」。「恥ずかしくて穴があったら入りたいくらいだった」は「I was so ashamed that I wanted to crawl under the rug(carpet).」と言えます。「I wish the ground would (open and) swallow me.」という言い方もあるようですが、地面にのみこんでほしいとは、想像するとちょっと怖いかも。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2013年02月17日「九州の有明海沿岸には、『若者の尻の穴』を食べる食文化がある」。このように切り出せば、たちまちネット掲示板などは話題になるかもしれない。しかし残念(?)ながら、現地で実際に食されているのは人間のそれではなく、干潟に生息するイソギンチャクである。標準和名・イシワケイソギンチャク。有明海沿岸での方言名は「ワケノシンノス」。この「ワケノシンノス」を標準語に訳せば、「若い者の尻の穴」になるから恐ろしい。地元で古くから食材として愛されてきたワケノシンノスは、現在では水産物専門店で全国にネット販売されている。今回購入した商品は、送料込みで1kg4,200円。多少高価ではあるが、試食してみることにした。注文から数日後、ワケノシンノスが届く。漬けられた海水の中で灰褐色の肢体をだらしなく伸ばし、触手をフワフワ漂わせる姿はおよそ食欲をそそられるものではない。極端な魚介類嫌いが高じてか、水棲生物をモチーフにあらゆる邪神を創造したアメリカの怪奇作家の気持ちがよくわかるというものだ。そんなワケノシンノスをザルにあければ一瞬で丸く縮こまる。この状態で塩揉みしてヌメリを洗い流し、いよいよ調理に取りかかる。まずは現地でのスタンダードメニューである「味噌汁」と「煮付け」。創作メニューとして、縦に切り開いてタレに漬け、小麦粉をはたきつけた「和風ムニエル」。そして「酒蒸し」。「ワケノシンノス尽くし」の食膳を整え、ある程度覚悟しながら口に運ぶ。しかし、これが意外においしい。かたい外皮に歯を当てればカリッと快い感触のうちに噛み切られ、濃厚な旨味が口中に広がる。アサリの内臓か牡蠣にも似た、海中の栄養素を込めた芳醇な滋味に、食前の覚悟で胃に湧き上がっていた酸っぱいものは速やかに癒された。調理のポイントは、「加熱しすぎない」ことだろう。煮過ぎればクタクタになり、外皮の歯ごたえが失われる。また、薄味に調味することがおいしさを引き出すコツと思われる。名前と外見で損している典型例のワケノシンノス。命名者の感性が心から悔やまれる。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年05月30日友だちや恋人、家族、同僚…誰かしら傍にいたとしても、なぜか寂しさに襲われるときがある。そんな心にぽっかりと空いた穴ぼこを埋められるモノは人それぞれで、映画『レンタネコ』に登場する人々の場合は“猫”の存在がその穴を埋めてくれる──。「♪レンタ~ネコ、ネコ、ネコ。寂しいヒトに、猫、貸します」と呼びかけながら、穴ぼこの空いた人と猫との出会いを手伝うヒロイン・サヨコを演じた市川実日子。30代を迎え、大人の女性に近づきつつある市川さんの心の中にも確かに寂しさはあった。市川さん、その寂しさとどう向き合っているんですか?30代を迎えて変わった“穴ぼこ”の受け止めかた「以前は、かわいい文房具や素敵な洋服を買ったり、友だちと会ったりして穴ぼこを埋めようとしたこともありました。今でも無意識にそうしているかもしれないけれど、埋めるために何かをしても埋まらないときもあるんですよね。それに気づいてからは、敢えて何かをしたりしないように。ああ、穴ぼこ空いているな…って、空いていることを受け止めて知っておくことも大切だと思うんです。だから今はほうっておきます(笑)。そんなふうに思えるようになったのは、20代を経て30代を迎え、年齢を重ねたからなのかもしれないですね。共演した田中圭さんとも“穴ぼこ”の話をしてたんですけど、(20代の)田中さんは『えーっ!僕はすぐに埋めます!』って言っていましたから(笑)」。自分自身の気持ちを素直に受け止められる年齢であることも、荻上直子監督がサヨコ役に市川さんを選んだ理由のひとつなのだろう。監督は「市川さんが持っている少年っぽさを出せる最後のタイミングだったんじゃないかと思っています」と、今の市川さんの魅力をスクリーンに映し出している。荻上監督といえば、デビュー作の『バーバー吉野』を始め、『かもめ食堂』、『めがね』、『トイレット』と、新作ごとに様々な形で人とのつながりを描いてきた監督だ。『めがね』に続いてのタッグを組む市川さんは、荻上監督の“らしさ”について「ファンタジーとリアルが入り混じっている世界を創り出す監督」と表現する。「寂しい人にネコを貸すという、ありそうでなさそうな物語は、見方によっては不思議な話とも思えるけれど、気づくと自分と重ね合わせたり、(その世界観を)自分の中で探していたりするんですよね」。中でもファンタジーとリアルを強く感じたのは、サヨコが川辺で立ち尽くすとあるシーン。「あれ…みんな何処に行っちゃったんだろうって感じるあのシーンには、いろいろな意味があると思うんです。具体的な言葉にはしていないけれど、あの感覚、なんか分かるんです。(周りに人がいるのに)突然、ひとりになってしまう感覚ってありますよね?普段、感じていても言葉にしていない、でも確かに感じ続けていることが、あのシーンに描かれていて。うん、ファンタジックなのにリアルなんですよ」。「猫との距離がぐっと近くなった」撮影現場リアルなキャラクターとしてサヨコの前に現れるのは、夫と愛猫に先立たれた老婦人、単身赴任中の中年男、自分の存在意義に疑問を感じている受付嬢。寂しさゆえの穴ぼこを抱えた彼らに「寂しいまま、なんて絶対にいけません」と、サヨコは猫を貸す。祖母の遺した一軒家に17匹の猫と住み、見ず知らずの人の寂しさを埋めることを仕事にしている彼女を、市川さんは「傍から見ると、ひとりでも楽しく生きてそうに見えるんですけど、彼女自身は自分は孤独だって感じていると思うんですよね…」と代弁する 。“今年こそは、結婚するぞ”と習字で目標を書いては壁に貼っているのも、孤独から脱したいという願望の現れなのかもしれない。市川さんも、意外にも結婚願望の強いサヨコに共感。「ひとり暮らしを始めた頃は楽しかったと思うんですよね。すべての時間を自分のために自由に使えるという醍醐味もあるし。でも、寂しさって突然にやってくるもので…たまーに寂しくなるんですよね」と、哀愁をふくんだ笑みを浮かべる。そんなサヨコの寂しさをからかうように、何かとちょっかいを出してくる謎の隣人を、ラジオDJとしておなじみの小林克也が、まさかの女装で演じているのも面白い。「本番で笑わないようにするのが大変でした(笑)。普段のしゃべり方はとても男らしい方なので、なおさら可笑しいんです。サヨコとの絡みも面白いし、何よりもあんなに正直に話してくれる隣人っていいですよね(笑)」と語るように、小林さんの演じる隣人のセリフは笑いと共に心にしっかりと突き刺さる“何か”を持っている。また、17匹の猫たちからは猫と暮らす良さ、動物が与えてくれる癒しを感じるはず。もともと犬派だった市川さんも「猫との距離がぐっと近くなった」と、猫に囲まれた現場をふり返る表情はなんとも和やかだ。「同居人」のような猫の存在「サヨコは、猫~!っていうように極端にかわいがるタイプではないので、ほどよい距離感を保ちつつ、猫は猫、サヨコはサヨコっていう感じで現場に臨んでいました。人でも猫でもすべてを同じ目線で見ることのできるキャラクターなんです。だから、17匹も猫がいても違和感がないというか…。撮影に入る前に監督が、猫に何か強要するということはせず、でも猫待ちということもせず、猫に自然なままでいてもらうスタイルで行きますと話していて、本当にそういう撮り方でしたね」。たしかに、サヨコと暮らす猫たちはペットというよりも同居人のような存在。荻上監督自身が長年猫を飼っているということもあり、彼女がつねに感じていた「猫に癒されたり、猫から与えられたものが多かったので、この映画はそのお裾分けという気分もあります」というメッセージも込められている。撮影を終えた今、市川さんもしっかりとそのお裾分けを受け取り「猫と暮らしたくなりました」と、猫との暮らしに惚れ惚れ。敢えて穴ぼこは埋めないようにしているという彼女の穴ぼこを『レンタネコ』の猫たちがごく自然に埋めたように、この映画を観た人の穴ぼこも、猫と人間、愛しいキャラクターたちがきっと埋めてくれるはず──。(photo:Yoshio Kumagai/text:Rie Shintani)■関連作品:レンタネコ 2012年5月12日より銀座テアトルシネマ、テアトル新宿ほかにて全国公開© 2012 レンタネコ製作委員会■関連記事:田中圭、初めての荻上直子作品の現場は「ボーっとしてた」『かもめ食堂』荻上直子監督の最新作『レンタネコ』、ベルリン映画祭出品決定荻上直子監督最新作!ハートフルムービー『レンタネコ』試写会に15組30名様ご招待
2012年05月09日全国から老若男女が集まりただ一心不乱に穴を掘るイベント――それが千葉県・成田ゆめ牧場が主催する「全国穴掘り大会」です。1~6人までのチーム制でひたすら穴を掘り、最も深い穴を掘ったチームには賞金10万円を進呈する気合の入りよう。口コミやネットでジワジワと広まり、なんと今年で12年目を迎えます。ただ穴を掘るだけのイベントが12年も……なかなかに感慨深いものがあります。聞けば、大会で掘った穴は、一週間後には牧場スタッフがせっせと埋めるのだそう。ではなぜわざわざ穴を掘るの?すぐ埋めるのに?イベントの実態を確かめるべく、現地で体験してきました。ちなみに、今年は259チームが参加し、ほとんどが6人でチームを組んでるとのこと。単純計算で、約1500人が穴掘りのためだけに成田市までやってくる……すごい話です。成田ゆめ牧場に着くと、周囲にはヘルメット、はしご、業務用スコップにロープ、とえらく本気の装備でスタンバイするオジサンたち。彼らのジャージや作業着の背面には"○○工業"、"○○水道"とプロアピールが。"牧場でただ穴を掘るだけのイベント"など、どう考えてもノンビリ優雅なファミリーイベントのはずなのに、この汗臭さは一体どういうこと?そして、紙によく分からない計算式を書いて打ち合わせをするチーム、イベントスタートから終了までのペース配分を打ち合わせるチーム。ところどころで円陣を組む様子まで見受けられました。彼らの何がそんなに穴掘りに駆り立てるのでしょうか。チームのひとつに声を掛けてみると、「んあ?取材?試合開始してからは寄ってこないでよ!」とうるさそうにあしらわれてしまいました。どうやら愛知県から毎年はるばる参加しにきてるそうで、今年こそはとこの試合に賭けているのだとか。ほかにも、今年は北は長野県、南は愛媛県までと地方からの猛者も多数。参加者のおおまかな比率は、工事関係者等のプロが35%、プロ以外の若い男性が30%、家族連れが25%、若い女性が10%といったところ。ただ、たったひとりの孤独なチームで、しかもショートパンツにタイツのような普段着の20代女性は筆者以外に見当たりませんでした。おのれの穴掘りへの情熱の足りなさを猛省し、孤独をかみしめてるうちに、試合開始のカウントダウンが始まりました。試合スタート!その一言で全チームがすさまじい勢いで掘り始めました。「うぉぉぉぉー!!」と猛り声まで聞こえてきます。「ああ、これは穴の深さでは勝てない」と軟弱な筆者は早々に気迫負け。大きさがダメなら、形で勝負です。穴を審査するのは、主催の成田ゆめ牧場のスタッフ。ならば、「御社のこと、大好きです」と言わんばかりに媚(こび)を売った穴を掘ればいいのです。そこで、筆者は「ゆめ牧場」と地面を掘る、いえ、彫ることに決めました。ところが。……掘れない。思った以上に地面は固く、やっとの思いでスコップをさしこめても、雑草の根っこが邪魔をし、数cm掘ることすらままなりません。「ゆめ牧場」と堂々たる媚び穴を掘るなど夢のまた夢。ゆめの「ゆ」の字すらまともに掘れたものではありませんでした。開始3分もたたずして試合放棄した筆者。対して、いい顔して泥だらけになっているほかのチーム。結局、「ただ地面の固さにイライラしただけ」という思い出のみが残り、試合終了の合図が鳴り響きました。穴ひとつまともに掘れないなんて……と肩を落としながらほかのチームの穴を見てまわると、ほとんどが深さ1m前後の穴を掘る中、富士山を模した穴や、字や絵を描いた穴など、もはや穴の範疇に収まりきらない力作もありました。全259個の穴の計測・審査が終わるのを、牧場で牛と戯れたり、牛を食べたりして待つこと数時間。ようやく結果発表が始まりました。芸術的な穴との評価で「ユーモア賞」に輝いたのはこの穴。穴の深さこそ35cmと優勝には遠く及ばなかったとは言え、穴にハマった人やHELP!の文字を添えることで、穴の浅さをごまかすことに成功している見事な作品です。そして、優勝はなんと3m39cmもの深い穴を掘ったチーム。当然ながら、優勝チームを始め、上位に名を連ねる面々は、ほとんどが土木工事関係のプロでした。ちなみに、優勝賞金は、50円玉を並べて「十万」と描かれた10万円。優勝チームは、これをそのまま渡され、家に持ち帰ります。あれだけの固い地面を3m39cmも掘れるなら、何のことはないでしょうけれども。主催の成田ゆめ牧場・鈴木卓さんは、「穴掘りはれっきとしたスポーツ。世界で一番力の入る脱力系スポーツイベントですよ」と笑います。もともとは、冬場の牧場の集客のために、インパクトがあり、わかりやすく、大人からこどもまで誰でも参加できるイベントとして企画された当イベント。むやみに力任せで掘っても優勝は難しく、緻密な作戦とチームワーク、知力がとても問われるのだそう。たとえ筆者のように非力で根性なしでも、他チームの穴作品や、穴を掘る人々を眺めているだけで非日常感を味わえる上、無心に穴を掘り進める人々の熱気に包まれるのは、異様な中毒性すらあります。日本でおそらくここでしか味わえないその中毒性こそが、12年もこの謎の大会が愛され続けているゆえんなのかもしれません……。(朝井麻由美+プレスラボ)(撮影:天谷窓大)成田ゆめ牧場「全国穴掘り大会」は、毎年冬にココで開催されます。
2012年03月23日