日本文化が織り込まれた和菓子が、いま欧米諸国でも注目されている。美食大国であり、お菓子の国であるフランス・パリで、人々に愛される和菓子店や和菓子職人など、パリの和菓子を訪ねてみた。在仏10年の和菓子職人が語る映画と“どら焼き”の関係とは? 和菓子の名店、新店を訪ねた後は、パリで活躍する和菓子職人・村田崇徳さんのもとへ。村田さんは、製菓学校で和菓子を学び、京都の老舗和菓子舗で修業。その後、洋菓子職人の兄が修業するパリへ。ミシュラン一つ星の高級日本料理店「あい田」で和菓子職人として働き、ロマン・ガイヤさんと「パティスリー朋」を立ち上げた。パリの和菓子職人、村田崇徳さん©️KOJIMA銅鍋で餡を練る村田さん。十数年にわたり使い続ける大切な仕事道具。「ちょっとのつもりで来てからもう10年に」と笑う村田さん。パリで和菓子、いや餡に注目が集まったきっかけを「ここ数年、世界的な健康ブームで和菓子が注目されていることもあります。ただ「パティスリー朋 TOMO」のどら焼きに大きく影響したのは、河瀬直美さんの映画『あん』でした。映画のおかげで、餡やどら焼きに興味や関心をもつひとが増えた」と話す。また和菓子が大好きなフランス人のロマンさんが、店を開くことで「フランスのひとたちに、より和菓子を身近に感じてもらえた」と村田さん。「どら焼きはおまかせ」と、ジャポニスム2018の和菓子ライブパフォーマンスもお手伝いフランス人も満足させる、本格的な和菓子を提案したい現在は、来年開店予定である自身の和菓子屋「TAKANORI MURATA PARIS」の出店準備中だ。「パリでは、餡のおいしさがわかるひと、またアレルゲンの少ない米粉でつくる和菓子を好むひとが増えてきました。もちもちした食感の餅菓子は、フランス人も好きな人が多い。長くパリで仕事をしてきて、フランス人の好みもわかってきました。それをふまえ、より本格的な和菓子を提案する店にしたい」。村田さんが手掛けるシャンパーニュの葛まんじゅう、どら焼き、フランス産栗の焼き栗、芥子の実大福など©️KOJIMA『TAKANORI MURATA PARIS』でも提供したいと話す、美しい和菓子「氷菓」©️KOJIMAパリの和菓子屋「TAKANORI MURATA PARIS」が話題となる日は、そう遠くないはずだ。取材・文/森 有貴子<プロフィール>江戸の老舗や職人などの取材が多く、相撲、歌舞伎、落語と江戸文化好き。オンラインマガジン「暮らしとおしゃれの編集室」(主婦と生活社)にて「大人の江戸あるき」というコラムを連載中。2019年から和菓子連載を予定。
2018年11月24日ジャポニズム2018! 日仏友好160年を記念し、今年の7月からフランスではたくさんの日本文化を大規模かつ総合的に紹介するイベントが開催されています。この記念すべき年に日本人の一人としてパリに居ることがなんだかとても嬉しく、喜びを実感しています。 先日、その公式企画のひとつ、松竹大歌舞伎を鑑賞してきました。日本に居た頃は、観に行きたいなあと思いながらも忙しさを口実に一度も観に行ったことがなかった歌舞伎。パリに来て、大学の授業の一環でオペラやバレエを鑑賞する機会が多々あり、クラシックの魅力を再確認しました。この地で歌舞伎が観れたらいいなあと長年心の片隅で思っていたこと本当に叶ったので、私としては喜びもひとしおでした! 由緒ある劇場で14年ぶりの公演 公演会場に選ばれたのは、Théâtre National de Chaillot(国立シャイヨー劇場)。場所はトロカデロのすぐ近くで、劇場のカフェから見える夜のエッフェル塔は格別なんです! シャイヨー劇場は、ダンス、またはダンスにまつわる公演をメインにプログラムしている国立の劇場で、現在の施設は1937年のパリ万博に合わせて建設されました。そして約10年後には、劇場の大ホールにて世界人権宣言が発表されるなど、歴史にも名を残す劇場なのです。そんな由緒ある地で、日本の歌舞伎が上演されるのは、14年ぶり2度目! 今回松竹大歌舞伎の主演を務めたのは、中村獅童さんと中村七之助さん。上演された演目は「色彩間苅豆 かさね」そして歌舞伎の十八番「鳴神」。 前者の「かさね」は、男女のすれ違いに深い因果関係が絡んだ物語。台詞ではなくて三味線と唄がメインで進行していくもの。非常にゆったりとしたテンポで、間合いの美学と言いますか、多くを語らず、空気で魅せると言った感じでした。日本人の私でも唄のことばが難しかったので、ストーリーを感じながら、主演のお二人の世界に身を委ねながら鑑賞しました。 もう一方の「鳴神」は、台詞で進行していくので、分かりやすく、またちょっと喜劇の要素もあり楽しめました。後半は特にダイナミックな演出と共に見せ場が続いて、初心者の私にも理解しすくとても面白かったです。フランス人には翻訳のオーディオガイドが提供されており、コミカルな場面では皆さん結構笑われていて、この作品はフランス人にも受けが良かったように見えました。 獅童さんのよくとおる声と立ち回りの美しさ、そして力強い演技。それから、七之助さんの女方の所作は、女性の私から見てもうっとりするほど綺麗で品があって奥ゆかしくて、日頃の自分の動作を恥じたくなるような瞬間が幾度とあり、見ていて勉強になりました。ジェンダーレスと言われる現代に生きていて、性別を超えて人間としての魅力を問う良さがありますが、古典を見ながら、男らしさ女らしさというものもあって良いのだなと思いました。芸に身を一心に捧げてきたお二人の姿は舞台の上でとても輝いていて、多くのフランス人の観客を魅了したことと思います。 日本を離れて生活するようになってから、日本の文化、特に伝統芸能に興味を抱くようになりました。ジャポニスムは約8ヶ月間に渡って行われ、期間中はたくさんの日本文化がパリで紹介されるので、思う存分楽しみたいと思います!
2018年10月20日グッチ(GUCCI)の2019年春夏ウィメンズコレクションが、フランス・パリで発表された。グッチがホームタウンのミラノを飛び出し、パリの歴史あるシアターでランウェイショーを開催。プレフォール、リゾートに続き、フランスへのオマージュを捧げるコレクションがついに完結する。パリの歴史あるシアターでランウェイショー会場がシアターであることから、始まりは一つのムービーから。女性が登場するのはホラームービーさながらのちょっぴり“おぞましい”作品。上映が終わると、1階の客席後ろからモデルが一人また一人と現れ、中央のステージに向かってキャットウォークを披露する。仏文化への敬意はヴィンテージテイストで再現新作コレクションも様々な要素が乱れていて、アレッサンドロ・ミケーレが継続して綴っている「折衷主義」の物語が続いている。フランス文化にオマージュを捧げたという今季は、パリのアンティークショップを覗いたかのような懐かしさとヴィンテージライクであることが特徴。特に、ウィメンズは80年代からの影響を強く受けていて、ビッグショルダーがポイントになっている。色鮮やかラッフルドレスはには丸みのあるパワーショルダーを、カラフルなロングドレスにはたっぷりのフリルをあしらって肩周りに重量感をもたせた。また、デコラティブな要素も共通し、キラキラと輝くラメ入りのフリンジが取り入れられている。空飛ぶピッグが新登場動植物を愛する“グッチファミリー”に新たに加わったのは、フライングピッグ。その名の通り羽をつけた豚さんが、ミケーレならではのアニマルワールドに加わった。ドレスの胸元に刺繍されたり、ブローチ、アクセサリーなどになって登場している。新作シューズは月や貝殻をモチーフにした、ロマンティックな仕上がり。ヴィンテージライクなパンプスの中央にメタルで仕上げたモチーフを飾った。ディズニーコラボ、ミッキーマウスバッグバッグは過去から着想を得て、60年代のアーカイブをベースにしたものを一つ。また、マリナチェーンとロープをミックスして持ち手にした、エンベローブバッグも展開している。さらに、ディズニーとのコラボレーションによりミッキーマウスのフェイスをモチーフにしたハンドバッグも展開された。
2018年09月30日酷暑の開催時期、膨らむ費用……。おかしなことをそのままに突き進む’20年の東京オリンピック・パラリンピック(以下・東京五輪)。国家規模の巨大商業イベントで、大量の無償ボランティアが“雇われる”予定だが、そこにも落とし穴が――。「’20年の東京五輪では、11万人ものボランティアが駆り出されます。この数は、’16年のリオ五輪で動員されたボランティアの数、約7万人の1.5倍。五輪史上最高です。にもかかわらず、ボランティアの条件は、とんでもなくブラック。応募される方は、十分注意してほしい」そう警鐘を鳴らすのは、『ブラックボランティア』(角川新書)の著者で、著述家の本間龍さんだ。’20年7月24日~8月9日、8月25日~9月6日に開催される東京五輪。この運営を手伝うボランティアの募集が9月中旬から始まる。ボランティアは、大会の運営に直接関係する「大会ボランティア」(8万人)と、競技場が所在する自治体で、交通案内などを行う都市ボランティア(3万人)の2種類ある。公益財団法人東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会(以下・組織委)のホームページには、参加を呼びかける文言が並ぶ。「これが、まるで“やりがい詐欺”と批判されているんです」本間さんは、’20年東京五輪のボランティアがブラックである理由をこう話す。【1】交通費・宿泊費は自己負担「大会の前に、数種類の研修が3~4回あります。遠方から来る方でも、これらに参加するための交通費や宿泊費は自己負担。当初は、大会期間中の交通費・宿泊費も自己負担でしたが、批判が殺到したからか、最近、滞在先から会場まで、近場の交通費のみ支給されることになりました」(本間さん・以下同)【2】1日8時間、10日以上の参加は必須。でも報酬はナシ「自由意思で参加するのがボランティアのはずなのに、『1日8時間、10日以上参加できる方』というハードな応募条件が設けられています。こんな縛りがあるなんて、もはや“仕事”。にもかかわらず、報酬はゼロなんです」【3】心構えにまで注文を付ける「〈積極的に応募していただきたい方〉という項目を設けて『大会ボランティアとして活動したいという熱意を持っている方』『お互いを思いやる気持ちを持ち、チームとして活動したい方』などと、参加の心構えまで注文を付ける始末です」こうしたボランティアのターゲットにされているのが、比較的時間に融通がつきやすい主婦や学生なのだ。「こんな応募条件を設けながら“無償”でボランティアを使うこと自体おかしい。最近の五輪はアマチュアリズムとは真逆で、スポンサーありきの巨大商業イベントになっているからです」五輪が商業化し始めたのは、スポンサー集めが解禁になった’84年のロス五輪から。ロス五輪では、経費を抑え、スポンサー収入を得ることで黒字化に成功している。「その後、スポンサー集めがエスカレートしていき、東京五輪では、すでに50社から推定で五輪史上最高額の約4,000億円を集めています(組織委員会の回答では3,100億円)」組織委のホームページにアップされている『役員及び評議員の報酬並びに費用関する規程』という書類には、最高月額200万円という役員報酬が設定されていた。「ボランティアだけ無報酬はおかしい。リオ五輪では有償ボランティアも存在しましたし、平昌五輪では宿泊費や交通費、3食の食事が支給されました」毎日新聞の報道によると、現在インドネシアのジャカルタで開催されている『第18回アジア競技大会』では、ジャカルタの最低賃金の約3倍の30万ルピア(日本円で約2,300円※交通費と食費を含む)が日当として、ボランティアに支給されているという。本間さんは、組織委が売りにする“やりがい”も満たされない可能性が大きいと予測する。「会場で熱気を分かち合えるのは、ほんの一握り。多くの人が、会場周辺で観客や関係者を案内する係や、手荷物検査をするセキュリティチェックなどに回されるでしょう。しかもボランティアが、熱中症で命の危険にさらされる、非常に過酷な現場です」
2018年08月30日「’20年の東京五輪では、11万人ものボランティアが駆り出されます。この数は、’16年のリオ五輪で動員されたボランティアの数、約7万人の1.5倍。五輪史上最高です。にもかかわらず、ボランティアの条件は、とんでもなくブラック。応募される方は、十分注意してほしい」そう警鐘を鳴らすのは、『ブラックボランティア』(角川新書)の著者で、著述家の本間龍さんだ。’20年7月24日~8月9日、8月25日~9月6日に開催される東京五輪。この運営を手伝うボランティアの募集が9月中旬から始まる。ボランティアは、大会の運営に直接関係する「大会ボランティア」(8万人)と、競技場が所在する自治体で、交通案内などを行う都市ボランティア(3万人)の2種類ある。公益財団法人東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会(以下・組織委)のホームページには、参加を呼びかける文言が並ぶ。「これが、まるで“やりがい詐欺”と批判されているんです」本間さんは、’20年東京五輪のボランティアがブラックである理由として、次のことを挙げる。【1】交通費・宿泊費は自己負担【2】1日8時間、10日以上の参加は必須。でも報酬はナシ【3】心構えにまで注文を付けるこうしたボランティアのターゲットにされているのが、比較的時間に融通がつきやすい主婦や学生なのだ。だが、組織委のホームページにアップされている『役員及び評議員の報酬並びに費用関する規程』という書類には、最高月額200万円という役員報酬が設定されていた。「ボランティアだけ無報酬はおかしい。リオ五輪(ボランティア数・約7万人)では有償ボランティアも存在しましたし、平昌五輪(ボランティア数・約2万人)では宿泊費や交通費、3食の食事が支給されました」(本間さん)毎日新聞の報道によると、現在インドネシアのジャカルタで開催されている『第18回アジア競技大会』(ボランティア数・約1万5,000人)では、ジャカルタの最低賃金の約3倍の30万ルピア(日本円で約2,300円※交通費と食費を含む)が日当として、ボランティアに支給されているという。本間さんは、組織委が売りにする“やりがい”も満たされない可能性が大きいと予測する。「会場で熱気を分かち合えるのは、ほんの一握り。多くの人が、会場周辺で観客や関係者を案内する係や、手荷物検査をするセキュリティチェックなどに回されるでしょう。しかもボランティアが、熱中症で命の危険にさらされる、非常に過酷な現場です」こうした悪条件下でボランティアは集まるのか。文科省は7月末、全国の大学と高等専門学校に対し、’20年東京五輪の開催期間中は授業や試験を避け、学生にボランティア参加を求めるような通知を出した、との報道があった。文科省のこうした動きに対し、東京大学東洋文化研究所教授の安冨歩さんは厳しく批判する。「各大学は、いまでも授業日数が足りなくて始業式の前から授業を始めているのに、どうしろと言うのか。国がお達しを出してまで五輪に学生や子どもを動員する構図は、まるで戦時中の学徒出陣です」本誌は組織委に、ボランティアの“雇用条件”に対する批判と対策を尋ねた。無償であることの批判については、「五輪では、これまでも多くの方がボランティアとして活躍している。参加してこられた方からは、好意的な意見をうかがっているので、多くの方に応募いただきたい」とのこと。熱中症対策については「一人ひとりが正しい知識を身につけることで重症化の予防につながるため、コンディション管理に関する研修などを行うほか、休憩をとれる管理体制をとり連続屋外活動の上限を設定するなど、環境整備に努めていきます」との回答だった。これに対し、青木クリニック院長で災害医療詳しい青木正美医師は、健康管理の認識が甘い、と次のように批判する。「熱中症対策の研修を行っても、実際、会場で観客の誘導や、試合のサポートを行っていたら、自分のペースで給水や休憩をとることはむずかしい。熱中症で倒れる人が続出しても、8月は夏季休暇をとっている医師が多いので医療体制も手薄。大量の熱中症患者が出るという最悪の事態を想定して、いまから医療体制を万全に整える必要があります」そもそも、開催時期の決定の仕方から問題があった。「開催時期は、夏季に視聴率が低迷するアメリカのテレビ局の意向。日本オリンピック委員会は、『この時期の東京は雨が少なく温暖』とウソを並べて招致したんです。そのせいでマラソン開催時には高温になった道路の表面温度を下げる路面剤を敷き直すとか、会場の外にミスト装置を並べるなどの猛暑対策案が出ています。テロ対策費用も含めると、東京五輪にかかる総額は当初見込んでいた約7,300億円から大きく増えて、3兆円規模になるのでは」(本間さん)善意の悪利用の結果、高い役員報酬と、かさむ対策費のシワ寄せは、“タダ働き”のボランティアに回ってくるのだ。
2018年08月30日愛して止まないパリのスイーツ。日々懇々と進化し続けているので、パリ在住者であってもスイーツ巡りは欠かせない日課です。 フランスの人気パティシエとも交友関係を持つパティシエの友人 ビスキュイテリエ・グルマンディーズの結子さんと、毎年恒例のパリ パティスリー巡りを敢行。今回はペルルの取材として、3日間「パティシエが巡るパリのスイーツ店」に密着して参りました。 では、早速研究熱心な結子さんの目線でのパリ スイーツ巡りを覗いてみましょう! 3日目。ランチからスタート。色々胃袋に詰め込んでいるので、ランチも軽めに。 今人気のヘルシー系「MARCELLE(マルセル)」でオープンサンドのランチを頂きます。 お供には冷たいハイビスカスティーで。そういえば、今年は冷たいハイビスカスティーが人気なパリです。至るところで出てきます。 パリジェンヌに大人気な可愛いナチュラルなインテリアのお店です。 店内は英語が聞こえて、パリジェンヌだけでがなく観光客にも人気が広がってるお店なのだと驚きました。SNS効果はすごいですね! ランチ後はバスに乗り、18区のモンマルトル裏へ。 「LA GOUTTE D’OR(ラ・グット・ドーロ)」です。 「金の雫」とでも訳しましょうか。高貴なイメージのネーミングですね。 その名に由来している金の雫ショコラがあります。 地元の人に愛されるきちんとしたパティスリーを提供するお店。テレビ番組でパティシエの巨匠クリストフ・ミシャラクに認められた若きパティシエ、Yann Menguy(ヤン・ムンギ)のお店です。 タルト、生のガトー、クリーム系、バリエーションは幅広いです。 私はバニラのタルトを。さっぱりしてて軽~いお味。 お店の女子は緑のお洋服で統一していて、とても可愛い! ランチの後でも構わず二つ三つとどんどんケーキをお味見をしていく結子さん。どんな胃袋かしら! パティシエの結子さんとフランス伝統菓子を愛する私の「パリ最新スイーツ巡り2018」は、パリのパティスリーの進化を発見し、新たな自分試しのきっかけとなりました。 近年では日本に進出するパティシエも多くいますが、パリで出会って食するのと、日本で食するのとでは空気の違いなのか、同じものには思えないのが不思議だと思っています。その土地で生まれたものはその地で消費することが一番美味しいということでしょうかね。 お知らせですが、そんな私たち二人の企画するイベントを、ありがたいことに今年も執り行う運びとなりました。昨年同様に結子さんのお店にて期間限定で「フランス伝統菓子とアンティークの小さなグラス展」と題して企画しました。 写真はケルシー産の高品質くるみのチョコがけのフランス伝統菓子ですが、特に白いものは希少なものとなっています。 「フランス伝統菓子とアンティークグラス展」期間:7月27日(金)〜8月4日(土)※定休日:日曜、月曜場所:Biscuiterie Gourmandise(ビスキュイテリエ・グルマンディーズ)住所:愛知県名古屋市千種区鹿子殿9-2※店舗専用駐車場はございません。予めご了承ください営業時間:10:30~19:00インスタグラム:※フランスのアンティークものは一点ものになります。数に限りがございますので、コンディション、数量など予めご了承ください。 フランス伝統菓子にも多くお取り扱いすることができす、数量限定でのご提供となります。よろしくお願いいたします。 文・福島 明子(パリ在住コーディネーター)インスタグラム
2018年07月30日愛して止まないパリのスイーツ。日々懇々と進化し続けているので、パリ在住者であってもスイーツ巡りは欠かせない日課です。 フランスの人気パティシエとも交友関係を持つパティシエの友人 ビスキュイテリエ・グルマンディーズの結子さんと、毎年恒例のパリ パティスリー巡りを敢行。今回はペルルの取材として、3日間「パティシエが巡るパリのスイーツ店」に密着して参りました。 では、早速研究熱心な結子さんの目線でのパリ スイーツ巡りを覗いてみましょう! 2日目。気合いいっぱいで左岸に行きましょう。 まずは最近パンが気になると言っている結子さん。サクサクの焼きたてパンを目指して朝いちで訪問。「DES GATEAUX ET DU PAIN(デ・ガトー・エ・デュ・パン)」の本店です。 高級感が漂う店内です。シックなインテリアに凛として自信に溢れた表情のケーキとパンたち。 カンパーニュ祭り。なんとも香ばしい香り。朝のパリはこれでなくっちゃ。街を歩けどどこからかパンの香りが。そんな街パリです。 優等生な感じです。クロワッサン生地などサクサク系は他には負けないパン屋さんです。 朝から既にケーキも整列。朝から多くのパティシエが働いてるのですね。 気になるパンと焼き菓子を購入の結子さん。 そこから6区へ移動。 まずはビオのスーパーへ入ります。ここでパティシエは何を買うのかしら?後ろからこっそり追ってみましょう。製菓食材を確認していますね。 それから小麦粉や栗の粉など。なるほどねー、なんて独り言も聞こえてきたり。 ドライフルーツや海藻なんかも見てますね。 …え?海藻??どう使うのかな? 最近パリではアペリティフ用の塩味を効かせたハーブビスケットがブームでおしゃれなパリジャンを虜にしています。チーズやタプナードをのせて、ルックスも綺麗で美味しくヘルシーなテーブルを作ります。 そういう使い方なのかしら? そのあと、ショコラティエ「CHANPON(シャンポン)」にて。 シャンポンと言えば、ムースオショコラです。数種類の生ムースオショコラを食せるショコラティエとしては、ここがお手軽にテイクアウトできてオススメです。クロシェガラスも可愛い演出です。 内装もこだわっており、シェフがショコラの型を壁一面にデコレーションしています。 あれ? そういえばアラン・デュカスのショコラティエもこんな型がたくさん並んでいたような。型を並べるブームでしょうかね。 小腹が空いた私はショコラのマカロンをテイクアウト。買い物途中に一歩店内に入ってサクッと購入して一瞬で口に入れて頬張ります。エナジーチャージ! シャンポンを出てマカロンがまだ口に残っている状態ですが、すぐ目の先には私も大好きなあの老舗「BOISSIERE(ボワジエール)」が。私は大好きなつぶつぶショコラをおもたせ用に。そして果汁たっぷりのゼリーを自分用に購入。 これ、オススメです! 結子さんも吟味中。 シャンデリアが美しいな。いいインテリアですね。 味見をたくさんさせてくれるので口が幸せ状態です。 店内にはアンティークの缶箱やボンボニエールが飾られています。 まるで夢の中のような甘い雰囲気です。 ショッピングバックも格式あるロイヤルブルーカラーで美しいです。 現在改装中のサロンドテは、一体いつオープンするのでしょうか。工事が進まないと定員さんが困っていました。 ここはフランス、焦らず気長に待ちましょう。と言ったら、「待ってられませんよ!」と真顔で怒っていました。 ランチはアイスクリーム専門店のランチメニューをいただきます。 ここのランチは素晴らしいのです。お花やハーブが添えられており、とても上品で綺麗なお皿の演出。すべての料理にはアイスかソルベが付いてきて、お料理と合わせて頂く新スタイルのお店です。 私はゆるいスクランブルエッグの卵料理にオニオンのアイス添え。結子さんは緑野菜のスープにミントのソルベ添えをチョイス。 野菜のアイスクリーム、とても新しい。感動します。アイスクリームの概念を覆されるが如く、こんなにも心地よいストレートパンチを浴びることは滅多にありませんね。 その付け合わせアイスがあるのとないのではお皿の感動が全く違いました。魅力的なアプローチ。この手があったか!とつい思ってしまいますが、素人ではできないアイス職人の技と味のマリアージュ、完璧です。 お持ち帰りでアイスをお買い上げの方も多くいらっしゃいます。さすが左岸な品格です。 左岸から右岸に入ります。どんどん郊外に向かってバスは進みます。結子さんの今回のお目当てのひとつ「BENOIT CASTEL(ブノワ・カステル)」です。 今パリでは週末友人とブランチを共に過ごすのが人気なのですが、まさにその需要のあるお店です。 こちらはブランチのバイキング用カウンターです。さぞ賑やかなのでしょうね。 ランチの後にもかかわらず、結子さん、イートイン狙ってます。 私はティーでほっこり。 全てのケーキにはトレードマークのプチビスケットが付いています。可愛いですね! 自分のケーキに小さなビスケットを付けるというブランド戦略に脱帽です。マーケティング戦略が上手ですね。 店内はインダストリアル系な感じとオープンキッチンと幾つもの長テーブルが配置されています。週末は活気がある様子が伺えます。 幾つかの古い釜が移設してあり、パンや焼き菓子に対する深い思いが見えるお店です。 結子さん、ご満悦。 この日撮り忘れてしまいましたが、ちゃんとロゼの乾杯で締めました。 明日はいよいよ最終日!「Day3」に続きます。 パティシエの結子さんとフランス伝統菓子を愛する私の「パリ最新スイーツ巡り2018」は、パリのパティスリーの進化を発見し、新たな自分試しのきっかけとなりました。近年では日本に進出するパティシエも多くいますが、パリで出会って食するのと、日本で食するのとでは空気の違いなのか、同じものには思えないのが不思議だと思っています。その土地で生まれたものはその地で消費することが一番美味しいということでしょうかね。お知らせですが、そんな私たち二人の企画するイベントを、ありがたいことに今年も執り行う運びとなりました。昨年同様に結子さんのお店にて期間限定で「フランス伝統菓子とアンティークの小さなグラス展」と題して企画しました。写真はケルシー産の高品質くるみのチョコがけのフランス伝統菓子ですが、特に白いものは希少なものとなっています。 「フランス伝統菓子とアンティークグラス展」期間:7月27日(金)〜8月4日(土)※定休日:日曜、月曜場所:Biscuiterie Gourmandise(ビスキュイテリエ・グルマンディーズ)住所:愛知県名古屋市千種区鹿子殿9-2※店舗専用駐車場はございません。予めご了承ください営業時間:10:30~19:00インスタグラム:※フランスのアンティークものは一点ものになります。数に限りがございますので、コンディション、数量など予めご了承ください。 フランス伝統菓子にも多くお取り扱いすることができす、数量限定でのご提供となります。よろしくお願いいたします。文・福島 明子(パリ在住コーディネーター)インスタグラム
2018年07月28日愛して止まないパリのスイーツ。日々懇々と進化し続けているので、パリ在住者であってもスイーツ巡りは欠かせない日課です。 フランスの人気パティシエとも交友関係を持つパティシエの友人 ビスキュイテリエ・グルマンディーズの結子さんと、毎年恒例のパリ パティスリー巡りを敢行。今回はペルルの取材として、3日間「パティシエが巡るパリのスイーツ店」に密着して参りました。 では、早速研究熱心な結子さんの目線でのパリ スイーツ巡りを覗いてみましょう! 1日目。朝からパティシエ結子さんはマレ地区にあるレバノン菓子のお店「ALEPH(アルフ)」へ。私もパリ在住の友人も頻繁に通う最新パティスリーで絶賛オススメ中のところです。 パイ生地を使った『Nis(「ニ」と読みます。仏語訳「鳥の巣」という意味)』を模した形の台にクリームを流し込んだお菓子を2個3個頬張りました。 ハーブやお花を材料にしているなんとも可愛らしく夢のあるコンテンポラリーなレバノン菓子です。 ここから見出す表現の数々は、彼女に大きな財産になっていたように思います。 ランチを終え、その足でスイーツ巡りは続きます。ランチでもしっかりデザートを平らげる姿勢は、食に纏わる職人の根性であり、同時に素晴らしい胃袋を持っているのだなと感心してしまいます。 さて、最近話題の17区 「KL Pattiserie(カー・エル・パティスリー)」にお邪魔します。 私はランチでお腹がいっぱいになりましたが、さすがパティシエ。フランスのプリン「フラン」をご注文。一口味見させて頂くと、なんとも新鮮なバニラの贅沢なふくよかさ、そしてプリンにもほど近い口どけの良い上品なフランがやって参りました。これは久々の感動。 そしてこちらがパティシエ。ケヴィン・ラコトゥさん。とてもフレンドリーな方。彼からこの繊細なお味が生み出されているのですね。 お腹がいっぱいの私はこれらを購入。夜のお供に。 パティシエのお母様が「止まらないから気をつけて!」とおっしゃっていた通り、と、止まらないではないですか。。。危ないお菓子です。ノワゼットのキャラメリゼ(右)、エピスのビスケット(左)。 ランチ後の店内は、地元のマダムで賑わっておりました。 17区からほど近いピガールへ移動。 こちらがかの有名なムーランルージュ。これを横目にスタスタ。目指すは世界からお客さんが集まるこちらのお店「A L’ETOILE D’OR(ア・レトワール・ドーロ)」。 結子さんは「こういうお店をやりたい。」と昔から話しています。全くブレていません。こちらのマダムの可愛いらしいこと。この世界では彼女を知らない人はいないほどの有名人でございます。 マダム アカボ。三つ編みとキルトスカートがトレードマーク。チャーミングなスタイルです。 いつも行くたびにたくさんのお菓子の話、パリの時代の移り変わりなどを語ってくれます。コミュニケーションが取れるお菓子屋さんって、大事な存在ですね。 ただお菓子を販売するだけがお菓子屋さんの仕事ではないこと、これを教えてくれた貴重な人生の先輩です。ありがたい成熟した社会が、ここパリにはあります。 フランス菓子のセレクトショップですが、ここでしか買えないものが幾つかありますが、なんといっても「Bernachon(ベルナシオン)」のショコラ!これは購入必須です。 マダム アカボの楽しい話があるゆえに、その三つ編みに後ろ髪引かれる思いのまま、こちらのお店を後にします。マダムまたね! 次なるは10区のグルメ街、マルティル通りへ。 2区モントルグイユに引き続き、新たにここに「FOU DE PATISSERIE(フー・ド・パティスリー)」の2号店が誕生しました。この日はまだ出来たて一週間目です。店内はまだ工事の匂いがほんのり残っていました。 パリにある敏腕パティシエのケーキや焼き菓子などのスイーツが日替わりなどで店頭に並びます。 本も出版しています。サイン会なんかも催しており、イベント好きには要チェックの人気店です。 本日はこれでひとまず閉幕です。 ロゼでおつかれさまの乾杯儀式。また明日!「Day2」に続きます。 パティシエの結子さんとフランス伝統菓子を愛する私の「パリ最新スイーツ巡り2018」は、パリのパティスリーの進化を発見し、新たな自分試しのきっかけとなりました。 近年では日本に進出するパティシエも多くいますが、パリで出会って食するのと、日本で食するのとでは空気の違いなのか、同じものには思えないのが不思議だと思っています。その土地で生まれたものはその地で消費することが一番美味しいということでしょうかね。 お知らせですが、そんな私たち二人の企画するイベントを、ありがたいことに今年も執り行う運びとなりました。昨年同様に結子さんのお店にて期間限定で「フランス伝統菓子とアンティークの小さなグラス展」と題して企画しました。 写真はケルシー産の高品質くるみのチョコがけのフランス伝統菓子ですが、特に白いものは希少なものとなっています。日程はお盆明けを予定しています。詳しくはインスタグラムにて情報をご覧いただけるようにしております。 「フランス伝統菓子とアンティークグラス展」期間:7月27日(金)〜8月4日(土)※定休日:日曜、月曜場所:Biscuiterie Gourmandise(ビスキュイテリエ・グルマンディーズ)住所:愛知県名古屋市千種区鹿子殿9-2※店舗専用駐車場はございません。予めご了承ください営業時間:10:30~19:00インスタグラム:※フランスのアンティークものは一点ものになります。数に限りがございますので、コンディション、数量など予めご了承ください。 フランス伝統菓子にも多くお取り扱いすることができす、数量限定でのご提供となります。よろしくお願いいたします。 文・福島 明子(パリ在住コーディネーター)インスタグラム
2018年07月26日初めて来たフランスで、いきなり住み始めた。 6月で、パリに住んで7年。小学校を終えてしまった程の時間が、あっという間に過ぎていきました。初めての1人海外。言葉も喋れず、知り合いも居ない場所で、いきなり住み始めました。さらには、フランスに一度も来たことがありませんでした。いくつか他に候補の海外都市が自分の中であったのですが、なぜか直感がパリだと言っていたので、それで決めたのです。 もちろん、フランスの文化-映画、ファッション、文学などに元々関心が高かったのですが、それはフランスに限らずで、海外のカルチャー全般に関心が高かったんです。 でも、直感で、パリだった。 とにかく、そんな気軽さから私の海外生活はスタートしたのでした。 “ない”という不便さによって、多くのことを培えた日々。 海外に住み始める時、また、慣れない土地での情報ってとっても貴重ですよね。今は、インターネットが生活のスタンダードになっているから、ネットやスマホがない生活なんて、今の私には考えられない。 でもそんな私も、パリ来た当初から2年近くは、節約の為インターネットを繋がず、携帯もプリペイドでした。だから当時は情報を仕入れるだけでも大変で、外に出ても方向音痴なので場所が分からなくなるし(笑)、友人や知り合いが欲しい、誰かと繋がりたいと思っても、今よりSNSが少なかった。 また住居探しにおいても、住宅難のパリではネットを繋げていないどころか、保証人のいない外国人の私が「家を探す」ということはとても大変でした。 でも“ない”というところから、人は創意工夫をし、本来の感が鍛えられたリ、実際の行動力が培われていくのかもしれません。 だから、今となっては良い機会を与えられた貴重な期間だったと思っています。 生活必需品と数着の服が入ったスーツケース1つでやってきて、着いた翌日から何をしたかというと、とにかく歩いた! 街を覚える為に読めない地図を見ながらパリ中を歩き、参考書で覚えた私のフランス語が通じるのか、見知らぬフランス人に声を掛けながら、とにかく毎日たくさん歩きました。多い時で、1日15人くらいに声を掛けたりも(笑)。内容なんてどうでも良くて、とにかく話して言葉を理解できるようにしていきたかった。あと、パリジャンの方々と交流したかったのです。 特にパリの人たちは、喋るスピードが速いと言われていて、パリジャン独特の発音があります。参考書とは違うんですよね。実際、何を話しているのかさっぱり分からなくて、途方に暮れた日々が続きました(笑)。でもここでも、出来ない喋れないということに臆せず、それでも話す、自分の言いたいことを伝えるという、度胸を養っていくことに繋がっていった気がしています。 パリ生活のスタートした思い出の場所、サンマルタン運河! これは大好きなサンマルタン運河。ここから私のパリ生活がスタートしたので、一番思い入れのある場所です。 初めてシャルル・ド・ゴール空港に着いたとき、タクシーでこの近くのホテルに向かったのですが、あまりに体調が悪く、タクシーの中で半ば気を失っている状態でした(笑)。 目が覚めた時に最初に飛び込んできた光景が、きらきらした初夏の日差しを照り返すサンマルタン運河の木々と、パリジャンたちが日向ぼっこしながら談笑したり踊ったりしている自由でのびやかな光景でした。それは今でも目に焼き付いています。 私は毎年、初めてパリにやって来た日付近は、必ずサンマルタン運河へ行くように決めています。初心に戻るじゃないけど、その時期にここへ来ると、ふっと背筋が伸びる気持ちになれるからです。 7年目を迎えて思うことパリに来た時は正直、大きな目標や夢があったわけではありませんでしたが、自ら進んで行動していくうちに少しずつその時やりたいことが現れてきました。そして、その都度立ててきた一つ一つの目標を達成し、困難があっても乗り越えて来れたのは、応援してくれる家族の存在が一番大きかった。 それから、励まし合った日本に居る大切な友達。そして、ここで出会った全ての人たち。たった一人で居るような気がしても、人は本当の意味で一人ではないのかもしれません。そして、自分の見えている世界がすべてではないということをほんの些細な出来事や触れ合いの中から教わった気がしています。 現在はフリーでお仕事をしていますが、この仕事を通して、人との交流や繋がりの大切さというのもひしひしと実感しています。人は財産というけど、本当にそうなんだなあと。 日本とフランスで仕事をする際、働き方に大きな差はありますが、人としての基本はきっと何処に居てもある部分は一緒だと思うのです。 それから、“コミュニケーション”ということの意味。それを日本に居る時は考えもしなかったけど、ただ人と人の言葉の交わし合いだけではなく、何を話したかよりも、心だったり、雰囲気だったり、思いやエネルギーだったり、笑顔だったりetc…何を相手と交換したか、何を自分からその場で提示できたかが大切なのかなと思っています。 コミュニケーションについては、言葉の不自由な日々がずっと続いたからこそ培えた自分なりの哲学みたいなもので、経験に基づいた軸の様なものが自分の中で出来たことをありがたく思っています。 先のことは分からないけれど、でも今は確実に未来に繋がっている。これは、みんな一緒。今出来ること、やりたいことを大切に、そして、パリの情報や魅力を、多くの人たちに伝えていきたいです。 そして、8年目に向けて、また一つ成長していきたいと思います! 今日は、ここで暮らしながら、いろんな人たちに向けて感謝の意味を込めて記事を書かせていただきました。最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
2018年07月10日パリ生活で楽しみにしていることといえば、ブロカント。 モードの世界でメゾンの仕事をしていた頃、フランス刺繍やレースの素晴らしさに触れて学ぶ機会がありました。パリ出張に来るたびに、時間があればブロカントへ足を運び、職人技の光ったアンティークのドイリー、ハンカチーフを集めてきたものです。 以前にもこちらでアンティークレースのことについてお話ししましたが、今回はまた少し違う角度でご紹介したいと思います。 繊細で美しい、そんなフランス刺繍のルーツとは? フランス刺繍のルーツは、もともとインドやイタリアからフランスに辿り着いた輸入文化です。 近国の英国やフランドルとの繊維を通じた交流もあり、技術や流行が行ったり来たりして発展してきた経緯があります。私が収集しているドイリーやハンカチーフには主に18世紀末から20世紀前半の時代性に富んでおり、大きくは「ルネサンス」と「リシュリュー」と呼ばれる時代を反映したものを中心に集めてきました。 今回は「ムショワール」と呼ばれるアンティークハンカチコレクションを少しお見せしたいと思います。 ハンカチ刺繍は18世紀に王家や貴族の男性が持つアイテムとして流行り始め、職人は必死で極細糸を紡ぎ、刺繍のデザインを考えました。 時代を経て、19世紀末には庶民に浸透するほどまでに流行となり、広がりを見せました。かつての日本のように針仕事は日常のものであったので、19世紀中頃には自ら刺繍を施したハンカチーフを持っていた習慣があったと考えられています。 ハンカチーフの角に花や草などのモチーフが刺繍されたデザインは、英国から流れてきたデザインルーツであると言われています。 この頃は王家や貴族が競い合うように服の襟や袖、シミーズ(日本訳:現代で言う紳士用シャツ)などに美しい植物モチーフをあしらった刺繍を施す流行がありました。地域によってはすごい襟のものや強い民族思想を反映している帽子などがありますね。 上の写真は18世紀末のもの。その素晴らしい技術には思わずため息。糸を引く技法を用いたステッチ刺繍、葉っぱの中に砂のような点々模様、真珠のような立体ポイントなど…様々な職人技が施されており、糸の始末も分からないほど。とてもリッチな仕上がりな、価値あるコレクションです。 王家や貴族の位の高い人が持っていたハンカチーフには、特徴的な刺繍が施されています。収集家も魅了するその価値は、高品質の極細に依られたリネン糸が使われている事が第一条件として挙げられます。リネンを髪の毛よりも細い糸に紡いで依り、それを薄くて透け感のある平織りの生地へ。 この薄手の生地を用いたハンカチーフは、中でも最も価値があるものだとされています。投げたらふわーっと降りてくるほどの軽さ。 リネン素材だから成し得るこの張り感とオーガンジーのような薄さ。本当に美しいです。ここから物語が始まるわけですね。 王冠の刺繍が施されているものは文字通り「王家」の証。 こちらはブルターニュの王家の末裔から渡されたもの。私の手に渡る前の持ち主、テキスタイル工芸の収集家であるマダムは、直接王家から継承し40年間に渡り大切に保管していました。そして私の手元へ。私の大切な出会いは、3代目という称号ももれなく受け継ぐ運びとなりました。嬉しい出来事です。 英国デザインに影響されていると言われている植物モチーフは、ロワール地方やブルターニュ地方から出てくる事が多いです。18−19世紀にかけて、その地方には権力を持った英国人が移り住み育んだ土地である歴史があります。歴史的つじつまが合いますね。ちなみにロワール地方にはイギリス式庭園も多くあります。イギリスがフランスに与えた文化的な影響は、色々な角度から見えてきます。 そして名入れハンカチーフ。これがあるのと無いのでは価値が違います。 映画のヒロインでも一躍有名になった、フランス名『Amelie(アメリ)』、見つけました。薄いリネンにたくさんの技術が施されています。フリルが可愛いので赤ちゃんの誕生祝いなどでしょうか。これもブルターニュ地方のものです。 時にはキリスト教のミサに使われるハンカチーフとも出会います。お守りのように必ず中央にクロスが施されています。これは珍しい刺繍ですね…Gabrielle(ガブリエル)の名前が入っています。 こちらは「ナポレオンⅢ」と呼ばれる19世紀に人気の刺繍デザイン。葉っぱから雫が落ちてきそうな水滴のようなポンポンが可愛さを引き立てます。そういえば、有名メゾンもこの技法を使ったドレスなど発表していましたね。今では簡単に機械で製作できるようになりましたが、やはり手作業のものは繊細さが違います。 こちらもブルターニュ地方の貴族から出てきた「ナポレオンⅢ」デザインの施されたナプキン。カットワークだけではなくステッチと立体刺繍のデザインが表情豊かです。食後のデザートタイムに使用されたもので、小ぶり。お晩酌にも使える、嬉しい実用的サイズです。 ハンカチーフを探っていくと、このようなモダンな刺繍が流行った時期があり驚いたことがあります。こちらは平織りに織られた生地に針を入れて、引っ張りながら四角い模様を施していくという、気の遠くなるような仕事です。価値のあるものは、生地の小さなスクエアの部分が二重になっているのですぐわかります。また、裏を返したときの始末の仕方によっても価値が違います。 これらは1920−25年の非常に短い期間に作成されたものだと教わりました。すなわちアールデコ(1910-1930年)ですね!ここでもデザインの歴史とぴったり合います。 フランドルや北フランス、ノルマンディーで流行ったボビンレースのコレクション。チュールの技術と立体刺繍とカットワークを合わせたコレクション。リネンなのでパリッパリ。 より新しく、より極めた技術に向かっていく姿。力を感じます。 マルセイユ港が開港され、輸入された様々な外国文化。イタリアから渡ってラングドック地方やプロヴァンス地方に広がり、定着したフランス刺繍のひとつ『ブティ』に良く似たアイディア源の刺繍。 こちらはノルマンディーのもの。光にさらすと浮き出る刺繍。細かな作業は美しいです。非常に薄いコットンが使用されています。 こういう宝探しをしているとひょっこりドイリーに出会ったりします。なんとも細かい仕事!予期せぬ嬉しい出会いにテンションも上がります。 最後に、こんなユニークなピエロ刺繍も見つけたりしてほっこり。ちょっと荒いけど、この表情にやられました。若い方の作品だったのかしら。針から年齢も見えてきたりして、そんな想像も楽しいものです。すごく時間かけて作られてますね。 これだから、ブロカント巡りはやめられない…!さあ、また次の出会いを求めて、行ってきます! 文・福島 明子(パリ在住コーディネーター)インスタグラム
2018年05月30日ストリートで行われるブロカント。 パリに観光でいらっしゃる方々のお目当てのひとつに、蚤の市があると思います。ヴァンヴやクリニャンクールなど、同じ場所で行われる定期的な蚤の市は、ガイドブックやパリ特集の雑誌にもよく取り上げられているので、ヴィンテージものに興味がある人は、名前をご存知かと。私も好きで、ふらーっと一人でもよく行きますし、アテンドの同行でご一緒したりもします。やはり、基本一点ものの世界故に、「これは!」という出会いがたまらないのですよね。ただ上記の蚤の市は観光客も多いので、値段交渉が出来るとはいえ、ちょっと高めです。 そこでおすすめは、毎週、パリのあちこちのストリートで開かれているBrocante (ブロカント)!ブロカントとは、雑貨や古道具などの蚤の市。これは大体、vide-greniers(ヴィッド-グルニエ)と一緒に行われます。後者は、素人の方が、ご家庭の不用品:雑貨、洋服、家具etc.など、不用品処分が目的です。値段設定が低めが多く、運良く素敵な掘り出し物に出会える可能性もあります! この週末は、5区で計3つのブロカントとヴィッド-グルニエが行われていたので、お散歩がてらお宝ハントをしに。パリ5区は、カルチェ・ラタンと言われる学生街です。お店が多く、賑やかな場所が多いのですが、閑静なストリートもあったり、古き良きパリの面影を残すカフェやビストロが並ぶ通りもあったりと、一言では言い尽くせぬ多彩な魅力に満ちています。 フランス人は蚤の市好き?消費に関する日仏の考え方の違い いつもブロカントは人がいっぱいで、この日も若者からご年配の方までたくさんの人が訪れていました。こういうところが、フランス人は蚤の市が好きだとか、または物を長く愛すると言われる所以なのかも。 蚤の市が好きかどうかは人によりますが、長く物を大切にするという点に関してはイエスだと私は思います。日本のように消費者社会じゃないですし、百均もありません。だから「壊れても100円だし、またすぐ買えばいい」という概念がまず無いと思います。質の良いものは、高い値段を出さなければ買えない。(買ったところで、そのクオリティーは日本製品より劣ったりもするけど…。)だから、物を大切にする、不便なら自分で創意工夫!、はたまたちょっとくらい不便でもいいじゃない気にしないわという文化が、フランスの人々の生活の根底にあるのではないかなと私は思います。 それから、歴史を感じさせるものを好む方が多いので、それがヴィンテージ品が好きという傾向になったり、また、上記の消費に関する意見とはまた別ですが、物と自分の間にある“歴史”を堪能しているとも言えるかも。でもそこはフランス人に限らずですけれどね! ブロカントの定番シルバー類。 無造作に並べられた家具たち。 一体いつの年代の箱なのか、木彫りに壁画のような絵。(既に売約済みだった) この日は戦利品ゼロ!でも、例え買わなくても、ジャンク品も多く種類も様々なものの中から自分の好きを探すって、楽しいなと私は思います。ときめきを求めて、暇さえあれば出向いてしまうブロカント、中毒性高しです! ちなみに、日時と場所に関する情報は、ネットで調べることが出来ます。フランス語しかありませんが、"les prochaines dates"で日付を選んで、キーワードが入力出来るところにParisと入れれば、一覧が出てきますよ。 もし、パリに近々いらっしゃるご予定でご興味のある方、ぜひ活用してみてください。
2018年05月26日『パリ蚤の市散歩』や『パリのヴィンテージファッション散歩』、そして昨年末に刊行された『増補改訂版 パリ蚤の市散歩』の著者で、ファッションジャーナリストの清水友顕による蚤の市イベントが、5月18日より東京・原宿にあるアンティークショップ・ユニック(unikk)でスタートする。ショップいっぱいに並ぶのは、イヤリングやブローチ、グラスや陶器などの食器、ホウロウ製キッチン用品、花瓶、アンティーク缶、レースやブレード、ペーパー類など。希少な一点物のストーリーを買い付けた清水さんから聞きながら、あらゆるジャンルのアイテムに囲まれた不思議空間を楽しんで。また初日18日の18時から21時までは、オープニングレセプションも開催される予定。会場では、アクセサリーデザイナー金井宏眞が手がけるブランド、リルコディット(Rirecodite)の展示受注会も同時開催。【イベント情報】「パリの蚤の市展 - numéro4@unikk -」会期:5月18日〜27日時間:13:00〜20:00会場:アンティークショップunikk住所:東京都渋谷区渋谷1-22-5 1階定休日:5月16日URL:ブログ『友くんのパリ蚤の市散歩』:
2018年05月15日ゆったりとした空気が流れる、アートミュージアム周辺。4月13日、パリ初のデジタルアート・ミュージアム L’Atelier des Lumières(アトリエ・デ・リュミエール)がオープンしました。 11区のSaint Maur (サン・モール)通りにできたこの施設は、もともと100年近く続いた精錬工場の跡地を改装したもの。広さ2000㎡を有し、4年の歳月をかけて現代アートの空間へと変貌を遂げました。このブログを読んでくれている人の中に、もしパリに観光で来たことある人がいらっしゃっても、この辺りを訪れたことがある人はあまりいないのではないかと。それもそのはずで、この周辺に人気の観光スポットはなく(強いて挙げるならペール・ラシェーズの墓地)、庶民的で少しゆったりとした空気が流れています。でも、レストランやバーが多く集まるレピュブリックとバスティーユの間にありますし、人気のマレ地区へも歩いて行けるので、便利なエリアでもあります。近年はこの周辺にもおいしいコーヒーショップやカフェなどがオープンしているので、喧騒を離れてブランチやカフェをしたい方に是非おすすめしたい穴場スポットです! オープニングの作品に選ばれたのはクリムト! さて、このミュージアムの試みは、壁や床など建物全体を駆使したビジュアルアートと音楽のコラボレーションによって観客に新体験をもたらすもの。 今回のオープニングにあたって、3つの作品が上映されています。そして、そのメイン作品に選ばれたのは《クリムト》!クリムトのプロジェクションは、およそ30分の上映。その間、壁と床一面(総面積3300平㎡)をキャンバスに見立てたグラフィック映像が、クラシック音楽—ワーグナーやショパンなど、時に盛大で時に哀愁漂うメロディーと共に進行していきます。 そして、クリムトの影響を受け、オーストリアを代表する画家の一人であるエゴン・シーレの品も《クリムト》中に組み込まれていました。 アート空間に溶け込む感覚。実は私は美術館へ行ったとき、「羅列された作品を順々に鑑賞していく」というスタイルに違和感を感じることが時々あります。しかしながら、主題やアーティストの世界観を見事な展示方法で表現されることに感銘を受けることもありますし、また多くの展示作品の中から好きな作品を直感的に捉え、気になった作品を何度も見直したり、心行くまでじっくり観賞したり、etc…従来の美術館ではそれらが可能で、魅力の一つであるとも思います。しかしこのアトリエ・デ・リュミエールは、美術館でありながらコレクションを持たず、美術作品をデジタルに置き換え、ショーへと変化させました。このスタイルに、最初はいつもとは違った居心地の悪さを感じました。当たり前ですが、なんだかホールは暗いし、人もごちゃごちゃしているし、ショーも始まっていて途中だったし(笑)それに、どこか「見せられている」という感覚が違和感として沸き起こっていました。しかしショーの進行と共に自分の体がその空間に馴染んでくると、肉体がアート空間の中に溶け合わさっていく様な、作品の中へ沈み込んでいく様な錯覚を覚え、それがだんだんと心地よさへ変わっていきました。 直接“絵”に触れるということ 他の2作品ですが、1つはエゴン・シーレと同様、ウイーン分離派を継承した画家で建築家の《フンデルトヴァッサー》。彼の作品の象徴である、渦巻状のものが壁や床一面を旋回しだすと、子供たちがその映像へ駆け寄っていく姿が印象的でした。そう、ここでは“絵”で遊ぶということが可能なんですね! 美術館という場所において、絵はいつも人から守られてきたものでした。しかしながらデジタルによって、ある意味その垣根を越えることが出来たように思えます。 そしてもう一つの作品は、イスタンブール、L.A.、ロンドンを拠点に活動するデジタルクリエーション・スタジオOuchhhによる、コンテンポラリー・ヴィジュアル・アートの《Poetic_Ai》。こちらの作品は、すべてアルゴリズムよって作成されており、まるで、マトリックスの世界を旅している気分になりました。 また、こちらの作品(《Poetic_Ai》)は併設されているバー“Studio”でも8月31日まで連日上映されています。こうやって、座って鑑賞できるのもよかったですよ。大ホールでの上映に疲れたら、ここで喉を潤わせながら座って作品を眺めるのも良いかと。私は、結構ゆったり過ごせました。 今や私たちの生活にデジタルは欠かせないもので、エキシビションにおいても、観客を呼ぶため、そして人々の心をつかむ為のツールの一つとして、今後大きくその役割を担っていくのだろうと思います。 パリの新たな人気スポットの一つとなるのか。そして、今後の上映作品ではどのような仕掛けを組んで、私たちを驚かせてくれるのか、期待しながら今後の行方を見ていきたいと思います。 L’Atelier des Lumièresアドレス:38 rue Saint Maur 75 011 Paris開館時間:月-日10時~18時(金・土~22時)開催期間:《クリムト》《フンデルトヴァッサー》現在~11月11日《Poetic_Ai》現在~8月31日
2018年05月07日ギャラリー・ラファイエット社によって、新しいアートスペースが誕生 3月10日、パリの中心に、新たなコンテンポラリーアート・スペースが誕生しました。 場所は、以前この連載の中でお伝えした『アライア回顧展』の「アズディン・アライア・アソシエーション」からもほど近い、パリ4区のプラートル通り。名前は『Lafayette Anticipation(ラファイエット・アンティシパション)』。あのデパートで有名なギャラリー・ラファイエット社によって設立されました。 同社は、ファッションだけでなく、アートのエキシビジョンやフェアのパートナーとして、積極的に支援しているのです。例えば、毎年10月にパリで開催される国際コンテンポラリーアート・フェア(通称:FIAC=Foire International d’Art Contemporain)など。この時は、パリの街中が現代アートの作品で彩られるので、アートが好きな私としては、とても楽しみな時期の一つです。 アーティストたちの活動を後押しできる全く新しいスポット。 さて、『ラファイエット・アンティシパション』の狙いは、ただエキシビションを開催し、作品を展示するだけのものではありません。実験的で、かつ来場者が何か体験できることを主としたエキシビションを狙いとしています。さらに、企画・運営・展示の他、アーティストと共に作品の制作を行う学際的性質をもった文化施設でもあるのです。なぜこのようなスペースを作るに至ったのか。 同社によると「パリはたくさんの歴史ある素晴らしいコレクションが溢れているけれど、アーティストたちが集まって積極的に創作するための場所がない」ということ。そういった「現代アートの現状で欠けている点」に目を留めたギャラリー・ラファイエット社は、パリのど真ん中でアーティストたちが創作し合ってそのまま発表を行い、彼らの活動を後押しできるような全く新しいスペースを造りたいと思ったのでしょう。 そして、ラファイエット・アンティシパションのビルは、シアトル中央図書館やミラノのプラダ財団の建築で知られるレム・コールハースが、3年の歳月をかけてモダンな建物へと変貌させました。 地下1階から地上4階までのこの建物。地下はアーティストの創作スペースで、私たちが鑑賞できる主な展示スペースは1階から3階までです。そして、この3フロアはなんと、アーティストの意向に合わせて床や壁などを自由に変更できるように設計されています。それもおよそ40通り可能とのこと!展示ごとに、ビル全体が舞台装置のように変化するなんて、大変面白い試みです。 メインのエントランスを入ると、地上階には人気のオーガニック・カフェ「Wild & the Moon」が入っています。 そして、カフェのすぐ隣には、パブリック・スペースが。 カフェ側からこの建物の外、中庭へと一旦出ると、ラファイエット・アンティシパションのブティック「À Rebours」が併設されています。ユニークでデザイン性に富んだ小物や雑貨、アクセサリー、そして写真集などを手にすることができます。 アメリカ人アーティストによる、建物全体を使った展示作品 現在エキシビジョンは、ニューヨーク在住のアメリカ人アーティスト、Lutz Bacherの「The Silence of the Sea」が開催中。 © Lutz Bacher男性名義(ペンネーム)ですが、実は女性アーティスト。フランスでは、今回が初めての展示です。 彼女はさまざまなメディア、ビデオ、音響、フォトグラフィーなどを用いたインスタレーションを行うアーティストで、その表現スタイル通り、この建物全体が彼女の作品へと変化。海、そして海の静寂を連想させる海風の音が、あちこちに置かれた音響装置からビル全体へと響き渡り、訪れる人々を彼女の作品の内部へと誘い、包んでいきます。 最初に訪れた3階の展示スペース、自然光を取り入れた、明るく開放的な空間が広がっていました。 砂浜なのか、海面の反射をイメージしたのか、地面にはたくさんのラメが撒かれていました。撒かれたラメはメインの展示スペースだけではなく、階段や踊り場にも広がっていました。ご覧の通りキラキラ! お次はこちら。今回、1階と2階は吹き抜けになっていて、各フロアの両サイドに、同じ映像が流れるスクリーンが設置されていました。さらに、自分の立つ位置によって1階と2階両フロアの画面が一つに見えるという視覚を欺くマジックも発見。映像はモンタージュされていて、ブレが激しく、時々早送りのように進み、大画面の威力と共に眩暈を覚えるほど…。なので反対側に目をやると、距離があるお陰でだいぶ見やすい。美しい海辺の光景が目に飛び込んできます。 展示スペースの音響は決して穏やかではなく、むしろ雑音の大音量。タイトルのSilenceとはかけ離れているという点に、おそらくこのアーティストの問題提起が隠されているのでしょう。 絶え間なく続く音響と映像が2つのフロアをまたがり、さらに壁と床の垂直と並行のラインがどこか永続的なものを物語り、この空間のテーマの一つとして大きく存在しているような気がしました。 これはスクリーンに近寄った時、そこにいた誰かがふと私の前を通り過ぎようとした時の瞬間。画面の砂浜に映る彼女の影が、まるで登場人物の影のように感じました。観客一人一人が、この作品の一部へと組み込まれる瞬間でもあります。 中庭を囲む形を成したU字型の建築。外の景色を感じることで、街の一部、世界の一部であることも再認識できます。劇場や美術館の多くは、展示物の管理という面からしても、こうして自然光を入れることは不可能なのですが、ここは別。それは、「ここは閉ざされた場所ではなく、人々へ向けて開かれた場所である」という意思さえ感じられる気がします。 写真では見づらいかもしれませんが、こちらは先ほど3階にたくさん撒かれていたラメが落ちてくる様子です。天井を見ても目立った仕掛けがなかったので、私たちが実際に歩いていた3階のラメそのものかもしれません。これも、モバイル式の床がなせる技!日の光を照り返しながら、きらきらと輝き、落ちていく様子に見入ってしまいました。 体験型、参加型のエキシビジョンを通じて、大きな発見と感動を 日本の美術館やギャラリーは、展示されている作品をただ観賞するタイプのエキシビションが大部分だと思います。 しかしパリには、体験型、参加型のエキシビションが多く開催されています。そこでは、見る、聞く、触れるといった知覚を通して、発見と感動を得ることができます。 それは“物や空間”と“自分”であったり、“自分”と“他の誰か”であったり。そして、体験は、経験となって私たちの心に印象深く刻まれます。ただ、キュレーションされたものを眺めるよりも、空間全体を使用した作品の中に自分が身を置くことによって、より自分で何かを考えるという行為が触発される気がします。それが、この“体験する”ことを目的としたインスタレーションの魅力なのかなあ…なんて思ったり。 パリの中心でこのようなアートの発展を推進する文化施設がまたひとつ増えたことがとてもうれしい!これからも新たな文化施設がオープンしていく予定なので、随時ご紹介していきたいと思います。
2018年04月22日「日本スケート連盟には『ユヅの五輪連覇をお祝いしたい。帰国後はどこに行けば会えるの?』などの問い合わせが殺到しているそうです。6月に行われる五輪コンサートのチケット販売も大盛況。平昌五輪の激戦を映像で流しながらオーケストラが生演奏するという企画ですが、チケットが飛ぶように売れているそうです」(スポーツ紙記者) 2月25日に閉幕した平昌五輪で、男子フィギュアスケートで66年ぶりとなる五輪2連覇の偉業を成し遂げた羽生結弦(23)。そんななか、羽生に浮上しているプロジェクトがあった。それは、2020年の東京五輪だ。 実は、JOCがすでにさまざまな計画を協議しているという。 「羽生選手を東京五輪の“エスコート役”にと考えているようです。海外でも絶大な人気がある彼に、東京五輪の宣伝をしてもらいたいと考えているみたいです。さらには、東京五輪本番での出演計画も浮上しています。今回の平昌五輪でも、最後の聖火ランナーとしてキム・ヨナさん(27)が出演していました。もし東京五輪で羽生選手がああいった“サプライズ枠”で出演すれば、話題性は抜群です」(スケート連盟関係者) 現時点ではあくまで計画段階だが、実現の可能性は十分あるという。というのも、当の羽生自身が東京五輪への“出演”に前向きな姿勢を見せているのだ。 「羽生選手はかねてより『競技は違っても、五輪を目指す苦労は同じはず。だから自分の経験を他の代表選手たちと共有したい!』と漏らしていました。度重なるケガにより、彼はメンタルコントロールなどさまざまな知識を学んできました。そして何より、五輪に挑む重圧を知っています。そうしたものを直接、東京五輪の日本代表選手たちに伝えたいと考えているようです」(前出・スケート連盟関係者) 実際18日の会見でも、羽生は現役続投を表明するとともにこう語っていた。 「世界中でいろいろなところをまわりながら、スケートで、本気で1位になりたいと思っている人に何か手助けをしたいなと思っています。そういった経験をみんなに伝えるお仕事ができたらなと。テレビというよりは直接、選手の手助けがしたい」 金メダルを獲ったばかりの羽生だが、早くも次の“夢”に向かって動き始めているようだ。
2018年02月27日意外と知らない社会的な問題について、ジャーナリストの堀潤さんが解説する「堀潤の社会のじかん」。今回のテーマは「平昌五輪と北朝鮮」です。五輪を機に募る南北融和ムード。問題は閉会後。新年早々、約2年ぶりに韓国と北朝鮮の南北閣僚級会談が開かれ、北朝鮮は平昌オリンピックに参加することになりました。女子アイスホッケーは南北合同チームで出場するなど、南北融和ムードが広がってきています。会談は、北朝鮮がリードする流れになり、「朝鮮半島の問題は2国間で話す。核やミサイルは、アメリカがこちら側に銃口を向けているから身構えているだけ。我々の問題に水をさしているのはアメリカだ」というメッセージを国際社会に打ち出しました。金正恩体制の一番の脅威はアメリカ。友好関係にあるアメリカ、韓国、日本の分断を狙っているといわれています。北朝鮮にとっては、慰安婦問題や竹島問題など、日本と韓国の間も火種を抱えていたほうが都合がいいんですね。韓国の文在寅大統領は、公約で、南北問題に関しては融和政策をとると宣言していました。しかし、日本やアメリカとの良い関係は保ちたく、国内世論も気にしています。以前、取材で、韓国の退役軍人数名に北朝鮮についての思いを聞いたところ「アメリカ軍と行動を共にするけれども、北には自分らの親戚も住んでおり、かつての同胞なんだ」と、複雑な表情で本音を漏らしていました。もし、ここで北朝鮮が平昌オリンピックに参加しなかったら、国際的な緊張関係はますます高まったでしょうし、北朝鮮は交渉のカードを1枚失うことになります。また、北朝鮮国内に対しても、国際社会の一員であることを示すために参加は必須でした。問題はオリンピック後でしょう。核兵器やミサイルの問題が解決されないまま、韓国と北朝鮮の友好ムードが吉と出るか凶と出るか。鍵を握るのは中国、ロシア、アメリカです。最悪のシナリオは、このまま北朝鮮の核の保有を世界が認めるということ。そうなれば、日本と韓国は安全保障を根本から見直さなければなりません。また、他の国々も核の保有を主張しだすかもしれません。いずれにせよ、北朝鮮にとって、いま平昌オリンピックが開催されたことは、自国を優位に持っていくための絶好のチャンスだったんですね。堀 潤ジャーナリスト。NHKでアナウンサーとして活躍。2012年に市民ニュースサイト「8bitNews」を立ち上げ、その後フリーに。ツイッターは@8bit_HORIJUN※『anan』2018年2月28日号より。写真・中島慶子イラスト・五月女ケイ子文・黒瀬朋子(by anan編集部)
2018年02月25日オメガ(OMEGA)より、国旗と五輪カラーにインスパイアされた新色のNATOストラップが発売される。今回発売される新色のストラップは、国旗にインスパイアされたデザイン18種類と、五輪カラーにインスパイアされた6種類。五輪カラーのストラップは、ブラック、イエロー、グリーン、ブルー、レッドの5種類に加え、その5色を全て組み合わせたストライプの全6種類が展開される。ストラップには、張強度が高く、耐摩耗性にも優れたポリアミドを採用し、ポリッシュ仕上げを施したステンレススティール製のバックルとキーパーが付属。時計の上品な雰囲気はそのままにベルトだけ付け替えることができる。【詳細】オメガ NATOストラップコレクション発売時期:2018年2月中価格:各18,000円+税【問い合わせ先】オメガお客様センターTEL:03-5952-4400
2018年02月19日66年ぶりとなる五輪連覇を成し遂げた羽生結弦(23)。絶対王者が「伝説」となった瞬間だった。 2月16日に行われたショートプログラムでは111.68点を獲得し、首位発進。フリーでも圧巻の演技を見せつけ、206.17点を獲得。合計317.85点となり、金メダルに輝いたのだ。 昨年11月のNHK杯で公式練習中に転倒し、右足首靭帯を損傷。練習再開までには2カ月間かかり、ジャンプ練習は今年に入ってから。演技構成についても直前まで迷うなど、まさにギリギリで臨んだ大舞台だった。 しかし羽生はすべてを終えた後、こう語っている。 「本当に自分がやりきれたなと思うくらいの演技ができたことがよかったと思う」 11日にカナダ・トロントから現地入りした際も「どの選手よりも勝ちたいという気持ちが強くあると思うし、ピークまでもっていける伸びしろがたくさんある」と意気込んでいた羽生。平昌五輪で金メダルを取る。そのイメージだけは揺るがなかった。 実は羽生、その夢をすでに10代のころから見据えていたという。 16年に発売されたスポーツライター野口美惠氏の『羽生結弦 王者のメソッド 2008-2016』(文藝春秋)。13歳の少年が絶対王者に至るまでの軌跡を本人の肉声とともに描いたものだが、そのなかでシニア転向した羽生の“予言”が記されている。 《14年のソチ五輪は、とにかく出場したいです。あの空気を味わって,初の五輪だからある程度緊張もするだろうけれど、『僕は五輪で滑っているだぞ』っていう空気を味わって、すごく思い切って出来るんじゃないかな。そして、18年平昌五輪は23歳で年齢的には味も出てくるし、一番ベストの年齢。平昌五輪では金というイメージです》 快挙の陰には、どんなときでも決してぶれなかった“強い信念”があったのだ。
2018年02月17日平昌五輪の注目競技の一つ、フィギュアスケート。今回はその中でもフィギュアの“技”に注目して、観戦のポイントをご紹介します。4回転が1種類あれば、メダル争いに食い込めたソチ五輪から4年。男子シングルはどんな技の競い合いになるのか。そして女子シングルは?五輪出場経験があるプロフィギュアスケーター・本田武史さんに予想していただきました。「2種類以上の4回転ジャンプを3本はフリースケーティング(FS)に入れないと、上位に食い込めません」と、解説者の本田武史さんが予想する男子シングルの戦い。しかも、4回転をただたくさん跳んでもダメ。いかにそのジャンプの質を上げて、高いGOE(出来栄え点)を叩き出すかが、雌雄を決するという。その点で強いのが、羽生結弦選手。「ジャンプはもちろん、スピンやステップにも高いGOEがつくバランスが優れた選手。不安があるとすれば、ケガの影響ぐらい」メダル候補に、彼をはじめ、ネイサン・チェン、宇野昌磨、ハビエル・フェルナンデス、ミハイル・コリヤダ選手たちが並ぶ。「実績のあるフェルナンデス選手と羽生選手は、PCS(演技構成点)でも高い得点を叩き出します。若い選手は対抗するために、4回転の種類や本数を増やしてくると思いますが、そこでGOEのマイナスをつけないことが肝心。チェン選手は4回転の成功率が高く、滑りの姿勢も、体の動かし方もいいですから、一番難しいルッツを確実に跳べば強いと思います」宇野選手はジャンプの着氷時にクセがあることを懸念しつつ、「音楽と一体化したスピンは素晴らしいですし、今季は表現力でも高い評価を受けているので、十分チャンスはあります。独特の表現力を持つコリヤダ選手も、4回転ルッツが決まれば、プログラムの流れが一気に良くなる。ジャンプに高さ、幅、流れがとてもあり、彼の滑りは好きです」力でなく、リズムで跳ぶジャンプが魅力という田中刑事選手は、「長身を活かして踊れる彼の良さを引き出したプログラム。ノーミスで、上位を狙ってほしいですね」一方、女子シングルのメダル争いは、男子以上にミスが許されない、過酷な展開になると予想する。「3回転の連続ジャンプを、GOEのマイナスをつけずに、確実に跳ぶことがメダルの条件です」メダル候補に挙げたのは、エフゲニア・メドベージェワ、アリーナ・ザギトワ、マリア・ソツコワ、カロリーナ・コストナー、ケイトリン・オズモンド各選手。「ザギトワ選手は、すべてのジャンプを後半に入れながら、きちんと回り切ってから降りてくる。さらに、ジャンプに抜群の安定感を持つメドベージェワ選手、長身をコントロールして高さのあるジャンプを飛ぶソツコワ選手というロシア勢が強いと思います」対抗馬は、若手ひしめく中、燦然と輝く31歳、コストナー選手だ。「エッジの深さ、漕がないスケーティングの滑らかさ。年齢を重ねて、さらに磨かれた滑りのうまさは、世界中のスケート関係者が認めるところです」そこに食い込んできそうなのが、宮原知子選手とガブリエル・デールマン選手。「宮原選手の強みは安定感。ノーミスで滑れば、PCSも伸びてきます。デールマン選手は、冒頭に跳ぶ3回転の連続ジャンプが観る者の心を掴む迫力。完璧に演じた時の破壊力はすごいですから」その彼女と肩を並べるジャンプを跳ぶのが、坂本花織選手だ。実績の少ない彼女にもチャンスあり。「滑りの速さと、それをコントロールして跳ぶ高さと幅のあるジャンプは、女子選手には珍しい。彼女の持つ元気の良さも武器になります。練習でも緊張感で張り詰めているのが、五輪という特別な舞台。その中で楽しそうに滑っている選手がいると、周囲の選手がリズムを崩したりすることもありますから、練習の時から持ち味を前面に出してほしいですね」メダル争いに絡まずとも、素晴らしい技を持った選手が世界中から参加する。フィギュアスケートで、マレーシアから初めて五輪に出場するジュリアン イー・ジージェイ選手のバレエジャンプは、得意とする本田さんが太鼓判。本田武史さん日本の4回転ジャンプのパイオニア。長野、ソルトレイクシティ五輪に出場し、後者ではヤグディン、プルシェンコとメダル争いをして、4 位入賞。SP『ドン・キホーテ』は名演。※『anan』2018年2月14日号より。取材、文・齋藤優子写真提供・共同/Getty Images、朝日新聞社/Getty Images、ISU via Getty Images
2018年02月09日1月31日発売のバレンタインジャンボ(今回からグリーンジャンボを改称。1等・前後賞合わせて3億円)。本誌が注目したのはズバリ「五輪選手ゆかりの神社」で当せん祈願している売り場だ。 「けがで出場が懸念されている羽生結弦選手ですが、ソチの演技はすばらしかった。それ以来ファンです」 そう語るのは、’15年オータム1等5億円が出た兵庫県「神戸新長田鷲尾タバコ」の鷲尾孝介社長。地元・神戸市内には、名前に“ゆづる”が入っていることから、本人も必勝祈願に訪れ、ファンの聖地になっている弓弦羽神社がある。さっそく鷲尾さんも参拝。 「阪急御影駅の近くの住宅地にひっそりたたずむ神社なのですが、一歩境内に入ると不思議なパワーを感じました。弓弦羽神社には願い事を神様に届ける八咫烏をキャラクターにした『ゆづ丸』という縁起物があるんです。今回のジャンボでは、それを店頭に飾り、羽生選手の金メダルとジャンボ1等をお客さんといっしょに祈願しようと思っています」 じつは4年前のソチ五輪では、五輪選手ゆかりの神社に当せん祈願した売り場から1等が続出した。 まず北海道「大通地下チャンスセンター」の大塚正明店長が明かす。 「スキージャンプの葛西紀明選手がメダルを獲得する日の朝、彼の所属する土屋ホームの川本謙監督(当時)が札幌市内の白石神社に参拝。葛西選手の必勝を祈願していたんです。そのニュースを聞いた販売員が『私も25年間、欠かさず白石神社に初詣でに行っている。きっとこの売り場にも御利益がある』と話していたら、本当にグリーン1等5億円が出たんです」(大塚店長) 同じく’14年グリーン5億円が出た鳥取県「いない倉吉中央チャンスセンター」では、こんなことが。 「倉吉市は男子フィギュアの町田樹選手のお母さんの出身地。’14年元日に町田選手は、家族と地元の倉吉賀茂神社へ必勝祈願に行ったんです。たまたまその日、うちの販売員もこの神社に初詣でに行き、町田選手と会ったそう。これは正月から縁起がいいと思っていたら、グリーン1等5億円。町田選手からパワーをもらったと喜びひとしおでした」(榎本隆弘店長) ソチ五輪以外でも、五輪選手ゆかりの神社にあやかって億が出た売り場が。 日本一金メダリストが出ている町として知られる愛知県大府市共和町。この町で’14年年末7億円、’17年ドリーム7億円と、奇跡の大当たりを出しているのが「ふじや酒店」だ。 「’12年ロンドン五輪前、当時、市内の至学館大学に在学していたレスリングの吉田沙保里さんが共和町の八ツ屋神明社で必勝祈願。金メダルをとったことから、一躍、金メダル神社と呼ばれるようになったんです。’16年リオ五輪では、この神社で必勝祈願した土性沙羅さんはじめ、至学館大レスリング部の3人が金メダル。町中が熱くなりました」 こう話すのは、売り場を取り仕切る服部啓子さん。じつは服部さんも23年前に宝くじを売り始めてから、ずっとこの神社で当せん祈願をしてきた。 「金メダル神社は地元の誇り。うちの売り場から信じられない大当たりが続いているのも、そのパワーをいただいている気がしてなりません」 平昌五輪と重なる今回のジャンボこそ「五輪選手ゆかりの神社」にあやかる売り場に期待しよう。
2018年02月03日(写真:アフロ) 2月9日から開幕する平昌五輪。羽生結弦(23)にとって、フィギュアスケート人生の集大成となる。だが、羽生はその場に立つことができるのか……。そんな不安も囁かれている。 昨年11月のNHK杯で公式練習中に転倒し、“右足関節外側靱帯損傷”の大けがを負った羽生。平昌五輪の最終選考会でもある、昨年12月20日の全日本選手権も欠場していた。 14年のソチ五輪で金メダルを獲得したことや、昨季の世界選手権を制した実績から五輪代表には選出された。とはいえ、公の試合は3カ月ぶり。今年1月からは、氷上練習も再開したと発表されている。 そんな彼をバックアップする“神様”がいた。日本フィギュアスケート界で “ゴッドハンド”と呼ばれている「マッサージセラピスト」の青嶋正さん(54)だ。 マッサージセラピーとは、施術を通じて心と体の両面から改善していく治療法。青嶋氏はトロントで20年以上前から指圧鍼灸クリニックを営んでおり、患者ひとりひとりに合わせた施術を行う。その腕前が話題となり、彼のもとへ通う選手は多い。 「選手がケガをしないようにするだけでなく、最大のパフォーマンスを出せるコンディションにしていく。それが青嶋さんのポリシーです。選手をあらゆる面からサポートしてくれるとあって、これまでにも小塚崇彦さん(28)や織田信成さん(30)などが“神の手”のお世話になったと聞きました」(フィギュアスケート関係者) 羽生は17歳でトロントに渡って以来、青嶋さんのもとに通っているという。 「最初はストレッチの重要性を認識していなかったという羽生選手も、青嶋さんの指導によって次第に“身体のケア”をふだんから行うようになったそうです。羽生選手はソチ五輪の前も決して万全だったわけではありませんが、みごと金メダルを取ることができた。だから今回も、4年前と同じです。羽生選手は本番までにきっと体を仕上げ、周囲の不安を払拭してくれることでしょう」(前出・フィギュアスケート関係者) “ゴッドハンド”のパワーをもらいながら、決戦の地へと挑む羽生。その目はきっと“五輪2連覇”の快挙を見据えている――。
2018年01月31日日本スケート連盟が12月24日、来年2月の平昌五輪に出場するフィギュアスケートの代表を発表した。 男子は男子は右足負傷の回復が間に合わず全日本選手権を欠場した羽生結弦選手(23)、同選手権優勝の宇野昌磨選手(20)、同選手権2位の田中刑事選手(23)に。女子は同選手権4連覇を達成した宮原知子選手(19)、同2位の坂本花織選手(17)が選ばれた。 「羽生選手が欠場しても五輪の代表争いには視聴者の関心が高かったようで、全日本選手権は23日にフジテレビ系で放送された女子フリーの平均が14.0%(ビデオリサーチ調べ、関東地区、以下同)、24日放送の男子フリーは11.8%を記録しました。もし羽生選手が出ていれば男子の方はもっと数字が跳ね上がったはずです」(スポーツ紙の五輪担当記者) すでに平昌五輪のフィギュア中継局は決定済み。前回14年のソチ五輪から導入された団体戦はNHK、フジテレビ、日本テレビが放送権を獲得。男子の個人はTBSとNHK、女子の個人はテレビ朝日とNHKがそれぞれ中継する。 「国民の関心は高い五輪だが、やはり五輪の個人2連覇がかかった羽生選手が出るか出ないかでは大違いです。代表が正式決定して中継の責任者は胸をなで下ろしています。ケガの影響もあって団体戦には出るか分からないので、団体戦の放送権を獲得した局は天に祈るしかないでしょう」(NHK関係者) ソチ五輪で羽生選手が金メダルを獲得した男子フリーはフジが中継。午後11時台から午前4時台の放送にもかかわらず平均16.6%、瞬間最高23.1%を記録した。平昌ではどこまでこの数字を更新するかが注目される。
2017年12月27日フランス・パリ市内にある、創業30年の老舗熟成肉専門ビストロ「Le Severo -PARIS-」(ル・セヴェロ・パリ)の海外初店舗である東京・西麻布「Le Severo -Japon-」(ル・セヴェロ)では、今秋から本店のスペシャリテで、仏Figaro誌「パリ最高のタルタルステーキ (Les meilleurs steaks tartares de Paris 2014)」2位にも選ばれた「タルタルステーキ」の提供をスタート。早くも肉愛好家たちの熱視線を集めている。◆パリ本店のエスプリを伝えるべく、西麻布店リニューアル!東京・西麻布「ル・セヴェロ」は、2016年に“パリでもっともおいしいステーキ店”として海外初上陸を果たした。今回、新たにエグゼクティブシェフとして、パリ店にも4年以上勤務し、世界トップクラスの肉屋 「ユーゴ・デノワイエ」 にて熟成肉の見極め方、調理技術を習得するなどして肉を熟知した齊田武氏を迎え、その他メニューや内装もリニューアル。パリ本店のシンボルカラーと同じレッドを基調とした外観に、大きな窓のある開放的で温かみのある木の色調の店内で、肩ひじを張らずに本格的な肉料理が食せる。◆熟成肉のプロが生む絶品肉料理!同店は、創業者ウィリアムの肉に対する情熱と、“熟成肉は健康に自然に育てられている牛だからこそ赤身に旨みが宿る”というポリシーのもと、熟成に適した牛を見定め、それぞれの持ち味を生かしながら、個々の熟成状態を見極めていく目利き力と経験に裏打ちされた技術力で、熟成肉の美味しさを追求してきた。店では、本場フランスのブランド牛や国産和牛の熟成肉を食べ比べできるコースがあるほか、各種ステーキ、パテ ド カンパーニュやブーダンノワールなど、華麗なる肉料理がラインナップ。中でも注目は、パリ店のスペシャリテで今秋から西麻布店でも提供をスタートした「タルタルステーキ」。注文ごとに新鮮な赤身肉を店内でミンチし、ケイパー、エシャロット、卵黄などでシンプルに味付けされ、赤身の美味しさが際立つ一品だ。同店を訪れたらぜひオーダーしたい。◆プチ肉ランチで大満足!ディナーだけでなく、ランチのメニューにも注目したい。「ハンバーガーランチ」は、熟成牛のハンバーガーに、スープ、サラダ、雪室熟成のフライドポテト、ドリンクが付いて2,500円。「ランチタイム限定プレート」では、熟成牛のハンバーガーの代わりにオードブル、メインディッシュ、が一皿ずつという内容で同じく2,500円。ランチタイムでもディナーと同じメニューを用意してもらえるので、ちょっとこのメニューが気になる!というものだけ、プチ肉ランチとして堪能するのも手だ。また今回のリニューアルとともに、1階には2~4名程度で利用できるシェフズテーブル形式の個室も用意された。「美味しい肉が食べたい!」と思ったときに、カジュアルに肩ひじを張らずに、本格的な熟成肉料理をさまざまなスタイルで楽しめる一軒として重宝するはず。■「Le Severo」(ル・セヴェロ)アクセス:東京メトロ日比谷線 六本木駅・広尾駅から徒歩7分営業時間:月曜日~土曜日ランチ12時~15時(L.O.14時)/ディナー18時~23時半(L.O.22時)席数:2Fメインダイニング(24席)、1F個室2~4名(text:cinemacafe.net)
2017年12月15日ピエール・エルメ・パリ(PIERRE HERMÉ PARIS)は「クリスマスケーキ2017」を、ピエール・エルメ・パリ 青山、他直営ブティック及びオンラインブティックにて2017年12月25日(月)まで販売する。今年は「豊饒なるスイーツ」がテーマのクリスマススイーツコレクション。香りと食感にこだわり、ジューシーな果実、香り豊かなドライフルーツや花々が織りなすハーモニーを味わうことができる。クリスマスケーキは6種類がラインナップ。2017年の新作「ビュッシュ アンフィニマン プラリネ ノワゼット」は、とろりとしたヘーゼルナッツクリームとふんわりとしたシャンティクリームにさくさくとしたプラリネを組み合わせたケーキだ。ピエール・エルメ・パリの代表的なフレーバー「イスパハン」をアレンジした「チーズケーキ イスパハン」は、ローズ風味のチーズケーキにフランボワーズ風味のビスキュイ生地とフランボワーズ&ライチのジュレ、クリームチーズムースを合わせた一品。ケーキや生地、ジュレの異なる食感の中に、「イスパハン」の風味が溶け込む。見た目にも美しい「フロコン アンフィニマン ヴァニーユ」は、バニラ風味のガナッシュにバニラ入りマスカルポーネクリーム、歯ごたえのあるブールシュクレを合わせた、天然バニラの風味を味わい尽くせるケーキとなっている。他にも、スペシャルボックスに入ったマカロンセットやマロングラッセ、サブレ詰め合わせなどクリスマスを彩るに相応しいリッチなスイーツばかりだ。【詳細】ピエール・エルメ・パリ クリスマススイーツコレクション2017「豊饒なるスイーツ」販売期間:~2017年12月25日(月)ケーキ受取期間:2017年12月20日(水)~12月25日(月)取扱店舗:ピエール・エルメ・パリ 青山、他直営ブティック及びオンラインブティック※クリスマスケーキ受取はピエール・エルメ・パリ 青山店のみ価格例:・ビュッシュ アンフィニマン プラリネ ノワゼット(約長17×横9×高さ8cm) 6,210円・チーズケーキ イスパハン(直径約15×高さ4cm) 5,940円・フロコン アンフィニマン ヴァニーユ(直径約14×高さ10cm) 5,940円・アントルメ グラッセ アンフィニマン ショコラ(直径約13×高さ6cm) 6,750円※オンラインブティック限定・モンブラン ド ノエル(直径約15×高さ4cm) 4,860円・プレジール アンタンス(約長18×横22×高さ6cm) 17,280円※青山店限定
2017年12月10日芸術の都・パリ。ルーブル美術館をはじめ、オルセー美術館、ベルサイユ宮殿など、世界に名だたる美術館や歴史歴建造物がいたるところにあります。せっかくパリに行ったからには観ておきたい芸術作品ですが、世界中から観光客が集まるパリ。予定をしっかり立てないと長蛇の列に並ぶことに……。そこで今回は、お得に賢く美術館をめぐるテクニックをご紹介!あの名画をしっかり目に焼き付けましょう!効率よく回るならパリ・ミュージアムパスが断然お得!国内外にかかわらず、美術館や世界遺産を見学する際、ほとんどの場合、入場料がかかりますよね。日本でも人気の企画展では長蛇の列ができますが、海外でもそれは同じこと。なかでも名だたる絵画や美術品を所蔵するルーブル美術館やオルセー美術館、世界遺産のベルサイユ宮殿などは行列ができていない日はないと言われるほど賑わっています。限られた時間の海外旅行。チケットを買うだけで時間を消耗してはもったいない!そこでおすすめなのが、「パリ・ミュージアムパス」です。このパスは、パリの有名な美術館や施設で利用できる共通フリーパスのこと。メリットは入場券をいちいち購入する手間が省け、チケット売場の長い列に並ばずに入場できることです。パリ・ミュージアムパスは期間中であれば何度も再入場ができるのもポイント。ミュージアムパスは、連続して使用することを条件とし、3種類があります。・2日間券:48€・4日間券:62€・6日間券:74€わたしが選んだのは2日間券です。パリは1週間と比較的長い滞在でしたがモンサンミッシェルに丸一日取られること、美術館以外にも行きたいところがあったのがその理由です。購入方法はインターネットで予約購入し、パリ到着後に引換券(バウチャー)と引換えにてパリ・ミュージアムパスをもらうことができます。さらにうれしいことに、このパリ・ミュージアムパス、日本でも購入することができちゃうんです!その名も「パリ観光株式会社」。事前に電話で来社と希望券種を伝えておけば、出発前にミュージアムパスを手元に用意することができますよ。世界遺産の宝庫!とにかく広いルーブル美術館パリ・ミュージアムパスが有効な美術館のなかでも、もっとも効果を感じたのがルーブル美術館です。開館時間を待って朝一番に出向いたのですが、すでにチケットブースは長蛇の列。パリ・ミュージアムパス所有者は専用レーンが設けられており、待ち時間なく入場することができました。また、とにかく広いルーブル。音声ガイドのレンタルは必須です。音声ガイドは3DSになっていて、ビーコンで今いる場所を表示し、それに合わせて作品を解説してくれるスグレモノ。レンタル代は€5。受付時に「ジャパニーズプリーズ」と言えば設定してくれますよ。発券機は日本語にも対応しており、クレジットカードで決済できるので便利。なお、レンタル時はパスポートをあずける必要があるのでお忘れなく。初めてルーブル美術館を訪れる人や、時間があまりないという人は、サモトラケのニケやモナ・リザなど有名どころの作品を1時間かけて巡る、「見学コース」がお勧めです。見学コース終了後、自分が見たい作品を選択すれば、3DSが案内してれ、本当に便利でした。時間も予算も限られた海外旅行。お得なパスを使って、賢くアートな世界を堪能してみては?●パリ・ミュージアムパス公式サイト【ねこりょうこ】雑誌編集を経てフリーランスのライターとして活動中。ライフスタイル提案、料理、旅行記事を中心に執筆。夫と娘の三人暮らし。暮らすように旅をする。連載・ねこのふらり一人旅【まとめ】
2017年11月28日椎名林檎と「Perfume」が、10月28日(土)放送の「内村五輪宣言!~TOKYO2020開幕1000日前スペシャル~」に出演することが決定した。「内村五輪宣言!」は、「東京オリンピック・パラリンピック大会」までちょうど1,000日前となる2017年10月28日に、司会・内村光良を迎え放送する特集番組。2020年に向けてすでに動き出しているアスリートやアーティスト、そして町の人々の様々な取り組みなどを取り上げていく。すでに、ゲストには北島康介、澤穂希、吉田沙保里や、コーナーゲストとして塚原直也、米田功、プレゼンターには「オードリー」、澤部佑、渡辺直美。さらにアーティストとしては「ゆず」が決定していたが、加えて今回椎名さんと「Perfume」の参加が決定。この2組のアーティストたちは、夜の東京をテーマにスペシャルパフォーマンスを披露!椎名さんは、昨年リオ・デジャネイロ パラリンピック閉会式のフラッグ・ハンド・オーバーセレモニーのためにリメイクした曲「東京は夜の七時」を、浮雲/小雨/林檎によるスペシャルユニット「HUMAN ERROR」でテレビ初披露。さらに、今春トータス松本との初共演が話題となった「目抜き通り」も披露される。そして「Perfume」は、ドラマ「東京タラレバ娘」の主題歌となった「TOKYO GIRL」を歌唱。番組では、NHK2020情報サイトとツイッター(#nhk1000days)で「1000日後、どんな自分になりたいですか?」というテーマでメッセージを募集。全国から集まったメッセージによって、「Perfume」のスペシャルパフォーマンスが完成するという。映像演出は、長年「Perfume」の映像を手掛け、リオ・デジャネイロ オリンピオック閉会式のフラッグ・ハンド・オーバーセレモニーにも参加していた「ライゾマティクス」の真鍋大度チーム。東京オリンピックの1,000日前、2020年に向けて期待が高まる夜の東京を最新のテクノロジーを駆使した映像が彩る。「内村五輪宣言!~TOKYO2020開幕1000日前スペシャル~」は10月28日(土)19時30分~総合テレビにて放送。(cinemacafe.net)
2017年10月20日スピードスケート五輪金メダリスト清水宏保さん監修のエクササイズグッズスケート選手と聞いて思い浮かべるのは、女性のウエストぐらいある太ももと鍛え抜かれたプリッとしたお尻。そんな夢のようなお尻が手に入るエクササイズグッズ「スケルトアップスケーティゴールド」が、オリジナル性の高い美容健康維持促進製品の企画・製造・販売を行っている株式会社ドリームから販売されている。このエクササイズグッズは、スピードスケート五輪金メダリストである清水宏保氏の全面協力によって実現したもの。本当のスケートが滑れなくてもスケーティングの爽快感が得られながらも、美尻と美脚を手に入れることが出来る夢のような商品だ。「スケルトアップスケーティゴールド」の特長美尻と美脚をつくり出す中臀筋(ちゅうでんきん)と内転筋は、日常生活ではなかなか使われない筋肉。この筋肉を鍛えないと、いわゆる垂れ尻になってしまうにも関わらず、意識してトレーニングをしないと鍛えることが出来ないという、少し厄介な代物だ。スケーティーゴールドは、横幅120cmもある専用マットを滑るため、左右への体重移動を行うだけでも筋肉が鍛えられる。しかも両足を乗せるパッドは内側が低くなるように傾斜がついているため、立つだけでも内転筋に力を入れなければならない。そのため、美脚筋と呼ばれる内転筋を鍛えることが出来るのだ。もちろん、特定の筋肉だけではなく脚全体の筋肉をバランスよく鍛えることが出来るので、足腰を強化しながら姿勢まで美しくなるという優れもの。是非一度、試してみてはいかがだろうか。(画像はプレスリリースより)【参考】※株式会社ドリーム 公式サイト※株式会社ドリーム プレスリリース(@Press)
2017年09月17日夏野菜の代表のひとつズッキーニ。色鮮やかな深い緑色に、煮ても焼いても揚げても美味しいという万能さは忙しいママの強い味方ですよね。今回は旬のズッキーニと赤パプリカを使った、見た目にも夏らしいあんかけレシピのご紹介です。揚げた春巻きの皮のパリパリとした食感がまたクセになること間違いなし。もちろん、ごはんにかけても相性抜群です。■ズッキーニのパリパリあんかけ調理時間 25分 1人分 229Kcalレシピ制作:mami daikoku<材料 4人分>ズッキーニ 1~2本赤パプリカ 1個鶏ひき肉 150g ショウガ汁 小さじ2春巻きの皮 10枚<合わせだし> だし汁(※) 400ml 酒 大さじ3 みりん 大さじ4 しょうゆ 大さじ3<水溶き片栗> 片栗粉 大さじ1 水 大さじ3サラダ油 大さじ1揚げ油 適量(※)だし汁の作り方はこちら↓をご参照ください。<下準備>・ズッキーニは両端を切り落とし、1cm角に切る。・赤パプリカはヘタと種を取り、ズッキーニの大きさに合わせて切る。・鶏ひき肉にショウガ汁をからめておく。・春巻きの皮は幅1cmに切る。・<水溶き片栗>の材料を混ぜ合わせる。・揚げ油を180℃に熱する。<作り方>1、180℃の揚げ油で春巻きの皮を色よく揚げ、油をきって器に盛る。2、鍋に<合わせだし>の材料を入れて強火にかけ、煮たったら少し火を弱めて鶏ひき肉を加え混ぜる。アクを取りながら鶏ひき肉の色が変わるまで煮て、<水溶き片栗>を加え、トロミがついたら火を止める。3、フライパンにサラダ油を中火で熱し、赤パプリカ、ズッキーニを炒める。焼き色がついたら(2)に加えて混ぜ、(1)の揚げた春巻きの皮の上にかける。水溶き片栗粉は火を入れすぎるとトロミが流れてしまうので、熱を加えすぎないようにしましょう。
2017年07月31日ここのところパリでは和食材をふんだんに使うレストランが増えています。メニューに「だし」「昆布」「ワカメ」「山椒」などと書かれてありびっくり。行きつけレストランのシェフに訊ねたところ「日本には行ったことがないが勉強した」とのこと。和食材がここまで浸透してきてるんだ、と驚かされます。彼が厨房をのぞかせてくれたのですが、日本語の書かれた段ボール箱が数個積んでありました。「和食材はフレンチにピッタリなんだよ。魚や肉のうま味を殺さないし、健康にもいいから大評判なんだ」と言うじゃありませんか。彼が作った和だしの中に浮かぶフォアグラは超絶品でした。焼きフォアグラをだしと一緒に食べる。懐石料理にありそうな一品でしたが、フォアグラの扱い方を心得ています。フレンチも進化しているなぁ、と思いました。固定観念がない分、大胆な使い方をします。こちらもいい勉強になりますね。さくらの花の塩漬けを白身魚と一緒に蒸した料理も、ちゃんとフレンチに仕上がっているのだから素晴らしい。これはうかうかしてられないと思いました。和食材が大活躍です。もっとも日本人もフレンチの食材を上手に使っているので、おあいこですね。 思えば、人生の4分の1もフランスで生きてしまいました。15年も暮らしていると食べ物にも詳しくなりますね。フランス人の家庭料理というのはとってもシンプルです。フランス人はいつも豪華なフルコース料理を食べていると思われがちですが、実は質素なもの。イタリア人は最初にピザを食べ、次にパスタを、最後にメインと時間をかけ贅沢な食べ方をします(笑)。フランス人の家庭料理は逆にシンプル。確かにクリームを使う料理は多いのですが、メイン一品とバゲットという感じでしょうか。あとワインとチーズですね。どこか日本の家庭料理に通じるものがあるなぁ、と思う今日このごろです。 さて、今日はそんなフレンチの王道。どこのビストロにもたいていある定番メニュー、鶏肉のブランケットをご紹介します。通常フランスでは子牛で作るのが主流ですけど、白肉であれば、チキンでも七面鳥でも、ときには羊でもOK。なんとなくクリームシチューに似ていますが、基本、生クリームは使いません。ブランケット・ドゥ・プーレ(子牛だとブランケット・ドゥ・ボー)ですね。 材料:鶏もも肉500g、にんじん2本、玉ねぎ1個、丁子2個、小玉ねぎ10個(なければ玉ねぎ1個をカット)、マッシュルーム250g、ブーケガルニ適量、小麦粉30g、卵黄1個、牛乳大さじ4、バター30g、塩・こしょう適量、レモン汁2分の1個分。 まず、鶏もも肉を切り分け、鍋に入れ、ひたひたになるまで水を注ぎ沸騰させます。アクを取り除き、輪切りにしたにんじん、丁子を2本刺した玉ねぎ(皮をむいた玉ねぎに丁子をずぼんと突き刺します)、ブーケガルニ、塩大さじ半分を加え、1時間ほど煮込みます。その間に軽く洗って石づきを取り2つに切ったマッシュルームと小玉ねぎをバター(分量外)で炒めます。丁子を刺した玉ねぎとブーケガルニを取り出し、炒めたマッシュルームと玉ねぎを鍋に加え、15分ほど煮たら具を全て取り出し煮汁だけにします。ボウルに溶かしバター、煮汁大さじ4、牛乳、卵黄を混ぜ合わせ、水で溶いた小麦粉も合わせてルーのもとを作ります。それをフツフツと沸騰する煮汁の中に一気に加え、泡立て器でよく混ぜ合わせます。具を鍋に戻し、少しなじませたらレモン汁を加え、最後に塩・こしょうで味を調えて完成です。 付け合わせにはバターライスやタリアテッレなどが合いますよ。これ、フランスの家庭料理の定番です。間違いないおいしさですから、一度お試しください。詳しくは手順の写真付きのウェブ版でご確認を! ボナペティ。 本誌連載の料理をえりすぐったレシピ本『パリのムスコめし世界一小さな家族のための』も絶賛発売中です!
2017年04月25日今年のホワイトデー、何を贈るかもう決まりましたか?パティスリー・サダハル・アオキ・パリでは、「2017 ホワイトデー」と題したオリジナル商品を展開しています。パリ直輸入、高級感あふれるマカロンを贈れば、喜ばれること間違いなし。「2017 ホワイトデー」のラインナップを紹介します。「C.C.C.」3年連続最高位!パティスリー・サダハル・アオキ・パリとはパティスリー・サダハル・アオキ・パリは、青木定治氏がシェフパティシエを務める本格派パティスリー。素材を厳選し、テクニックによってその美味しさを際立たせるのが青木氏の製菓です。2016年にパリで開催された品評会「C.C.C.」(クラブ・デ・クロクール・ドゥ・ショコラ)では、3年連続で最高位「LES INCONTOURNABLES」にかがやきました。これは日本人でただ1人の快挙です。「2017 ホワイトデー」には、そんな青木氏の自信作がそろっています。「2017 ホワイトデー」の詳細はこちら!●「マカロン」2,150円(6個入)、4,200円(12個入)パティスリー・サダハル・アオキ・パリといえば、マカロンです。青木氏はパリで3年間にわたってマカロンを食べ歩き、研究を重ねました。独自の配合比と製法から生まれるマカロンは、豊富にフレーバーがそろっています。ふだん店頭では販売されていないフレーバーも期間限定で登場しますよ。●「ショコロン」3,780円(6個入)カラフルな「ショコロン」は、イタリア製ドモーリ社の濃密なショコラでマカロンをコーティングしたもの。ショコラの原料を使い分けることで、シトロンやフランボワーズといったフレーバーを表現しています。●「ノートル セレクション」1,080円(2個入)ハート型ショコラが目を引く、2017年の新作です。マッチャプラリネには愛知県南山園の抹茶、ハート型ショコラには希少なクリオロ種カカオを使用。2個入りでちょっとしたギフトにもピッタリです。●「AOKI 2017」3,348円(6個入)2016年度の「C.C.C.」に出品したミルティーユ・バンブー・ワサビ・ヴァランシアの4種すべてが、この1箱で味わえます。ガナッシュの口どけ、ピーナッツの香ばしさを堪能しましょう。2017年の新作アソートです。●「ボンボン ショコラ」1,566円(3個入)、2,754円(6個入)、3,996円(9個入)、5,346円(12個入)口どけのよいガナッシュを使った「ボンボンショコラ」は、青木氏の代表作。黒ゴマ、ワサビ、柚子など和の素材を巧みに取り込んでいます。どのフレーバーから食べるか迷うのも楽しいですね。●「ミニ タブレット ゼン」2,376円(9枚入)ミニタブレットは、パリの「サロン・デュ・ショコラ」でも好評だった1品です。フレーバーは愛知県南山園の抹茶、ほうじ茶、玄米茶。奥行きのある和のフレーバーです。●「ミニ タブレット ヴォワイヤージュ」2,376円(9枚入)カカオの産地による味わいの違いを感じられます。エクアドルやマダガスカル産のカカオを堪能してください。●「サブレ ショック ショコラ」2,160円(4枚入)サブレのほろほろ食感、ショコラのなめらかな口どけを1度に楽しめます。フランス産エレシバターを使ったサブレをマイルドなショコラオレでコーティング。香り豊かで贅沢な組み合せに、思わずうっとりします。ご紹介した商品は国内すべての店舗で購入できるほか、公式サイト内のオンラインショッピングでも購入可能です。ぜひチェックしてくださいね。■パティスリー・サダハル・アオキ・パリ 公式サイト■パティスリー・サダハル・アオキ・パリ 公式オンラインショッピングサイト
2017年03月10日