2018年8月30日 06:00
まるで学徒動員…日本五輪委員会の嘘が招いた過酷ボランティア
「’20年の東京五輪では、11万人ものボランティアが駆り出されます。この数は、’16年のリオ五輪で動員されたボランティアの数、約7万人の1.5倍。五輪史上最高です。にもかかわらず、ボランティアの条件は、とんでもなくブラック。応募される方は、十分注意してほしい」
そう警鐘を鳴らすのは、『ブラックボランティア』(角川新書)の著者で、著述家の本間龍さんだ。’20年7月24日~8月9日、8月25日~9月6日に開催される東京五輪。この運営を手伝うボランティアの募集が9月中旬から始まる。
ボランティアは、大会の運営に直接関係する「大会ボランティア」(8万人)と、競技場が所在する自治体で、交通案内などを行う都市ボランティア(3万人)の2種類ある。
公益財団法人東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会(以下・組織委)のホームページには、参加を呼びかける文言が並ぶ。
「これが、まるで“やりがい詐欺”と批判されているんです」
本間さんは、’20年東京五輪のボランティアがブラックである理由として、次のことを挙げる。
【1】交通費・宿泊費は自己負担
【2】1日8時間、10日以上の参加は必須。