井上ひさしが存命ならば、喜寿を迎えるはずだった2012年。『井上ひさし生誕77フェスティバル2012』と銘打ち、1年を通じて8本の井上作品が上演される。その第1弾が、1月開幕の長塚圭史演出『十一ぴきのネコ』だ。井上ひさし×長塚圭史という初のカップリング、長塚初のミュージカル、ネコのみで繰り広げる物語……などなど、未知数の要素でいっぱいの本作。“百聞は一見にしかず”の思いと抑えがたい好奇心を抱えながら、11匹の“オス猫”たちが奮闘中の稽古場を見学した。『十一ぴきのネコ』公演情報北村有起哉、山内圭哉をはじめとし、演劇ファン垂涎の通好みな男優たちが一堂に会している。その彼らが何をしているかというと、一列に行進したり、組体操のピラミッドのようなものを作ったり。まるで体育の授業風景のような、微笑ましく健全な空気が漂う。さすが個性派俳優たちというべきか(?)、統一の動きをする場合も単純に揃うのではなく、個々の違いが際立って表れるのが面白い。立ち位置や役割を早急につかんでいる者もいれば、無意識下にわが道を突き進んでしまっている者もいる。そこがまたこの11人だからこその味になっているのだが、ひとつの流れを皆が体得するまでの時間は当然長くなる。放任主義の姿勢をとりつつ演出席で苦笑いする長塚に、山内が「40オーバー集めたらこんなんなるの、わかってたはずやろ!」と返し、稽古場全体が爆笑に包まれる。ネコたちは自由にのびのびと作品創りに励んでいる様子だ。演出家を中心に、キャストが全員で話し合う回数が非常に多いのも印象的だった。少しでも気になる点が生じれば、すぐに輪になり、忌憚なく意見を交わす。皆の意見をすりあわせるうちにどんどん辻褄が合っていき、あるベストな地点へと着地する。見学していた小一時間で、そんな光景を何度も目にした。全員がフラットな立場で、ある意味全員が演出家のようでもある。この風通しの良い空間に芝居作りの原点を感じたのと同時に、人心をつかむ長塚演出術の一部を垣間見た気がした。本作は、エサを求めるネコの集団を描きながらも、近代化した人間社会への冷ややかな警鐘が、井上ひさしの肉声のごとく聞こえてくる手強い戯曲だ。“子どもとその付添いのためのミュージカル”と銘打たれているが、シニカルなその声は“付添い”たる大人たちにこそ突き刺さるだろう。作者の思いを、若い長塚と井上作品においては新鮮味あるキャストがどう咀嚼して最終的に作品化するか、見どころである。『十一ぴきのネコ』は、1月10日(火)から31日(火)まで東京・紀伊國屋サザンシアター、2月5日(日)に山形・川西町フレンドリープラザ、2月11日(土)・12日(日)に大阪・梅田芸術劇場 シアター・ドラマシティにて上演される。取材・文:武田吏都
2011年12月27日「フレッツ光」のCMで共演NTT西日本「フレッツ光」のCMキャラクターが、井上真央さんに加え、小栗旬さんを起用、TBS「花より男子」での牧野つくしと花沢類の共演復活でうれしく思う人も多いはず。ただ、こちらは井上さんが小栗さんをサポートする役回り。NTT西日本の営業エリア内での放送CMは9月2日よりオンエアーだが、NTT西日本の営業エリア内でしか放送されない。ただ、NTT西日本のサイト内のCMライブラリーにアップされているので興味のあるかたはコチラ。「フレッツ光」の<光にして委員会>の井上真央さんが、「光ライフ」を実践する小栗旬さんとその家族をサポートするという設定で、二人ともリラックスしたいい表情だ。俳優としては同世代のトップクラスに成長してきた二人。CMは今回が初共演という。元の記事を読む
2011年09月03日NTT西日本「フレッツ光」の新CM記者発表会が9月1日、都内にて行われ、CMキャラクターの井上真央、小栗旬が登場した。井上真央、小栗旬のトークショーの写真CMでは、フレッツ光の魅力を伝える“光にして委員”の井上によるサポートのもと、小栗が生活者代表として家中のさまざまな情報機器が光でつながることで、より便利で豊かな生活をもたらす「光ライフ」を展開する。ドラマで度々、小栗と共演している井上は「(CMでは)どういう役柄になるんだろうと思ってたけど、(私は)昨年に引き続き“委員(光にして委員役)”だったので(笑)、しっかりとサポートしていけるように頑張りたいと思います。何かと縁のある役者さんですが、CMは新鮮で、とてもリラックスして撮影できました」とコメント。小栗は「いつも(井上と)共演するときは僕がサポートすることが多いんですけど、今回はサポートされるということで、しっかりサポートしてもらって『光ライフ』に触れていけたらいいなと思っています」と笑顔で応えた。トークショーでは、ふたりの光ライフとしてプライベート写真を披露。井上は自身のホームページで掲載している愛犬の写真やエピソードを語り、「親バカで、すみません」と照れた表情をみせた。小栗は「漫画が凄い好きで、一気に読みたいので、ネットでまとめ買いをして時間があるときにバーっと読む生活をしています」と、ネットショッピングの活用を語った。最後に井上と小栗は「みなさん、光ライフいいんです!」とアピールした。新CM「登場」篇、「男の料理」篇は、9月2日から西日本地区にて順次オンエアされる。
2011年09月02日NTT西日本の「フレッツ光」新CM発表会が9月1日(木)、都内で行われ、CMに出演する井上真央と小栗旬が出席した。井上さんはかねてより「フレッツ光」の“光にして委員”として同CMに出演してきたが、今回、小栗さんが生活者を代表する立場で参加。井上さんのサポートを受け、生活の様々な局面でフレッツ光の便利さを体感していく。「男の料理」篇では、小栗さんが台所に立って料理に挑戦。端末でネット上のレシピを確認しながら台所で奮戦する。「花より男子」シリーズなどこれまでにも幾度となく共演してきた2人だが、井上さんは「ドラマや映画での共演とはまた違って新鮮でした」とニッコリ。小栗さんも「これまでは僕がサポートする役や(井上さんを)叱ったりする役が多かったんですが、今回は教えられる役です」とこれまでと違う関係を楽しんだよう。井上さんは「いつもは熱かったり、ナルシストだったりするんですが(笑)、今回の小栗さんは最高に爽やかです」とアピールした。現在、NHKの連続テレビ小説「おひさま」に出演中の井上さんだが、兄を演じている田中圭が女優のさくらとの結婚、および第一子の妊娠を発表したばかり。報道陣にコメントを求められると「妹として嬉しいです!」と笑顔。田中さんと同じ事務所に所属する小栗さんも笑顔で後輩の幸せなニュースを祝福した。
2011年09月01日映画『八日目の蝉』が公開を迎え、4月29日(金・祝)に都内劇場で行われた舞台挨拶に、井上真央、永作博美、小池栄子、森口瑤子の女優陣と成島出監督が出席した。角田光代のベストセラー映画化した本作。赤ん坊の頃に父親の愛人に誘拐され、4歳になるまで育てられた恵理菜(井上さん)が、大人になって自身も愛人の子を妊娠。複雑な思いを抱えて、誘拐犯で育ての親である希和子(永作さん)が、かつて自分を連れてたどった旅路を歩みながら自分と向き合っていく姿を描く。「真央ちゃん!」という観客からの大歓声に迎えられた井上さんは笑顔で「蝉の絵がついたワンピースです!」とニッコリ。「悩みぬいて、ぶち当たりながら、ひとつの光、違う景色が見られるのを信じてやってきました」と撮影をふり返った。永作さんは、これから映画を観る観客を前に「観終わって感じるもの、付いてくるもの…余韻のようなものが、みなさんにいま必要なものなのではないか、と思っています」と語りかけた。恵理菜の生みの母親を演じた森口さんも、娘との距離を埋められずに悩む母親役にかなり苦戦したようで「悩みに悩み抜いた」と告白。現場での監督との関係を「学校の先生と生徒のようだった」とふり返った。小池さんは、一緒に撮影に臨むことが多かった井上さんを“戦友”として「井上さんがいなかったらやりきることができなかった」と感謝の思いを口にした。井上さんも「同じく(笑)。辛いときも(小池さんが)そっと黙って隣にいてくれました。出会えて良かったです」と語り、深い絆をうかがわせた。永作さんは、幼少時代の恵理菜を演じた子役の渡邉このみとのシーンが多かったが「このみにいっぱい遊んでもらいました。一緒にご飯食べたり、シールを貼ったり(笑)」と楽しそうに述懐。すると、このみちゃんがカーネーションの花束を持って舞台に登場し、一人一人に花を手渡した。このみちゃんの「みなさん、観に来てくれてありがとうございます」と大人顔負けのしっかりした挨拶に客席からは温かい拍手が沸き起こった。『八日目の蝉』は全国にて公開中。■関連作品:八日目の蟬 2011年4月29日より全国にて公開© 2011「八日目の蟬」製作委員会■関連記事:小池栄子インタビュー主人公の傍で感じた強き心「愛情によって人は救われる」中島美嘉が復帰後初の歌声披露、井上真央は感激の涙三池崇史監督、永作博美の授乳シーンに思わず興奮!?「オレが演出したかった」井上真央×永作博美 実力派女優が共演『八日目の蟬』試写会に25組50名様ご招待難題や事情を抱えた世の女性たちへ『八日目の蝉』成島出監督が花束のエール!
2011年04月30日作家・角田光代の小説「八日目の蟬」(中央公論新社刊)が映画化され、井上真央が不倫相手の子供を身籠る主人公を演じることが発表され、永作博美が共演することも明らかになった。小泉今日子主演で映画化された「空中庭園」(文春文庫刊)や芥川賞を受賞した「対岸の彼女」(文春文庫刊)をはじめ、人間の内面を繊細に描写し、高い支持を集める角田さん。本作の原作小説は角田さんにとって初めての新聞連載小説であり、2007年に単行本化され、第2回中央公論文芸賞を受賞した。不倫相手の赤ん坊を誘拐し、逮捕されるまで4年間、赤ん坊と共に逃げ続けた希和子と、その誘拐犯に育てられ、家庭に戻されたのちも自分の居場所を見つけられないまま成長し、やがて不倫相手の子供を身籠る恵理菜。この2人の女性の生き方を通して命や愛、そして母性とは何かを問いかけ大きな反響を呼び、19万部を売り上げるヒット作となった。今回の映画では、恵理菜の物語に主軸が置かれ、数奇な運命を背負った主人公が、かつて自分を誘拐した女との思い出の地を巡る旅を通して自身の人生を肯定し、成長していく姿が描き出される。この恵理菜を演じるのが井上さん。『花より男子』シリーズをはじめ、悩みつつも元気いっぱいの役どころを演じることが多かった彼女だが、今回の複雑な内面と過去を抱え、おまけに不倫相手の子供をお腹に宿した妊婦という難しい役どころで新境地を開く!井上さんは「育児放棄や虐待など、いたたまれないニュースが増えている中、悲しくも深い、親子の愛情を描いたこの作品に参加できることになり、とても深い意義を感じています。これまでに演じたことのない役柄は新たな挑戦なので、役と真摯に向き合い、いい作品が作れるよう頑張ってまいります」と意気込みを語る。そして自分の子供を持てなかったという鬱屈した思いから不倫相手の赤ん坊を奪い、その思いを反映させるかのように赤ん坊に愛情を注ぐ希和子を演じるのは永作さん。「どうしたらこの役になれるのか、まだ分かりません。いまはただ、なすがまま、役に翻弄されたいと思います。とても難しい内容ですが、だからこそ自分がどう変化するのか楽しみでもあります」とのコメントを寄せてくれた。監督を務めるのは、『ラブファイト』、『孤高のメス』の成島出。「初めて原作を読んだ時、心が震えたのを昨日のことのように覚えています。愛人の赤ん坊を誘拐し、逃亡した女。その女を母と慕い、4歳まで育ってしまった少女が21歳になって感じるこの世界は、安直なハッピーエンドではない美しい光に満ちていました。彼女たちと一緒に逃避行をし、旅に出よう。本を閉じた瞬間に私は、映画化権を出版社に問い合わせていました。この秋、その願いが最高のキャストと共に叶うことになりました。すばらしい女優陣の新たな宝物を、スクリーンでお見せできると信じています」と作品にかける熱意、意気込みを語ってくれた。ちなみに本作は今年の春、NHKで連続ドラマとして映画より一足先に映像化されているが、このTVドラマ版では希和子の逃亡劇を主軸に描かれており、希和子を檀れいが、恵理菜を北乃きいが演じた。映画版には井上さんと永作さんのほかに、小池栄子、森口瑤子、劇団ひとり、田中哲司、風吹ジュンらが出演する。果たしてどのような世界が描かれるのか?すでに9月23日(木)より撮影は開始されており、都内および小豆島での撮影を経て10月末にクランクアップの予定。蟬は通常、地上に出て7日間しか生きられないと言われるが、8日目を迎えた蟬が見る世界とは――?『八日目の蟬』は2011年公開予定。■関連作品:八日目の蟬 2011年、公開
2010年10月01日井上真央主演の『ダーリンは外国人』の公式ページ上で展開されている、さおり(井上さん)とトニー(ジョナサン・シェア)が住んでいるという設定のバーチャルタウン、“ダーリンタウン”への、一般ユーザーの入居募集が開始された。漫画家・小栗左多里による、実体験に基づいたコミックエッセイを原作に、アメリカ人のダーリンを持ったことで巻き起こるドタバタを描いた本作。以前から公式サイト上では、さおりとトニーが暮らす“ダーリンタウン”というバーチャルタウンが展開されており、映画にまつわる情報が公開されるなどしてきた。タウンには当初、Yahoo!とTSUTAYAの特設サイトが出展されていたが、その後、マリオンクレープ(※さおりとダーリンおすすめのオリジナルメニューを展開中)やファミリーマートにLAWSON、みずほ銀行なども出展し、街は大にぎわい。これに対し、サイトを見た原作ファンや井上さんのファンから「かわいいので住みたい!」、「私のサイトもタウンで紹介してほしい」といった要望が寄せられていた。この声に応え、このたび一般ユーザーの家を新築することが決定!自身のサイトやブログの情報を送り、見事“住人”に選ばれると、タウン内にあなたの家が“新築”され、ブログやサイトにリンクされる。ちなみに、タウン内には井上さんの家や原作者の小栗さんと実際の“ダーリン”トニーさんの家もあり、いわば井上さんのご近所さんになれるチャンス!井上さんや小栗さんにあなたのサイトやブログを見てもらえる可能性も。こちらの応募は4月12日(月)まで。『ダーリンは外国人』は4月10日(土)より全国にて公開。ダーリン・タウン■関連作品:ダーリンは外国人 2010年4月10日よりTOHOシネマズ六本木ヒルズほか全国にて公開© 2010 映画「ダーリンは外国人」フィルムパートナーズ■関連記事:井上真央お花見どんちゃん騒ぎ「ちょっとしてみたい」井上真央が真央に熱烈エール!人気女流漫画家からは猛スカウト井上真央、新CMでのトヨエツのお姫さま抱っこにウットリ
2010年04月09日