2015年卒マイナビ大学生就職内定率調査(以下、内定率調査)によると、4月末の内定率は40.7%で、前年同月の34.6%から大きく改善されました。文理男女別で見ると、最も高いのは理系男子の50.5%。最も低い文系女子の32.9%と比べて17.6ptの差があります。また理系の中でも学部生(44.0%)と大学院生(60.2%)と、差があることがわかります。この内定率調査と昨年12月~今年1月に行った「大学生のライフスタイル調査」(以下、ライフスタイル調査)の両方に回答している1,487名の就活生のデータを使って、「理系男子」や「理系の大学院生」のほかに、どういった特徴を持つ就活生の内定率が高いのか、または逆に低いのかについて見ていこうと思います。○コミュニケーション能力と内定率の関係は就職活動において、重要だと言われたり、欠けていると不利だと言われたりすることがよくあるのが「コミュニケーション能力」です。ライフスタイル調査においても、「就職活動における自分の最大の武器」に「コミュニケーション能力」を挙げた就活生は15.3%で、最も多くの票を集めています。※図掲載以外の回答数(n)・就職活動における最大の武器:理系男子「コミュニケーション能力(n=38)」「学校で学んだ専門知識(n=77)」では、実際に「コミュニケーション能力」が「最大の武器」である就活生の内定率はというと 53.2%(対全体比+9.7pt)で、「武器」の選択肢の中で最も高い数値となり、やはり重要だということが表れる結果となりました。中でも理系男子は内定率 73.7%で、理系の本分とも言える「学校で学んだ専門知識」が「最大の武器」だという理系男子の内定率 55.8%を大きく上回りました。一方「あなたに欠けているもの」で「コミュニケーション能力」を選んだ就活生は全体の31.9%でしたが、その内定率はというと、31.0%(対全体比-12.5pt)で、やはり「欠けていると不利」だということを示す結果となっています。○「体育会系が有利」は本当なのか「体育会系の部活動をしている学生は内定率がよい」という議論を時折見かけますが、実際はどうなのでしょう。まずサークルや部活動に所属しているか・いないかで見ると、所属している人の内定率46.8%(対全体比+3.3pt)に対し、所属していない人の内定率は38.6%(対全体比-4.9pt)となりました。部活動の種類では、同じスポーツ系でも、体育会系の部活動をしている人の内定率51.6%(対全体比+8.1pt)に対し、体育会以外のスポーツ系のサークルに所属している人の内定率は59.7%(対全体比+16.2%)となっており、「体育会以外」の方が高い数値が出ています。ちなみに文化系のサークルに所属している人の内定率は39.7%(対全体比-3.8pt)で、サークルや部活動に所属していない人とあまり変わらない結果となりました。○「オタク」であることと就活の関係自分を「オタク」だと思う就活生は全体の39.5%でした。その「オタク」だという就活生の内定率は 37.3%(対全体比-6.2pt)で、全体よりはやや低いですが、「コミュニケーション能力が欠けている」ことよりは影響が低いようです。なお、何の「オタク」かと内定率の関係については、それほど大きな差は出ませんでした。ただし文系女子(全体の内定率 35.9%)に関しては、「アニメ」と回答した就活生の内定率 21.8%、「マンガ」と回答した就活生の内定率 23.6%、「ゲーム」と回答した就活生の内定率 20.8%と、大きな差が現れました。※図掲載以外の回答数(n)・何のオタクか:文系女子「アニメ(n=147)」「マンガ(n=140)」「ゲーム(n=72)」・「清潔感があると言われる」:文系男子(n=60)、理系男子(n=62)」、文系女子(n=123)、理系女子(n=47)・「もっと気を使ったほうが良いと言われる」:文系男子(n=53)、理系男子(n=45)」、文系女子(n=55)、理系女子(n=31)「ファッションや身だしなみ」と内定率の関係を見ていきます。就職活動になると多くの就活生はユニフォームとおぼしきリクルートスーツに身を包むわけなので、ふだんのファッションや身だしなみについて周りの人からどのように言われてようが関係ないのでは、という予測もしていましたが…。5つの選択肢のうち、最も高かったのは「清潔感があると言われる」人の内定率で 53.8%、一方最も低かったのは「もっと気を使ったほうが良いと言われる」人の内定率で 33.2%と、実に20.6ptもの差がついてしまいました。この差は理系女子では10.2ptに過ぎませんが、文系女子は24.3pt、文系男子は26.8pt、理系男子は29.4ptもの差がついています。同じスーツを着ても「清潔感がある」着こなしができるか、「もっと気を使ったほうが良い」着こなしになるかで、差が出てしまっているのかもしれません。●LINE派はメール派よりも内定率が高い!?○「アルバイト経験」は最大の武器として有効か就活における自己PRでアルバイト経験について語るという就活生は多いようで、3月に行ったモニター調査でも、エントリーシートに記載したエピソード・題材で「アルバイトについて」という回答は54.9%に上っています。そこでアルバイト経験と内定率の関連について見てみることにします。定期的なアルバイトをしている就活生の内定率は45.6%(対全体比+2.1pt)で、していない就活生の内定率 39.5%(対全体比-4.0pt)とそれほど大きな差は出ませんでした。しかし、文理男女別で見ると、理系は男女ともアルバイトをしているかどうかで差が出ないのですが、文系は大きな差が出ています。※図掲載以外の回答数(n)・自由に使えるお金「1万円未満(n=178)」ここで視点を変え「就職活動における最大の武器」という質問で「アルバイト経験」と回答した就活生の内定率を見てみると 37.3%(対全体比-6.2%)とやや低くなっていました。就職活動において「アルバイト経験」を活用するのは良いのですが、「最大の武器」としては弱いので、それ以上の「武器」と言えるものが何かあったほうが良いようです。なお、アルバイトの種類や日数、アルバイト収入の多い・少ないはあまり内定率に影響しませんでした。アルバイト収入といえば、ライフスタイル調査では、奨学金、仕送り、自由に使えるお金のアンケートも採りましたが、これらはほぼ内定率に影響していませんでした。唯一影響が出たのが、1カ月に自由に使えるお金が1万円未満の就活生の内定率で、28.7%(対全体比-14.8%)でした。これは就活にかけられるお金(4月のモニター調査によると4月の1カ月間の平均で26,570円)に影響が出たためだと考えられます。○スマホやSNSの活用…LINE派は内定率が高い!?就活生のスマートフォンやSNS活用について、内定率に影響するものがあるか見ていきます。まず就活生の93.1%が持っているスマートフォンについて。スマートフォンを持っていない就活生の内定率は23.8%(対全体比-19.7pt)とかなり低くなっています。就活中「企業セミナーの予約、確認(82.6%)」「企業からのメッセージ確認(70.6%)」「面接の予約、確認(60.4%)」といった場面で活躍するスマートフォンは、まさに就職活動における必携ツールであると言えるでしょう。※図掲載以外の回答数(n)・SNSの活用「積極的に利用(n=109)」「あまり利用していない(n=454)」「利用する予定はない(n=494)」・友人との主なコミュニケーションツール「LINE(n=1080)」「携帯メール(n=282)」次にSNSの活用についてですが、就職活動における利用状況の4段階で見ると、「積極的に利用(内定率 46.8%)」でも「あまり利用していない(内定率 44.9%)」でも内定率に変わりはないのですが、「利用する予定はない」就活生は、内定率 37.5%(対全体比-6.0pt)とやや低くなっています。よく利用しているSNSでも、どのSNSを利用していてもそれほど内定率には影響はないのですが、「SNSは利用しない」就活生は内定率27.4%(対全体比-16.1pt)となりました。SNSは積極的に使って内定率に影響するものではありませんが、まったく使わない場合は影響が出るようです。なお、友人との主なコミュニケーションツールで1位(73.9%)となったLINEと、2位(15.2%)だった携帯メールでは、LINE派の内定率が 47.4%(対全体比+3.9pt)、携帯メール派の内定率は 30.1%(対全体比-13.4pt)と大きな差が出ました。○今回の結果について思うことここまで内定率に影響する就活生の特徴について見てきましたが、内定率100%または内定率0%となった項目は1つもありませんでした。よって、「スマートフォンを持っていないと内々定をもらえない」とか「スポーツ系のサークルに入れば内々定がもらえる」とかいったことで言えることは一つもないということになります。ただし就活生にとっては、「コミュニケーション能力を鍛える」とか、「アルバイト経験以外に就活の武器になるものを身に付ける」とか、「清潔感のあるファッションを心がける」といったことが、内々定獲得の早道になる可能性はあると言えるでしょう。企業の採用担当者の方々の側から考えられることとしては、今回内定率を左右したような項目が何らかの形で自社の選考に影響している場合、それが評価基準として妥当であるか再考する余地はあるかもしれないということです。例えば、職務内容にコミュニケーション能力がそれほど必要ない場合、受験者のコミュニケーション能力不足によりその良さを引き出せず、選考で落としてしまっているのであれば、改善の余地があると言えます。ファッションに関しても、入社後の指導で「もう少し気を使うよう」改善できればよいのなら、見た目の印象で優秀な人材を逃がしてしまうのは避けるべきでしょう。実際、「優(A)を獲得した割合」「授業に出席している時間」「予習・復習の時間」といった、その就活生のまじめさや専門能力の高さにつながりそうな項目の内定率への影響はそれほど大きくありませんでした。面接等での選考基準を見直す機会がありましたら、今回紹介した内容をぜひ参考にしていただければと思います。(石田力)※今回対象となる就活生の内定率について今回対象となる就活生(=両方の調査に回答した学生)の4月末の内定率は、内定率調査の全体の値よりやや高い43.5%となっています。また文理男女別では、下の表の通りとなり、特に文系男子の内定率が高く出ています。本文中の「比較的内定率が高い」「比較的内定率が低い」という表現は、下図の数値を基準としています。※本文中に記載の割合(%)について内定率以外の割合(%)は、特に注記がない限りライフスタイル調査からの引用によるものです。
2014年05月28日講談社は、『本当は怖い高齢出産妊婦の4人に1人が35歳以上の時代』(週刊現代編集部編)を、12月17日(首都圏基準)に全国の書店・オンラインブックストアで発売した。価格は971円。○東尾理子さんなど著名人も多数登場同書によると、現在35歳以上で出産する高齢出産の割合は、妊婦の4人に1人に当たるという。妊娠・出産年齢が上がるごとに流産や先天異常のリスクも増加すると言われ、胎児の異常有無の判定を目的として、妊娠中に実施する「出生前診断」が注目されている。同書は、「週刊現代」で連載された特集記事「高齢出産・不妊治療・出生前診断」を加筆再構成。「高齢出産は、本当のところはどうなのか?」「出生前診断って、具体的にどんなことをするのか?」など、高齢出産の本当のリスクや、出生前診断について詳細に紹介している。内容は、「出遅れ不妊に注意」「卵子の老化」「母体に迫る危険」「先天異常のリスク」「本当は多い男性不妊」「卵子提供の真実」「新型出生前検査で分かること」「命の選別という問題」「妊娠前検査とは」など。また、高齢出産・不妊治療を経験した著名人の体験談も多数掲載している。著名人は、東尾理子さん、ジャガー横田さん、野田聖子さん、ダイアモンドユカイさん(※)、太田光代さん、松野明美さんなどが登場する。また、産婦人科の最前線で活躍する医師が、女性に知ってほしい妊娠・出産の最新事情についても語っている。同社は、「妊娠・出産を考えている20代後半以上の女性」「特に高齢出産ゾーンにさしかかる35歳前後の女性」「妊娠・出産を考えている20代後半以上の女性や35歳前後の女性をパートナーに持つ男性や、娘に持つ親」に特に手にとって欲しいという。※ダイアモンドユカイさんの正式名称は、「ダイアモンド」「ユカイ」の間に六芒星が入る
2013年12月19日医師コミュニティーサイト「MedPeer」を運営するメドピアは、本年9月にも国内で開始されると伝えられた「新型の出生前診断」に関する調査を実施。調査は8月31日~9月4日にかけて行われ、2,353の有効回答が寄せられた。「新型の出生前診断」とは、妊婦の血液から胎児の染色体異常を判断するというもの。全診療科目の医師に対し、その診断方法の国内の導入・普及をどのように考えるか尋ねたところ、全体の40%が「一定の条件を設けた上で賛成」と回答した。その理由としては、安易な堕胎手術の増加を懸念する声が多かった。また、「男女の産み分けに使用されてはならない」という意見もあった。「賛成」と回答したのは39%。「羊水検査よりリスクが少ない」「高齢出産が増えているので必要」「障害児を育てるかどうかは、両親の判断にゆだねるべき」というコメントが寄せられた。「条件を設けた上で賛成」と合わせると、約8割が新型の出生前診断に肯定的なようだ。一方、「反対」は5%。その理由として、「医療というより倫理的な問題」「神の領域に踏み込みすぎ」というコメントがあった。また、産婦人科の医師93名だけを対象に見てみると、「一定の条件を設けた上で賛成」と回答したのは46%、「賛成」と回答したのは44%。約9割の産婦人科医は、新型の出生前診断に肯定的であることが分かった。「おそらく、なし崩し的に全員検査することになるのでは?」と予測する声もあった。産婦人科医の中で「反対」は6%。「一般的に普及させるのは時期尚早」「まだ社会が成熟していない」という意見があった。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年09月10日国民年金保険料の納付率51.5%、微減厚生労働省が4月〜7月現在の国民年金保険料の納付率を発表し、納付率は51.5%となりました。前年度の同時期は52.7%となっており1.5%の微減となりました。今回の調査で納付率が低いのは沖縄県で34.1%と断トツの低さとなり、次に大阪の46.6%となっており、5割を下回るのはこの2府県となりました。やはり経済状態の良くない地方での納付率の低さが目立ちます。また、国民年金保険料の全額免除割合は17.1%、前年度の16.6%から0.5%の増加となりました。全額免除割合の高い都道府県は愛媛の28.3%、沖縄の27.5%、徳島27.4%などが高く、逆に関東では全件が10%となっており、こちらも経済状態の良し悪しがそのまま免除の割合となっているようです。
2010年10月09日一人っ子を持つ家庭が増加する中、子供の健康は親にとって最も関心のあることだ。近年、児童の疾病発生率が持続的に上がる中、子供の医療保険への関心も高まっている。しかし、賠償金を支払う比率の高さからリスクは高く保険会社はこの巨大な市場のニーズに対し慎重な態度を取り続けている。「祥和2010」は出生後60日から加入OKで喜びの声その中で中航三星人寿保険有限公司が発表した「祥和2010」という商品は、出生後60日から保険に加入することができるため多くの親から喜びの声が聞かれている。この「祥和2010」という商品は「祥和無憂」という商品のアップグレード版で、保険加入年齢の引き下げや疾病の保障範囲の拡大などが行われ、よく見られる病気もカバーし安心して利用できるようになっているという。
2010年09月30日