映画『糸』(8月21日公開)の完成報告会が11日に都内で行われ、菅田将暉、小松菜奈、瀬々敬久監督が登場した。同作は、中島みゆきの名曲「糸」をモチーフにしたオリジナル作。「糸」の歌詞を元に、平成元年に生まれた男女2人が、令和を迎える31年間の中で、出逢い、別れ、そして平成の終わりに再びめぐり逢うまでの18年間を描く。4月に公開予定だったが、新型コロナウイルスの影響で8月公開に延期となった同作。菅田は舞台挨拶への登壇について「すごい久々で緊張しますね。あんなに慣れてたはずなのに」と苦笑。「ずっと、ただただ家に居ただけですけど、そういうタイミングでこの『糸』という映画が公開するというのも、一つの巡り合わせ」としみじみする。小松も「人と人と会うことって当たり前だから、今会わなくてもいいやと思ってたけど、今は会いたくても会えない。それで、何が大切と言うことがシンプルにわかった。だから宣伝をしていても、自分の気持ちで言えます」と同作への想いを表した。『ディストラクション・ベイビーズ』『溺れるナイフ』から3度目の共演となる2人について聞かれると、瀬々監督は「そうですね、やはりそれはすごくツーカーという感じを受けたんですけど、待ち時間とかも親しそうにしてました」と振り返る。「ただ、いったん芝居を始めると馴れ合いにならないようにやっていて。新しいところを目指す感じが素晴らしいと思いました。いいなあって、おじさんながら思いました」と客観的な様子を説明する。菅田は「ツーカーはツーカーなんでね」と苦笑。「今回結構同じシーンが意外となくて、幼少期の頃の思い出ありきのお芝居なんです。だから初めましての人じゃなくてよかったなとも思いました。過去作で中学生とかも演じてるから、お互い、その頃に首絞め合ったり、顔面に唾かけあったりした思い出が効いてきたのかな」と過去の共演作を振り返る。一方小松は「今まで激しいものが多かったので」と思い出し、「今回は王道のラブストーリーで、逆にいろんな作品を経て私たちはどう変化してったのかな、どう見せるのかなというのも面白さでもありました。本当に縁。共演してきても長いので、またご一緒できてすごく嬉しかったです」と喜びを語った。
2020年08月11日女優の小松彩夏(こまつ・あやか)さんが、2020年7月8日にインスタグラムを更新。かわいすぎるパジャマ姿でファンをメロメロにしています。小松彩夏のパジャマ姿に「やられた…」小松彩夏さんは最近のお気に入りだというパジャマを着用した2枚の写真をアップ。※画像は複数あります。左右にスライドしてご確認ください。 View this post on Instagram A post shared by 小松彩夏 (@official_ayaka_502) on Jul 8, 2020 at 6:11am PDT襟元のフリルやピンク地にハート柄のデザインがなんともキュートで、小松彩夏さんの雰囲気にぴったりです!投稿を見たファンは「かわいい!」「破壊力がやばい」と絶賛。プライベート感あふれる貴重なショットに、すっかりメロメロにされています。・はい、間違いなくかわいい!・天使すぎませんか!?かわいいの暴力!!・パジャマ、とっても似合ってますよ。大好きです。ほかにも、小松彩夏さんはインスタグラムにかわいい写真をたくさん投稿しています。 View this post on Instagram 今日は七夕 みなさんはどんな願い事をするのかな? #7月7日 #七夕 #七夕飾り #願い事 #平和 #浴衣 #浴衣 #今年は着られるかな #花火 #お祭り #行きたいな #浴衣女子 #浴衣ヘアアレンジ #お団子 #お団子ヘア #浴衣ヘア #浴衣コーデ #浴衣コーディネート A post shared by 小松彩夏 (@official_ayaka_502) on Jul 7, 2020 at 2:24am PDT View this post on Instagram 大好きなパンケーキと❤ #パンケーキ #パンケーキと私 #pancake # #幸せ #food #yummy #美味しい #カフェ #cafe #カフェ巡り #カフェスタグラム #カフェごはん #カフェ巡り好きな人と繋がりたい #カフェ部 #カフェ活 #カフェ時間 #カフェさんぽ A post shared by 小松彩夏 (@official_ayaka_502) on Jul 6, 2020 at 6:13am PDT View this post on Instagram 大好きなブーゲンビリアと #夏 #summer #ブーゲンビリア #花 #お花 #花好き #アロハシャツ A post shared by 小松彩夏 (@official_ayaka_502) on Jul 4, 2020 at 7:10am PDTこれからも唯一無二のかわいさで、ファンを魅了し続けてほしいですね。小松彩夏がブログで『結婚』を発表…!?インスタで公開した『戦士会』の写真に大反響[文・構成/grape編集部]
2020年07月13日先日、新型コロナウイルスの影響で公開延期を発表した菅田将暉&小松菜奈W主演『糸』が、新たに8月21日(金)より公開することが決定。菅田さん、小松さんからコメントが到着した。北海道・東京・沖縄・シンガポールを舞台に、平成元年に生まれた男女2人が平成の31年間の中で出逢い、別れ、そして再びめぐり逢うまでの18年間を描いた本作。主人公の男女を演じるのは、これが3度目の共演となった菅田さんと小松さん。さらに榮倉奈々、斎藤工、山本美月、倍賞美津子、成田凌、二階堂ふみ、高杉真宙など、主役級キャストの豪華共演も話題となっている。菅田将暉コメント運命はいつも残酷で僕らには何も教えてくれないこの数ヶ月世界中が人とのつながりに飢え一度立ち止まり考えましたそんな中公開出来そうだと聞いた時は純粋に嬉しかったですそれどころじゃないかもしれませんが一つでも日常が戻ってくることがぼくは純粋に嬉しかったですこの巡り合わせがまた小さな救いでありますようにこの映画が人と人とをつなぎますようにどうか宜しくお願い致します小松菜奈コメントいつもの日常が180°変わった今。会える事が当たり前で過ごしていた中で、会ってはいけないという選択肢に変わることってあるんだ。会わない事が相手を救える何度考えてもやっぱり不思議な日々でした。失うものあれば得るものもある色んな事を感じ、考える時間の中で改めて人と人のつながりこそが救いだと感じました。そんな中、映画糸公開される事が決まり素直にとても嬉しく思います。ありがとうございます。皆さんの今にどう映るのか、楽しみにしていて欲しいです。この’’糸’’が人と人との仕合わせにつながりますようにそう願っています。よろしくお願いします。『糸』は8月21日(金)より全国東宝系にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:糸 2020年全国にて公開予定©2020映画『糸』製作委員会
2020年06月30日作家の林真理子さん(66)は、本誌連載『血流講座』でおなじみの順天堂大学医学部教授の小林弘幸先生(59)と10年来の友人。そんな2人の対談では、新型コロナウイルス対策から、さまざまなダイエット法を試してきた林さんの悩みに、先生が適切な答えをーー。小林「作家としてお忙しい林さんですが、体調管理はどうされていますか」林「実は先生に教えていただいた食物繊維と乳酸菌を毎日取ることを続けてみたら、お肌の調子がよくなり、髪にもハリが。あとお通じも順調になったんです」小林「腸が健康になって、しっかり働いているようですね。体の隅々まで栄養が行き届いている証拠ですよ」林「ただ最近は、新型コロナウイルスの影響で、楽しみにしていた歌舞伎、オペラが中止で、大相撲は無観客に。私の講演会やイベントも全部、延期。講演で食べているわけではありませんが減収にはなるし、買い物ひとつでも、心ざわつくことが多くて……」小林「とにかく今の時期は正しい情報を知って、それを守ることが求められています。換気が悪くて狭い閉鎖空間で、大人数で集まらないこと。密閉、密集、密接の『3密』を避けることを徹底するのが大事ですね」林「コロナ対策もさることながら、小林先生に、相談があるんです。実は昨年から会食が重なり、暴飲暴食を続けていたら、女性としてどうかというレベルまで体重が増加。それから食事を我慢するなどすごく頑張ったのに毎日200グラムずつ増えていくので、体重を量るのをやめてしまいました。体重計が怖くて……」小林「食事に加えて、痩せ体質を作るには体を動かすことも重要ですが、林さんはどんな運動をされていますか?」林「週2回ジムに通って軽い筋トレやストレッチを中心にしていました」小林「今はジムにも行きづらいと思いますが、家でもいいので運動を続けることは大事です。林さんは仕事上、座りっぱなしが多いと思いますが、長時間座っている人ほどがん、糖尿病や心筋梗塞などのリスクが高くなることがわかっています。仕事の合間にウオーキングするのもオススメですよ」林「スーパーの帰りに遠回りしたり、用もないのに隣町まで歩いたりしています」小林「ウオーキングが流行していますが、正しい歩き方をしないでただ漫然と歩いているだけではあまり効果は期待できません。たとえば僕は、胸を張って腕を後ろにしっかり振り切ることを意識しています。腕を振ることで大股になるし、そうすることで、腸を支えている腸腰筋が動きます。腸の働きを促すだけでなく、美しい姿勢を維持できる。あと、階段の上り下りをするのが効果的な運動です」林「私も階段は意識して使うようにしています。地下鉄に乗るときもエスカレーターを使わずに階段を上り下りしていますが『おばちゃん頑張っている』と冷ややかな目で見られたら嫌だなと。考えすぎかもしれませんけど」小林「階段は無料のジムです。階段を見つけたらラッキーだと思うようにしてください」林「さっそくやってみます。とにかく今は免疫力を上げるのが大事ですからね」小林「林さんの近刊『綴る女』(中央公論社新社)を読ませてもらいましたが、宮尾登美子さんの波瀾万丈の人生に心躍らされたし、彼女の生きざまに感動しました。そのように心揺さぶられる感情によって、幸せホルモンといわれるセロトニンやドーパミンが分泌され、免疫力も上がると考えられています。今、自粛ムードが広まっている中、家で私の『グーパー体操』(『寝たきりでもできる!死ぬまでボケない小林式グーパー体操』〈光文社〉小林弘幸著)をするのもいいですが、読書もいいことだとあらためて思いました」林「家にこもってスマホをいじっていると鬱々した気分になりますからね。とくにSNSの情報にはデタラメが多くて……」小林「この新型コロナウイルスの流行もいずれ終息します。どんよりした気分で過ごすよりも少しでも、心を豊かにさせて、前向きに生きることが大事です」林「終息後には、テレワークが発達したり、働き方が改善されたりとさまざまな変化が起こるでしょうね。家族の触れ合いの大切さが見直されたりするのもいいことだと思います。先生とお会いしたら、元気な気分になれました」小林「こちらこそありがとうございました」「女性自身」2020年4月21日号 掲載
2020年04月10日作家の林真理子さん(66)は、本誌連載『血流講座』でおなじみの順天堂大学医学部教授の小林弘幸先生(59)と10年来の友人。そんな2人の対談では、さまざまなダイエット法や美容法を試してきた林さんの悩みに、先生が適切な答えをーー。小林「作家としてお忙しい林さんですが、体調管理はどうされていますか」林「先生に教えていただいた食物繊維と乳酸菌を毎日取ることを続けてみたら、お肌の調子がよくなり、髪にもハリが。あとお通じも順調になったんです」小林「腸が健康になって、しっかり働いているようですね。体の隅々まで栄養が行き届いている証拠ですよ」林「小林先生に、相談があるんです。実は昨年から会食が重なり、暴飲暴食を続けていたら、女性としてどうかというレベルまで体重が増加。それから食事を我慢するなどすごく頑張ったのに毎日200グラムずつ増えていくので、体重を量るのをやめてしまいました。体重計が怖くて……」小林「最近、新型コロナウイルスの影響で、自宅にいることが多くて運動不足になりがちですから、体重のコントロールが難しいですよね。でも体重計には毎朝、乗ったほうがいいですよ。体重の増減は健康のバロメーター。僕は、朝の体重を、その日どのくらい食べたらいいかの指針にしています」林「でも先生、これまでお金をかけていろんなダイエット法を試してきたのに、いまだに200グラムに一喜一憂する人生って何だろうと思って“もう太ってもいいや”と。ちょうど週刊誌に『60歳を超えたら痩せてはいけない』というような記事があり、ラッキーと思いながら食べ続けていました」小林「たしかに60歳を過ぎたら、無理に痩せる必要はありません。過剰なダイエットは栄養のバランスを悪化させ、さまざまな病気を招く要因になります。とはいえ肥満は万病のもとです。“痩せ体質”になることが重要です」林「クローゼットにあるスカートの8割が入らなくなってしまったんです。ウエストゴムのスカートしかはけなくなって悲しくなりました。お洋服が大好きだったのに、お店に行っても楽しくない。人と会うのも嫌になり……」小林「ストレスは肥満を加速させますからね。あと、今の時期は、新型コロナウイルスの感染予防にもつながるので免疫力を上げましょう。そのカギを握るのは腸で、体の免疫細胞の70%が存在しています。腸内環境を整えるためには、食事と運動、そして睡眠の質が大事。しかも腸内環境を整えると“痩せ体質”になるのです」林「免疫力を上げるだけでなく痩せ体質を作るなんて、腸は本当にすごいですね」小林「そうなんです」林「先生に教わった食物繊維と乳酸菌を取るようになってから、おなかがスッキリして調子がいいです」小林「日本人の食物繊維摂取量は戦前の3分の1まで減少。食物繊維を取ると腸内環境が整い、腸のぜん動運動が活発になります。このまま続ければ、痩せる体質になります」林「でも実は、昨日も会食がありましたが、私が食べることが好きなのを知っているから、みんなが『食べなよ、食べなよ』と勧めてきます。結局つい食べすぎてしまって……。自分が招待しているときは『ダイエットしているから』と言えますが、ご接待だとお食事を残すのは気が引けますからね」小林「断れないならば、食事は夜9時までに終わらせたほうがいいですね。就寝まで3時間あればなおいいです。夜10時以降は腸のぜん動運動をつかさどる副交感神経が高まる時間帯。それまでに食事を終えることで、起きている間に消化を終わらせて太りにくくなります」林「つい食べすぎてしまった場合はどうですか」小林「うーん……、1週間単位で考えてみたらいいでしょう。会食があるときはその前後で食事量を減らして、1週間トータルで食べすぎなければいいのです。ドカ食いもたまになら問題ありません。僕は脂こってりラーメンが好きで、ときどき無性に食べたくなりますが、そういう日は、その前の食事を小さなサラダだけにしています」林「そうなんですね。では、朝ごはんには何を食べればいいんでしょうか?朝食は取らないほうが痩せる、という人もいるし……」小林「朝食は必ず取るようにしてください。食事の時間を空けすぎると、腸にストレスがかかり肥満の原因に。僕は忙しくても、バナナやヨーグルトなど何か口に入れています。あとはみそ汁を必ず飲むようにしています」林「私もおみそ汁が大好きです。とくに卵を落としたものは小さいときから好きで、そこに長ねぎを入れたのをよく飲んでいます」小林「そこにしめじやえのきなど水溶性食物繊維が豊富なきのこ類を入れたみそ汁を、朝の習慣にしてみてください。具を多くすることで、満腹感を得られますよ。あとは朝食のメニューに納豆を加えるといいでしょうね、納豆菌は腸内の善玉菌を活性化させますが、腸にずっとすみ着くわけではありません。毎日少しずつ食べ続けることがポイントです」林「納豆を食べると、どうしても白いご飯が食べたくなりますね。風邪をひいて何も口にしたくないときでも、おかゆと梅干しだけは食べたくなる。やっぱりご飯なんです。先生のご本によれば、1日3杯までのご飯なら大丈夫ということですが……」小林「問題ありませんね。糖質オフがはやっていますが、糖質も重要な栄養素。大事なのは3食を規則正しく食べること。1日の食事量の比率を朝、昼、晩で5:2:3にするのがいいでしょう」林「旅館の朝食のようにすればいいんですね。毎食、そこまではできませんが、朝の生活は習慣化しやすいから、体にいいものを積極的に取りたいです」「女性自身」2020年4月21日号 掲載
2020年04月10日俳優の林遣都と小松菜奈が、映画『恋する寄生虫』(2021年公開)にW主演することが8日、明らかになった。同作は作家・三秋縋の同名ヒット作を原案にした映画化作。極度の潔癖症から誰とも人間関係を築けずに孤独に過ごす青年・高坂(林)は、視線恐怖症で不登校の少女・佐薙(小松)の面倒を見ることに。露悪的な態度をとる佐薙に辟易していた高坂だが、それが自分の弱さを隠すためだと気付き共感を抱くようになる。クリスマスに手をつないで歩くことを目標にリハビリを始めた2人はやがて惹かれ合い、初めての恋に落ちていく。林が極度の潔癖症から誰とも人間関係を築けずに孤独に生きる青年・高坂に、小松が視線恐怖症に苦しむ不登校の女子高生・佐薙に扮し、繊細で儚い恋物語を紡いでいく。監督を務めたのは、CMやミュージックビデオを中心に多岐にわたり活躍を広げる柿本ケンサク。TOYOTA、コカ・コーラ、ユニクロ、Kanebo、Panasonicなどの企業CM、近年では、長澤まさみ出演の「UNDERARMOUR」や、菅田将暉と中村倫也が共演した「アサヒスーパードライ」など話題作を手掛ける。さらに、脚本は『長い散歩』『眉山―びざん―』『トワイライトささらさや』などの山室有紀子が手がける。○林遣都 コメント『恋する寄生虫』は普通の恋愛映画ではないファンタジックな要素もありつつ、軸として描かれるのは人の心の変化です。人生に行き詰っていた人間が、誰かと出会って感じたことがない喜びを味わい、思いがけないところにたどり着く。この映画も、誰も想像出来ない世界が広がっている新しいラブストーリーになっていると思います。撮影もこれまでに味わったことがない印象的なものでした。物語は高坂と佐薙の2人の関係性をメインに進んでいきますがさらに内容や設定にも一癖あり難しい役柄です。毎回想像を超えるアイディアをくださった柿本監督に出会えたことは、大事な出会いになりました。小松さんは、自分の役の気持ちを大事に演じられる印象があり、とてもストイックで、しっかりお互いの心を通わせながら気持ちをぶつけ合うことが出来ました。きっと今まで見たことのない恋愛映画になっていると思うので、観ていただける皆さんには登場人物それぞれの感情の変化を想像しながら楽しんで頂ければ嬉しいです。世の中がいつ抜け出せるか分からない大変な危機に瀕していますが、細心の注意を払い、一刻も早く穏やかな日常が再び訪れることを心から祈っています。○小松菜奈 コメント“寄生虫”がキーワードになるラブストーリーという今までにないユニークな作品で、柿本監督と林さんとこの作品でご一緒出来たことは非常に光栄でした。社会に馴染めない不器用な二人の恋愛は初々しく新鮮で、佐薙ひじりを演じる日々はとても愛おしく楽しい時間でした。視線恐怖症に苦しむ繊細なキャラクターである佐薙ひじりを演じるうえで、迷いや不安もありましたが、撮影が進んでいく中で彼女を理解していき、最後には素直に感情をぶつけられたと思います。林さんの現場に挑む姿勢は勉強になることばかりでした。演じる役や作品に対する姿勢やアプローチがとてもカッコ良く、そしてセリフや演技について相談すると倍にしてアドバイスを返してくれました。今回ご一緒出来てとても嬉しかったです。素敵な物語に柿本監督の個性が混ざり合い、きっとこれまでにない新しい作品になっていると思うので、ぜひみなさんにも楽しんで観て頂けたら嬉しいです。今や明日何が起こるか分からない不安定な状況が続いていますが、一日も早く世の中に明るい光が差す 事を心より願っています。○監督:柿本ケンサク コメント・『恋する寄生虫』をどのように映画化したいと考えたか僕は『恋する寄生虫』というラブストーリーを通しての在り方についてを描きたいと考えました。人間の心はどこにあるのか? 心は目にも見えないし形もないけど確かにそこにある。主人公の2人は虫に寄生され、そのせいでこの社会に馴染めずにいます。社会不適応に苦しむ2人こそが弱さを知る者なのです。今、社会全体が大変な状況に置かれている中、自分を含む多くの人が未来への希望を失う危機に瀕しています。こういう状況だからこそ、本当に大切なものが何かを見失わないよう常に自分自身の心に耳を傾けたい、そんな思いを込めて現場に臨みました。・林遣都、小松菜奈について林さんが、この映画に心を、小松さんが命を与えてくれました。主人公2人が抱える不安や悩みは目に見えるものではなく、心の奥の方に隠れています。そんな弱さを演じるのは簡単なことではない。その弱さに真剣に向き合ってくれたことに僕は日々、学びを得ました。結果、僕が想像していたものを遥かに超え、新しい物語へと成長させてくれました。(C)2021「恋する寄生虫」製作委員会
2020年04月08日最新映画『糸』で共演している菅田将暉と小松菜奈が出演する「niko and ...(ニコアンド)」春の新WEBムービー「進化」が公開。昨秋の“森”の中とはガラリと趣が変わった、“水の上”で共演を果たしている。アートディレクションは、松任谷由実、「Mr.Children」、「ゆず」などミュージシャンのアートワークから、映画『男はつらいよ お帰り 寅さん』、NHK大河ドラマ「江」、連続テレビ小説「半分、青い。」など、多岐にわたり手掛けている森本千絵が担当。何の変哲もない日々に光が射して、走らざるをえないほどに心が動きだしてしまう瞬間、そして1人で進化していくところから出会い、2人だからこそ進める、進化する喜びをかみしめる、開いていく心を可視化することで“春の小さな進化”を描いていく。また、アーティストには、2013年以来7年ぶりとなる「otto&orabu(しょうぶ学園)」を起用。社会福祉法人太陽会「しょうぶ学園」のパーカッショングループとヴォイスグループである彼らが奏でる音は、生命力があり、本能が喜ぶ力強さを有し、進化する喜びをかみしめ開いていく心を伝えるためにぴったりであることから再起用された。今回の撮影は、横幅約40m、背景は職人による手描き、床には実際に水を張るなど、こだわりのセットで行われた。静かでないといけない水面に気泡ができてしまうと、菅田さんは息を吹きかけたり、小松さんは指で突いたりしてこまめに消すなど、自然な気遣いを見せる2人。ブランドアンバサダーとなって3年目、映画での共演も多い菅田さんと小松さんは、お互いの影を踏む追いかけっこのような演出では、水上を激しく動き回らなくてはならないにも関わらず、息がぴったりの動きを披露。その名コンビぶりにカットがかかった後、スタッフからは感嘆の声と拍手が起きていた。その後、菅田さんが自分のジャンプで顔に水しぶきを浴びてしまい、髪から水が滴るほどびしょびしょに。驚いて目をぱちくりとさせる菅田さんを、心配しつつも思わず笑ってしまう小松さんだった。撮影を終えた2人は、一番楽しかったシーンを「影を踏むところ」(小松さん)、「あの追いかけっこが一番楽しかったね、びっしゃびしゃになって」(菅田さん)とふり返り、「体力がいる撮影だった」(小松さん)と言いながらも「でもいいよね、濡れてもいいやーっていう感じ」(菅田さん)と童心に帰ったかのよう。「小さいころにさ、水溜まりの所にあえて行ってたりしてた?」と小松さんが尋ねると、「してた!横の溝で帰ってた」と菅田さん。「そういうのしなくなったもんね」と菅田さんが言うと、小松さんも「うん、ちょっと懐かしい感じ」と応じていた。なお、中島みゆきの名曲を映画化した『糸』で菅田さんと小松さんが主演を務めることから、「niko and ...」とのコラボ企画も予定されている。「niko and ...」新WEBムービー「進化」は3月5日(木)より公開。TVCMは 3月6日(金)より放送開始。(text:cinemacafe.net)■関連作品:糸 2020年4月24日より全国東宝系にて公開©2020映画『糸』製作委員会
2020年03月05日“ananを後ろから開かせる女”という異名はいまだ健在。林真理子さんが書くエッセイは35年を経ても、新しく、そして斬新!今や親子2代でのファンも多いのです。ananパンダを愛し、そして愛された林真理子さんの“奇跡の軌跡”とは?2020年3月に50周年を迎えるananの歴史のうち、35年に渡ってエッセイを寄稿してくださっている林真理子さんにお話を伺いました。anan50周年おめでとうございます。エッセイも35年。私のような年齢で長いことananに出していただけるなんて、本当にありがたいことだと思います。田舎から東京に出てきた私は、ananが特集するファッションを必死に追いかけ、カタカナ職業に憧れていました。先日、週刊誌の対談でお会いした女優の土屋太鳳ちゃんが、お母さんが若くて地方にいた頃、ananの私のエッセイを読み、都会ってこんなにすごいんだ。都会にはこんなものがあるんだと思っていた、とお母さまからの手紙を代読してくださいました。昔の私と同じだったんですね。今は学生さんもOLさんも、皆さん本当におしゃれ。若い女性たちのメイクのうまいこと!昔は雑誌が新しいものや斬新なものを見つけ出し、それをいち早く発信し、読者の方々が好みに合わせて拾い集めるといった感じでした。でも今は同じフィールドに集い、編集者も読者もお互いに情報を発信し、ボールを投げ合うような時代ですね。私は今の読者の方々とはすでにカルチャーが違うと思うし、好奇心がなかなか同じ方向に向かないけど、ananでエッセイを書いていて学ぶこともいっぱいあります。ジャニーズの新しい素敵な方を知ったり、新しいブランドの服も(サイズが許す限り)買うし、エステや“痩せる”と噂のお店にもなるべく足を運ぶようにしています。ananといえば、なんといってもグラビアページの美しさ。旬の俳優さんやタレントさんをキャッチして作る表紙。実用記事でさえ、おしゃれに作っているし、コラムを書く人もよく選んでいるなあといつも感心しています。今は美容室でもiPadで雑誌を読ませるところがあるそうですが、私はなぜかデジタルの文字が、全然記憶に残らないんです。読者の皆さんも本や雑誌から遠ざからず、ネットで誰かが発信したものだけを信じるのではなく、知りたいことにはお金を出して、自分の足で見に行くべきだと思います。美容もおしゃれも上手ですが、もうワンランク上を目指し、もっともっと雑誌が発信するものを見て、楽しみながら学んでほしい。ananにも「これがトレンドなんだ」というものを、これからも作り出してほしい。私も好奇心を奮い立たせ、皆さんと一緒にもう少し走っていこうと思います。ananとの10の思い出1、おしゃれなブランドは、ananが教えてくれました。ananは昔からハイブランドより、ジャパンブランドを大切にする媒体でした。コム デ ギャルソンやワイズ、DCブランドの全盛期も支えていたと思います。私もワイズはよく着ていました。ギャルソンは恐れ多くて……。ファッションブランドのプレスの方やスタイリストはとてもキラキラとかっこよくて、私なんぞ近づけませんでした。2、夜の原稿執筆は、編集部のライター部屋で。連載を書き始めた当初は、完全に夜型の執筆だったんですが、真夜中にひとりで原稿を書くほど孤独で寂しいものはありません。そこで夜な夜な訪れていたのがanan編集部。仲良しのライター・トミちゃんや遅くまで仕事をする編集者がたくさんいて、寂しくなく仕事をすることができました。みんな、仲間に入れてくれてありがとうね。3、マガジンハウスの2大イケメンが私の担当に。35年もの間、私の連載担当者っていったい何人いたんでしょう。なかでもおなじみのテツオさんと、その大学の同級生の林良二さんはマガハ2大イケメンで思い出深いです。あのふたりが笑いながら話す姿を見るのが、目の保養でした。もちろん、女性の編集者もいましたよ。今の担当は、私のエッセイによく登場する女性のシタラちゃんです。4、バーやレストラン、トレンドの店は編集者たちと。テツオさん、バブルの頃はエッセイのネタにと、いろいろなお店に連れていってくれてありがとう。六本木のINGOとか、芝浦のインクスティックとか、トレンドの店に連れていってくれたのはananの編集者の方々。――当時、バーでお酒を飲みながら、30分ぐらい集中してエッセイを書き上げる林さんは、本当にお見事でした。byテツオ5、あの頃は気軽に誘えた、大物プロデューサーA氏。ananで何度も座談会をご一緒した、作詞家の秋元康さんと漫画家の柴門ふみさんと私。AKB48の生みの親と呼ばれ、今や恐れ多いほど大物の秋元さんですが、昔「ジュリアナ東京に行ったことがない」という私と柴門さんを哀れんで、終業後におばちゃんがモップをかけているジュリアナにわざわざ連れていってくれたこともありましたっけ。6、ananを読みながら、さまざまなダイエットにも挑戦。私が取り組むさまざまなダイエットや美容法が、年齢が離れている読者からも共感を呼ぶと編集長のキタワキさんは言ってくれます。そう、連載を書いた35年間はダイエットの記録といってもいいほど。あまりにいろいろ試みるせいか、どれだけのダイエットドリンクが編集部に届いたことか。これからも試せる方法はなんでもチャレンジします。7、トレンドキーワードは、私もananで学びました。私は昔から流行に疎かったんで、ananでレッグウォーマーの流行を知り、すぐに買いに走る下流の女の子でした。ジャージー素材の服が流行り、ananで見たらとてもかっこいい!それもすぐに試したんですが、どこから見てもトレーニング中の運動部。でもメイクもトレンドもおしゃれも、すべてananの誌面から学んだんです。8、パンダの原稿用紙にずっと憧れていました。昔、編集部の人たちは原稿を書くのに、ananパンダの絵が印刷された原稿用紙を使っていました。それを最初に見たのは地下鉄の中。つり革につかまっていたら、目の前に座っていた女性がとつぜん膝の上に原稿用紙を広げて、何かを書き始めたんです。なんてかわいい原稿用紙なの!と、当時コピーライターだった私は心から憧れました。9、撮影時のケータリングは、昔からいろいろ工夫してくれた。ananの撮影では、ケータリングがとにかく豪華でした。予算が厳しい今でも、食いしん坊の私のためにと担当者の皆さんはおいしいお菓子やお弁当を用意してくださいますが、当時はカービングを施したフルーツや見たことがない、食べたことがないお菓子がずらっと並んでいて。マガジンハウスは、昔から食べ物は豪勢で、こだわっていましたね。10、夜中の東銀座は私の遊び場。あの頃は麻雀もしたんですよ。マガジンハウスがある東銀座といえば歌舞伎座も有名です。私は歌舞伎が好きなので、観に行っては幕間の休憩時間にマガジンハウスの会議室をお借りしてエッセイのイラストや原稿を書くことも。昔はたいてい夜中に原稿を書きに行っていたんで、書き終わると麻雀に交ぜていただくこともありました。今思うと、あの頃は体力があり、元気でしたね。はやし・まりこ1954年、山梨県に生まれる。コピーライターとして活躍後、エッセイスト、作家に。第94回直木賞を受賞。著書『西郷どん!』は’18年NHKの大河ドラマに。※『anan』2020年3月11日号より。写真・天日恵美子スタイリスト・平澤雅佐恵ヘア&メイク・面下伸一(FACCIA)取材、文・今井 恵(by anan編集部)
2020年03月04日世界中で読み継がれ、愛され続けている一大ロマン小説『風と共に去りぬ』。このたび林真理子さんが、ヒロインのスカーレット・オハラの一人称でこの名作の新訳に挑戦。その第1巻が刊行された。「私がはじめて『風と共に去りぬ』を読んだのは中学2年生の時。世の中のどこかに、こんなに華やかで波瀾万丈な人生があるんだって、憧れたものでした」アメリカの南北戦争前夜。南部の大農園〈タラ〉に暮らすスカーレットは、深い緑の瞳で周囲を魅了する最強のモテ女。周囲の女子からはやっかまれるが、スカーレットも彼女たちを馬鹿にしている。「昔はスカーレットってわがままで思慮が浅いなって思ったけれど、読み返して驚いたのが、物語の始まりで彼女はまだ16歳なんですよね。それなら仕方がない。それに、いちばん自分の悪口を言っていた女の子に復讐して、恋人をとっちゃうところなんかは小気味いいですし(笑)」その勝ち気で自己中心的な性格が、やがて激動の時代を生き抜いていくパワーになっていく。「悪女というより、そうせざるを得なかったんでしょうね。なんとなくワガママを言うのではなく、悪口を言われたから鼻を明かしてやるとか、生き抜くため我を通すとか、行動に明確な理由があるから憎めない。1930年代によくこんな現代的で魅力的な女性を書いたと思います」モテテクを知り抜くスカーレットだが、密かに好意を寄せていた文学青年アシュレが結婚すると知って動揺。しかも相手はダサいと見下していたメラニーだ。彼らの結婚を阻止しようと画策するスカーレットに近づくのは、ちょっと悪い匂いのする謎の男レット・バトラー。「中学生の頃はレットに憧れましたね。お金持ちで、色気があって、いつでも助けてくれるなんて最高。大人になってからは、優柔不断だけれども真面目で知的なアシュレもいいなとは思いましたが」やがて戦争が勃発。男たちは戦地へ赴き、女たちの生活は一変していく。2巻目以降は「血湧き肉躍る展開になります」と林さん。「当時エリートだった大学生や、お金持ちのお気楽な兄弟たちが戦地へ送られ、惨めに死んでいく。それが戦争なんだという描き方も上手いですよね。スカーレットたち主要人物だけでなく、他の人たちの人生や哲学も丁寧に描かれて読ませます」今後、あの名場面やこの名場面、大嫌いなメラニーとの関係の変化が、スカーレットの軽快な口調でどう再現されていくのか楽しみになる。原作タイトルには、南部の文化や風習の終焉という意味合いも。そこにはもちろん、奴隷制度も含まれる。「スカーレットにしてみたら、奴隷にも食べ物を与えて優しく扱っているのになんで悪く言われなきゃいけないの、という。その思想こそが間違いなんだけれど、ただ、そういう時代だったんだとも分かりますよね。現代ではその価値観が批判されることもありますが、今の基準に合わせて古典を矮小化することはないと思っています」むしろ、そうした価値観の変化を知るためにも有効な一冊といえる。「今はネットのニュースを読んで世の中を知った気になれるけれど、でも本を読むと、世の中はもっと広くて、いろんな人生があって、いろんな人がいるって分かる。そして、それらを一番教えてくれるのが、『風と共に去りぬ』。これを読んで、もっともっと恋や冒険に憧れを持ってもらえたら嬉しいですね」『私はスカーレット』I南部の大農園の娘、スカーレットは最強のモテ女。だが恋する相手は別の女性と結婚、戦争も勃発して…。一大ロマンの幕開け。小学館文庫第1巻600円はやし・まりこ1954年、山梨県生まれ。’82年に『ルンルンを買っておうちに帰ろう』がベストセラーに。’86年に『最終便に間に合えば』で直木賞など、多数の文学賞を受賞。小誌巻末のエッセイ「美女入門」を連載中。※『anan』2019年12月11日号より。写真・天日恵美子(林さん)中島慶子(本)インタビュー、文・瀧井朝世(by anan編集部)
2019年12月04日小松台東の新作『ツマガリク〜ン』が本日11月28日(木)から12月8日(日)まで、東京・三鷹市芸術文化センター 星のホールで上演される。2010年旗揚げの小松台東。その劇団名は作・演出の松本哲也の出身地である、宮崎県の地名からとったもので、こまつだいひがし、と読む。全編宮崎弁で描かれる、日常のささやかなできごと、なにげない会話を繊細にすくいとる作品で評価を獲得している。ここ最近、『山笑う』『消す』『仮面』など、落ち着いたタイトルの作品が続いていた彼らだが、今回は一転、4コママンガのようなコミカルな雰囲気を漂わせる作品名だ。宮崎県に多くいるという「津曲(つまがり)」という苗字からとっているという。『ツマガリク〜ン』の舞台は、建設現場で使われる電気関係の材料を扱う「電材屋」。20代の頃、東京での仕事に挫折して故郷に戻った松本自身が3年ほど働き、あまりの忙しさから逃げるように辞めて再び東京へと向かった思い出の仕事場だ。そこで忙しく働く社長の息子ツマガリ君と、彼の会社の人々を描く。小松台東は今年、松本が公演のたびにキャスト・スタッフを集めるひとり体制から、4人体制へと変化を遂げた。松本に加え、これまでも彼の作品によく出演していた役者の瓜生和成、今村裕次郎、音響の佐藤こうじが小松台東所属に。番外公演を経て、今作が新体制で初となる本公演だ。松本作品ではおなじみの山田百次や荻野友里のほか、ナイロン100℃の廣川三憲も出演する。新しい局面を迎えたこの劇団が描き出す地方のある一日、その丁寧な筆致を味わいたい。文:釣木文恵
2019年11月28日『淵に立つ』の深田晃司監督オリジナル映画『よこがお』より、この度本作で初共演となった筒井真理子と池松壮亮の本編冒頭映像が到着した。本作は、無実の加害者に仕立てあげられた女・市子が、自分を見捨てた人生に復讐するため、自由奔放な“リサ”へと姿を変えてある計画を実行するという、女の哀しくも危険な復讐を描く極上のヒューマン・サスペンス。今回到着した映像は、美容院で筒井さん演じるヒロイン・市子と池松さん演じる和道が会話を交わすシーン。リサと名乗る市子は、「どこかでお会いした気がするんですけれど」と言う和道に対し、「いえ、初めてです」と答え、自分の身の上話を続ける――。いたってよくある美容院での会話にみえるが、市子が和道をじっと見つめる意味ありげな横顔からは、このあとの物語の波乱を予感させるかのよう。深田監督は、市子(リサ)と基子、2人の女性の間で揺れ動く美容師を演じた池松さんについて「和道役は、筒井さんと『演技力でも釣り合いながら対峙できる俳優さんでなければ』と思って池松さんにお願いしました」と起用理由を明かし、さらに「脚本ではもっとチャラい美容師役でしたが、20代後半とは思えない落ち着きぶりの池松さんが演じることで、ニュアンスが変わっていきました」とコメントしている。『よこがお』は7月26日(金)より角川シネマ有楽町、テアトル新宿ほか全国にて公開。(cinemacafe.net)■関連作品:よこがお 2019年7月26日より角川シネマ有楽町、テアトル新宿ほか全国にて公開© 2019 YOKOGAO FILM PARTNERS & COMME DES CINEMAS
2019年07月24日女優の小松菜奈、門脇麦、俳優の成田凌、塩田明彦監督が31日、東京・TOHOシネマズ新宿で映画『さよならくちびる』の初日舞台あいさつを行った。『さよならくちびる』は、『害虫』(02)や『どろろ』(07)などで知られる塩田監督が脚本・原案を務め、小松演じるレオと、門脇演じるハルのインディーズデュオ・ハルレオが、ローディーとして2人を支える元ホスト・シマ(成田凌)と共に解散ツアーを巡る日々を描く。小松は、「北海道の最後のライブシーンで空き時間があって3人でなんとなくギター演奏して歌を歌って。気持ちもリラックスした中でやっていたので、3人がそろって何でもない空間で曲を弾いた時にすごく感動したというか。最初の頃は何もできなかったのに。うれしいというか感動して、頑張ってよかったと純粋に思いました」と楽器を懸命に練習して臨んだことも達成感につながったようだ。一方の塩田監督は、「ハルさん、レオさん、シマさんはそれぞれ歌いながら心を通わせて、歌いながら反発し合ったり、共感し合ったり」「歌のシーンであると同時に芝居のシーンだと思って、この人たちの歌詞をセリフをしゃべっているように撮ればいいと思って撮っていました」と説明し、「小松さんがインタビューで……」と取材時の小松の言葉を思い返した。小松がインタビュー時に語ったのは、「セリフを言うように歌えばいいんだと思ったら歌いやすくなった」。この言葉に塩田監督は、「思いは同じだった」と救われたという。ところが、このエピソードを終えた塩田監督から「何か一言」とコメントを求められた小松は、「怒られるのかと思いました!」と驚いた様子。塩田監督の“小松さんがインタビューで……”に身構えたようで、会場が笑いで包まれる中、司会も「お褒めの言葉でございました」とフォローしていた。イベントの締めくくりには、「この映画は秦基博さんとあいみょんさんのお二人が台本を読んでいただいて、一から書いていただいた曲。本当にすばらしい曲で、聴いた時は最初の感動が本当に忘れられなくて、その曲があってこの作品ができました」と2人の存在もしっかりとアピールした小松。「いろいろな年齢で感じ方も違うと思うので、淡々としている話の中にリアルな感情だったりとか、3人の愛おしい姿だったり、前向きになれる映画だと思うので、気に入っていただけたらうれしいです。何回も見てください」と観客に呼びかけていた。
2019年05月31日女優の小松菜奈と門脇麦が映画『さよならくちびる』(5月31日公開)で演じたギターデュオ・ハルレオの楽曲「さよならくちびる」が、音楽ストリーミングサービス・Spotifyの国内ウィークリーバイラルチャート(5月16日付)で2位になった。ハルレオは、門脇演じるハルと小松演じるレオで結成されたギターデュオ。孤独だった2人が出会い、路上から始めた活動はライブハウスを埋めるまで人気を獲得するが、やがて2人は解散を決断。映画では、解散ツアーで全国を巡る日々と葛藤を描いている。「さよならくちびる」は同作の主題歌で、シンガーソングライター・秦基博がプロデュースした楽曲。MVは、米津玄師「Lemon」やあいみょん「マリーゴールド」も手掛けた山田智和監督が担当し、ハルとレオ、マネージャー・シマ(成田凌)の3人で過ごす「最後の時間」をテーマに撮影した。バイラルチャートはSpotifyが独自の調査に基づき、SNSで話題の曲をランキング化したもの。同曲は「そうだ、映画行こう」「Buzz on TV」「演者、歌う」などのプレイリストにピックアップされ、再生数を伸ばしている。
2019年05月29日小松菜奈と門脇麦。初共演となった映画『さよならくちびる』では人気デュオ“ハルレオ”に扮し、初挑戦とは思えないほど流暢にギターをかき鳴らし、繊細なハーモニーを響かせた。フレッシュな魅力あふれる若手女優ながら、どこか肝が据わったような、凛とした佇まいのふたりだからこそ、「自分たちで演奏して歌い、演じる」という離れ業さえ、やり切れたのだろう。若手トップ女優の共演が実現「絶対にやりたい」『さよならくちびる』は『害虫』や『黄泉がえり』などで知られる塩田明彦監督によるオリジナル映画。アルバイト先のクリーニング工場で、ハル(門脇さん)に声をかけられ音楽を始めることになったレオ(小松さん)が、“ハルレオ”というデュオを結成する。やがて、ローディ兼マネージャーのシマ(成田凌)の支えもあり、インディーズ界で人気を博すようになったふたり。しかし、それぞれが一方通行に芽生えた恋心が火種となり、3人の仲はこじれ、とうとう解散ツアーが始まってしまう。出演の経緯を尋ねると、「塩田監督×オリジナル」、さらにはお互いの存在に強く惹かれたと、ふたりは声をそろえた。「オリジナルで音楽ものを、麦ちゃんと一緒にできる作品があると聞いたときに、私はもう、絶対にやりたいと思いました。関係性や設定もすごく素敵でしたし、とにかく惹かれましたね」と小松さんが告げると、門脇さんも「そうだよね、そうだよね」と相槌を打ちながら、「菜奈ちゃんと何か作品をやりましょう、というところから企画が始まっていたので、私も台本が来る前から楽しみで」と、打ち明けた。互いにトップ女優として多くの作品に出演してきた。共演前から「こうなる」予感のようなものはあったのかもしれない。「麦ちゃんとは、いつかはガッツリと共演できたらいいな、と思っていたんです。麦ちゃんは、いつもドンと構えている方で、すごく落ち着いているし、頼りがいがあるので、安心感がすごくて。作品を観ていると、自分にはないものを持っていて魅力的だな、と思うんです。そこは…だから役と一緒なんですよね。レオも自分にないものを持っていると、ハルについて思っているし。そういう部分で、すごく共感できました」とは、小松さんの弁。悩みを分かち合い、本物の“ハルレオ”が生まれた小松さんのラブコールに、さらに愛情を込める形で打ち返したのが、門脇さん。「私も、菜奈ちゃんとずっと仕事がしてみたくて。そもそもお客さんとして作品を観ていて、すごい好きな女優さんだったんです。実際、撮影の初日は、ふたりで部屋でギターをポロンって鳴らすところから始まったんですけど、その瞬間に“今日が初日じゃない感じ”だったというか…“初めましてな感じ”じゃなかったというか。菜奈ちゃんとは、すべてにおいて何の無理もない人だったので、すごく居心地がよかったんです。菜奈ちゃんは私を『落ち着いている』と言ってくれましたけど、菜奈ちゃんは私にはないエネルギーがある。本当に伸びやかで軽やかなので、私にはもっていけない何かがあったから、何度も何度もすごく助けられました」。特に、劇中で披露することになる、ふたりが初めて挑戦するギターに関しては、お互いの支えなしにはできなかった、とふり返る。門脇さんが「最初はまさか、正直、音楽物になるとは思ってもいなかったんです。だから、すごく予想外な形ではありました」と苦笑すれば、小松さんも「ギターに歌…初めてのことだらけで、すごい最初は戸惑いましたけど、いまとなってはすごくいい思い出で、巡り会えた作品だったと思います」とした。在りし日には、自主練を重ねた末、どちらからともなくマイクスタンドのあるカラオケを探して、ギターを背負い、渋谷の街を彷徨ったそう。その姿こそ、まさに “ハルレオ”といえそうだ。「そこで、いろいろ打ち解けたんです。『いまここで悩んでいて、突っかかっていて、うまくいかないんだよね』みたいなことを、麦ちゃんに自然に言えました。人によっては、ライバルというか…、負けたくないから(言わない)とかも、もちろんあると思うけど、素直に気持ちを伝えられることが、私には大事でした。すごくいい時間でした」(小松さん)。「家でギター練習をしても、なかなか思うようにうまくならないときもあって、本当に孤独な闘いなんです。そんな中で、初めてふたりで合わせたとき、お互いに『不安だよね』『つらいよね、練習』とか言うだけで、ひとりで闘っているわけじゃないんだな、共に闘っているんだなと思えて。私はますます頑張ろうと思えたので、あの時間は大きかったです。何かがいい方向に変わるターニングポイントだった気がします」(門脇さん)。劇中披露の楽曲「この素敵な曲をどう真摯に伝えられるか」ふたりが劇中で歌う楽曲に関して、シンガーソングライター・秦基博が主題歌「さよならくちびる」を、あいみょんが挿入歌「誰にだって訳がある」、「たちまち嵐」を提供している。豪華なラインナップには、歌う側のプレッシャーという受け止め方よりも、いかに“ハルレオ”として届けるかに、彼女たちは心を砕いた。「それぞれご本人の声でデモテープに吹き込まれていたので、それがある意味、完成形なんですよね。私が“素敵だな”と思った魅力をいかに減らさずというか、伝えられるかということなんだと思いました。音楽家ではない私たちだから、申し訳ないけど、どうやったってうまくはないので、この素敵な曲をどう真摯に伝えられるかを大事にしました。ライブ会場での歌唱も、エキストラの方とはいえ聴いてくださっているから、自然と楽しんでもらいたいなとか、少しでもいい時間だったな、と思って帰ってもらいたいなという気持ちが生まれてくるものでした」(門脇さん)。「私は、歌が苦手なので、いままで歌に関わるのが“恥ずかしい”みたいなコンプレックスがあったんです。でも…今回は役だし、ふたりのデュオだったからこそ楽しんでやろうと吹っ切れた感じになりました。お客さんが受けてくれるので、撮影の間だけはアーティストさんになった気分でいましたね(笑)。曲も本当に素敵でしたし、“これは自分たちだけの歌なんだ”って特別感みたいなものがあって、歌っていてもすごく気持ちよかったです」(小松さん)。心地のよい空気、やわらかにシンクロするような雰囲気があたりを包み、ふたりの呼吸が交わる。小松さんと門脇さんが“ハルレオ”として生きた時間は、スクリーンに誠実に刻み込まれている。(text:Kyoko Akayama/photo:You Ishii)■関連作品:さよならくちびる 2019年5月31日よりTOHOシネマズ 日比谷ほか全国にて公開(C)2019「さよならくちびる」製作委員会
2019年05月27日5月31日公開の映画『さよならくちびる』の公開記念イベントが21日、東京・渋谷のタワーレコード渋谷店で行われ、ダブル主演の小松菜奈と門脇麦、成田凌が出席した。本作は人気ギターデュオ"ハルレオ"のハル(門脇麦)とレオ(小松菜奈)が、付き人兼ローディーのシマ(成田凌)と巡った解散ツアーを描いた青春音楽ロードムービー。ダブル主演を務めた小松と門脇が劇中でギターと歌を初披露しており、主題歌のプロデュースには秦基博が、挿入歌の作詞作曲をあいみょんが担当している。イベント前日には、本作でギター・デュオ"ハルレオ"として登場する2人(小松菜奈と門脇麦)がCD「さよならくちびる」をリリースし、実際にメジャーデビューを果たした。CD発売は初めての経験となる小松と門脇。異口同音に「うれしいですね」と喜び、主題歌「さよならくちびる」をプロデュースした秦基博や挿入歌を担当したあいみょんとは、撮影中はもちろん、作品が完成した後のプロモーション時にも会ったという。門脇は「終わってから色々とお話を聞かせていただき、そういう気持ちで作ったんだということが知れてまた好きになりました」と振り返れば、レコーディングに秦の指導を受けたという小松は「レコーディングの時はすごく優しかったですよ」と秦に感謝しきりだった。イベントの最後には観客とキャスト陣が「さよならくちびる」を歌うコーナーも実施。門脇が「すごい感動しました! うれしいですよ。皆さんに届いているんだなと実感したし、皆さんの歌声が想像以上に優しくて感動しました」と思わず目を潤ませる場面も。小松も目頭が熱くなったようで、「こうやっていい機会を作っていただき、私たちも撮影の時間を思い出しました。グッと来て、本当にいい歌だと思いまし皆さんで歌った一体感が素敵でしたね」と感動した様子。続けて「みんなで作り上げてこういう作品ができ、素晴らしい曲も提供していただいて、本当に幸せだなと思います。沢山の方に見ていただきたいですね」とアピールしていた。映画『さよならくちびる』は、5月31日より全国公開。
2019年05月22日小松菜奈と門脇麦がW主演で女性ギター・デュオを演じる『さよならくちびる』。その完成披露イベントが4月24日(水)に行われ、小松さん、門脇さんに成田凌、塩田明彦監督、さらにサプライズで主題歌をプロデュースした秦基博が登壇した。成田凌、開口一番「付き人」に恨み節いま最も旬なキャストによる注目作をいち早く観る機会とあって、会場は満員。座席チケットは販売開始2分で即完売という超プレミアイベントとなった。場内の期待感が高まるなか、劇中で人気ギター・デュオ“ハルレオ”を演じたレオ役・小松さんとハル役・門脇さん、付き人兼ローディのシマ役・成田さん、そして塩田監督が大歓声に包まれて登壇。挨拶では成田さんが「予告編を観たら、菜奈ちゃんや麦ちゃんの役は『カリスマ』とか『音楽の天才』とか紹介されてるのに、僕は『付き人』って言われて(笑)。確かにそうなんだけど…」と開口一番恨み節を披露し、さっそく会場を沸かせていた。小松菜奈「一緒の練習なら楽しい」小松さんと門脇さんに、成田さんも全員ギターにほぼ初挑戦ということで、毎日何時間もの猛特訓を積んだという。中でも、歌も初挑戦となった小松さんは「スタッフさんは私のことが一番不安だったと思います。演奏して歌うのが3曲と聞いて、それを『出来るのかな』という心配や、みんなの前で披露したものが公開されるという怖さもありました」と、当初の心境を素直に吐露。その一方、「淡々と練習する日々でしたが、麦ちゃんっていう信頼できる人がいたので。なかなか出来なくてイライラするときもあったけど、一緒の練習なら楽しいし、難しいところとかを素直に共有出来て、だんだん楽しくなりました」と、笑顔で明かした。また、音楽の天才・ハルを演じた門脇さんは、撮影開始の1か月半ほど前から練習を始めたといい、「最初は個人個人で先生についてもらって練習していたので、孤独な戦いでした」とふり返りつつ、「プライベートで渋谷の街を(小松菜奈と)二人でギターを背負って歩いて、一緒にカラオケに行って練習しました。お互い一人で孤独感を感じながら練習しているというのを聞いて、『共に戦っているんだ!』という気持ちになって、良いターニングポイントになりました」と告白。「しかも二人で演奏すると楽しいので、そもそも『音楽は楽しい』と言うところから始めたんだ、という大事な忘れかけていたことを思い出すタイミングになりました」と、練習時のエピソードを語った。「二人が楽しく練習しているのを今知ってショックです」ハルレオを支えるローディで、元バンドマンという役柄の成田さんは、「僕はギターもやりましたが、主にタンバリン担当なので(笑)」と再び観客を笑わせつつ、「僕は一人でストレスを溜めながら練習していたので、二人が楽しく練習しているのを今知ってショックです。シマは元バンドマンでギターがかなり上手いという設定だったので、大変でした。でも最後は『僕の手元を撮ってくれ』と監督に伝えました」と語った。そんな3人の演奏について、本作をオリジナル作品として完成させた塩田監督は「完璧でした!」と絶賛。「撮影に入る前にスタッフの前で衣装を着て、小松さんと門脇さんに歌と演奏を披露してもらいました。もう感動!『目の前にハルレオがいる!』と思ったし、感極まって泣いているスタッフも居たくらい。でもその頃成田くんは、控室で孤独に練習していました(笑)」と、成田さんをオチにしたエピソードを語ると、会場には大きな笑いが起こった。門脇麦「キノコネタで遊んでいました(笑)」今回、小松さんと門脇さんは初共演。お互いの印象について、「麦ちゃんはとにかく落ち着いていて、でもふざけるときは一緒にふざけてくれます」と小松さんが語ると、門脇さんは「劇中で二人ともマッシュヘアだったんです。でも菜奈ちゃんに、シメジって言われて、私はエノキって言い返しました。撮影中の写っていない時間の半分はキノコネタで遊んでいました(笑)」と微笑ましいエピソードを語り、その仲良しぶりに会場は温かい笑いに包まれた。そんな両人に塩田監督は絶賛を贈っており、小松さんには「インスピレーションの人。現場で感じたことをそのままふっと演じるから、あんまり細かい指示をするより、基本野放しにして面白い。動きの一つ一つが映画的でかっこいいので見とれちゃいました」とコメント。門脇さんについては、「ものすごく周到に準備してくるし、脚本も読み込んでくる。そのくせ現場に入ると、即座にフィットするんですよ。実際撮影に入ってみないと、演技の距離感とかは分からないんですが、どういう撮影でもアジャストする」と、それぞれ直球でベタ褒めした。秦基博「褒めた」のに「どうせお世辞」と言われ…本作では、劇中でハルレオたちが演奏する主題歌「さよならくちびる」を秦さんが、挿入歌「誰にだって訳がある」「たちまち嵐」をあいみょんが提供していることも大きな話題となっている。本楽曲について小松さんは「最初に秦さんが歌っているデモテープをもらったんですが、それを聴いた時点で『もう完成している!』と思って…本当にこのまま秦さんが歌って出せちゃうという位、感動するものだったんです。それで台無しに出来ないというプレッシャーがありました」と吐露、「女性二人の心情が繊細で感動的で、大好きな曲です」と明かした。一方、門脇さんは「劇中ではハルがこの曲を作っているという設定でした。ハルがずっと仏頂面だったので、表現しきれない部分があるのではないかと不安でした。でもハルは台詞で自分の心情を説明するキャラクターではなく、この歌に全てが込められているので、この曲に何度も助けられました」と、演技への好影響を語った。また、サプライズ登場した秦さんは、レコーディングの際のエピソードについて「ボーカルブースって一人だし緊張感があるんですよ。ですから、今回“ハルレオ”の良いところはなるべく褒めて、伝えるようにしました。良い歌を収録できたと思ってたんですが、後日小松さんが『どうせお世辞だよ』て言っていたというのを聞いたので、『頑張って褒めたの返して』って思いました(笑)」と冗談交じりにコメント。「緊張していたし、最初は怖い人かと思って、怒られるんじゃないかと心配で…(笑)。優しいですけど実際は」と、小松さんが当時の気持ちを打ち明けると、会場は爆笑に包まれた。そして、塩田監督は「聴いたらブワーって鳥肌が立ちました。シナリオでもあり演技でもあり、全体のテーマでもある。つまり、一番大事なところを人に任せているんですよね。この1年毎日聞いているんですが、それでも聴き飽きない凄い曲です。本当に感謝です」と熱く語っていた。『さよならくちびる』は5月31日(金)よりTOHOシネマズ 日比谷ほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:さよならくちびる 2019年5月31日よりTOHOシネマズ 日比谷ほか全国にて公開(C)2019「さよならくちびる」製作委員会
2019年04月25日青春音楽映画『さよならくちびる』に登場する、小松菜奈と門脇麦が演じる劇中ギターデュオ「ハルレオ」が、この度メジャーデビューすることが決定。主題歌MVも到着した。小松さん演じるレオと門脇さん演じるハルで構成される人気ギター・デュオ「ハルレオ」。劇中、2人が披露する主題歌のプロデュースを秦基博が、挿入歌の作詞・作曲をあいみょんが担当することでも話題に。今回メジャーデビューということで、5月22日(水)にEP「さよならくちびる」をリリース。秦さんがプロデュースを担当した映画の主題歌「さよならくちびる」、あいみょんさんが作詞作曲を手掛けた挿入歌「誰にだって訳がある」「たちまち嵐」が収録される。「ハルレオ」デビューにあたり、秦さんは「映画とともに、この『さよならくちびる』という歌も多くの方に楽しんで頂けたら嬉しいです」と言い、あいみょんさんも「この楽曲たちを歌ってくれてありがとうございます。デビュー、万歳」と祝福している。さらに、米津玄師の代表作「Lemon」のMVも手掛けた山田智和が監督した、「ハルレオ」が歌う主題歌「さよならくちびる」のMVも到着。秦さんが書き下ろした主題歌「さよならくちびる」は、別れとその先にある未来への希望を綴ったミディアムバラードとなっているが、MVでは“3人で過ごす最後の時間”をテーマに、本楽曲の詩世界が見事に描かれた映像作品に仕上がっている。MV撮影を終え、小松さんは「久しぶりに3人で会えて嬉しかったです。撮影中はとてもリラックスして、他愛もない話ばかりしていました(笑)」とふり返り、門脇さんも「映画を撮り終えて以来、久しぶりに3人で集まっての撮影でしたが、映画の中では過ごせなかった3人の穏やかな時間の流れが、心地良く愛おしく幸せな時間でした」と言い、映画と併せて楽しんでほしいとコメント。成田凌は「映画とは違った空気感もありながら、少しその匂いは残っている、絶妙な距離感のMVになっていると思います」と話し、「映画本編の撮影時、カレーを食べるシーンで少し食べ過ぎたので、今回は気をつけよう、とみんなで誓いあったのがいい思い出です(笑)」と裏話を明かしている。EP「さよならくちびる」は5月22日(水)リリース。※iTunesプリオーダー受付中『さよならくちびる』は5月31日(金)よりTOHOシネマズ 日比谷ほか全国にて公開。(cinemacafe.net)■関連作品:さよならくちびる 2019年5月31日よりTOHOシネマズ 日比谷ほか全国にて公開(C)2019「さよならくちびる」製作委員会
2019年04月18日2016年『淵に立つ』で第69回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門の審査員賞を受賞した深田晃司監督が、再び実力派女優・筒井真理子とタッグを組んだ新作『よこがお』が完成。併せて、筒井さん演じるヒロインの横顔が印象的なポスタービジュアルが公開された。本作は、運命を受け入れ、ふたたび歩み続けるまでの絶望と希望を描くヒューマンサスペンス。ある事件をきっかけに、“無実の加害者”へと転落した女。身に覚えのないことで不利な状況に陥り、気がつくと日常が崩壊し始めていた。誰にでも起こりうるかもしれない人生の不条理に、人はどう立ち向かえるのか…。世界が注目した『淵に立つ』監督×主演女優がタッグ『淵に立つ』でカンヌ映画祭をはじめ、世界から注目を集めた若き鬼才・深田晃司監督が自身オリジナル脚本で挑む問題作。ヒロインには、“演技者としての天才的なセンスを持つ”と監督が絶賛する女優・筒井真理子を再び起用、筒井さんは市子/リサという異なる横顔をもつヒロインを演じる。さらに、彼女の運命を握る怖ろしくも愛おしい“闖入者”(ちんにゅうしゃ)、基子と和道を市川実日子と池松壮亮が演じる。今回解禁となったポスタービジュアルには、映画を彩る3人の登場人物の“よこがお”ポートレイトがレイアウト。ところどころに施された、絵の具の染みのような跡が不穏さを感じさせる。タイトルの“よこがお”とは、その半身は見えていても反対側の姿は見えない状態であること。「一度には見ることのできない人間の複雑な多様性を描きたかった」という深田監督の思いから付けられている。また、ひと際大きく使われているのは、筒井さんが演じるヒロイン、市子/リサという異なる2つのよこがおを持つ1人の女性の横顔。この写真について、深田監督は「『よこがお』の全てを雄弁に物語っている」と絶賛。どこか無防備で危うげな表情に対し「ある女のささやかな復讐。」というコピーがかかり、どんなドラマが彼女を待ち受けているのか期待させる。そして市川さんが演じる基子、池松さんが演じる和道との2ショットは、ヒロインの過去と現在のとあるシーンを切り取ったもの。復讐を心に誓った彼女の過去とは何なのか?彼女の復讐の計画はどうなるのか?引き続き注目していて。『よこがお』は7月26日(金)より角川シネマ有楽町、テアトル新宿ほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:よこがお 2019年夏、全国にて公開予定© 2019「よこがお」製作委員会
2019年04月03日北村匠海、小松菜奈、吉沢亮が、映画『さくら』(2020年初夏公開)に出演することが2日、わかった。同作は、西加奈子による同名ベストセラー小説を実写化。ハンサムで人気者の長男・一(吉沢)と、異常なまでに長男を愛する容姿端麗で破天荒な妹・ミキ(小松)。そして、平凡な次男のボクこと薫(北村)。風変わりだけど、幸せな家族だったが、一家のヒーロー的存在の兄が交通事故に遭ったことによって、運命が大きく変わっていく。そんな家族に愛犬のさくらはいつも寄り添っていた。長谷川家の次男、大学生の薫を北村、超美形の妹・ミキを小松、そして人気者の長男・一を吉沢が演じ、過酷な運命に立ち向かう3兄妹となる。監督は『三月のライオン』(ベルギー王室主催ルイス・ブニュエル「黄金時代賞」受賞)、『ストロベリーショートケイクス』(バルセロナ・アジア映画祭・国際審査員特別賞)など海外からも高い評価を受け、詩情溢れる作品を多数生み出してきた矢崎仁司が務める。○北村匠海 コメント吉沢亮さん小松菜奈さんをはじめとする本当に強力かつ個性のある共演者の皆様とお芝居できる時間がとても幸せに思います。一つの家族の大きな愛、小さな愛、一匹の犬にまつわる、愛情。端的には言えない、愛と情の物語です。丁寧に一言一言を紡いで力を合わせて作り上げていきたいと思います。頑張ります。○小松菜奈 コメント矢崎監督とのお仕事は今回が初めてで、共演者の方々と一つの家族になるのは緊張でもあり未知の世界ですが、これからこの家族にどんな色がついていくのかとても楽しみです。原作からも浮き出てくるリアルな家族のやり取りと喜怒哀楽の光景がとても微笑ましく、その中で感じる生きるとは何か・愛とは何か・家族とは何か、そんなメッセージが伝わる心温まる再生物語だと感じました。今回演じさせていただく末っ子のミキと常に向き合い、とても奮闘する日々になると思いますが、自分の感じた想いを大切にミキとして生きていきたいです。○吉沢亮 コメント矢崎監督、共演者の皆様は初めましての方ばかりで、皆様とどのような家族ができあがるのか、とても楽しみです。不安もありますが、監督と話し合いながらこの一家の光であり影である一という役を精一杯生きたいと思います。僕自身男4人兄弟で、女姉妹に憧れていました。妹、ワクワク。○関顕嗣プロデューサー コメント西加奈子『さくら』は、家族をテーマにした傑作小説です。映画化にあたり、配役はとても重要でした。 兄弟妹をどの俳優に相談すべきか?初心に戻り原作からのイメージをまとめてオファーを開始しました。 結果、望み通りのキャスティングに決まったのです。この出会いに感謝しています。 北村匠海、小松菜奈、吉沢亮、の三人の共通項は、その演技力にあると感じています。今を代表する人気俳優陣である事と同時に、彼らが演じる人物達は、強烈な存在感を観客に植え付けています。矢崎仁司監督のタクトによって、素晴らしい和音を奏でて頂けると期待しています。
2019年04月02日小松菜奈と門脇麦がW主演を務める映画『さよならくちびる』(5月31日公開)の本予告映像が21日、公開された。同作では、数々の大ヒット作を生み出してきた塩田明彦監督が、自らのオリジナル脚本をベースにキャリア初の“音楽映画”に挑戦。インディーズの音楽シーンで一時期話題になった2人組女性バンド“ハルレオ”。解散を決めたレオ(小松)とハル(門脇)は、バンドのサポートをする“ローディ”の志摩(成田凌)とともに、解散ツアーとして、全国を巡る。しかし、レオは志摩に恋を、志摩はハルに思いを寄せ、ハルもレオに友情を越えた感情を抱いていた。公開された本予告では、秦基博が手がけた主題歌楽曲「さよならくちびる」と、あいみょんが作詞作曲した「たちまち嵐」が、“ハルレオ”の歌声で披露される。突然解散を決めたレオとハルに、「2人とも本当に決心は変わらないんだな?」と問いかける付き人のシマや、全国ツアーの道中衝突を繰り返すレオ、ハル、シマの3人の姿が描かれる。途中のシーンでは、優しく慰めてくれたシマにキスを迫るレオの姿や、ステージの楽屋裏でハルに迫るシマの姿、そして、自販機にもたれかかるハルのくちびるを強引に奪うレオの姿といった、“衝撃的なキスシーン”の数々も。“ハルレオ”のキスの瞬間を捉えた印象的なカットも公開となった。劇中、小松と門脇の2人は、 “ハルレオ”の楽曲を実際に自らの歌声と演奏で披露。キャリア初の歌唱演技となる小松は、門脇と共に数ヶ月のトレーニングを経て、息の合ったコーラスはもちろん、ギター演奏も完璧にこなせるまでに上達し、エモーショナルなライブシーンの撮影を成功させた。
2019年03月15日映画『サムライマラソン』(公開中)の公開記念舞台挨拶が23日に都内で行われ、佐藤健、小松菜奈、森山未來、染谷将太、青木崇高、小関裕太、竹中直人、バーナード・ローズ監督が登場した。同作は、日本のマラソンの発祥といわれ現在も160年以上にわたり受け継がれている、安政遠足(あんせいとおあし)を舞台にした土橋章宏の小説『幕末まらそん侍』を実写映画化。日本を代表する超豪華キャストと、アカデミー賞受賞歴を持つ世界的スタッフが集結した。江戸時代の人を演じるにあたり、「武士のイメージは映画が作り上げたものなんだなという答えにたどり着いた」というさとう。「過去の作られた歴史をなぞるのではなく、自分たちが新しい歴史を提案するんだという思いで、芝居をさせてもらいました」と撮影を振り返った。メンバーの中では男装に挑んだ小松が「明らかにどう見ても女だって言われ続けたんですけど……」と苦笑すると、「女というか、小松だった」と佐藤がつっこむ。小松は「気づかないというお約束の中で演じさせてもらって、向上心のある女の子なので、自然とのびのびと開放感、自由に生きてるパワフルさを出せたらと思いました」と役について語った。"平成のうちにやりたい事"を聞かれると、小松は「山に登りたい」と希望する。「ちょっと、精神を鍛えようと思います。2,000m以上はあるといいなって」とかなり高い目標を掲げ、佐藤からは「お前、山を舐めんなよ」とつっこまれる。一方の佐藤は「信じられないくらい、やりきってるんですよね」と満足げにし、「あるんですよね〜、休みも」と意外な回答。「オーロラを見てみたいです。見たことないので」と絞り出したが、「平成中には見れなそうなので、難しいんですけど、人生の中では見てみたいと思います。宇宙にも行きたいし、スカイダイビングもやりたい」と希望はたくさんある様子だった。しかし話が監督に流れ、他の登壇者がこの難しい質問をパスしたことに気づくと、「ずるっ! ずる〜〜!!」と羨ましがっていた。
2019年02月23日●『サムライマラソン』の「難しい役」今から約5年前、小松菜奈は長編映画デビュー作『渇き。』での演技が高く評価され、第38回日本アカデミー賞で池松壮亮、上白石萌音、登坂広臣、能年玲奈(その後、のんに改名)、福士蒼汰と共に新人俳優賞を受賞した。授賞式のスピーチでは、このような言葉を残している。「新人の時にしかもらえないこんな素敵な賞をいただけて本当にうれしく思います。今までに感じたことのないプレッシャーだったり、不安だったり、また、新しい良い刺激を受けることができました。あらためてこの新人賞をいただけて、とても幸せです」その後の活躍は、多くの人の知るところ。『渇き。』以降、13作に出演し、あらゆる役柄に身を投じてきた。なぜ、彼女は映画界でここまで求められ続ける存在になれたのか。15作目に巡って来た『サムライマラソン』(2月22日公開)でも、佐藤健、森山未來、染谷将太、青木崇高、竹中直人、豊川悦司、長谷川博己というそうそうたる顔ぶれのなかでも異彩を放っている。幕府が開国を迫られる中、安中藩主・板倉勝明(長谷川博己)は危機感を抱き、藩士たちの心と身体を鍛えるために十五里(約58km)の徒歩競争を開催。「優勝者はどんな願いも叶えられる」と聞いて藩士たちが色めき立つ中、城を抜け出した勝明の娘・雪姫(小松菜奈)は男装で身を潜めるも、競技に参加することを決意する。俳優・女優のターニングポイントに焦点を当てるインタビュー連載「役者の岐路」の第6回は女優・小松菜奈。『渇き。』から多くの作品を経て、彼女の中には一体何が蓄積されているのか。約4年半ぶりのインタビューで、その変化と成長を探った。○■男装役・熊之助を演じる工夫――こうしてお話をうかがうのは、『渇き。』(14)以来です。ありがとうございます。――タイトル通り、「走る」ことが大きなテーマとなっている作品です。すごくつらそうな表情もストーリー展開に絡んで、観客を独特の興奮状態に引き込むようなが画力がありました。演技のみならず、求められる領域が広かった作品だったのではないでしょうか。そうですね。とにかくずっと走って(笑)。監督(バーナード・ローズ)は、雪姫という一人の女性を、海外の人が見ても「かっこいい」と思える女性として描きたいと。雪姫は好奇心にあふれていて、自ら外の世界に飛び出し、江戸や西洋で絵画を学びたいという夢を抱いています。父はそれに猛反対しているので、余計に反発する思いもあって。男装して熊之助と名乗り、外の世界に飛び出すと多くの人との出会いが待っていました。初めて人が斬られるところを目の前で見たり、そういうつらい体験もありますが、やっぱり何事にも飛び込んでいく勇気はかっこいいですし、人間味があってとても魅力的な人物です。熊之助は、一人の人間として、雪姫とは違う部分が伝わればいいなと思って、監督とも話し合いました。――監督が「難しい役」とおっしゃっていたのは、つまりはそういうことですか。撮影前からプレッシャーみたいなものはすごく感じていました。雪姫が大事な役どころでもあるので……その上、そうそうたる方々が出演されています。●「役者は役者を育てる」の真意――しかも、海外との共同制作。そうなんですよね。だからもう、あまり考え込まずに、「大丈夫」と言い聞かせながら(笑)。所作に気をつけて、雪姫の凛とした美しさを意識しつつ、熊之助になると、大胆に動いてみるとか。そういう違いを見せられたらいいのかなと思いながらの撮影でした。男性だけではなく、女性の所作も教えていただいて。それぞれを叩き込みつつ、熊之助にちょっと女性の所作が残っていてもいいのかな、とか。熊之助はそれまで男性として生きたことはないわけですから、女性の所作が残っていても自然ですよね。監督は、熊之助になった時の「汚れメイク」をすごく気にされていました。やっぱり、男の子っぽく見えないとダメなので。衣装合わせのときでも、結構細かくメイクテストを重ねました。そういう細かいところにもこだわりがありました。――汚れることやハプニング、アドリブもOKの現場だったんですよね。そうなのですが、私は高級な着物を着ていたので、スタッフさんからは「一枚しかないから、汚さないで」と言われていたのですが、監督は「そんなの気にしなくていいんだよ!」と(笑)。どちらも考えつつ、でも自由にやることも意識しました。アドリブも「どんどんやってほしい」という現場だったのですが、竹中(直人)さんがとにかくすごくて(笑)。竹中さんのアドリブがいつ飛び出すのか、気になっちゃいました(笑)。――確かにすごかったです(笑)。面白いですよね。ほかにも濃いキャラクターがたくさん出てくるので、そこにも注目してほしいです。――演じる上で刺激にもなりそうですね。そうですね。竹中さんに負けないよう、他の方とも「がんばりましょう!」と励まし合っていました(笑)。そういう、良い意味でのライバル意識みたいなものはありましたし、その中でもとにかく自分を出してそのキャラクターを際立たせなきゃみたいな気持ちで臨んでいました。○■主要キャストの中で紅一点――シンプルなストーリーなのですが、後半にいくにつれて、役者の方々のエネルギーに引き込まれました。小松さんは過去に「役者が役者を育てる」ということもおっしゃっていましたよね(公式サイトのインタビューより)。まさにそういう現場だったのでは?今回も一人ひとりの役のプロセスは、現場で決めていく感じだったのですが、もちろん台本もあって、そこと向き合って現場に入るということはもちろんですが、それとは別にあの環境下でもあるので、野性的なエネルギーを感じながらというか。――しかも、男だらけ(笑)。そうなんですよね。すごくパワーにあふれる現場でした。私、お兄ちゃんが2人いて育ったので全然違和感がなくて、すごく楽しくて(笑)。みんなで役に対しての話もしましたし、もちろん違う話も。1カ月半ほど、ずっと山形での撮影でした。ホテルに泊まって、東京と行き来する方もいましたが、私はずっと山形にいました。●『渇き。』の本音「なぜ泣かないといけない?」――そうやって、撮影期間は現場にしっかり入り込みたいタイプですか。そうですね。地方ロケということもあって、他の仕事ができないというのもありますが、撮影がはじまったら、その作品にどっぷりと浸かりたい。しっかり入り込めるので、地方ロケは好きなんです。都内の場合は自宅に帰ってリラックスしちゃって、気持ちも変わってきちゃったりするので。だったら、地方でガッツリ、みなさんと一緒にとことん追い込んでいくのが一番好きです。――その分、終わった時の喪失感もありそうですね。めちゃくちゃ寂しいんですよ! 現場ではいろいろな出来事が巻き起こっていたので、みなさんいろいろな思いがあるはずです(笑)。全員で駆け抜けた疾走感というか、達成感をすごく感じました。――実際に走ってましたもんね(笑)。結構走りました! 最後はみんな吐きそうになって(笑)。1日1日が濃い撮影だったので、いろいろなことが心に残る作品になりました。○■最近ようやく感じる「おもしろい」――ちなみに、「演技で蓄積されているもの」と聞いて何を思い浮かべますか? 『渇き。』は長編映画デビュー作となる、「女優・小松菜奈」にとっては“はじまり”の作品です。まっさらな状態で取材をさせていただいてから、約4年半が経ちました。当時のご自身と比較して、何が蓄積されていると思いますか。「感情移入」です。もちろん、生の感情なので、ただ単に「涙を流すこと」ではなくて。実は、いつもその「感情」の部分で苦労してきたんです。昔は、泣くお芝居になると違うことを想像して泣いたりするのかなと思ってたんです。でも、それだと「感情」とは全然違うから、やっぱりいけないと思って。『渇き。』の時は、「なぜ泣かないといけないんだろう」って思うこともあったんです。自分自身は悲しくもないのに泣いたり、怒りたくもないのに怒ったり。役者さんってすごいなと思っていて。でも、役を演じている中でスッと瞬間的にその気持ちに入ることができたり、相手役の方のお芝居を見ても新鮮な気持ちになれることもあったり。自分が台本を読んでいる中では「ここは泣けない」とか、そういう感情にならないのに、その人が演じることによって、役が物語に吹き込まれていく。自分が演じる中でも、相手のお芝居を見ていく中でも、そういうことをすごく感じることがこれまで何度もありました。お芝居の仕事は、それをすごく近くで見ることができるので、「おもしろい」と思えた。お芝居をしているんですけど、周りの方のお芝居をすごく見ちゃうんですよね。役として現場にいますけど、自分としても相手の役をつい見てしまう。だからこそ、「役者は役者を育てる」と思っています。その人のセリフのおかげで、自分の役の気持ちが成立している。それってすごいことなんですが、それを「おもしろい」とも最近ようやく感じることができるようになりました。だからこそ、その役としての感情でいることができて、その役の感情が自然と溢れ出てくる。――終わりというか、明確なゴールがないからこそ、難しくも魅力的な仕事ですね。そうですね。新しい作品に出させていただくと、そこには新たな出会いが待っています。――特定の作品によって、大きく変化したということでもなさそうですね。作品を重ねるにつれて、次第に変化していったというか。いろんな現場をやっていく中で……例えばセッティング中でも感情を続けないといけない。現場ではそうやって、どうしても感情を続けられない時が必ずあります。でも、もとの感情に引き戻す、持続する集中力も試される……というか、もちろんその集中力がないといけない。それを昔はできなかったのですが、「のめり込む瞬間」を感じた時、「昔の自分と変わった」と実感しました。別の作品では、3時間待ちの時もありました。それでも役の感情は続いているから、そこに持っていかないといけない。そのためには、エネルギーというかものすごいパワーが必要で。本番でそれを出しきれなかったりすると後悔するので、休憩中も必死に高めています。■プロフィール小松菜奈1996年2月16日生まれ。東京都出身。身長168cm。2008年からモデルとして雑誌を中心に活動し、多数のCMやPVに出演。役所広司が主演を務めた映画『渇き。』で長編映画デビューを飾り、第38回日本アカデミー賞で新人俳優賞を受賞。その後も、『近キョリ恋愛』(14)、『予告犯』(15)、『バクマン。』(15)、『黒崎くんの言いなりになんてならない』(16)、『ヒーローマニア -生活-』(16)、『ディストラクション・ベイビーズ』(16)、『溺れるナイフ』(16)、『ぼくは明日、昨日のきみとデートする』(16)、『沈黙 -サイレンス-』(16)、『ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない 第一章』(17)、『坂道のアポロン』(18)、『恋は雨上がりのように』(18)、『来る』(18)に出演。公開待機作には『さよならくちびる』(2019年5月公開)、『閉鎖病棟(仮)』(2019年11月公開)がある。
2019年02月21日小松菜奈と門脇麦がW主演する映画『さよならくちびる』から、2人が劇中で組む人気デュオ「ハルレオ」の歌唱シーン初解禁されるショート予告、そして新カットが到着した。映画で人気ギター・デュオ「ハルレオ」として活躍する、小松さん演じるレオと門脇さん演じるハル。実際に2人共、自らの歌声で撮影に臨んでおり、ライブシーンにも挑んだ。今回到着した予告映像では、カリスマ的存在のレオと才能の持ち主ハルのデュオが、突然解散を決めるところからスタート。そして、キャリア初の歌唱を披露する小松さんと、門脇さんの2人でギターを弾きなが主題歌「さよならくちびる」を歌うシーンが収録。主題歌「さよならくちびる」は秦基博がプロデュース、挿入歌「たちまち嵐」はあいみょんが作詞・作曲をしており、映像ではこの2曲の一部を聞くことができる。また、ハルとレオのキス寸前(?)シーンもあり、成田凌扮するシマら3人の関係とその行く末が気になる映像となっている。そして、予告編と併せて到着した劇中写真では、ハルレオ、シマの3人が全国ツアーに向かう車中の様子、ハルとレオの練習風景と、何気ない瞬間を切り取ったものとなっている。さらに今回、本作のノベライズが4月5日(金)に発売されることも決定。相田冬二により、映画とは違うノベライズ独自の描写で3人の心情を浮き彫りにしている。『さよならくちびる』は5月31日(金)TOHOシネマズ 日比谷ほか全国にて公開予定。(cinemacafe.net)■関連作品:さよならくちびる 2019年5月31日よりTOHOシネマズ 日比谷ほか全国にて公開(C)2019「さよならくちびる」製作委員会
2019年02月21日小松菜奈と門脇麦がW主演を務める映画『さよならくちびる』(5月31日公開)のショート予告が21日、公開された。同作では、数々の大ヒット作を生み出してきた塩田明彦監督が、自らのオリジナル脚本をベースにキャリア初の“音楽映画”に挑戦。インディーズの音楽シーンで一時期話題になった2人組女性バンド“ハルレオ”。解散を決めたレオ(小松)とハル(門脇)は、バンドのサポートをする“ローディ”の志摩(成田凌)とともに、解散ツアーとして、全国を巡る。しかし、レオは志摩に恋を、志摩はハルに思いを寄せ、ハルもレオに友情を越えた感情を抱いていた。劇中で小松演じるレオ、門脇演じるハルで構成する、人気ギター・デュオ「ハルレオ」は実際に2人とも自らの歌声で撮影に臨んだ。小松、門脇共に数ヶ月のトレーニングを経て、実際にギター演奏をしながら楽曲を披露できるまでになり、ライブシーンの撮影を成功させたという。主題歌「さよならくちびる」は秦基博、挿入歌「たちまち嵐」をあいみょんが作詞・作曲しており、今回の予告で初公開された。予告編は、カリスマ的存在のレオと、才能の持ち主ハルのデュオが突然解散を決めるところからスタート。2人が秘めた想いを歌に乗せ奏でるほか、まさかのキスするようなカットも。シマを含めた3人の関係とその行く末が気になる予告となっている。併せて、ハルレオ、シマの3人が全国ツアーに向かう車中の様子を捉えたシーンや、ハルとレオの練習風景をおさえた劇中写真も公開された。さらに、4月5日には同作のノベライズが徳間文庫より発売されることも決定した。
2019年02月21日小松菜奈と門脇麦がW主演し、劇中では歌唱も披露する映画『さよならくちびる』のポスタービジュアルが到着した。本作は『どろろ』の塩田明彦監督が自らのオリジナル脚本をベースに、キャリア初の“音楽映画”に挑戦し、主題歌は秦 基博、挿入歌をあいみょんがプロデュースしていることでも話題になっている。今回完成したポスタービジュアルには、人気ギター・デュオ「ハルレオ」のレオ(小松さん)とハル(門脇さん)がギターを手に向き合う、写真家・川島小鳥が撮り下ろしたカットを使用。また、成田凌演じるシマを加え、3人がそれぞれステージに立つ姿も写し出されている。さらに追加キャストとして、「ダンドリ。~Dance☆Drill~」「忠臣蔵 瑤泉院の陰謀」の篠山輝信、「ホリデイラブ」「ブラックスキャンダル」の松本まりか、芸人・マキタスポーツらが出演していることも発表された。小松さんと門脇さんは数か月のトレーニングを経て、実際にギター演奏をしながら楽曲を披露できるまでになり、自らの歌声で撮影に臨んでいる。特に小松さんは映画やCMなど含めキャリア初の歌唱ということで要注目だ。『さよならくちびる』は5月、全国にて公開予定。(cinemacafe.net)■関連作品:さよならくちびる 2019年5月、全国にて公開予定(C)2019「さよならくちびる」製作委員会
2019年02月06日マラソンの発祥とも言われる幕末に行われた“安政遠足”を舞台に描かれた『サムライマラソン』。佐藤健、小松菜奈、森山未來などの豪華キャスト共演でも話題を呼んでいる本作から、ポスタービジュアルと予告編が公開となった。日本のマラソンの発祥である史実「安政遠足」。幕末、迫る外国に備え藩士たちを鍛えるため、約58キロの山道を走る“遠足(とおあし)”が行われた。原作は、『超高速!参勤交代』や『引っ越し大名三千里』の原作者でもある、土橋章宏による『幕末まらそん侍』(ハルキ文庫)。監督は、イギリス人の映画監督、脚本家でもあるバーナード・ローズ。また、黒澤明監督作品『乱』でアカデミー賞衣装デザイン賞を受賞したワダエミが衣装を手掛けた。主人公の唐沢甚内を演じるのは、佐藤健。唐沢は、幕府のスパイとして藩に潜り込み、戦いを止めるために遠足に参加することになった忍びという役柄だ。また、男装しながら遠足に参加する活発な娘・雪姫を小松菜奈、遠足を命じる藩主・勝明を長谷川博己、雪姫との結婚のためならなんでもする侍・辻村平九郎を森山未來、俊足の足軽・上杉広之進を染谷将太が演じる。そのほかに、青木崇高、竹中直人、豊川悦司など豪華俳優陣が名を連ねる。解禁された予告編では、登場人物それぞれにスポットが当てられ、次第に彼らが一致団結していく姿が映し出されている。スピード感のある映像からは、本作の壮大なスケールが伝わってくる。また同時に公開されたポスターでは「行きはマラソン帰りは戦」というコピーが使われ、これから始まる物語を予感させる。そして、登場人物ひとりひとりの表情からは侍としての勇ましい姿を見ることができる。『サムライマラソン』は2019年2月22日(金)よりTOHOシネマズ日比谷ほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:サムライマラソン 2019年2月22日よりTOHOシネマズ 日比谷ほか全国にて公開©”SAMURAI MARATHON 1855”FILM Partners
2018年12月14日小松菜奈と門脇麦がW主演を務める、『どろろ』の塩田明彦監督キャリア初の音楽映画『さよならくちびる』。この度、劇中で小松さんと門脇さんが組むギター・デュオ「ハルレオ」が歌う楽曲のプロデュースを、秦 基博とあいみょんが担当することが決定した。今回、秦さん提供曲の主題歌「さよならくちびる」と、あいみょんさん提供曲の挿入歌「誰にだって訳がある」「たちまち嵐」は、それぞれ本作のために書き下ろされた楽曲。劇中では、レオ役の小松さんとハル役の門脇さんが演奏し、歌唱する。小松さんにおいては、映画やCMなど含め、今回キャリア初の歌唱演技!さらに2人とも、数か月のトレーニングを経て、実際にギター演奏をしながら今回の楽曲を披露できるまでになり、ライブシーンの撮影を成功させたという。主題歌「さよならくちびる」をプロデュースした秦さんは、曲はもちろん、歌詞の全てまで手掛けており、「最初に頂いた脚本にあった『さよならくちびる』という塩田監督の言葉を元に、小松菜奈さん、門脇麦さんの演じるハルレオの声、この映画の世界をイメージしながら曲を書きました」と語り、「今回、お二人とレコーディングさせて頂きましたが、お二人の、飾らない真っ直ぐな歌声によって『さよならくちびる』という曲は完成するのだと改めて感じました。多くの方に、楽しんで頂ければ幸いです」とコメントしている。また、挿入歌2曲を作詞・作曲・プロデュースした最旬女性シンガーソングライター・あいみょんさんは、「たちまち嵐」について「楽観的だけど、芯のある楽曲をイメージしました」と言い、「誰にだって訳がある」については「皆それぞれ、理由があって今その場に立っていて、好きな物にも嫌いな物にもきっと理由がある。傷つくこと、泣きたくなることや嬉しくなることにも。沢山の感情を背負って心臓を走らせ生きているハルとレオに、少し訳ありの歌を作りたいと思いました」と楽曲に込められた思いを語っている。『さよならくちびる』は2019年5月、全国にて公開。(cinemacafe.net)■関連作品:さよならくちびる 2019年初夏、全国にて公開予定(C)2019「さよならくちびる」製作委員会
2018年12月14日女優の小松菜奈さんと吉田羊さんが都内で開かれたロッテ『乳酸菌ショコラ』のイベントに出席。季節の変わり目となるこの時期におすすめの “腸内環境改善トレーニング” について、おふたりが実演してくれました!トレーニング姿で登場!今回のイベントは、ロッテが開発した「1日3分腸内環境改善トレーニング」の発表会。ゲストとして、チョコレートブランド『乳酸菌ショコラ』のサポーター、小松菜奈さんと吉田羊さんがトレーニング姿で登場です!まずは、おふたりが声で出演されている「1日3分腸内環境改善トレーニング」の動画がお披露目されました。このトレーニングは、健美腸ドクターとして知られる医師の小林暁子先生とセントラルスポーツ株式会社との共同でつくられたもの。1日3分の簡単なトレーニングをすることで、腸内環境の改善が促されるそうです。このトレーニングについて、小松さんは、「運動を習慣づけようと思っても違うことしたり、今日は休んじゃおうとか思ったりするけど、3分なら続けられますね」とコメント。吉田さんは、「3分はあっという間ですし、ラーメンにお湯を入れてできあがるまでの間に運動ができるので、“ながら” トレーニングが可能ですね」と答えていました。小松さんのリズム感が…続いて、おふたりがステージでトレーニングにチャレンジです。音楽に合わせて膝を直角に上げる運動をするのですが、小松さんは「私、リズム感ないから大丈夫かな……」と不安そう。そんな彼女に「リズムにあわない菜奈ちゃんも見てみたい。かわいいだろうな」と声をかける吉田さん。仲の良い姉妹のようです。ということで、まずは小松さんからスタート。音楽がはじまり、リズムに合わせて膝を上げなければならないのですが、いまひとつリズムに乗り切れていないようです。いっぽうの吉田さんは、リズム感もバッチリで美しいトレーニング姿を披露されていました。たまらなくかわいい!トレーニングが無事終わり、ほっとした様子のおふたり。膝上げの感想を問われると…小松さんリズムとるのが難しかったんですけど、羊さんが優しく声かけしてくれて、楽しかったです。吉田さんリズムに乗れていないような菜奈ちゃんがたまらなくかわいいですね。(この運動は)簡単そうに見えますけど、片脚なので、体幹がしっかりしていないとふらつきます。なので、体幹も鍛えられるとてもよいトレーニングだと思います。その後、トレーニングのごほうびとして『乳酸菌ショコラ』を実食。「トレーニング後は甘いものを欲しているので、うれしいです!」とふたりともおいしそうに食べていました。鍛えたい部位は…?続いて行われたトークセッションでは、おふたりがトレーニングについて語ってくれました。小松さんは、ふだんから走ったりジムに行ったりして、運動することや汗をかくことが大好きとのこと。吉田さん菜奈ちゃんのイメージって、ヘルシーな美しさがありますよね。小松さんでもリズム感はないです(笑)。吉田さんリズム感はなさげですね(笑)。と再び小松さんのリズム感をネタにしながらも、おふたりは本当に仲がよさそうです。さらに、今後やってみたいトレーニングについてもふたりの意見は一致。小松さん私は背中がきれいだといいなと思っていて…。衣装で背中が見えるときに、背中がきれいだと女性らしさを感じてドキッとします。なので、背筋を鍛えたいです。吉田さん私も背中を鍛えたいと思っているんです。携帯依存症的なところがあり、スマホ首になりがちで、カメみたいになっちゃうんです。なので、背中の筋肉を鍛えたいです。この美しいおふたりが声で出演されているトレーニング動画は、10月17日からロッテの公式サイトで公開されています。優しく応援する「小松菜奈のチョコ指導ver」篇、厳しく指導する「吉田羊のムチ指導ver」篇の2篇があり、腸腰筋や大腰筋を刺激する6種類のトレーニングが紹介されているので、腸の調子を整えたい人はぜひチェックしてみてください。以上、『ロッテ 乳酸菌ショコラ「1日3分腸内環境改善トレーニング」』発表会イベントレポートでした!
2018年10月19日朝吹真理子さん7年ぶりの新刊だ。「『きことわ』を書き終わって、次回作の打ち合わせをするときには、『TIMELESS』という言葉はもう浮かんでいました。同時に、酒井抱一の『秋草鶉図』の中に不思議な距離感で並んでいる男女のイメージもあったのですが。そこがどこなのか、いつのことなのかがわからない。自分で紡いだ言葉を何度も読むことにより、次の1行が押し出されていく感覚で小説を書いているので、3~4行書いては戻って書き直すの繰り返し。6年そんな感じでした」誰かを愛しいと思ったことのない女性〈うみ〉は、高校の元同級生で被爆者の子孫であることを恐れている〈アミ〉と、恋愛感情も性的な関係もないままに結婚する。やがてふたりは交配し、生まれてきた子どもをアオと名付けた。その後アミは姿を消す。アオは、うみや祖母の芽衣子、血のつながらない姉のこよみ、うみや芽衣子の仕事関係の知り合いで奈良に住む桃さんや初子さんらと交流しながら17歳になっていた。江戸時代に江姫が火葬された場所から、南海トラフ地震が起きた2035年まで、浮かび上がっては沈んでいく、たくさんの人生と記憶と出来事。その物語構造は、朝吹さんが好きだという俵屋宗達の水墨画「蓮池水禽図」のイメージと重なる。「蓮の花が咲いて枯れるまでの時間の流れ、つまり違う時間に起きた場面を、同じ絵の空間の中に配置する“異時同図法”という手法で描かれているんです」2部構成をとる本書は、前半はうみの、後半はアオの語りで進む。風変わりな家族のサーガのようでいて、むしろ実に人間的な、温かな寄り添い合いにも見えるのだ。「うみは現代社会のルールでは薄情に映るかもしれませんが、人間の縁を血縁だとかでは縛らない人。生まれ変わるならクラゲになりたいと言ううみの心情を私なりに察すると(笑)、こんな家族のかたちも自然な流れだったように思うんです。クラゲは自分の力で泳ぐのではなく大きい海流に乗って漂うだけ。なんとなく吹き寄せられて集まり、また離れてもいい。その流れの中で交配の時期なら生殖し、個体としてはいずれ死ぬ。それはクラゲに限らず、やわらかな肉体をもった生き物の“ほがらかな宿命”という気がするんです」『TIMELESS』小説は、自分の中から湧き上がる感情やテーマを探すというより「これまで作られてきた芸術作品への応答のような気持ち」で書く、と朝吹さん。新潮社1500円あさぶき・まりこ作家。2011年「きことわ」で芥川賞受賞。エルメスの展覧会と連動し、物語「彼女と」を書き下ろす。ご希望の方は全国のエルメスブティックへ。なくなり次第終了。※『anan』2018年8月15・22日号より。写真・土佐麻理子(朝吹さん)大嶋千尋(本)インタビュー、文・三浦天紗子(by anan編集部)
2018年08月17日女優の小松菜奈と門脇麦が、新作映画『さよならくちびる』(2019年初夏公開)のW主演を務めることが24日、明らかになった。同作では、数々の大ヒット作を生み出してきた塩田明彦監督が、自らのオリジナル脚本をベースにキャリア初の“音楽映画”に挑戦。インディーズの音楽シーンで一時期話題になった2人組女性バンド“ハルレオ”。解散を決めたレオ(小松)とハル(門脇)は、バンドのサポートをする“ローディ”の志摩(成田凌)とともに、解散ツアーとして、全国を巡る。しかし、レオは志摩に恋を、志摩はハルに思いを寄せ、ハルもレオに友情を越えた感情を抱いていた。塩田監督は「日本映画の最前線を美しく、軽やかに疾走する小松菜奈さん、門脇麦さんと映画を撮るチャンスを頂いたとき、最初に脳裏に浮かんだのが“くちびる”という言葉でした」と明かす。「お二人の、あの美しいくちびるとくちびるの間からひとつの言葉、ひとつのメロディが生まれ、音楽として響く。そこに成田凌さんという、なんとも柔らかな魅力をもった青年が絡んで、音楽はさらに重層化していく。抽象的ですが、そんな映画をいま、彼らと力を合わせ、創り上げようとしております」と意気込みを語った。居場所を求める3人の若者たちが「言いたいけど言えない」という複雑な思いと、現実と折り合いの付かない夢のきらめきを胸に、旅を続ける同作。函館、大阪、新潟他、全国各地にて、主に今年の夏を中心にロケを実行する予定だ。○小松菜奈コメント不器用ながらももがいて自分の居場所をみつけようとしてる、そんなレオの人間臭いところにとても惹かれました。今回の撮影では自分が今まで経験したことのないことにも挑戦したり、不安は大きいですが私もレオのようにぶつかりながら作品の中で何かを見つけられるといいなと思います。そしてお二人とも初共演なので、門脇麦ちゃん(ハル)と成田凌さん(志摩)と監督やスタッフさん皆さんと切磋琢磨しながら一瞬一瞬を大事にしていきたいと思います。色々な場所でみんなと楽しく旅してきます。○門脇麦コメント映画に興味を持ち始めた10代の頃から憧れだった塩田監督、個人的にずっと前から大好きな菜奈ちゃん、3度目ということもありとても信頼感のある成田くん、そんな方達と作品を創れるなんて楽しみでしかありません。まだ詳しいことは言えませんが音楽映画ということで、劇中で流れる音楽、とってもとっても素敵です。撮影期間中、私は何度もこの音楽たちに救われるのだろうと思います。良い作品になるよう全力を尽くします。○成田凌コメント塩田明彦監督の、新作、そして、オリジナル作品、この作品に関われること、すごく嬉しく思います。ハルレオ、門脇麦さん小松菜奈さん。いい作品ができることは間違いないです。お楽しみに。
2018年06月24日