特定非営利活動法人日本トイレ研究所(所在地:東京都港区、代表理事:加藤 篤、以下 日本トイレ研究所)は、子どもの排便の実態把握を目的に、「トイレweek2024」にあわせて排便記録調査を実施し、計12,693人(小学生111校・11,344人、中学生12校・1,349人)の7日間の記録を集計しました。便秘が疑われる児童は小学生で24.5%、中学生は18.4%となり、早期の対策が求められます。<調査結果の詳細> ■主な調査結果・7日間のうち「排便があった日数が2日以下」は小学生7.6%、中学生9.2%・7日間のうち便秘傾向の「硬い便が2回以上」だったのは小学生17.4%、中学生9.5%。最も多かったのは小学2年生・女子で25.2%・便秘が疑われる児童(「排便があった日数が2日以下」と「硬い便が2回以上」のどちらかに該当するまたは、両方に該当する児童)は、24.5%。2021年から4年連続で20%を超えている。排便のあった日数(小学生)硬い便が2回以上出ていた割合(小学生)便秘が疑われる割合(小学生)■小児外科医・中野 美和子先生 コメント(抜粋)(学校法人神戸学園 理事・校長、吉川小児科排便外来、さいたま市立病院 小児外科 非常勤・元部長)毎日排便していても、すっきり出せていない場合などは便秘の可能性がありますし、便秘症かどうかは、本来は便性や、排便しやすさなどと合わせて判断するべきものですが、今回の排便記録からの推測では、少なくとも8~9%、多く見積もると20%以上の児童が積極的な介入(生活習慣の調整、薬剤治療を含む)が必要な便秘症の可能性が高いといえます。また、思春期になると、心身の成長が著しく食事量も飛躍的に増えるはずで、便秘症が疑われる割合は減ってはいますが、やはり1割近くいるようで、女性は要注意です。排便記録は、日ごろ無視しがちな排便状況を子ども自身が振り返り、自分の身体に関心を持つという重要な一歩です。うんちチェックシートにより、排便は回数だけではなく、性状も大事であることを知ることができます。そして1週間連続して記録することで、ふだんの生活を振り返り、生活習慣を改善するきっかけになるという行動療法でもあります。場合によっては、医療機関を受診し、積極的な治療に結び付けてもらいたいものです。また、この記録を家庭内で共有することにより、家族全員が排便、そして身体と生活習慣について話し合う機会が増えることを期待します。■日本トイレ研究所 コメント(抜粋)本年の結果では「排便日数2日以下」と「硬い便2回以上」のどちらか、または両方に該当し、便秘の疑いがある割合は、小学生で24.5%、中学生では18.4%でした。小学生では2021年~2024年の4年間とも、 この割合がいずれも20%を超えています。心も体も大きく成長する時期の子どもたちに20%以上、便秘の疑いがあるということは課題であると考えます。「小児慢性機能性便秘症診療ガイドライン」によると子どもが便秘になりやすい契機として、「学童における通学の開始や学校での排泄の回避」があり、入学による環境の変化や、学校でトイレに行くのを避けることが便秘にきっかけになる可能性があります。食事や運動の様子は周囲からも見えますが、排泄の状況は周囲の大人も気づきにくいものです。排便記録をとおして、家庭で排便状態を確認して、生活習慣を振り返るきっかけにしてもらいたいと思います。■調査概要●対象 :全国の小学校1年生~6年生および中学校1年生~3年生●期間 :2024年10月~11月のうちの7日間●方法 :郵送による配付・回収●項目 :排便の有無および便形状、朝食摂取の有無●有効回答:計12,693人(小学生111校・11,344人、中学生12校・1,349人)※回収した記録用紙のうち、未記入の日があるものを除く●実施主体:特定非営利活動法人日本トイレ研究所※本調査では、小数第2位を四捨五入しているため、数字の合計が100%とならない場合があります■トイレweek2024概要トイレは生きていくために欠かせない排泄の場であり、排泄はからだの状態をあらわす大切なサインです。日本トイレ研究所では、トイレ・排泄を大切に考えてほしいという思いを込めて、11月10日「いいトイレの日」から11月19日「国連・世界トイレの日」を「トイレweek」と定め、トイレ・排泄について、話題にする・考える・学ぶ・行動する活動を実施します。※2020年~2023年は「うんちweek」として実施期間 : 2024年11月10日(いいトイレの日)~11月19日(世界トイレの日)特設サイト: 目的 : 排泄をとおして、健康や生活リズムを整えるきっかけをつくる内容 : 小学校・中学校を通した児童・生徒の排便記録、特設サイトでの情報発信等主催 : 特定非営利活動法人日本トイレ研究所協賛 : EAファーマ株式会社、カゴメ株式会社、管清工業株式会社、太陽化学株式会社、株式会社LIXIL、カルビー株式会社、マグミット製薬株式会社、イチジク製薬株式会社、王子ネピア株式会社、株式会社ケンユー、サラヤ株式会社、野村乳業株式会社、株式会社はくばく(順不同)■特定非営利活動法人日本トイレ研究所「トイレ」を通して社会をより良い方向へ変えていくことをコンセプトに活動している NPO です。近年は「子どものトイレ・排泄環境」「災害時のトイレ・衛生環境」「街なかのバリアフリーなトイレ環境」に力を入れています。所在地 : 東京都港区新橋5-5-1 IMCビル新橋9Fコーポレートサイト: 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2024年12月18日自分の排便後のにおい、半数以上が「気になる」。でも他人のにおいはそれ以上(71.8%)!健康のバロメーターともいえる便通。便意を感じたらすぐトイレに行くことは腸内環境を整える理想的な生活習慣です。しかし外出先での排便に関しては、心理的に抵抗がある人も少なくありません。その原因の一つと考えられるのがにおいです。そこで大正製薬では、排便のにおいに関してアンケート調査を実施。なかなか人に聞くことができないお通じ事情について、どんな意識を持っている人が多いのかを探りました。その結果、男性には潔癖症の傾向が見られ、特に20代の男性で顕著に。一方女性は外出先での排便を「人に知られたくない」意識が強いことがわかりました。また、便のにおいのしくみも併せてまとめました。調査結果の概要◆自分の排便後のにおいが「気になる」人は半数以上(54.8%)。20~40代では男性の「いつも気になる」が女性を上回る◆他人の排便のにおいについて、71.8%が「気になったことがある」と回答。自分のにおい以上に他人のにおいは気になる!?◆外出先での排便は、約6割(59.3%)の人が極力我慢。若い世代に多い「絶対しない」「極力しない」派◆お通じを我慢する理由~男性1位は、「外のトイレの便座には座りたくないから」(38.1%)。女性は「落ち着かない」(54.0%)、「音やにおいが恥ずかしい」(33.9%)◆外出先でのにおい対策は、「同時に水を流す」が約3人に1人(30.6%)。女性は約4割で、男性の2倍が実践!「携帯消臭剤を使う」は20代の男性(14.3%)、「トイレ内の便座除菌クリーナーで拭く」は60代男性(20.5%)と20代男性(20.0%)に多いことが判明◆便のにおいがきつくなる原因が腸内細菌にあることは約半数が認識◆ユニークな20代男性。“潔癖男子”が多い!?◆自分の排便後のにおいが「気になる」人は半数以上(54.8%)。20~40代では男性の「いつも気になる」が女性を上回る自分の排便後のにおいに関して、「いつも気になる」(11.8%)、「たまに気になる」(43.0%)を合わせて、半数以上の54.8%の人が気にしています。トータルの男女比では、女性がやや多い程度で、大きな違いはありませんでした(男性51.5%、女性58.0%)。しかし自分のにおいが「いつも気になる」と答えた20~40代の男性は、同年代の女性を上回り、中でも20代の男性は、同じ20代女性の6倍(15.0%)に。意外にも(?)自分の便のにおいに敏感な男性が、若い世代を中心に多いことがわかりました。表1:自分の排便後のにおいが気になりますか 【N=400】表2:自分の排便後のにおいが気になりますか/いつも気になると回答【N=400】◆他人の排便のにおいについて、71.8%が「気になったことがある」と回答。自分のにおい以上に他人のにおいは気になる!?他人の後に入ったトイレでにおいが気になったことがあると答えた人は、「よくある」(21.8%)、「たまにある」(50.0%)を合わせて71.8%に上りました。やはり自分のにおい以上に他人のにおいは気になるようです。また性別・年代別にみてみると、男女とも20代から50代へと年代が高くなるにつれ、“気になる率”が高まる傾向がみられました。他人のにおいについては、年齢とともに許容度が下がっていくということでしょうか。表3:他人の後に入ったトイレで、においが気になったことはありますか【N=400】表4:他人の後に入ったトイレで、においが気になったことはありますか /よくある・たまにあると回答【N=400】◆外出先での排便は、約6割(59.3%)の人が極力我慢。若い世代に多い「絶対しない」「極力しない」派外出先での排便について、「どうしても我慢できない時だけする」(34.5%)の回答を含め、「極力しない」(14.8%)、「絶対しない」(10.0%)と答えた人は約6割(59.3%)に上りました。また、「絶対しない」「極力しない」という回答をみると、1位・20代女性(35.0%)、2位・30代女性(32.5%)、3位・20代男性(30.0%)に多く、若い世代の“外トイレ否定”傾向がうかがえる結果となっています。表5:外出先で排便をしますか【N=400】表6:外出先で排便をしますか/極力しない・絶対にしないと回答【N=400】◆お通じを我慢する理由~男性1位は、「外のトイレの便座には座りたくないから」(38.1%)。女性は「落ち着かない」(54.0%)、「音やにおいが恥ずかしい」(33.9%)外出先での排便を我慢する理由は、「外のトイレでは落ち着かないから」(45.1%)、「外のトイレの便座には座りたくないから」(32.1%)、「音やにおいが恥ずかしいから」(24.1%)の順に。男女別では、「外のトイレの便座には座りたくないから」が男性の回答のトップで、潔癖症の一面がうかがえます。一方女性では「外のトイレでは落ち着かないから」が1位。続いて「音やにおいが恥ずかしいから」は、男性の約2.5倍。潔癖症の傾向がみられる男性に対し、女性は排便を人に知られたくない、という意識が強いようです。表7:(全体)外出先での排便を我慢する理由【N=237】(男性)外出先での排便を我慢する理由【N=113】(女性)外出先での排便を我慢する理由【N=124】◆外出先でのにおい対策は、「同時に水を流す」が約3人に1人(30.6%)。女性は約4割で、男性の2倍が実践!「携帯消臭剤を使う」は20代の男性(14.3%)、「トイレ内の便座除菌クリーナーで拭く」は60代男性(20.5%)と20代男性(20.0%)に多いことが判明外出時での自分の排便後のにおい対策では、「排便と同時に水を流す」(30.6%)が多く、次いで「人がいないトイレを探す」(13.9%)、「トイレ内の便座除菌クリーナーで拭く」(11.7%)と、人知れず工夫されている様子がうかがえます。また、「携帯消臭剤を使う」が最も多かったのが20代男性(14.3%)。「トイレ内の便座除菌クリーナーで拭く」の回答も60代男性(20.5%)と20代男性(20.0%)が多く、女性を上回っています。実は潔癖の傾向が高く、積極的なにおい対策を行っている男性が多いことがわかりました。表8:外出時での自分の排便後のにおい、どのように対策していますか【N=360】表9:(男性)外出時の排便後のにおい、どのように対策していますか<男女・年代別>【N=360】表9:(女性)外出時の排便後のにおい、どのように対策していますか<男女・年代別>【N=360】◆便のにおいがきつくなる原因が腸内細菌にあることは約半数が認識便のにおいがきつくなる原因は何だと思うかを聞いたところ、「腸内の悪玉菌が増えているから」(36.3%)が最多。「乳酸菌・ビフィズス菌が不足しているから」(10.0%)と合わせると、半数近くの人(46.3%)が便のにおいと腸内細菌の関わりを認識していることがわかります。さらに「肉類など動物性たんぱく質や脂肪の摂り過ぎ」(31.3%)、「食事のバランスが悪いため」(25.5%)という答えが続き、食べた物が便のにおいに影響していると考えている人は多くみられます。ただ、男性では全年代で「わからない」の回答が最も多く、腸活への関心度・理解度では女性がやや上回っているようです。表10:便のにおいがきつくなる原因は何だと思いますか【N=400】表11:便のにおいがきつくなる原因は何だと思いますか(男性)【N=200】表12:便のにおいがきつくなる原因は何だと思いますか(女性)【N=200】◆ユニークな20代男性。“潔癖男子”が多い!?今回の調査で特徴的だったのが20代男性です。外出先での排便では「極力しない」「絶対しない」の回答が3割を占め、男性陣トップ。トイレを我慢する理由では、「人に分かってしまうのがいやだから」と考えている人が4人に1人以上いて(26.9%)、男性で最も多く、年代によっては女性よりも多くなっています。におい対策で「携帯消臭剤を使う」人は男女全年代で最も多い14.3%。「人がいないトイレを探す」という回答も2割を超え(22.9%)、40代女性と並んでトップでした(表9参照)。自分の個性を重視する人が多いといわれるZ世代。ファッション、メイク、スキンケアなどと同様、生活スタイルでも自分らしさを大切にする“潔癖男子”が多いのかもしれません。表13:我慢をするのはなぜですか/排便をしたと人に分かってしまうのがいやだからと回答【N=237】便は健康のバロメーター! においもセルフチェックで健康管理食べたものは胃や腸などで消化・吸収されて、残ったものが便として出されます。では便とは何なのでしょうか。<便は何でできている?~健康的な便の中身は、水分8割、固形物2割>体内で必要な栄養を吸収された後に、「食べ物のカスが便になる」と思われがちですが、実は便の主成分の約80%は「水分」です。残りの約20%は固形物で、食べ物のカスはその1/3。その他、1/3が腸壁から剥がれた粘膜で、あとの1/3が腸内細菌です。わずか1g(乾燥ベース)の便に、約1兆個の腸内細菌が含まれているといわれています。<なぜ便はくさくなる?~腸内環境が悪玉菌優勢に>この便のにおいに影響を与えるのが腸内細菌。腸内細菌には善玉菌、日和見菌、悪玉菌があり、悪玉菌は肉などのたんぱく質や脂質をエサとして好み、おなかの中で分解するときにイヤなにおいを放つ物質を作ります。食生活がお肉や油っこいものに偏り、悪玉菌が増えて腸内細菌のバランスが崩れると、便のイヤなにおいが強くなります。<赤ちゃんの便がくさくないのは、腸内細菌のほとんどがビフィズス菌だから!>一方、ビフィズス菌に代表される食物繊維やオリゴ糖を好む「善玉菌」が多いと、便秘の改善にもなり、便のにおいは抑えられます。離乳期前の赤ちゃんの腸内細菌は、80%が善玉菌の代表であるビフィズス菌です。赤ちゃんの便がほとんど無臭なのはそのためです。ビフィズス菌は、加齢とともに減少していくため、意識して摂取することで、腸内環境を整え、便のにおいをある程度コントロールすることが可能になります。継続的な摂取が大切になるので、食物繊維の多い食事をとることが難しい場合、手軽に補給できる整腸薬もおすすめです。また、腸の働きが低下すると、身体のにおいにも影響が及ぶといわれています。便秘で腸内にたまった有毒ガス(インド-ルやスカトールなど)が血液中に吸収され、有毒ガスは体内を巡り、毛穴などから放出されるのです。くさい、汚い、恥ずかしい‥‥と、悪者扱いされがちな便ですが、実は腸の健康診断ができる重要なバロメーターなのです。トイレで流す前に、便の「形・色・量」はもちろん、「におい」もチェックする習慣を取り入れ、自分の腸内環境を確かめてみましょう!においを抑え、良い便をつくるには?良い便を出すためには、善玉菌はもちろん、善玉菌の餌になるオリゴ糖や食物繊維を取り入れることや、便の水分を確保してくれる水溶性食物繊維を摂ることが大切です。そしてなにより、身体全体の新陳代謝がうまくいくように、体を動かし、しっかり睡眠を取りましょう。①毎日朝食を食べ、繊維質が多い食事を意識する朝起きて水を飲む、朝食を食べるなど腸に刺激を与えることで便意を促すきっかけになります。 朝、家を出る前にトイレに行く時間を設けると排便習慣も身につけられます。また、水溶性食物繊維は便をやわらかくしたり、有害物質を吸着する働きがあるため、意識して食べるのがおすすめです。水溶性食物繊維を多く含む代表的な食品 :ニンニク、ごぼう、山芋、オクラ、芽キャベツ、アボカド、インゲン豆・大豆などの 豆類、きのこ類、さつまいも、大根など②水分をしっかり摂る水分不足になると腸の内容物が腸内を通過しづらくなったり便が硬くなります。便の約 8 割は水分でできているため、こまめに水分を摂ることで便の状態を整えましょう。③乳酸菌などのプロバイオティクスを摂取する腸内フローラを整える(=腸活)ために大切なのは、善玉菌を増やすものを積極的に摂ることです。善⽟菌を増やすには、善⽟菌を含むもの(「プロバイオティクス」)と、合わせて善⽟菌のエサとなるもの(「プレバイオティクス」)※を毎日の食事に取り入れることが効果的です。※身体に良い善玉菌を含むものをプロバイオティクス、その善玉菌の栄養源となるものをプレバイオティクス、そして両方を合わせて摂ることをシンバイオティクスと呼びます。シンバイオティクス④おなかまわりのお悩み解決トレーニング腸を動かすためにおなかの筋肉はとても大切です。おなかまわりには、横隔膜・腹横筋・腹斜筋・ 腹直筋があり、これらを動かすことで腸のぜん動運動は促されます。エクササイズや腸もみマッサージで腸の機能をサポートする大切な筋肉を鍛えて腸の動きを活発にしましょう。これらの筋肉は体幹の一部でもあるため姿勢改善にもおすすめです。⑤「排便日誌」をつけ、自分なりの排便ルーティンを確立する「時間がない」「便意がない」などの理由で、朝トイレに行かない人も少なくないのでは。便意がなくても、決まった時間に行くことが大切。毎朝のトイレが日課になるように習慣づけましょう。また、排便状態を把握するのにおすすめなのが排便日誌。回数や時間、便の硬さ、におい、また食事や水分量、服薬状況などを記入することで、身体の変化にいち早く気づくことができます。小林メディカルクリニック東京院長小林 暁子(こばやし あきこ)先生順天堂大学医学部卒業。順天堂大学総合診療科・女性専門外来での診療経験をもとに、便秘外来、内科、皮膚科、女性専門外来のクリニックを都内に開業。特に便秘外来は人気で、現在まで1万5000人を超える便秘に悩む患者の治療に当たっている。小林 暁子(こばやし あきこ)先生【『排便のにおいに関する調査』調査概要】調査地域:全国調査期間:2023年12月調査方法:インターネットでのアンケート調査調査対象:20歳~69歳までの男女有効回答:400名(男性:200名、女性:200名)調査会社:株式会社クロス・マーケティング腸活ナビ : 20240227「排便のにおいに関する意識調査].pdf : 詳細はこちら プレスリリース提供元:NEWSCAST
2024年02月27日特定非営利活動法人日本トイレ研究所(所在地:東京都港区、代表理事:加藤 篤)は、子どもの排便の実態把握を目的に、「うんちweek2023」にあわせて排便記録調査を実施し、全国の小学校112校12,307人・中学校12校1,258人の7日間の記録を集計しました。便秘が疑われる小学生は26.3%となり、早期の対策が求められます。▼調査結果の詳細 <主な調査結果>●7日間のうち「排便があった日数が2日以下」は小学生9.0%、中学生8.7%●7日間のうち便秘傾向の「硬い便が2回以上」出ていたのは小学生17.8%、中学生9.2%最も多かったのは小学2年生・女子24.9%で、次に多かったのは小学1年生・女子24.6%●便秘が疑われる児童(「排便があった日数が2日以下」と「硬い便が2回以上」のどちらかに該当するまたは、両方に該当する児童)は、26.3%。2021年から3年連続で20%を超えている<調査概要>●対象 :全国の小学校1年生~6年生および中学校1年生~3年生●期間 :2024年10月~11月のうちの7日間●方法 :郵送による配付・回収●項目 :排便の有無および便形状●有効回答:小学生12,307サンプル(112校)、中学生1,258サンプル(12校)(回収した記録用紙のうち、未記入の日があるものを除く)●実施主体:特定非営利活動法人日本トイレ研究所※本調査では、小数第2位を四捨五入しているため、数字の合計が100%とならない場合があります[表1]排便のあった日数(2023、小学生)[表2]硬い便が2回以上出ていた児童(2023、小学生)[表3]便秘が疑われる児童(2021-2023、小学生)<小児外科医・中野 美和子先生のコメント>(抜粋)毎日排便していても、すっきり出せていない場合などは便秘の可能性がありますし、便秘症かどうかは、本来は便性や、排便しやすさなどと合わせて判断するべきものですが、今回の排便記録からの推測では、少なくとも8~9%、多く見積もると20%以上の児童が積極的な介入(生活習慣の調整、薬剤治療を含む)が必要な便秘症の可能性が高いといえます。小学生も中学生も、自らの排便状況には疑いを持たないことが普通で、治療したほうがよい便秘症でも、よほど強い症状がない限り自ら便秘を訴えることはありません。また、食事を含む日常生活の調整で排便状態をより良くすることが可能なのに、それを知る機会は少ないのです。排便記録は、日ごろ無視しがちな排便状況を子ども自身が振り返り、自分の身体に関心を持つという重要な一歩です。そして1週間連続して記録することで、ふだんの生活を振り返り、生活習慣を改善するきっかけになるという行動療法でもあります。場合によっては、医療機関を受診し、積極的な治療に結び付けてもらいたいものです。また、この記録を家庭内で共有することにより、家族全員が排便、そして身体と生活習慣について話し合う機会が増えることを期待します。===中野 美和子先生(学校法人神戸学園 神戸動植物環境専門学校理事・校長、吉川小児科排便外来、さいたま市立病院 小児外科 非常勤・元部長)<日本トイレ研究所のコメント>(抜粋)子どもの便秘は放っておくと悪化することもあるため、大人が早めに気づいて、早めにケアできる環境をつくることが必要です。子どもが便秘になりやすい契機として、入学による環境の変化や、学校でトイレに行くのを避けることが便秘のきっかけになる可能性があります。一般的に学校のトイレは老朽化が進んでおり、家庭のトイレとのギャップが大きいことも課題として挙げられます。また、学習指導要領において排便教育が位置づけられていないことも課題です。便の状態には、食事、運動、睡眠、心の状態などさまざまなことが影響します。排便をきっかけに自分の体の状態に目を向け、体の調子を整えようと意識することは、とても重要だと考えています。排便記録に用いたうんちチェックシート■うんちweek2023について排泄は、食事・睡眠・運動と同様に、生きる上で欠かすことのできない生理的欲求です。しかし、大人も子どもも排泄について学ぶ機会はほとんどありません。「うんちweek」では、自分の便の状態を知ることで健康について考え、おなかにいい生活を実践することを呼びかけています。期間 : 2023年11月10日(いいトイレの日)~11月19日(世界トイレの日)特設サイト: 目的 : 排泄をとおして、健康や生活リズムを整えるきっかけをつくる内容 : 小学校・中学校を通した児童・生徒の排便記録、フォーラム開催 等主催 : 特定非営利活動法人日本トイレ研究所協賛 : EAファーマ株式会社、太陽化学株式会社、カルビー株式会社、小林製薬株式会社、イチジク製薬株式会社、株式会社ケンユー、野村乳業株式会社、マグミット製薬株式会社(順不同)■特定非営利活動法人日本トイレ研究所「トイレ」を通して社会をより良い方向へ変えていくことをコンセプトに活動しているNPOです。近年は「子どものトイレ・排泄環境」「災害時のトイレ・衛生環境」「街なかのバリアフリーなトイレ環境」に力を入れています。所在地 : 東京都港区新橋5-5-1 IMCビル新橋9Fコーポレートサイト: 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2023年12月25日赤ちゃんの便秘のついては、ママから相談が多い項目の一つです。特に離乳食が始まるころに多くみられます。今、日本の子ども(3歳〜8歳)の約20%(5人に1人)が慢性便秘といわれていて、子どもの便秘が深刻な問題として注目されています。これは、赤ちゃん時代から始まっていることが多いそうです。今回は、赤ちゃんの便秘予防についてお話ししていきます。 赤ちゃんの便秘とは?生まれたばかりの赤ちゃんは、うんちを腸にためる機能が未発達なので、母乳や育児用ミルクを飲むたびに腸の働きの反射でうんちが出ます。生後1カ月ころから、大腸に少しずつためられるようになり、排便回数も少しずつ減っていくといわれていますが、個人差が大きいです。 排便は1日1回が良いですが、自然に排便が出る状態で、3日に1回ぐらいまでならあまり気にしなくていいといわれています。しかし、3日に1回の排便が1カ月以上続いたり、臭いうんちが続いたり、排便するときに長時間(3分以上)苦しそうにいきんで出すようであれば注意が必要です。赤ちゃんに多い便秘は、食事量や水分の不足が原因の大腸性便秘よりも、おしりの出口付近でうまく出せずにたまってしまう直腸性便秘が多いといわれています。便が長時間たまると、硬くなって出しづらくなったり、臭いがきつくなることがあります。 母乳や育児用ミルクを飲んだり、離乳食を食べて大腸が動いてうんちを押し出そうとしても、出口付近の直腸に硬い便があると押し出せずに、不快や痛みを感じて不機嫌になったり泣いてしまうこともあります。 離乳食が始まるとなぜ便秘になりやすい?離乳食が始まって固形物を食べるようになると、だんだん固形に近いうんちになっていきます。このころには、腸にうんちをためれるように機能が発達してきます。しかし、硬い便が続いて、排便時に肛門が痛かったという思いをすると、排便が怖くなったり、いきむのをしなくなったりします。直腸は本来は空っぽで、うんちが降りてきて直腸の壁を押し広げたときに便意が起こります。しかし、慢性的な便秘によっていつもうんちが直腸にある状態になると、便意の感覚が鈍ってしまうことがあり、数日分のうんちがたまってやっと便意を感じるようになります。量が多く硬くなったうんちを押し出すのは赤ちゃんにとっては難しいこともあります。 排便習慣をつけるために試してほしいことおなかのマッサージや水分や食事量を増やしたり、乳製品など腸の動きを良くする食品を食べても、赤ちゃんの便秘は改善されないことがあります。直腸に便をため過ぎないように、排便のサイクルをつくることが大切です。授乳や離乳食の後や、おならがあったり、いきみはじめたり、腸が動く音が聞こえたら、縦抱きにしたり座らせたりして腹圧をかけやすくします。2日以上出なかったり、おなかが張っている感じがあれば、綿棒浣腸で直腸にたまった便を出すようにしてあげましょう。綿棒浣腸の方法は、ワセリンやベビーオイルなどを綿棒の綿の部分につけ、肛門に綿の部分を1〜2cm挿入し、肛門を外側に少し押し広げるように圧をかけながら円を描くようにゆっくりと数回綿棒を回します。便を出しにくそうな場合は、おむつを外したり、おまるやトイレに支えて座らせたりするとすっきり出せることがあります。 上記を試しても、排便が3日以上なく、授乳や食事後に吐いてしまう、おなかが張って苦しそうで機嫌が悪いなどあればかかりつけ医を受診ましょう。 便秘は赤ちゃん時代から始まっていることが多く、自我が芽生えてくる3歳ぐらいまでに排便のリズムをつくることが大切です。成長・発達と共に改善していくこともありますが、離乳食が進んでいっても、排便がスムーズに見られない場合は、かかりつけ医に相談してみてもいいかと思います。 <参考>あ言叢社中野美和子著「赤ちゃんから始まる便秘問題」「赤ちゃんのウンチ講座ー排便と便秘を学ぼうー」(和田智代・2020年) 監修者・著者:助産師 国際ラクテーションコンサルタント・おむつなし育児アドバイザー 榎本美紀2001年に助産師免許取得後、杏林大学医学部付属病院・さいたま市立病院・順天堂大学練馬病院の勤務を経て、2013年に埼玉県さいたま市に訪問型の助産院「みき母乳相談室」を開業。病院勤務での経験を元に、母乳育児支援の国際ライセンスである国際ラクテーションコンサルタントとして、地域の母乳育児を支援。訪問時の相談は多岐にわたり、おむつなし育児アドバイザーとしてトイレトレーニングなどの相談も。一児の母。
2020年05月27日お子さんは、毎日うんちが出ていますか?読者アンケートでは「ほぼ毎日出ている」という人が約74%と大多数を占めましたが、大事なのは回数だけでなく、いいうんちがスッキリと出ること。子どもの便秘治療をしている中野美和子先生に、「スッキリうんち」の定義や、便秘の仕組みを聞きました。お話を聞いたのは:中野美和子先生さいたま市立病院小児外科部長。排便外来を開設し、子どもの難治性便秘・便通異常・便失禁の治療を行っている。著書に「赤ちゃんからはじまる便秘問題」(言叢社)。「日本トイレ研究所」のWebサイト()ではアドバイザーとして、子どもの便秘に関する知識を紹介している。Q.お子さんの排便頻度はどのくらいですか?※2016年6月8日~7月5日、Webアンケート、有効回答数1184人■排便は、食事や自分の意思だけではコントロールできない便秘が腸の病気を引き起こすことはありませんが、「うんちが出ない」ことは子どもにとってつらいもの。おなかがいつも張っていて苦しい。うんちを出すと痛いので、余計にため込み、食欲がなくなる。イライラしてお友達と遊べないなど、排便の悩みは生活の悩みにつながります。食事を変えれば便秘は治ると思うかもしれませんが、子どもの場合は、好き嫌いがあるなど食事の改善自体が大変ですし、そもそも食事だけで便秘を解消するのは難しいもの。腸を動かしたり、脳に信号を送ったりして排便をコントロールしている、自律神経の働きが重要です。自律神経の働きには、規則正しい生活やリラックスできる環境といった、毎日の生活が大きく関わってきます。■回数の問題ではなく「いいうんち」を出すことが大事「いいうんち」の定義は、次の2つです。1.週に3日以上排便がある。S状結腸には3日分くらいの便がためられるので、週3日までなら便秘ではないとされています。2.便意を感じ、トイレに行くとスムーズに排せつできる。排便後にスッキリ感がある。つまり、小さなうんちがコロッと出るだけでは、毎日出ていても、快便とは言えません。1日分の新しい食べ物が入ったら、1日分の古い便が出るのが本来の排せつ。しかもスムーズに出るのが本当の「いいうんち」です。■おうちのかたが子どもの排便に気を配ることが大切「うんちが出ない」ことは、親には言い出しにくいもの。苦しむ姿を見られたくないからか、一緒にトイレに入るのを拒む子も多いようです。生まれ持った腸の力が弱いために、うんちを外に押し出せないのが子どもの便秘の特徴です。そのまま放っておくと腸は伸び切って、大量にうんちをため込まないと便意を感じられなくなります。結果、子ども時代の便秘が大人まで継続してしまうのです。もし、排便状況を把握していなかったり、うんちの回数や量が少ないと思ったら、次ページで紹介する「排便日誌」をつけるなど、子どもの様子を観察してみてください。うんちがスッキリ出れば、食欲も湧くし、ぐっすり眠れる。眠ることで消化管の活動は活発になりますから、またいいうんちが出ます。「そのうち良くなる」と甘く見ず、今いいうんちを出せているか、排便に気を配りましょう。お子さんの便秘度チェックリストA:排便の回数□ 続けて5日以上排便がない□ 排便のペースが週3日以下B:排便状況□ 排便時に痛がる□ 排便時に出血がある□ 便がたまっておなかが張っている□ 食欲がない□ いきんでもなかなか出ない□ 小さな便が何回も出る□ ベタッとした便で下着が汚れる□ 毎日出るが少ない。週に一度くらい大量の便が出る□ 食欲がないが、排便すると食欲が出るA・B両方に1つ以上当てはまったら受診を勧めますどちらか一方の場合は、「排便日誌」をつけるなど排便の様子を観察してください。便秘癖がつく前であればかん腸や下剤で解消できる場合も。早めの対処が肝心です。スッキリうんちQ&A読者アンケートで寄せられた質問に中野先生が回答します。ちまたでよく聞く便秘にまつわるアレコレも、「実は迷信」ということも…? 正しい知識をチェックしましょう!Q.長女は便秘だけど次女は快便同じ食事をしているのになぜ違う?A.その子の生まれ持った腸の力で便秘の度合いが決まるから排便は自律神経がコントロールしており、うんちが肛門の外へ押し出されるためには、腸の力が大切です。この腸の力というのは、きょうだいで同じ場合もあれば違う場合もあります。食事はうんちの形を作る要素ですが、それだけで便秘になるかどうかが決まるものではありません。便秘予防には自律神経を整え、しっかり動く腸をつくることが大事なのです。Q.便秘を予防するために毎日何をすればいいの?A.リズミカルな生活を送って自律神経の働きを正常にすることです食事は朝・昼・晩と規則正しく食べる、決まった時間に起きて眠るといった、リズミカルな生活を送ることが自律神経の正常な働きを促します。また、自律神経は緊張状態で活発になる交感神経と、リラックス状態で活発になる副交感神経とに分かれています。園で活発に過ごす時間と、おうちで安心して過ごす時間が交互にやってくることで、どちらもが正常に働くようになります。Q.「朝うんち」がいいって聞くけど理由はあるの?A.快適な1日のため理想は朝ですがこだわらなくてもOK朝うんちを勧める理由は、1.朝スッキリ出ると1日を快適に過ごせるから。2.園でうんちがしにくい子の場合、家に帰るまで我慢していることが、便秘につながりやすいから。ただ、排便にもっとも大事なのはリラックスできる環境です。朝、「早く!」と急かされながらトイレに行くくらいなら、帰宅後やお風呂に入る前など、親子ともに余裕があるときを、うんちタイムに充てましょう。頑張らせるのは長くても2~3分に。出るものならそれくらいで出ますし、無理強いは排便がイヤになる原因です。Q.ちょっと便秘気味かなと思ったとき、親にできることはある?A.気になったらまずは1週間排便日誌をつけてみましょう「排便日誌」に記録するのは次の4つです。1.うんちが出た日時2.うんちの形(硬さ、量、太さ)3.おなかの具合4.園行事があった、風邪などの生活面記録をとることで、「硬くて小さなうんちが出ても、翌日にはいいうんちが出ている」といった排便のリズムを把握できます。また、「園行事があると便秘になりやすい」といった生活と排便の関係が分かると、積極的にトイレに誘ったり、下剤やかん腸を早めに使ったりといった対処ができるようになっていきます。Q.かん腸・座薬・下剤はどれを使ってもいいの?A.長い間うんちが詰まっている場合はかん腸・座薬を使って5日以上出ないなどの重い便秘の場合、下剤(飲み薬)を使うのは良くありません。肛門近くのうんちは硬いままなのに、上から緩くなったうんちがどんどん下がってくるので、余計におなかが苦しくなります。ひどい場合は硬いうんちの隙間から、緩いうんちが漏れることも。まずはかん腸や座薬で硬いうんちを取り除きましょう。2~3日うんちが出ない、肛門に少し血がにじむなどの軽い便秘であれば、かん腸・座薬・下剤のどれを使っても大丈夫。市販薬で構いません。Q.かん腸や下剤を使っても治りません薬が癖になっているのかな?A.薬は原因そのものを取り除くものではありませんかん腸や下剤などの薬は、うんちをとりあえず出して、ため癖がついている直腸を空っぽにするためのもの。便秘の原因そのものを解消するわけではありませんから、かん腸や下剤をやめればまた便秘になります。薬が癖になっているわけではありません。ため癖を直すにはうんちを出すことが大事ですから、薬は続けて使いましょう。また、市販薬は安全のため薬の量が少なく設定されています。市販薬で効かない場合は、病院で薬を処方してもらってください。どんなうんちがいいうんち?焦げ茶色に近いほど水分が少なく、長くたまっているうんちです。いいうんちは、色も明るいブラウン。ひどい便秘の子どもにありがちなのは、おにぎり状の大きな便。排便がとても困難になります。うんちはどうやって体の外に出ていくの?腸や肛門は刺激を受け取ることでうんちを体の外へ押し出そうと動きます。これらの刺激は自律神経が伝達していて、私たちの意思で動かせるものではありません。だからこそ自律神経を正常に整えることが大切なのです。1.食べ物が胃に入る胃に食べ物が入った刺激が大腸に伝わる。しっかり量を食べないと刺激は起きない2.S状結腸から便が移動する胃から刺激が伝わると、大腸がぐーっと動き、S状結腸にたまっている便が直腸に押し出される3.便が直腸の壁を押す便によって直腸の壁が刺激されると、大脳に刺激が伝わり便意を感じる4.便意を感じて肛門が緩む便意を感じていきむと、肛門括約筋が緩み、便が外に押し出される監修/西東桂子(あんふぁんサポーター)illustrationKAWAZOE Mutsumi
2016年10月05日飲料メーカーであるカゴメと、栃木県大田原市の那須中央病院は、植物性乳酸菌である「Lactobacillus brevis KB290(以下、ラブレ菌)」が、排便時の”いきみ”と血圧変動に与える影響について共同で研究した。ラブレ菌の摂取により便通が改善されることに加え、排便時の”いきみ”と血圧の上昇を抑制する効果を明らかにした。今回の調査では、便秘傾向を自覚する、20~60歳の男女20名を被験者としてラブレ菌の摂取試験を実施。生きたラブレ菌を100億個以上含むカプセルを用いた試験食品を、1日1カプセル、朝・昼・晩いずれかの食後に摂取してもらった。試験期間中、毎日便通と排便時の”いきみ”を日誌に記入。実験期間の後半1週間は排便時の血圧を測定し、日誌に記入してもらっている。摂取前観察期間と摂取期間で、1週間当たりの排便回数と便の形を比較したところ。排便回数が週5回以下の10名で、ラブレ菌摂取期間は排便回数が有意に増加し、硬い便の出現率が有意に減少していた。また、いきみの強さも減少していたという。また、安静時および排便時の血圧を比較したところ、安静時の血圧は各期間で差がみられなかったが、排便時の血圧は摂取前観察期間と比較して、摂取期間では有意に低下していた。今回の試験結果から、「ラブレ菌の摂取により、被験者の便通が改善し、排便時の”いきみ”や排便時の血圧上昇が抑制されることが示唆され、整腸作用を介して脳卒中や心疾患の発症リスクを低減することにつながる可能性がある」と同社は分析している。なお、同研究内容は、第35回日本高血圧学会(9月20日~22日、ウェスティンナゴヤキャッスル)で発表されるとのこと。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年09月20日