10月23日(月) から11月1日(水) に開催される第36回東京国際映画祭のオープニング作品が『PERFECT DAYS』、クロージング作品が『ゴジラ-1.0』に決定した。今年のカンヌ国際映画祭で主演の役所広司に最優秀男優賞をもたらした『PERFECT DAYS』は、東京・渋谷でトイレ清掃員として働く主人公・平山の、日々の小さな揺らぎを丁寧に追いながら紡ぐ作品。メガホンを取ったヴィム・ヴェンダース監督は、カンヌ国際映画祭で役所が最優秀男優賞を受賞した際、「役所広司は僕の笠智衆だ」と絶賛している。そして、監督・脚本・VFXを山崎貴が務めたゴジラ70周年記念作品『ゴジラ-1.0』は、戦後すべてを失った日本を舞台に、日本を絶望的な状況に叩き落とすゴジラの姿が描かれる。なお『ゴジラ-1.0』は、公開前唯一となる一般向けの世界最速上映としてラインナップされている。■ヴィム・ヴェンダース監督 コメント今年の東京国際映画祭は私が敬愛する巨匠・小津安二郎監督の死後60年、生誕120年の記念すべき年に開催されるもので、そんな機会に参加できることは私にとっては特別なことです。そこで私の『PERFECT DAYS』がオープニング上映されるというのはこれ以上ない誇りです。■市山尚三プログラミング・ディレクター コメント(『PERFECT DAYS』について)『PERFECT DAYS』がワールド・プレミア上映されたのは5月25日、カンヌ映画祭も終盤に差し掛かり佳境を迎えようとしていた頃でした。公式上映が終わった後、映画を観た人々が一様に幸福そうな表情で感想を話していたことをよく覚えています。まさに映画祭の空気が一変した瞬間でした。世界から集まった映画のプロフェッショナルたちの感情をそこまで動かしたこの作品をオープニング作品として映画祭の観客の皆様にお届けできることは、プログラミング・ディレクターとして大きな喜びです。■山崎貴監督 コメントかつて東京国際映画祭といえばゴジラ初お披露目の場所でした。公開前、たった一度だけと決まった一般上映をその伝統ある映画祭で行えるというのは運命を感じますし、とても光栄なことだと思っています。■市山尚三プログラミング・ディレクター コメント(『ゴジラ-1.0』について)『ゴジラ-1.0』は初代ゴジラに当時の製作者たちが込めた精神を引き継ぎつつ、様々な点において山崎監督の果敢なチャレンジが見て取れる素晴らしい作品です。この作品を世界に先駆けてクロージング作品として東京国際映画祭で上映できることは大きな喜びです。<イベント情報>第36回東京国際映画祭開催期間:10月23日(月)~11月1日(水)会場:日比谷・有楽町・丸の内・銀座地区公式サイト:
2023年08月30日10月23日(月)~11月1日(水)開催の第36回東京国際映画祭で、映画祭の顔となるオープニング作品とクロージング作品が決定した。オープニングを飾るのは、今年のカンヌ国際映画祭で主演の役所広司に最優秀男優賞をもたらした『PERFECT DAYS』(監督:ヴィム・ヴェンダース)。カンヌ国際映画祭で最優秀男優賞を受賞した際に、ヴィム・ヴェンダース監督が「役所広司は僕の笠智衆だ」と絶賛した本作はアジアプレミアとして東京国際映画祭の開幕を盛り上げる。この知らせを受け、ヴィム・ヴェンダース監督は「今年の東京国際映画祭は私が敬愛する巨匠・小津安二郎監督の死後60年、生誕120年の記念すべき年に開催されるもので、そんな機会に参加できることは私にとっては特別なことです。そこで私の『PERFECT DAYS』がオープニング上映されるというのはこれ以上ない誇りです」とコメント。また、映画祭の市山尚三プログラミング・ディレクターは、「『PERFECT DAYS』がワールド・プレミア上映されたのは5月25日、カンヌ映画祭も終盤に差し掛かり佳境を迎えようとしていた頃でした。公式上映が終わった後、映画を観た人々が一様に幸福そうな表情で感想を話していたことをよく覚えています。まさに映画祭の空気が一変した瞬間でした。世界から集まった映画のプロフェッショナルたちの感情をそこまで動かしたこの作品をオープニング作品として映画祭の観客の皆様にお届けできることは、プログラミング・ディレクターとして大きな喜びです」とコメントを寄せている。そしてクロージング作品は『ゴジラ-1.0』(監督・脚本・VFX:山崎貴)。1954年に初めて姿を現して以来、日本のみならず世界中を魅了し、衝撃を与え続けてきた怪獣「ゴジラ」。ゴジラ70周年記念作品でもある本作が、公開前唯一の一般向けの世界最速上映として日本の映画祭の終幕にその咆哮をあげる。山崎貴監督は、「かつて東京国際映画祭といえばゴジラ初お披露目の場所でした。公開前、たった一度だけと決まった一般上映をその伝統ある映画祭で行えるというのは運命を感じますし、とても光栄なことだと思っています」と語る。市山プログラミング・ディレクターは、「初代ゴジラに当時の製作者たちが込めた精神を引き継ぎつつ、様々な点において山崎監督の果敢なチャレンジが見て取れる素晴らしい作品です。この作品を世界に先駆けてクロージング作品として東京国際映画祭で上映できることは大きな喜びです」と本作を称えている。『PERFECT DAYS』は12月22日(金)より全国にて公開。『ゴジラ-1.0』は11月3日(金)より全国にて公開。(シネマカフェ編集部)■関連作品:ゴジラ-1.0 2023年11月3日より全国東宝系にて公開©2023 TOHO CO.,LTD.PERFECT DAYS 2023年12月22日よりTOHOシネマズ シャンテほか全国にて公開© 2023 MASTER MIND Ltd.
2023年08月30日実際の障害者殺傷事件をモチーフにした辺見庸原作の小説を宮沢りえ主演、石井裕也監督の映画『月』が、10月4日より開催予定の第28回釜山国際映画祭コンペティション部門に出品決定。映画祭プログラム・ディレクターから選出のコメントが到着した。本作がノミネートされたジソク部門(Jiseok部門)は、2017年から設定されていたキム・ジソク賞を独立させ昨年新設された部門で、新人をのぞけば唯一のコンペティション部門。本年は9本の作品の中から最大2作品にキム・ジソク賞が送られる。過去には『羊の木』(吉田大八監督)、『義足のボクサー』(フィリピン・日本合作/ブリランテ・メンドーサ監督)がキム・ジソク賞を受賞している。今回、本作からは石井監督の渡航が決定しており、授賞式は10月13日を予定している。この度、映画祭のプログラム・ディレクター、ナム・ドンチョルからも絶賛のコメントが到着、本作への期待値と評価の高さがうかがえる。<コメント>ナム・ドンチョル(釜山国際映画祭/プログラム・ディレクター)この映画は、私たちの"正常と異常の間の偏見"に疑問を投げかけている。それは強く勇敢な試みであり、特に宮沢りえの演技は私たちを見事に納得させた。『月』は10月13日(金)より新宿バルト9、ユーロスペースほか全国にて公開。(シネマカフェ編集部)■関連作品:月 2023年10月13日より新宿バルト9、ユーロスペースほか全国にて公開(C)2023『月』製作委員会
2023年08月30日日本一古い映画祭と言われる湯布院映画祭にて『アンダーカレント』が初披露され、上映後約120人の映画ファンの前に井浦新と平石明弘プロデューサーが登壇した。本作は、「漫画界のカンヌ映画祭」と呼ばれるフランス・アングレーム国際漫画祭でオフィシャルセレクションに選出されるなど、国内外で人気を誇る豊田徹也による同名漫画の実写化作品。監督は『愛がなんだ』『ちひろさん』などを手がけた今泉力哉が務め、音楽は細野晴臣が担当する。初お披露目となる本作の制作のきっかけについて「原作漫画自体が映画のようで、すぐに実写映画化したい、リアルな役者が演じているのが見たいと思った」と平石プロデューサーが語ると、真木よう子演じる銭湯「月乃湯」の女主人・かなえの前に「働きたい」と現れる謎の男・堀を演じた井浦も「原作漫画が映画のような作りなので、実写映画化は監督が大変そうだと思っていた。他の監督では違う、今泉力哉監督だからやるんだなとすごく納得した」と今泉監督のチャレンジに敬意を表した。平石明弘プロデューサー井浦は自身の役柄について「真木よう子さんとの2人芝居が怖かった。その怖さが楽しみに変わっていった。真木さんとは『さよなら渓谷』以来の共演で、そのときはワンシーンだけでお互いそこで出しきる芝居。今回は時間をかけていっしょに作っていく流れで、芝居を超えて真木よう子がかなえになっていく様を目の前で見られて、今泉監督のもと真木さんと芝居ができたことは幸せなこと」と主演女優との共演に思いをはせた。本作を観たばかりのシンポジウム参加者からは矢継早に感想や意見が出ると、同じく一緒に鑑賞していた井浦は「観終わったあと、真木さんのいろんな目や表情が印象に残った」と語り、「独特の間がある、セリフのないところで何かを語っている作品。現場でも、役者が自然な間を作っているけど、監督が編集で作っている間もあって、今泉監督が『アンダーカレント』を作ると、こういう間ができるんだな」と感嘆した。井浦新また、参加者から原作漫画にはない映画オリジナルのラストシーンに質問がおよぶと、平石プロデューサーは該当シーンについて「原作漫画の読後感を大事にしたい、観た人によっては希望のもてるラストシーンにしたかった」と理由を語り、そのラストシーンに独特な解釈を披露した参加者に井浦は「その解釈は面白い」と前置きし「この作品のテーマでもある『誰かをわかることができるのか』『自分のことをわかることができるのか』というのは簡単なことじゃない。なにかと白黒つけたい世の中だけど、よくわからないから、あいまいだから救われるということもある。だからいろんな解釈があっていいと思う」とトークが白熱した。今泉監督のほか、録音や撮影に関してなど、そのクオリティの高さについても意見が交わされ、「今泉監督の渾身の作品」「今年のベストテンに入る作品」など参加者から太鼓判を押されるなど、予定終了時刻を過ぎてもなお絶賛のコメントが続き、興奮冷めやらぬ中、この湯布院映画祭という舞台で初お披露目になった本作について、平石プロデューサーが「“銭湯”を舞台にしたこの映画が、温泉地である湯布院で初上映されたことに感慨深いものがあります。また、この地に戻ってきたい」と締め、凱旋アピールした。<作品情報>『アンダーカレント』10月6日(金) 全国公開原作:豊田徹也『アンダーカレント』(講談社『アフタヌーン KC』刊)監督:今泉力哉脚本:澤井香織、今泉力哉音楽:細野晴臣■出演真木よう子、井浦新、リリー・フランキー、永山瑛太、江口のりこ、中村久美、康すおん、内田理央公式HP:
2023年08月27日森山未來と藤竜也が共演する近浦啓監督作『大いなる不在』が、第71回サン・セバスティアン国際映画祭コンペティション部門「オフィシャルセレクション」に選出されることが決定し、場面写真4点も解禁された。「サン・セバスティアン国際映画祭」は、ヨーロッパにおいてカンヌ、ベルリン、ヴェネチアの映画祭に次ぐ重要な映画祭とされており、今年で71回目の開催を迎えるスペイン語圏最大の映画祭。今年、日本からは、宮崎駿監督の『君たちはどう生きるか』と近浦啓監督の『大いなる不在』の二作品が同部門に選出された。ノミネートされた作品の中から選出される最高賞「ゴールデンシェル」に加えて、監督賞、主演・助演俳優賞等の「シルバーシェル」の対象となっており、映画祭期間中には、監督の近浦啓が映画祭への出席を予定している。現地日程は9月22日(金)~9月30日(土)の開催。本映画祭での上映がヨーロッパ初上映となる。また、本作は、現地日程9月7日(木)から開催される第48回トロント国際映画祭のコンペティション部門となる「プラットフォーム部門」でのワールドプレミア上映が決まっており、映画祭期間中に、キャストの森山未來、藤竜也、真木よう子、原日出子が、揃って映画祭への出席を予定している。近浦 啓監督コメント世界初上映のトロント国際映画祭に続き、ヨーロッパ初上映をサン・セバスティアン国際映画祭のコンペティションで迎えることができること、大変光栄です。短編映画の頃から自主制作の体制で、右も左も分からず映画制作に取り組んできた中、このような大きな舞台でこの作品を披露できることには感慨深いものがあります。9月は、トロントとサン・セバスティアンで、北米の観客の反応とヨーロッパでの反応の違いなどを実感できると良いなと思います。『大いなる不在』は2024年の公開予定。(シネマカフェ編集部)■関連作品:大いなる不在 2024年公開予定©︎ 2023 CREATPS
2023年08月25日沖縄県では、昨年に続き、第30回沖縄工芸ふれあい広場『沖縄の工芸展』を銀座の「時事通信ホール」にて、2023年9月22日(金)~24日(日)に開催いたします。特別プログラムや、産地の職人による産地講演会、工芸品が当たるアンケート抽選など、企画もたくさん用意してお待ちしています。メイン画像【開催概要】開催日時: 2023年9月22日(金)~24日(日)10:00-18:00 最終日は17:00迄会場 : 東京都中央区銀座 時事通信ホール主催 : 沖縄工芸ふれあい広場実行委員会サイト : サイト二次元コード出品工芸品・産地:喜如嘉の芭蕉布(大宜味村)/読谷山花織・読谷山ミンサー(読谷村)/知花花織(沖縄市)/首里織・琉球びんがた・壺屋焼・三線・琉球漆器(那覇市)/琉球絣・南風原花織(南風原町)/久米島紬(久米島)/宮古上布(宮古島)/八重山上布・ミンサー(石垣島)/八重山ミンサー(竹富島)/与那国織(与那国島)/ウージ染め(豊見城市)【独自の文化が育んだ手業の結晶、沖縄の伝統工芸】豊かな自然と亜熱帯の気候風土に育まれた沖縄。琉球王国時代に中国や東南アジアの影響を受け、独自の文化を築いてきた沖縄では、悠久の歴史の中で発展させ受け継いできた伝統工芸品が数多くあります。2023年8月現在、経済産業省が指定する「伝統的工芸品」に織物、染め物、焼き物など16品目が指定されており、全国3位の品目数となっています。南の小さな島が誇る大きな魅力のひとつです。【スペシャルイベント/ステージイベント】プログラム■いのうえちず 特別講演 『沖縄の織物・染物』9月22日(金) 13:00~(約40分)いのうえちずプロフィール王都首里で磨かれてきたびんがた、首里織の伝統技術を学び、次の世代につなぐ場として、首里当蔵の地に生まれた首里染織館suikara女将。琉球・沖縄の時代と世代をつなぐ雑誌『モモト』立ち上げメンバーで、編集長。プライベートでは白梅学徒隊の沖縄戦を継承する若梅会代表、NPO法人首里まちづくり研究会副理事長をつとめる。広島県呉市出身。■賀数仁然 特別講演 『沖縄のおもてなし文化と工芸』9月23日(土) 13:00~(約40分)賀数仁然プロフィール早稲田大学大学院 人間科学研究科修了(生命科学専攻)。世界遺産にまつわる琉球王国の歴史文化とエンターテインメントの融合をテーマに琉球・沖縄の歴史文化を様々なメディアを通して発信中。■産地講演会(各20分程度)工芸産地の皆さんに、工芸の素晴しさや、工芸に関わることの魅力を【ゆんたく(お話)】していただくプログラムです。・9月22日(金) 16:00~16:20首里織について(那覇伝統織物事業協同組合)・9月23日(土) 11:00~11:20琉球びんがたについて(琉球びんがた事業協同組合)・9月23日(土) 16:00~16:20八重山上布について(石垣市織物事業協同組合講演会場■三線ミニライブ(各30分)9月22日(金)、9月23日(土) 15:00~15:30■三線唄会・舞踊披露 9月24日(日)琉球古典音楽・舞踊地謡 13:00~14:00八重山古典民謡・舞踊地謡15:00~15:30三線演奏三線舞踊【常設展示・体験 プログラム】■実演コーナー実演コーナーではそれぞれの産地の職人による沖縄の自然・文化の中で受け継がれてきた手技を間近でご覧いただけます。三線/棹削り・竹ウマ制作三線 棹壺屋焼/龍巻壺・シーサー制作壺屋焼宮古上布/苧麻糸手績み宮古上布琉球絣/種糸取り琉球絣喜如嘉の芭蕉布/苧績み芭蕉布久米島紬/絣括り久米島紬八重山上布/捺染八重山上布■体験コーナー体験コーナーでは首里織、琉球びんがた、ウージ染め、三線演奏など、本格的な沖縄の伝統工芸を体験できます。機織り体験紅型ウージ染め■常設企画三線クリニック期間中に沖縄から本場の職人が三線のメンテナンスを承ります。三線クリニック■各産地のビデオ放映会各産地をご紹介するビデオ映像をご覧いただけます。また、12月には「おきなわ工芸の杜」にて地元開催も実施いたします。詳細は今後専用サイトにて情報公開していきますので、来沖の機会が有りましたら、この機会に是非お立ち寄りください。開催日時:12月1日(金)~12月3日(日)/会場:おきなわ工芸の杜 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2023年08月25日10月23日(月)~11月1日(水)開催の第36回東京国際映画祭のポスタービジュアルが完成。また、映画祭のナビゲーターに、映画監督・安藤桃子が決定した。今年は本映画祭で生誕120年となる小津安二郎の特集を組むことがすでに発表されているが、ポスターはその小津監督の代表作の1つである『東京物語』にオマージュを捧げるようなイメージ。現代の東京(撮影場所は東京駅近くのKITTE丸の内の屋上庭園)を舞台に、『東京物語』の中の笠智衆と原節子のように、親子で奥田瑛二と安藤桃子を撮り下ろし。ビジュアル監修は昨年同様コシノジュンコさんとなり、東京都近郊の映画館で8月18日(金)から掲出予定となっている。そして、安藤さんは本映画祭の「アンバサダー」改め、「ナビゲーター」としてに就任決定。これまで「アンバサダー」という形で俳優・女優の方々に歴任してきたが、今年は映画祭をより楽しんで頂くための案内人として、映画監督であり、高知で映画館の代表も務め、自身で映画祭も企画するなど様々な形で映画にコミットしている安藤さんに「ナビゲーター」として立ってもらうこととなった。■安藤桃子(映画監督)コメント争いも限界もなく、どんな存在にも光を当て、時間も空間も飛び越えて、自由自在に生きられる世界。映画はあらゆる物語を具現化できる。映画は世界を変えられる。映画で世界が変わる。本当に、そうなんだと思っている。映画は人の心を映し出す。目に見えない風や小さな生き物たちも、すべてのイノチを映し出す。心の内にある、過去も未来も記憶し、記録する。2023年の今、私たちは何を見つめ、どこへ導かれるのだろう。映画祭は世界の羅針盤だ。いま、ここ、東京からまた、これまで東京国際映画祭ではその年ごとにテーマやポイント等を設定してきたが、今回のミッション(理念)も併せて発表された。東京国際映画祭ミッション(理念)この1年でスタッフ一同で意見を出し合い、「東京」「国際」「映画」「祭」をきちんと言葉通りに体現できるようにということで考えました。「映画の可能性」にはアート作品からエンタメ大作まで様々な作品が生み出される可能性、人生や文化、世界を変える可能性、過去の遺産の継承(旧作)・現在の多様性の享受(最新作)・未来の開拓(野心作)への可能性、など様々な思いを込め、「多様な世界」には国・人種・性別・民族・宗教・言語・価値観・世界観などの様々なボーダーを越えたもの、国外だけでなく国内も含み、製作者と観客のボーダーも越えたものといったことを意図し、映画の力で多種多様な世界をよりカラフルにしていけたらと思っております。そして、最終的にはお祭りとして楽しんで頂ければと思っています。なお、10月23日(月)のオープニングセレモニーに関しては、昨年同様東京宝塚劇場で行うほか、クロージングセレモニーはTOHOシネマズ 日比谷(スクリーン12)、会期中の上映劇場は昨年から加わった丸の内 TOEI、丸の内ピカデリー、TOHOシネマズ 日比谷の大型劇場に加え、ヒューリックホール東京が新たに加わり、このほかに角川シネマ有楽町、シネスイッチ銀座、ヒューマントラストシネマ有楽町、TOHOシネマズ シャンテとなります。上映本数は昨年よりもさらに拡大する予定です。また、三井不動産、三菱地所といった日比谷・丸の内地区の有力企業ともより連携を深め、東京都、千代田区、中央区などの行政、全銀座会等の地元団体とも様々な協力体制を敷き、街ぐるみの映画祭となっていきます。東京国際映画祭はまだまだ進化を続けます。第36回東京国際映画祭は10月23日(月)~11月1日(水)、日比谷・有楽町・丸の内・銀座地区にて開催。(シネマカフェ編集部)
2023年08月17日10月23日(月) から11月1日(水) に開催される第36回東京国際映画祭のポスターが公開された。今年生誕120周年を迎える小津安二郎の特集が組まれる本映画祭。ポスターは小津の代表作の1つである『東京物語』にオマージュを捧げるようなイメージで、現代の東京(撮影場所は東京駅近くのKITTE丸の内の屋上庭園)を舞台に、俳優の奥田瑛二、映画監督の安藤桃子親子を撮り下ろしたもので、8月18日(金) より東京近郊の映画館に掲出される。ビジュアル監修は昨年同様コシノジュンコが手がけた。また、本映画祭のナビゲーターを安藤が務めることが決定。これまでは“アンバサダー”という形で俳優・女優が就任していたが、今年は映画祭をより楽しんで頂くための案内人として、高知で映画館の代表を務め、自身で映画祭も企画するなど様々な形で映画にコミットしている安藤がナビゲーターを担当する。■安藤桃子 コメント(C)Takashi Kurokawa争いも限界もなく、どんな存在にも光を当て、時間も空間も飛び越えて、自由自在に生きられる世界。映画はあらゆる物語を具現化できる。映画は世界を変えられる。映画で世界が変わる。本当に、そうなんだと思っている。映画は人の心を映し出す。目に見えない風や小さな生き物たちも、すべてのイノチを映し出す。心の内にある、過去も未来も記憶し、記録する。2023年の今、私たちは何を見つめ、どこへ導かれるのだろう。映画祭は世界の羅針盤だ。いま、ここ、東京から。<イベント情報>第36回東京国際映画祭開催期間:10月23日(月)~11月1日(水)会場:日比谷・有楽町・丸の内・銀座地区公式サイト:
2023年08月17日アニメ作家、塚原重義が原作・脚本・監督を務める劇場長編アニメーション『クラユカバ』が、第27回ファンタジア国際映画祭にて、長編アニメーション部門の観客賞・金賞を受賞した。探偵業を営む荘太郎に舞い込んだのは、自身の暮らす扇町を騒がす奇怪な集団失踪事件の解明。目撃者はいない。目的も分からない。しかし、被害者に共通したのは現場に残された“不気味な轍”…手がかりを求めて訪れたのは、奈落に巣食う地下迷宮“クラガリ”。そこに、現れた銀髪の少女との出会いをキッカケに事態は大きく動き出す。2018年・2020年にかけて実施した2回のクラウドファンディング企画にて累計1,570万364円の支援を集めた本作は、探偵業を営む荘太郎が、町で起こる奇怪な“集団失踪事件”の解明に挑む姿が描かれた痛快探偵活劇。荘太郎を演じるのは令和4年度花形演芸大賞・大賞を受賞し、“最もチケットが取れない講談師”と言われる六代目神田伯山。監督を務めた塚原重義は、2002年頃よりアニメーションの自主制作を始め、近年はオリジナルの短編作品を発表しつつ、「SEKAI NO OWARI」ライブのステージデザイン協力など、映像以外の世界観構築も手掛けている。本作が初の長編アニメーション監督作品となり、事件の真相はもちろん、塚原監督が作り出すノスタルジーを感じるフィルムも必見だ。ファンタジア国際映画祭はカナダ・モントリオールで1996年から開催されている北米最大のジャンル映画祭。ジャンル映画の中でも特にアジア映画に強みを発揮しており、なかでもアニメーション部門は、日本の名監督であった、故・今敏の名前から由来してグランプリが今敏賞と名付けられていることでも知られている。なお本年の長編アニメーション部門には『THE FIRST SLAM DUNK』(原作・監督・脚本:井上雄彦)、『SAND LAND』(原作:鳥山明)など、日本でも話題を集めた作品が選出されている。観客賞は、映画祭参加者からの投票により決定される賞で、本作は映画祭開催中2回の上映が行われ、各回ともに満席となっていた。上映後に行われた塚原監督登壇のトークセッションでは、観客から多くの歓声が上がった。<塚原重義監督コメント>本作がワールドプレミアの場でこのような素晴らしい賞をいただけたこと、そして何より文化圏の異なる地の方々に楽しんでいただけたことが大変光栄です。これを今後の糧としていきたいです。本作は現在、国内上映に向けて進行中。今後の展開にも注目だ。(シネマカフェ編集部)
2023年08月16日各映画祭で話題沸騰、2023年のスペイン・ゴヤ賞で最優秀新人女優賞受賞したリベンジホラー『PIGGYピギー』が9月22日(金)より公開。ポスタービジュアルと予告編が解禁された。スペインの田舎町。ティーンエイジャーのサラはクラスメイトからの執拗ないじめに苦しんでいた。両親や弟からも理解されず、家の中でも居場所を見つけられないサラは、ヘッドホンに頭をうずめて自分の気持ちを閉じこめる日々を送っていた。ある日、あまりの暑さにひとりで地元のプールへと出かけたサラは、怪しげな謎の男と、3人のクラスメイトと鉢合わせてしまう。クラスメイトたちのいじめの標的となるサラ。しかし、その帰り道、恐ろしい現場に遭遇する。それは、血まみれになった3人のクラスメイトたちが男の車に拉致され、連れ去られるところだった...。目の前で誘拐されたいじめっ子たちを助けるか、それとも見殺しにするか。究極の選択を迫られる本作。2018年、300以上の国際映画祭に出品され、フォルケ賞やゴヤ賞など90以上の賞に輝いたカルロタ・ペレダ監督の同名短編作品を長編化。警察や親たちに真実を打ち明けて捜査に協力するべきか、あるいは沈黙を貫いて自分を守るべきか、サラは究極の決断を迫られる。監督のカルロタ・ペレダは、TV業界でキャリアを積んだ実力派で、初監督の短編映画『The Blondes』(英題)は世界各国137以上もの映画祭に出品された。また、主演のラウラ・ガランは主に舞台で経験を積み、テリー・ギリアム監督『テリー・ギリアムのドン・キホーテ』(2018)で長編初出演。本作『PIGGY』でスペインのアカデミー賞と呼ばれるゴヤ賞で最優秀新人女優賞を受賞。サラの母親役にはペドロ・アルモドバル監督作『トーク・トゥ・ハー』『抱擁のかけら』『私が生きる肌』などに出演し、超人気テレビシリーズ「Aída」で主演を務め、スペインテレビアカデミー賞を受賞した“スペインで最も愛される女優”のカルメン・マチが演じている。『PIGGYピギー』は9月22日(金)よりヒューマントラストシネマ渋谷、池袋シネマ・ロサ、新宿武蔵野館ほか全国にて公開。(シネマカフェ編集部)
2023年08月12日“SuiSavon-首里石鹸”から発売沖縄発スキンケアブランド“SuiSavon-首里石鹸”は8月1日、世界中で沖縄でしか採れない天然素材クチャ(海泥)を配合した新商品『沖縄産マリンクレイシャンプー(クリームタイプ)』を、オンラインストア等で発売した。泡立たずにダメージケアとエイジングケアが叶う新商品は沖縄のクチャやサンゴの成分と10種の沖縄美容成分を配合し、頭皮と髪を贅沢にケアするオールインワンシャンプー。「泡立たない」やヒートコーティング処方による「ダメージケア」、年齢に応じた「エイジングケア」を特徴としている。クチャの吸着性やサンゴの天然清浄成分で汚れを浮かして落とすため、髪や頭皮への摩擦によるダメージが少なく、しっとりした仕上がりになるという。また、ヒートコーティング成分の配合で、ドライヤーの熱に反応して髪をコーティングし、加熱による毛髪のダメージを防ぎ、キューティクルも整える。さらに、沖縄美容成分とボタニカルオイルが髪内部に栄養を与え、ハリ、コシ、ツヤを出し、頭皮をマッサージするように洗うことで、頭皮環境が整い根元の立ち上がりを改善する。『沖縄産マリンクレイシャンプー(クリームタイプ)』は、プルメリア&リリーの香りと沖縄蜜柑カーブチーの香り(ひんやりタイプ)の2種。内容量 400ml、価格は2,860円 (税込)。※8月31日までデビュー価格 2,574円(税込)で販売。(画像はプレスリリースより)【参考】※SuiSavon-首里石鹸 公式オンラインショップ
2023年08月09日東武百貨店 池袋本店は、「沖縄展」を2023年8月10日(木)から15日(火)まで8階催事場にて開催する。「台湾フェア」と同時開催。沖縄グルメや工芸品など70店舗が出店「沖縄展」には、沖縄グルメや工芸品など70店舗が出店。ひんやりかき氷や沖縄県産食材を使ったスイーツ・ドリンク、人気店の沖縄名物フードなど、多彩な沖縄の魅力を紹介する。沖縄産パインやマンゴー&和三盆糖のひんやりかき氷注目は、会場で味わうことのできるかき氷。屋我地島パインの半分を丸ごと器にしたイリ玉城農園の「丸ごとパインのかき氷」や、地元で愛されている菓子店・のぼりやの「沖縄県産マンゴーかき氷」など、旬を迎えたトロピカルフルーツのかき氷が提供される。沖縄県産の和三盆糖にクリームぜんざいを掛けあわせた、やさしい風味の上地屋「尚和三盆糖 クリーム氷ぜんざい」もまた、沖縄ならではの味わいを楽しめる1品だ。沖縄の名物料理や郷土料理も沖縄の人気店が手掛ける名物料理や郷土料理も要チェックだ。那覇の沖縄そば専門店・タイラ製麺所からは、豚肉3枚を豪快にのせた沖縄そばと沖縄風炊き込みご飯「ジューシー」のセットがラインナップ。また、ゴーヤチャンプルーや、ラフテー、ソーキを一度に楽しめるもみじ弁当の「うちなー弁当」、那覇の老舗饅頭屋が手掛ける「山城(やまぐすく)まんじゅう」が一堂に集結する。“泡盛バー”が会場にまた、那覇にある会員制バー・泡盛倉庫も出店する。「泡盛サングリア」をはじめ、多彩な泡盛を提供する他、ペアリングも楽しめる「泡盛体験コース」も用意。沖縄現地の雰囲気を堪能できそうだ。【詳細】「沖縄展」開催期間:2023年8月10日(木)~15日(火)場所:東武百貨店 池袋本店 8階催事場(約300坪)住所:東京都豊島区西池袋1-1-25店舗数:70店舗(食品:42店、工芸品:28店/実演 11店、初出店 10店)営業時間:10:00~19:00 ※イートインは閉場30分前がラストオーダー。展開例:・名護市〈イリ玉城農園〉丸ごとパインのかき氷 イートイン 1,501円〈各日販売予定 30点〉 ※初出品・八重瀬町〈上地屋〉尚和三盆糖 クリーム氷ぜんざい イートイン 1,100円〈各日販売予定 100点〉 ※初出品・那覇市〈タイラ製麺所〉豚肉3枚乗せ沖縄そばとジューシーセット イートイン 1,801円〈各日販売予定 50点〉 ※初出店・那覇市〈山城まんじゅう〉山城まんじゅう 901円(3個入)〈各日販売予定 150点〉 ※実演・那覇市〈泡盛倉庫〉泡盛サングリア 770円~、泡盛体験コース(ペアリング込み40分) 3,300円~
2023年08月04日9月7日から17日まで開催される第48回トロント国際映画祭(TIFF)にて、ペドロ・アルモドバル監督とスパイク・リー監督がトリビュート・アワード(功労賞)を受賞することが発表された。2人は映画祭4日目(10日)夜に行われるTIFFトリビュート・アワード授賞式で、それぞれジェフ・スコール賞と監督賞を授与される。TIFFのCEOキャメロン・ベイリーは、アルモドバル監督について「ペドロは何年もTIFFの常連ですが、毎回、前回を超えるものを持ってきてくれます。彼の芸術的なビジョン、大胆なストーリーテリング、映画の限界を押し広げることへの揺るぎないコミットメントは、映画界に大きなインパクトを与えてきました」と称賛。リー監督については「現代で最も重要なストーリーテラー。『She’s Gotta Have It(原題)』から『ドゥ・ザ・ライト・シング』『モ'・ベター・ブルース』、そして今回のTIFFでの最新作『American Utopia(原題)』まで、彼の一連の作品は観客にインスピレーションを与え、映画製作という芸術に持続的な影響を与えています」と称えた。TIFFトリビュート・アワードは、2019年より映画で傑出した映画製作者や俳優を称えるために設けられた賞で、これまでにジェフ・スコール賞は『モンスーン・ウェディング』のミーラー・ナーイル監督、監督賞は『ノマドランド』のクロエ・ジャオ監督らが受賞している。(賀来比呂美)
2023年08月04日森山未來と藤竜也が親子役で初共演する『大いなる不在』(英題:GREAT ABSENSE)が第48回トロント国際映画祭のコンペティション部門へ選出されたことが発表され、海外版ポスターが解禁。さらにキャストコメントも到着した。本作は、長編デビュー作『コンプリシティ/優しい共犯』(2018)が、トロント、ベルリン、釜山などの名だたる国際映画祭に正式招待され高く評価された近浦啓監督の第二作目。『誰も知らない』『海よりもまだ深く』など多くの是枝裕和監督の作品を支えた山崎裕が『コンプリシティ/優しい共犯』に続き撮影を担当し、本作は全編35mmフィルムで撮影された。サウンドミックス・デザインには、『ドライブ・マイ・カー』などの野村みき・大保達哉のユニット P.A.T Worksが担当。音楽は、これが長編映画初劇伴作品となる新進気鋭の作曲家糸山晃司が担当している。本作は、コンペティション部門にノミネートされた10作品の中から選出される「プラットフォーム・アワード」に加えて、全ての上映作品から選ばれる「観客賞」(ピープルズチョイス・アワード)の対象となっており、映画祭期間中に、キャストの森山未來、藤竜也、真木よう子、原日出子が、揃って映画祭への出席を予定している。トロント国際映画祭は、長らく非コンペティションの映画祭といわれていたが、2015年にコンペティション部門を新設。名匠ジャ・ジャンクーの監督作品名にちなみ「プラットフォーム部門」と名付けられた。芸術的価値が高く、力強く監督のビジョンを示している作品を中心に選出され、過去に第89回アカデミー賞《作品賞》となった『ムーンライト』がこの部門で上映されたことから、アカデミーの前哨戦とも言われるトロント映画祭の中でも特に注目される部門になっている。また、日本人監督としてこのコンペティション部門に招待されるのは、黒沢清監督(『ダゲレオタイプの女』、2016)以来2人目。本作では、森山さん演じる主人公の父親を藤さんが、妻を真木さんが演じる。また、物語で重要な鍵となる父親の後妻を、原さんが演じている。森山さんと藤さんは本作が初共演。森山さんと真木さんは『モテキ』(2012)ぶりの共演となり、藤さんと原さんは、『ションベン・ライダー』(1983)以来40年ぶりの共演だ。キャスト・監督 コメント<森山未來 コメント>この度は『大いなる不在』が評価され、トロント国際映画祭のコンペティション部門という名誉あるセクションに選ばれたことを、心から光栄に思います。ある種の虚構の世界で生きる父にまるで俳優のように寄り添い、やがては世界に溶けていく彼を穏やかに見守る。近浦監督の実体験に着想を得たそんな物語に役者として参画するという、不可思議なレイヤーの海の中で揺れていた北九州での記憶が甦ります。トロントでの上映を経て、多くの方にこの作品を観ていただけることを願っています。森山未來<藤竜也 コメント>2022年、年が明けて間もないころ、近浦監督から新作のオファーを頂いた。『Empty House』『コンプリシティ/優しい共犯』に続いて3回目のご指名だった。嬉しかった。光栄なことだと思った。でも、期待に応えられるかどうか心配だった。台本を読んだ。読んだ、読んだ。私が演ずる男が好きになった。物理学を研究して、その分野で名を残したが、うんと普通で、煩悩にまみれた男。純粋ばかのおとこ。私は新幹線のように素早く、この男の中の入りこめたように思います。『大いなる不在』の試写を見ました。私の魂のどこかにくらった重い衝撃!これは何だろう?無理に分析したら、大切な何かが行方不明になりそう。この映画は、一人ひとりの見る側と、近浦さんの映画との会話で成り立つのではないかと思った。藤竜也<原日出子 コメント>この度は出演作『大いなる不在』が、栄誉ある映画祭のコンペティションに選出されました。このような素晴らしい作品に出逢えましたこと、心から感謝いたします。そして近浦監督をはじめ映画制作に携わった全ての方たちにお祝い申し上げます。ある種ドキュメンタリーのようなリアリズムと、計算され、完成され尽くした作品作りの中で直美の役を生きた時間は私にとってかけがえのない時間となりました。素晴らしい作品に参加できたことを光栄に思います。是非世界の舞台に羽ばたいていって欲しいです。原日出子<真木よう子 コメント>私は、初めて生きている、歩く芸術に目を奪われた。それが森山未來の仕草であった。なんて美しく、気高く、女の私が敗北をくらった、許すまじ森山未來。台本を頂き、キャストの名を聞き、恐らくその頃からこの様な名誉を頂く作品だという事を疑う事すら愚かな事だと感じた様に思います。だけど、多くの人には共感させない。お目が高い人だけご覧下さい。真木よう子<近浦啓 監督 コメント>この映画は、その名の通り「不在」についての映画です。「ない」何かに向けて目を凝らすことは、その輪郭を形づくる「ある」何かに対して思索を深めることになります。そんな抽象的な考えを具象化し、ミステリー傾向の高いエンタテイメント映画に仕上げたい、という想いでスタートしました。日本が誇る役者の方々、そして、技術者の方々が集まってくれたことにこの場を借りて深く感謝いたします。トロント国際映画祭のコンペティションという大きな舞台でこの映画が船出できることをとても嬉しく思います。いつかきっとこの航海が、日本の劇場に辿り着きますように。心から願っています。『大いなる不在』は2024年公開予定。(シネマカフェ編集部)
2023年08月03日国頭村【ヤキニクライオンオクマ】本部町【民謡居酒屋かなさんどー】本部町【オーシャンBoo!美ら海店】本部町【fuucafe】名護【古民家cafe喜色】国頭村【ヤキニクライオンオクマ】沖縄の魅力的な食材を満喫できるオシャレな焼肉店肉は、良質な県産黒毛和牛の雌牛のみを用意するこだわりぶり那覇の人気店【ヤキニクライオン】の2号店【ヤキニクライオンオクマ】。沖縄県産A5黒毛和牛を中心とした、クオリティの高い焼肉が楽しめます。焼肉メニューはもちろん、お肉の新たなおいしさを発見できる逸品料理もスタンバイ。牛肉のほか、「やんばる地鶏」「あぐー豚」といった沖縄ならではの食材に出合えます。センスを感じさせる店内はカウンター席を含めて全40席あり、ゆったりと過ごせる木材を使った床やレンガの壁が心地のいい空間に、ゲスト目線の温かみのある接客が魅力。お肉の味を引き立てるお酒は、沖縄県産の人気銘柄を多数ピックアップしています。カジュアルに楽しめるランチと、自慢メニューを盛り込んだディナーで楽しいひとときを。ヤキニクライオンオクマ【エリア】沖縄北部その他【ジャンル】焼肉【ランチ平均予算】-【ディナー平均予算】7000円本部町【民謡居酒屋かなさんどー】民謡ライブに耳を傾けながら沖縄の家庭料理が楽しめる『島魚の煮付け』。沖縄の海で店主が釣った魚に旅気分が高まります美ら海水族館から車を10分ほど走らせるとたどり着く【民謡居酒屋かなさんどー】。地元の食材を使用した沖縄の家庭料理でほっと一息。オススメは『島魚の煮付け』や、特製のタレで味わう『海ぶどう』、5時間かけて炊いた『テビチ(豚足)』。どこか懐かしさを感じる飾らない家庭料理に心が和みます。ゆったりとくつろげる、アットホームな雰囲気明るく広々とした座敷の正面にはステージが。料理とともに民謡ライブを楽しめるのが醍醐味です。飛び入り参加で三味線と一緒に歌ったり踊ったりすれば、旅の思い出も倍増するはず。泡盛片手に自慢の料理を味わいながら沖縄の夜を満喫できる、雰囲気満点のお店です。民謡居酒屋かなさんどー【エリア】本部町/今帰仁村【ジャンル】居酒屋【ランチ平均予算】-【ディナー平均予算】3000円本部町【オーシャンBoo!美ら海店】海沿いで絶景を眺めながらあぐー豚のしゃぶしゃぶを満喫2人前からオーダーできる『美ら島あぐー』沖縄県本部町の雄大な海沿いにあり、隠れ家的な立地も魅力の【オーシャンBoo!美ら海店】。お昼はコバルトブルーの景色、夕方にはロマンチックなサンセットが眺められる、とっておきのスポットです。メニューの主役は、ブランドのあぐー豚を秘伝の自家製だしで食すしゃぶしゃぶ。締めには豚や野菜の旨みが染み込んだ雑炊で幸せな気分に。日が暮れゆく景色にうっとりしながらのディナーは格別美しい海が一望できる店内は全50席のキャパシティで、開放感たっぷりのテラス席もあり。子連れの家族旅行でも利用しやすい雰囲気です。オリオンビールや泡盛とともに、沖縄食材をじっくり堪能できるのが魅力。隣接する宿泊施設ではBBQプラン等も用意しているので気になる人はぜひチェックを。オーシャンBoo!美ら海店【エリア】本部町/今帰仁村【ジャンル】しゃぶしゃぶ・すき焼き【ランチ平均予算】-【ディナー平均予算】3500円本部町【fuucafe】南国の自然に囲まれた一軒家カフェで沖縄食材を味わう採れたての海ぶどうが堪能できる『海ぶどうとアグーの丼仕立て』沖縄の瀬底島にあるカフェ【fuucafe】。世界各国から集められた高品質の豆を自家焙煎し、一杯一杯丁寧に抽出した『スペシャルティコーヒー』と日替わりのケーキでリラックス。ランチなら、地元産の海ぶどうが味わえる『海ぶどうとアグーの丼仕立て』がオススメです。夜はバー&グリルとしても利用できるなど、使い勝手のよさにも大満足。木の温もりあふれる店内に癒しを求めて訪れて旅の途中に、南国の植物に囲まれた自然豊かなカフェで一服しませんか。ほのかに漂うコーヒーの香りが心地いい空間です。庭には手作りのテーブルセットやハンモックなどが設置されているので、晴れた日には屋外でのんびりと過ごせて開放的な気分に。fuucafe【エリア】本部町/今帰仁村【ジャンル】カフェ【ランチ平均予算】1400円【ディナー平均予算】4000円名護【古民家cafe喜色】“やんばる”野菜を使った島の郷土料理に心ほぐれる自慢の豆腐と島の野菜が詰まった『喜色御膳』沖縄北部にある素朴な島、屋我地島の築90年ほどの古民家を利用した【古民家cafe喜色】。この“やんばる”と呼ばれる地域で採れる島野菜を使った郷土料理に出合えます。沖縄のお袋の味を大切にしつつ、アイデアをちりばめた料理は、どれも「心と体に優しい」がベース。大豆を丸ごと使い、隣の古宇利島の海水を使用する昔ながらの製法で作るなめらかで濃厚な豆腐の風味にほっこり。外の緑にも癒される、和室とテーブル席のある店内昔は鍛冶屋だったという、築90年を超える古民家を改装しているので、趣きのある雰囲気。素朴な離島の集落のなかにあるので、どこか懐かしく感じられます。奇をてらわない、懐かしくも新しい味わいのメニューが地元のおばぁたちからも愛されている癒しの店で、特別なひとときを。古民家cafe喜色【エリア】名護/宜野座村【ジャンル】カフェ【ランチ平均予算】-【ディナー平均予算】2000円※店舗情報は取材当時の情報です。最新の情報や営業時間は店舗にご確認ください。
2023年08月02日ブラッドリー・クーパーが、今月末に開催されるヴェネツィア映画祭を欠席すると決めたようだ。全米映画俳優組合(SAG-AFTRA)がストライキをしていることを受けてのもの。クーパーが監督と主演を兼任する『Maestro』はNetflixで配信が決まっている。俳優としてではなく、監督として出席することは可能ではあったが、ストライキをする同僚へ結託する姿勢を示したものだ。オープニング作品だったルカ・グァダニーノ監督の『Challengers』が上映を取り消すなど、今年のヴェネツィア映画祭への影響はほかにも出ている。映画祭はアワードシーズンにおいて重要な位置付けで、ストライキが長引けばオスカーへの影響も心配される。文=猿渡由紀
2023年08月01日MORCコマ撮りアニメーションフェスティバル事務局は、“コマ撮りは楽しい!”をモットーに、コマ撮り作品に特化した第一回となる、アニメーション映画祭「MORCコマ撮りアニメーションフェスティバル2023」を2023年11月18日から12月17日に開催することが決定いたしました。国際コンペティションの作品応募を2023年10月15日まで受付中です。日本の作家の発掘とその才能の育成を焦点に2022年夏、ミニシアターMorc阿佐ヶ谷にて開催した『コマ撮りアニメーションフェスティバルVol.0 』では、エストニアや韓国、国内外の短編や長編のコマ撮り=ストップモーション作品100本以上を特集上映し、また作家トークなどのイベントも好評を博しました。そして2023年秋、コマ撮りアニメーションの振興と宣伝、なによりも日本の作家の発掘とその才能の育成を焦点に<国際コンペティション>を加えた本格開催となります。<映画館が発信する映画祭>アニメーションの作家を育て支える新しい場・仕組みをつくるためのコンペティションをメインに、国内外の新作、名作、日本未公開作品などのプログラム、ビギナーや経験者向けのワークショップやゲスト作家によるマスタークラスといったつくり手のための企画も多数予定。今回行う国際コンペティションは、コマ撮り(ストップモーション)の技法をつかった作品であること、2020年1月1日以降制作された作品で、30分以内の短編作品が対象。選考・審査員には各々専門の有識者・作家が参加予定。グランプリは新作制作のための副賞100万円。有望な作品は、劇場公開~配給のサポートといった映画館だからこそできる副賞を用意。コマ撮りが好きな人や応援している人、つくっている人、これからやりたいと思っている人、よくは知らないけれど興味がある人 etc…人と人とが交流すること。その場所をつくること。たくさんの人へとコマ撮りアニメーションの魅力を届けるべく本映画祭を開催します。プログラムなどの映画祭の詳細は後日発表いたします。現在コンペティション作品の応募受付中です。2023年10月15日〆切。応募フォームは公式サイトより。■MORCコマ撮りアニメーションフェスティバル2023概要開催日程: 2023年11月18日~12月17日(12月1日~4日はコンペティションなどの映画祭の中心期間)会場: ミニシアターMorc阿佐ヶ谷、ザムザ阿佐ヶ谷、アート・アニメーションのちいさな学校 ほか主催: Morc阿佐ヶ谷+アート・アニメーションのちいさな学校事務局: MORCコマ撮りアニメーションフェスティバル事務局(画像はプレスリリースより)【参考】※公式サイト
2023年07月28日トロント映画祭のオープニング作品に宮崎駿監督の『君たちはどう生きるか』が選ばれたと発表された。英語のタイトルは『The Boy and the Heron』。すでに日本で公開されているため、ワールドプレミアではなくインターナショナルプレミアとなる。上映日は9月7日。トロント映画祭では、過去に『レッドタートル ある島の物語』、『かぐや姫の物語』、『風立ちぬ』、『コクリコ坂から』、『千と千尋の神隠し』、『もののけ姫』が上映されている。『君たちはどう生きるか』は、今年後半の北米公開が予定されている。『君たちはどう生きるか』全国公開中©2023 Studio Ghibli文=猿渡由紀
2023年07月28日スタジオジブリ最新作、宮崎駿監督『君たちはどう生きるか』が、第48回トロント国際映画祭で“邦画初”、そしてアニメーションとしては“世界初”のオープニング上映作品に決定した。本作は公開4日間で、2001年公開の同監督作品『千と千尋の神隠し』の初動4日間の興行収入を超え、観客動員135万人、興行収入21.4億円を突破。7月26日(水)までの公開13日間では観客動員数261万人、興行収入40.1億円を超える大ヒットスタートとなっている。そんな本作のトロント国際映画祭オープニング上映作品への選出は、邦画としては初めて。アニメーション作品としては世界初でオープニングを飾る。カナダ最大の都市で毎年開催されるトロント国際映画祭といえば、受賞作品が米国アカデミー賞をはじめとする、そのほかの主要な映画祭でも快挙を成し遂げていることから、今後の賞レースの行方を占う重要な映画祭として知られており、“アカデミー賞前哨戦“とも呼ばれている。2002年には『千と千尋の神隠し』が第27回に出品され、その翌年の第75回アカデミー賞で長編アニメーション映画賞を受賞。そのほかスタジオジブリ作品としては、『風立ちぬ』『かぐや姫の物語』『レッドタートル ある島の物語』など計6作品が同映画祭に出品されており、本作で7作品目となる。同映画祭CEOキャメロン・ベイリー氏は本作品の選出理由に関して、「第48回トロント国際映画祭を、偉大なる映画のアーティストの中の一人の作品によって開幕することを光栄に思います。日本ではすでに傑作として賞賛されている宮崎駿の新作は、喪失と愛というシンプルなストーリーから始まり驚異的な想像の作品に昇華されています。トロントの観客が、そのミステリアスな作品に出会うことが楽しみであり、唯一無二の斬新な体験をお約束します」とコメントを発表している。第48回トロント国際映画祭は現地時間9月7日(木)から9月17日(日)までの11日間開催され、オープニング作品の上映は映画祭初日となる9月7日(木)、ロイ・トンプソン・ホール(Roy Thompson Hall)にて行われる。『君たちはどう生きるか』は全国にて公開中。(シネマカフェ編集部)■関連作品:君たちはどう生きるか 2023年7月14日より公開©2023 Studio Ghibli
2023年07月28日MORCコマ撮りアニメーションフェスティバル事務局は、“コマ撮りは楽しい!”をモットーに、コマ撮り作品に特化した第一回となる、アニメーション映画祭「MORCコマ撮りアニメーションフェスティバル2023」を2023年11月18日から12月17日に開催することが決定いたしました。国際コンペティションの作品応募を2023年10月15日まで受付中です。コマ撮り作品応募受付中!10/15〆2022年夏、ミニシアターMorc阿佐ヶ谷にて開催した『コマ撮りアニメーションフェスティバルVol.0 』では、エストニアや韓国、国内外の短編や長編のコマ撮り=ストップモーション作品100本以上を特集上映し、また作家トークなどのイベントも好評を博しました。そして2023年秋、コマ撮りアニメーションの振興と宣伝、なによりも日本の作家の発掘とその才能の育成を焦点に<国際コンペティション>を加えた本格開催となります。<映画館が発信する映画祭>アニメーションの作家を育て支える新しい場・仕組みをつくるためのコンペティションをメインに、国内外の新作、名作、日本未公開作品などのプログラム、ビギナーや経験者向けのワークショップやゲスト作家によるマスタークラスといったつくり手のための企画も多数予定。今回行う国際コンペティションは、コマ撮り(ストップモーション)の技法をつかった作品であること、2020年1月1日以降制作された作品で、30分以内の短編作品が対象。選考・審査員には各々専門の有識者・作家が参加予定。グランプリは新作制作のための副賞100万円。有望な作品は、劇場公開~配給のサポートといった映画館だからこそできる副賞を用意。コマ撮りが好きな人や応援している人、つくっている人、これからやりたいと思っている人、よくは知らないけれど興味がある人 etc…人と人とが交流すること。その場所をつくること。たくさんの人へとコマ撮りアニメーションの魅力を届けるべく本映画祭を開催します。プログラムなどの映画祭の詳細は後日発表いたします。現在コンペティション作品の応募受付中です。2023年10月15日〆切。応募フォームは公式サイトより。■MORCコマ撮りアニメーションフェスティバル2023概要公式サイト: 開催日程 : 2023年11月18日~12月17日(12月1日~4日はコンペティションなどの映画祭の中心期間)会場 : ミニシアターMorc阿佐ヶ谷、ザムザ阿佐ヶ谷、アート・アニメーションのちいさな学校 ほか主催 : Morc阿佐ヶ谷+アート・アニメーションのちいさな学校事務局 : MORCコマ撮りアニメーションフェスティバル事務局 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2023年07月26日8月30日から9月9日まで開催される第80回ヴェネチア国際映画祭のラインアップが発表された。ハリウッドで全米脚本家組合と全米映画俳優組合が63年ぶりに異例の「ダブル・ストライキ」を行っている現在。同映画祭のアートディレクターのアルベルト・バルベラは「幸いにも俳優のストライキによる(映画祭への)影響は、ルカ・グァダニーノ監督の『Challengers』を失いましたが最小限でした」とコメントした。『Challengers』はオープニング作品に選出されていたが、ストライキによって上映が取り下げられ、エドアルド・デ・アンジェリス監督の『Comandante』が代わりに選ばれた。「もちろん、大きなスタジオやストリーミング配信サービスの作品に出演しているSAGメンバーの俳優は参加できないと思いますが、インディペンデント系の作品に出演している俳優たちはヴェネチアに来てくれるといいなぁと期待しているんです」とも。コンペティション部門のラインアップは以下の通り。『Comandante』エドアルド・デ・アンジェリス(イタリア)※オープニング作品『The Promised Land』ニコライ・アーセル(デンマーク、ドイツ、スウェーデン)『Dogman』リュック・ベッソン(フランス)『Le Bête』ベルトラン・ボネロ(フランス、カナダ)『Hors-Saison』ステファヌ・ブリゼ(フランス)『Enea』ピエトロ・カステリット(イタリア)『Maestro』ブラッドリー・クーパー(アメリカ)『Priscilla』ソフィア・コッポラ(アメリカ、イタリア)『Finally Dawn』サヴェリオ・コスタンツォ(イタリア)『Lubo』ジョルジョ・ディリッティ(イタリア)『Origin』エイヴァ・デュヴァーネイ(アメリカ)『The Killer』デヴィッド・フィンチャー(アメリカ)『Memory』ミシェル・フランコ(メキシコ、アメリカ)『Io Capitano』マッテオ・ガローネ(イタリア、ベルギー)『悪は存在しない』濱口竜介(日本)『The Green Border』アグニェシュカ・ホランド(チェコ、ポーランド、ベルギー)『The Theory of Everything』ティム・クローガー(ドイツ、オーストリア、スイス)『Poor Things』ヨルゴス・ランティモス(イギリス)『El Conde』パブロ・ラライン(チリ)『Ferrari』マイケル・マン(アメリカ)『Adagio』ステファノ・ソリマ(イタリア)『Woman Of』マウゴジャータ・シュモフスカ、ミハウ・エングレルト(ポーランド・スウェーデン)『Holly』フィン・トーチ(ベルギー、オランダ、ルクセンブルク、フランス)(賀来比呂美)
2023年07月26日1981年からドイツで3年おきに開催されている国際舞台芸術フェスティバル、世界演劇祭(Theater der Weltテアター・デア・ヴェルト)。16回目となる2023年は、同演劇祭としては初めてプログラム・ディレクターの公募が行われ、世界30か国、70を超える応募の中から、フェスティバル/トーキョーやシアターコモンズのプログラムを手がけてきた相馬千秋と、演劇研究者・岩城京子のコンビによる企画提案の採用が決定。相馬が、初の非西洋人女性としてプログラム・ディレクターに就任した。「世界の複数化」「孵化主義の実践」といった明確なテーマを掲げ、フランクフルトと、隣接するオッフェンバッハの2都市で開催された同演劇祭の開幕から数日間を、駆け足で体感してきた。オープニング作品の会場となったオッフェンバッハのキャピトルシアター撮影:伊達なつめ6月29日、演劇祭のオープニングは、国際金融都市フランクフルトではなく、当方のような外国人には未知の街、オッフェンバッハで行われた。人通りも多くはない街角に建つキャピトルシアターで上演されたのは、市原佐都子作・演出『バッコスの信女―ホルスタインの雌』。人工授精で生まれた巨大ペニスを持つ牛と人間のハーフが登場し、性と生殖にまつわるあらゆる幻想や道徳が唾棄されて、性別どころか人間と動物の境界やヒエラルキーまで曖昧になってゆく。ギリシャ悲劇の換骨奪胎の次元を超えた、挑発に満ちた問題作だ。相馬がパフォーミングアーツ部門のキュレーターを担当したあいちトリエンナーレ2019で初演され、市原が岸田国士戯曲賞を受賞した重要な作品ではあるものの、その過激さをドイツの観客がどう受け取めるかは未知数で、観ていて非常に緊張した。実際に中盤以降、席を立ち出て行く観客も複数いたけれど、終演後の拍手はその反動のように熱く、カーテンコールは4回に及んだ。オープニング作品として上演された、市原佐都子作・演出『バッコスの信女―ホルスタインの雌』カーテンコールの様子撮影:伊達なつめ相馬は、「皆すごく揺さぶられたみたいですね。観た人が、必ず感想を言ってくるんですよ。おもしろくなかったら何も言ってこないはずだから、相当衝撃を受けたんだと思います。市原さんがかなり危険なゾーンを、あえてギリギリまで攻めているということを皆さん理解しているようで、額面通りに受け取って怒り出す人はいなかった。文脈を含めて、しっかり伝わった気がします」と、意図が伝わったことを確信していた。非西洋人の女性として、西洋ー東洋、男性ー女性といった二元論を脱することはもとより、「人間以外の生命や非生命までをも含んだ世界」が複層的に存在すること、すなわち「世界の複数化」を掲げたプログラム・ディレクターにとって、その理解への第一歩を踏み出せたと言えそうだ。フランクフルト応用美術館で観た小泉明郎、サエボーグ、スザンネ・ケネディ&マルクス・ゼルクほか小泉明郎『解放されたプロメテウス』(C)Jörg Baumann翌日からの週末2日間は、演劇祭期間中は深夜まで開館するという、フランクフルト応用美術館へ。ここは今回のテーマのひとつである「孵化主義の実践」を促す場と設定されている。「孵化」(incubation=孵化/潜伏の意)は、新型コロナ蔓延中の2年前の シアターコモンズ21※() でも「孵化/潜伏するからだ」というキュレーション・コンセプトで使われていた言葉だ。パンデミックで誰もが体験した中断や停滞、待機や隔離の時間を、命の誕生までに必要な時間である<孵化>や、病気が現れるまでの<潜伏>期間に重ねることで、「不確定な状態、宙づりの状態」を肯定的に受け入れ、新たな創造につなげ得る有益な時間と考える態度を「孵化主義」と名付けている(と当方は理解した)。※シアターコモンズ:2017年設立。演劇の「共有知」を活用しながら社会の「共有地」を生み出すプロジェクト「孵化のさや」となったフランクフルト応用美術館は深夜まで開館撮影:伊達なつめウズベキスタンのサオダット・イズマイロボ『Zukhra』は、ベッドに横たわる女性が背負う歴史や宿命が夢の断片のように浮かび上がるのを、同じように床に横になり、夢うつつに見つめることで、彼女の感覚に寄り添えそうに思える映像作品。小泉明郎『解放されたプロメテウス』は、不安に苛まれながら浮遊するいくつもの身体が、その母語ではない日本語の声とともに「われわれを知覚せよ」と迫ってくるようなVR作品。以前東京で体験した際と、入管法の改悪を経た今とでは、解像度がまるで異なって見えることに戦慄した。(※後日、今回のために新たに加えた表現があることを知った)そんな鑑賞者の速まる脈拍を鎮めるかのように、「チル・アウト」という休憩室が隣接していた。クッションやソファー、耳栓、遮音のためのヘッドフォンなどが置かれ、完全な仮眠や瞑想も可能なスペースだ。ボーハールト/ファン・デル・スホート (BVDS)『Echo’s Chamber』(C)Jörg Baumann胎児の影が見えるような人工子宮を抱きかかえてみるコレクティヴ・Keikenの『Palu Angel Taizokai』も、遊牧民のゲルのようなテントの中で動物でも植物でもないらしい不思議な生きものの存在を眺めるBvdSの『Echo’s Chamber』も、みな鑑賞者が寝転がってリラックスできるのがデフォルト。「Incubation Pod(孵化のさや)」と命名されたこの建物全体が、硬直した脳や体を休め、義務や使命や社会から離れて時を過ごす場として担保されていると同時に、鑑賞した作品に対する気づきの感度を高めることにも貢献しているような気がした。4日目は、フランクフルト動物園のとなりのスペースでサエボーグの『スーパーファーム』。今回は子どもや若年層を対象とした「ヤング・ワールズ部門」でのエントリーのため、ほんわか素直な「かわいい」ヴァージョンだ。赤ちゃんから老人まで、参加者もみんなシッポや蹄や立った耳のカチューシャを付けて、ラテックスの動物たちと踊ったり、うんちを投げ合ったりして純粋に楽しむ。人間が動物を鑑賞する動物園ではなく、シッポや蹄を付けた動物どうしの交流である点に自覚的だったのは、やはり大人より子どもたちで、その光景の健全さを目に焼き付ける時間となった。サエボーグ『スーパーファーム』参加者はここからツールを選んでみんな動物になる撮影:伊達なつめサエボーグ『スーパーファーム』ブタさんに変身中撮影:伊達なつめそして最後に観たのが、スザンネ・ケネディ&マルクス・ゼルクの『ANGELA(a strange loop)』。スザンネ・ケネディ&マルクス・ゼル『ANGELA(a strange loop)』(C)Jörg Baumannポストヒューマン時代の新世代演劇人として注目の的のケネディが、マルチメディアを手慣れた筆記用具のように使って描くのは、心身不調で機能不全状態にある女性アンジェラに起きる、胎内くぐりのようなイニシエーションの世界。体調が悪い時に悪夢を見てさらに具合が悪くなるように、ストレンジ・ループから抜け出せない切実さは、まさに「不確定な宙づり状態」そのものだ。そしてこれを閉塞ではなく孵化ととらえる当演劇祭の指針が、この4日足らずの鑑賞体験によって、自然と腑に落ちるようになってきていることにも気づいたのだった。プロフィール伊達なつめ(だて・なつめ)演劇ジャーナリスト。演劇、ダンス、ミュージカル、古典芸能など、国内外のパフォーミングアーツを取材し『InRed』『クウネル』『act guide』等の一般誌および専門誌やwebメディアに寄稿。東京芸術劇場企画会議委員。コロナ禍以降の世界4都市(東京・ロンドン・ニューヨーク・ソウル)の舞台芸術界の動向をアーカイブするWEBサイト 「世界ステージ・カレンダー withコロナ」() 運営。
2023年07月26日6月2日より全国341館で公開した是枝裕和監督による映画『怪物』が、7月24日に興行収入20億円を突破。また、9月7日(木)より開催される第48回トロント国際映画祭にて北米プレミア上映されることになった。是枝監督作品で興行収入20億を超えたのは、第66回カンヌ国際映画祭審査員賞を受賞した『そして父になる』(13)、第71回カンヌ国際映画祭最高賞のパルム・ドールを受賞し、第91回アカデミー賞外国語映画賞ノミネートも果たした『万引き家族』(18)に続き3本目。本作は、是枝監督と脚本家の坂元裕二、さらに音楽:坂本龍一という日本最高峰の才能が集結して描いた1作として注目を集め、5月に開催された第76回カンヌ国際映画祭で脚本賞とクィア・パルム賞を受賞したことでもさらに話題を呼んだ。公開後は、40~50代の映画ファンや20代カップルを中心に幅広い層の観客が劇場を訪れ、映画レビューサイトでも高評価が続くなど好評を得ており、本作では2度3度と鑑賞するリピーター客も多い。鑑賞後に感想や見解について語り合いたい、確かめ合いたいという声も多く届き、上映後に直接、是枝監督や出演キャストに作品についての質問ができるティーチイン付き上映も各地で計12回実施、活況を呈している。また、公開を迎えたアジア各国での成績も好調で、香港では『万引き家族』の最終成績を塗り替えるなど、世界的にも話題を呼んでいる中、現地時間9月7日(木)~9月17日(日)の期間で開催される第48回トロント国際映画祭スペシャルプレゼンテーション部門へ出品決定。北米でプレミア上映される。是枝監督作品のトロント国際映画祭への出品は、2019年の『真実』、2022年の『ベイビー・ブローカー』での同部門出品に続くもので、同部門は最高賞にあたる観客賞の選考対象ともなっている。『怪物』は全国にて公開中。(シネマカフェ編集部)■関連作品:怪物 2023年6月2日より全国にて公開©2023「怪物」製作委員会
2023年07月25日是枝裕和監督×脚本・坂元裕二×音楽・坂本龍一による映画『怪物』の興行収入が20億円を突破したことが25日、明らかになった。同作は是枝裕和監督と脚本家・坂元裕二によるオリジナル作で、第76回 カンヌ国際映画祭で脚本賞、クィア・パルム賞を受賞した。大きな湖のある郊外の町に存在する、息子を愛するシングルマザー(安藤サクラ)、生徒思いの学校教師(永山瑛太)、そして無邪気な子供たち(黒川想矢、柊木陽太)。そこで起こったのはよくある子供同士のケンカに見えたが、彼らの食い違う主張は次第に社会やメディアを巻き込み、大事になっていく。そしてある嵐の朝、子供たちは忽然と姿を消した。6月2日より全国341館で公開した同作は、7月24日に興行収入20億を突破(動員:1,455,470人 興行収入:2,000,920,610円)。是枝裕和監督作品で興行収入20億を超えたのは、第66回カンヌ国際映画祭審査員賞を受賞した『そして父になる』(13/福山雅治主演)、第71回カンヌ国際映画祭最高賞のパルムドール受賞し、第91回アカデミー賞外国語映画賞ノミネートも果たした『万引き家族』(18/リリー・フランキー、安藤サクラ主演)に続き3本目となる。公開後は40~50代の映画ファンや20代カップルを中心に幅広い層の観客が劇場を訪れ、映画レビューサイトでも高評価が続くなど好評を得ている。2度3度と鑑賞するリピーター客も多くみられ、鑑賞後に感想や見解について語り合いたい、確かめ合いたいという声も多く届き、各地で計12回実施しているティーチイン付き上映も、活況を呈しているという。すでに公開を迎えたアジア各国の成績も好調で、香港ではすでに『万引き家族』の最終成績を塗り替えるなど、世界的にも話題を呼んでいる。現地時間9月7日 ~ 9月17日の期間で開催される第48回トロント国際映画祭スペシャルプレゼンテーション部門への出品も決定し、北米プレミアを迎える。是枝監督作品のトロント国際映画祭への出品は、2019年の『真実』、22年の『ベイビー・ブローカー』での同部門出品に続くものとなり、最高賞にあたる観客賞の選考対象となる。(C)2023「怪物」製作委員会
2023年07月25日時代に先駆けて現在主流のデジタルシネマにフォーカスし、国内外の映画界の新たな才能を発掘してきた《SKIPシティ国際Dシネマ映画祭2023》が、23日にクロージング・セレモニー(表彰式)を迎え、各賞が発表された。世界各国の秀作が顔を揃えることで知られる本映画祭のメイン・プログラム「国際コンペティション」部門の最高賞となる最優秀作品賞を受賞したのは、シリア映画『この苗が育つ頃に』。トルコ出身のレーゲル・アサド・カヤ監督が見事に栄冠に輝いた。『この苗が育つ頃に』レーゲル・アサド・カヤ監督トルコ出身のカヤ監督がシリアに移り、撮影監督や編集、俳優としても携わった本作は、さまざまな制限がかかる中、シリア北部のロジャヴァ地域の映画制作者たちのコラボレーションとして完成させたという。俳優には演技未経験のアマチュアを起用し、バイクでヨーグルト売りに街に出た父と娘が自宅のある村に戻るまでの1日を丹念に描写。シリアの田舎町で暮らす市井の人々の日常をシンプルに見つめる。その一方で、何気ない日々から希望や平和へのメッセージも込められた1作となっている。国の情勢が予断を許さない状況もあって来日が叶わなかったカヤ監督はビデオメッセージを寄せ「最優秀作品賞を受賞したこと、大変嬉しく思います。 映画祭の皆さんにお礼を申し上げます。また、日本の人々、素晴らしい観客の皆さんに感謝いたします」と謝意を述べると、続けて「シリアのクルディスタン地域ロジャヴァのコミュニティで、制作された戦争の物語が日本に届きました。私たちにとって最高の喜びです。カメラと物語を通して、私たちの声を世界に届けようとしています。自由で平等な世界を手に入れようと闘っています。この思いと目的のために、この賞を、戦争が終わった時の素晴らしい日に捧げたいと思います。また、自由と平等のために闘っている人々に捧げます。そして、戦争で命を失った世界中の子どもたちにも捧げたいです。このような賞をいただき、本当にありがとうございます。映画祭で、皆さんと私たちの思いを共有できたことを嬉しく思います。クルディスタン、シリアから、私たちの声を日本に送ることができました。受賞に関わらず、私たちにとって これが最も大切なことです。シリアのクルディスタン地域ロジャヴァより、日本の皆さんに思いと愛を送ります」と語った。本作について国際コンペティションの審査委員長を務めた映画プロデューサーの豊島雅郎氏は、くしくも今回賞を分け合うことになった4作品にまず審査は絞られ、その上でほかの審査員である映画プロデューサーの明石真弓氏、同じく映画プロデューサーのパトリス・ネザン氏ともにイチ押しの作品が実は『この苗が育つ頃に』だったと語り、満場一致での最高賞だったことを明かした。国際コンペティションの審査委員長の豊島雅郎氏続けて豊島氏は「通常の外国映画はセールス会社を介して映画祭にエントリーすることが通常。その中で、本作についてはカヤ監督本人が自らエントリーをしてきたと事務局から聞いている。また、このSKIPシティ映画祭から世界へメッセージを届けたいという監督の強い意志もあったと聞いています。この映画祭が見出した、これから世界に出ていくであろう作品であり、監督の才能であると思っています。まさにSKIPシティ映画祭がみつけた新しい才能として、みなさんとこの作品のこと、監督のことを応援できたらと思います。この作品をこの映画祭から世界に発信できることを誇りに思っています」とメッセージを寄せた。一方、もうひとつの主要賞である監督賞は『僕が見た夢』のパブロ・ソラルス監督が手にした。パブロ・ソラルス監督は2018年に本映画祭に『家(うち)に帰ろう』(※映画祭上映タイトルは『ザ・ラスト・スーツ』)が入選し観客賞を受賞。外国映画の監督として本映画祭に2度目のノミネートとなるのは20回の歴史で初めてのことで、『僕が見た夢』も開催前から注目を集めていた。パブロ・ソラルス監督の『僕が見た夢』(C)Marcelo Iaccarino主人公のフェリペを演じ、当時12歳だったルーカス・フェロとの脚本ワークショップから出発している本作は、ある少年が亡き父の過去をたどる物語。父と子のいろいろな思いが交錯し、その思いが伝わる感動作になっている。審査員の明石氏は本作について「シンプルなストーリーでありながら、演劇と映像を融合した形で描かれているユニークな作品でした。登場人物たちが発するリアルな言葉や感情をパブロ監督は丁寧にとらえている。そして、スクリーンからは真摯にこの作品やキャストと向き合ったパブロ監督の姿勢が滲み出ている。今後、わたし自身が作品を作る者としてすごく励みになりましたし、今後、どういった作品を(自分は)作っていくべきかの指針にもなりました」とパブロ監督の卓越した手腕に賞賛の声を寄せた。来日が叶わなかった監督に代わって壇上にあがったエルナン・オリヴェラ プロダクション・ディレクターは日本語で、「こんにちは、ありがとう」とまず挨拶すると、「監督は過去にこの映画祭に参加していて、この映画祭が自分の心の中の重要な位置をしめているので喜んでいると思います」と語ると、「役者たちとのコラボレーションはパブロ監督にとって大変な作業でした。その成果をとらえてくれて、評価していただいてとてもうれしく思っています」と喜びを語った。『僕が見た夢』エルナン・オリヴェラ プロダクション・ディレクターそれから、もうひとつの主要賞である審査員特別賞は、ハンガリー映画『シックス・ウィークス』が受賞した。2014年に法案が改正され、養子縁組が成立していても、出産をした日から6週間の間に実母が気持ちを変えた場合、子どもを取り戻すことが可能になった同国の法を背景にした本作は、養子縁組、女性のキャリア、望まぬ妊娠などに鋭く言及。卓球選手として将来が期待される高校生ゾフィを主人公にした物語は、気づいたときには中絶できない時期に妊娠が判明した彼女の不安、焦燥、孤独、そして決断をリアルに描き出す。『シックス・ウィークス』(ノエミ・ヴェロニカ・サコニー監督)(C)Sparks Ltd.本作について審査員のパトリス・ネザン氏は、「この作品は、リアルに根差した世界を描いている。監督はいま生きている世界をしっかりと把握していると思いました。我々は、主人公のゾフィを至近距離で感じ、彼女に思いを寄せることになる。ヒューマニズムの時間をシェアしてくれた監督に感謝したい」と評した。自身が現在妊娠中ということもあって来日が叶わなかったノエミ・ヴェロニカ・サコニー監督は、「私たちはとても感動し、名誉ある賞の受賞を本当に嬉しく思っております。 ありがとうございました。本作の制作は、私たちキャスト・スタッフ全員にとって、とても困難なものでした。プロデューサーを始め、すべてのスタッフにとって、この受賞は本当に嬉しいことです。なぜなら、すべてのスタッフがこの初長編作品に、たくさんの愛と労力を注いだからです。作品を観てくださった観客の皆さんの心に届いたということを聞きました。 とてもとても嬉しいです」と喜びいっぱいのコメントを寄せた。一方、国内作品を対象にした国内コンペティション部門では、長編部門の優秀作品賞を松本佳樹監督の『地球星人(エイリアン)は空想する』が、短編部門の優秀作品賞を池本陽海監督の『猟果』が受賞した。松本佳樹監督の『地球星人(エイリアン)は空想する』(C)世田谷センスマンズ池本陽海監督の『猟果』(C)池本陽海なお、審査委員長を務めた中野量太監督が松本佳樹監督の『地球星人(エイリアン)は空想する』について「僕には撮れない作品」と評し、総評でも「自分が嫉妬するような才能に多く出会った、僕自身が映画祭を通じて、最も刺激を受ける機会になった」と語ったように国内コンペティションも国際コンペティション同様にハイレベルの争うだったことがうかがえた。「国内コンペティション」審査委員長を務めた中野量太監督最後に本映画祭を少し振り返ると、今年は第20回という節目の開催。その20年という月日によって本映画祭が築き上げてきたことを実感する開催だったといっていいかもしれない。まず、コロナ禍が明けつつあり、ここ数年叶わないできた海外からのゲストが今回は多数来場。連日猛暑が続く中、会場では活発なQ&Aが行われ、本映画祭が従来から大切にしてきた国内と海外の映画人、そして地元ファンがつながる場がようやく復活した印象を受けた。また、当初から目玉企画として注目を集めていた“SKIPシティ同窓会”では、本映画祭をきっかけに大きな飛躍を果たした日本の気鋭監督たちが続々登場。それぞれの監督たちが語る入選時の話は、いまや若手クリエイターの登竜門と呼ばれる映画祭へと成長した本映画祭の歩みと歴史を振り返る機会になった。20回の着実な歩みを重ねてきた本映画祭だが、次の20年に向けてどのような歩みを進めていくのか?まずは新たな一歩になる来年の開催に期待したい。なお、スクリーンでの上映は本日23日の国際コンペティションのグランプリ上映をもって終了となるが、昨日22日からオンライン配信上映がスタート。オンライン配信での作品上映は26日(水)まで続くので、受賞作をはじめ見逃した作品があったら、こちらでチェックしてほしい。【受賞結果】<国際コンペティション>最優秀作品賞:『この苗が育つ頃に』監督:レーゲル・アサド・カヤ監督賞:『僕が見た夢』監督:パブロ・ソラルス審査員特別賞:『シックス・ウィークス』監督:ノエミ・ヴェロニカ・サコニー観客賞:『助産師たち』監督:レア・フェネール<国内コンペティション>SKIPシティアワード:『地球星人(エイリアン)は空想する』監督:松本佳樹優秀作品賞長編部門:『地球星人(エイリアン)は空想する』監督:松本佳樹優秀作品賞短編部門:『猟果』 監督:池本陽海スペシャル・メンション: 『ミミック』監督:高濱章裕観客賞長編部門:『ヒエロファニー』監督:マキタカズオミ観客賞短編部門:『勝手に死ぬな』監督:天野大地取材・写真・文:水上賢治《SKIPシティ国際Dシネマ映画祭2023》7月26日(水) 23:00までオンライン配信※ 特設サイト() (Powered by シネマディスカバリーズ)にて(会員登録が必要)
2023年07月23日アトム・エゴヤンの最新作が、9月のトロント映画祭でお披露目されることになった。タイトルは『Seven Veils』。オペラをテーマにしたドラマで、アマンダ・サイフリッド演じる主人公は演出家。エゴヤン自身が最近オペラの演出を手がけたことにインスピレーションを得て生まれたものだ。カナダ国籍を持つエゴヤンがトロント映画祭で監督作を上映するのは、これが18回目。今年のトロント映画祭は9月7日から17日にかけて行われる。この映画祭には毎年ハリウッドスターが多数訪れるが、現在起きている俳優のストライキが長引けば、スター不在の華のない映画祭になる恐れがある。文=猿渡由紀
2023年07月20日映画『エゴイスト』で主演を務めた鈴木亮平が北米で最も由緒あるアジア系映画祭、ニューヨーク・アジアン映画祭にてライジングスター・アジア賞を受賞。現地時間7月15日(土)現地時間20時30分(日本時間7月16日9時30分)よりリンカーン・センターにて行われた授賞式に鈴木さんと松永大司監督が登壇した。7月14日から30日までニューヨーク、リンカーン・センターで開催され、各国から60以上の作品が出品されたニューヨーク・アジアン映画祭(以下、NYAFF)。本作は世界的に注目度の高いアジア映画を紹介するStandouts部門に出品された。ライジングスター・アジア賞(Rising Star Asia Award)とは世界的に最も活躍が期待されるアジアの俳優に贈られる賞で、過去には香港、韓国、タイ、フィリピンなど各国の人気俳優が受賞、日本人俳優では池松壮亮、小松菜奈、綾野剛らが受賞している。上映後に行われたQ&Aにも鈴木さんと松永監督が登壇、鈴木さんが本作に出演を決めた思いや、LGBTQ+を題材にする上での本作の取り組み、LGBTQ+インクルーシブ・ディレクターとインティマシー・コレオグラファーの役割についてなどが語られた。また、本作をきっかけにゲイであることを家族にカミングアウトした出演者に触れ、感極まる場面も。鈴木さんと松永監督はお互いが俳優・監督になる前からの知り合いで、その頃からいつか一緒に映画を作りたいという夢を語っていたことが実現したことにも触れ、満席の場内からは拍手が巻き起こった。さらに、北米での劇場公開が秋に決まったことについても改めて感謝を述べた。鈴木さんは、「このようなすばらしい名誉ある賞をいただき、NYAFFに感謝します。ここ(ニューヨーク)に来ることができて本当に嬉しく思います。最初に来た時にすっかりこの街が好きになって、そして今でも大好きな街です」とニューヨークへの思いへもコメント。「映画『エゴイスト』は自分にとって、とても特別な作品です。この映画に関わってくれたすべての人に、特に松永大司監督、共演の宮沢氷魚さん、阿川佐和子さんに感謝します」と述べ、「何よりも、原作者の高山真さんに感謝したいです、彼は亡くなってしまいましたので、この作品の完成を見届けていただくことはできませんでした。でもきっと今夜もどこかから見ていてくれると思います」と原作者の高山さんに対しても感謝を語った。松永監督も「『エゴイスト』は僕にとってもとても大切な映画になりました。今日このニューヨークという場所で、亮平とともに映画を上映できることを喜びに感じます。これからの活躍もさらに期待しています」と、鈴木さんの受賞を称える。さらに、共演の宮沢氷魚からも「ライジングスター・アジア賞受賞おめでとうございます。より多くの方に鈴木亮平さんの存在と映画『エゴイスト』 が認められていることを心から嬉しく思います」とお祝いコメントが到着。「亮平さんはこの先、間違いなく世界で活躍される俳優さんだと信じています。亮平さんに負けないくらい、僕も頑張りたいと思います」と、鈴木さんを称えながら自身も展望を語った。『エゴイスト』は全国にて公開中。8月25日(金)よりBlu-ray&DVDにて発売。発売元:日活株式会社販売元:株式会社ライツキューブ(シネマカフェ編集部)■関連作品:エゴイスト(2023) 2023年2月10日より全国にて公開© 2023 高山真・小学館/「エゴイスト」製作委員会
2023年07月18日「第27回ファンタジア国際映画祭」にて、北村匠海、山田裕貴、杉野遥亮、今田美桜らが出演する映画『東京リベンジャーズ2 血のハロウィン編 -運命-/-決戦-』の上映日程が決定した。後編『-決戦-』は累計動員100万人を突破し、前編『-運命-』との前後編2作品をあわせると、動員300万人、興行収入40億を突破(7月16日時点)している本作。そんな日本での熱狂が世界にまで波及し、6月からインドネシア・タイ・香港・シンガポールで順次上映。そして、カナダのモントリオールで7月20日(木)から行われる「第27回ファンタジア国際映画祭」にて、特別招待作品として出品が決定していた本作の上映日程が決定。7月29日(土)前編、30日(日)に後編が上映され、監督の英勉とプロデューサー陣が参加する予定だ。前編の上映も7月27日(木)までと、後編と共に一気観できるタイミングが残りわずかとなっている『血のハロウィン編』。今回新たに、7月21日(金)より一部を除く全国の上映劇場で配布予定の後編入場者特典の内容が明らかに。エンドロールでの特服タケミチの後ろ姿と、ドラケン&マイキーの愛車が描かれた“エンドロールグラフィティステッカーセット”となっている(※特典は無くなり次第終了)。『東京リベンジャーズ2 血のハロウィン編 -運命-』、『東京リベンジャーズ2 血のハロウィン編 -決戦-』は公開中。(シネマカフェ編集部)■関連作品:東京リベンジャーズ2 血のハロウィン編 -運命- 2023年4月21日より全国にて公開©和久井健/講談社 ©2023映画「東京リベンジャーズ2 血のハロウィン編」製作委員会東京リベンジャーズ2 血のハロウィン編 -決戦- 2023年6月30日より全国にて公開©和久井健/講談社 ©2023映画「東京リベンジャーズ2 血のハロウィン編」製作委員会
2023年07月17日海岸線を眺めながら走るロケーション沖縄100Kウルトラマラソンは、2023年12月17日(日)に沖縄県で開催します。沖縄の12月の平均気温は18.7度、寒暖差によって寒い日もありますが、沖縄の風、海や山の景色を感じながら走ることができます。開催概要について種目は、100km部、50km部、ニライカナイラン&ウォーク(22.5km)、ラスト8kmサポーター、参加費は、100kmが22,000円(ペアエントリーが42,000円)、50kmが12,000円(ペアエントリー22,000円)、22.5kmが5,000円、ラスト8kmサポーターが4,000円です。スタートは、100kmの部は、与那古浜公園(与那原町)、50kmの部は、糸満市役所、22.5kmの部は、グスクロード公園、ラスト8kmの部は、92km地点となります。開放的な気分になれるコースコースは、与那古浜公園をスタートし、沖縄本島南部エリアで人気のビーチなど見ながら満市役所までの海沿いを走り、折り返します。後半は、海沿いを少し離れ、沖縄の観光名所のひとつで、海の絶景ポイントのニライ橋カナイ橋を走り、ゴールへと向かいます。(画像は公式サイトより)【参考】※「沖縄100Kウルトラマラソン」の公式サイト
2023年07月14日デジタルシネマにいち早くフォーカスし、これまで『孤狼の血』の白石和彌監督、『浅田家!』の中野量太監督、『カメラを止めるな!』の上田慎一郎監督ら、数多くの若手映画作家を発掘してきた《SKIPシティ国際Dシネマ映画祭2023》が15日(土)にいよいよ開幕する。いまや「若手映像クリエイターの登竜門」と称されるほど多くの若き才能を見出してきた本映画祭のメイン・プログラムは、世界各国の新鋭監督たちが集結する国際コンペティションと、国内作品に焦点を当てた国内コンペティション(長編部門、短編部門)。今年は102の国と地域から、過去最多1246本の中から、国際コンペティションは10作品、国内コンペティションの長編部門は6作品、同短編部門は8作品がノミネートされた。海外ゲストも来場予定!バラエティ豊かでハイクオリティな国際コンペティションまず注目したいのは世界各国の映画監督たちの力作が集結する国際コンペティション部門だ。本映画祭の同部門は実にバラエティ豊かかつハイクオリティな作品が並ぶことで知られる。ここでの上映をきっかけに日本での劇場公開が決まった作品も多い。今年のラインナップを見ても、障がいのあるエラ・グレンディニング監督が同じ障がいをもつ誰かを探す6年の旅路を記録したセルフ・ドキュメンタリー『あなたを探し求めて』、刑務所内で囚人の両親の間に生まれた男の生涯をユーモアたっぷりに描くハートフルコメディ『ジェイルバード』、時計修理店を営む盲目の女性と写真が趣味の男性の愛を描いた切ないラブロマンス『エフラートゥン』など多彩なジャンルの映画が並ぶ。『ジェイルバード』(アンドレア・マニャーニ監督)国でみても、アゼルバイジャンのターミラ・ラファエラ監督の『バーヌ』、トルコ出身のレーゲル・アサド・カヤ監督がシリアで制作した『この苗が育つ頃に』など、なかなかお目にかかれない国の作品も届けられる。また、2018年に本映画祭で観客賞に輝き、劇場公開もされた『家(うち)へ帰ろう』のパブロ・ソラルス監督の新作『僕が見た夢』もノミネート。外国の監督が本映画祭で2度目のノミネートは初めてのこととなった。『僕が見た夢』(パブロ・ソラルス監督)これらの強力な海外作品が並ぶ中、日本から唯一選出されたのは、串田壮史監督の『マイマザーズアイズ』。ご記憶にある方もいると思うが、串田監督は長編デビュー作『写真の女』に続いての本映画祭の国際コンペティション部門でのノミネート。同作は本映画祭のSKIPシティアワードのみならず、世界の国際映画祭で40冠に輝く快挙を成し遂げている。それに続く今回は、サイコホラーに挑戦。凄惨な悲劇に見舞われた母と娘の行方を独創的な映像表現で描き切った意欲作になる。『マイマザーズアイズ』(串田壮史監督)串田監督は「前回、『写真の女』で本映画祭に参加して実感したのは海外作品のクオリティの高さ。強豪リーグに入ってしまったなというのが正直な感想です(苦笑)。ただ、ほかの世界の作品と何か肩を並べるものがあったから、ノミネートされたと思うので、そこは臆することなくどのような評価を得ることができるのか楽しみにしています」と語る。『マイマザーズアイズ』串田壮史監督なお、ここ数年、コロナ禍の影響で海外のゲストの来日がなかなか叶わないできたが、今年は監督をはじめ関係者が多数来場予定。ぜひ会場にかけつけて監督たちの生の声を聴きたい。“新たな才能”を発掘!どの作品も世界初上映の国内コンペティション国内コンペティション長編部門一方、国内コンペティションの長編部門にノミネートされた6作品もまた国際コンペティション同様にタイプの異なった作品が顔を揃えた印象だ。『地球星人(エイリアン)は空想する』は松本佳樹監督の初長編映画。「UFOのまち」である石川県羽咋市を舞台に、記者が不可解な事件の真相を追う謎解き形式のSF映画になっている。『ヒエロファニー』は宗教を題材にした本格ホラー・ムービー。手掛けたマキタカズオミ監督は過去3度、本映画祭の短編部門で作品がノミネート。本映画祭ではおなじみの彼の待望の初長編映画になる。『繕い合う・こと』は、家業を継いだ兄と自由気ままに生きる弟の関係を描いた物語。『カメラを止めるな!』などに出演している俳優の長屋和彰が初監督にチャレンジした1作になる。『十年とちょっと+(たす) 1日』は、偶然の再会を果たした同級生の男女3人が過ごすちょっとした1日の物語。3人が繰り広げる何気ないが時に真意をつく絶妙な会話に魅せられる1作で、中田森也監督の言葉のセンスが光る。『ブルーを笑えるその日まで』は、2020年に『そして私はパンダやシマウマに色を塗るのだ。』が本映画祭の短編部門に選出された武田かりん監督の初長編。自身の体験をもとに、生死のぎりぎりのところに踏みとどまっている10代の女の子の切実な心の叫びを描いている。『泡沫(うたかた)』は、日本を拠点に活動するフランスのアドリアン・ラコステ監督による人間ドラマ。うつ病を患った自身の体験を基に、さまざまなプレッシャーを受け続ける若者の魂の行方を描く。中崎敏、津嘉山正種、野村宏伸ら実力ある俳優が揃うキャストも注目の一作になる。いずれもの作品もワールドプレミアで、本映画祭が世界初お目見え。各監督は以下のようにメッセージを寄せる。『地球星人(エイリアン)は空想する』松本佳樹監督「まず、手塩にかけた作品がみなさんに観ていただく機会をいただけたことがうれしいです。考えに考えたストーリーの展開や、ドキュメンタリーとドラマを合わせたような構成など、自分なりの独自の表現がどうみなさんの目に映るのか楽しみでもあり、ちょっと怖くもあります」(『地球星人(エイリアン)は空想する』松本佳樹監督)『ヒエロファニー』マキタカズオミ監督「まずは2013年に発表した短編『アイノユクエ』がSKIPシティ映画祭に入選していなかったら僕は映画を作り続けていなかったかもしれない。それぐらい大きな存在の本映画祭に初長編で再び戻ってくることができてうれしい限りです。映画監督を目指したときからこれまでにないホラー映画を撮りたいと思ってきました。そして今回ついに挑戦することができました。とにかく観てほしいです!」(『ヒエロファニー』マキタカズオミ監督)『繕い合う・こと』長屋和彰監督「初めて監督にトライしてみて、いままで役者としてかかわらせていただいてきた監督たちのすごさを実感しました。いろいろな方の協力があって完成させた作品なので、やっと観ていただける機会のある場に立てたことに安堵しています。少しでもいい場にして、多くの方に観てもらえればと思っています」(『繕い合う・こと』長屋和彰監督)『十年とちょっと+(たす)1日』中田森也監督「初めての映画祭で、初めての人に観ていただく機会。どちらも初めてのことなので、どうなるのかまったく想像できないでいます。自主映画は観ていただく場をもつのもけっこう大変なこと。その中で、こういうチャンスをいただいたので、多くの方に観ていただけたらうれしいです」(『十年とちょっと+(たす)1日』中田森也監督)『ブルーを笑えるその日まで』武田かりん監督「わたしが10代だったころと同じような生きづらさを抱えた若い子たちに、この映画が届いてくれたらうれしいです。あと、前回の入選のときはオンラインでの開催。今回はリアルでの上映もあるので、みなさんから生の感想を聞けることを楽しみにしています」(『ブルーを笑えるその日まで』武田かりん監督)『泡沫(うたかた)』アドリアン・ラコステ監督「この映画は自身の体験を基に、うつ病を抱える男の心に焦点を当てた物語です。この作品を通して、精神疾患を抱える人々の日常を垣間見ることで、精神疾患に対する理解がより深まればとの願いを込めて作りました」(『泡沫(うたかた)』アドリアン・ラコステ監督)そして、もうひとつの短編部門は、AIをテーマにしたSF作品『恵子さんと私』、役者としても活躍する永里健太朗監督の『野ざらされる人生へ』、俳優・プロデューサーとしても活躍する石原理衣と映画音楽家の小野川浩幸が共同監督で作り上げた『寓』など8作品がノミネートされている。国内コンペティション短編部門国内コンペティションの長編部門及び短編部門の審査は、『浅田家!』の中野量太監督、俳優の和田光沙、映画評論家のマーク・シリング氏の3名が担当。彼らがどんな新たな才能を見出すのか注目したい。最後に、2004年に埼玉県川口市でスタートした本映画祭は今年で20回目。記念すべき開催ということで例年にも増して充実のプログラムが組まれている。中でも大きな話題を呼びそうなのが「SKIPシティ同窓会」だ。本映画祭をきっかけに大きく飛躍した中野量太監督、松本優作監督、片山慎三監督らが登場。最新作の上映後にここまでの歩みと作品について語り尽くす。どんなエピソードが飛び出すのか期待が高まる。なお、今年も有観客でのスクリーン上映+オンライン配信のハイブリッド形式での開催となる。記念すべき20周年の映画祭を大いに楽しんでほしい。取材・文・写真:水上賢治■開催概要《SKIPシティ国際Dシネマ映画祭2023》()スクリーン上映:2023年7月15日(土)~7月23日(日)オンライン配信:2023年7月22日(土)~7月26日(水)会場:SKIPシティ彩の国ビジュアルプラザ映像ホール(埼玉県川口市)ほか※オンライン配信は、オープニング上映、特別上映、関連企画の作品は視聴できません。(C)Katayoon Shahabi (C)Karakuş Film (C)Marcelo Iaccarino (C)Lars Ostenfeld (C)David Myers (C)Pilgrim Film (C)Geko Films (C)2023 PYRAMID FILM INC. (C)Sparks Ltd.(C)世田谷センスマンズ(C)elePHANTMoon (C)2023 Kazuaki Nagaya (C)中田森也 (C)ブルーを笑えるその日まで (C)A SUR LLC (C)山本裕里子 (C)2023kurokishi film (C)古賀 啓靖 (C)2023 「MIMIC」 (C)2023 「MIMIC」 (C)「さまよえ記憶」製作委員会 (C)池本陽海 (C)オテウデザール(C)DrunkenBird
2023年07月14日