旅行業大手・HISが企画した東大美女フライト旅行キャンペーンについての是非を問うアンケートが、19日放送の日本テレビ系情報番組『スッキリ!!』(毎週月~金8:00~10:25)で行われた。同キャンペーンは、『東大美女図鑑』のモデルとなった学生が海外に向かう機内で当選者の隣に座り、旅先の観光情報や歴史の解説、子どもの宿題などを手伝ってくれるというもの。抽選で選ばれた5組の旅行客を対象としていたが、ネット上で「セクハラ」「キャバクラか」「気持ち悪い」といった反発の声が噴出して企画が中止に。一方で「芸能人のバスツアーと同じでは?」「過剰反応」といった肯定的な意見も相次いでいる。『スッキリ!!』では、このキャンペーンが「アリ」か「ナシ」かを問う2択アンケートを実施(リモコンの4色ボタンから投票)。スタジオでは6人全員が「アリ」と判断(加藤浩次、近藤春菜、松嶋尚美、春香クリスティーン、坂口孝則氏、宇野常寛氏)。司会の加藤は、「風営法に引っかかったらまずい」としながら、「子どもに教えたりもする。抽選で5組だけでしょ?」と問いかけ、学生側も企画内容を把握した上で参加していることから、「そんなに目くじらを立てる必要もないんじゃないかと思います」と意見した。ハリセンボン・近藤春菜は、マイナスに受けとめている層が「性的に見ている」と分析した上で、「全く同じことを『女芸人フライト旅行キャンペーン』としてやったら、アリになると思う」と主張。「女芸人にたとえて言うなら、(学生側は)自分たちのことを"商品"と分かった上でやっているので、いいんじゃないかなと思います」と持論を展開した。また、春香クリスティーンは「すごく個人的な意見なんですけど、東大イケメンが旅行先について教えてくれるのなら行ってみたいと思ってしまう」と正直な感想を述べ、「逆もありなんじゃないかと」。加藤から「さぁ、宇野さん! 締めてください!」と振られた評論家・宇野常寛氏は、「性の商品化をこのレベルで文句を言っていたら、すべての芸能活動や文化は成り立たない」「おもしろい、おもしろくないの次元のことを、正義の問題にすり替えて弾圧していくと世界はどんどんつまらなくなる」と語った。集計の結果、1万1,075人が「アリ」(49%)で、1万1,586人が「ナシ」(51%)を選択。スタジオと視聴者の温度差に、加藤は「(出演者が)みんなズレているということですよ」と苦笑い。「ナシという人もいるんだろうね。嫌悪感なのかな」と首をかしげていた。同番組では、「あなたはどっち派!? スッキリ!! JUDGE」と題し、毎週木曜日にこのようなアンケート企画を実施している。
2016年05月19日丸善・丸の内本店はこのほど、『ミキティが東大教授に聞いた赤ちゃんのなぜ? 』の刊行を記念したトークイベントを開催。赤ちゃんを対象に認知科学を研究する「赤ちゃん学」の専門家・東京大学大学院の開一夫教授と、2児の母でありタレントの藤本美貴さんが、赤ちゃんに関する疑問や悩みについて語った。○「夜泣きを放っておくと諦めの早い子に育つ」は本当か会場: 子どもが夜泣きをした際に、放っておいた方がいいという説を聞いたことがあります。また、そんなことをすると、諦めの早い子に育ってしまうという人もいます。どちらがよいのでしょうか。開教授(以下、敬省略): 日本は添い寝をするお母さんが多いですよね。一方でイギリスに行くと、うまれた赤ちゃんはお母さんとは別の部屋で寝ます。そうすると、日本のお母さんは赤ちゃんが泣くとすぐに気づきますが、イギリスではすぐに気づかないということが起こります。だからといって、イギリス人の子どもが諦めの早い子になっているかというとそうでもないです。その点で、「夜泣きの対応」と「諦めの早い子に育つ」ということは因果関係がないのではと思います。一方で、赤ちゃんがどの程度泣いたところで、親がそれに気づくかというのは、実はまだわからないことが多いです。研究では寝ている間、赤ちゃんがぐずりだしたときに、親がどのようなタイミングで起きるかというのを、センサーをつけてデータをとり、蓄積しています。藤本さん(以下、敬省略): 夜泣きを放っておいても寝られる子、放っておくと寝られない子がいますよね。うちも男の子と女の子がいますが、兄弟によって夜泣きの回数やその後ちゃんと寝られるかというのは全然違います。赤ちゃんによって、対応を変えていくのがいいのかもしれませんね。○「いないいないばぁ」はコミュニケーションの本質を突いた遊び藤本: 家にいてできる実験・遊びみたいなものは何かありますか。開: 赤ちゃんが鏡の仕組みを理解しているかどうか、確かめる方法がありますよ。赤ちゃんを鏡に映す前に、赤ちゃんの頭にステッカーを貼るのです。もし鏡の仕組みを理解していれば、鏡に顔を映したときに、鏡ではなくて自分の頭にあるステッカーをとります。理解していないと、鏡の方をとりに行こうとするといった具合です。これはいまだに研究としてよく実験で使われます。人間では1歳半くらいから、鏡の仕組みを理解すると言われています。これが、人間だけではないことがわかってきていて、ゴリラやチンパンジー、像でも鏡の役割を認識できるそうです。藤本: 「いないいないばぁ」もよくするのですが、この遊びはどのように分析できますか。開: これはコミュニケーションの遊びだと思っています。「いないいないばぁ」は相手が自分のことを見ていないときに「いないいない」と注意をひき、そのあと「ばぁ」と言いますよね。そして、赤ちゃんが笑う。これって会話を開始するときの流れとほぼ一緒です。短い間ですが、「やりとりのきっかけ」と「中身」と「結果」がフィードバックされるという意味で深いのです。言葉は違いますが、同じような遊びはフランスにもタイにもあります。世界で「いないいないばぁ」のような遊びがない場所はないと言われているくらいです。チンパンジーでもそのような遊びをするということがわかっていて、けっこう本質的な遊びなのではないかと思っています。○おしゃぶりをすると言葉が遅くなる!?藤本: おしゃぶりは将来とれにくいし、指しゃぶりのほうがいいと聞いたこともあるのですが、実際はどうですか。開: 基本的にはおしゃぶりがとれなくなるということはなく、心配する必要はありません。現に、大人になっておしゃぶりをしている人はいませんよね。欧米に行くとほとんどの赤ちゃんがおしゃぶりをしていますが、おしゃぶりはとれています。気にする必要はないと思います。また、おしゃぶりをしていると言葉が遅くなるという説もあるようですが、これも誤りです。おしゃぶりを1日中しているということはありませんよね。反対におしゃぶりを外したからといって言葉が早くなるということもありません。会場: 赤ちゃんの右脳教育に効果的なツールや勉強方法はありますか。開: 右脳、左脳の話はよく聞くことがあると思うのですが、基本的に「右脳だけ鍛える」ということはできません。右脳だけにこだわる必要はなくて、バランスが重要です。例えば左脳の領域は言語処理、右脳の領域は感情を処理するといったことが言われますが、左脳だけで言語を処理しているわけではないし、右脳だけで絵を描いているわけではないのです。右脳を鍛える方法としては、左視野にだけ物を置くとか、左手を使うといった方法があります。しかし、小さな頃からそのようなトレーニングをしていいかという点においては、私は疑問に思います。右脳とか左脳とかだけをとりあげるのは、ナンセンスなのではないでしょうか。
2016年04月04日海の風に吹かれている。透明感のある海草、海のきらめき、潮の匂いよりも、からっとした風の匂いがした。真ん中が空いていて風の通りがいい。【永瀬沙世プロフィール】1978年 兵庫県生まれ。作品展、写真集の発表を日本、ヨーロッパで精力的に行い、5冊目の写真集「PINK LEMONADE」は、ストックホルムの「LIBRARYMAN」から出版、2014年には新作写真集「FOLLOW UP 追跡 -J002E3-」 が出版され、作品展も開催された。現在、次の作品集、展覧会のプロジェクトを進行中。
2016年03月31日東京大学(東大)は3月18日、神経細胞のコンピュータシミュレーションと動物実験を組み合わせることで、睡眠・覚醒の制御にカルシウムイオンが重要な役割を果たしていることを明らかにしたと発表した。同成果は、東京大学大学院 医学系研究科 機能生物学専攻 薬理学講座 システムズ薬理学分野 上田泰己教授、東京大学 医学部6年生 多月文哉氏 、理化学研究所(理研) 生命システム研究センター 砂川玄志郎 研究員(研究当時、現:理研 多細胞システム形成研究センター 網膜再生医療研究開発プロジェクト研究員)、東京大学大学院 医学系研究科 博士課程3年生 史蕭逸氏、洲崎悦生 助教、理研 生命システム研究センター 幸長弘子 基礎科学特別研究員、ディミトリ・ペリン研究員(研究当時、現:理研 客員研究員)らの研究グループによるもので、3月17日付けの米科学誌「Neuron」オンライン版に掲載された。ヒトをはじめとする哺乳類の睡眠時間・覚醒時間は一定に保たれているといわれている。たとえば徹夜をすると、翌日に「眠気」を感じ、寝てしまったり活動度が落ちてしまったりする。この眠気の正体について上田教授は、「"睡眠物質"のようなものがあるだろうと考えられ研究されてきたが、それらしきものに関連する遺伝子を壊しても、睡眠にはあまり変化がないという結果が続いており、その実態については明確な答えがないままだった。ここに何とか切り込みたいと考えた」と説明している。同研究グループはまず、睡眠時に観察される特殊な脳波の形成に必要な遺伝子を特定するために、神経細胞のコンピュータモデルを作製した。数千個から数万個の神経細胞をモデル化してコンピュータで再現するという研究はこれまでにも行われてきたが、計算負荷が大きいという課題があった。この課題を解決するため今回、数万個の神経細胞を平均化したモデルを採用し解析。睡眠時の脳波の形成には、細胞内にカルシウムイオンを取り込む「電位依存性カルシウムチャネル」と「NMDA型グルタミン酸受容体」、カルシウムイオン濃度によって働きが変わる「カルシウム依存性カリウムチャネル」、およびカルシウムイオンを細胞外へ放出する「カルシウムポンプ」といったカルシウムイオンの流入に関わる4つの遺伝子群が重要であると予測することに成功した。この予測を実証するため同研究グループは、カルシウムイオン流入に関わるこれらの遺伝子をマウスのゲノム情報をもとにすべて同定し、1世代目で大量の遺伝子ノックアウトマウスを作製できる「トリプルCRISPR法」によりそれぞれのノックアウトマウス21種を作製。これらに対し、呼吸のパターンから睡眠を解析できるSSS(Snappy Sleep Stager)法を用いて睡眠の測定を行った。その結果、電位依存性カルシウムチャネルのCacna1g、Cacna1h遺伝子、およびカルシウム依存性カリウムチャネルのKcnn2、Kcnn3遺伝子ノックアウトマウスが顕著な睡眠時間の減少を示す一方で、カルシウムポンプのAtp2b3遺伝子ノックアウトマウスは顕著な睡眠時間の増加を示した。またNMDA型グルタミン酸受容体については、薬理学的に働きを阻害し解析を行い、同受容体の阻害でマウスの睡眠時間が減少することを確認した。さらに全脳イメージング技術「CUBIC」用いて、睡眠が減少したマウスの脳を透明化し高解像度で観察したところ、同受容体の阻害、すなわちカルシウムイオンの流入を阻害することによって、大脳皮質の神経細胞の興奮性が上昇することが示された。また、同研究グループは、睡眠と覚醒のスイッチのような働きをするものがあると考えていたが、カルシウム濃度に依存して活性化するリン酸化酵素「カルシウムイオン・カルモジュリン依存性プロテインキナーゼII」のCamk2a、Camk2b遺伝子ノックアウトマウスで睡眠時間の減少が見られたことから、同酵素が睡眠のスイッチのような役割のひとつを担っているのではと考察している。従来、カルシウムイオン濃度が細胞内で上昇すると神経細胞が興奮すると考えられていたというが、以上の結果から、カルシウムイオンが脳を眠らせているということが今回明らかになったといえる。上田教授は今回の成果について、「統合失調症や、うつ病、アルツハイマー病やパーキンソン病といった疾患では、睡眠に異常があるといわれている。眠りを通してこれらの神経変性疾患や精神疾患を診断したり治療したりできる可能性もある」とコメントしている。
2016年03月18日東京大学(東大)、リコー、ブルーイノベーションは3月16日、GPSの受信が不安定な環境下でも無人航空機(ドローン)の安定した自動飛行を実現する技術を開発したと発表した。同成果は東京大学 大学院工学系研究科 航空宇宙工学専攻 鈴木・土屋研究室の鈴木真二 教授および土屋武司 教授らの研究グループと、リコーおよびブルーイノベーションの共同研究によるもの。3月24日~26日まで幕張メッセで開催される「ジャパンドローン2016」でデモ飛行を披露する予定。ドローンは構造物点検、警備・監視、測量などさまざまなサービスで活用され始めているが、橋の下やトンネルの点検、施設・倉庫内の警備などGPSの受信が不安定、または受信ができない環境下では突然バランスを崩したり、自動飛行ができなくなり墜落するなどのリスクがある。同研究で開発したシステムは、ブルーイノベーションと東大が開発した、安定した姿勢制御が可能な小型ドローンにリコーが開発した超広角ステレオカメラを搭載したもの。3次元空間での移動を計測するIMUセンサと超広角ステレオカメラの出力を融合させることでGPSに頼らない室内での安定した自動飛行を実現した。同研究グループは、今後、さらなる性能・信頼性向上のため現場での実証実験が必要だとしている。
2016年03月16日東京大学(東大)は3月15日、ピロリ菌タンパク質「CagA」の発がん生物活性を抑制する酵素として「SHP1」を同定し、またエプスタイン・バールウイルス(EBウイルス)を感染させた胃の細胞ではDNAメチル化によりSHP1の発現が抑制され、CagAの発がん活性が増強することを見出したと発表した。同成果は、東京大学大学院 医学系研究科 畠山昌則 教授、紙谷尚子 講師、千葉大学大学院 医学系研究科 金田篤志 教授、東京大学大学院 医学系研究科 深山正久 教授、瀬戸泰之 教授らの研究グループによるもので、3月14日付けの英国科学誌「NatureMicrobiology」オンライン版に掲載された。cagA遺伝子を保有するヘリコバクター・ピロリの胃粘膜慢性感染は、胃がん発症の最大のリスク因子となる。一方、約10%の胃がん症例では、cagA陽性ピロリ菌感染に加え、EBウイルスが胃がん細胞に感染していることが知られている。しかし、ピロリ菌とEBウイルスの共感染が胃がんの発症に及ぼす役割については、これまで研究されていなかった。胃上皮細胞に進入したCagAは、チロシンリン酸化を受けた後、チロシン脱リン酸化酵素(ホスファターゼ)「SHP2」と特異的に結合し、SHP2を異常活性化することで胃がんの発症を促すと考えられている。このSHP2は、脱リン酸化酵素であるにもかかわらず、CagAを脱リン酸化する能力を持っていない。同研究グループは今回、CagAを脱リン酸化する酵素としてSHP2の兄弟分子であるSHP1を同定。CagA-SHP1複合体形成によりSHP1が活性化されることを明らかにした。さらに、CagAとSHP1を共発現させた細胞では、チロシンリン酸化依存的なCagAの発がん生物活性が抑制されることがわかった。これらの結果から、胃上皮細胞内におけるSHP1とSHP2の相対的な発現レベルが、ピロリ菌CagAの発がん活性を規定することが明らかとなった。また、EBウイルス陽性胃がんの特徴として、感染した胃上皮細胞のゲノムDNAに広範なメチル化が誘導されることが知られていたが、今回、CagAの発がん活性に関わる宿主細胞内分子に着目し、EBウイルス感染胃上皮細胞株におけるゲノムのメチル化解析を行ったところ、EBウイルス感染によりSHP1遺伝子のプロモータが高度にメチル化されることが明らかになった。また同メチル化の結果、SHP1mRNAならびにSHP1タンパク質の発現が低下した。そこで、EBウイルス非感染胃上皮細胞ならびにEBウイルス感染胃上皮細胞にcagA陽性ピロリ菌を共感染させたところ、EBウイルス感染細胞においてピロリ菌タンパク質CagAの生物活性が大きく増大することが判明した。つまり、EBウイルスによるSHP1の発現抑制により、CagAの発がん活性が増強されたといえる。同研究グループによると、ヒトのがん発症における発がん細菌と発がんウイルスの連携を明らかにしたのは今回が世界で初めてだという。
2016年03月15日東京大学(東大)とNTTドコモ(ドコモ)は3月14日、2型糖尿病・糖尿病予備群を対象にスマートフォンアプリケーション「GlucoNote」による臨床研究を開始したと発表した。同臨床研究は、東京大学 医学部附属病院 22世紀医療センター 健康空間情報学講座 脇嘉代 特任准教授、同大学大学院 情報理工学系研究科 電子情報学専攻 相澤清晴 教授らの研究グループによって行われる。同臨床研究では、スマホを活用して生活習慣が改善するよう自己管理を支援すると同時に、生活習慣や在宅測定データの関係を明らかにし、さらなる適切な自己管理支援につなげることを目指していく。対象となるのは、研究参加に同意した2型糖尿病あるいは糖尿病予備群と診断された20歳以上の日本在住の方で、参加期間は最長5年間。参加者は、GlucoNoteを用いて、食事、運動、睡眠などの生活習慣や、体重、血圧、血糖値などの在宅測定データを記録し、いくつかの質問に回答。またヘルスケアアプリを経由して計測された歩数を記録する。なおGlucoNoteは、Appleが公開している医学研究用のオープンソース・フレームワーク「ResearchKit」を用いているという。同研究グループは今回の臨床研究について、規模の大きい対象者から長期間にわたって各種データと生活習慣に関連した情報を収集することによって、日常生活と糖尿病の関連性を明らかにすることが可能になるとしている。
2016年03月15日東京大学(東大)は3月9日、ミューイーガンマ(μ→eγ)崩壊を4年間にわたり世界最高の実験感度で探索した結果、多くの理論予想に反して同崩壊は発見されず、ニュートリノ振動の起源となる新物理と大統一理論に厳しい制限を課すことになったと発表した。同成果は、東京大学素粒子物理国際研究センター 森俊則 教授、大谷航 准教授、高エネルギー加速器研究機構素粒子原子核研究所 三原智 教授らの研究グループによるもので、独科学誌「The European Physical Journal C」に掲載される予定。これまで標準理論を超える新しい素粒子理論として、大統一理論の研究が行われてきた。大統一理論によると、宇宙開闢期には素粒子の相互作用は統一されており、それが破れることによりインフレーションを引き起こして現在の宇宙が誕生したと考えられている。1990年代後半には、標準理論で禁止されているミュー粒子のミューイーガンマ崩壊は、大統一理論によって引き起こされることが指摘されている。一方、1998年のスーパーカミオカンデ実験によって発見されたニュートリノ振動現象は、ニュートリノが質量を持つことを明らかにした。ニュートリノの質量はほかの素粒子に比べて極めて小さなものであり、これはニュートリノがほかの素粒子とは異なるメカニズムによって質量を得たことを示唆している。このメカニズムは「シーソー機構」と呼ばれており、同機構によると、宇宙誕生直後には極めて重いニュートリノの仲間が存在。その崩壊によってその後宇宙は反粒子が消えて粒子だけになった可能性があり、ミュー粒子のミューイーガンマ崩壊は、重いニュートリノの仲間の存在が引き起こしているものと指摘されている。このように大統一理論やシーソー機構はミューイーガンマ崩壊を予言しているが、その確率はおおよそ1兆に1回程度であり、そのように小さな確率で起こる素粒子の崩壊を測った実験はこれまでになく、既存の素粒子検出器を使った方法では不可能だとされていた。同研究グループは今回、ガンマ線をこれまでにない精度で測定できる2.7トン液体キセノン測定器と、素早く大量の崩壊粒子を処理するための特殊な超伝導スペクトロメータを考案・開発することで、ミューイーガンマ崩壊を発見し、大統一理論とシーソー機構の証拠をつかむことを試みた。また、今回の研究のために必要な毎秒1億個近いミュー粒子を生成できる加速器はスイスのポールシェラー研究所(PSI)にしかないが、東京大学を中心とする日本の研究グループの実験提案がPSIに認められ、その後スイス・イタリア・ロシア・米国の研究グループが加わり国際共同実験「MEG」として研究を進め、2008年のパイロット実験の後、2009年終わりから2013年半ばまで約4年間にわたり断続的にデータを取得した。同データを用いて、およそ2兆に1回のミューイーガンマ崩壊を発見できる世界最高感度で探索したが、今回、理論による予想にもかかわらず、この探索感度をもってしてもミューイーガンマ崩壊の発見には至らなかった。この結果は、これまで考えられていたシンプルな大統一理論とシーソー機構のシナリオとは矛盾するもので、宇宙の始まりを記述する標準理論を超える新理論の可能性に関して、これまでにない厳しい制限を加えることになった。同研究グループは、今回のMEG実験の経験を活かしてアップグレード実験MEG IIの準備を進めている。MEG II実験では、MEG実験設計当時にはなかった新しく開発した測定器技術をいくつか採用して、MEGの約10倍の実験感度を達成できる見込みで、およそ25兆に1つのミューイーガンマ崩壊まで捉えることを目指している。新しい測定器は現在建設中。順調に行けば2017年に実験を開始でき、最終感度に到達するのに最低3年間のデータ取得を行っていくという。
2016年03月09日東京大学(東大) と言語交流研究所、および米マサチューセッツ工科大学(MIT)は2月18日、多言語の習得に関わる脳のメカニズムを解明することを目的に共同研究を開始すると発表した。同研究は、東京大学大学院総合文化研究科 相関基礎科学系 酒井邦嘉 教授およびMIT 言語哲学科 スザンヌ・フリン 教授らを中心に行われる。プロジェクト期間は5年間を予定。酒井教授は、人の言語処理の法則性を脳科学として実証する研究に取り組んでおり、これまでに、文法処理に特化すると考えられている左脳の前頭葉の一領域「文法中枢」の活動が、英語習得の初期に高まり、中期にはその活動が維持されるが、文法知識が定着する後期には活動を節約するように変化していることを明らかにしている。またフリン教授は、MITの同僚 ノーム・チョムスキー教授の学説に基づき、30年以上にわたって多言語獲得について心理言語学的視点から研究を行っている。今回の共同研究では、まずMRI(核磁気共鳴画像法)の技術を用いて、多言語の理解および習得中の脳の構造と機能について解析を行う。また、多言語教育を行う言語交流研究所が運営する「ヒッポファミリークラブ」の会員をはじめ、通訳者などの多言語習得者を対象に、言語学習者に見られる言語理解と発音把握などについて、多言語に触れた経験が脳に及ぼす効果を調査する予定となっている。100年以上前に中国のドイツ大使館で通訳として活躍した、60カ国語を話せる男性の死後脳において、大脳皮質の前頭葉にある「ブローカ野」の44野が左右で対象、45野が左右で非対称であったという研究結果が2004年に発表されている。酒井教授によると、44野が対象であることよりも45野がアンバランスであることのほうが、文法の成績に強く影響しているという。「しかしこの研究は死後の脳を使っている。今回の研究では、今現在生きている人の脳をMRIによって調べることで、脳の非対称性が言語能力にどのような影響を及ぼしているか調べていきたい」(酒井教授)またフリン教授は今回のプロジェクトについて、「第一言語の習得に関しては比較的多くのことがわかっているが、多言語習得に関する研究結果はほとんどない。今回の共同研究で多言語の環境にいる方のデータを解析することによって、脳がどのように働いているかということを解明していきたい。また、日本での研究を皮切りに、アメリカやメキシコ、韓国のヒッポファミリークラブ会員のデータも利用し、世界へと広げていければ」とコメントしている。
2016年02月19日海洋研究開発機構(JAMSTEC)と東京大学(東大)は2月1日、日本南岸を流れる黒潮やその東に続く黒潮続流といった中緯度域の強い海流の年々変動に「風の変動と無関係に生じる部分」があり、まったく同じ風の変動のもとで異なる海の循環が生じうることを発見した。これは、大気循環と同様、海洋循環にもいくつもの「並行世界(パラレルワールド)」が存在することを意味しているという。同成果は、JAMSTEC アプリケーションラボ 野中正見グループリーダー代理、東京大学 先端科学技術研究センター 中村尚 教授らの研究グループによるもので、2月1日付けの英科学誌「Scientific Reports」に掲載された。今回、同研究グループは、初期値などにわずかなばらつきを与えて複数の数値実験を行う「アンサンブル実験」という手法を用いて、年々変動する「全く同一の」風を与えながら、風以外の条件をわずかに変え、海洋の循環を現実的に再現するため、JAMSTECのスーパーコンピュータ「地球シミュレータ」によるシミュレーションに着手した。アンサンブル実験は大気循環の研究分野ではよく用いられている手法だが、これを海流の年々変動研究に導入したのは同研究が初めてだという。この結果、「風の変動と関係なく海の中で勝手に起きる」変動が存在することが明らかになった。また詳しい解析から、黒潮続流の年々変動では「風の変動と無関係に生じる」変動量と「風の変動によって生じる」変動量がほぼ等しいことがわかった。これは、現実に観測されるのはひとつの状態でも、同じ条件下で異なる状態が起きていても不思議ではない、つまりパラレルワールドが存在しうることを意味する。いくつものパラレルワールドのどれが実現するかを予測することは不可能なため、黒潮続流には本質的に予測不可能な成分が半分程度含まれていることになる。このように予測不可能な成分を考慮し、できるだけ確からしい予測を実現するには、わずかに条件を変えた予測を多数行う手法「アンサンブル予測」が有効とされ、天気予報など大気循環の分野で用いられている。これまで海洋の年々変動は、基本的に風の年々変動によって生じるものと考えられていたが、海洋循環をより確からしく予測するためには「風の変動と無関係に生じる変動」の存在を加味した予測が不可欠であることが明らかになった。同研究グループは、今回の成果により海流予測の分野でもアンサンブル予測手法が導入され、気候予測や漁獲量予測の高度化に繋がることが期待されると説明している。
2016年02月02日東京大学(東大)は1月28日、自閉スペクトラム症の人は自閉スペクトラム症でない人と比較して不快と感じる対人距離が短いことを明らかにしたと発表した。同成果は、同大学 先端科学技術研究センター 浅田晃佑 特任研究員、熊谷晋一郎 准教授、同大学大学院 総合文化研究科 長谷川寿一 教授、および茨城大学、武蔵野東学園らの研究グループによるもので、1月27日付けの米科学誌「PLOS ONE」オンライン版に掲載された。自閉スペクトラム症は発達障害の一種で、コミュニケーションや対人関係において困難が見られることや同じ行動や興味へのこだわりが見られることにより診断される。自閉症、アスペルガー障害、広汎性発達障害、特定不能の広汎性発達障害と呼ばれていたものを含む診断概念となっている。今回の研究では、12歳から19歳の自閉スペクトラム症の人と自閉スペクトラム症でない人それぞれ16名(男性15名、女性1名)に対し、研究者が参加者に近付いた際にこれ以上近付かれると不快と感じる地点を知らせてもらい、次に参加者が研究者に近付いた際に参加者がこれ以上近付くのは不快だと感じる地点で止まってもらうという調査を行った。この結果、自閉スペクトラム症の人は、どちらの場合も自閉スペクトラム症でない人と比べて、不快であると感じる地点が研究者に近く、他者との対人距離を短く取る傾向にあることがわかった。また、自閉スペクトラム症の度合いが高いことと対人距離が短いことが関係していることから、対人距離には人によって差が見られることも明らかになった。さらに、対人距離を取る際のアイコンタクトの影響を調べたところ、研究者が参加者に近付く場合では、自閉スペクトラム症の人も自閉スペクトラム症でない人も、研究者がアイコンタクトを取ると、アイコンタクトを取っていないときに比べ、対人距離を長く取ったという。このことから、自閉スペクトラム症の人も自閉スペクトラム症でない人も、アイコンタクトの情報を対人距離の調整に利用していることがわかった。短い対人距離は他者への好意や親密性を表すため、今回の結果を踏まえると、自閉スペクトラム症の人は自分がほかの人と比べて対人距離が短すぎないか意識することで、コミュニケーションの相手に好意や親密性を示しているという誤解を与えることを避けられる可能性があるといえる。また、不快に感じる対人距離は人によって差があるという今回の結果から、自閉スペクトラム症の人も、自閉スペクトラム症でない人も、対人距離には人によって差があることを踏まえて社会生活を送ることで、よりよいコミュニケーションを行うことができると同研究グループは説明している。
2016年01月28日東京大学(東大)は1月25日、接触面の静止摩擦係数を検出するマイクロ触覚センサの開発に成功したと発表した。同成果は、同大学 IRT研究機構 下山勲 教授、同大学大学院 情報理工学系研究科 修士課程1年 岡谷泰佑 氏らの研究グループによるもので、1月24日~28日にかけて中国・上海で開催される国際学会「MEMS2016(The 29th IEEE International Conference on Micro Electro Mechanical Systems)にて発表される。これまでに、床面との接触力や滑りを計測するためのさまざまな触覚センサが研究・発表されているが、これらのセンサでは実際に足裏が滑り出さなければ、摩擦係数を計測することは困難だった。今回の研究では、高いピエゾ抵抗効果を持ち、高感度にひずみを検出することが可能なn+型シリコンをゴム材料中の複数点に配置することにより、センサを物体に押し付けただけでその表面の静止摩擦係数を検出することが可能となった。同センサを物体に押し付けると、センサ全体は滑らないにも関わらず、ゴム材料の端部分だけが滑り出し、左右方向に変形する。この左右方向への変形量は、ゴム材料を物体に押し付けた際の押しつけ力の大きさと物体表面の静止摩擦係数に依存するため、ゴム中に配置したn+型シリコン素子を用いて押し付け力と左右方向への滑り量とを検出・比較することで、物体との接触面の静止摩擦係数を計測できるという仕組みになっている。同技術により、靴裏と床との滑りやすさを検出して警告する靴や路面の滑りやすさを警告するタイヤの実現、ロボットの転倒防止などにつながることが期待されると同研究グループは説明している。
2016年01月26日東京大学(東大)は12月22日、4個の中性子だけでできた原子核の共鳴状態「テトラ中性子共鳴」を発見したと発表した。同成果は、東京大学 原子核科学研究センター 下浦享 教授、理化学研究所仁科加速器研究センター 木佐森慶一 日本学術振興会特別研究員、上坂友洋 主任研究員らの研究グループによるもので、2016年1月29日付けの米科学誌「Physical Review Letters」に掲載される予定。今回同研究グループは、エネルギー1500MeVの8Heのビームを液体ヘリウム4Heに照射し、二重荷電交換反応により生じる8Beから崩壊する2つのα粒子を、SHARAQ磁気分析装置を用いて精密分析。天然に存在する安定核を用いた通常の核反応では、ビームが持つ運動エネルギーを内部エネルギーに転換させる必要があるため、生成核へ大きな衝撃を与えるが、不安定核8Heの大きな内部エネルギーを用いることでほとんど衝撃を加えず、実験室中でほぼ静止した4つの中性子を生成し、共鳴状態「テトラ中性子共鳴」を発見した。発見された共鳴は、3つの中性子に同時に働く「三体力」を無視した従来の手法による理論的解析からは説明が困難なものであり、逆に共鳴のエネルギーはこの三体力の強さに制限を与えるものとなる。さらにこの三体力は中性子物質の状態方程式を決定づけるパラメータであり、今回の発見は、主に中性子から構成される「中性子星」の構造解明への道をひらくものと期待されている。
2015年12月22日東京大学(東大)は12月9日、溶媒として水を用いてあえて“溶けない”状態を作り出すことにより、触媒的不斉合成が円滑かつ高立体選択的に進行することを発見したと発表した。同成果は、同大学大学院 理学系研究科 小林修 教授らの研究グループによるもので、12月8日付けの米科学誌「Journal of the American Chemical Society」のオンライン速報版に掲載された。同研究グループは今回、水に溶けないキラル銅触媒を開発し、同触媒と脂溶性の基質を水中で攪拌することで、高い選択性を得る触媒的不斉合成を成功させた。従来、化学反応は、反応基質や触媒を溶解して行うのが常識とされており、多くの有機化学反応においては、反応基質を溶かすために有機溶媒が用いられてきたが、今回の研究では、溶媒として水ではなく有機溶媒を用いると反応は全く進行せず、アルコール中では反応が若干進行したものの立体選択性は発現しなかった。また溶媒を用いない条件でも反応の進行は見られなかった。また、水-テトラヒドロフラン混合溶媒系を用いて水の量がどのように反応に影響するかを調べたところ、溶けている反応では立体選択性がほとんど発現していないのに対し、触媒や基質の不溶性が高まるにつれて鏡像異性体過剰率の増加傾向が確認された。この触媒系はすでに報告されている触媒と比べて基質の適用範囲が広く、またグラムスケールでも問題なく進行する。反応後は遠心分離操作のみで生成物の単離と触媒の回収を達成することができ、触媒の再使用も可能であるという。同大学によると、なぜこのような現象が起こるかについては不明であり、今後は詳細な反応機構の解明が必要であるとしている。
2015年12月09日東京大学(東大)、国際電気通信基礎技術研究所、および北海道大学は12月9日、人間の脳における短期と長期の運動記憶を画像で捉えることに成功したと発表した。同成果は、Northwestern University Feinberg School of Medicine スムシン・キム 研究員、北海道大学大学院文学研究科 小川健二 准教授、University of Southern California Marshall School of Business ジンチ・レヴ 准教授、University of Southern California Division of Biokinesiology and Physical Therapy ニコラ・シュバイゴファー 准教授、東京大学大学院人文社会系研究科 今水寛 教授らの研究グループによるもので、12月9日付けのオンライン科学誌「PLOS Biology」に掲載された。試験前の一夜漬けのように、早く覚えたことはすぐ忘れてしまうが、自転車の乗り方のように時間をかけて練習したことはずっと覚えているといったように、短期と長期の運動記憶が脳内に存在することは、これまで理論的に示されていた。しかし、脳のどのような場所が短期と長期の運動記憶に関係しているのかはこれまで明らかになっていなかった。今回の研究では、21名の実験参加者がfMRI装置の中でジョイスティックを操作するという課題を実施。この行動データを、段階的にさまざまな時間スケールの記憶を備えた数理モデルを利用して解析した。また、モデルから得られたさまざまな記憶の時間変化と同じような変化をしていた脳の場所はどこにあるかを、回帰分析という統計手法を用いて調べた。この結果、数秒で学習して数秒で忘れる非常に短期的な記憶には、前頭前野や頭頂葉の広い場所が関係していること、数分から数十分で学習して忘れる中期的な記憶は、頭頂葉の中でも限られた部分が関係していること、1時間以上かけて学習し、ゆっくり忘れる長期的な記憶は小脳が関係することなどが明らかになった。今回開発された方法は、脳の内部状態を推定してどれくらい長期に残る記憶なのかを予測することができるため、脳の状態をモニターしながら、練習効果が長く残る効率的なトレーニングやリハビリを行うことが期待されるという。
2015年12月09日東京大学(東大)は11月9日、グラファイトを添加したアクリル系ポリマーを用いることで、高い感度と速い応答速度を両立したプリント可能なフレキシブル温度センサーの開発に成功したと発表した。同成果は、東大大学院工学系研究科電気系工学専攻 横田知之 特任助教、染谷隆夫 教授らの研究グループによるもので、11月9日付の米科学誌「アメリカ科学アカデミー紀要(Proceedings of the National Academy of Sciences of the United States of America:PNAS)」オンライン版に掲載された。グラファイトなどの導電性物質を添加したポリマー中で、温度の上昇に伴って電気抵抗が増加する材料は「ポリマーPTC(Positive Temperature Coefficient:正温度係数)」と呼ばれ、温度センサーや加熱防止のための保護素子への応用が期待されている。しかしこれまで、ポリマーPTCを使って人の体温付近における感度0.1℃以下の優れた温度応答性や、繰り返し温度を上げ下げすることに対する高い再現性を実現することは困難だったという。また、くにゃくにゃと曲げられる機械的な耐久性、印刷のような簡単なプロセスによる加工のしやすさを同時に実現する材料も報告がなかった。今回の研究では、温度センサーのインクとなるPTCポリマーを合成する際に「オクタデシルアクリレート」と「ブチルアクリレート」という2種類のモノマーの重合割合を変化させる手法を用いることによって、温度センサーの応答温度を25℃~50℃といった人の体温付近に調整することが可能となった。また、従来のポリマーの分子量を変化させることによって応答温度を調整する手法では応答温度の制御性が良くなかったが、今回の手法により0.02℃という精度が達成できたとしている。またこのPTCポリマーを利用して開発された温度センサーは、1000回以上繰り返し温度を上げ下げしても高い再現性を示すうえ、曲率半径700マイクロメートルに曲げても壊れることなく、生理的環境でも動作するという。同センサーは抵抗値の変化が非常に大きいため、複雑な読み出し回路を用いずに精度の高い計測ができる。これを示す例として同研究グループは、ダイナミックに呼吸運動している状態のラットの肺表面に同センサーを貼り付けて計測を行い、外気温25℃と体温37℃の状況下において、呼吸の呼気と吸気における肺の温度差が約0.1℃と非常に小さいことを世界で初めて実測した。このように、今回の研究では皮膚を含む生体組織にセンサーを直接貼り付けて表面温度の分布を大面積で簡単に精度よく計測する技術が実現されたといえる。応用例として、今回開発された温度計を絆創膏にプリントすることによって、皮膚に直接貼り付けて体温を計測したり、赤ちゃんや病院の患者の体温、手術後の患部の発熱の有無をモニタリングするといった利用法も考えられるとしている。またヘルスケア・医療応用以外にも、服の内側の体温計測や体表面の温度分布を計測することにより、機能的なスポーツウェアの開発などへの利用も期待される。
2015年11月10日京都丹後鉄道では、「海の京都」をイメージした新しい特急車両「丹後の海」の運行が開始される。「丹後の海」は、JR京都駅と京都府北部地域を結ぶ特急車両として運行予定。京都府では7月18日から11月15日まで、同府北部に位置する市町の旅の魅力を発信する「海の京都博」が開催されており、同イベントで高まった北部観光等の需要を拡大することも目的のひとつとなる。車両の設計・デザインはインダストリアルデザイナーの水戸岡鋭治氏が手がけた。車体色は"藍色メタリック"で、多くの人に丹後の海を想起してもらえるように仕上げたという。また、金色のシンボルマークとロゴタイプも配し、なつかしく上品なデザインをイメージしている。車内は、木を使った和のテイストのデザインとのこと。なお、同車両は1編成2両を導入予定。平成27年度中には、さらに1編成2両を導入予定となっている。なお、運行開始日やルート等は追って発表される。Design and Illustration by Eiji Mitooka + Don Design Associates
2015年11月07日漫画『ひだまりスケッチ』の作者や『魔法少女まどか☆マギカ』シリーズのキャラクター原案で知られる人気漫画家・蒼樹うめ氏の自身初の個展「蒼樹うめ展」が、3日から東京・上野の森美術館で開かれ、連日多くの来場者でにぎわっている。既報の通り、開幕初日2日とも美術館前で見られた光景は入場を待つファンらの長蛇の列。あまりの来場者に入場規制もかかり、120分待ちから300分待ちになるほどの大盛況を博している。10日間限定ということもあり、以降の平日でも多くの来場者が訪れ、時には1,000人以上の行列を作ることもあった。"どこにでもいる女の子から、神さまになった女の子まで"をキャッチコピーに冠している本展は、12日まで公開。『ひだまりスケッチ』や『魔法少女まどか☆マギカ』の原画やイラストに加え、デビュー前の幼少時からの作品や他作品に寄稿したイラスト、仕事場を再現したコーナーなど多種多様な蒼樹氏の側面が展開され、オリジナルグッズも多数販売される。また、蒼樹氏本人に加え、TVアニメ版『ひだまりスケッチ』で、ゆの役を務めた声優の阿澄佳奈や『魔法少女まどか☆マギカ』シリーズで、まどか役を担当した悠木碧の3人による音声ガイドも用意されている。チケットは一般・大学生が1,000円、中高生が600円、小学生以下は無料で、音声ガイドの利用は700円(全て税込)。会期中は不定期で蒼樹うめ氏が不定期で会場に来場し、ライブドローイングを公開。閉幕に備え、徐々に作品は完成に向かっているという。
2015年10月10日漫画『ひだまりスケッチ』の作者や『魔法少女まどか☆マギカ』シリーズのキャラクター原案で知られる人気漫画家・蒼樹うめ氏の自身初の個展「蒼樹うめ展」が、3日から12日の会期で、東京・上野の森美術館にて開幕した。"どこにでもいる女の子から、神さまになった女の子まで"がキャッチコピーの本展は、"章"と称される5つのエリアで構成。代表作『ひだまりスケッチ』(以下『ひだまり』)や『魔法少女まどか☆マギカ』(以下『まどマギ』)の原画およびイラストに加え、多種多様な蒼樹氏の側面が展開される。サイン会も行われた4日には、閉館時間直前でも入場を待つファンたちの長蛇の列が。あまりの来場者に入場規制もかかり、120分待ちになるほどの大盛況を博している。観覧していて、すぐに気がつくのは、展示物の隣などに書かれた蒼樹氏による吹き出し(キャプション)の多さ。これは、2日に行われたマスコミ向けの内覧会で、「私は私なりに、あまり美術展ぽくない、肩肘張らず、楽しくリラックスしながらニコニコと見ていただける展覧会にできたら」「今までの私を見てくださっている方でも、楽しめる工夫をあちこちに入れました」とあいさつした蒼樹氏のアイデアによる。各作品のキービジュアルなど見慣れている作品でも、その制作背景を語るキャプションによって、新たな発見ができるような仕組みに。これはどのエリアにも共通する工夫で、優しく温かい空間ができあがっている。展覧会を訪れ、会場2階部分にあがったファンを迎えるのは、「第1章 蒼樹うめとは」。絵日記や書写などの幼少時の作品をはじめ、粘土でできた自画像やこだわりの焼きビーフンの模型などが並べられ、漫画家としてだけでない蒼樹氏の裏側をも、うかがわせるエリアとなっている。また本展のために描き下ろされた『ひだまり』と『まどマギ』のキャラクターがクロスオーバーしたメインビジュアルも披露されている。道なりに進むと「第2章 『ひだまりスケッチ』の世界」に。2004年より、漫画誌『まんがタイムきららキャラット』(芳文社)で連載され、2007年に第1期がシャフトの制作で放送されて以降、2012年の第4期にわたってTVアニメ化された同作の魅力を余す所なく伝える。原画などはもちろん、劇中で主人公・ゆのらが住む"ひだまり荘"を立体的に再現。同作の世界に紛れ込んだかのように感じられるエリアとなっている一方、蒼樹氏が考案した、ゆのの絵描き歌が楽しめるコーナーやイラストメイキングの模様を鑑賞できるコーナーも設けられている。1階部へ降りると、「第3章 原稿の部屋」。壁面には、ラフスケッチや完成イラスト、アイデアの走り書きのようなものまでおびただしい数の絵が掲出されている。ここでは、蒼樹氏が実際に仕事をしている作業場のデスクを液晶モニターから椅子、足元のゴミ箱まで忠実に再現。「第1章」とは対照的に、漫画家としての蒼樹氏の側面をうかがい知ることができる。「第3章」に隣接している「第4章 キャラクター原案『魔法少女まどか☆マギカ』」では、同作のイラストを初期設定の段階から展示。このエリアは特に蒼樹氏のキャプションが多く、漫画表現とアニメ表現との差異に悪戦苦闘しながら、主人公・鹿目まどからが出来上がっていく過程を眺めることができる。天井には、主要キャラクターのプレートがつり下げられており、かわいらしいアレンジに。大型のタペストリーも設置され、そこにも、蒼樹氏の試行錯誤の後が見られる。できあがったビジュアルも展示されており、初期からの差異をじっくり鑑賞することも可能だ。最後のエリアは、「第5章 『蒼樹うめ』の仕事」。こちらは、『ひだまりスケッチ』や『魔法少女まどか☆マギカ』以外の連載作品や他者の漫画・アニメ作品へ寄稿したビジュアル、自身が主宰する同人サークル・apricot+としてのイラスト、そして各企業とのコラボレーション作品などを多数展示。『ひだまり』や『まどマギ』だけでは飽き足りない、コアなファンでも楽しめる内容になっている。「蒼樹うめ展」は、12日までの10日間限定で開催。会期中、不定期で行われる蒼樹氏によるライブドローイングが行われるほか、多数のオリジナルグッズも販売される。また、蒼樹氏本人に加え、TVアニメ版『ひだまり』で、ゆの役を務めた声優の阿澄佳奈や『まどマギ』シリーズで、まどか役を担当した悠木碧の3人による音声ガイドも用意されている。チケットは一般・大学生が1,000円、中高生が600円、小学生以下は無料で、音声ガイドの利用は700円(全て税込)。
2015年10月05日ウェザーニューズは9月25日、9月14日に北極海の海氷の面積が456万km2を記録し、観測史上4番目の小ささとなったと発表した。北極海の海氷は通常7月から8月にかけて急速に融解し、9月に1年で最も小さい面積となる。近年、地球温暖化により、北極海の海氷の年間最小面積は減少傾向にあり、2012年には観測史上最小の328万km2を記録した。一方、北極海の海氷が減ったことで、北極海航路の商業利用や沿岸域での資源開発が活発化している。今回、ロシア側・カナダ側両航路が2年ぶりに開通し、現在も海氷域に入ることなく航行が可能な状態となっている。今後、徐々に海氷の結氷が進み海氷面積が拡大していくが、同社は10月上旬頃まで開通状態が続くとしている。
2015年09月25日マナボは9月9日、「ミス東大」「ミスター東大」のファイナリスト10名を、自社が運営する教育サービス「スマホ家庭教師mana.bo」のチューターとして迎え入れた。全国の受験生や学生たちにスマートフォンによる個別学習指導を提供していくという。「スマホ家庭教師mana.bo」は、スマートフォンアプリでどこからでも気軽に講師に質問ができる新感覚の教育サービス。東大・早慶・医学部など難関大学の現役大学生による講師陣から、チャットや通話、ホワイトボードを使用して1対1で個別指導を受けることができるとのこと。
2015年09月09日ポムフードは9月1日、「創作オムライス ポムの樹」のオムライスを自宅でも楽しめる冷凍オムライス「ポムオム」を発売した。「創作オムライス ポムの樹」は、厳選した卵を使用し、独自の厳しいオムライス検定合格者だけが卵を巻くことを許されるなど、品質と技術にこだわったオムライスの専門店。今回、同店のロングセラーメニュー「定番ケチャップオムライス」を冷凍食品にした。店の味を極力再現できるように、食材もできる限り同じものを使用し、納得いくまで追求して完成させたという。電子レンジで温めるだけで調理できる。創業当時から試行錯誤を繰り返してできたポムの樹オリジナルのトマトケチャップ付き。希望小売価格は税別398円。
2015年09月02日ウェザーニューズのグローバルアイスセンターはこのほど、2015年の北極海の海氷傾向を発表した。同社によると、現在、北極海の海氷は約700万平方キロメートルで、1日に約10万キロメートルのペースで融解している。同時期で比較すると、2012年、2007 年、2011年に次いで観測史上4番目に小さい面積とのこと。特にロシア沿岸での海氷の融解が進んでおり、カラ海西部やラプテフ海東部、チュクチ海ではすでに大半の海氷が溶け、開水面となっている。また、カナダ多島海でも昨年以上に融解が進んでいるという。例年9月に記録される最小海氷域面積も、今年は昨年より30万平方キロメートル縮小し、約450万平方キロメートルとなる予想。なお、今シーズンは、東シベリア海の海氷が後退することによって8月中旬にロシア側の北東航路が開通し、昨年は開通しなかったカナダ側の北西航路も9 月初めには開通する見込みとなっている。
2015年08月07日日本IBMは7月30日、東京大学医科学研究所(東大医科研)と日本IBMが「Watson Genomic Analytics」(ワトソン・ジェノミック・アナリティクス)を活用して先進医療を促進するための、新たながん研究を開始すると発表した。「Watson Genomic Analytics」の利用は、北米以外の医療研究機関では初だという。がん細胞のゲノムには数千から数十万の遺伝子変異が蓄積しており、それぞれのがん細胞の性質は変異の組み合わせによって異なっているという。そこで、がん細胞のゲノムに存在する遺伝子変異を網羅的に調べることで、その腫瘍特有の遺伝子変異に適した治療方法を見つけ、効果的な治療法を患者に提供することが可能となるという。インターネット上には、がん細胞のゲノムに存在する遺伝子変異と関連する研究論文や、臨床試験の情報など膨大な情報があり、東大医科研では、「Watson Genomic Analytics」の活用により、特定された遺伝子変異情報を医学論文や遺伝子関連のデータベース等の、構造化・非構造化データとして存在する膨大ながん治療法の知識体系と照らし合わせる。そして「Watson Genomic Analytics」は科学的に裏付けられたエビデンスと共に、有効である可能性を持った治療方法を提示するという。今回のがん研究では東大医科研が有するスーパーコンピュータ「Shirokane3」と、クラウド基盤で稼働する「Watson Genomic Analytics」が連携し 、研究を進めていくためのビッグデータ解析基盤とする。また、 将来的には臨床応用への可能性を検証していくという。
2015年07月30日東京大学医科学研究所(東大医科研)と日本アイ・ビー・エム(日本IBM)は7月30日、「Watson Genomic Analytics」を活用して個別化医療を促進するための新たながん研究を開始すると発表した。北米以外の医療研究機関で「Watson Genomic Analytics」を利用するのは初めて。患者ごとのがんに合った治療を提供する個別化医療を実現するためには、全ゲノム・シークエンシングによって得られる、ゲノム情報を解析する必要がある。また、インターネット上にはがん細胞のゲノムに存在する遺伝子変異と関連する研究論文や、臨床試験の情報など膨大な情報が存在する。こうしたビッグデータを「Watson」によって迅速に収集・分析することで、がんの原因となる遺伝子変異を発見し、有効な治療法の可能性を提示できると考えられており、東大医科研の宮野悟 教授は「私たちの研究チームは、全ゲノム解析に基づいた個別化医療を探求しており、『Watson』は私たちの研究を大幅に進める可能性を提供してくれます。」とコメントしている。
2015年07月30日東京エレクトロン デバイス(TED)と東京大学(東大)は7月29日、8ビット階調のモノクロ映像を最大1000fpsで投影することが可能な高速プロジェクタを開発したと発表した。同成果は、同大 情報理工学系研究科の石川渡辺研究室とTEDが2014年5月より行ってきたプロジェクタのフレームレートの高速化を目的とした共同研究の成果。今回は、その成果の一部として、高速プロジェクタの実用試作機「DynaFlash」を開発したほか、高速移動体へのプロジェクションマッピングシステムの試作も行ったという。そもそも人間が肉眼で1000fpsを見ることはほぼ不可能だ。しかし、今回のシステムは1000fpsをターゲットに開発されており、これについて、同大の石川正俊 教授はいくつかの要因が背景にあるとする。元々、同研究室では、高速ビジョンの研究・開発・事業化を目指した取り組みを行ってきており、これまでビジョンの高速化、アクチュエータの高速化を実現してきており、その流れでディスプレイの高速化が必要という判断が生じ、TEDとの共同開発に至ったという。では、1000fpsの高速表示が実現した場合、どういった恩恵が得られるだろうか。例えば、Kinectなどを使って、ヒトの動きを追随するアプリケーションがあった場合、カメラで動きを認識し、その動きをディスプレイ上に反映するまでにはシステム全体で150~200msの遅延が生じる。実際に、自分の動きと同じタイミングで表示画像が動かずに、とまどった経験を持つ人もいるだろう。また、3次元形状を認識するマシンビジョンの場合、照明を一瞬あてて、その投影パターンとあらかじめ登録された3次元情報を照会し、物体を認識する手法がよく用いられているが、光を照射して、カメラで撮影し、それを処理し、ロボットに把持の指令を出す、といった一連の作業にある程度の時間が必要であり、静止物であればともかく、生き物を捕まえる、といったことは困難であった。1000fpsが実現した場合、例えば、時速60kmで飛行するボールに対し、約1.7cmおきにパターンを投影することが可能となったり(ダイナミック・プロジェクションマッピング)、動き回る生物が何であるのかを3次元情報を使って識別することができるようになったりする。今回開発されたDynaFlashは、Texas Instruments(TI)のDLP DMDチップと高輝度LED光源を組み合わせて、最小遅延3msの1000fps/8ビット モノクロ階調(解像度は1024×768のXGA)の映像を投影することを可能としたもの。新たに画像処理用のFPGA(XilinxのVirtex-7とのこと)向けに開発した高速制御回路を搭載したことで1000fpsのフレームレートでの投影を実現したほか、独自開発の通信インタフェースを採用したことで映像が生成されてから、プロジェクタに投影されるまでの遅延を抑えることにも成功したという。なぜ、8ビット モノクロ階調ならびにXGAなのか、という点について石川教授は、「システムを構築することが第一で、実用的なレベルの最低条件として設定した性能」と説明する。そのため、まだシステム全体としてボトルネックがあるため、改良の余地があるとするが、将来的にはカラー化を進めていく方針とするほか、遅延の低減や高速ビジョンと連動した応用システムの開発も進めていきたいとしている。また、こうした石川教授の取り組みを受けて、TEDでも手ごたえを感じているようで、2016年夏をめどに、今回のシステムをベースに小型化などを図ったプロジェクタを発売する計画であるとする。仕様としては、0.7型XGA DMDを利用した1000fpsの8ビット階調をスクリーンルーメン500lm、投影遅延は最小3msで実現したいとするほか、ホスト側のインタフェースにはPCI Express(PCIe)の採用を予定。距離が離れた場所まで伸ばしたい場合は光ファイバによる通信を検討しているとする。さらに、撮影用カメラについては、プロジェクタ一体型にするか、分離型にするかはユーザーの反応次第としている。なお、価格は未定としているが、市場ニーズとしては、産業機器(FA)やロボットを中心に、リアルタイム3次元形状認識やダイナミック・プロジェクションマッピング、拡張現実(AR)などでの活用を期待するとしている。
2015年07月29日夏のレジャースポットといえば!海やプール!でも海やプールのあとって、髪の毛がパサパサになりませんか…??それは、紫外線や塩分、塩素などの不純物が付着して、髪の水分やタンパク質が押し出されてしまうから。髪表面のキューティクルが剥がれてしまうと、手ぐしも通らないほどゴワゴワになってしまう。でもプールからあがったら、この後はみんなでディナーにいくのに…。そんな時はどうしたらいいのでしょう?●海やプールに入る前まずは、髪用のUVスプレーやトリートメントをしてあらかじめ髪をコーティングしてあげることが大事!しっかりコーティングしておく事で、紫外線から髪の毛を守ることが出来ますし、不純物が髪の直接触れるのを防ぐ事が出来ます。ただ、市販のトリートメントだと水に流れやすくプールの水も汚れてしまうので、天然成分のオイルトリートメントなどを選ぶと良いですね!●海やプールに入った後不純物が付いてしまった髪の毛をサラサラに戻すには、アフターケアが重要!すぐにシャンプーをして塩素や不純物を洗い流しましょう。そして、塩素に触れた髪の毛はキューティクルが剥がれてしまっているかもしれないいので、トリートメントで髪の毛保護してあげます。また、いつもドライヤーはさぼってしまう…自然乾燥が一番~♪なんて方も絶対に髪の毛を濡れたまま放置せずに乾かしましょう!健康的な髪を保つためにも、水気をしっかり取ってあげる事が大切です。いかがですか?今の時期、レジャースポットとして大人気の海やプール。髪の毛のケアにも気をつかって、サラサラヘアを保ちましょう!
2015年07月26日東京大学(東大)は7月13日、乳腺手術で摘出した検体に対して、試薬をスプレーすることで、数分で乳腺腫瘍を選択的に光らせる技術を確立したと発表した。同成果は東大大学院薬学系研究科・医学系研究科の浦野泰照 教授らの研究グループと、九州大学病院別府病院の三森功士 教授らの共同研究によるもので、詳細は英科学誌「Scientific Reports」に掲載された。浦野教授らの研究グループは、これまでの研究で、がん細胞で活性が上昇している特定のタンパク質分解酵素によって蛍光性へと変化する試薬を開発し、がんモデル動物でその機能を証明していた。今回、九州大学病院の三森教授らとの共同研究で、乳腺手術において摘出した検体に対して同試薬を散布したところ、1mm以下の微小がんであっても、散布から5分程度で選択的かつ強い蛍光強度で試薬が光ることを確認した。また、同技術は、幅広い種類の乳腺腫瘍に対して有効であることもわかった。同技術を活用することで、乳がん部分切除手術中に切断断端に微小がんが残っているかを正確に知ることができるようになるため、局所再発の劇的な頻度低減につながることが期待される。現在、同スプレー蛍光試薬の臨床医薬品としての市販に向け、より多くの症例での実証試験ならびに、体内使用を目指した安全性試験が進められている。
2015年07月14日東京大学(東大)は7月10日、食物アレルギーを発症させたマウスを用いて、アレルギー反応の原因となる「マスト細胞」が細胞膜の脂質から産生する「プロスタグランジンD2(PGD2)」と呼ばれる生理活性物質に、マスト細胞自身の数の増加を抑える働きがあることを発見したと発表した。同成果は、同大 大学院農学生命科学研究科応用動物科学専攻の中村達朗 特任助教、同 大学院農学生命科学研究科 獣医学専攻の前田真吾 特任助教(研究当時:応用動物科学専攻)、同 大学院農学生命科学研究科 獣医学専攻 博士課程2年の前原都有子氏、同大 大学院農学生命科学研究科 応用動物科学専攻の村田幸久 准教授らによるもの。詳細は「NatureCommunications」に掲載された。食物アレルギーの患者数は全国で約120万人と言われているが、年々増加傾向にある。これまでの研究から、腸におけるマスト細胞の増加が、食物アレルギーの発症や進行に関与することが示唆されていたが、どのようにしてマスト細胞が増加するのか、そのメカニズムはよくわかっていなかった。そこで研究グループは、マウスに食物アレルギーを発症させ、その際の症状の悪化推移とマスト細胞の数の変化を調査。その結果、マスト細胞が造血器型のPGD2合成酵素(H-PGDS)を発現すること、H-PGDSを欠損させたマウスでは、マスト細胞の数が増加していることを確認。これにより、PGD2が、マスト細胞の増加を抑え、症状の悪化を防ぐ役割であることが示されたという。また、PGD2が産生できないマスト細胞などでは、血球細胞を強力に遊走させる生理活性物質「Stromal Derived Factor-1α(SDF-1α)」ならびに、細胞と細胞の隙間を埋めるコラーゲンなどを分解する酵素の1つで、炎症性生理活性物質を活性化する役割も持っている「Matrix metaroprotease-9(MMP-9)」の発現や活性が上昇していることが判明したほか、SDF-1αの受容体阻害剤や遺伝子欠損、MMP-9の活性阻害剤は、食物抗原に応答した消化管のマスト細胞増加と食物アレルギー症状を改善することが判明したとする。なお、今回の成果について研究グループは、SDF-1αやMMP-9といったマスト細胞の浸潤を促進する分子の発現を抑えることから、PGD2を標的とした食物アレルギーの根本治療への応用が期待されると説明しており、今後は、PGD2がどのようにマスト細胞の細胞内へ情報を伝達し、その浸潤を抑制するのか、その機序のさらなる解析を進めていく予定としている。
2015年07月13日ポムフードは7月10日、「創作オムライス ポムの樹」と「おじぱん」のコラボレーションショップ「おじぱんポムの樹meetsオムライヌ」を東京都・原宿に期間限定でオープンした。2016年1月31日まで営業予定。おじぱんは、見た目がおじさんなパンダのキャラクター。同店は、おじぱん初のコラボレーションショップとなる。オムライスのキャラクター「オムライヌ」をイメージした装飾になっており、テラスにはおじぱん、オムライヌと一緒に写真を撮ることができるフォトスポットも用意されている。メニューは、ポムの樹看板メニューのオムライスがコラボレーションして「オムライヌセット(ケチャップ、デミソース、クリームソース、とろろ明太子)」(各・税別1,450円)として登場。他にも、おじぱん型パンとカレー風味のポテトサラダが乗っている「明太パスタおじぱんセット」(税別1,000円)や、おじぱんの好物である「ささ」をイメージした「ささの一服メロンソーダ」(税別700円)がある。営業時間は11時~21時(ラストオーダーは20時30分)。(C)Q-LiA
2015年07月10日