前回は、人間が生きていくために重要な感覚「自己肯定感」が低くなってしまう原因について探りました。今回は、解決策として自己肯定感を高める方法をご紹介します。心理学的なアプローチとしては、●できることを見つけて、できない事は切り捨てる●日常のプチ成功体験を積み重ねる●ネガティブワードを言わないなど様々あります。百聞は一見に如かず!ということで、実際に自己肯定感の低さを解消できた30代の働く5人の女性たちに、具体的な解決策を取材してみました!自己肯定感を高めるための「突破口」は?全員一致で、まずは今の自分と正面から向き合うことから始めたそうです。それも「向き合おう!」と思って取り組んだわけでありません。思い悩んで壁にぶつかって立ち止まった結果、次のように自己分析したそうです。●なぜ自信がないと思うのか●どこが問題だったのか●どうして欲しかったのか●自分の好きなところ、嫌いなところは●過去を振り返る、思いをひたすらノートに書き綴る●セミナーや講演を聞いて、真剣に自分と向き合うとにかく潜在的なところに意識を向けることが大切だったそうです。みんなが実践した方法!自己分析により、今まで目をそむけていた「自信がない自分」と向き合うことができた彼女たち。その後は何らかの体験により、今の自分を肌身で感じることで、自己肯定できたという意見が多数ありました。「ヨガで身体の痛みを受け入れ、あるがままの自分の身体を感じることを学んだ。肉体から自己肯定に入っていけた」(M.Kさん・36歳アパレルメーカー勤務)「とにかく自転車で夜の街を走り続けた。世界にひとりだけという感覚が心地よく、不思議と孤独を受け入れられるようになった」(R.Tさん・36歳出版社勤務)「黙ってサーフィンに通った。大きくて滑らかで、怖くて厳しくて、温かいお母さんみたいな海が自分を受け止めてくれた。そのままでいいことに気がついた」(C.Sさん・36歳アパレルメーカー勤務)また日々の仕事で成果を実感したり、褒められることで自己肯定できたという声も。「お客さんに、ありがとうと言われる仕事をし続けた。利益や数字を出せたことを素直に喜んだ」(N.Uさん・36歳アイリスト)「上司からの絶対的な信頼を得るように努力した。たとえ怒られても、認めてくれているということが自己肯定につながった」(C.Sさん・36歳アパレルメーカー勤務)「人前で立って自分の言葉で伝える、という講師の活動をはじめた。良い反応をもらうことで自分の存在意義を感じることができた」(C.Tさん・39歳ドレスメーカー勤務)自分自身と向き合った後は、とにかく目の前にあること、できることを一生懸命し続けること。そして、出した結果を自分に対して素直に褒めてあげることが大事なのかもしれません。自己肯定感をはぐくむ立場に最後に余談ですが、私は子育てを通じてはじめて、「自己肯定感」というキーワードに出会いました。親になってはじめて気付かされることは本当にたくさんあります。子どものありのまますべてを受け入れることの大変さ。過干渉に自分がなっていないか、勝手な自分の思いを押し付けていないだろうか……。日々葛藤していますが、子どもに頼られて屈託のない笑顔を向けられることで、自分の自己肯定感も高められている気がします。そして、改めて両親に対して感謝の気持ちでいっぱいになりました。これからも高くなったり低くなったり……、波はあるかもしれませんが、1度きりの人生です。あるがままの自分を精いっぱい楽しみましょう!
2015年05月21日添い寝するだけのフレンド、略して「ソフレ」。マイナビニュースが男女300名を対象に行ったアンケートから、肯定派と否定派について考えます。前回は肯定派についてでした。今回は否定派の意見を見ていきましょう。ソフレがいらない人は、どんな人物でしょうか。89.7%の人が「いらない」と答えているだけあって、いろいろな理由が挙げられています。○「何が良いのか理解できない」「関係がふしだら」例えば、「添い寝するだけの何が良いのか理解できない」などの"ソフレを持つ意味が分からない"という人。恐らくこの理由をあげる人たちは、日常生活の中で寂しい、癒されたいという気持ちがあまり強くないのでしょう。また、「関係性がはっきりしなくて後々面倒だから」「男女である以上それはあまりにも関係がふしだらだと思う」という、あいまいな関係を懸念する意見も見られます。この"関係性の問題で「ソフレはいらない」"と答える人は、金融や教育に関する仕事をしている人に多いようです。お金を扱うきっちりした仕事や、道徳や倫理を教える立場にある教育という仕事をしているからこそ、ソフレというあいまいな関係に否定的なのかもしれません。○「どうせソフレになるなら恋人になりたい」そして否定派の多くは、どうせソフレという関係になるのであれば「ソフレより彼氏がほしいです」「添い寝だけだと会いたいときに会えない。彼氏になってほしい」と、恋人としての関係を望んでいます。しかし、以前に解説したように、ソフレはただ一緒に寝るだけではなく、それにいたるまでの過程で恋人には言えない・できないわがままを満たす相手だということが、実は重要なんです。そのため、恋人になってしまうとわがままを満たすことができないので意味がありません。○下心を踏まえた上での男性と女性からの意見もソフレが欲しい男性には、「そこからのワンチャンがあるから」と性的な関係にたどり着きたいという希望をあげる人もいます。そして、その思惑には女性自身も気づいているわけです。そのため、女性は「それで済むのかがよくわからない」「恋愛感情がうまれちゃいそうで怖い」と、ソフレはいらないと答えるのです。そしてそれは男性自身もそう。「添い寝で止められる自信がないから」と、相手との信頼関係でなり立つソフレという関係が維持できる自信がないから、「いらない・ならない」と答えます。一方で面白いのは、「一人で寝たい」「ただでさえベッドが狭いのに添い寝なんてされると邪魔で仕方が無いから」「リラックスできない」という理由。こうなってくると、誰かと一緒に寝たいとか、一人で寂しいと感じることはないのでしょう。きっと、永遠にソフレが欲しいとは思わないでしょうね。※写真と本文は関係ありません○著者プロフィール平松隆円化粧心理学者 / 大学教員1980年滋賀県生まれ。2008年世界でも類をみない化粧研究で博士(教育学)の学位を取得。京都大学研究員、国際日本文化研究センター講師、チュラロンコーン大学講師などを歴任。専門は、化粧心理学や化粧文化論など。魅力や男女の恋ゴコロに関する心理にも詳しい。現在は、生活の拠点をバンコクに移し、日本と往復しながら、大学の講義のみならず、テレビ、雑誌、講演会などの仕事を行う。主著は『化粧にみる日本文化』『黒髪と美女の日本史』『邪推するよそおい』など。
2015年03月29日