書店にフラッと寄ると『自己肯定感の育て方』『自己肯定感を高めるには』といったテーマの本ばかりが並んでいると感じたことはありませんか。そういった状況を見ると、自己肯定感を高める努力をすることが当然のように感じてしまうかもしれません。自己肯定感が高いほうが、きっと楽しくポジティブに生きられるでしょう。しかし、そもそも自己肯定感が低い自分がどうやって自分を褒めたり好きになったりすればいいのか…と悩んでしまう人もいるのではないでしょうか。今回は、自身の自己肯定感の低さに悩む人が励まされている動画をご紹介します。まずは、YouTubeチャンネル『RYUCHELL WORLD』で配信されている動画『自己肯定感なんて言うけどさ.....』をご覧ください。動画を見た視聴者から、さまざまな声が集まっています。・「自分の甘いところを許す」「自分をまず甘やかす」って言葉で、なんだか軽くなりました。・りゅうちぇるの話し方ってなんかすごく大丈夫だよっていわれている感じがして安心感ある…。・自分を鍛えた方が楽。歳を重ねるほど痛感する。ありのままの自分を許して認める努力をすることが、自己肯定感を高めることにつながるようです。「自己肯定感なんていうけどさ、自分を愛そう愛そう、とそれが重荷になる時は、無理しなくて良いんだよ」りゅうちぇるさんの言葉が胸に刺さります。[文/AnyMama(エニママ)・構成/grape編集部]
2021年05月31日なんだかんだ言っても、彼氏が途切れない女性っていますよね。常に恋人がいることが自信につながっているとも言えますが、もともと自己肯定感が高い傾向も。今回は、自己肯定感が強い女性の特徴から、自信アップのためのポイントを紹介します。■ 自分磨きの努力を惜しまない自己肯定感が強い女性は、生まれつき自己肯定感が強かったとは限りません。理想の自分になる努力を惜しまないからこそ、自分を好きになったり、認めたりすることができたのです。自分磨きは、異性や周囲の人から愛されるためにも欠かせませんが、本来は自分のためのもの。美容や勉強など、コツコツ努力を積み重ねることで、自己肯定感アップにつながるのです。■ 自分の気持ちを大切にする自己肯定感が強い女性は、自分の気持ちを大切にする特徴があります。たとえ、好きな人の望むことでも自分のポリシーに反することはちゃんとNOと意思表示します。その結果、男性に依存しにくくなり、男性が追いかけたくなる女性へとつながります。好きな人の望みを叶える気持ちも大切ですが、自分の気持ちをないがしろにしないことで、気持ち良く恋愛ができるでしょう。■ コンプレックスを見せない誰しもコンプレックスの一つや二つあるものです。でも、自己肯定感が強い女性は、それを言葉にしたり他人にべらべらと話したりはしません。自分の言葉は、自己暗示につながるので、弱み、コンプレックスを簡単に言葉にしないようにしましょう。コンプレックスを気にし過ぎるのは自信のなさにつながるので、むやみにコンプレックスを口にしないのがコツです。■ 自己啓発が好き自己肯定感が強い女性は、外見の自分磨きだけではなく、内面や思考を磨くことも好きな傾向があります。自己啓発に関心があることで、ポジティブな思考が鍛えられ、自己肯定感も強くなるのかもしれません。また、自己肯定感が弱い人こそ、容姿や外見の魅力にこだわり過ぎてしまう傾向あり。考え方やものごとの見方を広げ、マインドの部分を磨いていくことも、自分自身を好きになるきっかけになるはずです。■ 自分を愛する人は愛される!自己肯定感を高めるためにできることはたくさんあります。自分に自信がない人は、自己肯定感が強い女性の行動、習慣をまねしてみることから始めてみましょう。それだけでも、自分を好きになる機会となり、自信が持てるようになるはず。自分を大切にすることで、男性からも愛されやすくなり、素敵な恋愛に恵まれるでしょう。(白藤 やよ/ライター)(愛カツ編集部)presented by愛カツ ()
2021年04月11日仕事や育児に追われていると、つい子どもをきつく叱ってしまったり、周りと比較して自分の子育てに自信を持てなくなったり…。もしかすると、その原因はママ自身の“自己肯定感”が低いからかもしれません。子どもの自己肯定感の大切さはあちこちで耳にする機会がありますが、ママ自身が自分の自己肯定感にまで思いをめぐらせる機会は、あまりないのではないでしょうか。今回は日本財団が推進する「子ども第三の居場所」(*)プロジェクトを通して、子どもたちの自己肯定感の育みに取り組んでいる本山勝寛さんにインタビュー。プライベートでは5児のパパでもある本山さんに、家庭でできる子どもの自己肯定感の高め方をうかがいました。日本財団 子どもサポートチームチームリーダー 本山勝寛さん“地域の子どもたちのもうひとつの家”となる場所を目指す「子ども第三の居場所」の運営を統括。5児の父親で、これまで育児休業を4回取得。東京大学工学部システム創成学科知能社会システムコース卒業、ハーバード教育大学院国際教育政策修士課程修了。独自の子育て論、教育論が話題で『16 倍速勉強法』(光文社)や『自力でできる子になる好奇心を伸ばす子育て』 (大和書房)など著書も多数。*子ども第三の居場所とは…さまざまな困難に直面する子どもたちが安心して過ごせる環境で、自己肯定感、人や社会と関わる力、生活習慣、学習習慣など、将来の自立に向けて生き抜く力を育む放課後の居場所。学習支援や生活習慣支援のほか、キャンプ・音楽・プログラミング等の教室を通して、自己肯定感やコミュニケーション力など非認知能力を育むことにも力を入れています。■子育てに自信がないのは自己肯定感が低いから?仕事に子育てに忙しい日々。余裕がなくて、イライラして、子どもにきつく当たってしまって、なんだか自己嫌悪…。そんなネガティブなループの裏には、もしかすると「ママ自身の自己肯定感の低さ」があるかもしれないと本山さんは話します。「親自身の自己肯定感が低いと、子どもをありのままに受け止めてあげられなかったり、他の子と比較して子どもの良さよりも子どもができないことを気にしてしまったり…。その結果、子どもにきつくあたってしまう、強く叱ってしまう、ということもあると思います」自己肯定感とは「生まれてきてよかった」「生きていていいんだ」と自分の価値や存在をポジティブにとらえられる感情のこと。これがあると、自分が関わることや自分がやることに対して前向きな気持ちになれるといいます。「自己肯定感は、おもに幼少期から青少年期に育まれます。その期間に、親や周囲の人たちから愛され、存在そのものを受け止めてもらって、『生まれてよかったんだ』と感じる機会がたくさんあったどうか。また直接的ではありませんが両親の夫婦関係や家庭全体の雰囲気も関わってきます」“自己肯定感”という言葉が注目されてきたのは、比較的最近の話です。昔はきびしい親も多く、成長の過程で自己肯定感がうまく培われてこなかったママもいるでしょう。「今の子どもたちの自己肯定感がなかなか高まらないのは、自己肯定感の低い親に育てられているから、という面もあるのだと思います」自己肯定感を育むには家庭環境が重要となるようです。■自己肯定感が低いのは、親がまじめすぎるから!?自己肯定感が高いと、どんなメリットがあるのでしょうか。本山さんによれば、「幸福感が高まり、人生全般にいい影響をもたらす」そう。「なにごとにもポジティブで前向きになれるので、失敗を恐れず新しいことに挑戦でき、好奇心をもって世界を広げていけます。自分を『このままでいい』と肯定できるので、人間関係においても相手のことを尊重でき、良好な関係を築きやすくなります」しかし残念ながら、日本の若者は、海外にくらべて自己肯定感が低め。13~29歳を対象にした内閣府の意識調査(2018年度「我が国と諸外国の若者の意識に関する調査」)では、「自分に満足しているか」という問いに対して、アメリカ・イギリス・フランス・ドイツなどが軒並み8割を超えるなか、日本は45%以下で調査対象国のなかでは最下位でした。「子どもたちの自己肯定感が低いことは、『子ども第三の居場所』に通う子どもたちと接するなかでも感じることが多いですね。具体的には『どうせ自分はダメ』『やったことがないからできない』という発言が多くなる。お友だちや大人に対して攻撃的な態度をとってしまう。さらには自分自身を傷つけるような言葉を発してしまう子もいます」日本の若者の自己肯定感が低い理由のひとつには、まじめな国民性もあるようです。「とくに親がまじめすぎるところはあると思います。加えて、何かひとつが飛びぬけてできるより、すべてが平均的にできていることをよしとする平均主義も影響しているかもしれません。日本社会全体として、個性や強みを見出して伸ばしてあげる力が弱いように思います」そこでぜひ意識してほしいのが、子どもをよく観察して、好きなことや得意なもの、個性を見つけて、それをほめて伸ばす機会をつくること。たとえば、子どもが車を好きそうだと思ったら、ミニカーをそろえたり、リアルな車を見に行く機会をつくったり、そこで得た車の知識をほめてあげたり…というふうにするとよいそうです。「小さくても成功体験を積むと、自己肯定感に加えて、どんなこともやればできると思える自己効力感も培われていきます。『子ども第三の居場所』でも毎日チャレンジタイムという時間を設け、音楽やプログラミングなどを通して成功体験を積める機会をつくっています」■忙しくてもこれだけは!子どもの自己肯定感を育むコツ「好きなことを見つけてあげる」以外にも、子どもの自己肯定感を育む方法はいろいろあります。「基本的には何があっても受けとめてあげることですね。何かができたらほめるという条件付きではなくて、別にできなくても失敗しても、どんなことがあっても存在そのものを認めて愛してあげる。具体的には『大好きだよ』とか『愛してるよ』と言葉がけしたり、手紙を書くのもいいですね。あとは子どもの話を関心をもって聞き、一緒に話をして、いろいろ聞きだしてあげる。そういうシンプルなことがまずは大事ですね。言葉に加えて態度も大切なので、特に幼少期はスキンシップを積極的にとってあげるとよいと思います。小さいうちは抱っこ、少し大きくなってきたら手をつないだり、遊びの中でスキンシップをとったり、意識的に機会を作ってみてください」たしかにどれもシンプルなこと。でも時間に追われている日々のなかでは、そんなシンプルなことすら、案外難しかったりします。「そんなときは、短い時間でも楽しくできるように工夫するとよいですよ。私は家で運動系のスキンシップを担当することが多いんですが、子どもが大きくなると“高い高い”も大変。かわりに『バランス平均台のチャレンジだ~』なんていって背中を歩いてもらっています。ちょっとしたマッサージになりますよ。もう少し大きくなったら、実際にマッサージや肩たたきをしてもらってもいいと思います。そんなに本格的じゃなくても、ちゃんと『気持ちいい』『上手だね』と伝えれば、子どもも親が喜んでいることがわかってうれしい気持ちになれます。疲れているときは、そんな感じでよいと思います」寝かしつけのときの絵本の読み聞かせタイムも、スキンシップのいいチャンスだそう。でも、読み聞かせだからといって、かたくるしく「言葉を覚えさせなきゃ」と考える必要はないとのこと。寝そべって肌を触れ合わせる親子のコミュニケーションタイムとして楽しむのがよいそうです。「私自身も5人兄弟で、母親はとても忙しく、子どものころはあまり一緒に過ごす時間はなかったのですが、夜寝る前の読み聞かせがすごく楽しみでした。兄弟みんなで母親を奪い合うように聞いていたんですが、それでもすごく幸せでしたし、思い出に残っています。のちに母も、忙しい日々のなかの幸せな時間だと感じてくれていたことを知りました」寝かしつけや読み聞かせも、どうせやるなら義務感でやるより、忙しい一日のなかで子どもと気持ちを通わせ合える幸せな時間だととらえれば、気持ちも軽くなりそうです。「もちろん子どもがなかなか寝てくれなくて、先に眠くなってしまう日もありますよ(笑)。あんまり意気込みすぎないで、子どもと一緒に楽しい時間を過ごそうと思えばよいのではないでしょうか」ちなみに本山さんが好きなのは『パパだいすき』という絵本。ぎゅうっとだっこするシーンがあり、読み聞かせしながらそのシーンでは実際に子どもを抱きしめるそうです。■「認めてほしい」ママの気持ちを満たすには?自己肯定感を育むには、小さいときほど影響が大きいといわれます。大人になると変わりづらいのは事実ですが、変わらないことはないそうです。「大人になっても家族や友人や先輩など周囲の人に愛されたり、しっかり気にかけてもらったりすることで高まることは大いにありえますね」ママであれば、一番身近なパパが育児や仕事のがんばりを認めてくれれば、自己肯定感が上がるチャンスがありそうです。育児に協力的なパパは増えているものの、まだ「育児はママがやって当たり前」と思っているパパがいるのも事実。ほめてもらえないママも多いと思います。「子ども一人を生み育てることって、本当に一大事業です。子どもを産んで大人にするだけで、絶対的にほめられるべきことだと思うんですね。ママでいる、親でいる、それだけですばらしいことだと、私は声を大にしていいたいですし、社会全体がそう思うべきだと思っています。ですからママたちには『こんな大変なことをやっているのだから、私はがんばってるよね』と自分で自分をほめてほしいですね。ママが笑顔でいることが、子どもや旦那さんの幸せにもつながります。だから笑顔でいるために、ママも自分を甘やかすじゃないですけど、好きなことをやる時間をとって充電することも必要です」子どもの自己肯定感を培う方法のひとつに「好きなことを見つけてあげる」がありますが、ママ自身にも好きなことに没頭できる時間をつくることが大切だといえそうです。「あとは、あんまりまじめになりすぎないことも必要かなと思います。多少適当でいいや、と思うくらいでちょうどいい。他人と比較したり、自分のできていないことを気にして不安になったりする必要はないと思いますよ」幸せな人生を切りひらいていくために大事な自己肯定感。ママの意識がほんの少し変わるだけでも、育児に対する気持ちや日々の親子の時間にいい変化が生まれ、親子の自己肯定感を高めることにつながりそうです。『自力でできる子になる好奇心を伸ばす子育て』(本山勝寛 著/大和書房)今回、お話を伺った本山さんの著書。公立校から独学で東大、そしてハーバードで学んだ本山さんの合格の原動力は「好奇心」でした。本書では子どもの好奇心を伸ばすヒントを、国語・理科・保健体育・算数・社会のカテゴリにわけて紹介。自分の教育方針に自信がもてない人や世界の最新教育事情を知りたい人にもおすすめの一冊です。 「子ども第三の居場所」とは 自己肯定感を育むには家庭環境が重要となりますが、現代は孤立や生活面などさまざまな困難に直面している子どもも少なくありません。本山さんが携わる「子ども第三の居場所」は、そうした子どもたちに温かい家庭のような“第三の居場所”を提供する施設。現在までに全国に39拠点が開設されています。「おもに小学校低学年の子どもたちが放課後に通い、信頼できる大人や友だちと安心して過ごせる場所です。さまざまなプログラムや食事を一緒に食べることなど、活動全般を通して、自己肯定感や社会と関わる力など、将来の自立に向けた生き抜く力を育んでいくことを目指しています」(本山さん)
2021年04月01日子どもの自己肯定感を高めるために、声かけなどのコミュニケーションや家での過ごし方など、子育ての環境を整える工夫をしているご家庭は多いはずです。では、親御さんご自身の自己肯定感はどうでしょう。じつは「親の自己肯定感」こそが、子どもの自己肯定感につながる大きな鍵になるのです。なぜ親の自己肯定感が大事なのか?その理由をくわしく解説していきます。科学的にも証明されている「親の自己肯定感=子どもの自己肯定感」昨今の「自己肯定感」ブームにより、「自己肯定感が低いとよくない」「自己肯定感が高い子どもと自己肯定感が低い子どもの大きな差」といった、不安を煽るような話題が取り上げられることも増えてきました。そのせいで、過度にプレッシャーを感じてしまい、わが子の自己肯定感を上げることばかりに注力する保護者も増加傾向にあるようです。しかし、どんなに「子どもの自己肯定感」にばかり気を配っていても、「親自身の自己肯定感」について真剣に考える機会はあまりないのではないでしょうか。「自己肯定感は親子セットで育むもの」と断言するのは、行動科学専門家の永谷研一氏です。永谷氏によると、「親の自己肯定感の低さが子どもに影響を与えることは、科学的にも証明されている」とのこと。慶應義塾大学医学部小児科教授で医学博士の高橋孝雄氏もまた、「親の考え方やふるまい、習慣などが子どもに影響することから、親の自己肯定感の低さは子どもに連鎖する」と指摘しています。たしかに、「どうせ私なんて……」「きっと失敗するから諦めよう」など、ネガティブな言葉を日々聞かされる環境で育てば、子どもの自己肯定感が低下するのもうなずけます。また、自己肯定感が低い親は、知らず知らずのうちに子どもにとってマイナスの影響を与えることもわかっています。一般社団法人日本セルフエスティーム普及協会によると、「親の過去の悔しさや挫折を、子どもを使って挽回しようとする」「子どもの将来が親の希望通りに進むようにコントロールする」などのケースが見られるそう。一見すると教育熱心で、子どもの将来のために尽くしているようにも思えますが、それが「過干渉」や「教育虐待」につながってしまう恐れもあるので注意が必要です。「過干渉の親は、世間体を気にしすぎるあまり、『子どもが勉強できないと自分も格好悪い』というような、非常に狭い教育観で子育てをする傾向があります」と苦言を呈しているのは、臨床心理士の芳川玲子氏。このような親は、テストの点数や勉強の進み具合ばかり気にしているため、子どもの内面的な成長や長所に目を向けることがほとんどありません。芳川氏は、「その結果、子どもの自尊感情は育たず、子どもの心はどんどん萎縮していくのです」と言います。これらは、自分の生き方に自信がもてず、それゆえに子どもに「成功した自分」を自己投影してしまうことが原因です。『「いい親」をやめるとラクになる』(青春出版社)著者で医学博士の古荘純一氏は、「敏感な子ほど、全部それ(大人の不安)を受け止めてしまうため、大変なストレスになる」と指摘しています。子育てがつらいのは自己肯定感が低いせいかも……古荘氏によると、自己肯定感の低い親のなかには「何でこんなにつらいのだろう」「この子がいなければ楽なのに」などのネガティブな考えから、子育てが困難になるケースもあるとのこと。子育て心理学協会代表理事の東ちひろ氏も同様に、「自己肯定感が低いまま大人になった場合、子どもの自己肯定感を高めるどころか子育てそのものがつらく感じることがある」と述べています。自己肯定感が高い人は心に余裕があるため、子育て中のハプニングやトラブルに対して柔軟に対応できます。また、ネガティブな情報に振り回されずに、自分のペースで子どもと向き合うことができるのも、自己肯定感の高さゆえでしょう。子育ては決して楽しいことや幸せを感じることばかりではありません。孤独感に押しつぶされそうになったり、自己犠牲をともなったりするものです。そのような状況に置かれると、自己肯定感が低い人は「ちゃんとできないのは自分のせい」と、自責の念にかられてしまうのです。自己肯定感が低いまま親になる人は意外と多い自己肯定感を高めることができないまま大人になってしまうのはなぜでしょう。『子どもの能力を決める0歳から9歳までの育て方』(KADOKAWA)の著者で家庭教育専門家の田宮由美氏は、次のことを原因として挙げています。友人や兄弟と比べられて育ったいつも完璧を求められていた選択肢をあまり与えてもらえなかった話をあまり聴いてもらえなかった共感してもらえなかった つまり、子ども時代に「親に認めてもらえなかった」「親の期待に応えられなかった」という経験が根底にあり、成長後に他者と関わり合うなかでも自己肯定感を高めるきっかけをつかめなかったことが要因となっているのです。「長年かかって形成された自分の価値観や思考を変えることは大変」と田宮氏も述べるように、親になったからといって自動的に自己肯定感が上がることはなく、むしろその根深さに気づかされることも。前出の古荘氏は、現代の子育て世代が幼少期を過ごしてきた時代背景にも関係があると分析しています。現在子育てをしている親の多くは、1970~80年代の高度成長期から安定成長期にかけて子ども時代を過ごした世代です。その後突然のバブル崩壊を経て、日本全体が長い不況に陥る様子を青年期にかけて目の当たりにしています。一生続くと思われた幸せの図式があっという間に崩れ去り、将来の見通しが立たなくなるという不安定な時代を生き抜いてきた世代だからこそ、自分たちの生き方に自信がなく、常に将来に対する不安を感じているのです。自己肯定感が育まれないまま大人になり、親となったいま、わが子のためにも、まずは自分自身の自己肯定感を上げることを目指してみませんか?親の自己肯定感を上げる5つの方法親の自己肯定感を上げるには、どのような方法があるのでしょうか。具体的に見ていきましょう。1. 夫婦で日常的に「感謝の気持ち」を伝え合う自己肯定感を高める方法として有効なのは、ほめられることです。しかし、大人になるにつれて他者からほめられる場面は確実に減ってきます。そこで、前出の高橋氏は「大人同士は『感謝すること・されること』を意識しましょう」とアドバイス。「いつもおいしいご飯をつくってくれてありがとう」「食器を洗ってくれて助かるよ。ありがとう」など、親が日常的に感謝の気持ちを伝え合うように心がければ、その様子を見た子どもも「感謝すること・されること」の大切さを感じ取り、自己肯定感の土台を築けます。2. 自分に対して「魔法の言葉がけ」をする多くの保護者たちと接するなかで「親の自己肯定感の低さ」を実感したという教育評論家の石田勝紀氏は、「いまの自分を肯定できないのであれば、『楽しむ』という世界へ自分をもっていくようにするといい」と述べています。自己肯定感が低い人ほど、現状の自分を否定し、物事を悲観的に考えてしまいがち。そこで「楽しいね~!」「ワクワクするね~!」という言葉を、自分自身に向けて発してみましょう。「面倒だな、イヤだな」という方向に思考が向いてしまいそうになったとき、「どんなことが起こるんだろう?ワクワクするね~」と多少強引にでも「これから楽しくなる!」と思い込むのがコツです。3. 物事を「できたこと」で評価するようにする前出の永谷氏によると、「自分への評価が『できていないこと』という否定からスタートすると、不安ばかりが増してチャレンジしようという力が湧いてこなくなる」のだそう。反対に、物事を「できたこと」というプラスから見始めると、さらにがんばろうという前向きな気持ちが生まれます。「忙しくて夕食はレトルトのハンバーグにしちゃった……」よりも、「忙しかったけど、スープとサラダは手作り!」と、できたことに目を向けてみましょう。4. 自分時間をつくる忙しい日々を送っている人ほど、心に余裕がなくなり、マイナスの感情にとらわれてしまいがち。『自己肯定感を育てるたった1つの習慣』(青春出版社)著者で心理カウンセラーの植西聰氏は、「自己肯定感が低い人は『自分を大切にする』ということが苦手」だと指摘します。そこでおすすめなのは、すべての情報をシャットアウトする時間を作ること。1日に10分だけでもゆったりとした気持ちで瞑想したり、深い呼吸を意識して気持ちを整える習慣をつけたりするだけで、プラスの感情を増やすことができます。自分を大切にするためにも、まずは自分と向き合う時間をつくりましょう。5. やりがいや熱中できることを見つけるペンシルバニア大学ウォートンスクール名誉実務教授のスチュワート D.フリードマン氏の研究によると、「親が自分の仕事にやりがいを感じていたり、自分自身をケアする時間をとったりすることは、子どもの感情面に良い影響を与える」とのこと。子どもの情緒面においても、親の自己肯定感を高めるためにも、やりがいや熱中できることを見つけたいものです。「何か新しいことに挑戦したい!」という熱意が湧いてきたら、気軽にチャンレンジできるものから試してみるといいでしょう。たとえば、子育て中のママに嬉しい短期集中型のスクールやレッスンなどがおすすめです。今後のキャリアのためにも、Webデザインを学びたい方には、「Fammママwebデザイナースクール」がぴったり。「1ヶ月で完結」というカリキュラムなので、集中して取り組めます。さらに、シッター常駐のキッズスペースや、急な欠席に対応してくれるオンライン講義など、小さい子をもつ母親向けのサポート体制も嬉しいですね。「せっかくだから英語を学習したいけれど、何から始めればいいかわからない」とお困りの方には、英語パーソナルジム「StudyHacker ENGLISH COMPANY」の「1 week ENGLISH COMPANY」がおすすめです。このプログラムは、言語習得や英語教育に関する豊富な知見をもった「英語のプロ」が、あなたの課題やつまずきを的確に発見し、「いまどんな勉強やトレーニングをすべきか」を教えてくれるというもの。「1週間・2回のみの受講」という超短期間で、効率よく英語学習を進めていくためのヒントが見つかります。自己肯定感を高めたい人におすすめの本最後に、親の自己肯定感を高めるのに参考になる本をご紹介します。◆『お母さんの自己肯定感を高める本』コロンビア大学で修士号を取得した心理学者による「母親が幸せになる14の行動習慣」を紹介している本著。NYで流行しているポジティブ心理学をベースに、12項目のバランスチェックシートや14のワークなど、論理的かつ具体的に「幸せになるための方法」を教えてくれます。◆『子どもの将来は「親」の自己肯定感で決まる』ドキッとするようなタイトルですが、中身はとても読みやすい小説形式になっています。「自己肯定感」をテーマに執筆活動を行なっている人気カウンセラーによる本著は、読み進めるうちに「子どもに対する罪悪感」がスーッと消えて、親子で自己肯定感を育むための気づきが生まれる不思議な感覚を得られます。◆『「自己肯定感低めの人」のための本』無意識の心のクセ=「心のノイズ」に着目した、自己肯定感を上げるための具体的な方法を示した一冊。これまで8,000人の心のクセを直してきた人気カウンセラーが、そのメソッドをぎゅっと詰め込んだ本著では、自分のなかに潜む「無意識のノイズ」に気づくことで不安を解消する方法が紹介されています。***2017年に逝去された児童精神科医の佐々木正美氏は、「愛されてきた人しか人を愛することはできないように、自分の言うことをよく聞いてもらってきた経験を持たない親は、幼い子どもの言うことをゆっくり聞いてあげることはできないのです」という言葉を残しています。親自身が誰かに受け入れてもらっていること、そしてありのままの自分を認めてあげることこそが、子どもの自己肯定感を伸ばす土台になるのです。(参考)AERA with Kids 特別編集,『自己肯定感を高める本』, 朝日新聞出版.たまひよ|親の自己肯定感が低いと、子どもに影響が、まず親から高めることを【小児科医】一般社団法人 日本セルフエスティーム普及協会|親の自己肯定感の低さが、子どもへの過度の期待を引き起こす学びの場.com|芳川玲子 子どもの折れやすい心を語る。古荘純一(2009),『日本の子どもの自尊感情はなぜ低いのか』, 光文社新書.東ちひろ(2019),『子育てが上手くいく!「ママのココロ貯金」のすすめ 親と子の自己肯定感を上げる33のポイント』, メイツ出版.東洋経済オンライン|「自分はダメ親」と悩む人を変える“魔法の言葉”ダイヤモンドオンライン|コロナ禍を乗り切るために「自己肯定感」を上げる習慣とは?Harvard Business Review|親のキャリアは子どもの成長にどんな影響を与えるかFamm|1ヶ月で完結 子どもと通えるママ専用WebデザイナースクールENGLISH COMPANY|1week ENGLISH COMPANY佐々木正美(2021),『子どもが喜ぶことだけすればいい』, ポプラ社.
2021年03月31日自己肯定感とは、自分を肯定する気持ちのこと。自分って「いいね!」といってあげるようなイメージというと、わかりやすいかもしれません。実はこの気持ち、恋愛にもいい効果があります。とはいえ、どうすれば恋愛にいい効果のある「自己肯定感」を持てるのでしょう?そこで今回は、普段の生活でモテにつながる「自己肯定感」をご紹介!自分にもうひとつ魅力をプラスしたい方は、ぜひチェックしてみてください。■ 幸せだと感じる方法を持っているおいしいものを食べると、幸せな気持ちになりますよね。自己肯定感が高めの女子は、それを知っているからこそ、自分でおいしいものを作って、「おいしい!」の幸せを感じつつ、そんな幸せを作れる自分に「いいね!」を出します。このほか、自分を幸せにする方法をたくさんもっていることが多い模様。たとえば、その日の気分に合わせたアロマをたいて、ゆっくり読書をするのを幸せに思う。推しのバンドの曲をひたすら聞いて、ライブがあるならそれを生きがいに毎日の仕事をがんばる。自分なりに「幸せ!」「最高!」と感じる手段を確立している女子は、自己肯定感を高く保つことができるもの。すると自然に、男性から見てキラキラして見えるのです。■ 不調なときの過ごし方が上手どんな人だって、いつも元気でいられるなんてことはありません。とくに、女子ならではの体調不良やメンタル不調だってあるものです。そんなときも、自己肯定感が高めの女子は、無理のない過ごし方を知っています。たとえば、「多めに寝て、思いきっておいしいものを食べる」と決めていたり、「眠れないときは○○をして過ごす」「イライラしたら○○をする」と決めていたり。不調な時期を上手に過ごして、自己否定や八つ当たりをしなければ、男性も接しやすくなります。■ 恋に関してポリシーを持っている恋をするときも、自己肯定感が高めの女子は、好きになった人や彼氏に振り回されたり、自分の意見をコロコロ変えたりしません。もし、自分のポリシーや恋愛ルールに外れることを提案されたなら、「ん~、私はそういうのしないことにしてるんだ」と言えるのです。少し残念な気持ちもありますが、そういう芯の強い女性にこそ、いい男は惚れてしまうもの。相手の反応を恐れず、ときには自分のポリシーを貫いてみませんか?■ 自分が決めたことを後悔しない自分の決定が、必ずしもすべていい結果になるとは限りません。ときには失敗だったと感じることもあるかもしれませんが、自己肯定感が高めの女子は、「いいの、私が○○するって決めたから」と、どんな結果も受け入れます。大切なのは、自分で考えて、自分で決めること。そのとき出た結果は、次に活かせば、無駄な時間や意味のない行動にはなりません。ときに落ち込むことはあっても、健気に力強く前へ進もうとする子なら、男性は支えてあげたくなるのです。■ まずは、「好き」を増やして!いきなり自己肯定感をアップさせるのは、難しいかもしれません。まずは、自分の感じた「嬉しい」「これがいい」は大切にしてみませんか?ひとつひとつ積み重ねて「好き」に囲まれていけば、少しずつ自分自身のことも好きになれるもの。これを繰り返していけば、必ず魅力アップにつながり、結果、いい恋を引き寄せてくれるはずです。(橘 遥祐/ライター)(愛カツ編集部)presented by愛カツ ()
2021年03月22日みなさんは育児をしていて、「子どもの自己肯定感を高めよう」と言われたり、目にしたりしたことが一度はあるのではないでしょうか。高い方がいいらしい…ということは頭に入っていても、実際「自己肯定感」とは何かを説明してください、と言われたら、ちょっとことばに詰まってしまうかもしれませんね。 自己肯定感とは簡単にいうと「ありのままの自分を受け入れられる力」です。誰にでも、いいところもあれば悪いところもあります。悪いところも含めて「自分」であると受け入れ、自分は価値があると自分自身で“人と比較することなく”、そして“無条件に”自分を認めてあげられる力です。 自信や自尊心(プライド)と混同されがちですが、自信や自尊心は、能力やステータスなど人と比較して得られる点で、自己肯定感とは異なるとされています。 自己肯定感が低いと何が悪い?自己肯定感が低いと、周囲と比較し評価などを気にしがちになります。人より劣っていると感じればどんどん自信をなくし、物事に対するやる気をなくし、精神的に不安定になってしまうこともあります。逆に、人より優れていると思えば、そのときには自信がつきますが、人より優れていないと感じた時点で自信を喪失してしまうことになります。 自己肯定感が高ければ、根拠なく無条件に自分を受け入れられるので、失敗をしても、人より劣っていると感じても、「それが自分だ! 自分は自分でがんばろう」と前向きに捉えられることが多くなります。 自己肯定感が高い子を育てるには価値観が多様化している現在では、自己肯定感が低いと情報に振り回され、どんどん自信を失くし、生きづらくなると考えられます。それゆえ、自分に軸をおけるよう自己肯定感が高いことは大切になってきます。子どもの自己肯定感を高めてあげるために親としてできることは、「そのままの子どもを受け入れてあげる」ことでしょう。 人と比較してできたから偉いのではなく、頑張っているあなたがえらい、というように、結果ではなく経過を褒めてあげることが重要です。もともとの性格から自己肯定感が高い子もいますが、育っていく環境の中で、比較され、人より優れているときだけ受け入れられるという状態が続けば、せっかくの高い自己肯定感も低くなってしまう可能性があります。 もし、親自身が自分の自己肯定感が低いと感じていたら、注意が必要です。子どもを受け入れる際にも、「○○くんよりできたらからうちの子はすごい」と理由をつけがちだからです。自己肯定感の高い子を育てたいと思ったら、まずは親御さん自身が、そのままの自分を受け入れることからはじめてみてください。 子どもの自己肯定感を高めたいと思ったら、自己肯定感を高めよう、高めよう、とするのではなく、子どものそのままを受け入れてあげることが大切です。 著者:ライター メンタル心理カウンセラー・上級心理カウンセラー カトウ ヒロコメンタル心理カウンセラー・上級心理カウンセラー。また、フリーのWEBプロデューサー&ライターとして活動中。
2021年01月25日「何をやるにも自信が持てない、私なんて価値がない…」人がうらやむような容姿や経歴を持つ、いわゆる「勝ち組」と言われるような人なのに、なぜか自分に自信が持てず、私のところへ相談に訪れる人がいます。そんな自己評価が低くなってしまうのはどうしてなのでしょうか? 謎を解くカギは、子どもの頃に受けた「親からの大きすぎる愛情」にありました。■親の過保護・過干渉が子どもの自信を奪う最近のご相談で増えているのが、容姿や経歴、経済力、社会的信用も問題ないのに、自分に自信が持てないという方からのお悩みです。例えば、裕福な家庭で育ち、学歴も高く仕事もできて順風満帆な人生と思われていたのに、ちょっとしたミスからすべてのことに自信を無くしてしまったという方がいました。そういった方は、チャレンジしたいことがあってもできず、自分自身にモヤモヤ・イライラしてしまうことに悩んでいるのですが、深く話を聞いてみると「親に愛されすぎた人」が多いことに気づきました。親に愛されて育ち、どうして自信がなくなってしまうの? と、不思議に思う方も多いでしょう。実は、子どもを愛しすぎるあまり過保護・過干渉になってしまう親が、子どもの自信を奪っているのです。親としたら単純にわが子がかわいくて心配なだけなのですが、ついつい子どもがつまずきそうなものは先回りして取り除いてしまいがちですよね。それが、小さい頃なら命の危険に直結する場合もあるので、親としては当然のことです。しかし、小学校高学年、中学、高校と子どもが成長し、自分で判断し行動できるようになっても親が変わらず干渉をし続けると、子どもは「私ってそんなに頼りないのかな」「僕が何もできないから親はいろいろ言ってくるんだ」と、親から自分は信用されていないと感じるようになります。親としては、子どもを信頼していないわけでもないし、認めていないわけでもありません。でも、子どもは成長と共にそうとらえるようになり、自信を失っていくのです。また、小さい頃から親に愛情を注がれ、必要以上にほめて育てられてきたタイプは、「誰かにほめられて認めてもらっている自分」に価値を見出すようになりがちです。裏を返せば、ほめられたり認められたりしない自分には、価値がないと感じてしまいます。この2つの理由により、ある程度大きくなってから、はたから見ればすべてを手にしているような人でも、自分に自信が持てずに苦しんでいるケースがあるようです。■「私のこと信用している?」口に出せなかった言葉を伝えてみる自分に自信が持てない、誰かにほめてもらえないと不安になるというご相談の場合は、親の過保護が原因であったこと、でもそれは信用されていなかったわけではなく、あなたをかわいいと思う気持ちが強すぎたからだとお伝えしています。あなたに何かが足りなかったわけではなく、心配という形で愛情を表現していたのかもしれないとカウンセリングでは相談者にお話しし、原因となる記憶の感情を書き換えるお手伝いをしています。もし、あなたが親に嫌悪感を持っている、理解してもらえない、信頼されてないと感じているのなら、記憶をひも解いて、そう思ったきっかけを思い出してみましょう。そして直接、親に確認してみるのです。例えば、「私の部屋をいつも掃除していたけど、そんなに汚かった?」「進路を決めるとき、どうして私に選ばせてくれなかったの?」など、親に信用されていない、頼りにならないと思われていると感じたときのことを聞いてみるのです。そうすると「きれいにしていたけど、部活で忙しそうだったから掃除くらいしてあげようかなと思って」「あなたはおとなしいタイプだから、共学校より女子校の方が向いていると思ったの」といった答えが返ってきて、あれは親なりの愛情だったと気づくきっかけになるでしょう。子どもにそんなお節介をしていたこと自体、忘れている親も多いものです。「お母さん、そんなことした?」といった返事に拍子抜けしてしまうかもしれません。親は子どもが小さい頃と同じように接していただけで、あなたを信頼していなかったわけではないのです。おそらく、自分自身に子どもが生まれたら、同じようにいろいろと心配して手を出したり声をかけたりと先回りするようになると思います。そうすると、親が自分にしてきた行動や声がけが愛情に起因していたと気づくはずです。親にとっては、何歳になっても子どもは子ども。心配は愛情の裏返しなのだと納得できれば、自分に対する不安感はなくなっていくでしょう。■子育てに自信が持てないお母さんへ親の過保護・過干渉で自信を失ったお母さんは、自分自身の子育てに不安を感じることもあるでしょう。「私の子育ては大丈夫? 間違っていない?」「親みたいに過保護・過干渉になりたくはないけれど、何が正しいのかわからない」子どもに対して過保護・過干渉になりたくはないけれど、そうやって育ててきてもらっているから、ついつい親と同じように子どもに接してしまう。逆に、親を反面教師にするあまり超放任主義になってしまうなど、育児に悩むお母さんは少なくありません。親もいろいろなタイプがあるように、子どもにもいろいろなタイプがいます。同じように過保護・過干渉でお節介な子育てをしたとしても、それをそのまま愛情だと受け取る子もいれば、うまく立ち回って聞き流せる子、親の言う通りにできない自分を責めてしまう子とさまざまです。親子の数だけ子育てのパターンがあるわけですから、誰にでも当てはまる「子育ての正解」といったものはありません。あなたに限らず、すべてのお母さんが「こんな子育てで大丈夫?」と思いながらわが子を育てているのです。でも、そこで無理に「理想のお母さん、正しい子育て」を探さなくてもいいと思います。子育てに悩んでいるのは、あなたの努力が足りないわけでも、何かが欠けているわけでもありません。親として悩むのは、自分の思い描く理想通りの育児ができなかったときでしょう。でも、それは誰のためですか? 多分、子どもが「こんなお母さんになって」とお願いしたわけではないと思います。子どもにとって一番心地良いのは、お母さんが笑顔でいること。お母さんが笑顔になれない子育ては、決して子どものためにはなりません。親の愛情が間違って子どもに伝わらないように、不完全な自分、不完全な子育てでもいいということをまずは認めることから始めてみましょう。 エキサイトお悩み相談室で佐藤先生に相談する
2020年12月29日自身を受け入れ尊重し、自分には価値があると思う感覚のことを、自己肯定感といいます。人が幸せを感じるためには、この自己肯定感を高める必要があるともいわれています。しかし、仕事でミスをしたり、人間関係がうまくいかなくなったりすると、ついつい「自分はダメだ…」と自己肯定感が下がってしまうことも…そんな時、みなさんはどうしていますか。漫画家として活躍する小林 潤奈さんがインスタグラム上で投稿していたのは、まさにこの自己肯定感を高めるための方法。このユニークな方法が、多くの人の共感を呼んでいました。今すぐ使えて、自己肯定感をアゲアゲにできる方法はこちら! View this post on Instagram A post shared by 小林 潤奈 (@kobayasisters) on Jul 31, 2020 at 5:09am PDT矢印をクリックすると、次の画像をご覧いただけます。「かわいい」って最強!こんな簡単なことなのに、こんなにも気分を変えてくれるとは、まさに魔法の言葉ともいえます。小難しいセミナーを受けるよりも、気軽に取り入れられる点もナイスです。「私ってダメだ」と思ってしまった時には、ぜひ一度「私って可愛い」に置き換えてみましょう。ぐっと気分も変わるはずですよ![文/AnyMama(エニママ)・構成/grape編集部]
2020年08月31日ネットなどでは、子供の自己肯定感を育てると「将来幸せになる」「仕事のデキる大人になる」と書かれていることもあり、パパやママの中には『子育て=自己肯定感を育てる』と、プレッシャーに感じている方もいるのではないでしょうか。そこでおすすめなのが、YouTubeチャンネル『てぃ先生』。先生やパパ、ママに参考となる保育・子育ての動画を配信しています。その中でも、今回ご紹介する動画は『○○するだけで変わり始める!子どもの【自己肯定感】の育て方』です。てぃ先生によると、自己肯定感を育てるために「難しいことをやろう」としなくても大丈夫。簡単で効果の高い方法があるとのことです。ポイントは『無条件の愛情を伝える』こと。無条件の愛情とはどんなもので、どうやって子供に伝えたらいいのでしょうか。詳しくは動画をご覧ください。1.自己肯定感とは何か。2.自己肯定感を持つメリット。3.自己肯定感を育てるには。この順に紹介していました。とりあえず1週間、試してみると、効果が実感できるそうです。『子供の自己肯定感の育て方』で悩んでいるパパやママは、ぜひ試してみてくださいね。[文/AnyMama(エニママ)・構成/grape編集部]
2020年08月28日自分を認め、尊重できる『自己肯定感』は大切なもの。「自分には価値がある」と自然と思えれば、あらゆることに対して前向きになれそうですよね。作文が自己肯定の塊2児の母親である、多次元ライス(@himayome0627)さんは、息子さんの作文をTwitterで公開。息子さんが書いた作文から自己肯定感の高さが伝わり、「ひたすらうらやましくなってしまった」といいます。息子さんは、自分のことを天才でも特別でもない『普通な人』だと認識している様子。しかし、そんな自分に不足を感じることはありませんでした。【普通】僕は、何をやっても普通だ。いいことでもないし悪いことでもない。まさに普通だ。なぜなら国語のテストをやっても普通な点数だし、算数のテストをやっても普通な点数、運動をやっても普通、ゲームをしても普通、だけどなぜか友達が多くて、僕はなぜか僕は普通のままでいいと思った。ナチュラルボーン自己肯定マンこと息子の作文お母さんはひたすら羨ましい pic.twitter.com/QEFgE6HDoA — 多次元ライス (@himayome0627) October 15, 2018 息子さんは、普通な自分を全肯定!変に力むこともなく、サラリと自分自身を受け入れています。読んだ人もつられて、「普通な自分も悪くないか」と自己肯定感が上がるかもしれません。投稿者さんは、「自分で自分を気に入っている感じがもう、敵わないなこいつには」ともコメントしています。健やかな精神は多少のトラブルにも負けなそう。早々に安定したメンタルを手に入れた息子さんが、まぶしく思えますね![文・構成/grape編集部]
2020年08月18日イヤイヤ期の子どもに手を焼いているママは多いことでしょう。ついイライラして言いたくはない言葉を吐いてしまったり、子どもを否定してしまったりすることもあるのではないでしょうか。このままでは自己肯定感が低い子になってしまうのでは……と不安を抱いている方もいるかもしれません。自己肯定感の高い子を育てるために、言ってはいけないこととは? 一番大事なことは、そのままを受け入れること“自己肯定感が高い子”を育てましょう、という情報をよく目にするようになりました。まず、ひとつ重要なのは、自己肯定感を高く感じることが簡単にできる子もいれば、低く感じやすい子もいるということです。最近、非常に物事に対して気にしやすい性質のHSP(ハイパーセンセシティブパーソン)というのも話題になっています。これも、親の育て方云々だけでは語りきれないものです。 大人だけでなく、子どもにとっての社会も親との関係だけで成り立っているものではなく、子どもの成長にも様々な環境が影響します。そのため、親が子どもに言う言葉を気を付けたからといって自己肯定感が高い子が育つとは限りません。 まずは神経質だったり大雑把だったりという、その子それぞれの性質や性格を否定することなく、ありのままの子どもを受け入れることが大切です。 言わないほうがいい言葉とは自己肯定感が高い子に育てたいと考えても、その子の性質や環境によって左右される部分も非常に大きいので、言葉の選択のみで自己肯定感が高い子を育て上げるのは難しいでしょう。しかし、それでも言わないほうがいい言葉はあります。それは子どもの存在を否定してしまう言葉です。「あなたなんて産まなきゃよかった」「いなくなってしまえばいいのに」というような存在を否定する言葉は避けてください。逆に、「あなたが生まれてくれて本当によかった」「いてくれて本当に幸せ」という言葉は、自己肯定感を高める言葉のひとつになり得ます。 自分が言われたくないことは言わない嫌い、かわいくないなど、自分が言われたくない言葉も避けましょう。自分が言われたくないことを相手に言っているということは、そこに“悪意”が存在します。悪意は子どもの存在を否定しかねません。イライラして、意地悪い気持ちでつい言ってしまったら、きちんと子どもに謝るようにしましょう。 子どもがイヤイヤ言っていてイラッときてしまったら、「我が強くてかわいくない」というような外見や性格など、その子自身の性質について言うのではなく、「そんなに着る洋服を全部イヤというなら、着るのをやめましょう」など事象について焦点を当てるようにすると、存在を否定する言葉を放つことを避けることができるでしょう。 著者:ライター メンタル心理カウンセラー・上級心理カウンセラー カトウ ヒロコメンタル心理カウンセラー・上級心理カウンセラー。また、フリーのWEBプロデューサー&ライターとして活動中。
2020年08月01日こんにちは。保育士の中田馨です。連載でお伝えしている「保育園で実践している自己肯定感を育てる遊び」ですが、今回は2歳児にスポットを当ててご紹介します。 2歳児と遊ぶときの基本2歳児というと「イヤイヤ期」の時期でもあります。「自分で何でもやってみたい!」と思うので、イヤイヤを言うことが増え、ママたちにとっては困ってしまうことも。「このままワガママな子になってしまわないか?」と心配してしまうかもしれませんが、このときに自分の気持ちを表現し、感情をコントロールしていきます。 手先はますます器用になり、ごっこ遊びもじょうずになります。足腰もしっかりするので、ダイナミックな遊びもできるようになってきます。とはいえ、まだまだ甘えたい年齢です。「自分でやりたい!」という気持ちを思う存分ほめて受け止めましょう。 そんな2歳児と遊ぶときに大切にしてほしいことは以下の3つです。 1.子どもに共感する子どものすることや言うことは、時にはママに理解できないこともあるかもしれません。でもまずは子どもに共感しましょう。2.ママがリードしながら会話をする少し言葉を話せるようになってくるのが2歳児。でも、まだ自分の気持ちをすべて話すことができません。子どもの様子を見ながら「何を作ったの?」「これは車?」など、会話をリードしましょう。3.ママも一緒になりきって遊ぶ2歳児になってもずっとひとりで遊べるわけではありません。子どもと遊ぶ時間は、ママも一緒にその遊びに集中し、パン屋さんやお寿司屋さんなどのごっこ遊びはなりきって遊びましょう。 手を使ったあそび「ブロック/積み木・ストロー落とし」手先が器用になってくるので、手を使ったあそびをしてみましょう。あそびを通して、自分でできたうれしさやママにほめてもらう経験が自信につながります。■ブロック/積み木遊び子どものおもちゃの定番のブロックと積み木。これまでは、積み重ねたりママに作ってもらって遊ぶものだったと思いますが、2歳児になると自分の想像するものを作れるようになってきます。手を使って、ブロックと積み木で想像力をはぐくみましょう。■ストロー落としペットボトルのフタを開け、3~5cmに切ったストローを入れていく遊びです。スムーズに入れられるようになったら、フタにストローが入るくらいの穴をあけて、さらに難しくします。集中して遊ぶことで、「自分でできた!」という自信を育みます。 想像力を育てるあそび「おままごと」おままごとは「誰かになりきってする遊び」です。誰かになりきるごっこあそびは、高度なあそびです。お料理するおままごとのおもちゃを用意することももちろんいいのですが、さらに子どもの想像力を育むためにも、こんなおままごと遊びはいかがでしょうか?■チェーンリングでお料理チェーンリングを3~4cmの長さにつなぎ合わせて、食べ物に見立てます。うどんになったり、ジュースになったり、ケーキになったり……。子どもの想像次第でいろいろな食べ物になります。■バンダナでごっこ遊びバンダナはいろいろな遊びにつながります。広げて人形を包んだら布団。体に引っ付けたらおんぶひもに変身。おもちゃを包めばかばん。広げて後ろの襟に差し込めばヒーローに変身します。 自然あそび「小石集め・生き物とのふれあい」子どもにとって自然の中は発見がいっぱい! 季節ごとに姿を変えていく自然のなかで、感受性を育てていきましょう。 ■小石や木の実・葉っぱ集め散歩中に小石を見つけたら、その都度拾って手に握りしめて……。なんてことを子どもは繰り返します。小石に限らず、落ち葉や木の実のこともあるでしょう。子どもにとって集めた小石たちは宝物です。お皿や瓶に入れて、子どものドキドキワクワクをさらに盛り上げてあげましょう。■身近な生き物との触れ合い道にはアリ、土にはダンゴムシやミミズなど、身近な場所にも生き物はいます。自分や家族とは違う生き物の存在は魅力的なものです。生き物と触れ合うとき、子どもはその動きをよく観察し、ソーッと触ろうとします。相手の動きに自分を合わせていることがわかりますね。生き物の動きをよく見ていないと、捕まえることも難しいのです。 今回は、保育所で実際にしている2歳児の遊びを3種類紹介しました。どの遊びも、正しい遊び方があるわけではありません。ママも子どもと楽しみながら、子どもの世界にどっぷり付き合ってみましょう。 著者:保育士 一般社団法人 離乳食インストラクター協会 代表理事 中田家庭保育所施設長 中田馨0~2歳対象の家庭保育所で低年齢児を20年以上保育する。息子が食べないことがきっかけで離乳食に興味を持ち、離乳食インストラクター協会を設立。現在は、保育士のやわらかい目線での離乳食の進め方、和の離乳食の作り方の講座で、ママから保育士、栄養士まで幅広く指導。離乳食インストラクターの養成をしている。「中田馨 和の離乳食レシピ blog」では3000以上の離乳食レシピを掲載中。『いっぺんに作る 赤ちゃんと大人のごはん』(誠文堂新光社)も発売中!
2020年07月30日こんにちは、保育士の中田馨です。連載でお伝えしている「保育園で実践している自己肯定感を育てる遊び」ですが、今回は1歳児にスポットを当てご紹介します。 1歳児と遊ぶときの基本1歳前半になると、体の発達として歩き始める子が増えます。言葉の理解もどんどん進み、大人の言葉を理解するようになり、「マンマ」などに1語文を話し始める子もいます。1歳半を過ぎると「ワンワンきた」のような二語文も話すように。手指はさらに器用になり、クレヨンをもって線を引いてみたり、積み木を重ねることも上手になります。他には、身近な大人のマネっこが上手になります。そんな好奇心旺盛な1歳児と遊ぶときに大切にしてほしいことは以下の3つです。 1.目と目を合わせるこれは0歳児のときにも話しましたが、1歳児と遊ぶときも同じです。遊ぶときに目と目を合わると「一緒に遊んでいる」という共感の気持ちをお互いが持つことができます。遊びの間ずっと目を合わせる必要はありませんが、遊びの途中に目が合うと「ママがそばにいてくれている」と安心感を感じます。 2.代わりに話しかける言葉の理解がどんどん進んでくるとはいえ、まだ自分の気持ちや興味のあるものへの言葉が出るわけではありません。そんな子どもの気持ちや指さしたものに対して、ママが代わりに話しかけてください。積み木を積み上げたら「積み木、たくさん積み上げたね〜」と言ったり、りんごを指さしたら「りんごは赤いね」といったふうに話しかけます。 3.ママも遊びを楽しむ1歳児は、まだひとりで長時間集中して遊ぶことができません。今回紹介する遊びの中には、ある程度一人でできるものもありますが、やはりママがそばにいて遊びを見守ってくれるほうが子どもにとってはうれしいもの。「この遊びは一緒にしよう」と決めたら、ぜひママも集中して一緒に楽しんでください。 体を使ったあそび「段差のぼりおり」1歳の子どもが、段差をのぼりおりしていると「危ない!」とつい止めてしまいたくなるものです。1歳過ぎて動きが活発になると、これまで手が届かなかったところにも手が届き、手が届くと体をグイっと持ち上げてのぼるようになります。段差をのぼりおりすることは、運動機能やバランス感覚を養います。ママが段差のぼりおりに付き合えるときは、ぜひ一緒に遊んでみてください。 子どもにとって段差をのぼるときのワクワク感やおりるときのドキドキ感、できたときの達成感は大人の想像以上のものです。何度も繰り返しのぼりおりすることで集中力を身につけていきます。 一番楽しいのは階段です。私の保育所では、施設内の階段をのぼらせることはできないのですが、お散歩時に園外の階段をのぼりおりして遊んでいます。階段がおうちにも近所にもない方はソファーでもOK。ママやパパがゴロンと横に寝転んでその上をのぼりおりさせるのでもOKです。くり返しおこなうことで、体の使い方やバランス感覚を身につけます。 「危ないからダメ」ではなく、「今日は見守れる」という時間をつくり、子どもに段差ののぼりおり練習をさせて自信をつけさせましょう。 手を使ったあそび「ポットン落とし」「ポットン落とし」とは、穴の開いた容器の中に穴より少し小さめのものを入れる遊びです。市販のものもありますが、廃材や100均の材料で簡単に作れます。 深めのタッパーのフタに穴をあけ、ペットボトルのフタを3~4つつなげてもOK。この出したり入れたりする遊びが、子どもは本当に大好きです。少し目を離したすきに、ティッシュペーパーをすべて出されていた! なんて経験を持っているママも多いことでしょう。<つかむ→出す>のがティッシュ。「ポットン落とし」は<つかむ→離す→入れる>ので、より複雑になります。 最初のうちは、穴にめがけて入れることができませんし、かろうじて入れても手を離すことができず、ずっと握っています。この「離す」作業が実は難しいのです。「ポットン落とし」をはじめ、出し入れする遊びは、ただ出し入れしているのではなく大きな興味を持って出し入れしているのです。その気持ちを尊重してあげましょう。 ※ポットン落としを手作りする場合は、誤飲を防ぐために、直径39mm以下のものは避け、ペットボトルのフタなどの各パーツは取れないようにしっかりと取り付けてください。 何でも運ぶあそび「おとどけやさん」1歳半を過ぎると、物を持っていてもしっかりとした足取りで歩けるようになってきます。そうするとおもちゃを手に持ったり、カバンに入れたりして、子ども部屋からリビングにせっせと運ぶ姿が見られるようになります。 この運ぶ遊びには、目的があります。運んだ先には、例えばパパやママがいて、渡していたりしませんか? 「ありがとう」と言うとと子どもは「にやり」と笑ってうれしそうにします。そしてまた子ども部屋から新たなおもちゃを持ってきます。最初は片手に持っていたおもちゃが両手になり、そのうちカバンに入れたり車で運んでみたりと、道具を使って運ぶことも覚えます。 「片付けたそばから散らかって困る!」なんてママの悲鳴も聞こえて来そうですが、運ぶ遊びに熱中しているときは、その気持ちを尊重してあげましょう。 今回は、保育所で実際にしている1歳児の遊びを3つ紹介しました。どの遊びも「絶対にこうしなければいけない」というルールはありません。ママと子どもが共感しながら楽しく遊べることが一番なのです。 著者:保育士 一般社団法人 離乳食インストラクター協会 代表理事 中田家庭保育所施設長 中田馨0~2歳対象の家庭保育所で低年齢児を20年以上保育する。息子が食べないことがきっかけで離乳食に興味を持ち、離乳食インストラクター協会を設立。現在は、保育士のやわらかい目線での離乳食の進め方、和の離乳食の作り方の講座で、ママから保育士、栄養士まで幅広く指導。離乳食インストラクターの養成をしている。「中田馨 和の離乳食レシピ blog」では3000以上の離乳食レシピを掲載中。『いっぺんに作る 赤ちゃんと大人のごはん』(誠文堂新光社)も発売中!
2020年07月22日こんにちは、保育士の中田馨です。最近では、「子どもの自己肯定感を育てよう」などという言葉をよく聞くようになったのではないでしょうか? この「自己肯定感」とは、自分のことを満足し、価値がある存在として受け入れることです。 自己肯定感を育てていくことで、「自分は愛されているんだ」と子どもは自分の存在価値を感じます。今回は、0歳児にスポットを当て、保育園で実際にしている自己肯定感を育てる遊びを紹介します。 0歳児と遊ぶときの基本0歳児と遊ぶときに大切にしてほしい基本がいくつかあります。 【1】目と目を合わせる一番大切なのは、遊ぶときに子どもの目とママの目を合わせることです。せっかく楽しい遊びをしているのに、ママと目が合っていなければその楽しさも半減してしまいます。まずは赤ちゃんの名前を呼びます。目が合うまで何度か呼びましょう。目があったら、お遊びスタートです。【2】赤ちゃんに話しかける「0歳児だから言葉を理解していないのでは?」と思う必要はありません。言葉の全てを理解できないでしょうが、赤ちゃんはママに話しかけられることが大好きです。「〇〇ちゃん、かわいいね」「大好きよ!」と愛情表現の言葉はもちろんのこと、「今日は、良いお天気ね」「ママは今日、焼き魚が食べたい気分だわ」なんて世間話でもOKです。たくさん言葉のシャワーをかけてあげてください。【3】遊びに集中する赤ちゃんと遊ぶときは、赤ちゃんとの遊びに集中しましょう。TVのスイッチOFFが基本です。スマホもマナーモードなどにしておきましょう。 体が触れ合う遊び赤ちゃんの体に触れる遊びは、親子の絆を深めます。赤ちゃんもママもお互いの体温を感じながら遊べる触れ合い遊びをすることで、心が穏やかになります。 ママの顔が見え、においがして、声が聞こえて、触ってもらって。五感をめいいっぱい使って遊ぶ触れ合い遊びは、赤ちゃんにとって心が満たされ、安心感や自己肯定感を得ることにつながります。 では、保育所で実際にしている遊びを紹介します。 コチョコチョ遊び定番の遊びです。赤ちゃんの体をコチョコチョして遊びます。 高い高い遊び高い高いは赤ちゃんの好きな遊びの一つです。ただし、勢いよくするのではなく優しく上げ下げしてください。 飛行機ブーンママは寝転んで、赤ちゃんを足にのせます。赤ちゃんの両手をもって足を上げ下げして「飛行機ブーン」と遊んでみましょう。 手を使った遊び手遊びも体に触れる触れ合い遊び同様に、赤ちゃんにとって心が満たされ、安心感や自己肯定感を得ることにつながる遊びです。特に歌いながら遊べるものは、親子の心のつながりを深めることができます。 保育所で実際にしている手遊びを紹介します。 いっぽんばしコチョコチョ歌に合わせながら、コチョコチョされるタイミングにドキドキするのがこの遊び。何度もしているうちに「ここで来る!」ということが分かってきます。そのドキドキ感を親子で一緒に楽しみましょう。 あたまかたひざぽん赤ちゃんの体を「あたまかたひざぽん~」と優しくさわりながら歌いましょう。年齢が上がるごとに、自分で頭、肩、膝と触って手遊びができるようになるので、長く遊べる手遊びです。 絵本の読み聞かせ絵本を読むときに大切なことは、子どもと親が一緒に絵本を楽しむということ。大好きなママやパパに読んでもらう絵本は、赤ちゃんにとってかけがえのないものです。このときに、たくさんの本を読む必要はありません。1冊でも、親子で読むというコミュニケーションがあることによって「自分は愛されている」と感じて、愛着関係を築きます。それが、自尊心を育てていき自己肯定感を得ることにつながります。 絵本を読むときに大切にしてほしいことは以下です。 絵本を楽しむ絵本は親子のコミュニケーションの時間です。「勉強の時間」ではなく、親子で楽しむ時間として遊びに取り入れましょう。 1冊の本を何度も読んでOKいろいろな絵本を読むのももちろんOKですが、赤ちゃんが好きな絵本1冊を何度も読むのもOKです。 しっかり理解する必要はなし!赤ちゃんと一緒に読む絵本は、しっかり理解することは重要ではありません。絵本の世界に親子で入ってみましょう。 絵本はいつ開いても同じ内容です。変わらないという安心感のある物語を何度も楽しむことができるのが絵本なのです。 今回は、保育所で実際にしている0歳児の遊びを紹介しました。遊びには「こうしなければいけない」というルールはありません。赤ちゃんとママが楽しい遊びであれば基本的にはOK! 親子でぜひ楽しんでくださいね。 著者:保育士 一般社団法人 離乳食インストラクター協会 代表理事 中田家庭保育所施設長 中田馨0~2歳対象の家庭保育所で低年齢児を20年以上保育する。息子が食べないことがきっかけで離乳食に興味を持ち、離乳食インストラクター協会を設立。現在は、保育士のやわらかい目線での離乳食の進め方、和の離乳食の作り方の講座で、ママから保育士、栄養士まで幅広く指導。離乳食インストラクターの養成をしている。「中田馨 和の離乳食レシピ blog」では3000以上の離乳食レシピを掲載中。『いっぺんに作る 赤ちゃんと大人のごはん』(誠文堂新光社)も発売中!
2020年07月16日自己肯定感が低いと恋愛がうまくいかないですよね。自己肯定感の低さと、今この瞬間をおおいに楽しめない「楽しめなさ」が、じつはリンクしているから、恋がうまくいかないのです。また、自己肯定感の低さは、目の前にあるものをありのままに見ることができない「できなさ」ももたらすことが……。以下に具体的に解説しましょう!■ なぜ自己肯定感が低いのか考えよう自己肯定感の低さは、心が過去につながれているところから生まれます。たとえば、お父さんがいない家庭で育ったことにコンプレックスというか淋しさを抱えているとか、母親とうまくいっていないとか、受験に失敗した挫折感が消えないとか、そういうのは、すべて過去のことです。お父さんがいない家庭で育って、いまもお父さんがいない人は、お父さんがいないことについて考えるというのは、過去と現在、そして未来のことを考えることになるでしょ?と言うかもしれませんね。でも、考えるというのは、言葉をつかって考えるわけでしょう?言葉とはつねに過去だから、お父さんがいないことについて考えるというのは、過去に心がつながれているということなのです。今って「イマ」と言葉にするそばから過去になりますよね。今という時は、決して言葉で表せない時なのです。すなわち感じるしかない時が「今」なのです。対して、考えること、つまり言葉とはつねに過去なのです。■ 周りから見るあなたと、あなたの見るあなたはちがう?周りの人からどう思われているのか、気になって仕方ないこともあるでしょう。でも、周りの人はあなたのことを「ふつう」にしか見ていなかったりします。他人が頭の中でなにを考えているのかって、誰にもわからないでしょう?だから、あなたがお父さんがいないことを毎日クヨクヨと考えていようと、受験に失敗したことを毎日イライラしながら後悔していようと、そんなことは誰も気づいていないのです。つまり、まわりの人たちは、あなたのことを「ごくふつうの女子だな」としか思っていないのです。■ 自己評価と他人の評価って、ときに大きくちがいます「わたしはコンプレックスがあって暗めな女子だ」と自分で思っていても、人に「コンプレックスなんかなさそうに見える。明るい人だね」と言われて驚いたとか。自分に対する周囲の人の見方って、そんなもんです。そして、たいていの場合、自己評価はあてにならず、周囲の人の評価の方がむしろ正解だったりするのです。そのようなギャップがなぜ起こるのかといえば、あなたが過去に生きているからです。挫折した過去のことを強く思うから、「今」が見えていないのです。反対に、周囲の人はあなたの「今」が見えていて、あなたの過去を知らないのです。あなたが言わない限り、あなたが受験に失敗したことはバレないのだから。■ まとめ頭であれこれ過去のことを考えていても自己肯定感は上がりません。人間も今という時も、言葉にできないニュアンスをおびつつ、刻々と変化しているからです。その変化を感じることが、過去につながれたあなたの心を溶かしてくれ、「今」や「わたし」がもつ生命力に気づかせてくれ、その結果あなたの自己肯定感は知らず知らずのうちに上がるのです。周りの目を気にしすぎず、あなた自身のいいところを少しでも多く見つけられるといいですね。(ひとみしょう/作家・コラムニスト)(愛カツ編集部)presented by愛カツ ()
2020年06月22日今までの生活の中で下がってしまった“自己肯定感”だからこそ、簡単に上がらな…くありません!1分間でできる、5つの“自己肯定感上昇メソッド”をご紹介します!「自己肯定感は、生まれながらにすべての人に備わっているもの」と言うのは、メンタルコーチの中島輝さん。「赤ちゃんが、転ぶことを繰り返しながらも二足歩行に挑戦し続けるのは、“失敗したらどうしよう”といったネガティブな感情を持っていないから。つまり、ネガティブな感情がないこと=自己肯定感が高い状態、ということ。その力は、育ってきた環境や経験、かけられた言葉に影響されるので、その力が強いまま大人になる人もいれば、逆にどんどん弱まってしまう人もいます」ここでは、そんな自己肯定感を高めるための5つのメソッドをご紹介します!自分を愛することは、良い人間関係にもつながります。自分をなかなか好きになれない、そんな悩みを抱える人は、これを実践すれば、“私ってちょっといいよね、頑張ってる!”ときっと思えるはず。人に頼れず、一人ですべてを背負い込む人は…他者の長所に目を向ける“ピグマリオン効果”期待されると応えたくなる。それが“ピグマリオン効果”。仕事をたくさん抱えてしまい、いっぱいいっぱい。私の能力のなさが原因だから、同僚や後輩に“手伝って”なんて、申し訳なくて言えない…。「実は優秀な人ほど、仲間の力を引き出すことが物事をポジティブな方向に動かす、ということを知っています。人間は、人から期待されず無関心でいられると、やる気が出ず、力を発揮することをためらうもの。周囲の助けや力を期待しないということは、その人たちの能力を無意識に低く見積もっていることの裏返し。逆に周囲の人からすると、あなたから何も期待されていないと思っており、それゆえ手助けしづらく、心がますます離れる…という悪循環。このループを断ち切るためには、まずは1分間、自分の長所を探す時間を持ちましょう。自分を認めると、他者のいいところも認めたくなるもの。周囲の人の長所に気がつけば、同時にその人たちに期待する姿勢を取り戻すことができ、仕事にも良い結果をもたらします」「期待に応えなきゃ」という重圧に負けそうなときは…プレッシャーを力に変える“1分セルフトーク”解決するためのスキル、きっとすでに持ってます。プレッシャー=メンタルにとってマイナス影響がある、と認識している人が多いはず。でも中島さん曰く、実は“自らを成長させるための原動力”として、欠かせないものなのだそう。「期待に応えようとするからこそ、自分の限界を超えられたり、限られた時間の中ゆえに集中力が上がることもあります。とはいえ、プレッシャーを感じていることを周囲に相談できず、追い詰められてしまったら元も子もありません。そんなときは辛さを心の奥に押し込まず、1分間自分と向き合う時間を作りましょう。まずは静かに座り、ゆっくり深呼吸し心を落ち着かせます。次に自分の持つ“長所”や“能力”を思い浮かべます。思い浮かんだことの中から、今感じているプレッシャーに対処するために、使えそうなスキルを書き出します。すでに持っている強みや才能に意識を向けることで自己肯定感が高まり、“うまくやれるはず!”と気がつくわけです」SNSで人が楽しそうなのを見ると落ち込む。でも見るのをやめられない!そんな人は…SNSの使い方をガラッと変える“フォーカシングスキル”他人との比較ではなく、楽しい情報検索に使おう。もはやSNSは、生活になくてはならないツールに。しかし“他者との比較”の機会が増えるという危険な側面を持ち合わせているのも事実。「SNSで見る友人や知人の日常を、自分のそれと無意識に比較してしまい、焦りや苛立ちなど不快な感情を抱いてしまう。実はそのたびに、自己肯定感はゆっくりと下がっているのです。しかも下がれば下がるほど“周囲に認められたい…”という承認欲求は強くなるもの。誰かから認められたいから、周囲との関係性を維持したいから。もしそんな気持ちでSNSを使っている人がいたら、“自己肯定感が下がっているのかも”と疑ってみて。SNSは、生活を楽しくするツールとして使いましょう。自分から発信することはいったん置いておいて、例えば美味しいランチを探す、あるいはいつか行きたい旅行先のリサーチに使う、など。目的をはっきりさせ、役立て方を考えれば、SNSは最強の自己実現ツールになります」おこもり生活が続き、自堕落になっているときは…生活をルーティン化する“小さなルール”どんな簡単なルールでもいい、積み重ねることが大事。脳科学や心理学の研究によると、自分で決めた日課やルーティンワークがあると、無駄な思考や感情のブレ、また“決断することによる疲れ”を減らす効果があり、その結果、大切なことや大切な人に意識を向けられるのだそう。「例えば“朝起きたらすぐに顔を洗う”や、“2週間ごとに駅へ歩くルートを変える”。あるいは“晴れた日曜の朝は洗濯をする”など簡単なことでOK。小さな日課やルーティンを増やし、実行していくことで、ささやかですが確実に成功体験が積み上がるので、自己肯定感が高まり、心の健康が増幅されます。さらにとある医学論文では、夜の睡眠の質が安定すると報告されたことも。必ずこなすのって辛そう…と考えがちですが、実は習慣化された作業を行うとき、人は疲れを感じないもの。やるべきことを毎日決まった時間に組み込み“自動化”して行えば、自己肯定感は強くなり、安定します。騙されたと思って、ぜひ!」心も体も疲れていて、何もする気が起きないときは…1分で脳疲労とさようならできる“瞑想&呼吸法”3つのステップを体で覚えれば、脳もすっきり!現代は情報量が格段に多い時代。脳は受け取った情報を処理するために、常にフル回転させられています。そんな脳を休ませ、そして回復するために効果的なのが、“瞑想”です。「瞑想には、脳のアイドリング作業を鎮める働きがあり、ストレスを受けたときに出るホルモンのコルチゾールを減少させ、幸せホルモンといわれるオキシトシンを分泌する効果があります。(1)おへその下にある“丹田”に手のひらを当て、ゆっくりと息を吸い、長く細く吐きます。(2)足を肩幅に開きしっかり踏みしめ、鼻からゆっくり大きく息を吸う。(3)ゆっくりお腹を凹ませながら、息を吐ききる。この呼吸をしてリラックスすることが、私のおすすめする“中島式マインドフルネス瞑想法”。このステップを1分間、少なくとも1日1回、2週間ほど続けると、身体、感情、思考、呼吸が整い、自己肯定感が高まります。心が動揺したときに行うと、効果が実感できますよ」なかしま・てるメンタルコーチ、学びのサイト「torie」代表、「肯定心理学協会」代表。心理学、脳科学、NLPなどの手法を用い、自己肯定力UPの独自メソッドを開発。『一瞬でメンタルが強くなる33のメソッド1分自己肯定感』1300円小社刊中島さんの最新著書。たった1分で自己肯定感を上げるコーチング方法を紹介。メンタルを強化し、人生を切り開くヒントがたくさん。※『anan』2020年6月10日号より。イラスト・石山さやか(by anan編集部)
2020年06月09日心のスイッチを切り替えて、マイナスな自分に打ち勝とう!1分間でできる“自己肯定感”上昇メソッドをご紹介します。プライベートで嫌なことがあり落ち込んでいるときも、職場で仕事を褒めてもらったりすると、自己肯定感が少し回復したりする…ということ、きっと誰でも経験があるはず。一般的には、自己肯定感はそんなふうに“他者から評価されることで上がるもの”と思われがちですが、メンタルコーチの中島輝さんによると、他者がいなくても、自分一人で上げられるそう。「誰にでも“自己肯定感を上げるスイッチ”というものがあり、それが押されれば自然と上がります。友達と飲みに行き話を聞いてもらい、帰りには心が楽になる。これは“人に話を聞いてもらう”ことでスイッチを押しています。でも例えばなんだか気分が晴れない日でも、甘いものを食べると“わぁ~!”と明るい気持ちになって、やる気が湧いてきませんか?これは、自分でスイッチを押したパターン。自らスイッチを押すことは、褒めてもらうのを待つよりも簡単ですし、好きなときにすぐにできる。僕は、自己肯定感とは“折れない力”だと思っていて、これをたくさん持っていたら人生が楽になり、何より自分らしく、強く生きていけると思います」今回は、そんな“自分で自分のスイッチを押す”ことができる、1分でできるメソッドを5個ご紹介。「すべてのメソッドのベースにあるのは、“自己受容感を上げる”ということ。簡単に言うと、自分で自分を褒めてあげる。“私って、結構イイじゃん!”と思えるようになる練習だと思ってください。このメソッドを学ぶことで自分を受容できるようになる。その結果、ちょっと気持ちがネガティブに傾きそうになったとき、つまり自己肯定感が下がりそうになったときに、“私頑張ってるし!”と思考を上向きに切り替えられるようになります。“たった1分で自己肯定感なんて上がるわけがないよ…”と思う人ほど、ぜひトライしてほしい。そのたった1分が、あなたの明るい未来を作りますよ!」つい考え方がネガティブなほうに向かう人は…感情の歪みに気がつく“見つめ直しメモ”ネガティブになる思考のクセを見つけることができます。後悔したり、失敗したり、落ち込んだり…。感情がネガティブに傾くと、おのずと自己肯定感も下がるもの。「常にそんな気持ちに苛まれてしまう人は、自動的に思考がネガティブになってしまうクセがついていて、ネガティブになっていることにすら気がついていない。まずは、“自分は思考がネガティブになりがち”という感情の歪みに気がつくことが第一歩。そのためには“見つめ直しメモ”にトライしましょう。一日の終わりにその日を振り返り、〈ネガティブな気持ちになったのは、いつ、どこで、誰と、何をしていたときか〉と、〈そのときパッと浮かんだ感情〉をメモします。これを毎日繰り返すことで、どんなときに自己肯定感が下がる傾向か見えてくるので、同じような思考に陥りそうになったとき、“今日は自己否定的な思考になっている!”と気がつき、思考の向きを修正できるようになります。帰り道にスマホにメモをするだけでもいいので、とても簡単です」コンプレックスが気になってしょうがないなら…ポジティブな視点に導く“チャンク・テクニック”視点を変えて考えれば、実は強み&武器になります!周囲の人のちょっとした言葉や言動が自分のコンプレックスに触れると、敏感に反応し、落ち込んだり、腹を立てたり、動揺してしまう人が多い。でも“チャンク・テクニック”を使えば、コンプレックスをポジティブに使えるようになる。「コンプレックスは、なくそうとするのではなく、認めた上で“どう使うか”を考える。まずは自分がコンプレックスだと思っていることを、“ざっくり曖昧な視点”ですくい上げます。それが〈チャンクアップ〉。その次に、そのコンプレックスをいろんな角度から見て、良い側面を見つけるのが〈チャンクダウン〉。例えば“人間関係の構築が下手”というコンプレックスがある場合、〈チャンクアップ〉で“人の意見を気にしすぎ”と把握。でもそれは“しっかり人の意見を聞ける”“物事を聞き分ける力がある”と同義、と視点を変えてポジティブに考えるのが〈チャンクダウン〉。細かく分析することが、ポジティブな視点を見つける近道です」何をしても愚痴ばかり出てしまうときは…未来の自分から今の自分に向けた“タイムマシン・クエスチョン”否定的な発言が減り、ポジティブ思考に。愚痴を言い、不安や不満といった負の側面に目が行ってしまうのが人間。そういった場面には“できない”“つまらない”“やる気が出ない”など、否定語がつきもの。「否定語を何度も聞くうち、感情がネガティブになり、物事に向き合うとき“できない理由”を探すようになってしまいます。その“否定語を口にするクセ”を断ち切るには、可能性が不確かな心配や、不平不満から距離をとるための“タイムマシン・クエスチョン”が効果的。10年後、15年後くらいの未来にどんな自分でありたいかを想像し、“未来の自分の視点”から、今の自分にアドバイスを送りましょう。例えば10年後、海外で仕事をしていたいと思うなら、今何を頑張るべきかを考える。そうすると、今“やりたくないな”と思っていることも、“未来のためにやったほうがいいかも”と思え、気持ちがポジティブになり、愚痴を言うこと、また心配や不安に目が行くことが減り、結果的に自己肯定感が上がります」苦手な人を気にしたくないのに、できない。そんなときは…不愉快な相手とお別れするための“REACHメソッド”心の中でお別れを告げるだけで、心が楽に。誰にでも苦手な人はいるし、嫌ったり許せない感情は持っているもの。「物理的にお別れできない相手でも、心の中で決別することで、ネガティブな感情を手放せる。そのために、(1)Recall(思い出す):Aさんを“苦手だ”と思った原因を客観的に書き出し、(2)Emphasize(目立たせる):なぜAさんはそういう行動をとったのか、相手の立場に立って考える。(3)Altruistic Gift(視点を変える):次に、あなたがAさん以外の人に同じような行動をとったときのことを考え、相手から許されたときの自分の気持ちを思い出す。(4)Commit(許し、手放す):ここで改めて(1)と(2)の内容を振り返ると、不愉快な相手にこだわることの虚しさに気がつくはず。相手にお別れを告げるときです。(5)Hold(維持する):とはいえ、あなたが変わったところで、相手の行動が変わるわけではないので、きっとまたAさんにイライラするはず。そのたびに(1)~(4)を繰り返すことで、ネガティブな感情に対処できるようになります」私は価値がないと思うし、自分のことを好きになれない、と弱気になるなら…自分が自分の最強の味方になる“ライフデザイン・チャート”人生を振り返ることで、ポジティブな発見がある!才能あふれるアーティストと比べて“自分は平凡”と落ち込んだり、“あの子のほうが仕事ができる”と近くの人と比較し、悲しい気持ちになったり…。でもそれ、とても良くないこと。「誰かと比較をしてネガティブになるのは、“自分いじめ”です。比べるべきは、過去と未来の自分。自分と対話をすることが、着実な成長につながります。ついつい人と自分を比べがちな人は、自分の年表である“ライフデザイン・チャート”を作り、自分の能力の高さに自信を持つべき。やり方は簡単。紙に縦に線を1本引き、生まれてからこれまでを年表にします。思いつくままに、右側に“思い出に残るほど最高だった出来事”“いい転機になったこと”を、左側に“最悪だった/辛かったこと”を書きます。次に出来事ごとに、一緒に盛り上げてくれた、辛いときに支えてくれた仲間を書き添えます。見返すと、あなたの価値を認めてくれた仲間の存在に、そして何より自分の人生の主役は“自分だ”ということに気がつくでしょう。最強の味方は自分自身なのです」なかしま・てるメンタルコーチ、学びのサイト「torie」代表、「肯定心理学協会」代表。心理学、脳科学、NLPなどの手法を用い、自己肯定力UPの独自メソッドを開発。『一瞬でメンタルが強くなる33のメソッド1分自己肯定感』1300円小社刊中島さんの最新著書。たった1分で自己肯定感を上げるコーチング方法を紹介。メンタルを強化し、人生を切り開くヒントがたくさん。※『anan』2020年6月10日号より。イラスト・石山さやか(by anan編集部)
2020年06月09日自分で自分の存在をいいと思えている状態、“自己肯定感”。そんな自己肯定感を高めるために必要なものとは?心理テストを通じて、あなたの“強み”を見つけ、意識的に伸ばすことで、自信をつけましょう。あなたの“自己肯定感が高まるヒント”をチェック【A】~【D】の4つのチェックテストで、それぞれ自分に当てはまる項目を数えてください。それぞれ集計して出た数で、あなたのタイプがわかります。【A】誘われるよりも、誘うことが多いSNSがきっかけで、リアルな友達になったことがある大勢で盛り上がるのが好き人見知りはしないほうだ委員長、部長などをやったことがある人にお金を貸したことがあるなかなか異性を好きになれない【B】弟や妹がいるペットを飼っているボランティア活動や寄付をよくする身近な人の体調や心境の変化には敏感なほうだ人のオススメは試してみるほうだ行きつけのお店があるいつも同じタイプの異性を好きになる【C】持ち歩く荷物は重くなりがち先回りや予約が好き整理整頓はマメにする暗算が得意規則正しい相談役になることが多いダイエットをしている【D】今の倍以上に年収を上げたい親になんでも話せる年上の人に合わせるのは得意服は、いいものを着たいここ2年間で資格を取ったオーダーを決めるのは早い声は通るほうだ一番チェックが多いテストは?【A】が一番多い…typeA、【B】が一番多い…typeB、【C】が一番多い…typeC、【D】が一番多い…typeD、その他の場合…typeE診断これだけは任せて。得意を伸ばせば、自己肯定感もUP。自己肯定感の根底にあるのは、自分への信頼です。何があってもうまくやれる、ちゃんとできるという確信があれば、些細な変化に一喜一憂することはなくなるはず。では、自分への信頼を高めるにはどうすればいいのでしょう?手掛かりになるのは、自覚している自分の強みといえそう。長所を伸ばしていくことで、成功体験を積み、自己肯定感を高めていきましょう。typeA:見返りを求めない強みは社会性!自分の信じる道を進んで満足感を。あなたの中でもっとも突出しているのは、社会性の高さです。人とのつながりを作ったり、チームやグループで動いたりするのが得意で、どんなフィールドでも重宝されるはず。場の空気を読み、求められている役割や立場を瞬間的につかむことができるのです。人から信頼され、頼られています。なので、人の役に立つ実感が自信を育てます。頼まれたことだけでなく、気がついたこともどんどん実行に移しましょう。ただ、リターンを気にするのはやめておいて。相手の反応や評価を待つようになるとブレてしまいます。究極の自己満足で、こだわりを形にして、自分にOKを出しましょう。typeB:一人を楽しむ強みは共感力!人と自分の境界線を引き直してみて。あなたは稀有な才能の持ち主です。共感力が高く、他人の気持ちがピンとくるはず。まだ知り合って間もない相手でも、その人の本音がキャッチできたり、親しい人が誰にも言えずに悩んでいることをわかってあげられるでしょう。他人の問題なのに、自分のことのように親身になれるのです。このため、人一倍、身近な人の気分や都合に振り回されやすいのです。親しい人からメールの返信が滞るだけで、コンディションが崩れたりするでしょう。まず、自分と他人との境界線をしっかり引き直しましょう。一人の時間を楽しみ、単独でやれることを増やしていくとブレなくなるはず。typeC:聞き上手になる強みは合理性!対人面の苦手を克服すれば成果あり。ひと言でいえば、あなたは非常に優秀な人です。状況分析が早く、合理的に物事を捉えて、効率よく答えを導き出すのが得意です。目標や優先順位の設定もうまく、ムリやムダなく、目に見える形で成果を積み上げていくことができるでしょう。周囲からも一目置かれる存在になっているはず。ただ、自分のことはテキパキ処理できても、他人が絡むと調子が狂いやすいはず。それは、最小の労力で最大の結果を出そうとしているせい。腰を据えて相手の話に耳を傾ければ、持ち前の優れた分析力で、他人の問題も正しく導くことができるはず。面倒くささや苦手意識を返上しましょう。typeD:責任感を持つ強みは決断力!ケアを徹底してムラをなくす意識を。決断力と実行力が、あなたの最大の武器といえるでしょう。決めたら、早いのです。周囲があっと驚くようなスピードと手腕で、結果を出し続けられるはず。何をするにも勢いがあるため、トラブルやミスも起こりますが、よりよい結果で上書きをすることで、物事はどんどん進んでいくでしょう。ある意味天才型なので、突出している部分と欠落している部分が表れやすい面も。たとえば、手が回らないことはあとでやろうと考えて、ずっと放っていませんか?自分でできないなら誰かに頼む、お金を払ってプロにお願いするなど、手を打って。人生をトータルで管理できれば、完璧です。typeE:マイウェイを貫く強みはバランス感覚!個性的でないことを強みに。おそらくあなたは、密かな悩みを抱えているでしょう。自分の中に絶対的なルールやこだわりがないため、存在がふわっとしやすいからです。個性が希薄で、集団では埋没しやすい危機感も抱いていそう。でも、実はそれはすごい強みなのです。ほどほどが、いい感じに作用することが多いはず。そんなあなたを支えているのは優れたバランス感覚。偏りが少なく、違うベクトルやジャンルのものを共存させる力を持っています。柔軟性が高く、どんな世界にも染まり順応していくはず。あるがままの状態にOKを出しましょう。変化や調整の中で、他人には出せない答えが出せる人なのです。テスト作成…章月綾乃さん心理テストクリエーター、占術研究家。ハルメクWeb、merにて、心理テストを配信中。ananweb「猫さま占い」、ginzamag「開運レター占い」など、占いの連載、著書多数。※『anan』2020年6月10日号より。イラスト・micca(by anan編集部)
2020年06月07日自己肯定感とは、自分で自分の存在をいいと思えている状態のこと。ここでは、そんな自己肯定感がなかなか持てない方、自分への評価が低い方に、その理由を探る心理テストをお届け!心の中に引っかかっていて、評価を引き上げるのを邪魔しているファクターにスポットを当ててみましょう。あなたが“自己肯定できない理由”をチェックQ1からスタートして、設問に対してaとbからあなたの感覚に近いほうの答えを選び、指示に従って進んでください。最後にたどり着いたA~Eが、あなたのタイプです。Q1. 幼い頃のあなたが、来客からおみやげをもらいました。それは?a:おもちゃ…Q2へ、b:お菓子…Q3へQ2. もらったおもちゃは?a:すぐに遊びたい!…Q4へ、b:もったいなくて、しまっておく…Q5へQ3. もらったお菓子は?a:珍しくて、めったに食べられないお菓子…Q5へ、b:ありふれているけれど、大好きなお菓子…Q6へQ4. 友達が遊びに来ました。あなたは?a:もらったおもちゃを見せる…Q7へ、b:もらったおもちゃは見せない…Q8へQ5. お礼にひと言付け足すなら?a:「すごく嬉しい」…Q7へ、b:「大事にするね」…Q8へQ6. 来客の用件は?a:季節の挨拶…Q5へ、b:人生相談…Q8へQ7. 子供の頃、好きだった遊びは?a:おままごとや人形遊び…Q9へ、b:おにごっこやかくれんぼ…Q10へQ8. 子供の頃、なりたかったのは?a:お嫁さんやお姫様…Q10へ、b:お店屋さん…Q11へQ9. 仲良しだった友達の名前は?a:覚えている…Q12へ、b:忘れちゃった…Q10へQ10. 子供の頃、好きだった食べ物は?a:おやつを思い浮かべた…Q14へ、b:ごはんを思い浮かべた…Q13へQ11. お昼寝をして、目覚めると?a:夕暮れ…Q13へ、b:昼下がり…Q10へQ12. 子供の頃の宝物は?a:隠していた…Q16へ、b:飾っていた…Q15へQ13. 幼い頃のあなたが泣いています。どうしたのかな?a:怒られちゃった…Q16へ、b:転んじゃった…Q17へQ14. 子供の頃、好きだったのは?a:ビー玉…Q17へ、b:万華鏡…Q18へQ15. 幼い頃のあなたに、秘密基地を作ってあげるなら?a:ツリーハウス…typeA、b:押し入れハウス…typeBQ16. 幼い頃のあなたをどこかに連れていってあげるなら?a:遊園地…typeB、b:デパート…typeCQ17. 幼い頃のあなたにサプライズを仕掛けるなら?a:パーティを開く…typeC、b:ピクニックに行く…typeDQ18. 幼い頃のあなたに子供部屋を作るなら?a:プリンセスみたいな子供部屋…typeD、b:おもちゃ箱のような子供部屋…typeE診断行動パターンから、評価が低い理由をあぶり出して!大人の世界は複雑で、さまざまな思惑で動きます。本当は気が進まないけれど、断れないからやるしかないなど、思いとは違う着地をしやすいのです。そこで、もう少しシンプルなルールで動く子供の頃に意識を戻してみましょう。小さなあなたが何をどう選ぶかで、無意識に選びやすいパターンがわかります。自己評価が低くなりやすい理由も、見えてくるでしょう。typeA:他者評価とのギャップが大きいイメージが独り歩き、リアルな自分が置いてけぼりに。あなたは、「上には上がいるし、自分はもっと頑張らなければいけない」と感じています。ところが周りは「もう十分」「羨ましい」と褒めてくれるでしょう。自己評価は低いのに周囲は認めてくれるから、かえってわからなくなっているはず。褒められれば褒められるほど、苦しくなるのです。期待され、自分の望みとは違う方向にレールが敷かれたりもします。また、成功しているふうの空気が、弱音や怠けを許してくれません。勝手にすごい人カテゴリーに入れられてしまい、変化も進化も阻まれているのです。無邪気で無責任な人の言葉は聞き流して、我が道を行くのが一番です。typeB:向上心の欠如、絶対的な諦めオリジナルストーリーのポテンシャルに気づいて!「やってもムダ」、あなたの中には、そんな刷り込みがあるようです。たとえば英語が話せるようになるといいなと考えても、イチから学ぶのがじれったく、ネイティブのように話せないと役に立たないと考えて、習う前にやめてしまうのです。そのくせ、語学力のなさを恥じ続けるでしょう。そんな負のスパイラルを作っているのは、ありがちな成功イメージです。語学力を武器に大出世する話しか浮かばないから、もう遅いと考えてしまうわけ。カタコト英語でお忍びの大富豪を助けるなど、思いがけないストーリーも広がることに気づいて!何事も今さらと言わずに実行が正解です。typeC:他者との比較による劣等感コンプレックスの陰に、魅力や個性の原石アリ!あなたの中にあるのは、「特別な存在でいたかった」という思いです。かつて持っていた自信は、今は失われて取り戻すことができません。学校や地域で一番だったのに、社会に出たらもっとすごい人がいて蹴落とされ、プライドが打ち砕かれ、浮上できなくなっている状態に似ています。自信があったからこそ、強い劣等感や敗北感に囚われています。でも、あなたが卑下している部分は、世間の水準でいえば決して悪くはないはず。欠点ではなく長所で、世の中を渡っていくための個性や魅力になるポテンシャルを秘めています。まずは、人との比較や自己否定をやめてみましょう。typeD:過去の経験に縛られているセルフイメージの更新がストップ、最新版に切り替えて。あなたの中にあるのは「慰めてほしい」という思いです。こんなにダメな私に優しくして、かわいそうだから甘やかしてと、自己憐憫に陥っています。では、なぜダメでかわいそうなのかといえば、誰かの言葉に囚われているせい。意地悪な上司、いじめっこなどの毒気に麻痺している状態です。「ダメなやつ」「使えない」「ブス」など、ネガティブなパワーワードが響きすぎて、実際は違うのに、本当にそうだと信じ込まされているのです。あなたのことを否定する人ではなく、認めてくれる人を信じましょう。おかしいのは、自分ではなく相手だったかも?まず前提を疑うことから始めて。typeE:環境、周囲の人の悪影響責められて当然というのは思い込み。環境を変えてみて。「ただ遊んでいたい」と、あなたの心は現実逃避をしています。それだけ、今の状況は苦しく、精神的な出口が塞がれているようです。限りなくブラックに近い職場、理不尽で身勝手な恋人、友達っぽくふるまっているけれど、いつもマウントをとりにくる人がいるなど、環境に難がありそう。どんなに頑張っても認められない、叱られてばかりならば、何がいけないのか、第三者の意見を聞いてみて。「それ、おかしいよ」と、ハッキリとジャッジしてもらえるはず。全否定に慣れて心を壊される前に、あなたを大事にしてくれる、わかってくれる人を頼って、立て直しましょう。テスト作成…章月綾乃さん心理テストクリエーター、占術研究家。ハルメクWeb、merにて、心理テストを配信中。ananweb「猫さま占い」、ginzamag「開運レター占い」など、占いの連載、著書多数。※『anan』2020年6月10日号より。イラスト・イラスト・中島ミドリ(by anan編集部)
2020年06月06日自己肯定感とは“自分っていいよね!”と思えている状態のことですが、そんな自分自身の“自己肯定感の高さ”はどれくらいなのか、心理テストでチェック!あなたは、今の自分にOK出せてる?高いのか?低いのか?あなたのベースとなる、自分自身に対する価値や評価のイメージはどうなのか?まずは、今のあなたの自己肯定感の状態を探ってみましょう。自己肯定感UPへの道も現状を知ることから!あなたの“自己肯定感の高さ”をチェック次の8個の設問で、4つの選択肢の中からもっともあなたの感覚に近い答えを選んでください。すべて答え終わったら得点表で合計点を出し、該当するタイプの診断結果へ。Q1. 初対面の人と会う日のブラウスの色は?a…白、b…黒、c…赤、d…紺Q2. 名前の呼ばれ方、好きなのは?a…「さん」づけ、b…「ちゃん」づけ、c…呼び捨て、d…ニックネームQ3. 「変わっている」「頑張っている」「似ている」さて、褒め言葉はいくつあった?a…3つ、b…2つ、c…1つ、d…ゼロ、または、わからないQ4. 「もっとがあれば」さて、に入るのは?a…時間、b…人手、c…実力、d…ツキQ5. お金にピッタリの音って?a…パタパタ、b…パラパラ、c…ザクザク、d…チャリンチャリンQ6. 今、あなたの部屋は?a…理想の状態、b…少し片づけたい、c…ごちゃごちゃ、d…人には見せられないQ7. 夜見る夢は?a…ほとんど見ない、b…見てもすぐに忘れる、c…同じ夢を繰り返し見る、d…意味ありげな夢をよく見るQ8. 突然ですが、あなたは走っています。一体なぜ?a…日課のランニング、b…大好きな人に会いに行くから、c…何かから逃げているから、d…約束に間に合わないから回答を下記に照らし合わせ、合計点を計算しましょう。Q1:a…2点、b…1点、c…4点、d…3点Q2:a…4点、b…1点、c…3点、d…2点Q3:a…4点、b…2点、c…1点、d…3点Q4:a…4点、b…3点、c…1点、d…2点Q5:a…3点、b…4点、c…2点、d…1点Q6:a…4点、b…2点、c…1点、d…3点Q7:a…4点、b…2点、c…1点、d…3点Q8:a…4点、b…3点、c…1点、d…2点合計点が28点以上…typeA、23~27点…typeB、18~22点…typeC、13~17点…typeD、12点以下…typeE診断自分で自分自身にOKを出せるかが、自己肯定感の基本。自己肯定感の高さを読み解く手がかりの一つが、自分にOKを出せるかどうか。何かに取り組むとき、やれる!できる!と前向きに向き合えるか、逆にダメかもしれない、きっと失敗してしまうと後ろ向きになってしまうかで、結果はだいぶ変わってくるもの。意欲や実行力、そして、その後の展開に大きく関わってくる自己肯定感の高さをチェックしてみましょう。typeA:OKに固執しすぎ今日もパーフェクト!でも、難しい課題は棚上げ!?あなたは、自己肯定の大切さをよく知っている人です。前向きな気持ちで自信を持って取り組むのか、後ろ向きな気持ちで嫌々こなすのかで、結果が大きく変わることをよくわかっているのでしょう。だから、常にポジティブマインドを意識して、今の自分にOKを出し続けているのです。ただ、OKを出し続けるために挑戦を避ける傾向がありそう。何もしなければ完璧な自分でいられるけれど、新しい望みを持つと、未完成な状態になってしまうからです。でも、バージョンアップを怠ると古ぼけ、過去の栄光にすがるだけの人になることも。果敢に挑戦し、進化を心掛けて!typeB:だいたいOKまだ進化の途中!今は及第点でノープロブレム!あなたは、細かいことに目をつぶれるおおらかな人です。何事も「問題がないわけではないけれど、概ね悪くない」と前向きに捉えることができるでしょう。多少の反省点、改善点は含みながらも、自己評価も割と高いはず。100点ではないけれど、よく頑張ったと自分にOKを出せるのです。根底にあるのは、未来を信じる力です。今はまだ発展途上だけれど、やがて努力は実り、すごい結果につながっていくと信じているでしょう。そのため、多少のつまずきや失敗は気にしません。失敗ややり直しも成功の糧とできるのも強み。強力な肯定パワーで、みんなを救える人なのです。typeC:OK、NG半々くらいいい感じでやれるときとダメダメなときがマーブル模様。あなたは、常に揺らいでいます。いつもの場所、いつものメンバーの前でなら、自分らしく過ごせますが、よく知らない人に囲まれたり、慣れないことを任せられたりすると、途端に自信がなくなって、実力を出し切れず萎縮してしまいそう。体感として、自分にOKを出せるかは半々でしょう。つまり、条件さえ揃えば、うまくやれるというセルフイメージがあるのです。でも、それは言い換えれば、失敗は必ず誰かのせいになってしまいます。理想の状況や相手を待つのではなく、自主的に関わって流れを変えてしまいましょう。成功率が高まり、自分をもっと好きになれるはず!typeD:NGになりがちたいていは期待外れ。でも、たまにサプライズが!あなたの中には深い諦めと淡い期待が混在しています。人生そのものが壮大な運試しのような気配があり、うまくいけばラッキーで、ダメだったときは、やっぱりと納得してしまうでしょう。何事も期待しすぎないように、最悪を想定して動き、心が傷つかないように必死で自分を守っています。でも、心にセーフティネットを張っている割には、希望が見え隠れしています。「どうせ」「私なんて」と言いながらも、「もしかしたら?」「本当の私はすごいかも?」という思いも隠し持っていそう。夢を見る力、信じる力で、ネガティブ癖を封じ込んでみて。人生は変わるはず!typeE:OKはあり得ないネガティブ自動運転中。恐る恐るで、ガッカリパターン。繊細で、傷つきやすいあなた。人の何倍も神経を使い、先の先、裏の裏を読んでいるうちに、ちょうどいいところがわからなくなりやすいのです。深く考え、慎重になりすぎるから、タイミングがズレやすく、思いが結果に結びつきにくいというわけ。目下、自己肯定感は封印されています。どんなときにも自分にOKを出していくには、うまくいく途中の「まあまあ」とか、「ほどほど」を受け入れなくてはいけません。ミラクルのように一度でうまくやりたい、全部リセットしてゼロから再スタートな万能主義、潔癖さから離れてみて。地道でも、1段ずつ階段を上りましょう。テスト作成…章月綾乃さん心理テストクリエーター、占術研究家。ハルメクWeb、merにて、心理テストを配信中。ananweb「猫さま占い」、ginzamag「開運レター占い」など、占いの連載、著書多数。※『anan』2020年6月10日号より。イラスト・網中いづる(by anan編集部)
2020年06月05日よく耳にする“自己肯定感”ってそもそも何?アンケート結果を踏まえながら、TVなどでも活躍中の臨床心理士・塚越友子さんに詳しく教えていただきました。自己肯定感アンケート(23~39歳の女性300人にアンケート)Q. あなたが、自分自身にダメ出しするとしたらどれ?A. 1位…性格、2位…職場(学校)での人付き合いが苦手、3位…仕事(勉強)ができない、4位…恋愛下手、5位…友達が少ない、6位…容姿何に対して自己肯定感が持てていないか、特にその人のベースとなる特性自尊心(※もともとその人のベースとなる自分に対する価値や評価のイメージのこと)の高さを問う質問。特性自尊心には、性格や能力、身体的特徴などセルフイメージに対する評価も含まれている。その他、職場や友人などの人間関係、恋愛なども自己肯定感に影響する。Q. ひどい失敗をしたときのあなたの反応は?(※1人につき該当するものを3つ選択して回答。)A. やっぱりね、ダメだと思ってた。…187人、もうダメ、絶望的かも。…176人、ほんと、私ってダサいよね。…118人、これくらい大丈夫でしょ。…108人、まあいいか。…121人、うまくいかないこともあるよね。…190人失敗したときの受け取り方が、回答のうち前半3つのように後ろ向きな人は、自己肯定感が低い。後半の3つのように、うまくいかなった結果も前向きに受け入れられるかどうかが、自己肯定感を育むには大切。これは認知行動療法で“適応的諦観”=“いい諦め”といわれる。Q. うまくいかなかったときの言い訳、あなたが言いがちなのは?(※1人につき該当するものを2つ選択して回答。)A. 人は褒めてくれるけど、自分ではまだまだ…。…105人、他ができたから、ここは別にいいかな…。…111人、いくら頑張っても上には上がいるし。…133人、まあ最初から無理だと諦めていたけど。…87人、昔の失敗が頭をよぎったんだよね。…87人、だから期待されても困るって言ったよね。…77人他者評価に一喜一憂せず、いい諦めができる自己肯定感高めの人は、人は褒めてくれるけど~、他ができたから~を選択した人。残る4つの回答は、過去の失敗がトラウマになっていたり、褒められることに慣れていなかったりと、自己肯定感低めな人が言いがちなセリフ。Q. 自分が成長するために必要だと思うものは?(※1人につき該当するものを2つ選択して回答。)A. 努力・達成感…190人、社交性、コミュニケーション…155人、立ち直りの早さ、リカバリー力…131人、できそうと思える、自信…124人『anan』読者世代の女性に、自己肯定感を上げるために必要な要因といわれているのがこの4つ。上から、努力やチャレンジした結果の成功体験。社交性は人間関係の構築力。立ち直りの早さは、失敗しても「まあいいか」と思えること。できそうと思える自信は自己効力感と呼ばれている。過去の経験、周りの人の影響…、肯定できない理由はさまざまです。他人になんと言われようとも、上がるのも下がるのも自分次第なのが自己肯定感ですが、子供の頃の他者評価によって、自己肯定感が低くなっていることも。いじめられた経験がトラウマ化して劣等感が染み付いている場合や、学校のクラスの男子から、「デブ、ブス」などと言われたことをずっと引きずっている場合などです。でも、よくよく振り返ってみると、過去一度だけうまくいかなかった、誰か一人に言われただけで、いま周りにいるいい友達や、褒めてくれる人との付き合いを通じて、「過去のあの人たちがおかしかっただけで、本当はそんなことないのかも、大丈夫かも」と実感できることでそれらは改善されます。他にも、職場の人間関係で悩んでいて、「自分の努力が足りないからダメなんだ」と思い込んでいる人もいますよね。でも、誰かに相談してみたら、「それは完全にパワハラ上司だよ、ブラック職場だから変えたほうがいいよ」などと言われる場合も。そのときは職場や環境を変えたほうがいいですし、それは職場だけでなく、恋愛や結婚のパートナーにおいても同じことがいえます。「お前なんてダメだ」という相手の言葉は、周りから見たら「普通はパートナーにそんな言葉使わないよ」ということも少なくありませんから。このように自己肯定感が低いかもと思ったら、「なぜ私は自分に対してOKを出せないんだろう」と考えてみることが、すごく重要です。高めるには、まずはひとつ自分の中に得意なことを見つけてみましょう。自己肯定感とは、自分に対して希望的観測を持っていて、「自信持って生きていいんじゃない」「価値がある人間なのでは」と思えている状態です。あくまで自己評価なので、他者評価だけで上げようとするのは限界があり、自分で自分を認めないと上がらない領域があります。そこで苦しんでいる人がすごく多くて、特に特性自尊心が低い人は、どんなに褒められても、今度はその他者評価と自己評価のギャップを「埋めなきゃ!」と、必死に努力しだして辛くなってしまいます。自己肯定感は、成績がいい、男性にモテたい、友達がいっぱい欲しいなど、自分が持っている願望の領域で成功したと思えることで、“自分への満足度”を高めると上がります。まずは「自分の願望って何?」「じゃ、ここで頑張ってみよう」と考えて、何かひとつできること、得意なことを見つけるのはいいと思います。ただし、人間関係は自分で100%コントロールできないので、いくら頑張っても相手が返してくれない可能性があります。となると努力が無駄になり「私、ダメだ」になることも。資格や語学など結果が自分次第な領域から始めるのがいいですね。また、結果だけでなくプロセスを評価できる目標の立て方をすると、「これだけ頑張った自分を認めてあげよう」と思えますよ。成功ばかりに囚われないで、失敗を受け入れることも必要です。自己肯定感を上げることばかりを意識すると、何かを達成しないといけない、成功しないといけないということに囚われて苦しくなりがちです。そこで、もともと低い人が適度な自己肯定感を持つのに必要だとされているのが“適応的諦観”といわれる、“いい諦め”です。自己や状況のネガティブな側面をそのまま受け入れつつも、そこにこだわらない前向きな姿勢で、たとえば、うまくいかなくても「まぁいいか」「どうにかなるんじゃない」などと思える気持ちです。自分は自己肯定感が低いと思っている人は、なかなかすぐには達成した自分を褒められません。ですから、失敗したりうまくいかなかったときに、達成しようと思うより、こんなふうに「なんとかなるよ」という考え方に切り替えていくこと、いい諦めを持って過剰に達成しようとしないことを、意識的に日常生活の中で懸命にやったほうが、自己肯定感が上がるといわれています。同じ出来事でも受け止め方は人によって違います。そしてその受け止め方を変えることはできます。これは、失敗すると「自分なんてダメなんだ、もう終わりだ」と思いがちな受け止め方を、いい諦めを使って変えられれば、最終的には自己肯定感が上がるという、認知行動療法の考え方になります。つかこし・ともこ臨床心理士、公認心理師。東京中央カウンセリング代表カウンセラー。大学での講師ほか、TVレギュラー出演、新聞や雑誌などメディアでも活躍中。著書も多数。※『anan』2020年6月10日号より。(by anan編集部)
2020年06月04日最近、よく耳にするようになった“自己肯定感”。字面からなんとなく、自分を肯定すること?とはわかるけど、もっと詳しく知りたい!TVなどでも活躍中の臨床心理士・塚越友子さんに教えてもらいました。自己肯定感アンケート(23~39歳の女性300人にアンケート)Q. あなたは、自分に自信を持てていますか?A. 常に持てている…5%、割と持てているほう…13%、時と場合による…27%、どちらかといえば持てていない…27%、持てていない…28%自分に自信を持てている=自己肯定感が高いということ。自己肯定感が高いと感じている人は18%のみで、逆にあまり感じられない人は半数以上の55%に。時と場合によると答えた人は、自己肯定感に揺れがある、アップダウンの波がある人。Q. 最近のあなたの行動や考え方に当てはまるものは?(※1人につき該当するものを3つ選択して回答。)【1】消極的に生きていると思うことがある。YES…62%、NO…38%【2】強く自分を責めてしまうときがある。YES…58%、NO…42%【3】他人に八つ当たりしたり、責任転嫁することがある。YES…66%、NO…34%【4】いろいろなことにチャレンジできていると思う。YES…31%、NO…69%【5】人間関係はおおむねうまくいっている。YES…47%、NO…53%【6】結果だけでなく、プロセスも大事だと思う。YES…58%、NO…42%選択肢のうち【4】~【6】の3つにYESと答えた人は自己肯定感の高い人で、【1】~【3】の3つにYESと答えた人は低い人。低いがゆえにネガティブな言動になっている人がどれも半数を超える。また、冒頭の質問で自信を持てていると答えた人はおおむねここでも前向きな回答をし、自信を持てていないと答えた人の83.5%が、ここでも「消極的に生きていると思う」に、YESと答えているという結果に。自己肯定感とは“自分っていいよね!”と思えている状態のことです。自己肯定感とは心理学における“セルフ・エスティーム”という言葉の日本語訳ですが、他にも自尊心や自己評価などいくつかの言葉と混同されて、だいたい同じ意味で使われています。心理学では“自分に対する評価感情”と定義されていて、“自分の存在を自分自身で価値ある人間だと考えられている状態”を指します。自己肯定感を“自尊心”という言葉で説明すると2種類あって、ひとつが“状態自尊心”。誰かから評価された、何かで賞を取ったなど良いことがあると、「自分っていいよね」と自信がついたり、一方で悪い評価を受けたり批判されると「私ってダメだな」と、一時的に自信がなくなったりします。もうひとつが“特性自尊心”。これは、もともとその人のベースとなる自分に対する価値や評価のイメージのことで、こちらは逆に、ある程度一定しています。つまり、自己肯定とは、言葉通り自分で自分のことを肯定できているかどうか。他人が「お前ってダメだな」とかなんとか言おうが関係なく、自分で自分に「私っていい」と思えればいいんですね。自己肯定感の高い人は、いろいろなことにチャレンジできて、失敗してもプロセスを見ることができます。たとえば、「ここはうまくいったからいいや」とプラスの面を見つけたり、「うまくいかないこともあるよね」とマイナス面を受け入れ、立ち直るような行動です。特に、マイナス面を受け入れられるという点がポイントです。低すぎる場合だけでなく、実は、高すぎても良くありません。自己肯定感が低くて、自分のことをいいと思えない人は、何事に対しても消極的になってしまうので、チャレンジ自体がなかなかできません。人間関係を築く際にも、「どうせ私なんて人から受け入れられないから」と、うまく交流ができなかったりします。何か不満があったときにも、相手に問題があるのに、「自分がいけないんだ」という自己嫌悪の感情を持つことも。仕事などにおいては、ちょっとした失敗なのに、やっぱり自分は全部ダメだと自己否定に繋げたり…。このように、とにかくすべてのことで自分を責める方向に考えて、どんどんストレスが大きくなり、何かにチャレンジするのではなく、回避する、逃避するという選択肢を選びがちになります。一方で、高すぎると何が起きるかというと、その高い自尊心を維持しようと思って、自分の無能さや弱さが明らかにならないように、難しい課題に対してわざと努力しないなど、やはり自分を防衛するようになるんですね。「本気を出せばできたんだけど、ちょっと今回はできなかった」と言ってみたり、言い訳を残すようなチャレンジをしてしまいます。「こういう自分じゃなくちゃ」と、理想の自分像に取り憑かれて、それを維持することに一生懸命に。低すぎても高すぎても良くなくて、「なんだかんだ言っても、私っていいじゃん!」みたいな、程よい肯定感を持つことがいい状態ということになります。つかこし・ともこ臨床心理士、公認心理師。東京中央カウンセリング代表カウンセラー。大学での講師ほか、TVレギュラー出演、新聞や雑誌などメディアでも活躍中。著書も多数。※『anan』2020年6月10日号より。(by anan編集部)
2020年06月03日6/3(水)発売のanan2203号「メンタルを強くする自己肯定感ワーク」特集の表紙にご登場いただいた、JO1のみなさんの撮影エピソードを紹介します。宿舎で撮り下ろし!JO1が表紙に初登場です。3月にデビューした11人グループ、JO1が表紙に初登場です!ただ、折しも新型コロナウイルス禍で皆が「密」を避け、外出自粛中。普段のように、密閉されたスタジオに大勢のスタッフが集まり、メンバー同士も「密」な状態での集合カットを撮り……といった形の撮影は不可能でした。そこで、JO1の皆さんが暮らしている宿舎内の空き部屋を特別にお借りし、最少人数のスタッフだけがお邪魔し、ソロカットのみ撮影という異例の表紙撮影となりました。持ち込んだバッグなどはまずアルコール除菌グッズで拭き上げ、開けられるドアや窓は開け放ち、定期的に手を洗い、マスクをしつつ私語も慎み、時間差でひとりずつ登場するメンバーにスタッフはなるべく近づかず……そんな緊張感の中でも、明るい笑顔で迎えてくださったJO1の皆様、ありがとうございました!「なんだか不思議。暮らしているところで撮影って(笑)」とリーダーの與那城奨さんもおっしゃっていましたが、ananスタッフにとっても不思議で特別な撮影体験となりました。「こういうこと、よくあるんですか?」とも聞かれましたが、いえ、レア中のレアです! ananにとっても歴史と思い出に残る表紙になったのではと思います。お借りしたお部屋は、メンバーもSNS用の動画撮影などで使っているごく普通のひと部屋。この何の変哲もない空間で、どこまでできるかなという挑戦でもあったのですが、プロのカメラマン、そしてメンバーの皆さんの驚くべき成長によって、とても素敵な写真が撮り下ろせたのではないかと思います! 今年初めに撮影した時と比べて、ポージングが自然で多彩になっていることに加え、カメラの前に立った瞬間、ふっと大人びた雰囲気を醸し出す……。デビューまでの成長も著しかったですが、デビュー後も、たった数か月で着実に変化している姿に感動してしまいました。一方で、まだまだ初々しい姿も。今回、大切な「私物」も公開していただいたのですが、撮影部屋にそれを大事そうに抱きしめながら入ってくるひとりひとりの様子があまりに可愛らしく、当初は物だけを撮る予定だったのを、急遽ご本人入りのカットに切り替えました。そちらの写真もぜひお楽しみに!Zoomを使った個別インタビューでは、「ポジティブ」「自己肯定感」をテーマに、お話を伺いました。途中でWi-Fiがぶつぶつ切れたりとご不便をおかけしてしまいましたが(涙)、皆さんゆったり優しく対応してくださって。異例づくしの取材だったからこそ見えてくる彼らの人柄にも、スタッフ一同、キュンとした時間となりました。次回は、全員ぎゅっと集まって撮影したJO1を読者の皆様に堪能していただけることを願いつつ、今回は“超レアバージョン”をお楽しみいただけたら幸いです。(Y)
2020年06月02日近年の教育界における重要なキーワードとして「自己肯定感」があります。その解釈や評価は人によってさまざまですが、教育ジャーナリストの中曽根陽子さんは、「自己肯定感は、人間が生きていく力の根幹」だといいます。それだけ重要なものだとすれば、親としては子どもの自己肯定感をしっかりと伸ばしてあげたいものですよね。そのために必要なのは、「親自身が幸せになること」なのだそう。構成/岩川悟取材・文/清家茂樹写真/石塚雅人(インタビューカット)ありのままの自分を認められる自己肯定感は、生きる力の根幹「自己肯定感」とは、自分のいいところも悪いところも含めて、「自分はありのままでいいんだ!」と認められる感情のことです。一方、その逆はなにかというと、自分の存在を認められない「自己否定」です。この自己否定の感覚が強くなると、最悪の場合は自ら死を選ぶということにもなりかねません。それだけ自己肯定感は重要な力であり、いわば生きる力の根幹です。そう思えば、親であれば我が子の自己肯定感をしっかりと高めてあげたいもの。では、自己肯定感が高い子どもの親にはどんな共通点があるのでしょうか?いま、わたしは、自分のやりたいことをしっかり持っている、自己肯定感の高い子どもの親たちへの取材を続けています。その取材を通じて見えてきたことのひとつとして、自己肯定感の高い子どもの親たちには、子どもに干渉しすぎず、それこそ「子どものありのままを受け止めている」という共通点があることが挙げられます。子どもがやりたいことがなんであれ、まずは認めてあげて、うまくいかないときには、どうすれば実現できるかと一緒に考え、子どもを支援するかたちでの対応をしているのです。一方、自己肯定感の低い子どもの親に見られる共通点が、「子どもをできない存在としてとらえている」ということでした。そういう親は「子どもは、あらゆることを親が教えてあげなければならない存在」だと思っています。そのため、よかれと思って、自分が正しいと思っていることを押しつけて、子どものやりたいことを否定してしまう。あるいは、他人と比較してダメ出しをしたり、親の望む子ども像を押しつけたりしがちです。それでは、子どもの自己肯定感が育まれるはずもありません。しっかりと子どもを観察し、できるだけ子どものいい面やできた部分を見て励ましてあげてください。自己肯定感が高い子どもの親も自己肯定感が高いまた、自己肯定感の高い子どもの親に見られるもうひとつの共通点として、「親自身の自己肯定感が高い」ということも挙げられます。じつは、自己肯定には2種類あります。ひとつが「条件付きの自己肯定感」、もうひとつが「条件のない自己肯定感」です。条件付きの自己肯定感とは、「誰かと比較して優れている」とか「評価されている」というように、人との比較でもたらされる自己肯定感です。この自己肯定感は、自分より優れている人が現れたり失敗して評価が下がったりすると、途端に自信がなくなって低下してしまうものです。反対に、条件なしの自己肯定感は、いいところもダメなところもある自分を受け入れられる自己肯定感。「自分はこのままでいい!」「自分は大丈夫!」と感じられれば、たとえうまくいかないことが起こっても、自己肯定感は揺るがず安定しています。そして、自己肯定感が高い親は、自分の心のコップを、ありのままの自分を受け入れられる自己肯定感という水で満たしているからこそ、子どもの心のコップにも水を注ぐことができるわけです。自分のコップが水で満たされていないのに、子どものコップに水を注ぐことはできませんよね。そうであるならば、親自身が楽しく幸せな人生を歩むことが大切。しかし、残念ながら、ありのままの自分を肯定できないということはあると思います。それでも、もし自分が真剣にそれを望めば、人は必ず変わることができます。そのためには、「ポジティブ心理学」というものを学んでみるのもいいかもしれませんね。じつは、ポジティブ心理学については、わたしもいままさに勉強中です。いま、ポジティブ心理学の分野では、それこそ人が幸せになるための方法の研究がどんどん進んでいます。そういった、自分が幸せになる方法を学んで実践するわけです。ファーストステップとしておすすめするのが、その日にあったよかったことを3つ書き出してみて、なぜそれが起きたのかを考えるということです。これは、マイナスではなくプラスのことに目を向けるレッスンであり、続けていくと幸福度が上がるといわれています。日常のなかの小さな幸せに気づくことができるようになると、自分の心のコップが満たされていくのを感じられるようになります。ぜひやってみてください。日本人は、どうしてもまわりの目を意識しすぎているように感じます。周囲に気を使うばかりに自分の幸せを感じられなくなっている人も多いのではないでしょうか?子どもの自己肯定感を高めてあげるためにも、親であるみなさんはもう少し自分の幸せを追求してみてはどうでしょうか。子育ては「未来をつくる人材の育成プロジェクト」また、いまの親御さんたちを見ていて強く感じるのは、真面目すぎる面があるということ。先行きが不透明な時代ですから、子どもの将来を思って子育てに力を入れるという感情はもちろん理解できます。でも、不安な気持ちからは、いい結果は得られません。「子どもはきっと大丈夫! なんとかなるさ」と、もう少し気楽に考えていいとも思うのです。わたしは、子育てとは「未来をつくる人材の育成プロジェクト」なのだと考えています。我が子だから「きちんと育てないといけない」と力が入るわけです。ならば、とらえ方を少し変えてみましょう。「子どもは神様から一時的に預かったたまもので、独り立ちできるように育てて社会に還す」という感覚で子育てをするのです。「自分のもとにたまたまやってきた子どもは、はたしてどういう人間なのかな?」と考えて、まずは観察してみる。そうして、「こういう性格なのかな」「得意分野はこういうところかな」というふうに見立てをして、その子の強みが生かせるように励ましながら、子どもが自分で決めていけるように支援してほしいのです。子どもは最終的に親離れしなければなりませんし、親もまた子離れしなければなりません。そのためにも、子どもに自分の人生のすべてを注ぐようなことは避けたほうが賢明です。親であると同時にひとりの人間であるみなさんの人生には、さまざまな出来事があります。子育てという人材育成プロジェクトに携わることは、そのひとつに過ぎません。そういうふうに少し俯瞰して考えることが、子育てに入れ込みすぎることなく、子どもをひとりの人間として認められ、自己肯定感を高めることにもつながるはずです。新型コロナウイルスの感染拡大によって、世界は大きく揺れ動き変化しています。そんな時代に遭遇した子どもたちには、これまで以上に、自分で考え、道を切り開いていく力が必要になってくると思います。ぜひ、失敗を恐れずに挑戦できる力を育んでください。『1歩先いく中学受験 成功したいなら「失敗力」を育てなさい』中曽根陽子 著/晶文社(2016)■ 教育ジャーナリスト・中曽根陽子さん インタビュー記事一覧第1回:親の役目は我が子の「自己探究の力」を育むこと。“理想の子ども像”を押し付けてない?第2回:学歴の価値はどう変わる? 「偏差値の高い大学に行く」ことにしがみつく必要は、もうない第3回:任せて、失敗させて、考えさせる。「困難を乗り越える力」を伸ばすには、放っておくのが◎第4回:自己肯定感が「高い子の親」と「低い子の親」。驚くほど全く違う、それぞれの特徴とは【プロフィール】中曽根陽子(なかそね・ようこ)1958年生まれ、東京都出身。教育ジャーナリスト。マザークエスト代表。慶応義塾大学大学院システムデザインマネジメント科ヒューマンラボ研究員。出産のために小学館を退職後、1994年、子育て中の母親たちが子どもと一緒にあそび場をチェックし紹介する『子どもとでかける大阪あそび場ガイド』(メイツ出版)を制作。取材から執筆、イラストまですべてを母親たちの手によって作成した同書は、いまなお改定版を重ねるロングセラーとなり、シリーズ累計50万部超。2004年、女性のネットワークを生かした編集・取材活動を行う情報発信ネットワーク「ワイワイネット」を発足。「お母さんと子どもたちの笑顔のために」をコンセプトに、数多くの書籍をプロデュース。2013年、「親を人材育成のプロに」というコンセプトのもと、母親自身が新しい時代をデザインする「マザークエスト」を立ち上げ、アクティブラーニング型のセミナーの開催を中心に活動している。現在は、教育ジャーナリストとして紙媒体からウェブ媒体まで幅広く執筆する傍ら、海外の教育視察も行い、偏差値主義の教育からクリエイティブな力を育てる探求型の学びへのシフトを提唱する。主な著書に『はじめての海外旅行 安心おでかけガイド』(メイツ出版)、『マンガ版 子どもが伸びる! コーチングブック』(合同出版)がある。【ライタープロフィール】清家茂樹(せいけ・しげき)1975年生まれ、愛媛県出身。出版社勤務を経て2012年に独立し、編集プロダクション・株式会社ESSを設立。ジャンルを問わずさまざまな雑誌・書籍の編集に携わる。
2020年05月25日ここ10年ほどで、「自己肯定感」という言葉は急激に浸透してきました。親としては、わが子の自己肯定感を伸ばしてあげたいと願うのは当然です。一方で、「もしかしたら私の接し方のせいで、自己肯定感を下げてしまっているかも……」と心配になっている親御さんも少なくないでしょう。今回は、これまでご紹介してきた「自己肯定感」にまつわる記事のなかで、特に人気の高かった6本をまとめました。子どもの自己肯定感を育む方法をたっぷり紹介しているので、ぜひ参考にしてくださいね。「自己肯定感」おすすめ記事1■心が折れて立ち上がれなくなってしまう、自信家なのに自己肯定感が低い人教育ジャーマリストのおおたとしまささんは、「自己肯定感のベースにあるのは “根拠のない自信” である」といいます。「自分は○◯ができるからすごいんだ」「◯○を持っているから自分はすごいんだ」という “根拠のある自信” だけしか持っていない場合、「自信家でありながら自己肯定感が低い人」になってしまうそう。どうしてそのような人間に育ってしまうのでしょうか?おおたさんは、親が子どもに対して過度の勉強を強いる「教育虐待」が要因となっているケースもあると指摘しています。教育虐待を受けて育った子どもが、親の無茶な期待になんとか応え、受験でも就活でも出世レースでも勝ち進んできたとしましょう。(中略)その人間にとっては「結果がすべて」です。すると、たったひとつのつまずきによって「結果」を出せないということが起こると、大人になってからでも、ぽっきりと心が折れて立ち上がれなくなってしまうということもあり得るのです。(引用元:StudyHackerこどもまなび☆ラボ|心が折れて立ち上がれなくなってしまう、自信家なのに自己肯定感が低い人)おおたさんは、「自己肯定感の高低は、チャレンジ精神にも大きな影響を及ぼす」と述べています。自己肯定感が高い人はさまざまなチャレンジをすることができ、たとえ失敗に終わっても「なんとかなるさ」とへこたれずに再び立ち上がることができるそう。反対に、自己肯定感が低い人は、失敗したら自分の価値が無になってしまうという恐怖感があるので、チャレンジすることに二の足を踏んでしまいます。このように、自分を高めるための挑戦をしなくなることで、現状に甘んじ、成長する機会を逃してしまうこともあるのです。子どもの自己肯定感を高めるために、親はなにをしてあげられるのでしょうか。おおたさんによると「子どもの言葉をばかにしないで、まじめに聞くことが大事」とのこと。子どもの発言をつい聞き流したり、「またくだらないこと言って」と相手にしなかったりしていたら要注意ですよ。「自己肯定感」おすすめ記事2■「認める」ことが、子どもの健全な自己肯定感を育む第一歩子どものコーチングにまつわる本を執筆、またコミュニケーションに関する講演活動も行なっているビジネスコーチの石川尚子さんは、「褒める」という行為の危険性について言及しています。一方で、子どもの存在そのものを肯定する「認める」という行為は、健全な自己肯定感を育むのに欠かせないといいます。では、子どもを「認める」とは具体的にどんな言動で行えばいいののでしょうか。それは、とても簡単なこと。ただぎゅっと抱きしめるだけでもいいのです。これが「あなたのことをちゃんと見ているよ、気にかけているよ」という気持ちを伝えることになります。(引用元:StudyHackerこどもまなび☆ラボ|「認める」ことが、子どもの健全な自己肯定感を育む第一歩)「認める」といっても、そんなに大それたことではなく、日常的に名前を呼んであいさつするだけでも十分に効果的だそう。石川さんは、「それだけでも子どもの存在を認めることにつながる」と述べています。この記事では、具体的な声かけの事例をいくつも紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。たとえば、テストで悪い点を取ってきた子どもに対して、どのような声かけをするのが正解なのでしょうか。間違っても、「どうしてこんな点を取ったの!」などと責めてはいけません。このような場合は、「今回、どうだった?」「いま、どう思ってるの?」と淡々と質問するといいそう。大事なのは、その後。「どうすればよかったと思う?」「次に生かせることってなにかな?」と、建設的な対応を心がけることで、子ども自身の成長につながります。親が答えを用意するのではなく、次の機会に生かせる方法を考える “セルフコーチング” ができるようになるといいですね。「自己肯定感」おすすめ記事3■子どもの自己表現力を伸ばし、自己肯定感を高める「親子コミュニケーション」ある調査では、「日本人の自己肯定感の強さは先進国で最低」という結果が出たそう。子ども教育のプロフェッショナル養成に携わる増田修治先生は、その要因のひとつとして「子どもたちに『なんでもしっかりできる子がいい子』だというプレッシャーがかかっていること」が考えられるといいます。親も含めて、多くの大人が暗黙のうちにそういう評価基準を持っていませんか?そうすると、少しでも失敗すると、子どもは「自分はいい子じゃない」と思ってしまう。これでは、自己肯定感が弱くなるのも当然ですよね。(引用元:StudyHackerこどもまなび☆ラボ|子どもの自己表現力を伸ばし、自己肯定感を高める「親子コミュニケーション」)増田先生は、「大事なことは、“なんでもしっかりできるいい子” に育てることではありません」と断言します。大切なのは、きちんと自己分析ができ、困ったときには周囲に助けを求められること。そこで必要になるのは、自分の置かれた状況を自分の言葉で語って助けを求める、いわゆる「自己表現力」です。この記事では、子どもの自己表現力を伸ばすために親ができることを詳しく解説しています。なかでも重要なのは、親子間のコミュニケーションです。どちらかが一方的に話し続けるのではなく、相互が話して聞く、という「応答性」があってこそコミュニケーションは充実します。しかし増田先生によると、最近ではそれができていない親子コミュニケーションが目立つそう。たとえば、お菓子やおもちゃなど「好きなのを選んでいいよ」と言いながらも、子どもが悩んでいるのを見てイライラしていませんか?そこで「まだ決まらないの?じゃあこっちしなさい」などと勝手に決めていませんか?そういった対応こそが、子どもの自己表現力や自己肯定感を育む妨げになっているのです。「自己肯定感」おすすめ記事4■「外遊び」は有能感や自己肯定感を伸ばすーーでも、効果のほどは「親次第」「外遊び」と「自己肯定感」の関連性について、多角的な視点で解説しているこの記事。「外遊びが子どもの情操にいい」と考えて、子どもの意志とは関係なく必死に外遊びをさせようとしている親御さんにとって、非常に耳の痛い内容となっています。しかし、読んだあとはきっと気持ちがラクになっているはずですよ。子どもの自律性の発達を妨げるのなんて簡単ですよ。「ああしなさい」「これしちゃ駄目」「こうしたほうがいいんじゃない?」と言うだけでいい。子どもが「やったー!見て!」と誇らしげに言ってきたときに、「そんなの大したことじゃない」と言えば有能感は育たないし、「後でね」と言ってスマホをいじっていれば関係性が育たない。(引用元:StudyHackerこどもまなび☆ラボ|「外遊び」は有能感や自己肯定感を伸ばすーーでも、効果のほどは「親次第」)「自然体験が子どもの発達に及ぼす影響」を研究テーマにする心理学者・石﨑一記先生は、記事の中で、外遊びによって育まれる子どもの能力をいくつか紹介しています。「自律性」もそのひとつ。自然の中で遊ぶことは、頭を使って試行錯誤し、トライ・アンド・エラーを重ねることになり、自律性が育まれます。そして、自分で考えたことをやり遂げた結果自分を好きになる「自己肯定感」や、遊びという場面においてやるべきこととやらなくてもいいことを決める「自己決定力」なども育まれるでしょう。ただし、子どもに外遊びをさせるにあたって注意すべきは「親の関わり方」だということを忘れずに。先に挙げたように、あれこれ口を出したり、ちゃんと子どもに向き合わなかったり、もしくはただの遊びなのに「なんのためにこれをやるの?」と考えすぎたりするのはご法度ですよ。「自己肯定感」おすすめ記事5■子どもの自己肯定感が低下する「ダブルバインド」。“条件付きの愛”は危険です無意識のうちに子どもを脅すしつけ「ダブルバインド」とは、いったいどのようなものなのでしょうか?この記事では、誰もがやってしまいがちなダブルバインドの例と、それによって引き起こされるいくつかの弊害について解説しています。増田先生は、「ダブルバインド親は、じつは条件付きの愛情を提示している」とも指摘しています。「勉強ができるあなたが好きよ」や「運動が得意なあなたが好きよ」といったメッセージを無意識に送っていることが多く、それに気づいた子どもは「勉強(運動)ができなくなったら見捨てられちゃうかも……」と思い、健全な自己肯定感を持てなくなってしまうのです。(引用元:StudyHackerこどもまなび☆ラボ|子どもの自己肯定感が低下する「ダブルバインド」。“条件付きの愛”は危険です)ダブルバインドの例として、「自分が行きたい高校を選びなさい」と子どもの自由を尊重しているフリをしながらも、いざ子どもが選んだ学校が気に入らないと、「ちょっと偏差値が低すぎるんじゃない?」などと否定する親を挙げています。これこそまさに、子どもの自己肯定感を低下させるダブルバインドの典型です。親は決して子どもを脅しているつもりはなく、むしろ理解を示していると自負しているかもしれません。しかし、子どもが親の矛盾した言動を指摘できず、結果的に従わなければならない状況に追い込まれたら、それはダブルバインドなのです。子どもの自己肯定感を低下させ、間違ったコミュニケーション法を学んでしまうダブルバインド。記事では最後に、ダブルバインドを回避する会話のコツをご紹介しています。ぜひ参考にしてみてください。「自己肯定感」おすすめ記事6■「大好きだよ!」で子どもは育つ。“愛されている自覚”が自己肯定感を高め、勉強姿勢までも変えるこの記事では、「子どもへの愛情の伝え方次第で自己肯定感がぐんぐん育まれる」ということを説いています。ただし、言葉かけには注意が必要。「○○ができてすごいね」という行動に対する承認=「行動承認」では、褒められたほうは「人より優れていないと認めてもらえない」と感じるようになるので注意しましょう。でも、特別な「良くできたこと」や「いいところ」が見つからなくても大丈夫。日頃から「存在承認」による言葉かけをすることで、子どもは自ずと自己肯定感を育むことができるのです。(引用元:StudyHackerこどもまなび☆ラボ|「大好きだよ!」で子どもは育つ。“愛されている自覚”が自己肯定感を高め、勉強姿勢までも変える)「存在承認」とは、存在そのものに対する承認を意味します。「生まれてくれてありがとう」「あなたがいてくれるだけでうれしい」といった、ありのままの相手の存在を認めてあげることで、子どもの自己肯定感はぐんぐん伸びていきます。さらに、親の「大好きだよ」「愛しているよ」という存在承認による声かけは、子どもの勉強に対する姿勢にも好影響を与えます。精神科医の和田秀樹先生によると、「お母さんは僕のことを愛してくれている。僕が勉強すると、大好きなお母さんがもっと喜んでくれるから勉強する」というプラスの感情が動機となり、学習への意欲がわいてくるそう。ストレートに愛情を伝えることに気恥ずかしさを覚えるかもしれませんが、子どもへの愛情を言葉にすることで、親自身もまた親子関係を見つめ直すいいきっかけになるはずです。***「自己肯定感」といっても、大げさに考える必要はありません。子どもの存在そのものを認め、日頃から愛情を伝えるように心がけるだけで、十分自己肯定感は育まれます。親子のコミュニケーションがより充実したものになるよう、ぜひ記事を読んで参考にしてくださいね。
2020年04月07日「自己肯定感を高めましょう」という話を耳にすることがあると思います。そもそも自己肯定感とはなんなのか。自己肯定感のある子に育てるためにはどのように接すればいいのでしょうか。 ナルシストと自己肯定感が高い人との違い自己肯定感を高めるというと、褒めて自信を持たせればいいのだろうか? それだと自惚れた人間になってしまうのではないだろうか? と思われる方も多いのではないでしょうか。 ナルシストと自己肯定感が高い人には明確な違いがあります。それは“人と比較して自信を持っているか否か”です。ナルシストは人と比較し、人より優位に立つことで自分の存在意義を認めます。一方、自己肯定感が高い人は、自分の悪いところも含め人と比べることなく、そのままの自分を受け入れます。そのままの自分を受け入れることができれば、失敗しても次に頑張ろうと思うことができる。また他人に対しても、比較ではなくそのままの人を受け止めることができ、人と比較してくよくよすることもない。より良い人間関係を築いていくことができるともいえます。 自己肯定感のある子どもに育てるためにやってはいけないこと一般的に、親からネグレクトや暴力などの虐待を受けた子どもや、愛されていると感じることなく育った子どもは自己肯定感が低くなると言われています。 しかし一方で、親が愛情を注いでいるつもりでいても、過干渉、ルールに沿った行動をひどく押し付ける、大きな期待をかけすぎる、失敗したことをひどく責めるなどして育てた場合も、自己肯定感が低くなる可能性が高くなります。 そのため、子どもが親の期待通りにできなくても、失敗しても、それらを受け止めることが重要です。 自己肯定感が低いなと感じたら親がいくら丁寧に自己肯定感が高い子を育てようと思っていても、その子の性格上、なかなか自己肯定感を高く持てない子もいます。それは必ずしも悪いことともいえません。自分と人を比べてしまい、生きづらく感じてしまう可能性はありますが、同じように感じる人を思いやる心を持つこともできます。わが子の自己肯定感が低いなと感じたら、親は否定せず、また無理に自己肯定感を高めさせようとせず、そのままを受け入れてあげてください。 謙遜が美徳とされる日本人にとっては、自己肯定感が高いというのは若干受け入れがたいものでもあり、自己肯定感が高く自信満々な人は、日本においては少ないと感じるかもしれません。人との和を大切にする日本ですから、文化上、どうしても人の目を気にし、比較するということは避けられないところもあります。そういった文化もありますから、親自身も自己肯定感が低いなと思ったら、自分自身を受け入れるところから始めてみてください。 著者:ライター カトウ ヒロコメンタル心理カウンセラー・上級心理カウンセラー。また、フリーのWEBプロデューサー&ライターとして活動中。
2020年03月11日近頃、子ども教育に関する記事やニュースに頻繁に登場する、「自己肯定感」というキーワード。その自己肯定感は、子どもが健全に育つために重要なものだとして注目を集めています。「自己肯定感はアートによって高められる」というのは、子ども向けのアート教室を運営する今泉真樹先生。いったいそれはどんな方法なのでしょうか。インタビュー写真/石塚雅人アート活動写真/今泉真樹大人の思い込みによる判断基準で子どもの絵を評価しないご存じのとおり、「自己肯定感」とは、自分を尊重し、自らの存在そのものを認め、「自分はかけがえのない存在」だと感じられる気持ちのことを指します。自分の人生を肯定的に受け止め、豊かなものにしていくために欠かせないものです。わたしが運営している「アトリエ・ピウ 知育こどもアート教室」の目的のひとつが、子どもたちの自己肯定感を育むことです。そのために大切なのが、幼い子どもが自由に表現したアートに対して、親など周囲の大人が、思い込んでいる「うまい下手」の判断基準によって評価しないということ。(インタビュー第2回参照)。こういった環境下では、親が「うまい」とよろこぶような絵を描かなければならないと子どもは考えてしまいます。たしかに、大人が教え込めば、その子どもの絵は大人が勝手に思う「うまい絵」になっていくかもしれません。でも、それは大人にいわれたままに描いているだけのこと。表現の自由を奪われてしまうと、「自分でできた!」という達成感や自信を得られず、自己肯定感が育まれないということになってしまうのです。自由に表現するからこそお絵描きを楽しめる子ども自身に考えさせ、模索させるわたしのアトリエでは、「子どもたちがつねに自分で考え、自分の力でかたちにする」という指導をしています。「できない!」とすぐにあきらめる子どもに対して、やり方を教えるほうが、大人にとっては楽です。しかし、そこをぐっと我慢して、「どうしたらできるかな?」と子ども自身に考えてもらうよう、促しています。大人に頼ることを覚えてしまった子どもは、自分でなかなか考えようとしません。あきらめかけている子どもには「きっとできるよ!」と励まします。大人も忍耐が必要です。でも、自分で答えを出せたときの達成感を味わい、自信がつくと、「自分でやる」といい出します。どんな問題でも必ず自分で考えて、かたちにできるよう、生きる力をつけてほしいと願っています。自信をつけて「0から1」を生み出せる子どもにたとえば、未就園児が版画をつくる場合、絵を描くよりも、難しく感じられます。描いた絵を切り抜いて凹凸をつくり、版にするという紙版画の場合、どうして版画ができあがるのかという仕組みが、幼い子どもにはなかなか理解できません。すると大人はつい、「まず、下絵を描きましょう」「次は、切り抜きましょう」「最後に貼って、版をつくりましょう」というふうに、次々に指示を出してしまいます。それでは、子どもはただ指示されたままに作業をしているに過ぎません。版画の仕組みについて、「自分で考えてみる」「やり方を模索する」という過程がなければ、子ども自身の力はつきません。もちろん、幼い子どもの場合には時間がかかります。一度できあがった版を刷ってみても、思ったような絵にならずに、「あれ?」と思うこともあるでしょう。でも、隣の友だちの版を観察してみたり、「こうすればいいのかな?」と探求したりするなかで発見がある。子どもが自分なりに考え模索して、ようやくつくりたかったものができたとき、はじめて子どもは「自分でできた!」と感じられます。この体験を積み重ねることが、自信を持つことにつながります。大人を頼らず、自分で考えられるようになれば、「0から1」を生み出せるアート思考が身についていくでしょう。なぜアート教育が注目されているのかいままでの日本の教育は、「与えられた問題に対して、正解を出す」「知識の暗記」などが主流でした。しかしながら、これらの分野はコンピューターやAIに勝てません。正解が見つかっていないものに対して、探求することがより大切になってくるでしょう。ビジネスにおいても、創造力が豊かな人材が求められ、「デザイン思考」が取り入れられるようになってきています。「0から1を生み出すこと」への価値が高まっているいま、アートを学ぶ意義は大きいでしょう。「好きなこと」を通じて生きる力を身につけるいまの子どもたちはたくさんの習い事をしていますが、習い事を選ぶ際にも、ぜひ「子どもが好きなこと」を基準にしてあげてください。自分が好きなことを思い切りできる環境を与えられた子どもは、自信に満ちあふれ、生き生きとしています。ありのままの自分が認められていると感じられるからです。それは、まさに自己肯定感そのものでしょう。また、好きなことにとことん打ち込む過程のなかで、達成感を味わうこともあれば失敗することもあります。たとえ失敗しても、好きなことなら「どうすればいいか」と考えて計画し、再び挑戦することができます。そうやって、好きなことに取り組める子どもは、自己肯定感のみならず、生きていくうえで必要なさまざまな力を身につけていくのです。■ アトリエ・ピウ 知育こどもアート教室■ アトリエ・ピウ 知育こどもアート教室 主宰 今泉真樹先生 インタビュー一覧第1回:「汚してもいいよ」で子どもの好奇心を発揮させる!未就学児から楽しめるアート活動第2回:つい言ってしまう「上手だね」。もっとお絵かきが純粋に楽しくなる大人の言葉第3回:子どもの表現力には限界がある。だからこそ「本物」のアートに触れてほしい第4回:自己肯定感はアートで高める! 「自ら考え、かたちにする」を繰り返し、自信を持てるようになる【プロフィール】今泉真樹(いまいずみ・まき)東京都出身。アトリエ・ピウ 知育こどもアート教室 主宰。桑沢デザイン研究所を卒業後、英ローズ・ブルフォード大学を主席で卒業。国内外の有名ブランドや宝塚歌劇団のジュエリーデザインなどを手がける。2012年、アトリエ・ピウ 知育こどもアート教室を設立。子どもの自由な発想力や思考力を育てることに焦点をあてた絵画・工作・野外アート活動の指導を行う。保育 絵画指導スペシャリスト ライセンス保有。新宿区子ども未来基金助成活動【アートミック】アート講師も務める。
2020年02月06日いま、家庭教育における重要なキーワードのひとつといわれるのが「自己肯定感」。子どもの自己肯定感を伸ばすためにも「褒めて伸ばすことが大切」だという話はよく耳にするでしょう。でも、みなさんが子どもを褒めているつもりでも、肝心の子どもがそう受け取っていないとしたら?その危険性を指摘するのは、人間関係研究家の稲場真由美さん。稲場さんは、16年間、延べ12万人の統計データをもとに「性格統計学」という独自の理論を構築しました。それによると、人間は「ロジカル」「ビジョン」「ピース・プランニング」「ピース・フレキシブル」という4つのタイプにわけることができるのだそう(インタビュー第1回参照)。そして、そのタイプによって心に響く褒め言葉もちがうのだそうです。構成/岩川悟取材・文/清家茂樹写真/石塚雅人(インタビューカットのみ)人間には4つのタイプがある人間は、「自分軸か、相手軸か」「計画的か、臨機応変か」というふたつの軸により4つのタイプにわけられる。自分軸とは、「自分のために頑張ることが行動の原動力になる」タイプであり、相手軸は「相手のために頑張ることによろこびを感じる」タイプ。また、計画的とは、「事前に決めた目標やルールを重視して計画的にものごとを進めたい」タイプであり、臨機応変は「その場での直感を重視して行動する」タイプ。「性格統計学」による4つのタイプは次のふたつの質問で判別可能。【1】話は、Aもとから順を追って聞きたいB結論から聞きたい【2】急な変更は、AストレスになるBストレスにならない【1】B、【2】Aを選んだ人は、ロジカル(自分軸かつ計画的)【1】B、【2】Bを選んだ人は、ビジョン(自分軸かつ臨機応変)【1】A、【2】Aを選んだ人は、ピース・プランニング(相手軸かつ計画的)【1】A、【2】Bを選んだ人は、ピース・フレキシブル(相手軸かつ臨機応変)「ロジカル」は、自分で納得して自分のペースやタイミングでものごとを進めたいタイプのため、急な予定変更などは大きなストレスになる。「ビジョン」は、自分の感性に響いたり可能性を感じたりするものを好み、自分の願望を重視するため、「やりたい!」と感じるかどうかで、ものごとに取り組む集中力に大きなちがいが出る。「ピース」は、行動パターンが計画的か臨機応変かによってさらにふたつのタイプにわかれるが、共通しているのは、和を大事にして人間関係が円滑であることを好むこと。また、ものごとをもとから知りたい傾向があり、「なぜ?」という口癖があることも共通点。「すごいね!」と褒めても、心に響かない子どももいる「自己肯定感」というと、簡単にいえば「自分は自分のままで大丈夫だ!」という気持ちですから、自分のなかで完結しそうにも思えるものです。でも、じつは自己肯定感を自分だけで上げることはとても難しいもの。というのも、自己肯定感を上げるには、誰かから認められたり自分のことを必要だと思ってもらえたりするという、他者とのかかわりが不可欠だからです。そして、子どもにとってもっとも大きな存在となる他者は、もちろん子どものいちばん身近にいる親です。親から認められたい、褒められたいという気持ちは、すべての子どもが持っています。でも、ただ褒めればいいというものではありません。なぜなら、わたしが提唱する「性格統計学」によるタイプによって、脳が「褒められた」「うれしい」と感じる言葉がちがうからです。つまり、子どもの自己肯定感を上げようと考えるのなら、子どものタイプによって褒め方も変えていく必要があるということです。たとえば、「ロジカル」の子どもの場合はどうでしょうか。ロジカルというタイプは、自分の努力や成果に対して具体的にピンポイントで褒められたいという特徴があります。「すごいね!」と褒めても、ロジカルの子どもにとってはあいまいに感じられて褒められたと感じないのです。過去にある高校で講演をしたとき、「わたしはお母さんに褒められたことがない」という生徒に出会ったのですが、その子のタイプがロジカルでした。わたしが「あなたのお母さんは『すごいね』といっていませんでしたか?」と尋ねると、「いっているかも」と答える。そこで、「お母さんは、『すごいね』といって褒めているつもりですよ」と返したところ、「わたしには褒められたとは感じられないので、わたしを褒めていません」と答えたのです。すごくショッキングなことですよね。その子のお母さんは「すごいね!」ということでずっと褒めてきたつもりだったのでしょう。でも、褒め方が子どものタイプに合っていなかったために、まったく褒めていないことと同じ結果になってしまったのです。「ロジカル」の親が他のタイプの子どもをうまく褒めるには?いま、家庭教育において「褒めて育てることが大切」だと盛んにいわれます。その一方で、多くの親から「褒めるタイミングがない」という声も聞かれます。じつは、そういう親はロジカルだということが多いのです。ロジカルと同じ自分軸のタイプでも、自分の感性に従って直感的に行動する「ビジョン」の親の場合、言葉はよくありませんが、ある意味ちょっと適当な感じで子どもをどんどん褒められる。「なにがどれくらいできたか」といったことを気にせず、できたことそのものを「できたね!」「すごいね!」と褒めることができます。でも、ロジカルの親の場合、自分自身がそういう言葉では褒められたと感じないため、「子どもがテストで何点取れたら褒めてあげよう」というふうに、なんらかの具体的な基準を設定します。しかも、たいていの場合、その基準が高すぎるのです。そのため、子どもはなかなかその基準にまで到達することができません。そうして、「褒めるタイミングがない」ということになるわけです。だとしたら、ロジカルの親の場合は子どもを褒める基準を下げてあげればいいだけのこと。そうすれば、子どもをどんどん褒めることができて、子どもの自己肯定感はしっかり向上していきます。じつは、性格統計学では、4つのタイプのうちでロジカルの人が多いということがわかっています。ここまでに紹介した話に納得できるという人も多いのではないでしょうか。では、もう少し、ロジカルの人に対してアドバイスをしておきましょう。ロジカルの人は、「すごいね!」というふうに、大きなリアクションとともに感情を込めて子どもを褒めることが苦手です。でも、ビジョンの子どもは「すごいね!」と褒められることを求めています。そうであるならば、具体的な形容詞をセットにしてみましょう。子どもが部屋の掃除を早くできたなら、「すごく早いね」と褒めるという具合です。そうすれば、具体性を好むロジカルの人でも、子どもを多少オーバーに褒めやすくなるでしょう。また、「あ」という感嘆詞を使うこともおすすめです。先の例なら、「あ、すごく早いね」というわけです。それだけでも、「すごいね!」と褒められることを求めるビジョンの子どもだけではなく、心を込めて褒められることを好む「ピース」の子どもからも、ずいぶん印象がちがって聞こえるはずです。子どものタイプによって異なる褒め方のポイントさて、親のタイプにかかわらず、子どものタイプのちがいによる褒め方のポイントについても解説しておきましょう。子どもが掃除をしてくれたというケースなら、ロジカルの子どもに対してはなるべく具体的に褒めてあげる。「洋服も綺麗にたたんでくれたんだね」「本棚も整理してくれたの?」という具合です。ビジョンの子どもには、それこそ先の「すごいね!」に加えて、「すごい!ぴっかぴかだね」というふうに擬態語を入れてあげる。なるべくオーバーなリアクションが伴うと、ビジョンの子どもにはさらに響きます。また、誰かのために頑張ることが最大のモチベーションとなるピースの子どもには、なにより「ありがとう」「助かったよ」と感謝を伝えてあげてください。繰り返しになりますが、子どもを褒めているつもりでも、子どもの心に響いていなければ、まったく褒めていないのと同じこと。子どものタイプに合った適切な褒め言葉をかけて、自己肯定感をしっかり向上させてあげてほしいと思います。『人間はたったの4タイプ 仕事の悩みは「性格統計学」ですべて解決する!』稲場真由美 著/セブン&アイ出版(2019)■ 性格統計学による4タイプ診断サイト■ 人間関係研究家・稲場真由美さん インタビュー一覧第1回:性格統計学の提唱者が語る。「親子は考え方も似る? それはただの思い込みです」第2回:子どもが言う「なんとなく……」に、親が「どうして?」と聞いてはいけないわけ。第3回:子どものタイプ別・自己肯定感が本当に伸びる褒め言葉。「すごいね」だけじゃ響かない!?第4回:「いくら言っても分かってくれない」のは、叱り方がその子に合っていないから。(※近日公開)【プロフィール】稲場真由美(いなば・まゆみ)1965年生まれ、富山県出身。一般社団法人日本ライフコミュニケーション協会代表理事。株式会社ジェイ・バン代表取締役。自身が人間関係の悩みに直面したことから、新しいコミュニケーションメソッドを探求し、16年間、延べ12万人の統計データをもとに「性格統計学」を考案・開発する。以来、このメソッドを「ひとりでも多くの人に伝え、すべての人を笑顔にしたい」との思いから、セミナーや講演、カウンセリングを通じて普及活動を行う。2018年には「性格統計学」にもとづくマルチデバイス型ウェブアプリ『伝え方ラボ』を開発し、ビジネスモデル特許の取得に成功(特許6132378号)。現在は、企業や自治体、学校をはじめ、法人・個人を問わず『伝え方ラボ』を活用した研修やコンサルティングを幅広く行い、多くの人のコミュニケーションスキル向上に貢献する活動を続けている。【ライタープロフィール】清家茂樹(せいけ・しげき)1975年生まれ、愛媛県出身。出版社勤務を経て2012年に独立し、編集プロダクション・株式会社ESSを設立。ジャンルを問わずさまざまな雑誌・書籍の編集に携わる。
2020年01月22日自分自身を肯定的にとらえる感覚を表す言葉、「自己肯定感」。最近では、Twitter日本語版でトレンド入りするなど、その重要性を多くの方が実感していることがうかがえます。「我が子を自己肯定感の高い子に育てたい」と考えている方も多いのではないでしょうか。実際、自己肯定感の高め方に関する情報は本やインターネットにあふれています。とはいえ、それらをひとつひとつ実践するのは簡単なことではありません。そこで今回は、自己肯定感を高めることの重要性を改めてお伝えしつつ、あらゆる方法のなかから家庭で取り入れやすいものを10個選んでご紹介します。自己肯定感の有無は人生を左右する!?「自己肯定感」は、なぜこんなにも重要視されているのでしょうか。自己肯定感の高い子と低い子の違いを踏まえて考えてみましょう。児童養護施設に勤務後、行政機関にて0~18歳の子ども相談を担当していた横山知己氏は、自己肯定感の高い子と低い子の特徴について、以下のように述べています。自己肯定感の高い子自信に満ちあふれ、何事にも前向きにチャレンジするたとえ失敗しても、その経験を次のチャレンジに生かすことができるため、ぐんぐん成長していける自分を大切にし、自己主張もしっかりするため、友人たちとも対等な関係を築くことができる 自己肯定感の低い子自分に自信がなく、失敗を恐れてしまうことから、新しいことになかなかチャレンジできない極端に人の顔色をうかがってしまう自分を抑えて我慢しすぎたり、相手の言いなりになったりしてしまい、人間関係をうまく築けないさらに、自己肯定感の高さは、学力にも影響を及ぼすことがわかっています。文部科学省が実施した「平成30年度全国学力テスト」と、児童生徒アンケートの結果によると、「自分にはよいところがあると思いますか」との質問に肯定的に回答した児童のほうが、平均正答率も高かったのだそう。つまり、子どもの自己肯定感を高めることは、その子がさまざまなチャレンジを通して成長していく力や、より良い人間関係を築いていく力、そして学力を高めていくことにもつながるといえるのです。親が子どもにしてあげられる10のことでは、どうすれば子どもの自己肯定感を高められるのでしょうか。親が子どもにしてあげられる10のことをご紹介しましょう。お手伝いをさせる国立青少年教育振興機構が行なった調査により、食器をそろえたり、片付けたりといったお手伝いをたくさんしている子ほど自己肯定感が高いことがわかりました。お手伝いをさせることによって、「家の中に役割や居場所がある」こと、「自分は必要とされている」ことを感じさせられるのです。「大好きだよ」と伝える内閣総理大臣、内閣官房長官及び文部科学大臣兼教育再生担当大臣ならびに有識者で構成される教育再生実行会議の第十次提言には、「親から理解されている、愛されているという感覚を持っている子供は自己肯定感が高い」という記述があります。自分の子どもにそのような感覚を持たせる方法のひとつは、言葉で伝えること。「大好きだよ」「生まれてきてくれてありがとう」などの言葉を日常的にかけることで、子どもは愛されていることを自覚できるのです。話を聴くビジネスコーチの石川尚子氏いわく、親が子どもの話をしっかり聴くと、子どもの存在を認めていることが伝わり、自己肯定感を高められるのだそう。ポイントは、しっかり目を見て、耳を傾けて「聴く」ということ。途中で口を挟んだり、他のことをしながら聞き流したりしないよう、意識して子どもに向き合いましょう。おこづかいの与え方を変えるマネー教育の第一人者である横浜国立大学名誉教授の西村隆男先生は、おこづかいは定額ではなく、「掃除を何回したらいくら」というように、家庭内で仕事を与え、その対価としてわたすことをすすめています。そうすると、子どもに達成感や、人の役に立つ実感を与えることができ、自己肯定感を高めることにつながるのだそう。その際、事前に親子でルールを話し合い、書面を作成するなど、子どもを「大人扱い」するとより効果が高まります。親子で一緒に外遊びする外に出て、自然のなかに身を置くと、子どもは自分で試行錯誤しながら工夫して遊びます。心理学者・石﨑一記氏いわく、自分で工夫した遊びをやり遂げることによって達成感を得られ、自己肯定感を高められるそう。その際、できれば親も一緒に外へ出て楽しみましょう。注意点は、あれこれ口出ししないこと。あくまでも、一緒になって楽しみ、子どもが誇らしげに「見て!」「こんなのできた!」と言ってきたら、「すごいねえ!」と褒めてあげることが大切です。プロセスをほめる褒めることによって自己肯定感が高まることはよく知られています。しかし、特定非営利活動法人・放課後NPOアフタースクール代表理事の平岩国泰氏いわく、「縄跳びができた」「テストで良い点数をとった」など、能力や成果ばかり褒めるのは逆効果。子どもに「成果を出さないと認めてもらえない」という焦りや不安を刷り込むことになるのだとか。子どもの自己肯定感を高めるには、「毎日、縄跳びを練習してすごいね!」「毎晩、自分から勉強してえらいね」など、成果よりプロセスを褒めましょう。写真を飾る自宅に子どもの写真を飾ると自己肯定感が高まることがわかっています。教育評論家・親野智可等氏らは、習い事や勉強など、何かを成し遂げたときの写真を飾ることをすすめています。子どもはその写真を見て、「親は自分を気にしてくれている」「自分は頑張れる」という思いを強めるのだそう。また、写真をきっかけに愛情を表現するのも効果的です。旅行の目標を立てる小さな目標を立て、それを達成する喜びは、自己肯定感を高めることにつながります。そのような機会を作りやすいのが、「旅行」です。たとえば、「新幹線では静かにしよう」「旅館の方に挨拶をしよう」といった約束事を事前に決めておきましょう。それらが達成できると、親だけでなく、旅先で出会った初対面の人から褒められることがあるのも、旅行の醍醐味です。教えすぎない日頃、子どもの行動に先回りして、「これして」「あれして」と指示していませんか?子どもは、「自分でできた!」という体験がないと、自己肯定感を高めることができません。子どもが何かやろうとしているとき、すぐにはやり方を教えず、「どうすればいいと思う?まず自分なりに考えてやってごらん」と促してみましょう。ネガティブな感情も受け入れる子どもがネガティブな感情に陥っていると、「自己肯定感が下がってしまうのではないか」と不安になってしまいませんか?脳科学者の中野信子さんは、「ネガティブな感情を無下に否定せず、しっかりと受け止めて活用していけるからこそ、健全な自己肯定感が育まれる」と述べています。親として、どんなときでもありのままの子どもを受け止めてあげましょう。***ご覧いただいたように、子どもの自己肯定感を高める方法はたくさんあります。だからこそ、そのすべてをやろうとするのではなく、家庭に取り入れやすいものからひとつずつ試してみてはいかがでしょうか。(参考)StudyHackerこどもまなび☆ラボ|「お手伝い」が子どもにもたらすいくつものメリット――お手伝いの習慣が高い学力につながる理由StudyHackerこどもまなび☆ラボ|「『大好きだよ!』で勉強ができる子どもに☆」ゆるクス漫画家 木下晋也のマンガ Ready Study Go!【第34回】StudyHackerこどもまなび☆ラボ|子どもに揺るぎないパワーを与える、親が子どもの話を「聴く」ということStudyHackerこどもまなび☆ラボ|「会議・交渉・契約書」で自己肯定感が育つ。子どもをぐんと伸ばす“おこづかい”のあげ方StudyHackerこどもまなび☆ラボ|「外遊び」は有能感や自己肯定感を伸ばす――でも、効果のほどは「親次第」StudyHackerこどもまなび☆ラボ|無理やりポジティブにならなくていい――“ネガティブな感情”を利用して自己肯定感を育むマイナビニュース|自己肯定感、Twitterトレンドで議論 – 誰かに自分の在り方を委ねず、いかに自己を受け止めていくかAll About|子供の未来が変わる!自己肯定感を育もうベネッセ教育情報サイト|自己肯定感の向上、家庭が大きな役割ベネッセ教育情報サイト|子どもの自己肯定感を育む「教え過ぎない」子育て[やる気を引き出すコーチング]東洋経済ONLINE|「自己肯定感の低い子」に親ができる1つのこと学研キッズネット|自己肯定感を高めるには、写真をかざるのがいい!親野先生流「ほめ写」NAVITIME Travel|実践!旅育メソッド:役割や目標を設定、褒めて成功体験に文部科学省|平成30年度全国学力・学習状況調査の結果首相官邸|自己肯定感を高め、自らの手で未来を切り拓く子供を育む教育の実現に向けた、学校、家庭、地域の教育力の向上(第十次提言)
2019年12月26日恋愛に対していつも奥手になっている女性は、もしかしたら自己肯定感が低すぎるのかもしれません。良い意味の自信とプライドを持つ練習をしましょう。あえて簡単なルーチンを継続する厳格な両親から厳しく躾けられた女性は、自己肯定感が低くなりやすい傾向があります。テストやスポーツ大会で抜群の成績を残しても両親からあまり褒められた事がない、このような経験は子どものストイックさを育てますが、一方で良い意味の自信やプライドの成長を妨げます。大人になったのに恋愛に対して消極的、自分に自信が持てないと感じている方は今こそ自己肯定感を育てる練習をしましょう。効果的なのがあえて低い目標を設定し、成功体験を数多く経験する事です。例えば「毎日本を1ページ読む事」や「毎日腹筋を3回する」等といった目標を決めます。量が少なすぎると感じるかもしれませんが、ハードルを下げ、とにかく目標を毎日自分がクリア出来ているという充実感を味わう事が、このノウハウのポイントです。カレンダーに出来た日は印をつけ、自分の努力を客観的に「見える化」すると、なおのこと効果的です。継続するうちにハードルが低すぎると感じたら徐々に難易度を上げてみましょう。日々のルーチンワークを通して「意外と自分は出来るんだ」という認識を自分自身に対して持つ、これが自己肯定感の高める方法です。自分を許す、些細なミスは受け入れる自己肯定感が低い女性はいわゆる完璧主義的な性格である事が多く、些細なミスをした時、自責の念を強く抱いてしまいます。自信を育てるためには、ケアレスミスを素直に受け入れ、自分を責めないようにすることが大切です。実際に日常生活において重大なミスをする事は稀ではないでしょうか。忘れ物や些細な失敗は受け入れて、「まあ、いいか」を口癖にします。ポジティブないい加減さを自分の中で育てましょう。失敗した時こそ見方を変えてみる生きていく上で失敗することは避けられませんが、自己肯定感が低い方は自分を執拗に責めがちです。しかし、失敗した時こそ前向きに物事を考えるようにしましょう。例えば会社に遅刻してしまった時などは「今日は遅刻してしまった分も、挽回できるようにいつもよりがんばって仕事をしよう」と考えればいいですし、資格の試験に落ちてしまったというような時も「もう一度勉強することで、より理解を深めて知識を身につけることができる」と考えればいいのです。このように、失敗した時でも良い意味で開き直って前向きな姿勢でいることを、何度も経験する事で自己肯定感は自然と育っていきます。
2019年12月17日