1月5日、東京・シアターコクーンで唐十郎作・蜷川幸雄演出の舞台『下谷万年町物語』の公開舞台稽古が行われ、出演の宮沢りえ、藤原竜也、西島隆弘、唐、蜷川が囲み取材に応じた。「下谷万年町」チケット情報蜷川は「わくわくします。今のところものすごく良くて、僕は泣きそうになりながら見てます」と宮沢、藤原、西島の芝居を絶賛。蜷川演出は初めてとなる宮沢、今回は演じる役も初の男装の麗人役。「エネルギーを必要とするとても魅力的な役です。稽古場で愛のあるゲキをいただいたのでそれを生気にしていきたい」と、蜷川への信頼をよせている様子で語った。また、稽古場での蜷川について、記者から何か飛んでくるハプニングはあったかと問われると「壁とか?」と笑わせながらも「ずっと稽古場で一緒にいると、そこには愛がまみれていると気づきました。とても気持ちよかったです」と話していた。唐戯曲は『唐版・滝の白糸』(2000年)で体験済みの藤原は「唐さんとの共演とは初めて。水の中に飛び込み、駆け回って空気を盛り上げていく役ですが、このメンバーがいるからこそ落ち着いて初日を迎えられと思います。不安もありますが、興奮してます」と気合い充分の様子。宮沢と同じく蜷川演出初の西島は「語り部の立ち位置などもありますので、いろんな形で観ているお客さんに伝えて(舞台の)中の世界を楽しみたいと思います」と抱負を語った。作者である唐十郎が幼年期を過ごした下谷万年町を舞台にした本作。本水を使った巨大な池、舞台を覆う長屋のセット、そして膨大な出演者の数。シアターコクーンの改修後、再オープンする記念すべき第1作となるが、蜷川は「久方ぶりに劇場を汚す喜びに溢れています。今後こういう芝居は20、30年は誰もやれないんじゃないかというくらい派手で楽しくて真剣で、劇場が汚れます(笑)。前方の席の人は合羽を持ってきてください。水と血が飛びます」と思う存分演出した満足感が伺えた。過剰ともいえるエネルギーに満ちた舞台の開幕を前に宮沢は「緊張感と興奮が体中をみなぎっています。観に来たお客さんにもものすごいもの観ちゃったという記憶を焼き付けて欲しい。あの舞台を観たんだよと自慢できるような芝居になれたらいいなと思います。この芝居が成功すればあとは怖いものはない」と意欲をみせた。公演は同劇場にて1月6日(金)から2月12日(日)まで上演。チケットは発売中。
2012年01月06日唐十郎の傑作戯曲を蜷川幸雄が演出する舞台『下谷万年町物語』の製作発表会見が11月19日、都内で行われた。会見には唐、蜷川と共に出演者の宮沢りえ、藤原竜也、西島隆弘が登壇した。「下谷万年町物語」チケット情報この作品は1981年、西武劇場(現・パルコ劇場)にて初演され、唐十郎が幼年期を過ごした<下谷万年町>を舞台に描いた幻想的な超大作。膨大な出演者数と本水を使った大きな池や、舞台を覆う長屋のセットで当時話題となり、その後再演は実現不可能と言われてきた。それから31年後の2012年に、東京・Bunkamuraシアターコクーンのリニューアル・オープン公演として上演される。会見で蜷川は「何度か再演しようかと思っていた。今回、夢のようにいいキャストが揃ったのでじゃあやろうと。傑作間違いない」と出席した3人への期待も込めてコメント。蜷川組に初参加となる宮沢は「念願だった蜷川さんの演出で自分が舞台に立つのが夢のようです。プレッシャーの大きい役ですが、他の女優さんがやっていたらきっと悔しくなるだろうと思って」と本音を漏らし、稽古については「どうせなら檄を飛ばしていただきたい。なんなら灰皿飛んで来い」と気合いも充分。反対に蜷川は「何で俺以外の演出家とやってばっかりいるんだよ」と思っていたそうだが、(宮沢が)オファーを受けると聞いて「わー」と喜んだことを明かした。同じく初参加の西島は「蜷川さんからお話をいただけるなんて思ってもいなかったので、今も手が震えるほど緊張しています。最近は靴をいっぱい投げると聞いているので(靴が)なくなるくらいいっぱい投げて欲しい」と意欲を見せた。蜷川組常連の藤原は「最近は椅子も飛んできますからね。殺されるんじゃないかと」と笑いを誘いつつ「今まで自分が体験した事のない世界を体感させてくれる蜷川さんの稽古場で、厳しいことを言われながらもいろいろ発見したい」と蜷川への信頼を寄せていた。公演は同劇場にて1月6日(金)から2月12日(日)まで上演。指定席のチケットは発売中。11月27日(日)午前10時より中2階立見券を発売。
2011年11月21日寺山修司の作品を蜷川幸雄が演出する舞台『あゝ、荒野』の制作発表会見が9月7日都内で行われた。会見には主演の松本潤と、小出恵介、勝村政信、黒木華、そして演出の蜷川が登壇した。『あゝ、荒野』は、1966年に出版された寺山の長編小説だが、今回はこの小説を初めて戯曲化しての舞台上演となる。物語は架空の昭和の街「新宿」を舞台に、そこで出会ったふたりの青年<新宿新次>(松本)と<バリカン>(小出)が、正反対のタイプながらもそれぞれ心に闇を抱え、ボクシングを通して友情を結んでいくもの。寺山ならではの美学や思想がふんだんに盛り込まれた刺激的な作品。蜷川は「寺山さんとは同じ歳なんですけれど、亡くなった後に、こうやって寺山さんの作品を立て続けにやる演出家になるとは思っていなかった」と話し、出演する4人の俳優と面白いステージを作りたいと意欲を見せた。5年ぶりの舞台となる松本は「寺山さんの日本語は綺麗で凶暴な文字が沢山書かれていて、この世界をどう表現するか、これから稽古でいろんな事を考えながら過ごしていきたい」と早くもテラヤマワールドに嵌っている様子。松本と同じ歳の小出も「寺山さんの言葉を自分が人に伝える事が出来るのかと緊張しています。舞台は記録に残らないので、見た人の記憶に痛烈に焼き付けられるようにしたい」と意気込みを見せた。また、ボクサー役のふたりはボクシング・ジムで体を作っていると明かし、小出が体の引き締まり具合を風呂上りにオイルを塗って確かめていると話すと、松本がすかさず「(オイルを落とす為に)また風呂入るの?」とパンチのきいたツッコミで返すなど息もピッタリ。ふたりのボクサーに自分の夢を重ねる<片目のコーチ>役の勝村は「舞台でボクシングを戦うなんていうことをどう成立させたらいいのか全くわかりません。過大な評価や期待をせずに、上手くいったらあいつら凄かったぐらいで。ダメだった時は蜷川さんが倒れますんで。もしかしたら遺作になるかもしれません」と蜷川に詫びのポーズを入れつつ、年齢をネタにする場面も。反対に若い黒木からは「私は平成生まれなので、昭和を教えて下さい」と世代の違う勝村へのお願いがあったりと、終始賑やかで笑いに包まれた会見だった。公演は10月29日(土)から11月6日(日)まで埼玉・彩の国さいたま芸術劇場 大ホールにて上演。その後、11月13日(日)から12月2日(金)まで東京・青山劇場にて上演される。チケットは9月11日(日)より電話での抽選販売を受付。チケットぴあでは9月23日(金・祝)より電話での先着販売を実施。
2011年09月08日映画『ハンナ』の試写会が8月24日、都内で開催され、今年のミスマガジン準グランプリで田原俊彦の長女である綾乃美花が上映前のトークイベントに登場した。殺人のスペシャリストとして育てられた少女・ハンナが自らの出生にまつわる秘密を暴いていくサスペンスアクションで、綾乃さんと同世代のシアーシャ・ローナンが16歳の暗殺者を熱演している。ハンナばりに銃を手に姿を現した綾乃さん。「映像と音楽の迫力がすごい!初っ端から鹿を撃つグロテスクなシーンがあるんですが、サスペンスと童話のようなシーンが混ざり合っていて初めての世界観ですごかったです」と興奮気味に感想を語った。同世代のシアーシャについて「画面にいるだけで存在感があって不思議な魅力を持っている。アクションもかなりの部分を本人がやってるんですが、17歳であの演技力とアクションのかっこよさはすごい」と絶賛。綾乃さんも「女優を目指したい」と語るが、アクションは?と尋ねられると「私にもできるんですかね?ハンナみたいにかっこよくできたらいいけど…。つらいでしょうがやってみたい気持ちはあります」と意欲を見せた。「歌もダンスもできる黒木メイサさんが憧れです。17歳なので、リアルな高校生の間に学園ドラマに出たい」と明かしてくれた。トーク後、報道陣に囲まれた綾乃さん。トークイベントもこうした取材も初体験で「緊張しています」。お父さんからアドバイスは?と聞かれると「お父さんが家にいないときに出てきたので…」と苦笑いを浮かべた。その後も次々と田原俊彦との親子関係についての質問が飛んだが、綾乃さんはあらかじめ用意してきた“ヒミツ”と書かれたマスクを被って質問をシャットアウト!父親のかつての“ビッグ発言”を踏まえた「ビッグになりたい?」という質問には「将来なれたら」と笑顔を見せた。『ハンナ』は8月27日(土)より全国にて公開。■関連作品:ハンナ 2011年8月27日より丸の内ピカデリーほか全国にて公開© 2011 Sony Pictures Digital Inc. All Rights Reserved.■関連記事:『つぐない』S・ローナン×監督が再タッグ『ハンナ』試写会に25組50名様ご招待
2011年08月24日女優の芦名星が、人気写真家・蜷川実花とのコラボレーションによって、新潮社より発行されている人気ムック型写真集「月刊シリーズ」に登場、「月刊 芦名星」として9月14日に発売されることが決定した。芦名さんは10月公開の映画で、筒井康隆の人気小説を原作とした『七瀬ふたたび』に主演。本作のポスターの写真も蜷川さんが撮影を担当しており、芦名さん演じる主人公・七瀬の一瞬の哀感を見事に切り取ったポスターは先日より公開され、話題となっている。今回の「月刊 芦名星」の発行にあたり、撮影は海を渡り、いま、世界で最も熱い街と言われる上海で敢行!芦名さんは「初めての上海は、万博の影響もあってか、とても活気があり、歩いている人たちもイキイキしていて、エネルギーが溢れていました。海外で撮影をするということだけでもワクワクしていましたが、さらにこんなに元気な場所で撮影が出来るということがとても嬉しかったです。そのエネルギーをもらい、とても良い状態で撮影が出来たと思います」と感想を語ってくれた。そして、蜷川さんの撮影については「蜷川さんとは『七瀬ふたたび』のポスターで初めてご一緒させていただいて、そのときも私の表面ではなく、感じている内面を撮って下さっているような印象があったんです。今回の『月刊』の撮影のときにはよりそう感じました。撮影はあっという間に過ぎていき、短い時間でしたがとーっても楽しかったです。お互いに多く言葉を交わさないのですが、レンズを通して気持ちでつながっているというか…不思議な感覚です。自分が表現していることや感じていること以上のものを引き出して下さると感じました。言葉では難しいのですが、今回の撮影でも蜷川さんとご一緒出来て本当に嬉しく思います」とコメント。『七瀬ふたたび』で筒井康隆をもうならせたクールビューティは魔都・上海で、天才写真家を前にどのような表情を見せたのか?「月刊 芦名星」は9月14日(火)発売。映画『七瀬ふたたび』は10月2日(土)よりシネ・リーブル池袋、シアターN渋谷ほか全国にて公開。■関連作品:KINGGAMEキングゲーム 2010年8月28日より新宿K’s cinemaにて公開© 2009キングゲーム製作委員会七瀬ふたたび 2010年10月2日よりシネ・リーブル池袋、シアターN 渋谷ほか全国にて公開© 2010「七瀬ふたたび」製作委員会■関連記事:王様ゲームの果てに…?芦名星が過激なSM姿を披露!憂いを帯びた芦名星の表情にドキッ!『七瀬ふたたび』ポスター解禁筒井康隆も太鼓判!「七瀬ふたたび」が芦名星、サトエリ、前田愛らで初の映画化!
2010年08月22日