来る5月17日は「高血圧の日」。世界の高血圧専門家で結成された高血圧を乗り切るためのキャンペーン「 Power Over Pressure(パワー・オーバー・プレッシャー)」のチームは、約4500人の高血圧患者の実態調査を行った。啓蒙活動の一環として行われた同調査は、調査会社ハリス・インタラクティブによるもの。日本を含む世界8カ国の高血圧と治療抵抗性高血圧患者が対象だ。その結果によると、日本の治療抵抗性高血圧の患者の92%が健康への悪影響を懸念しており、高血圧が精神的な負担となっていると答えた患者が86%に達した。また、85%が高血圧が気分に悪影響を、79%が仕事や作業能力に悪影響を及ぼすと感じていることが判明。高血圧により、脳卒中が引き起こされることを懸念している人は50%、死期が早まるのではないかと心配している人も38%いた。日本高血圧学会理事長の島田和幸氏(小山市民病院院長)は、「日本でも、血圧コントロールができないストレスが、患者の日常生活全般に深刻な影響を及ぼしていることがわかった」とコメント。また、治療方針に従って高血圧に立ち向かうべく努力していても改善が見られない治療抵抗性高血圧の患者の声に耳をもっと傾け、専門の医師が、各個人に適したよりきめ細やかな治療方針を決めていくことが患者のQOL向上のために必要とされていると述べた。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年04月24日ノバルティス ファーマ株式会社は4月10日より血圧計や活動量計などが当たるプレゼントキャンペーンを開始した。今回のキャンペーンは、日本高血圧協会が主催する高血圧啓発キャンペーン「ウデをまくろう、ニッポン!」への特別協賛の一環として実施された。キャンペーンクイズは、高血圧に関する総合情報サイト「血圧ドットコム」にアクセスし「どのシルエットがどの偉人であるか」を答える形式となっている。応募受付期間は2012年4月10日から5月16日で、正解は高血圧の日でもある5月17日に同サイトにて発表される。プレゼントは「ウェルネスリンク対応 上腕式血圧計 HEM-7250-IT」と「活動量計カロリスキャンHJA-307IT」で、それぞれ抽選で10名にあたる。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年04月18日「最近、高血圧の若者が増えているんですよ」と警鐘を鳴らすのは、内科医で大阪府内科医会副会長・泉岡医院院長の泉岡利於(いずおか・としお)先生。一方で、「低血圧の女性もまた増えているんです」と……。その要因や予防法について伺いました。■ジャンクフードが高血圧の一因――まず、高血圧と低血圧の診断基準を教えてください。泉岡先生高血圧の診断基準は、上が140mmHg以上、下が90mmHg以上です。また、上が100mmHg以下、下が60mmHg以下の場合を低血圧と診断します。――どうして高血圧の若者が増えているのでしょうか。泉岡先生大きな要因となるのは食生活でしょう。日本人がもともと塩辛いものを好む傾向に加えて、若い世代は味付けが濃くて塩分が多め、さらに脂質も多い高カロリーなファストフードやコンビニ食、スナック菓子などのジャンクフードを好んで食べることなどが考えられます。塩分は人間の体に必要不可欠ですが、多くとり過ぎると体内にナトリウムと水分がたまって体液量が増え、血圧が上昇します。また、貯留したナトリウム、水分を腎臓からこし出して排せつするため、さらに血圧が上昇します。――病院へ行ったほうがいい症状について教えてください。泉岡先生高血圧はほとんどの場合、自覚症状がありません。ですが、頭痛、肩こり、めまい、動悸(どうき)(どうき)、息切れなどがいつもよりひどい、どこか体がおかしいと思ったら、血圧が上がっている可能性があるので、医師に相談してください。――どうすれば予防できるでしょうか。泉岡先生まずは塩分が少ない食品を選ぶことを心がけましょう。漬物、干物、ラーメンやそばなどの汁やスープ類には塩分が多く含まれます。また、みそ、しょうゆ、ソースなどの調味料は使いすぎないように、料理はうす味にするなどの工夫をしましょう。そのほかに、生活習慣の悪化や運動不足も挙げられます。疲れたなと感じるときは十分に睡眠をとる、また、週に2~3回、適度な運動を継続することを心がけましょう。それと、タバコは止めるべきです。喫煙者は、非喫煙者と比べて薬が効きにくいだけでなく、血管の抵抗が大きくなり、高血圧の原因となることが医学的データではっきりと分かっています。タバコを1本吸うと血圧が約10 mmHgも上がるのです。■低血圧は本来、体にとってはいいこと――若い女性に多いと言われる低血圧ですが、低血圧が原因で起こりうる病気はありますか。泉岡先生低血圧が原因で病気になることはあまりありませんが、冷え性である、朝起きづらい、体がだるい、めまいや立ちくらみがする、朝の活動性が低く集中力に欠ける、などの症状がみられます。そもそも、血管の抵抗は年齢とともに上がっていきます。ですから、いずれ血圧は上がっていきます。低血圧の方は若いころに低い分、将来高血圧になりにくい、つまり心筋梗塞(しんきんこうそく)や脳卒中の可能性が低くなるので、本来はいいことだ、よかった!と認識してください。――低血圧を改善する方法を教えてください。泉岡先生まずは7時間以上の多めの睡眠と朝食をしっかりと食べる、この2つを行ってください。これで解決することも多いでしょう。あと、無理なダイエットは禁物です。――ありがとうございました。病気になってから後悔しないためにも、今すぐに日々の習慣を見つめ、改めたいものです。監修:泉岡利於氏。医学博士。内科医、大阪府内科医会副会長。医療法人宏久会泉岡医院院長。泉岡医院大阪市都島区東野田町5-5-8JR/京阪電鉄京橋駅中央出口から徒歩7分TEL:06-6922-0890岩田なつき/ユンブル)
2012年03月16日厚生労働省は21日、平成21年度の特定健康診査・特定保健指導の実施状況(速報値)を公表、特定健康診査の対象者数は約5,220万人、受診者数は約2,115 万人で、実施率は40.5%だった。保険者の種類別の実施率は、組合健保・共済組合が6割以上と高く、市町村国保、国保組合、全国健康保険協会、船員保険にで、いずれも3割台と低くなる二極化構造を呈した。また、特定保健指導の対象になった者は18.5%で、そのうち特定保健指導の終了者は13.0%だった。メタボ該当者は14.4%、予備群含めると3割近くにそして、内臓脂肪症候群(メタボリックシンドローム)該当者は14.4%おり、この予備群者は12.3%とされた。合わせると3割近い比率でメタボの危険者がいることとなる。なおこれは、医療保険者に対し、40歳から74歳までの被保険者、被扶養者を対象とした内臓脂肪症候群(メタボリックシンドローム)に着目した健康診査・保健指導の実施が義務付けられているもので、平成20年度から始まったもの。メタボ健診は、腹囲とともに、血圧・血糖・血中脂質の数値をもとに判定するが、腹囲が基準を上回り、二つ以上の数値が悪ければメタボ、一つなら予備群となる。危険性が高い人に保健指導を行うことで、糖尿病や高血圧症といった生活習慣病を防ぐ狙いがある。
2011年01月25日