アウディ ジャパンは11月6日、独フォルクスワーゲン(VW)が二酸化炭素排出量に不正があったと発表した約80万台の車両にガソリン車も含まれると報道されたこと対し、日本に正規輸入されているアウディ車は対象外であることが確認されたと発表した。また、複数のアウディ車を含むV6のディーゼルエンジン車に搭載された「補助エンジン制御デバイス(AECD)」について、認証プロセスにおいて適切に説明されていないとする米国の環境保護局の指摘に関しては、独フォルクスワーゲンがグループを代表して発表した「禁じられた手法で排ガス特性を変えるソフトウェアの搭載はしていない」とのコメントを引用し、否定した。なお、当該ディーゼルエンジンを搭載したアウディ車の日本への正規輸入はないとしている。VWグループは9月にディーゼル車の排ガス規制を不正に逃れていたことが発覚して以来、販売台数が低下しており、傘下のアウディも10月の新車販売台数が約30%落ち込むなど大きな影響を受けている。
2015年11月09日熊本大学は8月20日、東邦金属と共同で線径0.05mm(50μm)の耐熱マグネシウム合金極細ワイヤの製造技術を開発したと発表した。同マグネシウム合金は、2001年に同大で開発され、「KUMADAI耐熱マグネシウム合金」と呼ばれており、一般的な金属材料製造法でも室温で510MPaの耐力が、250℃の高温でも250MPaを超える高い耐力を得つつ、難燃化も実現している。今回の線径0.05mmは、東邦金属が難加工材であるタングステンワイヤの製造で培ってきた独自の伸線加工技術を基にして、適切な伸線条件および伸線ダイスの材質と形状の最適化により実現したもの。このワイヤの活用先としては、精密溶接や3Dプリンタ用の原料、生体吸収性ステントなどの循環器用医療機器、生体吸収性の縫合糸や血管結合具などの外科・インプラント用医療機器、燃料電池の電極材料などが期待されているという。なお、研究グル―プでは、今後、共同研究を加速させ、さらなる極細化の技術開発を進めていくとしているほか、2012年に開発された「KUMADAI不燃マグネシウム合金」など、ほかの合金への展開、生体吸収性医療機器などの応用製品の開発などを進めていく予定としている。
2015年08月21日東北大学は7月9日、光触媒や太陽電池、半導体などに用いられる二酸化チタン(TiO2)の機能を制御する欠陥を自在に操る方法を開発したと発表した。同成果は、同大 国際高等融合領域研究所(現 学際科学フロンティア研究所)および理化学研究所Kim表面界面科学研究室の湊丈俊 助教(現 京都大学 特定准教授)、理化学研究所Kim表面界面科学研究室の金有洙 主任研究員、東京大学 大学院 新領域創成科学研究科の川合眞紀 特任教授、千葉大学 大学院 理学研究科の梶田晴司 博士(現 豊田中央研究所)、中山隆史教授、University College of London化学専攻のChi-Lun Pang博士、東北大学 原子分子材料科学高等研究機構の山本嘉則 特別研究顧問および名誉教授、浅尾直樹 教授らによるもの。詳細は米国化学会発行の「ACS Nano」に掲載された。TiO2が発揮するさまざまな機能には、その結晶構造を乱す原子欠陥の配列や量などが関わっていることが知られており、これを操作できれば、新たな機能の開拓も可能になると言われてきた。これまでの研究では、加熱や光励起などを用いて、粗く原子欠陥の量を変化させる方法は報告されていたものの、量や種類を精密に制御するといった方法は報告されていなかった。今回、研究グループでは、STM(走査型トンネル顕微鏡)を用いて、TiO2表面に存在する原子欠陥である水素イオンを1つずつ操作することで、その反応機構の解析を行った。その結果、これまでに提案されてきた反応機構では説明ができないこと、ならびに水素イオンの脱離は量子トンネル効果による反応であることを見出したほか、量子トンネル効果は、電場によって反応障壁の幅が狭まり、そこに電子による励起が加わることで誘発されることを発見。これらが「電場誘起トンネル反応」という新たな反応であることを突き止めたという。なお、今回の成果を受けて研究グループでは、同技術の活用により、活性の高い光触媒や、高い発電効率を実現した太陽電池などの開発や、従来ない機能の創生などにつながることが期待されるとコメントしている。
2015年07月10日不眠で悩んでいる方は、一度、食生活を見直してみるとよいかもしれません。というのは、マグネシウムが不足することで睡眠に悪影響が出ることがあると言われているからです。今回は、マグネシウムと睡眠の関係に迫ります。不眠の原因はマグネシウム不足?人によって不眠になる原因はそれぞれ。ストレスで眠れない、心配事があって眠れない、環境が変わって眠れない……など。これらはよく耳にする不眠の原因ですが、それだけではありません。実は、マグネシウムが不足して不眠になるというちょっと変わったケースもあるのです。マグネシウムは脳の中枢神経の働きにとって重要な存在だと言われていて、「精神安定に欠かせないミネラル」と呼ばれることもあります。例えば、不安を感じやすくなったり、心配事が増えたり、これらはマグネシウム不足によって引き起こされる悪影響の一部です。マグネシウムとチョコレートの関係マグネシウムが不足すると、精神が不安定になるので、夜中に目が覚めたり、睡眠の質が低下したりといった、眠りへの悪影響が起こる可能性もあると言われています。最近、ちょっと落ち込み気味だな、心が落ち着かないなと感じながら不眠に悩んでいる人は、もしかしたらマグネシウム不足が原因なのかもしれません。また、「最近やたらとチョコレートが食べたくなる」、そんなときもマグネシウム不足のサインかも。というのも、チョコレートはマグネシウムが豊富な食べ物で、1かけのダークチョコレートに、1日に必要なマグネシウム量の1/4が含まれているそうなんです。マグネシウムを摂取するには?チョコレートのほかにもさまざまな食品にマグネシウムは含まれています。たとえば、あさりやハマグリ、ビーフジャーキー、パルメザンチーズ。また、乾燥させた大豆やアーモンド、いりごまや焼き海苔といった植物性の食品。そして、インスタントコーヒーやココアといった飲み物にも。このようにマグネシウムは実に多くの食品に含まれています。そのため、きちんと健康的な食事をしていれば不足することはほとんどないはず。裏を返せば、マグネシウムが不足している人は、食生活がかなり乱れているということです。マグネシウム不足による不眠に悩む方は、自らの食生活を見直してみてはいかがでしょうか。photo by Andy Rogers
2015年06月22日理化学研究所(理研)は6月16日、原子レベルの超格子薄膜技術を用いてイリジウム酸化物の電子相を制御し、磁性の出現と絶縁体化が密接に関係していることを解明したと発表した。同成果は、理研 石橋極微デバイス工学研究室の松野丈夫 専任研究員、東京大学 理学系研究科の髙木英典 教授、東京大学 物性研究所の和達大樹 准教授(研究時は東京大学工学研究科特任講師)、日本原子力研究開発機構 量子ビーム応用研究センターの石井賢司 研究主幹、トロント大学 物理学科のHae-Young Kee教授らによるもの。詳細は、「Physical Review Letters」に掲載された。イリジウム酸化物は、低消費電力デバイスを実現する材料として期待されるトポロジカル絶縁体の1種で、電子のスピンと軌道運動の磁気的な相互作用である「スピン-軌道相互作用」と、電子同士の相互作用である「電子相関」を併せ持つ物質として知られているが、これまでその結晶構造の種類が少なかったため、イリジウム酸化物全体の性質を体系的に理解できていなかった。今回、研究グループは、原子レベルでイリジウム薄膜とチタン酸化物薄膜を交互に積み重ねた超格子構造を作製し、イリジウム酸化物の電子相を精密に制御することが可能であることを示し、磁性を持った絶縁体相から特殊な金属の一種である半金属相へと電子相が変化していく様子を連続的にとらえることに成功したという。この結果、イリジウム酸化物における磁性の出現と絶縁体化が密接に関係していることが判明したとのことで、これにより、イリジウム酸化物において期待されるさまざまな電子相を超格子構造によって自在に制御する可能性が示されたとする。なお、研究グループでは今回の成果を受けて、理論で予測されながらも発見されていない新たな種類のトポロジカル絶縁体の実現、さらには低消費電力デバイスへの応用が期待できるようになるとしている。
2015年06月18日東京大学(東大)や理化学研究所(理研)などで構成される研究グループは、スピントロニクス材料として期待される巨大磁気抵抗を示すコバルト酸化物「SrCo6O11」に、スピン配列の周期として理論的に考えられるすべての状態が存在し、それらが磁場の変化とともに磁化が階段状に増加していく様子「悪魔の階段」を確認することに成功したと発表した。同成果は、東大 物性研究所の和達大樹 准教授、同大学院工学系研究科の石渡晋太郎 准教授、同大学院工学系研究科の十倉好紀 教授(理化学研究所創発物性科学研究センター センター長)、京都大学化学研究所の齊藤高志 助教、独Leibniz Institute for Solid State and Materials Research Dresde とHelmholtz-Zentrum Berlin らによるもの。詳細は米国科学誌「Physical Review Letters」の6月8日オンライン版に掲載される予定。実際の観測は、ドイツの放射光施設「BESSY II」において共鳴軟X線回折実験として行われ、その結果、ほとんどすべてのスピン配列の周期性に対応する分数値の回折ピークが観測され、各々の温度でさまざまな周期の磁気秩序が共存している様子が確認されたとのことで、これについて研究グループは、磁気的な相互作用の正負が距離によって変化するモデルを理論的に解くことで得られる「悪魔の階段」の状態が、実際の物質で実現している事が示されたとしている。また、さらなる解析により、磁化の測定で見られたステップを生み出す磁気構造の様子の解明にも成功したとのことで、これにより、「悪魔の階段」を生み出す磁気構造の詳細が判明したとしている。なお研究グループでは今後、こうした「悪魔の階段」型の磁気構造をさらなる系統的な研究により他の物質にも見つけることを目指し、単純に磁場により電気抵抗を増減させるだけでなく、電気抵抗や磁化が階段状にとびとびの値をとることを活かした、新しいタイプのスピントロニクス材料の開発などにつなげたいとしている。
2015年06月05日富士フイルムは4月14日、マウスに経口で摂取させた抗酸化成分「アスタキサンチン」が皮膚まで到達していることを確認したと発表した。同成果は、同社ならびに京都大学 大学院農学研究科 海洋生物生産利用学分野の菅原達也 教授らによるもの。詳細は5月14日からパシフィコ横浜で開催される「第12回アジア栄養学会議(ACN2015)」にて発表される予定だという。これまでの研究にて研究グループは、アスタキサンチンをマウスが経口摂取すると、紫外線による肌のシワ形成と表皮からの水分蒸散が抑制されるという研究結果を報告していたが、この仕組みとして、経口摂取したアスタキサンチンが消化吸収され、皮膚まで到達。紫外線(UVA)により皮膚の真皮に発生した活性酸素を除去したことで、シワ形成抑制効果が生じたと推察したほか、経皮水分蒸散量の抑制効果も同様に、皮膚に到達したアスタキサンチンが、表皮のバリア機能を維持するのに必要なセラミドの産生や維持に影響を与えていると考え、今回、研究を行ったという。その結果、経口摂取したアスタキサンチンが皮膚まで届いていること、ならびにナノ乳化した場合はさらにその量が増加することを確認したという。なお同社では、美容ドリンクやサプリメントでアスタキサンチンを摂取することで、肌のシワ形成や経皮水分蒸散量が抑制されることが期待できるとしており、今後もアスタキサンチンの美容・健康における効能効果やメカニズムについての研究を進めていくとしている。
2015年04月15日東京工業大学(東工大)は4月10日、液晶性を付与した高性能な有機トランジスタ材料の開発に成功し、酸化物半導体(IGZO)並みの高い移動度を実用度の高いボトムゲート・ボトムコンタクト型トランジスタで実現できることを確認したと発表した。同成果は、同大学 像情報工学研究所の半那純一教授、飯野裕明准教授らによるもの。詳細は4月10日発行(日本時間)の英国科学誌「Nature Communications」オンライン版に掲載された。有機トランジスタ用半導体材料の多くは、トランジスタの信頼性や素子間のバラつきの抑制に不可欠な、均一性に優れた結晶薄膜の作製が困難であること、またデバイス作製に不可欠な熱プロセスに対する耐熱性が100℃程度という問題のほか、移動度も3cm2/Vs程度にとどまり、実用的に必要なプロセス適正と高移動度を兼ね備えた材料は実現できていなかった。一般的に有機トランジスタに用いる有機半導体材料は、低分子系材料と高分子系材料に分けられるが、低分子系材料は精製が容易で、高品質の結晶を得やすい半面、均一で表面平坦性に優れた結晶薄膜を得ることが困難かつ耐熱性が低いという問題がある。一方、高分子系材料は成膜性、耐熱性に優れる半面、結晶性が低く、高い移動度を示す薄膜を得るためには200℃を超える高温での熱処理が必要となるほか、材料の精製、分子量分布の制御、合成の信頼性などの問題点がある。今回、研究グループは液晶性をトランジスタ材料に付与することで、低分子系材料の課題であった成膜性、耐熱性の改善を実現したほか、酸化物半導体に匹敵する10cm2/Vsを超す高移動度を実現する高性能な液晶性有機トランジスタ材料「Ph-BTBT-10」を開発したという。具体的には、トランジスタを作製後、配線や素子の保護層の形成などに必要な熱処理プロセスに200℃まで耐えることが可能であることを確認したほか、平坦な結晶膜を容易に得られることも確認したとする。また、作製された結晶薄膜は120℃、5分程度の短時間の熱処理で移動度が約1桁向上することも確認したという。さらに、同材料のトランジスタ材料としての可能性の実証に向け、5枚の基板に多結晶薄膜を形成し、ボトムゲート・ボトムコンタクト型トランジスタを作製、特性を評価したところ、平均移動度は11.2cm2/Vs(標準偏差1.17、最大移動度13.6cm2/Vs)と高い値を示すことを確認したとする。研究グループは、今回の液晶性を発現させるという手法について、ほかの低分子系有機トランジスタ材料にも応用可能であり、材料の1つの基盤技術として材料開発に活かすことが可能だと説明する。また、多結晶膜による高移動度の実現により、素子の応用範囲を広げることにつながるとするほか、新しい材料設計の可能性が示されたとしており、今後、これらの知見を活用した高移動度有機トランジスタ材料の開発が期待されるとコメントしている。
2015年04月13日産業技術総合研究所(産総研)は3月6日、多孔質の酸化タングステン(WO3)などを積層した半導体光電極を用いて、太陽光エネルギーで水を分解し、水素製造と同時にさまざまな高付加価値の化学薬品を効率良く製造する技術を開発したと発表した。今回、タングステン酸イオンを含む溶液を導電性ガラスにスピンコートし焼成する簡便な方法で成膜した多孔質の酸化タングステン膜の半導体光電極を作製。膜厚を厚くし、さらに光散乱を有効利用しながら光吸収効率を大きくすることで、水素と同時にさまざまな高付加価値の酸化剤を効率良く製造できた。光電極と対極との間には逆反応を防ぐためにイオン交換膜を配置。酸化剤としては、硫酸水溶液(HSO4-)から過硫酸(S2O82-)、食塩(NaCl)水溶液から次亜塩素酸塩(ClO-)、炭酸塩水溶液から過酸化水素(H2O2)、ヨウ素酸塩(IO3-)を含む水溶液から過ヨウ素酸塩(IO4-)、三価セリウム塩(Ce3+)を含む水溶液から四価セリウム塩(Ce4+)などを含む水溶液が効率良く製造できた。S2O82-、ClO-、H2O2に関しては、これまでの報告の中で最も高い性能が得られた。またIO4-およびCe4+生成はまったく新規な反応となる。これらの反応はいずれも、酸素発生の酸化還元準位(1.23V(RHE))よりも正に大きく、太陽光エネルギーの有効利用にもつながる。特に、硫酸水溶液中での過硫酸製造の場合、酸素発生は観測されず、酸化生成物の過硫酸への選択性はほぼ100%であった。通常、この電気化学反応を従来の金属電極で進行させるには2.1V以上の電圧が理論上必要だが、光電極を用いれば0.6Vからでも反応を進行することができる。太陽光エネルギーを、補助電圧をかけながら水素と過硫酸の化学エネルギーに変換・蓄積するための、光電極の性能指数である太陽光エネルギー変換効率(ABPE効率)は従来の約1.6倍となる2.2%であった。なお、同技術の詳細は、3月15日~17日に横浜国立大学で開催される電気化学会第82回大会で発表される。
2015年03月09日インフルエンザや流行性胃腸炎などのウイルスが猛威を奮うこの季節。市場にはウイルス対策として二酸化塩素による除菌を謳った製品が目立つ。国民生活センターは2010年にこうした商品に対して、日常生活の中で消費者が適切に使用できるよう商品の安全性と有効性について十分に検証をするようメーカー側に要望を出した経緯があるが、そもそも学術的には二酸化塩素とはどういうものなのか、調べてみた。日本二酸化塩素工業会などによると、まずは化学物質としての二酸化塩素は、常温常圧では反応性の高い黄色い気体状の化合物とのこと。物質の最小の構成素である原子の中心にある原子核だが、通常2個ずつ持っている電子が奇数しかない“フリーラジカル”と呼ばれる原子の一種である。一方、電子というのはもともと対になって安定するため、他から電子を1個奪うか、自分の電子を1個与えて、安定化しようとする性質がある。このためにフリーラジカルというのは、非常に反応性が強く、脂質やたんぱく質を攻撃するとされている。しかし一方で、同じ原理で二酸化塩素は酸化剤として、ウイルスや細菌、真菌のタンパク質や悪臭物質を酸化修飾し、ウイルス除去や除菌、消臭作用を発揮するとも言われている。このメカニズムを構造学的に解明したのが日本の製薬メーカーの大幸薬品で、その成果を米国の生化学専門誌「Biochemistry」に発表している。このように二酸化塩素の除菌やアレル物質分解効果は学術的に認められているものの、気になるのは人体への影響。二酸化塩素は、日本においては水道法により水道水の消毒殺菌や、厚生労働省により小麦粉の漂白処理剤(食品添加物)として認められている。しかし、二酸化塩素の安全性は経口摂取では確認されているものの、空間における長期間低濃度条件においての検証はまだ十分ではないようだ。これに対し日本二酸化塩素工業会は、2014年3月に「二酸化塩素の自主運営基準設定のための評価について―ガス製品―」で、二酸化塩素を用いた空間除菌用一般商品についての安全基性を、室内濃度指針値として0.01ppmに設定。ただし、この指針値は同工業会に加盟する各社が製品を製造販売する際の濃度の目安であり、かつヒトがその濃度の空気を一生涯にわたって摂取しても、健康への有害な影響は受けないであろうと判断される定常状態における濃度水準を示したものであり、最大許容濃度や二酸化塩素ガスの有効濃度を示したものではないと説明している。次回は、この二酸化塩素を用いた製品「クレベリン」を販売している大幸薬品の担当者に色々話しを聞いていきたいと思う。
2015年02月03日冬の肌乾燥を進ませないためのポイントとして“入浴剤の活用”がおすすめです。ではどんな入浴剤が良いの?ということで、今回はアラフォー世代にとってはずせない、乾き知らずの素肌をキープできる入浴剤と、「もう、疲れきって老けこみそう〜」という日に使いたい抗酸化ケアができる入浴剤についてもお話したいと思います。皮脂膜を再現するようなロバミルク水を弾くような潤い肌に導いてくれる入浴剤としておすすめなのは、ロバミルク配合の入浴剤。ロバミルクは母乳の代替品として使われるほど栄養豊か。これまでにも化粧品の美容成分として古来から使われてきました(クレオパトラが美しさを保つために愛用していたという伝説も…)。健やかな肌づくりに欠かせないビタミン、ミネラル、必須脂肪酸(オメガ3やオメガ6)などが調和した状態で含まれているため、ロバミルク配合の入浴剤に浸かるだけで心地よく潤いがなじみしっとり肌に。酸化を招く活性酸素を防ぐなら水素!一方、老化の根源=活性酸素による酸化を防いでくれるのは、水素を発生させる入浴剤。活性酸素が発生するきっかけは、ストレス、食品添加物の摂取、汚染された空気、電磁波、紫外線、激しい運動などは本当にさまざまですが、水素は活性酸素の中でも悪玉活性酸素といわれているヒドロキシラジカルを選択的に抑制してくれます。水素は、水素水を飲んだり、点滴などでも体内に取り込めますが、手軽かつ効果的なのはなんといっても入浴。水素が充満した湯船に浸かると、約7分程で皮膚を通じて水素が全身にゆきわたるそう。また、水面から空気中に抜けていく水素を吸入することで体の内側にも素早くデリバリー。湯温がややぬるめのお風呂でも、水素バスに30分くらいゆっくり浸かると血管が拡張されやすくなるので湯上がりも体はぽかぽか。普段は乾燥を防ぐロバミルクで潤いバス、心身ともに疲弊したり屋外に長く居た日は水素で抗酸化バス。毎日お風呂に入るだけでOKなアンチエイジングケア、ぜひはじめてみてください。参照サイト/・ 家庭の医学 水素の抗酸化力と医療への応用
2015年01月26日新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)と三協立山は1月22日、小型鍛造品向けに適したマグネシウム合金小径連続鋳造ビレットの製造技術を開発したと発表した。マグネシウム合金は鉄やアルミニウムに比べ、極めて軽量、高い比強度、および減衰性といった優れた性能を持ち、自動車、家電、ロボットなど機械産業分野において、構造体の大幅な軽量化につながるとして期待されている。しかし、鍛造(金属を叩いて目的の形状に成形する工法)など、力を加えることによって変形させると割れが生じやすく、加工が困難なことがコスト高につながり、普及拡大を阻害していた。また、産業機械や輸送機器向けに用いられる小型鍛造部品は、鋳造ビレット(φ155~300mm)を加工することで、小型鍛造に供給できる品質とサイズに加工した押出棒を製造し、原材料としているが、素材のコストや生産性が課題となっていた。今回開発された技術は、鍛造に直接供給できるマグネシウム小径ビレット(φ55~100mm)の連続鋳造を可能とするもの。鋳型を断熱構造とすることで鋳型内の溶湯を極力凝固させずに鋳型下端から噴射される冷却水のみで急冷凝固させる。これにより、従来のビレット組織に比べ微細・均一な凝固組織を確保し、優れた鍛造成形が可能となる。現在、軽量化が求められる鍛造部材分野への適用に向けた提案と用途開発が進められており、あわせて、量産化に向けた多面同時連続鋳造技術の開発に着手しているという。
2015年01月23日岡山大学はこのほど、豚糞尿由来のバイオガスを燃料とする固体酸化物燃料電池(SOFC)において、バイオガスからの炭素析出を抑制できる触媒の組成を決定し、作動温度600℃でLED電球の点灯に成功したと発表した。同成果は同大学大学院環境生命科学研究科の三宅通博 教授、岡山県農林水産総合センター畜産研究所の白石誠 専門研究員らの共同研究グループによるもので、日本セラミックス協会2015年年会で内容が発表される予定。バイオガスを燃料とするSOFCの開発においては、バイオガスからの炭素析出が作動温度の低温化に対し障害となる。同研究グループは、炭素析出を抑制できる触媒の組成を決定し、バイオガスを効率よく利用するための改質装置およびSOFC発電性能評価装置で評価をした。改質バイオガスを燃料として単セルの発電試験を行った結果、バイオガスを直接燃料とする場合より、約200℃低い600℃でLED電球を点灯することができた。また、4時間程度の発電のあいだ、炭素析出はほとんど見られなかったという。今後、長時間運転による触媒性能や発電性能の経時変化に基づき、触媒や燃料極を改良することで、バイオガスを燃料とする中温作動型SOFCの実現にさらに近づくものと期待される。
2014年12月22日東京工業大学はこのほど、細胞内に送り込んだ一酸化炭素(CO)をゆっくりと放出させ、がんの原因となる転写因子たんぱく質の活性を制御することに成功したと発表した。同成果は同大学大学院生命理工学研究科の上野隆史 教授と藤田健太氏らによるもので、11月19日付け(現地時間)の米学会誌「Journal of the American Chemical Society」のオンライン版に掲載された。COは体内の多くのたんぱく質と強く結合し、身体に悪い影響を及ぼすことが古くから知られている。一方で、近年ではCOとたんぱく質の結合は炎症やがん化を抑制する働きを持つことが明らかになり、次世代の医薬品として注目されている。上野教授らは、生体中で鉄を貯蔵するカゴ状たんぱく質であるフェリチンに着目し、12nmのカゴの内部に、金属と結合したCOを閉じ込め、細胞内に送り込んだ後に、ゆっくりとCOを放出するシステムを開発した。その結果、従来の化合物に比べ、効率よくCOを細胞内で作用させることができ、がんの原因となる転写因子たんぱく質の制御に成功したという。今後、不明な点が多いCO分子の生体内での機能解明ばかりでなく、複雑で難しい医薬品製造を必要としない簡便な治療薬の開発につながることが期待される。
2014年11月21日産業技術総合研究所(産総研)は11月11日、貴金属と酸化物が接合したナノ粒子の生成技術を開発したと発表した。同成果は、同所 ナノシステム研究部門 フィジカルナノプロセスグループの古賀健司主任研究員、先進製造プロセス研究部門 加工基礎研究グループの平澤誠一主任研究員らによるもの。詳細は、英国物理学出版局(IOP Publishing)の学術誌「Materials Research Express」のオンライン版に掲載された。貴金属と卑金属で構成される合金のナノ粒子を酸化させると、卑金属成分のみが酸化されることによって、貴金属と酸化物の分離が起こる。この際、一方向に酸化物の成長を促すことによって、酸化物ナノ粒子の一部に貴金属が接合した粒子が生成されることを、貴金属と酸化ニッケル(NiO)をモデルとして今回実証した。同技術によって、ナノスケールの貴金属と酸化物の接合が、複雑な化学プロセスを使用することなく可能になるという。今後、研究グループでは、より多くの種類の酸化物と貴金属が接合したナノ粒子の生成を行い、酸化現象のより深い理解を目指す。また、半導体酸化物と貴金属が接合したナノ粒子については、ガスセンサや触媒特性などの評価も行う予定であるとコメントしている。
2014年11月12日アイドルグループ「でんぱ組.inc」(最上もが、夢眠ねむ、古川未鈴、成瀬瑛美、藤咲彩音、相沢梨紗)が10月4日(土)、東映本社にて一酸化炭素中毒事故で撮影が中断していた映画『白魔女学園2』の撮影再開報告お祓い付き記者会見を行った。事故が発生したのは、今年6月15日に行われた栃木県宇都宮市内にある洞窟でのロケ中。照明用発電機を作動させたことが原因の一酸化炭素中毒で、最上を除くメンバー5人とスタッフ5人が救急車で宇都宮市内の病院に緊急搬送された。最上は「待機場所が違かったので私だけ無事でしたが、その時はビックリしました」と間一髪で難を逃れていたことを明かし、搬送された5人のメンバーについては「事故後にも退院のお知らせを聞いていたし、逐一病院からの報告も受けていたので、安心してメンバーの事を見守っていました」と全員無事の復帰を喜んでいた。運ばれた側の相沢は「みなさんにご心配をかけてしまったけれど、その分元気な姿と笑顔を届けさせてもらえれば」と決意しながら、「(事故当時は)撮影が忙しくてメンバーもTwitterを更新できなかった時期で、ニュースを見て心配してくれたファンの方もいたように思う。ご連絡が遅れてしまったけれど、今はツアーをやったりして元気な姿を見てもらえている」と根強いファンたちの姿に感謝。10月16日のクランクアップに向けて「事故の後でも『でんぱ組.inc』は走り続けなければいけないので、今日まで頑張ってきました。この映画を通して大きくなれたらと思っています」と、グループを代表して意気込みを語っていた。映画『白魔女学園2』は2015年6月13日より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2014年10月05日ドールはこのほど、野菜の機能性成分に注目した新カテゴリーの野菜「ウルトラベジ」を発売することを明らかにした。第1弾として、解毒・抗酸化作用があるとされる成分「スルフォラファン」を通常よりも多く含む「ドール『機能性ブロッコリー』」(398~500円予定)を、9月1日より全国の百貨店・スーパーなどで発売する。生活習慣病対策がクローズアップされるようになってきた昨今、健康増進などの効果が科学的に裏づけされた野菜を積極的に摂取することで、健康の維持・増進やアンチエイジングを図ろうという考え方が広まっている。「ウルトラベジ」は、従来の野菜に比べてこういった健康に資する機能性成分の高い品種を選定し、「機能性野菜」というカテゴリーとして開発・販売を行う。同社が今回発売する「機能性ブロッコリー」は、体内の酵素生成を促進し、解毒・抗酸化作用を高めるとされている「スルフォラファン」を、通常のブロッコリーの2・5~3倍ほど含むという。味や見た目は今までと変わらず、国内の自社農園で栽培しており、安全・品質面にも細心の注意を払っている。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2013年08月22日