○ハードウェアとソフトウェアの「購入」の意味は大きく異なる前々回よりIT資産管理の中でも重要な位置を占めるソフトウェア管理について紹介しているが、今回はその締めくくりとして、ソフトウェアのライセンス管理の重要性について解説を試みたい。まず最初に抑えておきたいのは、ハードウェアを購入することとソフトウェアを購入することの間に存在する大きな差異についてだ。ハードウェアの場合は、購入するのはその「所有権」であるため、一度対価を支払えば自分たちのものとなると考えていい。これは、私達にとって馴染み深い通常の買い物と同じである。ところがソフトウェアの場合には、購入するのはあくまで「使用する権利」に過ぎない。このため対価を払っても自分のものとはならず、ベンダーが定めた使用許諾条件に従うことが義務付けられているのである。そしてソフトェアに関わる権利には、著作権と特許権がある。購入後もこれらの保護下にあるため、勝手に複製を行ったりプログラムを無断使用したりすることは許されない。にもかかわらず、ソフトウェアはその特性から複製が容易だ。そこで不正なコピーを防ぐなど予め使用範囲を決めておくために、ソフトウェア購入の際にはソフトウェア使用許諾契約書に基づいてメーカーと契約を交わすようになっている。使用許諾の方法としては、パッケージのシールを剥がしたり、インストーラの「同意する」ボタンを押したりするだけで締結されるものも多い。しかしこの使用許諾契約書、ほとんどが細かい文字が延々と羅列されているため、どのような内容が書かれているのか理解している人は非常に少ないのではなかろうか。しかし、契約は契約。認められていないかたちで利用すれば、契約違反扱いされてしまう危険がある。では、契約違反が露見した場合、どのような罰則が適用されるのか──例えば1台のPCにしかインストールできない使用許諾契約にもかかわらず10台のPCにソフトウェアをインストールしていた場合、「使用許諾契約書違反」、「知的財産権の侵害」、「著作権法の違反」といったように二重、三重もの罪に問われてしまう可能性がある。たとえ故意ではなくとも、違反金や賠償金などの制裁は免れないだろう。○利用者がインストールしたプログラム、5本に1本は違法コピー!?このようなソフトウェアの購入と使用に伴うリスクを低減するために企業に求められているのが、ソフトウェアのライセンス管理ないしはSAM(Software Asset Management:ソフトウェア資産管理)である。SAMとは、組織内のソフトウェア資産の有効な管理、制御及び保護のために、ライフサイクル全般にわたってソフトウェアの使用・保有状況などを管理する仕組みである。つまり、ソフトウェアを資産として適切に管理することが必要になるのだ。普及が進むクラウド環境であっても、SAM適用の必要性に変わりはない。ここでライセンス管理をめぐる国内の現状を見てみよう。最近の調査によると、日本におけるソフトウェア違法コピー率は減少傾向にあるという。また、ソフトウェアの権利保護支援や啓発活動を行っている団体では、組織内部の不正コピー通報窓口等が設けられているケースもあり、これにより組織内の違法コピー利用実態が露呈する場合もある。さらにはソフトウェアメーカーからのライセンス調査依頼に応じなかった、虚偽の報告をした場合、証拠隠滅の可能性を考慮し裁判所から証拠保全を実施されるケースもあるのだ。もしそうなれば通常業務はストップし、企業が受ける影響は計り知れない。ライセンス調査とは、ソフトウェアメーカーが製品ユーザーを対象に行う自社製品利用状況の調査依頼のことであり、基本的に断ることはできない。調査内容はインストール数、バージョン、エディション、インストールしているハードウェアなど非常に多岐にわたる。ライセンス調査依頼を受けた企業は、調査票に記されているこれらの細かい項目に正確に回答しなければならないのである。しかし、インストール済みのソフトウェアの情報や、ソフトウェアの保有を証明するためのメディア、ライセンス証書、パッケージの箱といった関連部材、それにプロダクトキーの情報など、どれも1回インストールしてしまえば普段は見直さないようなものばかりなのが実に悩ましい。だからといって正しい情報を記さずに調査票を提出すれば、内容に矛盾がなくなるまで再調査を求められ、修正を続けなければならない。実際、ライセンス調査の対応が終了するまで半年以上かかった企業の例もある。○複雑極まるライセンス管理はツールの活用をライセンス調査に対応できるようなライセンス管理を行うには、全PCが管理対象になっているか、PCの購入履歴/使用実態を収集できているか、ソフトウェアの購入履歴/使用実態を収集できているかなど、いくつかのポイントに注意しなければならない。インストール済みソフトウェアの棚卸し(実態把握)を定期的に行うことも大切だが、ライセンスにはさまざまな形態があるので、単に数の突き合わせだけでは不十分。例えば契約情報(ライセンス約款)に基づくライセンス管理を行うのであれば、アップグレードライセンスの場合、元のライセンスと現在使用しているもののライセンスの2つを紐付けて初めてライセンスの正当性が証明できることになる。つまりそれぞれのライセンス約款に基づく実態との突き合わせ管理が必要となるのだ。そこで、こうした複雑極まるライセンス管理を正確かつ容易に行えるように支援するのが、IT資産管理ツールである。一般的なIT資産管理ツールを使えば、各PCから収集したインベントリ情報からライセンス数と照らし合わせることが可能となる。ただし、前述のようにライセンス数とインストール数が合致していたとしても、ライセンス違反となるケースもある。加えて現在のインベントリ情報だけでは、アップグレードやダウングレードして使用しているソフトウェアライセンスの経緯を追うことはできない。そこで、ライセンスの契約内容まで管理することで、企業のソフトウェア利用の実態に合わせた正確なライセンス管理を行えるようなIT資産管理ツールも存在している。クオリティソフトが提供している「QND」の場合、88,000種を超える「ソフトウェア辞書」により、PCにインストールされた多種多様なソフトウェア情報を判別して名寄せを行うとともに、7,500種類以上の「約款辞書」で、アップグレード/ダウングレードライセンスやプリインストールライセンスなど、複雑なライセンス形態に対応できるようになっている。これによりコンプライアンスリスクを低減するだけでなく、ライセンスを効率的に利用することでコスト削減にもつなげることが可能だ。次回はスマートデバイス管理についてIT資産管理の視点から考えてみたい。
2015年06月15日日本郵便は5月29日、現在一部の郵便局で取り扱っているアフラック(アメリカンファミリー生命保険)のがん保険について、7月1日から新たに10,064局で取り扱いを開始すると発表した。このたびの取扱開始により、全国2万局でがん保険を取り扱うこととなるとしている。○取扱開始時期及び取扱局数取扱開始時期:7月1日(水)取扱局数:20,076局(保険窓口の取り扱いがない郵便局及び簡易郵便局を除く全郵便局)。新たに10,064局で取り扱い今後も身近な郵便局を通じて、より多くの顧客のニーズに一層応えていくとしている。
2015年06月03日シャープは2日、ローン計算や預金計算などの複雑なシミュレーションを簡単に行える金融電卓「EL-K632」と、手帳タイプ電卓「EL-VW31/WA21/WA10」3モデルを7月10日に発売すると発表した。価格はオープン。金融電卓「EL-K632」は、主に不動産や金融関連の業務用途で使用される専用電卓。不動産関連の場合は顧客のローンの支払総額や月々の支払額を、金融関連の場合は預金の受取総額や月々の積立額などをシミュレーションすることができる。金融計算では、万円単位の数値入力が行えるほか、固定金利計算や3段階金利までの段階金利に対応し、繰上返済や借換なども簡単に計算できる。また、「金融メモリー」を10個搭載し、計算結果を記憶して複数の金融商品と比較することも可能だ。デザインは見やすい大型表示で、本体表面は高級感ある革調に仕上げている。手帳タイプ電卓3モデルは、使いやすくスタイリッシュなデザインが特徴。「EL-VW31」は、表面に光沢のあるアルミパネルを使用した高級感あるデザインで、本体色は「シャンパンゴールド」「ディープブルー」「スタイリッシュレッド」の3色を用意した。10桁の大型表示で、「税計算機能」「早打ち対応」などの機能も搭載する。「EL-WA21」は、大型で見やすい液晶表示を採用し、液晶表示部にアクリルパネルを使用して高級感を演出。「EL-WA10」は、小型で8桁の表示が行える。
2015年06月03日シャープは2日、ローン計算などのシュミレーションに向いた金融電卓「EL-K632」を発表した。発売は7月10日。価格はオープンで、店頭予想価格は税別4,000円前後。EL-K632は、不動産や金融関連の業務に使用する電卓。固定金利計算、段階金利計算、元金均等固定金利計算、繰上返済計算、借換計算、年賦償還計算、複利商品計算、積立預金計算、外貨預金計算に対応する。計算結果を10件まで保存できる「金融メモリー」機能を搭載。計算結果は12桁まで表示できる。計算桁数は、電卓機能の場合が概算13~24桁、金融計算の場合が最大12桁。本体サイズはW114mm×H81mm×D13.5mmで、重量は約115g。電源はアルカリボタン電池×1個。本体表面は、高級感を演出した革調の仕上げになっている。
2015年06月02日金融庁はこのほど、プリペイドカードを購入させて不正に取得しようとする詐欺業者とのトラブルが増えているとして、消費者に注意を呼び掛けた。プリペイドカードが様々な決済手段として浸透するに伴い、不正に取得しようとする詐欺業者とのトラブルが発生している。これまでは、詐欺業者が事前に注文したプリペイドカードの代金を消費者に支払わせる事例が多かったが、この手口は急減し、プリペイドカードを消費者に購入させて、そのカードに記載された番号等をメールやファックスなどの方法で伝えさせる手口に移行しているという。同庁は、プリペイドカードに記載された番号等を相手に伝えることは、「購入した金額(価値)を相手に全て渡したことと同じ」だとして、「後になってだまされたことに気づいても、いったん相手に渡した価値を取り戻すことは非常に困難」だと警告。アダルトサイトのワンクリック請求など、業者がプリペイドカードを購入するよう指示する場合、その業者は詐欺業者である可能性が高いため、たとえ指示されても、プリペイドカードを購入したり、カード番号等を伝えたりすることは絶対に行わないよう注意喚起している。なお、不審に思った時は、金融庁の金融サービス利用者相談室や消費生活センター等の消費生活相談窓口に連絡するよう呼びかけている。
2015年06月01日伊予銀行といよぎん証券は26日、三菱アセット・ブレインズと連携して金融資産分析ツール「いよぎんグループ アセットダイレクション」の導入を開始した。この金融資産分析ツールは、日々変動する経済環境のなか、モバイル端末「iPad」などを利用して、顧客が同行といよぎん証券で運用している金融資産のリスク・リターンのバランスを視覚的に把握することができるもので、購入および売却のシミュレーションなどを通じて、金融資産全体のリスク・リターンの変化を把握できるようになるという。顧客が運用の対象とする金融商品は、邦貨預金、外貨預金、投資信託、債券、株式、保険など多岐にわたっており、一般的に複数の資産を保有した場合には、金融資産全体のリスク・リターンを把握するのは難しい状況にあるという。そこで、同行はこのツールを導入し、顧客の金融資産に関する情報の提供を通じて、顧客の資産運用を手伝うとしている。なお、銀行と証券が連携して顧客に分析情報を提供するのは全国の地方銀行で初めてだとしている。○金融資産分析ツール「いよぎんグループ アセットダイレクション」の概要取扱開始日:5月26日(火)顧客のメリットリスク・リターン分析:顧客が「いよぎんグループ」で運用している邦貨預金、外貨預金、投資信託、債券、株式、保険など資産全体の分散投資の状況を表示し、リスク・リターンの偏りがないかを視覚的に把握できまるシミュレーション:さらに新規に商品を購入した場合などにリスク・リターンがどのように変化するのかをシミュレーションできる同ツールは、5月26日(火)~6月4日(木)の間、県内6ブロックで開催される「いよぎんマネープランセミナー」で紹介するとしている。
2015年05月27日欧州金融市場では2015年に入り、株式やハイ・イールド社債などリスク資産への資金回帰が鮮明になっています。2014年の欧州は、年末にかけて、ドイツなどで景気鈍化がみられたことに加え、ウクライナ問題や原油価格急落などが相次ぎ、国債や投資適格社債など比較的安全とされる資産が選好されました。しかしながら、ECB(欧州中央銀行)が量的緩和の導入を決定した2015年1月以降は、流動性拡大や景気押し上げ期待が高まり、欧州株式が大きく上昇して主要株価指数が最高値を更新したほか、利回り面での魅力が高まったハイ・イールド社債などへ資金が流入するなど、投資家が再びリスクを選好する動きが強まっています。経済面で明るさが戻り始めていることも相場を押し上げています。欧州では、原油安などを背景にデフレ懸念が継続していましたが、ECBによる量的緩和が奏功し、4月のユーロ圏消費者物価指数は前年同月比で横ばいと5ヵ月ぶりにマイナス圏を脱したことに加え、良好な景況感なども後押ししてデフレ懸念が後退しています。また、13日に発表されたユーロ圏の2015年1-3月期の実質GDP成長率は、前期比+0.4%と前期の伸びを上回り、8四半期連続のプラス成長と、緩やかな回復が続いていることが示されました。ユーロ安を背景とした輸出企業の業績回復などが雇用改善や賃金上昇につながったほか、原油価格の下落に伴なうガソリン安などが個人消費の拡大に繋がり、ユーロ圏の経済成長の原動力になったとみられています。各国の成長率に目を向けると、前期はドイツが全体を牽引したのに対し、今期はその他のユーロ圏主要国の経済成長が揃って加速しており、景気回復の兆しがユーロ圏全体に拡がりつつあると考えられます。今後についてもユーロ圏の経済成長率は、IMF(国際通貨基金)による4月の見通しで、原油価格の下落や量的緩和を受けた低金利環境、対米ドルでのユーロ下落などを背景に上方修正されており、2015年は1.5%、2016年は1.6%と、成長加速が予想されています。こうしたなか、欧州景気の回復が力強さを増すにつれて、欧州資産の投資魅力は一層高まっていくと考えられます。(※上記は過去のものであり、将来を約束するものではありません。)(2015年5月21日 日興アセットマネジメント作成)●日興アセットマネジメントが提供する、マーケットの旬な話題が楽に読める「楽読」からの転載です。→「楽読」※1 当資料は、日興アセットマネジメントが市況等についてお伝えすることを目的として作成したものであり、特定ファンドの勧誘資料ではありません。また、弊社ファンドの運用に何等影響を与えるものではありません。なお、掲載されている見解は当資料作成時点のものであり、将来の市場環境の変動等を保証するものではありません。※2 投資信託は、値動きのある資産(外貨建資産には為替変動リスクもあります。)を投資対象としているため、基準価額は変動します。したがって、元金を割り込むことがあります。投資信託の申込み・保有・換金時には、費用をご負担いただく場合があります。詳しくは、投資信託説明書(交付目論見書)をご覧ください。
2015年05月21日NECは5月13日、アパレル業界特有の商品管理や取引形態に対応したクラウド型の販売管理サービス「アパレル業向け N-town(エヌタウン)販売管理」を発売した。月額利用料は1IDあたり1万3,000円から(税別)。今後3年間で1,000社への販売を目標とする。新サービスは、色・サイズ別の商品管理機能や、店舗での売上・在庫情報をタブレット端末に入力することで、アパレル業界に多い取引形態である消化取引を含めた本部でのリアルタイムな情報把握を可能とする店頭情報管理機能などを提供するもの。中堅中小企業向けに各種のクラウド・サービスやコンサルティング・サービスをワンストップで提供する同社のクラウド型ビジネスプレイス「N-town」の販売管理サービスを基に、オーシーシー情報センター(OCC)と共同開発した。同サービスは、アパレル業界特有の色・サイズ別の商品管理機能や、入荷商品を得意先・店舗別に振り分ける出荷振分け機能を装備。また、各店舗での売上情報や在庫情報を販売員がWebブラウザに対応した端末から入力することで、消化取引を含めて本部でのリアルタイムな情報把握を可能とする店頭情報管理機能を提供する。これらにより、店舗での正確な在庫情報に基づいた接客対応や、売れ筋商品のタイムリーな店舗間移動による在庫適正化、販売機会ロスの防止などを実現するという。月額料金のクラウド・サービスのため、初期投資の抑制や、事業拡大に応じた柔軟かつ迅速なシステム拡張、費用最適化が可能としている。また、インターネット上のN-townポータルから会員登録することで、同サービスの契約や利用を簡単な操作で実施可能とのことだ。同サービスの第1号ユーザーとして、婦人靴の企画販売などを行う大阪市のハヤシゴに提供するという。同社は、全国の百貨店や総合スーパーなどに展開する61の直営店において、販売員にタブレット端末を配布。同サービスを利用して売上情報や在庫情報を店舗内で入力することで、従来は各店舗から1日1回送信するFAXを基に本部で行っていた入力業務が不要になると共に、本部での迅速な情報把握を実現するとしている。また、従来は手作業で行っていた出荷振り分け業務を同サービスで自動化することなどにより、販売管理業務に要する時間・工数を従来比で1/3程度、削減を見込んでいるという。NECはハヤシゴへの提供実績を活かし、OCCを始めとする同社の販売店と連携して同サービスを拡販すると共に、同サービスへの日報機能などの追加を予定している。また、建設・資材向けなど、今後もN-townの販売管理サービスを基にした特定業種向けサービスの発売を検討しているという。
2015年05月13日サイバー攻撃の対策製品・サービスを扱うファイア・アイは5月8日、金融庁の金融機関に対するセキュリティ管理体制の態勢整備を求める監督指針の改正・適用を受け、その対策を支援するための取組みを強化すると発表した。今回改正された金融庁監督指針等の中では、新たに「(5)サイバーセキュリティ管理」においてサイバーセキュリティの態勢整備が規定された。中でも、「サイバー攻撃の監視体制」や「被害を受けた際の報告体制」「組織CSIRT(Computer Security Incident Response Team)等の緊急時対応及び早期警戒の体制」「情報共有機関等と通じた情報収集・共有体制」など、サイバーセキュリティ管理態勢の整備や、サイバー攻撃に備えた入口対策、出口対策といった多段階防御を構じることを要請しており、特にこの部分の強化において新たな対策が求めらている。同社では、ゼロデイを含む高度なサイバー攻撃を検知するテクロノジーや、長年サイバー攻撃に対応してきた専門家による現場支援を提供するサイバー攻撃に対する専門的知識・知見、世界中の攻撃情報を集約し検知精度の向上に活用する脅威情報(インテリジェンス)で、上記のサイバーセキュリティ管理に準じたシステム構築を支援するとともに、検知後の対応、対策を含めたトータルな運用をサポートしていくとしている。
2015年05月11日Tポイント・ジャパンとスルガ銀行は4月30日、5,304万人(3月末実績)が利用する共通ポイントサービス「Tポイント」と金融サービスを融合させたインターネット専業支店「スルガ銀行Tポイント支店」(以下Tポイント支店)を開設した。「Tポイント支店」では、T会員の人々の金融サービス面での利便性向上を図るとともに、「2つの日本初」を実現するという。○"日本初"その1Visaデビット機能を搭載したTカード「デビットTカードスルガバンク」の発行Visaデビットカードの利便性とTポイントを貯めて使う楽しさ。双方を兼ね備えた日本初のカードとなる○"日本初"その2Visaデビットカードの「即時発行サービス」申込んだカウンターで、即時に発行する。湘南T-SITE内「スルガ銀行d-labo湘南」にて実施○「デビットTカードスルガバンク」(愛称「VisaデビットTカード」)の特長Tポイント支店で取扱う「VisaデビットTカード」は、(1)Visaデビットカード機能、(2)銀行キャッシュカード、(3)自動貸越サービス機能、(4)Tカード、4つの機能が1枚となった邦銀初というカード(発行手数料・年会費無料)。「スルガ銀行Tポイント支店」の取引でTポイントが貯まる(給与振込・定期預金など)世界中で"現金感覚"でショッピングが楽しめる。Tポイントも貯まる。Visa加盟店でのショッピングにVisaデビットTカードで支払うと、支払200円(税込)につきTポイント1ポイントが貯まる世界200か国以上の国と地域のATMで現地通貨が引き出せるその他にも、Tポイントと金融サービスが融合した『Tポイント支店』ならではの、多彩な金融商品・サービスを実現し、提供するとしている。○「「Tポイント支店」オープン記念キャンペーン」を実施「Tポイント支店」オープンを記念して、7月31日(金)まで、「VisaデビットTカード」の申込みと利用で、Tポイント最大1,000ポイントをプレゼントするキャンペーンを実施する
2015年05月07日4月は、市場予想を下回る米雇用統計などを受けて、米国の利上げ開始が従来見通しより後ずれするとの見方が台頭したことや、中国での追加金融緩和などが好材料となり、世界の株式市場は概ね堅調に推移しました。なかでも日本では、下旬に日経平均株価が終値ベースで約15年ぶりに2万円の大台を回復する強さをみせました。しかしながら、29日に発表された米国の1-3月期GDPが前期比年率+0.2%と、市場予想を大幅に下回ると、利益確定売りなどもあり、世界的に株価が下落しました。5月は、8日発表の4月の米雇用統計が注目されます。3月は雇用者数の伸びが予想を大きく下回り、前月から大幅に鈍化したことから、雇用改善ペースの鈍化が一時的か継続するのかを見る上で注目されています。そのほか、英国では7日に総選挙が実施されます。経済政策やEU(欧州連合)残留・離脱をめぐるスタンスなどが争点となるなか、二大政党のいずれも単独過半数を達成する可能性が低いことから、選挙後の連立交渉の行方などが注目されています。また、ギリシャへの金融支援をめぐる交渉については、11日のユーロ圏財務相会合での正式合意に向け、ギリシャとEUの事前協議に進展がみられるかに注目が集まっています。国内では、20日に1-3月期のGDP速報が発表されます。円安に伴なう輸出の持ち直しや原油安などを背景に、国内景気は緩やかな回復基調をたどったとの見方が多いなか、設備投資が4四半期ぶりのプラス転換となるかがひとつの注目材料となりそうです。また、4月下旬から続いている企業の3月期決算発表については、今年度の業績見通しが焦点となっています。これまでのところ、企業は保守的な見通しを示す傾向がみられていますが、予想増益率の高さが日本株を押し上げる一要因となってきただけに、企業が示す業績見通しには、引き続き注目が集まりそうです。(※上記は過去のものおよび予定であり、将来を約束するものではありません。)(2015年5月1日 日興アセットマネジメント作成)●日興アセットマネジメントが提供する、マーケットの旬な話題が楽に読める「楽読」からの転載です。→「楽読」※1 当資料は、日興アセットマネジメントが市況等についてお伝えすることを目的として作成したものであり、特定ファンドの勧誘資料ではありません。また、弊社ファンドの運用に何等影響を与えるものではありません。なお、掲載されている見解は当資料作成時点のものであり、将来の市場環境の変動等を保証するものではありません。※2 投資信託は、値動きのある資産(外貨建資産には為替変動リスクもあります。)を投資対象としているため、基準価額は変動します。したがって、元金を割り込むことがあります。投資信託の申込み・保有・換金時には、費用をご負担いただく場合があります。詳しくは、投資信託説明書(交付目論見書)をご覧ください。
2015年05月01日○狙われやすいソフトウェアの脆弱性前回 はIT資産管理におけるソフトウェア管理の位置付けについて説明するとともに、ソフトウェア管理の中でもアプリケーションの種類の管理と制御について紹介した。第五回目となる今回は、ソフトウェア管理における脆弱性の管理について詳しく解説することにしよう。まずソフトウェアの脆弱性管理の基本となるのが、OSやミドルウェア、アプリケーション、それにウイルス定義ファイル等を常に最新の状態にしておくことである。なぜその必要があるのかというと、ウイルスやサイバー攻撃の手法として圧倒的に多いのが、ソフトウェアの脆弱性を悪用したものだからだ。セキュリティベンダーなどにより一般に公開された脆弱性というのは、攻撃者にとって最も狙いやすいもの。だからこそ、脆弱性を解消するセキュリティパッチが配布されたらいち早く適用しなければならないのである。そして数あるソフトウェアのなかでも特に注意が必要なのが、JavaやAdobe Reader、Adobe Flash Playerといった基本的なソフトウェアとブラウザ類である。脆弱性というとまず思い浮かぶのはOSかもしれないが、実はOSの脆弱性については過去の数々の教訓から対策が進んだこともあり、以前ほどは狙われにくくなっていると言われている。とはいえ、アップデートを確実に実施する必要があることは言うまでもないが……。一方、JavaやAdobe Reader、Adobe Flash Playerなどの場合、大抵のPCにインストールされているにもかかわらず、OSほどには更新やパッチ適用が迅速に行われずセキュリティ対策が進んでいないのではないだろうか。そのため攻撃者側からも、攻撃成功率の高い"格好の標的"とみなされていると思われる。それゆえ、IT管理者としては、社内のユーザーに対して各自のクライアントPCに入っているソフトウェアのアップデートを必ず行うよう呼びかけることになるわけだが、実際のところすべての社員にそれを守らせるというのは非常に難しい。忙しい業務の最中、PCの画面に「いますぐ更新してください」というアラートが出現した際に、そのままキャンセルしてしまったという経験は誰にでもあるはずだ。さらに、ほとんどの社員がしっかりと決まりを守ったとしても、1人でも守らない社員がいれば、その人のPCがウイルスなどに感染して社内全体に拡がってしまうことになりかねない。「最低のセキュリティレベルが全体のセキュリティレベルを決める」というのは、セキュリティの基本中の基本なのだ。そうなってくると、IT管理者が社内のPCのパッチ適用状況を把握せねばならなくなる。しかし、すべてのPCを1台ずつ手作業で確認していたら途方もない時間と手間がかかってしまうことだろう。それに人手で確認する以上、うっかり見逃してしまうといったミスはどうしても避けられない。○社内のPCの脆弱性を自動的に把握するツールも登場そこで求められるのが、IT資産管理ツールである。IT資産管理ツールを使えば、社内のどのPCに何のソフトウェアのどのバージョンが入っているかといった情報を自動的に集約し、一覧として確認することができるようになるのだ。ニュースなどで深刻度の高い脆弱性が報告されていたら、対象となるソフトウェアを検索してバージョンを確認する。そこで脆弱性のあるバージョンのソフトウェアが使われていることが判明した場合には、最新のパッチ等が配布されているかを調べ、配布されていれば急遽、全社にアップデートを呼びかけるようにするのである。これだけでも、IT資産管理ツールを使わなかった頃の状況と比べ格段に全社のセキュリティレベルが向上するはずである。しかし昨今の脅威の動向を鑑みれば、IT資産管理ツールを活用する際にもう1つ気をつけておきたいことがある。前回も説明したように、企業のPC1台には平均して2000以上ものソフトウェアが存在していると言われている。それに伴い、脆弱性の有無を確認しなければならないソフトウェアの種類も日に日に増えているのだ。さらに、これに関連して、脆弱性が報告される頻度も高くなってきている。例えばIPA(情報処理推進機構)が発表している脆弱性対策情報を見れば、ほぼ毎日のように何らかのソフトウェアの脆弱性が警告されていることがわかるはずだ。これだけ煩雑な状況になってくると、IT資産管理ツールで情報を把握しつつも、ソフトウェアの脆弱性を自動的に発見して最新のパッチ適用を支援してくれるようなツールもまた欲しいところだ。既にそうしたソリューションは提供されており、クライアントの脆弱性を自動で検出するクラウドサービスを提供するクオリティソフトの「ISM CloudOne」が該当する。「ISM CloudOne」は、毎日更新される「セキュリティ辞書」にもとづいて、セキュリティパッチの未適用など脆弱性のある端末をリストアップし、レポートを生成する。またグローバル企業では海外の拠点ごとに異なるウイルス対策ソフトを使用しているケースが多いが、「セキュリティ辞書」は多数のウイルス対策ソフトに対応しており、しかも同一製品であっても検知エンジンのバージョンや言語の種類まで含めて脆弱性の自動診断が可能となっている。攻撃手法がますます複雑化、高度化していくなか、これからの企業のセキュリティのあり方を考えるならば、「ISM CloudOne」のようなIT資産管理ツールを選択することが最適解となると言っていいだろう。そして煩雑な作業から解放されたIT管理者には、より戦略的なIT活用にリソースを注いでもらいたい。今回は、ソフトウェア管理におけるソフトウェアの脆弱性管理について紹介した。次回は、ソフトウェアのライセンス管理の重要性について言及することとしたい。
2015年04月27日会社に入ると、若い人に必要以上につんけん接したり、周囲の些細な行動に難癖をつけるような、「お局様」気質の人に悩まされることも多いだろう。「お局様」は女性の問題だと思われがちだが、実際は同じような行動をしてしまう男性も多い。「お局様」が陥りやすい心理状態、そしてそうならないために注意すべきポイントについて、ゆうメンタルクリニック ゆうきゆう先生に伺った。ゆうきゆう精神科医・心理研究家。東京大学医学部卒業。『相手の心を絶対に離さない心理術』など心理学に関する著書は50冊にのぼる。人気漫画シリーズ『マンガで分かる心療内科』も発売中。「ゆうメンタルクリニック」総院長。ゆうメンタルクリニック/上野院(上野駅0分)、池袋院(池袋駅1分)、新宿院(新宿駅0分)、渋谷院(渋谷駅0分)○自分の地位を保つため高圧的に――いわゆる「お局様」といわれるような、若い人に必要以上につんけん接したり、周囲の些細な行動に難癖をつける人がいるのはなぜでしょうか?元々の性格もあるでしょうし、人は加齢によって自尊心が少なからず傷ついたり、不安感を抱くことがあります。自分が年齢を重ねる一方で若い社員がどんどん入ってくるというのは避けられないことなのですが、そのことで自分の立場が揺らぐのではないかという不安は、女性に限らず抱えやすいものです。また、年齢と共に性的な魅力が衰えていくと感じコンプレックスや恐怖心を抱いたり、新しく入社してくる人たちと比べて自尊心が傷ついたりもします。そういった不安感や恐怖心・コンプレックスなどを抱えていると、自分の地位を保つために周囲に対して高圧的になったり、嫉妬心をあらわにすることがあるのです。――「お局様」にならないためにはどうしたらいいでしょうか?自分に自信が持てないからこそ、周囲に自分を大きく見せようとしたりあたってしまうという行動になってしまうんですね。こういった行動を将来的にとらないようにするには、自分に自信を持つことがなによりも大切です。会社でのスキルやプライベートでの人間関係など、周囲と比べて卑屈になったり自己否定をしないことが所謂「お局様」にならない秘訣と言えるでしょう。※画像は本文とは関係ありません
2015年04月27日警察庁は4月21日、オンラインバンキング利用者を狙ったフィッシングサイトが増えていることを明かした。発表によると、警視庁は2015年の1月下旬に金融機関のフィッシングサイトを観測した。その後、いったん消息したものと思われていたが、4月中旬以降に再び増加しているという。下の図は、警察庁が観測した国内の金融機関のフィッシングサイトの件数だ。観測されたフィッシングサイトは、金融機関のWebサイトを模したもの。正規サイトと比較すると、Webサイト自体がSSL/TLSで暗号化されていない、アドレスに「.cn.com」のドメインが含まれている、といった違いがある。また、1つのサーバーに複数のURLでフィッシングサイトが稼動している状況や、同一のURLでIPアドレスを変えながらフィッシングサイトが稼動している状況も確認されているという。警察庁は、2014年にフィッシングサイトの増加について注意喚起を行っている。フィッシングサイトは減少と増加を繰り返していることから、オンラインバンキングなどを利用する場合には、常に注意を払う必要があると呼びかけている。○フィッシングサイトの被害に遭わないための対策フィッシングサイトへの誘導は、主に電子メールによって行われることから、以下のような対策が有効だとされている。正規のサイト管理者が電子メールで口座番号や暗証番号の入力を促すことはないことから、そのような電子メール内のリンク先は安易にクリックしない。認証を必要とするサイトには、正規の URL を直接入力するなどして、表示されているメニューから操作する。閲覧しているサイトが正規のものであることを確認するためには、以下の項目確認する。Webブラウザーに表示されている URLが正規のものであるか確認する。*個人情報等を入力する場合は、サイトがSSL/TLS(URLがhttpsから始まる)で暗号化されていることを確認する。サイトの証明書を表示し、証明書の発行先が金融機関等の正規のサイト管理者であることを確認する。正規のサイトであっても、ウイルスに感染したパソコンで閲覧すると、ログイン情報を窃取されたり、不正送金が行われたりする場合もあるので、以下のような基本的なセキュリティ対策を施す。ウイルス対策ソフトをインストールし、パターンファイルを最新のものにしておく。OSやソフトウェアのセキュリティ修正プログラムを適用しておく。インターネット上のファイルやメールの添付ファイルで不審なものは実行しない。
2015年04月24日○ソフトウェア管理が必要なワケ第二回、第三回では、PCに接続する外部メディアやPCの操作ログといった、どちらかと言うとハードウェア寄りのIT資産管理について説明してきた。しかし当然ながら、OSやアプリケーションなど企業内で使われているソフトウェア資産を適切に管理することもIT資産管理における重要なテーマである。そこで今回は、IT資産管理の中でもソフトウェア管理にフォーカスして解説したい。まずソフトウェア管理の基本となるのが、企業にとってリスクとなるソフトウェアの存在を発見し、その起動を制御することである。例えばファイル共有ソフトやメッセンジャーソフトなどが各社員の手で勝手に端末へインストールされてしまうと、情報漏えいリスクが増大することになる。これとは逆に、なくてはならないソフトウェアが正しくインストールされ、かつ適切に動作しているかを監視することも、ソフトウェア管理の大事な要素だ。例えばウイルス対策ソフトが許可なくアンインストールされていたり、動作を止められたりしていたとしたら、マルウェアに対して無防備な、極めて危険な状態となってしまう。実際、そうしたケースは多いと言われている。また、アプリケーションやOS自体は許可されているものだとしても、最新のセキュリティパッチが適用されていなかった場合にもやはり、脆弱性のリスクが生じてしまうことになる。ウイルス対策ソフトの定義ファイルについても同様で、最新の状態を保っておくことが欠かせない。このように、ソフトウェア管理では脆弱性を管理することも必要となるのである。さらに、コンプライアンス違反を防止するためのライセンス管理も、広義でのソフトウェア管理に含まれる。もしも企業内でライセンス違反のアプリケーションが使われていた場合には、違反金や賠償金が課されるなどして社会的信用の失墜にもつながりかねない。また、それぞれの機器に、どのようなソフトウェアがインストールされているかだけでなく、そのソフトウェアのバージョンやライセンス形態まで把握することで、無駄なソフトウェアの購入を未然に防ぎ、最適なタイミングで一括してライセンス更新を行うことも可能になる。○1台のPCには2000以上のアプリケーションが──どう管理すべきかソフトウェア管理における、ソフトウェアの種類の管理と起動制御、脆弱性の管理、それにライセンス管理は、それぞれ密接につながった関係にあるが、このうち脆弱性の管理とライセンス管理については次回以降に詳しく解説することにして、ここではソフトウェアの種類の管理と起動制御について説明することとしよう。ソフトウェア管理がハードウェアの管理と大きく異なるのが、管理対象となる”数”だ。企業のクライアントPC1台には平均して2000以上もの実行ファイル(EXEファイル)が存在していると言われている。つまり、500台のPCを使用している企業の場合、のべ100万にもおよぶ実行ファイルを管理しなければならないのである。ソフトウェアの数については、例えば、社内で使用を許可していたメールアプリケーションがバージョンアップによりチャット機能などが加わった場合に、企業によっては情報漏えい防止のため使用自体を禁止しなければならなくなる、というようなケースが発生することは想像に難くない。同じアプリケーションであっても、バージョンの変化で異なる挙動を行うケースまで想定すると、単にソフトウェア名称による管理というのは、いささか心許ないと言える。このように、ソフトウェア管理を徹底しようとした場合、従来の方法では工数が天井知らずに膨れ上がっていく可能性をはらむ。だからといって、誰がどのPCでどんなアプリケーションを使っているかすら把握できていなければ、とてもではないがアプリケーションの起動を一括して制御することなど不可能だ。そのため、実際的なソフトウェア管理を行うには、IT資産管理ツールが必須となる。IT資産管理ツールは、社内のネットワークに接続されたすべての機器のインベントリ情報を自動的に収集し、資産情報として一元管理できるが、PCにインストールされているアプリケーションについても、インベントリの収集が自動で行えるようになっている。通常、インベントリは日々更新されるため、勝手にインストールされたアプリケーションがあれば速やかに発見することが可能だ。そしてアプリケーションの制御機能によって、あらかじめ設定したアプリケーションは起動させないようにできるのである。こうした資産管理ツールの中には、クオリティソフト社の「QND Advance」のように、76000種以上を網羅した独自の「ソフトウェア辞書」を用いて、製品名、バージョン、エディション等、PCにインストールされた多種多様なソフトウェア情報の名寄せを行い、カテゴリー分けを支援するものもある。ただし、IT資産管理ツールを使って企業内のPCに存在するソフトウェアのインベントリが収集できたとしても、どのアプリケーションが危険なのかをいちいち判断して使用禁止の設定をするとなると、それなりの知識と工数が必要になる。また、管理者が危険なアプリケーションだと見抜けずに使用を許可してしまう恐れもある。そうした管理者の時間と知識を補うものとしては、先述の「QND Advance」が備える「グレイネットアプリケーション起動制御用アプリケーションDB」がある。これは、グレイネットアプリケーション(=情報流出のおそれがあるアプリケーション)をリストアップした辞書ファイルの中から、管理者が許可しないアプリケーションをまとめて指定することで、簡単に危険なアプリケーションの利用を禁止することができるものだ。辞書ファイルにはアプリケーションの種類とバージョンを含めて3000件を超える情報が収められており、クオリティソフト社により定期的に更新・提供がなされるため、常にプロの知見と最新の情報に基づいたアプリケーションコントロールが可能となる。また、同じアプリケーションであっても、社員によって、または部門によって使用可否を使い分ける運用も想定される。そのような際には、端末1台ごともしくは端末グループごとにアプリケーションの起動を制御できるIT資産管理ツールを選ぶようにしたい。今回は、ソフトウェア管理全般について、またその中でもアプリケーションの種類の管理と制御について紹介した。次回は、ソフトウェア管理における脆弱性の管理について詳しく解説する予定だ。
2015年04月13日3月は、欧州で量的金融緩和に伴なう国債購入が開始されたほか、米国では、イエレンFRB(連邦準備制度理事会)議長が講演で、利上げは年内実施が妥当であるものの、そのペースは緩やかになるとの慎重な見通しを示しました。金融市場では、これらが主要先進国の株価下支え材料となったほか、さらなる上昇への手がかりを模索する動きも見られ始めています。こうしたなか、4月は日米の経済ファンダメンタルズと企業決算に注目が集まるとみられます。米国では、FRB議長も輸出の伸び鈍化の背景として米ドル高を挙げるなど、通貨高がグローバル企業の価格競争力低下につながっているほか、原油価格の下落に伴なうエネルギー関連企業の業績懸念などから、1-3月期決算は、全体で減益が見込まれています。ただし、予想に反して堅調な内容となれば、株価の上昇も期待されます。また、29日には1-3月期GDPが発表されます。寒波などの影響から、米景気には足元で鈍化が見られており、利上げ時期に注目が集まるなか、足元の景気鈍化が一時的なものにとどまるかどうかが、今後の焦点となりそうです。一方、新年度入りした日本では、株価への高値警戒感が強まるなか、調整色を強める展開になるとみられ、米景気動向や4月下旬からの企業の決算発表に注目が集まりそうです。企業は慎重な業績見通しを示すと考えられますが、増益見通しがより鮮明となれば、株価の割高感緩和とともに上値を追う動きが期待されます。なお、30日には、日銀が年2回行なう、経済・物価見通しや変動要因などを整理した「経済・物価情勢の展望(展望レポート)」が発表される予定です。物価上昇率は、日銀が掲げる「2%程度」に対し、消費増税や原油安などを背景に足元で鈍化しており、今後に対する日銀の姿勢が注目されそうです。(※上記は過去のものおよび予定であり、将来を約束するものではありません。)(2015年4月1日 日興アセットマネジメント作成)●日興アセットマネジメントが提供する、マーケットの旬な話題が楽に読める「楽読」からの転載です。→「楽読」※1 当資料は、日興アセットマネジメントが市況等についてお伝えすることを目的として作成したものであり、特定ファンドの勧誘資料ではありません。また、弊社ファンドの運用に何等影響を与えるものではありません。なお、掲載されている見解は当資料作成時点のものであり、将来の市場環境の変動等を保証するものではありません。※2 投資信託は、値動きのある資産(外貨建資産には為替変動リスクもあります。)を投資対象としているため、基準価額は変動します。したがって、元金を割り込むことがあります。投資信託の申込み・保有・換金時には、費用をご負担いただく場合があります。詳しくは、投資信託説明書(交付目論見書)をご覧ください。
2015年04月01日Sansanはこのほど、同社の提供する法人向け名刺管理サービス『Sansan』を経済産業省産業技術環境局が試験的に導入したと発表した。経済産業省では省内の人脈を可視化して有効活用することで産業政策の更なる推進を目指す。Sansanを選んだ理由として、部門ごとの情報閲覧権限の設定(アクセスコントロール)が可能な点や、Sansanが名刺管理アプリケーション、名刺スキャナ機器の貸与又はカメラアプリ、名刺情報のデータ化処理がオールインワンになったサービスであることが挙げられている。同サービスは、スキャナまたはスマートフォンの専用アプリで名刺をスキャンすると、読み取った名刺の情報がSansanのサーバに送信され、専属オペレータにより精度ほぼ100%の正確な名刺データベースが作成される。また、特許技術により、名刺に記載されている情報を基に日経テレコンやダイヤモンドの人事異動情報や、Webニュースサイトから最新の企業情報を取得して配信。自動的に顧客情報は常に最新に保たれ、営業活動に役立つ情報が提供される点が評価された。
2015年03月21日シマンテックは3月13日、金融機関を狙うために利用されたトロイの木馬の2014年の概況を同社のセキュリティブログで公開した。同社では、金融機関を狙う9種類のトロイの木馬を分析。999件のサンプルから設定ファイルを抽出し、記載されているURLから金融機関を割り出した。分析によると、86カ国、1467の金融機関の顧客が標的になっており、最も標的とされたのが米国のとある金融機関で、サンプルの95%が標的としていたという。世界的な傾向としては、トロイの木馬による感染件数は減少傾向にあるという。最も多かったのが米国で、英国、ドイツと続いた。傾向としては、攻撃者が攻撃対象が欧米からアジア諸国、ブラジルなどに変わりつつあるという。検出件数が減少した理由は、さまざまな法執行機関とセキュリティ業界が協力して実行した摘発作戦を挙げている。マルウェアの作成者が逮捕されることでサポートが終了し、結果として利用者の減少へとつながる。感染件数は減っているが、手口は巧妙化している。例えば、メキシコでは、テキストメッセージを送信するだけでATMから現金を引き出す手口が確認されている。ATMの設定を変更して現金を引き出すという手口で、3億米ドル以上が盗み出されたケースもあった。詳しい分析結果などは、同社によるホワイトペーパーの最新版(英語)に掲載されている。
2015年03月15日NTTドコモは、基地局が利用する電力の「ダブルパワー制御」技術の実証実験に成功したと発表した。これにより、 基地局の運用に必要な電力の95%以上を環境負荷の少ない電力で賄うことが可能になるという。「ダブルパワー制御」技術は、環境負荷の高い電力を使用する時間帯に、蓄電池の電力を優先して使うように制御する技術。蓄電池には、昼間の太陽光発電の余剰電力、夜間電力の2つを貯める。蓄電池に貯めた電力は、太陽光発電が停止する夕方から夜間電力が始まる23時までの間に優先して使う。これにより、基地局の運用に必要な電力の95%以上を環境負荷の少ない電力で賄えるという。同社では、フィールド試験用に設置しているグリーン基地局10局の内、3局に同技術を順次導入し、商用設備としての品質検証や地域別の特性評価を実施したうえで、早期の商用化を目指す。
2015年03月07日欧州金融市場では2015年に入り、それまでの国債などの安全性資産を選好する動きから、株式やハイ・イールド社債などリスク資産への資金回帰がみられています。2014年の欧州は、年末にかけて、欧州主要国であるドイツなどに景気鈍化がみられたことに加え、ウクライナ情勢の緊迫化、原油価格急落などが相次いだことが嫌気され、国債や投資適格社債など比較的安全とされる資産が選好される傾向にありました。2015年に入ると、ECB(欧州中央銀行)は1月22日、政策理事会で量的緩和の導入を決定しました。その内容が、国債等の購入を月600億ユーロ相当の規模で、少なくとも2016年9月までの期間行なう、という市場予想を上回るものだったことから歓迎ムードが高まり、流動性拡大に伴なう景気押し上げへの期待感とともに、ドイツや英国では主要株価指数が最高値更新となりました。また、ECBによる国債買い入れを控えてユーロ圏主要国の国債利回りが過去最低水準となるなか、運用先を求める資金が、利回り面での魅力が高まったハイ・イールド社債などにも流入するなど、リスク資産への回帰の動きが顕著となりました。ファンダメンタルズ面でも欧州経済に明るさが戻り始めています。足元で、ドイツが堅調な内需やユーロ安に伴なう輸出増を背景に、景気の底堅さを取り戻しつつあることから、ユーロ圏の2014年10-12月期GDPは前期比+0.3%と、緩やかな加速がみられました。加えて、ECBの量的緩和実施の決定が追い風となって域内景況感も改善ペースを幾分強めており、ECBは、3月5日に発表した景気見通しで、2015年と2016年の成長率を上方修正してそれぞれ1.5%、1.9%としており、今後も緩やかな景気回復が進むと見込まれます。なお、為替市場では、利上げ開始が見込まれる米国との金融政策の違いなどから、対米ドルではユーロが売られやすい状況にあるものの、対円では、日銀の量的緩和を背景とした円安による下支え効果が期待されます。こうしたなか、欧州景気の回復が力強さを増すとともに、欧州資産への投資魅力は一層高まっていくと考えられます。(※上記は過去のものであり、将来を約束するものではありません。)(2015年3月6日 日興アセットマネジメント作成)●日興アセットマネジメントが提供する、マーケットの旬な話題が楽に読める「楽読」からの転載です。→「楽読」※1 当資料は、日興アセットマネジメントが市況等についてお伝えすることを目的として作成したものであり、特定ファンドの勧誘資料ではありません。また、弊社ファンドの運用に何等影響を与えるものではありません。なお、掲載されている見解は当資料作成時点のものであり、将来の市場環境の変動等を保証するものではありません。※2 投資信託は、値動きのある資産(外貨建資産には為替変動リスクもあります。)を投資対象としているため、基準価額は変動します。したがって、元金を割り込むことがあります。投資信託の申込み・保有・換金時には、費用をご負担いただく場合があります。詳しくは、投資信託説明書(交付目論見書)をご覧ください。
2015年03月06日2月の金融市場では、原油安やギリシャの債務問題に対する懸念の緩和、米国の早期利上げ観測の後退などを背景に、世界的に株式相場が上昇し、米国やドイツなどでは主要株価指数が史上最高値を更新しました。3月は、米国で6日に発表される2月の雇用統計が注目されます。足元で雇用環境の改善が進むなか、前月に続き、労働参加率や賃金の伸びなど雇用の質に改善がみられるかに関心が集まりそうです。また、17-18日にはFOMC(米連邦公開市場委員会)が開催されます。金融政策の先行きを示す「フォワードガイダンス」が見直されるかに注目が集まっているほか、FOMC参加者の政策金利見通しが示される四半期ごとの経済見通しも、今後の政策の行方を見極める上で材料視されそうです。このほか、5日に中国で開幕する全国人民代表大会(全人代、国会に相当)への関心が高まっています。足元で景気の減速基調が続くなか、成長率目標が引き下げられるとの見方が強まっており、景気対策と構造改革のバランスを取りながら経済の舵を取るにあたって、指導部がどのような目標値を設定するかが注目されます。なお、月内にはECB(欧州中央銀行)の本格的なQE(量的緩和)が開始される予定です。国内で2日に公表の2014年10-12月期の法人企業統計では、設備投資の動向に関心が集まっています。日銀短観などのアンケート調査で軒並み強気の設備投資計画が示されているほか、先行指標となる機械受注統計が足元で堅調に推移しているなか、改善基調が維持されるかが注目されそうです。また、18日には経営者側による労使交渉(春闘)の集中回答が行なわれる予定で、個人消費に影響する賃金水準がどの程度引き上げられるかに注目が集まります。(※上記は過去のものおよび予定であり、将来を約束するものではありません。)(2015年3月2日 日興アセットマネジメント作成)●日興アセットマネジメントが提供する、マーケットの旬な話題が楽に読める「楽読」からの転載です。→「楽読」※1 当資料は、日興アセットマネジメントが市況等についてお伝えすることを目的として作成したものであり、特定ファンドの勧誘資料ではありません。また、弊社ファンドの運用に何等影響を与えるものではありません。なお、掲載されている見解は当資料作成時点のものであり、将来の市場環境の変動等を保証するものではありません。※2 投資信託は、値動きのある資産(外貨建資産には為替変動リスクもあります。)を投資対象としているため、基準価額は変動します。したがって、元金を割り込むことがあります。投資信託の申込み・保有・換金時には、費用をご負担いただく場合があります。詳しくは、投資信託説明書(交付目論見書)をご覧ください。
2015年03月02日日立製作所は、タブレット端末を活用した営業活動を支援する「金融機関向け日立モバイルクラウドサービス」を3月1日から提供開始する。各サービスの価格は個別見積もり。同サービスは、金融機関の営業活動などをタブレット端末で行うためのシステム基盤とWebアプリケーション群をクラウド形式で提供する月額課金制のサービスから構成される。金融機関におけるタブレット端末の導入・運用から営業活動に至る一連の業務を支援する。オプションとして、タブレット端末やインターネット接続、ヘルプデスクなどの機器・サービスも提供するため、金融機関は業務上のニーズに応じて最適なシステム環境を利用することが可能。同サービスで提供するWebアプリケーションは、店内外においてタブレット端末でのローンや投資信託といった金融商品の提案や申し込み手続き業務を支援する。例えば、タブレット端末に内蔵されたカメラによる申込者の本人確認やタッチパネルを利用した申込者の手書き署名の記録が可能なほか、モバイルプリンタに接続して契約書などの資料を印刷することもできる。また、Webアプリケーションは、金融商品ごとにテンプレートをカスタマイズでき、利用時の画面構成も営業担当者が顧客へ説明しやすい最適な流れとなっている。画面デザインは、2種類のパターンと複数の配色から選択可能で、Webアプリケーションが対応する金融商品も順次拡張される予定。Webアプリケーションは金融商品の提案や申し込み手続きなどを行う際にオフライン環境で利用できる。そのほか、タブレット端末上での申し込み手続きなどに関するデータをセンター内のサーバへ送信し端末から削除することで、端末紛失時の情報漏洩を防止するほか、通信データの暗号化などにより高いセキュリティを確保する。
2015年02月26日世界的な金融緩和などを背景に、足元で、世界の株式市場は堅調に推移しています。各国・地域で経済情勢は異なりますが、景気回復の足どりが鈍いことや、原油安に伴なうインフレ率の低下などを受けて、今年に入り、10以上の国・地域で金融緩和が実施されました。一般に、景気が停滞すると株式市場は軟調となりますが、景気対策などで金融緩和が行なわれると資金が余る状態となり、実際に景気回復が進む前に、将来の企業業績改善を見越して株価が上昇することがあります。これは「金融相場」とも言われ、金融緩和によって余剰となった資金の投資先のひとつとして、相対的に魅力の高まった株式が選好されていると考えられます。世界的に相次ぐ金融緩和は、通貨安競争とも言われ、自国経済を改善させるために、他国経済を悪化させる近隣窮乏化策との指摘もありますが、先日開催されたG20財務相・中央銀行総裁会議では、金融政策を通貨安のために使わないことを確認したうえで、自国景気下支えのための積極的な金融緩和に支持が集まりました。また、将来的に各国の景気が上向けば、貿易拡大などを通じて、周辺国を中心に世界経済へ好影響があると期待されることに加え、年内に予想される米国の利上げに伴なうマイナスの影響が、他の主要国が金融緩和を実施していることで、軽減されるとの見方も出ています。来年にかけて、世界経済の回復の足どりは鈍いと予想されているものの、米国や英国などの景気回復基調は続き、原油安による経済への恩恵も強まると見られています。足元で続く金融緩和が、各国の景気回復を促し、世界の株式市場の持続的な上昇につながっていくのか、注目されます。(※上記は過去のものであり、将来の運用成果等を約束するものではありません。)(2015年2月25日 日興アセットマネジメント作成)●日興アセットマネジメントが提供する、マーケットの旬な話題が楽に読める「楽読」からの転載です。→「楽読」※1 当資料は、日興アセットマネジメントが市況等についてお伝えすることを目的として作成したものであり、特定ファンドの勧誘資料ではありません。また、弊社ファンドの運用に何等影響を与えるものではありません。なお、掲載されている見解は当資料作成時点のものであり、将来の市場環境の変動等を保証するものではありません。※2 投資信託は、値動きのある資産(外貨建資産には為替変動リスクもあります。)を投資対象としているため、基準価額は変動します。したがって、元金を割り込むことがあります。投資信託の申込み・保有・換金時には、費用をご負担いただく場合があります。詳しくは、投資信託説明書(交付目論見書)をご覧ください。
2015年02月25日UQコミュニケーションズは19日、18日付けでWiMAX 2+の屋外基地局数が累計20,000局に達したと発表した。2013年10月のサービス開始以降、約1年半での達成となった。同社は、CA(キャリアアグリゲーション)技術や4×4 MIMO技術によって、WiMAX 2+の下り最大速度を220Mbpsに高速化する「ヤ倍速」や、新料金プラン「ギガ放題」の提供によりWiMAX 2+の普及を推進している。また、2015年3月末までに、WiMAX 2+のエリアをWiMAXとほぼ同等のエリアに拡大し、全国で下り最大220Mbpsのサービスを利用できるよう進めていくとしている。(記事提供: AndroWire編集部)
2015年02月20日UQコミュニケーションズは19日、WiMAX 2+の屋外基地局数が、18日付けで累計20,000局に達したと発表した。同社は、複数の電波を同時に使用するキャリアアグリゲーション技術(CA)や、送受信機に各4本のアンテナを備え並列伝送を行なう4×4 MIMO技術を用い、WiMAX 2+の下り最大速度を220Mbpsに高速化する「ヤ倍速」、月間のデータ通信量上限なく「WiMAX 2+」を利用できる「ギガ放題」プランの提供などにより、WiMAX 2+の普及を推進。また、従来は周波数帯域をWiMAXに30MHz、WiMAX 2+に20MHz割り当てていたが、WiMAX 2+におけるCA技術利用のため、WiMAXを10MHzに縮小、WiMAX 2+を40MHzへと拡張する。今後、2015年3月末までに、WiMAX 2+のエリアをWiMAXとほぼ同等まで拡大し、全国で220Mbpsサービスを提供できるよう進めていくという。
2015年02月19日今年に入り少なくとも10カ国が利下げを行ないました。その背景には景気や物価の動向があるようです。今回は景気と金利の関係をみつつ、足元の各国の金融政策について調べてみました。○景気と金利景気が後退する局面では金利は低下し、景気が拡大する局面では金利は上昇する傾向にあります。一般に、景気が後退する局面では、消費が減速したり、企業の売上が減少します。これに伴ない、企業は積極的な設備投資を控え、経済全体として資金需要が低下するため、金利は低下傾向となります。反対に、景気が拡大する局面では、消費が活発化したり、企業はさらに多くのモノやサービスを提供できるように、積極的に設備投資を行なうようになります。これにより、経済全体として資金需要が高まるため、金利は上昇傾向となります。景気の後退が加速すると、個人の消費意欲の減退に伴ない価格を下げなければモノが売れにくくなり、物価の下落が深刻になる場合があります。反対に、景気の拡大が加速すると、物価が過度に上昇し、生活を圧迫する場合があります。このような景気の極端な変動を抑えて物価を安定させる事を目指し、中央銀行は金融政策として金利を引き下げたり、引き上げたりします。なお、景気が後退する局面でも物価が上昇することがあり、その場合には、中央銀行は金利を引き上げて物価上昇の抑制を図ることもあります。このように、金利は景気と密接な関係にあります。また、中央銀行は金融政策を通じて、物価の安定、景気変動のコントロールを図ります。ステップアップ最近では、金融政策で金利を引き下げた国々で、景気回復期待などから株価指数が上昇するケースがみられます。保有する株式などの資産価格の上昇によって消費が促進される資産効果が、景気に好影響を与える場合もあります。○足元の金利の動向通常ならば、景気後退局面で金利を引き下げることで、需要の回復が期待されます。足元でも、低迷する景気と原油安を受けたデフレ懸念を背景に、比較的景気回復が好調な米国を除く先進国を中心に中央銀行が相次いで利下げなどの金融政策を実施しました。しかし、日本やユーロ圏では、既に引き下げられない水準にまで政策金利を引き下げていたため、金融資産を市場から大量に買い入れて資金供給を行なう量的金融緩和が実施されています。また、他国で金融緩和が行なわれると、自国通貨が相対的に上昇し、輸出競争力が低下する恐れがあることから、各国は自国経済を下支えするために、追随して金融緩和を行なうという連鎖が足元で起きているとみられます。先日、トルコのイスタンブールで開催された主要20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議では、低インフレからの脱却を目指した積極的な金融緩和を容認しつつも、自国通貨安を目的としないことが改めて確認されました。先進国を中心に物価が低迷し世界的な経済減速が懸念されるなか、各国中央銀行による低金利の金融政策が続くと見込まれ、今後経済成長が下支えされて回復へと向かうのか、注目されます。ステップアップ金利の高さは、為替市場にも影響します。相対的に、高い金利の通貨は金利面の魅力から買われ、低い金利の通貨は売られる傾向にあります。(2015年2月19日 日興アセットマネジメント作成)●日興アセットマネジメントが提供する、投資信託・投資・経済の専門用語をテーマで学べる「語句よみ」からの転載です。→「語句よみ」※1 当資料は、日興アセットマネジメントが経済一般・関連用語についてお伝えすることなどを目的として作成した資料であり、特定ファンドの勧誘資料ではありません。また、当資料に掲載する内容は、弊社ファンドの運用に何等影響を与えるものではありません。なお、掲載されている見解は当資料作成時点のものであり、将来の市場環境の変動等を保証するものではありません。※2 投資信託は、値動きのある資産(外貨建資産には為替変動リスクもあります。)を投資対象としているため、基準価額は変動します。したがって、元金を割り込むことがあります。投資信託の申込み・保有・換金時には、費用をご負担いただく場合があります。詳しくは、投資信託説明書(交付目論見書)をご覧ください。
2015年02月19日楽天株式会社と楽天グループの金融事業7社はこのたび、23日に共催で「Rakuten Financial Conference 2015(楽天金融カンファレンス2015)」を開催すると発表した。同カンファレンスが開催されるのは初めてだという。他の先進国では金融とテクノロジーを融合させたFin Techが盛況となり金融業界にも大きな変革の時期を迎えているという。楽天グループでは、eコマース事業、ファイナンス事業、コンテンツ事業の3つのビジネスを中核に据えており、同カンファレンスは、楽天のファイナンス事業が主体となり、技術革新が生む新たなファイナンスビジネスはどのようなものなのか、国内外のIT&金融ビジネスのゲストを招き、参加者へ世界の最前線にあるFin Techについて情報を発信し、知見を紹介することで、日本経済の活性化に微力ながら貢献することを目的に開催されることになったという。基調講演では「アベノミクスの論点と日本を取り巻く経済環境」をテーマに、竹中平蔵慶應義塾大学総合政策学部教授を迎え、また、PayPal共同創業者であるPeter Thiel氏やMasterCard, SVP のJames Anderson氏など世界の金融業界の最前線で活躍するゲストスピーカーなどを招聘し、三木谷浩史楽天株式会社代表取締役会長兼社長とのパネルディスカッションも予定している。○「Rakuten Financial Conference 2015」概要名称/Rakuten Financial Conference 2015(楽天金融カンファレンス2015)日時/2月23日(月)12:30~17:15(予定)受付開始12:00会場/パレスホテル東京「葵」の間。〒100-0005東京都千代田区丸の内1-1-1参加申込/専用フォームに必要事項を記載して申込む。申込人数が定員を超えた場合は抽選。申込み受付締切日は2/9(月)演目12:35~≪第1部≫キーノートスピーチ『アベノミクスの論点と日本を取り巻く経済環境』(登壇者)竹中平蔵氏13:20~≪第2部≫パネルディスカッション『ビットコインの台頭』(登壇者)野口悠紀雄氏、齋藤創氏、Wences Casares氏、John McDonnell氏14:15~≪第3部≫パネルディスカッション『2025年、決済進化形』(登壇者)James Anderson氏、小林重信氏ほか15:15~≪第4部≫パネルディスカッション『Fin Tech最前線』(登壇者)Peter Bell氏、Eli Broverman氏、Michael Laven氏、David Milligan氏16:10~≪第5部≫総括『技術革新が生む新たなる金融サービス像』(登壇者)Peter Thiel氏、三木谷浩史氏主催楽天、楽天カード、楽天証券、楽天銀行、楽天生命保険、楽天Edy、楽天インシュアランスプランニング、楽天投信投資顧問
2015年02月05日1月の金融市場は、欧州を中心に材料の多い月となりました。スイスが対ユーロで設けていた通貨フランの上限撤廃とマイナス金利の拡大などを発表したことに続き、ECB(欧州中央銀行)が導入を決めた量的緩和の実施内容が、市場予想を概ね上回ったことなどに伴ない、世界的な長期金利の低下につながりました。また、ギリシャの政局不安については、25日に実施された総選挙で、緊縮財政に反対する急進左派連合が圧勝したものの、概ね事前予想通りだったことなどから、市場はいったん落ち着きを取り戻しつつあります。2月は、米欧ともに金融政策決定会合が開催されないことから、米国では、半年に一度実施されるFRB(連邦準備制度理事会)議長の議会証言で、金融政策や景気認識などを確認するため、関心が集まるとみられます。またギリシャでは、現在受けている国際金融支援プログラムが2月末に期限を迎えます。現在、支援の延長が不可欠とみられているものの、その条件としてEU(欧州連合)が改革継続を求める一方、債務減免をめざすギリシャの新政権は強硬姿勢を示しており、協議の難航などが予想されます。日本では、16日発表の2014年10-12月期GDP速報値が注目されそうです。7-9月期は、予想に反して2四半期連続のマイナス成長となったものの、足元で設備投資の回復が見込まれているほか、消費者マインドの改善が見られるなど、景気に底入れ感が広まりつつあるなか、プラス成長への転換が期待されます。このほか、1月後半より本格化している日米企業の決算発表がピークを迎えます。米国ですでに発表を終えた主要企業の2014年10-12月期決算は、米ドル高による輸出の落ち込みなどを受けて減益となる企業も見られたものの、大半が事前予想を上回るなど堅調な内容となっています。ただし、業績見通しを下方修正する企業もあり、今後の発表内容次第では米国株の重石となる可能性もあるため、引き続き関心が集まります。一方、日本では、これまでの円安効果と原油安が各企業の収益にどのように反映されるかが注目されそうです。(※上記は過去のものおよび予定であり、将来を約束するものではありません。)(2015年2月2日 日興アセットマネジメント作成)●日興アセットマネジメントが提供する、マーケットの旬な話題が楽に読める「楽読」からの転載です。→「楽読」※1 当資料は、日興アセットマネジメントが市況等についてお伝えすることを目的として作成したものであり、特定ファンドの勧誘資料ではありません。また、弊社ファンドの運用に何等影響を与えるものではありません。なお、掲載されている見解は当資料作成時点のものであり、将来の市場環境の変動等を保証するものではありません。※2 投資信託は、値動きのある資産(外貨建資産には為替変動リスクもあります。)を投資対象としているため、基準価額は変動します。したがって、元金を割り込むことがあります。投資信託の申込み・保有・換金時には、費用をご負担いただく場合があります。詳しくは、投資信託説明書(交付目論見書)をご覧ください。
2015年02月02日ブラジル中央銀行は21日の金融政策委員会で、市場の予想どおり、政策金利の引き上げ(11.75%→12.25%)を決定しました。利上げは、ルセフ大統領が再選された昨年10月以降、3会合連続となります。同中央銀行は、昨年12月に発表したレポートの中で、「インフレ率を2016年末までに目標の4.5%に低下させるため、必要なことは全て行なう」と謳っています。これと符合するように、今回の会合後の声明では、前回利上げ時(昨年12月初め)にあった、追加的な金融引き締めは「慎重に」行なうとの趣旨の文言が削除されました。ブラジルの物価の伸びは、昨年12月に前年同月比+6.4%へ鈍化し、目標レンジにはかろうじておさまったものの、今月19日には燃料などにかかる税金の引き上げが発表されたほか、公共料金の引き上げなどもあり、今後、再び高まるとみられており、7%に達するとの予想もあるほどです。こうした中、さらなる利上げが見込まれ、年内に少なくとも13%への引き上げが必要との見方もあります。原油安を背景に資源国・新興国の通貨に売り圧力がかかる中、ブラジル・レアルも対米ドルで軟調となっています。利上げは、景気低迷下のブラジルにとって、短期的には負担となる可能性があるものの、高水準のインフレを放置しては、持続的な成長は困難と考えられます。また、ルセフ大統領も、インフレ抑制など、投資を呼び込む事業環境の整備や、輸出増による貿易収支の改善などを通じた経済の立て直し、さらに、緊縮および増税を通じた財政収支の改善などにより、市場からの信頼回復を重視する方向性を強めています。このため、政府と中央銀行が歩調をしっかりと合わせることで、今後、投資家の信頼回復が徐々に進むとみられ、ブラジル・レアルをサポートすると考えられます。(※上記は過去のものであり、将来を約束するものではありません。)(2015年1月22日 日興アセットマネジメント作成)●日興アセットマネジメントが提供する、マーケットの旬な話題が楽に読める「楽読」からの転載です。→「楽読」※1 当資料は、日興アセットマネジメントが市況等についてお伝えすることを目的として作成したものであり、特定ファンドの勧誘資料ではありません。また、弊社ファンドの運用に何等影響を与えるものではありません。なお、掲載されている見解は当資料作成時点のものであり、将来の市場環境の変動等を保証するものではありません。※2 投資信託は、値動きのある資産(外貨建資産には為替変動リスクもあります。)を投資対象としているため、基準価額は変動します。したがって、元金を割り込むことがあります。投資信託の申込み・保有・換金時には、費用をご負担いただく場合があります。詳しくは、投資信託説明書(交付目論見書)をご覧ください。
2015年01月22日12月の金融市場は、原油需要見通しが相次いで引き下げられるなか、原油安に伴なう投資家のリスク回避の動きから変動の大きい展開となりました。ただし、日本では、月半ばの衆議院選挙で、事前予想通り連立与党が議席数3分の2超を維持する圧勝となり、アベノミクスの推進ならびに長期政権に向けた期待が高まったほか、米国では、FOMC(連邦公開市場委員会)で、向こう2回(1月および3月)の会合では利上げを行なわない可能性が高いとの見解が示されたことが、月後半の相場押し上げ要因となりました。1月は、欧州の金融政策ならびにギリシャ総選挙の動向に注目が集まりそうです。デフレ懸念の高まる欧州では、ECB(欧州中央銀行)による国債買い入れへの期待が高まる一方、ECB内で賛否が分かれており、その行方に関心が集まっています。また、ギリシャでは、12月末に行なわれた3回目の議会投票で大統領選出に至らなかったため、議会解散・総選挙が決定しました。総選挙では緊縮財政反対派の勢力拡大が見込まれており、財政不安を抱える南欧諸国への影響も懸念されることから、その動向が注目されます。米国では、2015年中の利上げが見込まれていますが、前回のFOMC会合の内容などから、今会合での大きな動きはないとみられます。ただし、12月発表の雇用者数が予想を大きく上回ったほか、2014年7-9月期のGDP成長率確定値は前期比年率+5%と11年ぶりの高い伸びとなるなど、足元で景気に底堅さがみられることから、7日に公表される昨年12月のFOMC議事録要旨は、今後を見通す上での参考材料となりそうです。このほか、中国では19日に2014年10-12月期GDPの発表があります。7-9月期は5年半ぶりの低水準となり、中国政府は不動産規制の緩和や11月には2年4ヵ月ぶりの利下げを行なうなど、需要喚起を推し進めています。足元の経済指標が弱含みとなっていることから、10-12月期のGDPは前期と同程度の成長率にとどまる可能性が高いとされています。(※上記は過去のものおよび予定であり、将来を約束するものではありません。)(2015年1月5日 日興アセットマネジメント作成)●日興アセットマネジメントが提供する、マーケットの旬な話題が楽に読める「楽読」からの転載です。→「楽読」※1 当資料は、日興アセットマネジメントが市況等についてお伝えすることを目的として作成したものであり、特定ファンドの勧誘資料ではありません。また、弊社ファンドの運用に何等影響を与えるものではありません。なお、掲載されている見解は当資料作成時点のものであり、将来の市場環境の変動等を保証するものではありません。※2 投資信託は、値動きのある資産(外貨建資産には為替変動リスクもあります。)を投資対象としているため、基準価額は変動します。したがって、元金を割り込むことがあります。投資信託の申込み・保有・換金時には、費用をご負担いただく場合があります。詳しくは、投資信託説明書(交付目論見書)をご覧ください。
2015年01月05日