狂言師の野村萬斎が映画『のぼうの城』で『陰陽師II』以来7年ぶりとなる映画主演を務めることが決定!併せて佐藤浩市、山口智充、成宮寛貴が共演陣として出演することも発表された。本作の原作となっているのは、本屋大賞で2位にランクインし、直木賞の候補にもなった和田竜による同名ベストセラー。和田さんは新人脚本家の登竜門、城戸賞を受賞しているが、その受賞作品「忍ぶの城」が、映画化を前提に和田さん自身の手で小説化され、「のぼうの城」として2007年に小学館より刊行された。戦国末期、天下統一を控えた豊臣秀吉の北条家攻略のさなか、最後まで落城することがなかった支城があった。武州の忍城(おしじょう)。秀吉の命を受けた石田三成が2万の大軍で城を包囲するが、城代・成田長親はわずか500騎でこれを迎え撃つ。領民から、でくのぼうを意味する“のぼう様”との愛称で呼ばれる長親は、天下を敵に回し、いかに城を守ったのか?その戦いの一部始終が描かれる。主人公の“のぼう様”こと成田長親を演じるのは、狂言界の至宝・野村萬斎。『陰陽師II』以来の7年ぶりの映画主演作となる本作で、底知れぬ人望で人心を掌握する希代の総大将を演じる。「自分は長親のように、ぼーっとしているのかなと思ったのですが、そういう自覚がないところや、時々、突然ビックリするようなことを発言するらしいところなどが、既に役に近いのかもしれません(笑)」とは萬斎さんの弁。さらに、長親についても「ある種、高みにいるのか低みにいるのかよく分からないのですが、ちょっと俯瞰して見ていたり、仙人的な空気を持っていたり、どこかネジが1つ落ちてしまっているようでもあり(笑)」と、とにかく、これまでになくぼーっとした役柄であると説明。長親の幼なじみにして成田家の侍大将で、武辺者の証である“皆朱の槍(かいしゅのやり)”を持つ“丹波(たんば)”こと正木丹波守利英を演じるのが佐藤さん。萬斎さんによると「冗談で、もし『陰陽師III』を撮ることになったら、悪役は佐藤浩市さんにお願いしたいというお話をしておりました」とのことだが、思わぬ形で初共演が実現することになった。その丹波をライバル視する、6児の父で恐妻家の一面も持つ豪傑“和泉(いずみ)”…柴崎和泉守に扮するのは山口さん。今回の発表に際し、山口さんは「多勢の敵を少数で迎え撃つ勇姿や、妻子を持ちながらも命がけで戦い抜く精神に、男として『こういう男でありたい!』と憧れを持ち、どこか自分の中にもある、『なまぬるくおさまりたくはない!刺激を求めて生きたい!』という気持ちを奮い立たせてくれる役だと思います」と強い言葉で役柄、作品への思いを語ってくれた。そしてもう一人、若年で実践の経験はないものの、あらゆる兵書を読破し“軍略の天才”を自称する“靭負(ゆきえ)”こと、侍大将の酒巻靭負を成宮さんが演じる。成宮さんは「原作が話題になっているのは知っていたけれど、時代物か…と、何となく手を伸ばすのに抵抗がありました。台本をいただいてみて、想像以上に面白かった。面白すぎました。僕の演じる酒巻靭負は、現代語に近い台詞回しなので、(ヒロインの)甲斐姫へ想いや、武将としてのプライドも、とてもストレートに伝わりやすいし、青臭い感じも含めて、可愛らしいキャラクターだと思います。こういうエンターテイメント性の高い作品に参加できることもすごく幸せに思います」と出演の喜びを語っている。さらに、本作の特徴と言えるのがW監督であるところ。『メゾン・ド・ヒミコ』、『ゼロの焦点』の犬童一心監督と『ローレライ』、『日本沈没』の樋口真嗣監督がタッグを組んで、壮大かつ緻密な戦国絵巻を描き切る!原作にある三成による大規模な“水攻め”はどのように描かれるのか?ヒロインの甲斐姫や三成ほか、魅力的なほかの登場人物たちを誰が演じるのか?などなど、いまだ明かされていない気になるポイントも…。構想7年を経てついに動き出した『のぼうの城』。撮影は今年8月よりスタート。2011年、全国にて公開。© オノ・ナツメ■関連作品:のぼうの城 2011年、全国にて公開
2010年06月23日仲間由紀恵、阿部寛らが5月8日(土)、東京・有楽町のTOHOシネマズ日劇で行われた映画『TRICK 霊能力者バトルロイヤル』(堤幸彦監督)の初日舞台挨拶に出席した。自称・売れっ子奇術師・山田奈緒子(仲間さん)と石頭の天才物理学者・上田次郎(阿部さん)の凸凹コンビが数々の超常現象の謎に挑む人気ドラマシリーズの劇場版第3弾で、ドラマスタートから10周年。仲間さんは「続けてこられたのはみなさまのおかげ。私にとっては大切な作品」。阿部さんも「感無量です。これからも『TRICK』をやっていきたいと個人的には思っています」と揃って感慨深げ。客席から大声援が飛び交う中、観客のひとりが劇中の仲間さんのキメ台詞をマネて「まるっと…」と言おうとして噛む場面があり、仲間さんは「噛みましたね?」と即、ツッコミ。会場の笑いを誘い、共演の生瀬勝久からは「10年経って仲間さんがこんなにおしゃべりが上手になるとは。何を素人に突っ込んでいるんですか!」と逆に突っ込まれた。一方、レギュラー共演陣の野際陽子も「ロケ弁はひどかった」、「老い先短いですから、大ヒットを味わってから死にたい」。シリーズ初参加で、劇中、仲間さんらと対決する霊媒師役の戸田恵子も「派手な格好をさせていただきましたが、朝からあの恰好は大変でつらい日々でございました」とストレートな物言いで観客を笑わせた。同じシリーズ初参加の佐藤健が「元々、『TRICK』の大ファンで、『TRICK2』を劇場で観たときに続編あるのかな?って思っていたら、あった。だからみなさんが愛し続けてくれれば、15周年とか…」と堤監督に“4”のおねだり。堤監督は「中途半端な数字がいいんじゃないですか?13.5周年とか」とシリーズの作風そのままのトボけた回答。客席を沸かせていた。『TRICK 霊能力者バトルロイヤル』は全国東宝系にて公開中。(photo/text:Yoko Saito)■関連作品:劇場版TRICK(トリック) 霊能力者バトルロイヤル 2010年5月8日より全国東宝系にて公開© 2010「劇場版TRICK 霊能力者バトルロイヤル」製作委員会■関連記事:「担任の先生になってほしい俳優」ランキング男女とも混戦…1位はやはり、この人!阿部寛山下達郎の音声メッセージに「本当に山下さん?」4年ぶりの最新作『劇場版TRICK 霊能力者バトルロイヤル』試写会に15組30名様ご招待三浦春馬&佐藤健がN.Y.の中心で鍋をつつく?5日間の旅を収めたDVD発売!『TRICK』10周年大感謝祭を開催!最新劇場版の公開も決定、佐藤健ら出演
2010年05月08日先日開催された第60回ベルリン国際映画祭に正式出品され話題を集めている青春ムービー『ケンタとジュンとカヨちゃんの国』。このほど本作の主題歌が、阿部芙蓉美の「私たちの望むものは」に決定した。女子フィギュアスケート選手・浅田真央出演の花王アジエンスCMソング「Birthday」を始め、CMで流れている阿部さんの楽曲は問い合わせが殺到するほど話題に。今回手がけた主題歌は“フォークの神様”と呼ばれる岡林信康の名曲をカバーしたものとあって、期待も高い。メッセージ性の強い同曲は、現代に生きる若者たちの不安や苛立ち、希望を代弁する本作品の世界観と一致しており、ウィスパーボイスを持つ阿部さんが歌い上げることによって、新たな物語が吹き込まれた。これと同時にPV映像もYouTubeにて解禁された。このPVの全編で使用されている画像は、本作の監督である大森立嗣が1,500枚ものメイキング画像の中から、このPVのために自らチョイスした本編の画像。楽曲と共に流れてくる日々の喜び、怒り、迷いを抱えながら生きる主人公たちの日常を切り取った映像は、まるで何かを訴えてくるかのよう。予告編とはまた異なる、見応えのある映像となっている。そして新たな画像も到着!3人が寄り添うのは寂しさからなのか、安堵からなのか…何かを漂わせる雰囲気が感じられる。この画像が果たして3人の旅にどう影響するのか…?PV映像でも雰囲気を掴むことができるので、まずはチェックしてみよう!『ケンタとジュンとカヨちゃんの国』は6月12日(土)より新宿ピカデリー、ユーロスペースほか全国にて公開阿部芙蓉美「私たちの望むものは」■関連作品:ケンタとジュンとカヨちゃんの国 2010年6月12日より新宿ピカデリー、ユーロスペースほか全国にて公開© 2009「ケンタとジュンとカヨちゃんの国」製作委員会■関連記事:松田翔太、黒のスーツで颯爽とベルリンデビュー!亡き父・優作への思いも吐露若手実力派女優、安藤サクラがアジアのアカデミー賞に助演女優賞にノミネート!松田翔太×高良健吾、国境の“壁”壊す!最新主演作がベルリン国際映画祭に出品松田翔太&高良健吾の真剣ムードに、安藤サクラ「お通夜みたい(笑)」松田翔太×高良健吾タッグ作の特報解禁!東京フィルメックスにも出品決定
2010年03月01日嵐の二宮和也と柴咲コウを主演に迎え、よしながふみの同名漫画を映画化した歴史絵巻『大奥』に、堀北真希、大倉忠義(関ジャニ∞)、玉木宏、阿部サダヲの4人が出演することが発表された。本作は、謎の疫病により男性の人口が激減した江戸時代、男女の役割が逆転し、一人の女将軍に三千人の美男が仕えるという世界を舞台に、人々の野望や愛憎を映し出した歴史絵巻。ひと筋縄ではいかない大奥において士道を追い求め、剣の腕と才覚でのし上がっていく主人公の旗本・水野祐之進を二宮さんが、男勝りの八代“女”将軍・吉宗を柴咲さんが演じることが昨年末に発表されていた。そして今回新たに発表されたキャスト4名の役どころを順にご紹介!NHK大河ドラマ「篤姫」で和宮を演じて以来の時代劇出演となる堀北さんが今回演じるのは、水野と幼なじみで、名門薬問屋の娘・お信(写真左上)。水野とは両想いながら、貧乏旗本と名門薬問屋という身分違いのかなわぬ恋に身を焦がし、思い悩む。堀北さんは「誰も思いつかないような面白い設定のこの作品に出演することが決まり、わくわくしています。また、役者として尊敬している二宮くんと共演させていだだけるということで、大変嬉しく思います。男性ばかりの大奥がどんな華やかさを醸し出すのか楽しみです。私は好きな人を大奥に送り出す役どころですが、幼なじみ同士の、お互い素直になれない恋のゆくえを楽しみにしてほしいです」とクランクインをかなり楽しみにしている様子。堀北さんと同じく「篤姫」での坂本龍馬役以来の時代劇出演となる本作で、大奥のエリート集団“御中臈(おちゅうろう)”にあって、飛びぬけた美貌と聡明さで将軍の寵愛と出世を狙う松島(同右上)を演じるのは玉木さん。上司にあたる大奥総取締役の藤波や部下の鶴岡(後述)とも体の関係を持つ策略家という役どころに挑む。玉木さんは「厳しい時代に生まれ、その中でそれぞれが自分らしく生き抜くための術…。フィクションでありながら、僕が演じる松島を含め、登場人物ひとりひとりの気持ちに共感することが出来ました。原作と同じく、いまの世の中に向けて、大切なことがたくさん詰まった 作品になるよう、大奥の一員、松島をしっかり演じたいと思います」と役への共感と撮影に向けた意気込みを語っている。そして意外にも(?)哀愁漂う二枚目男・杉下(同右下)を演じるのが阿部さん。杉下は、大奥に入って10年になる古参であり、貧しい御家人の家の出ということもあって、ある種の諦観を抱きつつも、大奥に一生を捧げる決意を持っている。新入りの水野に大奥での作法や、生き方を教える男という役どころで、これまでとはひと味違う阿部さんが見られそう。「杉下、かっこいいですっ!」と興奮気味の阿部さん。TV、映画での本格時代劇出演は初めてとなるが「江戸時代に近い体型を活かして頑張ります!」と気合い十分。そして、注目はこの人!映画初出演となる大倉さんが演じるのは剣の達人・鶴岡(同左下)。大奥の道場No.1の腕前を持ちながら水野との試合で敗北を喫し、さらに恋慕する上司・松島(玉木さん)に捨てられたことで乱心し、水野に決闘を挑むという美しくも誇り高き男。「初めて二宮さんと共演することになり、とても楽しみにしています。また、現場ではいろいろと勉強させてもらいたいです。豪華な共演者の方々の中で、自分の色を出せるように頑張ります」とコメントを寄せてくれた。水野と鶴岡の鬼気迫る決闘シーンに加え、愛憎がうごめくドロドロの人間ドラマをどのように表現するのか?撮影開始前から想像するだけでも期待に胸が熱くなる!二宮さん、柴咲さん、堀北さん、玉木さん、阿部さん、大倉さんと、ズラリと並んだ豪華な顔ぶれにただ驚くばかりだが、今後、このメンバーに負けない豪華な共演陣が新たに発表される予定とか…。『木更津キャッツアイ』シリーズを成功に導いた磯山晶プロデューサーと、『雨あがる』で日本アカデミー賞を総なめにした荒木美也子プロデューサーのタッグだからこそ実現可能なこの豪華歴史絵巻。完成作がどのような輝きを放つのか、いまから待ち遠しい!『大奥』は今後、4月のクランクインに向けて準備が進められ、10月1日(金)より全国にて公開。■関連作品:大奥 (2010) 2010年10月1日より全国にて公開© 男女逆転「大奥」製作委員会■関連記事:二宮和也&柴咲コウでよしながふみの人気漫画「大奥」映画化女将軍に美男子三千人!
2010年02月16日『舞妓Haaaan!!!』以来2年ぶり、“家族”の物語『なくもんか』で監督・水田伸生、脚本・宮藤官九郎と再びトリオを組み、2作目の映画主演を飾った阿部サダヲ。前作では稲妻のようなハイテンションな笑いを届けてくれた彼が、今回スクリーンで存分に見せるのは、“笑い”とその裏にある“泣き”。好評中の劇場公開を経て、あらためて阿部さんにとっての“笑い”、そして今年一年をふり返ってもらった。阿部さんが『なくもんか』で演じるのは、お惣菜屋の店主・下井草祐太(山ちゃん)という、どこまでもお人好しな男。前作とは打って変わって、主役でありながら一歩“引いた”役というのは新境地となったという。「今回の役のタイプとかポジションって、鬼塚公彦(『舞妓Haaaan!!!』)が押していくタイプだとしたら、山ちゃんは引いていく、受け入れるタイプだから、全然違うんですよね。鬼塚という人は誰の意見も聞かないですから(笑)。そういうお芝居はこれまで宮藤さんの脚本ではあまりなくて、『木更津キャッツアイ』とか『タイガー&ドラゴン』とか突飛なことをばーっとやる役が多かったんですけど、今回はとにかく人が言うことを全部飲み込んで生きてきた役。そこをどうやって演じるかは悩んだところでもあるし、面白かったところでもありますね。とは言っても、『舞妓Haaaan!!!』みたいにテンション高いものが好きな方もいるし、僕もそういう所をしまい込むのは好きじゃないので、出せるところは出しました」。家族ならではの喜びや悲しみが物語の軸となる本作。悲しい過去を隠すように常に笑顔を振りまいて生きる、祐太の二面性を演じる上でどのようなアプローチをしていったのだろうか?「(弟役の)瑛太くんの台詞で『あいつは笑顔だけど、1ミリも笑ってないんだよ』というのがあるけど、本当の笑顔も本当の泣きも、素を見せてない人ということでずっとやっていかなきゃいけないんですよね、この役って。監督にも、最後のエンドロールでの笑顔が本当の笑顔になればいいって言われていたので、見せ泣きみたいなところから始めていって、最後に本当の涙が出てくればいいんじゃないかと。でもやっている最中は、時間も限られていたので難しかったですね」。「大人計画」を始めとする舞台に映画、TVドラマで、唯一無二の存在感を発揮し、俳優としての才覚を示してきた阿部さん。その“笑い”のセンスはどこから生まれてきたのだろうか?「物心ついて一番よく見てたのは『ひょうきん族』ですね。小学生のとき、ちょうど漫才ブームがあってよく見てました。元々、亀有の方で生まれたので、(ビート)たけしさんとか、下町出身で身近な感じがして、それまでは漫才師というとちょっと遠い存在だったのが、地元のネタとかが出てきて嬉しかったというか。毒舌な笑いというのも新鮮でしたね。僕、ほとんど漫画を読まないので、テレビからなんです。とんねるずとかダウンタウン、ウッチャンナンチャンとかのコントが好きでした。あと、小さい頃に映画館でアニメの『スヌーピー』とか観て笑ってましたね。何で笑ってたか覚えてないんですけど、チャーリー・ブラウンがいつもダメだなーって(笑)」。では、いまの阿部サダヲの“笑い”を支えているものは何なのだろうか?「“勘違い”をするというのが、僕の中で一番大事にしていること」と、阿部さんは話す。「勘違いをすることが面白かったり、役者としても勘違いしてないと演じるのが無理なときもあるんですよね。だからイイ男風の役のときは、自分を180cm位の男だと勘違いしないと出来なかったりするときもありますよ(笑)。今回もハムカツ作るのにいろんな店を見に行ったりしたけど、『いらっしゃいませー』っていう言い方一つ変えるだけでちょっとカッコイイみたいな。そういうのが積み重なってる気がするんですよね。成り切ってる店員さんのはやっぱカッコイイじゃないですか。そういうのが僕は好きなんです」。時に脚本家と俳優として、時にミュージシャン同士として、宮藤さんと絶妙なコンビネーションで新鮮な芝居と音楽、そして笑いを届けてきた阿部さん。映像作品では久しぶりのタッグとなった本作然り、二人ならではというものに対する期待は確実に高まってきている。そこで改めて聞きたい。阿部さんにとって宮藤作品とは、どんな存在なのだろうか?「元々、僕が俳優として知られるようになったのは宮藤さんの作品のおかげもあるし、原作にないような役を描いてくれたりして、僕のプロデュースのようなことをしてくれた気がするんです、すごく。だから僕は宮藤さんが書く台本を、その台本がおもしろいっていう芝居で、いままで知らなかった方にも伝えていきたいというのが大きいです。絶対におもしろいですよ、という芝居が出来る自信があるんです。だっておもしろいですもん。やってそうでやってない題材とか、いらなそうでいる台詞とか。それが後で繋がってもいくんだけど、無駄なことがないと面白くないじゃないですか。最近は主演もやらせていただいてますが、筋にいらない役とかも結構あるんですよ。でもその人がいないといけない、というのが宮藤さんの愛情なんでしょうね」。2009年だけでも、本作以外に映画では『ヤッターマン』や『ぼくとママの黄色い自転車』で父親役という新たな役に挑戦、さらに宮藤作・演出の「メカロックオペラ R2C2」ではロック+演劇という表現の場を広げた阿部さん。最後に、今年一年をふり返ってみての心境を聞いてみた。「『R2C2』は、昔からグループ魂でコントやってた頃からロックオペラというのをやりたくて、やっと形に出来たので嬉しかったですね。昔は宮藤さんのギター1本で、アンプもこれくらい小さかったのが、あんな大きい規模で出来たのだから、すごいなと。映画も3本も出れるなんて、昔はそんなこと思ったこともなかったから幸せですよね。いまふり返ってというのはないのですが、この状態が続けばいいなと…、で、ちょっと劇団公演が増えればいいな(笑)」。■関連作品:なくもんか 2009年11月14日より全国東宝系にて公開© 2009 「なくもんか」製作委員会■関連記事:クリスマス目前!「聖夜を一緒に過ごしたい俳優」1位を岡田将生&玉木宏が二分!報知映画賞『沈まぬ太陽』に栄冠!渡辺謙、瑛太、松たか子、岡田将生ら受賞阿部サダヲ、テンション“アゲアゲ”でグッズ販売員に「24時間テレビみたい」“地球滅亡”予告、やっぱり気になる?『2012』北米初登場1位!ストレス解消法、阿部サダヲは「波乗り」瑛太「水換え」に、竹内結子は「叫ぶ!」
2009年12月16日脚本・宮藤官九郎と監督・水田伸生、主演・阿部サダヲの大ヒットコメディ『舞妓 Haaaan!!!』チームが再タッグを組んだホームコメディ『なくもんか』が、11月14日(土)に公開初日を迎えた。この3人に加え、瑛太、竹内結子、塚本高史、いしだあゆみら豪華キャストが登壇し、笑いあふれる舞台挨拶が行われた。「今日は頑張ってハムカツ色のスーツで来ました!」とこんがり黄金色のスーツにハム色(ピンク)のシャツにソース色(茶)のネクタイをあわせ、気合たっぷりに登場した阿部さん。ハムカツとは、阿部さん演じる祐太が切り盛りする惣菜屋「デリカの山ちゃん」の名物。人情味あふれる商店街が舞台となる本作だが、それに因んで「商店街でお店を開くとしたら?」と尋ねると、「間違いなくハムカツ屋で。ハムカツオンリーで行こうと思います!」とすっかりハムカツに夢中。ほかの登壇陣にも同じ質問が回ったが、瑛太さんは「文房具屋」、竹内さんは「じっくりお茶を飲みながら読める本屋」とのこと。挨拶時からしきりに「インフルエンザが流行ってるので」と繰り返す塚本さんはやはり「薬局」、宮藤さんは「喫茶店。僕が喫茶店にいることが本当に多いので、自分で作っちゃおうと」と、思い思いに理想のお店を挙げていった。そんな中、大ベテランのいしださんは、目を輝かせながら「お惣菜屋さん!」。「高齢の方が簡単に買いに来れるような。私、おかず好きなんです」と告白し会場を沸かせた。続いて、劇中で描かれる祐太のちょっと変わったストレス解消法に因んで、それぞれのストレス解消法が披露された。阿部さんは「僕はストレスはたまらない方なんですが、強いて言えば最近始めた波乗りがいいかな。すげえいい波来てるぜ〜」と嘘八百、すかさず周りから「焼けてないじゃん」とのツッコミが。一方、瑛太さんは「熱帯魚の水換えです。水を換えた次の日は、グッピーのメスは子供を産む確率が高いんです」と淡々と語り笑いを誘った。対照的なストレス解消法を披露したのは竹内さん。「前はよくタオルを折って折って、そこにワーって思い切り大声出したりしてたんですけど」と意外な一面を明かしたが、これが宮藤さんのツボに入ったようで爆笑。自身も思い当たることがあったらしく、「僕もパソコンがよくフリーズするので、そのときはまずワーって叫んでどうしようか考えますね。なぜ保存しなかったんだという自分への怒りです」と明かした。水田監督は「一人で映画館に行ってスクリーンに集中すると嫌なことがふっとなくなる。でもこうやって大勢で観るのも素敵ですよね?」と半ば強引に促すと、会場から盛大な拍手が贈られた。そして最後の記念撮影では、巨大ハムカツのパネルが登場し、阿部さんが一同を代表して、ソース色のペンキで「なくもんか大ヒット!!」という筆入れを行った。観客とキャストが見守る中、時間をかけて丁寧に描かれたタイトルは見事な出来栄え。これを見て「次はペンキ屋でやりますか(笑)?」と、さっそく水田監督から宮藤さんに次回作のお誘いも。『なくもんか』は全国東宝系にて公開中。■関連作品:なくもんか 2009年11月14日より全国東宝系にて公開© 2009 「なくもんか」製作委員会■関連記事:聖なる夜を一緒に過ごしたい俳優は?「MTV」Ituneカードを10組20名様にプレゼント笑って泣けるホームコメディ『なくもんか』試写会に25組50名様をご招待竹内結子が阿部サダヲに“襲われ”て股間蹴りをキメた!?『なくもんか』会見
2009年11月14日仲間由紀恵×阿部寛のコミカルな掛け合いと、タイトルそのままに意外な“トリック”をはらんだストーリー展開が人気を呼び、連続ドラマ、スペシャルドラマに映画化と多くの人を楽しませてきた「TRICK」が来年で誕生から10周年目を迎える。これを記念して、様々な企画満載の「TRICK 大感謝祭」を2010年の年明けから開始!その目玉として前作のシリーズ第2弾から4年を経て、劇場版最新作となる『劇場版TRICK霊能力者バトルロイヤル』が公開されることが発表された。とある村で絶大なる権力をふるっていた霊能力者を称する“カミハエーリ”が亡くなった。100日以内に次代のカミハエーリを選ばねば災いが訪れると言われており、村では最強の霊能力者を選出すべくバトルロイヤルが開かれるのだが…。自称・売れっ子奇術師・山田奈緒子(仲間さん)と騙されやすい“天才”物理学者・上田次郎(阿部さん)の迷コンビはもちろん健在!生瀬勝久、野際陽子などのレギュラー陣に加え、松平健、佐藤健、夏帆、藤木直人、片瀬那奈、戸田恵子らが豪華ゲスト陣が新たに参戦し、集大成とも言うべきTRICKワールドが展開される。仲間さんは今回の発表に際し「『(前作から)4年も経っていたんですか!?』という感じがします。時間が経ってたようで、実際、現場に入ってみると、そんなに経っていなかったような不思議な感覚に襲われていますが、久しぶりに『TRICK』の現場に戻れて嬉しいというのが正直な感想です。いままで、この作品を待っていて下さったファンのみなさんに、もう一度“アノ”楽しみをお送りすることが出来ます。変わらないコンビネーション、そして不思議なTRICKワールドに、もう一度みなさん入って楽しんで下さい」と意気込みとファンへのメッセージを寄せてくれた。阿部さんも同じく「本当に『4年も経ったのかな?』って思いますね。みんなで長くやってるんで、本当にその時間の経過があまり感じられず…だけど4年ぶりに映画として帰ってきて、またスタッフとも顔を合わせられて、本当に嬉しいです。『TRICK』は『TRICK』でしかない雰囲気というのがあるんだな、と。この世界観に今回の映画ではさらに色々な俳優のみなさんが参加してくれていてこの世界を楽しんでくれているので、可能性を感じてるし、面白さも増していくような気がしています」と喜びと新作への期待を口にした。劇場版はもちろん、「大感謝祭」なるもので何が行われるのかも気になるところ。『劇場版TRICK霊能力者バトルロイヤル』は10月より撮影が開始されており、12月にクランクアップの予定。公開は2010年春、全国東宝系にて。■関連作品:劇場版TRICK 霊能力者バトルロイヤル 2010年春、全国東宝系にて公開
2009年11月12日映画『なくもんか』の完成披露会見が10月1日(水)、グランドハイアット東京で行われ、ヒロイン役の竹内結子が主演の阿部サダヲを相手に股間蹴りのアドリブ演技をキメたエピソードを明かした。本作は、脚本・宮藤官九郎、監督・水田伸生ら人気作『舞妓 Haaaan!!!』のスタッフが再タッグを組んだホームコメディで、ハムカツが名物の惣菜屋の二代目店主・祐太(阿部さん)とその妻・徹子(竹内さん)、祐太の生き別れの弟・祐介(瑛太)ら“家族”の悲喜こもごもを描く物語。阿部さんは夫婦役で初共演となった竹内さんの印象について司会者から聞かれると「撮影の初日がプロポーズのシーンだったんですが、激しいプロポーズで竹内さんの蹴りが股間の方に。そうするとノッてきますよね!男優的には…」と目尻を下げてニヤニヤ。隣で吹き出しつつ聞いていた竹内さんは、台本に股間蹴りとあったのか?との問いに「いえ、ありません。阿部さんがもの凄い勢いで覆いかぶさってきたものですから、何とか身を守ろうとしまして」とアドリブだったことを告白し、宮藤さんら関係者、共演陣、取材陣を爆笑させた。阿部さんと兄弟という設定の瑛太さんは「最近共演したタレントさんとこの映画の話になり、『阿部さんと似てるよね』と言われました。何人かの方から言われたんです」と報告。阿部さんは「ホント?似てる?どのあたり?さっき鏡見たけどやっぱり似てないよ。俺、直毛だし…。僕は誰にも言われていないなぁ」と一瞬しょんぼり。だが「でも、瑛太さんといると、温度が好きでとても居心地がいいです」と笑顔に。2人で顔を見合わせてうなずき合い、意外な?相性の良さをうかがわせた。一方で、質疑ではタイトルに引っかけた「最近“なくもんか”と思ったことは?」というベタベタな質問が。阿部さんは「この間、何度か共演したタレントさんから『はじめまして』と言われまして」。瑛太さん扮する祐介の相方の芸人・大介役の塚本高史は「夏、ウチのクーラーが壊れたんですよ。しかも2台同時に。なんで夏に壊れるんですかね?売ろうとする作戦ですかね」。祐太の育ての親に扮したいしだあゆみは「ないですね。年を取ると喜怒哀楽が薄くなってくるんですよ」とベテラン女優らしからぬおトボケぶりで取材陣の笑いを誘っていた。『なくもんか』は11月14日(土)より全国東宝系にて公開。(photo/text:Yoko Saito)■関連作品:なくもんか 2009年11月14日より全国東宝系にて公開© 2009 「なくもんか」製作委員会
2009年10月01日ヌーヴェルヴァーグの鬼才ルイ・マルによるフランス映画の傑作『死刑台のエレベーター』の世界初となるリメイクが日本で製作されることが決まり、主人公の2人の男女を吉瀬美智子と阿部寛が演じることが発表された。オリジナルの『死刑台のエレベーター』(’57年)は、パリを舞台に不倫関係にある男女が、完全犯罪を目論みながらも、絶望の淵に沈みこんでいく姿を描いた犯罪サスペンス。クールな美しさを持つジャンヌ・モローの彷徨、ジャズの帝王マイルス・デイヴィスの即興演奏、そして手持ちカメラによる斬新な映像で世界を席巻した。今回、オリジナル版の手法を踏襲しつつも日本独自の芸術性を融合させ、亡きルイ・マル監督の息子のマニュエル・マル氏のお墨付きをもらう形でリメイクされた。日本版では吉瀬さん演じる芽衣子は医療グループの社長夫人で、阿部さん扮する魅力的な医師・時籐と不倫関係にある。2人は年の離れた芽衣子の夫の自殺に見せかけた殺害を計画。実行当日、約束のカフェで芽衣子は時籐を待つが彼は一向に現れない。いらだち始める芽衣子だったが、そんな彼女の目の前を通り過ぎたのは、信じられない光景だった――。吉瀬さん、阿部さんに加え、玉山鉄二、北川景子という人気・実力を兼ね備え2人の共演も決定!監督は先頃、『のんちゃんのり弁』が公開されたばかりの緒方明。『独立少年合唱団』、『いつか読書する日』などで海外からも高い評価を受ける監督が、このヌーヴェルヴァーグの傑作をどのようにリメイクするのか――?完全犯罪のはずだった計画のどこにひずみが…?彼女を待ち受ける運命とは?吉瀬美智子×阿部寛×玉山鉄二×北川景子――想像するだけで楽しみなリメイク版『死刑台のエレベーター』は2010年秋、全国にて公開の予定。■関連作品:死刑台のエレベーター 2010年秋、全国にて公開
2009年10月01日