はるやま商事はこのほど、総合オンラインストア「Amazon.co.jp」サイト上のAmazonマーケットプレイスにて、「はるやま」ブランドの商品販売を開始した。同社は1999年に、「はるやま」ブランドでネット販売に参入。その後、2010年6月に自社サイト「はるやまオンラインストア」を開設した。これまでは20~50代を中心としたビジネスパーソン(男女)を対象に、ビジネスウェアを中心としたアイテムを提供し、ブランドの訴求・顧客開拓を図ることを目的として事業拡大に努めてきた。そして販売チャネルの開拓とさらなるオンラインショップの売上拡大をめざし、総合オンラインストア「Amazon.co.jp」への出店を決定した。同社は昨年11月に、20~30代のファッション感度の高いビジネスパーソンを中心としたブランド「P.S.FA(ピーエスエフエー)」の商品を「Amazon.co.jp」に出店しており、満を持して「はるやま」ブランドのページ開設を決定。「Amazon.co.jp」ファッションストアを利用し、ファッションへの関心が高いユーザーの獲得とブランド価値の向上を図る。今後も、他のオンラインストアへの多店舗展開も視野に入れ、2014年3月期までにEコマース売上比率7%をめざすとのことだ。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年07月12日はるやま商事はこのほど、全国の「はるやま」「紳士服マスカット」およびグループ会社であるモリワン「モリワンワールド」全266店舗で、クールビズに対応したアイパンツを発売した。昨年は東日本大震災の影響による節電などで、同社も既存のビジネスファッションにとらわれない商品を展開した。ビジネス上の商談・会議などでスーツやジャケットがやはり必要という声に応え、今年は28度に設定されたオフィス環境下でも、おしゃれで快適なクールビズのトータルコーディネート「男前クールビズ」を提案する。その第3弾となるのがこの「アイパンツ」だ。このアイテムはクールビズ向けの夏用パンツで、暑い夏場も接触冷感により汗が拡散され、ひんやりとしたクール感が持続し快適に着用できる。防シワ性に優れ家庭で洗濯ができ、手入れが簡単なクールビズ製品となった。マーベルト(パンツベルトの裏側にあたる部分)とポケットの袋地はメッシュ素材のため通気性に優れており、ヒザ当てには、紫外線・熱腺カットと吸放湿性のトータル機能を備えたフリーズドライを使用しているため、通気性と吸湿速乾機能にも優れている。サイズはウエスト73~105cmで展開、価格は7,980~8,980円となっている。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年06月22日「映画館といえばポップコーン!」というイメージ、ありますよね。元々はアメリカの映画館がスクリーンに投げつけられても傷がつきにくいという理由でポップコーンの販売を始め、食べていても音が出にくいこともあり、大きく広がることになったそうです。そんなポップコーンですが、実際どれくらいの人が映画館に行った際、ポップコーンを食べているのでしょうか? 読者のみなさんにアンケートで聞いてみました。調査期間:2012/2/29~2012/3/4アンケート対象:マイナビニュース会員有効回答数 1,000件(ウェブログイン式)Q.映画館でポップコーンを食べますか?はい……189人いいえ……811人圧倒的な差で『食べない』に回答が集中しました。映画を見に行くと、そこそこの割合でポップコーンを食べている人を見かけるのですが、数字に直すとやはりこのくらいになるのでしょうか。まず回答が多かった『食べない』と答えた人にその理由を聞いてみました。●食べながらだと映画に集中できない(33歳/男性)スクリーンを見ながらだとポップコーンをうまくつかめないこともありますし、ポップコーンに目を落とすとシーンを見逃す可能性が……難しいですよね。●まわりに迷惑かな?と考えてしまう(22歳/女性)ひとりだと気になりませんけど、やっぱり大勢のお客さんがいるとなると……。●量が多くて映画終了までに食べきれない。持って帰るのも邪魔だし……(25歳/女性)ボリュームがあるので食べきるのは至難のワザですね。捨てるのももったいないですから●食べるとのどが渇き、それで飲み物を飲むとトイレに行きたくなる可能性がある。悪循環(27歳/女性)非常に説得力のある意見。●歯に詰まる(30歳/男性)あ~、しかも取りにくいですし(笑)。『食べない』と答えた読者は、大半がここで挙げた理由のどれかでした。これらが『食べない』派の代表的な意見といっても過言ではないようです。次に『食べる』と答えた人に理由を聞きました。●映画館での醍醐味(だいごみ)のひとつだと思うので(24歳/女性)やっぱり映画館=ポップコーンってイメージありますもんね。●静かなシーンでおなかがなってしまうのを防ぐため(27歳/女性)シリアスなシーンで「グ~」と大きな音をたてるのは避けたい所。●映画館で食べるポップコーンはおいしいから(29歳/男性)シチュエーションがおいしさを後押ししてるのかもしれませんね!●食べようと思ってなくてもあの香りにつられてしまう(23歳/女性)私の場合はキャラメルのにおいにやられます(笑)。●デートなどでふたりでつまむと楽しいので(24歳/男性)ふたりなら食べきることもできそうです。大差でポップコーンを食べない人が多かったわけで……頻繁にポップコーンを食べる派の私としてはちょっと悔しい結果になりました。でも、食べない派の人も久しぶりに食べてみたら、もしかするとハマっちゃうかもしれませんよ!?と、最後にちょっと悪あがきをしておしまいにいたします。(貫井康徳@dcp)
2012年06月08日はるやま商事はこのほど、クールビズに対応した夏用アイシャツ(長袖・半袖)を全267店舗(「はるやま」「紳士服マスカット」、グループ会社モリワンの「モリワンワールド」)で発売した。今回販売する「アイシャツ」はクールビズ向けの夏用シャツで、3年間で27万5,000枚を売り上げたベストセラー商品。暑い夏場も接触冷感素材により汗が拡散され、ひんやりとしたクール感が持続し、快適に着用できる。ニット素材のためストレッチ性があり、ニット生地の編み構造により、通気性は通常のシャツの4倍(同社比)に。洗濯後の乾きも早く、ノーアイロンで着ることもできる手入れ簡単なクールビズ製品だ。長袖モデルは白無地 / 白黒ストライプ / 白黒刺子 / 白ジャガード柄の4色柄、半袖モデルは白無地 / ストライプ(3色) / 刺子(3色) / 鹿の子(3色) / 白ジャガード柄の11色柄で展開。サイズはともにS~3Lを用意し、5,040円で販売されている。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年05月30日食べごたえ抜群でヘルシー!さまざまなヌードルはるさめ製品のラインナップでおなじみのエースコックから、注目の新製品が27日から発売される。今回新たに発売されるのは「ヌードルはるさめとろみもやし中華」だ。この「とろみもやし中華」は、横浜のご当地グルメとしても知名度を上げているサンマー麺をイメージ。しっかりとした鶏ベースのスープに、ホタテや野菜のうまみを加えた深みのある味わいが特徴で、特有のとろみと香り高いごま油の風味がはるさめとの相性もばっちりだそうだ。美味しくカロリー調整もしゃきしゃきとした食感のよいもやしにもこだわりが見られるものとなっているようで、かやくも充実。ジューシーな肉そぼろとネギやニンジンなどが入っている。熱湯を注いで3分で食べられる手軽さと、ボリューム、味わいともに満足感のある1杯で、カロリーは141kcalと控えめ。美味しく食べて、カロリー調整もできるものとなっている。なお、同日にこれまでの定番商品である「シーフード」「うま辛チゲ」についてもリニューアルして新発売するそうだ。従来品よりもスープのうまみがアップしており、食べごたえある仕上がりになっているとのこと。こちらもぜひ味わってみたい。広告としては、現在同社のスープはるさめなどでCMキャラクターを務めている桐谷美玲による新CMが積極的に展開されるそうだ。商品ともども楽しみにしたい。元の記事を読む
2012年02月06日新CM「2012フレッシャーズ」篇に出演!人気アイドルグループとして、ひっぱりだこのAKB48。彼女たちが今度は紳士服のCMに進出だ。30日、「紳士服はるやま」の新しいCM「2012フレッシャーズ」篇に出演していることが分かった。CMに登場するメンバーは、大島優子、柏木由紀、北原里英、小嶋陽菜、高橋みなみ、指原莉乃、渡辺麻友、篠田麻里子ら12名。彼女たちが、フレッシャーズをメインターゲットとする、同社の「男前スリムスーツ」を身に付け、初の男装姿を披露するそうだ。デコ出しも注目!あのまゆゆも!!スタイリッシュできりりとした男前感を全面にうち出すため、メンバーは華麗なウォーキングも披露。“イケメン”ぶりを演じている。ほとんどのメンバーが初挑戦となるデコ出しのヘアスタイルも見どころの一つだ。とくに前髪には絶対のこだわりをもつ「まゆゆ」こと渡辺麻友も含まれるだけに、注目を集めるものになるだろう。このAKB出演新CMは2月1日から、北海道を除く全国でオンエア開始予定となっている。元の記事を読む
2012年01月31日最近よく耳にする「気」。東洋医学でいう「気」とは、生きるものすべてを作っている“命のエネルギー”のこと。人間が持って生まれた本来の「気」があり、深呼吸や正しい食事によって体内に取り入れる「気」もある。外からの「気」を上手に養い、生きるパワーをよみがえらせるのが、この冬、「星のや 軽井沢」で行われる「氣巡り養生」だ。この養生は、3泊4日。まず初日は専門講師・青木朝子先生により、「気巡り」の理論を学ぶ。カウンセリングによって症状を6つに分類する「証」の診断を行う。当日の夜は、日本料理「嘉助」で、その診断によって人それぞれに合った「薬飯」を食べることで、その人に必要な栄養素を正しく取り入れることができるという。青木先生は、長野県内の大学病院や赤十字病院で産婦人科医として勤務したのちに独立。女性の不調や悩みと日々接する中で、病気の前の「未病」の段階から信号を受け取って養生することを勧めている。食事療法や漢方を使って自然治癒力を高め、それぞれが自分に合った養生スタイルを構築できるように指導しているのがポイントだ。滞在期間中は、毎朝ののびのび深呼吸、心の気の巡りをよくする香薬の調合、朝食は薬飯を食べ、ウォーキングや終身深呼吸の指導もあり、すべてが自分の身体にとって正しいこと。トリートメントも2回含まれており、身体を温める「翠」のオイルトリートメントと指圧をそれぞれ受けられ、身体をゆるめていく。滞在中に気持ち良く過ごすだけでなく、自分の体質を知ることで、その後の食事や睡眠、運動など生活の気を付けるべきことをしっかり学べるというのがこの滞在プランのうれしいところ。毎日疲れをためている人、気付かないうちに身体が弱っている人にもおすすめな“養生”滞在だ。お問い合わせ:星のや 軽井沢 tel.050-3786-0066 公式サイト 取材/北條芽以
2011年12月01日シンガー・ソングライターのASKAが来年1月22日(日)に日本武道館で行うコンサートの模様が、全国の映画館70館以上で生中継されることが決定した。その他の写真『ASKA CONCERT2012昭和が見ていたクリスマス!? Prelude to The Bookend』と題したこの公演はビッグバンドを従えてのプレミアムコンサートで、1月21日(土)、22日(日)に開催される。生中継されるのは2日間のうち22日(日)の模様で、全国のTOHOシネマズ、ワーナー・マイカル・シネマズなど、計77館という異例の規模での中継となる。ASKAがビッグバンドと競演するのは約2年ぶり。通常のコンサートとは異なる大編成のバンドによるこのステージでは、12月に発売される最新アルバム『BOOKEND』の楽曲も披露される予定だ。新たな表現スタイルに挑戦するASKAのステージを、大スクリーンで堪能してみてはいかがだろうか。ライブシネマ『ASKA CONCERT2012 昭和が見ていたクリスマス!? Prelude to The Bookend』のチケットは本日25日より発売中。チケットぴあでは12月12日12時より発売される。ライブシネマ『ASKA CONCERT2012 昭和が見ていたクリスマス!? Prelude to The Bookend』2012年1月22日(日)16時より全国の映画館にて全席指定:3300円(税込)
2011年11月25日25歳の女優を指すのに適切かどうか分からないが、満島ひかりには“怪演”という言葉がしっくりくる。コミカルなヒロインから観る者の共感を得難いアクの強い役柄まで、人格ごと入れ替わったかのような変身を遂げ、その全てで強烈な感情をさらけ出す。そんな彼女が清水崇監督の『ラビット・ホラー3D』でホラー映画に初挑戦!いったいどんな“恐怖”を見せてくれるのか?といやがうえにも期待が高まるが、実は本人曰く「ホラーは苦手」。そのくせ「私って血しぶきが、似合いますよね?」と嬉しそうに笑みを浮かべるなど“ホラー適性”をしっかりと自覚している。失声症のヒロインとしての恐怖体験を通じて彼女は何を感じ、何を表現したのか――?「怖いけど見たくなる」不思議な物語本作の撮影中、清水監督を前に「『呪怨』とか信じられない!何であんなの観るの?」と言っていたほどホラーが苦手という満島さんだが、ならばなぜ怖いと分かりきっている清水監督の最新作に出演するに至ったのか?「脚本を読んで、グッとくるものがあった」とは本人の弁。「特に日本のホラー映画は、じめじめした感じが怖くて苦手なんですが(苦笑)、この作品には、子供の頃に読んだ奇妙な絵本や熱が高いときに見た夢のような、そんな不思議な物語が描かれていて、白昼夢のような映画になるのなら面白そうだなと思ったんです。お化けはダメなんですけど、人間の想像で起こりうる、もしかしたら想像ではないかもしれないと思えるような不思議なことには、心惹かれるんです。怖くても見たくなるんです(笑)。それから、登場人物が少ないのも面白いなあと思いました。ほとんどが『恐怖の国』に迷い込んだ姉と弟の話で。その分、感覚的な場面でも集中して観てもらえるかな、と」。そして撮影のさなか、ひとりのスタッフとの出会いが満島さんに強い刺激を与えることになる。今回、撮影監督を担当したのは『恋する惑星』などウォン・カーウァイ作品でおなじみの世界的カメラマン、クリストファー・ドイル。彼との仕事の“衝撃”を満島さんはこう語る。「映画のラスト近くでらせん階段を上る場面があるんですが、上を見上げたキリコ(満島さん)の口からよだれが垂れているのがきれいで、とても印象に残っています。クリスの映す画はとにかく美しい。人間には血が通っていて、体内には水が流れているんだってことに気づかされます。本番中もライティングが面白いんです。『何でこんなことするの?』、『どうしてこんなに時間かけるの?』って思うんですけど、光をあてられてみるとこれまで経験したものと全然違うんです。らせん階段の場面では、点滅する光が鼓動を打っているように見える。光で“生き物”を表現しているんですよ、きっと。ライティングやそれが生み出す影に、感情を揺さぶられました」。声が出せないことで「研ぎ澄まされた」翻って彼女自身について。“満島ひかり+ホラー”と聞いて、彼女の大絶叫シーンを思い浮かべる人も多いかもしれないが、本作で彼女が演じたキリコは、失声症で声が出せない。これまで強く感情を露わにする役柄が多かったが、今回は感情を相手にぶつけられずに内面に恐怖を貯めていくような演技を見せている。「これまでの作品でも、感情をぶつけているものだけだとは思っていないですが、確かに開放するというのは多かったです。ためて、ためて、解放する。“皮”をむかなくちゃいけないような役柄が多かったのは、ありますね。この物語のキリコは言葉を発しないから、ほかの部分がぐんと研ぎ澄まされていく感覚があって、それがとても心地よくって。ただ私自身よく『感覚、感覚』と口にするんですが、この映画の話の流れや撮影はシンプルではなかったので、頭の中で細かくきちんと整理することが必要でした。本番中はすごく研ぎ澄まされているんですけど、それ以外のときは考えて、考えて、と変な感じで」。まさに、毎回全く違う人格を表現する女優ならではの“感覚”といったところだが、「研ぎ澄まされる」ということを彼女はこんな言葉で表現してくれた。「以前舞台をやったとき、のどがつぶれて声が出なくなったことがあったんです。小さな劇場だったのですが、本番ではどうにか空気みたいな声でセリフを届けたんです、そのときに『お芝居ってこんなに心が動くんだ』、お芝居なのに『こんなに自分の心が痛くなったり悲しくなったりするものなんだ』ってはじめて感じて。声が出なくなったことでほかのところが、感覚がいつもより動くのを感じられたんです。今作でも、自分で『研ぎ澄まそう』とはしていなくても、声を発しないのを補うように、ほかの感覚が長けてくることを日々感じていました。例えば目をつむって歩いてみると、真っくらで何も見えなくてものすごく音がおおきく聞こえてきたり――そういう感覚です」。「そんな感じってどんな感じだよ(笑)!」と自らにツッコミを入れつつも、ひたすらに考え、そして感覚で本番に臨むという彼女の表現の神髄がそこにあるのかもしれない。さて、冒頭「血しぶきが似合う」という彼女自身の言葉を紹介したが、決してホラー映画を“許容”したわけではなさそう。「はじめは『ウサギじゃーん』って感じでただのかわいい着ぐるみだと思っていましたが、最終的には『ウサギ、怖い』って…。ある場面でウサギの新生児を持たなきゃいけなくて、何かもう泣きそうになって…我慢できずに泣きました。美しい作品ですがやりたくない場面は結構ありましたよね(苦笑)」。絶叫なき恐怖を体感してほしい。(photo/text:Naoki Kurozu)特集「“涼む”映画でこの暑さ、乗り切る?」■関連作品:ラビット・ホラー3D 2011年9月17日より全国にて公開© 「ラビット・ホラー」製作委員会2011■関連記事:【シネマモード】『ラビット・ホラー3D』クリストファー・ドイル インタビュー渡辺直美、バニー姿で1分半踊り狂う!紳助関連の質問はスタッフがシャットアウトヴェネチア、モントリオールにトロント…世界の映画祭での邦画の奮闘に期待!シネマカフェ読者ゴコロなんでもベスト5(第17回)あなたのベスト“ホラー”映画は?『呪怨』の真っ白な少年が舞台に乱入満島ひかりは怖くて「あんなの観られない!」
2011年09月14日市川海老蔵主演の映画『一命』で、初めて“母親”の役に挑戦した満島ひかりが劇中、赤ん坊を抱っこしている写真がシネマカフェ独占で到着した。滝口康彦による「異聞浪人記」を三池崇史監督が3Dで映画化。主家の断絶で食い詰めた浪人の姿を通じて、メンツにこだわって生きる武士という階級の虚しさを描き出す。満島さんが演じたのは、海老蔵さん演じる津雲半四郎の娘で、瑛太扮する千々岩求女の妻である美穂。本作が初の時代劇出演であり、出演決定後に能を学び、自身の祖母の下で裁縫を習うなど準備に時間を費やした。かつて同じ原作小説が『切腹』という名で仲代達也主演で映画化されているが、このとき半四郎の娘を演じた岩下志麻を満島さんは以前から尊敬していたという。『切腹』も撮影前に観て研究したとのことだが、憧れの女優と同じ役柄を演じ、満島さんにとっても忘れ難い一作となった。今回、解禁となったのは美穂が息子の金吾を抱いている写真。初の母親役ということで、赤ちゃんを相手にさぞや苦労があったかと思いきや、聞くところによると現場で赤ちゃんの扱いが一番上手だったのは、意外にも(?)三池監督。また、赤ちゃんが泣いてしまった際には、海老蔵さんが歌舞伎を舞ってあやそうとする一幕もあったとか。写真からは満島さんの母性がしっかりと伝わってくる。満島さんの母親っぷりに加え、息子の誕生を喜ぶ“父親”瑛太さん、さらに孫を溺愛する海老蔵さんという、赤ちゃんにメロメロの男2人にも注目!『一命』は10月15日(土)より全国にて公開。■関連作品:一命 2011年10月15日より全国にて公開© 2011映画「一命」製作委員会■関連記事:【カンヌレポート番外編】カンヌに華をそえる!スターたちのファッションチェック【カンヌレポート7】瑛太、初カンヌに緊張監督は時代劇に3D起用理由を説明海老蔵&瑛太出演の『一命』カンヌ出品!ブラピ主演作ほか強敵とコンペで激突海老蔵、「七月大歌舞伎」で復帰!三池監督作の主演映画『一命』も10月公開決定
2011年08月22日映画『ラビット・ホラー3D』の完成披露試写会が7月20日(水)、都内劇場で開催され、主演の満島ひかりに共演の子役・澁谷武尊、清水崇監督が舞台挨拶に登壇した。清水監督が3Dで新たなホラーの限界に挑んだ本作。失踪した弟を探して、“恐怖の国”に足を踏み入れたキリコ(満島さん)を衝撃の真実が待ち受ける。パナソニックが開発した3Dカメラを駆使し、魅惑の映像世界が展開。ウォン・カーウァイ作品などで知られる世界的カメラマン、クリストファー・ドイルが撮影監督として参加している。元々、怖い映画は苦手という満島さん。本作で初のホラー作品出演となったが「台本を読んですぐに『やろう』と思いました。私が苦手としている部類のホラーではなかったので…。中学生の頃、ホラー映画を観て、夢に出てきて1週間くらい眠れない夜が続いたことがあったんですが、この作品は心に来るものがありました。“恐怖の国のアリス”と銘打たれてますが、子供の頃に見た夢や、奇妙な絵本を読んだような感じで『うわぁー、キャーッ』というよりもポーッと夢を見ているような心地で観られる映画です」とアピールした。キリコの弟を演じた武尊くんは、満島さんとの共演について「最初は話すこともあんまりなかったんですが、やってるうちに話すようになって、(撮影の)合間に満島さんの昔の話とかも聞かせてもらって楽しく過ごせました」とニッコリ。今回、ホラー初出演となる満島さんの起用について清水監督は「いつも僕はホラーが多いですが、そのたびにホラーのイメージのない方が脚本を読んでOKしてくれるのが良いな、と思ってます」と説明。実際の現場での満島さんについては「ホラーが苦手と聞いてましたが、現場でも『「呪怨」とか信じられない』とか『何であんなの観るの?』とか言ってて、どういうつもりでそういう話を僕に振ってくるのかと思ってました(笑)」と少し複雑そう。また、撮影監督のクリストファー・ドイルの映像が話題を呼んでいるが、監督は「彼にしか取れない感性の画です。いままでの僕の映画にはなかった」と称賛を送りつつ「人間的にはすごく面倒くさくて、天敵と言ってもいいくらいだった」と苦笑を浮かべていた。日本はおろか、世界中を恐怖に陥れた『呪怨』を世に送り出して10年。いまなお「清水監督と言えば『呪怨』」というファンも多いが、本作ではかわいらしいウサギが新たな恐怖のシンボルに!ということで、この日は『呪怨』でおなじみの真っ白い肌とブリーフがトレードマークの少年・俊雄くんと本作のウサギが揃って舞台に登場!恐怖のバトンタッチということで、俊雄くんからウサギに花束が贈呈された。貴重なツーショットに会場からは大きな拍手が。『呪怨』を自らの“壁”と語る清水監督は「(本作を)また新たな代表作にできればと思います!」と決意を語った。『ラビット・ホラー3D』は9月17日(土)より全国にて公開。■関連作品:ラビット・ホラー3D 2011年9月17日より全国にて公開© 「ラビット・ホラー」製作委員会2011■関連記事:満島ひかりほか登壇『ラビット・ホラー3D』完成披露試写会に10組20名様ご招待清水崇がウサギの被り物でヴェネチア参上!3D映画部門は『アバター』&『ヒック』『ラビット・ホラー3D』撮影終了!「怖いのは苦手」な満島ひかり、リアル恐怖体現清水崇が満島ひかり×香川照之×大森南朋で3Dホラー再挑戦!ヴェネチアで一部を上映
2011年07月20日先日発表された第34回日本アカデミー賞で優秀助演女優賞(『悪人』)を受賞した満島ひかりが12月19日(日)、東京・タワーレコード新宿店で行われた「モテキ」DVDボックスの発売イベントに、脚本と演出を手掛けた大根仁監督と共に出席した。満島さんは今年10月、主演作『川の底からこんにちは』のメガホンをとった石井裕也監督との結婚を発表したばかり。結婚後、公の場に登場するのはこれが初めてで、会場もどこか祝福ムード。さらに、実弟で俳優の満島真之介がサプライズ登場し、ファンを沸かせた。金なし夢なし彼女なし…そんな29歳派遣社員の藤本(森山未來)が突然訪れた“モテ期”に浮かれ、やがて現実の厳しさと向き合う姿を描いた本ドラマ。原作は販売部数150万部を突破する久保ミツロウの同名コミックで、野波麻帆、松本莉緒、リリー・フランキー、菊地凛子ら共演陣も豪華な作品だ。満島さんが演じるのは、恋愛にあきらめを覚え始めているサブカル系女子の中柴いつか。ドラマの中では人気バンド「神聖かまってちゃん」の楽曲をカラオケで熱唱するシーンがあり、ファンの間では語り草になっている。「あのシーンは本当に大変だった。4〜5回は撮り直して、声が出なくなった」と満島さん。その熱い姿に、現場で見守っていたリリーさんは「若い子の本気っていいねぇ」と号泣していたんだとか。一方、大根監督にとってもこのシーンはかなり重要だったといい、「あの熱唱シーンを狂ったように歌える人がいいなと思って、満島さんにお願いした」。初めて向き合った“女優・満島ひかり”に「もう動物なんですよ。点取り屋のフォワードみたいに、いい意味で現場をかき回してくれた。おかげで、いつかちゃんは原作を超えたキャラになった」と最敬礼だった。会場の男性ファンからは「男は結婚してもモテたいと思う。女性はどうなんですか?」と質問が。満島さんは「あんまりモテようとしない方がいいですよ。好きな人に愛された方が幸せだと思います。私?私は一人で十分」と満面の笑みで幸せのおすそ分け。そして、タワーレコードでお買い物中(?)だった弟の真之介さんをステージに呼び寄せ、自己紹介させると「うちの弟です。ぜひよろしくお願いします」と深々と頭を下げながら、ちゃっかり弟をPRしていた。「モテキ」DVDボックスは発売中。<レンタル>Vol.1〜Vol.4レンタル中<セル>「モテキ」DVD-BOX発売元・販売元:東宝価格:15,960円(税込)発売中■関連作品:川の底からこんにちは 2010年5月1日よりユーロスペースほか全国にて順次公開悪人 2010年9月11日より全国東宝系にて公開© 2010「悪人」製作委員会■関連記事:釜山の観客の熱烈歓迎に深津絵里「クセになりそう!」『悪人』凱旋初日深津「妻夫木さんの賞でもある」妻夫木は感涙深津絵里、モントリオール映画祭で最優秀女優賞!「全てのスタッフにいただいた賞」『悪人』にモントリオール喝采!妻夫木聡&深津絵里も現地の反応に感激『悪人』の李相日監督がハンディカムCMを演出!真夏の大騎馬戦を珠玉のドラマに
2010年12月20日タレント、はるな愛が9月29日(水)、東京・港区のシネマート六本木で行われた映画『シングルマン』(トム・フォード監督)の男性限定試写会でトークイベントを行った。16年一緒に暮らしたパートナーを失った悲しみから人生に終止符を打とうと決意した男(コリン・ファース)の姿を描く物語。グッチ、イヴ・サンローランで活躍したカリスマデザイナー、トム・フォードが初メガホンを取り、クリストファー・イシャーウッドの同名小説を基に自身の体験も織り込んだヒューマンドラマ。劇中のジュリアン・ムーアに触発され、ニューヨーク発の人気ブランド、ベッツィ・ジョンソンの黒い膝丈ワンピースで登場したはるなさんは、「恋愛って切ないし悲しい別れが来るから嫌だけど、最近深い恋愛をしていないので早くしたいな」と乙女心を吐露。プライベートではデートの相手が「3人くらいいるんですけど、本当に愛のことをちゃんと老後まで愛してくれる人を見つけたいから、いまちょっとずつエグイところを見せています。それでもついてきてくれる人がいい」と人生の伴侶探しの真っただ中の様子。何歳までに結婚したい?の問いに、現在38歳だが「女の子になってから20なので22までには」。エグイところって?と取材陣から聞かれると、「朝、歯磨きしてウエッってしたり…いろいろあるじゃない〜」と豪快に笑った。一方で、はるなさんが来場した男性から事前に気に入った3人を選び、その中からさらに1人を選ぶ、“花婿探し”イベントも開催。3人中2人から「彼女がいます」と言われてガッカリしたはるなさんだが、27歳のモデルというサッパリした顔立ちの男性を選び「パッチリした二重の二枚目よりこういうわんちゃんみたいな感じが好き」と腕を組み、男性の腕に頬をすりよせてゴキゲン。最後は「今度こそ彼氏と結婚します会見したいわ〜」と結婚会見を“予告”しながら退場した。『シングルマン』は10月2日(土)より新宿バルト9ほか全国にて公開。(photo/text:Yoko Saito)■関連作品:シングルマン 2010年10月2日より新宿バルト9ほか全国にて公開© 2009 Fade to Black Productions, Inc. All Rights Reserved.■関連記事:美しき男たちvol.3(最終回)『シングルマン』の美しすぎる男たち『シングルマン』コリン・ファースにトロントで新たな注目!日本との意外な繋がりも美しき男たちvol.2『シングルマン』から見えてくる“時代”美しき男たちvol.1『シングルマン』を彩るファッションと美学あの『アバウト・ア・ボーイ』の子役のニコラス・ホルトが『シングルマン』でヌードに
2010年09月29日海外ドラマ「カイルXY」のCM制作会見が5月18日(火)、都内スタジオで行われ、“ケンジXY”として男装に挑戦し、CMに出演するタレントのはるな愛が登場した。「カイルXY」は、突然現れた謎の少年を主人公に、最先端科学の遺伝子研究の実態、そこに渦巻く巨大な陰謀を描き、全米を夢中にさせ高視聴率を記録した話題の海外ドラマ。本イベントではCM撮影時のメイキング映像が映し出され、撮影時のエピソードなどを中心にトークが展開された。出演オファーを受けたときの感想を聞かれると「ディズニーと聞いて思い浮かんだのはお姫様や女の子らしい格好。でも男役と聞いて、ほんとにやるの?やるしかなくな〜い?って感じでした。でも撮影中、スタッフも“ケンジ”って呼んでくれて嬉しかったです!」とノリノリのコメント。約20年ぶりに男装したことについては満足げな様子で、午前中に撮影したCMメイキング映像が流れると「寂しげな顔や不安げな顔をするとき『俺って一体なんなんだ!』と自分を奮い立たせていた」と撮影をふり返った。作品を見てファンになったというはるなさんは「いまも続きが見たくてしょうがないです。カイルの真っ直ぐな瞳にくぎづけで一気に見ちゃって、翌日のスタジオで眠くなるくらい」とすっかりハマっている様子で、「この夏、恋人、友人、家族など、幅広い年代・性別の方々でお楽しみいただける作品になっています。衝撃の事実を見ていただきたいと思います!」とこれから作品を見る人々に向けてメッセージを送った。「カイルXY」シーズン1 DVDは6月9日(水)より、シーズン2は7月14日(水)より順次レンタル開始。「シーズン1 COMPLETE BOX」は6月23日(水)より、「シーズン2 COMPLETE BOX」は8月4日(水)発売。「カイルXY シーズン1 COMPLETE BOX」価格:9,450円(税込)発売日:6月23日(水)6月9日(水)よりレンタル開始「カイルXY シーズン2 COMPLETE BOX」価格:10,500円(税込)発売日:8月4日(水)発売元:ウォルト・ディズニー・スタジオ・ホーム・エンターテイメント7月14日(水)よりレンタル開始公式サイト:■関連作品:カイルXY [海外TVドラマ]■関連記事:カイルって誰だ?全米で話題沸騰の新ドラマ「カイルXY」予告編が到着!
2010年05月19日女優・満島ひかりを突き動かすものは何なのか――?一条ゆかりの漫画を原作にした『プライド』では、のし上がるために手段を選ばない音大生を見事に演じきり“少女漫画”に映像作品としての息吹を与え、園子温監督の『愛のむきだし』ではタイトルそのままに、愛憎をむき出しにしたヒロインを体現。スクリーンから、凄まじいまでのエネルギーを発散させている。最新主演作『川の底からこんにちは』では「しょうがない」を口癖に生きていたものの、どうしようもない状況に追い込まれた末に、見事に“ケツをまくり”、生きる道を切り拓く主人公・佐和子を演じている。「本来の私自身に一番近い役」とは演じた満島さんの佐和子評。詳しく話を聞いた。“個性的”などという言葉では括れない、濃厚な役柄を演じ続けているが、毎回、どのように役柄に向き合い、キャラクターを生み出すのか?「苦しいですよ…毎回(笑)。論理的に物事を考えたり、説明したりするのがすごく苦手で、唯一、他人よりも優れているかもしれないと思えるのが何かを“感じ取る”ということなんです。台本から感じた空気や匂い、監督の話やスタッフの顔、共演者の方々から感じるモノ…目に見えない“何か”を感じながら役と向き合っています」。サエないOL生活に区切りをつけ、子連れの婚約者(元上司)と共に田舎に帰り、父のシジミ工場を継ぐが会社は倒産寸前。婚約者は連れ子を残して別の女と逃亡…。そこから“開き直り”を見せる佐和子という主人公を満島さんは「憧れの女性像に近い」とまで言う。「自分をちゃんと見て、自分をちゃんと解って『だから、こうやって生きていく』という答えを出せる女性って同世代であまり見たことがなくて、素敵だと思いました。母や祖母の持っている強さ…守るものがあって、何があっても生きていかなくちゃいけない、佐和子もきっと、母性のような強さにあふれているんです」。だが、演じる上では今回も当然、一筋縄ではいかなかった。「プライドや、これまで生きていく上で身につけてきたズル賢い智恵なんかを捨てなきゃできない役でしたね。“作る”のではなくダメなところも含めて自分を“壊して”全てでぶつからないと…。だから、最初に監督にお会いしたときも、私の人生にこの役が、この作品が必要で、どうしてもやりたい、という思いを、何の計算もなくぶつけたんです。『私を選ばなきゃ損しますよ』って感じで、言いたい放題に(笑)。まず、私自身が開き直らなきゃいけなかった」。だからこそ、と言うべきか、満島さん自身の人格、人柄について、演技と知りつつ映画の中のキャラクターと重ねて『役柄そのままの人なのでは?』と考えてしまう人も多いのでは?と言うと「かなり、そう言われます」と苦笑を浮かべた。「身近な人ですらそう言うんですよ。『台本あるから!』って毎回きちんと答えています。でも、それって嬉しいことだと思っています。“生っぽい”モノを目指しているので。『この人、本当にいるだろうな。でも身近にいたら嫌だな』なんて思えるような(笑)佐和子はなんだか自分に近いということもありましたが、現場もまるで実家にいるような雰囲気だったんです。監督が何か言っていても、親に何かを言われているような、そんな…。そのままの自分で向き合える空気を周りが自然に作ってくれましたね」。冒頭の質問に戻ろう。時に全てをさらけ出し、目を背けたくなる苦しみや痛みと向き合い役に臨む。満島さんが“女優”としてそこまでできるのはなぜなのか?「そう。最近考えるんですよ、何でいま、自分はこういう仕事してるのか?って。子供の頃から、大人や周囲の人間に自分の気持ちが伝わらないことがいっぱいあって。多分、昔から感じていたそういう『誰かに何かを伝えたい、誰かに何かを解ってほしい』という気持ちからだと…そう思っています。11歳の頃に映画『モスラ2 海底の大決戦』に出演して、相当ワガママな子役で、いまだにそのときのスタッフには『お前、ちゃんと仕事してるか?』とか言われますが、はは(笑)。その撮影の半年後に完成した作品を、スクリーンに映った自分を初めて観ました。私、自分の姿に感動しちゃったんです。セリフはなく、ただジッとスクリーンに映った自分の姿に。まだまだクソガキだったので深く考えてはいなかったですが、『あ、ここだ、私』って。その感動が原点で、己の姿と深く向き合いだしたきっかけです」。では最後に、いま、やってみたい役は?そう尋ねるとこのインタビューを通して幾度となく出てきた“生っぽさ”というキーワードを挙げ、こんな答えが…。「きれいなヒロイン役、やりたいですね(笑)。生きていくために本来持っている生っぽさを一生懸命隠しているような。昔の日本映画(白黒の時代)の奥ゆかしいマドンナのような役がやってみたいです、ふふ」。■関連作品:川の底からこんにちは 2010年5月1日よりユーロスペースほか全国にて順次公開■関連記事:満島ひかりが白ずくめ防菌服で“中の下の人生”を歌い上げる特別映像が到着
2010年05月12日友人と飲みながらいままで回った世界の映画館の話をしていたときのことである。「一番暑かった映画館は?」彼は予想外の質問をぶつけてきた。「クーラーがない小学校の体育館で観た映画かなぁ」。咄嗟にそう答えて頭をはたかれた。おそらく彼は南国の浜辺の島にスクリーンを立てた屋外上映のようなシチュエーションを答える僕を期待していたのだろう。しかし、それ以外に思い浮かばなかったのである。たいていどの国でも映画館はクーラーが効いている。西アフリカのブルキナファソで観る予定だった野外の映画館は暑そうだったのだが、僕が行った日に上映がなく、結局、街中のクーラー付きの映画館に行ってしまった。よっていまだに僕の人生の中では小学校の体育館で観た映画上映会の暑さに勝る映画館は現れていないのである。マレーシアはペナン島。高温多湿な島である。マレーシアは基本的にマレー人が7割近くを占める国だが、ペナン島には華人が多く、インド系タミル人の居住区もあると聞く。ぶっかけ飯で賑わう食堂で、香草で煮込んだ豚肉をつまみ、ビールを飲んでいた。目の前の映画館を見つめながら。林海象監督の「私立探偵濱マイクシリーズ」に登場しそうな、つまり横浜は黄金町にあった名物映画館「横浜日劇」を思い出させる味のある映画館だった。食事を終えると、そのまま映画館に向かった。インド映画を上映していた。ということはこのあたりはインド系タミル人が多く住む地域なのかもしれない。チケット売り場の男性もチケットを切ってくれた男性もインド系タミル人だった。ドアの前にかかるカーテンをくぐり、500席程度の会場へ入っていくと客の入りは10名程度。冷房が強烈に効いている。席に座るとすぐにウエストポーチから折りたたみのウインドブレーカーを取り出して羽織った。しかし、それだけでは寒さをしのげそうにない。椅子の上で体操座りをして、できるかぎり身体を小さくしてウインドブレーカーの中に足まで入れ込んだ。寒さに震えながら、インド映画は始まった。仲良し4人組の男たちが、誘拐事件に巻き込まれ、女性を助けるという分かりやすいストーリーである。言葉など分からなくても問題はない。問題は場内の寒さだけである。Tシャツ、短パン、サンダルで来るべき映画館ではなかった。30分後には身体が完全に冷え切ってしまい、足先も冷たくなってきた。映画上映中にトイレに二回も立つという人生で初めての経験をすることとなったのである。もちろんビールの影響もあるのだろうが、この場内の寒さの影響も間違いない。今度、友人に会ったら、暑い映画館はいまだに見つかっていないが、寒い映画館は見つけたことを伝えよう。しかし、寒い映画館と言っておきながら、マレーシアのペナン島と言ったら、また頭をはたかれるような気がする。(text/photo:ishiko)
2009年09月02日