ユニットコムは、コンパクトなUSB加湿器「USB棒状加湿器 L225-MINI-MAGIC-WAND-HUM」を、パソコン工房の通販サイト内雑貨店「Nantena」にて販売開始した。価格は税込1,599円。棒状の給水芯を水に浸して使用するUSB加湿器。付属のカップに水を入れ、1分ほど給水芯を浸してからスイッチを入れると、加湿をスタートする。給水には付属カップのほか、給水芯が入るサイズのコップやペットポトルも利用可能だ。給水芯部と本体上部のスイッチ部を分解可能だ。バラバラにすれば、さらにコンパクトになり運びやすいという。加湿性能は1時間あたり40mlから45ml。サイズは直径42×高さ164mm、重量は51g。付属するUSBケーブルの長さは100cm。カラーはグリーン、ブラック、ホワイト、ピンクの4色だ。
2015年11月02日キーエンスはこのほど、寸法測定の用語や測定器の基礎知識をまとめたウェブサイト「測定器ナビ」を公開した。同社がこれまで手がけてきた検査効率化や高精度化の経験をベースに、寸法測定や検査に関わるあらゆる人が学ぶべき知識が集約されているという。「測定器ナビ」では、ものづくりの自動化が進む中、多くの企業で悩みの種となっている寸法測定について、「寸法測定の基礎」や「測定器の特長・使い方」が広く解説されており、初心者だけでなく熟練者にとっても役立つサイトとなっている。また、サイト内の全コンテンツは冊子として印刷することも可能となっており、研修用の資料や手元に置くガイドブックとして活用することもできる。
2015年07月30日Freescale Semiconductorは、frog designとの協業により、半導体による高周波(RF)を活用したラディカルイノベーションによる家電コンセプトビジョンを開発したと発表した。同コンセプトでは、電子レンジにRF技術を組み合わせることで、食品のどの箇所に、どのタイミングで、どの程度の加熱を行うかを制御することができ、きめ細かな調理を実現することが可能なほか、過度な加熱による栄養素の破壊の防止や水や電力の消費の低減を実現する。また、オーブン機能を加えることで、表面に火を通したり、焦げ目を付けたり、芯まで火を通したり、沸騰直前の温度で茹でたり、といったさまざまな調理法や調理品質に対応することが可能になるとする。さらに、IoTソリューションとして活用する場合、インターネット上のレシピライブラリにアクセスし、オンラインのソーシャル・コミュニティで紹介される新たな調理法を蓄積し、消費者の嗜好に対応し、レシピをリアルタイムで登録および保存することが可能になるとするほか、半導体RFパワー技術により小型化が可能になるため、意匠を凝らした最新式の調理台を設計することも可能になるという。
2015年06月30日新潟大学は6月18日、糖尿病治療で使われるインスリンなどの血糖降下薬による低血糖脳症に対し、新たな動物モデルを作成し、用いることで低血糖脳症の治療薬を発見したと発表した。同成果は新潟大学脳研究所神経内科の下畑享良 准教授を中心とする研究グループによるもので、6月18日の国際科学誌「PLOS ONE」に掲載された。低血糖脳症は、糖尿病の治療でインスリン注射や内服の血糖降下薬を用い血糖値を下げたときに、薬が効きすぎることで起きる。糖は脳にとってのエネルギー源であるため、低血糖脳症は重度の脳障害や認知症の原因となる。近年、その数が増えていることが問題となっているが、ブドウ糖注射を除くと治療薬がなく、治療薬の開発が望まれているが、良い動物モデルがないという課題があった。従来の動物モデルは低血糖におる脳のダメージによって呼吸が止まるため、人工呼吸器を使用していたが、難易度が高いという問題があった。今回の研究では、脳波をモニターしながら脳の傷害をチェックする方法を用いることで、人工呼吸器を使用しないで済む動物モデルを確立した。また、このモデルを用いることで、低血糖の治療として行うブドウ糖注射のあとに、脳内にアルデヒドのひとつである4HNEという物質が蓄積し、神経細胞を傷害すること、その障害の程度は低血糖の時間が長いほど高度になることを発見。アルデヒドを分解する酵素を刺激する薬剤「ALDH2 アゴニスト」をブドウ糖と一緒に注射したところ、脳内のアルデヒドが減少し、神経細胞の障害も抑制されることを確認した。このアルデヒド分解酵素刺激薬が実用化されれば、低血糖脳症患者の一部の予後を改善する可能性がある。同研究グループは今後、今回開発した動物モデルを用いて、さらに低血糖脳症の治療薬候補の同定を進め、最も効果が期待される治療薬を用いた治療の実用化を目指すとしている。
2015年06月18日イーバランスは6月8日、「ROOMMATE」ブランドから、ハンディタイプの氷かき器「電動ハンディかき氷器 アイスマジック EB-RM1100A」(以下、EB-RM1100A)を発表した。発売は6月下旬で、希望小売価格は12,800円(税込)だ。EB-RM1100A本体にバラ氷を入れ、スイッチを押すと削った氷が出てくる電動の氷かき器。家庭の製氷機などで作った、一般的なバラ氷を使用する。ハンディタイプなので、グラスに直接氷を削ってフローズンドリンクなどを作ることも可能だ。連続使用可能時間は1分。消費電力は23W。サイズはW11×D12×H31.5cm、重量は約845g(いずれもスタンドを含む)。電源コードの長さは約120cmだ。
2015年06月08日オリンパスは6月3日、ロボット技術を用いた治療支援機器の試作機を開発したと発表した。同社が開発したのは「消化器内視鏡治療支援システム」と「電動多自由度腹腔鏡」の2種類。まず、「消化器内視鏡治療支援システム」は自在に操作できる複数の関節を先端に持つ2本の多関節処置具を消化器内視鏡に組み合わせたもの。大腸などの消化管から病変部を切り取る内視鏡的粘膜下層剥離術への適用が期待されるという。一方の「電動多自由度腹腔鏡」は、医師が見たい部位を視野内に捉え続ける機能を搭載した腹腔鏡。先端部分に設けた湾曲構造を電動制御することで、対象部位を捉え続けることができる。同機能により、術者が見たい場所を頻繁に調節する手間を省き、手術の効率化を図ることができるとしている。なお、今回完成した2つの試作機は、いずれも研究開発段階の非臨床用で、販売などすることは出来ない。オリンパスは今後、製品化を目指し開発を進めていくとしている。
2015年06月03日エルナーは5月28日、車載レーダーなどで活用されるミリ波向け高周波回路基板として開発を進めてきたテフロン材料を基材に使用した「テフロン2層基板」ならびに「テフロン複合基板」の施策受注を2015年8月より受け付けると発表した。テフロン複合基板は、高周波特性に優れた基材「テフロン」と一般基材とを複合積層することで、高周波回路基板で求められる損失の低減化と、ミリ波向け高周波回路基板の低コスト化、小型化を両立しようというものとなっている。なお同社では、今後、さらに多彩な高周波基材と組み合わせることで、多様な層構成に対応出来るようラインアップの拡充を図っていく計画としている。
2015年05月28日太陽誘電は5月27日、高周波中高耐圧積層セラミックコンデンサ「QVS212(2.0x1.25x0.85mm)、「QVS17」(1.6x0.8x0.7mm)を商品化すると発表した。同製品は高い信頼性が求められる基地局通信装置などに搭載され、無線通信機器の高周波回路におけるイピーダンスマッチング用途での使用を想定している。材料技術や製造プロセスの高度化により、同形状で業界トップクラスのQ値となる定格電圧250Vを実現した。各サイズ54アイテムが揃えられており、2015年5月より両サイズ合わせて月産1000万個体制で量産を開始する。サンプル価格は「QVS212」が30円、「QVS107」が20円となっている。
2015年05月27日テクトロニクスは5月12日、大学などのエンジニアリング実習室において基本計測器を迅速に設定し効率的に一元管理するための、計測器ネットワーク管理ソリューション、TekSmartLabを発表した。業界初のソリューションだというTekSmartLabは、1台のPCベースのプラットフォームから最大400台(100のテストベンチ)の計測器を一元管理することが可能となる。LANポートを装備していない計測器でも、計測器のUSBポートとTekSmartLab USBネットワーク・アダプタを使用して作業ベンチ上の計測器を無線またはEthernet経由でネットワーク環境に接続することができる。また、TekSmartLabソフトウェアは標準的なPC上で動作するため、ネットワーク管理や計測器の特殊な設定などの専門知識がなくても簡単に設定することが可能だ。さらに、同ソフトウェアがインストールされたPCから実習内容に対応した計測器の設定をダウンロードし、1度に多数の計測器を設定することができる。加えて、作業ベンチことに専用のウェブページが設定されるため、学生はそのウェブページごとに発行されるQRコードをスマートフォンでスキャンし、テスト結果などを専用ウェブページ上で管理することができる。計測器の管理にも有効な機能が搭載されている。これまでは計測器の型名、シリアル番号、作業ステーションなどの位置をマニュアルでチェックする必要があったが、TekSmartLabでは利用情報を自動的に記録/表示できるため、実習室のスケジューリング、エネルギー消費などを検討するための情報を簡単に得ることができる。対応機器としては、テクトロニクスのTBS1000B シリーズ、TBS1000B-EDUシリーズ、DPO/MSO2000Bシリーズ、MDO3000シリーズ・オシロスコープ、AFG1022型、AFG2021型、AFG3000Cシリーズ・任意波形/ファンクション・ジェネレータ、ケースレーのDMM2110型マルチメータ、2231A-30-3型電源などがサポートされている。このほか、TDS1000シリーズ、MSO/DPO2000シリーズ、AFG3000シリーズなど、過去5年間に発表された多数のテクトロニクス製品もサポートしているため、これらの計測器を導入している場合は、新しい計測器を購入しなくても簡単にTekSmartLab対応にアップグレードが可能だ。
2015年05月12日株式会社フジ医療器株式会社フジ医療器では、ひざ下用フットマッサージャー「モミーナエアー フットマッサージャー KC-210」を新発売。6つのエアーバッグと足裏のローラーで、ひざ下全体をもみほぐす。5月1日(金)新発売。全国の家電量販店で購入可能だ。株式会社フジ医療器は、世界ではじめてマッサージチェアを量産化した健康機器メーカー。すぐれた技術と高品質を誇る、マッサージチェアのパイオニアだ。フットマッサージ器市場近年、女性の社会進出などを背景に、足の疲れやむくみ、冷えなど足の悩みを持つ人は増加傾向だ。これに伴い、フットマッサージ器の市場も拡大中。「KC-210」は、ひざ下のマッサージ器。ふくらはぎまでをしっかりと包んでマッサージをおこなえるよう「エアーバッグ」を搭載している。2つの「新」自動コース6つのエアーバッグは、ふくらはぎ・足首・足先にあり、さらに足裏には、半回転式ローラーを設置。「しぼりもみエアーマッサージ」と「つかみ指圧マッサージ」の新しい自動コースを可能とした。また、10分間の自動コースは「全体」「つかみ指圧」「しぼりもみ」の3つ。足裏にはヒーターが付いており、強さ調節は5段階。(画像はプレスリリースより)【参考】・ひざ下全体を包み込んでもみほぐすフットマッサージャー 「モミーナエアー フットマッサージャー KC-210」5月1日(金)新発売 ~6つのエアーバッグと足裏ローラーでリフレッシュ~
2015年05月03日○美的が「炊飯器」で日本の家電市場へ参入美的(ミデア)は4月13日、IH炊飯器「鼎沸(ディンフー) MB-FZ4086」のリリースにあたり、東京都内で製品発表会を開催した。価格は2,999人民元で、日本国内での発売時期は未定だ。中国の家電メーカーである美的は、このたびの鼎沸で日本の家電市場へ参入すると明らかにした。鼎沸は、内釜に「チタン鼎釜」を採用したIH炊飯器。中国の鼎(もとは3つの足が付いている煮炊きの道具を指していたが、現在では中華鍋なども指す)をもとにした丸みのある釜底が熱対流を起こす。また、内釜側面のハニカム(蜂の巣)構造模様によって加熱面積を20%拡大した。これらにより、釜内をムラなく加熱でき、最適だとされる水分量62%のご飯を炊きあげるという。3.5mm厚の釜底には、カニ穴を発生させる「沸騰リング」を装備。釜底の熱を釜上部までムラなく伝える。本体重量は7.1kg。最大炊飯容量は1.8L(10合)。消費電力は1,300W。○究極のご飯を求めるすべての人に使ってほしい「鼎沸」の新製品発表会には、美的グループ 生活電器事業部 代表取締役 李国林氏、同社 生活電器事業部 副社長 索諸虎氏、同社 生活電器事業部 国内マーケティング部 部長 任勇氏が登壇。急速な発展を見せる中国の炊飯器市場などの背景をまじえながら、鼎沸の製品紹介を行った。今回の鼎沸は美的グループが初めてグローバル展開を行う製品。究極のご飯を追求する世界中の人に使ってほしいとする。任氏は、国によって食文化は違えど、数千年にわたって米文化を育んできた中国の哲学を世界へ広げていきたいと語る。中国で流行している炊飯器は、IHや圧力などの高度な技術を採用したもの、インターネット接続できるなどスマート化されたもの、デザインにこだわったものだそうだ。鼎沸もそれらをふまえて開発された。索氏は、中国から日本へやってきた多くの観光客が日本製の炊飯器を購入して持ち帰る現状を受けて、美的は20年以上日本と技術提携してきただけでなく、南北で気候条件や文化が異なる中国で製品開発を続けてきたため、幅広いニーズに対応できるだろうと自信を見せた。
2015年04月13日Texas Instruments(TI)は、 1個の高周波ドライバとハーフブリッジ構成された2個のGaN FETを使いやすいQFNパッケージに集積した完全集積型80V、10A GaN FETパワーステージ「LMG5200」のプロトタイプを発表した。同製品によって、スペースに制約のある産業、通信用高周波機器の電力密度や効率を向上する次世代GaN電力変換ソリューションの普及を加速できると同社では説明する。GaNベースの電源ICで最大の障壁は、GaN FETの駆動にまつわる不確定さと、パッケージや設計レイアウトにより発生する寄生インダクタンスにある。通常、設計にスイッチング周波数の高いGaN FETを使用する場合、基板レイアウトでリンギングやEMI(電磁障害)の防止への入念な配慮が必要となる。同製品は、こうした問題を解消するとともに、重要なゲートドライブループの寄生インダクタンスをパッケージ内に収めることによって低減し、パワーステージの効率を向上している。また、先進的なマルチチップパッケージ技術を採用し、スイッチング周波数が最大5MHzの各種電力変換トポロジ向けに最適化されている。6mm×8mmのQFNパッケージは使いやすく、アンダーフィルが不要なため、製造が大幅に簡素化される。こうしたサイズの低減によりGaN技術の持つメリットが高まり、高周波ワイヤレス充電器から、48Vの通信や産業機器の電源設計に至るまで、多数の用途でGaN電源ICの普及を可能にする。同製品のサンプルは販売中で、参考価格は50ドル、最大注文可能数量は10個。評価モジュールは参考価格299ドルで提供している。
2015年03月17日結婚、出産の高齢化が進み、不妊治療を望むカップルが増えています。そこでネックになるのが、高額な治療費。子どもを授かるまで治療を続けたくても、治療費が捻出できず諦めるケースも多いようです。ですが、一定の要件に当てはまれば、「特定不妊治療」という国の助成制度を利用することができます。○平成26年度に変更になった「特定不妊治療」不妊治療には、いくつかのステージがあります。まずは排卵日を予測して自然妊娠を目指す「タイミング法」。次にチューブで精子を子宮に送る「人工授精」となり、最後のステップとして、体外で受精させた受精卵を子宮へ戻す「体外受精」「顕微授精」があります。タイミング法は数千円、人工授精で1万円~2万円程度ですが、体外受精になると、1回30万円~50万円程度の負担になり、資金面で治療の継続が難しくなってきます。治療の負担を軽くするために使えるのが、体外受精と顕微授精を対象にした「特定不妊治療」という国の助成制度ですが、助成を受けるにはいくつかの条件があります。対象者は、特定不妊治療以外の方法で妊娠の見込みが無い、または極めて少ないという医師の診断を受けた夫婦で、戸籍上の夫婦に限られます。また、夫婦合算の所得が730万円以内という所得制限が設けられています。助成制度を実施するのは、各都道府県、指定都市、中核市なので、利用の際は、住所地の自治体に申請をします。また、特定不妊治療ができるのは、各自治体が指定した指定医療機関に限られるので、事前に確認をしておきましょう。この特定不妊治療、平成26年度から制度が変更され、少々ややこしくなっているので注意が必要です。従来は年齢に関係なく、初年度3回、通算5年度で最大10回まで助成が受けられましたが、平成26年度以降、39歳までの女性は通算最大6回までと回数が減りました。40歳以上の女性は、平成27年度までに申請すれば、従来通り通算10回の助成が受けられるのですが、平成28年度以降の申請では、40歳~42歳が通算3回まで、43歳以上になると、制度の対象外となります。年齢が上がると体外受精や顕微授精の成功率が下がり、妊娠、出産のリスクが高まることから、このような見直しがなされたようです。助成額は、A~Fまでの治療ステージによって変わり、治療1回につき最大7万5,000円~25万円です。特定不妊治療は国の制度のため、どの都道府県でも同様の助成となりますが、自治体ごとに、独自の不妊治療支援を実施している場合もあります。例えば、東京都港区では年30万円・通算5年間の助成制度があります。独自の助成制度の有無で、東京都港区の場合では費用負担が150万円も変わってきます。不妊治療に本格的に取り組みたいという夫婦は、各自治体の助成制度について、調べてみるとよいでしょう。※画像は本文と関係ありません。○著者プロフィール武田明日香エフピーウーマン所属ファイナンシャル・プランナー南山大学経済学部卒業後、大手印刷会社に入社。2010年に、法人営業の仕事をしながら自己啓発のためにファイナンシャルプランナーの資格を取得。「女性がライフステージで選択を迫られたときに、諦めではなく自ら選択できるための支援がしたい」という想いから、2013年にファイナンシャルプランナーに転身。日本テレビ「ZIP!」やTBSテレビ「あなたの損を取り戻せ 差がつく!トラベル!」、「Saita」「andGIRL」等の雑誌、「webR25」「わたしのマネー術」等のウェブサイトなど幅広いメディアを通じ、お金とキャリアの両面から女性が豊かな人生を送るための知識を伝えている。お金の知識が身につく初心者向けマネーセミナー受付中(受講料無料)
2015年03月10日NTTドコモ(ドコモ)は3月2日、2月にエリクソンと行った第5世代移動通信方式(5G)の屋外実験で、15GHz帯の高周波数帯を用い4.5Gbpsのデータ通信に成功したと発表した。同実験は神奈川県横須賀市のドコモR&Dセンターで実施され、局所的なエリアをカバーするスモールセル環境での通信を想定し、屋外に設置された基地局と測定用車両に搭載した移動局装置(携帯電話に相当)が用いられ、半径100m位内で平均2Gbps以上、最大受信速度4.58Gpsを記録した。使用した実験装置はリアルタイム処理によるパケット通信のスループット検証が可能となっており、今後は無線伝送特性の詳細な解析に加え、インターネットを介した4K動画配信の品質評価といった試験も行っていく。また、ミリ波を活用した5Gの移動通信を実現する「ビーム追従機能」の検証のため、ノキアと実施した屋内実験で、70GHz帯を用いて最大受信速度2.057Gbpsを達成したことも明かされた。ドコモは2014年5月にAlcatel-Lucent、エリクソン、富士通、日本電気(NEC)、ノキアネットワークス、Samsung Electronicsと合意しており、2014年12月に三菱電機、2015年2月にはファーウェイと新たな協力について合意した。
2015年03月02日東京工業大学(東工大)は、高周波(RF)無線給電型の超低電力無線機で、多値変調による無線信号伝送技術を開発したと発表した。同成果は、同大 フロンティア研究機構の益一哉教授、精密工学研究所の伊藤浩之准教授、ソリューション研究機構の石原昇特任教授らによるもの。詳細は、2月22日から米国サンフランシスコで開催されている「国際固体素子回路会議ISSCC 2015(IEEE International Solid-State Circuits Conference 2015)」にて発表される。従来、ミリワット未満の低消費電力では周波数利用効率に優れる直交位相振幅変調といった多値変調の実現が困難だったが、今回、RFID技術をベースとした「直交バックスキャッタリング回路技術」という新技術を駆使して実現したという。最小配線半ピッチ65nmのシリコンCMOSプロセスで無線機を試作し、市販の無線機の1/10未満の113μWという極めて小さな消費電力で32QAMの信号伝送に成功した。また、この無線機をRF無線給電により生成した電源で動作させたとしている。研究グループでは、同技術が今後のワイヤレスセンサネットワークの大容量化・低価格化・端末小型化につながるものであるとコメントしている。
2015年02月24日東京都などはこのほど、東京都健康安全研究センターにて「第9回 花粉症予防・治療シンポジウム」を開催。同シンポジウムでは日本医科大学大学院医学研究科 頭頸部・感覚器科学分野の大久保公裕教授が「花粉症予防と対策及び治療に関する最新の話題」との題で講演し、花粉症治療の現状や展望などについて解説した。○花粉症はどのように発症するのか最初に大久保教授は、スギ花粉症発症のメカニズムについて解説した。花粉(抗原)が体内に侵入してくると、かゆみや炎症を引き起こす化学伝達物質をたくわえている「肥満細胞」に、花粉に対する抗体(IgE抗体)が付着するようになる。花粉との接触を何年も何回も繰り返すうち、IgE抗体が付着した肥満細胞が増加していき、ある一定のレベルに達すると「感作」が成立する。感作はアレルギーを発症する1段階手前とも言える状態だが、この時点でアレルギーを発症する確率は50%以上となる。感作の状態で抗原が再侵入してくると、肥満細胞に付着しているIgE抗体が「抗原抗体反応」と呼ばれる反応を起こす。それに伴ってヒスタミンなどの化学伝達物質がまき散らされることで、くしゃみなどの症状が出るようになる。大久保教授は、スギ花粉症の有病率は1998年に比べて2008年ではほとんどすべての年代で増えていると話す。「有病率は決して高くないのですが、一回かかると治りづらいということがわかります」と、完治がなかなか難しい花粉症のやっかいな性質を指摘した。○花粉を寄せ付けないための簡単な行動そんな花粉症の悩みから抜け出すにはどのようにしたらよいのか。大久保教授は2つの観点から「対花粉症」の解説をしてくれた。抗原の除去と回避2つの「対花粉症」のうちの1つは、日常生活においてなるべく抗原(花粉)を寄せ付けないように努めることだ。特別な施術などをすることなくスギやヒノキの花粉を回避するには、下記のことに取り組むとよいという。■飛散の多いときの外出を控える■飛散の多いときは窓・戸を閉めておく■飛散の多いときは外出時にマスクやめがねを着用する■外出時に毛織物などのコートは避ける■帰宅時は衣服や髪をよく払ってから入室する■帰宅時に洗顔、うがいをして鼻をかむ■掃除を励行する○自ら実施できる舌下免疫療法そしてもう1つの対策方法が、根本的解決を目指す「免疫療法(減感作療法)」だ。免疫療法(減感作療法)対症療法の薬物療法とは異なり、免疫療法は"治癒"が期待できる根治療法だ。小児期に行うと他抗原の感作を抑制し、他のアレルギー疾患の合併を減少させる効果があるとされている。免疫療法の中でも特に近年注目を集めているのが、「舌下免疫療法」(舌下減感作療法)だ。これは抗原のエキス、すなわちスギ花粉症ならばスギ花粉エキスを舌の下側(舌下)に滴下し、一定時間その状態を保ったあとで飲み込むというものだ。注射などによる「皮下免疫療法」よりも全身性の副作用が出るリスクが少ない可能性があるそうで、通院せずに自宅で自ら"治療"できるというメリットもある。実際、スギ花粉による症状が緩和できたという臨床試験例もある。花粉症患者531人はシダトレン(スギ花粉エキス舌下液)とプラセボ(偽薬)のいずれかを、スギ花粉飛散期1年目の約9~20週間前(中央値18.9週間)からスギ花粉飛散期2年目が終わるまでの最長83週間にわたって、1日1回、舌下に滴下。患者はそれを2分間保持した後に飲み込み、その後5分間はうがいと飲食を控えていた。2つのグループの差は、総合鼻症状薬物スコアと総合眼症状薬物スコアで調べた。これらのスコアは症状と薬物併用状況を点数化したもので、スコアが低いほど症状が軽いことを意味している。その結果、シダトレンを舌下に滴下することで、スギ花粉飛散期2年目では、平均4割のアレルギー症状の程度の軽減が確認された。特に花粉飛散のピーク期間で顕著に症状がやわらいだという。そして、治療をやめた後のシーズンも、治療効果が続いている実感を伴っている人が多いこともわかっている。ほかの試験でも、舌下免疫療法によって患者のQOL(生活の質)に改善が見られたという報告もされている。○患者自身の理解力や自己管理能力が必要舌下免疫療法は自ら行うだけに、治療に対する理解や毎日しっかりと投与を行えるだけの自己管理能力も求められる。事実、大久保教授も「(アレルギー症状の原因となる)自分にとっての『異物』を持って帰ってやる治療法なので、それを理解していない人にはできません」とクギを刺す。それでも、自分の努力次第でつらいアレルギー症状をコントロールできるというのであれば、トライしてみる価値はあるといってもよさそうだ。「毎日やる必要のない免疫療法がないか、5~6回注射するだけでスギの反応性を落とせないか、そういったことも考えて免疫療法は続いています」と大久保教授が話すように、免疫療法は日々、新たな可能性を模索している。重度の花粉症に悩みながらも、これまで一度も医療機関を訪れていないという人もいることだろう。そういう人は一度医師と相談してみて、できる限りよいQOLで花粉症シーズンを乗り切るように試してみてはいかがだろうか。
2015年02月18日パナソニックは2月16日、低周波治療器「おうちリフレ EW-NA65」と「ポケットリフレ EW-NA25」を発表した。いずれも発売は5月1日で、価格はオープン。推定市場価格はおうちリフレが17,000円前後、ポケットリフレが8,000円前後(価格はすべて税別)。○おうちリフレ低周波治療器とは、微弱な電流(低周波)を人体に通すことで筋肉をマッサージする家庭用医療機器。おうちリフレは、従来機種「EW-NA63」に比べて2倍になった密着ワイドパッドを採用し、首や肩、腰など全身に使用できる。肩コリ専用コースとして「首・肩」「肩ソフト」「肩甲骨」、全身コースとして「こし」「うであし」「あしうら」の計6コースを搭載。刺激のレベルは10段階で調整可能だ。さらに、約41℃まで上昇する温感ヒーターでじんわりと温めながら、パッドを貼った部分のコリをほぐす。サイズはW120×D120×H50mm、ACアダプタとパッドを除いた重量は280g。家庭用コンセントに接続して使用する。約15分が経過すると自動で電源がオフになるタイマー機能を持つ。カラーはビビッドピンクとシャンパンゴールド。○ポケットリフレポケットリフレは、持ち歩けるコンパクトなサイズの低周波治療器。フタの裏にフェイクミラーを設けるなど、コスメ製品を意識したデザインで、サイズはW120×D64×H22mmとなっている。自動コースとして「くびかた」「こし」「うであし」、お好み動作として「おし」「もみ」「たたき」の計6コースを搭載。刺激のレベルは5段階で調整可能だ。電池とパッドを除いた重量は83g。電源にはコイン形リチウム電池(CR2032)×1個を使用する。おうちリフレと同様のタイマー機能を持つ。カラーはビビッドピンクとシャンパンゴールド。
2015年02月16日神戸の六甲にある「フクギドウ」は、暮らしの道具を扱うお店。手になじんで心地いい、手仕事の器や生活用具などが、7坪の小さな店にぎっしりと並びます。それらはどれも店主自らが“使いたい”と感じる作り手や窯元を訪ねて仕入れる器や道具たち。目利き店主のセンスに魅了されて関西圏はもちろん東京、山陰や四国などの遠方からファンが訪ねてくることも多いとか。そんなフクギドウ店主に大人の女性におすすめしたい器を選んでいただきました。煮物、汁物、お茶づけも“小どんぶり”で“小どんぶり”の名称がぴったりな五寸(直径15cm程度)のお鉢。1人前の汁物や煮物を盛りつけるのにもいいし、小腹がすいた時にお茶漬けや麺物をサラッといただける絶妙なサイズ感。小どんぶりには、沖縄の焼き物である“やちむん”がおすすめ。やちむんには、あたたかさや大らかさがあり、和洋何を盛っても受けとめてくれるとか。やちむんが気になっているならば、“小どんぶり”からはじめるのがいいかもしれません。お酒から花器まで遊べる“片口”片口とは、片側に注ぎ口がついた器。口があるだけで、こなれ感がでるから不思議です。はじめて使うならば4寸(直径12cm)ぐらいが使いやすいとか。このサイズだとお酒はもちろん、料理や花などを飾っても様になるそう。そんな片口でおすすめは、小鹿田焼き。シンプルで主張しない、でも存在感がある、そんな片口です。料理上手にみえる“スリップのお皿”絵が描かれているので食卓が華やかになるスリップのお皿。何をのせてもおいしそうに見せてくれるのでホームパーティなどにはぴったりです。また高温で焼きあげるため直接オーブンで使える器が多いそう。フクギドウのイチオシは、文様と形が絶妙なバランスの小代焼・井上尚之さんのスリップ皿。はじめて使う人は、あまり小さなものではなく、文様の魅力を堪能できる20cmぐらいの皿を選んで欲しいそう。意外に使える“ピッチャー”水差しとしての用途はもちろん、鍋の出汁やそうめんや蕎麦のつゆをいれたり、ポット代りに珈琲を落としたり、焼酎の割物をいれたり、季節の花を飾ったり、いろんな使い方ができるピッチャー。サイズは15~20cmぐらいが使いやすいそう。自身もピッチャーを使う暮らしをしている、お料理好きな作家・斎藤十郎さんのものは、使い勝手と形状のバランスがいいとフクギドウ店主が太鼓判を押します。必ずおいしく見える魔法の器“そばちょこ”蕎麦つゆだけでなく、カップや小鉢、アイスクリームなどを入れてデザート器使いなど、幅広く使える“そばちょこ”。多くの作り手が手掛けていますが、フクギドウが提案するのは、石川硝子工藝舎の硝子のそばちょこ。石川硝子工藝舎の硝子の器は、少し黄味がかったハチミツのような色あい。だから入れたものが、ますますおいしそうに見える魔法の器だそうです。手仕事の器は、同じように見えてもひとつひとつ違います。見て触れた瞬間にコレだ!と感じた器を選ぶのが一番、多少の難があっても結局は長く使うものになるというアドバイスも。今、暮らしに取り入れたい器をぜひ見つけてみてはいかがでしょうか。取材協力/フクギドウ兵庫県神戸市灘区八幡町3-6-17 六甲ヴィラ1FTEL 078-767-0015営業時間 10:00~17:00休日 日曜・祝日*企画展中は無休 公式サイト
2015年02月09日岡山大学(岡山大)は2月2日、患者の体に対しより少ない負担で、消化器がんのリンパ節転移を完全に消去する治療法を開発したと発表した。同成果は同大学大学院医歯薬学総合研究科消化器外科学分野の藤原俊義 教授、岸本浩行 助教、菊池寛次 医師らの研究グループによるもので、1月20日に米科学誌「Molecular Therapy」(Nature Publishing Group)電子版で公開された。胃がんや大腸がんなどの消化器がんは、早期で粘膜内に留まっていれば開腹することなく内視鏡切除によって根治が望めるが、粘膜下層まで浸潤していると10-20%の確率でリンパ節転移が認められることがあるため、その診断・治療のために臓器とリンパ節を切除することが勧められる。しかし、約80%の患者はリンパ節転移が見られず、結果的に手術の必要がなかったことになる。同研究グループは、抗がんウイルス製剤「テロメライシン」をがんの下の粘膜下層に注入することで、リンパ節の微小転移を消去できることをマウスに移植した大腸がんのモデルで証明することに成功した。実験で投与された「テロメライシン」はリンパ流に乗ってリンパ節に到達し、がん細胞を選択的に殺傷したという。「テロメライシン」は岡山大が開発したウイルス製剤で、ヒトのがん細胞に感染すると1日で10万~100万倍に増え、がん細胞を破壊する。その一方、正常組織細胞にも同様に感染するが、増殖はしないため、正常組織での損傷は少ないと考えられている。米国ではすでにがん患者に対する臨床試験が実施されており、重篤な副作用は認められておらず、投与部位での腫瘍縮小効果などの有用性が確認されている。また、岡山大では食道がんに対して放射線治療と併用する臨床研究が進められている。同剤は内視鏡でがんを切除する際に、がんを持ち上げるために粘膜下層に注入する薬剤としても利用できるため、内視鏡切除の際に同時に使用することで、万が一リンパ節転移があっても、患者の胃や大腸を温存し、QOL(生活の質)を高く保つことができると期待される。
2015年02月02日日本モレックスは1月6日、民生電子機器、データ/テレコム、マイクロ波/無線高周波など、高周波デバイスの製造において卓越したノイズ低減性能を発揮するEMI(電磁干渉)吸収テープおよびシート「HOZOX」を発表した。同製品は、独自の2層構造によるノイズ吸収技術を採用することで、MHzからGHz帯の広い周波数帯で優れたEMIノイズ抑制効果を発揮するEMI吸収テープおよびシート製品である。磁性フィラーを含有した磁性層によって低周波の電磁気エネルギーを吸収するだけでなく、樹脂に導電フィラーを含有した導電層によって高周波の電磁気エネルギーも吸収できる点が大きな特徴となっている。また、非常に肉薄でダイカットに対応可能な優れた加工性を持ち、2種類のテープ形状およびA4サイズシート形状で供給可能となっている。さらに、片面が粘着層により絶縁されているため、デジタルやアナログICなどの低電力能動部品に直接設置することができる。加えて、吸収した電磁波を熱変換するが、熱量は最小限にとどまるためデバイス自体には温度上昇などの影響を及ぼさない。この他、鉛フリーでRoHS 2011/65/EUに準拠するとともに、UL 94V-0同等の難燃性能を有している。
2015年01月06日ニプロは12月11日より、糖尿病分野で診断や治療薬のモニタリングに用いられるHbA1cの測定器「Quo-Lab」の販売を開始したと発表した。HbA1cは赤血球に含まれるヘモグロビンが、血中のブドウ糖と結合したものの一部で、測定することで過去1~2カ月間の血糖の平均的な状態を知ることができるといわれている。「Quo-Lab」は、病院だけでなく薬局内に設置された検体測定室での利用を想定した小型HbA1c測定器。検体量4μL、測定時間約4分で院内検査室の自動分析装置と同等の精度を実現する。また、測定過程で検体漏れが生じない感染防止仕様の試薬カートリッジを採用するなど、医療従事者の安全にも配慮している。参考価格は「Quo-Lab(本体・バーコードスキャナ)」が24万円(税別)で、プリンタが4万7千円(税別)となっている。
2014年12月16日Texas Instruments(TI)は12月11日、高周波(13.56MHz)センサトランスポンダ製品ファミリ「RF430FRL15xH」を発表した。同ファミリは、ISO 15693標準規格に準拠したNFCインタフェースに、プログラマブルの超低消費電力マイコン、不揮発FRAM、A/Dコンバータ(ADC)、SPI/I2Cインタフェースを統合している。また、デュアルインタフェースを備える他、民生用ウェアラブル製品、産業用、医療用製品やアセットトラッキングなどの幅広いアプリケーション向けに、バッテリレスの完全受動型もしくは、電池寿命を延長するセミアクティブモードでの使用に最適化されている。さらに、不揮発FRAMを搭載し、SRAMの動作速度、柔軟性と耐久性と同時に、フラッシュの高い安定性と信頼性、業界最小の消費電力と、事実上、無制限の書き込みサイクルを提供する。これにより、センサデータを素早く記憶する他、トランスポンダやセンサの設定を簡素化し、あらゆるアプリケーションのニーズに適合する製品を開発できるという。そして、同製品を使ってアナログまたはデジタルの各インタフェース、データロギング機能や、NFC対応リーダへのデータ伝送などに対応する製品を設計できる。これらのアプリケーションでセンサノードとして動作するとともに、NFC対応デバイスがデータをクラウドへ伝送する場合には、IoT対応ソリューションも提供する。例えば、医療用やフィットネスのアプリケーションでは、温度、補水状態などを計測するための、使い捨てのパッチに使用可能。患者はバイタルデータを安全にモニタし、医療提供者と共有することが可能になる。その際、同デバイスは、データのモニタとローカルストレージ(FRAM)へのロギングを行い、その後、NFC対応のタブレットやスマートフォンにデータを伝送する。さらに、産業用市場向けに維持管理不要で、密閉されたガルバニック絶縁センサシステムの設計を実現する。これらのセンサはRFフィールドによって電源供給を受け、NFCを経由してワイヤレスでデータを収集し、ロギングする。この他、フードトラッキングなどの定温制御が必要な輸送アプリケーションでは、同製品を使って温度データをモニタ、ロギングすることで、高統合でサイズを最適化し、数個のセンサを内蔵した使いやすいデータロガーの設計を実現できる。そして、流通チャネル全体を通じて、このロガーをNFC対応のデバイスやリーダに接続できる。なお、「RF430FRL152H」は供給中で、少量の注文はTI Storeから、量産の注文はTIの販売特約店から受付中。価格は1000個受注時で2.50ドル。また、同ファミリのうち、SPI/I2Cなしの「RF430FRL153H」やシグマ-デルタADCなしの「RF430FRL154H」なども供給中。
2014年12月12日西麻布のギャラリー「ル・べイン」で12月9日より「雪の器」展が開催されている。今年が4回目の開催となる皆川明と安藤雅信のコラボレーション企画展では、“雪の器”をテーマに鍋や器などを展示する。皆川明はファッションブランド「ミナ ペルホネン(mina perhonen)」のデザイナーで、家具やテーブルウエアなどのインテリアデザインも手掛ける。一方、安藤雅信は日常食器と茶胴部、彫刻的な作品も製作するアーティスト。今回発表された作品は皆川が安藤の工房に直接出向き、耐熱性の生地に雪をモチーフとする文様を描いた。また、オリジナルのキャンドルスタンド、ガラス食器などのアイテムも展示される。食卓で冬を楽しむヒントが見つかるかもしれない。併設の茶房「souen」では期間中、雪景色をイメージした茶菓子や、冬に咲き誇る花畑をイメージした飲み物を提供。またミナ ペルホネン特製の巾着とブレンド茶も販売される。【イベント情報】皆川 明+安藤 雅信 「雪の器」展会期:12月9日から24日まで会場:ギャラリー ル・べイン住所:東京都港区西麻布3-16-28時間:11:00から19:00料金:無料休館日:月曜日
2014年12月10日今や国民病といえるがんの診断と治療技術は、日進月歩で進歩しています。最近のがん治療は通院(外来)で行われることが増えてきました。そのため、入院治療主体の従来型のがん保険では、治療実態と乖離(かいり)し、十分な保障が得られない可能性があります。そこで、最近のがん治療や最新のがん保険について考えてみました。国民の約2人に1人はがんにかかる!?がんは国民病といっていいほど、身近な病気になりました。一生涯のうちにがんと診断される人の割合は、男性58.0%、女性43.1%。約2人に1人ががんにかかるのです。そして、がんは昭和56年(1981年)から日本人の死因第1位を占めています。平成25年のがんによる死亡者数は36万5,000人で、全死亡者のうち28.6%でした。がんは30年以上にわたって死因の第1位を占めていますが、医療技術の進歩によって徐々に治る病気になりつつあります。ただ、治療は長期にわたることもあり、公的医療保険が適用される治療だけを受けても、毎月の医療費負担は家計の重荷になります。もし、高額な先進医療の技術を受けることになると、経済的なダメージはさらに大きくなります。また、がんにかかると、通院のために職場の配置転換や離職を余儀なくされることもあり、収入減や収入途絶が追い打ちをかけます。こういった経済的ダメージへの備えとしてがん保険があるわけですが、最近、保障内容に変革が起きています。それは、治療方法が変わってきたからです。では、最近のがん治療はどう変わったのでしょうか。がん治療は「集学的治療」が主流以前のがん治療は、「入院して手術」が主流でした。現在でも、手術はがん治療の有効な治療法ですが、最近はこれに、放射線治療や抗がん剤治療を効果的に組み合わせる治療法が主流となっています。これを「集学的治療」といいます。放射線治療や抗がん剤治療は通院だけで行われることもあり、手術も技術の進歩で日帰りや短期間の入院ですむケースがあります。こういった治療法の進歩で、がん治療は入院から通院にシフトしているのです。下表は、がんの受療率の年次推移ですが、平成17年を境に、通院治療の方が増えています。ところが、入院・手術を前提とした従来型のがん保険では、通院だけの治療では受け取れる給付金はがん診断給付金くらいで、通院については十分な保障が得られるとは言い難いのです。そこで、最近のがん治療に合わせた保障内容を盛り込んだ新しいがん保険が登場してきています。このタイプをここでは新型がん保険と呼ぶことにします。大きく、「通院重視型」と「一時金重視型」に分かれる新型がん保険の傾向をみてみると、通院だけでも給付金が支払われる「通院重視型」と、診断給付金・治療給付金などまとまったお金の給付を重視した「一時金重視型」に大別されます。通院重視型は、文字通り、手術・放射線治療・抗がん剤治療などの治療を受けるために通院すれば、日数分の給付金が支払われます。入院の有無にかかわらず、がんの治療のために通院すれば給付されるのが通院重視型の新型がん保険の特長です(経口投与による治療は対象外になる等、保障内容は保険商品により異なります)。もちろん、入院治療でも給付金は支払われます。一時金重視型は、診断給付金や治療給付金としてまとまったお金を受け取って、自由に治療費、あるいは生活費の補填等にあてられるタイプの保険です。どちらのタイプがいいかは、その人の考え方によります。入院・通院のどちらの治療を受けても日数分の給付金を受け取りたい人は通院重視型、まとまったお金をもらって治療費などにかかる費用を賄う方がいいと考える人は一時金重視型がいいでしょう。新型がん保険を検討する際は、がん診断給付金の内容もチェックしてください。診断給付金はがんと診断されると支払われるがん保険がほとんどで、入院を伴わなくても受け取れます。ただ、最初のがん診断時に1回のみしか受け取れないがん保険と、複数回(2年に1回が限度の商品が多い)受け取れるがん保険があります。がんは再発や転移が心配な病気なので、複数回の方が安心でしょう。ただ、保障が手厚い分、保険料は高くなるので、1回のみしか受け取れないがん保険でもいいと割り切ることも必要かもしれません。先進医療の保障は、どちらのタイプのがん保険にもセットされているか、特約でつけられるようになっています。がんに関する先進医療の技術料は高額なものがあるので、今や必須の保障といっていいでしょう。通算限度額は1,000万円、2,000万円などがあり、2,000万円が主流になりつつあります。これは、1,000万円か2,000万円あればよいでしょう。ただし、現在ご加入の医療保険に先進医療の保障がセットされていたら、がん保険にはなくてもいいでしょう。医療保険の先進医療でがんの先進医療もカバーしているので、両方につけると重複してしまうからです。なお、公的医療保険適用、自由診療(海外では治療に使われているが、日本国内では承認がおりていない抗がん剤を使用する治療などのこと。治療費が公的医療保険対象部分も含めて全額自己負担になる)のどちらの治療を受けても、先進医療の治療費を含めてかかった治療費の全額が支払われるがん保険もあります。5年以上前にがん保険に加入した人は、保障内容は従来型のがん保険のケースが多いので、この機会に見直しをしましょう。コラム執筆者プロフィール 小川 千尋(おがわ ちひろ)ファイナンシャルプランナー/子育て・教育資金アドバイザー/終活カウンセラー/整理収納アドバイザー1994年AFP資格取得。独立系ファイナンシャルプランナーとして、主にマネー誌、一般誌、新聞などのマネー記事の編集・執筆・監修、セミナー講師などで活動。オールアバウト「生命保険」ガイドも務めている。コラム監修者プロフィール 柳澤 美由紀(やなぎさわ みゆき)CFP(R)/1級ファイナンシャルプランニング技能士関西大学社会学部卒。大学時代に心理学を学び、リクルートグループに入社。求人広告制作業務に携わった後、1997年ファイナンシャルプランナー(FP)に転身する。相談件数は800件以上。家計の見直し、保険相談、資産づくり(お金を増やす仕組みづくり)が得意で、ライフプランシミュレーションや実行支援も行っている。家計アイデア工房 代表※この記載内容は、当社とは直接関係のない独立したファイナンシャルプランナーの見解です。※掲載されている情報は、最新の商品・法律・税制等とは異なる場合がありますのでご注意ください。
2014年12月09日美容外科ガーデンクリニック 池袋院は、切らずに20分で治療が終わる、最新ワキガ・多汗症治療『ビューホット』を、11月より開始いたしました。ガーデンクリニック『ビューホット』 ■『ビューホット』サービス開始背景従来、ワキガ・多汗症を改善する治療法はメスを使用する手術が主流であることから、傷跡が残ったり、一定期間のダウンタイムが必要という問題がありました。また、薬物療法やボトックス法という治療法は効果が永続的でなく、定期的な通院・施術が必要であるため、「手術はしたくない、定期的な通院をせずにワキガ・多汗症を治したい…」という声が多くありました。この声を受け、ガーデンクリニックは、皮膚を切らずに片脇10分・合計20分で治療が終わる最新ワキガ・多汗症治療『ビューホット』を11月より開始いたしました。■『ビューホット』について<極細針で切らない治療法>『ビューホット』は、高周波を発生させる多数の極細針でワキガ・多汗症の原因である汗腺だけを効果的に破壊する最新の治療法です。カートリッジに内蔵されている極細の針を、深さを変えながら汗腺がある層まで到達させ、熱を発する高周波により臭いの元となるアポクリン汗腺、汗の元となるエクリン腺の二つを同時に破壊します。<局所麻酔で痛みにも安心>また、当院では局所麻酔を用いた「完全無痛」の状態で治療を行うため、痛みに不安がある方でも安心して治療いただけます。ダウンタイムもほとんどなく、翌日からシャワーも可能ですぐに日常生活にお戻りいただけます。従来のワキガ・多汗症治療では効果が出なかった方や、気になっているが手術までは踏み出せない方にとって画期的な治療法です。■『ビューホット』治療メニュー<特徴>・高周波を発生させる極細針を装着したカートリッジによる切らない治療法・局所麻酔を用い、冷却システムで冷やしながら行う痛くない治療法・片脇10分・両脇で20分程度の治療時間・治療1~2回で改善率98%の効果が立証済み・圧迫固定なし、翌日からシャワー可能の短いダウンタイム<価格>通常料金:385,000円(税込) → モニター価格:330,000円(税込)※その他各種治療も行っております。詳しくはお問い合わせください。【クリニック概要】美容外科 ガーデンクリニックTEL : 0120-008-219URL : ・池袋院:東京都 豊島区南池袋2丁目26-6 島倉ビル 4階・品川院:東京都 港区高輪4丁目24-58 サマセット品川東京 2階・横浜院:神奈川県 横浜市西区北幸2丁目10-40 横浜西口TYビル 3階・名古屋院:愛知県 名古屋市中区栄3丁目27-18 ブラザー栄ビル 6階・大阪院:大阪府 大阪市北区梅田1丁目11-4 大阪駅前第4ビル 6階・福岡院:福岡県 福岡市中央区大名1丁目15-35 大名247ビル 5階※『ビューホット』の施術は、池袋院のみでご提供致します。 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2014年11月11日カドーは28日、「cado」ブランドから、アロマトレイを搭載した加湿器「HM-C600S」と、ポータブルタイプの加湿器「MH-C10U」を発表した。発売はHM-C600Sが11月20日、MH-C10Uが12月10日。価格はHM-C600Sが税別41,482円、MH-C10Uが税別18,333円となっている。HM-C600Sは、パフューマリー・ケミスト(香りの科学者)と共同開発したアロマトレイを搭載した超音波式の加湿器。抗菌沸石を使用した「ゼオクレア・テクノロジー」によって、タンク内の水と空気中の細菌を除去する。タンクに上から水を注ぎ入れる上面給水方式を採用。サイズは直径270×高さ855mm。適応畳数は17畳。加湿能力は1時間に最大600ml。カラーはブラックとホワイト。MH-C10Uは、バッテリーを内蔵したポータブルタイプの加湿器。加湿機能のみで、空気の除菌やアロマ機能は搭載しない。最大で約3時間から4時間の運転が可能だ。サイズは直径66×高さ220mm。運転モードは弱・強・間欠の3モード。カラーはブラック、シルバー、ゴールド。
2014年10月30日Hamee(ハミィ)は10月22日、モバイル充電器「ディズニーキャラクター/モバイル充電器4000mAh(ナイトメアー・ビフォア・クリスマス)」を発売した。同社のショッピングサイトでの販売価格は3,791円(税別)。ディズニー映画「ナイトメアー・ビフォア・クリスマス」のキャラクターを使用したモバイル充電器で、デザインは3パターン用意されている。1つは主人公・ジャックのイラストとタイトルロゴが大きく描かれた「タイトル」バージョンで、もう1つはジャックとサリーが丘の上で手を取り合うシーンが描かれた「ジャックとサリー」バージョン。最後の1つは、コミカルなイラストが描かれた「ハロウィンタウンの住人」バージョン。バッテリーはリチウムポリマー充電池で、容量は3.7V/4,000mAh。iPhone 5であれば、2回のフル充電が可能だ。出力は5V/1Aまで対応している。LEDのインジケーターを装備しており、バッテリーの残量を確認することができる。約500回の繰り返し充電が可能だ。本体サイズは約W56×D99×H14mmで、質量は110g。(C)Disney
2014年10月22日ダイソンは20日、同社初となる加湿器「Dyson Hygienic Mist 加湿器 AM10」を発表した。バクテリアを99.9%取り除いた水をミストにして室内をうるおす衛生的な加湿器だ。本体カラーはホワイト/シルバー、アイアン/サテンブルーの2色をラインアップ。発売は11月6日。価格はオープンで、推定市場価格は税別58,800円だ。従来の加湿器では、加湿器内部のスポンジやフィルター、タンク内の水がバクテリアの温床になっていた。バクテリアの繁殖した水で作られたミストが空気中に放出されると、肺にバクテリアを取り込んでしまう危険性がある。AM10ではこれを問題ととらえ、水中のバクテリアを除菌してから室内を加湿する。加湿に際してバクテリアが繁殖しやすいスポンジやフィルターといった部品は使わず、同社の独自技術である「Ultraviolet Cleanse(ウルトラバイオレットクレンズ)」テクノロジーを用いた超音波式を採用。水の一滴一滴に、強力なUV-Cライトを2度にわたって直接照射して除菌する。加湿は加湿器のベースにある圧電変換器が、1秒間に最高170万回振動し、除菌された水を微粒子に分解してミスト状にする。ミストは、ループを通過する際、Air Multiplier(エアマルチプライヤー)テクノロジーによって、周辺の空気を巻き込みながら、送り出される。増幅された空気とともに最大毎時300mlで均一に室内へ放出される仕組みだ。本体サイズはW240×D222×H579mm。重量は3.4kg。適用床面積は5畳から8畳。消費電力は加湿時で最大55W。リモコンは10段階の風量調整に対応。リモコンからは温度設定、スリープタイマーの設定も行える。スリープタイマーは15分~9時間で設定可能だ。また、タンクの容量は3Lで、最長18時間の連続運転が行える。
2014年10月20日不妊治療もしたけれど…最終的に下した「産まない」選択不妊治療でもっとも難しいのは、なかなか授からない場合に“やめどき”を決めることかもしれません。この記事を読んでいる人の中にも、今まさに悩んでいる人もいることでしょう。今回は、不妊治療をやめ、「産まない選択」をした女性の体験談を聞きました。●仕事がおもしろくなり、執着がなくなったAさんのケースAさんは38歳で離婚。前夫は家庭を築くというより自由に生きたいタイプで、子どもを持つことにも乗り気ではなく、その意識の違いが離婚の原因の1つにもなったそう。「40歳で再婚し、すぐにタイミング療法(*1)で子づくりを始めたものの授からず、1年経った時点で人工授精(*2)に変更。それでも授からず、体外受精(*3)も試しました。でもやっぱりダメで、不妊治療をストップしたのは44歳の時でした。治療をやめてもいいと思えたのは、仕事がうまくいくようになったからです。子どもが欲しくてたまらなかった時期って、今思えば仕事に行き詰まっていた時期だったんです。そんなつもりはなかったけど、心のどこかで、妊娠を、人生を変えるきっかけにしたかったのかもしれない。年齢的に出産がいよいよ厳しくなる時期と、仕事が充実しだした時期が重なったのは、私にとってラッキーだったかもしれません。『子どもがいなくても人生を楽しめる、無理しなくていい』って、自然に思えるようになりました」また、Aさんは治療をやめて精神的に楽になった、と言います。「治療中は、期待と失望の繰り返しがつらかったし、不妊治療のことしか考えられなくなっていました。検査薬をたくさん買い込んで、生理予定日が近づくとトイレのたびにチェックしたりして。でも不思議なもので、治療から離れた今は、もう執着していません。急な出張があっても思い切り仕事ができるので、これはこれでいいかなと思っています」●夫婦で旅行を楽しむことが生きがいのBさんのケースBさん夫婦は、旅行が趣味。結婚前から2人で毎年旅行に出かけていたそうです。「でも、37歳から不妊治療を始めて、そんな経済的余裕はなくなりました。有名なクリニックに通って何度も体外受精をしたので、治療代がかなり負担になっていましたから。精神的にも旅行を楽しめなくなっていましたね。このお金で体外受精ができるとか考えていましたし、妊娠しているかもしれないと思うと、温泉は良くないかもとか、この食べ物は大丈夫なのかとか、気になってしまって…」Aさん同様、不妊治療中は、そのことしか考えられなくなってしまったという人は多いようです。「治療をやめたのは43歳の時です。たまには旅行にでも、と誘ってくれた夫に『もし妊娠してたらどうするの!』と怒鳴ったところ、『そんな怖い顔をしているお母さんのところに、赤ちゃんも来たくないよ』って言われたんです。その時はひどい夫だと思って大泣きしましたが、その後、夫婦で何度か話し合って、治療をやめました。今はまた、夫婦で旅行を楽しんでいて、老後は海外移住もいいかなって話してるんです。子どもや孫の心配がないぶん、身軽にどこへでも行けますからね」●ペットと生活しながら“ゆる妊活”を続けるCさんのケース完全に不妊治療をやめる人がいる一方で、「治療はやめても完全に諦めたわけではない」というCさんのような人もいます。「タイミング療法、人工授精、体外受精、冷えとり、漢方薬、サプリメントなど、さまざまな不妊治療を行ってきたのですが、残念ながら授かりませんでした。私は、ズルズル続けるのはつらいと思っていたし、『治療をやめたとたんに授かった』という話もありますから、最初から42歳までって決めていたんです。ただ、まだ可能性があるかもとは思っていて、卵子に良いというサプリメント療法だけ続けています。あとは、体を冷やさないように気をつけているくらい。赤ちゃんが授からなかったとしても、美容や健康のためにいいので、気は楽ですね」子どもへの思いもありながら本格的な治療をやめるのは、勇気がいる決断だったのでは?「治療をやめたのと同時に犬を2頭飼い始めたので、この子たちが癒やしになってくれている部分は大きいです。もちろん子どもとは違うけれど、夫婦2人だけよりはだいぶ違いますね。子どもは、できたらうれしいけど、できなくても大丈夫だと思えます」今回、3人の女性にお話をうかがって、「子どもがいる、いないが女性の幸せを左右するのではない」と改めて気づかされました。不妊治療をしていると「子どもを授かる」ことだけに意識がいきがちですが、授かってから子育ての大変さ、子を持つことの責任という壁にぶつかって悩む女性も多いでしょう。子ども以外の生きがいや楽しみを持つのは、子どもを授かっても授からなくても、大事なことなのかもしれません。(*1)タイミング療法:エコーで排卵時期を測定し、タイミングを合わせて性交する方法。軽微な排卵誘発剤を処方されることもある(*2)人工授精:精子を排卵時期に合わせて女性の膣内に戻す方法(*3)体外受精:卵子を体内から取り出し、シャーレで精子と受精させて体内に戻す方法<取材・文/島田彩子>
2014年10月13日理化学研究所(理研)は4月25日、脳波の1種である「高周波ガンマ波」が脳の海馬-「嗅内皮質」間で同期することが、動物が空間的な「ワーキングメモリ(作業記憶)」を正しく読み出し、実行するために重要な役割を果たしていることを発見したと発表した。成果は、理研 脳科学総合研究センター RIKEN-MIT神経回路遺伝学研究センター利根川進研究室の山本純研究員、同・ジャンヒャップ・スー研究員、同・竹内大吾研究員、同・利根川進センター長らの研究チームによるもの。研究の詳細な内容は、日本時間4月25日付けで米科学雑誌「Cell」オンライン版に掲載され、印刷版5月8日号にも掲載される。ヒトの脳は、日々の生活において、さまざまな事柄を目的に応じて一時的に覚え、その記憶が必要となった時に呼び出して実行に移す能力を備えており、それがワーキングメモリと呼ばれる機能だ。例えば、通行人に聞いた道順にそって目的地にたどり着く、あるいは電話帳から一時的に番号を覚えてそれをダイヤルする、といった日々の課題に欠かせない能力である(一般的には短期記憶と同義語的に使われることもあるが、厳密には異なる)。しかし、こんな誰でも当たり前に日常的に使用している機能ですら、実はその脳内メカニズムはまだ解明されていない。記憶を司る部位である海馬周辺の神経回路が空間的なワーキングメモリに不可欠であることはこれまでの研究によって示されているが、どのようなメカニズムで記憶が保持され、必要な時に呼び出されているのか詳細はわかっていなかったのである。さらにワーキングメモリを実行する時に、ヒトは起こした行動が正しいか間違っているかをモニターし、必要があれば行動を修正する能力を持つ。そうした行動はこれまで「気付」や「意識」、さらには心理学用語の「メタ認知」などで説明が試みられてきた(メタ認知とは「認知の認知」ともいわれ、自己の認知活動(記憶、思考、情動、知覚など)を客観的にとらえ評価して制御すること)。こうしたメタ認知の能力に関する記述はギリシャの哲学者アリストテレスの時代まで遡るが、本格的に脳機能として議論され始めたのは1970年代のことで、それから約40年の月日が経過しているが、その神経科学的なメカニズムについての研究は、これまたあまり進んでいない。その原因の1つとされているのが、意識やメタ認知に関する能力はヒト特有の機能と考えられているからだ。つまり、実験モデル動物のマウスなどの小動物では、この能力に関する決定的な証拠がまだ示されておらず、マウスなどを用いた実験ができないからである。ワーキングメモリを含む高次の脳機能は、これまで特にガンマ波と呼ばれる30~100Hzの脳波パターンとの関連が示唆されてきた。しかし、ガンマ波領域はほかの脳波領域に比べて周波数帯域の定義があいまいで、これもまた詳しい機能が知られていない脳波領域だという。ところが近年、ガンマ波領域に高域・低域の2種類の帯域が存在することがラットを使った実験で示され、多くの研究者がその機能分担について議論するようになってきた。研究チームは、記憶中枢としての海馬-嗅内皮質間の電気生理的な神経活動を調べる目的で研究を進めていたが、その過程で偶然、マウスが「おっと、これは間違い!(Oops!)」というように自己の間違いを修正するような行動を取ることを確認。そこでこの現象に着目して詳細な解析に取り組むことにしたというわけだ。なお、嗅内皮質は海馬の情報の入出力部位に位置しており、大脳皮質の一部で側頭葉の内側下部に位置する。また今回の研究では、大脳皮質嗅内野の第III層から直接海馬CA1領域に投射する繊維が着目されており、CA1領域にとって古典的な複数のシナプスを介した投射(すなわち大脳皮質嗅内野第II層→歯状回→第3アンモン角→第1アンモン角→大脳皮質嗅内野第V層)とは対照的な入力だ(今回の遺伝子改変や光遺伝学手法で操作されたのはこの直接投射回路)。研究チームは、最新の電気生理学的手法および光遺伝学的手法を、脳の特定の神経回路だけをブロックした遺伝子改変マウスへ適用して、空間的ワーキングメモリを呼び出す時に海馬と嗅内皮質間での情報処理がどのように行われるかを調べたのである。マウスのような小動物モデルでは、T型迷路を用いた空間ワーキングメモリ課題によって、ワーキングメモリの評価が行われる(画像1)。この課題では、マウスはまずT字型の迷路の分岐したどちらか一方だけのアームに置かれたエサをもらうサンプル試行が行われる(画像1左)。その後、サンプル試行でエサの置かれたアームとは反対側のアームにエサが置かれてテスト試行が行われる(画像1右)。このようなサンプル試行とテスト試行を組み合わせた課題が何回も繰り返される。マウスは初めの内、テスト試行中にその前のサンプル試行でエサをもらったアームを探そうとして不正解する。しかし、学習が進むとその反対側のアームにエサがあるというルールを理解し、正解するようになる。つまり、テスト試行中、マウスはサンプル試行で訪れたアームを一時的に記憶し、その記憶をもとに反対側のアームを選ぶ作業を実行しなければエサにありつけない。野生型のマウスでは、T型迷路を用いた空間ワーキングメモリ課題において、迷路の分岐にさしかかる直前に、海馬-嗅内皮質間における「局所電場電位」の内、高周波ガンマ領域における「位相同期性」(画像2)が著しく高くなることが発見された(画像3)。局所電場電位とは、深部脳内に挿入された電極の周辺から計測する集合電位。電極の種類や脳内の部位にもよるとされるが、電極の数100μm近傍のシナプス後電流の空間的総和を反映しているという。また振動現象は「振幅」と「位相」の独立した成分に分けて議論されるが、位相同期性は2点間の位相差を観測し、その位相がどの程度そろっているのかを解析する手法である。この同期性はテスト試行において高く、さらにテスト試行で正解した場合に顕著である一方、不正解の場合にはほとんど確認されなかったという。また、この神経回路がブロックされた遺伝子改変マウスではT型迷路でのパフォーマンスが悪いことが示されていたが、このマウスにおける高周波ガンマ波の活動は非常に低いことが確認された。このことから、高周波ガンマ領域における位相同期性は空間記憶を正しく呼び出すことに関与すると考えられるとする。低周波ガンマ領域やシータ領域の脳波については、こうした変化は見られなかった。なおシータ波は、動物が動き出すと主に海馬や大脳皮質嗅内野で6~12Hzの顕著な定在波として出現し、ガンマ波とシータ波は位相的に密接に結合することが示されている。またT型迷路の分岐点において、マウスが一瞬不正解を選んだ直後にその間違いに気付き行き先を修正する、いわゆるお手つきのようなケース(おっと、これは間違い!ケース:oops case)も注目された。その解析が行われた結果、海馬-嗅内皮質間の高周波ガンマ波の位相同期性が高くなるのは正解した時のように迷路の分岐の直前ではなく、分岐を通り過ぎた後の間違いを訂正する直前に観測され、時間的にも空間的にもシフトしていることが確認されたのである(画像4)。画像4が自己訂正試行中の神経活動のグラフだ。テスト試行で、マウスが自分の間違いに気付き、進行方向を変更して最終的に正解したようなケースである。T型迷路の分岐を過ぎて、間違ったアームに侵入し、「おっと、これは間違い」と気付いた時に高域ガンマ波の位相同期性が高くなっている(赤い矢頭で示されている部分だ)。T分岐で高域ガンマ波の位相同期性が高くなる正解試行の例と比べると、位相同期性の高くなる時間と場所がシフトしていることがわかる。さらに、海馬-嗅内皮質間の高周波ガンマ波の位相同期性が空間的ワーキングメモリの正しい呼び出しのために必要であるのかどうかをより直接的に調べるために、「光遺伝学的手法」を用いて嗅内皮質第三層から海馬CA1領域への入力の神経活動を、T迷路の分岐の直前の期間に特異的に抑制するという方法も取られた。すると、マウスの記憶テストの正解率が著しく低下すると共に、海馬-嗅内皮間の高周波ガンマ波の位相同期性が低下することが判明したのである。光遺伝学的手法とは、ウイルスによる導入や遺伝子操作によって光に反応するイオンチャネルやポンプを人工的に神経細胞に発現させ、光で神経活動を制御する手法のことをいう。今回の研究では「eArchT」という過分極を引き起こす抑制性の「プロトンポンプ(水素イオンチャネル)」が「投射繊維」に限定的に発現させられており、そこにレーザー光を照射することで入力繊維の活動を高時間分解能で抑制するという方法が用いられている。以上の結果から、海馬-嗅内皮質間における高周波ガンマ波の位相同期性が記憶の意識的な呼び出しにおいて重要な役割を果たすことがわかったというわけだ。また、お手つきして自己修正をする時に見られた位相同期が修正直前に時空間的にシフトする現象は、単なるマウスの「オペラント学習」などでは説明がつかず、マウスのような小動物にも意識あるいはメタ認知といった能力が存在することを示していると考えられるという。なおオペラント学習とは、1つの行動を取った結果により、その行動を取る頻度が変化するような学習。例えば、マウスがレバーを押すとエサがもらえることを自発的に覚えるような学習のことだ。今回の研究では、マウスの遺伝子改変技術、覚醒下の行動解析、複数領野の多点同時記録技術そして最新の光遺伝学技術を融合させた世界最先端といえる技術を用いて、今まで実験的に検証が困難であった、意識やメタ認知といった現象の脳内メカニズムの解明を試み、非常に興味深い実験結果が得られたとした。今後は、高周波ガンマ波の位相同期性が海馬-嗅内皮質間以外の、ワーキングメモリに関与する領野にも共通して見られる現象なのか、その検証が待たれるという。今回の研究では、主に海馬と嗅内皮質における神経細胞集団のガンマ波領域の電気的振動現象と集合的神経活動を中心に解析が行われた。今後は、さらに踏み込んで単一細胞レベルの電気的活動を調べる必要があると、続ける。また、ガンマ波が観測される時に、シータ波が基本波として観測されることが報告されていることから、それらの周波数帯域との結合性が、脳の高次機能に果たしている役割を調べることも、重要な課題の1つになるとした。ワーキングメモリは、日常会話をスムーズに行うなどといった、ヒトの生活の中の高次精神機能に直結しており、その研究はヒトの精神活動のメカニズムを解明するという大きな課題の1つだとする。また、アルツハイマー病を初めとする認知症やADHDなどの発達障害においても、ワーキングメモリの障害が指摘されているところだ。遺伝子改変マウスや光遺伝学的手法に電気生理学的手法を組み合わせた方法で神経活動のダイナミクスを解き明かしていくことは、疾患における記憶障害のメカニズム解明につながると期待できるとしている。
2014年04月25日